JP6540723B2 - ポンプディスペンサーとこれを装着してなる容器 - Google Patents

ポンプディスペンサーとこれを装着してなる容器 Download PDF

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Description

本発明は、容器本体内に装着されるポンプディスペンサーと;これを容器本体内に装着してなる容器と;に関し、詳しくは、いかなる粘度の内容液の場合においても、特に高粘度の内容液を容器本体に収容した場合などにおいて、容器本体の内容液の残量が少なくなったときでも、内容液を殆ど残すことなく、ほぼ全量を使い切ることのできる、プッシュタイプのポンプディスペンサーと;これを容器本体内に装着してなる容器と;に関する。
以前から、シャンプーやリンスやコンディショナーなど、内容液の粘度が比較的高いものを収容した、ポンプディスペンサー付きの容器(ボトル)が多く市販されている。
このような場合、内容液の残量が少なくなってきたときに、何度もポンプディスペンサーのノズルヘッドをポンピングする動作を行っても、内容液の吐出が行われにくくなり、まだ何回かの使用には十分な残量であるにもかかわらず、内容液が吐出されなくなってしまうという現象がよく見られる。
このため、これを解決することが要望されており、例えば、ポンプディスペンサーの下端に備えられているディップチューブ(吸上げ管)の先端を広がるような形状としたポンプディスペンサーが提案されている(特許文献1参照)。
このポンプディスペンサーによれば、シャンプーやリンスなど、内容液の粘度が比較的高いものに対しては、改善が見られた。
しかしながら、現在では、シャンプーやリンスやコンディショナーなどで、ノンシリコンタイプのものなど、以前より内容液の粘度がより高いものを収容した、ポンプディスペンサー付きの容器(ボトル)が主流となってきており、このようなものの場合には、必ずしも十分なものとは言えないものであった。
また、特に容器本体の底の中央部が盛り上がっている構造のものの場合、高粘度の内容液が収容されていると、盛り上がっている中央部より低くなっている容器底部周辺部(隅角部)にどうしても内容液が残りやすく、特許文献1に記載されているような形状のポンプディスペンサーをはじめ、従来のポンプディスペンサーでは、いくらポンピングしても、この部分に残った内容液を吸い上げきれなかったりして、取り残しが出るという問題もあった。
特表2012−532809
本発明は、上記従来の問題点を解消し、いかなる内容液の場合においても、特に例えばシャンプーやリンスやコンディショナーなどで、ノンシリコンタイプのものなど、内容液の粘度のより高い高粘度のものを収容した容器本体に装着するポンプディスペンサーにおいて、内容液の残量が少なくなったときでも、内容液を殆ど残すことなく吸い上げ、ほぼ全量を使い切ることのできるポンプディスペンサーと;これを容器本体内に装着してなる容器と;を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記従来の問題点を解消するために、まず上記のような現象がどうして生じるか、粘度の高いコンディショナーを透明のボトルに詰めて観察してみた。
内容液であるコンディショナーの残量が少なくなってくると、吸込んだ後に、そこに隙乃至穴のようなものができ、上方から見ると、その空隙乃至穴は空いたまま、暫くそのままであった。
このように、空隙乃至穴のようなものができて、吸上げ管(ディップチューブ)の吸込み口付近に内容液が存在しないような状況で、いくらポンピングしても再度内容液を吸込むことは短時間ではできず、取り残しが出るような事象になったものと考えられた。
内容液の残量が多いときには、吸込み口が内容液の中にあるため、自重により空隙乃至穴は直ぐに埋まるが、液面上部に空隙乃至穴が空いてしまうと、粘度が勝って、空隙乃至穴が埋まるのに時間がかかっていたことが分かった。
本発明者らは、上記従来の問題点を解消するため、さらに検討を重ねた。
その過程で、吸込み口付近に空隙乃至穴ができるのであれば、新たに内容液が存在する場所へと吸込み口を移動させたら問題が解決できるのではないかと考えた。
ノズルヘッドのポンピングの際は、下方向へのヒトの力による作動と、内部に備えられているバネ(スプリング)の弾発力を利用した上方への移動による上下往復運動が行われ、この上下往復運動により、ピストンバルブ7の開閉動作を行い、内容液の吸い上げ、吐出が行われる。
稼動軸は同じなので、この軸の動きを、カム機構を用いて回転運動に変換してみた。
その際、吸上げ管(ディップチューブ)の吸込み口の先端は真下に伸ばすのではなく、容器本体の内壁側に向かうよう、曲線状に形成してみた。
すると、ポンピングの際の上下往復運動(スラスト移動)を、回転運動に変換し、これにより吸上げ管(ディップチューブ)を回転させ、吸込み口を新たな位置まで移動させることができるので、再度内容液を吸込むことができ、上記従来の問題点を解消できることが分かった。
本発明は、このような知見に基づいて完成されたものである。
本発明は、以下の(1)〜(2)に関するものである。
(1):内容液の収容された容器本体内に装着されるポンプディスペンサーであって、
ノズルヘッドのポンピングに連動した上下往復運動を行う機構を備えると共に、前記上下往復運動を行いつつ、前記上下往復運動を回転運動に変換する運動変換機構を併せて備えたピストン部と;
前記運動変換機構によって回転力を与えられた吸上げ管と;
を有し、
前記運動変換機構が、主として、
ストッパーと上カムとリングとピストン兼カムフォロワーと下カムとから構成されるピストン部における、前記ピストン兼カムフォロワーの周面に設けられてカムフォロワー動作を行う突起と;
前記突起が嵌合し、回転移動できるカム溝と;
からなり、かつ、
前記カム溝が、前記上カムに設けられている切り欠きと、前記下カムに設けられている切り欠きとの間に形成されたものであって、前記ピストン兼カムフォロワーの周面に設けられている前記突起が嵌合し、回転移動できるものであり、
前記吸上げ管を前記容器本体の内壁側に向かう曲線状に形成したことを特徴とする、ポンプディスペンサーに関するものである。
(2):前記(1)に記載のポンプディスペンサーを、前記容器本体内に装着してなる容器に関するものである。
本発明に係るポンプディスペンサーと;これを容器本体内に装着してなる容器と;によれば、ノズルヘッドのポンピングに連動して吸上げ管が回転し、内容液の残っているところへ随時移動できることから、いかなる粘度の内容液の場合においても、特にノンシリコンタイプのもののように高粘度の内容液を容器本体に収容した場合などにおいて、容器本体の内容液の残量が少なくなったときでも、内容液を殆ど残すことなく吸い上げ、効率よくほぼ全量を使い切ることができる。
このように、本発明に係るポンプディスペンサーと;これを容器本体内に装着してなる容器と;によれば、内容液を殆ど残すことなく、ほぼ全量を使い切ることができるため、残量がまだあるにもかかわらず廃棄されてしまうような無駄がなくなる。
従来のポンプディスペンサーの場合、残った内容液を使い切るためには、ポンプディスペンサーを容器本体から一旦取り外して、容器本体から直接、残った内容液を取り出すなどの必要があったが、本発明に係るポンプディスペンサーによれば、内容液を殆ど残すことなく吸い上げて、ほぼ全量を使い切ることができるため、このような煩わしさがなくなる。
特に、容器本体Yの底の中央部が盛り上がっている構造のものの場合、高粘度の内容液が収容されていると、盛り上がっている中央部より低くなっている容器底部周辺部(隅角部)にどうしても内容液が残りやすく、しかも周辺部における内容液の高さが直ぐには均等にならず、暫くの間、アンバランスになったままであることが生じるが、本発明は、このような底部形状を有する容器について好適に適用され、ノズルヘッドのポンピングに連動して吸上げ管が回転し、内容液の残っているところへ随時移動できることから、内容液を殆ど残すことなく吸い上げ、効率よくほぼ全量を使い切ることができる。
本発明に係るポンプディスペンサーの一実施形態を示す正面図である。 図1の分解説明図である。 図3(A)は図1に示すノズルヘッドの正面図であり、図3(B)はその平面図であり、図3(C)はその底面図であり、図3(D)はその右側面図であり、図3(E)はその左側面図であり、図3(F)はその斜視図である。 図4(A)は図1に示すストッパー(部)の正面図であり、図4(B)はその平面図であり、図4(C)はその底面図であり、図4(D)はその右側面図であり、図4(E)はその断面説明図であり、図4(F)はその斜視図である。 図5(A)は図1に示す上カム(部)の正面図であり、図5(B)はその平面図であり、図5(C)はその底面図であり、図5(D)はその右側面図であり、図5(E)はその断面説明図(隠れ線図)であり、図5(F)はその斜視図である。 図6(A)は図1に示すリング(部)の正面図であり、図6(B)はその平面図であり、図6(C)はその底面図であり、図6(D)はその右側面図であり、図6(E)はその断面説明図であり、図6(F)はその斜視図である。 図7(A)は図1に示すカムフォロワー兼ピストンの正面図であり、図7(B)はその平面図であり、図7(C)はその底面図であり、図7(D)はその右側面図であり、図7(E)はその断面説明図であり、図7(F)はその斜視図である。 図8(A)は図1に示す下カム(部)の正面図であり、図8(B)はその平面図であり、図8(C)はその底面図であり、図8(D)はその右側面図であり、図8(E)はその断面説明図であり、図8(F)はその斜視図である。 図9(A)は図1に示すバルブの正面図であり、図9(B)はその平面図であり、図9(C)はその底面図であり、図9(D)はその右側面図であり、図9(E)はその断面説明図であり、図9(F)はその斜視図である。 図10(A)は図1に示すシリンダの正面図であり、図10(B)はその平面図であり、図10(C)はその底面図であり、図10(D)はその右側面図であり、図10(E)はその断面説明図であり、図10(F)はその斜視図である。 図11(A)は図1に示すスプリングの正面図であり、図11(B)はその平面図であり、図11(C)はその底面図であり、図11(D)はその右側面図であり、図11(E)はその左側面図であり、図11(F)はその斜視図である。 図12(A)は図1に示す吸上げ管の正面図であり、図12(B)はその平面図であり、図12(C)はその底面図であり、図12(D)はその右側面図であり、図12(E)はその断面説明図であり、図12(F)はその斜視図である。 図13(A)は、キャップの一態様を示す正面図であり、図13(B)はその平面図であり、図13(C)はその底面図であり、図13(D)はその右側面図であり、図13(E)はその断面説明図である。 図14は、本発明に係るポンプディスペンサーを容器本体に装着した状態を示す正面図である。 図15は、本発明に係るポンプディスペンサーを容器本体に装着した状態を示す右側面図である。 図16は、図15のA−A線断面図である。 図17は、本発明に係るポンプディスペンサーを容器本体に装着した状態におけるピストン部X1(ストッパー2と上カム3とリング4とピストン兼カムフォロワー5と下カム6と、から構成されている)付近の部分拡大断面図である。 図18は、本発明に係るポンプディスペンサーXを用いて、ノズルヘッド1のポンピングに連動した上下往復運動を行いつつ、この上下往復運動を回転運動に変換する状態を示す説明図である。図18(A)、図18(B)、図18(C)の順に、ノズルヘッド1を押し込んだ状態を示している。 図19は、本発明に係るポンプディスペンサーXを用いて、ノズルヘッド1のポンピングに連動した上下往復運動を行いつつ、この上下往復運動を回転運動に変換する状態を示す説明図であって、図18に続く状態が示されている。図19(A)は、図18(C)に続く状態であって、図19(A)、図19(B)、図19(C)、図19(D)の順に、図18(A)〜(C)のようにして押し込まれたノズルヘッド1が、次第に戻されている状態を示している。 図20(A)は、先端部分を略スプーン状(匙状)に形成した吸上げ管10の正面図であり、図20(B)はその背面図であり、図20(C)はその平面図であり、図20(D)はその底面図であり、図20(E)は右側面図であり、図20(F)は左側面図である。 キャップ20を含めたポンプディスペンサーの実施形態を示す正面図である。 図21の分解説明図である。
本発明の第1は、ポンプディスペンサーに関し、内容液の収容された容器本体内に装着されるポンプディスペンサーであって、ノズルヘッドのポンピングに連動した上下往復運動を行う機構を備えると共に、前記上下往復運動を行いつつ、前記上下往復運動を回転運動に変換する運動変換機構を併せて備えたピストン部と;前記運動変換機構によって回転力を与えられた吸上げ管と;を有し、前記吸上げ管を容器本体の内壁側に向かう曲線状に形成したことを特徴とするものである。
ここでポンプディスペンサーとは、内容液の収容された容器本体内に装着され、ノズルヘッドのポンピングに連動してピストン部を上下往復運動させ、これにより内容液に圧を加えて、吸上げ管から内容液を吸上げ、ノズルヘッドから吐出させるものである。
本発明の第1は、このようなポンプディスペンサーに関するものである。
以下、本発明に係るポンプディスペンサーの一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るポンプディスペンサーの一実施形態を示す正面図であり、図2はその分解説明図である。
但し、図面は、いずれも本発明に係るポンプディスペンサーを示す、いわば概略図である。従って、製品化に際しては、必要に応じて、適宜より実用的な設計をなすことができる。
図中、符号Xは本発明に係るポンプディスペンサーであり、このポンプディスペンサーXは、図14、図15、図16に示すように、内容液Lの収容された容器本体Y内に装着される。より具体的には、ポンプディスペンサーXは、容器本体Yの口部Y1に取り付けられて、容器本体Y内に装着される。
本実施形態において、ポンプディスペンサーXは、管状、より詳しくは円筒管状をなしているが、本発明の精神を逸脱しない限り、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば角筒形や楕円筒型の管状のものとすることもできる。
容器本体Yとしては、本発明に係るポンプディスペンサーXで吐出される内容液Lを収容可能なものであればよく、例えば、所定の形状に成形された中空状のボトルの他、可撓性素材により形成された袋状の容器などを挙げることができる。

なお、近時、容器の軽量化、薄肉化の要請に伴い、容器本体Yの底の中央部が盛り上がっている構造の容器が提供されているが、このように容器本体Yの底の中央部が盛り上がっている構造のものの場合、高粘度の内容液が収容されていると、盛り上がっている中央部より低くなっている容器底部周辺部(隅角部)にどうしても内容液が残りやすく、しかも周辺部における内容液の高さが直ぐには均等にならず、暫くの間、アンバランスになったままであることが生じる。
本発明では、吸上げ管10が回転し、内容液の残っているところへ随時移動できることから、このような底部形状を有する容器について、特に好適に適用される。
また、内容液Lとしては、ポンプディスペンサーから吐出可能なものであればよく、狭義の液状(液体)のものの他、スラリー状やゲル状などのものも含む。内容液Lとして具体的には、シャンプーやリンスやコンディショナーなどの他、洗浄料、美容液、化粧液、保湿液などを挙げることができる。さらには、マヨネーズ、ケチャップ等のように粘性のある食品にも適用することが可能である。
本発明は、特にノンシリコンタイプのもののように、硬く、内容液の粘度のより高い高粘度のものについて、好適に適用される。
本発明に係るポンプディスペンサーXは、ノズルヘッド1のポンピングに連動した上下往復運動を行う機構を備えると共に、前記上下往復運動を行いつつ、前記上下往復運動を回転運動に変換する運動変換機構を併せて備えたピストン部X1と;前記運動変換機構によって回転力を与えられた吸上げ管10と;を有している。
本発明に係るポンプディスペンサーXの最上端部には、図3(A)〜(F)に示す如きノズルヘッド1が備えられている。
ノズルヘッド1は、内容液を吐出する吐出口(ノズル)11を備えると共に、その頭部12を押し下げポンピングするものであって、形状等において特に限定されるものではなく、通常のポンプディスペンサーに使用されているものを用いることができる。
内容液を吐出する吐出口11(ノズル)の形状も特に限定されるものではないが、具体的には、例えば図示するような略嘴状のものとすることができる。
このノズルヘッド1の下側には、ピストン部X1が備えられている。
ピストン部X1は、ノズルヘッド1のポンピングに連動した上下往復運動を行う機構を備えると共に、前記上下往復運動を行いつつ、前記上下往復運動を回転運動に変換する運動変換機構を併せて備えたものである。
図2に示す分解説明図では、このピストン部X1は、上から順に、ストッパー2と、上カム3と、リング4と、ピストン兼カムフォロワー5と、下カム6と、から構成されている。但し、これらの部品の中には、別のある部品の内側に配設されているものもあるため、外見上は、つまり図1に示す正面図では、このとおりとはなっていない。
換言すれば、本発明に係るポンプディスペンサーXにおいては、ストッパー2と、上カム3と、リング4と、ピストン兼カムフォロワー5と、下カム6と、が一体となって、全体としてピストン部X1を構成している。ストッパー2、上カム3、リング4、ピストン兼カムフォロワー5、下カム6は、いずれも円筒形状とされており(そしてピストン部X1全体としても円筒形をなしており)、この円筒の内部を、吸上げ管10から吸上げられた内容液Lが吸い上げられつつ通過し、最終的にノズルヘッド1に設けられている吐出口(ノズル)11から吐出されるようにされている。
ストッパー2は、ピストン部X1の最上部に配設されていて、その下側に配設されているリング4を抑えると共に、ピストン兼カムフォロワー5を固定して、本発明に係るポンプディスペンサーXを固定一体化する役割を果たしている。
ストッパー2の形状は、図4に示すような形状としておくことが好ましいが、その下側に配設されているリング4を抑えると共に、ピストン兼カムフォロワー5を固定することができるものであれば、これに限定されるものではない。
図4では、ストッパー2は、薄い円筒状物の下側に、この円筒状物と同心に、この円筒よりも小ぶりの径でかつこれより厚めの円筒状物からなる凸部22を設けつつ、その周縁部23を垂下させた如き構造物としている。なお、この場合、前記小ぶりの径で厚めの円筒状物の高さは、この周縁部23の垂下長さよりも大きくされていて、周縁部23より突出するようにされている。
ストッパー2の内周面には、凸部22の内面も含めて、後記するピストン兼カムフォロワー5の周面に設けられている突状風のリブ52に嵌合する凹部21が、3箇所、縦方向(上下方向)にわたり備えられており、ピストン兼カムフォロワー5の回転が規制されている。
さらに、ストッパー2の下側に設けられている凸部22の周面の3箇所には、突状24が備えられている。これにより、この部分の肉厚が均等となっている。
このため、ストッパー2により、ピストン兼カムフォロワー5が固定され、本発明に係るポンプディスペンサーXが固定一体化される。
このストッパー2の上から、これをまたぐようにキャップ(ベースキャップ)20が取り付けられ、これにより本発明に係るポンプディスペンサーXは、容器本体Yの口部Y1に取り付け固定されて、容器本体Y内に装着されることになる。
キャップ(ベースキャップ)20については、後記する。
ピストン兼カムフォロワー5は、図7に示すように、概ね上下方向に長い円筒形をなしており、その上端に備えられた細径部53に、ノズルヘッド1が嵌合状態で取り付けられている。
ここで「ピストン兼カムフォロワー」としたのは、この部分が、ピストンとしての役割を果たすと同時に、カムフォロワー、つまりカムに追従する役割を果たす部分でもあるからである。
ピストン兼カムフォロワー5の上部が、ストッパー2と、上カム3と、リング4と、を通り越して、ピストン部X1の上端に配設されているため、このピストン兼カムフォロワー5の上端に備えられた細径部53に、ポンピングをするノズルヘッド1が固定されている。従って、ノズルヘッド1とピストン兼カムフォロワー5とは、一体的に昇降可能となっている。
このピストン部X1の下側には、後記するように、ピストンバルブ7を包囲する形でシリンダ8が備えられており、このシリンダ8内において、ピストンバルブ7の下部にはスプリング9が配設されていることから、このスプリング9によって、ピストンバルブ7と、ピストン部X1のうちのピストン兼カムフォロワー5と、さらにノズルヘッド1とは、下側から弾発され、常に上方に付勢されている。
即ち、スプリング9が、ピストンバルブ7と、ピストン部X1のうちのピストン兼カムフォロワー5と、ノズルヘッド1とを、常に下側から弾発している。
従って、内容液Lを取り出すために、ノズルヘッド1を押下げた後に、その手を放すと、このスプリング9の弾性力により、ピストンバルブ7と、ピストン部X1のうちのピストン兼カムフォロワー5と、ノズルヘッド1との押上げ動作が行われる。
このため、ピストン部X1のうちのピストン兼カムフォロワー5は、ノズルヘッド1のポンピングに連動した上下往復運動を行うことになる。
なお、ピストン部X1のうちのピストン兼カムフォロワー5を除く部分、つまりストッパー2と、上カム3と、リング4と、下カム6とは、ノズルヘッド1のポンピングに連動した上下往復運動は行わない。その代わりに、これらのうち、嵌め殺し構造とされているストッパー2とリング4とを除く、上カム3と下カム6とは、後述するように、ピストン兼カムフォロワー5の周囲に設けられている突起51を起点として、回転運動する。
ピストン兼カムフォロワー5の上下の周囲には、上下一対の上カム3と下カム6とが、それぞれ一定の間隔をおいて配設され、両者の間には、連続したおよそN字形の軌道溝(カム溝)が形成されるように構成されている。
なお、リング4が、上カム3を内接させており、詳しくはリング4の下側位置に上カム3を内接させている。
このため、分解説明図である図2では、上カム3と下カム6との間にリング4が置かれたようになっているが、本発明に係るポンプディスペンサーの一実施形態を示す正面図である図1では、ストッパー2の下側にすぐリング4が配置された如く表示されている。
上カム3は、このリング4(詳しくは、後述する、リング4のつば状部の下側のリブ状部44)内に、摺動自在に内接して配置されている。
また、下カム6が、上カム3と一体的となるよう、上カム3と嵌め合わされている。
従って、リング4内を、上カム3と下カム6とが一体的となって、摺動する(詳しくは、後述するように、摺動しながら回転する)ようにされている。
リング4は、図6に示すように、略円筒形状の構造を有していると共に、その中間よりやや下側に、やや径の大きいつば状部41を設けて、上部42と下部43とつば状部41とからなる構造のものとされている。
リング4の下部43の下側の周縁は、中心の空洞に向けてやや厚肉とした、いわばリブ状部44とされている。
上記したように、リング4のつば状部41の下側のリブ状部44の内側及び底部に、上カム3が摺動自在に内接して配置されている。
なお、このリング4は、キャップ20により固定されることから、上カム3と下カム6とが一体的となって、摺動しながら回転しても、ピストン部X1全体が回転するようなことはない。
図5に示すように、上カム3は、円筒形をした部材の下側の4方向を所定形状に切り欠いた切り欠き31(上カム傾斜部31ともいうことができる。)を有している。
図5において、符号32は、上カムの上部周面に設けられている突状である。また、符号33は、上カムの上端に設けられている、つば状部である。
一方、下カム6は、図8に示すように、上カム3を内包するように配置され、しかも上カム3よりやや大きめに形成されており、その内面に、上カム3の切り欠き31の形状に対応する切り欠き61(下カム傾斜部61ともいうことができる。)を有しており、上カム3との間に、連続したおよそN字形となる軌道溝(カム溝)を形成するように一体的に構成されている。
図8(A)〜(F)は、下カム6の一態様を示す図面である。図中、符号62は、下カムの上端の内周面に設けられている凹部(切り溝ともいうことができる。))である。
この下カムに設けられている凹部62は、上カム3に設けられている突状32と嵌め合うことができるようにされており、これにより上下カムの位置決めが行われる。
なお、上カム3に設けられている突状32と、下カム6に設けられている凹部62とは、位置決めのためのものであるので、逆にしてもよい。即ち、上カム3に凹部を設け、下カムに突状を設けてもよい。
ここで「連続したおよそN字形となる軌道溝(カム溝)」とは、回転したときにこのような連続した溝が形成され、いわば上下にジグザグ状になって、およそN字形の溝が形成されていることを表わしている。
この形状について、「連続した」N字形となっているので、回転することができる。また、「およそN字形」となっており、きっちりN字形になっているばかりでなく、Nの頂点付近が、上方へやや飛び出た風になっていつつ、その飛び出た部分の左側が、円弧を描いた如き形状となっているものを含んでおり、この場合には、特に連続的にスムーズに回転できて、好ましい。
また、ピストン兼カムフォロワー5の下方の周面には、その長軸方向から垂直方向(外方向)へ向かって、突起51が所定間隔を置いて4箇所に設けられている。なお、突起51の設置数は、この4箇所に限定されるものではない。
この突起51が、上カム3と下カム6との間に形成された、連続したおよそN字形の軌道溝(カム溝)に嵌合し、ピストン兼カムフォロワー5がカムフォロワー動作を行うように構成されている。
なお、ピストン兼カムフォロワー5の周面の上方から下方にかけて3箇所に、長軸方向に延びる、突状風のリブ52が設けられている。
前記したように、ストッパー2の内周面には、凸部22の内面も含めて、ピストン兼カムフォロワー5の周面に設けられている突状風のリブ52に嵌合する凹部21が、3箇所、縦方向(上下方向)にわたり備えられており、ピストン兼カムフォロワー5の回転が規制されている。
なお、ピストン兼カムフォロワー5の周面に設けられている突状風のリブ52と、ストッパー2の内周面に設けられている凹部21の設置数は、3箇所に限定されるものではなく、例えば2箇所であってもよいし、4箇所であってもよい。また、ピストン兼カムフォロワー5の周面に設けられている突状風のリブ52と、ストッパー2の内周面に設けられている凹部21とについては、これら形状のものだけでなく、回転を規制する形状(多角形等)であってもよい。
このように本発明に係るポンプディスペンサーXには、主として、ストッパー2と上カム3とリング4とピストン兼カムフォロワー5と下カム6と、から構成されるピストン部X1における、ピストン兼カムフォロワー5の周面に設けられてカムフォロワー動作を行う突起51と;突起51が嵌合し、回転移動できるカム溝と;を備えた、一種のカム機構が備えられている。本発明では、これを「運動変換機構」と称している。
なお、運動変換機構について、「主として、」と規定しているのは、運動変換に直接関係する、上記突起51と;カム溝;の他にも、この運動変換機構に間接的に関係するもの、例えばカム溝を構成する、上カム3や下カム6なども挙げられるからである。
本発明に係るポンプディスペンサーXの組み立てについては、上カム3と下カム6とを組み立てると、上カム3に設けられている切り欠き31(上カム傾斜部31ともいうことができる。)と、下カム6に設けられている切り欠き61(下カム傾斜部61ともいうことができる。)との間に、ピストン兼カムフォロワー5の周面に設けられている突起51が嵌合し、回転移動できる溝、つまりカム溝が形成される。
換言すると、カム溝とは、上カム3に設けられている切り欠き31(上カム傾斜部31ともいうことができる。)と、下カム6に設けられている切り欠き61(下カム傾斜部61ともいうことができる。)との間に形成され、ピストン兼カムフォロワー5の周面に設けられている突起51が嵌合し、回転移動できる溝を指す。
このピストン兼カムフォロワー5の周面に設けられている突起51と;この突起51が嵌合し、回転移動できるカム溝を備えたものが、一種のカム機構といえる運動変換機構である。
このように本発明に係るポンプディスペンサーXには、ストッパー2と上カム3とリング4とピストン兼カムフォロワー5と下カム6と、から構成されるピストン部X1における、ピストン兼カムフォロワー5の周面に設けられてカムフォロワー動作を行う突起51と;突起51が嵌合し、回転移動できるカム溝と;を備えた、一種のカム機構が備えられている。本発明では、これを「運動変換機構」と称している。
ピストン兼カムフォロワー5を、下カム6の上部から差し込み、下カム6に設けられている切り欠き61(下カム傾斜部61ともいうことができる。)に突き当て、上カム3は、リング4を介して差し込むことにより、ピストン兼カムフォロワー5の周面に4箇所程度設けられている突起51が、上カム3と下カム6との間に形成されたカム溝(N字形となる軌道溝)に位置決めされる。
上カム3の上部周面に設けられている突状32と、下カム6に設けられている凹部62とは、嵌め合うことにより、回転方向の位置決めになっており、位置を合わせることにより、均等なカム溝が形成される。
このようにして上下カムの間に形成されたカム溝は、図18〜図19などからも分かるように、いわば上下にジグザグ状となっており(「上下に傾斜線を描いている」ということもできる。)、全体としてみると、およそ連続したN字形となる軌道溝を描いている。従って、ピストン兼カムフォロワー5を上下させると、カムの分割角度分だけ回転する機構になっている。なお、分割角度は一回のポンピングにより吸い上げられる内容物の空隙をノズルが回転移動できる角度に設定する必要がある。
ここで、「カムの分割角度分だけ回転する」というのは、例えばノズルヘッド1のポンピング(上下往復運動)に連動して、ピストン兼カムフォロワー5を一押し分押し下げたときに、その押し下げ分に相当する角度分、つまり分割角度分だけ、回転するものである。
ピストン兼カムフォロワー5には、長軸方向にリブ52が形成されている。このリブ52は、ストッパー2の凹部21と嵌合し、ピストン兼カムフォロワー5の回転を止める役割を果たしている。
リング4とストッパー2は、嵌め殺し構造になっており、各々は自由に回転することができないようにされている。
上記したように、リング4のつば状部41の下側のリブ状部44内に、上カム3が摺動自在に内接して配置されており、上カム3はリング4内を摺動しながら自由に回転することができる。
このため、上カム3とリング4、特に上カム3のつば状部33と、リング4のリング4のつば状部の下側のリブ状部44の内側及び底部は、摺動性の良い材質のものとすることが好ましい。
従って、ノズルヘッド1のポンピング(上下往復運動)に連動して、ピストン兼カムフォロワー5を上下することにより、リング4から下の構造体が、カムの分割角度分だけ回転する仕組みになっている。
前記したように、ピストン部X1のうちのピストン兼カムフォロワー5は、ノズルヘッド1のポンピングに連動した上下往復運動(スラスト移動)を行うが、この上下往復運動を行いつつ、この上下往復運動(スラスト移動)は、上記した運動変換機構としての一種のカム機構により、回転運動に変換されることになる。
それ故、ノズルヘッド1のポンピングに連動して、ピストン兼カムフォロワー5が往復運動(スラスト移動)すると共に、ピストン兼カムフォロワー5の周面の下方に4箇所程度設けられている突起51が、上カム3と下カム6との間に形成された、連続したおよそN字形の軌道溝(カム溝)に嵌合し、ピストン兼カムフォロワー5がカムフォロワー動作を行い、突起51を支点として、ピストン部X1(回転する部位は部品3,6,7,8,9,10であり1,2,4,5,20は回転しない)は、連続したおよそN字形の軌道を描きながら回転運動することになる。
従って、ノズルヘッド1のポンピング(上下往復運動)に連動して、ピストン兼カムフォロワー5が上下往復運動(スラスト移動)を行うと共に、回転運動することになる。
なお、通常、「カム機構」とは、回転軸に取り付けて、回転運動を上下・前後運動などの直線運動に変換する装置を意味しているが、本発明においては、上下往復運動する軸に取付けて、上下往復運動を回転運動に変換する運動変換機構を、「カム機構」と称している。
本発明に係るポンプディスペンサーXにおいては、このようなピストン部X1の下側には、ピストンバルブ7を包囲する形でシリンダ8が備えられている。即ち、シリンダ8には、摺動時自在にピストンバルブ7が内挿されている。さらに、このシリンダ8内において、ピストンバルブ7の下部には、前記したスプリング9が配設されていることから、このスプリング9によって、ピストンバルブ7と、ピストン部X1のうちのピストン兼カムフォロワー5と、さらにノズルヘッド1とは、下側から弾発され、常に上方に付勢されている。
さらに、シリンダ8の下側には、チューブ状の吸上げ管10が備えられている。
吸上げ管10は、容器本体の内壁側に向かう曲線状に形成されている。好ましくは、容器本体の角部へと向かう曲線状に形成するとよい。
従って、ノズルヘッド1のポンピングに連動して、ピストン兼カムフォロワー5が上下往復運動(スラスト移動)を行うと共に、突起51をいわば支点として、ピストン部X1全体が回転し、さらにシリンダ8も一緒に回転し、さらに吸上げ管10にも回転力が与えられ、吸上げ管10が回転することになる。
なお、吸上げ管10の先端部分(下端部分)の形状については、特に限定されず、水平に形成したり、やや斜めに形成したり、さらには図20に示すような略スプーン状(匙状)に形成したりすることができる。
ここで図20(A)は、先端部分を略スプーン状(匙状)に形成した吸上げ管10の正面図であり、図20(B)はその背面図であり、図20(C)はその平面図であり、図20(D)はその底面図であり、図20(E)は右側面図であり、図20(F)は左側面図である。
図20では、略スプーン状(匙状)が最も良く分かる吸上げ管10の図面を正面図として作図している。このため、図20は、同じ吸上げ管10を示している図12とは、各図面(正面図、平面図など)が異なっている。例えば、図20(A)の正面図は、図12(D)の右側面図と対応している。
吸上げ管10の先端部分(下端部分)を、このような略スプーン状(匙状)に形成することにより、より一層内容液を殆ど残すことなく吸上げることができる。
ボトルYの底部中央を盛り上げることにより形成される最低部は環状に形成され、その環状の断面形状とノズル先端(スプーン形状)を合わせることにより最後まで吸い上げることが可能になる
前記したように、ピストン部X1のうちのピストン兼カムフォロワー5は、スプリング9の弾発力を用いて、ノズルヘッド1のポンピングに連動した上下往復運動を行うようにされている。
このような上下往復運動は、通常のポンプディスペンサーにおけるものと同様であり、ピストンバルブ7の開閉動作が行われ、これによって、内容液の吸引、加圧、圧送が行われ、その結果、内容液の吸い上げ、吐出が行われる。
本発明に係るポンプディスペンサーXを用いて、ノズルヘッド1のポンピングに連動した上下往復運動を行いつつ、この上下往復運動を回転運動に変換する様子を、図18と図19に基づいて、以下、説明する。図18(A)、(B)、(C)から図19(A)、(B)、(C)、(D)までの順序で、連続的に動く。但し、この図18(A)、(B)、(C)から図19(A)、(B)、(C)、(D)までの動きは、その一部であることは勿論であり、ノズルヘッド1のポンピングに連動して、連続的に動く。
図18(A)は、ノズルヘッド1が押し下げられる前のいわばポンピング開始前の状態を示している。
次に、ノズルヘッド1が押し下げられ始めると、この押し下げ力により、図18(B)に示すように、ピストン兼カムフォロワー5が下降し、その周面の下方に設けられている突起51が、上カム3と下カム6との間に形成された、連続したおよそN字形の軌道溝(カム溝)内を下側へと移動し始めるが、ピストン兼カムフォロワー5自体は固定され、回転しないようにされていることから、上カム3と下カム6との間に形成された、連続したおよそN字形の軌道溝(カム溝)を持ったピストン部X1全体が、連続したおよそN字形の軌道を描きながら回転し始めることになる。
ノズルヘッド1を次第に押し下げ、図18(C)に示すように一番下まで押し下げると、さらにピストン部X1全体は、連続したおよそN字形の軌道を描きながら回転を続けることになる。
ノズルヘッド1が一番下まで押し下げられたので、今度は手を放すと、スプリング9の弾発力により、ピストン兼カムフォロワー5が上昇し始め、その弾発力で、ピストン兼カムフォロワー5が上昇し、図19(A)、(B)、(C)の順で示すように、引き続いて、ピストン部X1全体は、連続したおよそN字形の軌道を描きながら回転を続けることになる。
そして、ピストン兼カムフォロワー5が上昇できる最高点へ到達するまで、スプリング9の弾発力により、ピストン兼カムフォロワー5が上昇し、その弾発力で、ピストン兼カムフォロワー5が上昇し、図19(D)に示すように、引き続き、ピストン部X1全体は、連続したおよそN字形の軌道を描きながら回転を続け、終了する。
以上が、1回のポンピング動作を示したものであるが、このようなポンピング動作を何回か連続して続けると、ピストン部X1全体は、連続したおよそN字形の軌道を描きながら回転を続ける。
なお、上記のように、ピストン部X1の下側には、ピストンバルブ7を包囲する形でシリンダ8が備えられており、さらにシリンダ8の下側には、吸上げ管10が備えられている。
ピストンバルブ7は、逆止弁付きの弁機構を有しており、ノズルヘッド1のポンピングに連動した上下往復運動に応じて、吸上げ管10を通じて内容液Lをシリンダ8内に吸い上げ、これをピストンバルブ7、さらにはピストン部X1(特にピストン兼カムフォロワー5)の順に、上方へと送り、最終的にノズルヘッド1から内容液Lを吐出する役割を果たしている。
このようなピストンバルブ7やシリンダ8は、通常のポンプディスペンサーに使用されているものを用いることができる。
なお、ピストンバルブ7やシリンダ8、ピストン兼カムフォロワー5、さらには吸上げ管10などの内径を変えることにより、吐出流量を変えることができる。
ピストン部X1のうちのピストン兼カムフォロワー5における、ノズルヘッド1のポンピングに連動した上下往復運動は、シリンダ8に内包(内装)されているピストンバルブ7に伝えられ、さらにピストンバルブ7及びシリンダ8を介して、吸上げ管10に伝えられ、吸上げ管10から内容液Lが吸い上げられ、ピストンバルブ7を通じて、さらに上方へと圧送され、最終的にノズルヘッド1から、内容液Lの吐出が行われることになる。
以上のように、本発明に係るポンプディスペンサーXは、基本的には、上から順に、ノズルヘッド1;ストッパー2と、上カム3と、リング4と、ピストン兼カムフォロワー5と、下カム6と、から構成されるピストン部X1;スプリング9を周囲に配設したピストンバルブ7を内挿しているシリンダ8;吸上げ管10;から構成されており、それぞれ独自の部品として作製し、分解可能なものとしておくことができる。
本発明に係るポンプディスペンサーXは、図14〜図16に示すように、キャップ(ベースキャップ)20を用いて、容器本体Yの口部Y1に取り付けられる。
キャップ20は、市販品など、通常のポンプディスペンサーに使用されているものを用いることができるため、上記の説明では本発明に係るポンプディスペンサーXの構成部品の中には含めていないが、このキャップ20を本発明に係るポンプディスペンサーXの構成部品として含めることもできる。
図21は、このようなキャップ20を含めたポンプディスペンサーの実施形態を示す正面図であり、図22は、その分解説明図である。
キャップ(ベースキャップ)20は、本発明に係るポンプディスペンサーXを、容器本体Yの口部Y1に取り付けるためのものであり、そのために、前記口部Y1に形成されている雄ネジに螺合する雌ネジが、その内周面に形成されている。
キャップ(ベースキャップ)20としては、通常のポンプディスペンサーに使用されているものを用いることができる。
図13(A)〜(F)には、キャップの一態様が示されている。
キャップ(ベースキャップ)20は、通常、円筒形状をなしており、その内側に、本発明に係るポンプディスペンサーXを挿入し、これを容器本体Yの口部Y1に取り付けられるものであればよい。
以上の構成による本発明に係るポンプディスペンサーXによれば、ノズルヘッド1のポンピングに連動して、吸上げ管10が回転動作を行いながら内容液Lを吸上げることができることから、これを内容液Lが収容された容器本体Y内に装着することにより、いかなる粘度の内容液の場合においても、特に高粘度の内容液を容器本体Y内に収容した場合などにおいて、容器本体Yの内容液Lの残量が少なくなったときでも、内容液Lを殆ど残すことなく吸い上げ、ほぼ全量を使い切ることができる。
このような本発明に係るポンプディスペンサーを容器本体内に装着してなる容器を提供するのが、本発明の第2である。
即ち、本発明の第2は容器に関し、本発明の第1に示すポンプディスペンサーXを、容器本体Yの口部Y1に装着してなるものであるから、基本的には上記で説明したとおりである。
このような本発明に係る容器によれば、いかなる粘度の内容液Lの場合においても、ノズルヘッド1のポンピングに連動して、吸上げ管10が回転動作を行いながら内容液Lを吸上げることができることから、特に高粘度の内容液を容器本体Y内に収容した場合などにおいて、容器本体Yの内容液Lの残量が少なくなったときでも、内容液Lを殆ど残すことなく吸い上げ、ほぼ全量を使い切ることができる。
以上、本発明につき好適な形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの形態例に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿諭のことである。
本発明に係るポンプディスペンサーと;これを容器本体内に装着した容器と;によれば、例えばシャンプーやリンスやコンディショナーなどで高粘度の内容液を容器本体に収容したときなど、いかなる内容液の場合においても、容器本体の内容液の残量が少なくなったときに、内容液を殆ど残すことなく、ほぼ全量を使い切ることができる。
従って、本発明は、化粧品分野をはじめとして、幅広い分野で利用することが期待される。
1 ノズルヘッド
11 吐出口
12 ノズルヘッドの頭部
2 ストッパー
21 凹部
22 凸部
23 周縁部
24 突状
3 上カム
31 切り欠き(上カム傾斜部)
32 突状
33 つば状部
4 リング
41 つば状部
42 上部
43 下部
44 リブ状部
5 ピストン兼カムフォロワー
51 突起
52 リブ
53 細径部
6 下カム
61 切り欠き(下カム傾斜部)
62 凹部
7 ピストンバルブ
8 シリンダ
9 スプリング
10 吸上げ管
20 キャップ
X ポンプディスペンサー
X1 ピストン部
Y 容器本体
Y1 口部

Claims (2)

  1. 内容液の収容された容器本体内に装着されるポンプディスペンサーであって、
    ノズルヘッドのポンピングに連動した上下往復運動を行う機構を備えると共に、前記上下往復運動を行いつつ、前記上下往復運動を回転運動に変換する運動変換機構を併せて備えたピストン部と;
    前記運動変換機構によって回転力を与えられた吸上げ管と;
    を有し、
    前記運動変換機構が、主として、
    ストッパーと上カムとリングとピストン兼カムフォロワーと下カムとから構成されるピストン部における、前記ピストン兼カムフォロワーの周面に設けられてカムフォロワー動作を行う突起と;
    前記突起が嵌合し、回転移動できるカム溝と;
    からなり、かつ、
    前記カム溝が、前記上カムに設けられている切り欠きと、前記下カムに設けられている切り欠きとの間に形成されたものであって、前記ピストン兼カムフォロワーの周面に設けられている前記突起が嵌合し、回転移動できるものであり、
    前記吸上げ管を前記容器本体の内壁側に向かう曲線状に形成したことを特徴とする、ポンプディスペンサー。
  2. 請求項1に記載のポンプディスペンサーを、前記容器本体内に装着してなる容器。
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