以下に、本発明の実施の形態にかかる屋外情報通知装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70の構成を示すブロック図である。図1においては、実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70を空気調和機に搭載した場合について示している。本実施の形態にかかる空気調和機は、建物の屋外に設置される室外機1と、建物の室内に設置される室内機2と、室内機2に動作指示信号を送信するリモートコントローラ3とを備えて構成されている。以下、リモートコントローラをリモコンと呼ぶ場合がある。なお、本実施の形態にかかる空気調和機は、屋外情報通知装置70を搭載していること以外は、室外機と室内機とリモコンとを備える一般的な空気調和機と同様である。このため、空気調和機の動作については、詳細な説明は省略する。
本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70は、屋外に配置されている室外機1に搭載された室外装置10と、室内に配置されている室内機2に搭載された室内装置20と、室外装置10と室内装置20とを通信可能に接続する通信線30と、室内装置20に指示信号を送信するとともに室内装置20から屋外の環境情報を受信して表示するリモートコントローラ40と、を備える。ここで、リモコン40として、空気調和機のリモコン3が利用される。
室外装置10は、屋外の環境状態を検出する複数のセンサ11Sを備えた検出部11と、センサ11Sの起動動作の制御を行うとともにセンサ11Sで検出されたセンサ検出結果を室内装置20に送信する制御を行う室外制御部12と、通信線30を介して室内装置20と双方向通信を行う室外通信部13と、室外装置10内の各構成部を動作させるための制御電源を生成する室外電源回路14と、を有する。検出部11と室外制御部12、室外制御部12と室外通信部13とは、通信可能に接続されている。本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70において、室外装置10は、室内装置20の制御により、特定の時間帯に起動して屋外の環境状態を収集する。
検出部11は、屋外の環境状態を検出するための異なる種類の複数のセンサ11Sを備える。屋外の環境状態は、屋外における自然環境の状態または人為的な環境の状態である。センサ11Sで検出する屋外の環境状態を表す項目としては、温度、湿度、風速、気圧、日射量、花粉、微小粒子状物質および雨滴が例示される。これらの屋外の環境状態を検出するセンサ11Sとしては、温度センサ、湿度センサ、風速センサ、気圧センサ、日射量センサ、花粉センサ、微小粒子状物質センサおよび雨滴検知センサが例示される。検出部11のセンサ11Sが検出したセンサ検出結果は、室外制御部12に送信される。各センサ11Sの稼働は、すなわち屋外の環境状態を検出するか否かは、室外制御部12により制御される。また、起動したセンサ11Sは、商用交流電源50から室外装置10への通電が遮断されることで、自動的に停止する。
室外制御部12は、室内装置20から送信される環境情報取得指示情報に基づいて、検出部11の各センサ11Sの起動動作の制御を行う。また、室外制御部12は、検出部11から送信されてくるセンサ検出結果を、室外通信部13を介して室内装置20に送信する制御を行う。環境情報取得指示情報については、後述する。
室外通信部13は、室外装置10に対して屋外の環境状態の検出を指示する検出指示情報を、通信線30を介して後述する室内装置20の室内通信部23から受信する。室外通信部13は、受信した検出指示情報を室外制御部12に出力する。また、室外通信部13は、室外制御部12からセンサ検出結果を受信する。室外通信部13は、受信したセンサ検出結果を室内装置20の室内通信部23に出力する。検出指示情報については、後述する。
室外制御部12は、例えば、図2に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。図2は、本発明の実施の形態1にかかる処理回路のハードウェア構成の一例を示す図である。室外制御部12を構成する各構成要素が図2に示す処理回路により実現される場合、室外制御部12を構成する各構成要素は、プロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、室外制御部12の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。また、室外通信部13を、同様にプロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現されるように構成してもよい。
室外電源回路14は、室内装置20に設けられた後述する電源リレー21を介して、電源線60により外部電源である商用交流電源50と接続されている。室外電源回路14は、商用交流電源50から電源線60により供給される交流電力から、室外装置10内の各構成部を動作させるための電力である制御電源を生成する。室外電源回路14は、検出部11、室外制御部12および室外通信部13と接続されている。室外電源回路14は、生成した制御電源を、検出部11、室外制御部12および室外通信部13に給電する。なお、図1においては、室外装置10内の電源線の一部の図示を省略している。
室内装置20は、商用交流電源50から電源線60により室外装置10に供給される電力を入り切りするための電源リレー21と、電源リレー21の開閉を制御するとともに検出部11でのセンサ検出結果から屋外の環境を示す屋外の環境情報を生成する室内制御部22とを備える。また、室内装置20は、通信線30を介して室外装置10と双方向通信を行う第1の通信部である室内通信部23と、室内装置20内の各構成部を動作させるための制御電源を生成する室内電源回路24と、無線によりリモコン40と双方向通信を行う第2の通信部であるリモートコントローラ用通信部25と、を備える。
リモコン用通信部25と室内制御部22とは、通信可能に接続されている。室内制御部22と室内通信部23とは、通信可能に接続されている。本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70において、室内装置20は、環境情報取得指示情報において指定された時間帯に室外装置10を起動して環境情報を生成するために、常時起動している。
電源リレー21は、電源線60における商用交流電源50と室外装置10との間に配置されている。電源リレー21は、開閉することにより商用交流電源50から室外装置10への電力の供給の有無を切り替えることができる。電源リレー21が閉じている場合には、商用交流電源50から室外装置10に電力が供給される。電源リレー21が開いている場合には、商用交流電源50から室外装置10に電力が供給されない。電源リレー21の開閉は室内制御部22により制御される。
室内制御部22は、リモコン40から送信される環境情報取得指示情報に基づいて電源リレー21の開閉を制御することによって、商用交流電源50から室外装置10への通電の有無を制御する。すなわち、室内制御部22は、電源リレー21の開閉を制御することにより室外装置10への給電を制御する室外装置給電制御部としての機能を有する。
また、室内制御部22は、検出部11でのセンサ検出結果に基づいて屋外の環境情報を生成し、生成された環境情報をリモコン40の表示部に表示させる制御を行う。屋外の環境情報の生成においては、検出部11でのセンサ検出結果がそのまま用いられる場合と、検出部11でのセンサ検出結果を分析して生成される場合とがある。すなわち、室内制御部22は、センサ検出結果から屋外の環境情報を生成する環境情報生成部としての機能を有する。屋外の環境情報としては、気温、湿度、風速、気圧、日射量、花粉、微小粒子状物質および雨滴といった項目の量または分布が例示される。
環境情報取得指示情報は、屋外の環境情報の取得を指示する指示情報であり、リモコン40を介してユーザから室内装置20に入力される。環境情報取得指示情報は、取得する屋外の環境情報を指定する種類情報と、屋外の環境情報を取得する時間帯を指定する時間帯情報と、を含む。時間帯情報は、屋外の環境情報の取得の開始時刻と終了時刻とを含む時間情報である。
また、室内制御部22は、室外装置10を起動させた後、検出指示情報を、室内通信部23を介して室外装置10に送信する。検出指示情報は、室外装置10に対して屋外の環境状態の検出を指示する指示情報である。また、検出指示情報は、屋外の環境状態を検出するセンサ11Sを指定するセンサ指定情報を含む。センサ指定情報は、環境情報取得指示情報に含まれる種類情報に対応したセンサ11Sを示す情報である。すなわち、検出指示情報は、室外装置10に屋外の環境状態の検出を指示するとともに、稼働するセンサを指定する。
室内制御部22は、時計を有しており、環境情報取得指示情報を受信すると、環境情報取得指示情報に含まれる時間帯情報により指定された開始時刻の10分前の時間を、実際に屋外の環境情報の取得を開始する起動時刻として室内制御部22内に設定する。すなわち、起動時刻は、時間帯情報で指定された開始時刻よりも既定の前倒し時間だけ前の時刻が設定される。本実施の形態1において、既定の前倒し時間は、室内装置20の制御による室外装置10の起動から、室内制御部22が屋外の環境状態を取得し、屋外の環境情報を生成するために必要十分な時間である。すなわち、既定の前倒し時間は、室内制御部22の制御により非給電状態の室外装置10に給電を開始してから屋外の環境情報を生成するために必要十分な時間である。
室内通信部23は、室外装置10に対して屋外の環境状態の検出を指示する検出指示情報を室内制御部22から受信する。室内通信部23は、受信した検出指示情報を、通信線30を介して室外装置10に出力する。また、室内通信部23は、室外装置10の室外通信部13からセンサ検出結果を受信する。室内通信部23は、受信したセンサ検出結果を室内制御部22に出力する。
室内制御部22は、室外制御部12と同様に、図2に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。室内制御部22を構成する各構成要素が図2に示す処理回路により実現される場合、室内制御部22を構成する各構成要素は、プロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、室内制御部22の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。また、室内通信部23を、同様にプロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現されるように構成してもよい。
室内電源回路24は、電源線60により外部電源である商用交流電源50と接続されている。室内電源回路24は、商用交流電源50から電源線60により供給される交流電力から、室内装置20内の各構成部を動作させるための電力である制御電源を生成する。室内電源回路24は、室内制御部22、室内通信部23およびリモコン用通信部25と、生成した制御電源を給電可能に接続されている。なお、図1においては、室内装置20内の電源線の一部の図示を省略している。
リモコン用通信部25は、無線によりリモコン40と双方向通信を行う。リモコン用通信部25は、ユーザからの指示情報をリモコン40から受信する。リモコン用通信部25は、受信したユーザからの指示情報を室内制御部22に出力する。また、リモコン用通信部25は、屋外の環境情報を室内制御部22から受信する。リモコン用通信部25は、受信した屋外の環境情報をリモコン40に送信する。
リモコン40は、ユーザからの指示情報の入力を受け付ける入力部41と、室内装置20のリモコン用通信部25から送信された屋外の環境情報を表示する表示部42と、無線通信により室内装置20のリモコン用通信部25と双方向通信を行うリモートコントローラ通信部43と、を備える。
入力部41は、ユーザから環境情報の取得についての指示情報を受け付ける。入力部41は、受け付けた指示情報をリモコン通信部43に出力する。
表示部42は、入力部41が受け付けた各種情報、および室内装置20から送信された屋外の環境情報を表示する。また、表示部42は、屋外の環境情報を表示部42に表示した場合に、音または振動を発して屋外の環境情報が通知されたことをユーザに通知する。
リモコン通信部43は、入力部41から環境情報取得指示情報を受信する。リモコン通信部43は、受信した指示情報を室内装置20のリモコン用通信部25に送信する。また、リモコン通信部43は、室内装置20のリモコン用通信部25から屋外の環境情報を受信する。リモコン通信部43は、受信した屋外の環境情報を表示部42に送信する。
つぎに、本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70の動作について説明する。まず、室内装置20による室外装置10の起動処理について説明する。図3は、本発明の実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70の室内装置20における室外装置10の起動処理を示すフローチャートである。
まず、室内装置20が起動しており、室外装置10が起動していない状態において、リモコン40の入力部41に種類情報と時間帯情報とを含む環境情報取得指示情報が入力される。環境情報取得指示情報は、リモコン40のリモコン通信部43を介して室内装置20のリモコン用通信部25に送信される。リモコン用通信部25は、リモコン通信部43から送信された環境情報取得指示情報を受信して室内制御部22に送信する。
室内制御部22は、環境情報取得指示情報を受信すると、ステップS10において、環境情報取得指示情報に含まれる時間帯情報を参照して環境情報を取得する開始時刻を更新するか否かを判定する。室内制御部22は、時間帯情報に指定された開始時刻が、前回に受信した環境情報取得指示情報の時間帯情報により指定されて記憶している開始時刻と異なる場合に、開始時刻を更新すると判定する。室内制御部22は、時間帯情報に指定された開始時刻が、記憶している開始時刻と同じ場合には、開始時刻の更新は行わない。
環境情報を取得する開始時刻を更新すると判定された場合、すなわちステップS10においてYesの場合は、ステップS20において室内制御部22は、開始時刻を更新して記憶し、時間帯情報に含まれる開始時刻の10分前の時刻を起動時刻として室内制御部22に記憶してステップS30に進む。一方、環境情報を取得する開始時刻を更新しないと判定された場合、すなわちステップS10においてNoの場合は、室内制御部22はステップS30に進む。
ステップS30において室内制御部22は、現在が室内制御部22に記憶された起動時刻であるか否かを判定する。現在時刻が室内制御部22に記憶された起動時刻でないと判定された場合、すなわちステップS30においてNoの場合は、室内制御部22は、ステップS10に戻る。
現在時刻が室内制御部22に記憶された起動時刻であると判定された場合、すなわちステップS30においてYesの場合は、ステップS40において室内制御部22は、室外装置10が通電状態であるか否かを判定する。ここで、室外装置10が通電状態であるか否かを判定するのは、屋外の環境情報を取得する目的以外の他の目的によりユーザが室外装置10を起動させている場合があるからである。室内制御部22は、電源リレー21よりも室外装置10側の電源線60に設置された電流計26における電流の有無の検出結果により、室外装置10が通電状態であるか否かを判定する。室外装置10が通電状態であると判定された場合、すなわちステップS40においてYesの場合は、室内制御部22はステップS50に進む。
室外装置10が通電状態でないと判定された場合、すなわちステップS40においてNoの場合は、ステップS60において室内制御部22は、電源リレー21を閉鎖して短絡させるために閉鎖指示信号を電源リレー21に送信する。電源リレー21は、閉鎖指示信号を受信すると閉状態へ移行する。これにより、電源線60を介して商用交流電源50から室外装置10に通電が行われる。電源リレー21は、室内制御部22から閉鎖指示信号を受信している間のみ閉状態となる。
ステップS50において室内制御部22は、室外装置10と室内装置20との間の通信を確立する制御を行う。室内通信部23は、室内制御部22の制御により室外装置10の室外通信部13との間の通信を確立する。以上の処理が行われることにより、室内装置20の制御により室外装置10に電源を供給して室外装置10を起動させる処理が行われる。ユーザにより室外装置10が起動され、室外装置10と室内装置20との間の通信が既に確立されている場合には、室内制御部22はステップS50を省略する。
つぎに、室内装置20が室外装置10を起動後、室外装置10を停止させるまでの動作について説明する。図4は、本発明の実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70における室外装置10の起動後、室外装置10を停止させるまでの室内装置20の処理を示すフローチャートである。
室外装置10の起動後、ステップS110において室内制御部22は、室内通信部23および室外装置10の室外通信部13を介して室外装置10の室外制御部12に検出指示情報を送信する。室外制御部12は、検出指示情報を受信すると、検出指示情報に従って屋外の環境情報に対応した屋外の環境状態を検出する。そして、室外制御部12は、屋外の環境状態の検出結果であってセンサ11Sにおける検出結果であるセンサ検出結果を、室外通信部13および室内装置20の室内通信部23を介して室内制御部22に送信する。
室内制御部22は、ステップS120において室外装置10からセンサ検出結果、すなわち屋外の環境状態の検出結果を受信して取得する。そして、ステップS130において室内制御部22は、受信したセンサ検出結果に基づいて屋外の環境情報を生成し、記憶する。屋外の環境情報は、検出された屋外の環境状態の種類ごとに生成される。
つぎに、ステップS140において室内制御部22は、屋外の環境情報を生成した時刻が、ユーザが指定した時間帯、すなわち環境情報取得指示情報に含まれる時間帯情報で指定された時間帯であるか否かを判定する。屋外の環境情報を生成した時刻が時間帯情報で指定された時間帯でないと判定された場合、すなわちステップS140においてNoの場合は、室内制御部22は、ステップS110に戻る。
ここで、室外装置10は、ユーザが環境情報取得指示情報の時間帯情報で指定した開始時刻よりも10分早く起動されている。このため、屋外の環境情報が生成された時刻が、ユーザが指定した開始時刻よりも早い時刻となる可能性がある。そこで、屋外の環境情報が生成された時刻が、ユーザが指定した時間帯でない場合には、室内制御部22は、ステップS110の検出指示情報の送信からステップS130の屋外の環境情報の生成までの処理を繰り返す。
一方、屋外の環境情報を生成した時刻が時間帯情報で指定された時間帯であると判定された場合、すなわちステップS140においてYesの場合は、ステップS150において室内制御部22は、生成した屋外の環境情報を、リモコン用通信部25を介してリモコン40のリモコン通信部43へ送信する。屋外の環境情報を受信したリモコン40は、屋外の環境情報を表示部42に表示するとともに、音または振動を発して屋外の環境情報が通知されたことをユーザに通知する。
屋外の環境情報の送信後、ステップS160において室内制御部22は、現在の時刻が、ユーザが指定した終了時刻に達したか、すなわち環境情報取得指示情報に含まれる時間帯情報で指定された終了時刻に達したか否かを判定する。現在の時刻が時間帯情報で指定された終了時刻に達していないと判定された場合、すなわちステップS160においてNoの場合は、室内制御部22は、ステップS110に戻り、現在の時刻が時間帯情報で指定された終了時刻に達するまで、ステップS110の検出指示情報の送信からステップS150の屋外の環境情報の送信までの処理を繰り返す。そして、時間帯情報で指定された時間帯においてステップS110の検出指示情報の送信からステップS160の判定を繰り返すことにより、周期的に屋外の環境情報をユーザに提示することができる。
一方、現在の時刻が時間帯情報で指定された終了時刻に達したと判定された場合、すなわちステップS160においてYesの場合は、ステップS170において室内制御部22は、電源リレー21を開放させるために電源リレー21への閉鎖指示信号の送信を停止する。電源リレー21は、閉鎖指示信号の送信が停止されると開状態へ移行する。これにより、電源線60を介した商用交流電源50から室外装置10への通電が遮断され、室外装置10が自動的に停止する。
以上の処理が繰り返し行われることにより、本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70は、指定された開始時刻に対応した起動時刻で室外装置10の起動後、屋外の環境情報が生成され、指定された終了時刻になると室外装置10が自動で停止される。すなわち、本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70の室外装置10は、室内制御部22で設定された起動時刻から時間帯情報で指定された終了時刻の間に電源が供給されて稼働し、つぎの起動時刻までの間は電源の供給が停止されている。これにより、本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70は、室外装置10が稼働していない間の電力を削減することができる。
つぎに、室外装置10の起動後、室外装置10が屋外の環境状態を検出して室内装置20に送信するまでの動作について説明する。図5は、本発明の実施の形態1にかかる室外装置10における起動後の屋外の環境状態の取得処理を示すフローチャートである。
室内制御部22は、室外装置10の起動後、室内通信部23および室外装置10の室外通信部13を介して室外装置10の室外制御部12に検出指示情報を送信する。ステップS210において室外制御部12は、検出指示情報を受信する。ステップS220において室外制御部12は、検出指示情報に含まれる種類情報に従って、種類情報に指定されたセンサ11Sを起動させる。そして、ステップS230においてセンサ11Sが、屋外の環境状態の検出を開始する。そして、センサ11Sで検出されたセンサ検出結果は、室外制御部12に送信される。
ステップS240において室外制御部12は、種類情報において指定された環境情報に対応した全ての屋外の環境状態のセンサ検出結果を取得したか否かを判定する。種類情報において指定された環境情報に対応した全ての屋外の環境状態のセンサ検出結果を取得していないと判定された場合、すなわちステップS240においてNoの場合は、室外制御部12は、ステップS240に戻る。
種類情報において指定された環境情報に対応した屋外の環境状態のセンサ検出結果を取得したと判定された場合、すなわちステップS240においてYesの場合は、ステップS250において室外制御部12は、取得したセンサ検出結果を、室外通信部13および室内装置20の室内通信部23を介して室内制御部22に送信する。室外制御部12は、取得したセンサ検出結果を、記憶する。以上の処理が繰り返し行われることにより、ユーザに指定された屋外の環境情報に対応した屋外の環境状態が検出され、室内制御部22に送信される。
以上の処理が検出指示情報に従って繰り返し行われることにより、本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70は、室外装置10が稼働している場合も、検出部11における複数のセンサ11Sからセンサ11Sごとに屋外の環境状態を検出するか否かを選択できる。これにより、本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70は、屋外の環境状態の検出が不要なセンサ11Sを稼働させるための電力を削減することができ、消費電力を削減することができる。
なお、屋外の環境情報は、リモコン40の表示部42で表示する代わりに、室内装置20に設けられた表示部に表示させてもよく、リモコン40の表示部42と室内装置20の表示部との両方に表示させてもよい。
また、上記においては、既定の前倒し時間を10分としたが、前倒し時間は10分に限定されず、屋外情報通知装置70の処理速度に対応して適宜設定されればよい。
また、上記においては、室内通信部23とは別にリモコン通信部43を設けた場合について示したが、室内通信部23がリモコン通信部43の機能を兼ねてもよい。
上述したように、本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70は、屋外の環境状態の検出が必要な時間に、室内装置20の制御により室外装置10が自動で起動されて稼働する。そして、室外装置10は、屋外の環境状態の検出が必要ない時間には、電源の供給が停止されている。すなわち、本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70は、室外装置10を稼働させる必要のある時間に室外装置10に電源が供給されるため、室外装置10が稼働する必要のない時間における室外装置10への電源の供給に起因した不要な電力消費を削減することができる。
また、本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70は、検出部11における複数のセンサ11Sから稼働させるセンサ11Sを選択できる。これにより、本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70は、屋外の環境状態を検出させるセンサ11Sのみを稼働させることができ、センサ11Sの稼働による消費電力を低減することができる。
また、本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70は、指定した時間帯に自動で屋外の環境情報がリモコン40に通知されて表示される。すなわち、本実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70は、ユーザがリモコン40を操作した時点での屋外の環境情報を取得するのではなく、ユーザがあらかじめ指定した時間に屋外の環境情報の通知を受けることができる。このため、ユーザが屋外の環境情報を取得したいときに、リモコン40を操作できない状況においても、自動で屋外の環境情報を取得でき、また、屋外の環境情報の取得忘れを防止することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、室外装置10から取得した屋外の環境状態の検出結果に基づいて室内装置20が屋外の環境情報を生成し、リモコン40へ送信してユーザに提示する場合について説明した。本実施の形態2では、周期的に屋外の環境情報をユーザに提示するのではなく、当日分の屋外の環境情報と前日分の屋外の環境情報との差が大きい場合に屋外の当日の環境情報をユーザに提示する。
図6は、本発明の実施の形態2にかかる屋外情報通知装置80の構成を示すブロック図である。本実施の形態2にかかる屋外情報通知装置80の構成が実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70の構成と異なる点は、既定の時間帯ごとに当日と前日との2日分の屋外の環境情報を記憶できる領域を持つ記憶部27を室内装置20が備える点である。したがって、本実施の形態2にかかる屋外情報通知装置80は、実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70と同じ効果に加えて、記憶部27を備えることによる効果を有する。
図7は、本発明の実施の形態2にかかる屋外情報通知装置80における記憶部27に記憶される比較用情報のデータ構造を示す図である。図7に示すように、比較用情報は、当日分の比較用情報である当日分情報27tと、前日分の比較用情報である前日分情報27yと、を有する。当日分情報27tおよび前日分情報27yは、屋外の環境情報の種類ごとに記憶されている。
当日分情報27tは、当日に屋外の環境情報を生成した時間帯を示す時間帯情報27Ttと、当日に生成した屋外の環境情報である当日分環境情報27Dtと、を有する。前日分情報27yは、前日に屋外の環境情報を生成した時間帯を示す時間帯情報27Tyと、前日に生成した屋外の環境情報である前日分環境情報27Dyと、を有する。時間帯情報27Ttと時間帯情報27Tyとは、同一の時間帯が24時間表示で記憶される。図7に示す例では、10分間の時間帯ごとに1回、屋外の環境情報が生成されて記憶される場合について示している。図7において、環境情報1t、環境情報2t・・・は、当日に生成されて記憶された当日分環境情報27Dtである。図7において、環境情報1y、環境情報2y・・・は、前日に生成されて記憶された前日分環境情報27Dyである。
つぎに、本実施の形態2にかかる屋外情報通知装置80の動作について説明する。ここで、室内装置20による室外装置10の起動処理の手順は、図3のフローチャートで示される実施の形態1での起動処理の手順と同じであるため説明を省略する。また、室外装置10の起動後、室外装置10が屋外の環境状態を検出して室内装置20に送信するまでの処理の手順は、図5のフローチャートで示される実施の形態1での処理の手順と同じであるため説明を省略する。
以下では、室内装置20が室外装置10を起動後、室外装置10を停止させるまでの動作について説明する。図8は、本発明の実施の形態2にかかる屋外情報通知装置80における室外装置10の起動後、室外装置10を停止させるまでの室内装置20の処理を示すフローチャートである。図8においては、図4と同じ手順については、同じステップ番号を付している。
室外装置10の起動後、室内制御部22が室外装置10の室外制御部12に検出指示情報を送信するステップS110から、室内制御部22が屋外の環境情報を生成した時刻が、ユーザが指定した時間帯であるか否かを判定するステップS140までの処理、およびステップS140においてNoの場合の処理は、図4に示したフローチャートの処理と同じであるため説明を省略する。
屋外の環境情報が生成された時刻が時間帯情報で指定された時間帯であると判定された場合、すなわちステップS140においてYesの場合は、ステップS142において室内制御部22は、記憶部27に記憶された当日分情報27tにおいて、屋外の環境情報が生成された時刻が含まれる時間帯の当日分環境情報27Dtを特定する。この時点で特定された当日分環境情報27Dtは、実際には前日分の屋外の環境情報である。そこで、室内制御部22は、特定した当日分環境情報27Dtを前日分情報27yにおける同一時間帯の前日分環境情報27Dyとしてコピーして記憶部27に記憶させる。そして、室内制御部22は、生成した屋外の環境情報を、特定した当日分環境情報27Dtとしてコピーして記憶部27に記憶させる。屋外の環境情報のコピーの処理は、複数の屋外の環境情報の各々について行われる。
図7において、屋外の環境情報が生成された時刻が8:00だった場合、当日分環境情報27Dtである環境情報49tは、前日分環境情報27Dyである環境情報49yとしてコピーされて記憶部27に記憶される。そして、ステップS130において生成された屋外の環境情報が、新たな環境情報49tとして記憶部27に記憶される。ここで、同日において同じ時間帯に対しては1回のみ屋外の環境情報が生成され、当日分環境情報27Dtとして記憶部27に記憶される。したがって、同日に同じ時間帯の当日分環境情報27Dtの複数回の上書きはされない。
つぎに、ステップS144において室内制御部22は、生成されて当日分環境情報27Dtとして記憶部27に記憶された当日分の屋外の環境情報と、前日分情報27yにおける前日の同じ時間帯の同一種類の屋外の環境情報である前日分環境情報27Dyとを比較する。そして、室内制御部22は、当日分の屋外の環境情報と前日分の同じ時間帯の屋外の環境情報との差が既定の基準値以上であるか否かを判定する。既定の基準値は、あらかじめ室内制御部22に記憶されている。当日分の屋外の環境情報と前日分の同じ時間帯の屋外の環境情報との差が既定の基準値未満であると判定された場合、すなわちステップS144においてNoの場合は、室内制御部22は、ステップS110に戻る。
一方、当日分の屋外の環境情報と前日分の同じ時間帯の屋外の環境情報との差が既定の基準値以上であると判定された場合、すなわちステップS144においてYesの場合は、ステップS150において室内制御部22は、生成した屋外の環境情報を、リモコン用通信部25を介してリモコン40のリモコン通信部43へ送信する。屋外の環境情報を受信したリモコン40は、屋外の環境情報を表示部42に表示するとともに、音または振動を発して屋外の環境情報が通知されたことをユーザに通知する。このように、当日分の屋外の環境情報と前日分の同じ時間帯の屋外の環境情報との差が既定の基準値以上であると判定された場合に、屋外の環境情報をリモコン40の表示部42に表示させてユーザに通知することにより、当日分と前日分との屋外の環境情報の差が大きい場合に、現在の屋外の環境情報をユーザに通知することができる。これにより、ユーザは、前日からの屋外の環境情報の差が大きい場合に、環境の急激な変化に対応し、備えることができる。
一例として、屋外の環境情報が気温である場合、ステップS144において室内制御部22は、生成されて当日分環境情報27Dtとして記憶部27に記憶された当日分の気温の情報と、前日の同じ時間帯の前日分環境情報27Dyとして記憶部27に記憶された気温の情報とを比較する。そして、室内制御部22は、当日の気温と前日の同じ時間帯の気温との差が5℃以上であるか否かを判定する。当日の気温と前日の同じ時間帯の気温との差が5℃未満であると判定された場合、すなわちステップS144においてNoの場合は、室内制御部22は、ステップS110に戻る。
一方、当日の気温と前日の同じ時間帯の気温との差が5℃以上であると判定された場合、すなわちステップS144においてYesの場合は、ステップS150において室内制御部22は、生成した気温の情報を、リモコン用通信部25を介してリモコン40のリモコン通信部43へ送信する。この場合、当日と前日との気温の差が大きいか否かを判定する既定の基準値として、「5℃」が室内制御部22に記憶されている。
また、他の例として、屋外の環境情報が湿度であれば、当日と前日との湿度の差が大きいか否かを判定する既定の基準値として「20%」が室内制御部22に記憶されている。そして、当日の湿度と前日の同じ時間帯の湿度との差が20%以上であると判定された場合、すなわちステップS144においてYesの場合は、ステップS150において室内制御部22は、生成した湿度の情報を、リモコン用通信部25を介してリモコン40のリモコン通信部43へ送信する。
上記のように、室内制御部22は、記憶部27に記憶された当日分および前日分における同一種類および同一時間帯における屋外の環境情報を比較し、当日分と前日分との屋外の環境情報の差が既定の条件に該当する場合に、当日分の屋外の環境情報をリモートコントローラ40に送信する。
屋外の環境情報を送信した後の処理は、実施の形態1で示した図4と同じであるため、説明を省略する。ただし、ここでは10分間の時間帯ごとに1回、屋外の環境情報が生成されて記憶されるため、ステップS160においてNoの場合に、ステップS110において室内装置20が次回の検出指示情報を送信するのは10分後とされる。
なお、上記においては、温度差または湿度差が基準値以上である場合に当日分の屋外の環境情報をリモートコントローラ40に送信する場合について示したが、既定の条件は用途に応じて適宜設定されればよい。一例として、冬であれば、気温の差が基準値以下である場合に当日分の屋外の環境情報をリモートコントローラ40に送信してもよい。
また、室内制御部22は、当日分の屋外の環境情報をリモートコントローラ40に送信する際に、当日分の屋外の環境情報と前日分の屋外の環境情報との差の情報を併せて送信してもよい。
上述したように、本実施の形態2にかかる屋外情報通知装置80は、実施の形態1にかかる屋外情報通知装置70と同様に、室外装置10が稼働する必要のない時間における室外装置10への電源の供給に起因した不要な電力消費を削減することができ、またセンサ11Sの稼働による消費電力を低減することができる。
また、本実施の形態2にかかる屋外情報通知装置80は、同じ時間帯における当日分と前日分との屋外の環境情報を比較することで屋外の環境情報の大きな変化を検出した場合に屋外の環境情報をユーザへ通知する。これにより、ユーザは、環境の急激な変化に対応し、備えることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。