JP6534542B2 - 曝気撹拌装置 - Google Patents

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Description

本発明は、特に、活性汚泥処理(生物処理)を利用した下水(汚水)処理施設で用いられる、例えば、水深7m以下の標準式反応タンクの好気・嫌気両用タンクや好気タンクに適用する曝気撹拌装置に関するものである。
下水の浄化を目的とする下水処理施設においては、下水中の有機物を分解・除去するため、活性汚泥法と呼ばれる生物処理を行う。この活性汚泥法は、好気性微生物処理であり、活性汚泥法の実施に際しては、活性汚泥(微生物)に汚濁物質(有機物)を吸収させるために、下水中に空気(酸素)を送り込むことを要する。そのために使用されるのが曝気槽である。かかる一般的な曝気槽は、通常、水槽と、その底部に全面から2/3程度の面積で配設された散気装置とからなる。
かかる活性汚泥法では、好気性微生物を維持すべく、連続的に水中に酸素を供給する必要があり、前記一般的な曝気槽を用いる場合には、酸素供給に必要な動力は、活性汚泥処理(生物処理)を含む水処理設備全体の動力の40〜50%程度を占めるほど多いもので、省エネが求められている。
なお、近年は、酸素溶解効率を高めるため、より微細な気泡を供給する各種散気装置(メンブレン等)が開発されているが、基本的な散気システムに変わりなく、より省エネ性が求められている。
また、下水処理施設では、処理水質向上のため、窒素・りん等の除去を目的とした高度処理が普及してきている。従来、水深7m以下の好気・嫌気両用タンクや好気タンクでは、流入水質に対する必要酸素量に応じ、BOD除去のための好気性生物処理(以下、「好気運転」という)と、窒素・りん除去のための嫌気性生物処理(以下、「嫌気運転」という)との切り替えができる水中撹拌式曝気装置が主に適用されている。
かかる水中撹拌式曝気装置は、前記の一般的な曝気槽に更に、撹拌翼(インペラ)を有する撹拌装置を設けて、該撹拌翼下部に配設された散気管から吐出された空気を、該撹拌翼によって機械式でせん断して、小さな気泡にすると共に、その小さな気泡を、前記撹拌翼により形成した吐出流により下方に押し込むと共に、該吐出流により形成した、水槽内の底部から水面に至る範囲の循環流に送り込み、槽内の撹拌をおこないつつ、酸素溶解を実現し、流入水質に対する必要酸素量に応じ、好気運転と嫌気運転との切り替え運転を実施している。
かかる撹拌装置を用いた前記水中撹拌式曝気装置は、気泡径を細かくして分散し、更に、気泡の水中へ押し込みにより、滞留時間を向上し、酸素溶解率を高めている。
しかしながら、該撹拌装置で消費する動力が増えるため、槽全体における消費動力が増大し、省エネとはなりにくい。これは、気泡の上昇する力を撹拌翼からの吐出作用で押し込むための動力が求められると同時に、気泡を細かくするためのせん断作用が求められるためである。また、上昇する気泡が撹拌翼に絡み付き、撹拌翼の吐出作用を低減することも問題となる。
また、撹拌翼によってせん断される気泡は、径が3〜7mm程度であり、比較的大きい。そのため、空気中の酸素が効率よく水中に溶け込まず、必要な酸素量を供給するために、多量の酸素を供給する必要があり、一般的な曝気槽を用いる場合と同様に、多大な動力が必要となる。
また、駆動部と撹拌翼が水中にあるため、保守・点検の際は、その都度、槽上に取り出しが必要であり、保守点検には多大な労力が必要である。
ここで、曝気槽とは異なるが、オキシデーションディッチ(OD)法を用いたOD槽で、長いプール(無終端水路)内を循環させる際の液流と、上昇する気泡を翼に絡ませない手段として攪拌機を斜めに取り付ける技術があり、例えば、引用文献1、引用文献2が先行技術としてある。
特開2001−79589号公報 特開2006−326558号公報
しかしながら、この技術を用いた場合、前記のような連続プール(無終端水路)であれば問題ないが、図8に示すように、一定の有限空間における槽a内に撹拌装置bの撹拌翼cを設置すると、散気装置dから吐出した気泡が、図中の矢印のように、気泡が抜けやすいフローを形成し、水上に抜けやすくなり、気泡の滞留時間が短くなると同時に、撹拌装置より消費される動力を補うほどの酸素溶解効率の向上は望めない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、生物処理(活性汚泥処理)に必要な酸素を水中に供給するに際して、動力エネルギーを抑制することであり、省エネルギー曝気手段を提供することである。そして、研究を重ねた結果、これらの問題を解決し、気泡の滞留時間を大幅に延ばし、且つ、撹拌翼に気泡を絡めることなく低動力で酸素溶解効率を向上する高効率曝気撹拌装置の開発に至った。
前記の目的を達成すべく、本発明は、処理液を貯留する槽と、該槽内に設けられた、微細気泡を吐出する散気部を有する散気手段と、該散気部の上方に設けられた、駆動装置により回転する、下降流を生じさせる撹拌翼と、該駆動装置を制御する制御手段とよりなり、前記散気部は、前記撹拌翼に対して、前記散気部の、前記槽の底面に対する投影面と、前記撹拌翼の、前記底面に対する投影面とが重ならないように設けられ、前記撹拌翼は、前記散気部に対して、回転する該撹拌翼により、前記散気部が吐出した微細気泡を下方に押し込むことなく、側方及び上方から取り込み、下方に吐出する位置に設けられ、前記制御手段は、前記散気部から微細気泡が槽内に吐出される時に、前記駆動装置を制御して前記撹拌翼を回転させることを特徴とする。
また、前記制御手段は、前記微細気泡を下方に吐出する吐出流が到達する深さを、前記槽の底面よりも高い任意の深さとなるように、前記撹拌翼の回転数を制御することを特徴とする。
また、前記散気手段の散気部は、環状に形成され、前記撹拌翼は、該環状に形成された散気部の内側の上方に設けられていることを特徴とする。
また、前記環状に形成された散気部の内側に挿入可能で、かつ、最大の大きさとなる、前記撹拌翼の軸と同軸の仮想円の径が、前記撹拌翼の径に対して、1.0よりも大きく4.0倍以下となるように、前記散気部が形成されていることを特徴とする。
また、前記撹拌翼は、水面から水深の10%から50%の間の位置に設けられることを特徴とする。
本発明においては、前記撹拌翼と前記散気部との位置関係を前記のように配置することにより、前記散気部から吐出されて上昇する微細気泡を、下方に押し込むのではなく、少なくとも、該撹拌翼の側方及び/又は上部の微細気泡を取り込んで(吸い込んで)、下方に吐出して、再循環させて、微細気泡を滞留させるようにしたので、従来の水中曝気装置のように、気泡をせん断することなく、上昇する気泡を押し込むこともなく、また、気泡の絡み付きもないので、低動力で、前記微細気泡を滞留させることができるようになる。
また、動力装置が水槽より上又は、該水槽内の水面より上にあるため、日常点検を槽上で容易に行うことができ、維持管理も容易となる曝気撹拌装置である。
本発明の実施例1の曝気撹拌装置の縦断側面図である。 本発明の実施例1の曝気撹拌装置の横断平面図である。 図2のA−A線截断面図である。 本発明の実施例1の他の曝気撹拌装置の横断平面図である。 本発明の実施例1の更に他の曝気撹拌装置の横断平面図である。 本発明の実施例1の曝気撹拌装置の好気運転中の水槽内の処理液の流れ、及び気泡の流れの状態を模式化して示す図である。 本発明の実施例1の曝気撹拌装置の嫌気運転中の水槽内の処理液の流れの状態を模式化して示す図である。 従来のOD法を用いた撹拌装置の縦断側面図である。
本発明を実施するための形態の実施例を以下に示す。
本発明の実施例1を図1乃至図7によって説明する。
本発明の曝気撹拌装置1は、図1〜図3に示すように、水槽2と、該水槽2内の処理液(下水)を撹拌する撹拌手段3と、前記水槽2内の底部に配設されるヘッダー管4と、該ヘッダー管4に固定されると共に連通する散気手段5とよりなる。
前記水槽2は、例えば、水深が7m以下で使用される有底の矩形又は円形状の標準槽よりなる。なお、前記水槽の上面は、上部が開放されたものや、天井部が設けられたものがあり、特に限定されない。
前記撹拌手段3は、例えば、前記水槽2上又は該水槽2内の水面より上に設けた、モーターなどの駆動装置6と、前記水槽2の中央に垂設された、前記駆動装置6に連結された回転軸(シャフト)7と、該回転軸7の下端に固定された、軸流型の撹拌翼8と、前記駆動装置6を制御して、前記撹拌翼8を所定量だけ回転させる制御手段9とより構成される撹拌装置からなる。
そして、前記制御手段9は、前記散気手段5より気泡が槽内に吐出される時に、前記駆動装置6を制御して前記撹拌翼8を回転させ、これにより、水槽内の処理液(下水)を所定量だけ下方に吐出するようにする。
また、前記撹拌翼8は、後の詳細に説明する前記散気手段5に対して、回転する該撹拌翼8により、該散気手段5が吐出した微細気泡を、少なくとも、該撹拌翼8の側方及び/又は上方から取り込むこと(吸い込む)ができる位置に設けられ、また、前記制御手段9は、該回転する撹拌翼8により、前記散気手段5から吐出した微細気泡を側方及び/又は上方から取り込み、下方に吐出できる回転数で回転させ、かかる下方への吐出流により循環流が形成され、該循環流により、前記微細気泡を再循環させるようにする。
なお、前記制御手段9により、前記撹拌翼8を回転させる回転数は、前記吐出流を、水槽の任意の深さに到達するまでの回転数に制御できるが、前記撹拌翼8の回転数は、前記吐出流を形成できる最低の回転数以上であればよい。
従って、前記撹拌手段3の動力は、散気手段5により気泡を水槽2内に吐出する時に、前記水槽2内の液を、前記槽の底部まで達させて、槽内全体を循環させる循環流を形成するまでの動力を必要とせず、該撹拌翼8の側方を通過する微細気泡を取り込んで、下方に吐出できるだけの低動力で、撹拌翼8を回転させることができるようになればよい。
なお、前記吐出流の下方への届く深さは、該撹拌翼8の位置よりも深く、前記水槽2の底面よりも高い位置の任意の深さに設定可能である。
また、前記撹拌手段3は、軸流型の撹拌翼8が好ましいが、下降流を生じさせるものであれば、これに限定されない。
前記ヘッダー管4は、例えば、円形の環状の中空の通気管であり、前記撹拌翼8の回転軸7に対して、例えば、同軸に、前記水槽2の底部に設けられている。
かかる底部とは、水槽の底面や、底面から所定の距離離れた位置も含む。
また、前記ヘッダー管4は、回転時の前記撹拌翼8の、前記水槽2の底面に対する投影面(投影面とは、真上から底面を見た時の投影面。以下同じ。)と、該ヘッダー管4の、前記底面に対する投影面とが重ならないように設けられ、例えば、前記撹拌翼8の径よりも外側に位置するよう配設される。
なお、前記ヘッダー管4は、円形の環状の他に、図4に示すように、多角形の環状であってもよい。また、該環状のヘッダー管4は、一部を切り欠いたものであってもよい(図示せず)。
また、前記ヘッダー管4は、図5に示すように、複数の直線状のヘッダー管素子4aを、互いに離間して、環状に配設したものであってもよい。なお、該ヘッダー管素子4aは、直線状以外に、曲線状又は折れ曲り状のヘッダー素子であってもよく、異なる形状のヘッダー管素子4aを組み合わせて環状としたものであってもよい。
前記散気手段5は、例えば、複数の同形状の筒状長尺散気体10よりなり、該散気体10の一部の面には、微細気泡を放出する複数の微細孔を有する散気部を有する。
また、前記複数の散気体10は、その接続部10aが、例えば、前記中空のヘッダー管4の内周面4b及び外周面4cに、それぞれ所定の間隔、例えば、等間隔で、互いに離間して連通接続し、前記散気体10が、前記撹拌翼8の回転軸7に対して放射状に延びるように配設され、かかる複数の散気体10が一つの散気体を形成し、かかる散気体の散気部が、環状に形成されるようになる。
なお、前記ヘッダー管4及び各散気体10は、水平に配設されることが好ましい。
なお、前記散気体10の散気部は、微細孔から空気が吐出されるものであれば、材質や形状は限定されず、例えば、該散気部の材質としては、セラミック製のもの、合成樹脂製のもの、微細孔が形成された布を張って形成したものなどがある。
また、前記散気体10の形状は、水槽の底面に対して、少ない投影面積で、多くの散気面積を有するものであれば好ましく、筒状以外に、例えば、長尺状の中空の矩形板状であってもよい。
また、前記散気体10の散気部は、該散気体10が板状のものであれば、例えば、その表面及び裏面が散気部となるものや、前記散気体10が筒状のものであれば、例えば、その全周面が散気部となるものなどがある。
なお、裏面が散気部となる場合、該散気部から放出された微細気泡は、該散気部の散気体の周面を沿って上方するが、かかる周面も散気部に含まれ、即ち、散気部は、かかる微細気泡が該散気体から離れる場所までを含む概念である。
なお、前記微細孔は、例えば、開口面積を真円に換算した時の直径が50〜500μm程度となる孔や、幅が50〜500μm、長さが0.5〜2mm程度のスリットがある。
そして、前記散気手段5の散気体10の散気部は、該散気体10から吐出された、真上に上昇する微細気泡が、前記回転翼8の回転により生ずる真下への軸流により、下方に押し込まれないように、前記散気手段5の散気体10の散気部は、回転時の前記撹拌翼8の、前記水槽2の底面に対する投影面と、該散気部の、前記底面に対する投影面とが重ならないように配設され、即ち、該散気部は、前記撹拌翼8の径よりも外側に位置するよう配設され、例えば、前記環状に形成された散気部の内側の上方に前記撹拌翼8が設けられるようにする。
なお、前記ヘッダー管4の内周面4bに接続された、環状に形成された複数の散気体10の他端(内端)10bで囲まれた内側に挿入可能で、かつ、最大の大きさとなる、前記撹拌翼の軸と同軸の仮想円11の径が、前記撹拌翼8の径に対して、1.0倍以上4.0倍以下(又は1.0倍よりも大きく4.0倍以下)となるように、特に、好ましくは、3.0倍となるように、前記散気体10が形成されることにより、微細気泡の滞留時間を延ばし、撹拌翼への絡み付きを抑制することができるようになる。
また、前記撹拌翼8の水面からの設置位置を、槽水深の10%から50%、特に好ましくは25%の位置になるように配設することにより、前記散気手段5からの空気が撹拌翼への絡み付きが抑制されるようになる。
なお、12は、送気管13を介して、前記散気手段5に連通したヘッダー管4に空気を送る送気源(ブロワ)である。
次に本実施例の曝気撹拌装置1の作用と効果を説明する。
本発明においては、例えば、処理液が貯められた前記水槽2において、前記送気源12から、送気管13、ヘッダー管4を介して、前記散気手段5の各散気体10に空気を送り、該散気体10の散気部に形成された微細孔から前記処理液中に空気を吐出させると共に、前記制御手段9を制御して、駆動装置6により撹拌翼8を回転させ、該回転する撹拌翼8により、前記散気手段8から吐出した微細気泡を、少なくとも、側方及び/又は上方から取り込み、下方に吐出させる。
かかる下方への吐出流により、前記撹拌翼8の周りに、循環流が形成され、該循環流により、前記微細気泡が再循環するようになる。
そして、かかる撹拌翼8の回転は、前記制御手段により制御されて、前記撹拌翼の吐出により、下降流が形成され、該撹拌翼付近において、取り込んだ微細気泡をその周囲で循環させる循環流が形成できる程度の回転数で回転させればよい。
従って、槽内の処理液を水面から底面に至る循環流を形成させるために、撹拌翼8を回転させる必要がないので、低動力とすることができる。
なお、図6は、前記撹拌翼8が、該撹拌翼8の側方及び上方の微細気泡を取り込み、下方に吐出し、前記撹拌翼8付近で気泡を再循環させた図を示す。
なお、図6は、図中右側が、水槽2内の処理液の流れの状態を示し、図中左側が、微細気泡の流れの状態を模式化して示した図である。
かかる撹拌翼8は、上昇する微細気泡を下方に押し込むものではなく、上昇する気泡の前記撹拌翼への絡み付きもなく、撹拌翼の吐出作用を低減することもなく、低動力にもかかわらず、微細気泡の滞留時間を延ばすことができるようになる。
本発明の曝気撹拌装置1は、撹拌翼8と散気手段5とを、散気手段からの気泡により形成される自然の流れ(特に、散気手段から微細気泡が放出される際に生ずる上昇流)を阻害しないように、前記撹拌翼を回転できるようにし、そして、該撹拌翼8により、該撹拌翼付近において循環流を形成させて、該散気手段5からの微細気泡をこの循環流に乗せることにより滞留させて、気泡の滞留時間を延ばして、酸素溶解率を上げたもので、極めて低い撹拌動力にて、酸素溶解効率を高めることができるものである。
即ち、従来の水中撹拌式曝気装置とは異なり、本願発明の曝気撹拌装置は、微細な気泡を生じさせるために、撹拌翼をせん断、分散させるものとして使用するものではなく、また、曝気時において、水槽の全体に循環流を形成させるために、高動力で撹拌翼を回転させるものではなく、また、上昇する気泡を抑え込むことがなく、また、上昇する気泡の絡み付きもないので、該撹拌翼を高速回転させる必要がなく、従って、撹拌のためにモーターに要する動力エネルギーは少なくてすむようになる。
そして、装置のコンパクト化、設置コスト削減を図ることができるようになる。
また、微細な気泡であるため、微細でない気泡に比べて、水との接触面積はより多くなるため、空気中の酸素が水中に溶解しやすく、必要酸素量を供給するための送気量が少なくてすむようになり、送気源に要する動力エネルギーを小さくすることができる。
また、微細な気泡は、浮力が小さいため、撹拌翼からの水流で水槽内に滞留しやすく、水槽全体に長い間滞留するようになり、浮力が大きい粗大気泡に対して、多くの酸素を水に溶解させることができるようになる。
また、散気手段5の散気部を、例えば、セラミック多孔体より形成することにより、放出される空気を微細な気泡とすることができるようになる。
以上より、酸素溶解効率は、従来装置(水中撹拌式曝気装置)が20%であったところ、本発明においては、25%〜33%となり、効率良く酸素を供給することができた。
また、撹拌動力は、上記従来装置において、5〜6W/mに対して、本発明においては、4W/m以下とすることができ、高い省エネ効果が得られた。
また、種々実験検討の結果、前記各ヘッダー管4の内周面4bに接続された筒状の散気体(又は散気部)の内端で囲まれた内側に挿入される前記仮想円11の径を、前記撹拌翼の径に対して、1.0倍以上4.0倍以下(又は1.0倍よりも大きく4.0倍以下)となるように、特に好ましくは、3.0倍となるように、前記散気体10を形成することにより、微細気泡の滞留時間を延ばし、撹拌翼への絡み付きを抑制することができるようになる。
また、前記撹拌翼の水面からの位置を、槽水深の10%から50%の間、特に好ましくは25%の位置になるように配設することにより、前記散気手段5からの空気が撹拌翼への絡み付きが抑制されるようになる。
また、水深7m以下の標準式反応タンクの好気・嫌気両用タンクや好気タンクに適用する場合、既設の送気源(ブロワ)を利用できる水深に散気手段を配設するため、前記送気源の更新は不要であり、コストを低減させることができる。
また、前記散気手段5からの供給する空気を停止することで、図7に示すように、好気運転から嫌気運転への切り替えを容易にすることができるようになる。なお、曝気がない場合には、撹拌動力はわずか1W/m以下で、水槽内を循環させる循環流を形成することができ、低動力で、嫌気運転を行うことができる。
なお、図7は、水槽2内の処理液の流れの状態を模式化して示した図である。
また、撹拌手段3の駆動装置6を、水槽より上又は、該水槽内の水面より上に設けたため、日常点検を水槽上で容易に行うことができ、従来の水中撹拌曝気装置に比べて、保守・点検の作業項目が少なく、維持管理が容易となる。
また、散気手段5の内側は、撹拌翼8よりも大きいため、維持管理上、水槽の水抜き無しで、水上へのつり上げができる、保守・点検の作業項目が少なく、維持管理が容易となる。
本発明の撹拌装置は、下水処理施設、汚水処理施設等に利用される。
1 曝気撹拌装置
2 水槽
3 撹拌手段
4 ヘッダー管
4a ヘッダー管素子
4b 内周面
4c 外周面
5 散気手段
6 駆動装置
7 回転軸
8 撹拌翼
9 制御手段
10 散気体
10a 接続部
10b 内端
11 仮想円
12 送気源
13 送気管

Claims (5)

  1. 処理液を貯留する槽と、
    該槽内に設けられた、微細気泡を吐出する散気部を有する散気手段と、
    該散気部の上方に設けられた、駆動装置により回転する、下降流を生じさせる撹拌翼と、
    該駆動装置を制御する制御手段とよりなり、
    前記散気部は、前記撹拌翼に対して、前記散気部の、前記槽の底面に対する投影面と、前記撹拌翼の、前記底面に対する投影面とが重ならないように設けられ、
    前記撹拌翼は、前記散気部に対して、回転する該撹拌翼により、前記散気部が吐出した微細気泡を下方に押し込むことなく、側方及び上方から取り込み、下方に吐出する位置に設けられ、
    前記制御手段は、前記散気部から微細気泡が槽内に吐出される時に、前記駆動装置を制御して前記撹拌翼を回転させることを特徴とする曝気撹拌装置。
  2. 前記制御手段は、前記微細気泡を下方に吐出する吐出流が到達する深さを、前記槽の底面よりも高い任意の深さとなるように、前記撹拌翼の回転数を制御することを特徴とする請求項1に記載の曝気撹拌装置。
  3. 前記散気手段の散気部は、環状に形成され、前記撹拌翼は、該環状に形成された散気部の内側の上方に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の曝気撹拌装置。
  4. 前記環状に形成された散気部の内側に挿入可能で、かつ、最大の大きさとなる、前記撹拌翼の軸と同軸の仮想円の径が、前記撹拌翼の径に対して、1.0よりも大きく4.0倍以下となるように、前記散気部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の曝気撹拌装置。
  5. 前記撹拌翼は、水面から水深の10%から50%の間の位置に設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の曝気撹拌装置。
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