以下に、図面に基づいて、本実施形態に係るMRI装置について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るMRI装置の構成を示す図である。図1に示すように、このMRI装置100は、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2、傾斜磁場電源3、寝台4、寝台制御部5、送信RFコイル6、送信部7、受信RFコイル8、受信部9、シーケンス制御部10、及び計算機システム20を備える。
静磁場磁石1は、中空の円筒形状に形成された磁石であり、内部の空間に一様な静磁場を発生する。この静磁場磁石1としては、例えば永久磁石、超伝導磁石等が使用される。
傾斜磁場コイル2は、中空の円筒形状に形成されたコイルであり、静磁場磁石1の内側に配置される。この傾斜磁場コイル2は、互いに直交するx,y,zの各軸に対応する3つのコイルが組み合わされて形成されており、これら3つのコイルは、後述する傾斜磁場電源3から個別に電流供給を受けて、x,y,zの各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を発生させる。なお、z軸方向は、静磁場と同方向とする。傾斜磁場電源3は、傾斜磁場コイル2に電流を供給する。
ここで、傾斜磁場コイル2によって発生するx,y,z各軸の傾斜磁場は、例えば、スライス選択用傾斜磁場Gss、位相エンコード用傾斜磁場Gpe及びリードアウト用傾斜磁場Groにそれぞれ対応する。スライス選択用傾斜磁場Gssは、任意に撮像断面を決めるために利用される。位相エンコード用傾斜磁場Gpeは、空間的位置に応じて磁気共鳴信号の位相を変化させるために利用される。リードアウト用傾斜磁場Groは、空間的位置に応じて磁気共鳴信号の周波数を変化させるために利用される。
寝台4は、被検体Pが載置される天板4aを備え、後述する寝台制御部5による制御のもと、被検体Pが載置された状態で天板4aを傾斜磁場コイル2の空洞(撮像口)内へ挿入する。通常、この寝台4は、長手方向が静磁場磁石1の中心軸と平行になるように設置される。寝台制御部5は、制御部26による制御のもと、寝台4を制御する装置であり、寝台4を駆動して、天板4aを長手方向及び上下方向へ移動する。
送信RFコイル6は、傾斜磁場コイル2の内側に配置され、送信部7から供給される高周波パルス電流によりRF(Radio Frequency)パルス(高周波磁場パルス)を発生する。送信部7は、ラーモア周波数に対応する高周波パルス電流を送信RFコイル6に供給する。受信RFコイル8は、傾斜磁場コイル2の内側に配置され、上記のRFパルスの影響によって被検体Pから放射される磁気共鳴信号を受信する。この受信RFコイル8は、磁気共鳴信号を受信すると、その磁気共鳴信号を受信部9へ出力する。
受信部9は、受信RFコイル8から出力される磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴(Magnetic Resonance:MR)信号データを生成する。この受信部9は、受信RFコイル8から出力される磁気共鳴信号をデジタル変換することによってMR信号データを生成する。このMR信号データには、前述したスライス選択用傾斜磁場Gss、位相エンコード用傾斜磁場Gpe及びリードアウト用傾斜磁場Groによって、位相エンコード方向、リードアウト方向、スライスエンコード方向の空間周波数の情報が対応付けられてk空間に配置される。そして、MR信号データを生成すると、受信部9は、そのMR信号データをシーケンス制御部10へ送信する。
シーケンス制御部10は、計算機システム20から送信されるシーケンス実行データに基づいて、傾斜磁場電源3、送信部7及び受信部9を駆動することによって、被検体Pのスキャンを実行する。ここでいうシーケンス実行データとは、傾斜磁場電源3が傾斜磁場コイル2に供給する電源の強さや電源を供給するタイミング、送信部7が送信RFコイル6に送信するRF信号の強さやRF信号を送信するタイミング、受信部9が磁気共鳴信号を検出するタイミングなど、被検体Pのスキャンを実行するための手順を示すパルスシーケンスを定義した情報である。なお、シーケンス制御部10は、シーケンス実行データに基づいて傾斜磁場電源3、送信部7及び受信部9を駆動した後に、受信部9からMR信号データが送信されると、そのMR信号データを計算機システム20へ転送する。
計算機システム20は、MRI装置100の全体制御を行う。例えば、計算機システム20は、MRI装置100が有する各部を駆動することで、被検体Pのスキャンや画像再構成などを行う。この計算機システム20は、インタフェース部21、画像再構成部22、記憶部23、入力部24、表示部25及び制御部26を有する。
インタフェース部21は、シーケンス制御部10との間で授受される各種信号の入出力を制御する。例えば、このインタフェース部21は、シーケンス制御部10に対してシーケンス実行データを送信し、シーケンス制御部10からMR信号データを受信する。MR信号データを受信すると、インタフェース部21は、各MR信号データを被検体Pごとに記憶部23に格納する。
画像再構成部22は、記憶部23によって記憶されたMR信号データに対して、後処理、すなわちフーリエ変換等の再構成処理を施すことによって、被検体P内における所望核スピンのスペクトラムデータ又は画像データを生成する。また、画像再構成部22は、生成したスペクトラムデータ又は画像データを被検体Pごとに記憶部23に格納する。
記憶部23は、後述する制御部26によって実行される処理に必要な各種データや各種プログラムなどを記憶する。例えば、記憶部23は、インタフェース部21によって受信されたMR信号データや、画像再構成部22によって生成されたスペクトラムデータや画像データなどを、被検体Pごとに記憶する。この記憶部23は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)などの半導体メモリ素子や、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置である。
入力部24は、操作者からの各種指示や情報入力を受け付ける。この入力部24としては、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、モード切替スイッチ等の選択デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスを適宜に利用可能である。
表示部25は、制御部26による制御のもと、スペクトラムデータあるいは画像データ等の各種の情報を表示する。この表示部25としては、液晶表示器などの表示デバイスを利用可能である。
制御部26は、図示していないCPU(Central Processing Unit)やメモリ等を有し、MRI装置100の全体制御を行う。この制御部26は、例えば、入力部24を介して操作者から入力される撮像条件に基づいて各種のシーケンス実行データを生成し、生成したシーケンス実行データをシーケンス制御部10に送信することによってスキャンを制御する。また、制御部26は、スキャンの結果としてシーケンス制御部10からMR信号データが送られた場合に、そのMR信号データに基づいて画像を再構成するよう画像再構成部22を制御する。
以上、MRI装置100の構成について説明した。このような構成のもと、MRI装置100は、被検体の背骨が描出された画像から複数の椎間板を検出する機能を有する。従来、このような椎間板の自動検出では、画像に含まれる椎間板の全てが検出されるため、撮像対象とする椎間板の数を絞らなければ、撮像時間及び検査時間が長くなってしまう。そのため、一般的に、操作者は、椎間板が検出された後に、検出された椎間板の中から撮像のプロトコルに応じた数だけ撮像対象とする椎間板を選択していた。
これに対し、本実施形態に係るMRI装置100は、検出した複数の椎間板から撮像対象の椎間板を選択し、撮像対象の椎間板に関する撮像領域を表す情報と、他の椎間板に関する撮像領域を表す情報とを異なる表示態様で表示部に表示する。これにより、操作者が、撮像対象とする椎間板を容易に選択することができるようになる。以下、このようなMRI装置100について詳細に説明する。
図2は、第1の実施形態に係るMRI装置100の詳細な構成を示す機能ブロック図である。なお、図2では、図1に示した計算機システム20が有する各部のうち、インタフェース部21、記憶部23、入力部24、表示部25、及び制御部26を示している。
図2に示すように、記憶部23は、画像記憶部23aと、椎間板情報記憶部23bと、撮像条件記憶部23cと、患者情報記憶部23dとを有する。
画像記憶部23aは、画像再構成部22によって生成された画像データを記憶する。本実施形態では、画像記憶部23aは、少なくとも、被検体の背骨が描出された位置決め用サジタル像を記憶する。例えば、位置決め用サジタル像は、被検体の椎間板及び脊柱管を含むサジタル断面に平行であり、かつ、少なくとも椎間板を含んだサジタル像である。この位置決め用サジタル像は、例えば、FE(Field Echo)系のシーケンスなど、椎間板を椎体と比較して高い信号値で撮像可能なシーケンスによって撮像される。
椎間板情報記憶部23bは、被検体の背骨が描出された画像から検出された椎間板情報を記憶する。本実施形態では、椎間板情報記憶部23bは、画像記憶部23aによって記憶された位置決め用サジタル像から検出された椎間板情報を記憶する。ここでいう椎間板情報は、椎間板の位置及び向きを示す情報であり、例えば、椎間板の向きを示す第1のベクトルと、第1のベクトルの起点位置を示す座標又は第2のベクトル(所定の基準位置を起点とするベクトル)などによって表される。
撮像条件記憶部23cは、各種撮像法及び各種パルスシーケンスに関する撮像条件を撮像のプロトコルごとに記憶する。ここでいう撮像条件には、例えば、繰り返し時間(TR:Repetition Time)やエコー時間(TE:Echo Time)、マトリクス数、撮像領域の長さ、幅及び厚さ、撮像領域内のスライス枚数などの撮像パラメータが含まれる。また、撮像条件には、撮像法(スピンエコー法やEPI(Echo Planar Imaging)法などのパルスシーケンス種)や、脂肪抑制パルス、反転パルスなどのプリパルスの種類、数、順序、撮像領域の撮像順序などが含まれる。なお、椎間板を撮像する場合には、撮像条件には、撮像対象とする椎間板の数も含まれる。また、複数のスライスを含む撮像領域は、スライスグループ又はスラブとも呼ばれる。
患者情報記憶部23dは、被検体に関する患者情報を記憶する。ここでいう患者情報は、例えば、被検体の識別情報、氏名、年齢、身長、体重などである。
また、制御部26は、検出部26aと、選択部26bと、表示制御部26cと、受付部26dと、撮像制御部26eとを有する。
検出部26aは、被検体の背骨が描出された画像に基づいて、複数の椎間板ごとに各椎間板の位置及び向きを示す椎間板情報を検出する。本実施形態では、検出部26aは、画像記憶部23aに記憶されている位置決め用サジタル像に基づいて、椎間板情報を検出する。そして、検出部26aは、検出した椎間板情報を椎間板情報記憶部23bに記憶させる。ここで、検出部26aが用いる椎間板の検出方法としては、各種の方法を用いることが可能である。
例えば、検出部26aは、被検体の複数のサジタル像を用いた方法で椎間板情報を検出する。この方法では、検出部26aは、被検体の椎間板及び脊柱管を含むサジタル断面に平行であり、かつ、少なくとも椎間板を含む複数のサジタル像それぞれから背骨領域を抽出する。また、検出部26aは、抽出した複数の背骨領域それぞれから2次元の椎間板領域を抽出する。そして、検出部26aは、抽出した複数の2次元の椎間板領域に基づいて、複数のサジタル像にまたがる3次元の椎間板領域を抽出する。
選択部26bは、検出部26aによって検出された椎間板情報に基づいて、複数の椎間板の中から撮像対象の椎間板を選択する。本実施形態では、選択部26bは、撮像条件記憶部23cによって記憶された椎間板の数だけ撮像対象の椎間板を選択する。例えば、選択部26bは、検出部26aによって検出された椎間板情報に基づいて、位置決め用サジタル像に含まれる複数の椎間板のうち、上側(頭側)から、撮像条件記憶部23cによって記憶された椎間板の数だけ椎間板を選択する。または、選択部26bは、複数の椎間板のうち下側(足側)から椎間板を選択してもよいし、複数の椎間板のうち中央付近から椎間板を選択してもよい。さらに、選択部26bは、後述する受付部26dによって受け付けられた選択操作に応じて、撮像対象の椎間板を新たに選択する。
表示制御部26cは、検出部26aによって椎間板情報が検出された複数の椎間板について、選択部26bによって選択された撮像対象の椎間板に関する撮像領域を表す情報と、他の椎間板に関する撮像領域を表す情報とを異なる表示態様で表示部25に表示する。すなわち、表示制御部26cは、撮像対象の椎間板に関する撮像領域と、撮像対象でない椎間板に関する撮像領域とを区別して、表示部25に表示する。
図3は、第1の実施形態に係る表示制御部26cによって行われる撮像領域の表示の一例を示す図である。例えば、図3に示すように、表示制御部26cは、撮像対象の椎間板の数を表示するテキストボックス31と、撮像対象の椎間板を上に移動する指示を受け付けるためのボタン32と、撮像対象の椎間板を下に移動する指示を受け付けるためのボタン33と、位置決め用サジタル像34とを表示する。ここで、表示制御部26cは、撮像条件記憶部23cによって記憶された椎間板の数を取得し、取得した椎間板の数をテキストボックス31に表示する。
また、表示制御部26cは、位置決め用サジタル像34の上に、各椎間板に関する撮像領域を矩形状のグラフィックで表示する。このようなグラフィックは、ROI(Region Of Interest)とも呼ばれる。なお、図3では、撮像対象の椎間板の数を5つとした場合の例を示している。この場合に、例えば、表示制御部26cは、複数の椎間板のうち、撮像対象の椎間板に関するグラフィック35a〜35eと、撮像対象でない他の椎間板に関するグラフィック35f〜35iとを異なる表示態様で表示する。このとき、例えば、表示制御部26cは、グラフィックの色を変えてもよいし、線の太さや種類(実線と点線など)を変えてもよい。
撮像制御部26eは、選択部26bによって選択された撮像対象の椎間板に関する撮像領域のデータを収集するように、シーケンス制御部10を制御する。具体的には、撮像制御部26eは、撮像条件記憶部23cに記憶された撮像条件に基づいて、選択された撮像対象の椎間板に関する撮像領域のデータを収集するためのシーケンス実行データを生成し、生成したシーケンス実行データをシーケンス制御部10に送信する。
受付部26dは、撮像対象の椎間板を選択する選択操作を操作者から受け付ける。具体的には、受付部26dは、入力部24を介して、表示部25に表示されている椎間板に関する撮像領域を表す情報を選択する操作を受け付ける。例えば、受付部26dは、撮像対象の椎間板を選択する選択操作として、複数の椎間板の配置方向に沿った一方又は他方の向きを指定する操作を受け付ける。
この場合には、例えば、選択部26bは、受付部26dによって選択操作が受け付けられた場合に、当該選択操作が受け付けられる前に撮像対象として選択されていた椎間板に対して選択操作により指定された向きの側に位置する椎間板を含めて、選択操作により指定された向きの反対側に向かって、選択操作が受け付けられる前に撮像対象として選択されていた椎間板の数と同じ数だけ、撮像対象の椎間板を新たに選択する。すなわち、選択部26bは、検出部26aによって検出された椎間板の中で、最初に撮像対象として選択した椎間板の数を保ったまま、椎間板の配置方向に沿って、撮像対象の椎間板を移動させる。そして、表示制御部26cは、選択部26bによって撮像対象の椎間板が変更された場合には、それに応じて、各椎間板に関するグラフィックの表示態様を変更する。
図4は、第1の実施形態に係る受付部26d及び選択部26bによって行われる椎間板の再選択を説明するための図である。なお、図4に示すテキストボックス31、ボタン32及び33、位置決め用サジタル像34、グラフィック35a〜35iは、それぞれ図3に示したものと同じである。例えば、図4に示すように、受付部26dは、表示部25に表示されているボタン32又は33をマウスポインタ36などで指定する操作を操作者から受け付ける。
ここで、選択部26bは、例えば、図3に示した状態でボタン33(下に移動)が指定された場合には、図4に示すように、ボタン33が指定される前に撮像対象として選択されていたグラフィック35a〜35eそれぞれに対応する椎間板のすぐ下側に位置するグラフィック35fに対応する椎間板を含めて、上側に向かって、ボタン33が指定される前に撮像対象として選択されていた椎間板の数と同じ5つだけ、撮像対象の椎間板を新たに選択する。この結果、図4に示すように、グラフィック35b〜35fそれぞれに対応する椎間板が新たに撮像対象として選択される。そして、これに伴って、表示制御部26cは、撮像対象として新たに選択された椎間板に関するグラフィック35b〜35fを、撮像対象であることを示す表示態様で表示させ、それ以外の椎間板に関するグラフィック35a及び35g〜35iを、撮像対象でないことを示す表示態様で表示させる。選択部26b及び表示制御部26cは、操作者によってボタン33が指定されるたびに、同様の処理を行う。これにより、操作者によってボタン33が指定されるたびに、選択対象として選択された椎間板が、その数を一定に保ったまま下に移動することになる。
一方、選択部26bは、例えば、図4に示す状態でボタン32(上に移動)が指定された場合には、ボタン32が指定される前に撮像対象として選択されていたグラフィック35b〜35fそれぞれに対応する椎間板のすぐ上側に位置するグラフィック35aに対応する椎間板を含めて、上側に向かって、ボタン32が指定される前に撮像対象として選択されていた椎間板の数と同じ5つだけ、撮像対象の椎間板を新たに選択する。この結果、グラフィック35a〜35eそれぞれに対応する椎間板が新たに撮像対象として選択される。そして、これに伴って、表示制御部26cは、撮像対象として新たに選択された椎間板に関するグラフィック35a〜35eを、撮像対象であることを示す表示態様で表示させ、それ以外の椎間板に関するグラフィック35f〜35iを、撮像対象でないことを示す表示態様で表示させる。選択部26b及び表示制御部26cは、操作者によってボタン32が指定されるたびに、同様の処理を行う。これにより、操作者によってボタン32が指定されるたびに、選択対象として選択された椎間板が、その数を一定に保ったまま上に移動することになる。
このように、本実施形態では、受付部26dが、撮像対象の椎間板を選択する選択操作を操作者から受け付け、選択部26bが、受付部26dによって受け付けられた選択操作に応じて、撮像対象の椎間板を新たに選択する。これにより、操作者は、選択部26bによって椎間板が選択された後に、改めて椎間板を選択し直すことができる。また、撮像対象の椎間板を選択し直したときも同じ数の椎間板が選択されるので、撮像時間を維持したまま、椎間板を再選択することができる。
図5は、第1の実施形態に係るMRI装置100によって行われる撮像領域設定方法の処理手順を示すフローチャートである。図5に示すように、本実施形態に係るMRI装置100では、制御部26が、操作者から撮像領域の設定を開始する指示を受け付けると(ステップS101,Yes)、以下の処理を開始する。
まず、検出部26aが、被検体の背骨が描出された画像に基づいて、複数の椎間板ごとに各椎間板の位置及び向きを示す椎間板情報を検出する(ステップS102)。その後、選択部26bが、撮像条件記憶部23cによって記憶された撮像条件を取得し(ステップS103)、取得した撮像条件に含まれる椎間板の数だけ、撮像対象の椎間板を選択する(ステップS104)。
続いて、表示制御部26cが、複数の椎間板について、選択部26bによって選択された撮像対象の椎間板に関する撮像領域を表す情報と、他の椎間板に関する撮像領域を表す情報とを異なる表示態様で表示部25に表示する(ステップS105)。
その後、撮像対象の椎間板を選択する選択操作を受付部26dが受け付けた場合には(ステップS106,Yes)、選択部26bが、受付部26dによって受け付けられた選択操作に応じて撮像対象の椎間板を選択し直し(ステップS104)、表示制御部26cが、それに応じて、各椎間板に関する撮像領域を表す情報の表示態様を変更する(ステップS105)。こうして、撮像対象の椎間板を選択する選択操作を受付部26dが受け付けている間は、撮像対象の椎間板の選択及び撮像領域に関する情報の表示変更が繰り返される。
また、制御部26は、操作者から撮像領域の設定を終了する指示を受け付けるまでは、受付部26dによる椎間板の選択操作の受け付けを繰り返す(ステップS107,No)。そして、制御部26は、撮像領域の設定を終了する指示を受け付けた場合には(ステップS106,No〜ステップS107,Yes)、選択部26bが、その時点で選択している撮像対象の椎間板に関する撮像領域を撮像制御部26eに通知する。これにより、撮像制御部26eによって、撮像対象の椎間板に関する撮像領域のデータ収集が行われる。
上述したように、第1の実施形態に係るMRI装置100によれば、検出された複数の椎間板について、撮像対象の椎間板に関する撮像領域を表す情報と、他の椎間板に関する撮像領域を表す情報とが異なる表示態様で表示部に表示される。このため、操作者が、撮像対象とする椎間板を容易に選択することができるようになる。また、椎間板を撮像する検査において、撮像領域の設定に係る操作者の手間を減らすことができるため、検査スループットを向上させることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、検出に失敗した椎間板を補完する場合の例を説明する。なお、本実施形態に係るMRI装置の構成は、基本的には、図1及び2に示したものと同じであるが、検出部26aによって行われる処理が異なる。そのため、以下では、本実施形態に係る検出部26aによって行われる処理を中心に説明する。
本実施形態に係る検出部26aは、複数の椎間板に含まれる隣り合う椎間板の組ごとに椎間板の間隔の長さを算出し、算出した長さが基準値より大きい組があった場合に、当該組の椎間板の間の位置に対応する椎間板情報をさらに検出する処理を行う。
図6は、第2の実施形態に係るMRI装置100によって行われる撮像領域設定方法の処理手順を示すフローチャートである。図6に示すように、本実施形態に係るMRI装置100では、制御部26が、操作者から撮像領域の設定を開始する指示を受け付けると(ステップS201,Yes)、以下の処理を開始する。
まず、検出部26aが、被検体の背骨が描出された画像に基づいて、複数の椎間板ごとに各椎間板の位置及び向きを示す椎間板情報を検出する(ステップS202)。その後、検出部26aが、検出した椎間板情報に基づいて、椎間板の間隔の長さを算出する(ステップS203)。このとき、例えば、検出部26aは、スプライン補完等を利用して、検出した各椎間板の位置を近似曲線で滑らかに接続する。そして、検出部26aは、その近似曲線に沿って、隣り合う椎間板の組ごとに椎間板の間隔の長さを算出する。
続いて、検出部26aは、あらかじめ設定された基準値に基づいて、隣り合う椎間板の組ごとに、算出した間隔の長さを評価する(ステップS204)。このとき、例えば、検出部26aは、隣り合う椎間板の組ごとに、算出した間隔の長さを基準値と比較して、基準値より大きい組があるか否かを判定する。
そして、検出部26aは、間隔の長さが基準値より大きいと判定された組があった場合には、その組の間隔に存在しえる椎間板の数を算出する(ステップS205)。このとき、例えば、検出部26aは、間隔の長さが基準値以下であると判定された組における間隔の長さの平均値を算出する。そして、検出部26aは、算出した平均値で、間隔の長さが基準値より大きいと判定された組における間隔の長さを除算し、その商を、その間隔に存在しえる椎間板の数とする。
その後、検出部26aは、検出に失敗した椎間板の位置及び向きを算出する(ステップS206)。このとき、例えば、検出部26aは、算出した椎間板の数に近似曲線を分割し、分割した境界の位置を「検出に失敗した椎間板の位置」として算出する。また、検出部26aは、分割した境界の位置で近似曲線に直交する平面の向きを「検出に失敗した椎間板の向き」として算出する。そして、検出部26aは、算出した位置及び向きを示す情報を椎間板情報記憶部23bにさらに記憶させる。これにより、検出に失敗した椎間板の位置及び向きを示す椎間板情報が検出されることになる。
その後、選択部26bが、撮像条件記憶部23cによって記憶された撮像条件を取得し(ステップS207)、取得した撮像条件に含まれる椎間板の数だけ、撮像対象の椎間板を選択する(ステップS208)。
続いて、表示制御部26cが、複数の椎間板について、選択部26bによって選択された撮像対象の椎間板に関する撮像領域を表す情報と、他の椎間板に関する撮像領域を表す情報とを異なる表示態様で表示部25に表示する(ステップS209)。
その後、撮像対象の椎間板を選択する選択操作を受付部26dが受け付けた場合には(ステップS210,Yes)、選択部26bが、受付部26dによって受け付けられた選択操作に応じて撮像対象の椎間板を選択し直し(ステップS208)、表示制御部26cが、それに応じて、各椎間板に関する撮像領域を表す情報の表示態様を変更する(ステップS209)。こうして、撮像対象の椎間板を選択する選択操作を受付部26dが受け付けている間は、撮像対象の椎間板の選択及び撮像領域に関する情報の表示変更が繰り返される。
また、制御部26は、操作者から撮像領域の設定を終了する指示を受け付けるまでは、受付部26dによる椎間板の選択操作の受け付けを繰り返す(ステップS211,No)。そして、制御部26は、撮像領域の設定を終了する指示を受け付けた場合には(ステップS210,No〜ステップS211,Yes)、選択部26bが、その時点で選択している撮像対象の椎間板に関する撮像領域を撮像制御部26eに通知する。これにより、撮像制御部26eによって、撮像対象の椎間板に関する撮像領域のデータ収集が行われる。
図7は、第2の実施形態に係る表示制御部26cによって行われる撮像領域の表示の一例を示す図である。例えば、図7に示すように、表示制御部26cは、図3に示した例と同様に、テキストボックス31と、ボタン32と、ボタン33と、位置決め用サジタル像34とを表示する。また、表示制御部26cは、位置決め用サジタル像34の上に、各椎間板に関する撮像領域を矩形状のグラフィックで表示する。なお、図7では、撮像対象の椎間板の数を5つとした場合の例を示している。
ここで、例えば、検出部26aによって、被検体の背骨が描出された画像に基づいて、図7に示すグラフィック45a〜45gそれぞれに対応する椎間板の椎間板情報が検出され、その後、検出に失敗した椎間板の椎間板情報として、グラフィック45h及び45iそれぞれに対応する椎間板の椎間板情報が検出されたとする。また、例えば、選択部26bによって、図7に示すグラフィック45a〜45iそれぞれに対応する椎間板の中から、撮像対象の椎間板として、グラフィック45b〜45d及び45hそれぞれに対応する椎間板が選択されたとする。
この場合に、表示制御部26cは、複数の椎間板のうち、撮像対象の椎間板に関するグラフィック45b〜45eと、撮像対象でない他の椎間板に関するグラフィック45a、45f、45g及び45iとを異なる表示態様で表示する。さらに、表示制御部26cは、撮像対象の椎間板のうち、被検体の背骨が描出された画像に基づいて検出された椎間板に関するグラフィック45b〜45dと、検出に失敗した椎間板として追加された椎間板に関するグラフィック45hとを異なる表示態様で表示する。さらに、表示制御部26cは、撮像対象でない椎間板のうち、被検体の背骨が描出された画像に基づいて検出された椎間板に関するグラフィック45a、45f及び45gと、検出に失敗した椎間板として追加された椎間板に関するグラフィック45iとを異なる表示態様で表示する。
このとき、例えば、図7に示すように、表示制御部26cは、グラフィック45b〜45eとグラフィック45a、45f、45g及び45iとについては、線の種類(実線と点線など)を変える。また、表示制御部26cは、グラフィック45b〜45dとグラフィック45hとについては、線の太さを変え、グラフィック45a、45f及び45gとグラフィック45iとについても、線の太さを変える。
上述したように、第2の実施形態に係るMRI装置100によれば、検出に失敗した椎間板を自動的に補完することができるので、操作者が手作業で撮像領域を追加する手間を減らすことができる。
なお、上記第2の実施形態では、検出部26aは、あらかじめ設定された基準値を用いて椎間板の間隔の長さを評価する場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、検出部26aは、被検体の身長に基づいて算出した椎間板の間隔の長さを基準値として用いてもよい。その場合には、例えば、検出部26aは、患者情報記憶部23dによって記憶されている患者情報を参照して、被検体の身長を取得する。そして、例えば、検出部26aは、解剖学的な見地に基づいてあらかじめ定義された計算式などを用いて、取得した身長に妥当な椎間板の数を算出し、算出した数を基準値として用いる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、検出された複数の撮像領域において隣り合う椎間板との間隔の長さが小さい椎間板を撮像の対象外とする場合の例を説明する。なお、本実施形態に係るMRI装置の構成は、基本的には、図1及び2に示したものと同じであるが、選択部26bによって行われる処理が異なる。そのため、以下では、本実施形態に係る選択部26bによって行われる処理を中心に説明する。
本実施形態に係る選択部26bは、撮像対象の椎間板を選択する際に、隣り合う椎間板の間隔の長さが基準値より大きくなるように、複数の椎間板の中から椎間板を選択する。
図8は、第3の実施形態に係るMRI装置100によって行われる撮像領域設定方法の処理手順を示すフローチャートである。図8に示すように、本実施形態に係るMRI装置100では、制御部26が、操作者から撮像領域の設定を開始する指示を受け付けると(ステップS301,Yes)、以下の処理を開始する。
まず、検出部26aが、被検体の背骨が描出された画像に基づいて、複数の椎間板ごとに各椎間板の位置及び向きを示す椎間板情報を検出する(ステップS302)。その後、検出部26aが、検出した椎間板情報に基づいて、椎間板の間隔の長さを算出する(ステップS303)。このとき、例えば、検出部26aは、第2の実施形態で説明した方法で、隣り合う椎間板の組ごとに椎間板の間隔の長さを算出する。
続いて、検出部26aは、あらかじめ設定された基準値に基づいて、隣り合う椎間板の組ごとに、算出した間隔の長さを評価する(ステップS304)。このとき、例えば、検出部26aは、隣り合う椎間板の組ごとに、算出した間隔の長さを基準値と比較して、基準値より大きい組があるか否かを判定する。
その後、選択部26bが、撮像条件記憶部23cによって記憶された撮像条件を取得し(ステップS305)、取得した撮像条件に含まれる椎間板の数だけ、あらかじめ設定された基準値より大きな間隔を空けるように撮像対象の椎間板を選択する(ステップS306)。このとき、例えば、撮像対象として選択した椎間板の中で最も上側に位置する椎間板を基準にして、その椎間板を含めて、下側に向かって、基準値より大きい間隔を空けながら、撮像条件に含まれる椎間板の数だけ撮像対象の椎間板を選択する。この結果、選択部26bは、隣り合う椎間板の間隔の長さが基準値より大きくなるように、複数の椎間板の中から椎間板を選択することになる。
続いて、表示制御部26cが、複数の椎間板について、選択部26bによって選択された撮像対象の椎間板に関する撮像領域を表す情報と、他の椎間板に関する撮像領域を表す情報とを異なる表示態様で表示部25に表示する(ステップS307)。
その後、撮像対象の椎間板を選択する選択操作を受付部26dが受け付けた場合には(ステップS308,Yes)、選択部26bが、受付部26dによって受け付けられた選択操作に応じて撮像対象の椎間板を選択し直し(ステップS306)、表示制御部26cが、それに応じて、各椎間板に関する撮像領域を表す情報の表示態様を変更する(ステップS307)。こうして、撮像対象の椎間板を選択する選択操作を受付部26dが受け付けている間は、撮像対象の椎間板の選択及び撮像領域に関する情報の表示変更が繰り返される。
また、制御部26は、操作者から撮像領域の設定を終了する指示を受け付けるまでは、受付部26dによる椎間板の選択操作の受け付けを繰り返す(ステップS309,No)。そして、制御部26は、撮像領域の設定を終了する指示を受け付けた場合には(ステップS308,No〜ステップS309,Yes)、選択部26bが、その時点で選択している撮像対象の椎間板に関する撮像領域を撮像制御部26eに通知する。これにより、撮像制御部26eによって、撮像対象の椎間板に関する撮像領域のデータ収集が行われる。
図9は、第3の実施形態に係る表示制御部26cによって行われる撮像領域の表示の一例を示す図である。例えば、図9に示すように、表示制御部26cは、図3に示した例と同様に、テキストボックス31と、ボタン32と、ボタン33と、位置決め用サジタル像34とを表示する。また、表示制御部26cは、位置決め用サジタル像34の上に、各椎間板に関する撮像領域を矩形状のグラフィックで表示する。なお、図9では、撮像対象の椎間板の数を5つとした場合の例を示している。
ここで、例えば、検出部26aによって、被検体の背骨が描出された画像に基づいて、図9に示すグラフィック55a〜55iそれぞれに対応する椎間板の椎間板情報が検出されたとする。また、例えば、選択部26bによって、図9に示すグラフィック55a〜55iそれぞれに対応する椎間板の中から、撮像対象の椎間板として、グラフィック55a、55b、55d、55f及び55gそれぞれに対応する椎間板が選択され、グラフィック55c及び55eそれぞれに対応する椎間板が選択の対象外となったとする。
この場合に、表示制御部26cは、複数の椎間板のうち、撮像対象の椎間板に関するグラフィック55a、55b、55d、55f及び55gと、撮像対象でない他の椎間板に関するグラフィック55c、55e、55h、55iとを異なる表示態様で表示する。さらに、表示制御部26cは、撮像対象でない椎間板のうち、選択部26bによって選択の対象外とされた椎間板に関するグラフィック55c及び55eと、他の椎間板に関するグラフィック55h及び55iとを異なる表示態様で表示する。
このとき、例えば、図9に示すように、表示制御部26cは、グラフィック55a、55b、55d、55f及び55gとグラフィック55c、55e、55h、55iとについては、線の種類(実線と点線など)を変える。また、表示制御部26cは、グラフィック55c及び55eとグラフィック55h及び55iとについては、線の太さを変える。
図10は、第3の実施形態に係る選択部26b及び受付部26dによって行われる椎間板の再選択を説明するための図である。なお、図10に示すテキストボックス31、ボタン32及び33、位置決め用サジタル像34、グラフィック55a〜55iは、それぞれ図9に示したものと同じである。例えば、図10に示すように、受付部26dは、表示部25に表示されているボタン32又は33をマウスポインタ36などで指定する操作を操作者から受け付ける。
ここで、選択部26bは、例えば、図10の左側に示す状態でボタン33(下に移動)が指定された場合には、図10の右側に示すように、ボタン33が指定される前に撮像対象として選択されていたグラフィック55a、55b、55d、55f及び55gそれぞれに対応する椎間板のすぐ下側に位置するグラフィック55hに対応する椎間板を含めて、上側に向かって、ボタン33が指定される前に撮像対象として選択されていた椎間板の数と同じ5つだけ、撮像対象の椎間板を新たに選択する。このとき、選択部26bは、基準値より大きい間隔を空けながら、撮像対象の椎間板を新たに選択する。この結果、例えば、図10の右側に示すように、グラフィック55c及び55e〜55hそれぞれに対応する椎間板が新たに撮像対象として選択される。そして、これに伴って、表示制御部26cは、撮像対象として新たに選択された椎間板に関するグラフィック55c及び55e〜55hを、撮像対象であることを示す表示態様で表示させ、それ以外の椎間板に関するグラフィック55a、55b、55d及び55iを、撮像対象でないことを示す表示態様で表示させる。選択部26b及び表示制御部26cは、操作者によってボタン33が指定されるたびに、同様の処理を行う。これにより、操作者によってボタン33が指定されるたびに、選択対象として選択された椎間板が、その数を一定に保ったまま、基準値より大きい間隔を空けながら下に移動することになる。
一方、選択部26bは、例えば、図10の右側に示す状態でボタン32(上に移動)が指定された場合には、ボタン32が指定される前に撮像対象として選択されていたグラフィック55c及び55e〜55hそれぞれに対応する椎間板のすぐ上側に位置するグラフィック55bに対応する椎間板を含めて、上側に向かって、ボタン32が指定される前に撮像対象として選択されていた椎間板の数と同じ5つだけ、撮像対象の椎間板を新たに選択する。この結果、例えば、グラフィック55b、55d、55f、55g及び55hそれぞれに対応する椎間板が新たに撮像対象として選択される。そして、これに伴って、表示制御部26cは、撮像対象として新たに選択された椎間板に関するグラフィック55b、55d、55f、55g及び55hを、撮像対象であることを示す表示態様で表示させ、それ以外の椎間板に関するグラフィック55a、55c、55e及び55iを、撮像対象でないことを示す表示態様で表示させる。選択部26b及び表示制御部26cは、操作者によってボタン32が指定されるたびに、同様の処理を行う。これにより、操作者によってボタン32が指定されるたびに、選択対象として選択された椎間板が、その数を一定に保ったまま、基準値より大きい間隔を空けながら上に移動することになる。
上述したように、第3の実施形態に係るMRI装置100によれば、検出された複数の撮像領域において隣り合う椎間板との間隔の長さが小さい椎間板を自動的に撮像の対象外とするので、操作者が手作業で撮像領域の間隔を調整する手間を減らすことができる。
なお、上記第3の実施形態では、選択部26bが、あらかじめ設定された基準値より大きな間隔を空けるように撮像対象の椎間板を選択する場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、選択部26bは、被検体の身長に基づいて算出した椎間板の間隔の長さを基準値として用いてもよい。その場合には、例えば、選択部26bは、患者情報記憶部23dによって記憶されている患者情報を参照して、被検体の身長を取得する。そして、例えば、選択部26bは、解剖学的な見地に基づいてあらかじめ定義された計算式などを用いて、取得した身長に妥当な椎間板の数を算出し、算出した数を基準値として用いる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態では、検出された複数の撮像領域における撮像領域の重なりを回避する場合の例を説明する。なお、本実施形態に係るMRI装置の構成は、基本的には、図1及び2に示したものと同じであるが、撮像制御部26eによって行われる処理が異なる。そのため、以下では、本実施形態に係る撮像制御部26eによって行われる処理を中心に説明する。
本実施形態に係る撮像制御部26eは、検出部26aによって検出された椎間板情報に基づいて、前記選択部によって選択された前記撮像対象の椎間板に関する撮像領域の重なりを検出し、重なりが検出された場合に、当該重なりが無くなるように、撮像対象の椎間板に関する撮像領域を回転させる。
図11は、第4の実施形態に係るMRI装置100によって行われる撮像領域設定方法の処理手順を示すフローチャートである。図11に示すように、本実施形態に係るMRI装置100では、制御部26が、操作者から撮像領域の設定を開始する指示を受け付けると(ステップS401,Yes)、以下の処理を開始する。
まず、検出部26aが、被検体の背骨が描出された画像に基づいて、複数の椎間板ごとに各椎間板の位置及び向きを示す椎間板情報を検出する(ステップS402)。その後、選択部26bが、撮像条件記憶部23cによって記憶された撮像条件を取得し(ステップS403)、取得した撮像条件に含まれる椎間板の数だけ、撮像対象の椎間板を選択する(ステップS404)。
続いて、撮像制御部26eが、選択部26bによって選択された椎間板に関する撮像領域の重なりを検出する(ステップS405)。このとき、例えば、撮像制御部26eは、撮像条件記憶部23cによって記憶された撮像条件を取得し、取得した撮像条件に含まれる撮像領域の長さ、幅及び厚さと、選択部26bによって選択された椎間板の位置及び向きを示す椎間板情報とに基づいて、撮像対象の椎間板に関する撮像領域の重なりを検出する。
そして、撮像制御部26eは、撮像対象の椎間板における撮像領域の重なりが検出された場合には、当該重なりが無くなるように、撮像対象の椎間板に関する撮像領域を回転させる(ステップS406)。
続いて、表示制御部26cが、複数の椎間板について、選択部26bによって選択された撮像対象の椎間板に関する撮像領域を表す情報と、他の椎間板に関する撮像領域を表す情報とを異なる表示態様で表示部25に表示する(ステップS407)。
その後、撮像対象の椎間板を選択する選択操作を受付部26dが受け付けた場合には(ステップS408,Yes)、選択部26bが、受付部26dによって受け付けられた選択操作に応じて撮像対象の椎間板を選択し直す(ステップS404)。その後、撮像制御部26eが、再度、撮像対象の椎間板に関する撮像領域の重なりを検出し(ステップS405)、当該重なりが無くなるように撮像領域を回転させる(ステップS406)。また、表示制御部26cが、それに応じて、各椎間板に関する撮像領域を表す情報の表示態様を変更する(ステップS407)。こうして、撮像対象の椎間板を選択する選択操作を受付部26dが受け付けている間は、撮像対象の椎間板の選択及び撮像領域に関する情報の表示変更が繰り返される。
また、制御部26は、操作者から撮像領域の設定を終了する指示を受け付けるまでは、受付部26dによる椎間板の選択操作の受け付けを繰り返す(ステップS409,No)。そして、制御部26は、撮像領域の設定を終了する指示を受け付けた場合には(ステップS408,No〜ステップS409,Yes)、選択部26bが、その時点で選択している撮像対象の椎間板に関する撮像領域を撮像制御部26eに通知する。これにより、撮像制御部26eによって、撮像対象の椎間板に関する撮像領域のデータ収集が行われる。
図12及び13は、第4の実施形態に係る撮像制御部26eによって行われる撮像領域の重なり検出を説明するための図である。例えば、検出部26aによって、被検体の背骨が描出された画像に基づいて、図12に示すグラフィック65a〜65iそれぞれに対応する椎間板の椎間板情報が検出されたとする。また、例えば、選択部26bによって、図12に示すグラフィック65a〜65iそれぞれに対応する椎間板の中から、撮像対象の椎間板として、グラフィック65b〜65fそれぞれに対応する椎間板が選択されたとする。
ここで、例えば、撮像対象として選択されているグラフィック65b〜65fそれぞれに対応する椎間板のうち、図12に示す楕円の内側に示されるように、グラフィック65dに対応する椎間板の撮像領域と、グラフィック65eに対応する椎間板の撮像領域とが重なっており、グラフィック65eに対応する椎間板の撮像領域と、グラフィック65fに対応する椎間板の撮像領域とが重なっていたとする。
この場合に、例えば、撮像制御部26eは、図13に示すように、グラフィック65dに対応する椎間板の撮像領域と、グラフィック65fに対応する椎間板の撮像領域とをそれぞれ回転させることで、各撮像領域に生じていた重なりを回避する。例えば、撮像制御部26eは、重なっている2つの撮像領域の面がなす角度が小さくなるように、一方又は両方の撮像領域を回転させる。このとき、撮像制御部26eは、椎間板が撮像領域の厚みの中に収まる範囲で、撮像領域を回転させるのが望ましい。例えば、撮像制御部26eは、あらかじめ設定されている範囲で撮像領域を回転させる。
例えば、撮像制御部26eは、選択部26bによって選択された撮像対象の椎間板の中で、中央に位置する椎間板に関する撮像領域を基準の撮像領域として決定する。このとき、撮像対象の椎間板が偶数個あった場合には、撮像制御部26eは、中央付近に位置する2つの撮像領域のうちのいずれか一方を、基準の撮像領域として決定する。そして、撮像制御部26eは、基準の撮像領域とその隣にある撮像領域とが重なっている場合に、その重なりが無くなるようにするための回転角度を求める。
図14及び15は、第4の実施形態に係る撮像制御部26eによって行われる撮像領域の回転を説明するための図である。例えば、図14に示すように、撮像制御部26eは、撮像領域65eと撮像領域65fとが重なっている場合に、撮像領域65eを基準の撮像領域として決定する。そして、撮像制御部26eは、基準の撮像領域ではない撮像領域65fを回転させることで、撮像領域65eと撮像領域65fとの重なりを回避する。まず、撮像制御部26eは、撮像領域65fの長さ方向のベクトルAと厚さ方向のベクトルBとの外積A×Bを求めることで、撮像領域65fの回転軸を求める。さらに、撮像制御部26eは、求めた回転軸で撮像領域65fを回転させる角度を算出する。このとき、例えば、図14に示すように、撮像制御部26eは、撮像領域65eと撮像領域65fとの重なりが無くなる最小の回転角度αを算出する。そして、撮像制御部26eは、算出した回転角度αだけ、撮像領域65fを回転させる。撮像制御部26eは、重なっている撮像領域の数だけ、この処理を繰り返す。
なお、例えば、図15に示すように、椎間板66eに関する撮像領域65eと椎間板66fに関する撮像領域65fとが重なっている場合に、撮像領域65fの外縁が撮像領域65eの外縁に接するまでは、撮像領域65fの回転角度をαからさらに大きくすることができる。そのため、撮像制御部26eは、撮像領域65fにおける撮像領域65eと重なっていない側の外縁と撮像領域65eとが接するときの回転角度αmaxを算出する。そして、撮像制御部26eは、αからαmaxの範囲で、他の撮像領域と重ならないように撮像領域65fを回転させる。なお、このとき、撮像制御部26eは、椎間板66fが撮像領域65fの厚みの中に収まる範囲で、撮像領域65fを回転させるのが望ましい。
上述したように、第4の実施形態では、検出された複数の撮像領域における撮像領域の重なりを自動的に回避することができるので、操作者が手作業で撮像領域の重なりが無くなるように調整する手間を減らすことができる。また、撮像領域の重なりを無くすことで、重なりによって信号が抜け落ちることを防ぐことができる。すなわち、撮像領域が重なることによって生じるアーチファクトを減らすことができ、撮像によって得られる画像の画質を向上させることができる。
なお、上記第4の実施形態では、撮像領域を回転させることによって撮像領域の重なりを回避する場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、撮像対象の撮像領域の撮像順序を変えることで、重なっている撮像領域を撮像する際の時間間隔を空けるようにしてもよい。
この場合には、撮像制御部26eが、検出部26aによって検出された椎間板情報に基づいて、選択部26bによって選択された撮像対象の椎間板に関する撮像領域の重なりを検出し、重なりが検出された場合に、重なっている撮像領域を撮像する時間間隔を空けるように、撮像対象の椎間板に関する撮像領域の撮像順序を変更する。
図16及び17は、第4の実施形態に係る撮像制御部26eによって行われる撮像順序の変更を説明するための図である。例えば、図16に示すように、撮像対象の椎間板に関する撮像領域75a〜75dのうち、撮像領域75bと撮像領域75cとが重なっていたとする。この場合には、例えば、撮像制御部26eは、撮像領域75c、撮像領域75a、撮像領域75b、撮像領域75dの順で各撮像領域を撮像する。
一方、例えば、図17に示すように、撮像対象の椎間板に関する撮像領域85a〜85dのうち、撮像領域85b〜85dが重なっていたとする。このように、重複していない撮像領域が少ない場合には、例えば、撮像制御部26eは、緩和時間の分だけ、撮像は行わずに待機するか、又は、重複していない他の撮像領域を撮像する。すなわち、この場合には、例えば、撮像制御部26eは、撮像領域85c、撮像領域85a、撮像領域85bの順で各撮像領域を撮像した後に、所定の待ち時間だけ撮像は行わずに待機し、その後、撮像領域85dを撮像する。ここでいう所定の待ち時間は、例えば、パルスシーケンスの種類や撮像条件(例えば、フリップ角(Flip Angle)など)に従って調整される。
なお、上記第4の実施形態では、撮像制御部26eが、撮像領域の重なりを装置が自動的に回避する場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、撮像制御部26eは、撮像領域の重なりが無くなるように撮像領域を回転させる操作を操作者から受け付け、受け付けた操作に応じて、撮像領域を回転させるようにしてもよい。この場合に、例えば、撮像制御部26eは、撮像領域が重なっていることを操作者に報知するためのメッセージを表示部25に表示するようにしてもよい。
また、上述した各実施形態では、選択部26bが、撮像条件に含まれる椎間板の数だけ撮像対象の椎間板を選択する場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、選択部26bは、テキストボックス31に数値を入力する操作を操作者から受け付け、受け付けた数だけ撮像対象の椎間板を選択するようにしてもよい。また、選択部26bが、表示部25に表示されている椎間板ごとに、撮像対象として選択されていない椎間板を撮像対象とする操作や、撮像対象として選択されている椎間板を撮像の対象外とする操作を操作者から受け付け、受け付けた操作に応じて撮像対象の椎間板を増やしたり減らしたりしてもよい。その場合には、撮像制御部26eは、選択部26bによって自動的に選択された椎間板と、操作者が手動で選択した椎間板とを表示態様を変えて表示させるようにしてもよい。
また、上述した各実施形態では、選択部26bが、複数の椎間板のうち、上側又は下側から、もしくは、中央付近から撮像対象の椎間板を選択する場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、MRI装置100が、天板4aを連続的又は段階的に移動しながら被検体の広い範囲を撮像するような場合には、選択部26bは、磁場均一性が高い位置から所定の数だけ撮像対象の椎間板を選択するようにしてもよい。この場合には、例えば、選択部26bは、本撮像に先立って行われる準備撮像でシミング用に収集されたB0分布データに基づいて、磁場均一性が高い位置を特定する。
また、撮像対象の椎間板を選択するためのGUI(Graphical User Interface)は、図3に示したテキストボックス31、ボタン32、ボタン33に限られない。例えば、撮像対象の椎間板を選択する位置や範囲の指定を操作者から受け付けるようにしてもよい。さらに、椎間板1つあたりのスライス枚数の指定を操作者から受け付けるようにしてもよい。
図18は、各実施形態の変形例に係る椎間板の選択を説明するための図である。例えば、図18に示すように、表示制御部26cは、図3に示したテキストボックス31の代わりに、撮像対象の椎間板を選択する位置を指定するためのプルダウンメニュー91と、指定された位置を基準にした椎間板の範囲を指定するためのテキストボックス92とを表示する。ここで、表示制御部26cは、プルダウンメニュー91のボタン93をマウスポインタ36などで指定する操作が操作者によって行われた場合には、図18に示すように、「上から」及び「下から」のメニューを含むリストを表示する。さらに、表示制御部26cは、椎間板1つあたりのスライス枚数を指定するためのテキストボックス93を表示する。
そして、受付部26dは、撮像対象の椎間板を選択する位置として、プルダウンメニュー91から「上から」又は「下から」のいずれかを選択する操作を操作者から受け付ける。また、受付部26dは、椎間板の範囲として、2つの数値で表される範囲をテキストボックス92に入力する操作を操作者から受け付ける。例えば、図18に示すように、受付部26dは、1から5までの範囲を示す「1−5」を入力する操作を受け付ける。また、受付部26dは、椎間板1つあたりのスライス枚数として、テキストボックス93に数値を指定する操作を操作者から受け付ける。例えば、図18に示すように、受付部26dは、椎間板1つあたりのスライス枚数が3枚であることを示す「3」を入力する操作を受け付ける。
また、選択部26bは、プルダウンメニュー91から選択された位置を基準にして、テキストボックス92に入力された範囲の椎間板を撮像対象の椎間板として選択する。例えば、図18に示すように、選択部26bは、プルダウンメニュー91から「上から」が選択され、テキストボックス92に「1−5」が入力された場合には、位置決め用サジタル像に含まれる複数の椎間板のうち、上から数えて1番目から5番目の椎間板を撮像対象の椎間板として選択する。
これに伴って、表示制御部26cは、位置決め用サジタル像に含まれる複数の椎間板に関するグラフィック95a〜95gについて、撮像対象として選択された椎間板に関するグラフィック95a〜95eを、撮像対象であることを示す表示態様で表示させ、それ以外の椎間板に関するグラフィック95f及び95gを、撮像対象でないことを示す表示態様で表示させる。
なお、選択部26bは、操作者によってプルダウンメニュー91におけるメニューの選択又はテキストボックス92への範囲の入力が行われるたびに、撮像対象の椎間板を選択しなおす。また、表示制御部26cは、選択部26bによって選択された椎間板に応じて、椎間板に関するグラフィックの表示を切り替える。また、操作者によってボタン32又は33が指定された場合の選択部26b及び表示制御部26cの動作は、上述した各実施形態で説明した動作と同じである。
さらに、表示制御部26cは、テキストボックス93に入力された数値に応じて、椎間板に関するグラフィックの形状を変化させる。例えば、表示制御部26cは、図18に示すグラフィック95a〜95gのように、テキストボックス93に入力された数値の数だけ、矩形状のグラフィック内の領域を短手方向に分割して表示する。そして、制御部26は、操作者によって椎間板1つあたりのスライス枚数が変更された場合には、撮像条件記憶部23cに記憶されている撮像条件に含まれる撮像領域内のスライス枚数を変更後の枚数に更新する。
また、上述した各実施形態では、検出部26aが、位置決め用サジタル像に基づいて、椎間板情報を検出する場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、検出部26aは、診断用に撮像された各種画像に基づいて、椎間板情報を検出してもよい。すなわち、被検体の椎間板及び脊柱管を含んだ画像であり、少なくとも椎間板を含んだ画像であれば、各種の画像を用いることが可能である。
また、上述した各実施形態で説明した各種の機能は、適宜に組み合わせて実施することが可能である。例えば、1台のMRI装置100が、第1〜第4の実施形態で説明した機能の全てを備えていてもよいし、2つ又は3つの実施形態の機能のみを備えていてもよい。例えば、MRI装置100が、第2の実施形態で説明した機能と第3の実施形態で説明した機能の両方を備えていた場合には、検出された複数の椎間板において、間隔の長さが大きい箇所については椎間板を補完すると同時に、間隔の長さが小さい箇所については椎間板を撮像の対象外とすることが可能になる。これに加えて、MRI装置100が、第4の実施形態で説明した機能を備えていた場合には、さらに、撮像対象の椎間板における撮像領域の重なりも回避することもできるようになる。
なお、上述した各実施形態では、椎間板を対象部位とした場合の例を説明したが、椎体を対象部位としてもよい。その場合には、検出部26aは、被検体の背骨が描出された画像に基づいて、複数の椎体ごとに各椎体の位置及び向きを示す椎体情報を検出する。例えば、検出部26aは、上述した各実施形態で説明したように、被検体の背骨が描出された画像から椎間板情報を抽出する。そして、検出部26aは、i(i:自然数)番目とi+1番目の椎間板の中点を、椎体の位置とする。さらに、検出部26aは、i番目とi+1番目の椎間板の向きの平均を、椎体の向きとする。なお、検出部26aは、背骨の両端に位置する椎体の位置及び向きについては、他の椎体の位置及び向きの変化量から求める。
検出部26aによって椎体情報が検出された後は、計算機システム20が有する各部が、椎間板を椎体に置き換えて同様の処理を行う。例えば、選択部26bは、検出部26aによって検出された椎体情報に基づいて、複数の椎体の中から撮像対象の椎体を選択する。また、表示制御部26cは、検出部26aによって椎体情報が検出された複数の椎体について、選択部26bによって選択された撮像対象の椎体に関する撮像領域を表す情報と、他の椎体に関する撮像領域を表す情報とを異なる表示態様で表示部25に表示する。
また、椎間板及び椎体の両方を対象部位とし、1回のシーケンスで両方を撮像してもよい。例えば、複数のスライスを含む撮像領域を椎間板及び椎体の両方を含むように設定し、1回のシーケンスで、椎間板及び椎体の両方を含んだ撮像を繰り返してもよい。また、例えば、複数のスライスを含む撮像領域を椎間板及び椎体それぞれに設定し、1回のシーケンスで、椎間板のみを含んだ撮像と椎体のみを含んだ撮像とをそれぞれ行ってもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、操作者が撮像対象とする対象部位を容易に選択することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。