JP6547989B1 - 漏洩判定装置、漏洩判定システム、漏洩判定方法およびプログラム - Google Patents

漏洩判定装置、漏洩判定システム、漏洩判定方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】タンクに貯留された液体の漏洩発生を高精度で検知することが可能な漏洩判定装置、漏洩判定システム、漏洩判定方法およびプログラムを提供する。【解決手段】変換部115は、複数の計測誤差値を複数の第1座標情報に変換するとともに、複数の疑似計測誤差値を複数の第2座標情報に変換する。特徴量算出部116は、複数の第1座標情報、複数の第2座標情報を用いてトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトル、複数の第2特徴量ベクトルを算出する。識別器117は、複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定し、特定したマージン最大化超平面を用いてタンクにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する。判定部118は、識別器117により漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、タンクが漏洩していると判定する。【選択図】図3

Description

本発明は、漏洩判定装置、漏洩判定システム、漏洩判定方法およびプログラムに関する。
燃料油を貯留する地下タンクを備えた給油所における地下タンクの燃料油の漏洩があると判定したときにその漏洩を報知する在庫管理システムが提案されている(例えば特許文献1参照)。この在庫管理システムでは、燃料油の在庫量、販売量および受入量を含む記録帳データと、この記録帳データを統計処理して得られた統計分析データと、地下タンク内の燃料油の液面変動を測定して得られる液面変動データと、を監視し、これらに異常が生じた場合に燃料油の漏洩があると判定する。具体的には、この在庫管理システムでは、記帳記録データ、統計分析データまたは液面変動データの変動量の絶対値が予め設定された基準値を超えている場合に異常と判定する。
特開2013−043648号公報
しかしながら、特許文献1に記載された在庫管理システムが採用する異常判定方法では、十分な判定精度が得られず、特に、単位時間当たりの漏えい量が小さい場合には誤判定が生じやすくなる虞がある。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、タンクに貯留された液体の漏洩発生を高精度で検知することが可能な漏洩判定装置、漏洩判定システム、漏洩判定方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る漏洩判定装置は、
液体を貯留するタンクにおける前記液体の漏洩有無を判定する漏洩判定装置であって、
前記タンク内に貯留された液体の予め設定された第1単位時間当たりの貯留量の変動量に前記タンクへの前記第1単位時間当たりの液体の流入量を加算し且つ前記タンクからの前記第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引いて前記第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する計測誤差算出部と、
予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、前記タンクにおいて前記第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出する疑似漏洩時計測誤差算出部と、
複数の計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換するとともに、前記複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換する変換部と、
前記第1期間内および前記第1期間後の第2期間それぞれにおいて前記第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するとともに、前記第1期間内において前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する特徴量算出部と、
前記第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定し、特定した前記マージン最大化超平面を用いて前記タンクにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する識別器と、
前記第2期間における複数の第1特徴量ベクトルについて前記識別器により前記漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、前記タンクが漏洩しているか否かを判定する判定部と、を備える。
本発明によれば、特徴量算出部が、第1期間内および第2期間それぞれにおいて第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出する。また、特徴量算出部は、第1期間内において第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する。そして、識別器が、第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定し、特定したマージン最大化超平面を用いてタンクにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する。これにより、タンクの漏洩が発生したときの液体の単位時間当たりの漏洩量が小さくてもこれを検知し易くなる。また、変換部は、疑似漏洩時計測誤差算出部により算出された複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換する。これにより、識別器は、タンクでの液体の漏洩が発生していない場合の計測誤差値しか得られないときでも、マージン最大化超平面を特定することができるので、漏洩判定装置の適用範囲が広がるという利点がある。更に、判定部は、第2期間における複数の第1座標情報について識別器により漏洩が発生していると識別した比率に基づいて、タンクにおける漏洩有無を判定する。これにより、タンクの漏洩有無についての誤判定の発生頻度が低減される。
本発明の実施の形態に係る漏洩判定システムの構成を図である。 実施の形態1に係るタンク監視装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る漏洩判定装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る液面貯留量相関記憶部が記憶する液面レベル−貯留量相関情報の一例を示す図である。 (A)は実施の形態1に係る変換部の動作を説明するための図であり、(B)は実施の形態1による変換部による変換後の3次元座標情報を示す図である。 (A)は実施の形態1に係る特徴量算出部の動作を説明するための図であり、(B)は実施の形態1に係る特徴量算出部の動作を説明するための他の図である。 実施の形態1に係る判定基準設定部の動作を説明するための図である。 実施の形態1に係る漏洩判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る漏洩判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る漏洩判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る漏洩判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る漏洩判定装置の構成を示すブロック図である。 (A)は実施の形態3に係るCNN決定部の機能ブロック図であり、(B)は実施の形態3に係る判定部の機能ブロック図である。 (A)は実施の形態3に係る畳み込み層の動作説明図であり、(B)は実施の形態3に係るプーリング層の動作説明図である。 実施の形態3に係る漏洩判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 (A)は変形例に係る変換部の動作を説明するための図であり、(B)は他の変形例に係る特徴量算出部の動作を説明するための図である。 変形例に係る漏洩判定装置の構成を示すブロック図である。 変形例に係る漏洩量推定部の機能ブロック図である。 変形例に係る漏洩判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
(実施の形態1)
以下、本発明の一実施の形態に係る漏洩判定装置について図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態に係る漏洩判定装置は、液体を貯留するタンクにおける液体の漏洩有無を判定する。この漏洩判定装置は、予め設定された第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する計測誤差算出部と、疑似漏洩時計測誤差算出部と、を備える。計測誤差算出部は、タンク内に貯留された液体の第1単位時間当たりの液面レベル変動量にタンクへの第1単位時間当たりの液体の流入量を加算し且つタンクからの第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引いて第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する。また、疑似漏洩時計測誤差算出部は、予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、タンクにおいて予め設定された漏洩速度での漏洩が生じていると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出する。また、この漏洩判定装置は、変換部と特徴量算出部と識別器と判定部とを備える。変換部は、第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間内に対応する複数の計測誤差値を、時間軸上において第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換する。また、変換部は、第1期間に含まれる第2単位時間内に対応する複数の疑似計測誤差値を、時間軸上において第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換する。特徴量算出部は、第1期間内および第1期間後の第2期間それぞれにおいて第2単位時間毎に複数の第1座標情報を用いてトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出する。また、特徴量算出部は、第1期間内において第2単位時間毎に複数の第2座標情報を用いてトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する。識別器は、第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定し、特定したマージン最大化超平面を用いてタンクにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する。判定部は、第2期間における複数の第1座標情報について識別器により漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、タンクが漏洩しているか否かを判定する。
本実施の形態に係る漏洩判定システムは、例えば図1に示すように、漏洩判定装置1とタンク監視装置2と液面計3と第1流量計41と第2流量計42と端末装置5とを備え、液体Liを貯留するタンクTとともに使用される。タンクTは、例えば給油所または化学薬品工業の敷地に埋設された地下タンクである。液体Liとしては、石油、化学薬品等が挙げられる。漏洩判定装置1とタンク監視装置2と端末装置5とは、インターネット、LAN(Local Area Network)等のネットワークNTを介して互いに接続されている。端末装置5は、例えばスマートフォンであり、漏洩判定装置1またはタンク監視装置2から受信した各種情報を表示部に表示することができる。
第1流量計41は、タンクTへ液体を導入するための導入管P1内を流れる液体の流量を計測する。第2流量計42は、タンクTから液体を流出させるための排出管P2内を流れる液体の流量を計測する。第1流量計41と第2流量計42とは、予め設定された単位流量毎にパルス電圧信号を出力する。ここで、単位流量は、0.01L、0.1L、1L等に設定される。液面計3は、例えばフロート式レベル計であり、液体Liの液面に浮かぶフロート3aと穿孔テープ3bと液面計本体3cとを有する。液面計本体3cは、例えば穿孔テープ3bを巻き取る巻き取りプーリ(図示せず)と穿孔テープ3bに噛合するスプロケットホイル(図示せず)とスプロケットホイルの回転角度に応じた電流値の電流を出力する電流発信器(図示せず)とを有する。電流発信器は、例えばポテンショR/I変換方式であり、スプロケットホイルにカップリング機構(図示せず)を介して接続されたポテンショメータ(図示せず)を有する。
タンク監視装置2は、例えば図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)21と主記憶部22と補助記憶部23とを有する。主記憶部22は、揮発性メモリであり、CPU21の作業領域として使用される。補助記憶部23は、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリであり、タンク監視装置2の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。また、タンク監視装置2は、アナログディジタル変換器(以下、「ADC」と称する。)24と電流電圧変換器241とセンサインタフェース(以下、「センサI/F」と称する。)25と第1通信部26と各部を接続するバス29とを有する。電流電圧変換器241は、液面計3に接続され液面計3から出力される電流の電流値の大きさを反映した電圧信号を出力する。ADC24は、電流電圧変換器241に接続され、電流電圧変換器241から出力される電圧信号をアナログディジタル変換して得られる電圧情報をCPU21へ出力する。
センサI/F25は、第1流量計41、第2流量計42それぞれに対応するカウンタ(図示せず)を有し、第1流量計41、第2流量計42それぞれから入力されるパルス電圧信号のパルス数をカウントする。そして、センサI/F25は、第1流量計41、第2流量計42それぞれについて得られるカウント値を示すカウント値情報をCPU21へ出力する。第1通信部26は、例えばモデム(図示せず)とゲートウェイ(図示せず)を有し、CPU21からバス29を介して入力される各種情報を、ネットワークNTを介して漏洩判定装置1または端末装置5へ送信する。
タンク監視装置2では、CPU21が、補助記憶部23が記憶するプログラムを主記憶部22に読み込んで実行することにより、流量取得部211、液面レベル取得部212、計時部213および第1送信部214として機能する。また、補助記憶部23は、流量計測値記憶部231と液面レベル計測値記憶部232とを有する。流量計測値記憶部231は、導入管P1内および排出管P2内それぞれを流れる液体の予め設定された第1単位時間当たりの流量の計測値を示す流量計測値情報を、計測時刻を示す計測時刻情報に対応づけて記憶する。ここで、第1単位時間は、例えば10minに設定される。液面レベル計測値記憶部232は、液面計3により計測して得られるタンクTに貯留されている液体の液面レベルの計測値を示す液面レベル計測値情報を、計測時刻を示す計測時刻情報に対応づけて記憶する。
流量取得部211は、センサI/F25から入力されるカウント値情報に基づいて、導入管P1内および排出管P2内それぞれを流れる第1単位時間当たりの流量の計測値を算出する。そして、流量取得部211は、計時部213が出力する時刻情報に基づいて計測時刻を特定し、算出した流量の計測値を示す流量計測値情報を、計測時刻を示す計測時刻情報に対応づけて流量計測値記憶部231に記憶させる。
液面レベル取得部212は、ADC24から入力される電圧情報に基づいて、タンクT内に貯留された液体Liの液面レベルを算出する。そして、液面レベル取得部212は、計時部213が出力する時刻情報に基づいて計測時刻を特定し、算出した液面レベルの計測値を示す液面レベル計測値情報を、計測時刻を示す計測時刻情報に対応づけて液面レベル計測値記憶部232に記憶させる。
計時部213は、流量取得部211がカウント値情報を取得する時刻または液面レベル取得部212が電圧情報を取得する時刻を計時し、計時した時刻を示す時刻情報を出力する。第1送信部214は、流量計測値記憶部231から流量計測値情報および計測時刻情報を取得するとともに、液面レベル計測値記憶部232から液面レベル計測値情報および計測時刻情報を取得する。そして、第1送信部214は、取得した流量計測値情報、液面レベル計測値情報および計測時刻情報を、第1通信部26およびネットワークNTを介して漏洩判定装置1および端末装置5へ送信する。
漏洩判定装置1は、例えば図3に示すように、CPU11と主記憶部12と補助記憶部13と第2通信部16と各部を接続するバス19とを有する。主記憶部12は、不揮発性メモリであり、CPU11の作業領域として使用される。補助記憶部13は、不揮発性メモリであり、漏洩判定装置1の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。
漏洩判定装置1では、CPU11が、補助記憶部13が記憶するプログラムを主記憶部12に読み込んで実行することにより、計測値取得部111、貯留量換算部112、計測誤差算出部113、疑似漏洩時計測誤差算出部114、変換部115、特徴量算出部116、識別器117、判定部118、判定基準設定部119および第2送信部120として機能する。また、補助記憶部13は、流量計測値記憶部131と液面レベル計測値記憶部132と液面貯留量相関記憶部133と計測誤差記憶部134と疑似計測誤差記憶部135と座標情報記憶部136と特徴量記憶部137と判定基準記憶部138とを有する。流量計測値記憶部131は、タンク監視装置2から取得した流量計測値情報を計測時刻情報に対応づけて記憶する。液面レベル計測値記憶部132は、タンク監視装置2から取得した液面レベル計測値情報を計測時刻情報に対応づけて記憶する。
液面貯留量相関記憶部133は、例えば図4に示すような液面レベルと貯留量との相関関係を示す液面レベル−貯留量相関情報を記憶する。この液面レベル−貯留量相関情報は、ユーザにより予め設定されており、タンクTの形状または容積に応じて異なっている。
図3に戻って、計測誤差記憶部134は、第1単位時間当たりの液面レベル計測値の変動量とタンクTへの液体の流入量とタンクTからの液体の流出量との差分の計測値との差に相当する計測誤差値を示す計測誤差値情報を、計測時刻情報に対応づけて記憶する。計測誤差記憶部134は、例えば計測時刻T[n](n=1,2,3,・・・)から計測時刻T[n]よりも第1単位時間だけ過去の計測時刻T[n−1]までの間における液面レベル計測値の変動量と、計測時刻T[n−1]から計測時刻T[n]までの間におけるタンクTへの液体の流入量およびタンクTからの液体の流出量と、から算出された計測誤差値を示す計測誤差値情報を、計測時刻T[n]を示す計測時刻情報に対応づけて記憶する。
疑似計測誤差記憶部135は、タンクTにおいて予め設定された漏洩速度での漏洩が生じていると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を示す疑似計測誤差値情報を、計測時刻情報に対応づけて記憶する。疑似計測誤差記憶部135は、例えば計測時刻T[n]における計測誤差値から算出された疑似計測誤差値を示す計測誤差値情報を、計測時刻T[n]を示す計測時刻情報に対応づけて記憶する。
座標情報記憶部136は、時間軸上において第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報と、時間軸上において第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報と、を記憶する。例えば図5(A)に示すように、計測時刻T[n](n=1,2,3,・・・)に対応する計測誤差値(疑似計測誤差値)を示す計測誤差値情報(疑似計測誤差値情報)が得られているとする。この場合、第1座標情報(第2座標情報)は、時間軸上において隣接する3つの計測誤差値(疑似計測誤差値)x[n]、x[n+1]、x[n+2]を要素とする3次元の座標(x[n],x[n+1],x[n+2])を示す。そして、第1座標情報(第2座標情報)は、例えば図5(B)に示すような3次元の空間上の点の座標を表す。
図3に戻って、特徴量記憶部137は、第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより得られる多次元の第1特徴量ベクトルを記憶する。また、特徴量記憶部137は、第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより得られる多次元の第2特徴量ベクトルを記憶する。ここで、第2単位時間は、例えば24hourに設定される。
判定基準記憶部138は、判定部118によりタンクTが漏洩しているか否かを判定する際に用いられる基準比率を示す判定基準情報を記憶する。この判定基準情報は、前述の第1期間よりも後の第2期間における複数の第1座標情報について、識別器117によりタンクTにおいて液体の漏洩が発生していると識別された比率に対する基準比率を示す。
計測値取得部111は、タンク監視装置2から、流量計測値情報とそれに対応づけられた計測時刻情報とを受信し、受信した流量計測値情報と計測時刻情報とを互いに対応づけて流量計測値記憶部131に記憶させる。また、計測値取得部111は、タンク監視装置2から、液面レベル計測値情報とそれに対応づけられた計測時刻情報とを受信し、受信した液面レベル計測値情報と計測時刻情報とを互いに対応づけて液面レベル計測値記憶部132に記憶させる。
貯留量換算部112は、液面貯留量相関記憶部133が記憶する液面レベル−貯留量相関情報を参照して、液面レベル計測値記憶部132が記憶する液面レベル計測値情報が示す液面レベル計測値をタンクTの貯留量に換算する。そして、貯留量換算部112は、算出した貯留量を計測誤差算出部113に通知する。
計測誤差算出部113は、貯留量換算部112から通知されるタンクTの貯留量に基づいて、タンクT内に貯留された液体Liの第1単位時間当たりの貯留量の変動量を算出する。そして、計測誤差算出部113は、タンクT内に貯留された液体Liの第1単位時間当たりの貯留量の変動量にタンクTへの第1単位時間当たりの液体の流入量を加算し且つタンクTからの第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引いて第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する。計測誤差算出部113は、算出した計測誤差値を示す計測誤差値情報を、計測時刻情報に対応づけて計測誤差記憶部134に記憶させる。
疑似漏洩時計測誤差算出部114は、予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、前記タンクにおいて第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出する。ここで、疑似漏洩時計測誤差算出部114は、計測誤差記憶部134が記憶する複数の計測誤差値情報から前述の第1期間に対応する複数の計測誤差値情報を取得し、取得した複数の計測誤差値情報それぞれが示す計測誤差値から疑似計測誤差値を算出する。また、疑似漏洩時計測誤差算出部114は、第1期間内の予め設定された第1数の連続する第1単位時間のうち予め設定された第2数の第1単位時間それぞれにおいて第1漏洩量だけ漏洩していると仮定する。また、疑似漏洩時計測誤差算出部114は、第1期間内の第1数の連続する第1単位時間のうち前述の第2数の第1単位時間を除く残りの第1単位時間それぞれにおいて第2漏洩量だけ漏洩していると仮定する。疑似漏洩時計測誤差算出部114が、例えばタンクTにおいて0.05gallon/hour、即ち、0.031L/10minの漏洩速度で漏洩が生じていると仮定するとする。この場合、疑似漏洩時計測誤差算出部114は、第1期間内における9つの第1単位時間それぞれにおいて0.03L/10minだけ漏洩し、残りの1つの第1単位時間において0.04L/10minだけ漏洩すると仮定する。つまり、第1期間内において、漏洩量が0.03L/10minである第1単位時間が、9/10の確率で出現し、漏洩量が0.04L/10minである第1単位時間が、1/10の確率で出現する。この場合、第1数は「10」に設定され、第2数は「9」に設定される。また、疑似漏洩時計測誤差算出部114は、算出した疑似計測誤差値を示す疑似計測誤差値情報を、計測時刻情報に対応づけて疑似計測誤差記憶部135に記憶させる。
変換部115は、例えば図5(A)に示すように、複数の計測誤差値から、時間軸上において第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換する。また、変換部115は、複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換する。
図3に戻って、特徴量算出部116は、第1期間内および第1期間後の第2期間それぞれにおいて第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出する。第2単位時間は、例えば第1単位時間が10minの場合、24hourに設定される。この場合、特徴量算出部116は、第2単位時間に対応する144個の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行する。具体的には、特徴量算出部116は、複数の第1座標情報が示す3次元空間上における複数の点それぞれを中心とする球の半径を予め設定された複数種類の長さにしたときのそれぞれの場合における0次元の孔の数と1次元の孔の数とを算出する。0次元の孔の数は、各場合における独立した球の数に相当し、1次元の孔の数は、各場合における球面同士が互いに交差した状態で連結された球により囲まれた孔の数に相当する。ここで、0次元の孔の数は、前述の球の半径が長いほど、互いに連結された球が増加し、それに伴い減少するという特徴を有する。一方、1次元の孔の数は、前述の球の半径の長さに依って変動するという特徴を有する。そして、特徴量算出部116は、算出した複数種類の球の半径それぞれに対応する0次元の孔の数と1次元の孔の数とを要素(以下、適宜「特徴量」と称する)とする第1特徴量ベクトルを算出する。
特徴量算出部116は、例えば複数の第1座標情報が示す複数の点それぞれを中心とする球の半径を、0から20の範囲内で20/300ずつ長くした場合のそれぞれにおいて0次元の孔の数と1次元の孔の数を算出する。この場合、特徴量算出部116は、図6(A)に示すように、300種類の長さの半径rそれぞれに対応する0次元の孔の数と1次元の孔の数とを算出する。そして、特徴量算出部116は、算出した300種類の長さの半径rそれぞれに対応する0次元の孔の数と1次元の孔の数とを要素とする600次元のベクトルで表される特徴量を算出する。また、特徴量算出部116は、例えば図6(B)に示すように、対象とする24hour分の計測誤差値情報を10minずつ、即ち、第1単位時間ずつずらしながら第1特徴量ベクトルを算出していく。また、特徴量算出部116は、前述と同様にして、第1期間内において第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する。このようにして、特徴量算出部116は、時間的に連続する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを算出する。ここで、「時間的に連続する」とは、第1特徴量ベクトル、第2特徴量ベクトルの算出対象となる第2単位時間の始期が時間軸上において少なくとも第1単位時間の間隔を開けて並んでいることを示す。
また、特徴量算出部116は、判定部118が漏洩有無の判定に用いる基準比率を算出する場合、第1期間内における第1期間よりも短い予め設定された第3期間内および第1期間内における第3期間以外の第4期間内それぞれにおいて第2単位時間毎に複数の第1座標情報を用いてトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出する。ここで、第1期間が、例えばN(Nは3以上の整数)月間に設定されている場合、第3期間は、N月間から選択された(N−1)月間に設定され、第4期間は、N月間のうちの(N−1)月間を除く残りの1月間に設定される。特徴量算出部116は、例えば図7に示すように、第1期間ΔT1内における第3期間ΔT3内および第3期間ΔT3以外の第4期間ΔT4内それぞれにおいて第2単位時間毎に複数の第1座標情報から複数の第1特徴量ベクトルを算出する。また、特徴量算出部116は、前述の基準比率を算出する場合、第3期間内および第4期間内それぞれにおいて第2単位時間毎に複数の第2座標情報を用いてトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する。
図3に戻って、識別器117は、例えばサポートベクターマシンであり、第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定し、特定したマージン最大化超平面を用いてタンクTにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する。また、識別器117は、後述の判定基準設定処理において、前述の第3期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定する。そして、識別器117は、特定したマージン最大化超平面を用いて、前述の第4期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとについて漏洩が発生しているか否かを識別する。
判定部118は、第2期間に対応する複数の第1座標情報について識別器117により漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、タンクTにおいて液体Liの漏洩が発生しているか否かを判定する。判定部118は、例えば図7に示すように、第2期間ΔT2における複数の第1座標情報について識別器117により漏洩が発生していると識別された比率が、判定基準設定部119が第1期間ΔT1における複数の第1特徴量ベクトルおよび複数の第2特徴量ベクトルに基づいて設定した基準比率以上である場合、漏洩が発生したと判定する。ここで、第2期間ΔT2は、少なくとも識別器117がマージン最大化超平面を特定するために用いた複数の第1座標情報および複数の第2座標情報に対応する第1期間ΔT1の後の期間に相当する。
図3に戻って、判定基準設定部119は、判定部118によりタンクTにおいて液体Liの漏洩が発生していると判定する基準比率を設定する。判定基準設定部119は、識別器117により前述の第4期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとについて漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、タンクTが漏洩していると判定する基準比率を設定する。判定基準設定部119は、前述のN種類の第3期間と第4期間との組み合わせそれぞれについての識別器117によりタンクTにおいて漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、タンクTが漏洩していると判定する基準比率を算出する。判定基準設定部119が、例えば任意に選択した年のp月からp+2月までの3月間の計測誤差値情報および疑似計測誤差値情報を用いて基準比率を算出する場合について説明する。識別器117がマージン最大化超平面を特定するのに用いた月(以下、「学習月」と称する。)と識別器117が残りの月における複数の第1特徴量ベクトルおよび複数の第2特徴量ベクトルそれぞれについて漏洩が発生していると識別した比率との関係が下記表1で与えられたとする。
この場合、判定基準設定部119は、複数の第1特徴量ベクトルに対する比率の最悪値と複数の第2特徴量ベクトルに対する比率の最悪値との平均値、即ち、(15%+80%)/2=47.5%を基準比率に設定する。また、判定基準設定部119は、算出した基準比率を示す判定基準情報を判定基準記憶部138に記憶させる。
第2送信部120は、判定部118によりタンクTにおいて液体Liの漏洩が発生していると判定されると、アラーム情報を、第2通信部16およびネットワークNTを介して端末装置5へ送信する。
次に、本実施の形態に係る漏洩判定装置1が実行する漏洩判定処理について図8および図9を参照しながら説明する。この漏洩判定処理は、ユーザが漏洩判定装置1へ電源を投入した後、漏洩判定装置1の入力部(図示せず)を介して漏洩判定処理を実行するための操作を行ったことを契機として開始される。また、漏洩判定処理の開始時において、流量計測値記憶部131および液面レベル計測値記憶部132が、それぞれ前述の第1期間に対応する流量計測値および液面レベル計測値のみを記憶しているものとする。
まず、貯留量換算部112は、液面レベル計測値記憶部132から第1期間における液面レベル計測値情報を取得する。そして、貯留量換算部112は、図8に示すように、液面貯留量相関記憶部133が記憶する液面レベル−貯留量相関情報を参照して、液面レベル計測値情報が示す液面レベル計測値をタンクTの貯留量に換算する(ステップS101)。貯留量換算部112は、算出した貯留量を計測誤差算出部113に通知する。
次に、計測誤差算出部113が、第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する(ステップS102)。ここで、計測誤差算出部113は、前述のように、貯留量換算部112から通知されるタンクTの貯留量に基づいて、タンクT内に貯留された液体Liの第1単位時間当たりの貯留量の変動量を算出する。そして、計測誤差算出部113は、液体Liの第1単位時間当たりの貯留量の変動量にタンクTへの第1単位時間当たりの液体の流入量を加算するとともに、タンクTからの第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引くことにより、第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する。計測誤差算出部113は、算出した計測誤差値を示す計測誤差値情報を計測誤差記憶部134に記憶させる。
続いて、疑似漏洩時計測誤差算出部114は、計測誤差記憶部134から第1期間に対応する複数の計測誤差値情報を取得する。そして、疑似漏洩時計測誤差算出部114は、取得した複数の計測誤差値情報が示す複数の計測誤差値から、前述のように、タンクTにおいて第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出する(ステップS103)。疑似漏洩時計測誤差算出部114は、算出した疑似計測誤差値を示す疑似計測誤差値情報を疑似計測誤差記憶部135に記憶させる。
その後、変換部115は、計測誤差記憶部134から第1期間に対応する複数の計測誤差値情報を取得する。そして、変換部115は、取得した複数の計測誤差値情報が示す複数の計測誤差値から、時間軸上において第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換する。また、変換部115は、疑似計測誤差記憶部135から第1期間に対応する複数の疑似計測誤差値情報を取得する。そして、変換部115は、複数の疑似計測誤差値情報が示す複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換する(ステップS104)。
次に、特徴量算出部116は、第1期間内における前述の第3期間内および前述の第4期間内それぞれにおいて第2単位時間毎に複数の第1座標情報を用いてトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出する。また、特徴量算出部116は、前述第3期間内および前述の第4期間内それぞれにおいて第2単位時間毎に複数の第2座標情報を用いてトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する(ステップS105)。
続いて、識別器117は、マージン最大化超平面を特定するための複数の第1特徴量ベクトルおよび複数の第2特徴量ベクトルに対応する第3期間と、漏洩有無の識別を行う対象となる複数の第1特徴量ベクトルおよび複数の第2特徴量ベクトルに対応する第4期間と、を特定する(ステップS106)。ここで、識別器117は、第1期間内に含まれる第3期間を特定し、第1期間内における第3期間を除く期間を第4期間として特定する。
その後、識別器117は、特定した第3期間に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定する(ステップS107)。
次に、識別器117は、特定したマージン最大化超平面を用いて、第1期間内における第4期間に対応する複数の第1特徴量ベクトルおよび複数の第2特徴量ベクトルそれぞれについてタンクTにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する(ステップS108)。
続いて、判定基準設定部119は、識別器117により前述の第4期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとについて漏洩が発生していると識別された比率を算出する(ステップS109)。
その後、判定基準設定部119は、第1期間全てについて第3期間および第4期間として特定したか否かを判定する(ステップS110)。判定基準設定部119が、第1期間内において第3期間と第4期間とのいずれかとして特定されていない期間が存在すると判定すると(ステップS110:No)、再びステップS106の処理が実行される。このとき、識別器117は、第1期間内における未だ第4期間として特定されていない期間内から第4期間として特定し、第1期間内における残りの期間を第3期間として特定する。
一方、判定基準設定部119が、第1期間全てについて第3期間および第4期間として特定したと判定したとする(ステップS110:Yes)。この場合、判定基準設定部119は、複数種類の第3期間と第4期間との組み合わせそれぞれについての識別器117によりタンクTにおいて漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、タンクTが漏洩していると判定する基準比率を算出する(ステップS111)。ここで、判定基準設定部119は、算出した基準比率を示す判定基準情報を判定基準記憶部138に記憶させる。
次に、貯留量換算部112および計測誤差算出部113は、図9に示すように、流量計測値記憶部131および液面レベル計測値記憶部132に判定対象となる第2期間における流量計測値情報および液面レベル計測値情報が蓄積されたか否かを判定する(ステップS112)。ここで、貯留量換算部112および計測誤差算出部113は、例えば流量計測値記憶部131および液面レベル計測値記憶部132に、判定対象となる前述の第1期間直後の1月間分の流量計測値情報および液面レベル計測値情報が蓄積されたか否かを判定する。貯留量換算部112および計測誤差算出部113は、流量計測値記憶部131および液面レベル計測値記憶部132に判定対象となる流量計測値情報および液面レベル計測値情報が未だ蓄積されていないと判定する限り(ステップS112:No)、ステップS112の処理を繰り返す。
一方、貯留量換算部112および計測誤差算出部113が、流量計測値記憶部131および液面レベル計測値記憶部132に判定対象となる流量計測値情報および液面レベル計測値情報が蓄積されたと判定したとする(ステップS112:Yes)。この場合、貯留量換算部112は、液面レベル計測値記憶部132から判定対象となる液面レベル計測値情報を取得し、取得した液面レベル計測値情報が示す液面レベル計測値をタンクTの貯留量に換算する(ステップS113)。
続いて、計測誤差算出部113は、貯留量換算部112により判定対象となる液面レベル計測値情報から算出されたタンクTの貯留量と判定対象となる流量計測値情報が示す流量計測値とに基づいて、第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する(ステップS114)。計測誤差算出部113は、算出した計測誤差値を計測誤差記憶部134に記憶させる。
その後、変換部115は、計測誤差記憶部134から判定対象となる複数の計測誤差値情報を取得する。そして、変換部115は、取得した複数の計測誤差値情報が示す複数の計測誤差値から、時間軸上において第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換する(ステップS115)。
次に、特徴量算出部116は、判定対象となる第2期間において第2単位時間毎に複数の第1座標情報を用いてトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出する(ステップS116)。続いて、識別器117は、第1期間に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定する(ステップS117)。その後、識別器117は、特定したマージン最大化超平面を用いて、判定対象となる第2期間に対応する複数の第1特徴量ベクトルについてタンクTにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する(ステップS118)。
次に、判定部118は、識別器117により第2期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルについて漏洩が発生していると識別された比率を算出する(ステップS119)。続いて、判定部118は、算出した比率が前述の基準比率よりも大きいか否かを判定する(ステップS120)。判定部118が、算出した比率が前述の基準比率以下であると判定すると(ステップS120:No)、再びステップS112の処理が実行される。
一方、判定部118が、算出した比率が前述の基準比率よりも大きいと判定すると(ステップS120:Yes)、第2送信部120は、アラーム情報を、第2通信部16およびネットワークNTを介して端末装置5へ送信する(ステップS121)。そして、漏洩判定処理が終了する。
以上説明したように、本実施の形態に係る漏洩判定装置1によれば、特徴量算出部116が、第1期間内および第2期間それぞれにおいて第2単位時間毎に複数の第1座標情報を用いて複数の第1特徴量ベクトルを算出する。また、特徴量算出部116は、第1期間内において第2単位時間毎に複数の第2座標情報を用いて複数の第2特徴量ベクトルを算出する。更に、識別器117が、第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定する。そして、識別器117は、特定したマージン最大化超平面を用いて、第2期間に対応する複数の第1特徴量ベクトルを用いてタンクTにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する。これにより、タンクTの漏洩が発生したときの液体の単位時間当たりの漏洩量が小さくてもこれを検知し易くなる。また、変換部115は、疑似漏洩時計測誤差算出部114により複数の計測誤差値から算出された複数の疑似計測誤差値を、複数の第2座標情報に変換する。これにより、識別器117は、タンクTでの液体Liの漏洩が生じていない場合の計測誤差値しか得られないときでも、マージン最大化超平面を特定することができるので、漏洩判定装置1の適用範囲が広がるという利点がある。更に、判定部118が、第2期間における複数の第1座標情報について識別器117により漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、タンクTが漏洩しているか否かを判定する。これにより、タンクTの漏洩有無の誤判定の発生頻度を低減することができる。
また、本実施の形態に係る判定基準設定部119は、N種類の第3期間と第4期間との組み合わせそれぞれについての識別器117により漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、タンクTが漏洩していると判定する基準比率を算出する。これにより、基準比率の精度を高めることができるので、タンクTの漏洩有無の誤判定の発生頻度を低減することができる。
更に、本実施の形態に係る疑似漏洩時計測誤差算出部114は、第1期間内の第1数の連続する第1単位時間のうち第2数の第1単位時間それぞれにおいて第1漏洩量だけ漏洩し、第数の第1単位時間を除く残りの第1単位時間それぞれにおいて第2漏洩量だけ漏洩していると仮定して、第1期間における複数の計測誤差値から疑似計測誤差値を算出する。これにより、タンクTで液体Liの漏洩が発生していると仮定した場合の疑似計測誤差値を比較的容易に算出することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態に係る漏洩判定装置は、実施の形態1に比べて短い期間でタンクの漏洩の有無を判定することができるものである。本実施の形態に係る漏洩検知システムおよび漏洩検知装置の構成は、実施の形態1で説明した漏洩検知システムおよび漏洩判定装置1と同様である。但し、漏洩判定装置1の判定部118および判定基準設定部119の機能が実施の形態1とは相違する。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の符号を用いて説明する。
本実施の形態に係る判定部118は、第2期間において算出される、識別器117により漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数に基づいて、タンクTにおいて液体Tiの漏洩が発生しているか否かを判定する。判定部118は、例えば図7に示すように、第2期間ΔT2における識別器117により漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数が、判定基準設定部119が第1期間ΔT1における複数の第1特徴量ベクトルおよび複数の第2特徴量ベクトルに基づいて設定した基準連続数以上である場合、漏洩が発生したと判定する。ここで、第2期間ΔT2は、少なくとも識別器117がマージン最大化超平面を特定するために用いた複数の第1座標情報および複数の第2座標情報に対応する第1期間ΔT1の後の期間に相当する。
判定基準設定部119は、判定部118によりタンクTにおいて液体Liの漏洩が発生していると判定する基準となる時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数である基準連続数を設定する。判定基準設定部119は、識別器117により実施の形態1で説明した第4期間内において、漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第1特徴量ベクトル、第2特徴量ベクトルの数に基づいて、前述の基準連続数を設定する。判定基準設定部119は、実施の形態1で説明したN種類の第3期間と第4期間との組み合わせそれぞれについての識別器117によりタンクTにおいて漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数に基づいて、タンクTが漏洩していると判定する際の基準連続数を算出する。判定基準設定部119が、例えば任意に選択した年のp月からp+2月までの3月間の計測誤差値情報および疑似計測誤差値情報を用いて基準連続数を算出する場合について説明する。識別器117がマージン最大化超平面を特定するのに用いた学習月と、識別器117が残りの月において、漏洩が発生していると識別した時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数の最大値(第1特徴量ベクトルの最大連続数)と、漏洩が発生していると識別した時間的に連続する第2特徴量ベクトルの数の最小値(第2特徴量ベクトルの最小連続数)と、の関係が下記表2で与えられたとする。
この場合、判定基準設定部119は、第1特徴量ベクトルの最大連続数の最大値と第2特徴量ベクトルの最小連続数の最小値との平均値、即ち、(40+176)/2=108を基準連続数に設定する。また、判定基準設定部119は、算出した基準連続数を示す判定基準情報を判定基準記憶部138に記憶させる。
また、主記憶部22は、識別器117により漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数である連続数を一次的に記憶する連続数記憶領域(図示せず)を有する。連続数記憶領域に記憶された連続数の初期値は、例えば「0」に設定されている。判定部118は、第2期間において、識別器117により漏洩が発生していると識別する毎に、連続数記憶領域に記憶された連続数を1だけインクリメントする。一方、判定部118は、識別器117により漏洩が発生していないと識別されると、連続数をクリア、即ち初期値である「0」に設定する。
次に、本実施の形態に係る漏洩判定装置1が実行する漏洩判定処理について図10および図11を参照しながら説明する。なお、図10および図11において、実施の形態1に係る漏洩判定処理と同様の処理については、図8および図9と同一の符号を付している。この漏洩判定処理は、実施の形態1と同様に、ユーザが漏洩判定装置1へ電源を投入した後、漏洩判定装置1の入力部(図示せず)を介して漏洩判定処理を実行するための操作を行ったことを契機として開始される。また、漏洩判定処理の開始時において、流量計測値記憶部131および液面レベル計測値記憶部132が、それぞれ前述の第1期間に対応する流量計測値および液面レベル計測値のみを記憶しているものとする。
まず、実施の形態1で説明したステップS101乃至S105の処理が実行される。次に、識別器117は、第3期間と第4期間とを特定する(ステップS106)。続いて、識別器117は、特定した第3期間に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定する(ステップS107)。その後、識別器117が、特定したマージン最大化超平面を用いて、第1期間内における第4期間に対応する複数の第1特徴量ベクトルおよび複数の第2特徴量ベクトルそれぞれについてタンクTにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する(ステップS108)。
次に、判定基準設定部119は、第4期間内において識別器117により漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数の最大値(最大連続数)を算出する(ステップS201)。続いて、判定基準設定部119は、第4期間内において識別器117により漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第2特徴量ベクトルの数の最小値(最小連続数)を算出する(ステップS202)。
その後、判定基準設定部119は、第1期間全てについて第3期間および第4期間として特定したか否かを判定する(ステップS110)。判定基準設定部119が、第1期間内において第3期間と第4期間とのいずれかとして特定されていない期間が存在すると判定すると(ステップS110:No)、再びステップS106の処理が実行される。一方、判定基準設定部119が、第1期間全てについて第3期間および第4期間として特定したと判定したとする(ステップS110:Yes)。この場合、判定基準設定部119は、複数種類の第3期間と第4期間との組み合わせそれぞれについて、識別器117によりタンクTにおいて漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数と、識別器117によりタンクTにおいて漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第特徴量ベクトルの数と、に基づいて、タンクTが漏洩していると判定する基準となる基準連続数を算出する(ステップS203)。ここで、判定基準設定部119は、算出した基準連続数を示す判定基準情報を判定基準記憶部138に記憶させる。
次に、貯留量換算部112および計測誤差算出部113は、第2期間における1つの第1特徴量ベクトルの算出に必要な流量計測値情報および液面レベル計測値情報を取得したか否かを判定する(ステップS204)。具体的には、貯留量換算部112および計測誤差算出部113は、第2期間の開始直後の第2単位時間内における流量計測値情報および液面レベル計測値情報を取得したか否かを判定する。貯留量換算部112および計測誤差算出部113は、1つの第1特徴量ベクトルの算出に必要な流量計測値情報および液面レベル計測値情報を取得していないと判定する限り(ステップS204:No)、ステップS204の処理を繰り返す。一方、貯留量換算部112および計測誤差算出部113が、1つの第1特徴量ベクトルの算出に必要な流量計測値情報および液面レベル計測値情報を取得したと判定したとする(ステップS204:Yes)。この場合、図11に示すように、実施の形態1で説明したステップS113乃至S118の処理が実行される。
続いて、判定部118は、識別器117により漏洩が発生していると識別したか否かを判定する(ステップS205)。判定部118は、識別器117により漏洩が発生していると識別されたと判定すると(ステップS205:Yes)、主記憶部22の連続数記憶領域に記憶されている連続数を「1」だけインクリメントする(ステップS206)。その後、後述するステップS208の処理が実行される。
一方、判定部118は、識別器117により漏洩が発生していないと識別されたと判定すると(ステップS205:No)、主記憶部22の連続数記憶領域に記憶されている連続数をクリアする(ステップS207)。次に、判定部118は、主記憶部22の連続数記憶領域に記憶されている連続数が予め設定された基準連続数よりも大きいか否かを判定する(ステップS208)。判定部118により連続数が基準連続数以下であると判定されると(ステップS208:No)、再びステップS204の処理が実行される。
一方、判定部118が、ステップS208において、連続数が基準連続数よりも大きいと判定すると(ステップS208:Yes)、第2送信部120は、アラーム情報を、第2通信部16およびネットワークNTを介して端末装置5へ送信する(ステップS121)。そして、漏洩判定処理が終了する。
以上説明したように、本実施の形態に係る漏洩判定装置1によれば、判定部118が、第2期間において算出される、識別器117により漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数に基づいて、タンクTにおいて液体Tiの漏洩が発生しているか否かを判定する。これにより、第2期間において、タンクTの漏洩の有無をリアルタイムで判定することができるので、タンクTの漏洩を早期に検知することが可能となる。
(実施の形態3)
本実施の形態に係る漏洩判定装置は、畳み込みニューラルネットワーク(以下、「CNN」と称する。)を用いて、タンクTの漏洩の有無を判定するものである。例えば図12に示すように、本実施の形態に係る漏洩判定装置3001は、実施の形態1に係る漏洩判定装置1と同様に、CPU11と主記憶部12と補助記憶部13と第2通信部16と各部を接続するバス19とを有する。なお、図12において、実施の形態1と同様の構成については図3と同一の符号を付している。
漏洩判定装置3001では、CPU11が、補助記憶部13が記憶するプログラムを主記憶部12に読み込んで実行することにより、計測値取得部111、貯留量換算部112、計測誤差算出部113、疑似漏洩時計測誤差算出部114、変換部115、特徴量算出部116、畳み込みニューラルネットワーク決定部(以下、「CNN決定部」と称する。)3117、判定部3118および第2送信部120として機能する。また、補助記憶部13は、流量計測値記憶部131と液面レベル計測値記憶部132と液面貯留量相関記憶部133と計測誤差記憶部134と疑似計測誤差記憶部135と座標情報記憶部136と特徴量記憶部137と判定基準記憶部3138とを有する。判定基準記憶部3138は、判定部3118から出力される判定値に対してタンクTの漏洩有無を判定するための判定基準値を示す情報を記憶する。
CNN決定部3117は、予め設定された第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとのそれぞれに対して、第1幅の畳み込みフィルタを用いた畳み込み演算と第2幅の平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより、CNNを決定する。CNN決定部3117は、例えば図13(A)に示すように、特徴量入力層3117aと第1畳み込み層3117bと第1プーリング層3117cと第2畳み込み層3117dと第2プーリング層3117eと全結合層3117fと重み係数決定部3117gとを有する。特徴量入力層3117aでは、特徴量算出部116により算出された複数次元(例えば600次元)の第1特徴量ベクトルまたは複数次元の第2特徴量ベクトルがCNNへ入力される。
第1畳み込み層3117bでは、第1特徴量ベクトルまたは第2特徴量ベクトルを構成する複数の特徴量y1[i1](i1=0、1、2、・・・、599)について、第1幅が「3」に設定された畳み込みフィルタを64個用いた畳み込み演算を実行する。具体的には、第1畳み込み層3117bにおいて、下記式(1)の関係式を用いて、畳み込み演算が実行されることにより、新たな特徴量y2[k,i1]が算出されていく。
ここで、w1[k,m,0](k=0,1,・・・,63、m=0,1,2)は、重み係数を示し、kは畳み込みフィルタの個数を反映したインデックスである。また、関数frelu(X)は、関数max(0,X)、即ち、引数「X」が0以下の場合に「0」を出力する関数に相当する。
この第1畳み込み層3117bでは、例えば図14(A)の矢印SARに示すように、r=「0」に対応する特徴数y1[0]を含む3つの特徴量から順にインデックスiを1つずつ増加させながら、新たな特徴量y2[k,i1]を算出していく。
第1プーリング層3117cでは、第1畳み込み層3117bにおいて算出された複数の特徴量y2[k,i1]について、第2幅「2」の平均プーリングを実行する。具体的には、第1プーリング層3117cでは、例えば図14(B)に示すように、下記式(2)の関係式を用いて、インデックスjが隣り合う2つの特徴量の平均値に相当する新たな特徴量y3[k,i2]を算出していく。
第2畳み込み層3117dでは、第1プーリング層3117cにおいて算出された複数の特徴量y3[k,i2](i2=0,1,・・・,299)について、第1幅が「3」に設定された畳み込みフィルタを32個用いた畳み込み演算を実行する。具体的には、第2畳み込み層3117dにおいて、下記式(3)の関係式を用いて、畳み込み演算が実行されることにより、新たな特徴量y4[k,i2]が算出されていく。
ここで、w2[k,m,n](k=0,1,・・・,31、m=0,1,2、n=0,1,2,・・・,63)は、重み係数を示し、kは畳み込みフィルタの個数を反映したインデックスである。また、関数frelu(X)は、前述の式(1)と同様である。
第2プーリング層3117eでは、第2畳み込み層3117dにおいて算出された複数の特徴量y4[k,i2]について、第2幅「2」の平均プーリングを実行する。具体的には、第2プーリング層3117eでは、下記式(4)の関係式を用いて、インデックスjが隣り合う2つの特徴量の平均値に相当する新たな特徴量y5[k,i3]を算出していく。
CNN決定部3117では、まず、第1畳み込み層3117bにおいて、特徴量入力層3117aで入力された第1特徴量ベクトルまたは第2特徴量ベクトルを構成する複数の特徴量に対して畳み込み演算を実行することにより複数の新たな特徴量を算出した後、第1プーリング層3117cにおいて、その複数の新たな特徴量に対して平均プーリングを実行することにより更に複数の新たな特徴量を算出する。これにより、複数の特徴量の数が低減される。その後、再び、第2畳み込み層3117dにおいて、第1プーリング層3117cにおいて算出された複数の特徴量に対して畳み込み演算を実行することにより複数の新たな特徴量を算出した後、第2プーリング層3117eにおいて、算出された複数の新たな特徴量に対して平均プーリングを実行することにより更に複数の新たな特徴量を算出する。即ち、畳み込み演算と平均プーリングとが、2回繰り返して実行される。
全結合層3117fでは、前述のように、第1特徴量ベクトルまたは第2特徴量ベクトルを構成する複数の特徴量に対して、畳み込み演算および平均プーリングが2回繰り返し実行されることにより得られる特徴量について、下記式(5)および下記式(6)で表される関係式を用いて、判定値を算出する。判定値は、複数の第1特徴量ベクトルおよび複数の第2特徴量ベクトルそれぞれについて1つずつ算出される。
ここで、y7は、判定値であり、w3[p](p=0,1,・・・,4799)は、重み係数を示す。また、関数fsig(X)は、シグモイド関数(1/1+e−X)である。
重み係数決定部3117gは、判定基準記憶部3138から予め設定した判定基準値を取得し、複数の第1特徴量ベクトルそれぞれに対応する第1判定値が判定基準値未満であり、複数の第2特徴量ベクトルそれぞれに対応する第2判定値が判定基準値以上となるように、前述の式(1)、式(3)および式(6)の重み係数を決定する。このようにして、CNN決定部3117は、前述の式(1)乃至式(6)それぞれに示す関係式により特徴づけられるCNNを決定する。
判定部3118は、前述の第2期間ΔT2に対応する第1特徴量ベクトルに対して、CNN決定部3117により決定されたCNNに基づいて、畳み込み演算と平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより、タンクTが漏洩しているか否かを判定する。判定部3118は、図13(B)に示すように、特徴量入力層3118aと第1畳み込み層3118bと第1プーリング層3118cと第2畳み込み層3118dと第2プーリング層3118eと全結合層3118fと正規化線形ユニット3118gとを備える。判定部3118では、まず、第1畳み込み層3118bにおいて、特徴量入力層3118aでCNNに入力された第1特徴量ベクトルを構成する複数の特徴量に対して畳み込み演算を実行することにより複数の新たな特徴量を算出した後、第1プーリング層3118cにおいて、算出された複数の特徴量に対して平均プーリングを実行することにより更に複数の新たな特徴量を算出する。ここで、第1畳み込み層3118bでは、前述の式(1)に示す関係式であって、重み係数w1[k,m,0]がCNN決定部3117により決定された値に設定された関係式を用いて、畳み込み演算が実行される。
その後、第2畳み込み層3118dにおいて、第1プーリング層3118cで算出された複数の特徴量に対して畳み込み演算を実行することにより複数の新たな特徴量を算出した後、第2プーリング層3118eにおいて、その算出された複数の特徴量に対して平均プーリングを実行することにより更に複数の新たな特徴量を算出する。ここで、第2畳み込み層3118dでは、前述の式(3)に示す関係式であって、重み係数w2[k,m,n]がCNN決定部3117により決定された値に設定された関係式を用いて、畳み込み演算が実行される。このように、判定部3118においても、CNN決定部3117と同様に、畳み込み演算と平均プーリングとが、2回繰り返して実行される。
全結合層3118fでは、前述のように、第1特徴量ベクトルを構成する複数の特徴量に対して、畳み込み演算および平均プーリングが2回繰り返し実行されることにより得られる特徴量について、前述の式(6)に示す関係式であって、重み係数w3[p]がCNN決定部3117により決定された値に設定された関係式を用いて、第1判定値が算出される。
正規化線形ユニット3118gは、全結合層3118fにより算出された第1判定値が、判定基準値以上であるか否かに基づいて、タンクTが漏洩しているか否かを判定する。具体的には、正規化線形ユニット3118gは、全結合層3118fにより算出された第1判定値が、判定基準値未満である場合、「0」を返し、全結合層3118fにより算出された第1判定値が、判定基準値以上である場合、「1」を返す活性化関数を用いて、判定結果を出力する。
次に、本実施の形態に係る漏洩判定装置3001が実行する漏洩判定処理について図15を参照しながら説明する。なお、図15において、実施の形態1に係る漏洩判定処理と同様の処理については、図8および図9と同一の符号を付している。この漏洩判定処理は、実施の形態1と同様に、ユーザが漏洩判定装置3001へ電源を投入した後、漏洩判定装置3001の入力部(図示せず)を介して漏洩判定処理を実行するための操作を行ったことを契機として開始される。また、漏洩判定処理の開始時において、流量計測値記憶部131および液面レベル計測値記憶部132が、それぞれ前述の第1期間に対応する流量計測値および液面レベル計測値のみを記憶しているものとする。
まず、実施の形態1で説明したステップS101乃至S105の処理が実行される。これにより、複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとが算出される。次に、CNN決定部3117が、前述のように第1期間ΔT1内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとのそれぞれに対して、畳み込み演算と平均プーリングとを予め設定された回数(例えば2回)だけ繰り返すことにより、CNNを決定する(ステップS301)。
次に、貯留量換算部112および計測誤差算出部113は、流量計測値記憶部131および液面レベル計測値記憶部132に判定対象となる第2期間における流量計測値情報および液面レベル計測値情報が蓄積されたか否かを判定する(ステップS112)。貯留量換算部112および計測誤差算出部113は、流量計測値記憶部131および液面レベル計測値記憶部132に判定対象となる流量計測値情報および液面レベル計測値情報が未だ蓄積されていないと判定する限り(ステップS112:No)、ステップS112の処理を繰り返す。
一方、貯留量換算部112および計測誤差算出部113が、流量計測値記憶部131および液面レベル計測値記憶部132に判定対象となる流量計測値情報および液面レベル計測値情報が蓄積されたと判定したとする(ステップS112:Yes)。この場合、ステップS113乃至S116の処理が実行される。
続いて、判定部3118は、前述の第2期間ΔT2に対応する第1特徴量ベクトルに対して、CNN決定部3117により決定されたCNNに基づいて、畳み込み演算と平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより、第1判定値を算出する(ステップS302)。
その後、判定部3118は、算出された第1判定値が判定基準値以上であるか否かを判定する(ステップS303)。判定部3118により第1判定値が判定基準値未満であると判定されると(ステップS303:No)、再びステップS112の処理が実行される。一方、判定部3118が、ステップS303において、第1判定値が判定基準値以上であると判定すると(ステップS303:Yes)、第2送信部120は、アラーム情報を、第2通信部16およびネットワークNTを介して端末装置5へ送信する(ステップS121)。そして、漏洩判定処理が終了する。
以上説明したように、本実施の形態に係る漏洩判定装置3001によれば、判定部3118が、前述の第2期間ΔT2に対応する第1特徴量ベクトルに対して、CNN決定部3117により決定されたCNNに基づいて、畳み込み演算と平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより、タンクTが漏洩しているか否かを判定する。これにより、第2期間において、タンクTの漏洩の有無の検知精度を高めることができるので、タンクTの漏洩の見逃しが抑制されるという利点がある。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前述の実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば、実施の形態1乃至3において、漏洩判定装置1、3001の各機能が、端末装置5において実現されているものであってもよい。
実施の形態1および2では、疑似漏洩時計測誤差算出部114が、タンクTにおいて0.05gallon/hour、即ち、0.031545L/10minの漏洩速度で漏洩が生じていると仮定する場合について説明した。但し、疑似漏洩時計測誤差算出部114が仮定する漏洩速度はこれに限定されず、この漏洩速度は、要求される漏洩判定の精度に応じて適宜変更してもよい。疑似漏洩時計測誤差算出部114が、例えばタンクTにおいて0.10gallon/hour、即ち、0.063091L/10minの漏洩速度で漏洩が生じていると仮定するとする。この場合、疑似漏洩時計測誤差算出部114は、第1期間内における7つの第1単位時間それぞれにおいて0.06Lだけ漏洩し、残りの3つの第1単位時間において0.07Lだけ漏洩すると仮定する。つまり、第1期間内において、漏洩量が0.06Lである第1単位時間が、7/10の確率で出現し、漏洩量が0.07Lである第1単位時間が、3/10の確率で出現する。この場合、例えば、第1単位時間が10min、第1数が「10」、第2数が「7」、第1漏洩量が「0.06L」、第2漏洩量が「0.07L」に設定される。また、疑似漏洩時計測誤差算出部114が、例えばタンクTにおいて0.20gallon/hour、即ち、0.126181L/10minの漏洩速度で漏洩が生じていると仮定するとする。この場合、疑似漏洩時計測誤差算出部114は、第1期間内における8つの第1単位時間それぞれにおいて0.1Lだけ漏洩し、残りの2つの第1単位時間において0.2Lだけ漏洩すると仮定する。つまり、第1期間内において、漏洩量が0.1Lである第1単位時間が、8/10の確率で出現し、漏洩量が0.2Lである第1単位時間が、2/10の確率で出現する。この場合、例えば、第1単位時間が10min、第1数が「10」、第2数が「8」、第1漏洩量が「0.1L」、第2漏洩量が「0.2L」に設定される。
実施の形態1および2では、判定基準設定部119が、任意に選択した3月間の計測誤差値情報および疑似計測誤差値情報を用いて基準比率を算出する場合について説明した。但し、判定基準設定部119が、基準比率を算出する際に用いる計測誤差値情報および疑似計測誤差値情報に対応する期間は3月間に限定されるものではない。判定基準設定部119が、例えば任意に選択した2月間以下の期間に対応する計測誤差値情報および疑似計測誤差値情報を用いて基準比率を算出してもよい。この場合、基準比率を算出するのに要する期間を短縮できるので、漏洩判定システムを早期に導入することができるという利点がある。或いは、判定基準設定部119が、任意に選択した4月間以上の期間に対応する計測誤差値情報を用いて基準比率を算出してもよい。この場合、判定基準設定部119は、基準比率の算出に用いる計測誤差値情報および疑似計測誤差値情報の量が増加した分だけ最適な基準比率を設定することができる。従って、漏洩判定装置1による漏洩判定の精度が向上するという利点がある。
実施の形態1乃至3において、例えばタンクTへの液体Liの補充またはタンクTからの液体Liの排出が行われた場合、液体Liの液面レベルが比較的大きく変動するため計測誤差値が大きくなる可能性が大きい。そこで、変換部115が、計測誤差算出部113が算出した複数の計測誤差値から、タンクTへの液体Liの補充またはタンクTからの液体Liの排出が行われた時刻に対応する計測誤差値を省いた複数の計測誤差値を、複数の第1座標情報に変換するものであってもよい。この場合、変換部115は、疑似計測誤差値についても、疑似漏洩時計測誤差算出部114が算出した複数の疑似計測誤差値から、タンクTへの液体Liの補充またはタンクTからの液体Liの排出が行われた時刻に対応する計測誤差値を省いた複数の計測誤差値を、複数の第2座標情報に変換する。そして、特徴量算出部116が、変換部115が生成した第1座標情報および第2座標情報から第1特徴量ベクトルおよび第2特徴量ベクトルを算出し、識別器117が、算出された第1特徴量ベクトルと第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定する。例えば図16(A)に示すように、時刻T[4]においてタンクTからの液体Liの排出が行われたとする。この場合、変換部115は、時刻T[4]における計測誤差値x[4]を省いた計測誤差値から第1座標情報を算出する。即ち、変換部115は、例えば第1座標情報(x[2]、x[3]、x[5])、(x[3]、x[5]、x[6])のように計測誤差値x[4]を含めない形で第1座標情報を生成する。なお、変換部115は、第2座標情報についても同様にして生成する。
或いは、特徴量算出部116が、変換部115により生成された複数の第1座標情報のうち、タンクTへの液体Liの補充またはタンクTからの液体Liの排出が行われた時刻に対応する計測誤差値および疑似計測誤差値を要素とする第1座標情報を省いて第1特徴量ベクトルおよび第2特徴量ベクトルを算出するものであってもよい。そして、識別器117が、算出された第1特徴量ベクトルと第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定する。例えば図16(B)に示すように、時刻T[4]においてタンクTからの液体Liの排出が行われたとする。この場合、変換部115は、時刻T[4]における計測誤差値x[4]を要素とする第1座標情報(x[2]、x[3]、x[4])、(x[3]、x[4]、x[5])、(x[4]、x[5]、x[6])を省いて第1特徴量ベクトルを算出する。なお、特徴量算出部116は、第2特徴量ベクトルについても同様にして算出する。
本構成によれば、タンクTへの液体Liの補充またはタンクTからの液体Liの排出に起因した計測誤差値の変動が識別器117により特定されるマージン最大化超平面に影響することが抑制される。従って、識別器117による漏洩識別精度が向上するので、漏洩判定精度が向上するという利点がある。
実施の形態3において、漏洩判定装置が、タンクTの漏洩量を推定する機能を有するものであってもよい。例えば図17に示すように、本変形例に係る漏洩判定装置4001は、実施の形態3に係る漏洩判定装置3001と同様に、CPU11と主記憶部12と補助記憶部13と第2通信部16と各部を接続するバス19とを有する。なお、図17において、実施の形態3と同様の構成については図12と同一の符号を付している。
漏洩判定装置4001では、CPU11が、補助記憶部13が記憶するプログラムを主記憶部12に読み込んで実行することにより、計測値取得部111、貯留量換算部112、計測誤差算出部113、疑似漏洩時計測誤差算出部114、変換部115、特徴量算出部116、CNN決定部4117、判定部4118、漏洩量推定部4119および第2送信部120として機能する。また、補助記憶部13は、流量計測値記憶部131と液面レベル計測値記憶部132と液面貯留量相関記憶部133と計測誤差記憶部134と疑似計測誤差記憶部135と座標情報記憶部136と特徴量記憶部137と判定基準記憶部4138とを有する。疑似計測誤差記憶部135は、複数種類の漏洩量それぞれに対応する疑似計測誤差値を示す情報を記憶する。疑似計測誤差記憶部135は、例えばタンクTの単位時間当たりの漏洩量が0.05gal/hour、0.1gal/hour、0.2gal/hourである場合それぞれについての疑似計測誤差値を示す情報を記憶する。判定基準記憶部4138は、漏洩量推定部4119から出力される漏洩量を示す情報に対してタンクTの漏洩有無を判定するための基準漏洩量を示す情報を記憶する。
CNN決定部4117は、実施の形態3で説明したCNN決定部3117と同様の構成を有し、第1判定値が予め設定された判定基準値未満であり、予め設定された複数種類のタンクTの漏洩量に対応する複数種類の第2特徴量ベクトルそれぞれに対応する複数種類の第2判定値が、それぞれ対応するタンクの漏洩量に対応する数値範囲となるように、CNNを決定する。ここで、第1判定値は、第1期間ΔT1内に対応する第1特徴量ベクトルそれぞれに対して、畳み込み演算と平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより得られる。また、複数種類の第2判定値は、前述の複数種類のタンクTの漏洩量それぞれに対応する複数種類の疑似計測誤差値それぞれから算出される複数種類の第2特徴量ベクトルそれぞれに対して、畳み込み演算と平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより得られる。
漏洩量推定部4119は、第2期間ΔT2に対応する第1特徴量ベクトルに対して、CNNに基づいて、畳み込み演算と平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより得られる第1判定値と、複数種類のタンクTの漏洩量と、に基づいて、タンクTの漏洩量を推定する。漏洩量推定部4119は、図18に示すように、特徴量入力層4119aと第1畳み込み層4119bと第1プーリング層4119cと第2畳み込み層4119dと第2プーリング層4119eと全結合層4119fと漏洩量出力ユニット4119gとを備える。漏洩量推定部4119では、まず、第1畳み込み層4119bにおいて、特徴量入力層4119aでCNNに入力された第1特徴量ベクトルを構成する複数の特徴量に対して畳み込み演算を実行することにより複数の新たな特徴量を算出した後、第1プーリング層4119cにおいて、算出された複数の特徴量に対して平均プーリングを実行することにより更に複数の新たな特徴量を算出する。ここで、第1畳み込み層4119bでは、実施の形態3で説明した式(1)に示す関係式であって、重み係数w1[k,m,0]がCNN決定部4117により決定された値に設定された関係式を用いて畳み込み演算が実行される。
その後、第2畳み込み層4119dにおいて、第1プーリング層4119cで算出され複数の特徴量に対して畳み込み演算が実行されることにより複数の新たな特徴量が算出された後、第2プーリング層4119eにおいて、算出された複数の特徴量に対して平均プーリングが実行されることにより更に複数の新たな特徴量が算出される。ここで、第畳み込み層4119では、実施の形態3で説明した式(3)に示す関係式であって、重み係数w2[k,m,n]がCNN決定部4117により決定された値に設定された関係式を用いて畳み込み演算が実行される。このように、漏洩量推定部4119では、CNN決定部4117と同様に、畳み込み演算と平均プーリングとが、2回繰り返して実行される。
全結合層4119fでは、前述のように、第1特徴量ベクトルを構成する複数の特徴量に対して、畳み込み演算および平均プーリングが2回繰り返し実行されることにより得られる特徴量について、実施の形態3で説明した式(6)に示す関係式であって、重み係数w3[p]がCNN決定部4117により決定された値に設定された関係式を用いて、第1判定値が算出される。漏洩量出力ユニット4119gは、全結合層4119fにおいて算出された第1判定値に対応するタンクTの漏洩量を出力する。
図17に戻って、判定部4118は、判定基準記憶部4138から予め設定された基準漏洩量を示す情報を取得し、漏洩量推定部4119により推定されたタンクTの漏洩量が基準漏洩量以上であるか否かを判定する。判定部4118は、タンクTの漏洩量が基準漏洩量以上である場合、タンクTが漏洩していると判定する。
次に、本変形例に係る漏洩判定装置4001が実行する漏洩判定処理について図19を参照しながら説明する。なお、図19において、実施の形態3に係る漏洩判定処理と同様の処理については、図15と同一の符号を付している。この漏洩判定処理は、実施の形態3と同様に、ユーザが漏洩判定装置4001へ電源を投入した後、漏洩判定装置4001の入力部(図示せず)を介して漏洩判定処理を実行するための操作を行ったことを契機として開始される。また、漏洩判定処理の開始時において、流量計測値記憶部131および液面レベル計測値記憶部132が、それぞれ前述の第1期間に対応する流量計測値および液面レベル計測値のみを記憶しているものとする。
まず、実施の形態1で説明したステップS101およびS102の処理が実行される。次に、疑似漏洩時計測誤差算出部114は、計測誤差記憶部134から第1期間に対応する複数の計測誤差値情報を取得する。そして、疑似漏洩時計測誤差算出部114は、取得した複数の計測誤差値情報が示す複数の計測誤差値から、前述のように、タンクTにおいて第1単位時間当たりに予め設定された複数種類の漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数種類の疑似計測誤差値を算出する(ステップS401)。疑似漏洩時計測誤差算出部114は、例えばタンクTの単位時間当たりの漏洩量が0.05gal/hour、0.1gal/hour、0.2gal/hourである場合それぞれについて疑似計測誤差値を算出する。疑似漏洩時計測誤差算出部114は、算出した疑似計測誤差値を示す疑似計測誤差値情報を疑似計測誤差記憶部135に記憶させる。
続いて、変換部115は、複数の計測誤差値情報が示す複数の計測誤差値を3次元の複数の第1座標情報に変換する。また、変換部115は、第1期間ΔT1に対応する複数種類の疑似計測誤差値情報それぞれが示す複数種類の疑似計測誤差値を3次元の複数種類の第2座標情報に変換する(ステップS402)。
その後、特徴量算出部116は、第1期間内において第2単位時間毎に複数の第1座標情報を用いてトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出する。また、特徴量算出部116は、前述第1期間内において第2単位時間毎に複数種類の第2座標情報を用いてトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数種類の第2特徴量ベクトルを算出する(ステップS403)。
次に、CNN決定部4117が、前述のように第1期間ΔT1内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数種類の第2特徴量ベクトルとのそれぞれに対して、畳み込み演算と平均プーリングとを予め設定された回数(例えば2回)だけ繰り返すことにより、CNNを決定する(ステップS404)。
次に、貯留量換算部112および計測誤差算出部113は、流量計測値記憶部131および液面レベル計測値記憶部132に判定対象となる第2期間における流量計測値情報および液面レベル計測値情報が蓄積されたか否かを判定する(ステップS112)。貯留量換算部112および計測誤差算出部113は、流量計測値記憶部131および液面レベル計測値記憶部132に判定対象となる流量計測値情報および液面レベル計測値情報が未だ蓄積されていないと判定する限り(ステップS112:No)、ステップS112の処理を繰り返す。
一方、貯留量換算部112および計測誤差算出部113が、流量計測値記憶部131および液面レベル計測値記憶部132に判定対象となる流量計測値情報および液面レベル計測値情報が蓄積されたと判定したとする(ステップS112:Yes)。この場合、ステップS113乃至S116の処理が実行される。
続いて、漏洩量推定部4119は、前述の第2期間ΔT2に対応する第1特徴量ベクトルに対して、CNN決定部4117により決定されたCNNに基づいて、畳み込み演算と平均プーリングとを予め設定された回数(例えば2回)だけ繰り返すことにより、タンクTの漏洩量を推定する(ステップS405)。
その後、判定部4118は、推定されたタンクTの漏洩量が基準値漏洩量以上であるか否かを判定する(ステップS406)。判定部4118によりタンクTの漏洩量が基準漏洩量未満であると判定されると(ステップS406:No)、再びステップS112の処理が実行される。一方、判定部4118が、ステップS406において、タンクTの漏洩量が基準漏洩量以上であると判定すると(ステップS406:Yes)、第2送信部120は、アラーム情報を、第2通信部16およびネットワークNTを介して端末装置5へ送信する(ステップS121)。そして、漏洩判定処理が終了する。
本構成によれば、漏洩量推定部4119は、第2期間T2に対応する第1特徴量ベクトルに対して、CNNに基づいて、畳み込み演算と平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより得られる第1判定値と、複数種類のタンクTの漏洩量と、に基づいて、タンクTの漏洩量を推定する。これにより、第2期間において、タンクTの漏洩が発生している場合にその漏洩量を検知することができるので、タンクTの漏洩による影響を予想することが可能となる。
実施の形態3では、第1畳み込み層3117b、3118b、第2畳み込み層3117d、3118dで用いられる畳み込みフィルタの第1幅が「3」である例について説明したが、この第1幅は「3」に限定されるものではなく、「4」以上であってもよい。また、実施の形態3では、第1プーリング層3117c、3118c、第2プーリング層3117e、3118eにおける平均プーリングの第2幅が「2」である例について説明したが、この第2幅は「2」に限定されるものではなく「3」以上であってもよい。
実施の形態3に係るCNN決定部3117、判定部3118では、畳み込み演算と平均プーリングとが、2回繰り返して実行される例について説明した。但し、畳み込み演算と平均プーリングとの繰り返し回数は2回に限定されるものではなく、畳み込み演算と平均プーリングとが3回以上繰り返し実行されるものであってもよい。
また、本発明に係る漏洩判定装置1、3001、4001の各種機能は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、ネットワークに接続されているコンピュータに、上記動作を実行するためのプログラムを、コンピュータシステムが読み取り可能な非一時的な記録媒体(CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等)に格納して配布し、当該プログラムをコンピュータシステムにインストールすることにより、上述の処理を実行する漏洩判定装置1、3001、4001を構成してもよい。
また、コンピュータにプログラムを提供する方法は任意である。例えば、プログラムは、通信回線の掲示版(BBS(Bulletin Board System))にアップロードされ、通信回線を介してコンピュータに配信されてもよい。そして、コンピュータは、このプログラムを起動して、OS(Operating System)の制御の下、他のアプリケーションと同様に実行する。これにより、コンピュータは、上述の処理を実行する漏洩判定装置1、3001、4001として機能する。
以上、本発明の各実施の形態および変形例(なお書きに記載したものを含む。以下、同
様。)について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明は、実施
の形態及び変形例が適宜組み合わされたもの、それに適宜変更が加えられたものを含む。
本発明は、給油所または化学薬品工業の敷地に埋設された地下タンクからの燃料油または化学薬品の漏洩検知手段として好適である。
1,3001,4001:漏洩判定装置、2:タンク監視装置、3:液面計、3a:フロート、3b:穿孔テープ、3c:液面計本体、5:端末装置、11,21:CPU、12,22:主記憶部、13,23:補助記憶部、16:第2通信部、26:第1通信部、19,29:バス、24:ADC、25:センサI/F、41:第1流量計、42:第2流量計、111:計測値取得部、112:貯留量換算部、113:計測誤差算出部、114:疑似漏洩時計測誤差算出部、115:変換部、116:特徴量算出部、117:識別器、118,3118,4118:判定部、119:判定基準設定部、120:第2送信部、131:流量計測値記憶部、132:液面レベル計測値記憶部、133:液面貯留量相関記憶部、134:計測誤差記憶部、135:疑似計測誤差記憶部、136:座標情報記憶部、137:特徴量記憶部、138,3138,4138:判定基準記憶部、211:流量取得部、212:液面レベル取得部、213:計時部、214:第1送信部、241:電流電圧変換器、3117,4117:CNN決定部、3117a,3118a,4119a:特徴量入力層、3117b,3118b,4119b:第1畳み込み層、3117c,3118c,4119c:第1プーリング層、3117d,3118d,4119d:第2畳み込み層、3117e,3118e,4119e:第2プーリング層、3117f,3118f,4119f:全結合層、3117g:重み係数決定部、3118g:正規化線形ユニット、4119:漏洩量推定部、4119g:漏洩量出力ユニット、Li:液体、NT:ネットワーク、P1:導入管、P2:排出管、T:タンク

Claims (20)

  1. 液体を貯留するタンクにおける前記液体の漏洩有無を判定する漏洩判定装置であって、
    前記タンク内に貯留された液体の予め設定された第1単位時間当たりの貯留量の変動量に前記タンクへの前記第1単位時間当たりの液体の流入量を加算し且つ前記タンクからの前記第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引いて前記第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する計測誤差算出部と、
    予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、前記タンクにおいて前記第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出する疑似漏洩時計測誤差算出部と、
    複数の計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換するとともに、前記複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換する変換部と、
    前記第1期間内および前記第1期間後の第2期間それぞれにおいて前記第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するとともに、前記第1期間内において前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する特徴量算出部と、
    前記第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定し、特定した前記マージン最大化超平面を用いて前記タンクにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する識別器と、
    前記第2期間における複数の第1特徴量ベクトルについて前記識別器により前記漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、前記タンクが漏洩しているか否かを判定する判定部と、を備える、
    漏洩判定装置。
  2. 前記判定部により前記タンクが漏洩していると判定する基準比率を設定する判定基準設定部を更に備え、
    前記特徴量算出部は、前記第1期間内における前記第1期間よりも短い予め設定された第3期間内および前記第1期間内における前記第3期間以外の第4期間内それぞれにおいて前記第2単位時間毎に複数の第1座標情報を用いてトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するとともに、前記第3期間内および前記第4期間内それぞれにおいて前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報を用いてトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出し、
    前記識別器は、前記第3期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定し、特定した前記マージン最大化超平面を用いて、前記第4期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとについて前記漏洩が発生しているか否かを識別し、
    前記判定基準設定部は、前記第4期間内において、前記識別器により前記漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、前記基準比率を設定する、
    請求項1に記載の漏洩判定装置。
  3. 前記第1期間は、N(Nは3以上の整数)月間であり、
    前記第3期間は、N月間から選択された(N−1)月間であり、
    前記第4期間は、N月間のうちの前記(N−1)月間を除く残りの1月間であり、
    前記判定基準設定部は、N種類の前記第3期間と前記第4期間との組み合わせそれぞれについて、前記第4期間内において前記識別器により漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、前記タンクが漏洩していると判定する基準比率を算出する、
    請求項2に記載の漏洩判定装置。
  4. 液体を貯留するタンクにおける前記液体の漏洩有無を判定する漏洩判定装置であって、
    前記タンク内に貯留された液体の予め設定された第1単位時間当たりの貯留量の変動量に前記タンクへの前記第1単位時間当たりの液体の流入量を加算し且つ前記タンクからの前記第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引いて前記第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する計測誤差算出部と、
    予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、前記タンクにおいて前記第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出する疑似漏洩時計測誤差算出部と、
    複数の計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換するとともに、前記複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換する変換部と、
    前記第1期間内および前記第1期間後の第2期間それぞれにおいて前記第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するとともに、前記第1期間内において前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する特徴量算出部と、
    前記第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定し、特定した前記マージン最大化超平面を用いて前記タンクにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する識別器と、
    前記第2期間において算出される、前記識別器により前記漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数に基づいて、前記タンクが漏洩しているか否かを判定する判定部と、を備える、
    漏洩判定装置。
  5. 前記判定部により前記タンクが漏洩していると判定する基準となる基準連続数を設定する判定基準設定部を更に備え、
    前記特徴量算出部は、前記第1期間内における前記第1期間よりも短い予め設定された第3期間内および前記第1期間内における前記第3期間以外の第4期間内それぞれにおいて前記第2単位時間毎に複数の第1座標情報を用いてトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するとともに、前記第3期間内および前記第4期間内それぞれにおいて前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報を用いてトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出し、
    前記識別器は、前記第3期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定し、特定した前記マージン最大化超平面を用いて、前記第4期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとについて前記漏洩が発生しているか否かを識別し、
    前記判定基準設定部は、前記第4期間内において、前記識別器により前記漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数と、前記識別器により前記漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第2特徴量ベクトルの数と、に基づいて、前記基準連続数を設定する、
    請求項4に記載の漏洩判定装置。
  6. 前記第1期間は、N(Nは3以上の整数)月間であり、
    前記第3期間は、N月間から選択された(N−1)月間であり、
    前記第4期間は、N月間のうちの前記(N−1)月間を除く残りの1月間であり、
    前記判定基準設定部は、N種類の前記第3期間と前記第4期間との組み合わせそれぞれについて、前記第4期間内において、前記識別器により前記漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数と、前記識別器により前記漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第2特徴量ベクトルの数と、に基づいて、前記基準連続数を算出する、
    請求項5に記載の漏洩判定装置。
  7. 液体を貯留するタンクにおける前記液体の漏洩有無を判定する漏洩判定装置であって、
    前記タンク内に貯留された液体の予め設定された第1単位時間当たりの貯留量の変動量に前記タンクへの前記第1単位時間当たりの液体の流入量を加算し且つ前記タンクからの前記第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引いて前記第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する計測誤差算出部と、
    予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、前記タンクにおいて前記第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出する疑似漏洩時計測誤差算出部と、
    複数の計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換するとともに、前記複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換する変換部と、
    前記第1期間内および前記第1期間後の第2期間それぞれにおいて前記第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するとともに、前記第1期間内において前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する特徴量算出部と、
    前記第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとのそれぞれに対して、第1幅の畳み込みフィルタを用いた畳み込み演算と第2幅の平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより、畳み込みニューラルネットワークを決定する畳み込みニューラルネットワーク決定部と、
    前記第2期間に対応する第1特徴量ベクトルに対して、前記畳み込みニューラルネットワークに基づいて、前記畳み込み演算と前記平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより、前記タンクが漏洩しているか否かを判定する判定部と、を備える、
    漏洩判定装置。
  8. 前記畳み込みニューラルネットワーク決定部は、前記第1特徴量ベクトルに対して、前記畳み込み演算と前記平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより得られる第1判定値が予め設定された判定基準値未満であり、前記第2特徴量ベクトルに対して、前記畳み込み演算と前記平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより得られる第2判定値が前記判定基準値以上となるように、前記畳み込みニューラルネットワークを決定し、
    前記判定部は、前記第2期間に対応する第1特徴量ベクトルに対して、前記畳み込みニューラルネットワークに基づいて、前記畳み込み演算と前記平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより得られる第1判定値が、前記判定基準値よりも大きいか否かに基づいて、前記タンクが漏洩しているか否かを判定する、
    請求項7に記載の漏洩判定装置。
  9. 前記畳み込みニューラルネットワーク決定部は、前記第1期間内に対応する前記第1特徴量ベクトルそれぞれに対して、前記畳み込み演算と前記平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより得られる第1判定値が予め設定された判定基準値未満であり、予め設定された複数種類の前記タンクの漏洩量それぞれに対応する複数種類の疑似計測誤差値それぞれから算出される複数種類の前記第2特徴量ベクトルそれぞれに対して、前記畳み込み演算と前記平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより得られる複数種類の第2判定値が、それぞれ、対応する前記タンクの漏洩量となるように、前記畳み込みニューラルネットワークを決定し、
    前記第2期間に対応する第1特徴量ベクトルに対して、前記畳み込みニューラルネットワークに基づいて、前記畳み込み演算と前記平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより得られる第1判定値と、前記複数種類の前記タンクの漏洩量と、に基づいて、前記タンクの漏洩量を推定する漏洩量推定部を更に備える、
    請求項7に記載の漏洩判定装置。
  10. 前記疑似漏洩時計測誤差算出部は、前記第1期間内の予め設定された第1数の連続する第1単位時間のうち予め設定された第2数の第1単位時間それぞれにおいて第1漏洩量だけ漏洩し、前記第数の第1単位時間を除く残りの第1単位時間それぞれにおいて第2漏洩量だけ漏洩していると仮定して、前記第1期間における複数の計測誤差値から前記疑似計測誤差値を算出する、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の漏洩判定装置。
  11. 前記変換部は、前記計測誤差算出部が算出した複数の計測誤差値および前記疑似漏洩時計測誤差算出部が算出した複数の疑似計測誤差値から、前記タンクへの液体の補充または前記タンクからの液体の排出が行われた時刻に対応する計測誤差値および疑似計測誤差値を省いた複数の計測誤差値および複数の疑似計測誤差値を、複数の第1座標情報および複数の第2座標情報に変換する、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の漏洩判定装置。
  12. 液体を貯留するタンクにおける前記液体の漏洩有無を判定する漏洩判定システムであって、
    前記タンクへの予め設定された第1単位時間当たりの液体の流入量を計測する第1流量計と、
    前記タンクからの液体の前記第1単位時間当たりの流出量を計測する第2流量計と、
    前記タンク内に貯留された液体の液面レベルを計測する液面計と、
    前記液面計により計測される液面レベルを前記タンクの貯留量に換算する貯留量換算部と、
    前記貯留量換算部により算出された前記タンクの貯留量に基づいて、前記第1単位時間当たりの前記タンクの貯留量の変動量を算出し、前記変動量に前記第1流量計により計測される前記第1単位時間当たりの液体の流入量を加算するとともに、前記第2流量計により計測される前記第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引くことにより、前記第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する計測誤差算出部と、
    予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、前記タンクにおいて前記第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出する疑似漏洩時計測誤差算出部と、
    複数の計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換するとともに、前記複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換する変換部と、
    前記第1期間内および前記第1期間後の第2期間それぞれにおいて前記第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するとともに、前記第1期間内において前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する特徴量算出部と、
    前記第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定し、特定した前記マージン最大化超平面を用いて前記タンクにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する識別器と、
    前記第2期間における複数の第1特徴量ベクトルについて前記識別器により前記漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、前記タンクが漏洩しているか否かを判定する判定部と、を備える、
    漏洩判定システム。
  13. 液体を貯留するタンクにおける前記液体の漏洩有無を判定する漏洩判定システムであって、
    前記タンクへの予め設定された第1単位時間当たりの液体の流入量を計測する第1流量計と、
    前記タンクからの液体の前記第1単位時間当たりの流出量を計測する第2流量計と、
    前記タンク内に貯留された液体の液面レベルを計測する液面計と、
    前記液面計により計測される液面レベルを前記タンクの貯留量に換算する貯留量換算部と、
    前記貯留量換算部により算出された前記タンクの貯留量に基づいて、前記第1単位時間当たりの前記タンクの貯留量の変動量を算出し、前記変動量に前記第1流量計により計測される前記第1単位時間当たりの液体の流入量を加算するとともに、前記第2流量計により計測される前記第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引くことにより、前記第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する計測誤差算出部と、
    予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、前記タンクにおいて前記第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出する疑似漏洩時計測誤差算出部と、
    複数の計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換するとともに、前記複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換する変換部と、
    前記第1期間内および前記第1期間後の第2期間それぞれにおいて前記第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するとともに、前記第1期間内において前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する特徴量算出部と、
    前記第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定し、特定した前記マージン最大化超平面を用いて前記タンクにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する識別器と、
    前記第2期間において算出される、前記識別器により前記漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数に基づいて、前記タンクが漏洩しているか否かを判定する判定部と、を備える、
    漏洩判定システム。
  14. 液体を貯留するタンクにおける前記液体の漏洩有無を判定する漏洩判定システムであって、
    前記タンクへの予め設定された第1単位時間当たりの液体の流入量を計測する第1流量計と、
    前記タンクからの液体の前記第1単位時間当たりの流出量を計測する第2流量計と、
    前記タンク内に貯留された液体の液面レベルを計測する液面計と、
    前記液面計により計測される液面レベルを前記タンクの貯留量に換算する貯留量換算部と、
    前記貯留量換算部により算出された前記タンクの貯留量に基づいて、前記第1単位時間当たりの前記タンクの貯留量の変動量を算出し、前記変動量に前記第1流量計により計測される前記第1単位時間当たりの液体の流入量を加算するとともに、前記第2流量計により計測される前記第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引くことにより、前記第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する計測誤差算出部と、
    予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、前記タンクにおいて前記第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出する疑似漏洩時計測誤差算出部と、
    複数の計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換するとともに、前記複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換する変換部と、
    前記第1期間内および前記第1期間後の第2期間それぞれにおいて前記第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するとともに、前記第1期間内において前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する特徴量算出部と、
    前記第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとのそれぞれに対して、第1幅の畳み込みフィルタを用いた畳み込み演算と第2幅の平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより、畳み込みニューラルネットワークを決定する畳み込みニューラルネットワーク決定部と、
    前記第2期間に対応する第1特徴量ベクトルに対して、前記畳み込みニューラルネットワークに基づいて、前記畳み込み演算と前記平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより、前記タンクが漏洩しているか否かを判定する判定部と、を備える、
    漏洩判定システム。
  15. 液体を貯留するタンクにおける前記液体の漏洩有無を判定する漏洩判定方法であって、
    前記タンク内に貯留された液体の予め設定された第1単位時間当たりの貯留量の変動量に前記タンクへの前記第1単位時間当たりの液体の流入量を加算するとともに、前記タンクからの前記第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引くことにより、前記第1単位時間当たりの計測誤差値を算出するステップと、
    予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、前記タンクにおいて前記第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出するステップと、
    複数の計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換するステップと、
    前記複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換するステップと、
    前記第1期間内および前記第1期間後の第2期間それぞれにおいて前記第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するステップと、
    前記第1期間内において前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出するステップと、
    前記第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定するステップと、
    特定した前記マージン最大化超平面を用いて前記タンクにおいて漏洩が発生しているか否かを識別するステップと、
    前記第2期間における複数の第1特徴量ベクトルについて前記漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、前記タンクが漏洩しているか否かを判定するステップと、を含む、
    漏洩判定方法。
  16. 液体を貯留するタンクにおける前記液体の漏洩有無を判定する漏洩判定方法であって、
    前記タンク内に貯留された液体の予め設定された第1単位時間当たりの貯留量の変動量に前記タンクへの前記第1単位時間当たりの液体の流入量を加算するとともに、前記タンクからの前記第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引くことにより、前記第1単位時間当たりの計測誤差値を算出するステップと、
    予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、前記タンクにおいて前記第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出するステップと、
    複数の計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換するステップと、
    前記複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換するステップと、
    前記第1期間内および前記第1期間後の第2期間それぞれにおいて前記第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するステップと、
    前記第1期間内において前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出するステップと、
    前記第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定するステップと、
    特定した前記マージン最大化超平面を用いて前記タンクにおいて漏洩が発生しているか否かを識別するステップと、
    前記第2期間において算出される、前記漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数に基づいて、前記タンクが漏洩しているか否かを判定するステップと、を含む、
    漏洩判定方法。
  17. 液体を貯留するタンクにおける前記液体の漏洩有無を判定する漏洩判定方法であって、
    前記タンク内に貯留された液体の予め設定された第1単位時間当たりの貯留量の変動量に前記タンクへの前記第1単位時間当たりの液体の流入量を加算するとともに、前記タンクからの前記第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引くことにより、前記第1単位時間当たりの計測誤差値を算出するステップと、
    予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、前記タンクにおいて前記第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出するステップと、
    複数の計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換するステップと、
    前記複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換するステップと、
    前記第1期間内および前記第1期間後の第2期間それぞれにおいて前記第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するステップと、
    前記第1期間内において前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出するステップと、
    前記第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとのそれぞれに対して、第1幅の畳み込みフィルタを用いた畳み込み演算と第2幅の平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより、畳み込みニューラルネットワークを決定するステップと、
    前記第2期間に対応する第1特徴量ベクトルに対して、前記畳み込みニューラルネットワークに基づいて、前記畳み込み演算と前記平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより、前記タンクが漏洩しているか否かを判定するステップと、を含む、
    漏洩判定方法。
  18. コンピュータを、
    液体を貯留するタンク内に貯留された液体の予め設定された第1単位時間当たりの貯留量の変動量に前記タンクへの前記第1単位時間当たりの液体の流入量を加算するとともに、前記タンクからの前記第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引くことにより、前記第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する計測誤差算出部、
    予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、前記タンクにおいて前記第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出する疑似漏洩時計測誤差算出部、
    複数の計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換するとともに、前記複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換する変換部、
    前記第1期間内および前記第1期間後の第2期間それぞれにおいて前記第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するとともに、前記第1期間内において前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する特徴量算出部、
    前記第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定し、特定した前記マージン最大化超平面を用いて前記タンクにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する識別器、
    前記第2期間における複数の第1特徴量ベクトルについて前記識別器により前記漏洩が発生していると識別された比率に基づいて、前記タンクが漏洩しているか否かを判定する判定部、
    として機能させるプログラム。
  19. コンピュータを、
    液体を貯留するタンク内に貯留された液体の予め設定された第1単位時間当たりの貯留量の変動量に前記タンクへの前記第1単位時間当たりの液体の流入量を加算するとともに、前記タンクからの前記第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引くことにより、前記第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する計測誤差算出部、
    予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、前記タンクにおいて前記第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出する疑似漏洩時計測誤差算出部、
    複数の計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換するとともに、前記複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換する変換部、
    前記第1期間内および前記第1期間後の第2期間それぞれにおいて前記第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するとともに、前記第1期間内において前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する特徴量算出部、
    前記第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとを用いてマージン最大化超平面を特定し、特定した前記マージン最大化超平面を用いて前記タンクにおいて漏洩が発生しているか否かを識別する識別器、
    前記第2期間において算出される、前記識別器により前記漏洩が発生していると識別された時間的に連続する第1特徴量ベクトルの数に基づいて、前記タンクが漏洩しているか否かを判定する判定部、
    として機能させるプログラム。
  20. コンピュータを、
    液体を貯留するタンク内に貯留された液体の予め設定された第1単位時間当たりの貯留量の変動量に前記タンクへの前記第1単位時間当たりの液体の流入量を加算するとともに、前記タンクからの前記第1単位時間当たりの液体の流出量を差し引くことにより、前記第1単位時間当たりの計測誤差値を算出する計測誤差算出部、
    予め設定された第1期間における複数の計測誤差値から、前記タンクにおいて前記第1単位時間当たりに予め設定された漏洩量だけ漏洩していると仮定した場合の複数の疑似計測誤差値を算出する疑似漏洩時計測誤差算出部、
    複数の計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの計測誤差値を要素とする3次元の複数の第1座標情報に変換するとともに、前記複数の疑似計測誤差値から、時間軸上において前記第1単位時間の間隔で隣接する3つの疑似計測誤差値を要素とする3次元の複数の第2座標情報に変換する変換部、
    前記第1期間内および前記第1期間後の第2期間それぞれにおいて前記第1単位時間よりも長い予め設定された第2単位時間毎に複数の第1座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第1特徴量ベクトルを算出するとともに、前記第1期間内において前記第2単位時間毎に複数の第2座標情報に対してトポロジカルデータアナリシスを実行することにより、複数の第2特徴量ベクトルを算出する特徴量算出部、
    前記第1期間内に対応する複数の第1特徴量ベクトルと複数の第2特徴量ベクトルとのそれぞれに対して、第1幅の畳み込みフィルタを用いた畳み込み演算と第2幅の平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより、畳み込みニューラルネットワークを決定する畳み込みニューラルネットワーク決定部、
    前記第2期間に対応する第1特徴量ベクトルに対して、前記畳み込みニューラルネットワークに基づいて、前記畳み込み演算と前記平均プーリングとを予め設定された回数だけ繰り返すことにより、前記タンクが漏洩しているか否かを判定する判定部、
    として機能させるプログラム。
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