JP6530863B2 - ファージディスプレイベクター及び使用方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ファージディスプレイ技術の分野にある。より具体的には、本発明は、バクテリオファージM13粒子の表面上に表面タンパク質P.IIIを含む融合タンパク質を提示する上での使用に適したベクター、ならびに当該ベクターを含む使用方法及び組成物に関する。
現行のファージディスプレイ技術は、バクテリオファージ粒子の表面上での異種性ペプチドライブラリの生成及び提示を可能にする。ファージディスプレイの原理は、バクテリオファージ表面コートタンパク質との融合タンパク質の一部としての関心対象のペプチドの提示を基にしている。簡潔には、関心対象のペプチドをコードするヌクレオチド配列は、コート表面の一部としてファージ集合の際に発現するまたは「提示される」融合生成物を生じるために、ファージ表面コートタンパク質をコードする遺伝子とともにインフレームでクローン化されている。次に、発現したペプチドライブラリは、さらなる最適化または親和性成熟のために有力なペプチドリガンドを識別するために、標的または抗原についてスクリーニングされ得る。
バクテリオファージM13は、ファージディスプレイを介した異種性ペプチド及び抗体フラグメントの発現に通常使用されるファージの例である。繊維状M13バクテリオファージ集合は、細菌内膜中で生じる。ファージコートタンパク質は、細菌タンパク質合成機械を用いて細胞質中で合成され、次に、異なるシグナルペプチドによって周辺質へと定方位化される。機能的M13ファージ粒子は、P.III、P.VI、P.VII、P.VIII、及びP.IXと呼ばれる5つのタイプの表面コートタンパク質を含む。5つのこれらのタンパク質はすべて、M13粒子の表面上で外来性ペプチドを提示するために使用されてきたが、微量のコートタンパク質であるP.IIIは、関心対象のペプチドをファージコート表面へ固定するために最も常用される(Methods in Molecular Biology,Vol.178,Antibody Phage Display:Methods and Protocols,O’Brien and Aitken編)。P.IIIは、M13ファージの近位端で5つのコピーにおいて存在し、ファージの感染力、集合、及び安定性において重要な役割を担っている。P.IIIは、406個のアミノ酸からなるポリペプチドとして発現し、3つの別個の領域、すなわちN1ドメイン、N2ドメイン、及びC末端(CT)ドメインからなる(Russel et al.,Introduction to Phage Biology and Display,Phage Display:A Laboratory Manual;Cold Spring Harbor Lab.Press.)。N1ドメインは、感染中のウイルスDNAの細菌(大腸菌(E.coli))宿主への移行に関与するのに対し、N2ドメインは、細菌F線毛へ結合することによって宿主細胞の認識を与える。CTドメインは、集合の間、P.IIIタンパク質をファージコートへと固定するのに関与する(Omidfar et al.,Advances in Phage Display Technology for Drug Discovery,Expert Opin.Drug Discov,(2015))。
ファージディスプレイ系は、細菌宿主細胞感染に使用されるベクターのタイプによって分類され得る。P.III融合生成物の提示については、3型及び33型のベクターが通常使用される(Omidfar et al.(2015))。3型ベクターは、P.IIIタンパク質をコードする1コピーの遺伝子(g.III遺伝子)を含み、当該遺伝子へ関心対象の外来性ペプチドをコードする遺伝子がインフレームでクローン化され得る。結果として、各ペプチドは、各々、発現したP.IIIタンパク質と融合した5つのコピーにおいてファージ上で提示される。3型ベクターの使用は、短いペプチド、例えば、12個またはそれより少数のアミノ酸を提示するのに効率的な方法であるが、より長いペプチドの提示は実質的に、ファージ感染力、それゆえ、その増殖(力価)を低下させ、したがって、非常に多様なペプチドライブラリの構築を防止する。33型ベクターは、2コピー、すなわち野生型コピー及び組換えコピーのg.III遺伝子を含む。野生型及び組換えのg.III遺伝子は、同じアミノ酸配列を有するP.IIIタンパク質をコードするが、当該遺伝子は、ヌクレオチド配列において異なり、異なるシグナルペプチド配列を用いて発現する。例えば、野生型g.IIIによってコードされるP.IIIタンパク質は、内在性の18個のアミノ酸からなるシグナル配列を用いて発現し得るのに対し、組換えg.IIIによってコードされるP.IIIは、周辺質シグナル配列を用いて発現し得る。
33型の系を用いて、外来性のタンパク質またはペプチドをコードする遺伝子は、1コピーのg.III(すなわち、野生型または組換えの遺伝子)とともにインフレームでクローン化することができ、ファージコート表面上で立体障害を低下させながら、関心対象のペプチドの提示を可能にする。したがって、33型ベクターは、より少数のコピー数であるにもかかわらず、より大きな外来性ペプチドに対して寛容性がある。しかしながら、より少数のコピー数は、標的特異的ペプチドの単離を成功させることについての制限を設け、その理由は、ペプチドが、親和性成熟に先立って、当該ペプチドの標的に対する親和性のより低いことを受けやすいからである。より低い提示レベルと組み合わせたより低い親和性は、ペプチドバリアントの大きなプールからの標的特異的ペプチドの検出を妨げる。
本発明に従って、改善された33型ファージベクター系及び使用方法は、ペプチド、例えば35個までのアミノ酸からなる長さのペプチドが複数のコピーにおいてM13ファージ表面上でうまく提示されることができるように確立された。この形において、関心対象のペプチドの改善された提示は、野生型g.III遺伝子における規定された変異を導入することによって達成される。これらの変異は、ファージ表面上の変異した野生型g.III遺伝子によってコードされるポリペプチドの取り込みを低下させる。結果として、組換えg.III遺伝子によってコードされるP.IIIタンパク質のより多数のコピーは、ファージ上で提示される。このことは、組換えg.III遺伝子産物へ融合したまたはインフレームでクローン化したとき、関心対象の外来性ペプチドのより高い提示レベルを結果的に生じる。さらに、本発明のベクター及び方法は、35個までのアミノ酸からなる長さのペプチドがファージコート表面上で提示されるときに、野生型バクテリオファージM13に匹敵するレベルでファージ感染力を維持するバクテリオファージM13粒子の生成を可能にする。
したがって、本発明は、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列をコードする第1のポリヌクレオチド配列及び配列番号2によって与えられるポリペプチド配列をコードする第2のポリヌクレオチド配列を含む33型バクテリオファージM13ベクターを提供する。上述のバクテリオファージM13ベクターに対する具体的な実施形態として、当該第1のポリヌクレオチド配列は、配列番号3によって与えられ、当該第2のポリヌクレオチド配列は、配列番号4によって与えられる。上述のベクターに対する別の具体的な実施形態として、当該ベクターは、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列をコードするポリヌクレオチド配列とともにかつ当該ポリヌクレオチド配列の上流にインフレームでクローン化した適切な検出タグ配列をコードするポリヌクレオチド配列をさらに含む。上述のベクターに対するさらなる具体的な実施形態として、当該ベクターは、配列番号15によって与えられるポリヌクレオチドを含む。上述のベクターのうちのいずれかに対するなおもさらなる具体的な実施形態として、当該ベクターは、二本鎖ポリヌクレオチド分子である。
別の実施形態として、本発明は、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列をコードするポリヌクレオチド配列とともにかつ当該ポリヌクレオチド配列の上流に、または適切な検出タグ配列をコードするポリヌクレオチド配列の上流にインフレームでクローン化した、外来性ポリペプチド、特に35個までのアミノ酸からなる長さの外来性ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列をさらに含む、先に説明した33型バクテリオファージM13ベクターのうちのいずれかを提供する。より具体的には、当該外来性ペプチドをコードするポリヌクレオチド配列は、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列をコードするポリヌクレオチド配列とともに、または適切な検出タグ配列をコードするポリヌクレオチド配列とともに、インフレームで、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列をコードするポリヌクレオチド配列または適切な検出タグ配列をコードするポリヌクレオチド配列の上流のペプチドリンカーをコードするポリヌクレオチド配列を介してクローン化される。より具体的には、当該外来性ポリペプチドは、7〜35個のアミノ酸の長さである。
なおも別の実施形態において、本発明は、バクテリオファージM13粒子を生成するための方法を提供し、この方法は、(a)配列番号1によって与えられるポリペプチド配列をコードする第1のポリヌクレオチド配列及び配列番号2によって与えられるポリペプチド配列をコードする第2のポリヌクレオチド配列を含む二本鎖33型バクテリオファージM13ベクターを細菌宿主細胞へトランスフェクトすることと、(b)当該細菌宿主細胞を、当該細菌宿主細胞における当該第1及び第2のポリヌクレオチド配列の発現ならびにバクテリオファージM13粒子の集合に適した条件下でインキュベートすることと、(c)当該細菌宿主細胞から、当該バクテリオファージM13のコート表面上に独立して提示される配列番号1及び配列番号2のアミノ酸配列によって与えられるポリペプチド配列を含むバクテリオファージM13粒子を回収することと、を含む。この実施形態に対してより具体的には、当該第1のポリヌクレオチド配列は、配列番号3によって与えられ、当該第2のポリヌクレオチド配列は、配列番号4によって与えられる。別の具体的な実施形態として、本発明は、二本鎖のバクテリオファージM13ベクターが、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列をコードするポリヌクレオチド配列とともにかつ当該ポリヌクレオチド配列の上流にインフレームでクローン化した、適切な検出タグ配列をコードするポリヌクレオチド配列をさらに含む。なおも別の具体的な実施形態として、二本鎖のバクテリオファージM13ベクターは、配列番号15によって与えられるポリヌクレオチド配列を含む。さらにより具体的には、本発明は、二本鎖のM13ベクターが、配列番号1によって与えられるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列とともにかつ当該ポリヌクレオチド配列の上流に、または適切な検出タグ配列をコードするポリヌクレオチド配列の上流にインフレームでクローンされた、外来性ポリペプチド、特に35個までのアミノ酸からなる長さの外来性ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列をさらに含む、上述の方法のうちのいずれかを提供する。別の具体的な実施形態として、外来性ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列は、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列をコードするポリヌクレオチド配列とともに、または適切な検出タグ配列をコードするポリヌクレオチド配列とともに、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列をコードするポリヌクレオチド配列または適切な検出タグ配列をコードするポリヌクレオチド配列の上流にある、ペプチドリンカーをコードするポリヌクレオチド配列を介して、インフレームでクローン化される。より具体的には、当該外来性ポリペプチドは、7〜35個のアミノ酸からなる長さである。上述の方法に対する別の具体的な実施形態として、当該細菌宿主細胞は、XL−1 Blue大腸菌(E.coli)細胞またはXLO大腸菌細胞のようなF細菌株である。
なおも別の実施形態において、本発明は、バクテリオファージM13粒子を提供し、当該粒子は、当該ファージ粒子のコート表面上で独立して提示される配列番号1及び配列番号2のアミノ酸配列によって与えられるポリペプチド配列を含む。より具体的には、本発明は、上述のバクテリオファージM13粒子が、配列番号1のアミノ酸配列によって与えられるポリペプチド配列のN末端へ融合した適切な検出タグ配列をさらに含む当該ファージ粒子を提供する。より具体的にはさらに、本発明は、配列番号1のアミノ酸配列によって与えられるポリペプチド配列のN末端へ、または適切な検出タグ配列のN末端へ融合した、外来性ポリペプチド、特に35個までのアミノ酸からなる長さの外来性ポリペプチドをさらに含む上述のバクテリオファージM13粒子のうちのいずれかを提供する。別の具体的な実施形態において、当該外来性ポリペプチドは、配列番号1のアミノ酸配列によって与えられるポリペプチド配列へ、または適切な検出タグ配列へ、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列のN末端または適切な検出タグ配列のN末端と、当該外来性ポリペプチドのC末端とに融合したペプチドリンカーを介して融合している。より具体的には、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列へ、または検出タグ配列へ融合した外来性ポリペプチドは、7〜35個のアミノ酸からなる長さである。
なおも別の実施形態において、本発明は、細菌宿主細胞を、バクテリオファージM13粒子のコート表面上に独立して提示される配列番号1及び配列番号2のアミノ酸配列によって与えられるポリペプチド配列を含むバクテリオファージM13粒子と接触させることを含む、当該細菌宿主細胞を感染させるための方法を提供する。より具体的には、本発明は、当該バクテリオファージM13粒子がさらに、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列のN末端へ融合した適切な検出タグ配列をさらに含む、上述の方法を提供する。より具体的にはさらに、本発明は、当該バクテリオファージM13粒子が、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列のN末端へ、または適切な検出タグ配列のN末端へ融合した外来性ポリペプチド、特に、35個までのアミノ酸からなる長さの外来性ポリペプチドをさらに含む。より具体的には、当該外来性ポリペプチドは、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列へ、または適切な検出タグ配列へ、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列のN末端または適切な検出タグ配列のN末端と、当該外来性ポリペプチドのC末端とに融合したペプチドリンカーを介して融合している。より具体的には、配列番号1によって与えられるポリペプチド配列へ、または検出タグ配列へ融合した外来性ポリペプチドは、7〜35個のアミノ酸からなる長さである。上述の方法に対する別の具体的な実施形態として、細菌宿主細胞は、XL−1 Blue大腸菌細胞またはXLO大腸菌細胞のようなF細菌株である。
P.IIIタンパク質融合生成物の発現及び提示のために33型バクテリオファージM13ベクターを使用するとき、野生型及び組換えのg.III遺伝子によってコードされるP.IIIタンパク質は、ファージ粒子への集合のために競合する。当該分野における先行研究は、Secシグナル配列のc領域における開裂部位及びh領域における一部の残基の修飾は、3+3ベクター系を用いてファージ粒子上で提示される抗体フラグメントの発現上昇を結果的に生じることができることを実証した(Lee et al.,Biochemical and Biophysical Research Communications,411(2011);348−353)。従来技術とは対照的に、本発明の目的は、組換えg.III遺伝子によってコードされるP.IIIタンパク質の利益となるように、周辺質において発現する野生型及び組換えのg.III遺伝子によってコードされる遺伝子産物の比に影響を及ぼすこととする。本発明の結果として、組換えg.III遺伝子によってコードされるP.IIIタンパク質の相対的な発現及び提示における上昇が達成され、このことは順に、外来性ペプチドをコードするヌクレオチドが、組換えg.III遺伝子とともにインフレームでクローン化されるときに、このような外来性ペプチドの提示の上昇を結果的に生じる。
定義
「ベクター」は、本明細書で使用する場合、宿主細胞またはゲノムへとライゲートされた別の核酸配列(または複数の核酸配列)を輸送することができる核酸分子を指す。1つのタイプのベクターは「プラスミド」であり、典型的には二本鎖の環状DNAループを指し、当該プラスミドへ追加のDNAセグメントがライゲートされ得る。別のタイプのベクターはウイルスベクターであり、この中で、追加のDNAセグメントはウイルスゲノムへとライゲートされ得る。ある特定のベクターは、当該ベクターが導入された宿主細胞において自動複製することができる(例えば、細菌複製起点を有する細菌ベクター)。その上、ある特定のベクターは、プロモーター配列及びオペレーター配列のような適切な制御配列ならびに複製開始部位と組み合わされるときに操作上連結された遺伝子(例えば、関心対象の外来性のペプチドまたはタンパク質をコードする遺伝子)の発現を定方位化することができる。このようなベクターは通常、「発現ベクター」と呼ばれ、関心対象のタンパク質をコードする遺伝子の挿入のための複数のクローン化部位も含み得る。それに代わるものとして、関心対象のペプチドまたはタンパク質をコードする遺伝子は、Kunkel変異誘発のような部位特異的変異誘発技術によって導入され得る(Handa et al.,Rapid and Reliable Site−Directed Mutagenesis Using Kunkel’s Approach,Methods in Molecular Biology,vol 182:In Vitro Mutagenesis Protocols,2nd Ed.)。
「33型バクテリオファージM13ベクター」は、本明細書で使用する場合、バクテリオファージM13ゲノムの核酸配列を宿主細胞またはゲノムへ輸送することができ、かつバクテリオファージM13ゲノムによってコードされる残りのタンパク質(P.I、P.II、P.IV〜P.XI)の各々についてのコード領域に加えて、P.III表面タンパク質の2つのコピー(すなわち、野生型及び組換えg.III遺伝子)についてのコード領域を含む「ベクター」を指す。本発明の33型バクテリオファージM13ベクターは、(変異していない)野生型g.III遺伝子及び組換えg.III遺伝子によってコードされるP.III表面タンパク質とは異なるアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするg.III遺伝子の野生型コピーにおいて変異を含有する。
「外来性の」または「外来の」ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質は、当該核酸が発現することになっている宿主細胞またはゲノムにおいて通常は存在しない核酸配列によってコードされるペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質を指す。
「適切な検出タグ」または「適切な検出タグ配列」は、本明細書で使用する場合、組換え技術を通じて関心対象の別のタンパク質またはペプチドへ移植され得るまたは融合し得るペプチド配列を指す。関心対象のタンパク質へのタグ配列の移植は、タンパク質の検出を、例えば、タグペプチド配列へ定方位化された抗体の使用によって可能にする。適切な検出タグ配列の決定は十分、当業者の知識内にある。本発明における使用に適した典型的な検出タグ配列には、c−mycタグ、HA−タグ、His−タグ、Flag−タグ、及びS−タグが含まれる。
「インフレームでクローン化した」は、本発明で使用する場合、核酸配列(例えば、関心対象の特定のポリペプチドをコードする核酸配列)の、参照核酸または参照遺伝子(例えば、関心対象のポリペプチドが融合することになっている別個のタンパク質をコードする遺伝子)の同じオープンリーディングフレームへの挿入を指す。当業者が認識するように、当該挿入核酸は、参照遺伝子と連続して挿入され得、またはこれもまたインフレームでクローン化したリンカーコード配列の使用を通じて空間的に離れた部位で挿入され得る。さらに、当該挿入核酸は、参照核酸配列の上流または下流のいずれかへ挿入され得る。本明細書で使用する場合、「上流」は、関心対象の配列が翻訳中に参照核酸または参照遺伝子に先立って翻訳されるような、参照核酸または参照遺伝子に対する関心対象の核酸配列の場所または位置を指す。同様に、本明細書で使用する場合の「下流」は、関心対象の配列が翻訳中に参照核酸または参照遺伝子の後に翻訳されるような、参照核酸または参照遺伝子に対する関心対象の核酸配列の場所または位置を指す。
本明細書で使用する場合の「ペプチドリンカー」は、第1のペプチドまたはタンパク質を第2のペプチドまたはタンパク質へ融合させるまたは連結するポリペプチド配列を指す。リンカーポリペプチド配列のN末端は、アミド結合を通じて第1のペプチドまたはタンパク質のC末端へ共有結合し、一方リンカーポリペプチド配列のC末端は、これもまたアミド結合を通じて第2のペプチドまたはタンパク質のN末端へ共有結合している。本発明における使用に適した典型的なペプチドリンカーには、−(GSG)−ペプチド配列及び−(GS)−ペプチド配列のようなセリン含有ペプチド、ならびに−AEAAAKEAAAKEAAAKA−(配列番号34)、−AEAAAKEAAAKEAAAKAGGGGS−(配列番号35)、及び−AEAAAKEAAAKEAAAKAGPPGP−(配列番号36)のようなαヘリックスリンカーが含まれる。
本明細書に開示されるポリペプチド鎖は、左から右へと読むときに、当該ポリペプチド鎖のN末端からC末端へのアミノ酸配列によって示され、各アミノ酸は、1文字または3文字のいずれかのアミノ酸表記によって表される。アミノ酸またはポリペプチド鎖の「N末端」(またはアミノ末端)は、当該アミノ酸上の遊離アミン基、または当該ポリペプチド鎖の最初のアミノ酸残基上の遊離アミン基を指す。同様に、アミノ酸またはポリペプチド鎖の「C末端(またはカルボキシ末端)」は、当該アミノ酸上の遊離カルボキシ基、または当該ポリペプチド鎖の最後のアミノ酸残基上の遊離カルボキシ基を指す。
ベクター工学
Kunkel変異誘発(Handa et al.,Rapid and Reliable Site−Directed Mutagenesi Using Kunkel’s Approach,Methods in Molecular Biology,vol 182:In Vitro Mutagenesis Protocols,2nd Ed.)を用いて、野生型g.III遺伝子によってコードされるP.IIIタンパク質のN1領域の最初の67個のアミノ酸を、組換えg.III遺伝子によってコードされるP.IIIタンパク質へ融合した検出タグ配列、例えば、c−mycタンパク質(EQKLISEEKL:配列番号7)の提示レベルをモニターしながら、異なるアミノ酸へ無作為に分ける。検出タグ配列をコードするヌクレオチド配列、例えば、c−mycコード配列(gagcaaaagctcattagtgaagaggatctt:配列番号8)を、組換えg.III遺伝子とともにインフレームでクローン化する。機能的dUTPアーゼ及びウラシルグリコシラーゼを欠損する大腸菌(Escherichia coli)株RZ1032(ATCC39737)を用いて、親33型バクテリオファージM13ベクターのウラシル含有一本鎖DNA(配列番号6)を調製する。67個の変異原性プライマーを4つの異なるKunkel反応へと分け、3つの反応は17の変異を網羅し、1つの反応は16の変異を網羅する。反応群における各プライマーは、完全に無作為に分けられることになっているアミノ酸に対応するNNKコドンを含有し、同じ隣接配列を親ベクターと共有してすべてのプライマーが匹敵する効率性でテンプレートに対してアニールすることを確実にするよう設計される。
親ベクターの変異に続いて、修飾されたベクターをテンプレートとして使用して、二本鎖DNAを調製し、これを次にバクテリオファージM13粒子の発現のために電気穿孔法によって細菌宿主細胞(例えば、大腸菌XL1−Blue細胞)へとトランスフェクトする。M13ファージライブラリをスクリーニングするのに先立って、各ライブラリ由来の無作為ファージを配列決定して、各位置が特定のアミノ酸についていかなる偏りもなく、全部で20個のアミノ酸へと完全に無作為に分けられることを確実にする。
ファージ収集及び力価判定
一晩の増幅後、ファージを次のように収集し得る。感染した細菌宿主細胞(例えば、XL−1 Blue細胞)を3,000rpmで約20分間遠心分離する。次に、40mlの上清を真新しいフラスコへ移し、10mLのPEG溶液(3.5M NH4OAcを含む20%PEG)の添加及び4℃で約90分間のインキュベーションによってファージを沈殿させる。次に、この混合物を13,000rpmで約45分間遠心分離する。次に、ペレットを1mlのPBS(リン酸緩衝塩類溶液、pH7.4)中で再懸濁し、13,000rpmで5分間遠心分離して、残余の細胞片を除去する。次に、上清を真新しいチューブへ移し、200μlのPEG溶液を添加し、この混合物を氷上で約30分間インキュベートする。次に、この混合物を4℃、13,000rpmで約45分間回転させる。結果として生じるペレットを200〜500μlのPBS中に再懸濁し、13,000rpmで約5分間遠心分離して、残余の細胞片を除去する。次に、この上清を真新しいチューブへ移し、細菌細胞残渣が存在しなくなるまで遠心分離過程を反復する。
次に、この上清を次のような力価測定のために真新しいチューブへ移してもよい。ファージ含有上清の連続希釈物を調製し、次に、100μlの各希釈物を真新しいチューブへ入れた後、一晩生育させておいた300μlの細菌細胞(例えば、XL1−Blue細胞)を添加する。この混合物を室温で約15分間インキュベートした後、3mlの軟質寒天を各チューブに添加する(軟質寒天は、次のように調製してもよい。250mlボトルを50mlの溶原性ブロス(LB)で満たし、2.08Bacto Agar粉末(Fisher DF0140−01−1)を添加した後、回転混合させる。適量の混合物を追加のLBで250mlにし、45分間オートクレーブして、55℃で保存する)。この混合物をさっとボルテックスした後、LBプレートへ添加し、37℃で一晩インキュベートする。次に、結果として生じるプラークを計数し、力価をプラーク形成単位(pfu)として判定する。
ファージ感染及び増殖
特定のファージクローンの増殖のために、次の手順を採用してもよい。細菌宿主細胞(例えば、XL1−Blue細胞(Stratagene))の単一のコロニーを、テトラサイクリンを補充した37℃の50mlの2YT培地中で振盪しながら、0.4〜0.6OD600の密度まで生育させる。およそ10pfu(プラーク形成単位)のファージをこの細菌培養物へ添加した後、この混合物を37℃で約30分間静置させてインキュベートして、ファージ感染を可能にする。次に、感染した細胞培養物を37℃で12〜15時間振盪しながらインキュベートして、ファージ増殖を可能にする。
バクテリオファージM13スクリーニング
捕捉フィルタ挙上アッセイ
組換えg.III遺伝子によってコードされるP.IIIタンパク質へ融合したc−mycのより多量の提示を結果的に生じる変異を識別するために、捕捉フィルタ挙上アッセイを使用してもよい(Wu,Simultaneous Humanization and Affinity Optimization of Monoclonal Antibodies,Methods in Molecular biology,Vol.2017.Recombinant Antibodies for Cancer Therapy:Methods and Protocols,Weischof and Krauss編)。簡潔には、ニトロセルロースフィルタを2μg/mlの抗バクテリオファージM13抗体(GE Biosciences 27−9420−01)でコーティングした後、カゼインでブロッキングしてからプラーク挙上を行う。より暗色の色彩で現れるc−mycタンパク質のより高い提示レベルを提示するプラークとの抗c−myc抗体−アルカリホスファターゼ共役体(SIGMA A5963)によって、c−myc提示レベルを検出する。次に、c−mycタグの提示レベルがより高いプラークを、配列決定のために単離する。より強いc−mycシグナルを結果的に生じた変異を持っている配列決定したM13ファージを、後でさらに説明するように、単一点のファージ力価依存性ELSIAを含むさらなるスクリーニングのために増幅してもよい。
単一点のファージ力価依存性ELISA
単一点ELISAのために、c−myc提示レベルが高くなった個々のバクテリオファージM13ファージ(例えば、フィルタ挙上アッセイによって識別)を、2mlのXL1−blue細菌培養物を用いて一晩増殖させる。増殖後、この培養物を回転させて、上清(ファージ含有)を本アッセイにおいて使用する。簡潔には、ELISAプレートを抗バクテリオファージM13抗体(GE Biosciences 27−9420−01)で一晩コーティングし、カゼインでブロッキングする。M13ファージ含有上清を入れ、c−myc提示を、アルカリホスファターゼ(SIGMA A5963)へ共役した抗c−myc抗体によって検出する。c−myc提示レベルを、適切な基質を用いて適切な波長でODを測定することによる分光測光によって測定する。より高いc−mycペプチド提示レベルを示すファージを、個々のクローンについてのc−myc提示レベルがある範囲の力価にわたって測定され、親ベクター(すなわち、野生型g.III遺伝子(変異なし)を含有するベクター、及び組換えg.III遺伝子とともにインフレームでクローン化されるc−mycタンパク質)のトランスフェクションによって得られるクローンについてのc−myc提示レベルと比較される力価依存性ファージELISAにおいてさらに確認してもよい。
実施例1
バクテリオファージM13表面上でのc−mycタグ−P.III融合体の提示
lacZプロモーターの制御下で、各々の遺伝子がP.III表面タンパク質のコピーをコードする野生型g.III遺伝子(配列番号5)及び組換えg.III遺伝子(配列番号3)の両方を含む33型バクテリオファージM13親ベクターを用いて、ならびにそれぞれ内在性P.IIIシグナルペプチド及びpelBシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列(配列番号17及び配列番号19)をそれぞれ用いて、本質的には先に説明したように、野生型g.IIIのN1領域における単一のアミノ酸を無作為に分ける。成熟野生型g.III遺伝子産物におけるL8P置換またはS11P置換をコードする、変異を含む修飾されたベクターを構築し、大腸菌XL1−Blue細胞中へとトランスフェクトして、組換えg.III遺伝子とともにかつ当該遺伝子の上流にインフレームでクローン化したc−mycタグをコードする配列(配列番号8)を発現させる。本質的には先に説明したように、結果として生じるP.III−c−myc融合タンパク質を、収集したM13粒子の表面上に提示し、ファージ力価依存性ELISAによってc−mycディスプレイレベルを検出する。
以下の表1は、親野生型g.III遺伝子及び変異した野生型g.III遺伝子、組換えg.III遺伝子、c−mycタグコード配列、シグナルペプチドコード配列ならびにこれらによってコードされる、結果として生じるアミノ酸配列を提供する。表2は、ファージ力価依存性ELISAの結果を提供する。
Figure 0006530863
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表2は、PMP/AMP基質を用いて、概して先に説明したような力価依存性ELISAに由来するOD560値を提供し、成熟した野生型g.III遺伝子産物におけるL8P置換またはS11P置換をコードする変異を含有する33型M13ファージベクターを用いるとき、組換えg.III遺伝子によってコードされるP.III表面タンパク質へ融合したc−mycタンパク質の発現亢進が得られることを実証する。
実施例2
ファージM13表面上での検査ペプチド−P.III融合体の提示(野生型g.III遺伝子における8P置換+11P置換の組み合わせを使用)
成熟した野生型g.III遺伝子産物(配列番号2)におけるL8P及びS11Pの両方の置換をコードする変異を含む、さらに修飾された33型バクテリオファージM13ベクターを構築する。当該遺伝子産物をコードする例示的な核酸配列は、配列番号4によって与えられる。同じベクターにおいて、検査ペプチドをコードする核酸配列(後で配列番号10、12、及び14によって与えられる)を個別に、c−mycタグコード配列(配列番号8)へ、リンカーペプチドコード配列を介してインフレームでクローン化し、当該c−mycタグコード配列を順に、当該ベクターにおける組換えg.III遺伝子配列(配列番号3)とともにかつ当該組換えg.III遺伝子配列の上流にインフレームでクローン化する。また、同じ検査ペプチドをコードする核酸配列を各々別個に、野生型g.III遺伝子におけるL8PまたはS11Pをコードするいずれの核酸の変異も含まない(配列番号5は、L8PまたはS11Pコード変異がない親の野生型g.III遺伝子の核酸配列を提供する)親33型バクテリオファージM13ベクター中へと(先に説明したのと同じ様式及びフォーマットで)クローン化する。
表3は、変異した及び親の野生型g.III遺伝子、組換えg.III遺伝子、c−mycタグコード配列、リンカーペプチドコード配列及び調製した例示的なベクタークローンの検査ペプチドコード配列の核酸配列を提供する。
結果的に生じるベクターを用いて、XL−1−blue細菌細胞から収集したM13バクテリオファージ粒子の表面上に検査ペプチド−P.III融合タンパク質を提示した。採用された検査ペプチドは、後でさらに説明するようなヒトIL−6標的タンパク質と結合する。表4は、収集したM13ファージ粒子上で提示された融合タンパク質産物の構成要素の対応するアミノ酸配列を提供する。
Figure 0006530863
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検査ペプチド−P.III融合タンパク質を提示する収集したファージを増殖させ、概して先に説明したように力価判定を実施する。次に、本質的には後で説明するように、検査ペプチド提示レベルを、ファージ力価依存性ELISAによって判定する。
ELISAプレート(Greiner−bio−one、カタログ番号:650061)をPBS中で2μg/mlでの50μl/ウェルのNeutrAvidin(Thermo Scientific、カタログ番号31050)でコーティングし、4℃で一晩静置させる。100μl/ウェルのカゼイン(Thermo Scientific、カタログ番号:37528)を室温で1時間添加することによって、過剰部位をブロッキングした。次に、PBS中での50μl/ウェルのビオチン化ヒトIL6(R&D Systems、カタログ番号206−IL−010/CF)を各ウェルへ入れ、このプレートを室温で30分間揺り動かしながらインキュベートする。次に、異なる力価の50μl/ウェルのファージを添加し、このファージをPBS中の1%BSAの終濃度で希釈する。次に、プレートを室温で60分間揺り動かしながらインキュベートする。次に、PBS中の0.1%トゥイーン中で1:5,000に希釈した50μl/ウェルの抗M13−HRP(G.E.、カタログ番号:27−9421−01)を添加した後、このプレートを室温で60分間インキュベートする。次に、50μl/ウェルのUltraテトラメチルベンジジン基質(Ultra TMB基質、Thermo Scientific、カタログ番号:34029)を添加し、650nmでODを測定する。
以下の表5は、野生型g.III遺伝子においてL8Pコード変異及びS11Pコード変異をコードする33型バクテリオファージM13ベクターならびに親33型バクテリオファージM13ベクター(野生型g.III遺伝子におけるL8P及びS11Pコード変異がない)を用いて個別に各々調製したファージクローン18−24、18−22、及び18−4についてのある範囲のファージ力価にわたって得られたOD650値を提供する。
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表5におけるOD650値は、成熟した野生型g.III遺伝子産物においてL8P置換及びS11P置換をコードする33型バクテリオファージM13ベクターを用いるとき、組換えg.III遺伝子によってコードされるP.III表面タンパク質へ(ペプチドリンカーを介して)融合した各検査ペプチドの発現亢進が得られることを実証する。
実施例3
ファージM13表面上でのFab−P.III融合体の提示
それぞれ配列番号25及び配列番号26によって与えられるFab重鎖(HC)配列及び軽鎖(LC)配列をコードする核酸配列を、成熟した野生型g.III遺伝子産物におけるL8P置換及びS11P置換をコードする変異を含む33型バクテリオファージM13ベクター中へとクローン化する。PhoA1シグナルペプチドコード配列(配列番号30)を用いて、Fab HCをコードする核酸配列(配列番号27)を、スペーサーコード配列を介して、HA−タグコード配列(配列番号32)及びc−mycタグコード配列(配列番号8)に対してインフレームで上流にクローン化し、これを順に当該ベクター中の組換えg.III遺伝子配列(配列番号3)のフレーム及び上流においてクローン化する。Fab LCをコードする核酸配列(配列番号28)を、pelBシグナルペプチドコード配列(配列番号19)を用いて当該ベクター中へとクローン化する。HC及びLCの両Fabコード構成要素の転写は、lacZプロモーターの制御下にある。
上に説明したようにFabのHC配列及びLC配列を含む二本鎖ベクターを調製し及び使用して、本質的には先に説明したように大腸菌XL1−Blue細胞へトランスフェクトする。LC配列(配列番号26)を細菌周辺質空間中へと分泌させ、当該空間で、LC配列は、HA−タグ(配列番号31)及びc−mycタグ(配列番号7)を介して組換えP.IIIタンパク質へ融合したHC配列(配列番号25)とともにFab二量体を形成する。
Fab−P.III融合タンパク質を提示する収穫したファージを増殖させ、概して先に説明したように力価判定を実施する。次に、概してNakayama et al.,Improving the Copy Number of Antibody Fragment Expressed on the Major Coat Protein of Bacteriophage M13,Immunotechnology,Vol.12(1996):197−207において説明されるように標的リガンドとしてビオチン化TNFαを用いたファージ−力価依存性ELISAによって、Fab提示レベルを判定する。
以下の表6は、野生型g.III遺伝子においてL8Pコード変異及びS11Pコード変異をコードする33型バクテリオファージM13ベクター、ならびに親33型バクテリオファージM13ベクター(野生型g.III遺伝子におけるL8Pコード変異及びS11Pコード変異はない)とともに個別に調製した、Fabコンストラクトを提示するファージクローンについてのある範囲のファージ力価にわたって得られたOD650値を提供する。
Figure 0006530863
表6におけるOD650値は、成熟した野生型g.III遺伝子産物におけるL8P置換及びS11P置換をコードする変異を含有する33型バクテリオファージM13ベクターを用いるとき、組換えg.III遺伝子によってコードされるP.III表面タンパク質へ(ペプチドスペーサーを介して)融合したFabの発現の上昇が得られることを実証する。
配列表
配列番号1(組換え及び野生型g.III遺伝子によってコードされる成熟したファージM13表面タンパク質P.III(シグナルペプチドを有しない))
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配列番号2(変異した野生型g.IIIによってコードされる成熟した変異したファージM13表面タンパク質P.III(L8Pアミノ酸置換+S11Pアミノ酸置換)(シグナルペプチドを有しない))
AETVESCPAKPHTENSFTNVWKDDKTLDRYANYEGCLWNATGVVVCTGDETQCYGTWVPIGLAIPENEGGGSEGGGSEGGGSEGGGTKPPEYGDTPIPGYTYINPLDGTYPPGTEQNPANPNPSLEESQPLNTFMFQNNRFRNRQGALTVYTGTVTQGTDPVKTYYQYTPVSSKAMYDAYWNGKFRDCAFHSGFNEDLFVCEYQGQSSDLPQPPVNAGGGSGGGSGGGSEGGGSEGGGSEGGGSEGGGSGGGSGSGDFDYEKMANANKGAMTENADENALQSDAKGKLDSVATDYGAAIDGFIGDVSGLANGNGATGDFAGSNSQMAQVGDGDNSPLMNNFRQYLPSLPQSVECRPFVFGAGKPYEFSIDCDKINLFRGVFAFLLYVATFMYVFSTFANILRNKES

配列番号3(組換えg.III遺伝子のヌクレオチド配列(シグナルペプチドコード配列を有しない))
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配列番号4(変異した野生型g.III遺伝子のヌクレオチド配列(L8P+S11Pアミノ酸置換をコードする)(シグナルペプチドコード配列を有しない))
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配列番号5(野生型g.III遺伝子のヌクレオチド配列(シグナルペプチドコード配列を有しない))
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配列番号6(組換え及び野生型g.III遺伝子を有する親33型プラスミドについてのヌクレオチド配列(L8Pコード変異及びS11Pコード変異を有しない)(シグナルペプチドコード配列を含む)
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配列番号7(c−myc検出タグアミノ酸配列)
EQKLISEEDL

配列番号8(c−myc検出タグをコードするヌクレオチド配列)
gagcaaaagctcattagtgaagaggatctt

配列番号9(クローン18−24 IL−6結合検査ペプチド配列)
RTFCKEFGRYVADETYCAAL

配列番号10(クローン18−24 IL−6結合検査ペプチドをコードするヌクレオチド配列)
aggactttttgtaaggagtttgggcggtatgttgcggatgagacgtattgtgctgcgctt

配列番号11(クローン18−22 IL−6結合検査ペプチド配列)
ISLCDQPYVKSLNLPLCPLA

配列番号12(クローン18−22 IL−6結合検査ペプチドをコードするヌクレオチド配列)
atttctttgtgtgatcagccgtatgttaagagtcttaatcttccgttgtgtccgcttgct

配列番号13(クローン18−4 IL−6結合検査ペプチド配列)
PPLCSWPAYQKFGGPLCTLG

配列番号14(クローン18−4 IL−6結合検査ペプチドをコードするヌクレオチド配列)
cctccgctgtgttcttggcctgcttatcagaagtttggtggtccgctgtgtacgcttggt

配列番号15(組換えg.III及び変異した野生型g.III遺伝子を有する33型プラスミドについてのヌクレオチド配列(L8Pコード変異及びS11Pコード変異を有する)(シグナルペプチドコード配列を含む)
aatgctactactattagtagaattgatgccaccttttcagctcgcgccccaaatgaaaatatagctaaacaggttattgaccatttgcgaaatgtatctaatggtcaaactaaatctactcgttcgcagaattgggaatcaactgttatatggaatgaaacttccagacaccgtactttagttgcatatttaaaacatgttgagctacagcattatattcagcaattaagctctaagccatctgcaaaaatgacctcttatcaaaaggagcaattaaaggtactctctaatcctgacctgttggagtttgcttccggtctggttcgctttgaagctcgaattaaaacgcgatatttgaagtctttcgggcttcctcttaatctttttgatgcaatccgctttgcttctgactataatagtcagggtaaagacctgatttttgatttatggtcattctcgttttctgaactgtttaaagcatttgagggggattcaatgaatatttatgacgattccgcagtattggacgctatccagtctaaacattttactgttaccccctctggcaaaacttcttttgcaaaagcctctcgctattttggtttttatcgtcgtctggtaaacgagggttatgatagtgttgctcttactatgcctcgtaattccttttggcgttatgtatctgcattagttgaatgtggtattcctaaatctcaactgatgaatctttctacctgtaataatgttgttccgttagttcgttttattaacgtagatttttcttcccaacgtcctgactggtataatgagccagttcttaaaatcgcataaggtaattcacaatgattaaagttgaaattaaaccatctcaagcccaatttactactcgttctggtgtttctcgtcagggcaagccttattcactgaatgagcagctttgttacgttgatttgggtaatgaatatccggttcttgtcaagattactcttgatgaaggtcagccagcctatgcgcctggtctgtacaccgttcatctgtcctctttcaaagttggtcagttcggttcccttatgattgaccgtctgcgcctcgttccggctaagtaacatggagcaggtcgcggatttcgacacaatttatcaggcgatgatacaaatctccgttgtactttgtttcgcgcttggtataatcgctgggggtcaaagatgagtgttttagtgtattcttttgcctctttcgttttaggttggtgccttcgtagtggcattacgtattttacccgtttaatggaaacttcctcatgaaaaagtctttagtcctcaaagcctctgtagccgttgctaccctcgttccgatgctgtctttcgctgctgagggtgacgatcccgcaaaagcggcctttaactccctgcaagcctcagcgaccgaatatatcggttatgcgtgggcgatggttgttgtcattgtcggcgcaactatcggtatcaagctgtttaagaaattcacctcgaaagcaagctgataaaccgatacaattaaaggctccttttggagccttttttttggagattttcaacgtgaaaaaattattattcgcaattcctttagttgttcctttctattctcactccgccgaaactgttgaaagttgtccggcaaaaccccatacagaaaattcatttactaacgtctggaaagacgacaaaactttagatcgttacgctaactatgagggctgtctgtggaatgctacaggcgttgtagtttgtactggtgacgaaactcagtgttacggtacatgggttcctattgggcttgctatccctgaaaatgagggtggtggctctgagggtggcggttctgagggtggcggttctgagggtggcggtactaaacctcctgagtacggtgatacacctattccgggctatacttatatcaaccctctcgacggcacttatccgcctggtactgagcaaaaccccgctaatcctaatccttctcttgaggagtctcagcctcttaatactttcatgtttcagaataataggttccgaaataggcagggggcattaactgtttatacgggcactgttactcaaggcactgaccccgttaaaacttattaccagtacactcctgtatcatcaaaagccatgtatgacgcttactggaacggtaaattcagagactgcgctttccattctggctttaatgaggatttatttgtttgtgaatatcaaggccaatcgtctgacctgcctcaacctcctgtcaatgctggcggcggctctggtggtggttctggtggcggctctgagggtggtggctctgagggtggcggttctgagggtggcggctctgagggaggcggttccggtggtggctctggttccggtgattttgattatgaaaagatggcaaacgctaataagggggctatgaccgaaaatgccgatgaaaacgcgctacagtctgacgctaaaggcaaacttgattctgtcgctactgattacggtgctgctatcgatggtttcattggtgacgtttccggccttgctaatggtaatggtgctactggtgattttgctggctctaattcccaaatggctcaagtcggtgacggtgataattcacctttaatgaataatttccgtcaatatttaccttccctccctcaatcggttgaatgtcgcccttttgtctttggcgctggtaaaccatatgaattttctattgattgtgacaaaataaacttattccgtggtgtctttgcgtttcttttatatgttgccacctttatgtatgtattttctacgtttgctaacatactgcgtaataaggagtcttaatcatgccagttcttttgggtattccgttattattgcgtttcctcggtttccttctggtaactttgttcggctatctgcttacttttcttaaaaagggcttcggtaagatagctattgctatttcattgtttcttgctcttattattgggcttaactcaattcttgtgggttatctctctgatattagcgctcaattaccctctgactttgttcagggtgttcagttaattctcccgtctaatgcgcttccctgtttttatgttattctctctgtaaaggctgctattttcatttttgacgttaaacaaaaaatcgtttcttatttggattgggataaataatatggctgtttattttgtaactggcaaattaggctctggaaagacgctcgttagcgttggtaagattcaggataaaattgtagctgggtgcaaaatagcaactaatcttgatttaaggcttcaaaacctcccgcaagtcgggaggttcgctaaaacgcctcgcgttcttagaataccggataagccttctatatctgatttgcttgctattgggcgcggtaatgattcctacgatgaaaataaaaacggcttgcttgttctcgatgagtgcggtacttggtttaatacccgttcttggaatgataaggaaagacagccgattattgattggtttctacatgctcgtaaattaggatgggatattatttttcttgttcaggacttatctattgttgataaacaggcgcgttctgcattagctgaacatgttgtttattgtcgtcgtctggacagaattactttaccttttgtcggtactttatattctcttattactggctcgaaaatgcctctgcctaaattacatgttggcgttgttaaatatggcgattctcaattaagccctactgttgagcgttggctttatactggtaagaatttgtataacgcatatgatactaaacaggctttttctagtaattatgattccggtgtttattcttatttaacgccttatttatcacacggtcggtatttcaaaccattaaatttaggtcagaagatgaagcttactaaaatatatttgaaaaagttttcacgcgttctttgtcttgcgattggatttgcatcagcatttacatatagttatataacccaacctaagccggaggttaaaaaggtagtctctcagacctatgattttgataaattcactattgactcttctcagcgtcttaatctaagctatcgctatgttttcaaggattctaagggaaaattaattaatagcgacgatttacagaagcaaggttattcactcacatatattgatttatgtactgtttccattaaaaaaggtaattcaaatgaaattgttaaatgtaattaattttgttttcttgatgtttgtttcatcatcttcttttgctcaggtaattgaaatgaataattcgcctctgcgcgattttgtaacttggtattcaaagcaatcaggcgaatccgttattgtttctcccgatgtaaaaggtactgttactgtatattcatctgacgttaaacctgaaaatctacgcaatttctttatttctgttttacgtgcaaatgattttgatatggtaggttctaacccttccattattcagaagtataatccaaacaatcaggattatattgatgaattgccatcatctgataatcaggaatatgatgataattccgctccttctggtggtttctttgttccgcaaaatgataatgttactcaaacttttaaaattaataacgttcgggcaaaggatttaatacgagttgtcgaattgtttgtaaagtctaatacttctaaatcctcaaatgtattatctattgacggctctaatctattagttgttagtgctcctaaagatattttagataaccttcctcaattcctttcaactgttgatttgccaactgaccagatattgattgagggtttgatatttgaggttcagcaaggtgatgctttagatttttcatttgctgctggctctcagcgtggcactgttgcaggcggtgttaatactgaccgcctcacctctgttttatcttctgctggtggttcgttcggtatttttaatggcgatgttttagggctatcagttcgcgcatt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tctgccaatgtaaataatccatttcagacgattgagcgtcaaaatgtaggtatttccatgagcgtttttcctgttgcaatggctggcggtaatattgttctggatattaccagcaaggccgatagtttgagttcttctactcaggcaagtgatgttattactaatcaaagaagtattgctacaacggttaatttgcgtgatggacagactcttttactcggtggcctcactgattataaaaacacttctcaggattctggcgtaccgttcctgtctaaaatccctttaatcggcctcctgtttagctcccgctctgattctaacgaggaaagcacgttatacgtgctcgtcaaagcaaccatagtacgcgccctgtagcggcgcattaagcgcggcgggtgtggtggttacgcgcagcgtgaccgctacacttgccagcgccctagcgcccgctcctttcgctttcttcccttcctttctcgccacgttcgccggctttccccgtcaagctctaaatcgggggctccctttagggttccgatttagtgctttacggcacctcgaccccaaaaaacttgatttgggtgatggttcacgtagtgggccatcgccctgatagacggtttttcgccctttgacgttggagtccacgttctttaatagtggactcttgttccaaactggaacaacactcaaccctatctcgggctattcttttgatttataagggattttgccgatttcggaaccaccatcacacaggattttcgcctgctggggcaaaccagcgtggaccgcttgctgcaactctctcagggccaggcggtgaagggcaatcagctgttgcccgtctcgctggtgaaaagaaaaaccaccctggcgcccaatacgcaaaccgcctctccccgcgcgttggccgattcattaatgcagctggcacgacaggtttcccgactggaaagcgggcagtgagcgcaacgcaattaatgtgagttagctcactcattaggcaccccaggcttgacactttatgcttccggctcgtataatgtgtggaattgtgagcggataacaatttcacacgccaaggagacagtcataatgaaatacctattgcctacggcagccgctggattgttattactcgctgcccaaccagccatggccggcggaggatctggcgagcaaaagctcattagtgaagaggatcttgccgagacagtggagagctgcctggccaagtcgcacaccgagaacagcttcaccaatgtttggaaggatgataagaccctggaccgctatgccaattacgaaggttgcttatggaacgcaaccggtgtggttgtgtgcacaggcgatgagacccaatgctatggcacctgggtgccgatcggtctggcaattccggagaacgaaggcggaggtagcgaaggaggtggaagtgaaggcggaggatcggaagggggtggcacaaagccaccagaatatggagacaccccgattccaggttacacctacattaatccgctggatggtacataccctccaggcaccgaacagaatccggcaaacccgaacccgagcctggaagaaagccaaccgctgaacacatttatgttccaaaacaaccgttttcgtaaccgtcaaggagccctgaccgtatacaccggtacagtgacccagggtacagatccggtgaagacctactatcaatatacaccggttagcagcaaggcaatgtacgatgcatattggaatggcaagtttcgtgattgtgcatttcatagcggtttcaacgaagacctgtttgtgtgcgaataccagggtcagagcagcgatttaccgcagccaccggttaacgcaggtggtggaagcggagggggaagtggcggtgggtcagaaggcggaggatcggaaggaggtgggagtgaaggagggggaagcgaaggagggggatcaggaggtggtagcggaagtggcgacttcgactacgagaagatggccaatgcaaacaaaggcgcaatgacagagaacgcagacgagaatgcactgcaaagtgatgcaaagggtaagctggacagcgttgcaaccgactatggagcagcaattgacggctttatcggagatgtcagcggtctggcgaacggcaacggagcaacaggcgacttcgcaggtagcaacagccagatggcacaggttggagatggcgacaacagtccgctgatgaacaactttcgccagtacctgccgagtctgccacaaagcgtcgagtgccgtccgtttgttttcggtgcaggcaagccgtacgagttcagcatcgactgcgataagattaatctttttcgcggagttttcgcattcctgctgtacgtggcaacgttcatgtacgttttcagcaccttcgccaatatcttacgcaacaaagaaagctaagcaatagcgaagaggcccgcaccgatcgcccttcccaacagttgcgcagcctgaatggcgaatggcgctttgcctggtttccggcaccagaagcggtgccggaaagctggctggagtgcgatcttcctgaggccgatactgtcgtcgtcccctcaaactggcagatgcacggttacgatgcgcccatctacaccaacgtgacctatcccattacggtcaatccgccgtttgttcccacggagaatccgacgggttgttactcgctcacatttaatgttgatgaaagctggctacaggaaggccagacgcgaattatttttgatggcgttcctattggttaaaaaatgagctgatttaacaaaaatttaatgcgaattttaacaaaatattaacgtttacaatttaaatatttgcttatacaatcttcctgtttttggggcttttctgattatcaaccggggtacatatgattgacatgctagttttacgattaccgttcatcgattctcttgtttgctccagactctcaggcaatgacctgatagcctttgtagatctctcaaaaatagctaccctctccggcattaatttatcagctagaacggttgaatatcatattgatggtgatttgactgtctccggcctttctcacccttttgaatctttacctacacattactcaggcattgcatttaaaatatatgagggttctaaaaatttttatccttgcgttgaaataaaggcttctcccgcaaaagtattacagggtcataatgtttttggtacaaccgatttagctttatgctctgaggctttattgcttaattttgctaattctttgccttgcctgtatgatttattggacgtt

配列番号16(クローン18−24、18−22、及び18−4ペプチドリンカーをコードするヌクレオチド配列)
ggcggaggatctggc

配列番号17(内在性バクテリオファージM13 P.IIIシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列)
gtgaaaaaattattattcgcaattcctttagttgttcctttctattctcactcc

配列番号18(内在性バクテリオファージM13 P.IIIシグナルペプチドのアミノ酸)
VKKLLFAIPLVVPFYSHS

配列番号19(pelBシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列)
atgaaatacctattgcctacggcagccgctggattgttattactcgctgcccaaccagccatggcc

配列番号20(pelBシグナルペプチド)
MKYLLPTAAAGLLLLAAQPAMA

配列番号21(L8P置換を含む成熟した野生型g.III遺伝子産物のアミノ酸配列)(シグナルペプチドを有しない)
AETVESCPAKSHTENSFTNVWKDDKTLDRYANYEGCLWNATGVVVCTGDETQCYGTWVPIGLAIPENEGGGSEGGGSEGGGSEGGGTKPPEYGDTPIPGYTYINPLDGTYPPGTEQNPANPNPSLEESQPLNTFMFQNNRFRNRQGALTVYTGTVTQGTDPVKTYYQYTPVSSKAMYDAYWNGKFRDCAFHSGFNEDLFVCEYQGQSSDLPQPPVNAGGGSGGGSGGGSEGGGSEGGGSEGGGSEGGGSGGGSGSGDFDYEKMANANKGAMTENADENALQSDAKGKLDSVATDYGAAIDGFIGDVSGLANGNGATGDFAGSNSQMAQVGDGDNSPLMNNFRQYLPSLPQSVECRPFVFGAGKPYEFSIDCDKINLFRGVFAFLLYVATFMYVFSTFANILRNKES

配列番号22(S11P置換を含む成熟した野生型g.III遺伝子産物のアミノ酸配列)(シグナルペプチドを有しない)
AETVESCLAKPHTENSFTNVWKDDKTLDRYANYEGCLWNATGVVVCTGDETQCYGTWVPIGLAIPENEGGGSEGGGSEGGGSEGGGTKPPEYGDTPIPGYTYINPLDGTYPPGTEQNPANPNPSLEESQPLNTFMFQNNRFRNRQGALTVYTGTVTQGTDPVKTYYQYTPVSSKAMYDAYWNGKFRDCAFHSGFNEDLFVCEYQGQSSDLPQPPVNAGGGSGGGSGGGSEGGGSEGGGSEGGGSEGGGSGGGSGSGDFDYEKMANANKGAMTENADENALQSDAKGKLDSVATDYGAAIDGFIGDVSGLANGNGATGDFAGSNSQMAQVGDGDNSPLMNNFRQYLPSLPQSVECRPFVFGAGKPYEFSIDCDKINLFRGVFAFLLYVATFMYVFSTFANILRNKES

配列番号23(L8P置換を含む成熟した野生型g.III遺伝子産物をコードするヌクレオチド配列)(シグナルペプチドを有しない)
gccgaaactgttgaaagttgtccggcaaaatcccatacagaaaattcatttactaacgtctggaaagacgacaaaactttagatcgttacgctaactatgagggctgtctgtggaatgctacaggcgttgtagtttgtactggtgacgaaactcagtgttacggtacatgggttcctattgggcttgctatccctgaaaatgagggtggtggctctgagggtggcggttctgagggtggcggttctgagggtggcggtactaaacctcctgagtacggtgatacacctattccgggctatacttatatcaaccctctcgacggcacttatccgcctggtactgagcaaaaccccgctaatcctaatccttctcttgaggagtctcagcctcttaatactttcatgtttcagaataataggttccgaaataggcagggggcattaactgtttatacgggcactgttactcaaggcactgaccccgttaaaacttattaccagtacactcctgtatcatcaaaagccatgtatgacgcttactggaacggtaaattcagagactgcgctttccattctggctttaatgaggatttatttgtttgtgaatatcaaggccaatcgtctgacctgcctcaacctcctgtcaatgctggcggcggctctggtggtggttctggtggcggctctgagggtggtggctctgagggtggcggttctgagggtggcggctctgagggaggcggttccggtggtggctctggttccggtgattttgattatgaaaagatggcaaacgctaataagggggctatgaccgaaaatgccgatgaaaacgcgctacagtctgacgctaaaggcaaacttgattctgtcgctactgattacggtgctgctatcgatggtttcattggtgacgtttccggccttgctaatggtaatggtgctactggtgattttgctggctctaattcccaaatggctcaagtcggtgacggtgataattcacctttaatgaataatttccgtcaatatttaccttccctccctcaatcggttgaatgtcgcccttttgtctttggcgctggtaaaccatatgaattttctattgattgtgacaaaataaacttattccgtggtgtctttgcgtttcttttatatgttgccacctttatgtatgtattttctacgtttgctaacatactgcgtaataaggagtct

配列番号24(S11P置換を含む成熟した野生型g.III遺伝子産物をコードするヌクレオチド配列)(シグナルペプチドを有しない)
gccgaaactgttgaaagttgtttagcaaaaccccatacagaaaattcatttactaacgtctggaaagacgacaaaactttagatcgttacgctaactatgagggctgtctgtggaatgctacaggcgttgtagtttgtactggtgacgaaactcagtgttacggtacatgggttcctattgggcttgctatccctgaaaatgagggtggtggctctgagggtggcggttctgagggtggcggttctgagggtggcggtactaaacctcctgagtacggtgatacacctattccgggctatacttatatcaaccctctcgacggcacttatccgcctggtactgagcaaaaccccgctaatcctaatccttctcttgaggagtctcagcctcttaatactttcatgtttcagaataataggttccgaaataggcagggggcattaactgtttatacgggcactgttactcaaggcactgaccccgttaaaacttattaccagtacactcctgtatcatcaaaagccatgtatgacgcttactggaacggtaaattcagagactgcgctttccattctggctttaatgaggatttatttgtttgtgaatatcaaggccaatcgtctgacctgcctcaacctcctgtcaatgctggcggcggctctggtggtggttctggtggcggctctgagggtggtggctctgagggtggcggttctgagggtggcggctctgagggaggcggttccggtggtggctctggttccggtgattttgattatgaaaagatggcaaacgctaataagggggctatgaccgaaaatgccgatgaaaacgcgctacagtctgacgctaaaggcaaacttgattctgtcgctactgattacggtgctgctatcgatggtttcattggtgacgtttccggccttgctaatggtaatggtgctactggtgattttgctggctctaattcccaaatggctcaagtcggtgacggtgataattcacctttaatgaataatttccgtcaatatttaccttccctccctcaatcggttgaatgtcgcccttttgtctttggcgctggtaaaccatatgaattttctattgattgtgacaaaataaacttattccgtggtgtctttgcgtttcttttatatgttgccacctttatgtatgtattttctacgtttgctaacatactgcgtaataaggagtct

配列番号25(Fab_HCアミノ酸配列)
EVQLVESGGGLVQPGRSLRLSCAASGFTFDDYAMHWVRQAPGKGLEWVSAITWNSGHIDYADSVEGRFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCAKVSYLSTASSLDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKAEPKSC

配列番号26(Fab_LCアミノ酸配列)
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGIRNYLAWYQQKPGKAPKLLIYAASTLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDVATYYCQRYNRAPYTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC

配列番号27(Fab_HCをコードするヌクレオチド配列)
gaggtgcagctggtggagtctgggggaggcttggtacagcctgggaggtccctgagactctcctgtgcagcctctggattcacctttgatgactatgccatgcactgggtccgccaggctccagggaaggggctggagtgggtgtcagctattacttggaatagtggtcacatagactacgcagactccgtggagggccggttcaccatctccagagacaatgccaagaactccctgtatctgcaaatgaacagcctgagagccgaggacacggccgtatattactgtgcgaaagtgagctacctgagtactgcctccagcctggactactggggccaaggaaccctggtcaccgtctcctcagcctccaccaagggcccatcggtcttccccctggcaccctcctccaagagcacctctgggggcacagcggccctgggctgcctggtcaaggactacttccccgaaccggtgacggtgtcgtggaactcaggcgccctgaccagcggcgtgcacaccttcccggctgtcctacagtcctcaggactctactccctcagcagcgtggtgaccgtgccctccagcagcttgggcacccagacctacatctgcaacgtgaatcacaagcccagcaacaccaaggtggacaagaaagcagagcccaaatcttgc

配列番号28(Fab_LCをコードするヌクレオチド配列)
gacatccagatgacccagtctccatcctccctgtctgcatctgtaggagacagagtcaccatcacttgccgggcgagtcagggcattcgcaattatttagcctggtatcagcagaaaccagggaaagctcctaagctcctgatctatgctgcatccactttgcaatcaggggtcccatctcggttcagtggcagtggatctgggacagatttcactctcaccatcagcagcctgcagcctgaagatgttgcaacttattactgtcaacgctataaccgtgccccttacacgttcggccaagggaccaaggtggaaatcaaacgaactgtggctgcaccatctgtcttcatcttcccgccatctgatgagcagttgaaatctggaactgcctctgttgtgtgcctgctgaataacttctatcccagagaggccaaagtacagtggaaggtggataacgccctccaatcgggtaactcccaggagagtgtcacagagcaggacagcaaggacagcacctacagcctcagcagcaccctgacgctgagcaaagcagactacgagaaacacaaagtctacgcctgcgaagtcacccatcagggcctgagctcgcccgtcacaaagagcttcaacaggggagagtgc

配列番号29(Pho Aシグナルペプチド)
VKQSTIALALLPLLFTPVAKA

配列番号30(Pho Aシグナルペプチドをコードするヌクレオチド配列)
gtgaaacaaagcactattgcactggcactcttaccgttactgtttacccctgtcgcaaaagcc

配列番号31(HAタグペプチド)
YPYDVPDYAS

配列番号32(HAタグペプチドをコードするヌクレオチド配列)
tacccgtacgacgttccggattatgccagc

配列番号33(クローン18−24、18−22、及び18−4ペプチドリンカーアミノ酸配列)
GGGSG

配列番号34(リンカーペプチド)
AEAAAKEAAAKEAAAKA

配列番号35(リンカーペプチド)
AEAAAKEAAAKEAAAKAGGGGS

配列番号36(リンカーペプチド)
AEAAAKEAAAKEAAAKAGPPGP

Claims (24)

  1. 配列番号1によって与えられるポリペプチド配列をコードする第1のポリヌクレオチド配列、及び配列番号2によって与えられるポリペプチド配列をコードする第2のポリヌクレオチド配列を含む、33型バクテリオファージM13ベクター。
  2. 前記第1のポリヌクレオチド配列が、配列番号3によって与えられ、前記第2のポリヌクレオチド配列が、配列番号4によって与えられる、請求項1に記載の33型バクテリオファージM13ベクター。
  3. 配列番号1によって与えられるポリペプチド配列をコードする前記第1のポリヌクレオチド配列とともにかつ前記第1のポリヌクレオチド配列の上流にインフレームでクローン化した、適切な検出タグ配列をコードするポリヌクレオチド配列をさらに含む、請求項1または請求項2に記載の33型バクテリオファージM13ベクター。
  4. 配列番号1によって与えられる前記ポリペプチド配列をコードする前記第1のポリヌクレオチド配列とともにかつ前記第1のポリヌクレオチド配列の上流にインフレームでクローン化した、適切な検出タグ配列をコードするポリヌクレオチド配列をさらに含み、前記タグ配列をコードする前記ポリヌクレオチド配列が、c−mycタグ、HA−タグ、His−タグ、Flag−タグ、またはS−タグをコードする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の33型バクテリオファージM13ベクター。
  5. 前記タグ配列をコードする前記ポリヌクレオチド配列が、c−mycタグをコードする、請求項3または請求項4に記載の33型バクテリオファージM13ベクター。
  6. 前記c−mycタグをコードする前記ポリヌクレオチド配列が、配列番号8によって与えられる、請求項5に記載の33型バクテリオファージM13ベクター。
  7. 前記ベクターが、配列番号15によって与えられる前記ポリヌクレオチド配列を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の33型バクテリオファージM13ベクター。
  8. 配列番号1によって与えられる前記ポリペプチド配列をコードする前記ポリヌクレオチド配列とともにかつ前記ポリヌクレオチド配列の上流に、または前記適切な検出タグ配列をコードする前記ポリヌクレオチド配列の上流にインフレームでクローン化した、外来性ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列をさらに含む、請求項3〜7のいずれか1項に記載の33型バクテリオファージM13ベクター。
  9. 前記ベクターが、二本鎖DNA分子である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の33型バクテリオファージM13ベクター。
  10. 前記ベクターが、二本鎖DNAプラスミドである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の33型バクテリオファージM13ベクター。
  11. バクテリオファージM13粒子を生成するための方法であって、
    (a)配列番号1によって与えられるポリペプチド配列をコードする第1のポリヌクレオチド配列及び配列番号2によって与えられるポリペプチド配列をコードする第2のポリヌクレオチド配列を含む二本鎖33型バクテリオファージM13ベクターを細菌宿主細胞へトランスフェクトすることと、
    (b)前記細菌宿主細胞を、前記細菌宿主細胞における、前記第1及び第2のポリヌクレオチド配列の発現ならびにバクテリオファージM13粒子の集合に適した条件下でインキュベートすることと、
    (c)前記細菌宿主細胞から、前記バクテリオファージM13のコート表面上に独立して提示される配列番号1及び配列番号2のアミノ酸配列によって与えられるポリペプチド配列を含むバクテリオファージM13粒子を回収することと、を含む、方法。
  12. 前記第1のポリヌクレオチド配列が、配列番号3によって与えられ、前記第2のポリヌクレオチド配列が、配列番号4によって与えられる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記二本鎖バクテリオファージM13ベクターが、配列番号1によって与えられる前記ポリペプチド配列をコードする前記第1のポリヌクレオチド配列とともにかつ前記第1のポリヌクレオチド配列の上流にインフレームでクローン化した、適切な検出タグ配列をコードするポリヌクレオチド配列をさらに含む、請求項11または請求項12に記載の方法。
  14. 前記タグ配列をコードする前記ポリヌクレオチド配列が、c−mycタグ、HA−タグ、His−タグ、Flag−タグ、または及びS−タグをコードする、請求項13に記載の方法。
  15. 前記タグ配列をコードする前記ポリヌクレオチド配列が、c−mycタグをコードする、請求項13または請求項14に記載の方法。
  16. 前記c−mycタグをコードする前記ポリヌクレオチド配列が、配列番号8によって与えられる、請求項15に記載の方法。
  17. 前記二本鎖M13ベクターが、配列番号15によって与えられる前記ポリヌクレオチド配列を含む、請求項11〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記二本鎖M13ベクターが、配列番号1によって与えられる前記ポリペプチド配列をコードする前記ポリヌクレオチド配列とともにかつ前記ポリヌクレオチドの上流に、または前記適切な検出タグ配列をコードする前記ポリヌクレオチド配列の上流にインフレームでクローン化した、外来性ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列をさらに含む、請求項13〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記細菌宿主細胞が、F細菌株である、請求項11〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. ファージ粒子コート表面上に独立して提示される、配列番号1及び配列番号2のアミノ酸配列によって与えられるポリペプチドを含む、バクテリオファージM13粒子。
  21. 前記粒子が、配列番号1によって与えられる前記ポリペプチド配列のN末端へ融合した適切な検出タグ配列をさらに含む、請求項20に記載のバクテリオファージM13粒子。
  22. 前記適切な検出タグ配列が、配列番号7によって与えられる、請求項21に記載のバクテリオファージM13粒子。
  23. 前記粒子が、配列番号1のアミノ酸配列によって与えられる前記ポリペプチド配列のN末端または前記適切な検出タグ配列のN末端へ融合した外来性ポリペプチドをさらに含む、請求項21または請求項22に記載のバクテリオファージM13粒子。
  24. 前記外来性ポリペプチドが、配列番号1によって与えられる前記ポリペプチド配列へ、または前記適切な検出タグ配列へ、配列番号1によって与えられる前記ポリペプチド配列のN末端または適切な検出タグ配列のN末端と、前記外来性ポリペプチドのC末端とに融合したペプチドリンカーを介して融合している、請求項23に記載のバクテリオファージM13粒子。
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