JP6522000B2 - 摺動部品 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、メカニカルシール、軸受、その他、摺動部に適した摺動部品に関する。特に、摺動面に流体を介在させて摩擦を低減させるとともに、摺動面から流体が漏洩するのを防止する必要のある密封環または軸受などの摺動部品に関する。
摺動部品の一例である、メカニカルシールにおいて、その性能は、漏れ量、摩耗量、及びトルクによって評価される。従来技術ではメカニカルシールの摺動材質や摺動面粗さを最適化することにより性能を高め、低漏れ、高寿命、低トルクを実現している。しかし、近年の環境問題に対する意識の高まりから、メカニカルシールの更なる性能向上が求められており、従来技術の枠を超える技術開発が必要となっている。
そのような中で、例えば、水冷式エンジンの冷却に用いられるウォーターポンプのメカニカルシールにおいては、時間の経過とともに不凍液の1種であるLLCの添加剤、例えばシリケートやリン酸塩など(以下、「堆積物発生原因物質」という。)が、摺動面で濃縮され、堆積物が生成されメカニカルシールの機能が低下するおそれのあることが本件発明者において確認された。この堆積物の生成は薬品やオイルを扱う機器のメカニカルシールにおいても同様に発生する現象と考えられる。
従来のメカニカルシールにおいては、摺動面の摩擦発熱による摩耗や焼損の発生を防止するために、摺動面に流体層を形成させるべく溝を形成したものが知られている(例えば、特許文献1、2、3参照。)が、これらの発明は摺動面に流体を導入するというものに留まり、摺動面における堆積物の生成を防止するという方策は講じられていない。
特開平7−180772号公報 特開平7−224948号公報 米国特許第5498007号明細書
本発明は、密封と潤滑という相反する条件を両立させつつ、摺動面における流体の循環を促進させると共に、摺動面における堆積物発生を防止し、長期間にわたり摺動面の密封機能を維持させることのできる摺動部品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の摺動部品は、第1に、互いに相対摺動する一対の摺動部品を備え、一方の摺動部品の摺動面の低圧側には、負圧発生溝を備えた負圧発生機構が設けられ、前記負圧発生溝は高圧流体側と連通され、低圧流体側とはランド部により隔離されており、他方の摺動部品の摺動面には前記負圧発生溝の流体に対して圧力変動を生じさせる干渉溝が前記高圧流体側に連通するように設けられ、前記干渉溝の内径側の端部は前記負圧発生溝と径方向において重複する位置まで延びていることを特徴としている。
この特徴によれば、負圧発生溝の上流側端部と下流側端部とにおいて、圧力差が絶えず変動している状態になり、負圧発生溝内おける流体の流れも変動を繰り返すため、たとえ、被密封流体が堆積物発生原因物質を含む場合でも、負圧発生溝内における堆積物の発生は防止することができ、長期間にわたり摺動面の密封機能を維持させることができる。
また、本発明の摺動部品は、第2に、第1の特徴において、前記干渉溝は、周方向に複数設けられ、これら複数の干渉溝は、いずれかの干渉溝が前記負圧発生溝の上流側端部に対向する位置にあるとき、他の干渉溝が前記負圧発生溝の下流側端部に対向する位置にないように配設されることを特徴としている。
この特徴によれば、負圧発生溝の上流側端部と下流側端部との圧力変動を大きく、かつ、確実に生じさせることができ、負圧発生溝における堆積物の発生を、より一層、防止することができる。
また、本発明の摺動部品は、第3に、第1または第2の特徴において、前記負圧発生機構は逆レイリーステップ機構から形成されることを特徴としている。
この特徴によれば、摺動面に逆レイリーステップを設けることで容易に負圧発生機構を形成することができる。
また、本発明の摺動部品は、第4に、第1ないし3のいずれかの特徴において、前記一方の摺動部品の摺動面には、入口部及び出口部を介して前記高圧流体側に連通され前記低圧流体側とはランド部により隔離された流体循環溝が設けられ、前記負圧発生溝の下流側端部は前記流体循環溝の入口部に連通されていることを特徴としている。
この特徴によれば、流体循環溝の入口部と出口部とにおいて、圧力差が存在し、それが絶えず交互に変動している状態になり、流体循環溝内おける流体は移動を繰り返すため、負圧発生溝内における堆積物の発生は防止することに加えて、被密封流体が堆積物発生原因物質を含む場合でも、流体循環溝における堆積物の発生を防止することができ、長期間にわたり摺動面の密封機能を維持させることができる。
また、本発明の摺動部品は、第5に、第1ないし4のいずれかの特徴において、前記一方の摺動部品の摺動面の前記流体循環溝と高圧流体側とで囲まれた部分には、正圧発生溝を備えた正圧発生機構が設けられ、前記正圧発生溝の上流側は前記流体循環溝の入口部に連通されていることを特徴としている。
この特徴によれば、負圧発生溝内及び流体循環溝内における堆積物の発生は防止することに加えて、被密封流体が堆積物発生原因物質を含む場合でも、正圧発生溝における堆積物の発生を防止することができ、長期間にわたり摺動面の密封機能を維持させることができる。
また、本発明の摺動部品は、第6に、第5の特徴において、前記正圧発生機構はレイリーステップ機構から形成されることを特徴としている。
この特徴によれば、摺動面にレイリーステップを設けることで容易に正圧発生機構を形成することができる。
また、本発明の摺動部品は、第7に、第1ないし6のいずれかの特徴において、前記一方の摺動部品は固定側密封環であり、前記他方の摺動部品は回転側密封環であって、前記回転側密封環は前記固定側密封環に対して外径を大きく、かつ、内径を小さく形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、摺動面幅が固定側密封環により決まることになり、摺動面幅のバラツキを小さくすることができる。
本発明は、以下のような優れた効果を奏する。
(1)互いに相対摺動する一対の摺動部品を備え、一方の摺動部品の摺動面の低圧側には、負圧発生溝を備えた負圧発生機構が設けられ、負圧発生溝は高圧流体側と連通され、低圧流体側とはランド部により隔離されており、他方の摺動部品の摺動面には負圧発生溝の流体に対して圧力変動を生じさせる干渉溝が高圧流体側に連通するように設けられ、干渉溝の内径側の端部は負圧発生溝と径方向において重複する位置まで延びていることにより、負圧発生溝の上流側端部と下流側端部とにおいて、圧力差が絶えず変動している状態になり、負圧発生溝内おける流体の流れも変動を繰り返すため、たとえ、被密封流体が堆積物発生原因物質を含む場合でも、負圧発生溝内における堆積物の発生は防止することができ、長期間にわたり摺動面の密封機能を維持させることができる。
(2)干渉溝は、周方向に複数設けられ、これら複数の干渉溝は、いずれかの干渉溝が前記負圧発生溝の上流側端部に対向する位置にあるとき、他の干渉溝が前記負圧発生溝の下流側端部に対向する位置にないように配設されることにより、負圧発生溝の上流側端部と下流側端部との圧力変動を大きく、かつ、確実に生じさせることができ、負圧発生溝における堆積物の発生を、より一層、防止することができる。
(3)一方の摺動部品の摺動面には、入口部及び出口部を介して高圧流体側に連通され低圧流体側とはランド部により隔離された流体循環溝が設けられ、負圧発生溝の下流側端部は流体循環溝の入口部に連通されていることにより、流体循環溝の入口部と出口部とにおいて、圧力差が存在し、それが絶えず交互に変動している状態になり、流体循環溝内おける流体は移動を繰り返すため、負圧発生溝内における堆積物の発生は防止することに加えて、被密封流体が堆積物発生原因物質を含む場合でも、流体循環溝における堆積物の発生を防止することができ、長期間にわたり摺動面の密封機能を維持させることができる。
(4)一方の摺動部品の摺動面の流体循環溝と高圧流体側とで囲まれた部分には、正圧発生溝を備えた正圧発生機構が設けられ、正圧発生溝の上流側は前記流体循環溝の入口部に連通されていることにより、負圧発生溝内及び流体循環溝内における堆積物の発生は防止することに加えて、被密封流体が堆積物発生原因物質を含む場合でも、正圧発生溝における堆積物の発生を防止することができ、長期間にわたり摺動面の密封機能を維持させることができる。
(5)一方の摺動部品は固定側密封環であり、他方の摺動部品は回転側密封環であって、回転側密封環は固定側密封環に対して外径を大きく、かつ、内径を小さく形成されていることにより、摺動面幅が固定側密封環により決まることになり、摺動面幅のバラツキを小さくすることができる。
本発明の実施例1に係るメカニカルシールの一例を示す縦断面図であって、回転軸の中心より上側の半分を示している。 (a)は図1における固定側密封環の摺動面の全周を、また、(b)は図1における回転側密封環の摺動面の全周を示したものである。 (a)は実施例2における固定側密封環の摺動面の全周を、また、(b)は同じく実施例2における回転側密封環の摺動面の全周を示したものである。 (a)は実施例3における固定側密封環の摺動面の全周を、また、(b)は同じく実施例3における回転側密封環の摺動面の全周を示したものである。 (a)はディンプルの下流側の狭まり隙間(段差)からなる正圧発生機構を、(b)はディンプルの上流側の拡がり隙間(段差)からなる負圧発生機構を、説明するための図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置などは、特に明示的な記載がない限り、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1及び図2を参照して、本発明の実施例1に係る摺動部品について説明する。
なお、以下の実施例においては、摺動部品の一例であるメカニカルシールを例にして説明する。また、メカニカルシールを構成する摺動部品の外周側を高圧流体側(被密封流体側)、内周側を低圧流体側(大気側)として説明するが、本発明はこれに限定されることなく、高圧流体側と低圧流体側とが逆の場合も適用可能である。
図1は、メカニカルシールの一例を示す縦断面図であって、摺動面の外周から内周方向に向かって漏れようとする高圧流体側の被密封流体を密封する形式のインサイド形式のものであり、高圧流体側の回転体(例えば、ポンプインペラ。図示省略)を駆動させる回転軸2側にスリーブ3及びカップガスケット4を介してこの回転軸2と一体的に回転可能な状態に設けられた一方の摺動部品である円環状の回転側密封環1と、ハウジング6に非回転状態かつ軸方向移動可能な状態で設けられた他方の摺動部品である円環状の固定側密封環5とが設けられ、固定側密封環5を軸方向に付勢するコイルドウェーブスプリング7及びベローズ8によって、ラッピング等によって鏡面仕上げされた摺動面の摺動部分S同士で密接摺動するようになっている。すなわち、このメカニカルシールは、回転側密封環1と固定側密封環5との互いの摺動部分Sにおいて、被密封流体が回転軸2の外周から大気側へ流出するのを防止するものである。
メカニカルシールにおいては、通常、回転側密封環1及び固定側密封環5の回転中心が厳密に一致していない場合にも対応可能であるように、いずれか一方の摺動面幅を大きく、すなわち、外径を大きく、かつ、内径を小さくして、外径側の摺動面余裕代So及び内径側の摺動面余裕代Siが形成されている。本発明において、回転側密封環1と固定側密封環5とが、現に摺動している部分を摺動部分Ssと呼び、摺動面余裕代を含む場合は摺動面Sと呼ぶことにする。
図1においては、回転側密封環1の外径が固定側密封環5の外径より大きく、また、回転側密封環1の内径が固定側密封環5の内径より小さく、摺動面余裕代が回転側密封環1に形成されている場合を示しているが、本発明はこれに限定されることなく、逆の場合においても適用出来ることはもちろんである。
図1の場合、固定側密封環5の摺動部分Ssと摺動面Sとは一致している。
図2を参照しながら、回転側密封環1及び固定側密封環5の摺動面Sの形状について説明する。
図2において、摺動面Sの外径側が高圧流体側であり、また、内径側が低圧流体側、例えば大気側である。
図2(a)に示すように、固定側密封環5の摺動面Sの低圧流体側、すなわち、内周側には負圧発生溝10aを備えた負圧発生機構10が設けられている。
なお、負圧発生溝(ディンプル)10aを備えた負圧発生機構10については、後で説明する。
図2では、負圧発生機構10として逆レイリーステップ機構を一例として示している。
逆レイリーステップ機構10は負圧発生溝10aと逆レイリーステップ10cとを備え、円周方向に複数設けられている。
なお、図2では逆レイリーステップ機構10が8等配設けられているが、これに限らず、1個以上あればよい。
逆レイリーステップ機構10を構成する負圧発生溝(ディンプル)10aは、その高圧流体側及び低圧流体側は摺動面Sの平滑部R(本発明においては、「ランド部」ということがある。)により隔離されているが、下流側端部10bは半径方向溝11を介して高圧流体側に連通されている。また、半径方向溝11は、高圧流体側には連通しているが、低圧流体側に非連通となっている。
負圧発生溝10aは淺溝であり、半径方向溝11は負圧発生溝10aより深溝である。
図2(b)に示すように、回転側密封環1の摺動面Sには負圧発生溝10aの流体に対して圧力変動を生起させる干渉溝15が設けられている。
干渉溝15は、高圧流体側に連通され、径方向において負圧発生溝10aの流体に対して圧力変動を生起させる位置に配設されるものである。
図2の場合、干渉溝15は外径側の摺動面余裕代So及び固定側密封環5との摺動部分Ss内に設けられ、その内径側の端部15aは径方向において負圧発生溝10aと重複する位置まで延びている。
干渉溝15の形状は、図2においては略矩形状のものが示されているが、これに限定されるものではなく、例えば、円形、楕円形、菱形などもよく、要は、高圧流体側に連通され、内径側の端部15aが負圧発生溝10aと重複する位置まで延びていればよい。
また、干渉溝15の深さは、特に限定されるものではないが、例えば、半径方向溝11の深さと同程度、あるいは、少し深く設定されてもよい。
図2において、干渉溝15は、周方向に3等配で設けられているが、3等配に限らず、少なくとも1個設けられればよく、また、等配である必要もない。
回転側密封環1が回動されると、干渉溝15の付近において渦が生成され、渦を伴った干渉溝15が周方向に移動する。
いま、干渉溝15の1つが、ある負圧発生溝10aの上流側端部(逆レイリーステップ)10cに達すると、上流側端部10c付近の流体の圧力が上昇する。この際、下流側端部10bに対向する位置には他の干渉溝15がないように設定されているため、該下流側端部10b付近の流体の圧力上昇はない。本来、負圧発生溝10aにおいて、上流側端部10cの圧力は負圧であって下流側端部10bの圧力との間には圧力差が存在するが、干渉溝15が上流側端部10cに達すると、上流側端部10cの圧力と下流側端部10bの圧力との差は小さくなる。
次に、該干渉溝15が、その負圧発生溝10aの下流側端部10bに対向する位置に達すると、下流側端部10b付近の流体の圧力が上昇する。この際、上流側端部10cに対向する位置には他の干渉溝15がないように設定されているため、該上流側端部10c付近の流体の圧力上昇はなく、上流側端部10cの圧力と下流側端部10bの圧力との差は大きくなる。
すなわち、1つの負圧発生溝10aに着目すると、干渉溝15の作用により、上流側端部10cと下流側端部10bとの圧力差が絶えず変動している状態になる。
上流側端部10cと下流側端部10bとにおいて、圧力差が絶えず変動している状態になると、負圧発生溝10a内おける流体の流れも変動を繰り返すため、たとえ、被密封流体が堆積物発生原因物質を含む場合でも、負圧発生溝10a内における堆積物の発生は防止されることになる。
実施例1においては、以下のような顕著な効果を奏する。
(1)固定側密封環5の摺動面Sの低圧側には、負圧発生溝10aを備えた負圧発生機構10が設けられ、負圧発生溝10aは高圧流体側と連通され、低圧流体側とはランド部Rにより隔離されており、回転側密封環1の摺動面Sには負圧発生溝10aの流体に対して圧力変動を生じさせる干渉溝15が高圧流体側に連通するように設けられ、干渉溝15の内径側の端部15aは負圧発生溝10aと径方向において重複する位置まで延びているため、負圧発生溝10aの上流側端部10cと下流側端部10bとにおいて、圧力差が絶えず変動している状態になり、負圧発生溝10a内おける流体の流れも変動を繰り返すため、たとえ、被密封流体が堆積物発生原因物質を含む場合でも、負圧発生溝10a内における堆積物の発生は防止することができ、長期間にわたり摺動面の密封機能を維持させることができる。
(2)回転側密封環1は固定側密封環5に対して外径を大きく、かつ、内径を小さく形成されているため、摺動面幅が固定側密封環5により決まることになり、摺動面幅のバラツキを小さくすることができる。
(3)干渉溝15は、周方向に複数設けられ、これら複数の干渉溝15は、いずれかの干渉溝15が負圧発生溝10aの上流側端部10cに対向する位置にあるとき、他の干渉溝15が負圧発生溝10aの下流側端部10bに対向する位置になく、また、逆に、いずれかの干渉溝15が負圧発生溝10aの下流側端部10bに対向する位置にあるとき、他の干渉溝15が負圧発生溝10aの上流側端部10cに対向する位置にないように配設されるため、負圧発生溝10aの上流側端部10cと下流側端部10bとの圧力変動を大きく、かつ、確実に生じさせることができ、負圧発生溝10aにおける堆積物の発生を、より一層、防止することができる。
図3を参照して、本発明の実施例2に係る摺動部品について説明する。
実施例2は、固定側密封環5の摺動面Sに流体循環溝20が付加される点で実施例1と相違するが、その他の基本的構成は実施例1同じであり、実施例1と同じ符号は同じ部材を示しており、重複する説明は省略する。
図3において、固定側密封環5の摺動面Sには、高圧流体側に連通されると共に低圧流体側とは摺動面の平滑部R(本発明においては、「ランド部」ということがある。)により隔離された流体循環溝20が周方向に4等配で設けられている。
なお、流体循環溝20は4個に限らず、少なくとも1個設けられればよく、また、等配である必要もない。
流体循環溝20は、高圧流体側から入る入口部20a、高圧流体側に抜ける出口部20b、及び、入口部20a及び出口部20bとを周方向に連通する連通部20cから構成されている。流体循環溝20は、摺動部分Ssにおいて腐食生成物などを含む流体が濃縮されることを防止するため、積極的に高圧流体側から被密封流体を摺動部分に導入し排出するという役割を担うものであり、相手摺動面の回転に合わせて摺動部分に被密封流体を取り入れ、かつ、排出しやすいように入口部20a及び出口部20bが図示のように広口に形成される一方、漏れを低減するため、低圧流体側とはランド部Rにより隔離されている。
本例では、入口部20a及び出口部20bは直線状に形成され、略V字状をなしているが、特にこれに限定されるものではなく、入口部20aと出口部20bとなす内角αをさらに大きく、又は、小さくしてもよく、また、直線状ではなく曲線状(円弧状など)にしてもよい。また、流体循環溝20の幅及び深さは、被密封流体の圧力、種類(粘性)などに応じて最適なものに設定される。深さの一例をあげると、100〜300μm程度である。
流体循環溝20は、略V字状に限らず、例えば、U字状でもよく、要は、入口部20a及び出口部20bが高圧流体側に連通されたものであればよい。
固定側密封環5の摺動面Sには、隣接する流体循環溝20の間に位置するようにして負圧発生機構10が周方向に4等配で設けられている。負圧発生機構10を構成する負圧発生溝10aの下流側端部10bは流体循環溝20の入口部20aに連通され、上流側端部10cと上流側の流体循環溝20の出口部20bとの間にはランド部Rが存在している。
実施例2においては、流体循環溝20の入口部20aが実施例1における半径方向溝11の役割を兼用している。
回転側密封環1の摺動面Sには、負圧発生溝10a及び流体循環溝20の流体に対して圧力変動を生起させる干渉溝15が12等配設けられている。
図3の場合、干渉溝15は外径側の摺動面余裕代So内に設けられ、その内径側の端部15aは径方向において負圧発生溝10a及び流体循環溝10の入口部10a及び出口部10bと重複する位置まで延びている。
図3において、干渉溝15は、周方向に12等配で設けられているが、これら複数の干渉溝15は、いずれかの干渉溝15が負圧発生溝10aの上流側端部10cに対向する位置にあるとき、他の干渉溝15が負圧発生溝10aの下流側端部10bに対向する位置になく、また逆に、いずれかの干渉溝15が負圧発生溝10aの下流側端部10bに対向する位置にあるとき、他の干渉溝15が負圧発生溝10aの上流側端部10cに対向する位置にないように配設され、さらに、いずれかの干渉溝15が流体循環溝20の入口部20aに対向する位置にあるとき、他の干渉溝15が流体循環溝20の出口部20bに対向する位置になく、また逆に、いずれかの干渉溝15が出口部20bに対向する位置にあるとき、他の干渉溝15が入口部20aに対向する位置にないように配設される。
図3の場合、負圧発生溝10a及び流体循環溝20は4等配で設けられ、負圧発生溝10aの上流側端部10c及び下流側端部10bとのなす中心角θ1、及び、流体循環溝20の入口部20aと出口部20bとのなす中心角θ1はそれぞれ約45°であるのに対し、隣接する干渉溝15のなす中心角θは30°であるから、回転側密封環1が回動して、いずれかの干渉溝15が負圧発生溝10aの上流側端部10cまたは流体循環溝20の入口部20aに対向する位置にあるとき、他の干渉溝15は負圧発生溝10aの下流側端部10bまたは流体循環溝20の出口部20bに対向する位置にはない。
回転側密封環1が回動されると、干渉溝15の付近において渦が生成され、渦を伴った干渉溝15が周方向に移動する。
干渉溝15が負圧発生溝10aに及ぼす影響は実施例1と同じである。
干渉溝15が流体循環溝20に及ぼす影響に着目すると、例えば、干渉溝15の1つが、ある流体循環溝20の入口部20aに対向する位置に達すると、入口部20a内の流体の圧力が上昇する。この際、出口部20bに対向する位置には他の干渉溝15がないように設定されているため、該出口部20b内の流体の圧力上昇はなく、入口部20aの圧力>出口部20b、の圧力の状態になる。
次に、該干渉溝15が、その流体循環溝20の出口部20bに対向する位置に達すると、出口部10b内の流体の圧力が上昇する。この際、入口部10aに対向する位置には他の干渉溝15がないように設定されているため、該入口部20b内の流体の圧力上昇はなく、入口部20aの圧力<出口部20bの圧力、の状態になる。
すなわち、1つの流体循環溝20に着目すると、干渉溝15の作用により、入口部20aと出口部20bとの圧力差が存在し、それが絶えず交互に変動している状態になる。
入口部20aと出口部20bとにおいて、圧力差が存在し、それが絶えず交互に変動している状態になると、流体循環溝20内おける流体は移動を繰り返すため、たとえ、被密封流体が堆積物発生原因物質を含む場合でも、流体循環溝20内における堆積物の発生は防止されることになる。
実施例2においては、以下のような顕著な効果を奏する。
(1)固定側密封環5の摺動面Sには、入口部20a及び出口部20bを介して高圧流体側に連通され低圧流体側とはランド部Rにより隔離された流体循環溝20が設けられ、負圧発生溝10aの下流側端部10bは流体循環溝20の入口部20aに連通されていることにより、流体循環溝20の入口部20aと出口部20bとにおいて、圧力差が存在し、それが絶えず交互に変動している状態になり、流体循環溝20内おける流体は移動を繰り返すため、負圧発生溝10a内における堆積物の発生は防止することに加えて、被密封流体が堆積物発生原因物質を含む場合でも、流体循環溝20における堆積物の発生を防止することができ、長期間にわたり摺動面の密封機能を維持させることができる。
(2)回転側密封環1は固定側密封環5に対して外径を大きく、かつ、内径を小さく形成されているため、摺動面幅が固定側密封環5により決まることになり、摺動面幅のバラツキを小さくすることができる。
(3)干渉溝15は、周方向に複数設けられ、これら複数の干渉溝15は、いずれかの干渉溝15が負圧発生溝10aの上流側端部10cまたは流体循環溝20の入口部20aに対向する位置にあるとき、他の干渉溝15が負圧発生溝10aの下流側端部10bまたは流体循環溝20の出口部20bに対向する位置になく、また、逆に、いずれかの干渉溝15が負圧発生溝10aの下流側端部10bまたは流体循環溝20の出口部20bに対向する位置にあるとき、他の干渉溝15が負圧発生溝10aの上流側端部10cまたは流体循環溝20の入口部20aに対向する位置にないように配設されるため、負圧発生溝10aの上流側端部10cと下流側端部10bとの圧力変動を大きく、かつ、確実に生じさせることができることに加えて、流体循環溝20の入口部20aと出口部20bとにおいて、圧力差が存在し、それが絶えず交互に変動している状態になり、おける流体は移動を繰り返すため、負圧発生溝10a内及び流体循環溝20内における堆積物の発生を、より一層、防止することができ、長期間にわたり摺動面の密封機能を維持させることができる。
図4を参照して、本発明の実施例3に係る摺動部品について説明する。
実施例3は、固定側密封環5の摺動面Sに正圧発生機構25が付加される点で実施例2と相違するが、その他の基本的構成は実施例2同じであり、実施例2と同じ符号は同じ部材を示しており、重複する説明は省略する。
図4において、固定側密封環5の摺動面Sの流体循環溝20と高圧流体側とで囲まれた部分には、流体循環溝20より浅い正圧発生溝25aを備えた正圧発生機構25が設けられている。
正圧発生機構25は、正圧(動圧)を発生することにより摺動面間の流体膜を増加させ、潤滑性能を向上させるものである。
正圧発生溝25aは、上流側端部25cが流体循環溝20の入口部20aに連通し、下流側端部(レイリーステップともいう。)25bが流体循環溝20の出口部20bとはランド部Rにより隔離されている。また、正圧発生溝25aは、高圧流体側とはランド部Rにより隔離されている。
本例では、正圧発生機構25は、正圧発生溝25a及びレイリーステップ25bを備えたレイリーステップ機構から構成されるが、これに限定されることなく、例えば、ダム付きフェムト溝で構成してもよく、要は、正圧を発生する機構であればよい。
なお、レイリーステップ機構については、後に、詳しく説明する。
回転側密封環1が回動されると、干渉溝15の付近において渦が生成され、渦を伴った干渉溝15が周方向に移動する。
干渉溝15が負圧発生溝10a及び流体循環溝20に及ぼす影響は実施例2と同じである。
干渉溝15が正圧発生溝25aに及ぼす影響に着目すると、例えば、干渉溝15の1つが、ある正圧発生溝25aの上流側端部25cに達すると、上流側端部25c付近の流体の圧力が上昇する。この際、下流側端部25bに対向する位置には他の干渉溝15がないように設定されているため、該下流側端部25b付近の流体の圧力上昇はない。本来、正圧発生溝25aにおいて、上流側端部25cの圧力は下流側端部25bより小さいが、干渉溝15が上流側端部25cに達すると、上流側端部25cの圧力と下流側端部25bとの圧力差は小さくなる。
次に、該干渉溝15が、正圧発生溝25aの下流側端部25bに対向する位置に達すると、下流側端部25b付近の流体の圧力が上昇する。この際、上流側端部25cに対向する位置には他の干渉溝15がないように設定されているため、該上流側端部25c付近の流体の圧力上昇はなく、上流側端部25cの圧力と下流側端部25bとの圧力差は大きくなる。
すなわち、1つの正圧発生溝25aに着目すると、干渉溝15の作用により、上流側端部25cと下流側端部25bとの圧力差が絶えず変動している状態になる。
上流側端部25cと下流側端部25bとにおいて、圧力差が絶えず変動している状態になると、正圧発生溝25a内おける流体の流れも変動を繰り返すため、たとえ、被密封流体が堆積物発生原因物質を含む場合でも、正圧発生溝25a内における堆積物の発生は防止されることになる。
実施例3においては、以下のような顕著な効果を奏する。
(1)固定側密封環5の摺動面Sの流体循環溝20と高圧流体側とで囲まれた部分には、流体循環溝20より浅い正圧発生溝25aを備えた正圧発生機構25が設けられ、正圧発生溝25aの上流側は流体循環溝20の入口部20aに連通されているため、負圧発生溝10a内及び流体循環溝20内における堆積物の発生は防止することに加えて、被密封流体が堆積物発生原因物質を含む場合でも、正圧発生溝25aにおける堆積物の発生を防止することができ、長期間にわたり摺動面の密封機能を維持させることができる。
ここで、図5を参照しながら、本発明における正圧発生溝を備えた正圧発生機構(レイリーステップ機構)及び負圧発生溝を備えた負圧発生機構(逆レイリーステップ機構)について説明する。
図5(a)において、矢印で示すように、固定側密封環5に対して回転側密封環1が反時計方向に回転移動するが、固定側密封環5の摺動面Sに正圧発生溝(ディンプル)25aが形成されていると、該ディンプル25aの下流側には狭まり隙間(段差:レイリーステップともいう。)25bが存在する。相対する回転側密封環1の摺動面は平坦である。
回転側密封環1が矢印で示す方向に相対移動すると、回転側密封環1及び固定側密封環5の摺動面間に介在する流体が、その粘性によって、回転側密封環1の移動方向に追随移動しようとするため、その際、狭まり隙間(段差)25bの存在によって破線で示すような動圧(正圧)が発生される。
図5(b)においては、矢印で示すように、固定側密封環5に対して回転側密封環1は反時計方向に回転移動するが、固定側密封環5の摺動面Sに負圧発生溝(ディンプル)10aが形成されていると、ディンプル10aの上流側には拡がり隙間(段差:逆レイリーステップともいう。))10dが存在する。相対する回転側密封環1の摺動面は平坦である。回転側密封環1が矢印で示す方向に相対移動すると、回転側密封環1及び固定側密封環5の摺動面間に介在する流体が、その粘性によって、回転側密封環1の移動方向に追随移動しようとするため、その際、拡がり隙間(段差)10dの存在によって破線で示すような動圧(負圧)が発生される。
このため、ディンプル10a内の上流側には負圧が発生し、下流側には正圧が発生することになる。そして、上流側の負圧発生領域にはキャビテーションが発生する。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、摺動部品をメカニカルシール装置における一対の回転用密封環及び固定用密封環のいずれかに用いる例について説明したが、円筒状摺動面の軸方向一方側に潤滑油を密封しながら回転軸と摺動する軸受の摺動部品として利用することも可能である。
また、例えば、前記実施例では、外周側に高圧の被密封流体が存在する場合について説明したが、内周側が高圧流体の場合にも適用できる。
また、例えば、前記実施例では、摺動部品を構成するメカニカルシールの固定側密封環に流体循環溝を設け、回転側密封環に干渉溝を設ける場合について説明したが、これとは逆に、回転側密封環に流体循環溝、固定側密封環に干渉溝を設けてもよい。
1 回転側密封環
2 回転軸
3 スリーブ
4 カップガスケット
5 固定側密封環
6 ハウジング
7 コイルドウェーブスプリング
8 ベローズ
10 負圧発生機構(逆レイリーステップ機構)
10a 負圧発生溝(ディンプル)
10b 下流側端部
10c 上流側端部(逆レイリーステップ)
11 半径方向溝
15 干渉溝
15a 干渉溝の内径側端部
20 流体循環溝
20a 入口部
20b 出口部
20c 連通部
25 正圧発生機構
25a 正圧発生溝
25b 下流側端部(レイリーステップ)
25c 上流側端部
R ランド部
S 摺動面
Ss 摺動部分

Claims (7)

  1. 互いに相対摺動する一対の摺動部品を備え、一方の摺動部品の摺動面の低圧側には、負圧発生溝を備えた負圧発生機構が設けられ、前記負圧発生溝は高圧流体側と連通され、低圧流体側とはランド部により隔離されており、他方の摺動部品の摺動面には前記負圧発生溝の流体に対して圧力変動を生じさせる干渉溝が前記高圧流体側に連通するように設けられ、前記干渉溝の内径側の端部は前記負圧発生溝と径方向において重複する位置まで延びていることを特徴とする摺動部品。
  2. 前記干渉溝は、周方向に複数設けられ、これら複数の干渉溝は、いずれかの干渉溝が前記負圧発生溝の上流側端部に対向する位置にあるとき、他の干渉溝が前記負圧発生溝の下流側端部に対向する位置にないように配設されることを特徴とする請求項1に記載の摺動部品。
  3. 前記負圧発生機構は逆レイリーステップ機構から形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の摺動部品。
  4. 前記一方の摺動部品の摺動面には、入口部及び出口部を介して前記高圧流体側に連通され前記低圧流体側とはランド部により隔離された流体循環溝が設けられ、前記負圧発生溝の下流側端部は前記流体循環溝の入口部に連通されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の摺動部品。
  5. 前記一方の摺動部品の摺動面の前記流体循環溝と高圧流体側とで囲まれた部分には、正圧発生溝を備えた正圧発生機構が設けられ、前記正圧発生溝の上流側は前記流体循環溝の入口部に連通されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の摺動部品。
  6. 前記正圧発生機構はレイリーステップ機構から形成されることを特徴とする請求項5に記載の摺動部品。
  7. 前記一方の摺動部品は固定側密封環であり、前記他方の摺動部品は回転側密封環であって、前記回転側密封環は前記固定側密封環に対して外径を大きく、かつ、内径を小さく形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の摺動部品。
























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