JP6524523B2 - 土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法、評価装置および土圧式シールド掘削機 - Google Patents
土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法、評価装置および土圧式シールド掘削機Info
- Publication number
- JP6524523B2 JP6524523B2 JP2015141743A JP2015141743A JP6524523B2 JP 6524523 B2 JP6524523 B2 JP 6524523B2 JP 2015141743 A JP2015141743 A JP 2015141743A JP 2015141743 A JP2015141743 A JP 2015141743A JP 6524523 B2 JP6524523 B2 JP 6524523B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- earth pressure
- excavated soil
- chamber
- evaluating
- plastic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
Description
まず、本発明に係る土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法について図1〜図10を参照しながら説明する。
まず、図1に示すように、各土圧計において土圧の生データを計測する(ステップS1)。この場合、例えば計測間隔0.1sの場合には、0.1秒ごとに計測する。この計測例を図2に示す。
次に、土圧の生データの所定期間(例えば過去30秒間)における平均値(平均土圧)を求め、これをチャンバー全体での変動とみなす(ステップS2)。この算定例を図3に示す。なお、この変動はシールドジャッキや排土による影響が主要因である。
上記のステップS1で取得した生データから、上記のステップS2で求めた平均土圧を差し引くことによって攪拌翼の影響による変動のみを抽出する(ステップS3)。この抽出例を図4に示す。
上記のステップS3で抽出した変動土圧において所定期間(例えば現在時点から過去1分間)遡ったデータの二乗平均平方根RMS(Root Mean Square)を、下記の数式(1)を用いて算出する(ステップS4)。この数式(1)は塑性流動性の第一の評価指標というべきものである。この算出例を図5に示す。なお、数式(1)において、RMS(p)は二乗平均平方根、Nはデータ数、piはi番目の変動土圧のデータである。
上記のステップS3で抽出した変動土圧において所定期間(例えば現在時点から過去1分間)遡ったデータ(波形)の面積Aを、下記の数式(2)を用いて算出する(ステップS5)。この数式(2)は塑性流動性の第二の評価指標というべきものである。この算出例を図6に示す。なお、数式(2)において、A(p)は波形面積、Nはデータ数、piはi番目の変動土圧データ、Δtはデータの計測間隔である。
RMS振幅と各土圧計のせん断速度(攪拌翼の通過速度÷攪拌翼と土圧計の離隔距離)をプロットして両者の関係を求め、この関係に基づいて各土圧計位置での塑性流動状態を数値化して評価する(ステップS6)。この場合、塑性流動状態を例えば5段階評価により数値化する。5段階評価の例を図7に示す。なお、本ステップS6における両者の関係に基づく評価の根拠については後述する。
波形面積と攪拌翼と土圧計の離隔距離の逆数をプロットして両者の関係を求め、この関係に基づいて各土圧計位置での塑性流動状態を数値化して評価する(ステップS7)。この場合、塑性流動状態を例えば5段階評価により数値化する。5段階評価の例を図8に示す。なお、本ステップS7における両者の関係に基づく評価の根拠については後述する。
上記のステップS6およびステップS7の評価において判定された数値を加工処理(例えば加算)して数値化し、これに基づいて塑性流動状態を評価する(ステップS8)。数値を加算して評価する場合のテーブルを図9に示す。
上記のステップS8において数値化した各土圧計での塑性流動状態をもとにチャンバー内全体の塑性流動状態を推定し、推定した塑性流動状態をディスプレイ等に可視化表示する(ステップS9)。可視化表示例を図10に示す。
次に、上記のステップS6およびステップS7における攪拌条件の違いを考慮した評価方法の根拠について説明する。
図11および図12は、チャンバーを模擬した攪拌実験装置の概要図である。これらの図に示すように、略円筒状の土槽10の中央部の回転軸心Zに回転軸12を回転自在に設け、この上端に、水平アーム14を固定し、水平アーム14の端部側に下方に突出した棒状の攪拌翼16(以下、攪拌棒16という)を設けている。回転軸12の下端は、土槽10の外部のギヤードモーター装置18に取り付けてあり、回転軸12はこのギヤードモーター装置18を駆動源として回転し、土槽10の内部は攪拌棒16によって攪拌されるようになっている。土槽10の内径は66cm、高さは25cmである。また、回転軸心Zからの攪拌棒16の設置半径は20cmである。攪拌棒16の直下と、それを中心に半径方向に5cmずつ離して計4個の土圧計1〜4を設置している。
表1に攪拌実験に使用する泥土試料の条件を、図13に実験手順を示す。
図14は、攪拌時の土圧データの一例である。ただし、計測した土圧値から、その時点より30秒間遡ったデータの平均値を差し引いて示している。この図より、攪拌棒16から一番近い土圧計2の変動幅が一番大きく、攪拌棒16から離れるほど変動幅が小さくなっていることがわかる。
上記の知見を、実機での概略の塑性流動性の評価方法に適用する場合には、上述したように、まず、土圧を計測する。そして、土圧の生データに含まれる全体変動を消去し、攪拌翼による変動を求める。次に、評価時点から所定期間(1分間)遡ったデータを用いてRMS振幅および波形面積を算出する。続いて、図15、図16に示した関係性を使って攪拌条件を考慮した形で塑性流動状態を判定する。具体的には、例えば図17に示すように、攪拌条件(横軸)と塑性流動性指標値(縦軸)の関係でプロットし、その点が塑性流動状態のどの範囲にあるかを判定し、数値化する。土圧計ごとに数値化された値からチャンバー全域の数値を推定し、ディスプレイ画面に表示する(図10を参照)。なお、図17は模式図であり、図に例示した数値による領域分けについては初期掘進時に調整し、本掘進に備えるようにすることが望ましい。
次に、本発明に係る土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価装置について説明する。
次に、本発明に係る土圧式シールド掘削機について説明する。
5 チャンバー
6 攪拌翼
7 カッター装置
8 隔壁
10 土槽
12 回転軸
14 水平アーム
16 攪拌棒(攪拌翼)
18 ギヤードモーター装置
Z 回転軸心
d 離隔距離
Claims (5)
- カッタースポーク側に設置された攪拌翼により、チャンバー内の掘削土を攪拌してこの掘削土に塑性流動性を付与し、この掘削土の土圧を切羽に作用させることによって切羽を安定化しつつ掘進を行う土圧式シールド工法に適用され、前記チャンバーを隔てた隔壁側に設置された土圧計により、前記チャンバー内の掘削土の土圧を計測し、計測した土圧に基づいて前記チャンバー内における前記掘削土の塑性流動性を評価する評価方法であって、
前記掘削土のせん断速度と土圧変動のRMS振幅との関係と、前記攪拌翼と前記土圧計の離隔距離と土圧変動の波形面積との関係に基づいて、前記掘削土の塑性流動性を評価することを特徴とする土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法。 - 前記土圧計により土圧を計測するステップと、
計測した土圧から所定期間の平均土圧を求めるステップと、
計測した土圧より平均土圧を差し引いて土圧変動を抽出するステップと、
抽出した変動土圧から所定期間の二乗平均平方根を算出して、前記掘削土のせん断速度と土圧変動のRMS振幅との関係を求めるステップと、
抽出した変動土圧から所定期間の波形面積を算出して、前記攪拌翼と前記土圧計の離隔距離の逆数と土圧変動の波形面積との関係を求めるステップと、
求めた前記掘削土のせん断速度と土圧変動のRMS振幅との関係に基づいて、前記土圧計の位置での前記掘削土の塑性流動状態を数値化して評価するステップと、
前記攪拌翼と前記土圧計の離隔距離の逆数と土圧変動の波形面積との関係に基づいて、前記土圧計の位置での前記掘削土の塑性流動状態を数値化して評価するステップと、
数値化して評価した内容に基づいて、前記チャンバー内における前記掘削土の塑性流動性を評価するステップと
を備えることを特徴とする請求項1に記載の土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法。 - カッタースポーク側に設置された攪拌翼により、チャンバー内の掘削土を攪拌してこの掘削土に塑性流動性を付与し、この掘削土の土圧を切羽に作用させることによって切羽を安定化しつつ掘進を行う土圧式シールド工法に適用され、前記チャンバーを隔てた隔壁側に設置された土圧計により、前記チャンバー内の掘削土の土圧を計測し、計測した土圧に基づいて前記チャンバー内における前記掘削土の塑性流動性を評価する評価装置であって、
前記掘削土のせん断速度と土圧変動のRMS振幅との関係と、前記攪拌翼と前記土圧計の離隔距離と土圧変動の波形面積との関係に基づいて、前記掘削土の塑性流動性を評価することを特徴とする土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価装置。 - 前記土圧計により計測した土圧から所定期間の平均土圧を求める手段と、
計測した土圧より平均土圧を差し引いて土圧変動を抽出する手段と、
抽出した変動土圧から所定期間の二乗平均平方根を算出して、前記掘削土のせん断速度と土圧変動のRMS振幅との関係を求める手段と、
抽出した変動土圧から所定期間の波形面積を算出して、前記攪拌翼と前記土圧計の離隔距離の逆数と土圧変動の波形面積との関係を求める手段と、
求めた前記掘削土のせん断速度と土圧変動のRMS振幅との関係に基づいて、前記土圧計の位置での前記掘削土の塑性流動状態を数値化して評価する手段と、
前記攪拌翼と前記土圧計の離隔距離の逆数と土圧変動の波形面積との関係に基づいて、前記土圧計の位置での前記掘削土の塑性流動状態を数値化して評価する手段と、
数値化して評価した内容に基づいて、前記チャンバー内における前記掘削土の塑性流動性を評価する手段と
を備えることを特徴とする請求項3に記載の土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価装置。 - カッタースポーク側に設置された攪拌翼により、チャンバー内の掘削土を攪拌してこの掘削土に塑性流動性を付与し、この掘削土の土圧を切羽に作用させることによって切羽を安定化しつつ掘進を行う土圧式シールド掘削機であって、
請求項3または4に記載の土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価装置を備えることを特徴とする土圧式シールド掘削機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015141743A JP6524523B2 (ja) | 2015-07-16 | 2015-07-16 | 土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法、評価装置および土圧式シールド掘削機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015141743A JP6524523B2 (ja) | 2015-07-16 | 2015-07-16 | 土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法、評価装置および土圧式シールド掘削機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017025480A JP2017025480A (ja) | 2017-02-02 |
JP6524523B2 true JP6524523B2 (ja) | 2019-06-05 |
Family
ID=57945583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015141743A Active JP6524523B2 (ja) | 2015-07-16 | 2015-07-16 | 土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法、評価装置および土圧式シールド掘削機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6524523B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6905364B2 (ja) * | 2017-03-16 | 2021-07-21 | 清水建設株式会社 | 土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法、評価装置および土圧式シールド掘削機 |
JP7316952B2 (ja) * | 2020-01-22 | 2023-07-28 | 鹿島建設株式会社 | 土砂流動性判定方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5854199A (ja) * | 1981-09-25 | 1983-03-31 | 富士通株式会社 | シ−ルド掘進機 |
US4607889A (en) * | 1984-11-29 | 1986-08-26 | Daiho Construction Co., Ltd. | Shield tunnel boring machine |
JPS6341692U (ja) * | 1986-08-30 | 1988-03-18 | ||
JP4770472B2 (ja) * | 2006-01-17 | 2011-09-14 | 株式会社大林組 | 土圧式シールド工法の推進管理方法 |
JP5584649B2 (ja) * | 2011-04-22 | 2014-09-03 | 大成建設株式会社 | 土圧管理装置 |
JP5967426B2 (ja) * | 2012-07-02 | 2016-08-10 | 清水建設株式会社 | 土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法および土圧式シールド掘削機 |
-
2015
- 2015-07-16 JP JP2015141743A patent/JP6524523B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017025480A (ja) | 2017-02-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Utili | Investigation by limit analysis on the stability of slopes with cracks | |
Taylor et al. | A new method to identify void constrictions in micro-CT images of sand | |
JP2018154998A (ja) | 土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法、評価装置および土圧式シールド掘削機 | |
Bae et al. | Characterization of joint roughness in granite by applying the scan circle technique to images from a borehole televiewer | |
JP6416496B2 (ja) | 土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法、シールド掘進機及び土砂の塑性流動性試験装置 | |
JP6524523B2 (ja) | 土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法、評価装置および土圧式シールド掘削機 | |
Lingwanda et al. | Correlations of SPT, CPT and DPL data for sandy soil in Tanzania | |
JP5967426B2 (ja) | 土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法および土圧式シールド掘削機 | |
Coscarella et al. | Turbulent energy dissipation rate in a tilting flume with a highly rough bed | |
Durante et al. | Characterisation of shear wave velocity profiles of non-uniform bi-layer soil deposits: analytical evaluation and experimental validation | |
Kang et al. | Performance evaluation of TBM clogging potential for plain and conditioning soil using a newly developed laboratory apparatus | |
Strømsvik et al. | Development of an algorithm to detect hydraulic jacking in high pressure rock mass grouting and introduction of the PF index | |
CN106324010A (zh) | 使用mr设备对在管道中流动的流体的分析 | |
Ghali et al. | Framework to improve the correlation of SPT-N and geotechnical parameters in sand | |
JP6664704B2 (ja) | 土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法、評価装置および土圧式シールド掘削機 | |
Liu et al. | Effect of disturbance on the progressive failure process of Eastern Himalayan Gneiss | |
US9412023B1 (en) | Method to determine wettability of rock samples using image analysis | |
JP6524522B2 (ja) | 土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法、評価装置および土圧式シールド掘削機 | |
JP6773282B2 (ja) | 土圧式シールド工法の施工管理方法、施工管理装置および土圧式シールド掘削機 | |
Shah et al. | Photogrammetry and Monte Carlo Simulation based statistical characterization of rock mass discontinuity parameters | |
JP6638894B2 (ja) | 土圧式シールド工法におけるチャンバー内掘削土の塑性流動性評価方法および土圧式シールド掘削機 | |
Alwarda et al. | Automated procedure for quantifying ISIP and friction losses from stage by stage hydraulic fracture treatment falloff data | |
LeBaron et al. | Measurements of the deformation zone around a split-axis snow micropenetrometer tip | |
CN112730134A (zh) | 一种破岩刀具材料-密实核物质对磨试验方法 | |
Hegde et al. | Experimental studies on deformation of granular materials during orthogonal cutting |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180615 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190214 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190402 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190417 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6524523 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |