JP6542137B2 - 光記録再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光記録再生装置に関する。
従来、ホログラムを利用した光記録再生装置において、光情報記録媒体へのレーザ光の出射の制御に光学装置(液晶シャッタ)を用いる構成が知られている。また、従来、ホログラムを利用した光記録再生装置において、レーザ光が遮光部の第1の領域から第2の領域に照射されるよう、遮光部とレーザ光を相対的に移動させる構成が知られている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
特開2014−203487号公報(第1頁、図1)
しかしながら、上述した従来技術では、液晶駆動領域に印加される駆動電圧に極性の偏りがあると、液晶駆動領域のイオンが偏る劣化現象として、液晶駆動領域を通過した光の偏光状態が経時的に変化する現象が生じ、所望の偏光状態が得られなくなる液晶ドリフト現象により、液晶駆動領域の光学特性が劣化するという問題がある。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、駆動電圧の極性の偏りによる液晶駆動領域の光学特性の劣化を抑制することができる光記録装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる光学装置は、光源から照射されたレーザ光を光情報記録媒体に照射することで光情報記録媒体に情報を記録し、光情報記録媒体に参照光を照射して情報を再生する光記録再生装置であって、光源から照射されたレーザ光を透過させ、供給される駆動電圧に応じて液晶の分子軸方向が変化する液晶セルと、液晶セルを透過した前記レーザ光のうち所定方向の偏光成分のみを所定箇所へ出射する偏光子と、液晶セルの不使用期間に、駆動電圧と極性の偏りが異なる補正電圧を液晶セルに印加する制御回路とを有することを特徴としている。
不使用期間は、光情報記録媒体の移動期間であることを特徴としている。
不使用期間は、液晶セル又は光源の移動期間であってもよい
制御回路は、補正電圧を印加する液晶セルの対象領域に対して、過去に印加された駆動電圧に応じた補正電圧を印加することを特徴としている。
制御回路は、対象領域に対して過去に印加された駆動電圧の平均電圧に応じて、対象領域に対して印加する補正電圧の平均電圧を調整することを特徴としている。
補正電圧は、正電圧および負電圧を交互に繰り返す振幅波形であることを特徴としている。
制御回路は、対象領域に対して、過去に印加された駆動電圧の平均電圧に応じて印加す
る補正電圧の振幅および時間長の少なくともいずれか一方を調整することを特徴としている。
本発明の一側面によれば、駆動電圧の極性の偏りによる液晶駆動領域の光学特性の劣化を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態にかかる光学装置を適用した光記録再生装置の一例を示す図である。 図2は、実施の形態にかかる光学装置の液晶駆動領域へ印加される駆動電圧の波形の一例を示す図である。 図3は、実施の形態にかかる光学装置の液晶駆動領域へ印加される駆動電圧の波形の一例を示す図である。 図4は、実施の形態にかかる光学装置の液晶駆動領域へ印加される補正電圧の波形の一例を示す図である。 図5は、実施の形態にかかる光学装置の液晶駆動領域へ印加される補正電圧の波形の一例を示す図である。 図6は、実施の形態にかかる光学装置の液晶駆動領域へ印加される補正電圧の波形の一例を示す図である。 図7は、実施の形態にかかる光学装置の液晶駆動領域へ印加される補正電圧の波形の一例を示す図である。
以下に図面を参照して、本発明にかかる光記録装置の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態における光記録再生装置)
図1は、実施の形態における光記録再生装置の一例を示す図である。
光記録再生装置100は、光源101と、コリメートレンズ102と、液晶セル103と、PBSプリズム104と、ビームエキスパンダ106と、位相マスク107と、リレーレンズ108と、PBSプリズム109と、空間光変調器110と、リレーレンズ111a,111bと、空間フィルタ112と、対物レンズ113と、ミラー114と、ミラー115と、ガルバノミラー116と、スキャナレンズ117と、光情報記録媒体118と、1/4波長板119と、ガルバノミラー120と、撮像素子121と、制御回路122と、アクチュエータ123と、を備える。
光記録再生装置100は、空間光変調器110により空間的に変調した信号光を光情報記録媒体118に照射することで光情報記録媒体118に情報を記録する。また、光記録再生装置100は、光情報記録媒体118に参照光を照射することで得られる再生光を撮像素子121によって電気信号に変換することで情報を読み出す。
光源101は、レーザ光をコリメートレンズ102へ出射する。光源101から出射されるレーザ光は、たとえば所定の直線偏光の連続光とすることができる。光源101には、たとえばLD(Laser Diode:レーザダイオード)を用いることができる。コリメートレンズ102は、光源101から出射されたレーザ光を所定のビーム径のレーザ光にコリメートし、コリメートしたレーザ光を液晶セル103へ出射する。
液晶セル103、PBSプリズム104および制御回路122は、空間光変調器110から光情報記録媒体118(所定箇所)への信号光の照射を制御する光学装置(液晶シャ
ッタ)105を構成する。
液晶セル103は、制御回路122から供給される駆動電圧に応じて、コリメートレンズ102から出射されるレーザ光の偏光状態を調整する。たとえば、液晶セル103は、光情報記録媒体118への情報の記録時には、レーザ光の偏光状態を、P偏光およびS偏光を含む偏光状態とする。
また、液晶セル103は、光情報記録媒体118からの情報の再生時には、レーザ光の偏光状態をS偏光とする。液晶セル103は、偏光状態を調整したレーザ光をPBSプリズム104へ出射する。液晶セル103には、たとえばFLC(Ferroelectric Liquid Crystal:強誘電性液晶)を用いることができる。ただし、液晶セル103にはFLCに限らず、ネマティック液晶など各種の液晶セルを用いることができる。
PBSプリズム104は、液晶セル103から出射されたP偏光のレーザ光を透過させて、信号光としてビームエキスパンダ106へ出射するPBS(Polarization Beam Splitters:偏光ビームスプリッタ)である。また、PBSプリズム104は、液晶セル103から出射されたS偏光のレーザ光を反射させて、参照光としてミラー114へ出射する。これにより、光情報記録媒体318への情報の記録時には、P偏光の信号光がビームエキスパンダ106へ出射される。また、光情報記録媒体118からの情報の再生時には、S偏光の参照光がミラー114へ出射される。
ビームエキスパンダ106は、PBSプリズム104から出射された信号光のビーム経を所定のビーム経に拡張し、ビーム経を拡張した信号光を位相マスク107へ出射する。ビームエキスパンダ106から位相マスク107へ出射された信号光は、位相マスク107およびリレーレンズ108を介してPBSプリズム109へ出射される。
PBSプリズム109は、リレーレンズ108から出射されたP偏光の信号光を透過させて空間光変調器110へ出射する。また、PBSプリズム109は、空間光変調器110から出射された信号光を反射させてリレーレンズ111aへ出射する。PBSプリズム109からリレーレンズ111aへ出射された信号光は、リレーレンズ111a、空間フィルタ112の開口部、リレーレンズ111bおよび対物レンズ113を介して光情報記録媒体118へ出射される。
空間光変調器110は、PBSプリズム109から出射された信号光を変調情報に基づいて空間的に変調する。たとえば、空間光変調器110は、制御回路122から書き込まれた2次元画像データ(変調情報)に基づく変調を行う。そして、空間光変調器110は、変調した信号光をPBSプリズム109へ出射する。
空間光変調器110には、たとえばLCOS(Liquid Crystal On Silicon:液晶オンシリコン)を用いることができる。また、空間光変調器110には、マイクロデバイスミラーなどのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems:微小電気機械素子)デバイスを用いてもよい。
PBSプリズム104からミラー114へ出射された参照光は、ミラー114,115を介してガルバノミラー116へ出射される。ガルバノミラー116は、ミラー115から出射された参照光を可変の角度で反射させてスキャナレンズ117へ出射する。ガルバノミラー116の角度制御は、たとえば制御回路122によって行うことができる。スキャナレンズ117は、ガルバノミラー116から出射された参照光を光情報記録媒体118へ出射する。
光情報記録媒体118には、たとえば、ニオブ酸リチウムなどのフォトリフラクティブ結晶や、感光性樹脂材料(フォトポリマ)など、各種の光情報記録媒体を用いることができる。また、光情報記録媒体118は、たとえば制御回路122からの制御によって変位可能であってもよい。
情報の記録時において、光情報記録媒体118には、対物レンズ113から出射された信号光と、スキャナレンズ117から出射された参照光と、が互いに重なりあうように入射する。これにより、光情報記録媒体118に干渉縞パターンが形成され、光情報記録媒体118は形成された干渉縞パターンをホログラムとして記録する。また、ガルバノミラー116の角度制御により、光情報記録媒体118に対する参照光の入射角度を変化させることで角度多重記録を行うことができる。本実施の形態では、このホログラムを「ページ」と呼び、ページが角度多重化されている記録領域のことを「ブック」と呼ぶ。
情報の再生時において、光情報記録媒体118には、スキャナレンズ117から出射された参照光が入射する。1/4波長板119は、スキャナレンズ117から出射され光情報記録媒体118を透過した参照光を通過させてガルバノミラー120へ出射する。
ガルバノミラー120は、1/4波長板119から出射された参照光を可変の角度で反射させる。ガルバノミラー120の角度制御は、たとえば制御回路122によって行うことができる。このとき、ガルバノミラー120の角度制御がガルバノミラー116の角度制御と連動して行われることで、ガルバノミラー120において参照光が略垂直に反射し、参照光が1/4波長板119へ折り返される。
したがって、スキャナレンズ117から出射され光情報記録媒体118を透過した参照光は、1/4波長板119を2回通過することによってS偏光からP偏光に変換され、光情報記録媒体118へ出射される。これにより、光情報記録媒体118に記録された情報に応じた再生光がP偏光の回折光として対物レンズ113へ出射される。
光情報記録媒体118から対物レンズ113へ出射された再生光は、リレーレンズ111b、空間フィルタ112およびリレーレンズ111aを介してPBSプリズム109へ出射される。このとき、リレーレンズ111a,111bの間の空間フィルタ112の開口部によって、再生対象ブックからの回折光である再生光のみがPBSプリズム109へ透過する。
PBSプリズム109は、リレーレンズ111a,111bから出射されたP偏光の再生光を透過させて撮像素子121へ出射する。
撮像素子121は、PBSプリズム109から出射された再生光を電気信号に変換する。これにより、光情報記録媒体118に記録された情報を示す電気信号が得られる。撮像素子121は、変換した電気信号を制御回路122へ出力する。撮像素子121には、たとえばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補型金属酸化膜半導体)等の固体撮像素子を用いることができる。
制御回路122は、光情報記録媒体118への情報の記録時や光情報記録媒体118からの情報の再生時において、空間光変調器110や光学装置(液晶シャッタ)105などの制御を行う。たとえば、制御回路122は、光情報記録媒体118からの情報の再生時に、PBSプリズム104から参照光のみが出射されるように、液晶セル103に駆動電圧を供給する。また、制御回路122は、光情報記録媒体118からの情報の再生時に、撮像素子121から出力された電気信号を再生データとして外部へ出力する。
また、制御回路122は、光情報記録媒体118への情報の記録時に、記録対象の情報(変調情報)を空間光変調器110に書き込むとともに、PBSプリズム104から信号光および参照光が出射されるように、液晶セル103に駆動電圧を供給する。ただし、制御回路122は、光情報記録媒体118に対する情報の記録時であっても、空間光変調器110に対する情報の書き込み時には、PBSプリズム104から信号光が出射されないように、液晶セル103に駆動電圧を供給する。
また、制御回路122は、光情報記録媒体118への情報の記録時に、ガルバノミラー116の角度制御を行うことで、記録対象のブックなどを制御する。また、制御回路122は、光情報記録媒体118からの情報の再生時に、ガルバノミラー116,120の角度制御を行うことで、再生対象のブックなどを制御する。なお、図1においては、制御回路122とガルバノミラー116,120との接続関係は図示を省略している。また、制御回路122は、対物レンズ113に対する光情報記録媒体118の位置を変化させることによって、記録対象のブックの移動を行ってもよい。
アクチュエータ123は、制御回路122からの制御によって液晶セル103を移動させることができる。アクチュエータ123による液晶セル103の移動方向は、たとえば図1における縦方向および奥行き方向である。液晶セル103を移動させることにより、例えば、光源101からレーザ光が液晶セル103に照射されるときの照射領域を変えることで、液晶セル103の光劣化による寿命を延長したり、光情報記録媒体118からの情報の再生時に、液晶セル103を光路から外すことが可能となり、レーザ光による光劣化の進行を遅らせることができる。
(実施の形態)
図1において、光情報記録媒体118からの情報の記録時に、PBSプリズム104から信号光および参照光が出射されるように、液晶セル103の駆動のみを考慮して駆動電圧を決定し、液晶セル103に駆動電圧を印加した場合、必ずしも極性の偏りが無い電圧とはならないため、結果として液晶セル103の光学特性を劣化させてしまうという問題がある。
本実施の形態において、PBSプリズム104から信号光および参照光が出射されるように、液晶セル103に印加した駆動電圧とは極性の偏りが異なる補正電圧を、液晶セル103の不使用期間に印加する事によって、光記録再生装置の動作を妨げずに液晶セル103の光学特性の劣化を防ぐことが可能である。
本実施の形態における液晶セル103の不使用期間とは、光源101からの光を用いて光情報記録媒体118に対して情報の記録及び情報の読取を行う期間以外のことであり、光記録再生装置100としての具体的な液晶セル103の不使用期間については以下に説明する。
この液晶セル103を含む液晶シャッタ105の動作の不使用期間としては、例えば、光情報記録媒体118の記録トラック間の移動期間や角度多重で記録した際のガルバノミラー116の角度を戻す期間が相当し、この期間に、極性の偏りが異なる補正電圧を、液晶セル103に印加することによって、所望の特性が得られる。
上記以外の液晶シャッタ105の不使用期間としては、例えば、光源101からレーザ光が液晶セル103に照射されるときの照射領域を変えることで、液晶セル103の光劣化による寿命を延長させる場合や、光情報記録媒体118からの情報の再生時に、液晶セル103を光路から外すことで、レーザ光による光劣化の進行を遅らせる場合に、アクチ
ュエータ123による液晶セル103又は光源101の位置を移動させる移動期間が相当する。この期間に、極性の偏りが異なる補正電圧を、液晶セル103に印加することによって、所望の特性が得られる。
(実施の形態にかかる液晶セルへ印加される駆動電圧の波形)
図2は、実施の形態にかかる液晶セル103の液晶駆動領域へ印加される駆動電圧の波形の一例を示す図である。図2において、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示す。駆動電圧210は、実施の形態にかかる液晶セル103の液晶駆動領域へ印加される駆動電圧の波形を示している。ここでは、図1に示した制御回路122は、図1に示した液晶セル103に適用された液晶駆動領域へ駆動電圧210を印加する。
V1[V]は、光学装置(液晶シャッタ)105をオープン(オン)にする場合に液晶駆動領域に印加される正の駆動電圧である。−V2[V]は、光学装置(液晶シャッタ)105をクローズ(オフ)にする場合に液晶駆動領域へ印加される負の駆動電圧である。
図2に示すグラフの駆動電圧としては、たとえばV1が1.5[V]、−V2が3.0[V]であり、負の極性に偏った例を示し、各駆動電圧の期間としては、たとえばV1が印加される第1の期間T1及び−V2が印加される第2の期間T2は、10[msec]程度とした例を示している。上記駆動電圧及び駆動電圧を印加する期間は一例であり、必要に応じて適宜決定される。
図2に示す例では、制御回路122は、光学装置(液晶シャッタ)105をオープンする際には駆動電圧210をV1[V]とし、光学装置(液晶シャッタ)105をクローズする際には駆動電圧210を−V2[V]とする。また、図2に示す例では、光学装置(液晶シャッタ)105のオープンの際の駆動電圧210の大きさ(V1)が、光学装置(液晶シャッタ)105のクローズの際の駆動電圧210の大きさ(V2)より小さい。
したがって、たとえば光学装置(液晶シャッタ)105におけるオープンの期間の長さとクローズの期間の長さが同じであるとすると、駆動電圧210は、平均電圧が負になる、すなわち極性が負に偏った駆動電圧である。このため、駆動電圧210を長時間連続して一定の液晶駆動領域に印加すると、液晶駆動領域の液晶層にイオンの偏りが生じてしまい(液晶ドリフト現象)、その液晶駆動領域を劣化させる。
また、図2に示す例ではV1<V2であるが、V1>V2であってもよい。この場合は、たとえば光学装置(液晶シャッタ)105におけるオープンの期間の長さとクローズの期間の長さが同じであるとすると、駆動電圧210は、平均電圧が正になる、すなわち極性が正に偏った駆動電圧である。このため、駆動電圧210を長時間連続して一定の液晶駆動領域に印加すると、液晶駆動領域の液晶層にイオンの偏りが生じてしまい(液晶ドリフト現象)、その液晶駆動領域を劣化させる。
図3は、実施の形態にかかる光学装置の液晶駆動領域へ印加される駆動電圧の波形の他の例を示す図である。図3において、図2に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図3に示すように、光学装置(液晶シャッタ)105のオープンの際の駆動電圧210(V1)の大きさが、光学装置(液晶シャッタ)105のクローズの際の駆動電圧210(−V2)の大きさと同じであっても(V1=V2)、光学装置(液晶シャッタ)105におけるオープンの期間の長さとクローズの期間の長さが異なる場合は、駆動電圧210は極性が正または負に偏った駆動電圧となり、液晶駆動領域を劣化させる。
図3に示す例では、光学装置(液晶シャッタ)105におけるオープンの期間の長さが
、光学装置(液晶シャッタ)105におけるクローズの期間より短い。したがって、駆動電圧210は、平均電圧が負になる、すなわち極性が負に偏った駆動電圧である。また、光学装置(液晶シャッタ)105におけるオープンの期間の長さが、光学装置(液晶シャッタ)105におけるクローズの期間より長い場合も有り得る。この場合は、駆動電圧210は、平均電圧が正になる、すなわち極性が正に偏った駆動電圧である。
また、図2に示すようにオープンの場合とクローズの場合で駆動電圧210の大きさが異なり、かつ、図3に示すようにオープンの期間の長さとクローズの期間の長さが異なるようにしてもよい。
このように、駆動電圧210の極性が偏っている場合に、駆動電圧210を長時間連続して一定の液晶駆動領域に印加すると、その液晶駆動領域を劣化させる。これに対して、光学装置(液晶シャッタ)105は、不使用期間に補正電圧を掃引することで、このような液晶駆動領域の劣化を抑制する。
(実施の形態にかかる液晶セルの液晶駆動領域へ印加される補正電圧の波形の例)
図4〜図6は、実施の形態にかかる光学装置の液晶駆動領域へ印加される補正電圧の波形の例を示す図である。図4〜図6において、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示す。補正電圧410は、光学装置(液晶シャッタ)105の不使用期間に印加される補正電圧の波形である。
図4〜図6においては、たとえば図2,図3に示した例のように、光学装置(液晶シャッタ)105の駆動電圧210の平均電圧が負である場合について説明する。この場合は、補正電圧410は、たとえば、図4〜図6に示すように、平均電圧が正である補正電圧とする。
たとえば、補正電圧410は、図4に示すように単純な矩形波としてもよいし、図5に示すように複数の矩形波としてもよいし、図6に示すように階段状の波形としてもよい。また、図4〜図6に示す例では補正電圧410は0以上の電圧値のみとしたが、平均電圧値が正となれば、補正電圧410は負の電圧値となる部分を含んでいてもよい。
一方で、液晶セル103の駆動電圧210の平均電圧が正である場合は、補正電圧410は、平均電圧が負である補正電圧とする。
たとえば、駆動電圧210の極性の偏りが実験やシミュレーション等により予め判明している場合には、補正電圧410として、予め判明している駆動電圧210とは極性の偏りが反対の電圧波形を設定することができる。
駆動電圧210の極性の偏りが予め判明していない場合も有り得る。この場合に、制御回路122は、たとえば、液晶セル103に補正電圧410を印加する対象領域に対して過去に印加された駆動電圧210の極性の偏りに応じて、不使用期間に印加する補正電圧410を生成してもよい。これにより、駆動電圧210の極性の偏りが予め判明していない場合であっても、駆動電圧210の極性が正に偏っていた場合は極性が負に偏った補正電圧410を印加し、駆動電圧210の極性が負に偏っていた場合は極性が正に偏った補正電圧410を印加することができる。
たとえば、制御回路122は、過去に印加した駆動電圧210の平均電圧を記憶する。そして、制御回路122は、記憶した平均電圧に応じて、印加する補正電圧410の平均電圧を調整する。補正電圧410の平均電圧の調整は、たとえば、補正電圧410における電圧の大きさ(振幅)の調整、補正電圧410における矩形波等の時間長や回数の調整
、またはこれらの組み合わせによって行うことができる。
図7は、実施の形態にかかる光学装置の液晶駆動領域へ印加される補正電圧の波形の他の例を示す図である。図7において、図4〜図6に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図4〜図6においては補正電圧410の平均電圧値を正または負に偏らせる場合について説明したが、補正電圧410の波形はこれに限らない。
たとえば、補正電圧410は、図7に示すように、正電圧と負電圧を交互に繰り返す振幅波形であってもよい。この場合の補正電圧410の平均電圧は、たとえば0[V]である。また、たとえば図2,図3に示したように駆動電圧210の平均電圧が負である場合は、補正電圧410(振幅波形)の平均電圧は正の値であってもよい。一方、駆動電圧210の平均電圧が正である場合は、補正電圧410(振幅波形)の平均電圧は負の値であってもよい。
このように、補正電圧410に振幅波形を用いることで、たとえば駆動電圧210の極性の偏りが予め判明していない場合であっても、駆動電圧210の印加によるイオンの偏りを補償し、光学装置(液晶シャッタ)105の劣化を抑制することができる。図4〜図7に示したように、補正電圧410は、駆動電圧210と極性の偏りが異なることにより、駆動電圧210の印加による液晶駆動領域のイオンの偏りを補償する補正電圧であればよい。これにより、極性が偏った駆動電圧210によって偏った液晶駆動領域の配向状態を回復させ、液晶駆動領域の光学特性の劣化を抑制することができる。
また、制御回路122は、補正電圧を印加する対象領域に対して過去に印加された駆動電圧に応じて、対象領域に対して印加する補正電圧410(振幅波形)の振幅および時間長の少なくともいずれかを調整してもよい。たとえば、制御回路122は、補正電圧を印加する対象領域に対して過去に印加された駆動電圧の平均電圧の絶対値が大きいほど、補正電圧410(振幅波形)の振幅を大きくする。または、制御回路122は、補正電圧を印加する対象領域に対して過去に印加された駆動電圧の平均電圧の絶対値が大きいほど、補正電圧410(振幅波形)を印加する時間を長くする。これにより、駆動電圧による液晶駆動領域のイオンの偏りの程度に応じた補正電圧を印加し、液晶駆動領域のイオンの偏りを補償するとともに、補正電圧の印加し過ぎによる消費電力の増加を抑制することができる。
このように、実施の形態にかかる光学装置(液晶シャッタ)105によれば、信号発生の不使用期間に補正波形を掃印することで、極性が偏った駆動電圧の印加によって生じた液晶駆動領域のイオンの偏りを解消し、偏光ドリフト現象による液晶駆動領域の光学特性(たとえば変調特性)の劣化を抑制することができる。また、光学装置(液晶シャッタ)105によるレーザ光の変調を行いつつ、その休止期間に液晶駆動領域の補正を行うことができるため、補正による光学装置(液晶シャッタ)105の動作遅延を回避することができる。
以上説明したように、光学装置によれば、駆動電圧の極性の偏りによる液晶駆動領域の光学特性の劣化を抑制することができる。
なお、実施の形態にかかる光学装置として、図1に示した液晶セル103、PBSプリズム104および制御回路122により実現される光学装置(液晶シャッタ)105について説明したが、実施の形態にかかる光学装置はこのような構成に限らない。たとえば、実施の形態にかかる光学装置は、変調されたレーザ光のうちの所定方向の偏光成分のみを所定箇所へ出射する偏光子と、の組み合わせを含む構成とすることができる。このような
偏光子には、図1に示したPBSプリズム104に限らず、たとえばスリットによって実現される偏光板などを用いてもよい。
以上のように、本発明にかかる光学装置は、駆動電圧に応じてレーザ光を変調可能な液晶駆動領域を有する光学装置に有用であり、特に、液晶シャッタなどの用途に適している。
100 光記録再生装置
101 光源
102 コリメートレンズ
103 液晶セル
104,109 PBSプリズム
105 光学装置(液晶シャッタ)
106 ビームエキスパンダ
107 位相マスク
108,111a,111b リレーレンズ
110 空間光変調器
112 空間フィルタ
113 対物レンズ
114,115 ミラー
116,120 ガルバノミラー
117 スキャナレンズ
118 光情報記録媒体
119 1/4波長板
121 撮像素子
122 制御回路
123 アクチュエータ
210 駆動電圧
410 補正電圧

Claims (3)

  1. 光源から照射されたレーザ光を光情報記録媒体に照射することで前記光情報記録媒体に情報を記録し、前記光情報記録媒体に参照光を照射して情報を再生する光記録再生装置であって、
    前記レーザ光を透過させ、供給される駆動電圧に応じて液晶の分子軸方向が変化する液晶セルと、
    前記液晶セルを透過した前記レーザ光のうち所定方向の偏光成分のみを所定箇所へ出射する偏光子と、
    前記液晶セルの不使用期間に、前記駆動電圧と極性の偏りが異なる補正電圧を前記液晶セルに印加する制御回路と、を有し、
    前記不使用期間は、前記液晶セル又は前記光源の移動期間である
    ことを特徴とする光記録再生装置。
  2. 光源から照射されたレーザ光を光情報記録媒体に照射することで前記光情報記録媒体に情報を記録し、前記光情報記録媒体に参照光を照射して情報を再生する光記録再生装置であって、
    前記レーザ光を透過させ、供給される駆動電圧に応じて液晶の分子軸方向が変化する液晶セルと、
    前記液晶セルを透過した前記レーザ光のうち所定方向の偏光成分のみを所定箇所へ出射する偏光子と、
    前記液晶セルの不使用期間に、前記駆動電圧と極性の偏りが異なる補正電圧を前記液晶セルに印加する制御回路と、を有し、
    前記制御回路は、前記補正電圧を印加する前記液晶セルの対象領域に対して過去に印加された前記駆動電圧の平均電圧に応じて、前記対象領域に対して印加する前記補正電圧の平均電圧を調整する
    ことを特徴とする光記録再生装置。
  3. 光源から照射されたレーザ光を光情報記録媒体に照射することで前記光情報記録媒体に情報を記録し、前記光情報記録媒体に参照光を照射して情報を再生する光記録再生装置であって、
    前記レーザ光を透過させ、供給される駆動電圧に応じて液晶の分子軸方向が変化する液晶セルと、
    前記液晶セルを透過した前記レーザ光のうち所定方向の偏光成分のみを所定箇所へ出射する偏光子と、
    前記液晶セルの不使用期間に、前記駆動電圧と極性の偏りが異なる補正電圧を前記液晶セルに印加する制御回路と、を有し、
    前記補正電圧は、正電圧および負電圧を交互に繰り返す振幅波形であり、
    前記制御回路は、前記補正電圧を印加する前記液晶セルの対象領域に対して、
    過去に印加された前記駆動電圧の平均電圧に応じて印加する前記補正電圧の振幅および時間長の少なくともいずれか一方を調整する
    ことを特徴とする光記録再生装置。
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