JP6526948B2 - 静圧軸受付サーボ弁 - Google Patents

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本発明は、静圧軸受付サーボ弁に関する。
サーボ弁として、スリーブに対しスプールを移動駆動してスプールのランドとスリーブの気体流通ポートとの間の相対的位置を変化させて負荷へ出力する気体圧や流量を制御することが行われる。ここで、スプールとスリーブとの間の摺動抵抗を低減するために静圧軸受機構を用いることがある。
例えば、特許文献1には、3つのランドとその間の2つのステムを有するスプールと、スプールを摺動支持するスリーブと、スプールを移動駆動する可動線輪型アクチュエータを備えるサーボ弁において、スプールの左右ランドとスリーブ内壁面の間に静圧軸受を設けることが開示されている。
ここでは、中立位置において中央ランドに向かい合って負荷ポート、中央ランドの両側のステムに対応する左右空気室の一方側に供給ポート、他方側に排気ポートが設けられ、供給ポートに向かい合う左空気室に一方側開口部を有し右側ランドに他方側開口部を有する導通路がスプールの内部に設けられる。この左空気室から一方側開口部を介して供給圧を有する気体が導通路を通り右側ランドの開口部からスリーブ内壁面に向かって噴出し、静圧軸受を形成する。
特開2004−270870号公報
スプール・スリーブ機構に静圧軸受を設ける場合、スプールはランドとステムの接続体であるので、長手方向に沿って外径寸法が変化する。スリーブ側からスプール側に向かって浮上用の流体を噴出しても、スプールの移動に伴って噴出した流体がランドから外れてしまい、静圧軸受として機能しないことが生じ得る。そこで、特許文献1では、スプールの内部に導通路を設け、スプール側からスリーブ側に向かって浮上用の流体を噴出させている。
特許文献1の構造では、静圧軸受の浮上用の流体は、スリーブの供給ポートからの流体を用いている。この供給圧は、サーボ弁の仕様で定まる流体圧であるので、元圧を減圧弁等で所望の制御圧に減圧したものであり、必ずしも静圧軸受に適した流体圧でないことがある。そこで、静圧軸受に適した流体圧を用いたいという要望がある。
本発明の目的は、サーボ弁の制御用気体圧とは別に静圧軸受に適した軸受用気体圧を用いることを可能とする静圧軸受付サーボ弁を提供することである。
本発明に係る静圧軸受付サーボ弁は、3つのランドと隣接するランドの間に設けられる2つのステムを有するスプールと、スプールを摺動支持するスリーブと、スリーブに対しスプールを移動駆動するアクチュエータと、を備え、スリーブは、スプールの中立位置において3つのランドのうちの中央ランドに向かい合う負荷ポート、中央ランドの両側の2つのステムにそれぞれ対応する2つの気体圧室の一方側の気体圧室に向かい合う制御用気体供給ポート、他方側気体圧室に向かい合う排気ポート、及び一方側の気体圧室を挟んで中央ランドよりも一方側に配置される一方側ランドに向かい合う軸受用気体供給ポートを有し、スプールは、スリーブの一方側ランドに開口する一方側開口部からスプールの内部を通って軸方向に延び、他方側気体圧室を挟んで中央ランドよりも他方側に配置される他方側ランドに開口する他方側開口部に至る導通路を有し、スプールの一方側ランドの外周面には一方側開口部に接続される導入凹部が設けられ、スリーブの内壁面には軸受用気体ポートに接続されスプールの導入凹部に向かい合って開口する所定の内径を有する供給路が設けられ、スプールの軸方向に沿った導入凹部の溝幅は、スリーブの供給路の開口部に対しスプールの移動範囲をカバーする長さに設定されており、スリーブの軸受用気体供給ポートに接続された供給路の開口部から噴出する所定の軸受用気体圧を有する気体によって一方側ランドがスリーブ内壁面より浮上し、他方側ランドの他方側開口部から噴出する所定の軸受用気体圧を有する気体によって他方側ランドがスリーブ内壁面より浮上する静圧軸受を形成することを特徴とする。
また、本発明に係る静圧軸受付サーボ弁において、スリーブは、軸受用気体供給ポートと制御用気体供給ポートとの間を接続状態または遮断状態に切替可能に設けられる切替流路を有することが好ましい。
上記構成によれば、静圧軸受付サーボ弁は、スプール・スリーブ機構を有し、スリーブにサーボ弁の仕様によって定まる制御用気体圧を有する気体を供給する制御用気体供給ポートとは別に、静圧軸受に適した気体圧を有する気体を供給する軸受用気体供給ポートが設けられる。そして、スプールには、スリーブの軸受用気体供給ポートに向かい合って開口する一方側開口部からスプールの内部を通って軸方向に延び、他方側気体圧室を挟んで中央ランドよりも他方側に配置される他方側ランドに開口する他方側開口部に至る導通路を有する。これによって、スリーブの軸受用気体供給ポートから噴出する所定の軸受用気体圧を有する気体によって一方側ランドがスリーブ内壁面より浮上し、他方側ランドの他方側開口部から噴出する所定の軸受用気体圧を有する気体によって他方側ランドがスリーブ内壁面より浮上する静圧軸受を形成する。
また、静圧軸受付サーボ弁において、スリーブは、軸受用気体供給ポートと制御用気体供給ポートとの間を接続状態または遮断状態に切替可能に設けられる切替流路を有するので、ユーザの要望に合わせ、制御用気体圧をそのまま軸受用気体圧とすることが出来る。
本発明に係る実施の形態における静圧軸受付サーボ弁の構造を示す断面図である。 図1の拡大図である。 本発明に係る実施の形態の静圧軸受付サーボ弁における軸受用気体供給ポートの詳細図である。図3(a)は、切替用のアダプタを用いる前の状態の断面図を示し、(b)は、サーボ弁の制御とは独立に静圧軸受用気体の供給を行うときに用いられる切替用のアダプタを示す図であり、(c)は、(b)の切替用のアダプタを用いたときの断面図を示し、(d)は、サーボ弁の制御用気体圧をそのまま軸受用気体圧とするときに用いられる切替用のアダプタを示す図であり、(e)は、(d)の切替用のアダプタを用いたときの断面図を示す。 図2において静圧軸受が形成される部分を示す図で、図4(a)は一方側ランドの斜視図、(b)は他方側ランドの斜視図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、スプールアクチュエータとして可動線輪型アクチュエータを述べるが、スプールを軸方向に沿って駆動するものであればよく、例えば、他の形式のフォースモータでもよく、場合によってはノズル・フラッパ型のアクチュエータでもよい。また、スプールの軸方向変位を検出するものとしてスプールセンサを述べるが、サーボ弁の仕様等によっては、スプールセンサを省略してもよい。
以下では、サーボ弁に用いられる気体として空気を説明するが、ここでいう空気は広義のものであって、大気以外にも、それに準じる成分構成を有する気体、例えば乾燥空気、窒素ガス等を用いるものとしてもよい。
以下で述べる形状、寸法等は、説明のための例示であって、静圧軸受付サーボ弁の仕様に合わせ、適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、静圧軸受付サーボ弁10の断面図である。図2は、図1の拡大図である。以下では、静圧軸受付サーボ弁10を、特に断らない限り、サーボ弁10と呼ぶ。サーボ弁10は、スプール20とスリーブ40とスプールアクチュエータ80と、変位センサ90を備え、さらに、スプール20の外周面とスリーブ40の内壁面との間に静圧軸受110,112が形成される構造を有する。図1,2には軸方向として±X方向を示した。−X方向と+X方向を区別して、−X方向を一方側、+X方向を他方側と呼ぶ。図1,2の紙面上で左側が一方側、右側が他方側である。
スプール20は、大径のランド22,24,26と、隣接するランドの間に設けられる小径のステム28,30が軸方向に沿って接続配置された軸部材である。3つのランド22,24,26の外径は互いに同じ寸法で、2つのステム28,30の外径も互いに同じ寸法である。ランド22,24,26の外径寸法は、高精度に仕上げられ、外周面には鏡面加工を行うことが好ましい。かかるスプール20としては、金属材料を所定の形状に成形したものを用いることが出来る。
スリーブ40は、円筒状の内壁面を有する筒状部材で、その内壁面でスプール20のランド22,24,26の外周面を摺動自在に支持する。スリーブ40の内壁面の内径は、軸方向に沿って同じ寸法である。スリーブ40の内壁面の内径寸法は、高精度に仕上げられ、内壁面には鏡面加工を行うことが好ましい。スリーブ40の内壁面の内径寸法と、スプール20のランド22,24,26の外径寸法との差によって、スリーブ40の内壁面とスプール20のランド22,24,26の外周面との間に摺動用の隙間が形成される。サーボ弁10の仕様によってこの隙間寸法は異なるが、一例を挙げると、スプール20のランド22,24,26の外径を約50mmとして、隙間は、約5〜15μmである。
スリーブ40は、内径側でスプール20を摺動自在に支持する精密円筒部分を有するが、外周側は、サーボ弁10の外形を形作る筐体としての機能を有する。筐体の寸法精度は精密円筒部分に比べれば緩やかでよいので、図1,2に示すように、スリーブ40を内径側円筒部42と外周側筐体部44の2体構造としてもよい。内径側円筒部42と外周側筐体部44との間は気密確保のため、シール部材46(図3参照)が配置される。かかるスリーブ40としては、金属材料を所定の形状に成形したものを用いることが出来る。
スリーブ40には、4つの気体ポートが設けられる。負荷ポート48は、スリーブ40の内壁面において、3つのランド22,24,26のうちの中央ランド22に向かい合う位置に開口する。負荷ポート48は、図示されていない外部負荷に接続され、外部負荷の気体圧をサーボ気体圧PCとするための気体出入口である。
スプール・スリーブ機構は、スプールアクチュエータ80によってスプール20がスリーブ40に対し軸方向に沿って相対的に摺動する。中立状態のときに、スプール20の中央ランド22がスリーブ40の負荷ポート48の開口をちょうど塞ぐ位置に来るように設定される。図1,2には、この中立状態が示されている。
中立状態では、スプール20の中央ランド22の両側の2つのステム28,30の外周面とスリーブ40の内壁面との間に気体圧室32,34が形成される。気体圧室32は、中央ランド22よりも一方側に形成される一方側気体圧室で、気体圧室34は、中央ランド22よりも他方側に形成される他方側気体圧室である。
制御用気体供給ポート50は、スリーブ40の内壁面において、一方側気体圧室32に向かい合う位置に開口する。制御用気体供給ポート50は、気体源に接続される制御減圧弁の出力に接続される気体供給ポートである。制御減圧弁は、気体源における高圧の気体を、適当な制御用気体圧PSに減圧する装置である。制御用気体圧PSの大きさは、サーボ弁10の仕様によるが、一例としては、2〜4atm程度の気体圧が用いられる。
排気ポート52は、スリーブ40の内壁面において、他方側気体圧室34に向かい合う位置に開口する。排気ポート52は、サーボ弁10の外部に連通し、大気圧に開放(EX)される気体排気口である。
軸受用気体供給ポート54は、スリーブ40の内壁面において、3つのランド22,24,26のうちの一方側ランド24に向かい合う位置に開口する。一方側ランド24は、一方側気体圧室32を挟んで中央ランド22よりも一方側に配置されるランドである。軸受用気体供給ポート54は、外部の静圧軸受用気体源に接続される。静圧軸受用気体源は、軸受用気体圧PBの気体圧を有する気体の供給源である。これに代えて、静圧軸受用減圧弁の出力に接続するものとしてもよい。静圧軸受用減圧弁は、気体源における高圧の気体を、軸受用気体圧PBに減圧する装置である。軸受用気体圧PBの大きさは、サーボ弁10の仕様によるが、一例としては、4〜5atm程度の気体圧が用いられる。
4つのポートはそれぞれ、スリーブ40の内壁面に開口しスプール20に向かい合う内側開口部と、スリーブ40の外周面に開口し適当な外部配管に接続される外部開口部とを有する。4つのポートの配列順序は、図1,2に示すように、−X側から+X側に向かって、軸受用気体供給ポート54、制御用気体供給ポート50、負荷ポート48、排気ポート52の順である。
切替流路58は、軸受用気体供給ポート54と制御用気体供給ポート50との間に設けられる流路である。切替流路58はX方向に延びる貫通穴で、他方端は制御用気体供給ポート50の内壁面に開口し、一方端は軸受用気体供給ポート54の全長のほぼ半分の位置の所の内壁面に開口する。切替流路58は、静圧軸受110,112に供給する気体を軸受用気体供給ポート54からの気体にするか、制御用気体供給ポート50からの気体にするかの切替を行うことが出来るように設けられる流路である。
図3は、切替流路58の切替機能を説明する図である。図3(a)は、サーボ弁10が組立てられた状態を示す図で、4つのポートはいずれも接続すべき対象に接続されていない。制御用気体供給ポート50は制御減圧弁の出力に接続されていない。軸受用気体供給ポート54は外部の静圧軸受用気体源に接続されていない。また、次に述べる切替用のアダプタ60,66のいずれも取り付けられていない。なお、軸受用気体供給ポート54には、めねじ56が刻まれている。
図3(b)は、静圧軸受110,112に供給する気体を軸受用気体供給ポート54からの気体とするときに用いられる切替用のアダプタ60を示す図である。アダプタ60は、気体を流すことが出来る貫通穴62を有し、根元側の外周部におねじ64が刻まれている穴付ボルトである。図3(b)ではアダプタ60を頭部なしのボルトとして示したが、頭部を有する貫通穴付ボルトであってもよい。アダプタ60の全長は軸受用気体供給ポート54の全長の半分の長さよりも長く、アダプタ60のおねじ64を軸受用気体供給ポート54のめねじ56に噛み合わせてアダプタ60を軸受用気体供給ポート54にねじ込んだときに、切替流路58の一方側の開口を塞ぐことが出来る。
図3(c)は、アダプタ60のおねじ64を軸受用気体供給ポート54のめねじ56に噛み合わせてアダプタ60を軸受用気体供給ポート54にねじ込んだときを示す図である。このとき、切替流路58の一方側の開口がアダプタ60によって塞がれて、制御用気体供給ポート50と軸受用気体供給ポート54との間は遮断される。この状態において、アダプタ60の貫通穴62を外部の静圧軸受用気体源に接続することで、静圧軸受110,112に軸受用気体供給ポート54からの気体を供給することが出来る。
図3(d)は、静圧軸受110,112に供給する気体を制御用気体供給ポート50からの気体とするときに用いられる切替用のアダプタ66を示す図である。アダプタ66は、外周部におねじ68が刻まれているボルトである。図3(d)ではアダプタ66を頭部なしのボルトとして示したが、頭部を有するボルトであってもよい。アダプタ66の全長は軸受用気体供給ポート54の全長の半分の長さよりも短く、アダプタ66のおねじ68を軸受用気体供給ポート54のめねじ56に噛み合わせてアダプタ66を軸受用気体供給ポート54にねじ込んだときに、スリーブ40の外周面における軸受用気体供給ポート54の開口部を塞ぎながら、切替流路58の一方側の開口を開いたままとできる。
図3(e)は、アダプタ66のおねじ68を軸受用気体供給ポート54のめねじ56に噛み合わせてアダプタ66を軸受用気体供給ポート54にねじ込んだときを示す図である。このとき、スリーブ40の外周面における軸受用気体供給ポート54の開口部は塞がれ、軸受用気体供給ポート54を静圧軸受用気体源に接続することが出来なくなる。一方で、切替流路58の一方側の開口は開いたままであるので、アダプタ66がねじ込まれていない軸受用気体供給ポート54の部分を通って制御用気体供給ポート50からの気体を静圧軸受110,112に供給することが出来る。
このように、切替流路58に対してアダプタ60とアダプタ66を使い分けることで、静圧軸受110,112に供給する気体を軸受用気体供給ポート54からの気体にするか、制御用気体供給ポート50からの気体にするかの切替を行うことが出来る。なお、図1ではアダプタ60,66のいずれも用いられていない状態のサーボ弁10を示し、図2ではアダプタ60を用い、軸受用気体供給ポート54からの気体を静圧軸受110,112に供給するものとした。
再び図1に戻り、スプールアクチュエータ80は、制御電気信号に基づいて、スリーブ40に対しスプール20を軸方向に沿って移動駆動させる駆動装置である。スプールアクチュエータ80は、スリーブ40に設けられた磁石82と、スプール20の一方側端部に設けられ磁石82と所定の移動可能隙間を空けて配置されるコイル84とで構成される可動線輪型アクチュエータである。
磁石82は、スリーブ40の一方側端部に設けられるヨーク部70において軸方向に平行に延びる円環状の溝72の溝壁面に設けられる永久磁石である。コイル84は、スプール20の一方側に取り付けられた籠型あるいはカップ型の支持部に巻回された巻線で、図示されていないアクチュエータ制御回路によって制御された駆動電流が供給される。コイル84に流れる駆動電流と磁石82との協働によって、コイル84は磁石82に対しX方向に移動駆動される。移動駆動の方向は、コイル84に流れる駆動電流の向きで定まる。これによって、スプール20はスリーブ40に対し±X方向に移動駆動される。
変位センサ90は、スプール20の他方側に取り付けられ軸方向に延びる磁性体センサ棒92と、磁性体センサ棒92と所定の移動可能隙間を空けて配置される差動トランス94とで構成され、スリーブ40に対するスプール20の軸方向変位量を検出するセンサである。変位センサ90の出力は、図示されていないアクチュエータ制御回路に伝送され、目標変位量と比較され、その偏差をなくすようにスプールアクチュエータ80に対する駆動電流の設定が行われる。
スプール20の内部に設けられる導通路100は、スプール20の一方側ランド24の側と他方側ランド26の側との間に、スプール20の中心軸に沿って軸方向に延びる内部流路である。導通路100の一方端は、スリーブ40の一方側ランド24において軸受用気体供給ポート54に向かい合って開口する一方側開口部102に接続される。導通路100の他方端は、スリーブ40の他方側ランド26においてスリーブ40の内壁面に向かい合って開口する他方側開口部106に接続される。導通路100には、軸受用気体圧PBを有する気体が流れ、これによって一方側ランド24の外周面とスリーブ40の内壁面との間に静圧軸受110が形成され、他方側ランド26の外周面とスリーブ40の内壁面との間に静圧軸受112が形成される。図4は、静圧軸受110,112が形成される部分を抜き出して示す図で、図4(a)は一方側ランド24の斜視図、(b)は他方側ランド26の斜視図である。
一方側開口部102は、スプール20の内部においてスプール20の径方向に沿ってスプール20の外周側に向かって延びる内部流路で、スプール20の外周面に設けられる導入凹部104に接続される。導入凹部104は、スプール20の一方側ランド24の外周面に沿って周方向に一周する窪み溝である。導入凹部104の窪み溝の深さは数mmである。スプール20の軸方向に沿った導入凹部104の溝幅は、スリーブ40に対しスプール20の移動範囲をカバーできる長さに設定される。例えば、スプール20の移動ストローク長さを約10mmとすると、導入凹部104の溝幅は、約12mmに設定される。
他方側開口部106は、一方側開口部102と同様に、スプール20の内部においてスプール20の径方向に沿ってスプール20の外周側に向かって延びる内部流路で、スプール20の外周面に設けられる流出凹部107に接続される。流出凹部107は、スプール20の他方側ランド26の外周面に沿って周方向に一周する窪み溝である。流出凹部107の窪み溝の深さは数mmである。スリーブ40の内壁面の径方向の寸法は軸方向に沿って一定であるので、スリーブ40に対しスプール20が移動しても、他方側開口部106の先端側がスリーブ40の内壁面から外れることがない。したがって、スプール20の軸方向に沿った流出凹部107の溝幅は、適当に設定できる。例えば、他方側開口部106の直径とほぼ同じ寸法に流出凹部107の溝幅を設定してもよい。他方側開口部106の直径が約1mmであれば、流出凹部107の溝幅も約1mmに設定することができる。
スリーブ40の軸受用気体供給ポート54は、スリーブ40の外周側筐体部44に設けられ、外部の静圧軸受用気体源からの適当な供給パイプに接続できるように適当な内径を有する。スリーブ40の外周側筐体部44と内径側円筒部42との合わせ面のところには軸受用気体供給ポート54の内径よりもやや大きめの幅形状を有する適当な気体溜めが設けられる。この気体溜めから内径側円筒部42において細い供給路55が延び、内径側円筒部42の内壁面において、スプール20の導入凹部104に向かい合うようにして開口する。供給路55内径を小さくして細い流路としたのは、導入凹部104の溝幅があまり大きくならないようにするためである。例えば、供給路55の内径を約1mmとすることができる。
表面絞り108は、一方側ランド24の外表面に設けられる浅溝である。表面絞り108は、一方側ランド24の外表面において、導入凹部104の−X方向の端部から所定の幅寸法を有し、一方側に所定の長さで延びて終端部を有する浅溝である。表面絞り109は、他方側ランド26の外表面に設けられる浅溝である。表面絞り109は、他方側ランド26の外表面において、流出凹部107の+X方向の端部から所定の幅寸法を有し、他方側に所定の長さで延びて終端部を有する浅溝である。表面絞り108を流れる気体によって、静圧軸受110が形成され、表面絞り109を流れる気体によって、静圧軸受112が形成される。
表面絞り108,109の溝深さは、数μmである。表面絞り108のX方向に延びる長さは、表面絞り109のX方向に延びる長さよりも長めにすることが好ましい。これは、変位センサ90の質量よりもスプールアクチュエータ80の質量が大きいので、表面絞り109によって形成される静圧軸受112の負荷よりも表面絞り108によって形成される静圧軸受110の負荷が重いからである。これは一例であって、表面絞り108のX方向に延びる長さを表面絞り109のX方向に延びる長さと同じにしてもよい。
図4では、表面絞り108,109を周方向に沿って所定の幅寸法を有するものとし、一方側ランド24、他方側ランド26のそれぞれの周方向に沿って複数本の表面絞り108,109を設けるものとした。これに代えて、一方側ランド24、他方側ランド26の周方向の全周に沿って外径を数μm小さくするレイレイステップ型の表面絞りを設けてもよい。
上記構造によれば、所定の軸受用気体圧PBを有する気体が軸受用気体供給ポート54に供給され、細い供給路55を通り、供給路55がスリーブ40の内壁面で開口する開口部から噴出し、スプール20の一方側ランド24の導入凹部104に導入され、導入凹部104の−X方向の端部からスプール20の一方側ランド24の外周面の表面絞り108を流れることで流れが絞られ、表面絞り108の端部で溢れて、スプール20の一方側ランド24の外周面とスリーブ40の内壁面の隙間に沿ってさらに−X方向に流れる。このスプール20の一方側ランド24の外周面とスリーブ40の内壁面の隙間に沿って流れる流れによって、スプール20の一方側ランド24がスリーブ40の内壁面より浮上して、静圧軸受110が形成される。
スリーブ40の軸受用気体供給ポート54から供給される所定の軸受用気体圧PBを有する気体は、細い供給路55、導入凹部104、一方側開口部102を経由してスプール20の内部の導通路100を+X方向に流れる。そして、導通路100の他方側端から他方側開口部106を通り、流出凹部107より噴出する。噴出した気体はスリーブ40の内壁面で受け止められ、流出凹部107の+X方向の端部からスプール20の他方側ランド26の外周面の表面絞り109を流れることで流れが絞られ、表面絞り109の端部で溢れて、スプール20の他方側ランド26の外周面とスリーブ40の内壁面の隙間に沿ってさらに+X方向に流れる。このスプール20の他方側ランド26の外周面とスリーブ40の内壁面の隙間に沿って流れる流れによって、スプール20の他方側ランド26がスリーブ40の内壁面より浮上して、静圧軸受112が形成される。
このようにして、サーボ弁10のサーボ制御に用いる制御用気体圧PSとは独立の軸受用気体圧PBを有する気体を用いて、静圧軸受110,112を形成することが出来る。
10 (静圧軸受付)サーボ弁、20 スプール、22 中央ランド、24 一方側ランド、26 他方側ランド、28,30 ステム、32,34 気体圧室、40 スリーブ、42 内径側円筒部、44 外周側筐体部、46 シール部材、48 負荷ポート、50 制御用気体供給ポート、52 排気ポート、54 軸受用気体供給ポート、55 供給路、56 めねじ、58 切替流路、60,66 アダプタ、62 貫通穴、64,68 おねじ、70 ヨーク部、72 円環状の溝、80 スプールアクチュエータ、82 磁石、84 コイル、90 変位センサ、92 磁性体センサ棒、94 差動トランス、100 導通路、102 一方側開口部、104 導入凹部、106 他方側開口部、107 流出凹部、108,109 表面絞り、110,112 静圧軸受。

Claims (2)

  1. 3つのランドと隣接するランドの間に設けられる2つのステムを有するスプールと、
    スプールを摺動支持するスリーブと、
    スリーブに対しスプールを移動駆動するアクチュエータと、
    を備え、
    スリーブは、
    スプールの中立位置において3つのランドのうちの中央ランドに向かい合う負荷ポート、中央ランドの両側の2つのステムにそれぞれ対応する2つの気体圧室の一方側の気体圧室に向かい合う制御用気体供給ポート、他方側気体圧室に向かい合う排気ポート、及び一方側の気体圧室を挟んで中央ランドよりも一方側に配置される一方側ランドに向かい合軸受用気体供給ポートを有し、
    スプールは、
    スリーブの一方側ランドに開口する一方側開口部からスプールの内部を通って軸方向に延び、他方側気体圧室を挟んで中央ランドよりも他方側に配置される他方側ランドに開口する他方側開口部に至る導通路を有し、
    スプールの一方側ランドの外周面には一方側開口部に接続される導入凹部が設けられ、
    スリーブの内壁面には軸受用気体ポートに接続されスプールの導入凹部に向かい合って開口する所定の内径を有する供給路が設けられ、
    スプールの軸方向に沿った導入凹部の溝幅は、スリーブの供給路の開口部に対しスプールの移動範囲をカバーする長さに設定されており、
    スリーブの軸受用気体供給ポートに接続された供給路の開口部から噴出する所定の軸受用気体圧を有する気体によって一方側ランドがスリーブ内壁面より浮上し、他方側ランドの他方側開口部から噴出する所定の軸受用気体圧を有する気体によって他方側ランドがスリーブ内壁面より浮上する静圧軸受を形成することを特徴とする静圧軸受付サーボ弁。
  2. 請求項1に記載の静圧軸受付サーボ弁において、
    スリーブは、
    軸受用気体供給ポートと制御用気体供給ポートとの間を接続状態または遮断状態に切替可能に設けられる切替流路を有することを特徴とする静圧軸受付サーボ弁。
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