JP6533378B2 - ラメラ相が複合化した粉体を含む粉体組成物とその製造方法 - Google Patents

ラメラ相が複合化した粉体を含む粉体組成物とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ラメラ相が複合化した粉体を含む粉体組成物とその製造方法に関する。
パウダー化粧料は液状の化粧料と比較して、携帯性や簡便性に優れているが、使用したとき肌に乾燥感を感じやすいという問題があった。従来、このような問題点を解決するために粉体を油剤で被覆する手法がとられてきた(例えば特許文献1)。
ところで、人間の皮膚を構成する細胞と細胞の隙間には、ラメラ相と呼ばれる水相と油相が繰り返し重なった層状構造が存在する。このラメラ相は両親媒性分子である脂質が規則正しく配列した構造をとっており、その水相に乳酸やアミノ酸等の有効成分を保持することで、皮膚の潤いを保っている。また、皮膚中のラメラ相は、大気中の有害物質から肌を守るバリア機能を有している。
近年、このラメラ相の持つ有効成分の保持機能、保湿機能、バリア機能を応用した化粧料が作成されている。例えば、特許文献2には脂肪酸モノグリセリドを構成成分とするラメラ相とショ糖脂肪酸エステルを含有する保湿剤が開示されている。
特開2002−284644号公報 特開2009−298748号公報
油剤による粉体の被覆は、乾燥感の軽減には有効である。しかし、保湿性を高めようと大量の油剤を用いると、使用時にべたつきを生じるという問題がある。そのため、用いる油剤の増量以外の別途の方法によってパウダー化粧料の保湿性を向上させる技術が求められてきた。すなわち、本発明の解決しようとする課題は、使用時に乾燥感及びべたつき感を生じない、保湿性に優れた粉体組成物を提供することである。
上記課題を解決する本発明は、油剤と界面活性剤と粉体基材を含み、粉体基材の表面に界面活性剤を主とするラメラ相が複合化していることを特徴とする、粉体組成物である。かかる粉体組成物を構成する粉体は、その表面にラメラ相が存在しているため、保湿性に優れたものとなる。
ここで複合化とは、粉体基材の表面全体がラメラ相で被覆されている状態だけではなく、部分的にラメラ相が接着している状態のこともいう。
また、本明細書において粉体組成物とは、粉体と他の成分の混合組成物のことをいう。
本発明の好ましい形態では、前記油剤が、シリコーン油、炭化水素油、エステル油、天然動植物油、フッ素油から選ばれる。
これらの油剤を用いることで、粉体組成物の保湿性が向上する。
本発明の好ましい形態では、粉体組成物は水を含む。
ラメラ相は親水性の層に水分を保持することができるため、これを油剤中で粉体基材に複合化させることにより、水分と油分を共存させることができ、使用時の乾燥感を抑え、肌に潤いを与えることができる。
上記の様に粉体組成物が水を含む場合には、水溶性の有効成分を含ませてもよい。
この場合、ラメラ相中の水分が保持されている層に親水性の有効成分が取り込まれる。このような形態とすることによって、粉体組成物は、保湿性の他、その有効成分の持つ効果を発揮する優れたものとなる。具体的には、このような形態の本発明の粉体組成物は、有効成分を効率よく角質層に浸透させることにより、有効成分の持つ効果を高めることができる。
本発明においては、界面活性剤は特に制限されないが、例えば、本発明の粉体組成物を化粧料の成分として応用する場合、レシチン及び/又は非イオン界面活性剤が好ましく挙げられる。これらの油剤からなるラメラ相はより安定性に優れるため、高い保湿性を長時間維持するパウダー化粧料を提供することができる。
本発明は粉体組成物を含む皮膚外用剤にも関する。
かかる皮膚外用剤は保湿性に優れ、またラメラ相内に水溶性の有効成分を保持することができるため、優れたスキンケア効果を有するものとなる。
本発明は、油剤中で界面活性剤を主とするラメラ相を粉体基材の表面に複合化させることを特徴とする、上記粉体組成物の製造方法にも関する。
本発明の製造方法によれば、本発明の粉体組成物を製造することができる。
また好ましい形態によれば、本発明の粉体組成物の製造方法は、油剤と界面活性剤と粉体基材を混合する工程を含む。
かかる形態によれば、本発明の粉体組成物を効率よく製造することができる。
本発明の製造方法のより好ましい形態によれば、油剤と界面活性剤を混合し、ラメラ相分散溶液を得る工程と、前記ラメラ相分散溶液と粉体基材を混合する工程を含む。
上記工程を含む製造方法によれば、本発明の粉体基材を効率よく簡便に製造することができる。
以下、かかる形態の本発明の製造方法のことを乾式製造方法という。
また、乾式製造方法とは別の好ましい形態によれば、本発明の製造方法は、油剤と界面活性剤と揮発性溶媒と粉体基材を混合し、中間粉体組成物を得る工程と、前記中間粉体組成物中の前記揮発性溶媒を揮発させる工程と、を含む。
上記工程を含む製造方法によれば、均一にラメラ相が複合化した粉体基材を含む本発明の粉体組成物を効率よく簡便に製造することができる。
以下、かかる形態の本発明の製造方法のことを湿式製造方法という。
本発明の湿式製造方法では、前記揮発性溶媒として、アルコール類、炭化水素類、芳香族類、ケトン類、エーテル類、エステル類、揮発性シリコーン油、イソパラフィンから選ばれる溶媒を用いることが好ましい。
揮発性溶媒として、上記のものを用いることにより、安全に効率よく粉体組成物を製造することができる。
また、本発明の湿式製造方法では、前記揮発性溶媒の揮発は、減圧下で行われる。こうすることで、効率的に揮発性溶媒を揮発させることができる。
本発明はまた、上述した本発明の製造方法により製造された粉体組成物を、他の成分と混合する工程を含む、皮膚外用剤の製造方法にも関する。
また、本発明は、表面に界面活性剤を主とするラメラ相が複合化している粉体基材を含む粉体組成物を製造する方法であって、油剤中で、界面活性剤を主とするラメラ相を粉体基材の表面に複合化させることを特徴とする、粉体組成物の製造方法にも関する。
かかる製造方法では、油剤として揮発性油剤を使用してもよい。この場合、かかる油剤を揮発させて油剤を含まない粉体組成物を製造することもできる。
本発明の粉体組成物は、粉体基材がラメラ相と複合化しているため、油剤中においても水分の保持能力を有し、同時に水溶性の有効成分も保持することができる。また、本発明の粉体組成物を使用すれば、保湿性に優れた皮膚外用剤を提供することができる。
ラメラ相分散溶液の調製方法2を示す概略工程図である。各工程における相の状態を併せて示す。 ラメラ相分散溶液の調製方法3を示す概略工程図である。各工程における相の状態を併せて示す。 レシチンと水を8:2で混合したラメラ相分散溶液の小角X線散乱による測定結果。縦軸は散乱強度、横軸は散乱ベクトルの大きさを表す。 実施例3のパウダー化粧料の小角X線散乱スペクトルを表す図。縦軸は散乱強度、横軸は散乱ベクトルの大きさを表す。 粉体試料1を透過型電子顕微鏡によって撮影した写真である。 粉体試料1と比較試料1の閉塞性の測定結果を示す。 ラメラ相コーティングファンデーション(LPF)及びスクワランコーティングファンデーション(SQPF)の保湿性の測定結果を示す。
以下、本発明を実施するための形態について、詳述する。
<1>粉体組成物
本発明の粉体組成物は、油剤と界面活性剤と粉体基材を含み、前記粉体基材の表面に前記界面活性剤を主とするラメラ相が複合化していることを特徴とする。
以下、本組成物を構成する各成分について説明する。
<1−1>油剤
本発明の粉体組成物における油剤としては、粉体基材及び界面活性剤と混合すことができ、界面活性剤を主とするラメラ相をその連続相中に形成することができるものであれば特に制限されない。本発明の粉体組成物を、化粧料など皮膚外用剤に応用する場合には、油剤として、シリコーン油、炭化水素油、エステル油、天然動植物油、フッ素油等が好ましく挙げられる。これらの油剤を使用することによって、粉体組成物の保湿性を高めることができる。
シリコーン油の例としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等のオルガノポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シロキサン等が挙げられる。
中でも、上述した環状シロキサンが好ましく用いられる。
炭化水素油としては、鎖式及び環式の炭化水素、例えば、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、水添イソブテン、イソオクタン、デカン、イソドデカン、イソヘキサデカン、ポリブデン等が挙げられる。
エステル油としては、コハク酸ジオクチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジ(2−ヘプチルウンデシル)、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチルオクチル、リンゴ酸ジイソステアリル、クエン酸トリエチル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラオレイン酸ペンタエリトリトール、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、エチルヘキサン酸セチル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソセチル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルサルコシンイソプロピル、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル等が挙げられる。
天然動植物油としては、アボカド油、アーモンド油、オリーブ油、小麦胚芽油、サフラワー油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、綿実油、ヤシ油等が挙げられる。
フッ素油としてはパーフルオロ類の油が挙げられる。
後述する<3−1−1>ラメラ相分散溶液の調製方法1の項目に記載の方法によって、界面活性剤としてレシチンを含むラメラ相分散溶液を調整し、本発明の粉体組成物を製造する場合には、油剤としては分子量が114g/molより大きい25℃で液状のものを使用することが好ましい。
<1−2>界面活性剤
本発明における界面活性剤としては、両親媒性物質であれば特に制限されず、イオン性界面活性剤、非イオン界面活性剤の何れをも用いることができる。好ましくは、両イオン性界面活性剤であるレシチンが挙げられる。また、非イオン性界面活性剤も好ましく用いることができ、例えば、シリコーン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、スフィンゴシン類、脂肪酸などを好ましく用いることができる。
レシチンは、植物、動物及び微生物の生体から抽出され、所望により精製したものを用いてもよいし、合成したものを用いても良い。好ましくは、大豆、トウモロコシ、落花生、ナタネ、麦等の植物由来レシチンや、卵黄等の動物由来レシチンなどを用いることができる。
本発明におけるレシチンには、ホスファチジルコリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルメチルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ビスホスアチジン酸、ジホスファチジルグリセリン(カルジオリピン)等が含まれる。
また、本発明において、「レシチン」には、水素添加レシチン、酵素分解レシチン、酵素分解水素添加レシチン、リゾレシチン等も含まれる。
レシチンの疎水基部分を構成する脂肪酸の炭素数は特に制限されず、例えば炭素数8〜20、好ましくは16〜18のものを主に用いることができる。また、脂肪酸は、飽和であっても不飽和であってもよい。また、脂肪酸は直鎖であっても分岐であっても良い。
本発明において、レシチンは、上記化合物の単独種の形態で用いることもできるし、上述した複数種のリン脂質の混合物の形態で用いることも出来る。
レシチンの組成としては、ホスファチジルコリンを主体としたものが好ましく、例えば20質量%以上、好ましくは50質量%以上がホスファチジルコリンであることが好ましい。
レシチンは、市販のものを用いることができる。例えば、以下のような市販品を用いる
ことができる。
レシノールS−10、日光ケミカルズ社(水添:○、PC(ホスファチジルコリン)含有量:25〜30%)
レシノールS−10E、日光ケミカルズ社(水添:○、PC含有量:75〜85%)
レシノールS−10EX、日光ケミカルズ社(水添:○、PC含有量:>95%)
ベイシスLP−20、日清オイリオ社(水添:×、PC含有量:20〜30%)
ベイシスLP−20H、日清オイリオ社(水添:○、PC含有量:未確認)
ベイシスLS−60HR、日清オイリオ社(水添:○、PC含有量:60〜75%)
ベイシスLS−60、日清オイリオ社(水添:×、PC含有量:未確認)
Phospholipon85G、H.Holstein GmbH&Co.KG社((水添:×、PC含有量:>85%))
Phospholipon90G、H.Holstein GmbH&Co.KG社((水添:×、PC含有量:>94%))
Phospholipon75IP、H.Holstein GmbH&Co.KG社((水添:×、PC含有量:>70%))
Phospholipon90IP、H.Holstein GmbH&Co.KG社((水添:×、PC含有量:>90%))
Phospholipon80H、H.Holstein GmbH&Co.KG社((水添:○、PC含有量:>70%))
Phospholipon90H、H.Holstein GmbH&Co.KG社((水添:○、PC含有量:>90%))
Phospholipon75HIP、H.Holstein GmbH&Co.KG社((水添:○、PC含有量:>70%))
Phospholipon90HIP、H.Holstein GmbH&Co.KG社((水添:○、PC含有量:>90%))
LipoidE25、H.Holstein GmbH&Co.KG社((水添:×、PC含有量:>25%))
LipoidE80、H.Holstein GmbH&Co.KG社((水添:×、PC含有量:>80%))
LipoidE80S、H.Holstein GmbH&Co.KG社((水添:×、PC含有量:>64%))
LipoidEPCS、H.Holstein GmbH&Co.KG社((水添:×、PC含有量:>96%))
Epikron200、Cargill社(水添:×、PC含有量:>95%)
Epikron200SH、Cargill社(水添:○、PC含有量:未確認)
Epikron100P、Cargill社(水添:×、PC含有量:未確認)
Epikron100H、Cargill社(水添:○、PC含有量:未確認)
PhosphoLipidPCSH70、日本精化社(水添:○、PC含有量:約70%)
卵黄レシチンPL−100E、キューピー社(水添:○、PC含有量:約83%)
また、レシチンを主体とする場合、他の補助界面活性剤(非イオン界面活性剤、イオン性界面活性剤)と組合せることもできる。
この場合、ラメラ相を形成する界面活性剤のうち、レシチンが好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上を占めることが好ましい。
上述したように、本発明における界面活性剤として、シリコーン界面活性剤を使用しても良い。シリコーン界面活性剤は、ポリオルガノシロキサン(シリコーン鎖)を疎水基にもつ界面活性剤である。その親水基は、好ましくはポリエーテル又はポリグリセリンから選ばれる。ポリエーテルとしては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、又はオキシエチレン・オキシプロピレン共重合体が好ましく挙げられる。
ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレン、オキシエチレン・オキシプロピレン共重合体、ポリグリセリンの平均重合度としては、たとえば8〜15程度が挙げられる。
ポリオルガノシロキサンは、直鎖であっても分岐であってもよい。また、複数のポリオルガノシロキサン鎖が架橋されていてもよい。また、シリコーン鎖はアルキル基で変性されていてもよい。
シリコーン界面活性剤のHLBは、好ましくは3〜13、さらに好ましくは6〜10である。
シリコーン界面活性剤は、油剤に可溶性又は分散性であることが好ましい。また、室温で液体であることが好ましい。
本発明において、シリコーン界面活性剤は、上記化合物の単独種の形態で用いることもできるし、複数種の混合物の形態で用いることも出来る。
これらのシリコーン界面活性剤は、化粧料の原料として知られており、それらの何れも用いることができる。
シリコーン界面活性剤は、市販のものを用いることができる。例えば、以下のような市販品を用いることができる。
・ SH3772M(PEG−12ジメチコン(ポリオキシエチレンタイプ)、HLB:6,東レ・ダウコーニング)
・ SH3773M(PEG−12ジメチコン(ポリオキシエチレンタイプ)、HLB:8,東レ・ダウコーニング)
・ FZ2222(ポリシリコーン−13(オキシエチレン・オキシプロピレンタイプ)、HLB:6,東レ・ダウコーニング)
・ KF6013(PEG−9ジメチコン((ポリオキシエチレンタイプ))、HLB:10,信越シリコーン)
・ KF6100(ポリグリセリルー3ジシロキサンジメチコン(ポリグリセリン)、信越シリコーン)
<1−3>粉体基材
本発明における粉体基材としては、化粧料用の粉体として用いられているものであれば特に制限されず、粉体表面が親水性であっても疎水性であっても構わない。本発明における粉体基材としては、例えば、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類;表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類を用いることができる。
また、上記粉体を2種以上含んだ混合粉体を用いることも可能である。
<1−4>水
また、本発明の粉体組成物は水を含んでいても良い。この場合、粉体組成物全体における水の含有量は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは0.05〜5質量%、さらに好ましくは0.1〜1質量%である。また、粉体組成物中における水と界面活性剤の重量比は、好ましくは1:1〜1:20、より好ましくは1:2〜1:10、さらに好ましくは1:3〜1:5である。
<1−5>水溶性の有効成分
上述したように本発明の粉体組成物に水を含有させる場合には、同時に水溶性の有効成分を含有させることができる。すなわち、ラメラ相中の水分が保持されている層が親水性の有効成分を含有する形態とすることができる。
このような形態とすることによって、有効成分を効率よく角質層に浸透させることにより、有効成分の持つ効果を高めることができる。
ラメラ相中の水分が保持されている層への親水性の有効成分の取り込みは、通常化粧品、医薬品の分野で行われている方法により行うことができる。
すなわち、有効成分を水に溶解し有効成分の水溶液を調製する。該水溶液と界面活性剤を撹拌混合することによって、水分が保持されている層に有効成分を含むラメラ相の分散溶液を得ることができる。
そして、該分散溶液を用いて、後述する乾式製造方法又は湿式製造方法によって、水分が保持されている層に有効成分を含むラメラ相が複合化した粉体組成物を得ることができる。
ラメラ相中の水分が保持されている層に含有させる水溶性の有効成分としては、皮膚外用剤に用いられるものであれば特に制限されないが、例えば、トラネキサム酸、及びグリチルリチン酸やその塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステル、3−O−エチルアスコルビン酸、アスコルビン酸グルコシド或いはこれらの塩の様なアスコルビン酸類、アルブチン、ウルソール酸リン酸カリウムなどのウルソール酸塩、ピリドキシン、リボフラビン或いはこれらの塩の様なビタミンB類、ヒアルロン酸やその塩、フコイダン、硫酸化トレハロース或いはその塩、トレハロース、アミノ酸およびアミノ酸誘導体、エスクレチン配糖体、液状または固形状植物エキス等が好適に例示できる。
特に、グリチルリチン酸ジカリウム、アスコルビン酸2−グルコシド、及びトラネキサム酸は、ラメラ相中の水分が保持されている層に含有させることにより、角層への浸透効率を著しく向上させることができる。
<2>皮膚外用剤
本発明は上記粉体組成物を含む皮膚外用剤にも関する。本発明の皮膚外用剤においては、本発明の効果を損ねない限度において、通常使用される任意成分を含有することもできる。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、2,4−ヘキサンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤;桂皮酸系紫外線吸収剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。
また本発明の皮膚外用剤においては、本発明の効果を損ねない限度において、表面にラメラ相が付着していない粉体を含有させることができる。このような粉体基材としては、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類;表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類などが好ましく例示できる。
<3>製造方法
本発明の粉体組成物の製造方法は、油剤中で、界面活性剤を主とするラメラ相を粉体基材の表面に複合化させることを特徴とする。そして、本発明の好ましい形態では、油剤と界面活性剤と粉体基材を混合する工程を含む。
以下、本発明の粉体組成物の製造方法に係る乾式製造方法と湿式製造方法の実施形態について詳述する。
<3−1>乾式製造方法
本発明の粉体組成物の乾式製造方法は、油剤と界面活性剤を混合し、ラメラ相分散溶液を得る工程と、ラメラ相分散溶液と粉体基材を混合する工程を含むことを特徴とする。
本製造方法における油剤及び界面活性剤としては、上記<1−1>〜<1−2>の項目で述べたものを用いることができる。また、本製造方法における粉体基材としては、上記<1−3>の項目で述べた粉体を用いることができ、かかる粉体を2種以上含む複合粉体を用いても良い。ラメラ相が複合化している粉体基材を2種以上含む粉体組成物を得たい場合には、混合粉体を用いることが好ましい。
以下<3−1−1>(1)〜(3)においてラメラ相分散溶液を調整する方法について述べ、<3−1−2>においてラメラ相分散溶液と粉体基材を混合する工程について述べる。
<3−1−1>ラメラ相分散溶液の調製方法
(1)ラメラ相分散溶液の調製方法1
油剤と界面活性剤を混合し、ラメラ相分散溶液を得る工程は、上述した界面活性剤、油剤、所望により水を混合して混合物を調製し、続いて該混合物を振とう又は撹拌することにより行うことができる。
振とうは、振とう機等を用いて行うことができる。また、撹拌は、超音波分散機等を用いて行うことができる。
(2)ラメラ相分散溶液の調製方法2
また、ラメラ相分散溶液を得る工程は、界面活性剤を揮発性溶媒に溶解させて、第1の等方性溶液を得る工程と、前記第1の等方性溶液を油剤と混合し、第2の等方性溶液を得る工程と、前記第2の等方性溶液中の前記揮発性溶媒を揮発させる工程と、揮発性溶媒の揮発により行うことができる。
この場合の揮発性溶媒については、下記<湿式製造方法>の項目において詳述するものを使用することができる。
以下、ラメラ相分散溶液の調製方法2について図1を参照しながら説明する。
第1の等方性溶液における界面活性剤の含有量としては、界面活性剤が十分に溶解する範囲であればよい。例えば、界面活性剤の含有量は、10〜90質量%を目安とすることができる。10質量%より少ない場合には、揮発性溶媒の揮発時間が長くなる場合があり、90質量%より多い場合には、溶液が粘稠性となり、溶解させにくくなる場合があるためである。
また、第1の等方性溶液は、水を含んでいてもよい。
揮発性溶媒の揮発によるラメラ相分散溶液の調製は、従来の物理的な撹拌によらずラメラ相を形成しようとするものであるため、物理的な撹拌による分散を助ける目的では水の存在は必要でなく、むしろ水が少ない系において、有用であるといえる。
ただし、前記揮発性溶媒の揮発によるラメラ相分散溶液の調製において、水の存在はラメラ相の形成を補助し得る場合がある。
これらの観点から、本発明においては、界面活性剤の1倍以下の質量の水を含んでいてもよい。また、この場合、界面活性剤を水と混合しておき、揮発性溶媒と混合することができる(図1(a))。もちろん、界面活性剤、水、揮発性溶媒を混合してもよい。
前記揮発性溶媒の揮発によるラメラ相分散溶液の調製においては、前記界面活性剤1を前記揮発性溶媒2に溶解し、第1の等方性溶液3を調製する。この調製は、通常の混合、撹拌により行うことができる。
界面活性剤1を前記揮発性溶媒2に溶解して得られる第1の等方性溶液3は、界面活性剤1が揮発性溶媒2中に単分散した状態、又は揮発性溶媒2中に界面活性剤1の逆ミセルなどの複合化体が形成した状態となる(図1(b))。
このような等方性溶液は流動性が高いものであり、続く油剤との混合をしやすいものである。
第2の等方性溶液を得る工程においては、前記第1の等方性溶液と、前記油剤との混合比は、製造されるラメラ相分散溶液における界面活性剤の含有量が、0.1〜10質量%となる範囲とすることができる。
前記第1の等方性溶液3と油剤4を混合することにより、油剤4中に界面活性剤1が分散した等方性溶液(第2の等方性溶液)5を得ることができる。
ここで、界面活性剤の油剤への分散の形態は、用いる揮発性溶媒の油剤に対する溶解性に応じて異なる。
(i)揮発性溶媒2が油剤4に可溶である場合には、第1の等方性溶液3は油剤と相溶し、一相の溶液を形成する。すなわち、第1の等方性溶液3に含まれていた界面活性剤1は、一相の溶液2・4中に、単分散した状態、又は逆ミセルなどの複合化体が形成した状態で存在する(図1(c))。
(ii)一方、揮発性溶媒2が油剤4に対して不溶又は難溶である場合には、第1の等方性溶液3は油剤4と相溶せず、二相の溶液を形成する。すなわち、油剤4の連続相中に、第1の等方性溶液3の粒子31が分散した状態となる(図1(d))。粒子31は、図1(d2)に示すように、界面活性剤1が揮発性溶媒2中に単分散した状態、又は揮発性溶媒2中に界面活性剤1の逆ミセルなどの複合化体が形成した状態となっている。
なお、この状態は、混合の工程において、通常の振とう又は撹拌の操作により容易に形成することができる。
また、界面活性剤として、油剤に難溶な成分と、油剤に可溶な成分を組み合わせて用いる場合には、油剤に難溶な成分を揮発性溶媒に溶解し、油剤に可溶な成分を油剤に溶解し、これらを混合することも可能である。
揮発性溶媒を揮発させる工程において、揮発性溶媒の揮発は、常法により行うことができる。すなわち、減圧することにより揮発性溶媒を気化させることにより行うことができる。また、揮発性溶媒が気化する温度まで混合液を加温することにより行うことが可能である。揮発は、減圧下で行うことが好ましい。また、加温する場合には、ラメラ相を維持できる温度以下、すなわち相転移しない温度以下で加熱する。
上述した第2の等方性溶液が二相を形成する場合には、振とう又は撹拌の操作により、油剤中に第1の等方性溶液を十分に分散させた後に、本工程に入ることが好ましい。
また、揮発中に撹拌力を与えることも、微細なラメラ相を形成する観点から好ましい。
上記のとおり、揮発性溶媒2を揮発させることにより、第2の等方性溶液5を相転移させ、油剤4中にラメラ相7が分散したラメラ相分散溶液8を得ることができる(図1(e))。形成されるラメラ相の状態は単層、多層を問わない。ラメラ相が形成されていることの確認は、例えば、偏光下で顕微鏡観察を行うことにより確認することができる。
(3)ラメラ相分散溶液の調製方法3
上述した手法とは別に、ラメラ相分散溶液を得る工程は以下のようにして行うこともできる。すなわち、界面活性剤及び油剤を混合し、加熱して等方性溶液を得る工程と、前記等方性溶液を冷却する工程と、前記冷却により、前記界面活性剤を主とするラメラ相を形成させる工程によりラメラ相分散溶液を得ることができる。
以下、ラメラ相分散溶液の調製方法3について図2を参照しながら説明する。
界面活性剤及び油剤を混合し、加熱して等方性溶液を得る工程においては、界面活性剤と、前記油剤との混合比は、製造されるラメラ相分散溶液における界面活性剤の含有量が、0.1〜10質量%となる範囲とすることができる。
加熱は、界面活性剤のラメラ(図2(a))が相転移し、混合物が等方性溶液となるまで行えばよい。等方性溶液となっているか否かは、偏光板を通して溶液を観察することにより行うことができる。
また、加熱により得られる等方性溶液は、一相であっても二相であってもよいが、一相になるまで加熱することがより好ましい(図2(b)参照、L1)。なお、前記油剤が2種以上の油剤を含む場合には、前記界面活性剤は、前記油剤の少なくとも1種と一相の等方性溶液を形成する温度まで行われることが好ましい。
等方性溶液が一相であるか二相であるかは、一定の温度で放置することによる分離の有無の観察、又は溶液の光透過率測定法により区別することができる。
上記混合物の相転移温度は、用いる界面活性剤、油剤の組合せにより異なる。従って、これらの組合せに応じて、相転移温度を考慮して加熱温度を調整すればよい。
例えば、界面活性剤としてレシチンを用い、油剤としてスクワランを用いる場合には、65℃付近で、ラメラ相から二相の等方性溶液への相転移が見られ、90℃付近で二相の等方性溶液から一相の等方性溶液への相転移が見られる。従って、この場合の加熱温度は、好ましくは65℃以上、さらに好ましくは90℃以上を目安とすることができる。
界面活性剤1と油剤2の混合物を加熱して得られる等方性溶液3は、油剤2中に二分子膜成分1の逆ミセルが形成した状態となる(図2(b))。
なお、本実施形態では、一相の等方性溶液となるまで加熱する形態を示しているが、図2(c)に示すような二相の等方性溶液(L1+L2)となるまで加熱する形態であってもよい。レシチンとスクワランの組合せでは、油剤2中に界面活性剤1の逆ひも状ミセルなどを含む粘性が高い等方性溶液(L2)が、油剤(L1)と相分離した状態となる。
二相の等方性溶液を形成した場合は、冷却前および/又は冷却中に攪拌し、分散状態を得ることが重要である。
また、上記界面活性剤と油剤の混合物は、さらに水を含んでいてもよい。
界面活性剤及び油剤の混合物を加熱し冷却してラメラ相分散溶液を得る工程は、従来の物理的な撹拌によらずラメラ相を形成しようとするものであるため、物理的な撹拌による分散を助ける目的では水の存在は必要でなく、むしろ水が少ない系において、有用であるといえる。
ただし、後述する冷却によるラメラ相の形成において、水の存在はラメラ相の形成を補助し得る場合がある。
これらの観点から、本発明においては、界面活性剤の1倍以下の質量の水を含んでいてもよい。
水の含有量は小さいほど、等方性溶液への転移温度を低くすることができる。従って、本発明における製造効率を考慮した場合にも、水の含有量は小さい方が有利である。
等方性溶液を冷却する工程においては、冷却方法は特に制限されず、等方性溶液を室温以下の温度下に置く方法、冷媒により冷却する方法などが挙げられる。また、混合される等方性溶液より低い温度の希釈溶媒を混合することにより冷却することができる。例えば、希釈溶媒として、冷却した油剤を混合してもよい。
冷却温度は、等方性溶液が相転移して、ラメラ相と油剤の共存相が形成する温度以下であればよい。目安として、室温程度まで冷却することが挙げられる。
また、冷却中に撹拌力を与えることも、微細なラメラ相を形成する観点から好ましい。
また、冷却の速度は大きくするほど(急冷するほど)微細なラメラ相を形成することが可能となるので、このような形態も好ましい。
<3−1−2>ラメラ相分散溶液と粉体基材を混合する工程
上記のようにして得られたラメラ相分散溶液と、粉体基材を混合する工程においては、粉体基材と油剤を混合する通常の方法により行うことができる。すなわち、粉体基材をパルベライザーで粉砕した後、ラメラ相分散溶液を添加しヘンシェルミキサーで混合することにより行うことができる。
この時、ラメラ相分散溶液と粉体基材の混合比は、好ましくは1:99〜30:70、より好ましくは2:98〜20:80、さらに好ましくは3:97〜15:85である。
<3−1−3>油剤を含まない粉体組成物の製造方法
上述のラメラ相分散溶液と粉体基材を混合する工程の後に、粉体組成物中の油剤を揮発させる工程を踏むことで、油剤を含まない粉体組成物を製造することができる。この場合、油剤としては、揮発性油剤を用いる。前記揮発性油剤としては、軽質イソパラフィン、ジメチコン、シクロメチコンの何れかであって、沸点が150〜250℃のものが例示できる。ジメチコンであれば、粘度に換算して1mPa・s以下のものがこれに相当する。この様な揮発性油剤には既に化粧料原料として市販されているものが存し、この様な化粧品原料を購入して利用することができる。この様な市販品の内、好ましいものとしては出光興産社製の「IPソルベント1620MU」、信越シリコーン社製の「シリコーンKF96−1」などが例示できる。
ラメラ相分散溶液と粉体基材の混合物から、揮発性油剤を揮発させる工程は、50〜100℃で6〜48時間の送風条件で行うことが好ましく例示できる。
上記の方法により製造された組成物中でラメラ相が形成されていることの確認は、例えば、偏光下で顕微鏡観察を行うことにより確認することができる。
<3−2>湿式製造方法
本発明の粉体組成物の湿式製造方法は、油剤と界面活性剤と揮発性溶媒と粉体基材を混合し、中間粉体組成物を得る工程と、前記中間粉体組成物中の前記揮発性溶媒を揮発させる工程と、を含むことを特徴とする。
本製造方法における油剤及び界面活性剤としては、上記<1−1>〜<1−2>で述べたものを用いることができる。また、本製造方法における粉体基材としては、上記<1−3>の項目で述べた粉体を用いることができ、かかる粉体を2種以上含む複合粉体を用いても良い。ラメラ相が複合化している粉体基材を2種以上含む粉体組成物を得たい場合には、混合粉体を用いることが好ましい。
油剤と界面活性剤と揮発性溶媒と粉体基材を混合し、中間粉体組成物を得る工程においては、予め油剤と粉体基材を混合し、そこへ揮発性溶媒及び界面活性剤と所望により水を混合した溶液を添加し、撹拌混合することにより行うことができる。
また、油剤と揮発性溶媒と界面活性剤と所望により水を混合した溶液を粉体基材に添加するようにしても良い。
中間粉体組成物中における界面活性剤の含有量は好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%、さらに好ましくは0.2〜2質量%である。同じく中間粉体組成物中における油剤の含有量は好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.5〜15%、さらに好ましくは1〜10質量%である。同じく中間粉体組成物中における揮発性溶媒の含有量は好ましくは10〜70質量%、より好ましくは20〜60質量%、さらに好ましくは30〜50質量%である。そして中間粉体組成物中における粉体基材の含有量は好ましくは20〜90質量%、より好ましくは30〜80質量%、さらに好ましくは40〜70質量%である。
揮発性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ペンタン、ヘキサン、シクロペンタンなどの炭化水素類、ベンゼンなどの芳香族類、アセトンなどのケトン類、エーテル類、エステル類、デカメチルペンタシロキサン等の揮発性シリコーン油、フルオロカーボン類、イソパラフィン等が挙げられる。
中でも、エタノール、プロパノール、アセトン等が好ましく用いられる。
湿式製造方法において、前記揮発性溶媒の揮発は、常法により行うことができる。すなわち、減圧による揮発性溶媒の気化により行うことができる。また、揮発性溶媒が気化する温度まで中間粉体組成物を加温することにより行うことが可能である。揮発は、減圧下で行うことが好ましい。また、加温する場合には、ラメラ相を維持できる温度以下、すなわち相転移しない温度以下で加熱する。
上記油剤として揮発性油剤を用いれば、前期揮発性溶媒の揮発の工程によって同時に該揮発性油剤を揮発させることで油剤を含まない粉体組成物を製造することができる。揮発性油剤としては、上記<3−1−3>で述べたものを使用することができる。
<4>皮膚外用剤の製造方法
本発明の製造方法により製造した粉体組成物は、皮膚外用剤の原料として用いることができる。もちろん、このような方法により製造した粉体組成物をそのまま皮膚外用剤として用いることもできる。
この場合皮膚外用剤としては、ファンデーション、チーク、アイシャドウ、ルースパウダーやプレストパウダーのようなパウダー化粧料が挙げられる。
<1>乾式製造方法
乾式製造方法により本発明の粉体組成物を含むパウダー化粧料を製造した。
(実施例1)
以下の処方によりパウダーファンデーションを製造した。

(A)シリコーン処理顔料色素(酸化チタン、酸化鉄) 15
(A)シリコーン処理タルク 37.7
(A)メタクリル酸メチルクロスポリマー 15
(A)フッ素処理マイカ 10
(A)フッ素処理セリサイト 10
(A)メチルパラベン 0.3
(B)ラメラ相分散溶液 12
(C)シリコーン界面活性剤 1.6
(C)水 0.4
(D)エチルヘキサン酸セチル 2
(D)ジメチコン 8
(単位:質量%)

(C)、(D)群を混合し、80℃で加熱溶解したのち、溶液を冷却することでラメラ相分散溶液(B)を予め調製した。(A)群の成分を混合してパルベライザーで粗粉砕した後、(B)を添加しヘンシェルミキサーで混合した。その後、再びパルベライザーで粉砕し、金皿に打型してパウダーファンデーションを製造した。
(実施例2)
以下の処方によりルースパウダーを製造した。

(A)シリコーン酸処理顔料色素(酸化チタン、酸化鉄) 1
(A)アミノ酸処理タルク 60.7
(A)メタクリル酸メチルクロスポリマー 10
(A)マイカ 10
(A)シリコーン樹脂粉末 10
(A)メチルパラベン 0.3
(B)ラメラ相分散溶液 4
(C)レシチン(Epikuron 200) 0.6
(C)10%水酸化カリウム水溶液 0.3
(C)アスコルビン酸グルコシド 0.1
(D)エチルヘキサン酸セチル 3
(単位:質量%)

(C)、(D)群を混合して、超音波分散でラメラ相分散溶液(B)を得た。(A)群の成分を混合してパルベライザーで粗粉砕した後、(B)を添加しヘンシェルミキサーで混合した。その後、再びパルベライザーで粉砕して、ルースパウダーを製造した。
<2>湿式製造方法
湿式製造方法により本発明の粉体組成物を含むパウダー化粧料を製造した。
(実施例3)
以下の処方によりパウダーファンデーションを製造した。

(A)パウダーファンデーション母体 95
(B)シリコーン処理顔料色素(酸化チタン、酸化鉄) 15
(B)シリコーン処理タルク 47.7
(B)メタクリル酸メチルクロスポリマー 10
(B)タルク/酸化チタン/アルミナ/シリカ混合粉体 5
(B)雲母チタン 10
(B)メチルパラベン 0.3
(C)エチルヘキサン酸セチル 7
(D)中間溶液 65
(E)レシチン(Epikuron 200) 3
(E)水 2
(F)エタノール 60
(単位:質量%)

(E)、(F)群を混合して、室温にて撹拌溶解した溶液(D)を予め調製した。(B)群の成分を混合してパルベライザーで粗粉砕した後、(C)を添加しヘンシェルミキサーで混合した。その後、再びパルベライザーで粉砕して(A)を得た。(A)と(D)とを十分に混合し、40℃でエタノールを揮発させて得たサンプルを金皿に打型してパウダーファンデーションを製造した。
<3>ラメラ相の観察
上記の実施例1〜3のパウダー化粧料について、粉体基材の表面がラメラ相によりコーティングされているか否かについて観察した。ラメラ相の状態評価には、ラメラ相の異方性を観察できる偏光顕微鏡、及びラメラ構造の規則構造を断定できる小角X線散乱を用いた。小角X線散乱を行う際には、対照実験としてレシチン(Epikuron200)と水を8:2で混合したラメラ相分散溶液の観察も行った。
偏光顕微鏡による観察の結果、実施例1〜3のパウダー化粧料における粉体基材は、ラメラ相によりコーティングされていることが確認できた。
また、小角X線散乱の結果、実施例1〜3のパウダー化粧料の何れにおいても、ピーク比が1:2となるラメラ相特有の散乱スペクトルが観察された。図3にラメラ相分散溶液、図4に実施例3のパウダー化粧料の小角X線散乱スペクトルを示す。
<4>試験例
(1)閉塞性の検討
以下の方法により、本発明の粉体組成物である粉体試料1を調製した。
レシチン(Epikuron 200)3質量部、水2質量部、及びエタノール60質量部を混合して、室温にて撹拌溶解した中間溶液を調製した。
タルク88質量部をパルベライザーにて粉砕し、ここへエチルヘキサン酸セチル7質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合した。その後、再びパルベライザーで粉砕して混合粉体を調製した。
中間溶液65質量部と、混合粉体95質量部とを十分に混合し、40℃でエタノールを揮発させることで、粉体試料1を調製した。
図5に、粉体試料1を透過型電子顕微鏡によって撮影した写真を示す。図5に示す通り、粉体試料1においては、タルクの表面にラメラ相が複合化している。
なお、パルベライザーで粉砕した後に何ら処理を施していないタルクを比較試料1として調製した。
粉体試料1の閉塞性を以下の通りカップ法により評価した。
カップに水を入れ、開口部を塞ぐように皮脂成分(オレイン酸)で湿らせた濾紙を載せた。濾紙が含む皮脂成分と同量の比較試料1、又は粉体試料1をさらに濾紙に塗布した。そして、カップを35℃に放置し、水の蒸散速度を算出した。
その結果、比較試料1を塗布した場合の水分蒸散速度は、8.6mg/cm/hであった。一方、粉体試料1を塗布した場合の水分蒸散速度は、4.6mg/cm/hであった(図6)。
この結果は、粉体試料1は水分の閉塞性に優れていることを示している。
以上より、本発明の粉体組成物は肌からの水分蒸散を防ぐことができ、保湿性に優れることがわかった。
(2)保湿性の検討
表1の処方に従って、本発明の皮膚外用剤であるラメラ相コーティングファンデーション(LPF)と、比較のための皮膚外用剤であるスクワランコーティングファンデーション(SQPF)を、実施例3に準じた方法により調製した。
LPFとSQPFの保湿性は以下のように評価した。
被験者20名の、顔面の肌の水分量をSKICON EX−200で測定した。次に、20%グリセリン水溶液を全顔に塗布し、LPFとSQPFを半顔ずつ塗布した。塗布から4時間後、クレンジングと洗顔料で全顔を洗浄し、水分量を測定した。
その結果、LPF及びSQPFの塗布前の肌の水分量を1とした場合の、塗布後の肌の水分量はそれぞれ1.21及び1.04であった(図7)。
この結果は、本発明の皮膚外用剤は肌の保湿性に優れることを示している。
(3)乾燥感の感じにくさ
LPFとSQPFについて以下の方法により乾燥感の感じにくさを評価した。
被験者20名にLPFとSQPFをそれぞれ使用させ、乾燥感を感じにくいファンデーションを選択させるアンケートを実施した。その結果、LPFと答えた被験者は14名で、SQPFと答えた被験者は5名、同等と答えた被験者は1名だった。
この結果は、本発明の皮膚外用剤は使用時に乾燥感を感じにくいことを示している。
(4)水溶性の有効成分の角層への浸透量の評価
以下の方法で粉体試料2及び比較試料2を調製した。
レシチン(Epikuron 200)3質量部、グリチルリチン酸ジカリウム0.5質量部、純水1.5質量部、及びエタノール60質量部を混合して、室温にて撹拌溶解した中間溶液を調製した。
タルク88質量部をパルベライザーにて粉砕し、ここへエチルヘキサン酸セチル7質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合した。その後、再びパルベライザーで粉砕して混合粉体を調製した。
中間溶液65質量部と、混合粉体95質量部とを十分に混合し、40℃でエタノールを揮発させることで、粉体試料2を調製した。
また、グリチルリチン酸ジカリウム0.5質量部と、99.5質量部の比較試料1を混合することにより、比較試料2を調製した。
12名の被験者の前腕部に、粉体試料2及び比較試料2をそれぞれ5mg/cm塗布し、フィルムで固定化した。6時間後に粉体試料2及び比較試料2をふき取り、テープストリッピングで角層を採取し、HPLCでグリチルリチン酸ジカリウムを定量分析した。
その結果、粉体試料2及び比較試料2を塗布した時のグリチルリチン酸ジカリウムの角層への浸透量は、それぞれ、0.28μg/cm、0.19μg/cmであった。
この結果は、本発明の粉体組成物によれば、水溶性の有効成分の角層への浸透効率を高めることができることを示している。
本発明は保湿性に優れたパウダー化粧料に応用できる。

Claims (13)

  1. 油剤と界面活性剤と粉体基材を含み、前記粉体基材の表面に前記界面活性剤を主とするラメラ相が複合化しており、さらに水を含み、前記水と前記界面活性剤との重量比が、1:1〜1:20であることを特徴とする、粉体組成物。
  2. 前記油剤が、シリコーン油、炭化水素油、エステル油、天然動植物油、フッ素油から選ばれる請求項1に記載の粉体組成物。
  3. さらに、水溶性の有効成分を含む、請求項1又は2に記載の粉体組成物。
  4. 前記界面活性剤は、レシチン及び/又は非イオン界面活性剤を含む、請求項1〜の何れかに記載の粉体組成物。
  5. 請求項1〜の何れかに記載の粉体組成物を含む、皮膚外用剤。
  6. 油剤と界面活性剤と粉体基材を含み、前記粉体基材の表面に前記界面活性剤を主とするラメラ相が複合化している粉体組成物の製造方法であって、
    界面活性剤の質量の1倍以下の質量の水を含む油剤中で、前記界面活性剤を主とするラメラ相を粉体基材の表面に複合化させることを特徴とする、粉体組成物の製造方法。
  7. 油剤と水と界面活性剤と粉体基材を混合する工程を含む、請求項に記載の粉体組成物の製造方法。
  8. 油剤と水と界面活性剤を混合し、混合物を加熱し、冷却してラメラ相分散溶液を得る工程と、
    前記ラメラ相分散溶液と粉体基材を混合する工程を含むことを特徴とする、請求項又はに記載の粉体組成物の製造方法。
  9. 前記ラメラ相分散溶液を得る工程が、前記混合物を加熱し、等方性溶液を得る工程と、前記等方性溶液を冷却して、ラメラ相分散溶液を得る工程であることを特徴とする、請求項8に記載の粉体組成物の製造方法。
  10. 揮発性溶媒に界面活性剤を溶解し、第1の等方性溶液を得る工程と、
    前記第1の等方性溶液に、界面活性剤の質量の1倍以下の質量の水を含む油剤を混合し、第2の等方性溶液を得る工程と、
    前記揮発性溶媒を揮発させ、ラメラ相分散溶液を得る工程と、
    前記ラメラ相分散溶液と粉体基材とを混合する工程を備える、
    請求項6又は7に記載の粉体組成物の製造方法。
  11. 油剤と水と界面活性剤と揮発性溶媒と粉体基材を混合し、中間粉体組成物を得る工程と、
    前記中間粉体組成物中の前記揮発性溶媒を揮発させる工程と、
    を含み、前記揮発性溶媒が、アルコール類、炭化水素類、芳香族類、ケトン類、エーテル類、エステル類、揮発性シリコーン油、フルオロカーボン類及びイソパラフィンから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項又はに記載の粉体組成物の製造方法。
  12. 前記揮発性溶媒の揮発は、減圧下で行われる、請求項11に記載の粉体組成物の製造方法。
  13. 請求項11の何れかに記載の粉体組成物の製造方法により製造された粉体組成物を、他の成分と混合する工程を含む、皮膚外用剤の製造方法。
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