JP6520983B2 - 燃料噴射弁、および燃料噴射弁の製造方法 - Google Patents

燃料噴射弁、および燃料噴射弁の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料を噴射する燃料噴射弁、および燃料噴射弁の製造方法に関する。
特許文献1に記載の燃料噴射弁は、環状に配置されたコイルと、コイルへの通電により磁界が形成される固定コアと、固定コアとの間に磁界を形成して吸引される可動コアと、吸引される可動コアにより駆動されて噴孔を開閉する弁体と、を備える。固定コアのうち可動コアと対向する部分には、非磁性部材が組み付けられており、固定コアのうち非磁性部材よりも径方向の内側部分を内側コア部、外側部分を外側コア部と呼ぶ。
そして、外側コア部と可動コアとの間で形成される磁界で生じる吸引力、および内側コア部と可動コアとの間で形成される磁界で生じる吸引力が可動コアに作用し、これらの吸引力により可動コアは固定コアへ吸引される。要するに、内側コア部、非磁性部材および外側コア部を、可動コアと対向する位置に並べて配置することで、外側コア部および内側コア部の両方から可動コアに吸引力を生じさせている。これにより、吸引力を向上させることができる。
欧州特許出願公開第2746565号明細書
しかしながら、固定コアのうち可動コアと対向する面には燃料の圧力がかかる。そのことに起因して、内側コア部、非磁性部材および外側コア部を、可動コアと対向する位置に並べて配置した上記従来構造では、以下の問題が懸念されるようになる。すなわち、内側コア部、非磁性部材および外側コア部の、可動コアと対向する側の面が燃圧を受けた際に、内側コア部と非磁性部材との接合面、および外側コア部と非磁性部材との接合面が破損することが懸念されるようになる。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたもので、その目的は、吸引力向上と、固定コアと非磁性部材との接合面の破損抑制との両立を図った燃料噴射弁、および燃料噴射弁の製造方法を提供することにある。
ここに開示される発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
開示される第1の発明および第1Bの発明は、
燃料を噴孔(23a)から噴射する燃料噴射弁であって、
環状に配置されたコイル(70)と、
コイルに通電されると磁界を形成する固定コア(50)と、
コイルの環状中心線(C)の方向において固定コアよりも噴孔側に設けられ、コイルに通電されると固定コアとの間に磁界を形成して固定コアに吸引される可動コア(40)と、
吸引される可動コアにより駆動され、噴孔を開閉する弁体(30)と、
を備え、 固定コアは、可動コアと対向する内側コア部(52)、および環状中心線に対して内側コア部よりも外側に位置するとともに可動コアと対向する外側コア部(51)を有し、
内側コア部及び外側コア部の少なくとも一方が燃料の圧力を受けて可動コアの反対側へ移動することを規制する規制部材(81、810)と、
内側コア部と外側コア部との間に配置され、固定コアよりも磁性が弱い非磁性部材(60)と、
をさらに備え、
内側コア部のうち非磁性部材と接合する面の少なくとも一部には、環状中心線を含む断面において環状中心線に対して傾斜する向きの面である内側テーパ面(52f)が形成され、
外側コア部のうち非磁性部材と接合する面の少なくとも一部には、環状中心線を含む断面において環状中心線に対して傾斜する向きの面である外側テーパ面(51f)が形成され、
内側テーパ面および外側テーパ面は、環状中心線に対して同じ向きに傾斜する形状である。
さらに第1Aの発明では、可動コアは、磁界の形成により固定コアへ吸引される第1吸引面(40a)および第2吸引面(40c)を有し、第1吸引面を通る磁束の向きと第2吸引面を通る磁束の向きとが互いに異なる
さらに第1Bの発明では、内側テーパ面および外側テーパ面の少なくとも一方のテーパ面には、周方向に延びる溝(51fc、52fc)が形成されている。
開示される第2の発明は、
燃料を噴孔(23a)から噴射する燃料噴射弁であって、
環状に配置されたコイル(70)と、
コイルに通電されると磁界を形成する固定コア(50)と、
コイルの環状中心線(C)の方向において固定コアよりも噴孔側に設けられ、コイルに通電されると固定コアとの間に磁界を形成して固定コアに吸引される可動コア(40)と、
吸引される可動コアにより駆動され、噴孔を開閉する弁体(30)と、
を備え、
固定コアは、可動コアと対向する内側コア部(52)、および環状中心線に対して内側コア部よりも外側に位置するとともに可動コアと対向する外側コア部(51)を有し、
内側コア部及び外側コア部の少なくとも一方が燃料の圧力を受けて可動コアの反対側へ移動することを規制する規制部材(81、810)と、
内側コア部と外側コア部との間に配置され、固定コアよりも磁性が弱い非磁性部材(60)と、
をさらに備え、
内側コア部のうち非磁性部材と接合する面の少なくとも一部には、環状中心線を含む断面において環状中心線に対して交差する向きの面である内側交差面(52g)が形成され、
外側コア部のうち非磁性部材と接合する面の少なくとも一部には、環状中心線を含む断面において環状中心線に対して交差する向きの面である外側交差面(51g)が形成され、
内側交差面および外側交差面の少なくとも一方は、環状中心線に対して垂直に延びる段差形状であり、
可動コアは、磁界の形成により固定コアへ吸引される第1吸引面(40a)および第2吸引面(40c)を有し、
第1吸引面を通る磁束の向きと第2吸引面を通る磁束の向きとが互いに異なる
開示される第3Aの発明、第3Bの発明および第3Cの発明は、
環状に配置されたコイル(70)と、
コイルに通電されると磁界を形成する固定コア(50)と、
コイルの環状中心線(C)の方向において固定コアよりも、燃料を噴射する噴孔(23a)の側に設けられ、コイルに通電されると固定コアとの間に磁界を形成して固定コアに吸引される可動コア(40)と、
吸引される可動コアにより駆動され、噴孔を開閉する弁体(30)と、
を備え、
固定コアは、可動コアと対向する内側コア部(52)、および環状中心線に対して内側コア部よりも外側に位置するとともに可動コアと対向する外側コア部(51)を有し、
内側コア部及び外側コア部の少なくとも一方が燃料の圧力を受けて可動コアの反対側へ移動することを規制する規制部材(81、810)と、
内側コア部と外側コア部との間に配置され、固定コアよりも磁性が弱い非磁性部材(60)と、
をさらに備える燃料噴射弁の製造方法であって、
内側コア部のうち非磁性部材と接合する面に、環状中心線を含む断面において環状中心線に対して傾斜する向きの面である内側テーパ面(52f)を形成する第1工程(S10、S10A、S10B)と、
外側コア部のうち非磁性部材と接合する面に、環状中心線を含む断面において環状中心線に対して内側テーパ面と同じ向きに傾斜する面である外側テーパ面(51f)を形成する第2工程(S11、S11A、S11B)と、
を含み、
第1工程および第2工程では、内側テーパ面および外側テーパ面を、環状中心線に対して同じ向きに傾斜する形状に形成する燃料噴射弁の製造方法である。
さらに第3Aの発明では、内側コア部、外側コア部および非磁性部材は、環状中心線の周りに環状に延びる形状であり、
第1工程では、内側コア部のうち非磁性部材と接合する面に、非磁性部材が圧入される内側圧入面(52pi)を形成し、
第2工程では、外側コア部のうち非磁性部材と接合する面に、非磁性部材が圧入される外側圧入面(51pi)を形成し、
第1工程および第2工程の後、内側圧入面および非磁性部材を互いに圧入するとともに、外側圧入面および非磁性部材を互いに圧入する圧入工程(S20)と、
圧入工程の後、内側コア部のうち内側圧入面を含む部分、外側コア部のうち外側圧入面を含む部分、および非磁性部材のうち内側圧入面と外側圧入面とで挟まれている圧入部分(60pi)を除去する除去工程(S40)と、
を含む。
さらに第3Bの発明では、非磁性部材の表面のうち固定コアから露出する面を露出面(60m)とし、内側テーパ面または外側テーパ面と非磁性部材との間に、露出面から内部に向けて延びる空隙(M)を設け、
空隙から内部に向けてレーザ光を照射することで、内側テーパ面または外側テーパ面の少なくとも一部を非磁性部材とレーザ溶接して一体化させるレーザ溶接工程(S50)を含む。
さらに第3Cの発明では、固定コアおよび非磁性部材の少なくとも一方に焼結材を用い、固定コアと非磁性部材との少なくとも一部を、焼結材の拡散接合または焼成により一体化させる一体化工程(S60)を含む。
上記第1A、第1Bの発明、第2の発明および第3A、第3B、第3Cの発明によれば、固定コアのうち可動コアと対向する部分に内側コア部および外側コア部が設けられ、これらの内側コア部および外側コア部の間には非磁性部材が配置される。そのため、内側コア部と外側コア部とが互いに磁気短絡することは、非磁性部材により回避される。その結果、外側コア部と可動コアとの間で形成される磁界で生じる吸引力、および内側コア部と可動コアとの間で形成される磁界で生じる吸引力が可動コアに作用するようになり、これらの吸引力により可動コアは固定コアへ吸引される。したがって、外側コア部および内側コア部の両方から可動コアに吸引力を生じさせているので、吸引力を向上できる。
また、上記第1A、第1Bの発明および第3A、第3B、第3Cの発明によれば、内側コア部のうち非磁性部材と接合する面の少なくとも一部には内側テーパ面が形成され、外側コア部のうち非磁性部材と接合する面の少なくとも一部には外側テーパ面が形成される。そして、これらの内側テーパ面および外側テーパ面は、環状中心線に対して同じ向きに傾斜する形状である。そのため、固定コアが可動コアの反対側へ移動する向きに燃料の圧力を受け、その移動が規制部材で規制された状態では、内側テーパ面には内側コア部から径方向外側に向けた力が加わり、外側テーパ面には外側コア部から径方向内側に向けた力が加わる。すなわち、非磁性部材は内側コア部と外側コア部との間で挟持されることになる。よって、内側コア部と非磁性部材との接合面、および外側コア部と非磁性部材との接合面が破損する懸念を低減できる。
また、上記第2の発明によれば、内側コア部のうち非磁性部材と接合する面の少なくとも一部には内側交差面が形成され、外側コア部のうち非磁性部材と接合する面の少なくとも一部には外側交差面が形成される。そして、これらの内側交差面および外側交差面の少なくとも一方は、環状中心線に対して垂直に延びる段差形状である。そのため、固定コアが可動コアの反対側へ移動する向きに燃料の圧力を受け、その移動が規制部材で規制された状態では、外側コア部および内側コア部のうちの一方から他方へ環状中心線の方向に力(垂直力)が作用しても、その垂直力は段差形状の交差面にかかる。従って、内側コア部または外側コア部と非磁性部材との接合面のうち交差面以外の面において、軸方向に加わる力を低減することが出来る。よって、上記接合面が破損する懸念を低減できる。
以上により、上記第1A、第1Bの発明第2の発明および第3A、第3B、第3Cの発明のいずれによっても、吸引力向上と、固定コアと非磁性部材との接合面の破損抑制との両立を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る燃料噴射弁の断面図。 第1実施形態において、固定コア、非磁性部材60およびストッパを噴孔側から見た図。 図1を拡大した断面図。 図3を拡大した断面図。 本発明の第2実施形態に係る燃料噴射弁の断面図。 本発明の第3実施形態に係る燃料噴射弁の断面図。 本発明の第4実施形態に係る燃料噴射弁の断面図。 本発明の第5実施形態に係る燃料噴射弁の断面図。 本発明の第6実施形態に係る燃料噴射弁の断面図。 本発明の第7実施形態に係る燃料噴射弁の断面図。 本発明の第8実施形態に係る燃料噴射弁の断面図。 本発明の第9実施形態に係る燃料噴射弁の断面図。 第9実施形態に係る試験結果を示す図。 本発明の第10実施形態に係る試験結果の示す図。 本発明の第11実施形態に係る燃料噴射弁の断面図。 本発明の第12実施形態に係る燃料噴射弁の分解図。 本発明の第13実施形態に係る燃料噴射弁の各種変形例を示す断面図。 本発明の第14実施形態に係る製造方法の手順を示すフローチャート。 図18に示す製造方法の各種変形例に係る燃料噴射弁の断面図。 本発明の第15実施形態に係る製造方法の手順を示すフローチャート。 図20の手順で製造された燃料噴射弁の断面図。 本発明の第16実施形態に係る製造方法の手順を示すフローチャート。 本発明の第17実施形態に係る燃料噴射弁の断面図。
以下、図面を参照しながら発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において、先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において、構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を参照し適用することができる。
(第1実施形態)
図1に示す燃料噴射弁は、点火式の内燃機関(ガソリンエンジン)に搭載されており、多気筒エンジンの各燃焼室へ直接燃料を噴射するものである。燃料噴射弁へ供給される燃料は、図示しない燃料ポンプにより圧送され、燃料ポンプはエンジンの回転駆動力により駆動する。燃料噴射弁は、ケース10、ノズルボデー20、弁体30、可動コア40、固定コア50、非磁性部材60、コイル70、配管接続部80等を備えて構成されている。
ケース10は、金属製であり、コイル70の環状中心線Cが延びる方向(以下、軸線方向と記載)に延びる有底の円筒形状である。ケース10の底面10aには流出側開口部10bが形成されており、ケース10のうち底面10aの反対側には流入側開口部10cが形成されている。なお、コイル70の環状中心線Cと、ケース10、ノズルボデー20、弁体30、可動コア40、固定コア50および非磁性部材60の中心線とは一致する。
ノズルボデー20は、金属製であり、流入側開口部10cからケース10内に挿入して配置されている。ノズルボデー20は、ケース10内部に位置して底面10aと係合する本体部21と、流出側開口部10bからケース10外部に延出するノズル部22とを有する。ノズル部22は軸線方向に延びる円筒形状であり、ノズル部22の先端には噴孔部材23が取り付けられている。
噴孔部材23は、金属製であり、ノズル部22に溶接で固定されている。噴孔部材23は軸線方向に延びる有底の円筒形状であり、噴孔部材23の先端には、燃料を噴射する噴孔23aが形成されている。噴孔部材23の内周面には、弁体30が離着座する着座面23sが形成されている。
弁体30は、金属製であり、軸線方向に沿って延びる円柱形状である。弁体30は、軸線方向に移動可能な状態でノズルボデー20の内部に組み付けられており、弁体30の外周面30aとノズルボデー20の内周面22aとの間で、軸線方向に延びる環状の燃料通路22bが形成されている。弁体30の噴孔23a側の端部には、着座面23sに離着座する、環状のシート面30sが形成されている。弁体30のうち、噴孔23aの反対側(以下、反噴孔側と記載)の端部には、軸線方向に延びる燃料通路30bが形成されるとともに、弁体30内部の燃料通路30bと外部の燃料通路22bとを連通する貫通穴30cが形成されている。
可動コア40は、金属製の円盤形状であり、本体部21の反噴孔側に形成された凹形状の収容室21aに収容配置されている。可動コア40は、弁体30の反噴孔側端部に固定されている。具体的には、可動コア40の中心に形成された貫通穴41に弁体30が挿入配置されている。弁体30の反噴孔側端部には、弁体30の径方向に延びる係合部31が形成されている。係合部31は、可動コア40の凹部に嵌めこまれて係合し、係合部31が凹部の底面42に接触した状態で、可動コア40と弁体30とは溶接により結合している。したがって、可動コア40は弁体30と一体となって軸線方向に移動する。可動コア40および係合部31の反噴孔側の面は同一平面上に位置し、軸線方向に対して垂直である。
固定コア50は、以下に説明する外側コア部51、内側コア部52および蓋部53を有する。固定コア50は、ケース10の内部に固定して配置されている。以下、図1に加えて図2、図3および図4を用いて固定コア50の構造を説明する。
外側コア部51は、軸線方向の周りに延びる環状の金属製である。外側コア部51の噴孔側の下端面51aは、本体部21の上端面21bと接触している。外側コア部51の下端面のうち、収容室21aの燃料の圧力を受ける部分を外側受圧面51bと呼び、外側受圧面51bのうち可動コア40と対向する部分を外側対向面51cと呼ぶ。非磁性部材60の下端面を非磁性対向面60aと呼び、内側コア部52の下端面を内側対向面52aと呼ぶ。外側対向面51c、非磁性対向面60aおよび内側対向面52aは、可動コア40の上端面と対向する。また、これらの対向面は、同一平面上に位置し、軸線方向に対して垂直である。
内側コア部52は、外側コア部51に対して径方向内側に配置され、軸線方向の周りに延びる環状の金属製である。内側コア部52の内周面は燃料通路52rとして機能する。非磁性部材60は、内側コア部52と外側コア部51との間に配置された環状であり、外側コア部51および内側コア部52よりも磁性が弱い材質である。一方、外側コア部51、内側コア部52、可動コア40および後述する蓋部53は、磁性を有する材質で形成されている。
内側コア部52の内周面には、円筒形状かつ金属製のストッパ54が固定されている。ストッパ54の下端面54aは、軸線方向において内側対向面52aよりも噴孔側に位置する。したがって、弁体30の係合部31の上端面31aがストッパ54の下端面54aに接触した状態では、内側対向面52a、非磁性対向面60aおよび外側対向面51cは可動コア40に接触せず、可動コア40の上端面との間でギャップGを有した状態となる。
非磁性部材60の反噴孔側、かつ内側コア部52の径方向外側には、コイル70が配置されている。コイル70は、樹脂製のボビン71に巻き回されている。ボビン71は、軸線方向を中心とした円筒形状である。したがって、コイル70は、軸線方向の周りに延びる環状に配置されることとなる。ボビン71の内周面は内側コア部52に接触する。ボビンの外周側の開口部および上端面は、樹脂製のカバー72で覆われている。詳細には、ボビン71およびコイル70がカバー72で樹脂モールドされている。また、環状中心線Cを含む断面において、コイル70の環状外周面は、可動コア40の外周面よりも径方向外側に位置する。
蓋部53は、磁性を有する金属製で環状に形成されており、内側コア部52の径方向外側かつ外側コア部51の上方に配置されている。蓋部53、外側コア部51および本体部21の外周面は、ケース10の内周面に接触しており、ケース10内に収容されている。
内側コア部52の反噴孔側には、燃料の流入口80aを形成して外部の配管と接続される配管接続部80が配置されている。配管接続部80は金属製であり、内側コア部52と一体の金属部材で形成されている。高圧ポンプで加圧された燃料は、流入口80aから燃料噴射弁へ供給される。
配管接続部80に形成されている貫通穴の一部に設けられた圧入部80bには、圧入部材82が圧入固定されており、圧入部材82の噴孔側には弾性部材82sが配置されている。弾性部材82sの一端は圧入部材82に当接し、他端は係合部31に当接する。したがって、圧入部材82の圧入量、つまり軸線方向における固定位置に応じて、弁体30がフルリフト位置まで開弁した時、つまりストッパ54に係合部31が当接した時における弾性部材82sの弾性変形量が特定される。つまり、弾性部材82sによる閉弁力(セット荷重)が、圧入部材82の圧入量で調整されている。
配管接続部80の外周面には、軸線方向に対して垂直に拡がる環状の押付面80cが形成されている。押付面80cには締結部材81が当接している。締結部材81の外周面に形成されたネジ部81nを、ケース10の内周面に形成されたネジ部10nに締結することで、締結部材81はケース10に締結される。この締結量を調整することで、押付面80cが締結部材81で押し付けられる力(以下、軸力F10と記載)が調整される。そして、この軸力F10により、ケース10の底面10aと締結部材81との間で、内側コア部52、非磁性部材60、外側コア部51および本体部21が挟み付けられている。
次に、燃料噴射弁の組み付け手順について説明する。
先ず、噴孔部材23が溶接された状態のノズルボデー20と、可動コア40の貫通穴41に挿入された状態の弁体30とを準備する。次に、ノズルボデー20の内周面22aに弁体30を挿入して、収容室21aに可動コア40を配置する。次に、このように弁体30が挿入配置された状態のノズルボデー20を、ケース10の流出側開口部10bに挿入する。
一方、内側コア部52および外側コア部51の間に非磁性部材60を配置した状態で、内側コア部52と非磁性部材60とを溶接して固定するとともに、外側コア部51と非磁性部材60とを溶接して固定する。また、ストッパ54を内側コア部52に溶接して固定する。その後、内側コア部52の外周面に、コイル70が巻き回された状態のボビン71を挿入配置する。そして、コイル70およびボビン71を覆うようにカバー72を樹脂成形し、内側コア部52の外周面に蓋部53を挿入配置する。
次に、このようにしてコイル70および蓋部53等が取り付けられた状態の固定コア50を、ノズルボデー20等が取り付けられた状態のケース10へ挿入し、締結部材81を所定のトルクでケース10に締結する。そして、内側コア部52に形成された貫通穴に弾性部材82sを挿入配置した後、所定のセット荷重が得られるように圧入量を調整しながら、圧入部80bに圧入部材82を圧入して固定する。以上により、燃料噴射弁の組み付けが完了する。
次に、燃料噴射弁の作動について説明する。
高圧ポンプから燃料噴射弁へ供給される高圧燃料は、流入口80aから流入し、内側コア部52の貫通穴を通じて、弁体30の燃料通路30bへ流入し、貫通穴30cから燃料通路22bへと流入する。そして、以下に説明するように弁体30が開弁作動すると、燃料通路22b内の高圧燃料が、シート面30sおよび着座面23sの間を通過して、噴孔23aから噴射される。なお、収容室21aは高圧燃料で満たされており、この高圧燃料の圧力が、内側コア部52、非磁性部材60および外側コア部51の下端面に作用している。
弁体30を開弁作動させる場合には、コイル70へ通電する。すると、図3の点線矢印に示すように、コイル70の周りに磁界が発生する。つまり、外側コア部51、可動コア40、内側コア部52および蓋部53に磁束が通る磁界回路が、通電に伴い形成される。この時、非磁性部材60は、外側コア部51と内側コア部52とが磁気的に短絡することを防止するように作用している。このような磁気回路に磁束が通ると、固定コア50に向けて吸引される吸引力が可動コア40に作用する。具体的には、外側コア部51と可動コア40との間を通る磁束M1により生じる吸引力と、内側コア部52と可動コア40との間を通る磁束M2により生じる吸引力とが生じる。
可動コア40および弁体30には、弾性部材82sによる閉弁力と、燃料圧力による閉弁力と、上述した吸引力による開弁力とが作用する。これらの閉弁力よりも開弁力の方が大きくなるように設定されているため、通電に伴い吸引力を生じさせると、可動コア40は、弁体30とともに固定コア50の側へ移動する。これにより、シート面30sが着座面23sから離座するよう、弁体30は開弁作動してストッパ54に当接し、高圧燃料が噴孔23aから噴射されることとなる。
弁体30を閉弁作動させる場合には、コイル70への通電を停止する。すると、上述した吸引力による開弁力が無くなるので、弾性部材82sによる閉弁力で、可動コア40とともに弁体30は閉弁作動して、シート面30sが着座面23sに着座する。これにより、噴孔23aからの燃料噴射が停止される。
次に、外側コア部51および内側コア部52と、非磁性部材60との接合面について、詳細に説明する。
内側コア部52のうち非磁性部材60と接合する面の全面は、環状中心線Cを含む断面において環状中心線Cに対して傾斜する向きの面に形成されており、以下、この接合面を内側テーパ面52fと記載する。また、外側コア部51のうち非磁性部材60と接合する面の全面は、環状中心線Cを含む断面において環状中心線Cに対して傾斜する向きの面に形成されており、以下、この接合面を外側テーパ面51fと記載する。
内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fは、環状中心線Cの周りに環状に延びる形状であり、換言すれば、燃料噴射弁の中心軸の周りに環状に延びる形状である。また、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fは、環状中心線Cに対して同じ向きに傾斜する形状である。具体的には、軸線方向において噴孔側に近づくほど径方向寸法が小さくなる向きに、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fは傾斜する。上記「同じ向き」というのは、環状中心線Cに対する内側テーパ面52fの角度と、環状中心線Cに対する外側テーパ面51fの角度とが等しいことを意味するわけではなく、これらの角度は互いに異なっていても良い。なお、環状中心線Cを含む断面において、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fは直線形状である。要するに、非磁性部材60は、噴孔側に近づくほど径方向寸法が小さくなる円筒形状であると言える。
内側コア部52の軸線方向の長さは、外側コア部51の軸線方向の長さよりも長い。具体的には、外側コア部51の上端は、コイル70の下端よりも下側(噴孔側)に位置するのに対し、内側コア部52の上端は、コイル70の下端よりも上側(反噴孔側)に位置する。より詳細には、内側コア部52の上端は、コイル70の上端よりも上側(反噴孔側)に位置する。
外側テーパ面51fの軸線方向における上端位置および内側テーパ面52fの軸線方向における上端位置は同一であり、外側テーパ面51fの軸線方向における下端位置および内側テーパ面52fの軸線方向における下端位置は、同一である。
環状中心線Cを含む断面において、内側テーパ面52fの環状中心線Cに対する傾斜角度を、内側傾斜角度52θと呼び、外側テーパ面51fの環状中心線Cに対する傾斜角度を外側傾斜角度51θと呼ぶ(図3参照)。そして、内側傾斜角度52θおよび外側傾斜角度51θは異なる角度に設定されている。具体的には、内側傾斜角度52θは外側傾斜角度51θに比べて小さい角度に設定されている。
次に、固定コア50、非磁性部材60およびストッパ54の各々にかかる力について説明する。
図1に示すように、締結部材81をケース10に締結することで、ケース10の底面10aと締結部材81との間で、内側コア部52、非磁性部材60、外側コア部51および本体部21が挟み付けられている。つまり、押付面80cに作用する軸力に対する反力F30が、底面10aから本体部21に作用しており、この反力F30と同等の反力F20が、本体部21の上端面21bから外側コア部51の下端面51aに作用している。締結部材81は、固定コア50が燃料の圧力を受けて反噴孔側へ移動することを規制する規制部材に相当する。さらに締結部材81は、軸線方向への軸力F10を内側コア部52に付与する内側付与部に相当し、内側コア部52を可動コア40の側へ押し付ける向きに軸力F10を付与する。ノズルボデー20の本体部21は、軸力F10に対する反力F20を外側コア部51に付与する外側付与部に相当し、外側コア部51を可動コア40の反対側へ押し付ける向きに反力F30を付与する。
このように、固定コア50には、締結部材81による軸力F10と、本体部21による反力F20が作用するが、軸力F10が作用する径方向位置は、反力F20が作用する径方向位置よりも内側であるため、固定コア50の内部にはせん断応力が生じる。そのため、内側コア部52および外側コア部51と非磁性部材60との接合面にはせん断力が作用し、これにより、上記接合面での溶接が破損することの懸念が生じる。
この懸念に対して本実施形態では、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fを、軸力F10および反力F20により非磁性部材60を挟み付ける向きに傾斜させている。具体的には、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fを、図4に示す圧縮成分F11a、F21aの力が生じる向きに傾斜させている。換言すると、非磁性部材60のうち外側コア部51と接する面が反力F20を圧縮方向に受け、非磁性部材60のうち内側コア部52と接する面が軸力F10を圧縮方向に受ける向きに傾斜させている。
反力F20のうち外側テーパ面51fへ伝達される力F21は、外側テーパ面51fに対して垂直な圧縮成分F21a、および外側テーパ面51fに対して平行なせん断成分F21bに分けられる。軸力F10のうち内側テーパ面52fへ伝達される力F11は、内側テーパ面52fに対して垂直な圧縮成分F11a、および内側テーパ面52fに対して平行なせん断成分F11bに分けられる。本実施形態では、内側傾斜角度52θおよび外側傾斜角度51θを異なる角度にしているため、互いの圧縮成分F21a、F11aの方向は一致せず、互いのせん断成分F21b、F11bの方向も一致しない。
内側コア部52および外側コア部51が可動コア40の側から燃料の圧力を受けていない状態、例えば燃料噴射弁の未使用状態では、内側コア部52および外側コア部51は、軸力F10および反力F20により弾性変形した状態である。つまり、所定のトルクで締結部材81をネジ部10nにねじ込むことで固定コア50を撓ませている。
このようにプレ応力を固定コア50に付与させた状態で燃料噴射弁を使用すると、収容室21aの高圧燃料から受ける圧力が固定コア50に加わることにより、プレ応力による弾性変形量が低減される。詳細には、外側コア部51の外側受圧面51b、内側コア部52の内側対向面52a、非磁性部材60の非磁性対向面60a、およびストッパ54の下端面54aが、高圧燃料の圧力を受ける。以下の説明では、内側対向面52aおよび下端面54aにかかる燃圧により内側コア部52が反噴孔側に受ける力を内側燃圧押上力と呼ぶ。そして、内側燃圧押上力の分だけ、内側テーパ面52fにかかる力F11が低減される。これに伴い、下端面51aにかかる反力F20も小さくなり、反力F20のうち外側テーパ面51fへ伝達される反力起因の力F21も小さくなる。なお、内側テーパ面52fにかかる軸力F10起因の力F11が内側燃圧力より小さくならないように、締結部材81の締付トルクは設定されている。
このように、燃料噴射弁の使用時には、固定コア50等に内側燃圧押上力が付与されるものの、プレ応力が固定コア50に予め付与されているので、内側燃圧押上力により内側コア部52が上側(反噴孔側)に押し上げられて位置ずれすることが抑制される。さらに、固定コアのうち可動コア40に対向する面の水平度が、内側燃圧押上力による変形に起因して低下することを抑制でき、吸引力の低下が抑制されている。
次に、本実施形態が採用する構成による作用および効果について説明する。
本実施形態に係る燃料噴射弁では、固定コア50のうち可動コア40と対向する部分に内側コア部52および外側コア部51が設けられ、これらの間には非磁性部材60が配置される。そのため、内側コア部52と外側コア部51とが互いに磁気短絡することは、非磁性部材60により回避される。その結果、外側コア部51と可動コア40との間を通る磁束M1で生じる吸引力と、内側コア部52と可動コア40との間を通る磁束M2で生じる吸引力との両方が可動コア40に作用するようになる。つまり、可動コア40から出る向きの磁束による吸引力のみならず、可動コア40へ入る向きの磁束による吸引力も可動コア40に作用するようになる。そのため、可動コア40への吸引力を向上できるようになる。
さて、このように両磁束M1、M2で吸引力を作用させれば可動コア40への吸引力を向上できるものの、可動コア40および固定コア50の径方向寸法を大きくする必要が生じる。しかしながら、固定コア50の径方向寸法を大きくすると、固定コア50が収容室21aの燃料から軸線方向に受ける圧力の受圧面積が大きくなる等の理由で、固定コア50と非磁性部材60との接合面が破損することが懸念されるようになる。
この懸念に対し、本実施形態では、軸線方向への軸力F10を内側コア部52に付与する締結部材81と、軸力F10に対する反力F20を外側コア部51に付与する本体部21とを備える。そして、固定コア50が可動コア40の側から燃圧を受けていない状態では、固定コア50は軸力F10および反力F20により弾性変形した状態にしている。そのため、先述したように、固定コア50に予め付与されるプレ応力により、内側燃圧押上力で接合面が破損することについては抑制できる。
また、プレ応力を付与させる本実施形態によれば、内側テーパ面52fには内側コア部52から径方向外側に向けた力が加わり、外側テーパ面51fには外側コア部51から径方向内側に向けた力が加わる。すなわち、非磁性部材60は内側コア部52と外側コア部51との間でプレ応力により挟持されることになる。よって、収容室21aの燃料圧力が高いことに起因して、収容室21aの燃料が、外側コア部51および内側コア部52と、非磁性部材60との接合面に入り込むことを抑制できる。そのため、接合面への高圧燃料の入り込みによる接合面の破損を抑制できる。
また、本実施形態に反してプレ応力が付与されていない場合には、内側燃圧押上力が内側コア部52に作用することに起因して、内側コア部52のうち噴孔側の端部(以下、内側コア端部と記載)が、直径を小さくなるように変形(縮径変形)する場合がある。これに対し本実施形態では、プレ応力が付与されているので、上述の如く内側テーパ面52fには内側コア部52から径方向外側に向けた力が加わり、その結果、縮径変形を抑制できる。
但し、このようなプレ応力を付与する構成を採用した場合には、プレ応力を生じさせる軸力F10で接合面が破損することが新たに懸念されるようになる。そこで本実施形態では、このようなプレ応力を付与する構成を採用した上で、内側コア部52のうち非磁性部材60との接合面をテーパ形状にするとともに、外側コア部51のうち非磁性部材60との接合面をテーパ形状にする。そして、これらの接合面、つまり内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fは、環状中心線Cに対して同じ向きに傾斜しており、具体的には、軸力F10および反力F20により非磁性部材60を挟み付ける向きに傾斜する。
そのため、締結部材81をネジ部10nにねじ込んで先述したプレ応力を付与させるにあたり、そのねじ込み力による軸力F10のうち内側テーパ面52fに伝達された軸力F11の全てがせん断力として内側テーパ面52fに付与されることを回避できる。つまり、軸力F11が、圧縮成分F11aおよびせん断成分F11bに分散され、圧縮成分F11aの分だけせん断成分F11bが低減する。同様にして、外側テーパ面51fに伝達された反力F21が、圧縮成分F21aおよびせん断成分F21bに分散され、圧縮成分F21aの分だけせん断成分F21bが低減する。したがって、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fにかかるせん断力を低減できるので、プレ応力を生じさせる軸力F10で接合面が破損する懸念を抑制できる。
以上の効果をまとめると、固定コア50のうち可動コア40と対向する部分に内側コア部52および外側コア部51が設けられ、これらの間に非磁性部材60を配置することにより、両磁束M1、M2を用いて吸引力を向上できる。さらに、軸力F10を付与する締結部材81および反力F20を付与する本体部21を備え、燃圧を受けていない状態では、軸力F10および反力F20により固定コア50が弾性変形した状態である。そのため、燃圧を受けた状態では、内側燃圧押上力で接合面が破損することをプレ応力で抑制できる。さらに、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fを同じ向き、かつ、軸力F10および反力F20により非磁性部材60を挟み付ける向きに傾斜させる。そのため、軸力F10を付与させてプレ応力を生じさせるにあたり、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fにかかるせん断力を低減できるので、接合面が破損する懸念を抑制できる。したがって、吸引力向上と、固定コア50と非磁性部材60との接合面の破損抑制との両立を図ることができる。
次に、上述した特許文献1に記載の燃料噴射弁の構造(以下、従来構造と記載)との比較において、本実施形態の燃料噴射弁による作用および効果について説明する。
従来構造では、固定コアは、径方向内側に位置する内側コア部および径方向外側に位置する外側コア部を有し、内側コア部、非磁性部材および外側コア部は、可動コアと対向する位置に並べて配置されている。内側コア部と非磁性部材との接合面は傾斜し、外側コア部と非磁性部材との接合面も傾斜している。但し、これら両接合面は、環状中心線に対して同じ向きに傾斜する形状ではなく、異なる向きに傾斜している。具体的には、円環形状である非磁性部材60の内周面(以下、内側接合面と記載)は、噴孔側に近づくほど径方向寸法が大きくなり、非磁性部材60の外周面(以下、外側接合面と記載)は、噴孔側に近づくほど径方向寸法が小さくなる形状である。
この従来構造では、固定コアおよび非磁性部材に噴孔側から燃料の圧力(以下、押上燃圧と記載)がかかることに対する強度対策が十分ではなく、次の課題を抱えている。すなわち、外側コア部については、ネジ締めされた規制部材の軸力により反噴孔側から噴孔側へ抑え込まれているため、押上燃圧を受けても反噴孔側(上方)へ移動して抜け出てしまうことはない。しかしながら、内側コア部および非磁性部材については、規制部材等の軸力で抑え込まれる構造になっておらず、接合面での接合力で押上燃圧に耐える構造である。そのため、内側コア部および非磁性部材にかかる押上燃圧が大きいと、接合面が破損する、といった課題がある。
この破損についてより詳細に説明すると、先述したように内側接合面は、噴孔側に近づくほど径方向寸法が大きくなり、外側接合面は、噴孔側に近づくほど径方向寸法が小さくなる形状である。したがって、内側コア部および非磁性部材に大きな押上燃圧がかかった場合、外側接合面については、外側コア部から非磁性部材が上方へ引き離される向きに力を受け、内側接合面については、内側コア部に非磁性部材が上方へ押し付けられる向きに力を受ける。よって、外側接合面が破損して、内側コア部および非磁性部材が上方へ抜け出てしまう、といった課題がある。
この課題に対し、内側コア部についても、外側コア部と同様にして、ネジ締めされた規制部材等により反噴孔側から噴孔側へ抑え込む構造、つまり軸力を付与する構造(以下、改良構造と記載)にすることを本発明者らは検討した。しかしながら、この改良構造の場合には、内側接合面および外側接合面の両方が破損して、非磁性部材が上方へ抜け出てしまうといった課題、或いは、内側接合面が破損して、内側コア部が下方へ抜け出てしまうといった課題が新たに生じる。
この破損についてより詳細に説明する。押上燃圧が高い場合、外側接合面については、従来構造と同様にして、外側コア部から非磁性部材が上方へ引き離される向きに力を受ける。内側接合面については、従来構造とは異なり、内側コア部から非磁性部材が上方へ引き離される向きに力を受ける。よって、大きな押上燃圧がかかった場合、外側コア部および内側コア部については規制部材で抑え込まれるものの、以下の問題が新たに生じる。すなわち、非磁性部材については内側接合面および外側接合面での接合力で押上燃圧に耐える構造になるため、両接合面が破損して、非磁性部材が上方へ抜け出てしまう。或いは、内側コア部へ付与する軸力が大きい場合、内側接合面については、非磁性部材から内側コア部が下方へ引き離される向きに力を受けるので、内側接合面が破損して、内側コア部が下方へ抜け出てしまう。
要するに、従来構造では、大きな押上燃圧がかかると外側接合面が破損するといった課題が存在する。そして、この課題に対して上述の改良構造を採用すると、両接合面が破損して非磁性部材が上方へ抜け出る課題、或いは、内側接合面が破損して内側コア部が下方へ抜け出る課題が新たに生じる。
これら従来構造および改良構造で生じる課題は、本実施形態が採用する構成により、以下のように解決される。すなわち、本実施形態では、内側コア部52に軸力F10を付与さ、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fを同じ向き、かつ、軸力F10および反力F20により非磁性部材60を挟み付ける向きに傾斜させている。この構成によれば、固定コア50および非磁性部材60が押上燃圧を受けると、内側テーパ面52fには内側コア部52から径方向外側に向けた力が加わる。また、外側テーパ面51fには外側コア部51から径方向内側に向けた力が加わる。すなわち、非磁性部材60は内側コア部52と外側コア部51との間で挟持されることになる。よって、内側コア部52と非磁性部材60との接合面(内側接合面)、および外側コア部51と非磁性部材60との接合面(外側接合面)が破損する懸念を低減できる。
さらに本実施形態では、以下の作用および効果についても発揮される。
本実施形態では、内側コア部52を可動コア40の側へ押し付ける向きに軸力F10を付与し、外側コア部51を可動コア40の反対側へ押し付ける向きに反力F20を付与しているが、この場合、可動コア40の外周側に外側付与部が位置することになる。すると、可動コア40の径方向寸法を十分に確保しにくくなり、可動コア40のうち外側コア部51と対向する吸引面を大きく確保しにくくなるといった懸念が生じる。この懸念に対し本実施形態では、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fを、可動コア40へ近づくほど径方向寸法が小さくなる向きに傾斜させている。よって、可動コア40のうち外側コア部51と対向する吸引面を大きく確保しやすくなる。
さらに本実施形態では、環状中心線Cを含む断面において、コイル70の環状外周面は、可動コア40の外周面よりも径方向外側に位置する。この場合、外側コア部51と可動コア40との間を通る磁束M1の通路面積を大きくするには、外側コア部51のうち外側対向面51cと対向する部分の面積を大きくすることを要する。これに対し本実施形態では、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fを、可動コア40へ近づくほど径方向寸法が小さくなる向きに傾斜させているので、外側コア部51のうち外側対向面51cと対向する部分の面積を大きくできる。
さらに本実施形態では、環状中心線Cを含む断面において、外側テーパ面51fの環状中心線Cに対する傾斜角度51θは、内側テーパ面52fの環状中心線Cに対する傾斜角度52θに比べて大きく設定されている。そのため、外側コア部51のうち外側対向面51cと対向する部分の面積を大きくできるので、外側コア部51と可動コア40との間を通る磁束M1の通路面積を確保しやすくできる。
さらに本実施形態では、内側コア部52に固定され、弁体30に当接することで弁体30の開弁方向への移動量を規制するストッパ54を備え、内側コア部52の軸線方向長さは、外側コア部51の軸線方向長さよりも長く設定されている。そのため、内側コア部52の軸線方向長さを外側コア部51の軸線方向長さよりも長くした分だけ、内側燃圧押上力に対する内側コア部52の曲げ剛性が高くなる。よって、プレ応力により生じる内側コア部52の軸線方向の変形量が小さくて済むようになるとともに、内側燃圧押上力により生じる内側コア部52の軸線方向の変形量も小さくなる。よって、ストッパの軸線方向の位置精度を向上できるようになり、ひいては、開弁状態での固定コア50および可動コア40のギャップGの精度を向上できる。
さらに本実施形態では、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fは、環状中心線Cの周りに環状に延びる形状である。そのため、周方向において部分的にテーパ面を形成する場合に比べ、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fにかかるせん断力を低減できるといった上述の効果が、より一層発揮されるようになる。
さらに本実施形態では、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fは、環状中心線Cを含む断面において、非磁性部材60と接合する面の全面に形成されている。そのため、上記断面において接合面の一部を部分的にテーパ形状にした場合に比べ、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fにかかるせん断力を低減できるといった上述の効果が、より一層発揮されるようになる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、外側テーパ面51fは、環状中心線Cを含む断面において、非磁性部材60と接合する面の全面に形成されている。これに対し本実施形態では、図5に示すように、外側テーパ面51fは、環状中心線Cを含む断面において、非磁性部材60と接合する面の一部分に形成されている。具体的には、外側コア部51の外側受圧面51bから連続した位置に外側テーパ面51fは形成されている。そして、外側コア部51の上端面から連続する位置の接合面51faは、軸線方向に平行に延びる形状であり、軸線方向に対して傾斜していない形状である。
このように、外側テーパ面51fが全面に形成されておらず、一部分に形成されている場合であっても、上記第1実施形態と同様にして効果が発揮される。なお、本実施形態では外側テーパ面51fを部分的に形成するよう第1実施形態を変形させたものであるが、内側テーパ面52fについても同様にして部分的に形成させてもよい。
(第3実施形態)
上記第2実施形態では、環状中心線Cを含む断面において、非磁性部材60と接合する面の一部分に外側テーパ面51fが形成されており、その外側テーパ面51fは、外側受圧面51bから連続した位置に形成されている。これに対し本実施形態では、図6に示すように、外側テーパ面51fは、環状中心線Cを含む断面において、非磁性部材60と接合する面の一部分に形成されている。そして、接合面のうち軸線方向の中間部分の位置に外側テーパ面51fは形成されている。つまり、外側コア部51の上端面から連続する位置の接合面51fa、および外側受圧面51bから連続する位置の接合面51fbは、軸線方向に平行に延びる形状であり、軸線方向に対して傾斜していない形状である。
このように、外側テーパ面51fが軸線方向の中間部分に形成されている場合であっても、上記第1実施形態と同様にして効果が発揮される。なお、本実施形態では外側テーパ面51fを中間部分に形成するよう第1実施形態を変形させたものであるが、内側テーパ面52fについても同様にして中間部分に形成させてもよい。
(第4実施形態)
上記第1実施形態では、環状中心線Cを含む断面において、固定コア50と非磁性部材60との接合面をテーパ形状に形成している。これに対し本実施形態では、図7に示すように、上記接合面を、以下に説明する段差形状に形成している。
本実施形態では、内側コア部52のうち非磁性部材60と接合する面の少なくとも一部には、環状中心線Cを含む断面において軸線方向に対して交差する向きの面である内側交差面52gが形成されている。また、外側コア部51のうち非磁性部材60と接合する面の少なくとも一部には、環状中心線Cを含む断面において軸線方向に対して交差する向きの面である外側交差面51gが形成されている。そして、内側交差面52gおよび外側交差面51gは、環状中心線Cに対して垂直に延びる段差形状である。以下、段差形状について詳細に説明する。
外側コア部51の非磁性部材60との接合面は、以下に説明する上側接合面51ga、下側接合面51gbおよび外側交差面51gを有する。上側接合面51gaは、外側コア部51の上端面から連続する位置にあり、下側接合面51gbは外側受圧面51bから連続する位置にある。上側接合面51gaおよび下側接合面51gbは、軸線方向に平行に延びる形状である。外側交差面51gは、上側接合面51gaおよび下側接合面51gbに連続する位置にあり、軸線方向に対して垂直に交差した形状である。
内側コア部52の非磁性部材60との接合面は、以下に説明する上側接合面52ga、下側接合面52gbおよび内側交差面52gを有する。上側接合面52gaは、非磁性部材60の上端面から連続する位置にあり、下側接合面52gbは内側対向面52aから連続する位置にある。上側接合面52gaおよび下側接合面52gbは、軸線方向に平行に延びる形状である。内側交差面52gは、上側接合面52gaおよび下側接合面52gbに連続する位置にあり、軸線方向に対して垂直に交差した形状である。
また、内側交差面52gおよび外側交差面51gにより形成される段差形状は、軸力F10および反力F20により非磁性部材60を挟み付ける向きの形状である。つまり、内側交差面52gは、締結部材81からの軸力F10を受ける向きに延び、外側交差面51gは、本体部21からの反力F20を受ける向きに延び、これにより、非磁性部材60は挟み付けられている。
以上により、本実施形態によれば、内側交差面52gおよび外側交差面51gにより形成される段差形状は、軸力F10および反力F20により非磁性部材60を挟み付ける向きの形状である。そのため、締結部材81をネジ部10nにねじ込んでプレ応力を付与させるにあたり、そのねじ込み力による軸力F10のうち内側テーパ面52fに伝達された軸力F11が、内側交差面52gおよび外側交差面51gに垂直にかかる。よって、軸力F11は、非磁性部材60および外側コア部51の圧縮力として付与されるので、上側接合面51gaおよび下側接合面51gbへのせん断力は殆ど付与されなくなる。同様にして、上側接合面52gaおよび下側接合面52gbへのせん断力は殆ど付与されなくなる。したがって、プレ応力を生じさせる軸力F10で接合面が破損する懸念を抑制できる。
さらに本実施形態では、内側交差面52gおよび外側交差面51g方は、環状中心線Cの周りに環状に延びる形状である。そのため、周方向において部分的に段差形状を形成する場合に比べ、上側接合面51ga、下側接合面51gb、上側接合面52gaおよび下側接合面52gbにかかるせん断力を低減できるといった上述の効果が、より一層発揮されるようになる。
(第5実施形態)
上記第4実施形態では、環状中心線Cを含む断面において、内側コア部52の接合面と外側コア部51の接合面の両方を段差形状に形成している。これに対し本実施形態では、図8に示すように、内側コア部52の接合面を段差形状に形成しつつ、外側コア部51の接合面については、上記第1実施形態と同様のテーパ形状に形成している。
これによれば、内側コア部52の接合面については、上記第4実施形態と同様にしてせん断力が殆ど付与されなくなる。また、外側コア部51の接合面については、上記第1実施形態と同様にして、圧縮成分F21aおよびせん断成分F21bに分散されるので、圧縮成分F21aの分だけせん断成分F21bが低減する。よって、本実施形態によっても、プレ応力を生じさせる軸力F10で接合面が破損する懸念を抑制できる。
(第6実施形態)
上記第1実施形態では、同じ向きに傾斜する内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fを、軸線方向において噴孔側に近づくほど径方向寸法が小さくなる向きに傾斜させているが(図1参照)、その傾斜の向きを本実施形態では逆にしている(図9参照)。以下、その技術的意義について説明する。
上記第1実施形態では、固定コア50にかかる燃圧の力を、軸力F10によるプレ応力および締結部材81で受けている。そして、軸力F11で接合面が破損しないようにするべく、両テーパ面で軸力F11の一部を圧縮成分として分散させて、接合面にかかるせん断成分を低減させている。このように作用させるべく、噴孔側に近づくほど径方向寸法が小さくなる向きに両テーパ面を傾斜させている。
これに対し本実施形態では、固定コア50にかかる燃圧の力で接合面が破損しないようにするべく、両テーパ面で軸力の一部を圧縮成分として分散させて、接合面にかかるせん断成分を低減させている。このように作用させるべく、図1とは逆向き、つまり噴孔側に近づくほど径方向寸法が小さくなる向きに両テーパ面を傾斜させている(図9参照)。
また、上記第1実施形態では、締結部材81をケース10にねじ込むことで軸力F10を生じさせ、その軸力F10で、両テーパ面の間に非磁性部材60を挟み付けている。これに対し本実施形態では、締結部材81およびケース10を廃止し、ノズルボデー20に締結部材810を締結させ、その軸力で両テーパ面の間に非磁性部材60を挟み付けている。
具体的には、締結部材810は円筒形状であり、締結部材810の内周面に形成されたネジ部810nを、本体部21の外周面に形成されたネジ部21nに締結することで、締結部材810はノズルボデー20に締結される。外側コア部510の反噴孔側の面には、締結部材810が当接する押付面510cが形成されている。押付面510cは、蓋部53よりも径方向外側に位置し、軸線方向に対して垂直に拡がる環状に形成されている。
燃料噴射弁の未使用状態では、締結部材810をねじ込むことにより生じる軸力は、押付面510cに作用する。この軸力に対する反力が、本体部21の上端面21bから外側コア部510に作用する。これにより、外側コア部510は、本体部21および締結部材810に挟み付けられて、軸線方向において反噴孔側へ移動することが規制される。
燃料噴射弁の使用状態では、内側燃圧押上力に対する反力が、締結部材810から押付面510cに作用する。すなわち、内側燃圧押上力は、内側テーパ面520f、非磁性部材60、外側テーパ面510fおよび押付面510cを通じて締結部材810に伝達される。内側燃圧押上力のうち内側テーパ面520fに伝達される力は、内側テーパ面520fに対して垂直な圧縮成分および内側テーパ面520fに対して平行なせん断成分に分けられる。内側燃圧押上力に対して締結部材810から付与される反力のうち外側テーパ面510fに伝達される力は、外側テーパ面510fに対して垂直な圧縮成分および外側テーパ面510fに対して平行なせん断成分に分けられる。
本実施形態では、内側コア部520および外側コア部51のうち、可動コア40の側から燃料の圧力を受ける受圧面が大きいコア部は内側コア部520であり、内側コア部520が大受圧コア部、外側コア部510が小受圧コア部に相当する。締結部材810は、固定コア50が燃料の圧力を受けて反噴孔側へ移動することを規制する規制部材に相当するとともに、大受圧コア部が受圧面から受ける力(内側燃圧押上力)に対する反力を小受圧コア部に付与する外側付与部に相当する。
そして、内側テーパ面520fおよび外側テーパ面510fは、大受圧コア部が受圧面から受ける力(内側燃圧押上力)および締結部材810からの反力により、非磁性部材60を挟み付ける向きに傾斜している。具体的には、噴孔側に近づくほど径方向寸法が小さくなる向きに両テーパ面は傾斜している。
以上により、本実施形態では、内側コア部52のうち非磁性部材60との接合面をテーパ形状にするとともに、外側コア部51のうち非磁性部材60との接合面をテーパ形状にする。そして、これらの接合面、つまり内側テーパ面520fおよび外側テーパ面510fは、環状中心線Cに対して同じ向きに傾斜しており、具体的には、内側燃圧押上力および締結部材810からの反力により非磁性部材60を挟み付ける向きに傾斜する。
そのため、内側燃圧押上力のうち内側テーパ面520fに伝達された押上力の全てがせん断力として内側テーパ面520fに付与されることを回避できる。つまり、押上力が圧縮成分およびせん断成分に分散され、圧縮成分の分だけせん断成分が低減する。同様にして、外側テーパ面510fに伝達された反力が、圧縮成分およびせん断成分に分散され、圧縮成分の分だけせん断成分が低減する。したがって、内側テーパ面520fおよび外側テーパ面510fにかかるせん断力を低減できるので、内側燃圧押上力で接合面が破損する懸念を抑制できる。
(第7実施形態)
上記各実施形態では、固定コア50と非磁性部材60とが別体であり、外側コア部51と内側コア部52との間で非磁性部材60を挟み付けている。これに対し本実施形態では、図10に示すように、非磁性部材を外側コア部511と一体に形成している。具体的には、磁性体の材質である外側コア部511のうち内側コア部52と対向する面を含む所定領域を、脱磁処理等を施すことにより非磁性体の材質に変質させる。外側コア部511のうち上記所定領域の部分であって、図10中の網点が付された部分を、非磁性部511hと呼ぶ。
非磁性部511hの形状は、図1に示す非磁性部材60と同一である。つまり、外側コア部511のうち非磁性部511hと磁性体の部分との境界511haの形状は、図1に示す外側テーパ面51fと同一である。また、外側コア部511のうち内側コア部52と対向する面である外側テーパ面511fの形状は、図1に示す内側テーパ面52fの形状と同一であり、外側テーパ面511fと内側テーパ面52fとは溶接により接合されている。
以上により、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の効果が発揮される。すなわち、固定コア50のうち可動コア40と対向する部分に内側コア部52および外側コア部511が設けられ、これらの間に非磁性部511hを位置させることにより、両磁束M1、M2を用いて吸引力を向上できる。さらに、燃圧を受けていない状態では、軸力および反力により固定コア50が弾性変形した状態にしてプレ応力を生じさせている。そのため、燃圧を受けた状態では、外側テーパ面511fと内側テーパ面52fとの接合面が内側燃圧押上力で破損することをプレ応力で抑制できる。さらに、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面511fを同じ向き、かつ、プレ応力で非磁性部511hを挟み付ける向きに傾斜させている。そのため、プレ応力を生じさせるにあたり、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面511fにかかるせん断力を低減できるので、接合面が破損する懸念を抑制できる。したがって、吸引力向上と、固定コア50と非磁性部511hとの接合面の破損抑制との両立を図ることができる。
(第8実施形態)
上記7実施形態では、非磁性部材を外側コア部511と一体に形成している。これに対し本実施形態では、図11に示すように、非磁性部材を内側コア部521と一体に形成している。具体的には、磁性体の材質である内側コア部521のうち外側コア部51と対向する面を含む所定領域を、脱磁処理等を施すことにより非磁性体の材質に変質させる。内側コア部521のうち上記所定領域の部分であって、図11中の網点が付された部分を、非磁性部521hと呼ぶ。
非磁性部521hの形状は、図1に示す非磁性部材60と同一である。つまり、内側コア部521のうち非磁性部521hと磁性体の部分との境界521haの形状は、図1に示す内側テーパ面52fと同一である。また、内側コア部521のうち外側コア部51と対向する面である内側テーパ面521fの形状は、図1に示す外側テーパ面51fの形状と同一であり、内側テーパ面521fと外側テーパ面51fとは溶接により接合されている。
以上により、本実施形態によっても、上記第7実施形態と同様の効果が発揮される。すなわち、固定コア50のうち可動コア40と対向する部分に内側コア部521および外側コア部51が設けられ、これらの間に非磁性部521hを位置させることにより、両磁束M1、M2を用いて吸引力を向上できる。さらに、燃圧を受けていない状態では、軸力および反力により固定コア50が弾性変形した状態にしてプレ応力を生じさせている。そのため、燃圧を受けた状態では、外側テーパ面51fと内側テーパ面521fとの接合面が内側燃圧押上力で破損することをプレ応力で抑制できる。さらに、内側テーパ面521fおよび外側テーパ面51fを、プレ応力のための軸力を圧縮成分に分散させる向きに傾斜させている。そのため、プレ応力を生じさせるにあたり、内側テーパ面521fおよび外側テーパ面51fにかかるせん断力を低減できるので、接合面が破損する懸念を抑制できる。したがって、吸引力向上と、固定コア50と非磁性部521hとの接合面の破損抑制との両立を図ることができる。
(第9実施形態)
図12に示す本実施形態では、外側テーパ面51fの一部および内側テーパ面52fの一部が、溶接により非磁性部材60と一体化されている。外側コア部51のうち、溶接により非磁性部材60と溶融して一体化した部分を外側溶融部51wと呼び、内側コア部52のうち、溶接により非磁性部材60と溶融して一体化した部分を内側溶融部52wと呼ぶ。外側溶融部51wおよび内側溶融部52wは、非磁性部材60のうち軸線方向の可動コア40側の端面に位置する。
厳密には、溶接して外側溶融部51wを形成することにより外側コア部51と非磁性部材60との識別可能な境界が消失する場合がある。その場合、外側溶融部51wのうち外側テーパ面51fが溶接前に存在していた位置を仮想的に外側テーパ面51fと呼ぶ。内側溶融部52wについても同様にして、内側溶融部52wのうち内側テーパ面52fが溶接前に存在していた位置を仮想的に内側テーパ面52fと呼ぶ。
ここで、本発明者らは、外側溶融部51wおよび内側溶融部52wの各々について、以下の破断試験を行った。外側溶融部51wについては、外側コア部51および非磁性部材60のいずれか一方を固定し、他方に軸方向荷重を付与する。そして、軸方向荷重を徐々に増大させていき、外側溶融部51wが破断した時の軸方向荷重(溶接破断荷重)を計測する。この試験では、外側傾斜角度51θの異なる外側コア部51および非磁性部材60を複数サンプル準備して、各々の溶接破断荷重を計測する。内側溶融部52wについても同様にして、内側傾斜角度52θの異なる内側コア部52および非磁性部材60を複数サンプル準備して、各々の溶接破断荷重を計測する。
外側溶融部51wおよび内側溶融部52wのいずれについても、図13に示す結果となることが分かった。すなわち、傾斜角度を大きくするほど破断荷重は大きくなる。詳細には、傾斜角度が10度未満の領域では、傾斜角度に比例して溶接破断荷重も大きくなる。しかし、傾斜角度が10度以上の領域では、図中の点線Laに示すような傾斜角度に比例した値よりも溶接破断荷重は小さくなる。
この試験結果は、傾斜角度を10度未満にすると、破断荷重が著しく小さくなることを意味する。この点を鑑みた本実施形態では、外側傾斜角度51θおよび内側傾斜角度52θを10度以上に設定している。但し、傾斜角度を過大にすると、外側コア部51および内側コア部52に磁束の絞りとなる部分が生じるので、この点を鑑み、傾斜角度を10度以上20度未満、好ましくは10度以上15度未満に設定することが望ましい。
以上により、本実施形態では、外側傾斜角度51θおよび内側傾斜角度52θを10度以上に設定しているので、溶接破断荷重を大きくでき、外側溶融部51wおよび内側溶融部52wが軸力で破断するおそれを抑制できる。
(第10実施形態)
本実施形態は、上記第9実施形態の構造(図12参照)について、固定コア50と非磁性部材60が接触する部分の表面粗さを以下のように改良させている。
本実施形態では、外側テーパ面51fのうち外側溶融部51wが形成されていない部分、つまり非磁性部材60と一体化されずに当接する部分(当接部)の表面粗さをRz1aと呼ぶ。また、非磁性部材60のうち外側テーパ面51fの当接部と接触する部分(被当接部)の表面粗さをRz1bと呼ぶ。同様に、内側テーパ面52fのうち内側溶融部52wが形成されていない部分(当接部)の表面粗さをRz2aと呼ぶ。また、非磁性部材60のうち内側テーパ面52fの当接部と接触する部分(被当接部)の表面粗さをRz2bと呼ぶ。そして、Rz1aとRz1bの和を外側表面粗さ和Rz1と呼び、Rz2aとRz2bの和を内側表面粗さ和Rz2と呼ぶ。
さて、本発明者らは、外側溶融部51wおよび内側溶融部52wの各々について、図13と同様の破断試験を行い、外側表面粗さ和Rz1および内側表面粗さ和Rz2の異なるサンプルを複数準備して、各々の溶接破断荷重を計測した。なお、本試験では10点平均粗さで規定される指標を用いて表面粗さを数値化しているが、中心線平均粗さは10点平均粗さと相関があり、10点平均粗さの値に0.25を乗算した値が中心線平均粗さに相当する。
10点平均粗さとは、断面曲線から基準となる長さ分の範囲内において最大の山頂から5番目までの山頂の平均標高と、最低の谷底から5番目までの谷底の平均標高との差である。なお、最大の山頂から3番目の標高および最低の谷底から3番目の標高を上記平均標高としてもよい。中心線平均粗さとは、中心線からの凸と凹の高さの平均値であり、断面曲線の中心線と断面曲線とで囲まれた総面積を断面曲線の基準長さで割った値でもある。
上記破断試験の結果、外側溶融部51wおよび内側溶融部52wのいずれについても、図14に示す結果となることが分かった。すなわち、表面粗さ和を大きくするほど破断荷重は大きくなる。詳細には、表面粗さ和が20μm未満の領域では、表面粗さ和に比例して溶接破断荷重も大きくなる。しかし、表面粗さ和が20μm以上の領域では、図中の点線Lbに示すような表面粗さ和に比例した値よりも溶接破断荷重は小さくなる。
この試験結果は、表面粗さ和を20μm未満にすると、破断荷重が著しく小さくなることを意味する。この点を鑑みた本実施形態では、外側表面粗さ和Rz1および内側表面粗さ和Rz2を20μm以上に設定している。但し、表面粗さ和を過大にすると、外側コア部51の内径寸法および内側コア部52の外形寸法を所定寸法に加工する精度が悪くなるので、この点を鑑み、表面粗さ和を20μm以上30μm未満、好ましくは20μm以上25μm未満に設定することが望ましい。
なお、本発明者らは、傾斜角度が10度以上であれば、図14中の実線に示す特性線が20μm以上で直線Lbから乖離することを確認している。また、表面粗さ和が20μm以上であれば、図13中の実線に示す特性線が10度以上で直線Laから乖離することを確認している。
以上により、本実施形態では、外側表面粗さ和Rz1および内側表面粗さ和Rz2を、10点平均粗さで20μm以上、中心線平均粗さの場合には5μm以上に設定している。そのため、溶接破断荷重を大きくでき、外側溶融部51wおよび内側溶融部52wが軸力で破断するおそれを抑制できる。
(第11実施形態)
図12に示す実施形態では、固定コア50および非磁性部材60を互いに溶接し、外側テーパ面51fの一部および内側テーパ面52fの一部を非磁性部材60と一体化させている。これに対し本実施形態では、固定コア50および非磁性部材60を互いにろう付けし、外側テーパ面51fの全面および内側テーパ面52fの全面を非磁性部材60と一体化させている。
図15に示すように、外側テーパ面51fと非磁性部材60の間に介在するろう材を外側ろう材51brと呼び、内側テーパ面52fと非磁性部材60の間に介在するろう材を内側ろう材52brと呼ぶ。
厳密には、外側テーパ面51fおよび内側テーパ面52fは、非磁性部材60に直接的に接触しておらず、これらテーパ面と非磁性部材60との間にはろう材が介在している。しかし、このようにろう材が介在して接合した状態も、特許請求の範囲に記載の「接合」に含まれる。
以上により、本実施形態では、外側テーパ面51fの全面および内側テーパ面52fの全面を非磁性部材60と一体化させているので、部分的に一体化させた場合に比べて、軸力による接合面の破断のおそれを低減できる。また、テーパ面の全面を非磁性部材60と一体化させるにあたり、本実施形態に反してレーザ溶接で全面を一体化させようとすると、非磁性部材60端面からの溶接深さが長くなる。そのため、レーザ出力の増大が要求され、溶接幅が必要以上に大きくなる等、全面溶接は困難である。これに対し本実施形態では、ろう付けで全面を一体化させるので、レーザ溶接に比べて全面一体化を容易に実現できる。
(第12実施形態)
本実施形態は、上記第9実施形態の構造(図12参照)について、固定コア50と非磁性部材60が接触する部分の表面形状を以下のように改良させている。
図16に示す本実施形態では、外側コア部51において、周方向に延びる溝51fcが外側テーパ面51fに形成されている。内側コア部52についても同様にして、周方向に延びる溝52fcが内側テーパ面52fに形成されている。溝51fcは、環状中心線C周りに外側コア部51を図中の矢印に示すように回転させ、回転する外側テーパ面51fに切削バイトを押し当てることで形成される。溝52fcも同様にして、回転する内側テーパ面52fに切削バイトを押し当てることで形成される。
外側テーパ面51fおよび内側テーパ面52fの表面は、段階的に表面粗さを小さくしていくように複数回切削加工される。その後、表面粗さを大きくする切削加工を行うことで、外側テーパ面51fおよび内側テーパ面52fの表面に溝51fc、52fcが形成される。なお、最終的に表面粗さを大きくする上記切削加工を廃止して、段階的に表面粗さを小さくしていく過程で溝51fc、52fcを形成してもよい。
以上により、本実施形態では、外側テーパ面51fに、周方向に延びる溝51fcが形成されている。そのため、非磁性部材60の外周面601fと外側テーパ面51fとの軸方向に対する摩擦係数を増大できる。よって、外側溶融部51wが軸力で破断するおそれを抑制できる。
内側テーパ面52fについても同様にして、周方向に延びる溝52fcが形成されている。そのため、非磁性部材60の内周面602fと内側テーパ面52fとの軸方向に対する摩擦係数を増大できる。よって、内側溶融部52wが軸力で破断するおそれを抑制できる。
(第13実施形態)
本実施形態は、上記第9実施形態の構造(図12参照)について、固定コア50と非磁性部材60との接合面を以下のように改良させている。
図17に示す本実施形態では、外側コア部51のうち非磁性部材60と接合する面に、非磁性部材60が圧入される外側圧入面51piが形成されている。また、内側コア部52のうち非磁性部材60と接合する面に、非磁性部材60が圧入される内側圧入面52piが形成されている。外側テーパ面51fおよび内側テーパ面52fが軸方向に対して傾斜した形状であるのに対し、外側圧入面51piおよび内側圧入面52piは軸方向に対して平行である。
外側圧入面51piおよび内側圧入面52piは、軸方向の可動コア側に形成されていてもよいし、反可動コア側に形成されていてもよい。例えば、図17の(1)欄に示す例では、外側圧入面51piおよび内側圧入面52piは、非磁性部材60のうち軸線方向の反可動コア側(図17の上側)の端面から可動コア側へ延びる。外側溶融部51wおよび内側溶融部52wは、非磁性部材60のうち軸線方向の可動コア40側(図17の下側)の端面に位置する。
図17の(2)欄に示す例では、外側圧入面51piおよび内側圧入面52piは、非磁性部材60のうち軸線方向の可動コア側の端面から反可動コア側へ延びる。外側溶融部51wおよび内側溶融部52wは、非磁性部材60のうち軸線方向の反可動コア側の端面に位置する。図17の(3)欄に示す例では、外側圧入面51piは、非磁性部材60のうち軸線方向の反可動コア側の端面から可動コア側へ延びる。内側圧入面52piは、非磁性部材60のうち軸線方向の可動コア側の端面から反可動コア側へ延びる。外側溶融部51wは、非磁性部材60のうち軸線方向の可動コア側の端面に位置する。内側溶融部52wは、非磁性部材60のうち軸線方向の反可動コア側の端面に位置する。
以上により、本実施形態によれば、外側コア部51のうち非磁性部材60と接合する面には、非磁性部材60が圧入される外側圧入面51piが形成されている。そのため、外側溶融部51wにかかる軸力が低減されるので、外側溶融部51wが軸力で破断するおそれを抑制できる。
内側コア部52についても同様にして、内側コア部52のうち非磁性部材60と接合する面には、非磁性部材60が圧入される内側圧入面52piが形成されている。そのため、内側溶融部52wにかかる軸力が低減されるので、内側溶融部52wが軸力で破断するおそれを抑制できる。
(第14実施形態)
本実施形態に係る燃料噴射弁の製造方法は、図18に示す各々の工程S10〜S40を含む。工程S10(第1工程)では、図19の(1)欄または(2)欄にて点線に示す部分を含む形状に内側コア部52を切削加工する。すなわち、内側テーパ面52fおよび内側圧入面52piを有した、軸方向に延びる円筒形状に加工する。工程S11(第2工程)では、図19の(1)欄または(2)欄にて点線に示す部分を含む形状に外側コア部51を切削加工する。すなわち、外側テーパ面51fおよび外側圧入面51piを有した、軸方向に延びる円筒形状に加工する。
図19の(1)欄に示す例では、外側圧入面51piおよび内側圧入面52piは、非磁性部材60のうち軸線方向の可動コア側の端面から反可動コア側へ延びる。(2)欄に示す例では、外側圧入面51piおよび内側圧入面52piは、非磁性部材60のうち軸線方向の反可動コア側の端面から可動コア側へ延びる。
工程S12では、非磁性部材60を図19の(1)欄または(2)欄にて点線に示す部分を含む形状に切削加工する。つまり、非磁性部材60は、外側テーパ面51fおよび内側テーパ面52fで挟まれる部分に加え、外側圧入面51piおよび内側圧入面52piで挟まれる部分(圧入部分60pi)を有する形状である。
なお、工程S10および工程S11では、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fを、軸線に対して同じ向きに傾斜する形状に形成する。工程S12では、その傾斜に並行となる面を有する形状に非磁性部材60を形成する。
工程S10、S11、S12の後の工程S20(圧入工程)では、外側コア部51、内側コア部52および非磁性部材60を、図19に示す状態に仮組付けする。つまり、内側圧入面52piおよび圧入部分60piを互いに圧入して、内側コア部52および非磁性部材60が互いに相対移動できない状態にする。また、外側圧入面51piおよび圧入部分60piを互いに圧入して、外側コア部51および非磁性部材60を互いに相対移動できない状態にする。この仮組付けでは、外側テーパ面51fと非磁性部材60との間に外側ろう材51brを介在させ、かつ、内側テーパ面52fと非磁性部材60との間に内側ろう材52brを介在させる。
工程S20の後の工程S30では、圧入固定された状態の外側コア部51、内側コア部52および非磁性部材60を加熱して、外側ろう材51brおよび内側ろう材52brを溶融させ、外側コア部51、内側コア部52および非磁性部材60をろう付けする。
工程S30の後の工程S40(除去工程)では、図19にて点線に示す部分を実線に示す部分から除去する。つまり、内側コア部52のうち内側圧入面52piを含む部分、外側コア部51のうち外側圧入面51piを含む部分、および非磁性部材60の圧入部分60piを切削して除去する。その結果、図15に示すように、外側テーパ面51fおよび内側テーパ面52fの全面がろう付けされた構造、かつ、圧入部分60piを有していない構造の燃料噴射弁が製造される。
以上により、本実施形態によれば、第1工程(工程S10)では、内側コア部52に内側圧入面52piを形成し、第2工程(工程S11)では、外側コア部51に外側圧入面51piを形成する。その後の圧入工程(工程S20)では、内側圧入面52piおよび非磁性部材60を互いに圧入するとともに、外側圧入面51piおよび非磁性部材60を互いに圧入する。その後の除去工程(工程S40)では、内側コア部52のうち内側圧入面52piを含む部分、外側コア部51のうち外側圧入面51piを含む部分、および非磁性部材60の圧入部分60piを除去する。そのため、圧入固定された状態で、工程S30におけるろう付け作業(接合作業)を行えるので、外側コア部51および内側コア部52が位置ずれしたまま接合されるおそれを低減できる。
(第15実施形態)
本実施形態に係る製造方法は、図20に示す各々の工程S10A〜S50を含む。工程S10A(第1工程)では、図21に示す形状に内側コア部52を切削加工する。すなわち、内側テーパ面52fを有した、軸方向に延びる円筒形状に加工する。工程S11A(第2工程)では、図21に示す形状に外側コア部51を切削加工する。すなわち、外側テーパ面51fを有した、軸方向に延びる円筒形状に加工する。
工程S12Aでは、非磁性部材60を図21に示す形状に切削加工する。つまり、非磁性部材60は、外側テーパ面51fと平行に拡がる外側対向面61fを有するとともに、外側対向面61fから連なる外側傾斜面61mを有する形状である。外側傾斜面61mは、非磁性部材60のうち軸線方向の可動コア側の端面から反可動コア側に延びる形状であり、かつ、図21に示すように外側テーパ面51fから遠ざかる向きに傾斜する形状である。
さらに非磁性部材60は、内側テーパ面52fと平行に拡がる内側対向面62fを有するとともに、内側対向面62fから連なる内側傾斜面62mを有する形状である。内側傾斜面62mは、非磁性部材60のうち軸線方向の可動コア側の端面から反可動コア側に延びる形状であり、かつ、図21に示すように内側テーパ面52fから遠ざかる向きに傾斜する。
工程S10A、S11A、S12Aの後の工程S20Aでは、外側コア部51、内側コア部52および非磁性部材60を、図21に示す状態に仮組付けする。つまり、外側テーパ面51fおよび外側対向面61fを互いに接触させ、かつ、内側テーパ面52fおよび内側対向面62fを互いに接触させた状態にする。この状態では、外側傾斜面61mと外側テーパ面51fの間、および内側傾斜面62mと内側テーパ面52fの間に空隙Mが設けられることとなる。この空隙Mは、非磁性部材60の表面のうち固定コア50から露出する露出面60mから、固定コア50の内部に向けて延びる形状となる。
工程S20Aの後の工程S50(レーザ溶接工程)では、外側テーパ面51fと非磁性部材60とをレーザ溶接するとともに、内側テーパ面52fと非磁性部材60とをレーザ溶接する。具体的には、軸線方向の可動コア側から空隙Mへ向けてレーザ光を入射する。これにより、外側テーパ面51fおよび外側対向面61fは溶融して溶接される。同様に、内側テーパ面52fおよび内側対向面62fは溶融して溶接される。その結果、図12に示すように、外側テーパ面51fおよび内側テーパ面52fが部分的に溶接されて、外側溶融部51wおよび内側溶融部52wが形成された構造の燃料噴射弁が製造される。
以上により、本実施形態によれば、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fと非磁性部材60との間に、非磁性部材60の露出面60mから内部に向けて延びる空隙Mを設ける。そして、その空隙Mから内部に向けてレーザ光を照射することで、内側テーパ面52fおよび外側テーパ面51fの一部を非磁性部材60とレーザ溶接して一体化させるレーザ溶接工程(工程S50)を含む。そのため、本実施形態に反して空隙Mが設けられていない状態でレーザ溶接した場合に比べて、小さいレーザ出力で深く溶接できる。つまり、外側溶融部51wおよび内側溶融部52wの溶接幅を小さくしつつ、溶接深さを長くできる。よって、磁気抵抗の大きい溶融部の体積を小さくしつつ、溶接深さを長くできるので、固定コア50の磁気特性の性能悪化を抑制しつつ、軸力で破断するおそれを抑制できる。
(第16実施形態)
本実施形態に係る製造方法は、図22に示す各々の工程S10B〜S60を含む。工程S10B(第1工程)では、図15に示す形状に内側コア部52を切削加工する。すなわち、内側テーパ面52fを有した、軸方向に延びる円筒形状に加工する。工程S11B(第2工程)では、図15に示す形状に外側コア部51を切削加工する。すなわち、外側テーパ面51fを有した、軸方向に延びる円筒形状に加工する。工程S12Bでは、非磁性部材60を図15に示す形状に切削加工する。つまり、非磁性部材60は、外側テーパ面51fと平行に拡がる外側対向面、および内側テーパ面52fと平行に拡がる内側対向面を有した形状に加工する。
そして、これらの工程S10B、S11B、S12Bでは、内側コア部52、外側コア部51および非磁性部材60の材質に、焼結材を用いる。工程S10B、S11B、S12Bの後の工程S20Bでは、外側コア部51、内側コア部52および非磁性部材60を、図15に示す状態に仮組付けする。
工程S20Bの後の工程S60(一体化工程)では、仮組付けされた状態の外側コア部51、内側コア部52および非磁性部材60を加熱する。これにより、外側コア部51、内側コア部52および非磁性部材60は焼成されて一体化する。その結果、外側テーパ面51fおよび内側テーパ面52fの全面が非磁性部材60と一体化した構造の燃料噴射弁が製造される。
以上により、本実施形態では、固定コア50および非磁性部材60を焼結材を用い、固定コア50と非磁性部材60とを、焼結材の焼成により一体化させる一体化工程(工程S60)を含む。そのため、一体化させない場合に比べて、軸力による接合面の破断のおそれを低減できる。また、テーパ面の全面を非磁性部材60と一体化させるにあたり、先述した通りレーザ溶接で全面溶接することは困難であるが、本実施形態では、焼結材による焼成で全面を一体化させるので、レーザ溶接に比べて全面一体化を容易に実現できる。
また、テーパ面を形成する部品に焼結材を用いることで、仕上げ作業を簡素にした加工(ニアネットシェイプ加工)にでき、また、テーパ面の加工精度を向上できる。
(第17実施形態)
図23に示す本実施形態では、上記第1実施形態と同様にして、可動コア40は、固定コア50の内側対向面52aにより吸引される内側吸引面40a(第1吸引面)と、外側対向面51cにより吸引される外側吸引面40c(第2吸引面)と、を有する。そして、内側吸引面40aを通る磁束の向きと外側吸引面40cを通る磁束の向きとは、互いに異なる向きである。また、内側吸引面40aおよび外側吸引面40cは、環状中心線Cが延びる方向(軸線方向)において互いに異なる位置に設けられている。内側吸引面40aおよび外側吸引面40cは、軸線方向に直交する面であり、可動コア40は段差を有した形状と言える。
固定コア50の内側対向面52aおよび外側対向面51cは、軸線方向において互いに異なる位置に設けられている。これらの対向面は軸線方向に直交する面であり、内側対向面52aは外側対向面51cの反噴孔側に位置する。外側テーパ面51fおよび内側テーパ面52fの形状、表面粗さ、傾斜角度等の構造は、上記第1実施形態と同じである。
弁体30のうち反噴孔側の端部には、連結部材32が溶接等により固定して取り付けられている。さらに、連結部材32の反噴孔側端部には、オリフィス33a(絞り部)が形成されたオリフィス部材33および可動コア40が取り付けられている。可動コア40は、連結部材32、弁体30、オリフィス部材33、および摺動部材34とともに軸線方向に移動する。
連結部材32は軸線方向に延びる円筒形状であり、オリフィス部材33は、連結部材32の円筒内周面に溶接等により固定され、可動コア40は、連結部材32の円筒外周面に溶接等により固定されている。連結部材32の反噴孔側端部には、径方向に拡大する係合部31が形成されている。係合部31の噴孔側端面が可動コア40と係合することで、連結部材32が可動コア40に対して噴孔側に抜け出ることを防止している。
オリフィス部材33は軸線方向に延びる円筒形状であり、円筒内部が燃料を流通させる流通路として機能する。オリフィス部材33の噴孔側端部には、流通路の通路面積を部分的に狭くして流量を絞るオリフィス33a(絞り部)が形成されている。
摺動部材34は、可動コア40とは別体であり、密着用弾性部材35sの弾性力により可動コア40に密着するように押し付けられている。このように摺動部材34を可動コア40と別体にすることで、摺動部材34の材質を可動コア40の材質と異ならせることを容易に実現できるようにしている。可動コア40には、摺動部材34に比べて高磁性の材質が用いられており、摺動部材34には、可動コア40に比べて耐摩耗性の高い材質が用いられている。
摺動部材34は可動コア40に溶接等で固定されている。摺動部材34は円筒形状であり、摺動部材34の円筒外周面は、覆体90の内周面に対して摺動する摺動面34aとして機能する。摺動面34aの外径寸法は、可動コア40の外径寸法よりも小さい。つまり、摺動部材34の摺動方向に対して垂直な方向における摺動面34aの位置は、可動コア40の最外周位置よりも内側、つまり環状中心線Cの側に位置する。
以上により、本実施形態では、可動コア40は、軸方向において互いに異なる位置に設けられた内側吸引面40a(第1吸引面)および外側吸引面40c(第2吸引面)を有する段付き形状に形成されている。また、第1吸引面と第2吸引面とでは磁束の向きが異なる。これによれば、本実施形態に反して、磁束の向きが異なる2つの吸引面を軸方向にて同じ位置に設けた可動コアと比較して、磁気吸引力を向上できる。その理由について以下に説明する。
コイル70により生じる磁界強度は、軸方向におけるコイル70の中央部分で最も高くなる。この点を鑑み、本実施形態では、軸方向において第1吸引面を第2吸引面よりもコイル70の側に近づけて配置しているので、第1吸引面は、磁界強度の高い中央部分に近づけて配置されることになる。そのため、第1吸引面が第2吸引面と軸方向にて同じ位置に設けられた可動コアと比較して、磁気吸引力を向上できる。
(他の実施形態)
以上、発明の好ましい実施形態について説明したが、発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、以下に例示するように種々変形して実施することが可能である。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
上記各実施形態では、環状中心線Cを含む断面において、コイル70の環状外周面は、可動コア40の外周面よりも径方向外側に位置している。これに対し、コイル70の環状外周面は、可動コア40の外周面と径方向位置が同じであってもよいし、径方向内側に位置していてもよい。
図9に示す第6実施形態では、内側コア部520および外側コア部51のうち、可動コア40の側から燃料の圧力を受ける受圧面が大きいコア部は内側コア部520、つまり大受圧コア部である。これに対し、外側コア部51の方が内側コア部520よりも受圧面が大きく、外側コア部51を大受圧コア部としてもよい。この場合、外側テーパ面510fおよび内側テーパ面520fが傾斜する向きを、図9に示す向きとは逆にすることを要する。また、大受圧コア部である外側コア部51が受圧面から受ける力(外側燃圧押上力)に対する反力を、小受圧コア部である内側コア部520に締結部材810等で付与させることを要する。
図1に示す第1実施形態では、内側付与部に相当する締結部材81が、内側コア部52を噴孔側へ押し付ける向きに軸力F10を付与し、外側付与部に相当する本体部21が、外側コア部51を反噴孔側へ押し付ける向きに反力F20を付与する構造である。これに対し、内側付与部が、内側コア部52を噴孔側へ押し付ける向きに軸力F10を付与し、外側付与部が、外側コア部51を反噴孔側へ押し付ける向きに反力F20を付与する構造であってもよい。この場合には、外側テーパ面51fおよび内側テーパ面52fの傾斜の向きを、図1とは逆の向きにすることを要する。
図1に示す第1実施形態では、軸力F10を内側コア部52に付与する締結部材81と、反力F20を外側コア部51に付与する本体部21とを備える。そして、固定コア50が噴孔側から燃圧を受けていない状態では、固定コア50は軸力F10および反力F20により弾性変形した状態、つまりプレ応力が付与された状態である。これに対し、図1と同じ構成を採用しつつプレ応力の付与を廃止させてもよい。具体的には、締結部材81をケース10に締結する際の締結量を少なくして、プレ応力の付与を廃止させる。
図7および図8に示す実施形態ではプレ応力を段差で受ける構造であり、図9に示す実施形態では燃圧をテーパ面で受ける構造である。そして、これらを組み合わせた構造、つまり燃圧を段差で受ける構造を採用してもよい。
上記第9実施形態では、外側傾斜角度51θおよび内側傾斜角度52θの両方を10度以上に設定しているが、いずれか一方を10度未満に設定して他方を10度以上に設定してもよいし、両方を10度未満に設定してもよい。
上記第10実施形態では、外側表面粗さ和Rz1および内側表面粗さ和Rz2の両方を20μm以上に設定しているが、いずれか一方を20μm未満に設定して他方を20μm以上に設定してもよいし、両方を20μm未満に設定してもよい。
上記第14実施形態では、工程S20の仮組付けの後、ろう付け接合し、その後、圧入部を除去しているが、ろう付け接合に替えて溶接により接合してもよいし、拡散接合や焼成により接合してもよい。
上記第12実施形態では、外側テーパ面51fおよび内側テーパ面52fの両方に溝51fc、52fcを形成しているが、いずれか一方に形成してもよい。また、外側テーパ面51fおよび内側テーパ面52fの全面に溝51fc、52fcを形成することに替え、外側テーパ面51fおよび内側テーパ面52fの一部に溝51fc、52fcを形成してもよい。特に、溶接やろう付け等により一体化させる部分については溝51fc、52fcを廃止してもよい。一方、溶接やろう付け等により一体化させる部分については溝51fc、52fcを形成して摩擦係数を増大させることが望ましい。
上記第16実施形態では、内側コア部52、外側コア部51および非磁性部材60の全てに焼結材を用いているが、内側コア部52、外側コア部51および非磁性部材60の少なくとも1つに焼結材を用いてもよい。また、固定コア50と非磁性部材60との接合部分に焼結材が用いられていれば、非磁性部材60の全体に焼結材を用いることに替え、非磁性部材60の一部に焼結材を用いるようにしてもよい。内側コア部52および外側コア部51に焼結材を用いる場合も同様にして、内側コア部52および外側コア部51の一部に焼結材を用いるようにしてもよい。
30…弁体、40…可動コア、50…固定コア、51…外側コア部、51f…外側テーパ面、51g…外側交差面、52…内側コア部、52f…内側テーパ面、52g…内側交差面、60…非磁性部材、70…コイル、C…環状中心線。

Claims (27)

  1. 燃料を噴孔(23a)から噴射する燃料噴射弁であって、
    環状に配置されたコイル(70)と、
    前記コイルに通電されると磁界を形成する固定コア(50)と、
    前記コイルの環状中心線(C)の方向において前記固定コアよりも前記噴孔側に設けられ、前記コイルに通電されると前記固定コアとの間に磁界を形成して前記固定コアに吸引される可動コア(40)と、
    吸引される前記可動コアにより駆動され、前記噴孔を開閉する弁体(30)と、
    を備え、
    前記固定コアは、前記可動コアと対向する内側コア部(52)、および前記環状中心線に対して前記内側コア部よりも外側に位置するとともに前記可動コアと対向する外側コア部(51)を有し、
    前記内側コア部及び前記外側コア部の少なくとも一方が燃料の圧力を受けて前記可動コアの反対側へ移動することを規制する規制部材(81、810)と、
    前記内側コア部と前記外側コア部との間に配置され、前記固定コアよりも磁性が弱い非磁性部材(60)と、
    をさらに備え、
    前記内側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面の少なくとも一部には、前記環状中心線を含む断面において前記環状中心線に対して傾斜する向きの面である内側テーパ面(52f)が形成され、
    前記外側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面の少なくとも一部には、前記環状中心線を含む断面において前記環状中心線に対して傾斜する向きの面である外側テーパ面(51f)が形成され、
    前記内側テーパ面および前記外側テーパ面は、前記環状中心線に対して同じ向きに傾斜する形状であり、
    前記可動コアは、前記磁界の形成により前記固定コアへ吸引される第1吸引面(40a)および第2吸引面(40c)を有し、
    前記第1吸引面を通る磁束の向きと前記第2吸引面を通る磁束の向きとが互いに異なる燃料噴射弁。
  2. 前記規制部材(81)は、前記環状中心線が延びる方向への軸力を前記内側コア部に付与する内側付与部を含み、
    前記軸力に対する反力を前記外側コア部に付与する外側付与部(21)を備え、
    前記内側テーパ面および前記外側テーパ面は、前記軸力および前記反力により前記非磁性部材を挟み付ける向きに傾斜する請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記内側コア部および前記外側コア部が前記可動コアの側から燃料の圧力を受けていない状態では、前記内側コア部および前記外側コア部は、前記軸力および前記反力により弾性変形した状態である請求項2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記内側付与部は、前記内側コア部を前記可動コアの側へ押し付ける向きに前記軸力を付与し、
    前記外側付与部は、前記外側コア部を前記可動コアの反対側へ押し付ける向きに前記反力を付与する請求項2または3に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記内側コア部および前記外側コア部のうち、前記可動コアの側から燃料の圧力を受ける受圧面が大きいコア部を大受圧コア部、小さいコア部を小受圧コア部とし、
    前記規制部材(810)は、前記大受圧コア部が受圧面から受ける力に対する反力を前記小受圧コア部に付与する外側付与部を含み、
    前記内側テーパ面および前記外側テーパ面は、前記大受圧コア部が受圧面から受ける力および前記反力により前記非磁性部材を挟み付ける向きに傾斜する請求項1に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記環状中心線を含む断面において、前記外側テーパ面の前記環状中心線に対する傾斜角度(51θ)は、前記内側テーパ面の前記環状中心線に対する傾斜角度(52θ)に比べて大きい請求項1〜5のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  7. 前記内側テーパ面および前記外側テーパ面の少なくとも一方は、前記環状中心線の周りに環状に延びる形状である請求項1〜6のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  8. 前記内側テーパ面および前記外側テーパ面の少なくとも一方は、前記環状中心線を含む断面において、前記非磁性部材と接合する面の全面に形成されている請求項1〜7のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  9. 前記内側テーパ面および前記外側テーパ面の少なくとも一方の、前記環状中心線を含む断面における前記環状中心線に対する傾斜角度(51θ、52θ)は、10度以上である請求項1〜8のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  10. 前記内側コア部および前記非磁性部材の互いの接合面の表面粗さの和、および前記外側コア部および前記非磁性部材の互いの接合面の表面粗さの和の少なくとも一方が、10点平均粗さの場合には20μm以上、中心線平均粗さの場合には5μm以上である請求項1〜9のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  11. 前記内側テーパ面および前記外側テーパ面の少なくとも一方のテーパ面には、周方向に延びる溝(51fc、52fc)が形成されている請求項1〜10のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  12. 前記第1吸引面および前記第2吸引面は、前記環状中心線が延びる方向において互いに異なる位置に設けられている請求項1〜11のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  13. 燃料を噴孔(23a)から噴射する燃料噴射弁であって、
    環状に配置されたコイル(70)と、
    前記コイルに通電されると磁界を形成する固定コア(50)と、
    前記コイルの環状中心線(C)の方向において前記固定コアよりも前記噴孔側に設けられ、前記コイルに通電されると前記固定コアとの間に磁界を形成して前記固定コアに吸引される可動コア(40)と、
    吸引される前記可動コアにより駆動され、前記噴孔を開閉する弁体(30)と、
    を備え、
    前記固定コアは、前記可動コアと対向する内側コア部(52)、および前記環状中心線に対して前記内側コア部よりも外側に位置するとともに前記可動コアと対向する外側コア部(51)を有し、
    前記内側コア部及び前記外側コア部の少なくとも一方が燃料の圧力を受けて前記可動コアの反対側へ移動することを規制する規制部材(81、810)と、
    前記内側コア部と前記外側コア部との間に配置され、前記固定コアよりも磁性が弱い非磁性部材(60)と、
    をさらに備え、
    前記内側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面の少なくとも一部には、前記環状中心線を含む断面において前記環状中心線に対して傾斜する向きの面である内側テーパ面(52f)が形成され、
    前記外側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面の少なくとも一部には、前記環状中心線を含む断面において前記環状中心線に対して傾斜する向きの面である外側テーパ面(51f)が形成され、
    前記内側テーパ面および前記外側テーパ面は、前記環状中心線に対して同じ向きに傾斜する形状であり、
    前記内側テーパ面および前記外側テーパ面の少なくとも一方のテーパ面には、周方向に延びる溝(51fc、52fc)が形成されている燃料噴射弁。
  14. 前記非磁性部材および前記外側コア部は、前記環状中心線の周りに環状に延びる形状であり、
    前記外側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面には、前記非磁性部材が圧入される外側圧入面(51pi)が形成されている請求項1〜13のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  15. 前記非磁性部材および前記内側コア部は、前記環状中心線の周りに環状に延びる形状であり、
    前記内側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面には、前記非磁性部材が圧入される内側圧入面(52pi)が形成されている請求項1〜14のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  16. 前記内側テーパ面および前記外側テーパ面の少なくとも一方のテーパ面の全面が、溶接、拡散接合または焼成により、前記非磁性部材と一体化された状態である請求項1〜15のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  17. 前記内側テーパ面および前記外側テーパ面の少なくとも一方のテーパ面の一部が、溶接、拡散接合または焼成により、前記非磁性部材と一体化された状態である請求項1〜15のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  18. 燃料を噴孔(23a)から噴射する燃料噴射弁であって、
    環状に配置されたコイル(70)と、
    前記コイルに通電されると磁界を形成する固定コア(50)と、
    前記コイルの環状中心線(C)の方向において前記固定コアよりも前記噴孔側に設けられ、前記コイルに通電されると前記固定コアとの間に磁界を形成して前記固定コアに吸引される可動コア(40)と、
    吸引される前記可動コアにより駆動され、前記噴孔を開閉する弁体(30)と、
    を備え、
    前記固定コアは、前記可動コアと対向する内側コア部(52)、および前記環状中心線に対して前記内側コア部よりも外側に位置するとともに前記可動コアと対向する外側コア部(51)を有し、
    前記内側コア部及び前記外側コア部の少なくとも一方が燃料の圧力を受けて前記可動コアの反対側へ移動することを規制する規制部材(81、810)と、
    前記内側コア部と前記外側コア部との間に配置され、前記固定コアよりも磁性が弱い非磁性部材(60)と、
    をさらに備え、
    前記内側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面の少なくとも一部には、前記環状中心線を含む断面において前記環状中心線に対して交差する向きの面である内側交差面(52g)が形成され、
    前記外側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面の少なくとも一部には、前記環状中心線を含む断面において前記環状中心線に対して交差する向きの面である外側交差面(51g)が形成され、
    前記内側交差面および前記外側交差面の少なくとも一方は、前記環状中心線に対して垂直に延びる段差形状であり、
    前記可動コアは、前記磁界の形成により前記固定コアへ吸引される第1吸引面(40a)および第2吸引面(40c)を有し、
    前記第1吸引面を通る磁束の向きと前記第2吸引面を通る磁束の向きとが互いに異なる燃料噴射弁。
  19. 前記環状中心線が延びる方向への軸力を前記内側コア部に付与する内側付与部(81)と、
    前記軸力に対する反力を前記外側コア部に付与する外側付与部(21)と、
    を備え、
    前記段差形状は、前記軸力および前記反力により前記非磁性部材を挟み付ける向きの形状である請求項18に記載の燃料噴射弁。
  20. 前記内側コア部および前記外側コア部のうち、前記可動コアの側から燃料の圧力を受ける受圧面が大きいコア部を大受圧コア部、小さいコア部を小受圧コア部とし、
    前記大受圧コア部が受圧面から受ける力に対する反力を前記小受圧コア部に付与する外側付与部(810)を備え、
    前記段差形状は、前記大受圧コア部が受圧面から受ける力および前記反力により前記非磁性部材を挟み付ける向きの形状である請求項18に記載の燃料噴射弁。
  21. 前記内側交差面および前記外側交差面の少なくとも一方は、前記環状中心線の周りに環状に延びる形状である請求項1820のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  22. 前記第1吸引面および前記第2吸引面は、前記環状中心線が延びる方向において互いに異なる位置に設けられている請求項18〜21のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  23. 前記内側コア部に固定され、前記弁体に当接することで前記弁体の開弁方向への移動量を規制するストッパ(54)を備え、
    前記環状中心線が延びる方向の前記内側コア部の長さは、前記環状中心線が延びる方向の前記外側コア部の長さよりも長い請求項1〜22のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  24. 前記環状中心線を含む断面において、前記コイルの環状外周面は、前記可動コアの外周面よりも径方向外側に位置する請求項1〜23のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
  25. 環状に配置されたコイル(70)と、
    前記コイルに通電されると磁界を形成する固定コア(50)と、
    前記コイルの環状中心線(C)の方向において前記固定コアよりも、燃料を噴射する噴孔(23a)の側に設けられ、前記コイルに通電されると前記固定コアとの間に磁界を形成して前記固定コアに吸引される可動コア(40)と、
    吸引される前記可動コアにより駆動され、前記噴孔を開閉する弁体(30)と、
    を備え、
    前記固定コアは、前記可動コアと対向する内側コア部(52)、および前記環状中心線に対して前記内側コア部よりも外側に位置するとともに前記可動コアと対向する外側コア部(51)を有し、
    前記内側コア部及び前記外側コア部の少なくとも一方が燃料の圧力を受けて前記可動コアの反対側へ移動することを規制する規制部材(81、810)と、
    前記内側コア部と前記外側コア部との間に配置され、前記固定コアよりも磁性が弱い非磁性部材(60)と、
    をさらに備える燃料噴射弁の製造方法であって、
    前記内側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面に、前記環状中心線を含む断面において前記環状中心線に対して傾斜する向きの面である内側テーパ面(52f)を形成する第1工程(S10、S10A、S10B)と、
    前記外側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面に、前記環状中心線を含む断面において前記環状中心線に対して前記内側テーパ面と同じ向きに傾斜する面である外側テーパ面(51f)を形成する第2工程(S11、S11A、S11B)と、
    を含み、
    前記第1工程および前記第2工程では、前記内側テーパ面および前記外側テーパ面を、前記環状中心線に対して同じ向きに傾斜する形状に形成し、
    前記内側コア部、前記外側コア部および前記非磁性部材は、前記環状中心線の周りに環状に延びる形状であり、
    前記第1工程では、前記内側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面に、前記非磁性部材が圧入される内側圧入面(52pi)を形成し、
    前記第2工程では、前記外側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面に、前記非磁性部材が圧入される外側圧入面(51pi)を形成し、
    前記第1工程および前記第2工程の後、前記内側圧入面および前記非磁性部材を互いに圧入するとともに、前記外側圧入面および前記非磁性部材を互いに圧入する圧入工程(S20)と、
    前記圧入工程の後、前記内側コア部のうち前記内側圧入面を含む部分、前記外側コア部のうち前記外側圧入面を含む部分、および前記非磁性部材のうち前記内側圧入面と前記外側圧入面とで挟まれている圧入部分(60pi)を除去する除去工程(S40)と、
    を含む燃料噴射弁の製造方法。
  26. 環状に配置されたコイル(70)と、
    前記コイルに通電されると磁界を形成する固定コア(50)と、
    前記コイルの環状中心線(C)の方向において前記固定コアよりも、燃料を噴射する噴孔(23a)の側に設けられ、前記コイルに通電されると前記固定コアとの間に磁界を形成して前記固定コアに吸引される可動コア(40)と、
    吸引される前記可動コアにより駆動され、前記噴孔を開閉する弁体(30)と、
    を備え、
    前記固定コアは、前記可動コアと対向する内側コア部(52)、および前記環状中心線に対して前記内側コア部よりも外側に位置するとともに前記可動コアと対向する外側コア部(51)を有し、
    前記内側コア部及び前記外側コア部の少なくとも一方が燃料の圧力を受けて前記可動コアの反対側へ移動することを規制する規制部材(81、810)と、
    前記内側コア部と前記外側コア部との間に配置され、前記固定コアよりも磁性が弱い非磁性部材(60)と、
    をさらに備える燃料噴射弁の製造方法であって、
    前記内側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面に、前記環状中心線を含む断面において前記環状中心線に対して傾斜する向きの面である内側テーパ面(52f)を形成する第1工程(S10、S10A、S10B)と、
    前記外側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面に、前記環状中心線を含む断面において前記環状中心線に対して前記内側テーパ面と同じ向きに傾斜する面である外側テーパ面(51f)を形成する第2工程(S11、S11A、S11B)と、
    を含み、
    前記第1工程および前記第2工程では、前記内側テーパ面および前記外側テーパ面を、前記環状中心線に対して同じ向きに傾斜する形状に形成し、
    前記非磁性部材の表面のうち前記固定コアから露出する面を露出面(60m)とし、前記内側テーパ面または前記外側テーパ面と前記非磁性部材との間に、前記露出面から内部に向けて延びる空隙(M)を設け、
    前記空隙から前記内部に向けてレーザ光を照射することで、前記内側テーパ面または前記外側テーパ面の少なくとも一部を前記非磁性部材とレーザ溶接して一体化させるレーザ溶接工程(S50)を含む燃料噴射弁の製造方法。
  27. 環状に配置されたコイル(70)と、
    前記コイルに通電されると磁界を形成する固定コア(50)と、
    前記コイルの環状中心線(C)の方向において前記固定コアよりも、燃料を噴射する噴孔(23a)の側に設けられ、前記コイルに通電されると前記固定コアとの間に磁界を形成して前記固定コアに吸引される可動コア(40)と、
    吸引される前記可動コアにより駆動され、前記噴孔を開閉する弁体(30)と、
    を備え、
    前記固定コアは、前記可動コアと対向する内側コア部(52)、および前記環状中心線に対して前記内側コア部よりも外側に位置するとともに前記可動コアと対向する外側コア部(51)を有し、
    前記内側コア部及び前記外側コア部の少なくとも一方が燃料の圧力を受けて前記可動コアの反対側へ移動することを規制する規制部材(81、810)と、
    前記内側コア部と前記外側コア部との間に配置され、前記固定コアよりも磁性が弱い非磁性部材(60)と、
    をさらに備える燃料噴射弁の製造方法であって、
    前記内側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面に、前記環状中心線を含む断面において前記環状中心線に対して傾斜する向きの面である内側テーパ面(52f)を形成する第1工程(S10、S10A、S10B)と、
    前記外側コア部のうち前記非磁性部材と接合する面に、前記環状中心線を含む断面において前記環状中心線に対して前記内側テーパ面と同じ向きに傾斜する面である外側テーパ面(51f)を形成する第2工程(S11、S11A、S11B)と、
    を含み、
    前記第1工程および前記第2工程では、前記内側テーパ面および前記外側テーパ面を、前記環状中心線に対して同じ向きに傾斜する形状に形成し、
    前記固定コアおよび前記非磁性部材の少なくとも一方に焼結材を用い、前記固定コアと前記非磁性部材との少なくとも一部を、前記焼結材の拡散接合または焼成により一体化させる一体化工程(S60)を含む燃料噴射弁の製造方法。
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