JP6524525B2 - ストロークシミュレータ - Google Patents

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Description

本発明は、ストロークシミュレータに関する。
ブレーキペダルの操作量に応じてブレーキ操作反力を生成するストロークシミュレータでは、ペダルフィール向上の観点から、ストローク増加時のブレーキ操作反力とストローク減少時のブレーキ操作反力とのヒステリシスを大きく確保することが望ましい。
特許文献1には、ピストンストロークが小さい領域ではゴム弾性体およびコイルスプリングの圧縮変形による合成復元力によりブレーキ操作反力を生成し、ピストンストロークが大きい領域ではゴム弾性体のみ圧縮変形による復元力によりブレーキ操作反力を生成するストロークシミュレータが開示されている。この従来技術では、ピストンストローク全域でゴム弾性体の圧縮変形による復元力を作用させることにより、大きなヒステリシスを確保している。
特開2012-76688号公報
上記従来技術では、ゴム弾性体の圧縮変形のみでブレーキ操作反力を生成するピストンストローク領域が存在する。ここで、ゴム弾性体は圧縮応力に対する変位量(ひずみ)がスプリングと比較して非常に小さいため、当該領域では、ブレーキペダルのストロークを確保しにくい。このため、上記従来技術にあっては、ブレーキ操作反力特性の設計自由度が小さいという問題があった。
本発明の目的は、ブレーキ操作反力特性の設計自由度を拡大できるストロークシミュレータを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、ピストンとシリンダとの間に、ピストンを初期位置の方向に常時付勢するゴム弾性体と、ピストンを初期位置の方向に常時付勢するスプリングとを配置した。
よって、本発明にあっては、ブレーキ操作反力特性の設計自由度を拡大できる。
図1は、実施例1のブレーキ装置の概略構成図である。 実施例1のストロークシミュレータSSの断面図である。 実施例1のストロークシミュレータSSを作動させた場合のピストン3が受ける力[N]とピストンストローク[mm]との関係を示すブレーキ操作反力特性図(F-S特性図)である。 実施例2のストロークシミュレータSSの断面図である。
〔実施例1〕
図1は、実施例1のブレーキ装置の概略構成図である。実施例1のブレーキ装置は、例えば、電気自動車に搭載されている。
実施例1のブレーキ装置は、ブレーキペダルBP、マスタシリンダM/C、ストロークシミュレータSS、ストロークシミュレータバルブSSV、液圧制御ユニットHU、各ホイルシリンダW/CおよびコントロールユニットCUを有する。W/C(FL)は左前輪に設けられたホイルシリンダ、W/C(RR)は右後輪に設けられたホイルシリンダ、W/C(FR)は右前輪に設けられたホイルシリンダ、W/C(RL)は左後輪に設けられたホイルシリンダである。
マスタシリンダM/Cは、リザーバタンクRSVからブレーキ液の供給を受け、運転者によるブレーキペダルBPの操作量(操作力)に応じたブレーキ液圧を発生する。ブレーキペダルBPには、運転者のブレーキ操作量を検出するストロークセンサ1が設けられている。液圧制御ユニットHUは、マスタシリンダM/Cと各ホイルシリンダW/Cとの間に設けられている。液圧制御ユニットHUは、ポンプモータおよび複数の電磁弁を有し、コントロールユニットCUからの指令に基づき、マスタシリンダM/Cから流出したブレーキ液またはポンプモータを作動してリザーバタンクRSVから吸い込んだブレーキ液を用い、各ホイルシリンダW/Cのホイルシリンダ圧を調整する。ストロークシミュレータSSは、マスタシリンダM/Cから流出したブレーキ液を貯留し、ブレーキペダルBPの操作量に応じた反力およびストロークを生成する。ストロークシミュレータバルブSSVは、常閉型の比例電磁弁であり、コントロールユニットCUからの指令に基づき、マスタシリンダM/CとストロークシミュレータSSとの連通/遮断を切り替える。ストロークシミュレータSSおよびストロークシミュレータバルブSSVは、マスタシリンダM/Cと一体に設けても良いし、液圧制御ユニットHUと一体に設けても良い。
コントロールユニットCUは、運転者のブレーキ操作量に応じた制動力を各輪に発生させる場合には、ストロークセンサ1により検出されたブレーキ操作量や車両の状態(車速等)に基づいて各ホイルシリンダW/Cの目標液圧を設定し、液圧制御ユニットHUのポンプモータを作動させると共に、液圧制御ユニットHUの遮断弁を閉じてマスタシリンダM/Cからのブレーキ液の流入を遮断する。同時に、ストロークシミュレータバルブSSVを開弁する。これにより、各ホイルシリンダW/Cに所望のブレーキ液を供給できる。また、マスタシリンダM/Cから流出したブレーキ液がストロークシミュレータSSに流入することにより、ブレーキ操作反力が生成される。
図2は、実施例1のストロークシミュレータSSの断面図である。
ストロークシミュレータSSは、シリンダ2およびピストン3を備える。なお、図2は、ピストン3が初期位置にあり、ストロークシミュレータSSにブレーキ液が貯留されていない状態を示している。ここで、図2において、シリンダ2の軸方向(ピストン3のストローク方向)にx軸を設定し、ピストン3が初期位置からストロークする方向をx軸正方向とする。
シリンダ2は、第1シリンダ4および第2シリンダ5を有する。第1シリンダ4は、内部に小内径部6および大内径部7を有する円筒状に形成されている。小内径部6および大内径部7は同軸状に直列に配置され、大内径部7は小内径部6のx軸正方向側に設けられている。小内径部6のx軸負方向側端とピストン3のx軸負方向側端との間の空間は第1室13aとされ、油路26と接続されている。油路26は、ストロークシミュレータSSVと接続されている。第1室13aには、ストロークシミュレータバルブSSVが開弁状態のとき、マスタシリンダM/Cから流出したブレーキ液が油路26を介して流入する。第2シリンダ5は、内部に内径部8を有する円筒状に形成されている。第2シリンダ5のx軸正方向側は底部9で閉塞され、x軸負方向側は開口している。内径部8は大内径部7と同軸状に配置され、かつ、大内径部7と同一径に設定されている。第2シリンダ5のx軸負方向側端は、第1シリンダ4のx軸正方向側端にネジにより固定されている。第2シリンダ5の外周と第1シリンダ4の内周との間には、Oリング10が介装されている。第2シリンダ5の底部9には、先端部11aがx軸負方向側へ立ち上がる環状のナット部11が設けられている。ナット部11は内径部8と同軸状に配置されている。ナット部11の内部には、ゴム弾性体としての第2ゴムダンパ(第2ゴム弾性体)12が圧入されている。第2ゴムダンパ12のx軸負方向側端は、ナット部11の先端部11aよりもx軸負方向側に位置する。
ピストン3は、シリンダ2内を第1室13aと第2室13bとに区画し、第1室13aに運転者のブレーキ操作に応じたブレーキ液が流入することでx軸正方向にストロークする。ピストン3は、第1シリンダ4の小内径部6よりも僅かに小さな外径を有する円筒状に形成されている。ピストン3の途中にはシール部材25が取り付けられ、このシール部材25により、第1室13aに流入するブレーキ液が小内径部6の内周面とピストン3の外周面との間で密閉されている。第2室13bの内部には、非圧縮性の流体(例えば、ブレーキ液)が充填されている。ピストン3のx軸正方向側端には、小径部3aが形成されている。小径部3aは、第1シート部材14に挿入されている。第1シート部材14は、両端が開口した円筒状に形成されている。第1シート部材14のx軸負方向側端には、外フランジ状の第1シート14aが設けられている。第1シート14aの外径は、小内径部6の内径よりも大きく設定されている。第1シート部材14のx軸正方向側端には、縮径部14bが設けられている。
第1シート部材14の内部には、ゴム弾性体としての第1ゴムダンパ(第1ゴム弾性体)15と、第3シート部材16の一部とが収容されている。第1ゴムダンパ15は、ピストン3のx軸正方向側端と第3シート部材16のx軸負方向側端とのx軸方向間に圧縮した状態で介装されている。第1ゴムダンパ15のばね定数は第2ゴムダンパ12よりも小さい。第3シート部材16のx軸正方向側端には、円盤状の第3シート16aが設けられている。第3シート16aは、ナット部11の先端部11aよりも大径に形成されている。第2ゴムダンパ12は、底部9と第3シート16aとのx軸方向間に挿入状態で介装されている。第3シート部材16のx軸負方向側端には、フランジ部16bが設けられている。フランジ部16bは、第1シート部材14の内径よりも僅かに小さく、かつ、縮径部14bの内径よりも大きく形成されている。第3シート部材16は、第1シート部材14に対してx軸方向に相対移動可能であり、x軸正方向への相対移動は、フランジ部16bが縮径部14bと係合することで規制される。
第1シート部材14の外周側には、第2シート部材17が配置されている。第2シート部材17は両端が開口した円筒状に形成されている。第2シート部材17の内径は、第1シート部材14の外径よりも大きく、かつ、第1シート14aの外径よりも小さく設定されている。第2シート部材17のx軸負方向側端には、外フランジ状の第2シート17aが設けられている。第2シート部材17のx軸正方向側端には、内フランジ部17bが設けられている。第1シート部材14の第1シート14aと第2シート部材17の内フランジ部17bとのx軸方向間には、スプリングとしての第1コイルスプリング18が圧縮状態で介装されている。第1コイルスプリング18のx軸負方向側端は第1シート14aに支持され、x軸正方向側端は内フランジ部17bに支持されている。第1コイルスプリング18は、例えば、バネ鋼で形成されている。第1コイルスプリング18のセット荷重は、第1ゴムダンパ15のセット荷重と同じに設定されている。第2シート部材17の第2シート17aと第2シリンダ5の底部9とのx軸方向間には、スプリングとしての第2コイルスプリング19が圧縮状態で介装されている。第2コイルスプリング19のx軸負方向側端は、第2シート17aに支持され、x軸正方向側端は、底部9に支持されている。第2コイルスプリング19は、例えば、バネ鋼で形成されている。第2コイルスプリング19のばね定数は第1コイルスプリング18よりも大きい。第2コイルスプリング19のセット荷重は、第2ゴムダンパ12のセット荷重と同じに設定されている。また、第1ゴムダンパ15と第1コイルスプリング18との合成セット荷重は、第2ゴムダンパ12のセット荷重よりも小さく設定されている。
次に、実施例1のストロークシミュレータSSにおけるブレーキペダルBPの踏み込み時の動作について説明する。
(第1ストローク区間)
ピストン3がx軸正方向にストロークを始めると、ピストン3と一体の第1シート部材14も同時にストロークを開始する。このとき、第1ゴムダンパ15のセット荷重は第2ゴムダンパ12のセット荷重よりも小さいため、第2ゴムダンパ12によりx軸負方向に反力を受ける第3シート部材16はストロークしない。また、第1コイルスプリング18のセット荷重は第2コイルスプリング19のセット荷重よりも小さいため、第2コイルスプリング19によりx軸負方向に反力を受ける第2シート部材17もストロークしない。よって、第1シート部材14がストロークを開始すると、第1ゴムダンパ15および第1ゴムダンパ15と並列に設けられた第1コイルスプリング18が共に圧縮を開始し、ピストン3には、第1ゴムダンパ15および第1コイルスプリング18の圧縮に伴うx軸負方向への荷重が作用する。よって、初期位置から第1シート14aが第2シート17aに当接するまでの第1ストローク区間では、第1ゴムダンパ15および第1コイルスプリング18の圧縮変形による復元力によってブレーキ操作反力が生成される。
(第2ストローク区間)
第1コイルスプリング18が所定長さだけ圧縮されると、第1シート14aが第2シート17aに当接し、第2シート部材17は第1シート部材14の第1シート14aに押されてストロークを開始する。これにより、第2コイルスプリング19が圧縮を開始する。また、第3シート部材16が第1ゴムダンパ15からx軸正方向に受ける反力が第2ゴムダンパ12のセット荷重を超えるため、第3シート部材16がストロークを開始する。よって、第1シート14aが第2シート17aに当接してから第2シート部材17のx軸正方向側端が第3シート16aに当接するまでの第2ストローク区間では、第2コイルスプリング19、第1ゴムダンパ15および第2ゴムダンパ12の圧縮変形による復元力によってブレーキ操作反力が生成される。
(第3ストローク区間)
第2シート部材17のx軸正方向側端が第3シート16aに当接すると、第3シート部材16は第2シート部材17に押されてストロークを開始する。よって、第2シート部材17のx軸正方向側端が第3シート16aに当接してから第3シート16aがナット部11の先端部11aに当接するまでの第3ストローク区間では、第2コイルスプリング19および第2ゴムダンパ12の圧縮変形による復元力によってブレーキ操作反力が生成される。
第3シート16aがナット部11の先端部11aに当接すると、ピストン3はフルストロークとなり、x軸正方向へのストロークが規制される。
図3は、実施例1のストロークシミュレータSSを作動させた場合のピストン3が受ける力[N]とピストンストローク[mm]との関係を示すブレーキ操作反力特性図(F-S特性図)である。図3において、軌跡Iは、ブレーキペダルBPを踏み込んだ場合(ストローク増加時)にブレーキペダルBPに作用するブレーキ操作反力の特性である。軌跡IIは、ブレーキペダルBPが戻る場合(ストローク減少時)にブレーキペダルBPに作用するブレーキ操作反力の特性である。軌跡Iと軌跡IIとの間隔Wがヒステリシスを示している。
実施例1のストロークシミュレータSSでは、ピストン3に対して第1ゴムダンパ15と第2ゴムダンパ12とを直列に配置し、ピストンストローク全域で第1ゴムダンパ15と第2ゴムダンパ12の少なくとも一方の圧縮変形による復元力によってブレーキ操作反力を生成している。よって、ストローク全域にわたり、大きなヒステリシスWを確保でき、ストローク増加時にピストン3が受ける力とストローク減少時にピストン3が受ける力との差を大きくできる。これにより、例えば、ブレーキペダルBPのストロークを維持する場合には、ブレーキペダルBPを踏み込む場合よりも反力を小さくできるというように、良好なペダルフィールを確保できる。
また、実施例1のストロークシミュレータSSでは、ピストン3に対して第1コイルスプリング18と第2コイルスプリング19とを直列に配置し、ピストンストローク全域で第1コイルスプリング18または第2コイルスプリング19の圧縮変形による復元力によってブレーキ操作反力を生成している。コイルスプリングはゴム弾性体と比べて圧縮応力に対する変位量が大きいため、ストローク全域でブレーキペダルのストロークを確保できる。すなわち、コイルスプリングの圧縮変形による復元力を利用することで、ブレーキ操作反力特性の設計自由度を拡大できる。
さらに、実施例1のストロークシミュレータSSでは、ピストン3に対してゴムダンパ(第1ゴムダンパ15,第2ゴムダンパ12)とコイルスプリング(第1コイルスプリング18,第2コイルスプリング19)とを並列に配置し、ゴムダンパとコイルスプリングとの圧縮変形による合成復元力によってブレーキ操作反力を生成している。ここで、第1コイルスプリング18と第2コイルスプリング19とは互いにばね定数が異なるため、両者を直列に並べたときのF-S特性は、2つの線形なF-S特性を組み合わせたくの字状となり、不自然なペダルフィールとなって運転者に違和感を与える。実施例1のようにゴムダンパを併用することにより、F-S特性を非線形にして反力を滑らかに変化させることができ、違和感のないペダルフィールを実現できる。また、ゴムダンパおよびコイルスプリングをそれぞれ複数組み合わせてストロークシミュレータSSのF-S特性を生成しているため、ブレーキ操作反力特性のチューニングが容易であり、負圧を用いるブレーキブースタ搭載車のような自然なペダルフィールを実現できる。
実施例1にあっては、以下の効果を奏する。
(1) シリンダ内2を2室に区画するピストン3を備え、2室のうちの第1室13aに運転者のブレーキ操作に応じたブレーキ液が流入することでピストン3がシリンダ2の軸方向にストロークし、ブレーキ操作反力を生成するストロークシミュレータSSであって、ピストン3とシリンダ2との間に、ピストン3を初期位置の方向に常時付勢するゴム弾性体(第1ゴムダンパ15,第2ゴムダンパ12)と、ピストン3を初期位置の方向に常時付勢するスプリング(第1コイルスプリング18,第2コイルスプリング19)と、を配置した。
よって、ブレーキ操作反力特性の設計自由度を拡大できる。また、ストローク全域にわたり、ストローク増加時のブレーキ操作反力特性とストローク減少時のブレーキ操作反力特性とに大きなヒステリシスを確保できる。
(2) ゴム弾性体は、ピストン3のストローク時に圧縮変形する。
従来のストロークシミュレータとして、ゴム弾性体とシリンダ内壁面との摩擦によりヒステリシスを確保するものが知られている(例えば、特開2009-227173号公報参照。)。この構造を採用した場合、ゴム弾性体の摩耗が問題となり、またシリンダ内壁面との隙間の設計が困難である。これに対し、ゴム弾性体を圧縮変形させる構造を採用したことにより、ゴム弾性体の内部ヒステリシスを利用できるため、ゴム弾性体の摩耗を抑制でき、耐久性を向上できる。また、シリンダ内壁面との摩擦を計算する必要がないため、設計が容易である。
(3) ゴム弾性体は、第1ゴムダンパ15と、第1ゴムダンパ15と直列に設けられた第2ゴムダンパ12とを有し、スプリングは、第1ゴムダンパ15と並列に設けられた第1コイルスプリング18と、第2ゴムダンパ12と並列に設けられた第2コイルスプリング19とを有する。
よって、2つのゴムダンパ15,12と2つのコイルスプリング18,19を組み合わせてブレーキ操作反力特性を作ることができるため、ブレーキ操作反力特性のチューニングが容易となる。
(4) 第1ゴムダンパ15と第1コイルスプリング18との合成セット荷重は、第2ゴムダンパ12と第2コイルスプリング19との合成セット荷重よりも小さい。
ピストン3のストロークが小さい領域ではストロークの変化に対するブレーキ操作反力の変化が小さく、ストロークが大きな領域ではストロークの変化に対するブレーキ操作反力の変化が大きくなるため、従来のブレーキブースタ搭載車のような自然なペダルフィールを実現できる。
〔実施例2〕
次に、実施例2について説明する。実施例1と異なる点についてのみ説明する。図4は、実施例2のストロークシミュレータSSの断面図である。
第1シート部材14の内部には、第1ゴムダンパ15と連結部材20の一部とが収容されている。連結部材20のx軸負方向側端には、フランジ部20aが設けられている。フランジ部20aは、第1シート部材14の内径よりも僅かに小さく、かつ、縮径部14bの内径よりも大きく形成されている。連結部材20は、第1シート部材14に対してx軸方向に相対移動可能であり、x軸正方向への相対移動は、フランジ部20aが縮径部14bと係合することで規制される。第1シート部材14の外周側には、第2シート部材21が配置されている。第2シート部材21は、x軸負方向側端のみが開口した円筒状に形成されている。第2シート部材21の内径は、第1シート部材14の外径よりも大きく、かつ、第1シート14aの外径よりも小さく設定されている。第2シート部材21のx軸負方向側端には、外フランジ状の第2シート21aが設けられている。第2シート部材21のx軸正方向側端には、円盤状の第3シート21bが設けられている。第3シート21bは、ナット部11の先端部11aよりも大径に形成されている。第2シート21bのx軸負方向側端には、連結部材20のx軸正方向側端20bが固定されている。第2シート部材21の外周には、ピストン3がストロークしたときに第1シート14と連結部材20と第2シート21で形成される空間に充填された流体を逃がすための油孔21cが複数形成されている。第1シート部材14の第1シート14aと連結部材20のx軸正方向端とのx軸方向間には、第1コイルスプリング18が介装されている。第1コイルスプリング18のx軸負方向側端は第1シート14aに支持され、x軸正方向側端は連結部材20に支持されている。
第2シート部材21の第2シート21aと第2シリンダ5の底部9とのx軸方向間には、第2コイルスプリング19と第2ゴムダンパ22とが圧縮状態で介装されている。第2コイルスプリング19と第2ゴムダンパ22との間には、円盤状の中間部材23が介装されている。第2コイルスプリング19のx軸負方向側端は第2シート21aに支持され、x軸正方向側端は中間部材23に支持されている。ナット部11の内部には、ゴム弾性体としての第3ゴムダンパ24が圧入されている。第3ゴムダンパ24のx軸負方向側端は、ナット部11の先端部11aよりもx軸負方向側に位置する。
次に、実施例2のストロークシミュレータSSの動作について説明する。
(第1ストローク区間)
第1ストローク区間は実施例1と同じである。すなわち、初期位置から第1シート14aが第2シート21aに当接するまでの第1ストローク区間では、第1ゴムダンパ15および第1コイルスプリング18の圧縮変形による復元力によってブレーキ操作反力が生成される。
(第2ストローク区間)
第1コイルスプリング18が所定長さだけ圧縮されると、第1シート14aが第2シート21aに当接し、第2シート部材21は第1シート部材14の第1シート14aに押されてストロークを開始する。これにより、第2コイルスプリング18および第2ゴムダンパ22が圧縮を開始する。よって、第1シート14aが第2シート21aに当接してから第3シート21bが第3ゴムダンパ24に当接するまでの第2ストローク区間では、第2コイルスプリング19および第2ゴムダンパ22の圧縮変形による復元力によってブレーキ操作反力が生成される。
(第3ストローク区間)
第3シート21bが第3ゴムダンパ24に当接すると、第3ゴムダンパ24は第3シート21bに押されて圧縮を開始する。よって、第3シート21bが第3ゴムダンパ24に当接してから第3シート21bがナット部11の先端部11aに当接するまでの第3ストローク区間では、第2コイルスプリング19、第2ゴムダンパ22および第3ゴムダンパ24の圧縮変形による復元力によってブレーキ操作反力が生成される。
第3シート21bがナット部11の先端部11aに当接すると、ピストン3はフルストロークとなり、x軸正方向へのストロークが規制される。
実施例2にあっては、以下の効果を奏する。
(5) ゴム弾性体は、第1ゴムダンパ15と第2ゴムダンパ22とを有し、スプリングは、第1ゴムダンパ15と並列に設けられた第1コイルスプリング18と、第2ゴムダンパ22と直列に設けられた第2コイルスプリング19とを有する。
よって、2つのゴムダンパ15,12と2つのコイルスプリング18,19を組み合わせてブレーキ操作反力特性を作ることができるため、ブレーキ操作反力特性のチューニングが容易となる。
〔他の実施例〕
以上、本発明を実施するための形態を実施例に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は実施例に示した構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、ゴム弾性体とスプリングの数をそれぞれ1つずつ、または3つ以上としてもよい。
2 シリンダ
3 ピストン
12 第2ゴムダンパ(第2ゴム弾性体)
15 第1ゴムダンパ(第1ゴム弾性体)
18 第1コイルスプリング
19 第2コイルスプリング
BP ブレーキペダル
SS ストロークシミュレータ

Claims (3)

  1. シリンダ内を2室に区画するピストンを備え、前記2室のうちの第1室に運転者のブレーキ操作に応じたブレーキ液が流入することで前記ピストンが前記シリンダの軸方向にストロークし、ブレーキ操作反力を生成するストロークシミュレータであって、
    前記ピストンと前記シリンダとの間に、前記ピストンを初期位置の方向に常時付勢し、前記ピストンのストローク時に圧縮変形するゴム弾性体と、前記ピストンを前記初期位置の方向に常時付勢するスプリングと、を配置し
    前記ゴム弾性体は、第1ゴム弾性体と、前記第1ゴム弾性体と直列に設けられた第2ゴム弾性体とを有し、
    前記スプリングは、前記第1ゴム弾性体と並列に設けられた第1コイルスプリングと、前記第2ゴム弾性体と並列に設けられた第2コイルスプリングとを有することを特徴とするストロークシミュレータ。
  2. シリンダ内を2室に区画するピストンを備え、前記2室のうちの第1室に運転者のブレーキ操作に応じたブレーキ液が流入することで前記ピストンが前記シリンダの軸方向にストロークし、ブレーキ操作反力を生成するストロークシミュレータであって、
    前記ピストンと前記シリンダとの間に、前記ピストンを初期位置の方向に常時付勢し、前記ピストンのストローク時に圧縮変形するゴム弾性体と、前記ピストンを前記初期位置の方向に常時付勢するスプリングと、を配置し
    前記ゴム弾性体は、第1ゴム弾性体と第2ゴム弾性体とを有し、
    前記スプリングは、前記第1ゴム弾性体と並列に設けられた第1コイルスプリングと、前記第2ゴム弾性体と直列に設けられた第2コイルスプリングと、を有することを特徴とするストロークシミュレータ。
  3. 請求項またはに記載のストロークシミュレータにおいて、
    前記第1ゴム弾性体と前記第1コイルスプリングとの合成セット荷重は、前記第2ゴム弾性体と前記第2コイルスプリングとの合成セット荷重よりも小さいことを特徴とするストロークシミュレータ。
JP2015163027A 2015-08-20 2015-08-20 ストロークシミュレータ Active JP6524525B2 (ja)

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