JP6528691B2 - 通信装置及び通信制御プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、通信装置及び通信制御プログラムに関する。
近年、スマートフォンやタブレット端末等の通信装置において、サーバから配信される動画データや音楽データ等のコンテンツを再生するアプリケーションを実行するものが普及している。また、受信側の通信装置におけるコンテンツの再生能力に応じて、サーバ側でコンテンツのビットレートを動的に変更する技術が種々検討されている。例えば、下記先行技術文献のように、通信装置へコンテンツを配信してから確認応答を受信するまでの時間に応じて、サーバ側でコンテンツのビットレートを切り替える技術が知られている。また、ビットレートに応じて配信するコンテンツの画質を切替える技術も知られている。例えば、高いビットレートであれば高画質で配信するが、低いビットレートであれば低画質で配信する、といった制御である。
特開2004−357226号公報 特開2004−88473号公報
しかしながら、上記従来技術では、通信装置側の所定期間における通信量が早期に上限値に到達してしまうという問題がある。例えば、上記従来技術では、サーバ側へ返信される確認応答を用いてサーバ側でビットレートやコンテンツの画質を動的に切り替えるので、ビットレートやコンテンツの画質が増大すると、通信装置側で受信されるデータの量が瞬時に増大する。その結果、通信装置側でアプリケーションを実行してコンテンツを視聴する場合に、通信量が早期に上限値に到達してしまう恐れがある。通信量が上限値に到達すると、通信キャリアによってコンテンツの配信速度が制限される等の不都合が生じ得る。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、通信量が上限値に到達する時期を遅らせることができる通信装置および通信制御プログラムを提供することを目的とする。
本願の開示する通信装置は、一つの態様において、コンテンツを配信してから確認応答を受信するまでの時間に応じて前記コンテンツのデータ量を切り替えるサーバと通信を行う。前記通信装置は、計測部と、実行部と、転送制御部とを有する。計測部は、自通信装置の所定期間における通信量を計測する。実行部は、前記サーバから配信された前記コンテンツを再生するとともに、前記確認応答を前記サーバへ返信するアプリケーションプログラムを実行する。転送制御部は、前記通信量と所定の上限値との差分を算出し、前記アプリケーションプログラムへ単位時間当たりに転送すべきコンテンツの量を前記差分に応じて制限する。
本願の開示する通信装置の一つの態様によれば、通信量が上限値に到達する時期を遅らせることができるという効果を奏する。
図1は、本実施例の通信装置を含む通信システムの一例を示す図である。 図2は、本実施例の通信装置の一例を示すブロック図である。 図3は、計測部内の所定のメモリ領域の一例を示す図である。 図4は、記憶部の一例を示す図である。 図5は、転送制御部内の所定のメモリ領域の一例を示す図である。 図6は、本実施例の通信システムの処理動作の一例の説明に供する図である。 図7は、本実施例の転送制御部による転送制御処理の流れの一例の説明に供する図である。 図8は、通信装置のハードウェア構成例を示す図である。
以下に、本願の開示する通信装置及び通信制御プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により開示技術が限定されるものではない。また、以下の実施例において、同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
[通信システムの構成例]
図1は、本実施例の通信装置を含む通信システムの一例を示す図である。図1に示すように、通信システム1は、通信装置10と、サーバ30とを有する。
通信装置10は、ネットワーク20と無線により接続し、ネットワーク20を介して、サーバ30と通信を行う。例えば、通信装置10は、動画アプリケーションを実行して、サーバ30から配信される動画データをネットワーク20から受信し、受信した動画データを再生する。そして、通信装置10は、動画データの再生後に、動画データの再生完了を示す確認応答をネットワーク20を介してサーバ30へ返信する。
サーバ30は、ネットワーク20を介して、通信装置10に対して動画データを配信する。サーバ30は、受信側の通信装置10における動画データの再生能力に応じて、動画データのビットレートを動的に変更する制御を行う。具体的には、サーバ30は、通信装置10へ動画データを配信してから上記の確認応答を受信するまでの時間(以下「受信側応答時間」)に応じて、動画データのビットレートを切り替える。例えば、サーバ30は、受信側応答時間がT1である場合、動画データのビットレートを高解像度に対応するビットレートに設定し、受信側応答時間がT1よりも長いT2である場合に、動画データのビットレートを低解像度に対応するビットレートへ切り替える。このようにビットレートを動的に変更する制御は、「マルチビットレート制御」と呼ばれることがある。
このような状況の下で、通信装置10は、自通信装置10が所定期間に受信したデータの量の総和である通信量を計測する。なお、自通信装置10が所定期間に受信したデータには、上記の動画データのみならず、動画データ以外の音声データ等の他のデータも含まれる。また、所定期間としては、例えば、1ヶ月等の期間が用いられる。
そして、通信装置10は、動画アプリケーションが実行される場合、通信量と所定の上限値との差分を算出する。なお、所定の上限値は、通信装置10のユーザと通信事業者との間の契約によって予め定められる。
そして、通信装置10は、受信データとして受信される動画データのうち、動画アプリケーションへ単位時間当たりに転送すべき動画データの量を上記の「差分」に応じて制限する。例えば、通信装置10は、上記の「差分」が小さいほど減少する動画データの量の制限値(以下「転送制限値」と呼ぶ)を記憶部に記憶している。通信装置10は、上記の「差分」に対応する転送制限値を記憶部から取得し、取得した転送制限値を用いて、動画アプリケーションへ単位時間当たりに転送すべき動画データの量を制限する。
このように、通信装置10は、通信量と所定の上限値との差分に応じて、動画アプリケーションへ単位時間当たりに転送すべき動画データの量を制限するので、動画アプリケーションからサーバ30へ返信される確認応答を遅延させることができる。これにより、受信側応答時間が長くなるので、サーバ30において、上記の「マルチビットレート制御」によって動画データのビットレートが高解像度に対応するビットレートから低解像度に対応するビットレートへ切り替えられる。結果として、通信装置10において、動画データの視聴時に通信量が所定の上限値に到達する時期を遅らせることができる。
[通信装置の構成例]
図2は、本実施例の通信装置の一例を示すブロック図である。図2において、通信装置10は、無線受信部11と、受信処理部12と、計測部13と、実行部14と、記憶部15と、転送制御部16と、送信処理部17と、無線送信部18とを有する。
無線受信部11は、アンテナを介して受信した受信信号に対して所定の受信無線処理、つまりダウンコンバート、アナログディジタル変換等を施し、受信無線処理後の受信信号を受信処理部12へ出力する。
受信処理部12は、無線受信部11から受け取った受信信号に対して所定の受信処理、つまり復調処理及び復号処理を施す。そして、受信処理部12は、受信処理後の受信信号から各種の受信データを抽出し、抽出した各受信データを対応する機能部へ出力する。例えば、受信処理部12は、サーバ30から配信される動画データを受信データから抽出し、転送制御部16へ出力する。
計測部13は、通信装置10が所定期間に受信したデータの量の総和である通信量を計測する。例えば、計測部13は、無線受信部11及び受信処理部12によって所定期間に受信された受信データの量の総和を通信量として計測して、計測部13内の所定のメモリ領域に記録する。図3は、計測部内の所定のメモリ領域の一例を示す図である。所定期間が一か月間である場合、図3に示すように、無線受信部11及び受信処理部12によって一か月間に受信された受信データの量の総和である「月間パケット使用量」が、通信量として計測部13内の所定のメモリ領域に記録される。そして、計測部13は、計測した通信量を転送制御部16へ出力する。
実行部14は、動画アプリケーションを実行する。動画アプリケーションは、サーバ30から配信される動画データを再生し、動画データの再生後に確認応答をサーバ30へ返信する。すなわち、動画アプリケーションは、後述する転送制御部16によって動画データが転送される度に、転送制御部16から受け取った動画データを再生し、動画データの再生後に確認応答を送信処理部17へ出力する。一方で、動画アプリケーションは、転送制御部16によって動画データが転送されない場合、動画データの再生及び確認応答の出力を行わない。
記憶部15は、図4に示すように、通信量と所定の上限値との差分に対応付けて、転送制限値を記憶する。図4は、記憶部の一例を示す図である。図4の例に示すように、転送制限値は、上記の「差分」が小さいほど、減少する。例えば、図4に示す記憶部15において、1段目は、上記の「差分」が5GB以上である場合、転送制限値が設定されないことを示している。また、2段目は、上記の「差分」が2GB以上5GB未満である場合、転送制限値が1Mbitに設定されることを示している。また、3段目は、上記の「差分」が2GB未満である場合、転送制限値が0.5Mbitに設定されることを示している。
転送制御部16は、実行部14によって動画アプリケーションが実行される場合、上記の「差分」、すなわち、計測部13から受け取った通信量と所定の上限値との差分を算出する。ここで、所定の上限値は、例えば転送制御部16内の所定のメモリ領域に記録されている。図5は、転送制御部内の所定のメモリ領域の一例である。図5に示す例では、上記の「月間パケット使用量」の上限値である「月間パケット使用量上限値」が、所定の上限値として転送制御部16内の所定のメモリ領域に記録されている。そして、転送制御部16は、受信処理部12から受け取る動画データのうち、動画アプリケーションへ単位時間当たりに転送すべき動画データの量を上記の「差分」に応じて制限する。具体的には、転送制御部16は、上記の「差分」に対応する転送制限値を記憶部15から取得し、取得した転送制限値を用いて、動画アプリケーションへ単位時間当たりに転送すべき動画データの量を制限する。
例えば、転送制御部16は、上記の「差分」に対応する転送制限値を図3に示す記憶部15から取得し、取得した転送制限値を用いて、動画アプリケーションへ単位時間当たりに転送すべき動画データの量を制限する。すなわち、転送制御部16は、上記の「差分」が5GB以上である場合、転送制限値を設定しない。そして、例えば、上記の「差分」が2GB以上5GB未満になった場合、転送制御部16は、転送制限値として1Mbitを記憶部15から取得し、動画アプリケーションへ単位時間当たりに転送すべき動画データの量を1Mbitに制限する。そして、例えば、上記の「差分」が2GB未満になった場合、転送制御部16は、転送制限値として0.5Mbitを記憶部15から取得し、動画アプリケーションへ単位時間当たりに転送すべき動画データの量を0.5Mbitに制限する。
また、転送制御部16は、受信データとして動画データが新たに受信されると、単位時間当たりに受信された動画データの量の総和(以下「総受信データ量」という)が転送制限値を超過するか否かを判定する。そして、転送制御部16は、総受信データ量が転送制限値以下である場合、新たに受信された動画データを動画アプリケーションへ転送する。一方、転送制御部16は、総受信データ量が転送制限値を超過する場合、単位時間が経過するまで、新たに受信された動画データの転送を待機する。
送信処理部17は、送信データや各種の情報に対して所定の送信処理、つまり符号化処理及び変調処理を施して、無線送信部18へ出力する。例えば、送信処理部17は、実行部14から受け取った確認応答に所定の送信処理を施して、無線送信部18へ出力する。
無線送信部18は、所定の送信処理後の送信信号に対して所定の無線送信処理、つまりディジタルアナログ変換、アップコンバート等を施し、無線送信処理後の送信信号をアンテナを介して送信する。
[通信システムの動作例]
以上の構成を有する通信システム1の処理動作の一例について説明する。図6は、本実施例の通信システムの処理動作の一例の説明に供する図である。図6の例では、通信装置10の実行部14によって動画アプリケーションが起動されているものとする。また、サーバ30は、初期状態において、マルチビットレート制御によって動画データのビットレートを高解像度に対応するビットレートに設定しているものとする。
サーバ30は、通信装置10に対して動画データを配信する(ステップS101)。このとき、サーバ30は、高解像度に対応するビットレートで動画データを配信する。
通信装置10において受信処理部12は、サーバ30から受信データとして受信される動画データを転送制御部16へ出力する(ステップS102)。
転送制御部16は、計測部13から受け取った通信量と所定の上限値との差分を算出する。そして、転送制御部16は、受信処理部12から受け取る動画データのうち、動画アプリケーションへ単位時間当たりに転送すべき動画データの量を上記の「差分」に応じて制限する。ここで、上記の「差分」が2GB以上5GB未満であるものとする。すると、転送制御部16は、転送制限値として1Mbitを図3に示す記憶部15から取得し、動画アプリケーションへ単位時間当たりに転送すべき動画データの量を1Mbitに制限する。
転送制御部16は、単位時間当たりに受信された動画データの量の総和、すなわち、総受信データ量が転送制限値である1Mbitを超過するか否かを判定する。ここでは、総受信データ量が転送制限値である1Mbit以下であるものとする。この場合、転送制御部16は、ステップS102で受信処理部12から受け取った動画データを動画アプリケーションへ転送する(ステップS103)。動画アプリケーションは、転送制御部16から受け取った動画データを再生し、動画データの再生後に確認応答を送信処理部17へ出力する(ステップS104)。送信処理部17は、実行部14から受け取った確認応答に所定の送信処理を施して、無線送信部18へ出力する。無線送信部18は、所定の送信処理後の送信信号に対して所定の無線送信処理を施し、無線送信処理後の送信信号をアンテナを介して送信する。これにより、確認応答が送信信号としてサーバ30へ返信される(ステップS105)。
サーバ30は、通信装置10へ動画データを配信してから上記の確認応答を受信するまでの時間、すなわち、受信側応答時間が比較的に短いT1であるので、動画データのビットレートを高解像度に対応するビットレートに維持する。
サーバ30は、通信装置10に対して動画データを配信する(ステップS106)。このとき、サーバ30は、高解像度の動画データを、当該高解像度に対応するビットレートで配信する。
通信装置10において受信処理部12は、サーバ30から受信データとして受信される動画データを転送制御部16へ出力する(ステップS107)。
転送制御部16は、総受信データ量が転送制限値である1Mbitを超過するか否かを判定する(ステップS108)。ここでは、総受信データ量が転送制限値である1Mbitを超過するものとする。この場合、転送制御部16は、ステップS107で受信処理部12から受け取った動画データの転送を、単位時間が経過するまで待機する(ステップS109)。単位時間が経過した場合、転送制御部16は、ステップS107で受信処理部12から受け取った動画データを動画アプリケーションへ転送する(ステップS110)。動画アプリケーションは、転送制御部16から受け取った動画データを再生し、動画データの再生後に確認応答を送信処理部17へ出力する(ステップS111)。送信処理部17は、実行部14から受け取った確認応答に所定の送信処理を施して、無線送信部18へ出力する。無線送信部18は、所定の送信処理後の送信信号に対して所定の無線送信処理を施し、無線送信処理後の送信信号をアンテナを介して送信する。これにより、確認応答が送信信号としてサーバ30へ返信される(ステップS112)。ここで、転送制御部16が、ステップS109において動画データの転送を待機することによって、動画アプリケーションからサーバ30へ返信される確認応答が遅延する。すると、通信装置10へ動画データを受信してから上記の確認応答を受信するまでの時間、すなわち、受信側応答時間がT1よりも長いT2となる。
サーバ30は、受信側応答時間がT1よりも長いT2であるので、配信するデータを低解像度の動画データに切替える。この時、ビットレートを高解像度に対応するビットレートから低解像度に対応するビットレートへ切り替える(ステップS113)。
[転送制御処理の流れ]
次に、本実施例の転送制御部16による転送制御処理の流れの一例について説明する。図7は、本実施例の転送制御部による転送制御処理の流れの一例の説明に供する図である。
図7に示すように、転送制御部16は、実行部14によって動画アプリケーションが起動されたか否かを判定する(ステップS121)。転送制御部16は、実行部14によって動画アプリケーションが起動されていない場合(ステップS121否定)、ステップS121の判定を繰り返す。
転送制御部16は、実行部14によって動画アプリケーションが起動された場合(ステップS121肯定)、計測部13から受け取った通信量と所定の上限値との差分を算出する(ステップS122)。そして、転送制御部16は、ステップS122で算出した差分に対応する転送制限値を記憶部15から取得する(ステップS123)。
転送制御部16は、記憶部15から取得された転送制限値が「設定なし」である場合(ステップS124肯定)、受信データとして動画データが受信されたか否かを判定する(ステップS125)。転送制御部16は、受信データとして動画データが受信された場合(ステップS125肯定)、動画データを動画アプリケーションへ転送し(ステップS126)、処理をステップS135へ移行する。一方、転送制御部16は、受信データとして動画データが受信されていない場合(ステップS125否定)、処理をステップS135へ移行する。
一方、転送制御部16は、記憶部15から取得された転送制限値が「設定なし」ではない場合(ステップS124否定)、総受信データ量に初期値0を設定するとともに、タイマーを起動させる(ステップS127)。タイマーは、起動した後、単位時間を計時する。
転送制御部16は、受信データとして動画データが受信されたか否かを判定する(ステップS128)。転送制御部16は、受信データとして動画データが受信されていない場合(ステップS128否定)、単位時間が経過したか否か、すなわち、タイマーのタイムアウトが検出されたか否かを判定する(ステップS129)。転送制御部16は、タイマーのタイムアウトが検出されない場合(ステップS129否定)、処理をステップS128へ戻す。転送制御部16は、タイマーのタイムアウトが検出された場合(ステップS129肯定)、処理をステップS135へ移行する。
一方、転送制御部16は、受信データとして動画データが受信された場合(ステップS128肯定)、現在の総受信データ量に新たに受信された動画データの量を加算して、総受信データ量を更新する(ステップS130)。
続いて、転送制御部16は、総受信データ量が転送制限値を超過するか否かを判定する(ステップS131)。転送制御部16は、総受信データ量が転送制限値以下である場合(ステップS131否定)、受信データとして受信された動画データを動画アプリケーションへ転送し(ステップS132)、処理をステップS128へ戻す。
一方、転送制御部16は、総受信データ量が転送制限値を超過する場合(ステップS131肯定)、単位時間が経過したか否か、すなわち、タイマーのタイムアウトが検出されたか否かを判定する(ステップS133)。転送制御部16は、タイマーのタイムアウトが検出されない場合、すなわち、単位時間が経過していない場合(ステップS133否定)、処理をステップS133へ戻す。すなわち、転送制御部16は、タイマーのタイムアウトが検出されるまで、すなわち、単位時間が経過するまで、動画アプリケーションに対する動画データの転送を待機する。
転送制御部16は、タイマーのタイムアウトが検出された場合、すなわち、単位時間が経過した場合(ステップS133肯定)、受信データとして受信された動画データを動画アプリケーションへ転送し(ステップS134)、処理をステップS135へ移行する。
転送制御部16は、動画アプリケーションが終了されたか否かを判定する(ステップS135)。転送制御部16は、動画アプリケーションが終了されていない場合(ステップS135否定)、処理をステップS122へ戻す。転送制御部16は、動画アプリケーションが終了された場合(ステップS135肯定)、転送制御処理を終了する。
以上のように、本実施例の通信装置10は、計測部13と、実行部14と、転送制御部16とを有する。計測部13は、自通信装置10が受信したデータの量の総和である通信量を計測する。実行部14は、サーバ30から配信される動画データを再生し、動画データの再生後に確認応答をサーバ30へ返信するアプリケーションを実行する。転送制御部16は、動画アプリケーションが実行される場合、計測部13から受け取った通信量と所定の上限値との差分を算出する。そして、転送制御部16は、受信データとして受信される動画データのうち、動画アプリケーションへ単位時間当たりに転送すべき動画データの量を上記の「差分」に応じて制限する。
この構成により、通信装置10は、通信量と所定の上限値との差分に応じて、動画アプリケーションへ単位時間当たりに転送すべき動画データの量を制限するので、動画アプリケーションからサーバ30へ返信される確認応答を遅延させることができる。これにより、受信側応答時間が長くなるので、サーバ30において、上記の「マルチビットレート制御」によって動画データのビットレートが高解像度に対応するビットレートから低解像度に対応するビットレートへ切り替えられる。結果として、通信装置10において、動画データの視聴時に通信量が所定の上限値に到達する時期を遅らせることができる。
[他の実施例]
実施例で図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
更に、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(Central Processing Unit)(又はMPU(Micro Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしてもよい。また、各種処理機能は、CPU(又はMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行するプログラム上、又はワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしてもよい。
本実施例の通信装置は、例えば、次のようなハードウェア構成により実現することができる。
図8は、通信装置のハードウェア構成例を示す図である。図8に示すように、通信装置600は、無線部601と、プロセッサ602と、記憶部603と、スピーカ604と、マイク605と、オーディオ入出力部606と、表示部607と、タッチ入力部608とを有する。記憶部603は、RAM(Random Access Memory)603aと、ROM(Read Only Memory)603bとを有する。
無線部601は、アンテナ経由で無線信号を送受信する。オーディオ入出力部606は、マイク605で収音した音声にオーディオ処理を施すと共に、無線部601経由で受信した無線信号内の音声信号にオーディオ処理を施してスピーカ604から音響出力する。表示部607は、アプリケーション画面等の各種情報を画面表示する出力インタフェースである。タッチ入力部608は、表示部607の画面上のタッチ操作を検出する入力インタフェースである。
RAM603aは、各種情報を記憶するメモリ領域である。ROM603bには、通信制御プログラム等の各種プログラムが格納されている。プロセッサ602は、記憶部603が有するRAM603aやROM603bに記憶されるプログラムやデータを用いて、通信装置600の全体を制御する。プロセッサ602の一例としては、CPU、DSP、FPGA等が挙げられる。
プロセッサ602は、ROM603b等に記憶されるプログラムをRAM603aに展開して、各種処理に対応する各種プロセスを実行する。例えば、プロセッサ602は、受信処理部12、計測部13、実行部14、転送制御部16及び送信処理部17によって実行される各処理に対応するプロセスを実行する。また、記憶部15は、記憶部603によって実現される。また、無線受信部11及び無線送信部18は、無線部601によって実現される。
10 通信装置
11 無線受信部
12 受信処理部
13 計測部
14 実行部
15 記憶部
16 転送制御部
17 送信処理部
18 無線送信部
30 サーバ

Claims (4)

  1. コンテンツを配信してから確認応答を受信するまでの時間に応じて前記コンテンツのデータ量を切り替えるサーバと通信を行う通信装置であって、
    自通信装置の所定期間における通信量を計測する計測部と、
    前記サーバから配信された前記コンテンツを再生するとともに、前記確認応答を前記サーバへ返信するアプリケーションプログラムを実行する実行部と、
    前記通信量と所定の上限値との差分を算出し、前記アプリケーションプログラムへ単位時間当たりに転送すべきコンテンツの量を前記差分に応じて制限する転送制御部と
    を有することを特徴とする通信装置。
  2. 前記差分に対応付けて、前記差分が小さいほど減少する前記コンテンツの量の制限値を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記転送制御部は、前記差分に対応する前記制限値を前記記憶部から取得し、取得した前記制限値を用いて、前記アプリケーションプログラムへ単位時間当たりに転送すべきコンテンツの量を制限する
    することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記転送制御部は、前記通信量が前記制限値を超過するか否かを判定し、前記通信量が前記制限値以下である場合、新たに受信された前記コンテンツを前記アプリケーションプログラムへ転送し、前記通信量が前記制限値を超過する場合、前記単位時間が経過するまで、新たに受信された前記コンテンツの転送を待機する
    ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  4. コンテンツを配信してから確認応答を受信するまでの時間に応じて前記コンテンツのデータ量を切り替えるサーバと通信を行う通信装置に
    自通信装置の所定期間における通信量を計測し
    前記サーバから配信される前記コンテンツを再生するとともに、前記確認応答を前記サーバへ返信するアプリケーションプログラムを実行し、
    前記通信量と所定の上限値との差分を算出し、前記アプリケーションプログラムへ単位時間当たりに転送すべきコンテンツの量を前記差分に応じて制限する
    処理を実行させることを特徴とする通信制御プログラム。
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