JP6541433B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪化粧料に関する。
毛髪は、日々の洗髪やブラッシング、ドライヤーの熱等によりダメージに晒されている。近年では、自由に髪色を変え(カラーリング等)、髪形を化学処理によって変化させる(パーマ等)など、髪の外観を変化させ、おしゃれを楽しむことが一般化している。このような施術の頻度が高まると、髪にダメージが蓄積され、枝毛や切れ毛が発生したり、キューティクルが落屑し、コルテックスがむき出しになり、毛先がパサついたりする。そこで、しっとりとした潤い感、サラサラとしたすべりの良い指通り感、毛先までの柔らかな感触等が求められ、日々の毛髪の手入れがなされている。
特許文献1(特開2000−38322号公報)によれば、カチオン性界面活性剤は毛髪の感触を向上させるためには必要不可欠であるが、一方でキューティクルの剥離現象(リフトアップ)や膨潤を発生させ、毛髪表面を損傷し、艶を低下させるなどの原因となる場合があった。そこで、同文献には、カチオン界面活性剤および有機酸またはその塩を、組み合わせて毛髪に処理した場合、キューティクルのリフトアップおよび膨潤を抑制できることが開示されている。
特許文献2(特開2005−187400号公報)には、洗髪時等の毛髪の摩擦を低減させることにより、キューティクルの剥離量を大幅に低減させるという課題を解決するための技術として、カチオン性界面活性剤および特定の油性成分を含有する液晶構造体、有機酸、タンパク質ならびに特定のジメチルポリシロキサンを含むキューティクル剥離防止用毛髪化粧料について記載されている。
特許文献3(特開2007−63197号公報)には、染色処理された毛髪に対して、良好な仕上がり感を付与しつつ、十分な退色抑制効果を発揮させるという課題を解決するための技術として、カチオン性界面活性剤、特定の高級アルコールおよび糖類を含有してなる水中油滴型乳化物である毛髪化粧料について記載されている。
また、特許文献4(特開2012−31128号公報)には、頭頂部付近にボリューム感をもたせつつ、まとまりがよいヘアスタイルを得るという課題を解決するための技術として、特定の第4級アンモニウム又はその塩、特定のエーテル型第3級アミン又はその塩、特定の分岐脂肪酸又はその塩、芳香族スルホン酸塩および水を含む毛髪化粧料に関して記載されている。
特開2000−38322号公報 特開2005−187400号公報 特開2007−63197号公報 特開2012−31128号公報
日々のヘアケア行動の中では、ブラッシング、ブロー、アイロン等の使用により毛髪を引き延ばすような力が加えられる。毛髪は、延伸させられると、キューティクルがめくり上がる現象(リフトアップ)が観察され、キューティクル間の接着を弱め、剥離を促進すると考えられる。従って、毛髪を延伸するような力が加わった際でもリフトアップを抑制し、キューティクル剥離を抑制できる毛髪化粧料が求められる。
この点、特許文献1では、カチオン性界面活性剤および特定の酸を毛髪に作用させることで、キューティクルのリフトアップを抑制する旨の開示があるが、毛髪を延伸した際のリフトアップを抑制するという点では、なお改善の余地があった。
また、特許文献2〜4についても、毛髪を延伸した際のキューティクルの剥離を抑制するという観点からなされたものではなく、その効果を得るには依然として改善の余地があった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、毛髪を延伸した際のキューティクルの剥離を抑制するとともに、仕上がりのツヤ、まとまり性およびしっとり感を向上させる毛髪化粧料を提供する。
本発明は、次の成分(A)〜(D)および水を含む毛髪化粧料を提供するものである。
(A)カチオン性界面活性剤 0.1質量%以上20質量%以下
(B)コハク酸またはその塩 0.1質量%以上5質量%以下(酸としての含有量)
(C)ナフタレンスルホン酸またはその塩 0.05質量%以上5質量%以下(酸としての含有量)
(D)ジプロピレングリコール 5質量%以上30質量%以下
また、本発明は、上記本発明における毛髪化粧料を毛髪に適用し、洗い流す、毛髪処理方法、および、上記本発明における毛髪化粧料を毛髪に適用し、乾燥させる毛髪処理方法を提供するものである。
本発明の毛髪化粧料によれば、毛髪を延伸した際のキューティクルのリフトアップを抑制するとともに、仕上がりのツヤ、まとまり性およびしっとり感を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、各成分の具体例を挙げて説明する。なお、各成分はいずれも単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本明細書中、pHは25℃、20倍希釈した場合での測定値(ガラス電極測定法)を意味する。
(成分(A))
成分(A)は、カチオン性界面活性剤である。成分(A)は、1種または2種以上を用いてもよい。
成分(A)としては、たとえば、第3級アミン化合物またはその塩および第4級アンモニウム塩が挙げられる。
このうち、第3級アミン化合物またはその塩として、たとえば下記一般式(1)で表されるものが挙げられる。
Figure 0006541433
(上記一般式(1)中、R1は総炭素数8以上35以下の−O−、−OCO−、−COO−もしくは−CONH−で表される官能基で分断または−OHで置換されていてもよい直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、または脂肪族アシルオキシ(ポリエトキシ)エチル基を示し、R2およびR3は炭素数1以上22以下のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、または合計付加モル数10以下のポリオキシエチレン基を示し、R2およびR3は同一でも異なってもよい。)
一般式(1)で表される第3級アミン化合物としては、第3級アミンを有機酸によって塩としたものを用いてもよいし、本実施形態の毛髪化粧料に酸を配合して、pH調整剤と共に組成物中で塩を形成させてもよい。かかる酸としては、たとえば、アルキルリン酸、アルキルスルホン酸、アルキル硫酸等の短鎖アルキル基を有する酸;L−グルタミン酸、L−アスパラギン酸等の酸性アミノ酸;ピログルタミン酸;安息香酸、p−トルエンスルホン酸等の芳香族酸;グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、グルコン酸、パントテン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等のヒドロキシ酸;その他酢酸等が挙げられる。中でも毛髪に対する保湿および柔軟化効果をもたらす点から、有機酸が好ましく、殊に、酸性アミノ酸、ピログルタミン酸、ヒドロキシ酸が好ましく、ヒドロキシ酸がより好ましい。
本実施形態において、有機酸の含有量は、毛髪の潤滑性を維持する観点から、成分(A)のアミン当量に対して、好ましくは1モル倍以上10モル倍以下であり、より好ましくは1モル倍以上6モル倍以下である。
成分(A)のより具体的な例としては、以下の(i)〜(iii)の第3級アミン化合物およびその塩等の少なくともいずれか1つが挙げられる。
(i)ヒドロキシエーテルアルキルアミンまたはその塩
たとえば下記一般式(2)で表される化合物およびその塩が挙げられる。
Figure 0006541433
(上記一般式(2)中、R4は、炭素数6以上24以下の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を示し、R5およびR6は、同一または相異なって炭素数1以上6以下のアルキル基または−(AO)fH(Aは炭素数2以上4以下のアルキレン基、fは1以上6以下の数を示し、f個のAは同一でも異なってもよく、その配列は任意である。)を示す。eは1以上5以下の数を示す。)
具体的には、ヘキサデシルオキシ(2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアミンおよびその塩、オクタデシルオキシ(2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアミンおよびその塩が挙げられる。
(ii)エーテルアミンまたはその塩
たとえば下記一般式(3)で表される化合物およびその塩が挙げられる。
Figure 0006541433
(上記一般式(3)中、R7は、炭素数6以上24以下の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を示し、R8およびR9は、同一または相異なって炭素数1以上6以下のアルキル基または−(AO)gH(Aは炭素数2以上4以下のアルキレン基を示し、gは1以上6以下の数を示し、g個のAは同一でも異なってもよく、その配列は任意である。)を示す。)
具体的には、N,N−ジメチル−3−ヘキサデシルオキシプロピルアミンおよびその塩、N,N−ジメチル−3−オクタデシルオキシプロピルアミンおよびその塩が挙げられる。
(iii)アルキルアミドアミンまたはその塩
たとえば下記一般式(4)で表される化合物およびその塩が挙げられる。
Figure 0006541433
(上記一般式(4)中、R10は炭素数11以上23以下の脂肪族炭化水素基を示し、R11およびR12は同一または異なって、炭素数1以上4以下のアルキル基を示し、nは2以上4以下の数を示す。)
具体的には、N−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)ドコサナミドおよびその塩、N−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)ステアラミドおよびその塩が挙げられる。
上記の第3級アミン化合物およびその塩から選ばれる好ましい成分(A)としては、塗布時、すすぎ時の滑らかさの観点から(ii)エーテルアミンまたはその塩、(iii)アルキルアミドアミンまたはその塩が好ましい。
その中でも、(ii)エーテルアミンまたはその塩がより好ましく、殊に、N,N−ジメチル−3−ヘキサデシルオキシプロピルアミンまたはその塩、N,N−ジメチル−3−オクタデシルオキシプロピルアミンまたはその塩が好ましい。
また、成分(A)として用いられる第4級アンモニウム塩の具体例として、(iv)アルキルトリメチルアンモニウム塩、(v)アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩、および、(vi)ジアルキルジメチルアンモニウム塩、が挙げられる。以下、上記(iv)〜(vi)の具体例を示す。
(iv)アルキルトリメチルアンモニウム塩
アルキルトリメチルアンモニウム塩としては、たとえば下記一般式(5)で表されるものが挙げられる。
13−N(CH33 (5)
(上記一般式(5)中、R13は炭素数12以上22以下のアルキル基を示し、Xは塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオンを示す。)
具体的には、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
(v)アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩
アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩としては、たとえば下記一般式(6)で表されるものが挙げられる。
14−O−R15−N(CH33 (6)
(上記一般式(6)中、R14は炭素数12以上22以下のアルキル基を示し、R15はヒドロキシ基が置換していてもよいエチレン基またはプロピレン基を示し、Xは上記と同じである。)
具体的には、ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアロキシヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
(vi)ジアルキルジメチルアンモニウム塩
ジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、たとえば下記一般式(7)で表されるものが挙げられる。
(R162(CH32 (7)
(上記一般式(7)中、R16はそれぞれ独立して炭素数12以上22以下のアルキル基またはベンジル基を示し、Xは上記と同じである。)
具体的には、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
上記の第4級アンモニウム塩から選ばれる好ましい成分(A)としては、炭素数16のアルキル基を有するものが挙げられる。すなわち、上記一般式(5)〜(7)において、好ましくはR13、R14またはR16は、炭素数16のアルキル基であることが好ましく、より好ましくはセチルトリメチルアンモニウム塩であり、さらに好ましくはセチルトリメチルアンモニウムクロリドである。
成分(A)は1種単独で用いても2種以上を併用してもよく、またその毛髪化粧料中の含有量は、塗布時からドライ後までの滑らかさ、指通りの良さの観点から、毛髪化粧料全体に対して0.1質量%以上であり、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上であり、また、20質量%以下であり、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。
また、上記成分(A)中、セチルトリメチルアンモニウム塩の含有量は、50質量%以上が好ましく、さらには80質量%以上が好ましく、また、100質量%以下が好ましい。
(成分(B))
次に、成分(B)について説明する。成分(B)は、コハク酸またはその塩である。
塩を構成する成分としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン由来のカチオン、および、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸由来のカチオンなどが挙げられる。
本実施形態においては、毛髪化粧料中に成分(B)と後述する成分(C)とを組み合わせて用いることにより、毛髪を延伸する際のキューティクル剥離を効果的に抑制することができる。さらに、成分(B)を、後述する成分(C)および(D)と組み合わせて用いることにより、キューティクルの剥離を抑制しつつ、仕上がりのツヤ、まとまり性およびしっとり感を向上させることができる。
毛髪化粧料中の成分(B)の含有量は、毛髪延伸時のキューティクルの剥離を抑制する観点および毛髪へツヤを付与する観点から、毛髪化粧料全体に対し、酸として0.1質量%以上であり、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらに好ましくは1.0質量%以上、さらにより好ましくは1.4質量%以上である。また、毛髪化粧料の安定性をさらに向上させる観点から、成分(B)の含有量は、毛髪化粧料全体に対し、酸として5質量%以下であり、好ましくは4質量%以下、より好ましくは3.5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下である。
(成分(C))
成分(C)は、ナフタレンスルホン酸またはその塩である。
塩を構成する成分としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン由来のカチオン、および、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸由来のカチオンなどが挙げられる。
成分(C)として、さらに具体的には、β−ナフタレンスルホン酸またはその塩が挙げられる。
毛髪化粧料中の成分(C)の含有量は、成分(B)とともに毛髪延伸時のキューティクルの剥離を抑制する効果を向上させる観点から、毛髪化粧料全体に対し、酸として0.05質量%以上であり、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、さらに好ましくは0.4質量%以上である。また、毛髪のきしみ感を低減する観点から、成分(C)の含有量は、毛髪化粧料全体に対し、酸として5質量%以下であり、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。
また、本実施形態の毛髪化粧料において、成分(C)の酸としての質量に対する成分(B)の酸としての質量の質量割合((B)/(C))は、毛髪延伸時のキューティクル剥離抑制効果をよりいっそう向上させる観点から、好ましくは0.1以上であり、より好ましくは0.2以上、さらに好ましくは0.5以上、さらにより好ましくは1.0以上、殊更好ましくは2.5以上であり、また、好ましくは20以下であり、より好ましくは15以下、さらに好ましくは12以下である。
(成分(D))
成分(D)は、ジプロピレングリコールである。
毛髪化粧料中の成分(D)の含有量は、塗布時の剤の感触向上と、仕上がりのしっとり感を向上させる観点から、毛髪化粧料全体に対して5質量%以上であり、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは15質量%以上であり、また、30質量%以下であり、好ましくは27質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下である。
また、本実施形態の毛髪化粧料において、成分(D)の質量に対する成分(B)の酸としての質量および成分(C)の酸としての質量の合計の質量割合(((B)+(C))/(D))は、毛髪延伸時のキューティクル剥離を抑制しつつ仕上がりのしっとり感を向上させる観点から、好ましくは0.01以上であり、より好ましくは0.02以上、さらに好ましくは0.04以上であり、また、好ましくは3以下であり、より好ましくは2以下、さらに好ましくは1以下、さらにより好ましくは0.5以下である。
本実施形態における毛髪化粧料は、さらに具体的には、水性毛髪化粧料である。
すなわち、本実施形態における毛髪化粧料は、さらに水を含む。水としては、イオン交換水や蒸留水等を用いることができる。
毛髪化粧料中の水の含有量は、たとえば毛髪化粧料中の水以外の成分を除いた残部とすることができる。また、水の含有量は、毛髪化粧料全体に対し、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましい。また95質量%以下が好ましく、より好ましくは90質量%以下であり、さらに好ましくは85質量%以下である。
次に、毛髪化粧料のpHについて説明する。
本実施形態の毛髪化粧料においては、毛髪延伸時のキューティクル剥離を抑制する効果の最大化の観点から、水で20倍に希釈したときの25℃におけるpHが、好ましくは4以上であり、より好ましくは5以上であり、また、好ましくは7以下であり、より好ましくは6.5以下である。
本実施形態の毛髪化粧料には、洗浄性能の向上、乾燥後の仕上がり等について所望の効果を得るために、さらに、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤等の成分(A)以外の界面活性剤、シリコーン類、他の油剤等を含有させてもよい。
また、本実施形態における毛髪化粧料には、pH調整剤を配合してもよい。このようなpH調整剤として、たとえば、上記成分(B)および(C)以外の有機酸が挙げられ、乳酸、リンゴ酸、クエン酸等の有機カルボン酸を用いることもできる。また、他のpH調整剤として、これら有機酸と合わせて、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化アンモニウム等の塩基を用いてもよい。
本実施形態の毛髪化粧料においては、上記成分のほか、通常の毛髪化粧料に用いられる成分を所望の効果に応じて適宜配合できる。このような任意成分としては、たとえば、抗フケ剤、ビタミン剤、殺菌剤、抗炎症剤(グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、その誘導体等)、防腐剤、キレート剤、保湿剤(ソルビトール、パンテノール等)、着色剤(染料、顔料等)、エキス類(ユーカリの極性溶媒抽出物、真珠層を有する貝殻または真珠から得られる蛋白質またはその加水分解物、蜂蜜、ローヤルゼリー、シルク、ホエイから得られる蛋白質またはその加水分解物、マメ科植物の種子から得られる蛋白含有抽出物、オタネニンジン抽出物、米胚芽抽出物、ヒバマタ抽出物、アロエ抽出物、ハス抽出物、ザクロ抽出物、ノバラ抽出物、カモミラ抽出物、カンゾウ抽出物、月桃葉抽出物、クロレラ抽出物、カツミレ抽出物、オリーブ葉抽出物、キイチゴ抽出物、レモン抽出物、レモングラス抽出物、ローズマリー抽出物、アセロラ抽出物、ユズ抽出物、キウイ抽出物、リンゴ抽出物、スターフルーツ葉抽出物、ローズヒップ抽出物、グレープフルーツ抽出物、プルーン抽出物、竹の葉抽出物、ホホバリーフ抽出物、へメロカリスフルバ花抽出物、アルテア抽出物、オクラ抽出物、アスナロ抽出物等)、酸化チタン等のパール化剤、香料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シアバター、ローズ水、オレンジ油、ユーカリ油、ラベンダー油、アボカドオイル、アルガンオイル、ホホバオイル、ティーツリーオイル等が挙げられる。
次に、毛髪化粧料の製造方法を説明する。
本実施形態において、毛髪化粧料は、たとえば、成分(A)〜(D)と適宜他の成分とを所定の手順で混合して水に溶解または分散することで製造される。
すなわち、本実施形態における毛髪化粧料の製造方法は、たとえば、成分(B)、(C)および(D)を25〜80℃程度に加熱した水に均一混合し、溶解したところで成分(A)を添加して均一混合し、室温まで冷却する工程を含む。
本実施形態において得られる毛髪化粧料は、上述した成分(A)〜(D)を特定の範囲で含むものであるため、たとえばブラッシング、ブロー、アイロン等の使用中のように毛髪を引き延ばすような物理的な力が働いても、キューティクルのリフトアップを抑制するとともに、仕上がりのツヤ、まとまり性およびしっとり感を向上させることができる。
さらに具体的には、本実施形態においては、成分(B)および(C)を組み合わせて用いることにより、毛髪を延伸する際のキューティクルの剥離を効果的に抑制することができる。このため、たとえば、毛髪を健常な状態に維持することや、感触の悪化を低減することも可能となる。
また、本実施形態においては、成分(B)〜(D)を組み合わせて用いることにより、髪を延伸する際のキューティクルの剥離の抑制効果と仕上がりのしっとり感の向上効果とを両立させることができる。
本実施形態の毛髪化粧料の形態に制限はなく、液状、ゲル状等適宜選択できるが、溶剤として水、または、水および低級アルコールを用いた液状のものが好ましい。
また、本実施形態の毛髪化粧料は、たとえば毛髪に適用後、洗い流して使用されるものであり、さらに具体的には、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアパック等の浴室内で使用されるものが挙げられる。
また、本実施形態における毛髪化粧料を用いた毛髪処理方法は、たとえば、毛髪化粧料を毛髪に適用し、洗い流すものである。また、洗浄後の毛髪に本実施形態の毛髪化粧料を適用し、洗い流さず乾燥させる毛髪処理方法が挙げられる。
さらに、本実施形態の毛髪化粧料を用いて毛髪のコンディショニング処理をおこなう方法は、毛髪洗浄剤を毛髪に塗布し、洗い流す工程と、かかる工程の後、本実施形態における毛髪化粧料を毛髪に塗布した後、他の毛髪化粧料を塗布し、洗い流す工程を含むものとすることができる。このとき、本実施形態における毛髪化粧料を毛髪に塗布した後、他の毛髪化粧料を塗布する前に、本実施形態における毛髪化粧料を洗い流してもよいし洗い流さなくてもよく、洗い流さないことがより好ましい。さらには、他の毛髪化粧料を塗布し30秒以上10分以下の時間放置して洗い流すことが好ましい。ここで、他の毛髪化粧料は、具体的には、カチオン界面活性剤、炭素数12以上24以下の脂肪族アルコール、油剤、および、水を含む乳化型毛髪化粧料を示す。
本実施形態の毛髪化粧料は、上記のように毛髪に適用し処理することにより、毛髪延伸時のキューティクル剥離の抑制をすることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以上に述べた実施形態に関し、以下に本発明の好ましい態様をさらに開示する。
<1> 次の成分(A)〜(D)および水を含む、毛髪化粧料。
(A)カチオン性界面活性剤 0.1質量%以上20質量%以下
(B)コハク酸またはその塩 0.1質量%以上5質量%以下(酸としての含有量)
(C)ナフタレンスルホン酸またはその塩 0.05質量%以上5質量%以下(酸としての含有量)
(D)ジプロピレングリコール 5質量%以上30質量%以下
<2> 毛髪化粧料における成分(C)の酸としての質量に対する成分(B)の酸としての質量の質量割合((B)/(C))が、好ましくは0.1以上であり、より好ましくは0.2以上、さらに好ましくは0.5以上、さらにより好ましくは1.0以上、殊更好ましくは2.5以上であり、また、好ましくは20以下であり、より好ましくは15以下、さらに好ましくは12以下である、前記<1>に記載の毛髪化粧料。
<3> 毛髪化粧料における成分(D)の質量に対する成分(B)の酸としての質量および成分(C)の酸としての質量の合計の質量割合(((B)+(C))/(D))が、好ましくは0.01以上であり、より好ましくは0.02以上、さらに好ましくは0.04以上であり、また、好ましくは3以下であり、より好ましくは2以下、さらに好ましくは1以下、さらにより好ましくは0.5以下である、前記<1>または<2>に記載の毛髪化粧料。
<4> 成分(A)が、好ましくは第3級アミン化合物およびその塩ならびに第4級アンモニウム塩からなる群から選択される1種以上であり;
より好ましくは、前述した一般式(1)で表される第3級アミン化合物およびその塩ならびに第4級アンモニウム塩からなる群から選択される1種以上であり;
さらに好ましくは、(i)ヒドロキシエーテルアルキルアミンおよびその塩、(ii)エーテルアミンおよびその塩、(iii)アルキルアミドアミンおよびその塩、(iv)アルキルトリメチルアンモニウム塩、(v)アルコキシアルキルトリメチルアンモニウム塩、ならびに、(vi)ジアルキルジメチルアンモニウム塩からなる群から選択される1種以上であり;
さらにより好ましくは、前述した一般式(2)〜(4)で表される化合物およびその塩、ならびに、前述した一般式(5)〜(7)で表されるものからなる群から選択される1種以上であり;
よりいっそう好ましくは、ヘキサデシルオキシ(2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアミンおよびその塩、オクタデシルオキシ(2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアミンおよびその塩、N,N−ジメチル−3−ヘキサデシルオキシプロピルアミンおよびその塩、N,N−ジメチル−3−オクタデシルオキシプロピルアミンおよびその塩、N−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)ドコサナミドおよびその塩、N−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)ステアラミドおよびその塩、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアロキシヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドおよびジステアリルジメチルアンモニウムクロリドからなる群から選択される1種以上であり;
さらにまた好ましくは、N,N−ジメチル−3−ヘキサデシルオキシプロピルアミンおよびその塩、N,N−ジメチル−3−オクタデシルオキシプロピルアミンおよびその塩、ならびに、炭素数16のアルキル基を有する第4級アンモニウム塩からなる群から選択される1種以上であり;
なおさらに好ましくは炭素数16のアルキル基を有する第4級アンモニウム塩であり;
殊更好ましくはセチルトリメチルアンモニウムクロリドである、前記<1>乃至<3>のいずれか1に記載の毛髪化粧料。
<5> 毛髪化粧料中の成分(A)の含有量が、毛髪化粧料全体に対して0.1質量%以上であり、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上であり、また、20質量%以下であり、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である、前記<1>乃至<4>のいずれか1に記載の毛髪化粧料。
<6> 毛髪化粧料中の成分(B)の酸としての含有量が、毛髪化粧料全体に対して0.1質量%以上であり、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらに好ましくは1.0質量%以上、さらにより好ましくは1.4質量%以上であり、また、5質量%以下であり、好ましくは4質量%以下、より好ましくは3.5質量%以下である、前記<1>乃至<5>のいずれか1に記載の毛髪化粧料。
<7> 毛髪化粧料中の成分(C)の酸としての含有量が、毛髪化粧料全体に対して0.05質量%以上であり、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、さらに好ましくは0.4質量%以上であり、また、5質量%以下であり、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下である、前記<1>乃至<6>のいずれか1に記載の毛髪化粧料。
<8> 毛髪化粧料中の成分(D)の含有量が、毛髪化粧料全体に対して5質量%以上であり、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは15質量%以上であり、また、30質量%以下であり、好ましくは27質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下である、前記<1>乃至<7>のいずれか1に記載の毛髪化粧料。
<9> 毛髪化粧料中の水の含有量が、好ましくは毛髪化粧料中の水以外の成分を除いた残部であり、また、毛髪化粧料全体に対し、より好ましくは50質量%以上であり、さらに好ましくは60質量%以上であり、また、より好ましくは95質量%以下であり、さらに好ましくは90質量%以下、さらにより好ましくは85質量%以下である、前記<1>乃至<8>のいずれか1に記載の毛髪化粧料。
<10> 毛髪化粧料を水で20倍に希釈したときの25℃におけるpHが、好ましくは4以上であり、より好ましくは5以上であり、また、好ましくは7以下であり、より好ましくは6.5以下である、前記<1>乃至<9>のいずれか1に記載の毛髪化粧料。
<11> 成分(B)、(C)および(D)を25〜80℃程度に加熱した水に均一混合して溶解させる工程と、溶解させる前記工程の後、成分(A)を添加して均一混合し、室温まで冷却する工程と、を含む、前記<1>乃至<10>のいずれか1に記載の毛髪化粧料の製造方法。
<12> 前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を毛髪に適用し、洗い流す毛髪処理方法であって;
好ましくは、毛髪洗浄剤を毛髪に塗布し、洗い流す工程と、かかる工程の後、前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布し、その後、他の毛髪化粧料を塗布し、洗い流す工程を含み;
より好ましくは、毛髪洗浄剤を毛髪に塗布し、洗い流す工程と、かかる工程の後、前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布し、その後、前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を洗い流さずに他の毛髪化粧料を塗布し、洗い流す工程を含み;
さらに好ましくは、毛髪洗浄剤を毛髪に塗布し、洗い流す工程と、かかる工程の後、前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布し、その後、前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を洗い流さずに他の毛髪化粧料を塗布する工程と、他の毛髪化粧料を塗布した後、30秒以上10分以下の時間放置して洗い流す工程を含み;
よりさらに好ましくは、毛髪洗浄剤を毛髪に塗布し、洗い流す工程と、かかる工程の後、前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布し、その後、前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を洗い流さずに他の毛髪化粧料を塗布する工程と、他の毛髪化粧料を塗布した後、30秒以上10分以下の時間放置して洗い流す工程と、放置して洗い流す前記工程の後、毛髪を延伸することを含む、毛髪処理方法。
<13> 前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を毛髪に適用し、洗い流す、毛髪延伸時のキューティクル剥離を抑制する方法であって;
好ましくは、毛髪洗浄剤を毛髪に塗布し、洗い流す工程と、かかる工程の後、前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布し、その後、他の毛髪化粧料を塗布し、洗い流す工程を含み;
より好ましくは、毛髪洗浄剤を毛髪に塗布し、洗い流す工程と、かかる工程の後、前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布し、その後、前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を洗い流さずに他の毛髪化粧料を塗布し、洗い流す工程を含み;
さらに好ましくは、毛髪洗浄剤を毛髪に塗布し、洗い流す工程と、かかる工程の後、前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布し、その後、前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を洗い流さずに他の毛髪化粧料を塗布する工程と、他の毛髪化粧料を塗布した後、30秒以上10分以下の時間放置して洗い流す工程を含み;
よりさらに好ましくは、毛髪洗浄剤を毛髪に塗布し、洗い流す工程と、かかる工程の後、前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を毛髪に塗布し、その後、前記<1>乃至<10>いずれか1に記載の毛髪化粧料を洗い流さずに他の毛髪化粧料を塗布する工程と、他の毛髪化粧料を塗布した後、30秒以上10分以下の時間放置して洗い流す工程と、放置して洗い流す前記工程の後、毛髪を延伸することを含む、毛髪延伸時のキューティクル剥離を抑制する方法。
<14> 前記<1>乃至<10>のいずれか1に記載の毛髪化粧料の、毛髪延伸時のキューティクル剥離の抑制のための使用。
<15> 毛髪延伸時のキューティクル剥離を抑制する化粧料の製造のための、前記<1>乃至<10>のいずれか1に記載の毛髪化粧料の使用。
(実施例1〜9、比較例1〜9)
表1および表2に示す組成の毛髪化粧料を以下の方法に従って調製し、評価した。評価方法および評価基準を以下に示す。
(毛髪化粧料の製造方法)
成分(B)または(B')、(C)および(D)を60℃に加熱した水に混合し、溶解したところで成分(A)を添加して均一にし、室温まで冷却して毛髪化粧料組成物を得た。
(pH測定方法)
pHは試料を精製水で20質量倍に希釈し、撹拌溶解したのち、東亜ディーケーケー社製のpH計(HM−30R型)を用い、25℃にて測定した。
(評価用毛束の作製)
未処理日本人毛髪5g、長さ25cmのトレスを作製しブリーチ毛を準備した。
ブリーチ処理は、上記トレスに花王社製プリティア泡ブリーチハイブリーチにて、1液と2液の混合割合1:2、毛髪と混合液との浴比1:3、室温で浸漬時間20分とした。浸漬処理後は40℃の水道水ですすぎ、タオルドライ後、ドライヤー乾燥した。この一連の処理を3回行ったものを「評価用毛束」とした。
(評価用毛束の処理方法)
評価用毛束を40℃の水道水で濡らした後に、以下に示す評価用シャンプーを0.5g塗布し、30秒間泡立てた後、40℃の水道水ですすぎ流した。この後、タオルドライし手ぐし操作を加えを入れながらドライヤーで3分間乾燥させた。これを「処理前の評価用毛束」とした。
また、評価用毛束を40℃の水道水で濡らした後に、以下に示す評価用シャンプーを0.5g塗布し、30秒間泡立てた後、40℃の水道水ですすぎ流した。この毛束に表記載の各例の毛髪化粧料を0.5g塗布して5分間静置した。
その後、毛束を40℃の水道水で十分にすすぎ流した後、タオルドライし手ぐしを入れながらドライヤーで3分間乾燥させた。これを「処理後の評価用毛束」とした。
評価用シャンプーの処方(pH7.0)
ポリオキシエチレン(2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム塩 15.5質量%
ラウリン酸ジエタノールアミド 2.3質量%
エデト酸二ナトリウム 0.15質量%
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
塩化ナトリウム 0.8質量%
リン酸 適量
香料、メチルパラベン 微量
精製水 残量
合計 100質量%
(延伸時の毛髪キューティクル剥離抑制の評価)
1.前述した処理後の評価用毛束から無作為に毛髪を5本ピックアップし、毛先から10cm〜15cm部位(毛髪長5cm)をカミソリで切り出した。切り出した毛髪の両端0.5cm部位にメンディングテープ(Scotch社製)を上下から挟み込むように貼り合わせ固定部とした。
そして、切り出された毛髪についてこの固定部を把持し毛髪の軸方向に引っ張り速度0.1cm/秒、延伸率が25%(テープ未貼り付け部の毛髪を延伸前の4cmから5cmになるまで伸ばす。)になるように延伸した。延伸後の毛髪を動かないようにスライドガラス上に二剤式接着剤で固定して測定用サンプルとした。
2.上記測定用サンプルを用いて、レーザー顕微鏡(KEYENCE社製、VK-8700)で毛髪表面形状を測定(測定ピッチ:0.1μm)し、サンプル作製上生じる毛髪由来以外の傾き(スライドガラスやメンディングテープ等によるもの。)をソフトウェア上で面傾き補正(3点指定)した。この後、JIS規格である粗さ曲線要素の平均高さRc値(JIS B0601:2001)を算出した。算出方法としては、さきほど傾き補正した毛髪表面上の軸方向に200μmの長さの直線を引き、その直線上のRc値(μm)をソフトウェア上で算出した。この操作を無作為に選んだ毛髪表面上で計5回行い、その平均値を求めた。
Rc値が大きい程、表面形状が粗くなる、つまりキューティクルの剥離が促進されていることを示唆しており、この値が小さければ小さい程、キューティクル剥離が抑制されていることを示している。
(官能評価:髪を乾かした後のツヤ感)
前述した処理後の評価用毛束について、乾燥後の毛束の「ツヤ」、「まとまり」および「しっとり感」を専門パネラー10名によって以下の基準により評価し、各項目について、平均点を算出した。
(ツヤ)
5:「処理前の評価用毛束」に比べ、ツヤがある
4:「処理前の評価用毛束」に比べ、ツヤがややある
3:「処理前の評価用毛束」に比べ、ツヤがほぼ同等である
2:「処理前の評価用毛束」に比べ、ツヤがややない
1:「処理前の評価用毛束」に比べ、ツヤがない
(まとまり)
5:「処理前の評価用毛束」に比べ、まとまりがある
4:「処理前の評価用毛束」に比べ、まとまりがややある
3:「処理前の評価用毛束」に比べ、まとまりがほぼ同等である
2:「処理前の評価用毛束」に比べ、まとまりがややない
1:「処理前の評価用毛束」に比べ、まとまりがない
(しっとり感)
5:「処理前の評価用毛束」に比べ、しっとり感がある
4:「処理前の評価用毛束」に比べ、しっとり感がややある
3:「処理前の評価用毛束」に比べ、しっとり感がほぼ同等である
2:「処理前の評価用毛束」に比べ、しっとり感がややない
1:「処理前の評価用毛束」に比べ、しっとり感がない
Figure 0006541433
Figure 0006541433
表1および表2より、実施例1〜9で得られた毛髪化粧料を塗布して得られた毛束では、各比較例のものに比べて、延伸リフトアップ時のRc値の増加が低減する効果すなわちキューティクル剥離を抑制する効果、ならびに、仕上がり後の髪のツヤ、まとまりおよびしっとり感の各効果のバランスに優れていた。
(実施例10)
前述した評価用毛束を40℃の水道水で濡らした後に、上記に示す評価用シャンプーを0.5g塗布し、30秒間泡立てた後、40℃の水道水ですすぎ流す。この毛束に実施例2に記載の毛髪化粧料を0.5g塗布した後に、以下に示す処方のヘアトリートメントを0.5g塗布し5分間静置する。
その後、毛束を40℃の水道水で十分にすすぎ流した後、タオルドライし手ぐしを入れながらドライヤーで3分間乾燥させる。
ヘアトリートメントの処方
3−オクタデシルオキシ−N,N−ジメチル−1−プロパンアミン 2.48質量%
ステアリルアルコール 7.70質量%
ラノリン酸 0.18質量%
ベンジルアルコール 0.20質量%
ジプロピレングリコール 2.00質量%
乳酸 1.56質量%
リンゴ酸 0.10質量%
ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル
0.30質量%
ヒドロキシステアリン酸水添ヒマシ油 0.10質量%
ホホバエステル 0.10質量%
長鎖二塩基酸ビス3−メトキシプロピルアミド 0.05質量%
ヒマワリ油 0.20質量%
パルミチン酸イソプロピル 0.70質量%
ジメチコン 4.50質量%
アモジメチコン 0.28質量%
ポリエチレングリコール 0.05質量%
ヒドロキシエチルセルロースエーテル 0.10質量%
香料 微量
精製水 残量
合計 100質量%
上述した処理により得られる毛束は、実施例2の毛髪化粧料のみで処理した時に比べて、延伸リフトアップ時のRc値の増加が低減する効果すなわちキューティクル剥離を抑制する効果、ならびに、仕上がり後の髪のツヤ、まとまりおよびしっとり感の各効果のバランスがさらに優れている。

Claims (5)

  1. 次の成分(A)〜(D)および水を含む、毛髪化粧料。
    (A)カチオン性界面活性剤 0.1質量%以上20質量%以下
    (B)コハク酸またはその塩 0.1質量%以上5質量%以下(酸としての含有量)
    (C)ナフタレンスルホン酸またはその塩 0.05質量%以上5質量%以下(酸としての含有量)
    (D)ジプロピレングリコール 5質量%以上30質量%以下
  2. 当該毛髪化粧料における前記成分(C)の酸としての質量に対する前記成分(B)の酸としての質量の質量割合((B)/(C))が、0.1以上20以下である、請求項1に記載の毛髪化粧料。
  3. 当該毛髪化粧料における前記成分(D)の質量に対する前記成分(B)の酸としての質量および前記成分(C)の酸としての質量の合計の質量割合(((B)+(C))/(D))が、0.01以上3以下である、請求項1または2に記載の毛髪化粧料。
  4. 前記成分(A)が、炭素数16のアルキル基を有する第4級アンモニウム塩である、請求項1乃至3いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
  5. 請求項1乃至4いずれか1項に記載の毛髪化粧料を毛髪に適用し、洗い流す、毛髪処理方法。
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