JP6521512B2 - 紐状部材による構造体の固定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、農作物を栽培、発育養生するために、畑などの畝に敷設される農業用シート、道路、脇の斜面、田畑の法面の雑草の防止、芝の育成のために敷設される養生シート、土木工事に用いられる土木シート、テントなどその他の構造体(以下、単に「構造体」)を、例えば、地面、畝、法面、壁などの固定面(以下、単に「固定面」と言う)に固定するための紐状部材による構造体の固定装置に関する。
従来より、特許文献1(特許第3169210号公報)では、このような構造体、例えば、農業用、土木関係用のシート体を施工する方法が、提案されている。
すなわち、特許文献1では、図25(A)に示したように、シート体100の辺縁部102に、一定間隔離間して、固定装置片104を取り付けている。そして、この固定装置片104の先端部に、三角錐状の袋部106が設けられている。
また、図25(B)に示したように、この固定装置片104の袋部106の形状に対応するように、打込み治具108が構成されている。この打込み治具108には、三角錐状の打込み部110と打込み柱部112が形成されている。
そして、施工の際には、図26に示したように、シート体100の固定装置片104の袋部106内に、打込み治具108の打込み部110を地面などの固定面Gに打ち込むことによって、シート体100を固定するように施工される。
また、特許文献2(特開2012−187034号公報)には、例えば、農作物を栽培するために、畝に敷設されるマルチシートを固定するためのマルチシート固定方法が、提案されている。
すなわち、特許文献2では、図27に示したように、マルチシート固定紐挿入具200の握り棒202の中央部分を手に持ち、マルチシート固定紐204の突起物206を、マルチシート固定紐挿入具200の尖った二股部分208に引っかけて装着している。
そして、固定の際には、図28に示したように、畑の畝に敷いたマルチシート210の縁の上に、マルチシート固定紐挿入具200の尖った二股部分208を当てて手で押し、地中にマルチシート固定紐204の突起物206を挿入している。
この状態で、横になったマルチシート固定紐204を、マルチシート210に食い込ませて、マルチシート固定紐204の突起物206を地中に埋設することによって固定させた後、マルチシート固定紐挿入具200だけを抜き取り、一定の間隔を開けて、同様にこの作業を繰り返すことによって、マルチシート固定紐204を挿入し固定して、マルチシート210を固定する方法が開示されている。
特許第3169210号公報 特開2012−187034号公報
しかしながら、特許文献1のシート体を施工する方法では、シート体100の辺縁部102に、一定間隔離間して、固定装置片104を取り付けるとともに、三角錐状の袋部106を設けなければならず、複雑な構成が必要で、コストも高くつくことになる。また、シート体100以外の形状の、例えば、テントなどその他の構造体に適用するのが困難である。
一方、特許文献2のマルチシート固定方法では、握り棒202、尖った二股部分208などを備えた特殊な形状のマルチシート固定紐挿入具200が必要で、複雑な構成が必要で、コストも高くつくことになる。
また、図28に示したように、マルチシート固定紐挿入具200の尖った二股部分208を当てて手で押し、地中にマルチシート固定紐204の突起物206を挿入しなければならず、その操作性が悪く、繰り返し、煩雑な作業が必要である。
さらに、マルチシート210の固定は、地中に埋設したマルチシート固定紐204の突起物206の部分であるので、例えば、強風などでマルチシート210が捲れて抜け落ちるおそれがある。
また、マルチシート210全体を固定するには、複数のマルチシート固定紐204が必要でコストも高くつくことになる。
本発明は、このような現状に鑑み、簡単な構成で、コストも低減できるとともに、煩雑な作業が不要で、操作性が良好で、簡単な作業で構造体を固定面に確実に、かつ、強固にしっかりと固定することが可能な紐状部材による構造体の固定装置を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の紐状部材による構造体の固定装置は、
構造体に連結された紐状部材によって構造体を固定するための構造体の固定装置であって、
挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着し、
前記固定部材と紐状部材が装着された挿入治具を、固定面に形成された固定用穴に挿入し、
前記固定用穴の所定の深さ位置に挿入された挿入治具を、固定用穴から引き抜くとともに、前記固定用穴の所定の深さ位置に、前記紐状部材が係合された固定部材を、前記固定用穴に係合した状態で存置するように構成され、
前記挿入治具が、
前記紐状部材を挿通するための紐貫通部と、
前記固定部材を装着するための装着固定部とを備え、
前記固定部材が、
前記紐状部材を係止するための紐係止部と、
前記挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、固定用穴に食い込む係合片部と、
備え、
前記固定部材が、板状部材から構成され、
前記固定部材の係合片部が、板面方向に縮径、拡径するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着し、固定部材と紐状部材が装着された挿入治具を、固定面に形成された固定用穴に挿入する。
この際、板状部材から構成される固定部材の係合片部が、板面方向に縮径するように構成されているので、挿入治具を固定用穴に挿入する際に、係合片部が板面方向に縮径した状態になり、挿入治具の固定用穴への挿入が容易である。
そして、固定用穴の所定の深さ位置に挿入された挿入治具を、固定用穴から引き抜くとともに、固定用穴の所定の深さ位置に、紐状部材が係合された固定部材を、固定用穴に係合した状態で存置する。
この際、挿入治具が、紐状部材を挿通するための紐貫通部と、固定部材を装着するための装着固定部とを備えているので、挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着するのが容易である。
また、挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、固定用穴に食い込む係合片部を備えているので、固定部材の係合片部が、固定面に形成された固定用穴に係止した状態(食い込んだ状態)となって固定されることになる。
しかも、板状部材から構成される固定部材の係合片部が、板面方向に拡径するように構成されているので、挿入治具を固定用穴から引く抜いた後には、係合片部が板面方向に拡径した状態になり、拡径した状態となった固定部材の係合片部が、固定面に形成された固定用穴に係止した状態(食い込んだ状態)となって固定されることになる。
従って、簡単な構成で、コストも低減できるとともに、煩雑な作業が不要で、操作性が良好で、簡単な作業で構造体を固定面に確実に、かつ、強固にしっかりと固定することが可能である。
また、本発明の紐状部材による構造体の固定装置は、
構造体に連結された紐状部材によって構造体を固定するための構造体の固定装置であって、
挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着し、
前記固定部材と紐状部材が装着された挿入治具を、固定面に形成された固定用穴に挿入し、
前記固定用穴の所定の深さ位置に挿入された挿入治具を、固定用穴から引き抜くとともに、前記固定用穴の所定の深さ位置に、前記紐状部材が係合された固定部材を、前記固定用穴に係合した状態で存置するように構成され、
前記挿入治具が、
前記紐状部材を挿通するための紐貫通部と、
前記固定部材を装着するための装着固定部とを備え、
前記固定部材が、
前記紐状部材を係止するための紐係止部と、
前記挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、固定用穴に食い込む係合片部と、
を備え、
前記固定部材が、板状部材から構成され、
前記固定部材の係合片部が、前記固定用穴の円周方向に湾曲して縮径するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、板状部材から構成される固定部材の係合片部が、固定用穴の円周方向に湾曲して縮径するように構成されているので、挿入治具を固定用穴に挿入する際に、係合片部が固定用穴の円周方向に湾曲して縮径した状態になり、挿入治具の固定用穴への挿入が容易である。
しかも、挿入治具を固定用穴から引く抜いた後には、係合片部が湾曲状態から元に戻って拡径した状態になり、拡径した状態となった固定部材の係合片部が、固定面に形成された固定用穴に係止した状態(食い込んだ状態)となって固定されることになる。
従って、煩雑な作業が不要で、操作性が良好で、簡単な作業で構造体を固定面に確実に、かつ、強固にしっかりと固定することが可能である。
また、本発明の紐状部材による構造体の固定装置は、
構造体に連結された紐状部材によって構造体を固定するための構造体の固定装置であって、
挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着し、
前記固定部材と紐状部材が装着された挿入治具を、固定面に形成された固定用穴に挿入し、
前記固定用穴の所定の深さ位置に挿入された挿入治具を、固定用穴から引き抜くとともに、前記固定用穴の所定の深さ位置に、前記紐状部材が係合された固定部材を、前記固定用穴に係合した状態で存置するように構成され、
前記挿入治具が、
前記紐状部材を挿通するための紐貫通部と、
前記固定部材を装着するための装着固定部とを備え、
前記固定部材が、
前記紐状部材を係止するための紐係止部と、
前記挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、固定用穴に食い込む係合片部と、
を備え、
前記挿入治具の装着固定部に、前記固定部材を挿入治具に固定するための固定用当接部が形成され、
前記挿入治具の固定用当接部が、前記挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、前記挿入治具の装着固定部から挿入治具の内部に収納可能なように突出自在に構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、挿入治具の装着固定部に、前記固定部材を挿入治具に固定するための固定用当接部が形成されているので、挿入治具の装着固定部に形成された固定用当接部によって、固定部材を挿入治具に確実に固定することができる。
また、挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着する際には、挿入治具の固定用当接部を、挿入治具の装着固定部から突出させることによって、挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着するのが容易で、かつ、しっかりと固定することができる。
従って、挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着するのが容易で、かつ、しっかりと固定することができる。
しかも、挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、挿入治具の固定用当接部を、挿入治具の装着固定部から挿入治具の内部に収納することによって、確実に挿入治具から固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを取り外すことができる。
これにより、固定部材と紐状部材が装着された挿入治具を、固定面に形成された固定用穴に挿入することが確実に行える。
その結果、固定用穴の所定の深さ位置に挿入された挿入治具を、固定用穴から引き抜くとともに、固定用穴の所定の深さ位置に、紐状部材が係合された固定部材を、固定用穴に係合した状態で確実に存置することができる。
また、本発明の紐状部材による構造体の固定装置は、
前記固定部材の係合片部が、
前記挿入治具を固定用穴に挿入する際に、縮径した状態になるとともに、
前記挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、拡径した状態となるように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、固定部材が、挿入治具を固定用穴に挿入する際に、縮径した状態になる係合片部を備えるので、挿入治具を固定用穴に挿入する際に、係合片部が縮径した状態になり、挿入治具の固定用穴への挿入が容易である。
しかも、固定部材が、挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、拡径した状態となる係合片部を備えるので、挿入治具を固定用穴から引く抜いた後には、拡径した状態となった固定部材の係合片部が、固定面に形成された固定用穴に係止した状態(食い込んだ状態)となって固定されることになる。
従って、簡単な構成で、コストも低減できるとともに、煩雑な作業が不要で、操作性が良好で、簡単な作業で構造体を固定面に確実に、かつ、強固にしっかりと固定することが可能である。
また、本発明では、
前記挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、前記固定部材が、紐係止部を介して紐状部材により引っ張られ、
前記固定部材が、固定用穴内で回動して、前記固定部材の係合片部が、固定用穴の壁面に係合するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、固定部材が、紐係止部を介して紐状部材により引っ張られ、固定部材が、固定用穴内で回動して、固定部材の係合片部が、固定用穴の壁面に係合する。
これにより、紐状部材により引っ張られ、固定用穴内で回動された固定部材の係合片部が、固定面に形成された固定用穴の壁面に係止した状態となって固定されることになるので、構造体を固定面に確実に、かつ、強固にしっかりと固定することが可能である。
また、本発明では、前記固定用穴が、挿入治具を挿入する際に形成されることを特徴とする。
このように固定用穴が、挿入治具を挿入する際に形成されるので、固定用穴の形成とともに、構造体の固定を行うことができ、予め固定面に固定用穴を形成する必要がなく、工程が簡単になる。
また、本発明では、前記固定用穴が、固定用穴穿設治具によって、予め形成されている固定用穴であることを特徴とする。
このように、固定用穴が、例えば、ドリル、打撃ハンマーなどの固定用穴穿設治具によって、予め形成されていても良い。
この場合、固定用穴が、予め形成されているので、挿入治具を、固定面に形成された固定用穴に挿入するのが容易になる。
また、本発明では、前記固定部材の紐係止部が、係止溝、または、係止孔から形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、固定部材の紐係止部が、係止溝から形成されている場合、係止溝から構成される紐係止部に紐状部材を係止するだけで、挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材を係止することができる。これにより、簡単な操作で、連続的に構造体を固定面に固定することが可能である。
また、固定部材の紐係止部が、係止孔から形成されている場合、係止孔から構成される紐係止部に紐状部材を通して係止するだけで、挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材をしっかりと係止することができる。これにより、構造体を固定面により確実に、かつ、強固にしっかりと固定することが可能である。
また、本発明では、前記挿入治具の紐貫通部が、貫通溝、または、貫通孔から形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、構造体に連結された紐状部材を、挿入治具の上方から、挿入治具の装着固定部に装着した固定部材の紐係止部に係止した後、この貫通溝、または、貫通孔から形成されている紐貫通部を通して、再び、挿入治具の上方へと至るように配置することができる。
従って、挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着するのが容易になるとともに、このように固定部材と紐状部材が装着された挿入治具を、固定面に形成された固定用穴に挿入するのが容易となる。
また、本発明では、
前記固定部材が、板状部材から構成され、
前記固定部材の係合片部が、板厚方向に縮径、拡径するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、板状部材から構成される固定部材の係合片部が、板厚方向に縮径するように構成されているので、挿入治具を固定用穴に挿入する際に、係合片部が板厚方向に縮径した状態になり、挿入治具の固定用穴への挿入が容易である。
しかも、板状部材から構成される固定部材の係合片部が、板厚方向に拡径するように構成されているので、挿入治具を固定用穴から引く抜いた後には、係合片部が板厚方向に拡径した状態になり、拡径した状態となった固定部材の係合片部が、固定面に形成された固定用穴に係止した状態(食い込んだ状態)となって固定されることになる。
従って、煩雑な作業が不要で、操作性が良好で、簡単な作業で構造体を固定面に確実に、かつ、強固にしっかりと固定することが可能である。
また、本発明では、
前記固定部材が、円筒形状部材から構成され、
前記固定部材の係合片部が、半径方向に縮径、拡径するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、円筒形状部材から構成される固定部材の係合片部が、半径方向に縮径するように構成されているので、挿入治具を固定用穴に挿入する際に、係合片部が半径方向に縮径した状態になり、挿入治具の固定用穴への挿入が容易である。
しかも、円筒形状部材から構成される固定部材の係合片部が、半径方向に拡径するように構成されているので、挿入治具を固定用穴から引く抜いた後には、係合片部が半径方向に拡径した状態になり、拡径した状態となった固定部材の係合片部が、固定面に形成された固定用穴に係止した状態(食い込んだ状態)となって固定されることになる。
従って、煩雑な作業が不要で、操作性が良好で、簡単な作業で構造体を固定面に確実に、かつ、強固にしっかりと固定することが可能である。
また、本発明では、前記挿入治具が、前記挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、前記固定部材の係合片部を拡径するように、下方に押し付ける突出可能な押し付け部材を備えることを特徴とする。
このように構成することによって、挿入治具が、挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、固定部材の係合片部を拡径するように、下方に押し付ける突出可能な押し付け部材を備えるので、挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、押し付け部材を固定部材に対して下方に押し付けることによって、固定部材の係合片部を確実に拡径することができる。
従って、煩雑な作業が不要で、操作性が良好で、簡単な作業で構造体を固定面に確実に、かつ、強固にしっかりと固定することが可能である。
本発明によれば、挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着し、固定部材と紐状部材が装着された挿入治具を、固定面に形成された固定用穴に挿入する。
そして、固定用穴の所定の深さ位置に挿入された挿入治具を、固定用穴から引き抜くとともに、固定用穴の所定の深さ位置に、紐状部材が係合された固定部材を、固定用穴に係合した状態で存置する。
この際、挿入治具が、紐状部材を挿通するための紐貫通部と、固定部材を装着するための装着固定部とを備えているので、挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着するのが容易である。
また、挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、固定用穴に食い込む係合片部を備えているので、固定部材の係合片部が、固定面に形成された固定用穴に係止した状態(食い込んだ状態)となって固定されることになる。
また、固定部材が、挿入治具を固定用穴に挿入する際に、縮径した状態になる係合片部を備えるので、挿入治具を固定用穴に挿入する際に、係合片部が縮径した状態になり、挿入治具の固定用穴への挿入が容易である。
しかも、固定部材が、挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、拡径した状態となる係合片部を備えるので、挿入治具を固定用穴から引く抜いた後には、拡径した状態となった固定部材の係合片部が、固定面に形成された固定用穴に係止した状態(食い込んだ状態)となって固定されることになる。
従って、簡単な構成で、コストも低減できるとともに、煩雑な作業が不要で、操作性が良好で、簡単な作業で構造体を固定面に確実に、かつ、強固にしっかりと固定することが可能である。
図1は、本発明の紐状部材による構造体の固定装置を示す図で、図1(A)は、本発明の紐状部材による構造体の固定装置の挿入治具を示す正面図、図1(B)は、図1(A)の挿入治具のA方向の縦断面図、図1(C)は、本発明の紐状部材による構造体の固定装置の固定部材の正面図である。 図2は、本発明の構造体の固定方法を示す概略図である。 図3は、本発明の構造体の固定方法を示す概略図である。 図4は、本発明の構造体の固定方法を示す概略図である。 図5は、本発明の構造体の固定方法を示す概略図である。 図6は、本発明の構造体の固定方法を示す概略図である。 図7は、本発明の構造体の固定方法を示す概略図である。 図8は、本発明の構造体の固定方法を示す概略図である。 図9は、本発明の構造体の固定方法を示す概略図である。 図10は、固定部材40を示す拡大図である。 図11は、固定部材40を示す拡大図である。 図12は、固定部材40の別の実施例を示す拡大図である。 図13は、固定部材40の別の実施例を示す拡大図である。 図14は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図で、図14(A)は、本発明の構造体の固定方法で用いる固定用穴穿設治具58を示す正面図、図14(B)は、本発明の構造体の固定装置10の正面図、図14(C)は、図14(B)の縦断面図である。 図15は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図で、図15(A)は、本発明の構造体の固定装置10の固定部材40の正面図、図15(B)は、本発明の構造体の固定装置10の正面図、図15(C)は、図14(B)の縦断面図である。 図16は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図で、図16(A)は、本発明の構造体の固定装置10の挿入治具12の正面図、図16(B)は、図16(A)の挿入治具12の縦断面図、図16(C)は、本発明の構造体の固定装置10の固定部材40の正面図、図16(D)は、図16(C)の縦断面図である。 図17は、本発明の構造体の固定装置10を用いた本発明の構造体の固定方法を説明する概略図で、図17(A)は、装着工程の固定部材40を装着した状態の本発明の構造体の固定装置10の正面図、図17(B)は、図17(A)の縦断面図、図17(C)は、挿入工程を示す概略図、図17(D)は、引き抜き工程を示す概略図である。 図18は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図で、図18(A)は、本発明の構造体の固定装置10の挿入治具12の正面図、図18(B)は、図18(A)の挿入治具12の縦断面図、図18(C)は、図18(A)の挿入治具12のP方向の断面図、図18(D)は、本発明の構造体の固定装置10の固定部材40の正面図である。 図19は、本発明の構造体の固定装置10を用いた本発明の構造体の固定方法を説明する概略図で、図19(A)は、挿入工程を示す概略図、図19(B)は、挿入工程を示す図19(A)概略上面図、図19(C)は、引き抜き工程を示す概略図、図19(D)は、図19(C)の引き抜き工程を示す概略上面図である。 図20は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図で、図20(A)は、本発明の構造体の固定装置10の挿入治具12と固定部材40を示す概略図、図20(B)は、本発明の構造体の固定装置10の固定部材40の別の実施例を示す斜視図である。 図21は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図で、図21(A)は、本発明の構造体の固定装置10の挿入治具12を示す正面図、図21(B)は、図21(A)の挿入治具12の固定用当接部34が、挿入治具12の装着固定面32から突出した状態を説明する断面図、図21(C)は、図21(A)の挿入治具12の固定用当接部34を挿入治具12の内部に収納した状態を説明する断面図である。 図22は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図で、図22(A)は、本発明の構造体の固定装置10の挿入治具12を示す正面図、図22(B)は、図22(A)の挿入治具12の縦断面図、図22(C)は、本発明の固定部材40の正面図である。 図23(A)は、挿入工程を示す本発明の構造体の固定装置10の正面図、図23(B)は、挿入工程を示す本発明の構造体の固定装置10の縦断面図、図23(C)は、引き抜き工程を示す本発明の構造体の固定装置10の正面図、図23(D)は、固定部材40が拡径した状態の引き抜き工程を示す本発明の構造体の固定装置10の正面図である。 図24は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図である。 図25は、特許文献1のシート体を施工する方法を説明する概略図である。 図26は、特許文献1のシート体を施工する方法を説明する概略図である。 図27は、特許文献2のマルチシート固定方法を説明する概略図である。 図28は、特許文献2のマルチシート固定方法を説明する概略図である。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の紐状部材による構造体の固定装置を示す図で、図1(A)は、本発明の紐状部材による構造体の固定装置の挿入治具を示す正面図、図1(B)は、図1(A)の挿入治具のA方向の縦断面図、図1(C)は、本発明の紐状部材による構造体の固定装置の固定部材の正面図である。
図1において、符号10は、全体で本発明の紐状部材による構造体の固定装置(以下、単に「構造体の固定装置」と言う)を示している。
本発明の構造体の固定装置10は、例えば、農作物を栽培、発育養生するために、畑などの畝に敷設される農業用シート、道路、脇の斜面、田畑の法面の雑草の防止、芝の育成のために敷設されるシート、土木工事に用いられるシート、テントなどその他の構造体を、例えば、地面、畝、法面、壁などの固定面Gに固定するためのものである。
図1(A)〜図1(B)に示したように、本発明の構造体の固定装置10は、挿入治具12を備えている。挿入治具12は、略円柱形の杭形状状であり、円柱形状の挿入治具本体14を備えており、この挿入治具本体14の先端に、先が尖った形状の穿設部16を備えている。
また、挿入治具12の穿設部16の基端側には、後述するように、紐状部材18を挿通するための紐貫通部20が、図1(A)〜図1(B)に示したように、挿入治具12の正面側から背面側に貫通する貫通孔22の形状に形成されている。
この場合、この紐貫通部20の貫通孔22の正面側の開口部24は、略楕円形状であって、後述するように、紐状部材18を挿通する際にその挿通を容易にし案内するために、開口部24には、その上方縁側にR部24aが形成されている。
また、後述するように、紐貫通部20の貫通孔22の開口部24には、紐状部材18を挿通する際にその挿通を容易にし案内するとともに、挿入治具12を固定面Gに形成された固定用穴52から引き抜く際に、紐状部材18を案内するために、下方縁側に、下方に傾斜したテーパー案内面24bが形成されている。
さらに、紐貫通部20の貫通孔22の背面側の開口部26には、同様に紐状部材18を挿通する際にその挿通を容易にし案内するために、その縁部が丸く形成された(Rが形成された)R部26aが形成されている。
また、図1(B)に示したように、挿入治具12の背面側には、挿入治具本体14の長手方向に、紐状部材18を案内するための紐案内溝28が形成されている。これにより、紐貫通部20の貫通孔22の正面側の開口部24から、貫通孔22を通り、貫通孔22の背面側の開口部26に挿通された紐状部材18が、この挿入治具本体14の紐案内溝28内で上方に案内されるようになっている。
これにより、挿入治具本体14の表面から紐状部材18が突出することがないか、または、紐状部材18が突出したとしてもわずかである。
このため、後述するように、挿入治具12に、固定部材40と、図示しない構造体に連結された紐状部材18とを係止するように装着し、固定部材40と紐状部材18が装着された挿入治具12を、固定面G(後述する図4参照)に形成された固定用穴52に挿入して、同時に挿入治具本体14の先端の穿設部16により固定用穴52を穿設する際に、邪魔にならないように構成されている。
なお、この場合、紐案内溝28を形成しないことももちろん可能である。例えば、後述する実施例2に示したように、固定用穴穿設治具58を用いて、固定用穴52を予め形成する場合には、紐案内溝28を設けないでおくことも可能である。
さらに、図1(A)〜図1(B)に示したように、挿入治具12の挿入治具本体14の穿設部16と紐貫通部20の基端側には、後述するように、挿入治具12に、固定部材40と、図示しない構造体に連結された紐状部材18とを係止するように装着するための装着固定部30が形成されている。
すなわち、図1(A)〜図1(B)に示したように、装着固定部30は、挿入治具12の正面側が、その一部を切欠した状態に形成された平坦な装着固定面32を備えている。また、この装着固定面32の略中央には、固定部材40を挿入治具12に固定するための固定用当接部34が正面側に突設するように形成されている。
この場合、図1(A)〜図1(B)に示したように、固定用当接部34は、後述するように、固定部材40の係合片部48の間に形成された嵌合用溝部50に係合するように、平行な係合面36aを備えた係合部36を備えている。
そして、この係合部36の上方(挿入治具12の基端側)には、後述する図4に示したように、固定部材40と紐状部材18とを係止するように装着した挿入治具12を、固定面Gに形成された固定用穴52に挿入する際に、係合片部48が縮径した状態となるように案内するとともに、後述する図5(A)に示したように、挿入治具12を固定用穴52から引き抜く際に、固定部材40の係合片部48が拡径した状態となるように案内する、相互に交差するように傾斜した案内面38aが形成された案内部38を備えている。
一方、図1(C)に示したように、本発明の構造体の固定装置10は、固定部材40を備えており、この固定部材40は、板状部材から構成され、略H字形状に形成されている。
すなわち、図1(C)に示したように、固定部材40は、固定部材本体42と、この固定部材本体42の両端から、下方に二股形状に分岐した2つの下方片部44を備えている。そして、これらの下方片部44の間に、紐状部材18を係止するためのU字溝形状の紐係止部46が形成されている。
なお、この場合、固定部材40の紐係止部46が、係止溝から形成されている場合、係止溝から構成される紐係止部46に紐状部材18を係止するだけで、挿入治具12に、固定部材40と、図示しない構造体に連結された紐状部材18を係止することができる。
これにより、後述する、図24(B)に示したように、構造体を、例えば、農業用シート、養生シート、土木シートなどのシート体76として、その側辺76aに沿って、簡単な操作で、連続的に構造体を固定面Gに固定することが可能である。
また、固定部材40は、固定部材本体42の両端から、上方に二股形状に分岐した2つの係合片部48を備えている。そして、これらの係合片部48の間に、挿入治具12の装着固定部30に形成された固定用当接部34の係合部36の係合面36aに係合する嵌合用溝部50が形成されている。
なお、図1(C)に示したように、固定部材40の両側の端面は、係合片部48側から下方片部44に向かって幅が狭くテーパー傾斜面40aを形成するように形成されている。
すなわち、後述するように、挿入治具12に、固定部材40と紐状部材18とを係止するように装着し、挿入治具12を、固定面Gに形成された固定用穴52に挿入する際に、固定用穴52の壁面54に、この固定部材40の両側の端面のテーパー傾斜面40aが案内されて、係合片部48が板面方向に弾性変形して縮径した状態となるように案内するように構成されている。
この場合、固定部材40の材質は、係合片部48が、挿入治具12を固定用穴52に挿入する際に、弾性変形して縮径した状態になるとともに、挿入治具12を固定用穴52から引き抜く際に、元の状態に復元して拡径した状態となる材料であれば、特に限定されるものではなく、例えば、金属、樹脂、木材などから構成することができる。
なお、この場合、固定用穴52に固定部材40を、例えば、地面、法面などの固定面Gに形成された固定用穴52に存置し、使用後の取出しなどの手間を考慮すれば、生分解性を有する生分解性樹脂、木材、腐食性を有する鉄などの金属を用いることができる。
このように構成される本発明の構造体の固定装置10を用いた紐状部材18による構造体の固定方法(以下、単に「構造体の固定方法」と言う)について、以下に、図2(A)〜図9(B)に示した本発明の構造体の固定方法を示す概略図に基づいて説明する。
(1)装着工程
先ず、挿入治具12に、固定部材40と、図示しない構造体に連結された紐状部材18とを係止するように装着する。
すなわち、図2(A)〜図2(B)に示したように、図示しない構造体に連結された紐状部材18を、紐貫通部20の正面側の開口部24、貫通孔22、背面側の開口部26を通るように挿通する。
次に、この状態で、図3(A)〜図3(B)に示したように、挿入治具12の装着固定部30に固定部材40を装着して固定する。すなわち、挿入治具12の装着固定部30の装着固定面32に突設した固定用当接部34に、固定部材40の係合片部48の間に形成された嵌合用溝部50(図1(C)参照)が係合するように装着する。
この状態では、図3(A)〜図3(B)に示したように、固定用当接部34の係合部36の平行な係合面36aに、固定部材40の係合片部48の間に形成された嵌合用溝部50が係合することによって、挿入治具12の装着固定部30に、固定部材40が装着、固定されるようになっている。
なお、固定用当接部34の平行な係合面36aと、固定部材40の係合片部48の間に形成された嵌合用溝部50との係合は、しっかりと係合する場合だけでなく、紐状部材18で下記のように押えられた状態となるので、緩い嵌合状態であっても良い。
そして、この状態で、図3(B)の矢印Cで示したように、挿入治具12の正面側の紐状部材18の前方部分18aを、挿入治具12の挿入治具本体14の正面側に沿うように上方に這わす。また、同様に、図3(B)の矢印Dで示したように、挿入治具12の背面側の紐状部材18の後方部分18bを、挿入治具12の挿入治具本体14の背面側に沿うように上方に這わすようにする。
(2)挿入工程
次に、固定部材40と紐状部材18が装着された挿入治具12を、固定面Gに形成された固定用穴52に挿入する。
すなわち、この状態で、固定面Gに、例えば、打撃ハンマーなどの打ち込み具を用いて、挿入治具12を挿入(打ち込んでいく)ことによって、図4(A)〜図4(B)に示したように、挿入治具本体14の先端の先が尖った形状の穿設部16により、固定用穴52が、挿入治具12を挿入する際に形成される。
このように固定用穴52が、挿入治具12を挿入する(打ち込む)際に形成されるので、固定用穴52の形成とともに、構造体の固定を行うことができ、予め固定面Gに固定用穴52を形成する必要がなく、工程が簡単になる。
なお、挿入治具12を固定面Gに形成された固定用穴52に挿入する(打ち込む)際には、図4(A)〜図4(B)に示したように、固定用穴52の壁面54に、この固定部材40の両側の端面のテーパー傾斜面40aが案内されて、図4(A)の矢印で示したように、係合片部48が弾性変形して縮径した状態となる。また、周囲の固定面Gの土などによっても押されて、係合片部48が弾性変形して縮径した状態となる。
このように構成することによって、固定部材40が、挿入治具12を固定用穴52に挿入する際に、縮径した状態になる係合片部48を備えるので、挿入治具12を固定用穴52に挿入する際に、係合片部48が縮径した状態になり、挿入治具12を固定用穴への挿入が容易である。
(3)引き抜き工程
次に、固定用穴52の所定の深さ位置に挿入された挿入治具12を、固定用穴52から引き抜くとともに、固定用穴52の所定の深さ位置に、紐状部材18が係合された固定部材40を、固定用穴52に係合した状態で存置する。
すなわち、挿入治具12を固定用穴52の所定の深さ位置まで挿入(打ち込んだ)後に、図5(A)〜図8(C)に示したように、挿入治具12を、固定用穴52から引き抜いていく。
先ず、図5(A)〜図5(B)に示したように、引き抜き工程の初期段階では、図5(A)の矢印Eで示したように、固定部材40の係合片部48の元の状態に戻ろうとする復元力と、固定用当接部34の案内部38の案内面38a(図1参照)に案内されて、固定部材40の係合片部48が拡径した状態となる。
その結果、拡径した状態の固定部材40の係合片部48が、固定用穴52の壁面54に係止(食い込んだ状態)となって固定されることになる。
そして、図6(A)〜図6(B)に示したように、この状態からさらに挿入治具12を、固定用穴52から引き抜いていく。これによって、図6(B)の矢印Fで示したように、挿入治具12の装着固定部30の固定用当接部34によって、固定部材40の係合片部48が、固定用穴52の壁面54の方向に押圧される。
その結果、固定部材40の係合片部48が、固定用穴52の壁面54にさらに係止(食い込んだ状態)となって、しっかりと固定されることになる。
さらに、図7(A)〜図7(B)に示したように、この状態からさらに挿入治具12を、固定用穴52から引き抜いていく。これによって、図7(B)の矢印H1で示したように、挿入治具12を固定用穴52から引き抜く際に、固定部材40が、紐係止部46を介して紐状部材18により引っ張られる。
その結果、図7(B)の矢印H2で示したように、固定部材40が、固定部材40の係合片部48の先端48aを、固定用穴52の壁面54にさらに食い込ませるようにしながら、紐係止部46に引っ張り力を負荷することによって、固定用穴52内で回動することになる。
これにより、図8(A)〜図8(B)に示したように、固定部材40が、固定用穴52内でさらに回動して、固定部材40の係合片部48(先端48a)と、下方片部44とが、固定用穴52の壁面54に、さらに係止(食い込んだ状態)となって、強固に固定されることになる。
そして、この状態で、図示しない構造体に連結された紐状部材18は、固定部材本体42で、固定部材40にしっかりと保持された状態となっている。
そして、必要に応じて、図9に示したように、上記の工程を繰り返すことによって、連続的に図示しない構造体を固定面Gに固定することが可能である。
なお、この場合、固定部材40の係合片部48が、固定用穴52の壁面54に強固に食い込み固定するためには、図10に示したように、固定面Gの状態、固定部材40の材質にもよるが、固定部材40の長さLは、固定用穴52の直径Rに対して、L=1.2R〜3.5Rとするのが望ましい。
すなわち、固定部材40長さLが、固定用穴52の直径Rに対して長くなると、固定部材40の保持力は、固定部材40の係合片部48の食い込み(係止)だけになるために抜け易くなるからである。
一方、固定部材40長さLが、固定用穴52の直径Rに対して短くなると、固定部材40の状態(横向きなどの状態)で、固定用穴52の直径Rよりも短い状態となれば、固定部材40の係合片部48の食い込み(係止)がなくなるためである。
また、図10に示したように、固定部材40の係合片部48が、固定用穴52の壁面54に強固に食い込み固定するためには、固定部材40の固定用穴52内で存置する場合の傾斜角度αは、固定面Gの状態、固定部材40の材質にもよるが、0<α<70°であるのが望ましく、より好ましくは、25°〜45°の範囲であるのが望ましい。
さらに、図11に示したように、力点を構成する固定部材40の紐係止部46の位置は、前述したように、固定部材40の係合片部48の先端48aを、固定用穴52の壁面54にさらに食い込ませるようにしながら回動しやすくするためには、固定部材40長さLの中心(L/2の位置O)より、支点である固定部材40の係合片部48の先端48aの反対側、すなわち、下方片部44側に位置するのが望ましい。
なお、この実施例では、固定部材40の2つの係合片部48が、挿入治具12を固定用穴52に挿入する際に、弾性変形して縮径した状態になるとともに、挿入治具12を固定用穴52から引き抜く際に、元の状態に復元して拡径した状態となるように構成した。
しかしながら、固定部材40の係合片部48を、縮径、拡径しない形状として、その代わりに、図12に示したように、固定部材40の係合片部48の先端48aに、例えば、櫛刃状の凹凸部48bを形成して、固定部材40の係合片部48を、固定用穴52の壁面54に強固に食い込み固定するようにしても良い。
また、この実施例では、固定部材40の固定部材本体42の両端から、下方に二股形状に分岐した2つの下方片部44を備え、これらの下方片部44の間に、紐状部材18を係止するためのU字溝形状の紐係止部46を形成した。
しかしながら、図13に示したように、固定部材40の紐係止部46を、係止孔46aとして形成しても良い。この場合、係止孔46aから構成される紐係止部46に紐状部材18を通して係止するだけで、挿入治具12に、固定部材40と、図示しない構造体に連結された紐状部材18をしっかりと係止することができる。これにより、図示しない構造体を固定面により確実に、かつ、強固にしっかりと固定することが可能である。
(実施例2)
図14は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図で、図14(A)は、本発明の構造体の固定方法で用いる固定用穴穿設治具58を示す正面図、図14(B)は、本発明の構造体の固定装置10の正面図、図14(C)は、図14(B)の縦断面図である。
この実施例の本発明の構造体の固定装置10は、図1〜図13に示した構造体の固定装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の構造体の固定装置10では、固定用穴52が、固定用穴穿設治具58によって、予め形成されている固定用穴52である。
すなわち、図14(A)に示したように、固定用穴52が、例えば、ドリル、打撃ハンマーなどの固定用穴穿設治具58によって、予め形成されていても良い。この場合、固定用穴穿設治具58は、先端の先が尖った形状の穿設部58aが形成されている。
この場合、図14(B)〜図14(C)に示したように、挿入治具12は、挿入治具12を固定面Gに打ち込んでいく必要がないので、矩形形状の板部材からなる挿入治具本体14のみから構成し、挿入治具本体14の先端の先が尖った形状の穿設部16を省略している。
また、挿入治具本体14の先端に、貫通溝20aからなる紐貫通部20が形成されている。
このように構成することによって、固定用穴52が、予め形成されているので、挿入治具12を、固定面Gに形成された固定用穴52に挿入するのが容易になる。
(実施例3)
図15は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図で、図15(A)は、本発明の構造体の固定装置10の固定部材40の正面図、図15(B)は、本発明の構造体の固定装置10の正面図、図15(C)は、図14(B)の縦断面図である。
この実施例の本発明の構造体の固定装置10は、図1〜図13に示した構造体の固定装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の構造体の固定装置10では、図15(A)〜図15(C)に示したように、固定部材40には、固定部材本体42の両端から、上方に二股形状に分岐した、図15(A)の矢印で示したように、縮径、拡径可能な2つの係合片部48の他に、2つの係合片部48の間に、固定用片60が形成されている。
また、この実施例の構造体の固定装置10では、図15(B)〜図15(C)に示したように、挿入治具12の装着固定部30の装着固定面32には、固定用当接部34が突設するようには形成されていない。
その代わりに、この実施例の構造体の固定装置10のように、挿入治具12の装着固定部30の上端の段部30aが、固定用当接部34を構成するようにしても良い。
(実施例4)
図16は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図で、図16(A)は、本発明の構造体の固定装置10の挿入治具12の正面図、図16(B)は、図16(A)の挿入治具12の縦断面図、図16(C)は、本発明の構造体の固定装置10の固定部材40の正面図、図16(D)は、図16(C)の縦断面図、図17は、本発明の構造体の固定装置10を用いた本発明の構造体の固定方法を説明する概略図で、図17(A)は、装着工程の固定部材40を装着した状態の本発明の構造体の固定装置10の正面図、図17(B)は、図17(A)の縦断面図、図17(C)は、挿入工程を示す概略図、図17(D)は、引き抜き工程を示す概略図である。
この実施例の本発明の構造体の固定装置10は、図1〜図13に示した構造体の固定装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の構造体の固定装置10では、図16(A)〜図16(B)に示したように、挿入治具12が、比較的幅広の矩形形状の板部材からなる挿入治具本体14と、挿入治具本体14の先端の先が尖った三角形形状の穿設部16を備えている。
これに対応して、図16(C)〜図16(D)に示したように、幅広の板形状の固定部材40となっており、固定部材40の係合片部48の先端48aが、正面側に屈曲するように突設した突起部62を備えている。
このように構成することによって、固定部材40の係合片部48(突起部62)が、板厚方向に縮径、拡径するように構成されている。また、固定部材40の係合片部48は、上記の実施例1〜実施例3のように、板面方向には、縮径、拡径しないように構成されている。
また、図16(A)〜図16(B)に示したように、固定部材40の係合片部48は、板面方向には、縮径、拡径しないように構成されているので、挿入治具12の装着固定部30の装着固定面32に突設した固定用当接部34は、略矩形形状で案内部38(図1参照)を有していない形状である。
このように構成されるこの実施例の構造体の固定装置10では、図17(A)〜図17(B)に示したように、装着工程において、挿入治具12の装着固定部30の装着固定面32に突設した固定用当接部34に、固定部材40の係合片部48の間に形成された嵌合用溝部50が係合するように装着する。
この状態では、図17(B)に示したように、固定部材40の係合片部48の先端48aの突起部62が、板厚方向に(正面側)に屈曲して拡径した状態となっている。
この状態で、挿入工程において、挿入治具12を固定面Gに形成された固定用穴52に挿入する(打ち込む)際には、図17(C)の矢印Iで示したように、固定部材40の係合片部48の先端48aの突起部62が、固定用穴52の壁面54に案内され、また、周囲の固定面Gの土などによって押されて、固定部材40の係合片部48の突起部62が、弾性変形して、背面側に移動して縮径した状態となる。
そして、引き抜き工程において、挿入治具12を、固定用穴52から引き抜いていけば、図17(D)の矢印Jで示したように、固定部材40の係合片部48の突起部62が、元の状態に戻ろうとする復元力によって、再び、板厚方向に(正面側)に拡径する。
その結果、固定部材40の係合片部48の突起部62が、固定用穴52の壁面54に係止(食い込んだ状態)となって固定されることになる。
このように、幅広の板形状の固定部材40とすることによって、固定面Gが比較的軟質の土壌であっても、保持力を高めることができる。この場合、図16(C)に示したように、固定部材40の幅Wとしては、図示しない構造体の種類などにより適宜選択すればよく、特に限定されるものではないが、このような効果を考慮すれば、例えば、15〜50mm、好ましくは、20〜30mmとするのが望ましい。
なお、この実施例の場合でも、実施例1と同様に、挿入治具12を固定用穴52から引き抜く際に、固定部材40が、紐係止部46を介して紐状部材18により引っ張られ、固定部材40が、固定部材40の係合片部48の突起部62を固定用穴52の壁面54にさらに食い込ませるようにしながら回動させ、紐係止部46に引っ張り力を負荷することによって、固定用穴52内で回動する。
これによって、固定部材40の係合片部48と、下方片部44とが、固定用穴52の壁面54に、係止(食い込んだ状態)となって、強固に固定される。
また、この実施例では、固定部材40の係合片部48(突起部62)を、板厚方向に縮径、拡径するように構成し、固定部材40の係合片部48は、板面方向には、縮径、拡径しないように構成されている。
しかしながら、図示しないが、固定部材40の係合片部48(突起部62)を、板厚方向に縮径、拡径するように構成するとともに、固定部材40の係合片部48を、板面方向には、縮径、拡径するように構成することも可能である。これにより、固定用穴52の壁面54に、固定部材40の係合片部48が、さらに係止(食い込んだ状態)となって確実に固定されることになる。
(実施例5)
図18は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図で、図18(A)は、本発明の構造体の固定装置10の挿入治具12の正面図、図18(B)は、図18(A)の挿入治具12の縦断面図、図18(C)は、図18(A)の挿入治具12のP方向の断面図、図18(D)は、本発明の構造体の固定装置10の固定部材40の正面図、図19は、本発明の構造体の固定装置10を用いた本発明の構造体の固定方法を説明する概略図で、図19(A)は、挿入工程を示す概略図、図19(B)は、挿入工程を示す図19(A)概略上面図、図19(C)は、引き抜き工程を示す概略図、図19(D)は、図19(C)の引き抜き工程を示す概略上面図である。
この実施例の本発明の構造体の固定装置10は、図1〜図13に示した構造体の固定装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の構造体の固定装置10では、図18(A)〜図18(C)に示したように、挿入治具12の装着固定部30が、挿入治具12の円周方向に、その一部を切欠した状態に形成された円周方向に窪んだ装着固定面32を備えている。
このように構成されるこの実施例の構造体の固定装置10では、挿入工程において、挿入治具12を固定面Gに形成された固定用穴52に挿入する(打ち込む)際には、図19(A)〜図19(B)の矢印Kで示したように、固定部材40の係合片部48の隅角部48cが、固定用穴52の壁面54に案内され、また、周囲の固定面Gの土などによって押される。
これによって、固定部材40の係合片部48の隅角部48cが、弾性変形して、円周方向に窪んだ装着固定面32側に(円周方向に窪んだ装着固定面32)沿って湾曲して、すなわち、固定用穴52の円周方向に湾曲して縮径した状態となる。
そして、引き抜き工程において、挿入治具12を、固定用穴52から引き抜いていけば、図19(C)〜図19(D)の矢印Lで示したように、固定部材40の係合片部48の隅角部48cが、元の状態に戻ろうとする復元力によって、再び、板厚方向に(正面側)に拡径する。
その結果、固定部材40の係合片部48の隅角部48cが、固定用穴52の壁面54に係止(食い込んだ状態)となって固定されることになる。
なお、この実施例の場合でも、実施例1と同様に、挿入治具12を固定用穴52から引き抜く際に、固定部材40が、紐係止部46を介して紐状部材18により引っ張られ、固定部材40が、固定部材40の係合片部48を、壁面54にさらに食い込ませるようにしながら、紐係止部46に引っ張り力を負荷することによって、固定用穴52内で回動する。
これによって、固定部材40の係合片部48と、下方片部44とが、固定用穴52の壁面54に、係止(食い込んだ状態)となって、強固に固定される。
(実施例6)
図20は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図で、図20(A)は、本発明の構造体の固定装置10の挿入治具12と固定部材40を示す概略図、図20(B)は、本発明の構造体の固定装置10の固定部材40の別の実施例を示す斜視図である。
この実施例の本発明の構造体の固定装置10は、図1〜図13に示した構造体の固定装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の構造体の固定装置10では、図20(A)に示したように、固定部材40が、略王冠形状の円筒形状部材から構成され、固定部材40の係合片部48が、複数の円周方向に一定間隔離間して形成された係合片部48から構成されている。
これにより、図20(A)の矢印Mで示したように、固定部材40の係合片部48が、半径方向に縮径、拡径するように構成されている。
また、図20(A)の矢印で示したように、固定部材40の形状に対応して、挿入治具12の装着固定部30の装着固定面32には、装着工程において、複数の固定用当接部34が、固定部材40の係合片部48の間に形成された嵌合用溝部50と係合するように、挿入治具12の挿入治具本体14の円周方向に一定間離間して形成されている。
このように構成することによって、円筒形状部材から構成される固定部材40の係合片部48が、半径方向に縮径するように構成されているので、挿入治具12を固定用穴52に挿入する際に、係合片部48が半径方向に縮径した状態になり、挿入治具12の固定用穴52への挿入が容易である。
しかも、円筒形状部材から構成される固定部材40の係合片部48が、半径方向に拡径するように構成されているので、挿入治具12を固定用穴52から引き抜いた後には、係合片部48が半径方向に拡径した状態になり、拡径した状態となった固定部材40の係合片部48が、固定面Gに形成された固定用穴52に係止した状態(食い込んだ状態)となって固定されることになる。
なお、この実施例の場合でも、実施例1と同様に、挿入治具12を固定用穴52から引き抜く際に、固定部材40が、紐係止部46を介して紐状部材18により引っ張られ、固定部材40が、固定部材40の係合片部48の先端48aを、さらに食い込ませるようにして、紐係止部46に引っ張り力を負荷することによって、固定用穴52内で回動するようにしても良い。
これによって、固定部材40の係合片部48と、下方片部44とが、固定用穴52の壁面54に、係止(食い込んだ状態)となって、強固に固定されることになる。
なお、この実施例では、固定部材40が、略王冠形状の円筒形状部材から構成したが、図20(B)に示したように、固定部材40を部分的な円筒形形状から構成することも可能である。
(実施例7)
図21は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図で、図21(A)は、本発明の構造体の固定装置10の挿入治具12を示す正面図、図21(B)は、図21(A)の挿入治具12の固定用当接部34が、挿入治具12の装着固定面32から突出した状態を説明する断面図、図21(C)は、図21(A)の挿入治具12の固定用当接部34を挿入治具12の内部に収納した状態を説明する断面図である。
この実施例の本発明の構造体の固定装置10は、図1〜図13に示した構造体の固定装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の構造体の固定装置10では、図21(A)〜図21(C)に示したように、挿入治具12の固定用当接部34が、挿入治具12を固定用穴52から引き抜く際に、挿入治具12の装着固定部30から挿入治具12の内部に収納可能なように突出自在に構成されている。
すなわち、この実施例の構造体の固定装置10では、図21(A)〜図21(C)に示したように、挿入治具12の装着固定部30の装着固定面32に突出用開口部64が形成されている。そして、挿入治具12の固定用当接部34が、挿入治具12の挿入治具本体14に縦方向に形成された操作孔部66内を、上下に摺動できるように装着された操作用棒部材68に連結されている。
また、図21(B)〜図21(C)に示したように、突出用開口部64の上部には、傾斜するテーパー面64aが形成されるとともに、固定用当接部34の上部には、このテーパー面64aと相補的な形状の案内テーパー面34aが形成されている。
これにより、装着工程において、図21(B)の矢印に示したように、操作用棒部材68を下方に移動させることによって、突出用開口部64のテーパー面64aに、固定用当接部34の案内テーパー面34aが案内されて、突出用開口部64を介して、挿入治具12の固定用当接部34が、図21(B)に示したように、装着固定部30の装着固定面32から突出するように構成されている。
また、引き抜き工程において、図21(C)の矢印に示したように、操作用棒部材68を上方に移動させることによって、突出用開口部64のテーパー面64aに、固定用当接部34の案内テーパー面34aが案内されて、突出用開口部64を介して、挿入治具12の固定用当接部34が、図21(C)に示したように、装着固定部30の装着固定面32から、挿入治具12の内部(操作孔部66内)に収納されるように構成されている。
このように構成することによって、挿入治具12の固定用当接部34が、挿入治具12を固定用穴52から引き抜く際に、挿入治具12の装着固定部30から挿入治具の内部に収納可能なように突出自在に構成されている。
これにより、挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着する際には、挿入治具12の固定用当接部34を、挿入治具12の装着固定部30から突出させることによって、挿入治具12に、固定部材40と、図示しない構造体に連結された紐状部材18とを係止するように装着するのが容易で、かつ、しっかりと固定することができる。
しかも、挿入治具12を固定用穴52から引き抜く際に、挿入治具12の固定用当接部34を、挿入治具12の装着固定部30から挿入治具12の内部に収納することによって、確実に挿入治具12から固定部材40と、図示しない構造体に連結された紐状部材18とを取り外すことができる。
その結果、固定用穴52の所定の深さ位置に挿入された挿入治具12を、固定用穴52から引き抜くとともに、固定用穴52の所定の深さ位置に、紐状部材18が係合された固定部材40を、固定用穴52に係合した状態で確実に存置することができる。
(実施例8)
図22は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図で、図22(A)は、本発明の構造体の固定装置10の挿入治具12を示す正面図、図22(B)は、図22(A)の挿入治具12の縦断面図、図22(C)は、本発明の固定部材40の正面図、図23(A)は、挿入工程を示す本発明の構造体の固定装置10の正面図、図23(B)は、挿入工程を示す本発明の構造体の固定装置10の縦断面図、図23(C)は、引き抜き工程を示す本発明の構造体の固定装置10の正面図、図23(D)は、固定部材40が拡径した状態の引き抜き工程を示す本発明の構造体の固定装置10の正面図である。
この実施例の本発明の構造体の固定装置10は、図1〜図13に示した構造体の固定装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の構造体の固定装置10では、図22(A)〜図22(B)に示したように、挿入治具12が、挿入治具12を固定用穴52から引き抜く際に、固定部材40の係合片部48を拡径するように、下方に押し付ける突出可能な押し付け部材70を備えている。
すなわち、この実施例では、図22(A)〜図22(B)に示したように、挿入治具12の装着固定部30の装着固定面32には、固定用当接部34が設けられていない。
また、挿入治具12の挿入治具本体14には、操作孔部72が、縦方向に形成されるとともに、挿入治具12の装着固定部30の装着固定面32に向けて下方に開口するように、開口部74が形成されている。
そして、挿入治具12の挿入治具本体14に縦方向に形成された操作孔部72内を上下に摺動するように、押し付け部材70が装着されている。また、押し付け部材70の先端には、円錐形状のテーパー面70aが形成され、テーパー面70aが開口部74から下方に突出できるように構成されている。
一方、図22(C)に示したように、固定部材40の係合片部48は、上記の実施例1〜実施例3のように、板面方向には、縮径、拡径しないように構成されている。また、固定部材40の係合片部48の先端48aの内側の面には、押し付け部材70の先端のテーパー面70aと相補的なテーパー案内面48dが形成されている。
これにより、装着工程においては、図23(A)〜図23(B)の矢印に示したように、押し付け部材70を上方に移動させることによって、押し付け部材70の先端の円錐形状のテーパー面70aが、開口部74から下方に突出しない状態に保持される。
また、引き抜き工程において、図23(C)〜図23(D)の矢印に示したように、押し付け部材70を下方に移動させることによって、押し付け部材70の先端のテーパー面70aが、開口部74から下方に突出する。
その結果、押し付け部材70の先端のテーパー面70aによって、固定部材40の係合片部48の先端48aのテーパー案内面48dが押すように案内されて、図23(D)の矢印Nで示したように、固定部材40の係合片部48を固定部材40の板面方向に拡径し、拡径した状態となった固定部材40の係合片部48が、固定面Gに形成された固定用穴52に係止した状態(食い込んだ状態)となって固定されることになる。
なお、この際には、固定部材40が、紐係止部46を介して紐状部材18により固定されているので、固定部材40の係合片部48を固定部材40の板面方向に拡径できるようになっている。
また、この実施例の場合でも、実施例1と同様に、挿入治具12を固定用穴52から引き抜く際に、固定部材40が、紐係止部46を介して紐状部材18により引っ張られ、固定部材40が、固定部材40の係合片部48の先端48aを、さらに固定用穴52に食い込ませながら、紐係止部46に引っ張り力を負荷することによって、固定用穴52内で回動するようにしても良い。
これによって、固定部材40の係合片部48と、下方片部44とが、固定用穴52の壁面54に、係止(食い込んだ状態)となって、強固に固定されることになる。
このように構成することによって、挿入治具12が、挿入治具12を固定用穴52から引き抜く際に、固定部材40の係合片部48を拡径するように、下方に押し付ける突出可能な押し付け部材70を備えるので、挿入治具12を固定用穴52から引き抜く際に、押し付け部材70を固定部材40に対して下方に押し付けることによって、固定部材40の係合片部48を確実に拡径することができる。
従って、煩雑な作業が不要で、操作性が良好で、簡単な作業で図示しない構造体を固定面Gに確実に、かつ、強固にしっかりと固定することが可能である。
(実施例9)
図24は、本発明の構造体の固定装置10と本発明の構造体の固定方法の別の実施例を説明する概略図である。
この実施例の本発明の構造体の固定装置10は、図1〜図13に示した構造体の固定装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の構造体の固定装置10では、図24(A)に示したように紐状部材18の先端の形状が輪形状18cとしている。このように、紐状部材18の先端の形状が輪形状18cとしても良い。
また、図24(B)では、構造体を、例えば、農業用シート、養生シート、土木シートなどのシート体76として、その側辺76aに一定間隔離間して、輪形状18dの紐状部材18を設けている。このように紐状部材18全体を輪形状18dとしても良い。
なお、図24(B)では、固定用穴52を予め穿設しているが、前述したように、挿入治具12の挿入工程と同時に固定用穴52を穿設するようにしても良いことはもちろんである
図24(C)では、構造体を、例えば、テントなどの骨組みなどの棒状部材78として、この棒状部材78に直接、輪形状18eの紐状部材18を固定して、これを用いるようにしたものである。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、一つの固定用穴52に、一枚の固定部材40を存置するようにしたが、複数枚の固定部材40を重ねて、または、一つの固定用穴52に、複数枚の固定部材40を孔深さ方向に離間して存置するようにする場合にも適用できるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、例えば、農作物を栽培、発育養生するために、畑などの畝に敷設される農業用シート、道路、脇の斜面、田畑の法面の雑草の防止、芝の育成のために敷設される養生シート、土木工事に用いられる土木シート、テントなどその他の構造体を、例えば、地面、畝、法面、壁などの固定面に固定するための紐状部材による構造体の固定に適用することができる。
10 構造体の固定装置
12 挿入治具
14 挿入治具本体
16 穿設部
18 紐状部材
18a 前方部分
18b 後方部分
18c 輪形状
18d 輪形状
18e 輪形状
20 紐貫通部
20a 貫通溝
22 貫通孔
24 開口部
24a R部
24b テーパー案内面
26 開口部
26a R部
28 紐案内溝
30 装着固定部
30a 段部
32 装着固定面
34 固定用当接部
34a 案内テーパー面
36 係合部
36a 係合面
38 案内部
38a 案内面
40 固定部材
40a テーパー傾斜面
42 固定部材本体
44 下方片部
46 紐係止部
46a 係止孔
48 係合片部
48a 先端
48b 凹凸部
48c 隅角部
48d テーパー案内面
50 嵌合用溝部
50a 底部
52 固定用穴
54 壁面
58 固定用穴穿設治具
58a 穿設部
60 固定用片
62 突起部
64 突出用開口部
64a テーパー面
66 操作孔部
68 操作用棒部材
70 押し付け部材
70a テーパー面
72 操作孔部
74 開口部
76 シート体
76a 側辺
78 棒状部材
100 シート体
102 辺縁部
104 固定装置片
106 袋部
108 治具
110 打込み部
112 打込み柱部
200 マルチシート固定紐挿入具
202 握り棒
204 マルチシート固定紐
206 突起物
208 二股部分
210 マルチシート
G 固定面(地面)
R 直径
α 傾斜角度

Claims (12)

  1. 構造体に連結された紐状部材によって構造体を固定するための構造体の固定装置であって、
    挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着し、
    前記固定部材と紐状部材が装着された挿入治具を、固定面に形成された固定用穴に挿入し、
    前記固定用穴の所定の深さ位置に挿入された挿入治具を、固定用穴から引き抜くとともに、前記固定用穴の所定の深さ位置に、前記紐状部材が係合された固定部材を、前記固定用穴に係合した状態で存置するように構成され、
    前記挿入治具が、
    前記紐状部材を挿通するための紐貫通部と、
    前記固定部材を装着するための装着固定部とを備え、
    前記固定部材が、
    前記紐状部材を係止するための紐係止部と、
    前記挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、固定用穴に食い込む係合片部と、
    備え、
    前記固定部材が、板状部材から構成され、
    前記固定部材の係合片部が、板面方向に縮径、拡径するように構成されていることを特徴とする紐状部材による構造体の固定装置。
  2. 構造体に連結された紐状部材によって構造体を固定するための構造体の固定装置であって、
    挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着し、
    前記固定部材と紐状部材が装着された挿入治具を、固定面に形成された固定用穴に挿入し、
    前記固定用穴の所定の深さ位置に挿入された挿入治具を、固定用穴から引き抜くとともに、前記固定用穴の所定の深さ位置に、前記紐状部材が係合された固定部材を、前記固定用穴に係合した状態で存置するように構成され、
    前記挿入治具が、
    前記紐状部材を挿通するための紐貫通部と、
    前記固定部材を装着するための装着固定部とを備え、
    前記固定部材が、
    前記紐状部材を係止するための紐係止部と、
    前記挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、固定用穴に食い込む係合片部と、
    を備え、
    前記固定部材が、板状部材から構成され、
    前記固定部材の係合片部が、前記固定用穴の円周方向に湾曲して縮径するように構成されていることを特徴とする紐状部材による構造体の固定装置。
  3. 構造体に連結された紐状部材によって構造体を固定するための構造体の固定装置であって、
    挿入治具に、固定部材と、構造体に連結された紐状部材とを係止するように装着し、
    前記固定部材と紐状部材が装着された挿入治具を、固定面に形成された固定用穴に挿入し、
    前記固定用穴の所定の深さ位置に挿入された挿入治具を、固定用穴から引き抜くとともに、前記固定用穴の所定の深さ位置に、前記紐状部材が係合された固定部材を、前記固定用穴に係合した状態で存置するように構成され、
    前記挿入治具が、
    前記紐状部材を挿通するための紐貫通部と、
    前記固定部材を装着するための装着固定部とを備え、
    前記固定部材が、
    前記紐状部材を係止するための紐係止部と、
    前記挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、固定用穴に食い込む係合片部と、
    を備え、
    前記挿入治具の装着固定部に、前記固定部材を挿入治具に固定するための固定用当接部が形成され、
    前記挿入治具の固定用当接部が、前記挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、前記挿入治具の装着固定部から挿入治具の内部に収納可能なように突出自在に構成されていることを特徴とする紐状部材による構造体の固定装置。
  4. 前記固定部材の係合片部が、
    前記挿入治具を固定用穴に挿入する際に、縮径した状態になるとともに、
    前記挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、拡径した状態となるように構成されていることを特徴とする紐状部材による請求項1から3のいずれかに記載の構造体の固定装置。
  5. 前記挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、前記固定部材が、紐係止部を介して紐状部材により引っ張られ、
    前記固定部材が、固定用穴内で回動して、前記固定部材の係合片部が、固定用穴の壁面に係合するように構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の紐状部材による構造体の固定装置。
  6. 前記固定用穴が、挿入治具を挿入する際に形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の紐状部材による構造体の固定装置。
  7. 前記固定用穴が、固定用穴穿設治具によって、予め形成されている固定用穴であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の紐状部材による構造体の固定装置。
  8. 前記固定部材の紐係止部が、係止溝、または、係止孔から形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の紐状部材による構造体の固定装置。
  9. 前記挿入治具の紐貫通部が、貫通溝、または、貫通孔から形成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の紐状部材による構造体の固定装置。
  10. 前記固定部材が、板状部材から構成され、
    前記固定部材の係合片部が、板厚方向に縮径、拡径するように構成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の紐状部材による構造体の固定装置。
  11. 前記固定部材が、円筒形状部材から構成され、
    前記固定部材の係合片部が、半径方向に縮径、拡径するように構成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の紐状部材による構造体の固定装置。
  12. 前記挿入治具が、前記挿入治具を固定用穴から引き抜く際に、前記固定部材の係合片部を拡径するように、下方に押し付ける突出可能な押し付け部材を備えることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の紐状部材による構造体の固定装置。
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