JP6536393B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成方法に関し、詳しくは、インクジェットヘッドのノズルから巨大液滴を吐出させることにより、印刷媒体上に目視及び触感に優れた凹凸を有する加飾効果を備えた印刷物を安定して生産することができる画像形成方法に関する。
従来、加飾効果が付与された凹凸の印刷物を得る方法としては、例えば、版を用いて印刷媒体上に図柄等を凹凸状に印刷する方法や、別途形成しておいた図柄等を印刷媒体上に接着又は転写する方法がある。しかし、何れの方法も、専用の版や接着、転写作業を必要とし、コストがかかる上に生産性も悪い。
一方、印刷技術の一つとしてインクジェット法が知られている。インクジェット法は、様々な印刷媒体に非接触で任意の画像を形成できることから、近年様々な分野において盛んに利用されている。
特許文献1には、安定した画像を形成する技術に関して、色材、水及び水溶性有機溶剤を含み、25℃における粘度が5mPa・s以上のインクを、口径30μm以下のノズルを有するインクジェットヘッドから、15kHz以上の駆動周波数で吐出させることが開示されている。
また、特許文献2には、液滴を安定吐出させるための技術に関して、ノズル内のメニスカスの引き込み量を所定の条件となるように設定し、1pl以下の微小液滴を安定吐出させることが開示されている。
さらに、特許文献3には、平均表面粗さRaが3μm以上の印刷媒体に液滴を付着させて画像記録を行う技術に関し、金属顔料と透明な球状粒子とを含有するインク組成物の液滴を吐出し、再帰反射性を有する画像を形成することが開示されている。
しかし、特許文献1〜3の何れも、加飾効果が付与された凹凸の印刷物を得る技術ではない。
なお、本発明における加飾効果とは、もともと媒体の表面にある「ざらざら感」だけでなく、印刷部及び画像を触感で認識できる効果を意味する。
特開2002−264333号公報 特開2003−165220号公報 特開2010−158849号公報
本発明者は、インクジェット法を用いて印刷媒体表面に新たな凹凸による画像を形成することで、加飾効果が付与された凹凸の印刷物を形成することを検討した。このような加飾効果が付与された印刷物は、陶器や磁器のタイルや壁紙等の表面が加飾された建造物の外装材や内装材として、建材やインテリアの分野における利用が期待される。また、家電製品や家具、文具、洗剤等の日用品や食品のパッケージ等、外装材の塗装における利用も期待される。
本発明者が実験により確認したところ、加飾効果によって印刷物の商品価値を出すためには、印刷媒体に着弾した液滴によって印字した後の該印刷媒体の印刷部表面における算術平均粗さ(Ra)が3μm以上であることが必要であることがわかった。このような表面粗さを有する凹凸の印刷物を得るには、インクジェットヘッドのノズルから巨大液滴を吐出する必要がある。
しかし、本発明者がさらに検討したところ、単に巨大液滴を印刷媒体に着弾させて画像を形成しても、それだけでは目視や触感が良好な加飾効果が付与された印刷物を形成することは困難であることがわかった。また、インクジェットヘッドのノズルから巨大液滴を吐出させる場合、ノズル内のメニスカスがブレイクし易くなり、印刷物を安定して生産することが難しいという問題もある。
そこで、本発明は、インクジェットヘッドのノズルから巨大液滴を吐出させることにより、目視及び触感に優れた凹凸を有する加飾効果を備えた印刷物を安定して生産することができる画像形成方法を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.インクジェットヘッドが備える複数のインク室に対応する複数のノズルからそれぞれ液滴を吐出して印刷媒体上に印字し、印刷物を形成する画像形成方法であって、
前記インクジェットヘッドの前記ノズルから70pl以上の前記液滴を吐出して、前記印刷媒体上にワンパスで印字を行い、印字後の前記印刷物表面における算術平均粗さ(Ra)が3μm以上となる凹凸の印刷物を形成することを特徴とする画像形成方法。
2.前記印刷媒体の印字前の算術平均粗さ(Ra)が、前記ノズルから吐出された前記液滴の半径の1/4以下であることを特徴とする前記1記載の画像形成方法。
3.前記ノズルから溢れ出るインクのメニスカスの最大突出量を、該ノズルの半径の2/3以下とすることを特徴とする前記1又は2記載の画像形成方法。
4.前記インクジェットヘッドは、前記インク室の入口に、インク流路を絞る絞り部を有することを特徴とする前記3記載の画像形成方法。
5.前記インクジェットヘッドは、粘度が5cp以上のインクを使用して前記印刷媒体上に前記液滴を吐出することを特徴とする前記1〜4の何れかに記載の画像形成方法。
6.前記インクジェットヘッドは、数平均粒子径が3μm以上の無機顔料を含有するインクを使用して前記印刷媒体上に前記液滴を吐出することを特徴とする前記1〜5の何れかに記載の画像形成方法。
7.前記インクジェットヘッドの前記ノズルの直径は、50μm以上であることを特徴とする前記6記載の画像形成方法。
8.前記インクジェットヘッドは、内部にフィルターを有していない共通インク室から、複数の前記インク室に対して共通にインクを供給する構造であることを特徴とする前記6又は7記載の画像形成方法。
9.前記インクジェットヘッドは、前記インク室を構成する少なくとも一つの壁面がシアモードで駆動する圧電素子によって形成されたシアモード型のインクジェットヘッドであることを特徴とする前記1〜8の何れかに記載の画像形成方法。
10.前記インクジェットヘッドの前記インク室は、アスペクト比(深さ/幅)が7以下であることを特徴とする前記9記載の画像形成方法。
11.前記インクジェットヘッドは、隣り合う前記インク室間の隔壁が前記圧電素子で構成され、前記インク室がインクの入口から出口に向けて直線状に形成された六面体形状のヘッドチップを有することを特徴とする前記9又は10記載の画像形成方法。
本発明によれば、インクジェットヘッドのノズルから巨大液滴を吐出させることにより、目視及び触感に優れた凹凸を有する加飾効果を備えた印刷物を安定して生産することができる画像形成方法を提供することができる。
印刷媒体表面に着弾した液滴によって凹凸が形成された印刷物の概念を示す断面図 本発明に係る画像形成方法を実施する際に使用される画像形成装置の一例を示す側面図 図2に示す画像形成装置の平面図 画像形成装置において好ましく使用されるインクジェットヘッドの一例を示す分解斜視図 (a)〜(c)は図4に示すインクジェットヘッドの液滴吐出時の動作を説明する説明図 図4に示すインクジェットヘッドに使用される駆動信号の一例を示す図 ノズル内のメニスカスの溢れの様子を説明する図 無機顔料の数平均粒子径に対する粒子数の分布を示すグラフ
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明は、インクジェットヘッドが備える複数のインク室に対応する複数のノズルからそれぞれ液滴を吐出して印刷媒体上に印字し、印刷物を形成する画像形成方法であって、インクジェットヘッドのノズルから70pl以上の液滴を吐出して、印刷媒体上にワンパスで印字を行い、着弾した液滴によって印字した後の算術平均粗さ(Ra)が3μm以上となる凹凸の印刷物を形成するものである。今までのインクジェットによる印刷物は、インクの中に十分な量の大粒子径の顔料を含んでいないインクのために、インクの層自体が2μm未満だったり、凹凸による表面粗さが達成できておらず、本発明の加飾効果を得ることができていない。
これにより、70pl以上の巨大液滴の着弾によって、印刷媒体上に着弾した液滴からなる大きな凸部が形成され、それが乾燥または硬化することによって凹凸を有する印刷物を得ることができる。この印刷物の凹凸は、図1に示すように、印刷媒体M自体が有する表面の凹凸ではなく、その表面に着弾した液滴500が硬化することによって新たに形成された凹凸である。
本発明において、得られる印刷物の加飾効果に優れる観点から、液滴は70pl以上とされるが、好ましくは70pl以上300pl以下とすることである。
70pl以上の液滴は、インクジェットヘッドのノズルから1回の吐出動作によって吐出される1滴の液滴によって形成してもよいが、ノズルから吐出される1滴の液滴の大きさには限界がある。この場合は、複数回の吐出動作によってノズルから複数の液滴を吐出させ、飛翔中に合体させることによって合計が70pl以上となる液滴を形成してもよい。また、複数回の吐出動作によってノズルから吐出された複数の液滴を、印刷媒体上のほぼ同一位置に着弾させることによって、合計が70pl以上となる液滴が着弾した印刷媒体を得るようにしてもよい。さらに、例えばノズルから100plの液滴を3滴連続吐出させ、飛翔中に合体させることによって、または印刷媒体上のほぼ同一位置に着弾させることによって、合計が300plの液滴が着弾した印刷媒体を得ることもできる。
着弾した液滴が硬化した後とは、印刷媒体上に着弾した液滴が液体から固体に相変化した後のことをいう。例えば、本発明において好ましく使用できるインクとして、UVインク等のような活性エネルギー線硬化型インクやセラミックインクが挙げられるが、活性エネルギー線硬化型インクの場合は、着弾した液滴が活性エネルギー線の照射によって硬化した後の状態をいう。また、セラミックインクの場合は、着弾した液滴が加熱により硬化した後の状態をいう。
また、液滴が着弾した印刷部位表面及び印刷媒体における算術平均粗さ(Ra)は、JIS B0601−2001における算術平均粗さ(Ra)である。
なお、本発明における算術平均粗さ(Ra)は、一般的な表面粗さ計によって測定することができる。具体的な表面粗さ計としては、オリンパス株式会社製のOLS4100や、株式会社ミツトヨ製の表面粗さ・輪郭形状測定機フォームトレーサSV−C4500等が好ましい。
ところで、本発明者の知見によると、加飾効果を効果的に発現させるためには、吐出された液滴の大きさと受け手側の印刷媒体の表面粗さとが密接に結びついており、これらの関係も考慮することが重要である。例えばセラミックタイルのように表面に微細な凹凸を有する印刷媒体を使用する場合、液滴の一部が印刷媒体表面の凹部に吸収されることにより、印字された液滴による凹凸効果が減退するおそれがあるからである。
このため、印刷媒体は、印字前の状態での算術平均粗さ(Ra)が、インクジェットヘッドのノズルから吐出された液滴の半径の1/4以下であるものが好ましい。これにより、印刷媒体上に着弾した液滴が凹部に吸収されにくく、液滴による新たな凸部によって良好に凹凸を形成することができ、印刷物に効果的に加飾効果を付与することができる。
このような算術平均粗さ(Ra)を有する印刷媒体としては、特に限定されないが、紙、セラミックタイル、壁に用いられる加工木材、または表面加工された木材、壁紙等に用いられる合紙やフリース(不織布)等や、建築の壁等に用いられるコンクリート、レンガ、瓦、陶磁器質タイル、繊維強化セメント板、鉄鋼、アルミニウム、金属板、ガラス、モルタル、漆喰、石、石膏ボード、木毛セメント板等、床等に用いられる木質フローリングやコルク、カーペット、クッションフロア、タイルなど多種多様なものなどや、天井等に用いるクロス(ビニール、紙クロス、布クロス)、木質系(ムク材、合材、繊維板)、無機質系(ロックウール板、石膏ボード)等が挙げられ、これらから適宜選ぶことができる。
なお、吐出された液滴の半径とは、ノズルから吐出後で且つ着弾前の状態の液滴の半径である。この液滴の半径は、ノズル面から500μm離れた位置における液滴を、マイクロスコープとストロボ光源を用いて撮像し、得られた液滴画像から、その液滴を球とみなした場合の径を算出することによって求められる。
本発明において、印刷媒体上にワンパスで印字を行うとは、印刷媒体上の所定の印字領域に対してインクジェットヘッドを1回だけ通過させ、その過程で印字を行って所望の画像を形成することである。
一般に、インクジェット方式には、このようなワンパス方式の他に、インクジェットヘッドを印刷媒体に対して主走査方向に複数回往復移動させることによって、所定の印字領域を液滴で埋めるスキャン方式がある。このスキャン方式は、所定の印字領域に対してインクジェットヘッドを複数回通過させるため、インクジェットヘッドの走査移動時及び反転時にノズル内のメニスカスに対して強い慣性力が頻繁に作用する。このため、ノズルから70pl以上の巨大液滴を吐出させる場合、吐出前の段階でノズル内のメニスカスが破れ、液滴が吐出されないノズル欠が発生するおそれがある。また、メニスカスに対してこのような強い慣性力を作用させないようにするためにインクジェットヘッドの走査速度を落とすと、印字速度は著しく低下してしまう。同一領域にインクジェットヘッドを複数回通過させるスキャン方式は、1つの印刷媒体当たりのパス回数が多く、それだけ製品出力時間がかかるため、走査速度を落とすと、生産性は一層低下してしまう。
しかし、本発明によれば、印刷媒体上にワンパスで印字を行うことにより、このようなメニスカスの破れによるノズル欠の発生を低減することができる。しかも、1つの印刷媒体当たりのパス回数は1回だけであるため、スキャン方式に比べて遥かに生産性を高めることができる。従って、インクジェット法によって、印刷媒体上に目視及び触感に優れた凹凸を有する加飾効果を備えた印刷物を安定して生産することができる。
なお、ワンパス方式としては、インクジェットヘッドを位置不動に固定し、このインクジェットヘッドに対して印刷媒体を一方向のみに搬送移動させて印字を行う方式と、位置不動の印刷媒体に対して、インクジェットヘッドを一方向のみに走査移動させて印字を行う方式と、印刷媒体とインクジェットヘッドとを共に相反する方向にそれぞれ移動させて印字を行う方式とがある。何れの場合も、スキャン方式に比べて生産性を低下させるおそれはないが、ノズル内のメニスカスの破れをより効果的に防止して生産性向上を図る観点からは、インクジェットヘッドを位置不動に固定し、このインクジェットヘッドに対して印刷媒体を一方向のみに搬送移動させて印字を行う方式とすることが好ましい。
本発明において使用されるインクは、粘度が5cp以上のインクであることが好ましい。印刷媒体上に着弾した液滴の濡れ広がりを抑えることができるため、より優れた凹凸を表現することができ、加飾効果を一層向上させることができる。インクの粘度は、高くなりすぎるとノズルからの吐出が困難になってくるため、50cp以下が適当である。
また、本発明において使用されるインクは、3μm以上の数平均粒子径を有する無機顔料が含まれたインクであることが好ましい。このような無機顔料を含有するインクは、加飾効果として印刷媒体の表面に摩擦の変化を付与し、得られる印刷物の質感をより向上させることができる。
無機顔料の粒子径は数平均粒子径である。粒子径は、通常図7に示すような粒子径に対応する粒子数の分布をとる。この分布曲線が線対象となる場合、粒子数のピークの粒子径が数平均粒子径と近似する。
本発明に使用される無機顔料としては、目的に応じて適宜公知の無機顔料を使用することができる。特に限定されないが、一例を挙げれば、カーボンブラック、酸化鉄、硫化水銀、炭酸カルシウム、カオリン、雲母、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化クロム、アルミ酸コバルト、アルミニウム粉、セラミック粉等がある。
次に、本発明に係る画像形成方法を実施する際に好ましく使用できる画像形成装置の一例について、図面を参照しながら説明し、本発明に係る画像形成方法についてさらに説明する。
図2は、画像形成装置の一例を示す側面図、図3は、図2に示す画像形成装置の平面図、図4は、図3に示す画像形成装置において好ましく使用できるインクジェットヘッドの一例を示す分解斜視図、図5(a)〜(c)は、図4に示すインクジェットヘッドの液滴吐出時の動作を説明する説明図、図6は、図4に示すインクジェットヘッドに使用される駆動信号の一例を示す図である。
図2、図3において、100は画像形成装置、1は画像形成装置100に設けられるインクジェットヘッド、2は画像形成装置100に設けられる搬送ベルト、Mは印刷媒体である。
画像形成装置100には、搬送ベルト2の搬送面2aに複数の印刷媒体Mが間隔をおいて載置されている。図2、図3に示す本実施形態では、印刷媒体Mとしてセラミックタイルを例示している。搬送ベルト2は、一対の回転ローラー21、21に架け渡されており、図示しない駆動源によって何れかの回転ローラー21が回動することによって回転移動し、搬送面2a上の印刷媒体Mを図中のY方向に向けて一定速度で搬送する。
インクジェットヘッド1は、搬送ベルト2の搬送面2aの上方に、ノズル面が搬送面2aと対面する垂直下向きとなるように配置されている。ノズル面には、図2、図3には示されていない複数のノズルがX方向に沿って配列されている。このインクジェットヘッド1は、X方向に沿うノズル列が、印刷媒体MのX方向に沿う印字領域幅以上の長さを有するライン型のインクジェットヘッドであり、印字中は位置不動となるように配置されている。そして、印刷媒体Mが搬送ベルト2によって搬送される過程で、印字データに基づいて、各ノズルから70pl以上の液滴が吐出されることにより、印刷媒体Mの所定の印字領域に対してワンパスで印字が行われるようになっている。
このライン型のインクジェットヘッド1は、ノズル列が印刷媒体Mの印字領域幅以上の長さを有する1つのヘッドのみで構成されるものを例示したが、何らこれに限定されない。ライン型のインクジェットヘッドは、例えば、印刷媒体Mの印字領域幅よりも小幅のノズル列を有するヘッドを、該印字領域幅に沿って千鳥状に複数配置させることによって長尺状となるように構成されたものであってもよい。
本実施形態に示すインクジェットヘッド1は、活性エネルギー線硬化型インクとしてUVインクを使用する場合を例示している。このため、インクジェットヘッド1によって印刷媒体M上に印字された画像を硬化させるための紫外光を照射する照射部3が、インクジェットヘッド1の下流側近傍に配置されている。
また、本実施形態に示す画像形成装置100は、インクジェットヘッド1と照射部3との組が、印刷媒体Mの搬送方向(Y方向)に沿って複数組配置されている。これにより、上流側のインクジェットヘッド1及び照射部3の組によって形成された画像に、下流側のインクジェットヘッド1及び照射部3の組によって、積み重ねるように印字を行うことでさらに画像を形成することができるため、より凹凸表現に富む加飾効果に優れた画像を有する印刷物を得ることができ、本発明において好ましい態様である。組数は図示する2組に限らず、3組以上でもよい。
このように搬送方向に沿って複数のインクジェットヘッド1を設ける場合は、インクジェットヘッド1毎にインク色を異ならせることにより、印刷媒体M上に複数色の画像を形成できるようにすることも好ましい。
インクジェットヘッド1は、図4に示すように、ヘッドチップ11、ノズルプレート12、配線基板13、インクマニホールド14及びFPC15を有している。図4に示すインクジェットヘッド1は、ヘッドチップ11と配線基板13との間で左右に展開した状態を示している。
ヘッドチップ11は六面体形状であり、図中のX方向に沿って複数のインク室111(チャネルともいう。)が並設されている。図4では、このうちの1つのインク室111のみを破線で示している。インク室111は、ヘッドチップ11の前端面11aから後端面11bに亘って直線状に延びており、前端面11aにインク出口111a、後端面11bにインク入口111bが配置されている。このヘッドチップ11には、複数のインク室111が1列となるように形成されているが、X方向に沿うインク室111の列が、図2、図3中のY方向に複数列並設されるものでもよい。
ノズルプレート12は、ヘッドチップ11の前端面11aに接着されている。ノズルプレート12には、ヘッドチップ11の各インク室111に対応する位置に、それぞれノズル121が形成されている。
配線基板13は、例えばガラス基板等の絶縁性の基板からなり、ヘッドチップ11の後端面11bに接着されている。配線基板13は、ヘッドチップ11の後端面11bの面積よりも大きな面積を有しており、ヘッドチップ11に接着された際、配線基板13の端部がヘッドチップ11の側方に張り出している。配線基板13には、ヘッドチップ11の各インク室111に対応する位置に、それぞれインク流路孔131が形成されている。
インクマニホールド14は、配線基板13のインク流路孔131を介して各インク室111に共通に供給するインクを貯留する部材であり、配線基板13の背面側に接着されている。インクは、インクマニホールド14内に形成された共通インク室141に貯留され、この共通インク室141から配線基板13のインク流路孔131を介して、ヘッドチップ11の各インク室111に供給される。
本発明において、ヘッドチップ11は、図5に示すように、隣り合うインク室111、111の間に位置する隔壁112が、PZT等の圧電素子によって構成されている。各隔壁112は、相反する分極方向を持つ圧電素子が高さ方向(図5の上下方向)に接合されることによって形成されている。インク室111内に臨む隔壁112の表面には駆動電極113が形成されている。
このようなヘッドチップ11を有するインクジェットヘッド1はシアモード(shear mode)型のインクジェットヘッドである。すなわち、液滴吐出を行うインク室111内の駆動電極113に、駆動回路200から例えば図6に示すような駆動信号300を印加し、その両隣のインク室111、111内の駆動電極113、113を接地すると、ヘッドチップ11は、両隔壁112、112が屈曲変形してシアモード駆動するようになっている。シアモード型のインクジェットヘッド1は、インク室111内のインクに効率的に吐出圧力を付与することでき、液滴体積を加工し易いため、70pl以上の液滴を吐出する本発明に係る画像形成方法を実施する場合に好ましく使用することができる。
また、本実施形態に示すインクジェットヘッド1のように、圧電素子が隣り合うインク室111、111間の隔壁112を構成し、各インク室111がインク入口111bからインク出口111aに向けて直線状に形成された六面体形状のヘッドチップ11を有するものは、製造が簡単で生産コストも抑制できる利点がある。
ヘッドチップ11の後端面11bには、各インク室111内の駆動電極113と電気的に接続された接続電極114が形成されている。また、配線基板13には、この接続電極114に対応する配線132が形成されている。ヘッドチップ11と配線基板13は、これら接続電極114と配線132とが電気的に接続されるように接着されている。配線132は、配線基板13の端部13aまで延びており、この配線基板13の端部13aにFPC15が電気的に接続されている。従って、駆動信号300は、駆動回路200からFPC15、配線132及び接続電極114を介して、各駆動電極113に印加される。
図6に示す駆動信号300は、基準電位から立ち上がってインク室111の容積を膨張させる第1の膨張パルス301と、この第1の膨張パルス301を一定時間維持した後、インク室111の容積を収縮させる収縮パルス302と、この収縮パルス302を一定時間維持した後、インク室111の容積を膨張させて基準電位に戻る第2の膨張パルス303とを有する矩形波によって構成されている。
なお、図6中の縦軸は電圧、横軸は時間である。また、PW1は、第1の膨張パルス301の維持時間、PW2は収縮パルス302の維持時間である。インク室111における圧力波の音響的共振周期の1/2をALとすると、PW1は1AL付近に設定すると、効率良く液滴を吐出させることができるため好ましい。PW2は2AL付近に設定すると、液滴吐出後のインク室111内の残響圧力波をキャンセルできるため好ましい。
図5(a)に示すように隔壁112が中立状態にあるインク室111は、駆動電極113に第1の膨張パルス301が印加されると、図5(b)に示すように両隔壁112、112が外側に向けて屈曲変形して容積が膨張する。これによりインク室111内に共通インク室141からインクが流入する。次いで、駆動電極113に収縮パルス302が印加されると、膨張状態の両隔壁112、112が、図5(c)に示すように内側に向けて屈曲変形し、インク室111が一気に収縮する。この収縮により、インク室111内のインクに圧力が付与される。この圧力がインクをノズル121から吐出させる程に大きくなると、ノズル121から液滴が吐出される。その後、所定のタイミングで駆動電極113に第2の膨張パルス303が印加されると、収縮状態の両隔壁112、112は、図5(a)に示すように中立状態に復帰する。
この駆動信号300はあくまで一例であり、本発明において何ら限定されるものではない。インクジェットヘッド1のノズル121から70pl以上の液滴を吐出するには、一般に、駆動信号の電圧値や各パルスの維持時間を適宜設定することによって行うことができる。
ところで、一般に、液滴を連続吐出すると、図7に示すようにノズル121内のメニスカス400が突出して溢れ易くなることがある。この溢れ現象は、液滴吐出後のインクのリフィルの際に、インク室内にインクが戻ってくることによって起こる。特に、本実施形態に示すシアモード型のインクジェットヘッド1の場合、インク室111が細長くなるため、リフィル時のインクの戻りの勢いが強く、メニスカス400の溢れが大きくなり易い。
このメニスカス400の溢れが大きくなると、吐出される液滴の速度を変動させるだけでなく、メニスカス400が不安定となり、安定吐出に影響するおそれがある。このメニスカス400の溢れ量(最大突出量L)は、ノズル121の半径の2/3以下とすることが好ましい。これにより、70pl以上の液滴を吐出する際でも、ノズル121から吐出される液滴の速度変動を小さく抑えて安定吐出させることができる。その結果、液滴を狙った目標位置に着弾させることができて高精細な印字を行うことができる。
ノズル121の半径は、図7に示すように、ノズル121の吐出側端部の開口直径Dの1/2のことである。ノズル121の吐出側端部の開口形状が円形でない場合は、同じ面積の円に置き換えた場合のその円の直径の1/2のことである。
また、メニスカス400の溢れ量は、ノズル面のメニスカス400をマイクロスコープとストロボ光源を用いて撮像し、得られた画像からメニスカス400の最大突出量Lを測定することによって求めることができる。
ノズル121から溢れるメニスカス400の最大突出量Lをノズル121の半径の2/3以下とする方法としては、例えばインクジェットヘッド1の駆動周波数(駆動周期)を適切に設定することが挙げられる。メニスカスの溢れは、液滴の連続吐出が大きく関係しているためである。具体的な駆動周波数は、インク室111やノズル121のサイズ、インク粘度等によって異なるが、一般に5kHz以上100kHz以下とすることが好ましい。5kHz以上20kHz以下が容易に安定して駆動できるので、さらに好ましい。
また、本実施形態に例示されるインクジェットヘッド1のように、各インク室111のインク入口111b側に個別のインク流路孔131が配置されている場合、このインク流路孔131の開口面積をインク入口111bよりも小さく形成し、インク流路孔131を絞りとして機能させることも好ましい。共通インク室141からの流路がインク流路孔131によって絞られるため、インク室111に流入するインクの流速を落とすことができる。このため、リフィル時のインクの戻りの勢いが抑制され、それだけメニスカス400の溢れを抑制できる。
インクジェットヘッド1に使用されるインクが、直径3μm以上の無機顔料を含有するインクである場合、図7に示すインクジェットヘッド1のノズル121の直径Dは、50μm以上とすることが好ましい。無機顔料が目詰まりし難くなり、良好な液滴吐出が可能となる。ノズル121の直径Dは、ノズル121の吐出側端部の直径であり、その開口形状が円形でない場合は、同じ面積の円に置き換えた場合のその円の直径のことである。
なお、インクジェットヘッド1の共通インク室141には、インク中に含まれる夾雑物がインク室111に供給されないようにするため、一般にフィルターが設けられる。しかし、このような無機顔料を含有するインクを使用する場合、共通インク室141には、このようなフィルターを設けないことが好ましい。フィルターがインクの流れに対して大きな圧力損失要素となるため、特にフィルターの下流側に配置されるインク室111内でインク中の無機顔料が沈降し易くなり、ノズル欠が発生し易くなる。従って、共通インク室141の内部にこのようなフィルターを設けないことで、無機顔料の沈降を抑制し、ノズル欠の発生を抑制できる。
両隔壁112がシアモード駆動するシアモード型のインクジェットヘッド1のインク室111は、アスペクト比が7以下であることが好ましい。これにより、クロストークを小さくでき、速度変動を抑制して安定した液滴吐出を行うことができる。アスペクト比は、図5(a)に示すように、インク室111の深さH/幅Wによって求められる。
以下、実施例によって本発明の効果を例証する。
(実施例1)
図2、図3に示す画像形成装置100を使用して、セラミックタイルの表面にサンプル画像としてタイル(茶のマーブル石目調)表面を印字した。なお、セラミックタイルに対する印字前の算術平均粗さ(Ra)は3μmであった。
インクジェットヘッドは、図4に示す構造のシアモード型のヘッドチップ(解像度:360dpi)を有する以下の仕様のインクジェットヘッドを使用し、ノズルから1滴の液滴で70plとなるように液滴吐出を行った。共通インク室内には、インク中の夾雑物を除去するためのフィルター(孔径:10μm)を設けた。
インク室のアスペクト比(H:600μm/W:120μm):5
インク室の音響的共振周期(AL):9μsec
ノズル直径:60μm
駆動信号:図6に示す駆動信号(PW1=1AL、PW2=2AL)
駆動周期:7AL周期
インクには無機顔料として、合成酸化鉄赤、カドミウム黄、ニッケルチタン黄、ストロンチウム黄、含水酸化クロム、酸化クロム、アルミ酸コバルト(数平均粒子径:3μm)などを含有するUVインク(粘度:5cp)の各色を使用した。インクジェットヘッドは位置不動とし、一定速度で搬送されるセラミックタイルの表面にワンパス方式でサンプル画像を印字し、照射部によってUV光を照射して硬化させた。
<測定方法>
・表面粗さ
セラミックタイルの印字前及び液滴を吐出した印字後のそれぞれの算術平均粗さ(Ra)を、市販の表面粗さ計(株式会社ミツトヨ製表面粗さ・輪郭形状測定機 フォームトレーサSV−C4500)を使用して、非接触で測定した。
・ノズル内のメニスカスの溢れ、液滴速度及び液滴の半径
マイクロスコープ及びストロボ光源を使用して写真撮影を行い、得られた画像から求めた。
・無機顔料の数平均粒子径
粒子径は、分散した無機顔料を写真撮影してその径を算出し、図8に示すように分布から求めた。
・液滴量
液滴量は、同一ノズルから一定時間吐出させた際の総液滴量を電子天秤で秤量し、予め求めた比重から逆算して算出した。
・インク室のアスペクト比
ヘッドチップのインク室の断面を顕微鏡観察することにより測定した。
・着弾状況
液滴の着弾状況は、セラミックタイル表面を顕微鏡観察し、目標位置に対する着弾ずれ量を測定した。
<加飾効果の評価方法>
被験者100人に対し、印字後のセラミックタイルについて目視、触感、画質の官能評価を行い、トータルの印刷性能について評価した。その結果を表1に示す。
目視は、印字後のセラミックタイルに対して観察距離50cmで行い、以下の基準で評価した。1では商品として役に立たない。2でもいいが3であることが好ましい。
1:今までの平べったい普通の印刷物に見える。
2:なんとなく表面の質感が凹凸状に見受けられる。
3:明らかに今までの質感とは異なり、印刷物とは思えない。
触感は、印字後のセラミックタイルを直接手で触ってもらうことによって行い、以下の基準で評価した。1では商品として役に立たない。2でもいいが3であることが好ましい。
1:今までの平べったい普通の印刷物との差異がわからない。
2:手を動かすとなんとなく表面の質感が手で感じられる。
3:静止した状態でも手で持っても明らかに今までの質感とは異なり、印刷物とは思えない。
画質は、セラミックタイル表面の液滴を顕微鏡観察し、着弾した液滴の着弾ずれ量について以下の基準で評価した。1では商品として役に立たない。2でもいいが3であることが好ましい。
1:着弾ずれ量が2画素を超える。
2:着弾ずれ量が2画素以内である。
3:着弾ずれ量が1画素以内である。
印刷性能は、目視、触感、画質の合計点によって以下の基準で評価した。×では商品として役に立たない。△でもいいが○が好ましい。
○:合計点が8〜9点
△:合計点が6〜7点
×:合計点が5点以下、または一つでも1点の評価がある。
(実施例2)
セラミックタイルに対する印字前の算術平均粗さ(Ra)が5μmである以外は、実施例1と同一とした。その結果を表1に示す。
(実施例3)
セラミックタイルに対する印字前の算術平均粗さ(Ra)が6μmである以外は、実施例1と同一とした。その結果を表1に示す。
(比較例1)
セラミックタイルに対する印字前の算術平均粗さ(Ra)が8μmである以外は、実施例1と同一とした。その結果を表1に示す。
(比較例2)
セラミックタイルに対する印字前の算術平均粗さ(Ra)が6μmであり、液滴量が65plである以外は、実施例1と同一とした。その結果を表1に示す。
(比較例3)
インクジェットヘッドとして、実施例1と同一仕様のインクジェットヘッドを、セラミックタイルの表面に対して主走査方向(図3中のX方向)に沿って往復移動させるスキャン方式のインクジェットヘッドを使用して印字を行った以外は、実施例1と同一とした。その結果を表1に示す。
Figure 0006536393
表1に示す結果から、セラミックタイルの印字前の算術平均粗さ(Ra)が、吐出された液滴の半径の1/4以下である場合、印字後の印刷部のセラミックタイルの表面の算術平均粗さ(Ra)が3μm以上になる凹凸の印刷物を得ることができた。実施例1〜3は、目視、触感、画質の何れの項目も2以上となり、総合評価も○又は△となった。
なお、実施例1〜3及び比較例1〜3の何れも、ノズル内のメニスカスの溢れ(最大突出量L)は、ノズル径60μmに対して20μmであり、1/3であった。
(実施例4)
インクジェットヘッドの駆動周期を5ALとした以外は、実施例1と同一とした。その結果を表2に示す。
(実施例5)
インクジェットヘッドの駆動周期を10ALとした以外は、実施例1と同一とした。その結果を表2に示す。
Figure 0006536393
実施例5では、ノズル内のメニスカスの溢れ(最大突出量L)は、ノズル径60μmに対して32μmであり、2/3以下となって問題はなかった。これに対し、実施例6では45μmとなり、2/3を超えていた。総合評価としては特に問題はなかったが、触感としてざらつきが感じられる評価が得られた。これは液滴量のばらつきが発生したためと推察される。
(実施例6)
インクジェットヘッドに使用されるインク中の無機顔料の数平均粒子径を2μmとした以外は、実施例1と同一とした。その結果を表3に示す。
Figure 0006536393
実施例6は、総合評価としては特に問題はなかったが、無機顔料の数平均粒子径が3μmよりも小さいため、目視、触感、画質の何れも項目もやや劣るものとなった。
(実施例7)
インクジェットヘッドのノズル直径を45μmとし、駆動信号の第1の膨張パルスの維持時間PW1を1ALから1.2ALにし、液滴量をほぼ70plに維持した以外は、実施例1と同一とした。その結果を表4に示す。
(実施例8)
インクジェットヘッドのノズル直径を45μmとし、駆動信号の第1の膨張パルスの維持時間PW1を1ALから1.2ALにし、液滴量をほぼ70plに維持した。また、インクジェットヘッドの共通インク室内のフィルターをなくした。それ以外は、実施例1と同一とした。その結果を表4に示す。

Figure 0006536393
実施例7では、総合評価としては問題なかったが、液滴速度の変動が大きくなることが確認された。これは無機顔料の大きさがノズルに対して相対的に大きくなり、液滴を吐出し難くなったためと推察される。これに対し、実施例8では、液滴速度の変動は改良されることが確認された。これは、共通インク室にフィルターがなくなったことにより、圧力損失が少なくなったためと推察される。
(実施例9)
使用するUVインクの粘度を4cpとした以外は、実施例1と同一とした。その結果を表5に示す。
Figure 0006536393
実施例9は、総合評価としては特に問題はなかったが、インクの粘度が低くなったことにより、目視、触感、画質の各項目で評価がやや低下した。
1:インクジェットヘッド
11:ヘッドチップ
11a:前端面
11b:後端面
111:インク室
111a:インク入口
111b:インク出口
112:隔壁
113:駆動電極
114:接続電極
12:ノズルプレート
121:ノズル
13:配線基板
13a:端部
131:インク流路孔
132:配線
14:インクマニホールド
141:共通インク室
15:FPC
2:搬送ベルト
2a:搬送面
21:回転ローラー
3:照射部
100:画像形成装置
200:駆動回路
300:駆動信号
301:第1の膨張パルス
302:収縮パルス
303:第2の膨張パルス
400:メニスカス
500:液滴
M:印刷媒体
PW1:第1の膨張パルスの維持時間
PW2:収縮パルスの維持時間

Claims (11)

  1. インクジェットヘッドが備える複数のインク室に対応する複数のノズルからそれぞれ液滴を吐出して印刷媒体上に印字し、印刷物を形成する画像形成方法であって、
    前記インクジェットヘッドの前記ノズルから70pl以上の前記液滴を吐出して、前記印刷媒体上にワンパスで印字を行い、印字後の前記印刷物表面における算術平均粗さ(Ra)が3μm以上となる凹凸の印刷物を形成することを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記印刷媒体の印字前の算術平均粗さ(Ra)が、前記ノズルから吐出された前記液滴の半径の1/4以下であることを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  3. 前記ノズルから溢れ出るインクのメニスカスの最大突出量を、該ノズルの半径の2/3以下とすることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成方法。
  4. 前記インクジェットヘッドは、前記インク室の入口に、インク流路を絞る絞り部を有することを特徴とする請求項3記載の画像形成方法。
  5. 前記インクジェットヘッドは、粘度が5cp以上のインクを使用して前記印刷媒体上に前記液滴を吐出することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の画像形成方法。
  6. 前記インクジェットヘッドは、数平均粒子径が3μm以上の無機顔料を含有するインクを使用して前記印刷媒体上に前記液滴を吐出することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の画像形成方法。
  7. 前記インクジェットヘッドの前記ノズルの直径は、50μm以上であることを特徴とする請求項6記載の画像形成方法。
  8. 前記インクジェットヘッドは、内部にフィルターを有していない共通インク室から、複数の前記インク室に対して共通にインクを供給する構造であることを特徴とする請求項6又は7記載の画像形成方法。
  9. 前記インクジェットヘッドは、前記インク室を構成する少なくとも一つの壁面がシアモードで駆動する圧電素子によって形成されたシアモード型のインクジェットヘッドであることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の画像形成方法。
  10. 前記インクジェットヘッドの前記インク室は、アスペクト比(深さ/幅)が7以下であることを特徴とする請求項9記載の画像形成方法。
  11. 前記インクジェットヘッドは、隣り合う前記インク室間の隔壁が前記圧電素子で構成され、前記インク室がインクの入口から出口に向けて直線状に形成された六面体形状のヘッドチップを有することを特徴とする請求項9又は10記載の画像形成方法。
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