以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る画像処理装置を示すブロック図である。本実施の形態の画像処理装置によれば、複数の撮影機器によって取得した画像を、短時間でシェアすることができる。
通常、複数のカメラによって撮像した得た画像をシェアする方法として、各カメラによって撮影して得た撮像画像を通信によって取得し、パーソナルコンピュータ等によって編集した後表示する方法が考えられる。しかし、この方法では、カメラによる撮影からモニタに画像を表示するまでに比較的長時間を要する。
例えば、友人等との旅行に際して、旅先で取得した画像を旅先で鑑賞する場合等においては、各人が撮影して得た画像を互いに送信し合い、各人のカメラ等において編集して鑑賞を行う方法が採用されることがある。例えば、3人がそれぞれのカメラでそれぞれ撮影した画像をシェアする場合には、各人のカメラ間で相互に行う6回の画像通信によって、各人のカメラにおいて全ての撮像画像の鑑賞が可能となる。
即ち、このような場合には、従来、各人が多数回の通信を行い、それぞれ編集作業等の後画像を表示させることになり、画像通信に比較的長時間を要すると共に、煩雑な作業が必要となる。近年、メモリ容量の大容量化に伴い、撮影枚数は増加傾向にあり、通信する画像情報量の増加によって通信時間が長くなり、画像をシェアして各人が鑑賞するまでに長時間を要する。
そこで、本実施の形態においては、このようなユースシーンにおいては、各撮影機器からの画像を収集し、複数の画像による組写真を生成することでリサイズを行って情報量を低減した後、この組写真を各撮影機器に送信するようになっている。
図1において、画像処理装置10は撮像部20を有している。撮像部20は、CCDやCMOSセンサ等により構成される撮像素子21を有している。撮像部20は、撮像素子21に被写体像を導く図示しない光路部を有しており、光路部には、ズームやフォーカシングのための複数のレンズ及び絞り等(図示せず)が設けられている。
制御部22は、例えば図示しないCPU等のプロセッサによって構成されている。制御部22には撮影制御部22aが設けられており、撮影制御部22aは、撮像部20の撮影を制御する。撮影制御部22aは、撮像部20におけるピント合わせ、絞り調整及びズーム等を制御する。
また、撮影制御部22aは、撮像素子21に駆動信号を出力する。撮像素子21は、レンズを介して入射した被写体光学像を光電変換して撮像画像を得る。撮影制御部22aは、撮像素子21からの撮像画像を読み出す。撮影制御部22aは、読み出した撮像画像に対して、所定の信号処理、例えば、色調整処理、マトリックス変換処理、ノイズ除去処理、その他各種の信号処理を行う。
撮像部20は時計部23を有している。時計部23は時間情報を生成して制御部22に与える。制御部22は、撮像画像に撮影時間等の情報を関連付けることができるようになっている。
制御部22には、通信制御部22bが設けられている。通信制御部22bは、制御部31の通信制御部32との間で情報の授受が可能である。通信制御部22bは通信制御部32を介して制御部31からの制御信号を受信すると、この制御信号を撮影制御部22aに与える。これにより、撮影制御部22aは、制御部31の制御信号に基づいて撮像部20の各部を制御する。また、通信制御部22bは、撮影制御部22aからの撮像画像を制御部31に送信することもできるようになっている。
更に、本実施の形態においては、通信部24が設けられている。通信部24は、通信制御部22bに制御されて、外部の通信部(図示せず)との間で所定の伝送路を介して通信が可能である。伝送路としては、有線及び無線による各種伝送路、例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブルやWifi(Wireless Fidelity)等の無線LANの伝送路等を採用することができるようになっている。もちろん、ブルートゥースやNFCのような電波のものから、赤外通信まで様々な技術を使うことが出来る。通信制御部22bは、通信部24による通信を制御することができ、例えば、外部の通信部との間で通信が確立すると、撮影制御部22aが取得した撮像画像等の情報を外部に送信することができるようになっている。
画像処理装置10の通信部33は、通信部24と同様の構成であり、通信制御部32に制御されて、外部機器の通信部(図示せず)との間で所定の伝送路を介して通信が可能である。伝送路としては、有線及び無線による各種伝送路、例えば、USBケーブルやWifi等の無線LANの伝送路等、ブルートゥースやNFCのような電波のものから、赤外通信まで様々な技術を採用することができるようになっている。通信制御部32は、通信部33による通信を制御することができ、例えば、外部の通信部との間で通信が確立すると、外部の通信部から転送された撮像画像等の情報を制御部31に取り込むことができるようになっている。
本実施の形態においては、複数の撮影機器がそれぞれ撮影して得た複数の撮像画像を収集して組写真を生成するようになっており、画像処理装置10は、画像の収集、編集及び送信機能(以下、これらの機能をシェア処理機能という)を有していればよく撮像部20は省略可能である。なお、撮像部20は組写真の元となる撮像画像を取得する複数の撮影機器の1つとして機能することができる。
画像処理装置10には、操作部38が設けられている。操作部38は、撮像や画像処理を制御する各種の操作機構を含む。例えば、操作部38は、図示しないレリーズボタン、ファンクションボタン、撮像モード設定等の各種スイッチ、或いはタッチパネル等を含んでおり、操作部38に対するユーザ操作に基づく操作信号を発生して、制御部31に出力するようになっている。制御部31は、操作信号に基づいて、各部を制御する。
制御部31は、通信制御部32によって、撮像部20からの撮像画像を取得すると共に、通信部33を介して図示しない外部の撮影機器から送信された撮像画像を取得する。リサイズ部36は、制御部31が取得した複数の撮像画像をリサイズして画像サイズを縮小する。画像合成部35は、リサイズされた複数の撮像画像を組み合わせて、1つの画像である組写真を生成する。リサイズ部36及び画像合成部35は、協働して動作し、撮像画像の枚数や人物の有無等に応じて、各撮像画像のサイズ、形状及び配置を適宜設定した組写真を生成することができるようになっている。
例えば、画像合成部35及びリサイズ部36は、予め設定された枚数、形状及びサイズの撮像画像により組写真を生成してもよく、組写真を構成する各撮像画像のサイズや位置等をユーザ操作に応じて設定するようにしてもよい。また、予め設定した人物が写っている撮像画像のサイズを他の撮像画像よりも大きくする等の設定も可能である。
画像処理装置10には時計部40も設けられている。時計部40は時間情報を生成して制御部31に与える。制御部31は、撮像画像の撮影時間と画像を収集した時間とを管理することができるようになっている。
例えば、制御部31は、収集した時間が所定の時間範囲内の撮像画像を組写真として用いる画像としてもよい。また、制御部31は、撮像した時間が所定の時間範囲内の撮像画像を組写真として用いる画像としても良い。更に、制御部31は、撮影された時間と収集された時間との差が所定の時間範囲内の撮像画像を組写真として用いる画像としてもよい。このような時間管理によって、制御部31は、組写真として用いる画像を自動的に選択することも可能である。
制御部31は、収集した撮像画像及び生成した組写真を記録部39に与えて記録させることができる。この場合には、制御部31は、収集した撮像画像や組写真を圧縮処理し、圧縮後の画像を記録部39に与えて記録させることができる。記録部39としては、例えばカードインターフェースを採用することができ、記録部39はメモリカード等の記録媒体に画像情報及び音声情報等を記録可能である。
制御部31の表示制御部34は表示に関する各種処理を実行する。表示制御部34は、収集した撮像画像及び生成した組写真を表示部37に与えることができる。表示部37は、LCD等の表示画面を有しており、表示制御部34から与えられた画像を表示する。また、表示制御部34は、各種メニュー表示等をこれらの表示画面に表示させることもできるようになっている。
なお、表示部37は、撮像画像を表示する表示画面を有している。また、表示画面上には、操作部38として図示しないタッチパネルも設けられていてもよい。タッチパネルは、ユーザが指で指し示した表示画面上の位置に応じた操作信号を発生することができる。この操作信号は、制御部31に供給される。これにより、制御部31は、ユーザが表示画面上をタッチしたりスライドさせたりした場合には、ユーザのタッチ位置、指を近接させたり離間させる操作、スライド操作やスライド操作によって到達した位置、スライド方向、タッチしている期間等の各種操作を検出することができ、ユーザ操作に対応した処理を実行することができるようになっている。
なお、表示部37は、画像処理装置10の例えば背面の略全域を占めるように配設されており、撮影者は、撮像部20による撮影時に表示部37の表示画面上に表示されたスルー画を確認することができ、スルー画を確認しながら撮影操作を行うことができる。また、この表示部37の表示画面上には、組写真の生成時に必要な表示を行うこともでき、タッチパネルの操作によって組写真の生成のための作業を行うこともできるようになっている。
次にこのように構成された実施の形態の動作について図2乃至図8を参照して説明する。図2乃至図4は第1の実施の形態の利用形態を示す説明図であり、図5は第1の実施の形態の利用の時間経過を示す説明図である。また、図6は第1の実施の形態の動作フローを示すフローチャートであり、図7及び図8は画面表示の一例を示す説明図である。
本実施の形態における画像処理装置10は、デジタルカメラやスマートフォン等に組み込んで使用することができる。図2において、人物45〜47は、それぞれ手にコンパクトカメラ48、1眼レフカメラ49及びスマートフォン50を把持している。カメラ48,49及びスマートフォン50には、図1の画像処理装置10と同様の構成が組み込まれている。
なお、本実施の形態は、複数の撮影機器によって取得した撮像画像を1つの画像処理装置10において収集するものであり、カメラ48,49及びスマートフォン50の全てに画像処理装置10が組み込まれている必要はなく、いずれか1つに画像処理装置10の撮像部20の機能を除くシェア処理機能が組み込まれていればよい。例えば、スマートフォン50がシェア処理機能を有する場合には、カメラ48,49は、撮像部20と同様の機能、即ち、撮影によって撮像画像を取得し、取得した撮像画像をシェアするために送受信する機能のみを備えていればよい。
図2において、人物45はカメラ48によって所定の被写体を撮影し、人物46はカメラ49によって所定の被写体を撮影している。また、人物47はスマートフォン50の撮像部20(図1参照)によって、とんぼと草花の被写体52を撮影する。その後、図3のように各撮影結果を通信するが、ここでは、50の機器に集めて、これが組写真を作成するようにしている。図4は、そのときの組写真であるが、ここでは、なるべく、全員が写った方が、各人の不満が出ないので、人物の画像は大きめに表示し、だぶりのある人物画像は小さめにした。また、人物のいない画像は小さめにしている。もちろん、これ以外にも、出来映えの良い画像を主画像として大きく表示し、その他の画像を小さくしたり、最初に撮影したものを大きくしたり、時系列表示にしたり、様々なルールを設定可能としても、ゲーム性が高まり、撮影や画像のシェアが楽しくなる。1つの画像で表示されるので、比較や統合的な効果が高まり、画像の送信も楽に短時間で可能となる。
図5はこれらの人物45〜48による旅行中における、撮影の様子を時間の流れに沿って示している。旅行中の小イベントE1において、人物45は撮影P1を行い、人物46は2回の撮影P2,P3を行い、人物47は撮影P4を行う。また、旅行中の次の小イベントE2において、人物45は撮影P5〜P7を行い、人物46は撮影P8,P9を行い、人物47は撮影P10,P11を行う。つまり、何かイベントを行う都度、みんなで撮影をするので、個々のユーザが主体的に行動することが求められる。多くの場合、一人がカメラマンで、後の人は被写体にすぎず、撮影している人は、自分が写らないという不満があり、撮影される人は、全員が揃わないと撮影できないというように、時間的な制約が不満となることがあったが、このようなシステムや方法や装置によって、こうした不満を解消した新しい参加型の撮影が可能となる。各人が個々の携帯端末を有し、それが撮影機能を有している現在の状況では、こうした撮影方法の方がみんなで楽しめる。このような楽しみ方は、後述する図11のような撮影やシェア方法とは明らかに異なるものである。
本実施の形態においては、上述の状況に鑑み、これらのイベント毎の撮像画像を短時間で且つ簡単に、カメラ48,49及びスマートフォン50においてシェア可能とする。つまり、本発明の提案の技術によって、上述の楽しみ方を積極的に提案することが可能となる。従って、本発明は、このような複数の撮影装置からの撮影画像の受信と上記受信された撮影画像の撮影時刻に従って、組写真作成を作成するのにふさわしい撮影装置の使われ方のユースシーンを分析するユースシーン分析方法を提案したものとも言える。具体的には、参加者から画像を受け取って、ほぼ類似時刻に自分の撮った画像を比較してみたいような状況が当該ユースシーンに対応する。よって、撮影画像の撮影時刻と受信時の時刻などが重要な判断材料となる。
画像を送ってくれた人だけが、組写真を受け取れるようにすれば、ギブアンドテークのコミュニティ的な運営も可能となる。バーチャルではなく、コンテンツを介在させた、撮影や鑑賞を通じて個々のメンバーの交流を促す、リアルなコミュニティ活動とも言える。そのためには、組写真を作成することのみならず、迅速、適切なシェアが重要であることは言うまでもない。
ここで、カメラ48,49の表示部37の表示画面を表示画面61とし、スマートフォン50の表示部37の表示画面を表示画面37aとして、シェアの方法について説明する。
図6のフローは、画像処理装置10の処理を示している。画像処理装置10は、撮影モード、再生モード、送信モード、受信モード及び編集モードの各動作モードを有する。なお、シェアモード時には、撮像画像を取得する装置において、撮影又は再生モード、送信モード、受信モードが実行され、シェア処理機能を実行する装置においては、受信モード、編集モード及び送信モードが実行される。
図7は撮像画像を取得して送信する装置(カメラ48,49)における画面表示の例を示している。図7(a),(b)において、表示画面61には、撮像画像の表示領域62が設けられおり、表示画面61の端部には、操作のための各種ボタン表示61a〜61eが表示可能である。ユーザがボタン表示61a〜61eの表示位置をタッチすることで、各ボタン表示に設定されたモードへの切換えが可能である。
図8はシェア処理機能を有する装置(スマートフォン50)における画面表示の例を示している。図8(a)〜(c)において、表示画面37aには、撮像画像の表示領域72が設けられおり、表示画面37aの端部には、操作のための各種ボタン表示71a〜71d,74a〜74d,75a〜75dが表示可能である。ユーザがこれらのボタン表示71a〜71d,74a〜74d,75a〜75dの表示位置をタッチすることで、各ボタン表示に設定されたモードへの切換えが可能である。
カメラ48,49及びスマートフォン50に組み込まれた画像処理装置10の制御部31は、ステップS1において、撮影モードが指定されているか否かを判定する。撮影モードが指定されると、カメラ48,49の表示画面61及びスマートフォン50の表示画面37aの表示領域62,72には、スルー画が表示される。
人物45がカメラ48の表示画面61上のボタン表示61a上をタッチ操作することで、カメラ48において撮影が行われる。また、人物46がカメラ49の表示画面61上のボタン表示61a上をタッチ操作することで、カメラ49において撮影が行われる。同様に、人物47がスマートフォン50の表示画面71上のボタン表示71a上をタッチ操作することで、スマートフォン50において撮影が行われる(ステップS2)。
これらの撮影操作によって、撮像素子21からの撮像画像は撮影制御部22aに取り込まれる。撮影制御部22aは、撮像画像に対して所定の画像信号処理を施した後、通信制御部22bを介して制御部31に送信する。制御部31は、受信した撮像画像を記録部39に与えて記録する(ステップS3)。
カメラ48,49及びスマートフォン50において、図5の各撮影P1〜P4が行われ、これらの撮影P1〜P4に基づく撮像画像がカメラ48,49及びスマートフォン50の記録部39に記録される。
ここで、人物45〜47は、各人が撮影して取得した撮像画像を互いにシェアしようとするものとする。この場合には、カメラ48,49において、ボタン表示61cをタッチ操作する。これにより、ステップS4からステップS5に処理が移行し、カメラ48,49の表示画面61上の表示領域62に、それまでに撮影した撮像画像の一覧表示63が表示される(図7(b))。人物45,46は、この一覧表示63上の撮像画像から、シェアを希望する画像を選択する。ボタン表示61eがタッチ操作されると送信画像が決定し、選択された画像が送信される(ステップS5)。
一方、スマートフォン50においては、表示画面37a上のボタン表示71cをタッチ操作することで、画像の受信モードに移行する(ステップS15)。これにより、カメラ48,49の通信制御部22bとスマートフォン50中の通信制御部32は、通信部24,33を介して相互に通信が確立する。これにより、カメラ48,49は、ステップS5において取得した撮像画像のうち選択した画像を送信し、スマートフォン50は、ステップS15において受信モードに移行して、撮像部20からの撮像画像及びカメラ48,49から送信された撮像画像を収集する。なお、通信制御部22bは、未送信の撮像画像の全てを送信するようにしてもよい。
図3はこの通信作業の様子を示しており、人物45〜47は、カメラ48,49とスマートフォン50とを近接させて、図3の矢印に示すように、カメラ48,49が取得した撮像画像をスマートフォン50に転送する。なお、通信部24,33による伝送路によっては、カメラ48,49とスマートフォン50とを近接させる必要がない場合もあり、或いは有線接続する必要がある場合もある。
なお、図3の例では、カメラ48,49からスマートフォン50に対して同時に通信を行う例を示しているが、カメラ48,49は個別に画像転送を行ってもよい。例えば、カメラ48,49は、予め通信モードが設定されていれば、撮影の都度、自動的にスマートフォン50に対して画像を転送するように構成されていてもよい。
また、撮影時に送信するだけでなく、再生時に送信するようにしてもよい。制御部31は、ステップS6において、再生モードが指示されたか否かを判定する。ボタン表示61bが操作されると再生モードに移行する。ステップS7では、ユーザが選択した画像の再生が領域62において行われる。画像の再生中において、ボタン表示61cが操作されると、処理がステップS8からステップS9に移行して、再生中の画像が送信される。制御部31は、ステップS10において次の画像選択の指示があった場合にはステップS7に処理を戻し、次の画像選択の指示がない場合にはステップS11において再生の終了が指示されたか否かを判定する。このように、撮像時及び再生時において、撮影によって取得した画像の転送が可能である。
スマートフォン50の制御部31は、撮像部20からの撮像画像及びカメラ48,49からの撮像画像を、記録部39に記録する(ステップS16)。こうして、図5の通信C1の期間において、取得された撮像画像がスマートフォン50において収集される。
スマートフォン50の制御部31は、カメラ48,49からの撮像画像を収集すると、ステップS20において編集モードへの移行が指示されたか否かを判定する。例えば、図8(a)に示す表示画面37aの表示ボタン71dをタッチ操作することで、編集モードに移行する。制御部31のリサイズ部36は、収集した撮像画像をリサイズし、画像合成部35はリサイズされた撮像画像を組み合わせて1枚の画像である組写真を生成する(ステップS21)。組写真の生成は、画像合成部35及びリサイズ部36によって自動的に行われてもよく、また、ユーザによる設定作業を受け付けながら、ユーザの指示に従って生成されるものであってもよい。
例えば、制御部31は、編集モードに移行すると、図8(b)に示す表示を表示させてもよい。図8(b)においては、表示画面37a上の領域72に、収集された画像の一覧表示73を表示させた例を示している。ユーザが一覧表示73上の各撮像画像を選択することによって、組写真にする撮像画像を選択することが可能である。制御部31は、ユーザがボタン表示74bをタッチ操作すると次画面に移動して次の一覧表示を表示し、ボタン表示74cをタッチ操作すると前画面に移動して前の一覧表示を表示する。ユーザがボタン表示74dを選択すると、ユーザによって選択された画像によって、組写真が作成される。
図8(c)は組写真の作成画面を示している。表示画面37aの領域72には、作成された組写真が表示される(図示省略)。制御部31は、ユーザがボタン表示75cをタッチ操作すると、表示している組写真を確定し、ボタン表示75dをタッチ操作すると確定した組写真を送信する(ステップS22)。また、制御部31は、ユーザがボタン表示75bを選択すると、既に確定した別の組写真に切換えて表示し、ユーザがボタン表示75aを選択すると、表示している組写真を破棄して、図8(b)の表示に戻る。こうして、ユーザは、組写真を確定しながら順次送信することができる。
カメラ48,49において、図7(a)のボタン表示61dをタッチ操作することで、組写真の受信が行われる。カメラ48,49は受信した組写真を表示することができる。こうして、カメラ48,49及びスマートフォン50において、組写真を表示して鑑賞することができる。
図4は鑑賞される組写真55、即ち、制御部31の画像合成部35によって生成された組写真55の一例を示している。組写真55中には、リサイズされた4枚の撮像画像56〜59が含まれる。撮像画像56には人物46を撮影して得られた画像46aが含まれ、撮像画像57にはとんぼの画像52aが含まれ、撮像画像58には人物46,47を撮影して得られた画像46b,47aが含まれ、撮像画像59には人物45を撮影して得られた画像45aが含まれている。
図5のシェアSH1は、スマートフォン50の撮影P4によって取得されて収集された撮像画像と、通信C1によって収集された撮像画像とに基づく組写真を生成する処理と、生成した組写真をカメラ48,49に送信する処理とを含んでいる。組写真は複数の撮像画像がリサイズされて生成されており、データ容量が比較的小さい。従って、シェアSH1に要する時間は比較的短い。複数の撮影機器によって取得した撮像画像を、シェア処理機能を有する1台の装置に収集して組写真を作成し、作成した組写真を複数の撮影機器に送信するようになっており、各機器が個々に収集して編集する場合に比べて、必要な送信回数を低減することができる。これにより、各撮影機器による撮影から比較的短時間で、各撮影機器において撮影して得た撮像画像の鑑賞が可能である。また、各画像から得られる情報によって、その場の雰囲気を総合的に判断したり、一括で見られるので、足りない写真などを即座に確認したりも出来る。
また、図5に示すように、小イベントE2において行われた撮影P5〜P11についても、通信C2によって収集が行われる。シェアSH2はこの通信C2によって収集された撮像画像、即ち、小イベントE2によって撮影された撮像画像による組写真の生成処理及び送信処理を含んでいる。シェアSH2においてリサイズ処理を伴う組写真が生成される点と、通信C2及びシェアSH2の送信処理の通信回数が少ない点から、小イベントE2の後の比較的短時間で鑑賞A2が可能となる。
なお、画像合成部35及びリサイズ部36は、ユーザによる作業を必要とすることなく、自動的に組写真を生成することもできる。例えば、画像合成部35は、撮像画像から規定の枚数を抽出して、自動的に組写真を生成してもよい。この場合には、例えば、図8(a)のボタン表示71dがタッチ操作されることで、図8(c)の表示に移行してもよい。
例えば、画像合成部35は、収集した時間が所定の時間範囲内の撮像画像を抽出してもよい。例えば、直近の5分間に収集した撮像画像のみによって組写真を生成してもよい。或いは、画像合成部35は、撮像した時間が所定の時間範囲内の撮像画像を抽出してもよい。例えば、直近の10分間に撮影されて収集された撮像画像のみによって組写真を生成してもよい。更に、画像合成部35は、撮影された時間と収集された時間との関係に基づいて、撮像画像を選択してもよい。例えば、画像合成部35は、撮影された時間と収集された時間との差が所定の時間範囲にある画像のみによって組写真を生成してもよい。また、例えば、画像合成部35は、自機によって撮影して取得した撮像画像以外の、他機から受信して収集した撮像画像のみによって組写真を生成してもよい。
このように本実施の形態においては、所定のイベントにおいて複数の撮影機器によって撮影されて得た撮像画像を画像処理装置において収集し、収集した撮像画像を用いてリサイズ処理を伴う組写真を生成して各撮影機器に送り返すようになっている。これにより複数の撮影機器によって取得した撮像画像を互いにシェアする場合でも、少ない通信回数で且つ少ないデータ容量の通信を行えばよく、イベント後の比較的短時間に、各撮影機器においてシェアした画像の総合的、複合的鑑賞やチェックが可能である。
図1の装置はユースシーンを分析する機能を有していない場合でも動作可能であるが、図1の装置の制御部31において、図13のようなユースシーン分析81方法を実現する機能を備えていてもよい。つまり、図13はこのユースシーン分析によって、組写真を作るか(ステップS34)どうかを決める時の一例を示すフローチャートである。これは、図6のステップS21で実行してもよい。また、ステップS16の後に実行してもよい。なお、組写真を作らない時には、アルバムを作る例(ステップS35)で説明してあるが、それに限るものではない。
例えば制御部31の有するユースシーン分析部(図示しておらず、構成部材は、ハードでもソフトでも良い)は、ステップS31において、ユーザ操作に基づいてアルバム期間を設定する。アルバム期間は、組写真生成又はアルバム化に用いる撮像画像の撮影期間を指定するものである。例えば、特定時間内に撮影された撮像画像を用いる等の設定が可能である。特定期間は図5のように送受信が行われる時点を基準としても良い。
ユースシーン分析部は、ステップS32において、この期間が閾値よりも小さいか否かを判定する(ステップS33)。例えば、ユースシーン分析部は、アルバム期間内の最も早く撮影された撮像画像の撮影時間と最も収集が早く行われた撮像画像についての撮影時間との差を求める。あるいは、前回通信時の後撮影された画像の撮影時間を使っても良い。この差が所定の閾値よりも小さい場合には、ユースシーン分析部は、撮像後の比較的短時間に撮像画像の鑑賞を楽しみたいとユーザが考えているユースシーンであると判定して、画像合成部35及びリサイズ部36に組写真の生成を指示する。また、差が所定の閾値以上である場合には、ユースシーン分析部は、撮像後の比較的短時間に撮像画像の鑑賞を楽しみたいとユーザが考えていないユースシーンであると判定して、画像合成部35に撮像画像のアルバム化を指示する。また、この組写真の生成又はアルバムの生成を決定するためのユースシーン分析条件の中に、画像の枚数などを入れてもよい。多すぎると組写真にすると小さくなりすぎてしまうし、少なすぎると多様性がなくなる。
なお、図13の例では、アルバム期間及び撮影時間と収集時間との差に基づいてユースシーンの判定を行ったが、各機器が自動的に選択して送信した画像や、各機器でユーザが選択して送信した画像の撮影時間と収集時間との差のみに基づいてユースシーンを判定してもよい。当然、機器を指定して組写真としてもよく、特定枚数で決めてもよく、GPS搭載のカメラを前提として、場所でグルーピングするなどを併用してもよい。また、例えば、ユースシーン分析部は、アルバム期間の開始時又は終了時と、収集時間との差が所定の閾値よりも小さい場合に、組写真を生成すべきユースシーンであると判定してもよい。また、手動でユースシーンを設定してもよく、クイズやゲームのお題によって、撮影を促し、それに応じてユースシーンが設定されるようにしても良い。お題に即したものを画像判定などでカメラが自動選択しても良い。この場合は、撮影前、あるいは通信前にお題などを通信でカメラが取得しておく必要がある。もちろん、カメラの記録部から、スマホが勝手に適当な画像を検索して取り出す方式でも良い。
また、ユースシーン分析部は、ユースシーンを判定するものと説明したが、ユースシーン分析部81の分析結果を利用して、組写真又はアルバムに用いる撮像画像を設定するようにしてもよい。つまり、ここでは、他の撮影装置からの撮影画像の受信と上記受信された撮影画像の撮影時刻に従って、組写真作成を作成するのにふさわしい撮影装置の使われ方のユースシーンを分析するユースシーン分析方法や分析装置、システム、プログラムなどが提供可能な事を説明している。指定された時刻からとか、指定された時間内とか、その期間内に集まった画像の内容(分類結果)や、通信がなされた機器の特徴とかも考慮して分析をしても良い。例えば、通信相手が特定の機器であって、受信した機器側も撮影結果を持っていて、それが特定の関係にあるかなどで分析が可能となる。一例で言えば、相手機器から送られた画像に自分の顔があって、自分の機器に相手の顔の画像がある場合などは、顔の検出技術で判定可能であり、このようなユースシーン分析条件を満たすと組写真にしてもよい。卒業写真などでも利用される方法であるが、同じ画像内で完結して勢揃いすることが重要なシーンでは、組写真に好適なユースシーンと考えてもよい。つまり、この場合、特定のユースシーン分析条件をあらかじめ保持しておき、複数の機器からの受信画像を判定して、勢揃いが検出されると組写真とする。しかし、一対一の送受信関係では、交換するだけになるので、通信相手が複数、しかも多くある方が効果的になることは言うまでもない。通信と撮影が交互に行われるようなシーンを組写真にふさわしいユースシーンと考えてもよい。また、例えば、複数の機器をID等によって判定可能にして、ユースシーン分析条件によって指定したIDの撮影機器の全てから画像を受信した場合に、組写真を生成するようにしてもよい。また例えば、所定の時間内に、規定数以上の撮影機器から画像を受信することを組写真生成のためのユースシーン分析条件としてもよい。また、例えば、画像に含まれる人物を特定し、ユースシーン分析条件によって指定した特定の複数の人物の全ての画像部分を含む画像が収集された場合に、組写真を生成するようにしてもよい。
1つの機器に複数画像を通信で集めて、これが組写真を作成するようにしているが、画像配置にもいろいろな応用が可能である。例えば、人物の画像は大きめに表示し、だぶりのある人物画像は小さめにする。また、人物のいない画像は小さめにしている。もちろん、人物の顔が大きすぎると恥ずかしいので、逆でも良い。これ以外にも、出来映えの良い画像を主画像として大きく表示し、その他の画像を小さくしたり、最初に撮影したものを大きくしたり、時系列表示にしたり、様々なルールを設定可能としても、ゲーム性が高まり、撮影や画像のシェアが楽しくなる。1つの画像で表示されるので、比較や統合的な効果が高まり、画像の送信も楽に短時間で可能となる。
画像処理装置10のシェア処理機能は、ハードウェアによって実現することもでき、また、ソフトウェア処理によって実現することも可能である。例えば、シェア処理機能を記述したアプリケーションプログラムをデジタルカメラやスマートフォン等に読み込ませて実行させることにより、簡単にシェア処理機能を実現することができる。例えば、催し物等において、各人が撮影した撮像画像を、シェア処理機能を有する機器において収集することで、各人が撮影した画像を各人の機器において組写真により簡単に且つ短時間にシェアすることができる。
(第2の実施の形態)
図9は本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。図9において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態は、画像処理装置として、撮像部を省略したスマートフォン80を採用すると共に、撮像部としてレンズ型カメラ90を採用した例を示している。図10は図9の外観を示す説明図である。図10(a)はスマートフォンの前面側を示し、図10(b)はスマートフォンの背面側を示している。
ところで、家族旅行等においても、複数台のカメラにより撮影が行われることがある。しかし、家族旅行等の場合には、自宅に帰った後鑑賞すればよいことが多く、短時間にシェアする必要がないことがある。この場合には、リサイズ処理を行う組写真よりも、撮像した画像の順番を整理するアルバム化による鑑賞の方が好ましいことがある。
図11はこのようなアルバム化による鑑賞が好ましいユースシーンを示す説明図である。図11は父、母及び子1,2の4人家族による家族旅行中における、撮影の様子を時間の流れに沿って示している。旅行中のイベントとして、移動、動物園、食事、移動があり、帰宅後には家族による団らんがある。各イベントにおいて、父母による子1のみ、子2のみ又は子1,2の両方の撮影が行われることを示している。そして、帰宅後において、父と母によって旅行中に撮影された全ての撮像画像がアルバム化され、テレビジョン受信機等をモニタにした鑑賞が行われる。
このように、家族旅行等の場合には、帰宅後に鑑賞が行われことが多く、各イベントの途中において鑑賞が行われないことがある。そこで、本実施の形態におけるスマートフォン80には、組写真を生成するか、アルバムを生成するかを決定するためのユースシーン分析部81が設けられている。
図9において、撮影機器91,92は、レンズ型カメラ90と同様の機能を有する。レンズ型カメラ90及び各撮影機器91,92には通信部24が設けられ、スマートフォン80には通信部33が設けられており、レンズ型カメラ90及び各撮影機器91,92とスマートフォン80とは、これらの通信部24,33を介して相互に通信可能に構成されている。
図10(a),(b)に示すように、スマートフォン80の筐体80aには取り付け器具85が着脱自在に取り付けられるようになっており、取り付け器具85にはレンズ型カメラ90を取り付けるための取付部86が設けられている。レンズ型カメラ90は基端側に取付部90aが設けられており、この取付部90aを取り付け器具85の取付部86に、嵌込み又はねじ込み等によって取り付け可能に構成されている。
レンズ型カメラ90の鏡筒95には、レンズ96を含む光学系が設けられており、この光学系を介して撮像素子21に被写体の光学像が入射するようになっている。なお、鏡筒95内にはピント合わせによりフォーカス(合焦)状態に設定するために可動されるフォーカスレンズやフォーカス状態で変倍するズームレンズ等が設けられている。また、鏡筒95内には、これらのレンズ及び絞りを駆動する図示しない機構部も構成されている。制御部22は鏡筒95内のフォーカスレンズ、ズームレンズ及び絞り等を駆動制御することができるようになっている。
また、レンズ型カメラ90には、ユーザによる撮影に関するパラメータ、例えば、ピント、ズームや絞りに関するパラメータの設定操作のために、操作リング等の操作部97が設けられている。制御部22は、操作部97に対するユーザ操作を検出して検出結果に基づく制御を行うことができるようになっている。また、制御部22は、スマートフォン80からの信号に基づいて、レンズ型カメラ90の各部を制御することもできるようになっている。
スマートフォン80の筐体80aの背面には、表示部37の表示画面37aが設けられる。図10(b)では表示画面37a上にスルー画88が表示されている様子を示している。また、表示画面37aには、操作部38として機能するタッチパネル37bが配設されている。スマートフォン80は、タッチパネル37bの操作に基づいて、レンズ型カメラ90の撮像及び画像通信を制御することができるようになっている。なお、スマートフォン80は、撮影者を撮影するインカメラ89を内蔵していてもよい。
撮影機器91,92としては、例えば図12の説明図に示すように、無線機能を有する一般的なデジタルカメラを採用することができる。撮影機器91,92の筐体100には鏡筒101が設けられており、撮影機器91,92は、筐体100内のレンズを介して撮像素子21に入射した被写体光学像に基づく撮像画像を取得する。
レンズ型カメラ90及び撮影機器91,92の通信制御部22bは、撮像画像の送信時には、当該撮像画像の撮影時の時間情報を含めて送信することができるようになっている。スマートフォン80にはユースシーン分析部81が設けられている。ユースシーン分析部81は、収集する各撮像画像毎に、撮影時間の情報を管理する。また、ユースシーン分析部81は、通信制御部32によって収集された撮像画像の収集時間についての情報も管理するようになっている。
ユースシーン分析部81は、複数の撮影機器によって取得した撮影画像を、短時間にシェアした方が好ましいユースシーンであるか否かを判定する。ユースシーン分析部81は、短時間にシェアすべきと判定した場合には、収集した撮像画像を用いて組写真を生成して各撮影機器に送信し、短時間にシェアする必要がないと判定した場合には、収集した撮像画像をアルバム化するように、画像合成部35及びリサイズ部36を制御するようにしてもよい。
図13はユースシーン分析部81の分析方法の一例を示すフローチャートである。
ユースシーン分析部81は、ステップS31において、ユーザ操作に基づいてアルバム期間を設定する。アルバム期間は、組写真生成又はアルバム化に用いる撮像画像の撮影期間を指定するものである。例えば、12時00分から12時05分までに撮影された撮像画像を用いる等の設定が可能である。
ユースシーン分析部81は、ステップS32において、アルバム期間内の撮像画像について、撮影時間と収集時間との差を求め、この差が閾値よりも小さいか否かを判定する(ステップS33)。例えば、ユースシーン分析部81は、アルバム期間内の最も早く撮影された撮像画像の撮影時間と最も収集が早く行われた撮像画像についての撮影時間との差を求める。この差が所定の閾値よりも小さい場合には、ユースシーン分析部81は、撮像後の比較的短時間に撮像画像の鑑賞を楽しみたいとユーザが考えているユースシーンであると判定して、画像合成部35及びリサイズ部36に組写真の生成を指示する。また、差が所定の閾値以上である場合には、ユースシーン分析部81は、撮像後の比較的短時間に撮像画像の鑑賞を楽しみたいとユーザが考えていないユースシーンであると判定して、画像合成部35に撮像画像のアルバム化を指示する。
なお、図13の例では、アルバム期間及び撮影時間と収集時間との差に基づいてユースシーンの判定を行ったが、撮影時間と収集時間との差のみに基づいてユースシーンを判定してもよい。当然、機器を指定して組写真としてもよく、特定枚数で決めてもよく、GPS搭載のカメラを前提として、場所でグルーピングするなどを併用してもよい。また、例えば、ユースシーン分析部81は、アルバム期間の開始時又は終了時と、収集時間との差が所定の閾値よりも小さい場合に、組写真を生成すべきユースシーンであると判定してもよい。また、手動でユースシーンを設定してもよく、クイズやゲームのお題によって、撮影を促し、それに応じてユースシーンが設定されるようにしても良い。
また、ユースシーン分析部81は、ユースシーンを判定するものと説明したが、ユースシーン分析部81の分析結果を利用して、組写真又はアルバムに用いる撮像画像を設定するようにしてもよい。つまり、ここでは、他の撮影装置からの撮影画像の受信と上記受信された撮影画像の撮影時刻に従って、組写真作成を作成するのにふさわしい撮影装置の使われ方のユースシーンを分析するユースシーン分析方法や分析装置、システム、プログラムなどを説明している。指定された時刻からとか、指定された時間内とか、その期間内に集まった画像の内容(分類結果)や、通信がなされた機器の特徴とかも考慮して分析をしても良い。例えば、通信相手が特定の機器であって、受信した機器側も撮影結果を持っていて、それが特定の関係にあるかなどで分析が可能となる。一例で言えば、相手機器から送られた画像に自分の顔があって、自分の機器に相手の顔の画像がある場合などは、顔の検出技術で判定可能であり、このユースシーン分析条件を満たすと組写真にしてもよい。しかし、一対一の送受信関係では、交換するだけになるので、通信相手が複数、しかも多くある方が効果的になることは言うまでもない。
また、卒業写真などでも利用される方法であるが、同じ画像内で完結して勢揃いすることが重要なシーンでは、組写真に好適なユースシーンと考えてもよい。つまり、この場合、特定のユースシーン分析条件をあらかじめ保持しておき、複数機器からの受信画像を判定して、勢揃いが検出されると組写真とする。しかし、一対一の送受信関係では、交換するだけになるので、通信相手が複数、しかも多くある方が効果的になることは言うまでもない。通信と撮影が交互に行われるようなシーンを組写真にふさわしいユースシーンと考えてもよい。
例えば、ユースシーン分析部81は、アルバム期間中の撮像画像であって、撮影時間と収集時間との差が所定の閾値よりも小さい画像を組写真に用いる画像としてもよい。また、例えば、ユースシーン分析部81は、アルバム期間の開始時又は終了時と、収集した撮像画像の収集時間との差が所定の閾値よりも小さい画像を組写真に用いる画像としてもよい。
次に、図14及び図15を参照してこのように構成された実施の形態の動作について説明する。図14はレンズ型カメラ90におけるカメラ制御とスマートフォン80の制御とを説明するためのフローチャートである。なお、図14において、レンズ型カメラ90のカメラ制御フローとスマートフォン80の制御フローとの間を結ぶ矢印は、処理によって通信が行われることを示している。図15は第2の実施の形態における画面表示例を示す説明図である。
レンズ型カメラ90の制御部22は、ステップS41において、電源が投入されたか否かを判定する。制御部22は、電源が投入されると、通信待機状態となり(ステップS42)、スルー画を取得する(ステップS43)。即ち、制御部22は撮像素子21を駆動して被写体を撮像させる。撮像素子21によって得られた撮像画像は制御部22によって取り込まれてスルー画が得られる。
一方、スマートフォン80の制御部31は、ステップS51において、初期画面を設定する。図15(a),(d)は、表示部37の表示画面37a上に表示された初期画面を示している。スマートフォン60の表示画面37a上には、初期画面として、シェア、カメラ画面、メール又は電話モードをそれぞれ設定するためのシェアボタン111、カメラ画面ボタン112、メールボタン113及び電話ボタン114を含むメニュー画面が表示されている。なお、図15(a),(d)のボタン111〜114は、太枠によって現在選択されているモードを示している。
制御部31は、ユーザによりカメラ画面モードが設定されているか否かを判定する(ステップS52)。カメラ画面モードが設定されている場合には、制御部31は次のステップS53においてスルー画通信制御を行う。即ち、制御部31は、通信部33を介してレンズ型カメラ90の通信部24との間で通信を確立させて、スルー画の送信要求を行う。
レンズ型カメラ90の制御部22は、ステップS44においてスマートフォン80との間で通信が確立すると、ステップS45においてスルー画を送信する。スマートフォン60の制御部31は、送信されたスルー画を受信して、表示部37に表示させる(ステップS54)。
図15(a)の状態ではカメラ画面モードが選択されており、図15(b)に示すように、表示画面37aの中央には、レンズ型カメラ90が撮像したスルー画118が表示される。また、制御部31は、表示画面37a上に、戻るボタン115、受信ボタン116及び撮影ボタン117の各ボタン表示を表示させる。制御部31は、ユーザによる戻るボタン116がタッチ操作されると、モードを1つ前のモードに戻す処理を行い、受信ボタン116がタッチ操作されると、受信モードに移行し、撮影ボタン117がタッチ操作されると、撮影モードに移行する。
制御部31は、ステップS55において撮影操作が行われたか否かを判定しており、撮影ボタン117がタッチ操作されると処理をステップS56に移行して撮影の指示を行う。レンズ型カメラ90はステップS46において撮影操作の有無を判定しており、撮影指示を受信すると、ステップS47において撮影結果を送信する。レンズ型カメラ90からの撮像画像は、通信部24,33を介して制御部31に与えられ、制御部31は撮像画像を記録部39に与えて記録させる(ステップS56)。
本実施の形態においては、レンズ型カメラ90は、撮像画像と共に撮影時間の情報を送信しており、スマートフォン80の制御部31は、記録する撮像画像にその撮影時間の情報を関連付けて記録する。更に、制御部31は、通信部33によって撮像画像を受信した時間についても、記録する撮像画像に関連付けて記録する。
また、撮影機器91,92においても、撮影機器91,92を操作する各ユーザの操作に応じて、撮像画像が取得される。本実施の形態においては、撮影機器91,92において取得される撮像画像にも撮影時間の情報が付加される。撮影機器91,92を操作する各ユーザは、撮影機器91,92の通信部24を介して、撮影によって取得した撮像画像をスマートフォン80に送信可能である。
いま、撮影機器91,92から撮像画像がスマートフォン80に対して送信されるものとする。スマートフォン80の制御部31は、ステップS57において受信モードが指定されたか否かを判定する。制御部31は、ユーザが図15(b)の受信ボタン116をタッチ操作すると、受信モードに移行し、撮影機器91,92からの撮像画像を受信して記録部39に記録する(ステップS58)。なお、この場合にも、制御部31は、撮像画像に撮影時間及び収集時間の情報を関連付けて記録する。また、この場合には、制御部31は、表示制御部34を制御して、表示画面37a上に、受信中であることを示す表示119,120を表示させる。
また、制御部31は、ユーザ操作によって受信モードに移行するのではなく、予め設定された機器から画像が送信された場合には、自動的に受信モードに移行して送信された画像を受信記録するようにしてもよい。
ここで、図15(d)の太枠で示すように、初期画面において、ユーザがシェアモードを指定するためのシェアボタン111をタッチ操作するものとする。制御部31はステップS61においてシェアモードが指定されたか否かを判定しており、シェアボタン111の操作によってシェア画面を表示させる(ステップS62)。
図15(e)はシェア画面の表示例を示している。制御部31は、シェア画面として、戻るボタン115、アルバム期間の設定ボタン121及びシェア開始ボタン122を表示させる。制御部31は、戻るボタン115がタッチ操作されると、処理を1つ前のモードに戻し、設定ボタン121がタッチ操作されると、図示しないキーボード等の表示画面に移行してアルバム期間の設定を受付け、アルバム期間の設定後にシェア画面に復帰する。また、制御部31は、シェア開始ボタン122がタッチ操作されると、シェアを行うための処理を開始する。
図15(e)の例では、アルバム期間として、ユーザが指定した時間(分)だけ前の時間から現在の時間までが設定されることを示している。制御部31は、ステップS63においてアルバム期間が設定されると、処理をステップS64に移行してシェアする画像の選択画面を表示する。
例えば、制御部31は、アルバム期間中に撮影された撮像画像を一覧表示させ、ユーザにシェアする画像を選択させてもよい。また、制御部31は、予め設定されたルールに従って、シェアする撮像画像を選択してもよい。例えば、制御部31は、最新の撮像画像から予め決められた枚数だけを選択してもよい。
次に制御部31は、ステップS65において、撮影時間と収集時間との差が1時間未満であるか否かを判定する。例えば、制御部31は、アルバム期間のうち最も早く撮影された画像の撮影時間と最も早く収集された画像の収集時間との差が、1時間未満であるか否かを判定する。制御部31は、1時間未満である場合には、ユーザが撮影後の短時間に画像をシェアして鑑賞したいと考えたものと判断して、ステップS66において組写真を生成する。逆に、制御部31は、1時間以上である場合には、ユーザは後でゆっくりと画像をシェアして鑑賞したいと考えたものと判断して、ステップS67においてアルバムを生成する。
なお、図13及び図14では、ユースシーン分析部81によってユースシーンを分析し、組写真を生成するかアルバムを生成するかを自動的に決定する例を示したが、ユーザ操作によって、組写真を生成するかアルバムを生成するかを決定するようにしてもよい。
制御部31は組写真を生成した場合には、生成した組写真を確認するための確認画面を表示させる。図15(f)はこの確認画面を示しており、表示画面37a上には、生成された組写真124が表示される。また、表示画面37a上には、戻るボタン115及び送信ボタン123が表示されている。制御部31は、戻るボタン115がタッチ操作されると、処理を1つ前のモードに戻して、シェア画面を再度表示させる。また、制御部31は、送信ボタン123がタッチ操作されると、生成した組写真の送信を行う(ステップS68)。また、この場合には、制御部31は、表示制御部34を制御して、表示画面37a上に、送信中であることを示す表示125,126を表示させる。
このように本実施の形態においては、第1の実施の形態と同様の効果が得られると共に、ユースシーンに応じて、組写真とアルバムとを例えば自動的に選択することで、ユースシーンに応じたシェアが可能となる。
さらに、本発明の各実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、レンズ型カメラでも、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話やスマートフォンなど携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)等に内蔵されるカメラでも勿論構わない。また、内視鏡、顕微鏡のような産業用、医療用の光学機器でもよく、監視カメラや車載用カメラ、据え置き型のカメラ、例えば、テレビジョン受信機やパーソナルコンピュータ等に取り付けられているカメラであってもよい。もちろん、色々なものを様々な角度から観察する観察装置や検査装置に使える。得られた画像の総合的な鑑賞や観察、検査が可能であり、画像の過不足が即座に判断できるというメリットもある。同じ画像内で完結して勢揃いすることが重要なシーンでは、組写真に好適なユースシーンと考えて、特定のユースシーン分析条件をあらかじめ保持しておき、複数機器からの受信画像を判定して、勢揃いが検出されると組写真にふさわしいユースシーンと判定したり、通信と撮影が交互に行われるようなシーンを組写真にふさわしいユースシーンと判定してもよい。特定のお題によって撮影を促し、それに応じたユースシーン分析条件を満たす画像かどうかでユースシーンが判定されるようにしても良い。
特定の機器に複数画像を通信で集めて、これが組写真を作成するようにしているが、画像配置にもいろいろな応用が可能である。例えば、人物の画像は大きめに表示し、だぶりのある人物画像は小さめにする。また、人物のいない画像は小さめにしている。もちろん、人物の顔が大きすぎると恥ずかしいので、逆でも良い。姿勢や目線や表情を使って評価して、真ん中で目立つ画像は、良い写真にするようにしても良い。これ以外にも、出来映えの良い画像を主画像として大きく表示し、その他の画像を小さくしたり、最初に撮影したものを大きくしたり、時系列表示にしたり、様々なルールを設定可能としても、ゲーム性が高まり、撮影や画像のシェアが楽しくなる。1つの画像で表示されるので、比較や統合的な効果が高まり、画像の送信も楽に短時間で可能となる。
本発明は、上記各実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
なお、特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。また、これらの動作フローを構成する各ステップは、発明の本質に影響しない部分については、適宜省略も可能であることは言うまでもない。
また、ここで説明した技術のうち、主にフローチャートで説明した制御や機能は、多くがプログラムにより設定可能であり、そのプログラムをコンピュータが読み取り実行することで上述した制御や機能を実現することができる。そのプログラムは、コンピュータプログラム製品として、フレキシブルディスク、CD−ROM等、不揮発性メモリ等の可搬媒体や、ハードディスク、揮発性メモリ等の記憶媒体に、その全体あるいは一部を記録又は記憶することができ、製品出荷時又は可搬媒体或いは通信回線を介して流通又は提供可能である。利用者は、通信ネットワークを介してそのプログラムをダウンロードしてコンピュータにインストールしたり、あるいは記録媒体からコンピュータにインストールすることで、容易に本実施の形態の画像処理装置を実現することができる。