JP6538947B1 - ボルトナット保護キャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】被せたボルトナットに対する防錆効果が確実に得られるようにする。
【解決手段】一端12aが閉鎖された筒状でボルト52の端部を覆うボルト被覆部12と、ボルト被覆部12の他端から連設されてボルト52に螺合したナット53を覆う筒状のナット被覆部13を有し、ボルト被覆部12の内部にボルト52の雄ねじが螺合する雌ねじ14が形成されたボルトナット保護キャップ11において、ナット被覆部13の他端の当接面18に挟み付けられる環状をなす別体のパッキン31を付属して、良好な止水性と緩み止めを実現する。
【選択図】図5

Description

この発明は、被固定物の表面から突出するボルトの端部とボルトに螺合されたナットを保護するボルトナット保護キャップに関する。
ボルトナット保護キャップとしては、下記特許文献1に開示されたものがある。
この保護キャップは、一端が閉鎖された筒状でボルトとナットを覆う大きさに形成されており、内部における一端には、内筒が形成され、内筒の内周面にボルトに螺合するねじが形成されている。使用に際しては保護キャップをボルトとナットに被せて、内筒のねじをボルトに螺合し、保護キャップの他端の当接面を被固定物の表面に当ててボルトナットを被覆する。
しかし、保護キャップの当接面に被固定物の表面との間で止水を行うパッキンは開示されていない。
下記特許文献2には、保護キャップの他端の当接面が外周方向に広がる鍔部で構成され、当接面に設けられた環状の凹溝に、防錆油又は接着剤を充填又は塗布する保護キャップが開示されている。この保護キャップによれば、防錆効果あるいは接着効果を十分に発揮できるとされている。
しかし、防錆油又は接着剤を充填又は塗布する作業は面倒である。
保護キャップではなく袋ナットではあるが、下記特許文献3には、当接面に溝を設けて、その溝にパッキンを一体に備えたものが開示されている。
しかし、パッキンを一体に備えた場合には、ボルトに対する取り付け作業が容易であるものの、溝にパッキンを固定している構造であるため、丁寧に作業を行わないと止水性が不十分になるおそれがある。つまり、パッキンの質にもよるが、被固定物の表面に対する締め付け時に、パッキンにおける被固定物の表面に接する面のみにひずみが生じるので、保護キャップに加える回転力のわりに十分な締め付けができずに、所期の止水性が得られない場合がありうる。
実開平3−104517号公報 実公平7−5292号公報 実開昭60−756715号公報
この発明は、ボルトナットに対する防錆効果が確実に得られるようにすることを主な目的とする。
そのための手段は、一端が閉鎖された筒状でボルトの端部を覆うボルト被覆部と、前記ボルト被覆部の他端から連設されて前記ボルトに螺合したナットを覆う筒状のナット被覆部を有し、前記ボルト被覆部の内部に前記ボルトの雄ねじが螺合する雌ねじが形成されたボルトナット保護キャップであって、前記ナット被覆部の他端の当接面に環状をなすパッキンが備えられ、前記ボルト被覆部と前記ナット被覆部の間の段差部の天井面に、前記ボルトのねじ山間隔よりも薄い厚さで円環状をなし、内周縁が前記ボルトのねじ谷に入り込む大きさの変形可能な内パッキン備えられたボルトナット保護キャップである。
この構成では、ナット被覆部の当接面のパッキンを被固定物の表面との間に挟み付ける雌ねじの螺合に先立って、内パッキンの内周縁部は弾性変位を伴ってボルトのねじに係止する。また内パッキンはボルトのねじに対する係止によって、保護キャップの回転動作に負荷を与える。
この発明によれば、十分な締め付け力によってパッキンが圧縮されて十分な止水性を得られる上に、内パッキンによる抵抗付与と相まって、保護キャップは緩みにくく、封止状態が強力に維持され、確実な防錆効果が得られる
ボルトナット保護キャップの使用状態の斜視図。 ボルトナット保護キャップの片側断面図。 内パッキンの斜視図。 パッキンとボルトナット部分を示す平面図。 ボルトナット保護キャップの固定状態の断面図。 ボルトナット保護キャップの固定途中の断面図。 試験1の結果を示す写真。 試験2の結果を示す写真。 試験3の結果を示す写真。 他の形状に係るボルトナット保護キャップの固定状態の片側断面図。 他の形状に係るボルトナット保護キャップの固定状態の片側断面図。
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
図1に、ボルトナット保護キャップ11(以下、「保護キャップ」という)の使用状態の斜視図を示す。
この図に示すように保護キャップ11を用いた保護構造は、被固定物51の表面51aから突出するボルト52の端部とボルト52に螺合した2個のナット53を覆って外界から遮断し、水分や汚れなどの付着を防止してボルト52とナット53の防錆をはかるものである。
保護キャップ11は、図2に示したように別体のパッキン31を付属して構成される。
保護キャップ11は、全体が透明であり、合成樹脂で形成されている。合成樹脂には、例えばポリカーボネートのように、耐候性を有し透明度の高い材料が好適に使用される。
保護キャップ11は大きく2つの部分からなる。これら2つの部分とは、一端から順に、ボルト被覆部12と、ナット被覆部13である。
ボルト被覆部12は、一端12aが閉鎖された筒状で、ボルト52の端部を覆う部分であり、横断面円形である。ボルト被覆部12の太さは、ボルト52に嵌合対応する太さに設定され、ボルト被覆部12の内部である内周面には、ボルト52の雄ねじが螺合する雌ねじ14が形成されている。ボルト被覆部12の長さは、保護キャップ11の他端を被固定物51の表面51aにパッキン31を介して押し当てたときでもボルト52を被覆できる長さに設定される。好ましくは、ボルト被覆部12の長さは、手のひらの中央をボルト被覆部12の一端12aに当てた状態でも指先がナット被覆部13に達して回転力を付与できる長さであるとよい。
ナット被覆部13は、ボルト被覆部12の他端から連設されてボルト52に螺合したナット53、厳密にはボルト52の一部も覆う筒状に形成されている。ボルト被覆部12がボルト52の太さに合わせて形成されておりナット被覆部13がナット53を被覆可能な大きさであるので、ナット被覆部13はボルト被覆部12よりも大経であり、横断面形状はボルト被覆部12と同じ円形である。
ボルト被覆部12とナット被覆部13の間には、小径のボルト被覆部12から、それよりも大経のナット被覆部13に移行する円環状の段差部15が形成されている。段差部15は外周側が他端に下がる方向に傾斜した偏平な円錐状である。
ナット被覆部13の他端には、開口縁部16が形成されている。開口縁部16は、ナット被覆部13の他端に位置して、ナット53の下に挟み込んだ座金54、厳密にはナット53の一部も覆う短筒状である。座金54はナット53よりも大経であるので、開口縁部16は最も大経となる。開口縁部16の横断面形状も円形である。ナット被覆部13における開口縁部16への移行部分には傾斜面17が形成されている。
開口縁部16の他端は、装着時に押圧力を発揮する当接面18であり、当接面18は適宜幅の平らな円環状に形成されている。
保護キャップ11の外周面の他端部、つまり開口縁部16の外周面には、外周方向に突出し、開口縁部16の高さ方向に延びる複数の凸リブ19が形成されている。凸リブ19は等間隔に配設されている。凸リブ19の長さは、開口縁部16より上、つまりナット被覆部13の上部やボルト被覆部12に至る長さであってもよい。
以上の部分が透明の合成樹脂で一体成形された一つの部材である。
保護キャップ11の内面のうち段差部15の天井面15aには、内パッキン21が備えられている。内パッキン21は、図3に示したように薄い円環状に形成されており、内周縁がボルト52のねじ谷に入り込む大きさの変形可能なものである。内パッキン21は、内周縁部に径方向に延びる複数本のスリット22を有している。スリット22の本数は図面では4本としたが、本数は適宜設定できる。
内パッキン21の天井面15aに対向する面には粘着剤23が塗布され、天井面15aに対して貼り付けて固定される。固定に際しては粘着剤23を有する面を天井面15aに押し付けることになるが、前述のように内周縁部にスリット22を有しているので、天井面15aに対する納まりが良く作業しやすい。
内パッキン21には、適宜の材料のものが用いられるが、透明であるものが良く、例えば耐熱性と耐寒性に優れたシリコーンゴム製のものが好適に使用できる。
保護キャップ11に付属されるパッキン31は、図2に示したように環状であり、偏平形状である。具体的にはパッキン31は全周にわたって同一幅の円環状で、断面形状は長方形である。
図4に、ボルト52、ナット53及び座金54と、座金54の周囲に位置させたパッキン31の平面図を示す。図4中、仮想線は当接面18を示している。
この図に示すように、パッキン31の内径は当接面18の内径よりも小さく、パッキン31の外径は当接面18の外径と同等の大きさである。ここで、同等とは、大きさの程度が同じことを指し、パッキン31の外径が当接面18の外径と同一であることのほか、パッキン31の外径が当接面18の外径よりも若干大きいことも含む意味である。好ましくは、座金54の外径とパッキン31の内径との差にもよるが、パッキン31の外径が当接面18の外径よりもわずかに、具体的には1mmから2mm程度大きく、凸リブ19を有する部分の外径以下の大きさであるとよい。
パッキン31の内径は、座金54の外径よりも若干大きく、座金54に嵌合対応する大きさである。
パッキン31は、適宜の材料で構成されるが、例えばクロロプレンゴムが好適に使用できる。クロロプレンゴムは機械的強度及び耐候性に優れており、ガス透過率が小さいからである。
以上のように構成された保護キャップ11は、次のように使用される。
まず、図5に示したように、被固定物51の表面51aから突出したボルト52の基部の座金54の周りにパッキン31を置く。ボルト52とナット53と座金54と被固定物51の表面51aには、図1に示したようにボルトの長手方向に延びる直線Lをマジックインキなどで付しておくと、後でナット53が緩んだ場合に、そのことが外部から視認しただけでわかることになる。
パッキン31を被固定物51の表面51aに置いた状態で、ボルト52とナット53と座金54に保護キャップ11を被せるように覆って、ボルト被覆部12の雌ねじ14をボルト52に螺合する。雌ねじ14の螺合に先立って、内パッキン21の内周縁部は弾性変位を伴ってボルト52のねじに係止する。また内パッキン21はボルト52のねじに対する係止によって、保護キャップ11の回転動作に負荷を与える。
保護キャップ11の回転に伴いナット被覆部13の当接面18は被固定物51の表面51aに向けて降下し、回転しながらパッキン31に接する。パッキン31は、保護キャップ11の回転を受けて被固定物51の表面51aとの間で相対回転するとともに、当接面18との間でも相対回転する。外周面の他端部に複数の凸リブ19が形成されているので、回転作業はしやすく、強力に締め付けることができる。
偏平なパッキン31は、歪を生じることなく雌ねじ14の螺合で円滑にかつ十分に締め込まれた保護キャップ11の当接面18によって被固定物51の表面51aとの間に強く挟み付けられて、被固定物51の表面51aとの間と、当接面18との間において、良好な封止状態が得られる。
しかも、十分な締め付け力によってパッキン31は圧縮されるので、内パッキン21による抵抗付与と相まって、保護キャップ11は緩みにくく、封止状態が強力に維持される。
被固定物51の表面51aから突出しているボルト52が下向きや横向きの場合には、図6に示したように、保護キャップ11の当接面18にパッキン31を乗せた状態にして、保護キャップ11の雌ねじ14をボルト52に螺合する。この場合も、雌ねじ14の螺合に先立って内パッキン21がボルト52のねじに係止する。このため、保護キャップ11から手を放しても保護キャップ11がボルト52から脱落することはなく、作業性が良好である。
パッキン31は別体ではあるが、偏平形状であるので、被固定物51の表面51aに置いた時も保護キャップ11の当接面18の上に置いた時も、安定性が良くねじれたりすることもなく、扱いやすく、所望の挟み付け状態が得られる。特に、パッキン31の内径が座金54に嵌合対応する大きさであると、取り付け時にパッキン31の位置が即座に決まる。
また、パッキン31の内径は当接面18の内径よりも小さく、パッキン31の外径は当接面18の外径と同等の大きさであるので、パッキン31は当接面18によって確実に挟み付けられる一方、パッキン31の外周部が当接面18から大きくはみ出すことはない。このため、不測の外力を受けたりしてパッキン31が損傷したりするおそれを回避できる。つまり、保護キャップ11による締め付けに関係ないことからパッキン31が損傷して止水性を損なうことを防止する。
さらに、保護キャップ11は全体が透明であるので、内部が良好に視認可能である。このため、ナット53の緩みのほか、万が一の錆の発生も一目で確認でき、錆の発生があった場合には、錆取りや保護キャップ11の交換などの対策を迅速にとることができる。
前述のような保護キャップ11を用いた保護構造の防錆効果を検証すべく、「JASO M609−91」に基づく複合サイクル腐食試験(CCT)を行った。
試験は、厚さ3.2mmで、たてよこ100mmの「ZAM」(登録商標。溶融亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金めっき鋼板)材からなる板材にボルトを挿通しナットで締め付けた試験体を用いた。ボルトの太さはM24である。
試験体のボルト、ナット及び座金には、鉄にユニクロめっきを施したものと、鉄に溶融亜鉛めっきを施したものと、ステンレス製のものを用いた。
試験条件は、1サイクルを、2時間の塩水噴霧と、4時間の乾燥と、2時間の湿潤として、200サイクル繰り返した。塩水噴霧条件は、温度35±1℃、塩化ナトリウム濃度5±0.5%とし、乾燥条件は、温度60±1℃、相対湿度20〜30%RHとし、湿潤条件は、温度50±1℃、相対湿度95RH以上とした。
試験1では、ユニクロめっきのボルト等を用いた試験体のみのもの(試験体A)と、ユニクロめっきのボルト等を用いた試験体と前述した保護キャップのパッキンなしのもの(試験体B)に対して、複合サイクル腐食試験を行った。
この結果は、図7の写真に示すとおりである。
すなわち、試験体Aでは、40サイクルの時点でひどい赤錆が発生しているのに対して、試験体Bでは、座金に白錆が若干みられる程度である。80サイクルになると、試験体Aでは、さらに赤錆が進行し、ボルトだけではなくナット全体が赤錆で覆われた。これに対して試験体Bでは、下のナットに白錆が見られた。120サイクルになると、試験体Aでは、板材も含めて全体に赤錆が進行している。この後、試験体Aでは、160サイクル、200サイクルと、赤錆がさらに進行するばかりである。試験体Bでは、120サイクルの段階で、上のナットまで黒く変色し、160サイクルでは、ボルトのねじまで黒く変色し、200サイクルでもボルトのねじまでが黒く変色していることが認められた。
この結果から、パッキンなしでも保護キャップを付けることによって、錆の発生を抑制することが可能であることがわかる。
試験2では、溶融亜鉛めっきのボルト等を用いた試験体のみのもの(試験体C)と、溶融亜鉛めっきのボルト等を用いた試験体と前述した保護キャップのパッキンなしのもの(試験体D)と、溶融亜鉛めっきのボルト等を用いた試験体と前述したパッキンありの保護キャップのもの(試験体E)に対して、複合サイクル腐食試験を行った。
この結果は、図8の写真に示すとおりである。
すなわち、試験体Cでは、40サイクルで赤錆が見られ、80サイクルではその赤錆が進行していることがわかる。一方、試験体Dでは、40サイクルでは錆は確認できない。80サイクルになると、上下2個のナットが黒く変色した。この点、パッキンありの試験体Eの場合には、80サイクルに至っても、錆は見られない。
試験体Cでは、120サイクルになると赤錆がさらに進行し、160サイクル、200サイクルと繰り返すに従って赤錆が進行することがわかる。パッキンなしの試験体Dは、120サイクルになると、上下のナットのほか、ボルトまで黒色に変色し、160サイクル、200サイクルと経ても変色したままであった。一方、パッキンありの試験体Eでは、120サイクル、160サイクル、200サイクルとサイクルを重ねても、錆は一切発生しなかった。
この結果から、パッキンを付属した保護キャップを用いると、錆の発生を完全に防止することが可能であることがわかる。また、パッキンありの保護キャップを用いた場合には、錆が生じないので、高い透明性を有している保護キャップを通しての内部の高い視認性は維持されていることもわかる。
試験3では、ステンレス製のボルト等を用いた試験体のみのもの(試験体F)と、ステンレス製のボルト等を用いた試験体と前述した保護キャップのパッキンなしのもの(試験体G)と、ステンレス製のボルト等を用いた試験体と前述したパッキンありの保護キャップのもの(試験体H)に対して、複合サイクル腐食試験を行った。
この結果は、図9の写真に示すとおりである。
すなわち、試験体Fでは、40サイクルにおいて座金の下に白錆が見られ、ボルトには赤錆が見られた。80サイクルになると、ボルトの赤錆が進行した。一方、試験体Gでは、40サイクルでも、80サイクルでも、錆の発生は見られない。パッキンありの試験体Hの場合も、80サイクルに至っても、錆は見られない。
試験体Fでは、120サイクル、160サイクル、200サイクルと、徐々に赤錆が進行してゆくことがわかる。一方、パッキンなしの試験体Gは、200サイクルに至っても、錆は見られない。パッキンありの試験体Hの場合も、200サイクルになっても、錆は一切発生しなかった。
この結果から、パッキンなしの場合でも錆防止が可能な場合があるが、パッキンを付属した保護キャップを用いると、錆の発生を完全に防止できることがわかる。また、パッキンありの保護キャップを用いた場合に、試験2の結果と同じで、内部の高い視認性が維持されていることもわかる。
以上の試験結果から、環状をなす別体のパッキンを付属した前述の保護キャップを用いると、高い防錆効果が得られるといえる。
以上の説明では、ナットを2個重ねて止める場合に使用する保護キャップを例示したが、図10に示したように、ナットを1個使用する場合に用いられる保護キャップ11としてもよく、図11に示したように高力ボルトナットを使用する場合に用いられる保護キャップ11としてもよい。いずれの場合も、ボルトナットの大きさに対応して寸法が適宜設定される。
図10に示した保護キャップ11のように、ボルト被覆部12とナット被覆部13の間の段差部15が水平である場合には、内パッキン21は、前述のスリット22を省略するとよい。
図11に示した保護キャップ11のように、高力ボルトナットの保護に使用する場合には、前述のような高い気密性、封止性を得られることから、特に高力ボルトナットにおいてこれまで用いられていた防錆油の充填を省略することができる。
以上に説明した構成はこの発明を実施するための一形態であって、この発明は前述の構成のみに限定されるものではなく、その他の構成を採用することができる。
11…ボルトナット保護キャップ
12…ボルト被覆部
12a…一端
13…ナット被覆部
14…雌ねじ
15…段差部
15a…天井面
18…当接面
19…凸リブ
21…内パッキン
31…パッキン
52…ボルト
53…ナット
54…座金

Claims (6)

  1. 一端が閉鎖された筒状でボルトの端部を覆うボルト被覆部と、前記ボルト被覆部の他端から連設されて前記ボルトに螺合したナットを覆う筒状のナット被覆部を有し、前記ボルト被覆部の内部に前記ボルトの雄ねじが螺合する雌ねじが形成されたボルトナット保護キャップであって、
    前記ナット被覆部の他端の当接面に環状をなすパッキンが備えられ、
    前記ボルト被覆部と前記ナット被覆部の間の段差部の天井面に、前記ボルトのねじ山間隔よりも薄い厚さで円環状をなし、内周縁が前記ボルトのねじ谷に入り込む大きさの変形可能な内パッキン備えられた
    ボルトナット保護キャップ。
  2. 前記内パッキンに、前記内周縁から径方向にのびるスリットが形成された
    請求項1に記載のボルトナット保護キャップ。
  3. 前記スリットが複数本形成された
    請求項に記載のボルトナット保護キャップ。
  4. 前記ボルト被覆部と前記ナット被覆部の全体が透明である
    請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載のボルトナット保護キャップ。
  5. 前記内パッキンが透明である
    請求項に記載のボルトナット保護キャップ。
  6. 外周面の他端部に、外周方向に突出する複数の凸リブを有する
    請求項1から請求項のうちいずれか一項に記載のボルトナット保護キャップ。
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