JP6520183B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、スクロール圧縮機に関し、特にスクロール圧縮機において圧縮された冷媒を圧縮機密閉容器内の吐出室に吐出する吐出弁装置に関する。
スクロール圧縮機は、固定スクロールと旋回スクロールのそれぞれの台板上に設けられた板状渦巻歯を噛み合わせることにより、固定スクロールと旋回スクロールとの相互間に冷媒を圧縮する圧縮室が形成される。また、吸入室は圧縮室の一番外周部に存在し、吐出ポートは圧縮室の一番内周部に存在する。そして、冷媒吸入口から吸入室に吸入された冷媒は所定の比率で圧縮され、吐出ポートから圧縮機密閉容器内の吐出室へと吐出されていく。
スクロール圧縮機の運転条件によっては、空気調和装置などの装置側の求める冷媒圧力とスクロール圧縮機から吐出する冷媒圧力との間に圧力差が発生し、この圧力差のために不足圧縮あるいは過圧縮運転状態となる。過圧縮運転状態においては必要以上の圧縮仕事を行うことによる損失が発生する。また、不足圧縮運転状態においては密閉容器内の吐出室から圧縮室へと冷媒が逆流し、吐出ポートから吐出された冷媒が再度圧縮室で圧縮されて吐出される再圧縮による動力損失(以下「再圧縮損失」という)が発生する。
この再圧縮損失を低減させることを一つの目的として、吐出ポートを開閉する吐出弁装置が設けられる。吐出弁装置は、吐出ポートを開閉する吐出弁と、吐出弁を覆い、吐出弁の開度を規制する弁押さえを備えている。吐出弁は、吐出ポートと密閉容器内の吐出室との間に設けられ、吐出ポートから吐出室へと向かう一方向の流れを許容する逆止弁となっている。
冷媒吸入口から吸入室に吸入された冷媒は吐出ポートまで導かれる間に圧縮室で圧縮されて圧力が高くなる。この吐出ポート内の冷媒圧力が吐出室内の冷媒圧力より高くなった場合に吐出弁は開放され、吐出ポートに存在する冷媒は吐出室内へと吐出される。吐出ポート内の冷媒圧力が吐出室内の冷媒圧力より低い場合には、吐出弁は閉塞され、吐出室内から吐出ポートへと流入する冷媒を阻止する(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−329969号公報
図6で例示するスクロール圧縮機60の概略構成を示す断面図に基づいてスクロール圧縮機60の構成および動作について説明する。
ここで例示するスクロール圧縮機60は、冷凍サイクルを循環する冷媒を吸入し、圧縮して高温高圧の状態として吐出させるものである。このスクロール圧縮機60は、密閉容器10(密閉容器10a、10bで構成されている)内に固定スクロール1と固定スクロール1に対して公転運動(旋回運動)を行う旋回スクロール2を組み合わせた圧縮機構部を備えている。また、スクロール圧縮機60は、旋回スクロール2を軸支する主軸15を駆動する駆動部14(例えば、電動機やクラッチなどの回転駆動手段)を備えている。そして、縦置き型のスクロール圧縮機60の場合、圧縮機構部が上側に、駆動部14が下側に、それぞれ配置されている。
固定スクロール1は、台板1bと、台板1bの一方の面に立設された渦巻状突起である板状渦巻歯1aとで構成され、密閉容器10(密閉容器10a)にボルトなどで固定されている。また、旋回スクロール2は、台板2bと、台板2bの一方の面に立設され、板状渦巻歯1aと実質的に同一形状の渦巻状突起である板状渦巻歯2aとで構成されている。この固定スクロール1の板状渦巻歯1aと旋回スクロール2の板状渦巻歯2aとを互いに噛み合わせることで、相対的に容積が変化する圧縮室3が形成される。
そして、固定スクロール1の板状渦巻歯1aと旋回スクロール2の板状渦巻歯2aとを互いに噛み合わせることで形成されている圧縮室3の外周部となる密閉容器10(密閉容器10b)には、冷媒を圧縮室3に導入するための冷媒吸入口12が設けられている。また、固定スクロール1の台板1bの中央部には、圧縮されて高圧となった冷媒を吐出する吐出ポート4が形成されている。そして、圧縮されて高圧となった冷媒は、固定スクロール1の台板1bに設けられている吐出弁装置50を介して密閉容器10内の吐出室11に吐出されるようになっている。この吐出室11に吐出された冷媒は、冷媒吐出口13から冷凍サイクルに吐出されることになる。
旋回スクロール2は、自転運動を阻止するための自転運動阻止機構(図示せず)により、固定スクロール1に対して自転運動することなく公転運動(旋回運動)を行うようになっている。また、旋回スクロール2の台板2bの板状渦巻歯2aの形成面とは反対側の面の略中心部には、中空円筒形状のボス部2cが形成されている。
また、主軸15の上端部に設けられた偏心軸部15aにはバランスウェイト16が取り付けられている。この偏心軸部15aに取り付けられたバランスウェイト16外周部と中空円筒形状のボス部2c内周部との間には駆動軸受17が設けられている。そして、バランスウエイト16により、旋回スクロール2が主軸15の偏心軸部15aを介して旋回運動(揺動運動)することにより生じるアンバランスが相殺されることで、静バランスおよび動バランスが保たれるようになっている。
主軸15は、駆動部14の回転に伴って回転し、旋回スクロール2を旋回させるようになっている。この主軸15の上部(偏心軸部15aの近傍)は、密閉容器10(密閉容器10b)に設けられた主軸受18によって回転自在に軸支されている。一方、主軸15の下部は、密閉容器10(密閉容器10b)に設けられた副軸受19によって回転自在に軸支されている。
吐出弁装置50は、図7に示すように、吐出ポート4の開口(冷媒の出口)を開閉する薄板状の吐出弁51と、吐出弁51の開度(浮上量)を規制するとともに吐出弁51の過剰な変形を抑制する弁押さえ52と、弁押さえ52を吐出弁51を介して固定スクロール1の台板1bに固定する固定ボルト53とで構成されている。
弁押さえ52は、平坦部に続く湾曲部を先端部に有する形状となっており、この湾曲部の高さで吐出弁51の浮上量すなわち開度が規制されている。吐出弁51は、冷媒の流れが吐出ポート4から密閉容器10内の吐出室11へと一方向の流れとなるように許容するものである。
ここで、スクロール圧縮機60の動作について説明する。駆動部14の回転に伴って主軸15が回転駆動されると、自転運動阻止機構により自転を抑制された旋回スクロール2は、公転運動(旋回運動)を行う。旋回スクロール2が公転運動を行うと、冷媒は冷媒吸入口12から圧縮室3内へと流れ、吸入過程が開始される。さらに、旋回スクロール2の板状渦巻歯2aと固定スクロール1の板状渦巻歯1aとは互いに噛み合って相互間に圧縮室3を形成しているので、圧縮室3内に流入した冷媒は、旋回スクロール2の公転運動に伴い圧縮室3の容積が縮小されていくため、所定の比率で圧縮されることになる。
圧縮室3で圧縮された冷媒は、固定スクロール1の台板1b中央部に設けられた吐出ポート4へと導かれる。この吐出ポート4の開口端(図1の固定スクロール1の台板1b上部側)には、吐出ポート4から密閉容器10内の吐出室11へと冷媒が一方向に流れることを許容する吐出弁装置50が設けられているので、吐出ポート4内の冷媒圧力が吐出室11内の冷媒圧力よりも高くなると、吐出弁装置50が開き、吐出ポート4内の高圧冷媒を吐出室11へと吐出する(図7(b)参照)。そして、吐出室11へと吐出された冷媒は、冷媒吐出口13から冷凍サイクルへと吐出される。このようにして、スクロール圧縮機60は、冷媒の吸入→圧縮→吐出を連続的に繰り返す。
一方、吐出ポート4内の冷媒圧力が吐出室11内の冷媒圧力より低い場合には、吐出弁装置50は閉じており、吐出室11の冷媒が吐出ポート4へと逆流することを阻止するようにしている(図7(a)参照)。
しかしながら、本構成のスクロール圧縮機60では、吐出ポート4内の高圧冷媒を吐出室11へと吐出する高圧冷媒吐出後の吐出弁51閉時に吐出ポート4内に残存する高圧の冷媒が圧縮途中の圧縮室3に逆流する(図7(a)参照)ことで冷媒が膨張して再圧縮のための余分な動力が発生し、圧縮効率が低下することに伴う再圧縮損失が発生するという問題がある。
この高圧冷媒吐出後の吐出弁51閉時に吐出ポート4内に残存する高圧の冷媒が圧縮途中の圧縮室3に逆流することで再圧縮損失が発生する過程を図7〜図10を参照して説明する。図10に示しているように、第2圧縮室の圧力上昇推移は点線で示しているようになるが、吐出ポート4と第2A圧縮室とが連通する(図8、図9参照)ことで第2A圧縮室の冷媒圧力が理想的な圧力推移よりも上昇する。これにより、高圧の逆流冷媒により余分な動力である再圧縮損失が発生する。
また、吐出ポート4の内径A(図7(a)参照)が大きいほど、固定スクロール1の台板1bの厚さB(図7(a)参照)が厚いほど残存冷媒量が多くなることによる再圧縮損失が増大し、圧縮効率が大きく低下するという問題があった。
そして、再圧縮損失を低減するためには、吐出ポート4内の残存冷媒量を低減する必要があるが、吐出ポート4の内径Aを小さくすると吐出ポート4での流体抵抗が増大して過圧縮損失が発生し、固定スクロール1の台板1bの厚さBを薄くすると強度低下による台板1bの変形や旋回スクロール2の板状渦巻歯2a先端と接触することによる摩耗を引き起こす虞があり、信頼性が低下するという問題があった。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、吐出ポート内に残存する高圧冷媒が圧縮室に逆流することに起因する再圧縮損失を低減して圧縮効率の向上を図ることができるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係るスクロール圧縮機は、密閉容器と前記密閉容器内に設けられ、それぞれの台板上に設けられた板状渦巻歯を互いに噛み合わせて圧縮室を形成する固定スクロールおよび旋回スクロールと、前記固定スクロールの台板中央部に形成され、前記圧縮室で圧縮された冷媒が吐出する吐出ポートと、前記吐出ポートから前記密閉容器内の吐出室へ吐出する冷媒の流れが一方向の流れとなるように、前記固定スクロールに設置された吐出弁装置と、を備えたスクロール圧縮機において、
前記吐出弁装置は、
前記吐出室から前記圧縮室への冷媒の逆流を防止する弁体を有する吐出弁と、
前記吐出弁の弁開度を規制する弁押さえと、
前記固定スクロールの台板中央部に形成された前記吐出ポートに連通して設けられ、前記弁体が挿入される弁体ガイド穴と、
前記弁体ガイド穴と前記吐出室とを連通させて配設した第2の吐出ポートと、
で、構成され
前記吐出弁は、前記弁体と、台板とからなり、前記弁体を前記台板に設けるとともに、前記吐出弁は、ばね取り付け穴と、前記固定スクロールの台板間に取り付けられた引張ばねにより固定スクロール側に引っ張られる状態で取り付けられて前記弁体が前記第2の吐出ポートの開口を閉塞してなり、
前記第2の吐出ポートは、前記弁体ガイド穴の途中から前記固定スクロールの台板を斜めに貫通して前記吐出室に連通していることを特徴とする。
また、本発明の請求項に係るスクロール圧縮機は、上述した請求項において、前記弁体ガイド穴に挿入された前記弁体は、前記圧縮室で圧縮された冷媒が前記吐出室へと吐出するときは前記第2の吐出ポートを開放し、前記吐出室から前記圧縮室への冷媒の逆流を防止するときは前記第2の吐出ポートを閉塞することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、密閉容器と、前記密閉容器内に設けられ、それぞれの台板上に設けられた板状渦巻歯を互いに噛み合わせて圧縮室を形成する固定スクロールおよび旋回スクロールと、前記固定スクロールの台板中央部に形成され、前記圧縮室で圧縮された冷媒が吐出する吐出ポートと、前記吐出ポートから前記密閉容器内の吐出室へ吐出する冷媒の流れが一方向の流れとなるように、前記固定スクロールに設置された吐出弁装置と、を備えたスクロール圧縮機において、前記吐出弁装置は、前記吐出室から前記圧縮室への冷媒の逆流を防止する弁体を有する吐出弁と、前記吐出弁の弁開度を規制する弁押さえと、前記固定スクロールの台板中央部に形成された前記吐出ポートに連通して設けられ、前記弁体が挿入される弁体ガイド穴と、前記弁体ガイド穴と前記吐出室とを連通させて配設した第2の吐出ポートと、で、構成され、前記吐出弁は、前記弁体と、台板とからなり、前記弁体を前記台板に設けるとともに、前記吐出弁は、ばね取り付け穴と、前記固定スクロールの台板間に取り付けられた引張ばねにより固定スクロール側に引っ張られる状態で取り付けられて前記弁体が前記第2の吐出ポートの開口を閉塞してなり、前記第2の吐出ポートは、前記弁体ガイド穴の途中から前記固定スクロールの台板を斜めに貫通して前記吐出室に連通していることにより、吐出ポート内に残存して圧縮室に逆流する高圧冷媒量を減少させることができ、吐出ポートから圧縮室への高圧冷媒の逆流による再圧縮損失を低減することができる。これにより、吐出ポート内に残存する高圧冷媒が圧縮室に逆流することに起因する再圧縮損失を低減して圧縮効率の向上を図ることができるスクロール圧縮機を提供することが可能となる。
また、請求項の発明によれば、前記弁体ガイド穴に挿入された前記弁体は、前記圧縮室で圧縮された冷媒が前記吐出室へと吐出するときは前記第2の吐出ポートを開放し、前記吐出室から前記圧縮室への冷媒の逆流を防止するときは前記第2の吐出ポートを閉塞することにより、吐出弁装置が吐出ポートを閉塞するときには、弁体が吐出室と圧縮室間とを封止することで、第2の吐出ポート内の残存冷媒の逆流を遮断することができる。これにより、吐出ポート内に残存する高圧冷媒が圧縮室に逆流することに起因する再圧縮損失を低減して圧縮効率の向上を図ることができるスクロール圧縮機を提供することが可能となる。
本発明の実施の形態であるスクロール圧縮機の概略構成を示す断面側面図である。 図1に示したスクロール圧縮機の吐出弁装置の概略構成を示す断面側面図である。 図2に示した吐出弁装置の概略構成を示す外観図である。 図1に示したスクロール圧縮機の吐出弁装置の動作を示す断面側面図である。 図1に示したスクロール圧縮機の吐出弁装置の効果を示す図である。 従来のスクロール圧縮機の概略構成を示す断面側面図である。 図6に示したスクロール圧縮機の吐出弁装置の概略構成を示す断面側面図である。 図6に示したスクロール圧縮機のスクロールを示す平面図である。 図8に示したスクロール圧縮機のスクロールを示す断面側面図である。 図6に示したスクロール圧縮機の圧縮室圧力推移の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る吐出弁装置を備えたスクロール圧縮機の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、ここで説明するスクロール圧縮機は縦置き型の例を示すが、横置き型のものにも本発明を適用できるものである。また、本発明に係る吐出弁装置はスクロール圧縮機に限らず、流体の出口に設けられる逆止弁として他の圧縮機やポンプに適用できるものである。また、図1を含め、以下の図面は模式的に表したものであり、各構成部材の大きさなどの関係についても実際のものとは異なる場合があり、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態であるスクロール圧縮機20の概略構成を示す断面側面図である。図1に基づいて、スクロール圧縮機20の構成および動作について説明する。
ここで例示するスクロール圧縮機20は、例えば、空気調和装置や冷蔵装置、冷凍装置などの各種機器に用いられる冷凍サイクルを構成する要素の一つとなるものである。
スクロール圧縮機20は、冷凍サイクルを循環する冷媒を吸入し、圧縮して高温高圧の冷媒として吐出させるものである。このスクロール圧縮機20は、密閉容器10(密閉容器10aおよび密閉容器10bで構成されている)内に固定スクロール1と固定スクロール1に対して公転運動(旋回運動)を行う旋回スクロール2を組み合わせた圧縮機構部を備えている。また、スクロール圧縮機20は、旋回スクロール2を軸支する主軸15を駆動する駆動部14(例えば、電動機やクラッチなどの回転駆動手段)を備えている。そして、縦置き型のスクロール圧縮機20の場合、圧縮機構部が上側に、駆動部14が下側に、それぞれ配置されている。
固定スクロール1は、台板1bと、台板1bの一方の面に立設された渦巻状突起である板状渦巻歯1aとで構成され、密閉容器10(密閉容器10a)にボルトなどによって固定されている。また、旋回スクロール2は、台板2bと、台板2bの一方の面に立設され、板状渦巻歯1aと実質的に同一形状の渦巻状突起である板状渦巻歯2aとで構成されている。この固定スクロール1の板状渦巻歯1aと旋回スクロール2の板状渦巻歯2aとを互いに噛み合わせることで、相対的に容積が変化する圧縮室3が形成される。
そして、固定スクロール1の板状渦巻歯1aと旋回スクロール2の板状渦巻歯2aとを互いに噛み合わせることで形成されている圧縮室3の外周部となる密閉容器10(密閉容器10b)には、冷媒を圧縮室3に導入するための冷媒吸入口12が設けられている。また、固定スクロール1の台板1bの中央部には、圧縮されて高圧となった冷媒を吐出する吐出ポート4が形成されている。そして、圧縮されて高圧となった冷媒は、固定スクロール1の台板1bに設けられている吐出弁装置5を介して密閉容器10(密閉容器10a)内の吐出室11に吐出されるようになっている。この吐出室11に吐出された冷媒は、冷媒吐出口13から冷凍サイクルに吐出されることになる。
旋回スクロール2は、自転運動を阻止するための自転運動阻止機構(図示せず)により、固定スクロール1に対して自転運動することなく公転運動(旋回運動)を行うようになっている。また、旋回スクロール2の台板2bの板状渦巻歯2aの形成面とは反対側の面の略中心部には、中空円筒形状のボス部2cが形成されている。
また、主軸15の上端部に設けられた偏心軸部15aにはバランスウェイト16が取り付けられている。この偏心軸部15aに取り付けられたバランスウェイト16外周部と中空円筒形状のボス部2c内周部との間には駆動軸受17が設けられている。そして、バランスウエイト16により、旋回スクロール2が主軸15の偏心軸部15aを介して旋回運動(揺動運動)することにより生じるアンバランスが相殺されることで、静バランスおよび動バランスが保たれるようになっている。
主軸15は、駆動部14の回転に伴って回転し、旋回スクロール2を旋回させるようになっている。この主軸15の上部(偏心軸部15aの近傍)は、密閉容器10(密閉容器10b)に設けられた主軸受18によって回転自在に軸支されている。一方、主軸15の下部は、密閉容器10(密閉容器10b)に設けられた副軸受19によって回転自在に軸支されている。
図2は、本発明の実施の形態に係るスクロール圧縮機20の吐出弁装置5の概略構成を示す断面側面図であり、図3は、吐出弁6の概略構成を示す外観図である。
図2、図3に示しているように、吐出弁装置5は、吐出室11から圧縮室3への冷媒の逆流を防止するための弁体6bを台板6aに設けている吐出弁6と、吐出弁6の弁開度(浮上量)を規制する弁押さえ7と、弁押さえ7を固定スクロール1の台板1bに固定する固定ボルト8と、固定スクロール1の台板1b中央部に形成された吐出ポート4に連通して設けられ、弁体6bが挿入される弁体ガイド穴9と、弁体ガイド穴9と吐出室11とを連通させて配設した第2の吐出ポート4aとで構成され、第2の吐出ポート4aは、弁体ガイド穴9の途中から固定スクロール1の台板1bを斜めに貫通して吐出室11に連通している。
吐出弁6は、ばね取り付け穴6cと台板1b間に取り付けられた引張ばね6dにより固定スクロール1(台板1b)側に引っ張られる状態で取り付けられることで弁体6bが第2の吐出ポート4aの開口を閉塞し(図2参照)、吐出ポート4内の冷媒圧力が吐出室11内の冷媒圧力より高くなったとき、弁体6b(吐出弁6)が弁体ガイド穴9内を摺動して浮上し、冷媒が吐出ポート4から第2の吐出ポート4aを通流して吐出室11へと一方向の流れとなるように許容するものである(図4に示すように摺動して浮上)。弁押さえ7は、平坦部7aに続く立上部7bを有する形状となっており、この立上部7bの高さで吐出弁6の浮上量すなわち弁開度が規制されている。
このように、圧縮室3で圧縮された吐出ポート4内の冷媒圧力が吐出室11内の冷媒圧力より高い場合には、弁体6bが弁体ガイド穴9内を摺動し、浮上して第2の吐出ポート4aを開放することで吐出ポート4から第2の吐出ポート4aを通流して吐出室11へと冷媒が吐出され(図4参照)、吐出ポート4内の冷媒圧力が吐出室11内の冷媒圧力より低い場合には、弁体6bが第2の吐出ポート4aの開口を閉塞し(図2参照)、吐出室11内の冷媒が吐出ポート4(圧縮室3)へと逆流することを阻止する。
ここで、スクロール圧縮機20の動作について説明する。駆動部14の回転に伴って主軸15が回転駆動されると、自転運動阻止機構により自転を抑制された旋回スクロール2は、公転運動(旋回運動)を行う。旋回スクロール2が公転運動を行うと、冷媒は冷媒吸入口12から圧縮室3内へと流れ、吸入過程が開始される。さらに、旋回スクロール2の板状渦巻歯2aと固定スクロール1の板状渦巻歯1aとは互いに噛み合って相互間に圧縮室3を形成しているので、圧縮室3内に流入した冷媒は、旋回スクロール2の公転運動に伴い圧縮室3の容積が縮小されていくため、所定の比率で圧縮されることになる。
圧縮室3で圧縮された冷媒は、固定スクロール1の台板1b中央部に設けられた吐出ポート4に導かれる。この吐出ポート4の開口端には、吐出ポート4から密閉容器10(密閉容器10a)内の吐出室11へと冷媒が一方向に流れることを許容する吐出弁装置5が設けられているので、吐出ポート4内の冷媒圧力が吐出室11内の冷媒圧力よりも高くなると、吐出弁6の弁体6bが弁体ガイド穴9内を摺動して浮上して第2の吐出ポート4aを開放することで吐出弁装置5が開き(図4参照)、吐出ポート4内の冷媒が第2の吐出ポート4aを通流して吐出室11へと吐出する。そして、吐出室11へと吐出された冷媒は、冷媒吐出口13から冷凍サイクルへと吐出される。このようにして、スクロール圧縮機20は、冷媒ガスの吸入→圧縮→吐出を連続的に繰り返す。
一方、吐出ポート4内の冷媒圧力が吐出室11内の冷媒圧力より低い場合には、吐出弁装置5は閉じて(図2参照)、吐出室11の冷媒が吐出ポート4(圧縮室3)へと逆流することを阻止する。
そして、本構成の吐出弁装置5を備えたスクロール圧縮機20では、吐出ポート4内の冷媒圧力が吐出室11内の冷媒圧力より高くなったときに吐出弁6の弁体6bが弁体ガイド穴9内を摺動して浮上して第2の吐出ポート4aを開放したときの吐出ポート4内に残存する冷媒量を従来のスクロール圧縮機60に比べて大幅に低減することが可能となる。このように、吐出ポート4内に残存する冷媒量が従来のスクロール圧縮機60に比べて大幅に低減することで、吐出ポート4内の高圧冷媒を吐出室11へと吐出する高圧冷媒吐出後の吐出弁6閉時に吐出ポート4内に残存する高圧の冷媒量(残存冷媒量)を大幅に低減することができる(図5参照)。
このように、高圧冷媒吐出後の吐出弁6閉時に吐出ポート4内の残存冷媒量を大幅に低減することで、吐出ポート4内に残存する高圧冷媒が圧縮途中の圧縮室3に逆流することで冷媒が膨張して再圧縮のための余分な動力が発生し、圧縮効率が低下することに伴う再圧縮損失が発生するという問題を低減することができる。これにより、吐出ポート4内に残存する高圧冷媒が圧縮室3に逆流することに起因する再圧縮損失を低減して圧縮効率の向上を図ることができるスクロール圧縮機20を提供することが可能となる。
以上説明したように本発明によれば、密閉容器10と、密閉容器10内に設けられ、それぞれの台板1b、2b上に設けられた板状渦巻歯1a、2aを互いに噛み合わせて圧縮室3を形成する固定スクロール1および旋回スクロール2と、固定スクロール1の台板1b中央部に形成され、圧縮室3で圧縮された冷媒が吐出する吐出ポート4と、吐出ポート4から密閉容器10内の吐出室11へ吐出する冷媒の流れが一方向の流れとなるように、固定スクロール1に設置された吐出弁装置5と、を備えたスクロール圧縮機20において、吐出弁装置5は、吐出室11から圧縮室3への冷媒の逆流を防止する弁体6bを有する吐出弁6と、吐出弁6の弁開度を規制する弁押さえ7と、固定スクロール1の台板1b中央部に形成された吐出ポート4に連通して設けられ、弁体6bが挿入される弁体ガイド穴9と、弁体ガイド穴9と吐出室11とを連通させて配設した第2の吐出ポート4aと、で、構成されていることにより、吐出ポート4内に残存して圧縮室3に逆流する高圧冷媒量を減少させることができ、吐出ポート4から圧縮室3への高圧冷媒の逆流による再圧縮損出を低減することができる。これにより、吐出ポート4内に残存する高圧冷媒が圧縮室3に逆流することに起因する再圧縮損失を低減して圧縮効率の向上を図ることができるスクロール圧縮機20を提供することが可能となる。
また、第2の吐出ポート4aは、弁体ガイド穴9の途中から固定スクロール1の台板1bを斜めに貫通して吐出室11に連通していることにより、再圧縮損失を引き起こす吐出ポート4内の残存冷媒量を従来に比べて大幅に低減させることができる。これにより、吐出ポート4内に残存する高圧冷媒が圧縮室3に逆流することに起因する再圧縮損失を低減して圧縮効率の向上を図ることができるスクロール圧縮機20を提供することが可能となる。
また、弁体ガイド穴9に挿入された弁体6bは、圧縮室3で圧縮された冷媒が吐出室11へと吐出するときは第2の吐出ポート4aを開放し、吐出室11から圧縮室3への冷媒の逆流を防止するときは第2の吐出ポート4aを閉塞することにより、吐出弁装置5が吐出ポート4を閉塞するときには、弁体6bが吐出室11と圧縮室3間とを封止することで、第2の吐出ポート4a内の残存冷媒の逆流をより効果的に遮断することができる。これにより、吐出ポート4内に残存する高圧冷媒が圧縮室3に逆流することに起因する再圧縮損失を低減して圧縮効率の向上を図ることができるスクロール圧縮機20を提供することが可能となる。
1 固定スクロール
1a 板状渦巻歯
1b 台板
2 旋回スクロール
2a 板状渦巻歯
2b 台板
3 圧縮室
4 吐出ポート
4a 第2の吐出ポート
5 吐出弁装置
6 吐出弁
6b 弁体
7 弁押さえ
9 弁体ガイド穴
10 密閉容器
11 吐出室
12 冷媒吸入口
13 冷媒吐出口
14 駆動部
15 主軸
20 スクロール圧縮機














Claims (2)

  1. 密閉容器と、前記密閉容器内に設けられ、それぞれの台板上に設けられた板状渦巻歯を互いに噛み合わせて圧縮室を形成する固定スクロールおよび旋回スクロールと、前記固定スクロールの台板中央部に形成され、前記圧縮室で圧縮された冷媒が吐出する吐出ポートと、前記吐出ポートから前記密閉容器内の吐出室へ吐出する冷媒の流れが一方向の流れとなるように、前記固定スクロールに設置された吐出弁装置と、を備えたスクロール圧縮機において、
    前記吐出弁装置は、
    前記吐出室から前記圧縮室への冷媒の逆流を防止する弁体を有する吐出弁と、
    前記吐出弁の弁開度を規制する弁押さえと、
    前記固定スクロールの台板中央部に形成された前記吐出ポートに連通して設けられ、前記弁体が挿入される弁体ガイド穴と、
    前記弁体ガイド穴と前記吐出室とを連通させて配設した第2の吐出ポートと、
    で、構成され、
    前記吐出弁は、前記弁体と、台板とからなり、前記弁体を前記台板に設けるとともに、前記吐出弁は、ばね取り付け穴と、前記固定スクロールの台板間に取り付けられた引張ばねにより固定スクロール側に引っ張られる状態で取り付けられて前記弁体が前記第2の吐出ポートの開口を閉塞してなり、
    前記第2の吐出ポートは、前記弁体ガイド穴の途中から前記固定スクロールの台板を斜めに貫通して前記吐出室に連通していることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記弁体ガイド穴に挿入された前記弁体は、前記圧縮室で圧縮された冷媒が前記吐出室へと吐出するときは前記第2の吐出ポートを開放し、前記吐出室から前記圧縮室への冷媒の逆流を防止するときは前記第2の吐出ポートを閉塞することを特徴とする請求項に記載のスクロール圧縮機。
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