JP6548572B2 - パターン形成方法及び対象物の被処理面の改質方法 - Google Patents

パターン形成方法及び対象物の被処理面の改質方法 Download PDF

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本発明は、パターン形成方法及び対象物の被処理面の改質方法に関する。
近年、半導体素子、集積回路、有機ELディスプレイ用デバイス等の微細デバイス等の製造において、基板上に、有機化合物からなる有機薄膜を用いて表面特性の異なるパターンを形成し、その表面特性の違いを利用して微細デバイスを作成する方法が提案されている。
有機化合物からなる有機薄膜としては、薄膜が形成される基板表面と有機化合物分子との相互作用を利用して、自己組織的に、より高い秩序性を有する有機分子からなる単分子膜が形成される、いわゆる自己組織化単分子膜(Self−Assembled Monolayer:SAM)が知られている。
自己組織化単分子膜とは、所定の基板に対し、所定の化学結合を形成する官能基を末端基として有する有機分子を用いることにより、その基板の表面に対して、化学結合を形成させ、アンカリングされた有機分子が基板表面からの規制および有機分子間の相互作用によって、秩序的に配列した状態となり、単分子膜となったものをいう。この自己組織化単分子膜は、製造方法が簡便であるため、基板への成膜を容易に行うことができる。
表面上に自己組織化単分子膜(SAM)を形成することで知られるシランカップリング剤はナノメートルオーダーの薄膜で表面を被覆するための表面の改質化合物として研究されてきた。SAMは短波長UVを照射することでオクチルトリクロロシラン(OTS)やフェニル、フッ化アルキルシランからなるSAMを取り除き、パターニングすることが可能である。このため、局所的にぬれ性や化学的反応性、生体吸着性などを制御できる。
特許文献1には、光分解性のシランカップリング剤を用いた自己組織化単分子膜を基板上に形成して表面を改質することで、光照射の前後で接触角を大きく変化させ、基板上に親水領域と撥水領域とを形成できることが開示されている。
特開2008−50321号公報
自己組織化単分子膜のような有機薄膜は、物質表面の改質に有効である。特許文献1に示されている光分解性シランカップリング剤は、光照射の前後で接触角を大きく変化させ、基板表面の改質に貢献できるものの、基板表面の改質や機能化の観点から、未だ改良の余地があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、対象物の表面を選択的に改質又は機能化することができるパターン形成方法、及び対象物の被処理面の改質方法を提供することを課題とする。
本発明の第1の態様は対象物の被処理面にパターンを形成する方法であって、光応答性基を有する化合物を含む第1の光分解性カップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第1工程と、化学修飾された前記被処理面を選択的に露光し、選択的に露光された前記被処理面の前記光応答性基を解離させ、第2のカップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第2工程と、を有することを特徴とするパターン形成方法である。
本発明の第2の態様は、対象物の被処理面を改質する方法であって、光応答性基を有する化合物を含む第1の光分解性カップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第1工程と、化学修飾された前記被処理面を露光し、第2のカップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第2工程と、を有することを特徴とする対象物の被処理面の改質方法である。
第1実施形態の化学修飾を説明する図である。 実施例1の結果を示す図である。 実施例1の結果を示す図である。 実施例1の結果を示す図である。 第2実施形態の化学修飾を説明する図である。 第2実施形態の化学修飾を説明する図である。 第3実施形態の化学修飾を説明する図である。 実施例3の結果を示す図である。 実施例3の結果を示す図である。 パターン形成方法において好適な基板処理装置の全体構成を示す模式図である。
<パターン形成方法>
本実施形態におけるパターン形成方法は、光応答性基を有する化合物を含む第1の光分解性カップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第1工程と、化学修飾された前記被処理面を選択的に露光し、選択的に露光された前記被処理面の前記光応答性基を解離させ、第2のカップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第2工程と、を有する。
以下、本実施形態について詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
第1実施形態のパターン形成方法は、対象物の被処理面にパターンを形成する方法であって、光応答性基を有する化合物を含む第1の光分解性カップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第1工程と、化学修飾された前記被処理面を露光し、前記第1工程で用いた第1の光分解性カップリング剤と同じ光分解性カップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第2工程とを有する。
第1実施形態のパターン形成方法によれば、第1工程において化学修飾した後、さらに第2工程において、前記第1工程で用いた光分解性カップリング剤と同じ光分解性カップリング剤を用いて化学修飾することにより、対象物の表面の可逆的に改質することができる。本明細書において、「可逆的に改質する」とは、対象物の表面の性質を、親水性と撥水性とに可逆的に変更することをいう。
[第0工程]
対象物の表面を修飾する前に、対象物の表面を前処理しておくことが好ましい。
前処理方法としては、ピラニア溶液での前処理や、UV−オゾンクリーナーによる前処理が好ましい。
本実施形態において、対象物は特に限定されず、ガラス、石英ガラス、シリコンウェハ、プラスチック板、金属板等の基板が好ましく挙げられる。
基材の形状としては、特に限定されず、平面、曲面、または部分的に曲面を有する平面が好ましく、平面がより好ましい。また基材の面積も特に限定されず、従来の塗布方法が適用できる限りの大きさの面を有する基材を採用できる。
[第1工程]
第1工程は、前記第0工程の後、光応答性基を有する化合物を含む第1の光分解性カップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する工程である。
第1工程の化学修飾方法は、光応答性基を有する化合物を含む第1の光分解性カップリング剤が、基板と結合する方法であれば特に限定されず、浸漬法、化学処理法等の公知の方法を用いることができる。
第1工程で用いる光分解性シランカップリング剤が含有する光応答性基を有する化合物としては、被処理面を撥水性に改質できる材料であれば特に限定されない。本実施形態においては、後述する化合物1を用いることが好ましく、後述する含フッ素化合物1を用いることがより好ましい。
含フッ素化合物1を用いて化学修飾することにより、被処理面の水に対する接触角を増加させ、撥水性に改質することができる。
第1工程は、含フッ素化合物1を溶剤に溶解させた含フッ素組成物中に浸漬することにより行うことが好ましい。
該溶剤はフッ素系溶剤が好ましく、ヘキサフルオロ−m−キシレン(HFX)が好ましい。
含フッ素組成物の含フッ素化合物の化合物濃度は特に限定されず、モル濃度(M)換算で0.05〜1.0mMが好ましく、0.075〜0.5mMがより好ましく、0.085〜0.2mMが特に好ましい。
含フッ素化合物1のうち、後述する化合物(1)−1を用いた、第1工程における化学修飾を図1のM1に示す。
第1工程の化学修飾により、水酸基を持つ基板F0を、化合物(1)−1(図1中の化合物1a)で修飾することにより、基板表面が撥水性の基板F1に改質することができる。
[第2工程]
第2工程では、前記第1工程により化学修飾された前記被処理面を露光し、前記第1工程で用いた第1の光分解性カップリング剤と同じ光分解性カップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する。
第1工程において化学修飾された被処理面に所定パターンの光を露光することにより(図1中のI1)、露光部では撥水性能を有する基が解離し、親水性能を有する残基(アミノ基)が生じると推察される(図1中のF2)。
前記第1工程において、化合物(1)−1を用いて表面修飾すると、化合物(1)−1中のニトロベンジル基の嵩高さに起因して、基板表面には未修飾の水酸基が残存すると推察される(図1中のF1)。
このため、第1工程の化学修飾後、第2工程において露光した後は、未修飾の水酸基と親水性能を有する残基(アミノ基)とが混在した状態の親水性基板となる(図1中のF2)。
また、化合物(1)−1を用いて表面修飾した場合、メトキシシリル基の残基の作用により基板表面に水酸基が残存する場合がある。この残存する水酸基も、親水性能に寄与していると考えられる。
そこで、第2工程において前記第1工程で用いた光分解性カップリング剤と同じ光分解性カップリング剤(第2のカップリング剤)を用いて、再び化学修飾をすることにより、未修飾の水酸基と第2のカップリング剤とが反応し、基板表面を親水性から撥水性に、可逆的に改質することができる。
第2工程における化学修飾を図1のM2に示す。
第2工程における化学修飾は、第1工程において用いた光分解性カップリング剤と同じ化合物(1)−1を含む光分解性カップリング剤を用いて修飾する。
これにより、基板表面を親水性の基板から撥水性の基板F3に再び可逆的に改質することができる。
さらに、図1のI2に示すように、第2工程の化学修飾の後、露光することにより撥水性能を有する基が解離し、親水性能を有する残基(アミノ基)が生じ、未修飾の水酸基と親水性能を有する残基(アミノ基)とが混在した状態の親水性基板に可逆的に改質することができる(図1中のF4)。
第2工程の後、再び光分解性カップリング剤による表面修飾と露光とを繰り返すことにより、基板表面を親水性と撥水性とに可逆的に表面改質することができる。
第1実施形態においては、第1工程と第2工程とで用いる光分解性カップリング剤が含有する光応答性基を有する化合物は、化合物(1)−1以外に、後述するその他の含フッ素化合物1を用いることができる。
第2工程において、露光時に照射する光は紫外線が好ましい。照射する光は、200〜450nmの範囲に含まれる波長を有する光を含むことが好ましく、320〜450nmの範囲に含まれる波長を有する光を含むことがより好ましい。また、波長が365nmの光を含む光を照射することも好ましい。これらの波長を有する光は、本実施形態の光分解性基を効率よく分解することができる。光源としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ナトリウムランプ;窒素等の気体レーザー、有機色素溶液の液体レーザー、無機単結晶に希土類イオンを含有させた固体レーザー等が挙げられる。
また、単色光が得られるレーザー以外の光源としては、広帯域の線スペクトル、連続スペクトルをバンドパスフィルター、カットオフフィルター等の光学フィルターを使用して取出した特定波長の光を使用してもよい。一度に大きな面積を照射することができることから、光源としては高圧水銀ランプまたは超高圧水銀ランプが好ましい。
[第3の工程]
第3の工程は、第2の工程で生成した親水領域又は撥水領域にパターン形成材料を配置させる工程である。
パターン形成材料としては、金、銀、銅やこれらの合金などの粒子を所定の溶媒に分散させた配線材料(金属溶液)、又は、上記した金属を含む前駆体溶液、絶縁体(樹脂)、半導体、有機EL発光材などを所定の溶媒に分散させた電子材料、レジスト液などが挙げられる。
本実施形態のパターン形成方法においては、パターン形成材料は、液状の導電材料、液状の半導体材料、又は液状の絶縁材料であることが好ましい。
液状の導電材料としては、導電性微粒子を分散媒に分散させた分散液からなるパターン形成材料が挙げられる。導電性微粒子として、例えば、金、銀、銅、パラジウム、ニッケル及びITOのうちのいずれかを含有する金属微粒子の他、これらの酸化物、並びに導電性ポリマーや超電導体の微粒子などが用いられる。
これらの導電性微粒子は、分散性を向上させるために表面に有機物などをコーティングして使うこともできる。
分散媒としては、上記の導電性微粒子を分散できるもので、凝集を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、水の他に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼンなどの炭化水素系化合物、またエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンなどのエーテル系化合物、さらにプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノンなどの極性化合物を例示できる。これらのうち、微粒子の分散性と分散液の安定性、また液滴吐出法(インクジェット法)への適用の容易さの点で、水、アルコール類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物が好ましく、より好ましい分散媒としては、水、炭化水素系化合物を挙げることができる。
液状の半導体材料としては、分散媒に分散又は溶解させた有機半導体材料を用いることができる。有機半導体材料としては、その骨格が共役二重結合から構成されるπ電子共役系の低分子材料または高分子材料が望ましい。代表的には、ペンタセン等のアセン類、ベンゾチエノベンゾチオフェン等のチエノアセン類等の可溶性の低分子材料、ポリチオフェン、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリチオフェン誘導体等の可溶性の高分子材料が挙げられる。また、熱処理により上述の半導体に変化する可溶性の前駆体材料を用いてもよく、例えば、ペンタセン前駆体としてスルフィニルアセトアミドペンタセン等が挙げられる。
液状の絶縁材料としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、アクリル、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)、ポリシラザン系SOGや、シリケート系SOG(Spin on Glass)、アルコキシシリケート系SOG、シロキサンポリマーに代表されるSi−CH結合を有するSiO等を分散媒に分散又は溶解させた絶縁材料が挙げられる。
第3の工程において、パターン形成材料を配置させる方法としては、液滴吐出法、インクジェット法、スピンコート法、ロールコート法、スロットコート法等を適用することができる。
≪第2実施形態≫
第2実施形態のパターン形成方法は、対象物の被処理面にパターンを形成する方法であって、光応答性基を有する化合物を含む第1の光分解性カップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第1工程と、化学修飾された前記被処理面を露光し、前記第1工程で用いた光分解性カップリング剤と異なる第2のカップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第2工程とを有する。
第2実施形態のパターン形成方法によれば、第1工程において化学修飾した後、さらに前記第1工程で用いた光分解性カップリング剤と、特性の異なる第2のカップリング剤で化学修飾することにより、対象物表面を選択的に機能化することができる。
より具体的には、前記第1工程で用いた光分解性カップリング剤と、露光後に生じる末端基が異なる第2のカップリング剤で化学修飾することにより、対象物表面を選択的に機能化することができる。本明細書において、「選択的に機能化する」とは、露光後に生じる末端官能基の密度を制御すること、又は種々の末端官能基を位置選択的に導入することを意味する。
[第0工程〜第1工程]
第2実施形態において、第0工程〜第1工程は前記第1実施形態における第0工程〜第1工程と同様に行えばよい。
[第2工程]
第2工程では、前記第1工程により化学修飾された前記被処理面を露光し、第2のカップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する。
第2の工程において、化学修飾された被処理面に所定パターンの光を照射することにより、露光部では撥水性能を有する基が解離し、親水性能を有する残基(アミノ基)が生じるため、光照射後においては、親水領域及び撥水領域からなるパターンを形成することができる。
図5AのI1に化学修飾された被処理面に露光することにより、撥水性能を有する基が解離し、親水性能を有する残基(アミノ基)が生じる工程を示す。
前記第1工程において、後述する化合物(1)−1を用いて表面修飾した場合、化合物(1)−1中のニトロベンジル基の嵩高さに起因して、基板表面には未修飾の水酸基が残存している。
このため、第1工程の化学修飾後、第2工程において露光した後は、未修飾の水酸基と親水性能を有する残基(アミノ基)とが混在した状態の親水性基板となる。
そこで、第2工程において第2のカップリング剤を用いて、再び化学修飾をすることにより、未修飾の水酸基と第2のカップリング剤とが反応し、基板表面を選択的に機能化することができる。第2のカップリング剤は、後述する含フッ素化合物2を含有することが好ましい。
含フッ素化合物2として、後述する化合物(2)−1を用いた、第2工程における化学修飾を図5AのM2に示す。
第2工程における化学修飾は、第1工程において用いた光分解性カップリング剤と、露光後に生じる末端基が異なる第2のカップリング剤を用いて修飾する。
具体的には、化合物(2)−1(図5A中の化合物7b)を再び反応させることにより行うことができる。
さらに、図5AのI2に示すように、第2工程の化学修飾ののち、再び露光することにより撥水性能を有する基が解離し、第1の光分解性カップリング剤に由来する親水性能を有する残基(アミノ基)と、第2のカップリング剤に由来する親水性能を有する残基(カルボン酸)とが生じ、基板表面を選択的に機能化することができる。
第2工程で用いる光分解性カップリング剤が含有する光応答性基を有する化合物は、化合物(2)−1のほか、後述するその他の含フッ素化合物2を用いることができる。
[第3工程]
第2実施形態において、第3工程は前記第1実施形態における第3工程と同様に行えばよい。
≪第3実施形態≫
第3実施形態のパターン形成方法は、対象物の被処理面にパターンを形成する方法であって、光応答性基を有する化合物を含む第1の光分解性カップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第1工程と、化学修飾された前記被処理面を露光し、チオフェン骨格を有する化合物を含む第2のカップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第2工程とを有する。
第2実施形態のパターン形成方法によれば、第1工程において化学修飾した後、さらに第2工程において第2のカップリング剤を用いて化学修飾することにより、対象物の表面を選択的に修飾することができる。本明細書において、「対象物表面を選択的に修飾する」とは、半導体特性を有する官能基を導入することにより、対象物の表面に半導体層を形成することをいう。
[第0工程〜第1工程]
第2実施形態において、第0工程〜第1工程は前記第1実施形態における第0工程〜第1工程と同様に行えばよい。
[第2工程]
第2工程では、前記第1工程により化学修飾された前記被処理面を露光し、第2のカップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する。
第2の工程において、化学修飾された被処理面に所定パターンの光を照射することにより、撥水性能を有する基が解離し、親水性能を有する残基(アミノ基)が生じるため、光照射後においては、親水領域及び撥水領域からなるパターンを形成することができる。
図6のI1に化学修飾された被処理面に露光することにより、撥水性能を有する基が解離し、親水性能を有する残基(アミノ基)が生じる工程の例を示す。
前記第1工程において、後述する化合物(1)−1を用いて表面修飾した場合、化合物(1)−1中のニトロベンジル基の嵩高さに起因して、基板表面には未修飾の水酸基が残存している。
このため、第1工程の化学修飾後、第2工程において露光した後は、未修飾の水酸基と親水性能を有する残基(アミノ基)とが混在した状態の親水性基板となる。
そこで、第2工程において第2のカップリング剤を用いて、再び化学修飾をすることにより、未修飾の水酸基と第2のカップリング剤とが反応し、基板表面を選択的に修飾することができる。第2のカップリング剤は、後述する化合物3を含有することが好ましい。
化合物3として、後述する化合物(3)−1を用いた、第2工程における化学修飾を図6のM1に示す。
第2工程における化学修飾は、チオフェン骨格を有する化合物を含む第2のカップリング剤を用いて修飾する。
具体的には、化合物(3)−1(図6中の5b)を反応させることにより行うことができる。
本実施形態においては、半導体層の形成材料として、p型半導体であるC8−BTBT(2,7−Dioctyl[1]benzothieno[3,2−b][1]benzothiophene)を用い、半導体SAMとしてはBTBT母骨格を用いることとして説明する。
[第3工程]
第3の工程は、第2のカップリング剤により修飾した領域にパターン形成材料を配置させる工程である。
第3実施形態においては、前記第2工程においてBTBT母骨格を有する化合物(3)−1を含む第2のカップリング剤を用いて修飾しているため、半導体材料を分散媒に分散又は溶解させた有機半導体材料を好適に配置することができる。
該有機半導体材料としては例えば、低分子p型半導体としてペンタセン、ルブレン、テトラセンなどアセン類の他、ベンゾジチオフェン(BDT)・ベンゾチエノベンゾチオフェン(BTBT)・ジナフトチエノチオフェン(DNTT)・ジナフトベンゾジチオフェン(DNBDT)のようなヘテロアセン・オリゴチオフェン類がある。
低分子n型半導体としてはペリレンジイミド(PTCDI)などのペリレン類、テトラシアノキノジメタン(TCNQ)などのキノン類,C60のようなフラーレン類がある。
高分子構造としてはポリチオフェンやポリフルオレン,ドナーアクセプター型ポリマーなどがある。
これら有機半導体材料をSAM上に湿式成膜する場合、通常知られるアルキル基やアルキルシリル基など可溶性構造を導入した望ましい。例えばTIPSペンタセン(6,13−Bis(triisopropylsilylethynyl)pentacene)のような可溶性ペンタセンや、P3HT(poly(3−hexylthiophene−2,5−diyl))などの有機半導体ポリマーは、トルエンのような有機溶媒に可溶であり、湿式工程で半導体層を形成可能であるため好ましい。
≪上記実施形態の変形例≫
上記の実施形態の他に、第1工程に用いる第1のシランカップリング剤として後述する含フッ素化合物2を用い、第2工程に用いる第2のシランカップリング剤として後述する含フッ素化合物1を用いてもよい。
また、第1工程に用いる第1のシランカップリング剤として後述する化合物3を用い、第2工程に用いる第2のシランカップリング剤として後述する含フッ素化合物1を用いてもよい。
<基板処理装置を用いたパターン形成>
以下、図9を参照して、基板処理装置を用いた場合のパタ−ン形成方法を説明する。
本実施形態のパタ−ン形成方法において、いわゆるロ−ル・ツ−・ロ−ルプロセスに対応する可撓性の基板を用いる場合には、図9に示すような、ロ−ル・ツ−・ロ−ル装置である基板処理装置100を用いてパタ−ンを形成してもよい。図9に基板処理装置100の構成を示す。
図9に示すように、基板処理装置100は、帯状の基板(例えば、帯状のフィルム部材)Sを供給する基板供給部2と、基板Sの表面(被処理面)Saに対して処理を行う基板処理部3と、基板Sを回収する基板回収部4と、含フッ素化合物の塗布部6と、露光部7と、マスク8と、パタ−ン材料塗布部9と、これらの各部を制御する制御部CONTと、を有している。基板処理部3は、基板供給部2から基板Sが送り出されてから、基板回収部4によって基板Sが回収されるまでの間に、基板Sの表面に各種処理を実行できる。
この基板処理装置100は、基板S上に例えば有機EL素子、液晶表示素子等の表示素子(電子デバイス)を形成する場合に好適に用いることができる。
なお、図9は、所望のパタ−ン光を生成するためにフォトマスクを用いる方式を図示したものであるが、本実施形態は、フォトマスクを用いないマスクレス露光方式にも好適に適用することができる。フォトマスクを用いずにパタ−ン光を生成するマスクレス露光方式としては、DMD等の空間光変調素子を用いる方法、レ−ザ−ビ−ムプリンタ−のようにスポット光を走査する方式等が挙げられる。
本実施形態のパタ−ン形成方法においては、図9に示すようにXYZ座標系を設定し、以下では適宜このXYZ座標系を用いて説明を行う。XYZ座標系は、例えば、水平面に沿ってX軸及びY軸が設定され、鉛直方向に沿って上向きにZ軸が設定される。また、基板処理装置100は、全体としてX軸に沿って、そのマイナス側(−側)からプラス側(+側)へ基板Sを搬送する。その際、帯状の基板Sの幅方向(短尺方向)は、Y軸方向に設定される。
基板処理装置100において処理対象となる基板Sとしては、例えば樹脂フィルムやステンレス鋼などの箔(フォイル)を用いることができる。例えば、樹脂フィルムは、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、エチレンビニル共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロ−ス樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、ポリスチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、などの材料を用いることができる。
基板Sは、例えば200℃程度の熱を受けても寸法が変わらないように熱膨張係数が小さい方が好ましい。例えば、無機フィラ−を樹脂フィルムに混合して熱膨張係数を小さくすることができる。無機フィラ−の例としては、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、酸化ケイ素などが挙げられる。また、基板Sはフロ−ト法等で製造された厚さ100μm程度の極薄ガラスの単体、或いはその極薄ガラスに上記樹脂フィルムやアルミ箔を貼り合わせた積層体であっても良い。
基板Sの幅方向(短尺方向)の寸法は例えば1m〜2m程度に形成されており、長さ方向(長尺方向)の寸法は例えば10m以上に形成されている。勿論、この寸法は一例に過ぎず、これに限られることは無い。例えば基板SのY方向の寸法が50cm以下であっても構わないし、2m以上であっても構わない。また、基板SのX方向の寸法が10m以下であっても構わない。
基板Sは、可撓性を有するように形成されていることが好ましい。ここで可撓性とは、基板に自重程度の力を加えても線断したり破断したりすることはなく、該基板を撓めることが可能な性質をいう。また、自重程度の力によって屈曲する性質も可撓性に含まれる。また、上記可撓性は、該基板の材質、大きさ、厚さ、又は温度などの環境、等に応じて変わる。なお、基板Sとしては、1枚の帯状の基板を用いても構わないが、複数の単位基板を接続して帯状に形成される構成としても構わない。
基板供給部2は、例えばロ−ル状に巻かれた基板Sを基板処理部3へ送り出して供給する。この場合、基板供給部2には、基板Sを巻きつける軸部や当該軸部を回転させる回転駆動装置などが設けられる。この他、例えばロ−ル状に巻かれた状態の基板Sを覆うカバ−部などが設けられた構成であっても構わない。なお、基板供給部2は、ロ−ル状に巻かれた基板Sを送り出す機構に限定されず、帯状の基板Sをその長さ方向に順次送り出す機構(例えばニップ式の駆動ロ−ラ等)を含むものであればよい。
基板回収部4は、基板処理装置100を通過した基板Sを例えばロ−ル状に巻きとって回収する。基板回収部4には、基板供給部2と同様に、基板Sを巻きつけるための軸部や当該軸部を回転させる回転駆動源、回収した基板Sを覆うカバ−部などが設けられている。なお、基板処理部3において基板Sがパネル状に切断される場合などには例えば基板Sを重ねた状態に回収するなど、ロ−ル状に巻いた状態とは異なる状態で基板Sを回収する構成であっても構わない。
基板処理部3は、基板供給部2から供給される基板Sを基板回収部4へ搬送すると共に、搬送の過程で基板Sの被処理面Saに対して含フッ素化合物を用いた化学修飾をする工程、化学修飾された被処理面に所定パタ−ンの光を照射する工程、及びパタ−ン形成材料を配置させる工程を行う。基板処理部3は、基板Sの被処理面Saに対して含フッ素化合物を塗布する含フッ素化合物塗布部6と、光を照射する露光部7と、マスク8と、パタ−ン材料塗布部9と、加工処理の形態に対応した条件で基板Sを送る駆動ロ−ラR等を含む搬送装置20とを有している。
含フッ素化合物塗布部6と、パタ−ン材料塗布部9は、液滴塗布装置(例えば、液滴吐出型塗布装置、インクジェット型塗布装置、スピンコ−ト型塗布装置、ロ−ルコ−ト型塗布装置、スロットコ−ト型塗布装置など)が挙げられる。
これらの各装置は、基板Sの搬送経路に沿って適宜設けられ、フレキシブル・ディスプレイのパネル等が、所謂ロ−ル・ツ−・ロ−ル方式で生産可能となっている。本実施形態では、露光部7が設けられるものとし、その前後の工程(感光層形成工程、感光層現像工程等)を担う装置も必要に応じてインライン化して設けられる。
≪第4の実施形態≫
以下、本実施形態における対象物の被処理面の改質方法について説明する。
<対象物の被処理面の改質方法>
本実施形態は、対象物の被処理面を改質する方法であって、光応答性基を有する化合物を含む第1の光分解性カップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第1工程と、化学修飾された前記被処理面を露光し、第2のカップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第2工程と、を有することを特徴とする。
本実施形態の対象物の被処理面の改質方法において、第1工程から第3工程に関する説明は、前記第1から第3の実施形態のパターン形成方法における第1工程から第3工程に関する説明と同様である。
本実施形態によれば、SAM膜を第1工程及び第2工程により多段階修飾することにより、対象物の表面を改質することができる。
より具体的には、本実施形態の対象物の被処理面の改質方法によれば、対象物の表面の性質を、親水性と撥水性とに可逆的に変更することができる。
さらに、本実施形態の対象物の被処理面の改質方法によれば、SAM膜を第1工程及び第2工程により多段階修飾することにより、対象物の表面を選択的に機能化することができる。
より具体的には、本実施形態の対象物の被処理面の改質方法によれば、対象物の表面の性質を、露光後に生じる末端官能基の密度を制御すること、又は種々の末端官能基を位置選択的に導入することができる。
さらに、本実施形態の対象物の被処理面の改質方法によれば、SAM膜を第1工程及び第2工程により多段階修飾することにより、対象物表面を選択的に修飾することができる。
より具体的には、本実施形態の対象物の被処理面の改質方法によれば、半導体特性を有する官能基を導入することにより、対象物の表面に半導体層を形成することができる。
<光分解性カップリング剤が含有する化合物>
本実施形態のパターン形成方法に用いる光分解性カップリング剤は、光応答性基を有する化合物を含有する。
係る光応答性基を有する化合物は、疎水性の光応答性基で保護され、光照射によりアミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基等の親水性基が生じる化合物である。
該化合物としては、光応答性基として光応答性ニトロベンジル基を有する化合物1又は2が好ましい。
≪化合物1≫
化合物1は、下記一般式(1)で表される化合物である。
[一般式(1)中、
Xはハロゲン原子又はアルコキシ基を表し、
は水素原子又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を表し、
01、R02はそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭化水素基であり、
nは0以上の整数を表す。]
前記一般式(1)中、Xはハロゲン原子又はアルコキシ基である。Xで表されるハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子等を挙げることができるが、Xはハロゲン原子であるよりもアルコキシ基であることが好ましい。nは整数を表し、出発原料の入手の容易さの点から、1〜20の整数であることが好ましく、2〜15の整数であることがより好ましい。
前記一般式(1)中、Rは水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基である。
のアルキル基としては、炭素数1〜5の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。
環状のアルキル基としては、モノシクロアルカン、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカンなどのポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基などが挙げられる。
本実施形態においては、Rは水素原子、メチル基、エチル基又はイソプロピル基であることが好ましく、メチル基又はイソプロピル基であることがより好ましい。
前記一般式(1)中、R01、R02はそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭化水素基である。
本明細書において、「置換基を有していてもよい」と記載する場合、水素原子(−H)を1価の基で置換する場合と、メチレン基(−CH−)を2価の基で置換する場合との両方を含むものとする。
01、R02の炭化水素基としては、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。
該直鎖状のアルキル基は、炭素数が1〜20であることが好ましい。
01、R02の炭化水素基としてのアルキル基が、炭素数が1〜5の短鎖アルキル基であると、濡れ性が良好となり、洗浄性が高く吸着した異物を除去できる場合がある。
01、R02の炭化水素基としてのアルキル基が、炭素数が10以上の長鎖アルキル基であると、化合物1を撥水性の化合物とすることができる。
前記一般式(1)中、R01、R02が有していてもよい置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、水酸基、カルボニル基、ヘテロ原子を含む置換基等が挙げられる。
前記置換基としてのアルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基であることが最も好ましい。
前記置換基としてのアルコキシ基としては、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基が最も好ましい。
前記置換基としてのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
前記置換基としてのハロゲン化アルキル基としては、前記アルキル基の水素原子の一部または全部が前記ハロゲン原子で置換された基が挙げられる。
ヘテロ原子を含む置換基としては、−O−、−C(=O)−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)−O−が好ましい。
前記一般式(1)中、nは0以上の整数である。本実施形態においては、nは3以上が好ましい。また、nは10以下であることが好ましく、5以下であることがより好ましい。
上記上限値と上記下限値は任意に組み合わせることができる。
一般式(1)で表される化合物(1)は、下記一般式(1)−1で表される含フッ素化合物(1)−1であることが好ましい。
[一般式(1)−1中、
Xはハロゲン原子又はアルコキシ基を表し、
は水素原子又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を表し、
f1、Rf2はそれぞれ独立にフッ素化アルコキシ基であって、
nは0以上の整数を表す。]
前記一般式(1)−1中、X、R、nに関する説明は前記同様である。
前記一般式(1)−1中、Rf1、Rf2はそれぞれ独立にフッ素化アルコキシ基である。
前記一般式(1)−1中、Rf1、Rf2のフッ素化アルコキシ基は、好ましくは炭素数3以上のアルコキシ基であって、部分的にフッ素化されたものであってもよく、パーフルオロアルコキシ基であってもよい。本実施形態においては、部分的にフッ素化されたフッ素化アルコキシ基であることが好ましい。
本実施形態において、Rf1、Rf2のフッ素化アルコキシ基としては、例えば、−O−(CH f1−(C f22n f2 +1)で表される基が挙げられる。前記nf1は0以上の整数であり、nf2は0以上の整数である。Rf1、Rf2のフッ素化アルコキシ基は同一であってもよく、異なっていてもよいが、合成の容易さの観点から同一であることが好ましい。
本実施形態において、Rf1、Rf2のフッ素化アルコキシ基は長鎖フルオロアルキル鎖が好ましい。
本実施形態において、nf1は0〜10であることが好ましく、0〜5であることがより好ましく、0〜3であることが特に好ましく、3であることが極めて好ましい。
また、本実施形態において、nf2は1〜15であることが好ましく、4〜15であることがより好ましく、6〜12であることが特に好ましく、7〜10であることが極めて好ましい。
本実施形態において、nf2は材料の入手や合成上の都合から偶数であることが好ましい。
また、nf2が上記下限値以上であると、本実施形態の含フッ素組成物を用いて形成した有機薄膜の撥水性が維持できる。
さらに、上記上限値以下であると、発明の含フッ素組成物を用いて形成した有機薄膜の撥水性を維持しつつ、金属インク等のパターン形成材料の塗布性を良好なものとすることができる。
以下に一般式(1)で表される化合物及び一般式(1)−1で表される含フッ素化合物の具体例を示す。
≪化合物2≫
化合物2は、下記一般式(2)で表される化合物である。
[一般式(2)中、
Xはハロゲン原子又はアルコキシ基を表し、
は水素原子又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を表し、
01、R02はそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭化水素基であって、
nは0以上の整数を表す。]
一般式(2)中、X、R、R01、R02、nについての説明は前記一般式(1)中におけるR、R01、R02、nについての説明と同様である。
一般式(2)で表される化合物(2)は、下記一般式(2)−1で表される含フッ素化合物(2)−1であることが好ましい。
[一般式(2)−1中、
Xはハロゲン原子又はアルコキシ基を表し、
は水素原子又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を表し、
f1、Rf2はそれぞれ独立にフッ素化アルコキシ基であって、
nは0以上の整数を表す。]
一般式(2)−1中、X、R、Rf1、Rf2、nについての説明は前記一般式(1)−1中におけるR、Rf1、Rf2、nについての説明と同様である。
以下に、一般式(2)で表される化合物及び一般式(2)−1で表される含フッ素化合物(2)−1の好ましい具体例を以下に示す。
〔含フッ素化合物の製造方法〕
含フッ素化合物は、例えば、以下の第1〜第5工程を経ることにより、得ることができる。なお、一例として、Rf1とRf2が同一である場合について示す。
上記式中、R、Rf1及びRf2は、前記一般式(1)中のR、Rf1及びRf2と同様であり、Rf1’及びRf2’はフッ素化アルキル基である。
上記式中、R、Rf1及びRf2は、前記一般式(1)中のR、Rf1及びRf2と同様である。
上記式中、R、Rf1及びRf2は、前記一般式(1)中のR、Rf1及びRf2と同様である。
上記反応式中、R、Rf1、Rf2についての説明は前記一般式(1)中におけるR、Rf1、Rf2についての説明と同様である。
以下の式中、X、R、Rf1、Rf2、nについての説明は前記一般式(1)中におけるR、Rf1、Rf2、nについての説明と同様である。
上記式中、X、R、Rf1、Rf2、nについての説明は前記一般式(1)中におけるR、Rf1、Rf2、nについての説明と同様である。
<光分解性カップリング剤が含有する化合物>
本実施形態のパターン形成方法に用いる光分解性カップリング剤は、第3工程において配置する半導体材料が含有する化合物と、末端構造の母骨格が同一又は類似の化合物を含有する。
係る化合物は、第3工程において配置する半導体材料と末端構造の母骨格が同一又は類似であることにより、第3工程において半導体材料を好適に配置することができる。
該化合物としては、下記化合物3が好ましい。
≪化合物3≫
化合物3は、下記一般式(3)で表される化合物である。
[一般式(3)中、
Xはハロゲン原子又はアルコキシ基を表し、
は水素原子又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を表し、
12はチオフェン骨格を有する置換基である。
nは0以上の整数を表す。]
上記式(3)中、X、R、nについての説明は前記一般式(1)中におけるX、R、nについての説明と同様である。
12のチオフェン骨格を有する置換基としては、下記(R12−1)〜(R12−3)のいずれかで表される基が挙げられる。
[(R12−1)〜(R12−3)中、波線部は、一般式(3)において、R12が結合する炭素原子との結合手を示す。]
以下に一般式(3)で表される化合物の具体例を示す。
以下、実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<試薬及び溶媒>
試薬及び溶媒は和光純薬工業株式会社、東京化成工業株式会社、シグマ−アルドリッチ社製のものを用いた。
<シリコンウェハ>
150nmの熱酸化膜付シリコンウェハは松崎製作所製のものを使用した。
<NMR測定>
NMRはJNM−ECAまたはJNM−ECS 400 MHz spectrometer (JEOL)を用いて測定した。
<水の静的接触角測定>
基板上の水の静的接触角は協和界面科学の接触角測定装置DropMaster 700を用いて室温で測定した。基板上に滴下した純水をカメラでモニターし、協和界面科学の解析ソフトFAMASを用いて解析した。
<表面観察及び平均粗さの測定>
原子間力顕微鏡(AFM)による表面観察と平均粗さRaの算出はNanoscope IIIa (Bruker)を用いて行った。カンチレバーはMPP−11100−10を用いた。
<XPS測定>
X線光電子分光法(XPS)による測定は単色化Al光源を備えたアルバック・ファイのPHI 5000 VersaProbe IIを用いて行った。膜厚は15、45、90の3つの異なる角度から測定したXPSデータをPHI MultiPak XPS分析ソフトウェアを用いて解析することで算出した。
<化合物1の合成>
≪工程1a≫
100mLのナスフラスコにo−ジメトキシベンゼンを9.02g(65.4mmol)とヨウ素結晶0.311g(2.45mmol)、イソ酪酸無水物20.7g(131mmol)を入れ、170℃で6時間還流し、室温に戻して31時間撹拌した。その後、減圧留去し、精製水(80mL)を加え、ジエチルエーテル(80mL×3)で抽出した。有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(80mL)、飽和食塩水(80mL)、精製水(80mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)により単離精製し、濃縮、真空乾燥を行い淡黄色粘体(化合物(1a))3.90g(18.7mmol,29%)を得た。
上記合成で得られた化合物1a(1−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−メチルプロパノン)の同定を以下に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ1.22(6H,d,J=6.8Hz),3.55(1H,sep,J=6.8Hz),3.94and3.95(6H,s,s),6.90(1H,d,J=8.4Hz),7.55(1H,d,J=2.0Hz),7.60(1H,d,J=2.0Hz).
IR (NaCl):1674(C=O) cm−1
≪工程1b≫
次に、100mL二口ナスフラスコに上記化合物1aを2.73g(13.1mmol)入れ、窒素雰囲気下でN,N−ジメチルホルムアミド乾燥溶媒(以下、「DMF」という。)50mL、塩化リチウム11.2g(262mmol:20eq)、を加えた。170℃で29時間還流し、100℃で32時間撹拌した。その後、飽和食塩水200mL、2規定の塩酸50mLを加え、酢酸エチル150mL×3回で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、濃縮、真空乾燥した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)により単離精製し、濃縮、真空乾燥を行い黄色粘体(化合物(1b))1.50g(8.30mmol,63%)を得た。
上記合成で得られた化合物1b(1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパノン)の同定を以下に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ1.21(6H,d,J=6.8Hz),3.53(1H,sep,J=6.9Hz),6.35(1H,s),6.94(1H,d,J=8.4Hz),7.39 (1H,s),7.52(1H,d,J=8.4Hz),7.83 (1H,d,J=2.0Hz).
IR (NaCl):1656(C=O),3349(OH)cm−1
≪工程1c≫
100mL二口ナスフラスコに上記化合物1bを1.02g(5.67mmol)、DMFを15mL、炭酸カリウムを1.57g(11.3mmol:2eq)入れ、室温で2時間撹拌した。その後、1−ヨード−1H,1H,2H,2H,3H,3H−パーフルオロヘプタン4.64g(12.0mmol:2.1eq)にDMF7mLを加え、滴下し、60℃で14時間撹拌した。反応溶液を減圧留去し、精製水60mL、2規定の塩酸20mLを加え、酢酸エチル(60mL×4)で抽出、飽和食塩水(60mL×5)で洗浄を行った。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過、濃縮、真空乾燥を行い、橙色固体(化合物(1c))3.62g(5.17mmol,91%)を得た。
上記合成で得られた化合物1c(1−(3,4−ジ(1H,1H,2H,2H,3H,3H−パーフルオロヘプチルオキシ)フェニル)−2−メチルプロパノン)の同定を以下に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ1.21(6H,d,J=6.8Hz),2.15−2.19(4H,m),2.32−2.34(4H,m),3.53(1H,sep,J=6.9Hz),4.13and4.14 (4H,t,t),6.88 (1H,d,J=8.5Hz),7.52(1H,d,J=2.0Hz),7.58(1H,d,J=8.4Hz).
IR(KBr):722(CF),1226(CF,CF),1678(C=O)cm−1
≪工程1d≫
200mLのナスフラスコに上記化合物1c 3.04g(4.34mmol)を入れdiethyl ether 18 mLで溶解し、氷浴中で70% HNO30mLを少しずつ加え、氷浴中で1時間撹拌した。その後、氷に反応溶液を注ぎ、HO 120mL、 ethyl acetate (60mL×3)で抽出、5% NaHCO(50mL×6)で洗浄を行った。有機層をanhydrous MgSOで乾燥し、ろ過、濃縮、真空乾燥を行い、黄色固体(化合物1d)2.96gを得た。
上記合成で得られた化合物1d(1−(2−nitro−4,5−di(1H,1H,2H,2H,3H,3H−perfluoroheptyloxy)phenyl)−2−methylpropanone)の同定を以下に示す。
H NMR (400MHz,CDCl): δ 7.64 (s, 1H), 6.67 (s, 1H), 4.17 and 4.16 (t, t, 4H), 2.89 (sep, 1H), 2.34−2.27 (m, 4H), 2.23−2.15 (m, 4H), 1.21 (d, J = 6.8 Hz, 6H).
≪工程1e≫
100mLのナスフラスコに上記化合物1dの粗成生物 2.96g (3.97mmol)、THF 12mL、methanol 8mLを入れ、氷浴中でNaBH0.300g(7.94mmol:2eq)を少しずつ加え90分間撹拌した。その後、室温で30分間撹拌した。反応溶液を濃縮し、HO 60 mL、2N HCl 20mL、ethyl acetate(50mL×3)で抽出、有機層をanhydrous MgSOで乾燥し、ろ過、濃縮した。Column chromatography (hexane : ethyl acetate=6:1)により単離精製し、濃縮、真空乾燥を行い黄色粘体(化合物1e)2.17g(2.90mmol,76%)を得た。
上記合成で得られた化合物1e(1−(2−ニトロ−4,5−ジ(1H,1H,2H,2H,3H,3H−パーフルオロヘプチルオキシ)フェニル)−2−メチルプロパノール)の同定を以下に示す。
H NMR (400 MHz, CDCl): δ 7.55 (s, 1H), 7.20 (s, 1H), 5.27 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 4.23−4.08 (m, 4H), 2.40−2.27 (m, 4H), 2.21−2.14 (m, 5H), 2.03−1.97 (m, 1H), 0.96 and 0.94 (d, J = 6.8 Hz, 6H).
≪工程1f≫
窒素雰囲気下、100mL二口ナスフラスコに上記化合物1e 1.43g(1.91mmol:1eq.)、triethylamine 0.580g(5.73mmol:3eq.)、dry−acetonitrile 20mL、di(N−succinimidyl)carbonate 0.735g(2.87mmol:1.5eq.)を入れ、室温で40時間撹拌した。その後、反応溶液を濃縮し、HO 30mL、2N HCl 5mLを加え、ethyl acetate (30mL×3)で抽出、5% NaCl aq. (30mL×3)で洗浄を行った。有機層を無水MgSOで乾燥し、ろ過、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(hexane: ethyl acetate=3:1)で単離精製し、濃縮、真空乾燥を行い黄色粘体(化合物1f)1.55g(1.74mmol,91%)を得た。
上記合成で得られた化合物1f(1−(2−ニトロ−4,5−ジ(1H,1H,2H,2H,3H,3H−パーフルオロヘプチルオキシ)フェニル)−2−メチルプロピル N−スクシンイミジル カルバメート)の同定を以下に示す。
H NMR (400 MHz, CDCl): δ 7.65 (s, 1H), 6.96 (s, 1H), 6.38 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.37−4.12 (m, 4H), 2.79 (s, 4H), 2.40−2.05 (m, 9H), 1.11 and 1.03 (d,d, J = 7.2 Hz, 6H).
≪工程1g≫
30mL二口ナスフラスコに上記化合物1f 0.603 g(0.680mmol)、dry THFを10mL、3−aminopropyltrimethoxysilane 0.136g(0.759mmol:1.1eq)を加え、室温で3.5時間撹拌した。反応溶液を濃縮し、中圧カラムクロマトグラフィー(hexane: ethyl acetate : tetramethoxysilane=3:1:0.04)で単離し、濃縮、真空乾燥をして、淡黄色固体(化合物1)0.451g(0.473mmol,70%)を得た。
上記合成で得られた化合物1(1−(2−ニトロ−4,5−ジ(1H,1H,2H,2H,3H,3H−パーフルオロヘプチルオキシ)フェニル)−2−メチルプロピル 3−(トリメトキシシリル)−N−プロピルカルバメート)の同定を以下に示す。
H NMR (400 MHz, CDCl): δ 7.57 (s, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.20 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 5.00 (t, J = 5.8 Hz, 1H), 4.15−4.10 (m, 4H), 3.56 (s, 9H), 3.16−3.09 (m, 2H), 2.41−2.26 (m, 4H), 2.20−2.10 (m, 5H), 1.63−1.56 (m, 2H), 1.00 and 0.96 (d,d, J = 6.8 Hz, 6H), 0.62−0.58 (m, 2H). anal found: C, 38.87; H, 3.81; N, 2.89%. calcd for C393834Si: C, 39.08; H, 4.02; N, 2.94%.
<化合物2の合成>
≪工程2a〜2e≫
化合物2の合成において、上記化合物1の合成、工程1a〜1eと同様の方法により、化合物2e(上記化合物1eと同一の化合物)を合成した。
≪工程2f≫
窒素雰囲気下、100mLの二口ナスフラスコにカルボジイミド塩酸塩0.803g(mmol:1.5eq)、THFを10mL入れて、氷浴中で10分間撹拌した。その後、化合物2e 2.09g(2.79mmol:1eq)、4−ペンテン酸0.567g(5.58mmol:2eq)、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(以下、DMAP)0.412g(3.35mmol:1.2eq)をドライ−THF10mLに溶かし、滴下した。10分間撹拌した後、氷浴を外し、室温で14時間撹拌した。反応溶液を濃縮し、HOを40mL、2NのHClを10mL加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出、5%NaHCO(50mL×3)で洗浄を行った。有機層を無水MgSOで乾燥し、ろ過、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で単離精製し、濃縮、真空乾燥を行い淡黄色固体である化合物2f(1−(2−ニトロ−4,5−ジ(1H,1H,2H,2H,3H,3H−パーフルオロヘプチルオキシ)フェニル−2−メチルプロピル 4−ペンテン酸エステル)を得た。
上記合成した化合物2fの同定結果を以下に示す。H−NMR(CDCl/TMS)400MHz δ=0.98and 1.00(6H,d,J=6.8Hz) (CH
=2.13〜2.21(5H,m)−O−CH−CH−CH−CF−×2
−CH−(CH
=2.26〜2.52(8H,m)−O−CH−CH−CH−CF−×2
−CH−CH−COO−
=4.10〜4.15(4H,m)−O−CH−CH−CH−CF−×2
=4.98〜5.06 (2H,m) CH=CH−
=5.74〜5.84 (1H,m) CH=CH−
=6.31(1H,d,J=5.8 Hz) Ar−CH−CH−(CH
=6.87(1H,s) Ar−H
=7.57(1H,s) Ar−H
≪工程2g≫
50mLの二口ナスフラスコに上記化合物2f 1.01g(1.22mmol)を入れ真空乾燥を1.5時間行った。その後ドライ−THFを1mL、トリメトキシシラン1.49g(12.2mmol:10eq)、カーステッドの触媒7滴を加え、室温で2.5時間撹拌した。反応溶液を濃縮し、中圧カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル:テトラメトキシシラン=8:1:0.09)で単離し、濃縮、真空乾燥をして、淡黄色固体である化合物2(1−(2−ニトロ−4,5−ジ(1H,1H,2H,2H,3H,3H−パーフルオロヘプチルオキシ)フェニル))−2−メチルプロピル 5−(トリメトキシシリル)ペンテン酸エステル)を得た。
上記合成した化合物2の同定結果を以下に示す。
H−NMR(CDCl/TMS)400MHz
δ=0.61〜0.67(2H,m) −CH
=0.97 and0.99(6H,d,J=6.8Hz)−(CH
=1.39〜1.47 (2H, m) −Si−CH−CH
=1.66 (2H,quint,J=7.6Hz) −CH−CH−COO−
=2.12〜2.21(5H,m) −O−CH−CH−CH−CF−×2
−CH−(CH
=2.26〜2.39(6H,m)−O−CH−CH−CH−CF−×2
−CH−COO−
=3.55 (9H,s) (CHO)−Si−
=4.08〜4.17(4H,m)−O−CH−CH−CH−CF−×2
=6.30 (1H,d,J=5.8Hz)Ar−CH−CH−(CH
=6.87 (1H, s) Ar−H
=7.57 (1H, s) Ar−H
<化合物3の合成>
≪工程3a≫
300mL ナスフラスコにo−chlorobenzaldehyde 10.0g (71.1mmol)、Sodium hydrosulfide hydrate 7.98g(142mmol)、NMPを100 mL加え、80℃で1時間、180℃で1時間撹拌した。その後、反応溶液を室温近くまで冷まし、飽和NHCl水溶液に注いだ。これを氷浴で冷却し、生じた茶色い沈殿物を吸引ろ過した。残渣を水とアセトンで洗い、薄黄色固体を得た。この固体をクロロホルムに溶解し、カラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、濃縮した。得られた黄色固体を再結晶(トルエン120mL、60℃)により精製、吸引ろ過、真空乾燥し、薄黄色固体である[1]Benzothieno[3,2−b][1]benzothiophene 1.32 g (5.48 mmol, 15%)を得た。
H−NMR (CDCl / TMS) 400 MHz
δ =7.39 (ddd, J = 7.6 Hz, 7.6 Hz, 1.2 Hz, 2H) a
=7.44 (ddd, J = 7.6 Hz, 7.6 Hz, 1.2 Hz, 2H) a
=7.87 (dd, J = 7.2 Hz, 0.8 Hz, 2H) b
=7.90 (dd, J = 7.6 Hz,0.8 Hz, 2H) b
≪工程3b≫
300mL ナスフラスコに[1]Benzothieno[3,2−b][1]benzothiophene(BTBT) 2.01g(8.36mmol)を加え、ジクロロメタン200mLで溶解した。−20℃(氷、エタノール、液体窒素)に冷却後、塩化アルミニウム 4.27g(32.0mmol)を加え、塩化アセチル 2.62 g (33.4 mmol)をゆっくり滴下し、1時間撹拌した。その後反応溶液を水 100 mLに注ぎ、ジクロロメタン100 mLを加えた。水層と有機層に分離し、有機層を水 (50 mL × 6)、食塩水(100 mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過、濃縮した。再結晶(トルエン300mL、70℃)により単離精製、真空乾燥し、薄黄色固体である[1]Benzothieno[3,2−b][1]benzothien−2−yl)ethan−1−one 1.93 g (6.85 mmol, 82%)を得た。

H−NMR (CDCl / TMS) 400 MHz
δ =2.72 (s, 3H) a
=7.44 〜 7.52 (m, 2H) b
=7.93 〜 7.96 (m, 3H) c
=8.05 〜 8.08 (m, 1H) d
=8.56 (m, 1H) e
IR (KBr)
1674 cm−1 (C=O)
≪工程3c≫
100mL ナスフラスコに[1]Benzothieno[3,2−b][1]benzothien−2−yl)ethan−1−one 0.111 g (0.393 mmol)、THF 30 mL、methanol 15 mLを入れ、氷浴中でNaBH0.0297 g (0.786 mmol : 2eq)を少しずつ加え30分間撹拌した。その後、室温で30分間撹拌した。反応溶液を濃縮し、クロロホルム60 mLで溶解し、HO 20 mL、2 N HCl 5 mLを加え、水層と有機層に分離した。さらにクロロホルム(20 mL ×2)で抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、濃縮、真空乾燥を行い白色固体である[1]Benzothieno[3,2−b][1]benzothien−2−yl)ethan−1−ol 0.111 g (0.390 mmol, 99%)を得た。
H−NMR (CDCl / TMS) 400 MHz
δ =1.60 (d, 3H, J = 6.5) a
=1.90 (d, 1H, J = 3.2) b
=5.06 〜 5.11 (m, 1H) c
=7.26 〜 7.49 (m, 3H) d
=7.86 〜 7.96 (m, 4H) e
IR (KBr)
3347 cm−1 (OH)
≪工程3d≫
100mL二口ナスフラスコにEDC−HCl 0.359g(1.87mmol:1.5eq)、dry−THF を20mLを加え、窒素雰囲気下、氷浴中で10分間撹拌した。これにdry−THF 10mLで溶解した上記化合物3c 0.370g(1.30mmol:1eq)、10−Undecenoic acid 0.460g(2.50mmol: 2eq)、DMAP 0.194g(1.59mmol:1.2eq)を滴下した。滴下後10分間撹拌し、氷浴をはずして室温で17時間撹拌した。反応溶液を濃縮し、酢酸エチル 30mLに溶解、HO 30mL、2N HCl 5mLを加え、水層と有機層に分離した。さらに水層を酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、有機層を5% 炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL×2)、飽和食塩水 30mLで洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で単離精製し、濃縮、真空乾燥を行い白色固体化合物3dを0.563g(1.25mmol,96%)得た。
上記合成した化合物3d(1−(benzo[b]benzo[4,5]thieno[2,3−d]thiophen−2−yl)ethyl undec−10−enoate)の同定結果を以下に示す。
H NMR (400 MHz, CDCl): δ 7.93−7.85 (m, 4H), 7.49−7.39 (m, 3H), 6.04 (q, J = 7.5 Hz, 1H), 5.84−5.73 (m, 1H), 5.00−4.90 (m, 2H), 2.35 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.01 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.65−1.62 (m, 5H), 1.34−1.25 (m, 10H).
≪工程3e≫
30mL二口ナスフラスコに上記化合物3d 0.197g(0.437mmol:1eq)、dry−THF を1mLを加え、dry−THF 1mLに溶解したtrimethoxysilane 0.542g(4.44mmol:10eq)とkarstedt’s catalyst 5滴を滴下し、窒素雰囲気下、室温で1.5時間撹拌した。反応溶液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル:テトラメトキシシラン=9:1:0.01)で単離精製し、濃縮、真空乾燥を行い白色固体(化合物3)を0.157 g (0.274mmol,63%)得た。
上記合成した化合物3(1−(benzo[b]benzo[4,5]thieno[2,3−d]thiophen−2−yl)ethyl 11−(trimethoxysilyl)undecanoate)の同定結果を以下に示す。
H NMR (400 MHz, CDCl): δ 7.93−7.84 (m, 4H), 7.48−7.39 (m, 3H), 6.04 (q, J = 6.7 Hz, 1H), 3.56 (s, 9H), 2.35 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 1.65−1.62 (m, 5H), 1.39−1.24 (m, 14H), 0.65−0.61 (m, 2H).
<パターンの形成>
≪実施例1≫
[第0工程]
基板として150nmの熱酸化膜付きシリコンウェハを用いた。基板は水、メタノール、アセトン中でそれぞれ5分間超音波洗浄し、窒素気流で乾燥した。その後基板をUVオゾンクリーナーを用いて1.5時間前処理した。
[第1工程]
上記化合物1(0.1mM)のヘキサフルオロ−m−キシレン溶液に前処理済みの基板を浸漬させ、窒素下(100℃)で20時間浸漬させた。基板を取り出しクロロホルムで洗い、クロロホルム中で超音波洗浄(5分)を行った。その後、表面を窒素で乾燥させた。
[第2工程]
前記第1工程において調製したSAMに対して超高圧水銀灯を用いてバンドパスフィルターを介して波長365nm、照度25mW/cmの光を3J/cm照射した。その後、基板をクロロホルム中で3分間超音波洗浄し、窒素気流により乾燥させた。
その後、上記化合物1による表面修飾とアセトン中で光照射(波長365nm、照度25mW/cm、露光量3J/cm)を繰り返しおこなった。
〔結果〕
図1に、第1工程から第2工程での化学修飾の基板表面の修飾過程を示す。図1中、M1は基板修飾1回目を、M2は基板修飾2回目を示す。図1中、I1は露光1回目を、I2は露光2回目を示す。
図2に、上記化合物1を含む光分解性カップリング剤による表面修飾とアセトン中で光照射(波長365nm、照度25mW/cm、露光量3J/cm)を繰り返しおこなったときの水の接触角とXPSにより求めた膜厚を示す。
図2において、M1〜M3、I1〜I3は、図1中のM1〜M3、I1〜I3に対応する。
上記化合物1を含むカップリング剤により表面修飾後の水の接触角(M1)は101.9°で光照射後(I2)は33.6°と下がったためニトロベンジルの脱離によりアミノ基表面へ変換することができた。
この表面に再び上記化合物1を含むカップリング剤による表面修飾を行ったところ、接触角は100.6°(M2)となり、上記化合物1のフッ化アルコキシ基由来と思われる高い撥水性を示した。
その後も露光と表面修飾を繰り返すことにより接触角は減少と増加を繰り返し可逆的な表面改質が可能であることがわかった。
表面修飾1回目(M1)、2回目(M2)、3回目(M3)のXPSスペクトルを図3に示す。フッ化アルキル由来のF1sのピークやC1sのCF、CFのピークは表面修飾の回数が増すごとに減少しており、接触角の傾向と一致した。
表面修飾の回数が増すごとにSAMの密度が低下していることが考えられ、基板表面のシラノールが減少していることが要因だと推測できる。一方でN1sのアミン由来のピークやC1sのC−C結合由来のピークは表面修飾の回数が増すごとに増加する傾向にあった。露光後にも基板表面に残るアミンやアルキルスペーサー由来のピークであると思われる。図3に示す露光後1回目(I1)、2回目(I2)、3回目(I3)のXPSスペクトルからも同様の理由でアミンやアルキル由来のピークの増加が確認できた。F1sピークの増加は露光後でも完全には分解しきれていないことを示唆しており、接触角の増加もこのためだと思われる。
それぞれの段階での表面についてAFMにより表面を観察した。その結果を図4に示す。平均粗さRaはM1では非常に平滑な表面(Ra=0.22)であったが段階が増すごとに増加する傾向にあった。露光前後ではRaにほとんど変化はなかった。2回目以降の表面修飾ではシランカップリング剤が基板表面のシラノールだけでなく、すでに基板表面に結合しているシランカップリング剤のシラノールとも結合するためだと推測できる。
≪実施例2≫
[第0工程〜第1工程]
上記実施例1の第0工程〜第1工程と同様の方法により行った。
[第2工程]
前記第1工程において調製したSAMに対して超高圧水銀灯を用いてバンドパスフィルターを介して波長365nm、照度25mW/cmの光を3J/cm照射した。その後、基板をクロロホルム中で3分間超音波洗浄し、窒素気流により乾燥させた。
この基板を上記化合物2の0.1mMトルエン溶液に100℃で20時間浸漬させた。
その後、基板をクロロホルム中で3分間超音波洗浄し、窒素気流により乾燥させた。
この基板を純水10mLに蛍光微粒子を1滴添加した溶液に5時間浸漬させた。基板を水でリンスし、窒素気流で乾燥させた後、蛍光顕微鏡で表面を観察した。
〔結果〕
図5Aに、第1工程から第2工程での化学修飾の基板表面の修飾過程を示す。図5AのF5において、「D」は蛍光微粒子を意味する。
さらに、図5Bに第2工程後の表面の蛍光顕微鏡画像を示す。画像より約10μm幅のパターンの形成が確認でき、カルボン酸の選択的導入を実証した。
≪実施例3≫
[第0工程〜第1工程]
上記実施例1と同様に第0工程〜第1工程を行った。
[第2工程]
前記第1工程において調製したSAMに対して超高圧水銀灯を用いてバンドパスフィルターを介して波長365nm、照度25mW/cmの光を3J/cm照射した。その後、基板をクロロホルム中で3分間超音波洗浄し、窒素気流により乾燥させた。
この基板を上記化合物3の0.1mMトルエン溶液に100℃で20時間浸漬させた。その後、基板をクロロホルム中で3分間超音波洗浄し、窒素気流により乾燥させた。
露光前後のSAMのXPSスペクトルを図7に示す。
化合物3の溶液に浸漬させた場合では、BTBT骨格に由来するSのピークが露光前のSAM基板では確認できず、露光後のSAM基板でのみ確認することができた。これは分子の大きさが表面修飾に影響することを示唆する結果であり、大きい分子では露光後の表面にのみ選択的に導入可能であることがわかった。
≪実施例4≫
[第0工程〜第1工程]
上記実施例1と同様に第0工程〜第1工程を行った。
[第2工程]
前記第1工程において調製したSAMに対して超高圧水銀灯を用いてバンドパスフィルターを介して波長365nm、照度25mW/cmの光をフォトマスクを介して3J/cmでパターン露光した。その後、基板をクロロホルム中で3分間超音波洗浄し、窒素気流により乾燥させた。
この基板を上記化合物3の0.1mMトルエン溶液に100℃で20時間浸漬させた。その後、基板をクロロホルム中で3分間超音波洗浄し、窒素気流により乾燥させた。
露光部分のみ化合物3で選択的に修飾した。
[第3工程]
その上にC8−BTBTの0.5質量%クロロベンゼン溶液をスピンコートした。
図8にスピンコート後の基板表面の光学顕微鏡画像を示す。図8(a)では線幅50μmのライン状のパターンが図8(b)では50μm角のドットパターンが形成できていることを確認できる。露光前の接触角とBTBT末端表面の接触角差を利用することでこのような有機半導体のパターニングが可能であり、有機半導体との適合性の高い表面を同時に形成できた。
なお、3−Bromopropyl)trimethoxysilaneのトルエン溶液に露光前後のSAMを浸漬させたところ、どちらの基板でもXPSによりBrのピークを確認することができ、選択的な修飾はできなかった。
光応答性SAMを露光後の表面を光応答性シランカップリング剤で修飾することで可逆的な表面改質ができることを示した。蛍光微粒子によるパターンの染色によって露光部に選択的にシランカップリング剤を導入できることを示した。選択的なシランカップリング剤の導入は分子の大きさに依存することが示唆され、分子サイズが大きいほど露光部に選択的に導入される。末端にBTBT骨格を有するシランカップリング剤をパターン露光後のSAMに導入し、この表面にC8−BTBT溶液をスピンコートすることで、有機半導体の局所的な配置が可能なことを実証した。上記実施例で示した表面の選択的機能化技術は末端官能基の密度制御やさまざまな官能基の位置選択的導入、分子レベルで混合したSAMの形成が可能であり、より高度なアプリケーションのための表面改質方法として期待できる。

Claims (8)

  1. 対象物の被処理面にパターンを形成する方法であって、
    光応答性基を有する化合物を含む第1の光分解性カップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第1工程と、
    化学修飾された前記被処理面を選択的に露光し、選択的に露光された前記被処理面の前記光応答性基を解離させ、第2のカップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第2工程と、
    を有することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記光応答性基を有する化合物が、下記一般式(1)で表される化合物である請求項1に記載のパターン形成方法。
    [一般式(1)中、
    Xはハロゲン原子又はアルコキシ基を表し、
    は水素原子又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を表し、
    01、R02はそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭化水素基であり、
    nは0以上の整数を表す。]
  3. 前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(1)−1で表される含フッ素化合物である請求項2に記載のパターン形成方法。
    [一般式(1)−1中、
    Xはハロゲン原子又はアルコキシ基を表し、
    は水素原子又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を表し、
    f1、Rf2はそれぞれ独立にフッ素化アルコキシ基であって、
    nは0以上の整数を表す。]
  4. 前記第2のカップリング剤が、下記一般式(2)で表される化合物を含有する請求項1から3のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
    [一般式(2)中、
    Xはハロゲン原子又はアルコキシ基を表し、
    は水素原子又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を表し、
    01、R02はそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭化水素基であって、
    nは0以上の整数を表す。]
  5. 前記一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(2)−1で表される含フッ素化合物である請求項4に記載のパターン形成方法。
    [一般式(2)−1中、
    Xはハロゲン原子又はアルコキシ基を表し、
    は水素原子又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を表し、
    f1、Rf2はそれぞれ独立にフッ素化アルコキシ基であって、
    nは0以上の整数を表す。]
  6. 前記第2のカップリング剤が、下記一般式(3)で表される化合物を含有する請求項1から3のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
    [一般式(3)中、
    Xはハロゲン原子又はアルコキシ基を表し、
    は水素原子又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を表し、
    12は、チオフェン骨格を有する置換基であり、
    nは0以上の整数を表す。]
  7. 前記第2工程の後、さらに、前記化学修飾した領域にパターン形成材料を配置する第3工程を有する請求項1から6のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  8. 対象物の被処理面を改質する方法であって、
    光応答性基を有する化合物を含む第1の光分解性カップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第1工程と、
    化学修飾された前記被処理面を選択的に露光し、選択的に露光された前記被処理面の前記光応答性基を解離させ、第2のカップリング剤を用いて、前記被処理面を化学修飾する第2工程と、
    を有することを特徴とする対象物の被処理面の改質方法。
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