JP6527288B2 - 鉱物充填剤生成物の調製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、多数の用途、例えば、ポリマー組成物、製紙、紙のコーティング、農業用途、塗料、接着剤、シーラント、建築用途、食品用途又は化粧品用途に使用することができる鉱物充填剤生成物に関する。
周知の鉱物充填剤は、例えば、天然の重質炭酸カルシウム(GCC)及び沈降炭酸カルシウム(PCC)を含む。
GCCの調製については、ポリアルキレングリコール又は部分的に若しくは完全に中和されたポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、それらの誘導体及びそれらの塩をベースとするポリマー等のポリマーを、粉砕工程での粉砕助剤及び分散剤として使用して、水性鉱物懸濁液を提供することが非常に一般的であった。
EP2029677号には、炭酸塩鉱石を含有する材料を乾式粉砕する方法が記載されており、前記方法は、粉砕ユニット中の水の量が粉砕ユニット中の乾燥材料を基準として10重量%未満であるように、少なくとも1つのポリアルキレングリコールポリマーの存在下で少なくとも1つの粉砕ユニットで前記材料を乾式粉砕する工程を含む。この方法は、任意の分級工程をさらに含んでもよく、粉砕工程及び後者の分級工程の両方は、乾式粉砕工程及び/又は分級工程で得られた材料の全部又は一部を用いて繰り返し行うことができる。
EP2132268号は、少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む1つ以上の鉱物材料の乾式粉砕のための方法を提供する。この方法は、少なくとも1つの破砕ユニットで鉱物材料を破砕する工程、少なくとも1つのポリアルキレンオキシドを含有するくし型親水性ポリマーの存在下で破砕された材料を少なくとも1つの粉砕ユニットで乾式粉砕する工程を含み、粉砕ユニット中の液体の量は破砕ユニット中で破砕された乾燥材料を基準として15重量%未満である。この方法は、任意の分級工程をさらに含んでもよく、粉砕工程及び後者の分級工程の両方は、乾式粉砕工程及び/又は分級工程で得られた材料の全部又は一部を用いて繰り返し行うことができる。
WO2011/077232号は、水性組成物中の前記鉱物材料の自己分散特性を改良するために、乾式粉砕中の薬剤としてグリセロール及び/又はポリグリセロールを含有する配合物の使用に関する。したがって、最終組成物の粘度は低下し、経時的に安定に保たれる。さらに、分散工程中に形成される泡の量が減少する。
スラグ及びクリンカーのためのケイ素含有粉砕助剤は、WO00/39046号及びWO00/39047号に記載されている。
粒状鉱物材料、特に炭酸カルシウム含有鉱物充填剤の適用性を、例えば、高級脂肪族カルボン酸(場合によっては脂肪酸とも呼ばれる)及び脂肪族カルボン酸塩を用いてそのような材料を処理することにより、改良する試みもなされてきた。例えば、WO00/20336号は、任意に1つ以上の脂肪酸若しくは1つ以上の塩、又はそれらの混合物で処理することができ、ポリマー組成物のレオロジー調節剤として使用される超微細な天然炭酸カルシウムに関する。
同様に、US4,407,986号は、高級脂肪酸及びその金属塩を含むことができる分散剤で表面処理された沈降炭酸カルシウムに関し、この炭酸カルシウムを結晶性ポリプロピレンと混練する際に潤滑剤添加剤の添加を制限するために、及びポリプロピレンの衝撃強度を制限する炭酸カルシウムの凝集物の形成を回避するためのものである。
レオロジー特性及び接着特性が改良されたポリ塩化ビニルをベースとする自動車用の垂れ下がらないアンダーシール組成物に関する欧州特許第0325114号では、12−ヒドロキシステアリン酸のアンモニウム塩と脂肪酸との混合物(重量比1:1)を用いて鉱物充填剤を処理する。
WO02/055596号は、ポリジアルキルシロキサン及び脂肪酸で鉱物充填剤を処理する方法、得られた疎水性充填剤、及びフィルム、特に通気性フィルムを製造するためのポリマーにおけるその使用に言及する。
本願を出願する時点で未公開の本願と同一出願人の欧州特許出願(出願番号:EP14156165.4、2014年2月21日出願)は、鉱物充填剤生成物の調製方法であって、炭酸カルシウム含有材料を特定のスチレン−無水マレイン酸コポリマー及び/又はスチレン−無水マレイン酸コポリマーの特定の誘導体から選択される少なくとも1つの粉砕剤と接触させることによって得られる混合物中で、炭酸カルシウム含有材料を乾式粉砕する工程を含む方法に言及する。
ポリジメチルシロキサンには、例えば、化粧品又は医薬品の分野において、界面活性剤として、消泡剤として、油圧油において又は食品添加物としての様々な用途がある。
CN102220033号は、粉砕助剤を用い、追加の添加剤としてポリジメチルシロキサンを適用する超微粒重質炭酸カルシウムを得るための乾式粉砕法に言及する。
さらに、ポリジメチルシロキサンは、例えば、US2004/0097616号又はUS2013/0197142号から疎水化剤として知られている。
また、粒状鉱物材料は、鉱物材料の表面を疎水化するために、シラン、リン酸塩、ホスホン酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、フッ化物、天然又は合成ポリマー、又はそれらの混合物等の他の表面処理剤で処理することもできる。
しかし、多くの場合、上記粉砕剤及び分散剤の使用による炭酸カルシウム含有鉱物充填剤生成物の調製により、劣った品質がもたらされる。例えば、粉砕剤の使用により、しばしば、得られる鉱物充填剤生成物の高い吸湿感受性がもたらされる。高い吸湿感受性を有する粒状炭酸カルシウム含有材料はまた、ポリマー組成物中で充填剤として使用される場合に不利になり得る。例えば、このような材料は、貯蔵、輸送及び/又は加工中に水分を吸収することがあり、ひいては溶融押出法で製造されたポリマー組成物中に空隙が形成されることがある。
湿式粉砕法に関連するが、EP0998522号は、分散剤の不在下で、又は有効量以下の量のみの存在下で粉砕された懸濁液を開示し、この懸濁液は、次いで乾燥され、ポリマー生成物中の充填剤として使用される。原則として、この従来技術は、ポリマー生成物中で充填剤としての使用を意図している場合には、炭酸カルシウムの乾式粉砕又は湿式粉砕のいずれかのための分散剤も粉砕剤も使用しないことを教示する。
前述の観点から、専門家は、品質を低下させることなく、ポリオレフィンのようなプラスチックに適用するための乾式粉砕充填剤の効率的な製造の問題に依然として直面している。今日でも、乾式粉砕法にはいくつかの欠点がある。例えば、粉砕剤及び分散剤が存在しないことにより、低い処理量及び低い粉砕効率がもたらされ、ひいてはエネルギー消費量又は粗生成物の全体的な増加がもたらされる。さらに、粉砕された鉱物材料の表面上の残留粉砕助剤は、物理的又は化学的相互作用のいずれかによって最終用途に影響を及ぼすことがある。このような相互作用の例は、熱分解、湿気の吸着及び他の添加剤との相互作用である。
前述の技術的な欠点の1つ以上を低減又は回避することができる鉱物充填剤生成物及びその調製方法を提供する必要性が依然として存在する。
欧州特許出願公開第2029677号明細書 欧州特許出願公開第2132268号明細書 国際公開第2011/077232号 国際公開第2000/39046号 国際公開第2000/39047号 国際公開第2000/20336号 米国特許第4,407,986号明細書 欧州特許出願公開第0325114号明細書 国際公開第2002/055596号 欧州特許出願第14156165.4号明細書 中国特許出願公開第102220033号明細書 米国特許出願公開第2004/0097616号明細書 米国特許出願公開第2013/0197142号明細書 欧州特許出願公開第0998522号明細書
したがって、本発明の目的は、高処理量及び高粉砕効率で実施できる鉱物充填剤生成物の調製方法を提供することである。別の目的は、比較的低い吸湿感受性を有する鉱物充填剤生成物を提供するためのより効率的な方法を提供することにも見られる。本発明の別の目的は、高い微粉度(これは、例えば、0.8〜10.0μmの範囲のd50値を有することを意味する)の鉱物充填剤生成物を調製する方法を提供することである。さらに、反応性でないか又は他の反応性化合物、例えば、アミンに対して少なくとも反応性が低下している、毒性の低い鉱物充填剤生成物を製造することを可能にする方法を提供することが、本発明の目的である。本発明の別の目的は、VOCを含まない又は少なくとも非常に低いVOC含有量(VOC=揮発性有機化合物)を有する鉱物系の充填剤を製造する方法を提供することであり、本発明のさらなる目的は、このような鉱物充填剤生成物を提供することである。本発明の別の目的は、可燃性ではない試薬を使用する方法を提供することである。
上記及び他の問題の1つ以上は、独立請求項に記載された主題によって解決される。
本発明の第1の態様は、鉱物充填剤生成物の調製方法であって、以下の工程:
a) 少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を提供する工程、
b) 少なくとも1つの粉砕剤を提供する工程、
c) 少なくとも1つの粉砕ユニット中で
i) 工程a)で提供された少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を、
ii) 工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤
と接触させることによって得られた混合物中で、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を乾式粉砕して乾式粉砕された鉱物充填剤を得る工程、及び
d) 工程c)の乾式粉砕された鉱物充填剤を分級して、粗い画分及び微細な画分を得る工程であって、粗い画分は除去されるか又は乾式粉砕工程c)に供され、微細な画分は微細な鉱物充填剤に相当する工程
を含み、工程c)の混合物の総含水率が、混合物の総重量を基準として10.0重量%以下であり、
工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤の量は、粒度分布を基準として算出される炭酸カルシウム含有材料の比表面積を基準として、0.05〜150mg/mの範囲であり、
工程c)における温度は45℃〜200℃の範囲であり、及び
少なくとも1つの粉砕剤は、10〜10000mm/秒の動粘性率を有するポリジメチルシロキサンである、方法に関する。
本発明の方法によれば、鉱物充填剤生成物は、乾式粉砕工程において、炭酸カルシウム含有材料、例えば、大理石、石灰石、チョーク、ドロマイト等から製造することができる。本発明は粉砕剤として少なくとも1つのポリジメチルシロキサンを使用する。この目的のために、炭酸カルシウム含有材料が提供され、粉砕ユニット(例えば、ボールミル)中、45℃〜200℃の範囲の高温で乾式粉砕工程に供される。粉砕剤は、粉砕工程の前又は乾式粉砕の間に、炭酸カルシウム含有材料と接触させることができる。粉砕剤の添加時及び粉砕工程中に、乾式粉砕された鉱物充填剤の表面の少なくとも一部に層が形成され得る。この層はポリジメチルシロキサンを含むことができる。粉砕工程に続いて、乾式粉砕された鉱物充填剤は分級工程に供される。分級工程では、乾式粉砕された鉱物充填剤は、粗い画分と微細な画分に分けられる。粗い画分は除去されても又は乾式粉砕工程c)に再度供することによってリサイクルされてもよい。最適な粉砕効率及び得られる鉱物充填剤生成物の最適な品質を達成するために、少なくとも1つの粉砕剤は、10〜10000mm/秒の動粘性率を有する。
本発明の別の態様は、鉱物充填剤生成物に関する。前記生成物は、本発明による方法によって得ることができる。
本発明のさらに別の態様は、ポリマー組成物、製紙、紙のコーティング、農業用途、塗料、接着剤、シーラント、建築用途、食品包装用途及び/又は化粧品用途における本発明の鉱物充填剤生成物の使用に関する。
発明の別の態様は、粉砕助剤としてのポリジメチルシロキサンの使用に関する。
本発明による方法の有利な実施形態及び本発明の方法によって得ることができる鉱物充填剤生成物の実施形態は、対応する従属請求項に定義されている。
一実施形態によれば、本方法は、工程d)の微細な鉱物充填剤を乾燥させて、乾燥した鉱物充填剤の総重量を基準として1.0重量%未満の総含水率を有する乾燥した鉱物充填剤を得る、さらなる工程e)を含む。
別の実施形態によれば、工程a)で提供される炭酸カルシウム含有材料は、天然炭酸カルシウム源から選択され、好ましくは、大理石、石灰石、チョーク、ドロマイト、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
別の実施形態によれば、工程b)で提供される少なくとも1つの粉砕剤の量は、粒度分布を基準として計算される炭酸カルシウム含有材料の比表面積を基準として0.1〜100.0mg/m、好ましくは0.2〜75.0mg/m、より好ましくは0.3〜5.0mg/mの範囲である。
別の実施形態によれば、工程b)で提供される少なくとも1つの粉砕剤は、15〜800mm/秒、好ましくは20〜550mm/秒の動粘性率を有する。
別の実施形態によれば、工程b)で提供される少なくとも1つの粉砕剤は、線状ポリジメチルシロキサンである。
別の実施形態によれば、工程c)の混合物中の総含水率は、混合物の総重量を基準として、5.0重量%以下、好ましくは2.0重量%以下、より好ましくは1.0重量%以下である。
別の実施形態によれば、工程c)の温度は、65℃〜200℃、好ましくは75℃〜160℃、より好ましくは80℃〜150℃の範囲である。
別の実施形態によれば、工程d)の微細な鉱物充填剤は、0.4〜40.0μm、好ましくは0.6〜20.0μm、より好ましくは0.7〜10.0μm、さらにより好ましくは0.9〜1.3μmの範囲の重量中央粒径d50を有する。
別の実施形態によれば、本方法は、工程d)の微細な鉱物充填剤及び/又は工程e)の乾燥した鉱物充填剤を疎水化剤で処理して、生成物の表面の少なくとも一部に処理層を有する表面処理生成物を得る、さらなる工程を含む。
別の実施形態によれば、前記生成物は、200℃以上、好ましくは225℃以上、より好ましくは230℃以上、さらにより好ましくは250℃以上の揮発性発現温度を有する。
本発明の目的のために、以下の用語は以下の意味を有することが理解されるべきである。
本発明の意味における「充填剤」という用語は、例えば、より高価な材料の消費を低下させるため、又は材料若しくは得られた生成物の機械的特性を改良するために、ポリマー、エラストマー、塗料又は接着剤のような材料に添加することができる物質を指す。当業者は、それぞれの分野で使用される充填剤、典型的には鉱物充填剤を非常によく知っている。
本発明の意味における「乾式粉砕された」又は「乾式粉砕」という用語は、ミルを用いる(例えば、ボールミルによる)固体材料の粉砕を指し、粉砕されるべき材料は、前記材料の総重量を基準として、10重量%以下の総含水率を有する。
本明細書で使用される「粗い」及び「微細な」という用語は、粒状物質の2つの画分の相対的な粒径を示しており、特定の粒径又はサイズ範囲を意味するものではない。他に示されない限り、両方の用語は、相対重量中央粒径d50を指す。この点において、「微細な画分」という用語は、前記画分の重量中央粒径d50が、対応する「粗い画分」の重量中央粒径d50よりも小さいことを示す。「微細な画分」は、例えば、0.4〜40μmの範囲の重量中央粒径を有する。
特に断りがない限り、「乾燥」という用語は、120℃で得られた「乾燥した」材料が不変重量に達するように、少なくとも一部の水を乾燥されるべき材料から除去する処理を指す。また、「乾燥した」材料は、特に断りがない限り、乾燥した材料の総重量を基準として、1.0重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.2重量%以下、最も好ましくは0.03〜0.07重量%の間であるその総含水率によってさらに定義することができる。
材料の「総含水率」は、150℃に加熱した際に試料から脱着され得る水分(即ち、水)の百分率を指す。
「天然炭酸カルシウム源」は、炭酸カルシウムを含む任意の天然物質であることができる。そのような材料は、例えば、大理石、石灰石、チョーク、ドロマイト等を含む。
材料の「吸湿感受性」とは、規定された湿度雰囲気に曝されたときに特定の時間内に材料の表面に吸収される水分の量を指し、mg/gで表される。材料の「正規化された吸湿感受性」とは、規定された湿度雰囲気に暴露されたときに特定の時間内に材料の表面に吸収される水分の量を指し、mg/mで表される。
本願の意味における「揮発性発現温度」という用語は、温度(x軸)の関数としての残存試料の質量(y軸)をプロットする熱重量分析(TGA)曲線で観察される、揮発性物質(本発明の方法の結果として導入された揮発性物質を含む)が放出され始める温度を指し、そのような曲線の作成及び解釈は、以下の実験部分において定義される。
本発明の意味における「粉砕剤」は、粉砕性能を高めるために粉砕工程(例えば、乾式研削)の前及び/又は間に添加することができる任意の化合物であることができる。
本発明の要旨における「疎水化剤」という用語は、工程d)及び/又は工程e)の後に添加して、充填剤の疎水性を増加させるために、得られた鉱物充填剤生成物の表面の少なくとも一部に形成される処理層を形成することができる任意の化合物であることができる。
本発明の意味における粉砕剤は疎水化剤とは異なり、逆もまた同様である
本明細書を通して、アルカリ土類金属炭酸塩含有材料又は他の粒状材料の「粒径」は、その粒度分布によって記載される。d値は、粒子のx重量%がd未満の直径を有する直径を表す。これは、d20値は全粒子の20重量%がより小さい粒径であり、d98値は全粒子の98重量%がより小さい粒径であることを意味する。d98値は「トップカット」とも呼ばれる。したがって、d50値は重量中央粒径であり、即ち、全粒子の50重量%がこの粒径より大きく、残りの50重量%がこの粒径よりも小さい。本発明の目的について、粒径は、他に示されない限り、重量中央粒径d50として特定される。重量中央粒径d50値又はトップカット粒径d98値を決定するために、Aero S乾燥粉末分散機を備えた英国のマルヴァーン・インストルメンツ社(Malvern Instruments Ltd.,)のMalvern Mastersizer 3000を使用することができる。この方法及び装置は、当業者に知られており、充填剤及び顔料の粒径を決定するために一般に使用される。測定には次の設定を使用することができる。
空気圧:4バール、回折モデル:フラウンホーファー、解析モデル:ユニバーサル、測定時間:10秒、レーザーオブスキュレーション:2.3%。
表面積は、粒度分布の測定を行うための英国のマルヴァーン・インストルメンツ社によって提供されるソフトウェアを使用して、粒度分布を基準として計算することができる。
別段の断りがない限り、本明細書で使用されるポリジメチルシロキサンの「粘度」は、DIN 53019に従って測定される動粘性率を指す。
本発明による方法の工程c)における「温度」とは、粉砕室内の炭酸カルシウム含有材料の温度を指す。
単数名詞を参照するときに不定冠詞又は定冠詞(例えば、「a」、「an」又は「the」)が使用される場合、特に明記されない限り、これにはその名詞の複数形が含まれる。
「含む」という用語が本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、他の要素を排除しない。本発明の目的について、「からなる」という用語は、「含む」という用語の好ましい実施形態であると考えられる。以下、ある群が少なくとも特定の数の実施形態を含むと定義される場合、これは、好ましくはこれらの実施形態のみからなる群を開示すると理解されるべきである。
「得ることができる」又は「定義できる」及び「得られた」又は「定義された」のような用語は、互換的に用いられる。これは、例えば、文脈が明確に他を指示しない限り、「得られた」という用語は、例えば、ある実施形態が、例えば、「得られた」という用語に続く一連の工程によって得られなければならないことを示すことを意味するものではないことを意味するが、そのような限定された理解は、好ましい実施形態として「得られた」又は「定義された」という用語に常に含まれる。
本発明の方法によれば、鉱物充填剤生成物は、炭酸カルシウム含有材料から調製することができる。前記方法は、粉砕剤としての少なくとも1つのポリジメチルシロキサンの存在下で行われる乾式粉砕工程を含む。乾式粉砕中の前記少なくとも1つの粉砕剤の存在により、乾式粉砕された鉱物充填剤の表面の少なくとも一部に層を提供することができ、前記層は少なくとも1つの粉砕剤を含むことができる乾式粉砕された鉱物充填剤がもたらされる。
本発明者らは、驚くべきことに、本発明による方法によって得ることができる鉱物充填剤生成物がいくつかの利点を提供することを見出した。例えば、少なくとも1つのポリジメチルシロキサンは、従来の粉砕剤及び分散剤、例えば、モノ若しくはポリアルキレングリコール又はポリアクリレートの代替物として使用することができる。
従来技術に関して上に記載された問題は、有効量の特定のポリジメチルシロキサンを使用する本発明による方法によって解決することができる。本明細書に記載されているような粉砕剤の使用により、より高いミル能力及びより高い処理量をもたらすことができる。これにより、同等の生産能力に対して必要とされる投資がより少なく、プラント面積がより小さくなる。
以下では、鉱物充填剤生成物の調製のための本発明による方法の好ましい実施形態を、より詳細に議論する。これらの詳細及び実施形態は、鉱物充填剤生成物自体並びに開示された用途のいずれかにおける前記生成物の使用にもあてはまることが理解されるべきである。
<方法の工程a)>
本発明による方法の工程a)によれば、炭酸カルシウム含有材料が提供される。一般に、炭酸カルシウム含有材料は、任意の炭酸カルシウム源であることができ、天然又は合成起源であることができる。
本発明による方法のいくつかの実施形態では、工程a)で提供される炭酸カルシウム含有材料は、天然炭酸カルシウム源から選択され、好ましくは、炭酸カルシウム含有材料の総重量を基準として、50〜98重量%の炭酸カルシウムを含む天然炭酸カルシウム源から選択される。
一実施形態によれば、炭酸カルシウム含有材料は、炭酸カルシウム含有材料の総重量を基準として、少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも70重量%、より好ましくは少なくとも80重量%、さらにより好ましくは少なくとも90重量%、最も好ましくは90〜98重量%の炭酸カルシウムを含む。
別の実施形態によれば、工程a)で提供される炭酸カルシウム含有材料は、大理石、石灰石、チョーク、ドロマイト、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
好ましい実施形態によれば、工程a)で提供される炭酸カルシウム含有材料は、大理石、石灰石、チョーク、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
炭酸カルシウムが合成起源である場合、炭酸カルシウム含有材料は沈降炭酸カルシウム(PCC)であることができる。本発明の意味におけるPCCは、水性環境中での二酸化炭素と水酸化カルシウム(消石灰)との反応に続く沈殿、又は水中でのカルシウム源及び炭酸塩源の沈殿によって一般に得られる合成材料である。さらに、沈降炭酸カルシウムは、水性環境中で、カルシウム塩及び炭酸塩、例えば塩化カルシウム及び炭酸ナトリウム、を導入した生成物であってもよい。PCCは、バテライト、カルサイト又はアラゴナイトであることができる。PCCは、例えば、EP2447213A1号、EP2524898A1号、EP2371766A1号、EP2840065A1号又はWO2013/142473A1号に記載されている。
適切には、工程a)の炭酸カルシウム含有材料は、粒状形態の固体材料として提供される。この点において、工程a)で提供される炭酸カルシウム含有材料は、材料を乾式粉砕工程に供することができる任意の粒度分布を有することができる。したがって、炭酸カルシウム含有材料は、粉砕された材料として、例えば、破砕された形態又は予め粉砕された形態で提供することができる。
一実施形態によれば、工程a)で提供される炭酸カルシウム含有材料は、5.0〜600.0μm、好ましくは50.0〜300.0μmの範囲の重量中央粒径d50を有する。
<方法の工程b)>
本発明の方法の工程b)によれば、少なくとも1つの粉砕剤が提供される。
本発明者らは、驚くべきことに、粉砕剤として少なくとも1つのポリジメチルシロキサンを使用することが特に有利であることを見出した。
ポリジメチルシロキサンの一般式は以下のとおりである。
Figure 0006527288
線状、分枝状、環状及び/又は架橋ポリジメチルシロキサン、及び/又はそれらの混合物が本発明による方法に適しており、線状ポリジメチルシロキサンが好ましい。
工程b)で提供されるポリジメチルシロキサンの動粘性率は、10〜10000mm/秒、好ましくは15〜800mm/秒、より好ましくは20〜550mm/秒の範囲である。
適切なポリジメチルシロキサンは、例えば、商品名Wacker(R) AK 350(線状ポリジメチルシロキサン、動粘性率=350mm/秒)で市販されている。さらに好適なポリジメチルシロキサンは、例えば、シグマ・アルドリッチ(動粘性率=20mm/秒、注文番号:378348、及び動粘性率=500mm/秒、注文番号:378380)から入手可能である。
他の粉砕剤と組み合わせてポリジメチルシロキサンを使用することも可能であるが、好ましい実施形態では、ポリジメチルシロキサンは唯一の粉砕剤として使用される。
したがって、本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの粉砕剤は、希釈されていない形態で提供され、好ましくは、少なくとも1つの粉砕剤の総重量を基準として、5.0重量%以下、より好ましくは1.0重量%以下、さらにより好ましくは0.5重量%以下、最も好ましくは0.001〜0.2重量%の水を含む。
少なくとも1つの粉砕剤の量は、特定の要求に合わせて調節することができる。多くの場合、粉砕剤の量は、工程a)で提供される炭酸塩含有材料の比表面積に基づくことができる。本発明によれば、工程b)で提供される少なくとも1つの粉砕剤の量は、粒度分布を基準として計算される炭酸カルシウム含有材料の比表面積を基準として、0.05〜150mg/mの範囲である。特に記載しない限り、少なくとも1つの粉砕剤の量は、総量として理解されるべきである。したがって、粉砕剤が一度に添加される場合には、示された量は一回分の量を指す。したがって、粉砕剤が複数回で添加される場合、示された量は、この複数回部分の総量を指す。
本発明の方法の一実施形態では、工程b)で提供される少なくとも1つの粉砕剤の量は、粒度分布を基準として計算される炭酸カルシウム含有材料の比表面積を基準として、0.1〜100.0mg/m、好ましくは0.2〜75.0mg/m、より好ましくは0.2〜50.0mg/mである。
別の実施形態によれば、工程b)で提供される少なくとも1つの粉砕剤の量は、粒度分布を基準として計算される炭酸カルシウム含有材料の比表面積を基準として、0.1〜25.0mg/m、好ましくは0.2〜15.0mg/m、より好ましくは0.3〜5mg/mである。
しかし、工程b)で提供される少なくとも1つの粉砕剤の量はまた、工程a)で提供される炭酸カルシウム含有材料の総乾燥重量に基づくことができる。したがって、一実施形態によれば、工程b)で提供される少なくとも1つの粉砕剤の量は、炭酸カルシウム含有材料の総乾燥重量を基準として、0.05〜5.0重量%、好ましくは0.1〜3.0重量%、より好ましくは0.15〜2.0重量%である。
別の実施形態によれば、工程b)で提供される少なくとも1つの粉砕剤の量は、炭酸カルシウム含有材料の総乾燥重量を基準として、0.01〜1.0重量%、好ましくは0.05〜0.75重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%である。
<方法の工程c)>
本発明の方法の工程c)によれば、工程a)で提供された炭酸カルシウム含有材料を、工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤と接触させることによって得られた混合物は、少なくとも1つの粉砕ユニット中で乾式粉砕され、乾式粉砕された鉱物充填剤を得る。
本発明の意味における「乾式粉砕された」又は「乾式粉砕」という用語は、ミルを用いる(例えば、ボールミルによる)固体材料の粉砕を指し、粉砕されるべき材料は、該材料の総重量を基準として20重量%以下の総含水率を有する。
本発明の目的のために、当該技術分野で知られている任意の適切なミルを使用することができる。しかし、少なくとも1つの粉砕ユニットは好ましくはボールミルである。工程c)は、少なくとも1つの粉砕ユニットを使用することによって実施され、即ち、例えば、ボールミル、半自生粉砕ミル又は自生粉砕ミルから選択され得る一連の粉砕ユニットを使用することも可能である。適切な粉砕装置は、例えば、1975年のHeinrich Schubert(「Aufbereitung fester mineralischer Rohstoffe」、第1巻、VEB Deutscher Verlag fur Grundstoffindustrie Leipzig、第3版)に記載されている。
粉砕されるべき混合物中に存在する水の量は、該混合物の総重量に基づく総含水率によって表すことができる。典型的には、乾式粉砕法は、該混合物の総重量を基準として10.0重量%以下の総含水率を有する混合物を用いて行われる。
一実施形態によれば、工程c)の混合物の総含水率は、該混合物の総重量を基準として5.0重量%以下、好ましくは2.0重量%以下、より好ましくは1.0重量%以下である。
別の実施形態によれば、工程c)の混合物の総含水率は、該混合物の総重量を基準として5.0重量%以下、好ましくは2.0重量%以下、より好ましくは1.0重量%以下であり、好ましくは、工程c)の混合物の総含水率は、該混合物の総重量を基準として、0.03重量%という下限値を有する。
本発明の方法のさらに別の実施形態によれば、工程c)の混合物の総含水率は、該混合物の総重量を基準として0.2重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、より好ましくは0.03〜0.07重量%の間である。
本発明による方法の工程c)によれば、炭酸カルシウム含有材料を少なくとも1つの粉砕剤と接触させることによって得られた混合物は、少なくとも1つの粉砕ユニットで乾式粉砕されて、乾式粉砕された鉱物充填剤を得る。
この点で、粉砕工程c)の前又は間に、工程a)及びb)で提供される成分を互いに接触させることにより、本発明の方法の工程c)で粉砕すべき混合物を得ることが可能である。さらに、粉砕の前又は間に、1つまたはそれ以上の部分として成分を互いに接触させることによって混合物を得ることも可能である。
一実施形態によれば、粉砕工程c)の混合物は、粉砕工程の前に、工程a)で提供された炭酸カルシウム含有材料を、工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤と同時に接触させることによって得られる。
別の実施形態によれば、粉砕工程c)の混合物は、粉砕工程の前に、工程a)で提供された炭酸カルシウム含有材料を工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤の第1の部分と同時に接触させることによって得られ、少なくとも1つの粉砕剤の第2の部分は粉砕工程c)の間に添加される。
さらに、本発明者らは、粉砕工程c)を高温で実施することが好ましいことを見出した。本発明による方法の目的のために、45℃〜200℃の範囲の温度が特に適切である。
別の実施形態によれば、工程c)の温度は、65℃〜180℃、好ましくは75℃〜160℃、より好ましくは80℃〜150℃の範囲である。
方法の工程c)は、炭酸カルシウム含有材料を少なくとも1つの粉砕剤と接触させて得られた混合物を少なくとも1つの粉砕ユニットで乾式粉砕して、乾式粉砕された鉱物充填剤を得ることを含む。
一実施形態では、粉砕工程c)の後に得られた乾式粉砕された鉱物充填剤は、0.5〜100.0μm、好ましくは1.0〜30.0μmの範囲の重量中央粒子d50を有する。
<方法の工程d)>
方法の工程c)で得られた乾式粉砕された鉱物充填剤は、引き続いて分級工程d)に供される。
分級工程では、工程c)の乾式粉砕された鉱物充填剤は、少なくとも2つの画分、即ち、粗い画分及び微細な画分に分けられる。
分級工程は、一般に、一定の粒径を有する供給原料画分を、それぞれが異なる粒径を有する粗い画分及び微細な画分に分ける役割を果たす。典型的には、粗い画分は、供給原料画分のd50値よりも高いd50値を有するのに対して、微細な画分は、供給原料画分のd50値よりも小さいd50値を有する。この目的のために、スクリーニング装置並びに遠心分離装置又はサイクロンのような重力に基づく装置及び前述の装置の任意の組み合わせを使用することができる。
一実施形態によれば、工程c)の乾式粉砕された鉱物充填剤は、サイクロンを使用して分級される。
別の実施形態によれば、工程d)の微細な鉱物充填剤は、0.4〜40.0μm、好ましくは0.6〜20.0μm、より好ましくは0.7〜10.0μm、さらにより好ましくは0.9〜1.3μmの範囲の重量中央粒径d50を有する 。
既に上述したように、工程c)の乾式粉砕された鉱物充填剤は工程d)で分級されて、粗い画分及び微細な画分を得て、粗い画分は除去されるか又は乾式粉砕工程c)に供され、微細な画分は最終生成物に相当することができるか、又は1つ以上の以下の任意の方法の工程で使用してもよい微細な鉱物充填剤に相当する。
また、分級工程d)で得られた粗い画分を使用するために、該粗い材料をリサイクルすることができる。したがって、好ましい実施形態では、工程d)の粗い画分は乾式粉砕工程c)に供される。
<方法の工程e)>
本発明による方法は、任意の乾燥工程e)をさらに含む。乾燥工程では、分級工程d)で得られた微細な鉱物充填剤は乾燥されて乾燥した鉱物充填剤を得る。
乾式粉砕工程c)の混合物の総含水率は非常に低いことがある。これらの場合、例えば、工程c)の混合物の総含水率が、混合物の総重量を基準として、0.2重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、より好ましくは0.03〜0.07重量%の範囲である場合、本発明の方法は、分級工程d)の後にいかなる乾燥工程も含まない。
別の実施形態では、乾燥工程e)は、乾式粉砕工程c)の間に、引き続いて水を蒸発させるために、粉砕中に発生した熱を使用することによって実施される。
したがって、一実施形態によれば、鉱物充填剤生成物の調製方法は、以下の工程:
a) 少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を提供する工程、
b) 少なくとも1つの粉砕剤を提供する工程、
c) 少なくとも1つの粉砕ユニット中で
i) 工程a)で提供された少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を、
ii) 工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤
と接触させることによって得られた混合物中で、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を乾式粉砕して乾式粉砕された鉱物充填剤を得る工程、及び
d) 工程c)の乾式粉砕された鉱物充填剤を分級して、粗い画分及び微細な画分を得る工程であって、粗い画分は除去されるか又は乾式粉砕工程c)に供され、微細な画分は微細な鉱物充填剤に相当する工程
を含み、
ここで、工程c)の混合物の総含水率は、混合物の総重量を基準として10.0重量%以下であり、
工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤の量は、BET窒素法により測定される炭酸カルシウムの比表面積を基準として、0.05〜150mg/mの範囲であり、
工程c)における温度は45℃〜200℃の範囲であり、及び
少なくとも1つの粉砕剤が、10〜10000mm/秒の動粘性率を有するポリジメチルシロキサンである。
工程c)の混合物はまた、より高い総含水率を有することができるが、それにも拘わらず、混合物の総重量を基準として10重量%以下である。例えば、混合物の総含水率は、混合物の総重量を基準として、5.0重量%以下、好ましくは2.0重量%以下、より好ましくは1.0重量%以下であることができる。これらの場合、工程c)に続く乾燥工程は、乾燥した鉱物充填剤の総重量を基準として1.0重量%未満の総含水率を有する乾燥した鉱物充填剤を得るために、必須であってもよい。
別の実施形態によれば、鉱物充填剤生成物の調製方法は、以下の工程:
a) 少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を提供する工程、
b) 少なくとも1つの粉砕剤を提供する工程、
c) 少なくとも1つの粉砕ユニット中で
i) 工程a)で提供された少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を、
ii) 工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤
と接触させることによって得られた混合物中で、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を乾式粉砕して乾式粉砕された鉱物充填剤を得る工程、及び
d) 工程c)の乾式粉砕された鉱物充填剤を分級して、粗い画分及び微細な画分を得る工程であって、粗い画分は除去されるか又は乾式粉砕工程c)に供され、微細な画分は微細な鉱物充填剤に相当する工程、及び
e) 工程d)の微細な鉱物充填剤を乾燥させて、乾燥した鉱物充填剤の総重量を基準として、1.0重量%未満の総含水率を有する乾燥した鉱物充填剤を得る工程
を含み、
ここで、工程c)の混合物の総含水率が、混合物の総重量を基準として10.0重量%以下であり、
工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤の量は、粒度分布を基準として算出される炭酸カルシウム含有材料の比表面積を基準として、0.05〜150mg/mの範囲であり、
工程c)における温度は45℃〜200℃の範囲であり、及び
少なくとも1つの粉砕剤が、10〜10000mm/秒の動粘性率を有するポリジメチルシロキサンである。
典型的には、本発明の方法による乾燥工程は、当業者に知られている任意の乾燥方法によって実施することができる。
一実施形態によれば、乾燥工程e)は噴霧乾燥工程であり、好ましくは噴霧乾燥工程は90℃〜130℃、好ましくは100℃〜120℃の範囲の塔温度で実施される。
乾燥工程e)により、乾燥した鉱物充填剤の総重量を基準として1.0重量%以下である低い総含水率を有する乾燥した鉱物充填剤が得られる。
別の実施形態によれば、工程e)の乾燥した鉱物充填剤は、乾燥した鉱物充填剤の総重量を基準として、0.5重量%以下、好ましくは0.2重量%以下である総含水率を有する。
さらに別の実施形態によれば、工程e)の乾燥した鉱物充填剤は、乾燥した鉱物充填剤の総重量を基準として0.01〜0.15重量%の間、好ましくは0.02〜0.10重量%の間、より好ましくは0.03〜0.07重量%の間の総含水率を有する。
<任意の処理工程>
本発明による方法が任意の乾燥工程を含むか否かとは独立して、本発明による方法は、工程d)で得られた微細な鉱物填剤及び/又は工程e)で得られた乾燥した鉱物充填剤を少なくとも1つの疎水化剤で処理する任意の工程(「処理工程」とも呼ばれる)をさらに含むことができる。前記処理工程により、得られた鉱物充填剤生成物の表面の少なくとも一部上に処理層が形成される。
したがって、一実施形態によれば、鉱物充填剤生成物の調製方法は、以下の工程を含み、
別の実施形態によれば、鉱物充填剤生成物の調製方法は、以下の工程:
a) 少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を提供する工程、
b) 少なくとも1つの粉砕剤を提供する工程、
c) 少なくとも1つの粉砕ユニット中で
i) 工程a)で提供された少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を、
ii) 工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤
と接触させることによって得られた混合物中で、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を乾式粉砕して乾式粉砕された鉱物充填剤を得る工程、
d) 工程c)の乾式粉砕された鉱物充填剤を分級して、粗い画分及び微細な画分を得る工程であって、粗い画分は除去されるか又は乾式粉砕工程c)に供され、微細な画分は微細な鉱物充填剤に相当する工程、及び
e) 任意の、工程d)の微細な鉱物充填剤を乾燥させて、乾燥した鉱物充填剤の総重量を基準として、1.0重量%未満の総含水率を有する乾燥した鉱物充填剤を得る工程、
f) 任意の、工程d)の微細な鉱物充填剤及び/又は工程e)の乾燥した鉱物充填剤を疎水化剤で処理して、生成物の表面の少なくとも一部上に処理層を有する表面処理された生成物を得る工程
を含み、
ここで、工程c)の混合物の総含水率が、混合物の総重量を基準として10.0重量%以下であり、
工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤の量は、粒度分布を基準として算出される炭酸カルシウム含有材料の比表面積を基準として、0.05〜150mg/mの範囲であり、
工程c)における温度は45℃〜200℃の範囲であり、及び
少なくとも1つの粉砕剤が、10〜10000mm/秒の動粘性率を有するポリジメチルシロキサンである。
任意の処理工程で使用される疎水化剤は、鉱物充填剤生成物の表面の少なくとも一部上に疎水性処理層を形成することができる当業者に知られている任意の薬剤であることができる。疎水化剤は、工程b)で提供された粉砕剤とは異なる。
一実施形態では、疎水化剤は、6〜24個の鎖の炭素原子を有する脂肪酸、一置換無水コハク酸、アルキルリン酸エステル、ポリ水素シロキサン、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
適切な疎水化剤及びその表面処理された充填剤生成物を調製する方法は、例えば、EP2159258A1号、EP2390285A1号、EP2390280A1号、WO2014/060286A1号及びWO2014/128087A1号に記載されている。
一実施形態では、疎水化剤は、C〜C24の炭素原子の総数を有する脂肪族カルボン酸及び/又はその反応生成物である。
本発明の意味における脂肪族カルボン酸の「反応生成物」という用語は、変性された鉱物系充填剤を少なくとも1つの脂肪族カルボン酸と接触させることによって得られた生成物を指す。反応生成物は、少なくとも1つの脂肪族カルボン酸の少なくとも一部と、アルカリ土類金属炭酸塩含有材料粒子の表面に位置する反応性分子との間に形成される。
本発明の意味における脂肪族カルボン酸は、1つ以上の直鎖、分枝鎖の、飽和、不飽和及び/又は脂環式カルボン酸から選択することができる。好ましくは、脂肪族カルボン酸はモノカルボン酸であり、即ち、この脂肪族カルボン酸は単一のカルボキシル基が存在することを特徴とする。カルボキシル基は、炭素骨格の末端にある。
本発明の一実施形態では、脂肪族カルボン酸は、飽和非分枝カルボン酸から選択され、即ち、脂肪族カルボン酸は、好ましくは、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸 、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ヘンエイコシル酸、ベヘン酸、トリコシル酸、リグノセリン酸、及びそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明の別の実施形態では、脂肪族カルボン酸は、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸及びそれらの混合物からなる群から選択される。好ましくは、脂肪族カルボン酸は、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びそれらの混合物からなる群から選択される。例えば、脂肪族カルボン酸はステアリン酸である。
別の実施形態によれば、疎水化剤はアルケニル無水コハク酸である。さらに別の実施形態によれば、疎水化剤はアルキルリン酸エステルである。炭酸カルシウム含有材料をこれらの疎水化剤で処理する方法は、例えば、EP2722368A1号及びEP2770017A1号に記載されている。
ジヒドロ−2,5−フランジオン、コハク酸無水物又はスクシニルオキシドとも呼ばれる「無水コハク酸」という用語は、分子式Cを有し、コハク酸の酸無水物である。本発明の意味における「一置換無水コハク酸」という用語は、1つの水素原子が別の置換基で置換されている無水コハク酸を指す。
本発明の意味における「少なくとも1つの一置換無水コハク酸の反応生成物」という用語は、アルカリ土類金属炭酸塩含有材料を、1つ以上の一置換無水コハク酸と接触させることによって得られた生成物を指す。前記塩反応生成物は、適用された一置換無水コハク酸から形成された一置換コハク酸と、アルカリ土類金属炭酸塩含有材料の表面に位置する反応性分子との間に形成される。
本発明の意味における「リン酸モノエステル」という用語は、アルコール置換基中にC〜C30、好ましくはC〜C22、より好ましくはC〜C20、最も好ましくはC〜C18の炭素原子の総量を有する、不飽和又は飽和の、分岐又は直鎖の脂肪族又は芳香族アルコールから選択される1つのアルコール分子でモノエステル化されたo−リン酸分子を指す。本発明の意味における「リン酸ジエステル」という用語は、アルコール置換基中にC〜C30、好ましくはC〜C22、より好ましくはC〜C20、最も好ましくはC〜C18の炭素原子の総量を有する、同一又は異なる、不飽和又は飽和の、分岐又は直鎖の脂肪族又は芳香族アルコールから選択される2つのアルコール分子でジエステル化されたo−リン酸分子を指す。
本発明の意味における「リン酸エステル、又は1つ以上のリン酸モノエステル及び/又は1つ以上のリン酸ジエステルのブレンドの塩反応生成物」という用語は、アルカリ土類金属炭酸塩含有材料を1つ以上のリン酸モノエステル及び1つ以上のリン酸ジエステル及び任意にリン酸と接触させることにより得られた生成物を指す。塩反応生成物は、適用された1つ以上のリン酸モノエステル及び1つ以上のリン酸ジエステル及び任意にリン酸と、アルカリ土類金属炭酸塩含有材料の表面に位置する反応性分子との間に形成される。
さらに別の実施形態によれば、疎水化剤は、ポリ水素シロキサン及びそれらの混合物から選択される。
本発明による方法のいくつかの実施形態では、処理工程における温度は、70℃〜140℃、好ましくは75℃〜130℃、より好ましくは80℃〜125℃の範囲である。
いくつかの場合では、処理工程は、乾燥工程の終わりに直接行うことができる。したがって、一実施形態では、乾燥工程e)は、乾燥室を備える乾燥ユニットで実施され、工程f)の疎水化剤は、乾燥室への前記薬剤の直接注入によって乾燥した鉱物充填剤と接触される。
<処理量>
本発明の意味では、処理量は、分級工程a)後に粉砕回路から除去される最終生成物(微細な粉砕炭酸カルシウム)の1時間当たりの量である。
工程b)による粉砕剤の使用により、高い処理量でこの工程を実施することが可能になり、これは従来技術の粉砕剤を用いる場合よりも経済的であることを意味する。
<鉱物充填剤生成物>
既に上で説明したように、材料の吸湿感受性は、該材料の表面に吸収される水分の量を指し、規定された湿度雰囲気に曝された際に試料に吸収されるmgで表される水分/gで表される。
この点で、分級工程d)及び/又は任意の乾燥工程e)の後に得ることができる微細な鉱物充填剤は、12.0mg/g以下、好ましくは10.0mg/g以下、最も好ましくは8.0mg/g以下の吸湿感受性を有することができる。
本発明による方法により、低い総揮発性物質含量、特に高い揮発性発現温度を達成することができる。
一実施形態では、本発明による鉱物充填剤生成物は、少なくとも200℃、好ましくは少なくとも225℃、より好ましくは少なくとも230℃、さらにより好ましくは少なくとも250℃の揮発性発現温度を有することができる。これらの値は、同様に、本発明の方法の工程d)の微細な鉱物充填剤、乾燥工程e)の乾燥した鉱物充填剤、及び任意の処理工程によって得ることができる生成物に当てはまる。
さらに別の実施形態では、本発明による鉱物充填剤生成物は、1〜7m/g、好ましくは2.5〜4.5m/gの範囲の粒度分布を基準として計算される比表面積を有することができる。
本発明の鉱物充填剤生成物は、ポリマー組成物、包装及び板紙をはじめとする製紙、紙のコーティング、農業用途、塗料、接着剤、シーラント、建築用途、食品用途及び/又は化粧品用途に使用することができ、好ましくは鉱物充填剤生成物はポリマー組成物に使用される。
鉱物充填剤生成物は低い吸湿感受性を有するので、それはコート紙の印刷特性を調整するために、紙のコーティングに有利に使用することができる。さらに、鉱物充填剤生成物は、外装塗料及び浴室塗料に使用することもできる。本発明による鉱物充填剤生成物は毒性でないので、それは食品包装用途に適している。
前述の多くの用途(例えば、コーティング又は塗料用)には、本発明による方法によって得ることができる鉱物充填剤生成物を含む水性スラリーの調製が含まれる。そのような水性スラリーは、本発明の鉱物充填剤生成物から、例えば、スラリーの総重量を基準として10.0〜85.0重量%の固形分を有するスラリーを得るための水の添加によって容易に調製することができる。
ポリマー用途における充填剤材料としての本発明による鉱物充填剤生成物の使用も特に有利であり得る。例えば、充填剤は、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン及びポリスチレン等の熱可塑性ポリマーに使用することができ、従来の炭酸カルシウム充填剤と比較して充填剤の載荷を増加させることができる。
また、鉱物充填剤生成物は、表面の疎水性(例えば、水に対して測定された接触角の増加によって反映される)を増加させるために、箔のような、ポリマー物品の表面に塗布され得るポリマーコーティングにも使用することができる。
一実施形態によれば、鉱物充填剤生成物は、ポリマー組成物に使用され、ポリマー組成物は、
a) 少なくとも1つのポリマー樹脂、及び
b) ポリマー組成物の総重量を基準として0.1〜90.0重量%、好ましくは1.0〜85.0重量%、より好ましくは2.0〜45.0重量%の、本発明の方法により得ることができる鉱物充填剤生成物
を含む。
別の実施形態によれば、少なくとも1つのポリマー樹脂は熱可塑性樹脂であり、好ましくはポリオレフィン、ポリ塩化ビニル又はポリスチレンである。
別の実施形態によれば、少なくとも1つのポリマー樹脂はポリオレフィン、好ましくはポリエチレン又はポリプロピレンである。
さらに別の実施形態によれば、少なくとも1つのポリマー樹脂はポリ塩化ビニルである。
さらに別の実施形態によれば、少なくとも1つのポリマー樹脂はポリスチレンである。
本発明のポリマー組成物は、インフレーションフィルム、シート、又はパイププロファイルの製造をはじめとする多数の方法で、パイプ、プロファイル、ケーブル、繊維等の押出のような方法で、及び圧縮成形、押出成形、射出成形、熱成形、ブロー成形、回転成形等で使用することができる。この点で、ポリマー組成物は、ポリマー物品の製造に直接使用することができる。したがって、本発明の一実施形態では、ポリマー組成物は、ポリマー組成物の総重量を基準として、1〜50重量%、好ましくは5〜45重量%、最も好ましくは10〜40重量%の量で鉱物充填剤生成物を含む。
別の実施形態では、ポリマー組成物をマスターバッチとして使用することができる。
「マスターバッチ」という用語は、最終用途製品を調製するために使用されるポリマー組成物中の濃度よりも高い鉱物充填剤生成物の濃度を有する組成物を指す。即ち、最終用途製品を調製するのに適したポリマー組成物を得るために、マスターバッチはさらに希釈される。
例えば、マスターバッチとして使用するのに適した本発明によるポリマー組成物は、ポリマー組成物の総重量を基準として、50〜95重量%、好ましくは60〜95重量%、より好ましくは70〜95重量%の量で鉱物充填剤生成物を含む。
本発明の範囲及び利点は、本発明の実施形態を説明することを意図した以下の実施例に基づきよりよく理解され得る。しかし、それらは請求項の範囲を如何なる形でも限定するものと解釈されるべきではない。
1 測定方法
以下では、実施例で実施された測定方法について説明する。
<吸湿感受性>
本明細書で言及される材料の吸湿感受性を、+23℃の温度(±2℃)でそれぞれ相対湿度10%及び85%の雰囲気に2.5時間暴露された後のmgで表される水分/gで決定する。この目的のために、最初に、試料を相対湿度10%の雰囲気に2.5時間保持し、次に、雰囲気を85%の相対湿度に変更して試料をさらに2.5時間保持する。次に、10%及び85%の相対湿度間での重量増加を使用して、試料の吸湿をmgで表される水分/gで算出する。
mg/gで表される吸湿感受性を、m/gで表される比表面積(粒度分布を基準として算出)で割ったものは、試料のmg/mで表される「正規化された吸湿感受性」に相当する。
<揮発性発現温度>
「揮発性発現温度」は、熱重量分析(TGA)曲線の分析によって決定されてきた。以下に記載するTGA分析は、温度(x軸)の関数としての残存試料の質量(y軸)をプロットするTGA曲線上で観測され、そのような曲線の作成及び解釈が以下に定義される。TGA分析法は、質量損失及び揮発性発現温度に関する情報を非常に正確に提供し、一般的な知識である。例えば、それは第31章798〜800頁の「Principles of Instrumental analysis」、第5版、Skoog、Holler、Nieman、1998(初版、1992)及び他の多くの一般的に知られた参考文献に記載されている。70ml/分の空気流下で、500±50mgの試料、及び20℃/分の速度での走査温度25〜550℃に基づくMettler Toledo TGA 851を用いて、TGAを実施する。
当業者は、以下のようにTGA曲線の分析によって「揮発性発現温度」を決定することができる。即ち、TGA曲線の一次導関数を得、その上の150℃〜350℃の間の変曲点を識別する。水平線に対して45°よりも大きな接線スロープ値を有する変曲点のうち、150℃を超える最低の関連温度を有するものを識別する。一次導関数曲線のこの最低温度変曲点に関連する温度値が「揮発性発現温度」である。
<粒状材料の粒度分布(直径<Xの粒子の質量%)及び重量中央径(d50)及び比表面積>
生成物の粒度分布は、Aero S乾燥粉末分散機を備えたMalvern Mastersizer 3000(英国のマルヴァーン・インストルメンツ社)を用いて測定した。ソフトウェアバージョン3.20を使用する。測定には以下の設定を使用した。
空気圧:4バール
回折モデル:フラウンホーファー
解析モデル:ユニバーサル
測定時間:10秒(3回の独立した測定を行い、平均値を報告する)
レーザーオブスキュレーション:2.3%
粒度分布の測定を行うための英国のマルヴァーン・インストルメンツ社によって提供されたソフトウェアを使用して、粒度分布を基準として表面積を計算する。
<動粘性率>
DIN53019に従って動粘性率を測定する。
<炭酸カルシウムの湿気>
10gの粉末試料を、質量が20分間一定になるまで150℃のオーブン中で加熱した。初期の試料質量を基準として、質量損失を重量%損失として表した。この質量損失は試料の湿気に起因した。
2 出発物質
以下の出発物質を実施例に使用した。
約5cmの平均直径を有するイタリアの大理石を、ハンマーミルを用いて破砕した。破砕した材料のサイズ分布はふるい分けによって測定し、以下の表1に示す。
Figure 0006527288
使用される粉砕剤の詳細を以下の表2にまとめる。
Figure 0006527288
3 例
<3.1 一般的な手順>
破砕した材料を、粉砕直前に上記で要約された粉砕剤の1つと接触させ、少なくとも10分間コンクリートミキサーで混合した。
次いで、1.0μm以下の重量中央粒径d50を有する粉砕剤料を得るために、得られた材料を、16mmの平均直径を有する円柱形の鉄粉砕ボール100kgを用いるボールミル(Hosokawa(商標) ボールミルS.O. 80/32)に移した。
粉砕室の出口は、Alpine Turboplex(商標) 100 ATP分級機に排出する20×5mmの開口を備えていた。所望の重量中央粒径d50、例えば、1〜1.2μmの間を有する微細な画分を回収するために、分級機を調整した。所望の値よりも大きい重量中央粒径d50を有する残りの粗い材料を、ミルの供給口に送り返す。
乾式粉砕を連続的に実施し、約15kgの材料がシステム内に常に存在した。このように、ミルの供給口には、システムを出る微細な画分の量に等しい量の破砕した材料及び/又は分級工程材料から得られた粗い画分を連続的に供給した。
粉砕容量及び粉砕エネルギーを監視することによって、適切な品質を有する一定量の材料を回収するまでシステムを運転した。粉砕室を80℃の一定温度に加熱する。
kg/時で表される処理量を、システムから除去される最終生成物(下記の表3に記載されている粒度分布)の量として定義する。
Figure 0006527288
表3から分かるように、粉砕剤を使用しない場合の処理量は非常に低い(例1と例2〜6との比較)。本発明による粉砕剤は、従来技術で知られている粉砕剤に対して処理量の改良を可能にする(例2〜4と例5及び6との比較)。本発明による粉砕剤を適用して製造された生成物は、従来技術の粉砕剤を用いて製造された生成物よりも高い揮発性発現温度を示す(例2及び3と例5及び6との比較)。さらに、本発明による粉砕剤で粉砕した生成物の吸湿は、従来技術で既知の粉砕剤で粉砕した生成物と同じ範囲にある。

Claims (14)

  1. 鉱物充填剤生成物の調製方法であって、以下の工程:
    a) 少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を提供する工程、
    b) 少なくとも1つの粉砕剤を提供する工程、
    c) 少なくとも1つの粉砕ユニット中で
    i) 工程a)で提供された少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を、
    ii) 工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤
    と接触させることによって得られた混合物中で、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を乾式粉砕して乾式粉砕された鉱物充填剤を得る工程、及び
    d) 工程c)の乾式粉砕された鉱物充填剤を分級して、粗い画分及び微細な画分を得る工程であって、粗い画分が除去されるか又は乾式粉砕工程c)に供され、微細な画分が微細な鉱物充填剤に相当する工程
    を含み、
    ここで、工程c)の混合物の総含水率が、混合物の総重量を基準として10.0重量%以下であり、
    工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤の量が、粒度分布を基準として算出される炭酸カルシウム含有材料の比表面積を基準として、0.05〜150mg/mの範囲であり、
    工程c)における温度が45℃〜200℃の範囲であり、及び
    少なくとも1つの粉砕剤が、10〜10000mm/秒の動粘性率を有するポリジメチルシロキサンである、方法。
  2. 工程d)の微細な鉱物充填剤を乾燥させて、乾燥した鉱物充填剤の総重量を基準として1.0重量%未満の総含水率を有する乾燥した鉱物充填剤を得る、さらなる工程e)を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 工程a)で提供された炭酸カルシウム含有材料が、天然炭酸カルシウム源から選択され、好ましくは、大理石、石灰石、チョーク、ドロマイト、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤の量が、粒度分布を基準として計算される炭酸カルシウム含有材料の比表面積を基準として0.1〜100.0mg/m、好ましくは0.2〜75.0mg/m、より好ましくは0.2〜50.0mg/m、の範囲である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤が、15〜800mm/秒、好ましくは20〜550mm/秒の動粘性率を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 工程b)で提供された少なくとも1つの粉砕剤が、線状ポリジメチルシロキサンである、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 工程c)の混合物の総含水率が、混合物の総重量を基準として、5.0重量%以下、好ましくは2.0重量%以下、より好ましくは1.0重量%以下である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 工程c)における温度が、65℃〜200℃、好ましくは75℃〜160℃、より好ましくは80℃〜150℃、の範囲である、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 工程d)の微細な鉱物充填剤が、0.4〜40.0μm、好ましくは0.6〜20.0μm、より好ましくは0.7〜10.0μmの範囲の重量中央粒径d50を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 工程d)の微細な鉱物充填剤及び/又は工程e)の乾燥した鉱物充填剤を疎水化剤で処理する、さらなる工程を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 鉱物充填剤生成物が、200℃以上、好ましくは225℃以上、より好ましくは230℃以上、さらにより好ましくは250℃以上の揮発性発現温度を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法
  12. 物充填剤生成物の使用方法であって、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法により鉱物充填剤生成物を製造し、鉱物充填剤生成物を、ポリマー組成物、製紙、紙のコーティング、農業用途、塗料、接着剤、シーラント、建築用途、食品包装用途及び/又は化粧品用途において使用することを含み、好ましくは鉱物充填材生成物が、ポリマー組成物において使用される、方法
  13. ポリマー組成物が、
    a) 少なくとも1つのポリマー樹脂、及び
    b) ポリマー組成物の総重量を基準として、0.1〜90.0重量%、好ましくは1.0〜85.0重量%、より好ましくは2.0〜45.0重量%の鉱物充填剤生成物
    を含む、請求項12に記載の方法
  14. 乾式粉砕における炭酸カルシウム含有材料用の砕剤としての、動粘性率10〜10000mm /秒を有するポリジメチルシロキサンの使用。
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