JP6550560B1 - ネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレー、および、それを用いたジェルネイルの塗布方法、並びにマニキュアの塗布方法 - Google Patents
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Description
そして、ネイルデザインに使用されるジェルやネイルマニキュアには、有機溶剤と、有機溶剤に分散させた顔料と、顔料を爪に定着させるための様々な樹脂が含有されている(例えば、特許文献1)。
また、スプレータイプのジェルは、より多くの問題点があるため、実用化に至っていない。まず、爪の周りに光等で硬化し付着したジェルを、一般にはアセトン等の有機溶剤を含んだリムバーや除光液で除去することが必要であった。そのため、指等への有機溶剤等の影響が懸念される。また、ジェルは、一般にマニキュアよりも粘度が高いため、噴射力の大きなスプレーが必要となり、飛散面積がより大きくなってしまう。さらに、スプレーのノズル付近に太陽光等が当たると、ノズル先端付近でジェルが硬化し、ノズルが詰まるという懸念もある。
さらに、爪の細部にマニキュアやジェルを塗布することは不可能であり、細かな装飾を施すことができなかった。
ジェルネイルまたはマニキュアに使用するものであり、
エフェクト顔料と、
当該エフェクト顔料を分散させるための有機溶剤と、
を内容物として含有し、
且つ樹脂成分を含有しない
ことを特徴とするものである。
ことを特徴とするものである。
樹脂を含有するジェルネイル用カラーコートを塗布する工程と、
上記ジェルネイル用カラーコート上に、請求項1または2に記載のネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーを用いてエフェクト顔料を散布する工程と、
上記エフェクト顔料を散布する工程後に、上記ジェルネイル用カラーコートをUV光またはLED光により硬化させる工程と、
を含むことを特徴とするものである。
樹脂を含有するジェルネイル用ベースコートを塗布する工程と、
上記ジェルネイル用ベースコート上に、請求項1または2に記載のネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーを用いてエフェクト顔料を散布する工程と、
上記エフェクト顔料を散布する工程後に、上記ジェルネイル用ベースコートをUV光またはLED光により硬化させる工程と、
を含むことを特徴とするものである。
樹脂を含有するマニキュア用カラーコートを塗布する工程と、
上記マニキュア用カラーコート上に、請求項1または2に記載のネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーを用いてエフェクト顔料を散布する工程と、
上記エフェクト顔料を散布する工程後に、上記マニキュア用カラーコートを乾燥させる工程と、
を含むことを特徴とするものである。
カラーコートとエフェクト顔料を別々にすることで、デザインの自由度が大きく広がる。例えば、3種類のカラーコートと、3種類のネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーがあれば、単純に考えても9種類の組み合わせが生じる。実際には、カラーコートを混ぜ合わせれば、もっとカラーコートの色彩の種類は増えるし、エフェクト顔料も複数種を散布すれば、さらに大きくデザインの自由度が広がる。
他方、スプレーでエフェクト顔料を塗布した場合には、一様に散布されるために、このような問題は生じない。
また、刷毛や筆を用いて塗布するタイプに比べて、簡単かつ迅速にネイルマニキュア液を塗布できる。ボタンを押すだけで1秒程度で塗布が完了する。
リムーバーとしてアセトン等の有機溶剤が不要になり、健康に対する懸念が無く、人に優しいネイルデザインが可能である。
さらに、はみ出した部分を拭き取る際に有機溶剤を用いなくてもよいため、トップコート層が影響を受ける心配がない。したがって、トップコート層として使用する材料、溶液等の選択範囲が広がる。
飛散面積が小さく、塗布したい場所だけを狙って塗布が可能である。例えば、ポイント塗布も可能である。したがって、高度なデザイン技法にも対応できる。
なお、本発明においては、UV光またはLED光を用いた硬化型のネイルをジェルネイルと呼び、乾燥型(自然乾燥又は温風乾燥)のネイルをマニキュアと呼ぶ。そして、ジェルネイルとマニキュアを総称してネイルと呼ぶ。
これら実施の形態における記載は、良好なひとつの実施例を示すものであり、本発明はそれらの記載に限定されるものではない。
本発明に係るネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーは、ネイルデザインに用いられるものである。特に、ジェルネイルと呼ばれる比較的長期間に渡りネイルデザインが保持されるネイルデザインに適するものである。
まず、本実施の形態おいて用いられるネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーについて説明する。
エアゾールスプレーは、主要部品として、キャップ、ボタン・バルブ・ディップチューブ、耐圧容器の3つの部分からなる。アクチュエーターと呼ばれるボタンを押してバルブを開くと、容器内で圧力をかけられている原液と噴射剤の混合内容物が、ディップチューブを通ってボタンの孔から一気に放出される。
特に、内容物ができるだけ低噴射力で放出されるエアゾールスプレーが、本実施の形態で使用するネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーとして適している。
エアゾールスプレーの噴射力は、図1に示す方法で測定できる。まず、エアゾールスプレー1と計測器2を水平面3上に立設した。計測器2は、計測面2aに掛かる水平方向の力の時間変化を高精度で計測可能な測定器である。エアゾールスプレー1の噴射孔1aから計測面2aまでの距離は10cmとした。エアゾールスプレー1の噴射孔1aから噴射された内容物は、噴射孔1aから噴射後に広がるが、計測面2aは十分に広いため、噴射孔1aから噴射された内容物の全ては計測面2a内に噴射される。
同一測定条件の測定において最大値が4.0g重を越えると飛散面積が急激に大きくなった。また、同一測定条件において最大値が0.7gより小さくなると、噴射状態が間欠になる等の不具合が生じた。したがって、上記と同一測定条件での最大値の範囲として、0.7g以上4.0g以下が、エフェクト顔料用エアゾールスプレーとして適切な範囲である。
顔料とは爪表面に付着し様々な色調をもたらすものである。特に、ラメ顔料、メタリック顔料、あるいはパール顔料といった顔料は、一般に大きな粒からなり、高輝度に輝く。こういった顔料をエフェクト顔料と呼ぶ。例えば、通常の顔料は1μm以下の径の粒子からなるが、パール顔料は数10μm程度の粒径であり、光を多重反射することで美しい光沢を放つことができる。ラメ顔料やメタリック顔料は、一般にパール顔料よりもさらに大きな粒径の顔料である。
一般に、ジェルネイル用のベースコートやカラーコート、トップコートには、顔料の爪への定着性を得るために樹脂が含まれている。塗布後に樹脂を硬化させることで、顔料は爪の表面に定着する。
次に、上記のネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーを用いたジェルネイル塗布方法について、図2を用いて説明する。
前処理工程(S0)は、爪の表面を整える工程である。例えば、爪やすりで磨くことで爪の表面を平滑化したり、エタノール等で拭くことで、皮脂やほこりを除去する工程である。この工程は必ずしも必要な工程ではないが、後述するベースコートやカラーコートの爪への定着性を向上したり、つや感を出す等の効果がある。
ベースコート塗布後に、ベースコートを硬化させる(S2)。ベースコートによっては乾燥するタイプのものもあるが、ジェルネイルにおいては、UV光やLED光を用いて硬化させるものが一般的である。
ベースコート上に、ネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーを用いて、エフェクト顔料を散布し、ベースコートをUV光やLED光を用いて硬化させる。これにより、透明なベースコートにエフェクト顔料を定着させることができる。さらに、図2のS6とS7と同様の工程でトップコートを形成する。
このような工程により、爪に直接エフェクト顔料が輝く印象のネイルが可能となる。
ジェルネイル用カラーコートによっては、トップコートを兼用するタイプもある。この場合、図2のS6とS7は不要となる。ただし、上述したように、エフェクト顔料の定着性が不十分な場合も多い。その場合には、エフェクト顔料の定着性を上げるため、トップコートを設けた方が良い。
実施の形態2
本発明に係るネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーは、実施の形態1で示したジェルネイルだけではなく、マニキュアにも適するものである。
本実施の形態おいて用いられるネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーは、実施の形態1で説明したネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーと基本的に同様である。また、エフェクト顔料に関しても、実施の形態1で説明したエフェクト顔料と基本的に同様である。
一般に、マニキュア用のカラーコートやトップコートには、顔料の爪への定着性を得るために樹脂が含まれている。塗布後に樹脂を乾燥させることで、顔料は爪の表面に定着する。
次に、上記のネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーを用いたマニキュア塗布方法について、図3を用いて説明する。
前処理工程(S10)は、爪の表面を整える工程である。例えば、爪やすりで磨くことで爪の表面を平滑化したり、エタノール等で拭くことで、皮脂やほこりを除去する工程である。この工程は必ずしも必要な工程ではないが、後述するベースコートやカラーコートの爪への定着性を向上したり、つや感を出す等の効果がある。
マニキュア用カラーコートによっては、トップコートを兼用するタイプもある。この場合、図3のS15とS16は不要となる。ただし、エフェクト顔料は粒子径が大きいため、トップコートを設けた方が定着性は高くなる。
手や足の爪の表面をコートするネイルデザインは、爪の装飾を目的として広く行われている。エフェクト顔料を用いたネイルデザインは、見た目の華やかさから、特に人気が高い。通常、エフェクト顔料はカラーコートに含まれ、販売されている。カラーコートは刷毛や筆で塗布するタイプであり、スプレー式のカラーコートは普及していない。スプレータイプのマニキュアは実用化されたものがあるが、飛散面積が大きくなり、爪だけにマニキュアを塗布することが困難であり、マニキュアを無駄に消費してしまうという問題点があった。
さらに、爪の細部にマニキュアやジェルを塗布することは不可能であり、細かな装飾を施すことができなかった。
カラーコートとエフェクト顔料を別々にすることで、デザインの自由度が大きく広がる。例えば、3種類のカラーコートと、3種類のネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーがあれば、単純に考えても9種類の組み合わせが生じる。実際には、カラーコートを混ぜ合わせれば、もっとカラーコートの色彩の種類は増えるし、エフェクト顔料も複数種を散布すれば、さらに大きくデザインの自由度が広がる。
他方、スプレーでエフェクト顔料を塗布した場合には、一様に散布されるために、このような問題は生じない。
リムーバーとしてアセトン等の有機溶剤が不要になり、健康に対する懸念が無く、人に優しいネイルデザインが可能である。
飛散面積が小さく、塗布したい場所だけを狙って塗布が可能である。例えば、ポイント塗布も可能である。したがって、高度なデザイン技法にも対応できる。
1a 噴射孔
1b ボタン
2 計測器(水平方向の力の時間変化を高精度で計測可能な測定器)
2a 計側面
3 水平面
S0 前処理
S1 ベースコート
S2 硬化工程
S3 カラーコート
S4 エフェクト顔料散布
S5 硬化工程
S6 トップコート
S7 硬化工程
S8 エフェクト顔料除去工程
S10 前処理
S11 カラーコート
S12 エフェクト顔料散布
S13 乾燥工程
S14 エフェクト顔料除去工程
S15 トップコート
S16 乾燥工程
Claims (4)
- ジェルネイルまたはマニキュアに使用するエフェクト顔料エアゾールスプレーであって、
エフェクト顔料と、
当該エフェクト顔料を分散させるための有機溶剤と、
を内容物として含有し、
且つ樹脂成分を含有しない
ことを特徴とするネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレー。 - 樹脂を含有するジェルネイル用カラーコートを塗布する工程と、
上記ジェルネイル用カラーコート上に、請求項1に記載のネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーを用いてエフェクト顔料を散布する工程と、
上記ジェルネイル用カラーコートをUV光またはLED光により硬化させる工程と、
を含むジェルネイルの塗布方法。 - 樹脂を含有するジェルネイル用ベースコートを塗布する工程と、
上記ジェルネイル用ベースコート上に、請求項1に記載のネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーを用いてエフェクト顔料を散布する工程と、
上記ジェルネイル用ベースコートをUV光またはLED光により硬化させる工程と、
を含むジェルネイルの塗布方法。 - 樹脂を含有するマニキュア用カラーコートを塗布する工程と、
上記マニキュア用カラーコート上に、請求項1に記載のネイル用エフェクト顔料エアゾールスプレーを用いてエフェクト顔料を散布する工程と、
上記マニキュア用カラーコートを乾燥させる工程と、
を含むマニキュアの塗布方法。
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