JP2016162468A - ホログラム記録装置及びホログラム記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホログラム記録装置において、液晶シャッタの露光時/遮光時の光透過率の変化を抑えることで、媒体に照射する記録光パワーの精度を向上させること。
【解決手段】複数のページのデータを多重して記録するホログラム記録装置10において、液晶シャッタ303bはシャッタ制御部87により印加される電圧により透過率が変化することで、光源301からの光ビームを通過(露光状態)または遮断(遮光状態)する。記録するページに応じて液晶シャッタ303bの露光時間T1を変化させる場合、各ページにおける露光時間のデューティ比(=T1/(T1+T2)、T2は遮光時間)を略一定に保つようにする。好ましくは、各ページにおける露光時間のデューティ比を略0.5とする。
【選択図】図4
【解決手段】複数のページのデータを多重して記録するホログラム記録装置10において、液晶シャッタ303bはシャッタ制御部87により印加される電圧により透過率が変化することで、光源301からの光ビームを通過(露光状態)または遮断(遮光状態)する。記録するページに応じて液晶シャッタ303bの露光時間T1を変化させる場合、各ページにおける露光時間のデューティ比(=T1/(T1+T2)、T2は遮光時間)を略一定に保つようにする。好ましくは、各ページにおける露光時間のデューティ比を略0.5とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、ホログラム媒体にデータを記録するホログラム記録装置及びホログラム記録方法に関する。
次世代のストレージ技術として注目されるホログラム記録方式は、空間光変調器により2次元的に変調されたデータの情報を有する信号光を、記録媒体の内部で参照光と重ね合わせ、その時に生じる干渉縞パターンによって記録媒体内に屈折率変調を生じさせることで情報を記録するものである。ホログラム記録では、1つのホログラムによって2次元的な情報を一気に記録媒体に記録することが可能であり、また、記録媒体のある領域に複数のデータを重ね書き(多重記録)することができるため、大容量データの記録が可能となる。ここで、媒体上での記録位置の単位を「ブック」、1つの「ブック」に多重して記録されるデータを「ページ」と呼ぶ。
多重記録においては、1つのブック内において、各ページのデータを記録するための光照射エネルギーは一定ではなく、多重記録する回数(多重度)に応じて調整する必要があり、これを「記録スケジューリング」という。記録スケジューリングに関し、特許文献1には、多重度に応じて記録光の照射時間又は記録光パワーを変化させて照射エネルギー量を制御する構成が開示されている。また特許文献2には、記録時の記録エネルギー量の変化に加えて、記録インタバル時間をホログラム媒質の反応速度に応じて変化させる構成が開示されている。
上記した記録スケジューリングに従い、記録媒体に照射する記録光の照射時間を制御する手段として、例えば液晶シャッタが用いられる。液晶シャッタは印加される電圧により光透過率が変化する素子であり、これにより記録光に対する露光状態/遮光状態を切り替えることができる。
本願発明者等はこの液晶シャッタの透過率に関し、単に液晶シャッタに印加する電圧値だけでなく、露光時間と遮光時間の割合(すなわちデューティ比)によっても露光時/遮光時透過率が変化する現象を見出した。透過率が変化すると、当然ながら記録媒体に照射される記録光のパワーが変化してしまうので、記録スケジューリングに忠実な記録が困難になる。また液晶シャッタでは、印加電圧による直流成分が長時間印加されると、素子内に電荷が蓄積されて透過率が経時劣化する現象がある。
よって、記録スケジューリングに忠実な記録を行うためには、液晶シャッタの透過率の変化を考慮して記録条件を決定せねばならないが、上記特許文献1,2ではこの点については特に考慮されていない。
本発明の目的は、ホログラム記録装置において液晶シャッタの露光時/遮光時の光透過率の変化を抑えることで、媒体に照射する記録光パワーの精度を向上させることである。
本発明は、ホログラフィを用いて記録媒体に複数のページのデータを多重して記録するホログラム記録装置において、光源から出射した光ビームをページ毎のデータで変調してページ毎の信号光を生成するとともに、光源から出射した光ビームからページ毎の参照光を生成し、信号光と参照光を互いに重ねて記録媒体に照射する記録用光学系と、記録用光学系に挿入され、印加される電圧により透過率が変化することで光ビームを通過させる露光状態と光ビームを遮断する遮光状態とに切り替わる液晶シャッタと、液晶シャッタに電圧を印加して液晶シャッタの露光時間T1と遮光時間T2を制御するシャッタ制御部と、を備え、シャッタ制御部は、記録するページに応じて液晶シャッタの露光時間T1を変化させる場合、各ページにおける露光時間のデューティ比(=T1/(T1+T2))を略一定に保つように制御する。好ましくは、各ページにおける露光時間のデューティ比を略0.5に保つように制御する。
また本発明は、ホログラフィを用いて記録媒体に複数のページのデータを多重して記録するホログラム記録方法において、光源から出射した光ビームをページ毎のデータで変調してページ毎の信号光を生成するとともに、光源から出射した光ビームからページ毎の参照光を生成するステップと、信号光と参照光を互いに重ねて前記記録媒体に照射するステップと、液晶シャッタに電圧を印加して透過率を変化させることにより、光ビームを通過させる露光状態と光ビームを遮断する遮光状態とを切り替えるステップと、を備え、記録するページに応じて液晶シャッタの露光時間T1を変化させる場合、各ページにおける露光時間のデューティ比(=T1/(T1+T2)、T2は遮光時間)を略一定に保つように制御する。
本発明によれば、媒体に照射する光パワーの精度が向上し、媒体に記録されるデータの品質が向上する。
以下、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。
図1は、ホログラフィを利用してデータを記録再生するホログラム記録再生装置の全体構成を示すブロック図である。
図1は、ホログラフィを利用してデータを記録再生するホログラム記録再生装置の全体構成を示すブロック図である。
ホログラム記録再生装置10は、入出力制御回路90を介して外部制御装置91と接続されている。データを記録する場合には、ホログラム記録再生装置10は外部制御装置91から記録するデータを入出力制御回路90により受信する。再生する場合には、ホログラム記録再生装置10は再生したデータを入出力制御回路90により外部制御装置91に送信する。
ホログラム記録再生装置10は、ピックアップ11、再生用参照光光学系12、キュア光学系13、ディスク回転角度検出用光学系14、及び回転モータ50を備えており、ディスク状のホログラム記録媒体1は回転モータ50によって回転可能な構成となっている。
ピックアップ11は、参照光と信号光をホログラム媒体1に照射して、ホログラフィを利用してデータを媒体に記録する役割を果たす。この際、記録するデータはコントローラ89によって信号生成回路86を介してピックアップ11内の空間光変調器に送られ、信号光は空間光変調器によって変調される。
ホログラム媒体1に照射する参照光と信号光の照射時間は、ピックアップ11内の後述する液晶シャッタの開閉時間をコントローラ89によってシャッタ制御回路87を介して制御する。
ホログラム媒体1に記録したデータを再生する場合は、ピックアップ11から出射された参照光を記録時とは逆の向きに、ホログラム媒体1に入射させる光波を再生用参照光光学系12にて生成する。再生用参照光によって再生される再生光をピックアップ11内の光検出器によって検出し、信号処理回路85によってデータを再生する。
キュア光学系13は、ホログラム媒体1のプリキュアおよびポストキュアに用いる光ビームを生成する役割を果たす。プリキュアとは、ホログラム媒体1内の所望の位置に情報を記録する際、所望位置に参照光と信号光を照射する前に予め所定の光ビームを照射する前工程である。ポストキュアとは、ホログラム媒体1内の所望の位置に情報を記録した後、該所望の位置に追記不可能とするために所定の光ビームを照射する後工程である。
ディスク回転角度検出用光学系14は、ホログラム媒体1の回転角度を検出するために用いられる。ホログラム媒体1を所定の回転角度に調整する場合は、ディスク回転角度検出用光学系14によって回転角度に応じた信号を検出し、検出された信号を用いてコントローラ89によってディスク回転モータ制御回路88を介してホログラム媒体1の回転角度を制御する。
光源駆動回路82からは所定の光源駆動電流がピックアップ11、キュア光学系13、ディスク回転角度検出用光学系14内の光源に供給され、各々の光源からは所定の光量で光ビームを発光する。
ピックアップ11とキュア光学系13は、ホログラム媒体1の半径方向に位置をスライドできる機構が設けられており、アクセス制御回路81を介して位置制御が行われる。
ホログラム媒体1へのデータ記録では、1つの領域に複数のデータを参照光の角度を変えながら記録する角度多重方式を採用する。その場合、1つ1つの参照光角度に対応したデータ(ホログラム)をページと呼び、同一領域に角度多重されたページの集合をブックと呼ぶ。角度多重方式では、参照光角度のずれに対する許容誤差が極めて小さくなる。従って、ピックアップ11内に、参照光角度のずれ量を検出する機構を設け、サーボ信号生成回路83にてサーボ制御用の信号を生成し、サーボ制御回路84を介して該ずれ量を補正するサーボ機構を備える。
また、ピックアップ11、キュア光学系13、ディスク回転角度検出用光学系14は、いくつかの光学系構成または全ての光学系構成をひとつに纏めて簡素化しても構わない。
図2は、ホログラム記録再生装置10におけるピックアップ11の光学系構成の一例を示す図である。まず、記録時の動作について説明する。
光源(レーザ光源)301を出射した光ビームはコリメートレンズ302を透過し、2つのシャッタ303a、303bに入射する。シャッタ303aはメカニカルシャッタ、シャッタ303bは高速開閉可能な液晶シャッタである。メカニカルシャッタ303aは記録時/再生時を単位に開閉を行い、液晶シャッタ303bは高速に開閉することで光ビームの通過量を調整するものである。2つのシャッタ303a,bが開いている時は、光ビームはシャッタ303a,bを通過した後、例えば2分の1波長板などで構成される光学素子304によってp偏光とs偏光の光量比が所望の比になるようになど偏光方向が制御された後、PBS(Polarization Beam Splitter)プリズム305に入射する。
PBSプリズム305を透過した光ビームは信号光306として働き、ビームエキスパンダ308によって光ビーム径が拡大された後、位相マスク309、リレーレンズ310、PBSプリズム311を透過して空間光変調器312に入射する。
空間光変調器312により記録データで2次元状に変調された信号光306は、PBSプリズム311を反射し、リレーレンズ313ならびに空間フィルタ314を伝播する。その後、信号光306は対物レンズ315によってホログラム媒体1に集光する。
一方、PBSプリズム305を反射した光ビームは参照光307として働き、偏光方向変換素子316によって記録時または再生時に応じて所定の偏光方向に設定された後、ミラー317ならびにミラー318を経由してガルバノミラー319に入射する。ガルバノミラー319はアクチュエータ320によって角度を調整可能であり、レンズ321,322を通過した後にホログラム媒体1に入射する参照光の入射角度を、所望の角度に設定することができる。なお、参照光の入射角度を設定するために、ガルバノミラーに代えて、参照光の波面を変換する素子を用いても構わない。
このように信号光306と参照光307とをホログラム媒体1において、互いに重ね合うように入射させることで、媒体内には干渉縞パターンが形成され、このパターンを媒体に書き込むことでデータを記録する。また、ガルバノミラー319によって媒体に入射する参照光307の入射角度を変化させ、角度多重方式による記録を行う。角度多重方式により各ページのデータを連続して記録するため、コントローラ89は、前記液晶シャッタ303bによる開閉時間の制御とガルバノミラー319の角度制御とを連動させて制御する。
次に、再生時の動作について説明する。再生時は、参照光307のみをホログラム媒体1に入射し、ホログラム媒体1を透過した光ビームを、アクチュエータ323によって角度調整可能なガルバノミラー324にて反射させる。これにより、記録時とは逆向きの再生用参照光を生成する。
この再生用参照光をホログラム媒体1に照射して生じる再生光は、対物レンズ315、リレーレンズ313ならびに空間フィルタ314を伝播する。その後、再生光はPBSプリズム311を透過して光検出器325に入射し、記録したデータを再生する。光検出器325としては、例えばCMOSイメージセンサーやCCDイメージセンサーなどの撮像素子を用いることができる。
図3は、記録スケジューリングと液晶シャッタ駆動について説明する図である。上記したように角度多重記録方式では、同一領域(ブック)において複数のデータ(ページ)を多重して記録する訳であるが、ホログラム媒体への記録工程はモノマーからポリマーへの重合反応に基づくものであるから、記録感度(反応し易さ)はページの多重度によって変化する。よって、各ページをの記録データを均一にするためには、当該ページの多重度に応じて記録時の光エネルギーを最適に調整する必要がある。これを記録スケジューリングと呼ぶ。
また、記録スケジューリングの別の方法として、参照光の入射角度の増加に応じて照射エネルギーを増加して記録してもよい。ここで、入射角度とは入射光線とホログラム媒体表面の法線のなす角度のことである。入射角度の増加に伴い、ホログラム媒体内での参照光ビームの幅が増加するため、ホログラム媒体に入射する参照光のパワーが一定であっても、パワー密度、すなわち単位断面積あたりのパワーが低下する。従って、参照光の入射角度の増加に応じて照射エネルギーを増加して記録することにより、各ページのホログラムの回折効率を一定にし、得られる再生信号レベルを均一化することができる。
図3(a)は、記録スケジューリングを説明する図であり、ページ多重数と記録エネルギー量の関係を示す。記録スケジューリングとは、媒体に記録感度変化がある場合に、ページ毎に記録時に必要な光エネルギー量を予め設定しておき、これに従って照射エネルギーを制御することである。すなわち、同一ブックにおいても、多重数(ページ番号)が増加するにつれて記録感度が低下するので、照射エネルギーを増加して記録する。具体的には、照射パワー(レーザ光強度)を増加させる、あるいは照射時間を増加させる。これにより、各ページのホログラムの回折効率を一定にし、得られる再生信号レベルを均一化することができる。以下では、記録スケジューリングを実現するため、照射パワーは一定とし照射時間を調整する場合について説明する。
本実施例では上記した記録スケジューリングを実現するため、図2の液晶シャッタ303bを用いて各ページを記録する照射時間を制御する。液晶シャッタ303bは、外部から印加される駆動電圧により光の透過率を制御する素子である。その構造は、交差した直線偏光子の間に液晶セルが挟まれる形で構成されており、駆動電圧を印加して複屈折液晶分子を再配向し液晶セルを通過する光の位相差を変化させ、その結果光の透過率を制御しシャッタとして機能させる。なお、液晶シャッタ303bはメカニカルシャッタ303aに比べ可動部品がないため動作中に振動がなく、また高速の開閉動作が可能となる。
図3(b)は、液晶シャッタ303bの駆動信号を説明する図である。駆動信号はパルス状の電圧を印加し、電圧V1の時液晶透過率は最大となりシャッタが開いた露光状態を実現する。一方電圧V2の時液晶透過率は最小となりシャッタが閉じた遮光状態を実現する。電圧V1の露光時間T1と電圧V2の遮光時間T2を交互に切り換えて、記録光の照射時間と次の照射までのインタバル時間を制御する。通常のホログラム記録では1ページデータの記録を1回の露光時間T1で完了させ、このインタバル時間(遮光時間T2)において、次のページへの参照光角度送りを行う。よって、露光時間T1の大きさは当該ページの記録に必要な照射エネルギーで決まる。露光開始から次の露光開始までの間隔、すなわち露光時間T1と遮光時間T2の和を信号間隔T0とするとき、露光時間T1と信号間隔T0の比(=T1/T0)をデューティ比Dと呼ぶ。
図3(c)は、デューティ比と液晶シャッタの透過率との関係を示す図である。本願発明者等は、液晶シャッタの透過率が印加電圧のデューティ比に依存して変化することを見出した。すなわち、あるデューティ比D=d0において理想的な透過率(露光時透過率=1、遮光時透過率=0)となるよう印加電圧V1,V2を調整したとする。デューティ比Dがd0からずれると、露光時透過率は1より小さくなり、遮光時透過率は0より大きくなる。その理由は、液晶シャッタの印加電圧が直流駆動である場合、あるいは交流駆動であっても直流成分が残留する場合には、液晶内部のわずかな不純物が電荷となり一方に偏って蓄積して液晶分子の再配向、すなわち透過率に影響を与えるからと推定される。
このように液晶シャッタの露光状態/遮光状態それぞれの透過率が印加電圧のデューティ比で変化すると、ホログラム媒体への記録光の照射パワーが変動することになり、媒体に形成されるホログラムの回折効率、すなわち再生信号レベルが変動する要因となり好ましくない。さらには、液晶シャッタの露光状態/遮光状態それぞれの透過率が1または0からずれることは、ホログラム媒体への照射エネルギーが記録スケジューリングで定めた目標量からずれることになり、各ページデータの再生信号レベルが低下する要因となる。
以下、液晶シャッタの露光状態/遮光状態それぞれの透過率の変化を抑制するための液晶シャッタ駆動方法を説明する。
実施例1では、液晶シャッタ駆動方法において、ページ毎に露光時間T1を変化させる場合、露光時間のデューティ比Dを略一定に保つように印加電圧の信号間隔T0を制御するようにした。なお、液晶シャッタに印加する電圧V1,V2は、両極性電圧でも片極性電圧でも構わない。
図4は、実施例1における液晶シャッタの駆動方法を示す図である。各ページにおける露光時間T1のデューティ比Dが、
D=T1/T0=T1’/T0’=T1”/T0”=一定
となるように、各ページの信号間隔T0,T0’,T0”を制御する。言い換えれば、各ページの遮光時間T2,T2’,T2”を、露光時間のデューティ比Dが一定になるよう制御する。
D=T1/T0=T1’/T0’=T1”/T0”=一定
となるように、各ページの信号間隔T0,T0’,T0”を制御する。言い換えれば、各ページの遮光時間T2,T2’,T2”を、露光時間のデューティ比Dが一定になるよう制御する。
これにより、図3(c)のグラフにおいて、各ページにおける横軸のデューティ比Dの値は略一定となるから、露光時/遮光時のそれぞれの透過率は、その時のデューティ比に応じた一定値に保たれる。なお、この時のデューティ比は理想の透過率を与える値d0でなくともよい。実施例1によれば、露光状態においてページ毎の記録光パワーの揺らぎを抑えることができる。よって、媒体に形成される各ページのホログラムの回折効率、すなわち再生信号レベルが均一となる効果が得られる。
図5は、比較例として他の液晶シャッタの駆動方法を示す図である。
(a)は比較例1として、遮光時間T2を一定にした場合である(T2=T2’=T2”)。この場合は、各ページの露光時間のデュ−ティ比は一定にならない(T1/T0≠T1’/T0’≠T1”/T0”)。
(a)は比較例1として、遮光時間T2を一定にした場合である(T2=T2’=T2”)。この場合は、各ページの露光時間のデュ−ティ比は一定にならない(T1/T0≠T1’/T0’≠T1”/T0”)。
(b)は比較例2として、信号間隔T0を一定にした場合である(T0=T0’=T0”)。この場合も、各ページの露光時間のデューティ比は一定にならない(T1/T0≠T1’/T0’≠T1”/T0”)。
比較例1,2においては、各ページにおけるデューティ比Dの値は変化するから、露光時/遮光時のそれぞれの透過率も、その時のデューティ比に応じて変化する。よって、露光状態においてページ毎の記録光パワーが変動し、媒体に形成される各ページのホログラムの回折効率、すなわち再生信号レベルが変動する。
以下、多重記録における記録スケジューリング(露光/遮光時間)の設定例と液晶シャッタの透過率との関係を具体的に説明する。
図6は、実施例1(デューティ比が一定)における記録スケジューリングの例を示す図である。(a)はページ番号(多重数)に対する露光/遮光時間の設定例を、(b)はページ番号(多重数)に対する液晶シャッタの露光時/遮光時透過率を示す。
(a)に示すように、デューティ比Dを一定として(ここではD=0.5、露光時間T1=遮光時間T2の場合)、ページ番号とともに露光/遮光時間を増加させている。このとき(b)で示すように、各ページ番号における液晶シャッタ透過率は、露光時透過率=1、遮光時透過率=0で一定値を維持している。ここではデューティ比D=0.5としたが、それ以外のデューティ比の場合には、遮光時間は露光時間に所定の係数を乗じることで決定する。ここで所定のデューティ比とは、最小の露光時間と液晶シャッタの駆動能力で対応し得る最小の記録周期(露光時間+遮光時間)の比として算出する。このようにデューティ比を一定とすることで、露光/遮光時透過率は各ページ番号において一定値で維持され、その結果、各ページにおける記録光の照射パワーは一定となる。
図7は、比較例1(遮光時間が一定)における記録スケジューリングの例を示す図である。(a)はページ番号(多重数)に対する露光/遮光時間の設定例を、(b)はページ番号(多重数)に対する液晶シャッタの露光時/遮光時透過率を示す。
(a)に示すように、ページ番号とともに露光時間T1を増加させているが遮光時間T2は一定であるため、デューティ比Dが変化する。このとき(b)で示すように、各ページ番号における液晶シャッタ透過率はデューティ比により変化する。つまり、デューティ比D=0.5の近傍のページでは露光時透過率=1、遮光時透過率=0となるが、それ以外のページでは露光時透過率が1より小さく、あるいは遮光時透過率が0より大きくなる。その結果、各ページにおける記録光の照射パワーが変動することになる。
実施例2では、実施例1における露光時間のデューティ比Dを略0.5となるように印加電圧の信号間隔T0を制御する。また、この場合の液晶シャッタへの印加電圧は正負対称の両極性タイプとし、電圧+V1で露光状態、電圧−V1で遮光状態を実現する。
図8は、実施例2における液晶シャッタの駆動方法を示す図である。各ページにおける露光時間T1と遮光時間T2を等しくすることで、それぞれのデューティ比Dが、
D=T1/T0=T1’/T0’=T1”/T0”=0.5
となるように、各ページの信号間隔T0,T0’,T0”を制御する。印加電圧が両極性でデューティ比Dを0.5とすることで、液晶シャッタには印加電圧の直流成分が殆ど加わらなくなる。すなわち、直流成分印加による液晶内部での電荷の蓄積がなく、液晶分子の再配向、すなわち透過率に影響を与えることがない。これにより液晶シャッタを長時間使用しても透過率の経時劣化がなく、安定したシャッタ動作を実現する効果がある。
D=T1/T0=T1’/T0’=T1”/T0”=0.5
となるように、各ページの信号間隔T0,T0’,T0”を制御する。印加電圧が両極性でデューティ比Dを0.5とすることで、液晶シャッタには印加電圧の直流成分が殆ど加わらなくなる。すなわち、直流成分印加による液晶内部での電荷の蓄積がなく、液晶分子の再配向、すなわち透過率に影響を与えることがない。これにより液晶シャッタを長時間使用しても透過率の経時劣化がなく、安定したシャッタ動作を実現する効果がある。
図9は、デューティ比が0.5の場合の効果を示す図である。(a)はデューティ比=0.5の場合の透過光パワーを、(b)は比較のためにデューティ比=0.4の場合の透過光パワーを示す。ここで、露光時の透過光パワーP1と遮光時の透過光パワーP2の比(P1/P2)をコントラスト比と呼ぶ。
(a)のデューティ比=0.5では、透過率の劣化がなく初期値が維持され、遮光時の透過光パワーP2を殆んど0にすることができ、コントラスト比(P1/P2)が最大となる。一方(b)のデューティ比=0.4(比較例)では、電荷の蓄積作用のため透過率は経時劣化し、露光時の透過光パワーP1’が低下し、遮光時の漏れ光の影響のため透過光パワーP2’が増加する。このため、コントラスト比(P1’/P2’)が低下する。
このように実施例2(デューティ比=0.5)によれば、照射パワーのコントラスト比が最大となりかつ長時間安定に持続するので、各ページデータの再生信号が高いレベルで安定に得られる効果がある。
1:ホログラム記録媒体、10:ホログラム記録再生装置、11:ピックアップ、82:光源駆動回路、83:サーボ信号生成回路、84:サーボ制御回路、86:信号生成回路、87:シャッタ制御回路、89:コントローラ、301:光源、303a:メカニカルシャッタ、303b:液晶シャッタ、305:PBSプリズム、306:信号光、307:参照光、311:PBSプリズム、312:空間光変調器、315:対物レンズ、319:ガルバノミラー、320:アクチュエータ、325:光検出器、T1:露光時間、T2:遮光時間、T0:信号間隔、D:デューティ比。
Claims (10)
- ホログラフィを用いて記録媒体に複数のページのデータを多重して記録するホログラム記録装置において、
光源から出射した光ビームをページ毎のデータで変調してページ毎の信号光を生成するとともに、前記光源から出射した光ビームからページ毎の参照光を生成し、前記信号光と前記参照光を互いに重ねて前記記録媒体に照射する記録用光学系と、
該記録用光学系に挿入され、印加される電圧により透過率が変化することで前記光ビームを通過させる露光状態と前記光ビームを遮断する遮光状態とに切り替わる液晶シャッタと、
該液晶シャッタに電圧を印加して前記液晶シャッタの露光時間T1と遮光時間T2を制御するシャッタ制御部と、を備え、
該シャッタ制御部は、記録するページに応じて前記液晶シャッタの露光時間T1を変化させる場合、各ページにおける露光時間のデューティ比(=T1/(T1+T2))を略一定に保つように制御することを特徴とするホログラム記録装置。 - 請求項1に記載のホログラム記録装置において、
前記シャッタ制御部は、各ページにおける露光時間のデューティ比を略0.5に保つように、すなわち露光時間T1と遮光時間T2とが略等しくなるように制御することを特徴とするホログラム記録装置。 - 請求項2に記載のホログラム記録装置において、
前記シャッタ制御部は、前記液晶シャッタに印加する電圧を正負対称の両極性電圧とすることを特徴とするホログラム記録装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載のホログラム記録装置において、
前記シャッタ制御部は、記録するページの多重度の増加に応じて、対応する前記光ビームの露光時間T1を増加させることを特徴とするホログラム記録装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載のホログラム記録装置において、
前記シャッタ制御部は、記録するページの参照光の入射角度の増加に応じて、対応する前記光ビームの露光時間T1を増加させることを特徴とするホログラム記録装置。 - ホログラフィを用いて記録媒体に複数のページのデータを多重して記録するホログラム記録方法において、
光源から出射した光ビームをページ毎のデータで変調してページ毎の信号光を生成するとともに、前記光源から出射した光ビームからページ毎の参照光を生成するステップと、
前記信号光と前記参照光を互いに重ねて前記記録媒体に照射するステップと、
液晶シャッタに電圧を印加して透過率を変化させることにより、前記光ビームを通過させる露光状態と前記光ビームを遮断する遮光状態とを切り替えるステップと、を備え、
記録するページに応じて前記液晶シャッタの露光時間T1を変化させる場合、各ページにおける露光時間のデューティ比(=T1/(T1+T2)、T2は遮光時間)を略一定に保つように制御することを特徴とするホログラム記録方法。 - 請求項6に記載のホログラム記録方法において、
各ページにおける露光時間のデューティ比を略0.5に保つように、すなわち露光時間T1と遮光時間T2とが略等しくなるように制御することを特徴とするホログラム記録方法。 - 請求項7に記載のホログラム記録方法において、
前記液晶シャッタに印加する電圧を正負対称の両極性電圧とすることを特徴とするホログラム記録方法。 - 請求項6乃至8のいずれかに記載のホログラム記録方法において、
記録するページの多重度の増加に応じて、対応する前記光ビームの露光時間T1を増加させることを特徴とするホログラム記録方法。 - 請求項6乃至8のいずれかに記載のホログラム記録方法において、
記録するページの参照光の入射角度の増加に応じて、対応する前記光ビームの露光時間T1を増加させることを特徴とするホログラム記録方法。
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