JP6539471B2 - 円筒部材表面へのセンサ設置治具およびセンサ設置方法、センサ測定精度向上方法 - Google Patents

円筒部材表面へのセンサ設置治具およびセンサ設置方法、センサ測定精度向上方法 Download PDF

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Description

本発明は、円筒部材の表面に各種センサを設置する治具およびセンサ設置方法、センサ測定精度向上方法に関する。
円筒部材の表面にセンサを設置して、各種の測定が行われる場合がある。例えば円筒部材の一例として配管内を流れる流体の流量を、配管の表面温度から検出する方法として、本出願人は特許文献1の流量計測装置および流量計測方法を開示している。この特許文献1の発明によれば、配管を流れる流体の温度を第一温度センサで検出するとともに、この第一温度センサよりも流体の流れの下流側において、配管の表面に熱を付与することで配管内を流れる流体に熱を伝達しつつ、第二温度センサで配管を流れる流体の温度を検出することにより、配管自体の加工を必要とせず、温度測定箇所間の距離を短くしても、流体の流量を配管外表面から容易に計測することが可能となる。特許文献1の発明は、流体に奪われた熱をヒータ下部に設置した第二温度センサとその上流側に設置した第一温度センサの差(温度差)から流量を求める技術である。そのため、温度の測定精度、ならびに安定性を向上させることが流量測定精度の向上につながる。
配管表面の温度を精度よく、かつ安定して測定するためには、温度センサの配管表面への密着度を一定に保つことが重要である。そのためには、温度センサを任意の圧力で配管表面に設置する(押さえつける)必要がある。特許文献1の発明では、磁石を用いてベース部材を圧縮し、その反力を利用して配管表面に温度センサを固定している。しかしこの方法では、SUS配管など、磁石が付かない配管には使用することができない。さらに磁石は、温度が高いほど減磁する特性を有する。そのため、測定対象の温度(配管の表面温度)が高い場合、もしくは温度が大きく変動する配管では、測定途中に磁力が低下し、治具が配管表面から外れかかることによる設置圧力の低下、もしくは脱落の可能性がある。高温に耐えられる強力な磁石を使用することも考えられるが、その場合、コストの増大につながる。また、磁力を用いて配管表面に治具を固定する場合、治具が配管に対して並行でなくても設置できてしまう可能性がある。この場合、治具が配管に対して並行に取付けられた場合と比較してセンサの設置圧力が低下し、結果として取付け誤差につながる。
一方、上記とは別の固定方法として、本出願人は特許文献2の固定装置を開示している。この発明では、アングル間にテープを張り、テープの反力を用いて配管表面にセンサを固定している。しかしこの技術では、アングル間に張るテープ全面の張力を均一に保つ必要がある。テープの張力が不均一になると設置圧力にムラが生じてしまい、安定した温度測定が困難となる。またこの固定方法では、配管に治具が並行に取付けられなかった場合、治具が不安定になり正常に設置されていないことが判断できる。その場合、正常な状態に修正する必要があるが、その際にテープとセンサ間にねじりが発生する可能性が高く、結果として設置圧力の変化、ひいては取付け誤差につながる。
特開2013−205310号公報 特開2014−085185号公報
したがって本発明の目的は、誰が取付けても同じ圧力で円筒部材の表面にセンサを密着して設置でき、作業者による個人差が無く、センサの設置圧力の不足や取付け誤差が発生しないセンサ設置治具およびセンサ設置方法、センサ測定精度向上方法を提供することにある。
上記課題を解決する本発明によれば、円筒部材の表面にセンサを設置する治具であって、円筒部材の表面に固定される固定部材と、前記固定部材に取り付けられる蓋部材と、円筒部材の表面にセンサを圧着させる弾性部材と、を有し、前記固定部材には、所定の間隔を空けて互いに平行に配置された一対のレール部が形成され、円筒部材に設置された際に円筒部材の長手方向となる前記固定部材の両端部には、円筒部材から外側に向かって突出する折り返し部が形成され、前記弾性部材を前記蓋部材の下面に配置して、前記固定部材に前記蓋部材を取り付けることにより、前記弾性部材によって前記センサが円筒部材の表面に圧着させられ、前記蓋部材の下面が円筒部材の表面から所定距離となるよう設定されていることを特徴とする、円筒部材表面へのセンサ設置治具が提供される。
また本発明によれば、円筒部材の表面にセンサを設置する治具であって、円筒部材の表面に固定される固定部材と、前記固定部材に取り付けられる蓋部材と、圧縮されていない状態で固定部材よりも高い高さを有する弾性部材と、を有し、前記固定部材には、所定の間隔を空けて互いに平行に配置された一対のレール部が形成され、円筒部材に設置された際に円筒部材の長手方向となる前記固定部材の両端部には、円筒部材から外側に向かって突出する折り返し部が形成され、前記弾性部材を前記蓋部材の下面に配置して、前記固定部材に前記蓋部材を取り付けることにより、前記弾性部材によって前記センサが円筒部材の表面に圧着させられ、前記蓋部材の下面が円筒部材の表面から所定距離となるよう設定されていることを特徴とする、円筒部材表面へのセンサ設置治具が提供される。
このセンサ設置治具において、前記蓋部材は、ボルトとナットにより、前記固定部材に取り付けられても良い。また、前記蓋部材は、直接またはスリーブを介在させて、前記固定部材に取り付けられても良い。また、円筒部材に設置された際に円筒部材の長手方向となる前記固定部材の両端部には、円筒部材から外側に向かって突出する折り返し部が形成されていても良い。また、前記センサは少なくとも第一温度センサおよび第二温度センサを有し、円筒部材に設置された際に前記蓋部材と前記固定部材とが相互に位置決めされる位置決め手段を備え、円筒部材に設置された際に前記第一温度センサと前記第二温度センサが円筒部材の軸方向に沿って並ぶように、前記弾性部材の内面に前記第一温度センサと前記第二温度センサが装着されていても良い。
また、本発明によれば、円筒部材の表面に固定される固定部材と、前記固定部材に取り付けられる蓋部材と、円筒部材の表面にセンサを圧着させる弾性部材と、を有する治具を用いて、円筒部材の表面にセンサを設置する方法であって、前記固定部材には、所定の間隔を空けて互いに平行に配置された一対のレール部が形成され、円筒部材に設置された際に円筒部材の長手方向となる前記固定部材の両端部には、円筒部材から外側に向かって突出する折り返し部が形成され、前記一対のレール部の下端を円筒部材の表面に密着させることにより、前記固定部材の長手方向が円筒部材の長手方向と一致した状態にされ、前記弾性部材を前記蓋部材の下面に配置して、前記固定部材に前記蓋部材を取り付けることにより、前記弾性部材によって前記センサが円筒部材の表面に圧着させられることを特徴とする、円筒部材表面へのセンサ設置方法が提供される。
このセンサ設置方法において、前記蓋部材は、前記固定部材の前記レール部の外側を覆う位置に配置される一対のカバー部分を有しており、前記固定部材に対して前記蓋部材を固定すると、前記カバー部分の内側が前記レール部の外側に当接して位置決めされるようにしても良い。また、前記蓋部材は、直接またはスリーブを介在させて、前記固定部材に取り付けられても良い。
さらに、本発明によれば、円筒部材の表面に固定される固定部材と、前記固定部材に取り付けられる蓋部材と、円筒部材の表面にセンサを圧着させる弾性部材と、を有する治具を用いて、円筒部材の表面に設置されるセンサの測定精度を向上させる方法であって、前記固定部材には、所定の間隔を空けて互いに平行に配置された一対のレール部が形成され、円筒部材に設置された際に円筒部材の長手方向となる前記固定部材の両端部には、円筒部材から外側に向かって突出する折り返し部が形成され、前記一対のレール部の下端を円筒部材の表面に密着させることにより、前記固定部材の長手方向が円筒部材の長手方向と一致した状態にされ、前記弾性部材を前記蓋部材の下面に配置して、前記固定部材に前記蓋部材を取り付けることにより、前記弾性部材によって前記センサが円筒部材の表面に圧着させられることを特徴とする、センサ測定精度向上方法が提供される。
本発明のセンサ設置治具を用いることにより、誰が取付けても同じ圧力で円筒部材の表面にセンサを密着して設置でき、作業者による個人差が無く、センサの設置圧力の不足や取付け誤差の発生を回避できる。これにより、例えば配管内を流れる流体の流量を、精度良く検出することが可能となる。
本発明の実施の形態に係るセンサ設置治具の斜視図である。 本発明の実施の形態に係るセンサ設置治具の分解図である。 配管の表面に固定部材を取り付ける状態の説明図である。 配管の表面に取り付けられたセンサ設置治具の断面図である。 配管の口径が異なることにより弾性部材の圧縮量が変化する状態を示す断面図である。 蓋部材と固定部材の間にスリーブを介在させた実施の形態を示す断面図である。 内面に第一温度センサと第二温度センサが装着された弾性部材の斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係るセンサ設置治具1について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1、2に示すように、本発明の実施形態に係るセンサ設置治具1は、配管などの円筒部材の表面に固定される固定部材2と、この固定部材2に取り付けられる蓋部材3と、円筒部材の表面にセンサを圧着させる弾性部材22を有している。固定部材2は、いわゆる門型形状をなしており、長方形の天板部分10の左右両端をプレス機等で下方に折り曲げることにより、所定の間隔を空けて互いに平行に配置された一対のレール部11が形成されている。一対のレール部11は互いに同じ高さであり、かつ、長手方向の全長に渡って均一の高さを有している。すなわち、水平面に固定部材2を載置すると、レール部11の底面はどの部位も同じく水平面に接し、天板部分10は水平面と平行となる。後述するように、円筒部材(配管5)の表面に固定部材2を固定する場合、一対のレール部11の下端が円筒部材(配管5)の表面に密着させられることにより、天板部分10の長手方向が円筒部材(配管5)の長手方向と一致するように取り付けられる。
固定部材2において、天板部分10の中央には、後述する弾性部材22を通すための開口部12が設けられている。開口部12は、弾性部材22を通すのに十分な大きさを有している。また、天板部分10の長手方向の両端近傍には、一対のボルト13が上に向かって垂直に取り付けられている。なお、「上に向かって」とは、円筒部材(配管5)の表面に固定部材2を固定した際に、円筒部材(配管5)の半径方向の外側に向かうことを意味する。また、天板部分10の長手方向の両端部には、上に向かって突出する一対の折り返し部14が形成されている。
蓋部材3は、固定部材2の天板部分10の上方を覆う位置に配置される蓋天板部分20と、固定部材2のレール部11の外側を覆う位置に配置される一対のカバー部分21を有している。一対のカバー部分21は、長方形の蓋天板部分20の左右両端を下方に折り曲げることにより形成され、互いに平行になっている。また、蓋部材3のカバー部材21、21間の内寸と、固定部材2のレール部11、11間の外寸がほぼ同一となっている。
蓋部材3の蓋天板部分20の下面(固定部材2の天板部分10の上面と向かい合う面)には、円筒部材の表面にセンサを均一に圧着させる弾性部材22が設けられている。なお、円筒部材の表面に押さえつけられるセンサとは、例えば温度センサや、温度センサとヒータとの組み合わせなどである。弾性部材22に用いる素材は、耐熱性があり、圧縮永久ひずみ性が安定しているシリコンゴムなどが望ましい。弾性部材22の大きさは、センサを円筒部材の表面に押さえつけるのに必要な大きさ、もしくはそれ以上とする。弾性部材22は直方体形状をなしており、弾性部材22の長手方向と蓋天板部分20の長手方向が一致するように、蓋天板部分20の下面中央に弾性部材22の上面が取り付けられている。弾性部材22は、圧縮されていない状態では、固定部材2よりも高い高さを有している。なお、この実施の形態では、蓋部材3に弾性部材22が取り付けられた例を説明するが、弾性部材22は蓋部材3と別体であってもよい。
蓋部材3の蓋天板部分20には、固定部材2の天板部分10に取り付けられているボルト13を通すための、一対の孔25が設けられている。固定部材2に蓋部材3を取り付ける場合、これらの孔25にボルト13を通して、固定部材2の天板部分10の上に蓋部材3の蓋天板部分20を重ね、その上からナット26をボルト13に装着し、ナット26を締めることによって固定部材2に対して蓋部材3が固定される。このとき、前述したように蓋部材3のカバー部材21、21間の内寸と、固定部材2のレール部11、11間の外寸がほぼ同一であるので、蓋部材3のカバー部材21の内側が固定部材2のレール部11の外側に当接し、固定部材2と蓋部材3とが水平方向に相互に位置決めされる。このように蓋部材3のカバー部材21の内側が固定部材2のレール部11の外側に当接して位置決めされる構成が本発明における位置決め手段に該当する。なお、位置決め手段の構成は、これに限定されるものではない。
このように固定部材2に蓋部材3を取り付ける場合、蓋部材3の蓋天板部分20の下面に設けられた弾性部材22は、天板部分10の中央に設けられた開口部12に通される。このため、弾性部材22が邪魔になることなく、固定部材2の天板部分10の上に蓋部材3の蓋天板部分20を重ねて載せることができる。なお、蓋部材3および固定部材2は、ここでは何れも金属製とした。
次に、本発明の実施形態に係るセンサ設置治具1を用いて、円筒部材の表面にセンサを取り付ける方法を説明する。なお、円筒部材の一例として、配管5の表面に、温度センサや、温度センサとヒータとの組み合わせなどからなるフィルム状のセンサ6を取り付ける場合を説明する。
まず、図3に示すように、配管5の表面にセンサ6を配置し、センサ6を取り囲むようにして固定部材2を配管5の表面に当接させる。この場合、センサ6は養生テープなどを用いて配管5の表面に仮固定すると作業がしやすい。また、配管5の表面に配置されたセンサ6が、固定部材2の天板部分10にある開口部12の下に来るように位置合わせして、固定部材2を配管5の表面に当接させる。また、固定部材2を配管5の表面に当接させる際に、天板部分10の左右両端に形成されている一対のレール部11の下端を、配管5の表面にそれぞれ密着させる。互いに平行に配置された一対のレール部11は、いずれも同じ高さであり、かつ、長手方向の全長に渡って均一の高さを有しているので、このように一対のレール部11の下端を配管5の表面に密着させることにより、固定部材2を固定する場合、一対のレール部11の下端が円筒部材(配管5)の表面に密着させられることにより、必然的に、固定部材2の天板部分10の長手方向が、配管5の長手方向と一致した状態となる。
こうして、配管5の表面に配置されたセンサ6が固定部材2の天板部分10にある開口部12の真下となるように位置合わせしつつ、固定部材2の天板部分10の長手方向を配管5の長手方向と一致させた状態で固定部材2を配管5の表面に当接させて、例えばバンド30を固定部材2の天板部分10の上に通して配管5の周囲に巻き付ける。こうして、バンド30で固定部材2を配管5の表面に固定する。バンド30で押さえる位置は天板部分10の長手方向の両端部になるべく近い位置とし、後で固定部材2の上に蓋部材3を重ねる際に、バンド30が邪魔とならないようにする。なお、天板部分10の長手方向の両端部には折り返し部14が形成されているので、バンド30を両端部に近づけても天板部分10の上から外れる心配が無い。
次に、配管5の表面に固定された固定部材2に、蓋部材3を取り付ける。この場合、先に図1、2で説明したように、固定部材2の天板部分10の両端近傍に設けられた一対のボルト13を、蓋部材3の蓋天板部分20に設けられた孔25にそれぞれ通して、固定部材2の天板部分10の上に蓋部材3の蓋天板部分20を重ねる。そして、蓋部材3の上からナット26をボルト13に装着して、ナット26を締めることにより、固定部材2に対して蓋部材3を固定する。このように固定部材2に蓋部材3を固定すると、前述の位置決め手段(この実施の形態では、蓋部材3のカバー部材21の内側が固定部材2のレール部11の外側に当接して位置決めされる構成が該当)により、固定部材2と蓋部材3とが水平方向に相互に位置決めされ、その結果、蓋部材3の蓋天板部分20の長手方向および弾性部材22の長手方向も配管5の長手方向と一致した状態となる。
また、図4に示すように、固定部材2の天板部分10の上に蓋部材3の蓋天板部分20を重ねることにより、蓋部材3の蓋天板部分20の下面に取り付けられている弾性部材22が、天板部分10の中央に設けられた開口部12に通されることとなる。弾性部材22は、圧縮されていない状態では、固定部材2よりも高い高さを有しているので、固定部材2に蓋部材3を固定すると、配管5の表面に配置されたセンサ6が、弾性部材22の下面(配管5の表面と向かい合う面)によって均一に押圧され、配管5の表面にセンサ6が圧着させられる。その結果、配管5の表面にセンサ6が密着して設置される。
なお、配管5の表面に固定部材2を固定するのに使用されるバンド30は、弾性部材22でセンサ6を圧着させる際に発生する反発力に十分耐えられるものとする。また、センサ6を圧着させる際に弾性部材22は横方向に広がるので、固定部材2の天板部分10に設ける開口部12の大きさは、弾性部材22の周囲より一回り大きいことが望ましい。開口部12が弾性部材22の周囲と同じ大きさであると、取付け時に圧縮された弾性部材22の一部が蓋部材3の蓋天板部分20の下面と固定部材2の天板部分10の上面との間に侵入し、挟み込まれてしまう可能性があるためである。
本発明のセンサ設置治具1を用いることにより、誰が取付けても同じ圧力で配管5の表面にセンサ6を密着して設置できるようになる。ナット26を十分に締め上げ、蓋天板部分20の下面と固定部材2の天板部分10の上面が接触すると、それ以上締め上げようとしてもナット26が回らなくなる。これによりナット26が確実に締まっていると判断でき、誰が取付けても蓋天板部分20の下面から配管5の表面までの距離を一定に保つことができる。結果として弾性部材22を一定の割合まで圧縮させ、センサ6を配管5の表面に一定の圧力で固定できる。さらに締め上げは、前述通りナット26が回らなくなるまで締上げれば良いため、例えばトルクレンチなど、特殊な工具を使用する、もしくは特殊な技能を有する者が設置する、といった必要もない。また、製作時に固定部材2が任意の高さになるように管理することで、治具の個体差による取付け誤差も回避できる。こうして、固定部材2に対して常に同じ条件で蓋部材3を固定することができ、作業者による個人差が無く、センサ6の設置圧力の不足や取付け誤差の発生を回避できる。これにより、測定精度が安定し、例えば配管内を流れる流体の流量を、精度良く検出することが可能となる。
図5に示すように、センサ設置治具1を用いてセンサ6を固定することにより、弾性部材22はセンサ6(配管5)と蓋部材3の蓋天板部分20の下面との間に挟まれて圧縮される。この際、弾性部材22は配管5の表面の形状にしたがって変形しつつ、センサ6を任意の力で押し付ける。そのため、設置する配管5の口径が異なっても、センサ設置治具1を用いてセンサ6を配管5の表面に密着させることができる。ここで、配管5の口径が小さくなればなるほど弾性部材22の圧縮量Fは増加する。圧縮量Fが変化すると、配管5の表面へのセンサ6の密着度が変化し、測定結果に影響を及ぼす。これに対しては、任意の高さに固定したセンサ設置治具1を用いて配管5の口径ごとにデータを取り、補正を行う。もしくは、図6に示すように、蓋部材3の蓋天板部分20の下面と固定部材2の天板部分10の上面との間にスリーブ(高さ調整用の板、スペーサなど)31を挟み込み、ナット26を締め上げた時の蓋部材3の高さを調整し、口径が異なっても弾性部材22が一定の割合で圧縮されるように調整してもよい。
また、天板部分10の左右両端に形成された一対のレール部11が互いに同じ高さで、長手方向の全長に渡って均一であるため、レール部11の下端を配管5の表面に密着させることにより、固定部材2の天板部分10の長手方向を配管5の長手方向と一致させて取り付けることができる。仮に配管5に対してセンサ設置治具1が斜めに取り付けられてしまった場合は、センサ設置治具1が不安定になり、並行に取付けられていないことがわかる。また、固定部材2がバンド30で配管5に対して堅固に固定されていない場合、ナット26を締め上げた際に弾性部材22の反発力で固定部材2が浮き上がる。したがって、センサ設置治具1でセンサ6を固定した際に、固定部材2のレール部11が配管5の表面から浮き上がっているかどうかの状態を確認することで、バンド30の緩みを現場において目視で確認できる。レール部11が浮き上がっていなければ、設置良好であり、レール部11が浮き上がっていると設置不良である。
また、配管5の運用中に配管5内に水等が流れていると、微小な振動が発生する。その振動により測定途中にバンド30が固定部材2の天板部分10の上から脱落することが考えられる。しかしながら、天板部分10の長手方向の両端部には折り返し部14が形成されているので、バンド30は天板部分10の上から外れる心配が無く、測定中の脱落を防止することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
先に説明した取付け手順では、センサ6を配管5の表面に先に配置する例を示した。しかし、センサ6が配管5に対して所定の位置に設置されていないと、固定部材2を固定する際にレール部11の下端と配管5の間にセンサ6が挟まれ、センサ6がせん断されることが考えられる。かかる不具合を防止するために、弾性部材22の下面(内面)にセンサ6を予め装着しておいてもよい。こうすることで、センサ6を一体化させた弾性部材22を圧着させることで、センサ6は必ず所定位置に配置されることとなり、取付け誤差の低減につながる。また、取付け作業性の向上にもつながる。また、センサ6は、特許文献1などに示されているような、ヒータや、第一温度センサ6aおよび第二温度センサ6bの組み合わせであっても良い。このような第一温度センサ6aと第二温度センサ6bの組み合わせで測定を行う技術では、流体に奪われた熱(ヒータにより付与された熱)をヒータ下部に設置した第二温度センサ6bとその上流側に設置した第一温度センサ6aの差(温度差)から流量を求める場合、第一温度センサ6aと第二温度センサ6bとが配管5の軸方向(即ち配管内の流体が流れる方向)に沿って並んで配置されていないと、流量測定精度が低下する。これを防止するために、図7に示すように、弾性部材22の内面(配管5の表面と向かい合う面)において、第一温度センサ6aと第二温度センサ6bが、配管5の軸方向に沿って並ぶような配置となるように、予め位置決めされて装着されていても良い。
また、固定部材2を配管5に固定する手段はバンド30でなくても良い。例えば、特許文献1に示されるように、磁石を用いて固定することも可能である。また、固定部材2に蓋部材3を取り付ける手段は、ボルト13とナット26でなくても良く、例えば、固定部材2と蓋部材3とをクリップでバネ等の付勢力により挟んで取り付けても良い。
本発明は、配管等の円筒部材の表面に各種センサを設置する場合に好適である。
1 センサ設置治具
2 固定部材
3 蓋部材
5 配管
10 天板部分
11 レール部
12 開口部
13 ボルト
14 折り返し部
20 蓋天板部分
21 カバー部分
22 弾性部材
25 孔
26 ナット
30 バンド
31 スリーブ

Claims (9)

  1. 円筒部材の表面にセンサを設置する治具であって、
    円筒部材の表面に固定される固定部材と、前記固定部材に取り付けられる蓋部材と、円筒部材の表面にセンサを圧着させる弾性部材と、を有し、
    前記固定部材には、所定の間隔を空けて互いに平行に配置された一対のレール部が形成され、
    円筒部材に設置された際に円筒部材の長手方向となる前記固定部材の両端部には、円筒部材から外側に向かって突出する折り返し部が形成され、
    前記弾性部材を前記蓋部材の下面に配置して、前記固定部材に前記蓋部材を取り付けることにより、前記弾性部材によって前記センサが円筒部材の表面に圧着させられ、前記蓋部材の下面が円筒部材の表面から所定距離となるよう設定されていることを特徴とする、円筒部材表面へのセンサ設置治具。
  2. 円筒部材の表面にセンサを設置する治具であって、
    円筒部材の表面に固定される固定部材と、前記固定部材に取り付けられる蓋部材と、圧縮されていない状態で固定部材よりも高い高さを有する弾性部材と、を有し、
    前記固定部材には、所定の間隔を空けて互いに平行に配置された一対のレール部が形成され、
    円筒部材に設置された際に円筒部材の長手方向となる前記固定部材の両端部には、円筒部材から外側に向かって突出する折り返し部が形成され、
    前記弾性部材を前記蓋部材の下面に配置して、前記固定部材に前記蓋部材を取り付けることにより、前記弾性部材によって前記センサが円筒部材の表面に圧着させられ、前記蓋部材の下面が円筒部材の表面から所定距離となるよう設定されていることを特徴とする、円筒部材表面へのセンサ設置治具。
  3. 前記蓋部材は、ボルトとナットにより、前記固定部材に取り付けられることを特徴とする、請求項1または2に記載のセンサ設置治具。
  4. 前記蓋部材は、直接またはスリーブを介在させて、前記固定部材に取り付けられることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のセンサ設置治具。
  5. 前記センサは少なくとも第一温度センサおよび第二温度センサを有し、
    円筒部材に設置された際に前記蓋部材と前記固定部材とが相互に位置決めされる位置決め手段を備え、
    円筒部材に設置された際に前記第一温度センサと前記第二温度センサが円筒部材の軸方向に沿って並ぶように、前記弾性部材の内面に前記第一温度センサと前記第二温度センサが装着されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のセンサ設置治具。
  6. 円筒部材の表面に固定される固定部材と、前記固定部材に取り付けられる蓋部材と、円筒部材の表面にセンサを圧着させる弾性部材と、を有する治具を用いて、円筒部材の表面にセンサを設置する方法であって、
    前記固定部材には、所定の間隔を空けて互いに平行に配置された一対のレール部が形成され、
    円筒部材に設置された際に円筒部材の長手方向となる前記固定部材の両端部には、円筒部材から外側に向かって突出する折り返し部が形成され、
    前記一対のレール部の下端を円筒部材の表面に密着させることにより、前記固定部材の長手方向が円筒部材の長手方向と一致した状態にされ、
    前記弾性部材を前記蓋部材の下面に配置して、前記固定部材に前記蓋部材を取り付けることにより、前記弾性部材によって前記センサが円筒部材の表面に圧着させられることを特徴とする、円筒部材表面へのセンサ設置方法。
  7. 前記蓋部材は、前記固定部材の前記レール部の外側を覆う位置に配置される一対のカバー部分を有しており、
    前記固定部材に対して前記蓋部材を固定すると、前記カバー部分の内側が前記レール部の外側に当接して位置決めされることを特徴とする、請求項6に記載の円筒部材表面へのセンサ設置方法。
  8. 前記蓋部材は、直接またはスリーブを介在させて、前記固定部材に取り付けられることを特徴とする、請求項6または7に記載のセンサ設置方法。
  9. 円筒部材の表面に固定される固定部材と、前記固定部材に取り付けられる蓋部材と、円筒部材の表面にセンサを圧着させる弾性部材と、を有する治具を用いて、円筒部材の表面に設置されるセンサの測定精度を向上させる方法であって、
    前記固定部材には、所定の間隔を空けて互いに平行に配置された一対のレール部が形成され、
    円筒部材に設置された際に円筒部材の長手方向となる前記固定部材の両端部には、円筒部材から外側に向かって突出する折り返し部が形成され、
    前記一対のレール部の下端を円筒部材の表面に密着させることにより、前記固定部材の長手方向が円筒部材の長手方向と一致した状態にされ、
    前記弾性部材を前記蓋部材の下面に配置して、前記固定部材に前記蓋部材を取り付けることにより、前記弾性部材によって前記センサが円筒部材の表面に圧着させられることを特徴とする、センサ測定精度向上方法。
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