JP6543782B1 - 折畳テント - Google Patents
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Abstract
Description
このテントでは、四隅に配置された支柱として、上方の外筒に下方の内筒をスライド自在に挿入し、蝶ねじなどのロック装置の締め付け力によって、任意の引き出し位置で固定できるテレスコピック構造のものを採用している。
また、テントの屋根の全荷重が4本の支柱に作用するため、テント組立時(特に、屋根組立時)およびテント設営後において、ロック装置による締め付けが不十分な場合には、当該支柱の内筒が外筒に押し込まれ、支柱の長さが短くなってテントが傾くことがあった。
テントの形状は、平面視して矩形状であれば限定されず、正方形でも長方形でもよい。
支柱の本数は、少なくとも4本であればよく、6本、8本でもよい。
例えば、1本の棒材のみでも、各種のフレーム構造物(平行弦トラスなど)や平板でもよい。
各梁材は、テントのコンパクト化の向上を図るため、長さ方向に折り畳み可能に構成してもよい。
例えば、幌布、織布、合成樹脂シートなどを採用することができる。
また、天幕の形状やサイズは、屋根の形状やサイズに応じて適宜変更される。
各部分支柱を構成する支柱エレメントの数は、任意である。
「左右一対の部分支柱を、平面視して内折れ可能なL字状にヒンジ連結する」とは、左右一対の部分支柱を、ヒンジを介して、内方へ閉じることでこれらが2枚重ねとなり、左右一対の部分支柱を開くことで、これらが平面視してL字状に配置されるような連結状態をいう。
折り畳み方向(折り畳み角度)は、任意である。
例えば、側面視して直角に外折りしてもよい。
または、側面視して直角に内折してもよい。
ただし、外折れの方が、例えばテント組み立て時の安定性は高い。
ヒンジの種類は、任意である。
例えば、平丁番、ごぼし丁番、自由丁番、フランス丁番、樹脂丁番などを採用することができる。
例えば、パッチン錠、クラスプ留め金具、スネーク錠、ラッチ、面ファスナなどを採用することができる。
各支柱を同一高さ(同一長さ)にすることで、テント天井部の片流れは、屋根の傾斜構造によって現出される。
例えば、杉、檜、松などの各種の天然木を採用することができる。
その他、各種の人工木でもよい。
ここで、各部分支柱は、フレーム状またはパネル状の複数の支柱エレメントを、高さ方向に折り畳み可能に連結したものである。
また、屋根の組立時には、各支柱を所定の支柱エレメント間で折り曲げた中折れ状態の低い位置で、屋根の組み立て作業を行うことができる。
その結果、屋根組み立ての作業性が高まり、テントの設営時間を短縮できる。
こうしてテントの組み立て(設営)が、完了する。
そのため、テント設営後は、テレスコピック構造の支柱を有した従来のテントに比べて接地面積が大きくなるとともに、各支柱が平面視してL字状の部材となるため、支柱によるテントの安定性が高まる。
しかも、従来テントの課題であった、テント設営後に、屋根の荷重による支柱の押し縮みを原因としたテントの傾倒が生じない。
その後、各支柱において、ヒンジを介して、各上側の支柱エレメントをL字状に開く一方、別のヒンジを介して、各下側の支柱エレメントを内折りして重ね合わせる。
その後、また別のヒンジを介して、重なり合った各下側の支柱エレメントを、そのままの状態で側面視して直角に外折りする。
その結果、この外折り部分が、各支柱の地面と接するアンカーになる。
具体的には、隣り合う梁材同士が直交するテントの四隅において、一方の上側の支柱エレメントの上端部を、一方の梁材に着脱可能に連結するとともに、他方の上側の支柱エレメントの上端部を、他方の梁材に着脱可能に連結する。
その後、各梁材に天幕を展張することで、屋根が組み立てられる。
その後、各支柱の他方の部分支柱において、掛止具を介して、上下一対の支柱エレメントの突合せ側の端部同士を掛止する。
これにより、テントが設営される。
そのため、組み立て時におけるテントの安定性が高まる。
これにより、各支柱を同一サイズの支柱エレメントのみを用いて作製することが可能となり、部品点数を減らすことができる。
さらには、テントの骨組みである各支柱と各梁材とをそれぞれ木製としたため、例えば、オーガニックマーケットでの出店コンセプトに合致したものとなる。
ここでは、平面視してほぼ正方形状の折畳テントを例とする。
まず、図2〜図4を参照して支柱11を説明する。
4本の支柱11は、同一物であるため、説明の都合上、1本の支柱11のみについて説明する。
ここで、正面方向から見た図2に示すように、18を左側の部分支柱とし、19を右側の部分支柱とする。
該支柱11は、フレーム状の4枚の支柱エレメント18A,18B,19A,19Bを、高さ方向に折り畳み可能に連結した構造を有している。
部分支柱18は、上側支柱エレメント18Aと、下側支柱エレメント18Bとを有している。
部分支柱19は、上側支柱エレメント19Aと、下側支柱エレメント19Bとを有している。
各縦枠材20の長さ方向の一端間は、それぞれ短尺な連結端材22を介して連結されている。
すなわち、各縦枠材20の長さ方向の一端に位置する上側支柱エレメント18A,下側支柱エレメント18B,上側支柱エレメント19A,下側支柱エレメント19Bの各突き合わせ側の端部が、それぞれ短尺な連結端材22を介して連結されている。
したがって、支柱11の展開状態の長さは、180cmである。
そして、下側支柱エレメント18Bの連結端材22のうち、その外側(左右一対の部分支柱18,19の折り畳み中心を内側とした場合の外側、以下同じ)の端部の内面に、パッチン錠23の本体部24が固定されている。
また、上側の支柱エレメント18Aの連結端材22のうち、その外側の端部の内面に、本体部24に軸支された掛止リングを引っ掛けるためのフック部25が固定されている。
3つの梁材13〜15は、後側梁材13のみが、左,右側梁材13,14に一対ずつ配設された鉤形の位置決金具27を有していない外は同一構造である。
そのため、説明の都合上、後側梁材13は後述するとともに、主に右側梁材15についてのみ説明する。
各部分梁材15A,15Bは、上下に20cm前後の間をあけて平行に離間した長さ90cmの上弦材28および下弦材29の間に、長さ(高さ)20cm前後の各3本の細い束材30を取り付け、梯子状に連結したものである。
図6に示すとおり、各部分梁材15A,15Bのうち、下弦材29の突き合わせ側の端部の外面(テントの外面)間に、前記連結部材22に設けたものと同様のパッチン錠23が配設されている。
右後側の部分梁材15Bにおいて、下弦材29の突き合わせ側の端部の外面に、図3に示すものと同様のパッチン錠23の本体部24が固定されている。
右後側の部分梁材15Bの上弦材28の三分の一程度の位置で最後側の束材30との連結部付近に、後述するサイド天幕支持部材32の先細りした先端部を位置決めする、鈎状の位置決金具27が取り付けられている。
そして、左後側の部分梁材14Bの上弦材28の三分の一程度の位置に、鈎状の位置決金具27が取り付けられている。
その他の構成は、右側梁材15と同一であるため、説明を省略する。
なお、後側梁材13には、図5,図6に示す位置決金具27は存在しない。
その他の構成は、右側梁材15と同じであるため、説明を省略する。
前側梁材12は、前左側梁材12Aと、前右側梁材12Bとを、ヒンジHにより折り畳み可能に連結したものである。
その他の基本構造は、後側梁材13と略同じであるが、全ての束材30は、後側梁材13のものより高く(長く)形成されている。
これにより、前側梁材12の方が、後側梁材13に比べて高さがあり、これが片流れの屋根17のベース構造の一部となっている(図13,14参照)。
両側の幅広束材30Aの半分より上側には、フック掛止金具31が各々取り付けられている。
また、両側の幅広束材30Aの下端側の下弦材29の内面側にも、フック掛止金具31が各々取り付けられている。
前側センター部分長材33Aと後側センター部分長材33BのヒンジHの取り付け端部の反対側の各端部には、対応する前側梁材及12,後側梁材13の各上弦材28に連結するために、鉤形の連結金具34が各々取り付けられている。
各サイド天幕支持部材32の長さは、センター天幕支持部材33の長さより短く形成されている。
後側サイド部分長材32Bの後端部は、対応する位置決金具27に差し込んで掛止可能なように、後方へ向かって徐々に薄くなるように形成されている。
この際、各支柱11において、ヒンジHを介して、上側支柱エレメント18A,19AをL字状に開くと共に、別のヒンジHを介して、下側支柱エレメント18B,19Bを内折りして重ね合わせ、重なり合った下側支柱エレメント18B,19Bを、ヒンジHを介して、そのままの状態で側面視して直角に外折りする(図13参照)。
その結果、この外折り部分が、各支柱11の地面と接するアンカーの役割を果たすと共に、上側支柱エレメント18A,19AがL型に開いているので、安定して自立する。
具体的には、図5〜図10に示すように、折り畳まれた各対配置された梁材12A−12B,13A−13B,14A−14B,15A−15Bを、それぞれヒンジHを中心に回動して伸ばして直線状にし、対応するパッチン錠23により連結することで、前後左右側の梁材12〜15からなる屋根17の骨組みを組み立てる。
また、前側サイド部分長材32Aと先細りの後側サイド部分長材32Bとを、ヒンジHを中心に回動して直線状に伸ばすことで、左右のサイド天幕支持部材32を組み立てる。
この際、各サイド天幕支持部材32は、各前側サイド部分長材32Aの先端に取り付けられた連結金具34によって、前側梁材12の上弦材28の対応する端部に連結される。
その後、各梁材12〜15、サイド天幕支持部材32,センター天幕支持部材33の上に、四方に側面幕を有する天幕16を展張することで、屋根17が完成する。
次いで、畳んだ状態の下側支柱エレメント18B,19Bを、縦枠材20に取り付けられたヒンジH(図3参照)を介して、平面視してL字状に開く。
これにより、折畳テント10が設営される。
また、各支柱11は、4枚のフレーム状の支柱エレメント18A,18B,19A,19Bを、高さ方向に折り畳み可能に連結したものとしている。
その結果、この屋根17の組み立ての作業性が高まり、テント設営に要する時間を短縮することができる。
しかも、上側支柱エレメント18A,19Aの下端側面が、下側支柱エレメント18B,19Bの上端側面に、全面的に接触することで直立しているので、従来テントの課題であった、テント設営後、屋根の荷重による支柱の押し縮みを原因としたテントの傾倒は発生しない。
一方、左側の部分支柱18にあっては、パッチン錠23を介して、上下一対の支柱エレメント18A,18B同士を掛止するように構成した。
このように、外折り部分を接地させることができるため、脚立等を使用せずとも、地面からさほど高くない位置(90cm程度)で、屋根17の組み立て作業を楽な姿勢で行うことができる。
これにより、各支柱11の高さが同一となるので、各支柱11を同一サイズの支柱エレメント18A,18B,19A,19Bのみを用いて、これらの支柱11を作製することができる。
さらには、折畳テント10の骨組みである各支柱11と各梁材12〜15を、それぞれ木製とすることで、例えば、オーガニックマーケットでの出店コンセプトに合致したものとなる。
11 支柱
12 前側梁材
12A 前左側梁材
12B 前右側梁材
13 後側梁材
13A 後左側梁材
13B 後右側梁材
14 左側梁材
14A 左前側の部分梁材
14B 左後側の部分梁材
15 右側梁材
15A 右前側の部分梁材
15B 右後側の部分梁材
16 天幕
17 屋根
18 左側の部分支柱
18A 上側支柱エレメント
18B 下側支柱エレメント
19 右側の部分支柱
19A 上側支柱エレメント
19B 下側支柱エレメント
20 縦枠材
21 横枠材
22 連結部材
23 パッチン錠
24 本体部
25 フック部
26 上向フック金具
27 位置決金具
28 上弦材
29 下弦材
30 束材
30A 幅広束材
31 フック掛止金具
32 サイド天幕支持部材
32A 前側サイド部分長材
32B 後側サイド部分長材
33 センター天幕支持部材
33A 前側センター部分長材
33B 後側センター部分長材
34 連結金具
H ヒンジ
Claims (7)
- 四隅に配される折り畳み可能な4本の支柱と、
対応する支柱の上端部間に前後左右の梁材がそれぞれ着脱可能に連結され、かつ該各梁材に天幕が掛止された屋根とを備えた折畳テントにおいて、
前記各支柱は、縦長な左右一対の部分支柱を、平面視して内折れ可能に連結したもので、
前記各部分支柱は、支柱エレメントを、高さ方向に折り畳み可能に連結したものであることを特徴とする、折畳テント。 - 前記各部分支柱は、フレーム状またはパネル状の複数の支柱エレメントで構成され、
前記各部分支柱は、それぞれ上下一対の前記支柱エレメントを有し、
前記各部分支柱のうち、左右一対の上側の前記支柱エレメントは、平面視して内折れ可能に連結されたもので、
前記各部分支柱のうち、左右一対の下側の前記支柱エレメントは、平面視して内折れ可能に連結されたもので、
一方の前記部分支柱は、上側の前記支柱エレメントに、下側の前記支柱エレメントを、側面視して外折れ可能に連結したものであることを特徴とする、請求項1に記載の折畳テント。 - 前記折畳テントは、前記各支柱の高さが同一で、かつ前記屋根の高さが前側より後側の方が低い片流れ式のものであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の折畳テント。
- 前記支柱エレメントは、平行に離間した2本の縦枠材と、複数本の横枠材とを有した梯子状の構造物であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の折畳テント。
- 前記各支柱と前記各梁材とは、それぞれ木製であることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載の折畳テント。
- 前記内折れ可能に連結と、折り畳み可能に連結とが、共にヒンジによるものであることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれか一つに記載の折畳テント。
- 前記外折れ可能な連結が、ヒンジによるものであることを特徴とする、請求項2〜請求項6のいずれか一つに記載の折畳テント。
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2018
- 2018-06-30 JP JP2018125665A patent/JP6543782B1/ja active Active
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