JP6534653B2 - 燃料電池用フィルター - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムの発電装置(燃料電池スタック)に用いられ、除塵性能や化学吸着性能を有するエアフィルター(燃料電池用フィルター)に関する。
燃料電池は、水素と酸素の電気化学反応により発電を行なうものであり、その際に酸素は大気中から供給されるのが一般的であるが、供給される大気中にSOXやNOX等の不純物や塵埃が含まれていると電極触媒を劣化させて起電力を低下させる不都合が生じるため、燃料電池システム内の発電装置(燃料電池スタック)には、除塵性能や化学吸着性能等を有するエアフィルターが取り付けられている。
化学吸着性能とは、SOX、NOX、トルエン、H2S等の有害物質を吸着する性能を意味し、この化学吸着性能を有するフィルターには、一般的には活性炭が用いられている。即ち、図1に示したように、活性炭フィルター層1と帯電フィルター層2とを組み合わせた燃料電池用フィルターが知られており、このエアフィルターは、図中矢印の方向に流入する大気につき、活性炭フィルター層1によりSOX,NOXなどの不純物ガスを吸着除去し、更に帯電フィルター層2で塵埃を除去するように構成される。
上記活性炭フィルター層1としては、例えば繊維状やネット状の基材に活性炭を付着させたものや繊維状に加工した活性炭からなるフィルターやシートが用いられており、更に、SOXやH2Sの吸着のために、アルカリ性物質等の薬剤を予め活性炭に添着させた技術が提案されている。
しかしながら、燃料電池の高性能化が課題となっている現在においては、燃料電池用フィルターの小型化や長寿命化が強く求められており、化学吸着性能を長時間に亘り良好に維持できる燃料電池用フィルターを開発することが望まれている。
なお、本発明に関連する先行技術としては、下記特許文献を挙げることができる。
国際公開第2007/060923号 特開2006−107980号公報 国際公開第2005/062411号 特開2003−297410号公報 特開2013−251116号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、硫黄酸化物等の化学吸着性能を長時間に亘り維持することができ、燃料電池の長寿化を図ることができる燃料電池用フィルターを得ることを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、活性炭フィルターと帯電フィルターとを組み合わせて大気中の不純物ガス(SOX,NOXなど)及び塵埃を除去する燃料電池用フィルターにおいて、気体の流入側に上記活性炭フィルターを、気体排出側に上記帯電フィルターをそれぞれ配設すると共に、上記活性炭フィルター層の活性炭に、アルカリ性物質と酸化剤とを含有する添着剤を予め添着することにより、硫黄酸化物(SOX)等の化学吸着性能を長時間に亘り維持することができ、燃料電池の長寿化を図ることができることを見出し、本発明を完成したものである。
従って、本発明は、下記[1]〜[4]の燃料電池用フィルターを提供する。
[1]
気体の流入側に活性炭フィルター層、気体の排出側に帯電フィルター層が配設された燃料電池用フィルターにおいて、上記活性炭フィルター層の活性炭には、アルカリ性物質と酸化剤とを含有する添着剤が添着されてなることを特徴とする燃料電池用フィルター。
[2]
上記活性炭中のアルカリ性物質の濃度が1〜10質量%であり、酸化剤の濃度が1〜10質量%である[1]記載の燃料電池用フィルター。
[3]
上記酸化剤がハロゲン系酸化剤である[1]又は[2]記載の燃料電池用フィルター。
[4]
上記ハロゲン系酸化剤がヨウ化カリウムである[3]記載の燃料電池用フィルター。
本発明の燃料電池用フィルターは、化学吸着性能を長時間に亘り良好に維持でき、燃料電池の長寿命化を実現することができる。
燃料電池用フィルターの構造の一例を示す概略断面図である。 燃料電池用フィルターの構造の他の例を示す概略断面図である。 第1実施例における二酸化硫黄(SO2)吸着除去の実験結果を示すグラフである。 第2実施例における二酸化硫黄(SO2)吸着除去の実験結果を示すグラフである。
本発明の燃料電池用フィルターは、上記のように、活性炭フィルター層、帯電フィルター層及びウレタンフォーム層(または活性炭収容体)を有し、燃料電池システムの燃料電池スタックに供給される大気を浄化するものである。その具体的構成としては、図1又は図2に示した燃料電池用フィルターが例示される。
図1は、気体の流入側に活性炭フィルター層1、排出側に帯電フィルター層2をそれぞれ配設したものである。図2は、活性炭フィルター層1と帯電フィルター層2との間に、ウレタンフォーム層3を配設したものである。
上記活性炭フィルター層1は、大気中に含まれるSOX,NOXなどの不純物を吸着除去するものであり、例えば三次元網状構造やハニカム構造のフィルター基材に活性炭が担持されたものや、破砕状又は粒状の活性炭を通気性容器に収容したものなどで形成することができるが、本発明では、三次元網状構造を有するフィルター基材に活性炭を担持させたものが好適に用いられる。
この場合、フィルター基材の三次元網状構造体としては、特に制限されるものではないが、ポリウレタンフォームが特に爆破処理等によりセル膜を除去した三次元網状骨格構造を有するポリウレタンフォームが好ましく用いられ、このポリウレタンフォームは低圧力損失で、空気との接触効率が良い。更に、除膜処理を施したポリウレタンフォームとしては、エーテル系素材の方がエステル系素材に比べて耐加水分解性に優れ、後述のアルカリ添着処理等によるフィルター基材の加水分解劣化を抑制することができることから、より好適である。
このフィルター基材のポリウレタンフォームの気孔数は、基材に付着させる活性炭粒子との関係で異なるが、通常は、気孔数4〜14個/インチ、特に6〜12個/インチとすることが好ましく、気孔数が4個/インチ未満であるとフィルターの圧力損失は低下するが、通過する気体との接触効率が低下するため不純物の除去性能が低下する場合があり、また気孔数が14個/インチを超えると気体との接触効率は高くなるが、圧力損失が高くなり、燃料電池システムの空気供給ファンの負荷増大などの不利を生じる場合がある。
このフィルター基材に担持される活性炭としては、例えば椰子殻活性炭、木質活性炭、石油ピッチ系活性炭、石炭系造粒炭、その他の成型活性炭などが例示され、中でも石炭系造粒炭が好ましく用いられる。また、活性炭は特に制限されるものではないが、BET比表面積が500m2/g以上、特に1000〜2000m2/g程度のものが好ましい。吸着能を考えると比表面積は大きい程よいが、比表面積を大きくすると吸着体の硬度が下がる傾向にあり、吸着体の種類によっては発塵要因となる可能性がある。更に、上記活性炭フィルター層の活性炭のメッシュは#20以上40以下であることが好適である。その理由は、#20以下となると低分子量のガス吸着能力が低くなり、#40以上になるとバインダーに活性炭が埋もれてしまい、BET比表面積を十分に確保することができないおそれがあるからである。
本発明では、上記活性炭フィルター層の活性炭には、アルカリ性物質と酸化剤とを含有する添着剤(薬剤)が添着されるものである。前記添着剤にアルカリ性物質を含有させた目的は、起電力低下となる大気中の硫黄系化合物を高効率で除去するためであり、アルカリ性物質の具体例としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの、アルカリ金属の塩、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の塩、及びアルカリ土類金属の水酸化物よりなる群から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。上記アルカリ性物質の濃度は、特に制限はないが、活性炭に対して、1〜10質量%となるように調整されることが好適である。
また、上記添着剤に酸化剤を含有させる目的は、化学吸着性能を長時間に亘り良好に維持するためである。この酸化剤としては、ハロゲン、過マンガン酸塩、過酸化物等が挙げられ、特に、本発明の上記効果をより効果的に発揮し得るためには、ヨウ化カリウム等のハロゲン系酸化剤を採用することが好適である。また、上記酸化剤の濃度は、特に制限はないが、活性炭に対して、1〜10質量%となるように調整されることが好適である。
上記添着剤を添着させた添着活性炭を用いる態様としては、活性炭に予め添着剤を添着して用いるほか、活性炭をフィルター基材に保持させた後、添着剤の添着処理を行っても良い。活性炭への添着剤の添着が過度に多いと、活性炭による吸着性能が損なわれることから、この添着剤の添着量は活性炭に対して20質量%以下とすることが好ましい。添着剤の添着量が少な過ぎても、アルカリ性物質等を含む添着剤を添着したことによる硫黄化合物の除去性能の向上効果を十分に得ることができない。従って、添着剤は、活性炭の吸着性能の維持と、硫黄化合物の除去性能の確保の面から、0.1〜20質量%、特に5〜10質量%とすることが好ましい。
上記帯電フィルター層2は、大気中に含まれる1〜2μm程度の塵埃を吸着除去するものである。この帯電フィルター層2を形成するフィルターとしては、帯電処理された繊維からなる不織布や織布を用いることができ、特に帯電処理された繊維からなるスパンポンド不織布、メルトブロー不織布、ニードルパンチ加工された不織布、エンボス加工された不織布などが好ましく用いられ、形状もプリーツ形状、ハニカム形状、フラット形状等、種々の形状のものを用いることができる。また、帯電処理された繊維の種類としては、特に制限されるものではないが、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等の有機繊維が好ましく用いられ、中でもポリプロピレンが補修効率の点で特に好ましく用いられる。また、不織布や織布目付としては、特に制限はないが、除塵性能及び流通抵抗の面から15〜500g/m2、特に50〜200g/m2であることが好ましい。
本発明の燃料電池用フィルターは、必要により、図2に示されるように、ウレタンフォーム層3を配設することができる。このウレタンフォーム層3により、活性炭フィルター層1を通過した気体から硫酸アンモニウムなどの目詰まり原因物質を除去し、帯電フィルター層2の目詰まりを防止するものである。
このウレタンフォーム層3を形成するウレタンフォームとしては、セル膜のない三次元網状骨格を有するポリウレタンフォームが好適に用いられ、特にポリエーテル系のポリウレタンフォームが、湿度の高い環境で使用しても加水分解が生じることなく良好な耐久性を維持し得ることから好ましく用いられる。
このウレタンフォーム層3を形成するウレタンフォームは、特に制限されるものではないが、気孔数が30〜60個/インチ、特に40〜50個/インチであることが好ましく、気孔数が30個/インチ未満では十分に硫酸アンモニウムを捕集できない場合があり、一方60個/インチを超えるとウレタンフォーム層3自体に目詰まりが発生する不都合を生じる場合がある。
このウレタンフォーム層3は、シート状又はブロック状に形成された上記ポリウレタンフォームを複数枚又は複数個積層して形成することができ、その枚数を増減して吸着能力や通気性、寿命などを調整することができる。なお、上記活性炭フィルター層1及び帯電フィルター層2も同様に、複数枚又は複数個のフィルターを積層して形成すると共に、その枚数又は個数を増減して同様の調整を行なうことができる。
また、本発明では、活性炭フィルター層1と帯電フィルター層2との間に、上記ウレタンフォーム層3に代えて、特定の活性炭を充填した活性炭収容体3’を配設することもできる。この活性炭収容体3’に充填された活性炭により、活性炭フィルター層1を通過した気体から大気中に含まれるシロキサンガスを確実に吸着・除去できるものである。
上記の活性炭収容体3’において、使用される活性炭については、例えば椰子殻活性炭、木質活性炭、石油ピッチ系活性炭、石炭系造粒炭、その他の成型活性炭などが例示され、中でも石炭系造粒炭が好ましく用いられる。また、上記の活性炭のBET比表面積としては、シロキサンガスを効果的に吸着させるためには、500〜2000m2/g、特に、1000〜1500m2/g程度のものを使用することが好適である。
また、上記の活性炭収容体3’に使用される活性炭のメッシュは上記活性炭フィルター層に使用される活性炭よりもメッシュ粗いものであり、具体的には、メッシュが#6以上20未満であることが好適であり、より好ましくは、メッシュが#8以上15以下未満である。上記の活性炭のメッシュの範囲を逸脱すると、シロキサンガスを確実に吸着・除去することができず、すぐに飽和状態になり排出側にシロキサンガスが流れてしまうおそれがある。
上記活性炭収容体3’の容積は、特に制限はないが、本発明の目的であるシロキサンガスの吸着・除去効果をより確実なものにするためには、活性炭収容体3’の占有容積が、活性炭フィルター層1、帯電フィルター層2及び活性炭収容体3’からなるフィルター全体の容積の1/5〜1/15とし、より好ましくは、1/12〜1/14とすることが望ましい。
また、本発明の目的及び効果は、大気中のシロキサンガスを確実に除去するほか、不純物ガス(SOX,NOXなど)及び塵埃を除去することにより燃料電池の性能低下や寿命低下の発生をより効果的に防止し得るものである。このため、活性炭フィルター層1/帯電フィルター層2/活性炭収容体3’の容積比は、5〜15/0.5〜5/0.5〜10、より好ましくは、9〜11/0.5〜2/1〜3である。
本発明の燃料電池用フィルターは、燃料電池システムの燃料電池スタックに取り付けて供給される大気を浄化するものであるが、その燃料電池システムには特に制限はなく、固体高分子型燃料電池、アルカリ水溶液電解質型燃料電池、リン酸水溶液電解質型燃料電池、溶融炭酸塩電解質型燃料電池、固体酸化物電解質型燃料電池などのいずれのものであっても良い。この燃料電池は静置型であっても良く、車両搭載用などの可搬型のものであっても良い。
以下、実施例,比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[実施例1,比較例1]
下記フィルター材をそれぞれ用いて、薬剤が添着された活性炭フィルター層1、帯電フィルター層2及びウレタンフォーム層3を形成して、図2に示した構造の燃料電池用フィルターを作製した。この場合、帯電フィルター層2は下記帯電フィルター材を24枚積層して形成し、活性炭フィルター層1は下記活性炭フィルター材を24枚積層して形成し、ウレタンフォーム層3は下記ウレタンフォーム材料を4枚積層して形成した。
[活性炭フィルター層1の材料]
セル膜のない三次元網状骨格を有するポリウレタンフォーム(気孔数10個/インチ、厚さ5mm)の骨格に60メッシュの椰子殻活性炭を付着量300g/m2となるように固着させたもの((株)ブリヂストン製、DEOフィルター「OQ−10K」)。サイズはφ60mm、厚さ5mm
実施例1は、活性炭に対して、濃度3質量%炭酸カリウム,濃度2質量%ヨウ化カリウムとなる薬剤(添着剤)を用いる。
比較例1は、活性炭に対して、濃度6質量%炭酸カリウムとなる薬剤(添着剤)を用いる。
[帯電フィルター層2の材料]
φ64.3mm、厚さ0.5mmのポリプロピレン系エレクトレット不織布(東レファインケミカル(株)「SB050N」)
[ウレタンフォーム層3の材料]
セル膜のない三次元網状骨格を有するポリエーテル系ポリウレタンフォーム(気孔数50個/インチ)((株)ブリヂストン製、SFフィルター「QOK−50」)。サイズはφ63.6mm、厚さ5mm。
[二酸化硫黄(SO2)吸着性能試験]
上記により得られた実施例1,比較例1の燃料電池用フィルターについて、下記の(I),(II)の2種類のエアー条件により、大気をフィルターの上流側から導入し、通過させ、帯電フィルター層が近傍に位置する気体の排出側のSO2の濃度から二酸化硫黄(SO2)除去率を計算した。その結果を下記の表1及び図3に示す。
・吸着測定機:ガステック社製校正ガス調製装置「パーミエーター」
条件:流量1L/min、SO2濃度10〜20ppm
(I) チッ素(N2)100%・相対湿度0%(ドライ条件)
(II) 大気・相対湿度30〜50%(実際の使用条件)
Figure 0006534653
表1及び図3の測定結果から、実施例1の燃料電池用フィルターは、比較例1(従来品)のものに比べると、大気中に含まれるSO2の吸着除去率を約1.5〜2倍以上と長期間に亘り良好に維持できることが分かる。
特に、エアー条件が、相対湿度30〜50%の場合には、SO2の除去時間が2倍以上となり、寿命効果がより大きくなる。
[実施例2,比較例2]
下記フィルター材をそれぞれ用いて、薬剤が添着された活性炭フィルター層1、帯電フィルター層2及びウレタンフォーム層3を形成して、図2に示した構造の燃料電池用フィルターを作製した。この場合、帯電フィルター層2は下記帯電フィルター材を24枚積層して形成し、活性炭フィルター層1は下記活性炭フィルター材を14枚積層して形成し、ウレタンフォーム層3は下記ウレタンフォーム材料を4枚積層して形成した。
[活性炭フィルター層1の材料]
セル膜のない三次元網状骨格を有するポリウレタンフォーム(気孔数10個/インチ、厚さ5mm)の骨格に60メッシュの椰子殻活性炭を付着量300g/m2となるように固着させたもの((株)ブリヂストン製、DEOフィルター「OQ−10K」)。サイズはφ14mm、厚さ5mm
実施例2は、活性炭に対して、濃度3質量%炭酸カリウム,濃度2質量%ヨウ化カリウムとなる薬剤(添着剤)を用いる。
比較例2は、活性炭に対して、濃度6質量%炭酸カリウムとなる薬剤(添着剤)を用いる。
[帯電フィルター層2の材料]
φ14.3mm、厚さ0.5mmのポリプロピレン系エレクトレット不織布(東レファインケミカル(株)「SB050N」)
[ウレタンフォーム層3の材料]
セル膜のない三次元網状骨格を有するポリエーテル系ポリウレタンフォーム(気孔数50個/インチ)((株)ブリヂストン製、SFフィルター「QOK−50」)。サイズはφ14.6mm、厚さ5mm。
[二酸化硫黄(SO2)吸着性能試験]
上記により得られた実施例2,比較例2の燃料電池用フィルターについては、上記実施例1と同様に、ガステック社製校正ガス調製装置「パーミエーター」を使用し、下記のエアー条件により、大気をフィルターの上流側から導入し、通過させ、帯電フィルター層が近傍に位置する気体の排出側のSO2の濃度から二酸化硫黄(SO2)除去率を計算した。その結果を図4のグラフに示す。
〔エアー条件〕
・SO2濃度 ・・・ 500ppb
・ガス ・・・ チッ素(N2)ガス
・流量 ・・・ 1L/min
・空間速度 ・・・ 5600hr-1
図4に示されるように、二酸化硫黄(SO2)の吸着率を99%以上維持することができる時間について、実施例2では「1350時間」、比較例1(従来品)では「420時間」となった。この実験結果から、実施例2は、比較例2(従来品)と比べると、SO2吸着除去率を約3倍以上と長期間に亘り良好に維持できることが分かる。
1 活性炭フィルター層
2 帯電フィルター層
3 ウレタンフォーム層

Claims (4)

  1. 気体の流入側に活性炭フィルター層、気体の排出側に帯電フィルター層が配設され、該気体中の硫黄酸化物及び塵埃を除去する燃料電池用フィルターにおいて、
    前記活性炭フィルター層の活性炭には、アルカリ性物質と酸化剤とによって構成された薬剤が添着されてなり、
    前記酸化剤がハロゲン系酸化剤であり、
    前記活性炭フィルター層と前記帯電フィルター層との間に、該帯電フィルター層よりも厚みの大きいウレタンフォーム層が配設された
    燃料電池用フィルター。
  2. 前記ハロゲン系酸化剤がヨウ化カリウムである請求項1に記載する燃料電池用フィルター。
  3. 前記活性炭中のアルカリ性物質の濃度が1〜10質量%であり、前記ヨウ化カリウムの濃度が1〜10質量%である請求項2に記載する燃料電池用フィルター。
  4. 相対湿度が30%〜50%である大気下で用いられる請求項3に記載する燃料電池用フィルター。
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