以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態(特に断りが無い限り他の実施形態も同様)におけるパチンコ遊技機1の正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する透明遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3が設けられている。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球(遊技媒体)を貯留する余剰球受皿4、および、遊技球を打球として発射するために操作する打球操作ハンドル(操作ノブ)5、打球操作ハンドル5の操作に応じて駆動モータを駆動して遊技球を発射する打球発射装置(図示せず)等が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、透光性を有する透明遊技盤6が着脱可能に取付けられている。透明遊技盤6は、板状体と、該板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。本実施形態では、板状体は、透光性を有するアクリル樹脂等により形成される。透明遊技盤6の前面には、打球発射装置によって発射された遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。つまり、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて打球発射装置から発射された遊技球は、打球レール(図示せず)を通って遊技領域7に進入し、その後、遊技領域7を流下する。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ122が取付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン125(図3参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン125に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ121(図3参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
なお、本実施形態では、遊技者が操作可能な操作手段として、スティックコントローラを設けた例を示したが、これに限らず、操作手段としては、単なるプッシュボタン、レバースイッチ、および、ジョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
遊技領域7の中央下には、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、透明遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口13を有する入賞装置の右下方には、第2始動入賞口(第2始動口)14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、透明遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、可動翼片を備え、ソレノイド16によって開状態(可動翼片が傾動位置に位置する状態)または閉状態(可動翼片が垂直位置に位置する状態)に制御される。可変入賞球装置15が開状態に制御されることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能に(または入賞し易く)なり、可変入賞球装置15が開状態に制御されることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞不可能に(または入賞し難く)なる。つまり、可変入賞球装置15が開状態に制御された状態は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能に(または入賞し易く)なるという有利な有利価値が遊技者に付与される、遊技者にとって有利な有利状態の一例である。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口と称する場合がある。
また、第1始動入賞口13を有する入賞装置の右側には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置20が設けられている。大入賞口に入賞した遊技球は、透明遊技盤6の背面に導かれ、カウントスイッチ23で検出される。特別可変入賞球装置20は、開閉板を備え、ソレノイド21によって開状態(開閉板が開放した状態)または閉状態(開閉板が閉鎖した状態)に制御される。特別可変入賞球装置20が開状態に制御されることによって、遊技球が大入賞口に入賞可能になり、特別可変入賞球装置20が閉状態に制御されることによって、遊技球が大入賞口に入賞不可能になる。つまり、特別可変入賞球装置20が開状態に制御された状態は、遊技球が大入賞口に入賞可能になるという有利な有利価値が遊技者に付与される、遊技者にとって有利な有利状態の一例である。
なお、例えば、第1特別図柄表示器8a(後述)に特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときや、第2特別図柄表示器8b(後述)に特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに制御される特定遊技状態である大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置20は開状態に制御される。より詳細には、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置20を開状態とするラウンドが所定の上限回数(ラウンド数、開放回数とも称する)に達するまで繰り返し実行可能となっている。なお、特定遊技状態(大当り遊技状態)は、所定ラウンド分の賞球が遊技者に付与される、遊技者にとって有利な有利状態の一例である。
遊技領域7の左側には、第1特別図柄表示器8aと、第2特別図柄表示器8bと、第1特別図柄保留記憶表示器18aと、第2特別図柄保留記憶表示器18bとが設けられている。
第1特別図柄表示器8aは、第1特別図柄(各々を識別可能な複数種類の識別情報の一例)を変動表示する。本実施形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字等の第1特別図柄を変動表示可能な表示器(例えば7セグメントLED)により実現されている。第2特別図柄表示器8bは、第2特別図柄(各々を識別可能な複数種類の識別情報の一例)を変動表示する。本実施形態では、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字等の第2特別図柄を変動表示可能な表示器(例えば7セグメントLED)により実現されている。なお、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの夫々は、主基板(遊技制御基板)31(後述)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560(後述)によって制御される。
第1特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の第1開始条件が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示して終了する。
第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の第2開始条件が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(特図変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示して終了する。
本実施形態では、第1特別図柄表示器8aの変動表示よりも第2特別図柄表示器8bの変動表示を優先して実行させるようにしている(換言すれば、第2始動入賞口14に入賞したことによる保留記憶が、第1始動入賞口13に入賞したことによる保留記憶よりも先に消化されるようにしている)。従って、大当り遊技中でなくかつ変動表示(第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示)が実行されていない状態において、第1保留記憶数に関係なく第2保留記憶数が0でなければ第2開始条件が成立する。また、大当り遊技中でなくかつ変動表示(第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示)が実行されていない状態において、第2保留記憶数が0であってかつ第1保留記憶数が0でなければ第1開始条件が成立する。なお、第1保留記憶数とは、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)の数である。また、第2保留記憶数とは、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)の数である。
第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、上述したように、特定遊技状態である大当り遊技状態に制御される。
なお、第1始動条件が成立したが第1開始条件が未だ成立していない場合には、第1開始条件が成立するまで保留記憶データ(単に保留記憶とも称する)として保留して記憶される。また、第2始動条件が成立したが第2開始条件が未だ成立していない場合には、第2開始条件が成立するまで保留記憶データ(保留記憶)として保留して記憶される。なお、保留記憶データは、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ560のRAM55の所定領域に記憶される。
また、本実施形態では、パチンコ遊技機1が第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを備える態様を示しているが、パチンコ遊技機1は、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bの両方の機能を兼ね備えた特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称する場合もある。
第1特別図柄保留記憶表示器18aは、第1保留記憶数(第1始動条件は成立したが第1開始条件が成立していない保留記憶の数)を表示する。本実施形態では、第1特別図柄保留記憶表示器18aは、1つの保留記憶に対応して点灯する4つの表示器により実現されている。具体的には、第1特別図柄保留記憶表示器18aは、第1始動入賞口13への有効始動入賞(第1保留記憶数が上限値に達していないときの第1始動入賞口13への始動入賞)がある毎に、点灯する表示器の数を1増やし、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、第2保留記憶数(第2始動条件は成立したが第2開始条件が成立していない保留記憶の数)を表示する。本実施形態では、第2特別図柄保留記憶表示器18bは、1つの保留記憶に対応して点灯する4つの表示器により実現されている。具体的には、第2特別図柄保留記憶表示器18bは、第2始動入賞口14への有効始動入賞(第2保留記憶数が上限値に達していないときの第2始動入賞口14への始動入賞)がある毎に、点灯する表示器の数を1増やし、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。なお、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bの夫々は、主基板(遊技制御基板)31(後述)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560(後述)によって制御される。
遊技領域7の右側には、普通図柄表示器10と、普通図柄保留記憶表示器41とが設けられている。
普通図柄表示器10は、普通図柄(各々を識別可能な複数種類の識別情報の一例)を変動表示する。本実施形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字等の普通図柄を変動表示可能な表示器(例えば、7セグメントLED)により実現されている。
普通図柄の変動表示は、遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出された後、普通図柄の変動表示が実行されていないことに基づいて開始され、変動表示時間(普図変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示して終了する。普通図柄表示器10に所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)が導出表示されたときは、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。
本実施形態では、大当り遊技状態の終了後には高ベース状態に制御されるため(図2参照)、第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなる。また、ゲート32は遊技領域7の右側にあるため、大当り遊技状態の終了後など高ベース状態であるときには遊技領域7の右側を狙って遊技球を発射するように発射操作を行なう(いわゆる右打ち)方が有利になる。なお、高ベース状態に制御された場合には、例えば、演出表示装置9の通常領域9a(後述)内や制限領域19a(後述)内に「右打ち」等と表示して右打ちを示唆する表示を行なうようにすることが望ましい。なお、本実施形態では、右打ちをした場合に、遊技球は第2始動入賞口14の方だけに入り、第1始動入賞口13に遊技球は入らない構造としているが、全く入らないようにするのではなく、所定の割合で第1始動入賞口13へ始動入賞する構造にしてもよい。なお、普通図柄表示器10は、主基板(遊技制御基板)31(後述)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560(後述)によって制御される。
普通図柄保留記憶表示器41は、普通図柄保留記憶数(遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されたが普通図柄の変動表示が実行されていない保留記憶の数)を表示する。本実施形態では、普通図柄保留記憶表示器41は、1つの保留記憶に対応して点灯する4つの表示器により実現されている。具体的には、普通図柄保留記憶表示器41は、ゲート32の有効通過(普通図柄保留記憶数が上限値に達していないときのゲート32の通過)がある毎に、点灯する表示器の数を1増やし、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。なお、普通図柄保留記憶表示器41は、主基板(遊技制御基板)31(後述)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560(後述)によって制御される。
また、透明遊技盤6の背面(後方、裏側)には、演出表示装置(液晶表示装置)9が設けられている。本実施形態では、透明遊技盤6に形成された遊技領域7の上下を除くほぼ全面において、演出表示装置9が設けられている。図1において、上側の点線は演出表示装置9の上端位置、下側の点線は演出表示装置9の下端位置を示している。即ち、演出表示装置9は、上下2本の点線(左右2本の点線は図示せず)の範囲に収納されている。従って、遊技者は、透光性を有する透明遊技盤6のほぼ全面を通して、演出表示装置9で実行される種々の表示が視認できる。なお、演出表示装置9は、演出制御基板80(後述)に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(後述)によって制御される。
透明遊技盤6の中央部には、飾り部材47が設けられている。以下、演出表示装置9の表示領域のうち飾り部材47の内側(飾り部材47に取り囲まれた部分)に対応する領域を通常領域9aと称する。また、演出表示装置9による表示は、透明遊技盤6を通して視認できるので、透明遊技盤6に形成された遊技領域7のうち飾り部材47の内側を通常領域9aと称する場合もある。なお、透明遊技盤6の飾り部材47の内側は開口部(くりぬかれている状態)となっていてもよい。つまり、当該開口部から演出表示装置9の表示領域(通常領域9a)が見えるようにしてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、通常領域9aに設定された図柄表示エリア(図1において非図示)等において演出図柄(各々を識別可能な複数種類の識別情報の一例。飾り図柄とも称する。)の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。変動表示における同期とは、変動表示の開始時点および終了時点が同じであって、変動表示の期間が同じであることをいう。なお、上述の同期は、例えば、変動パターン指定コマンド(後述)に基づいて認識した変動時間(特図変動時間)に基づいて演出図柄の変動時間が制御されることによって実現される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。従って、遊技者は、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる表示を確認しなくても、演出表示装置9による表示を確認すれば、大当り遊技状態となるか否かを確認することができる。
演出表示装置9は、リーチ演出(単にリーチと称する場合もある)を実行可能である。リーチ演出とは、リーチ状態で行われる演出である。リーチ状態とは、停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。なお、リーチ状態を形成する図柄をリーチ形成図柄、または、リーチ図柄と称する場合もある。
なお、リーチ演出は、リーチ状態で行われる演出であればよく、演出図柄による演出に限定されない。例えば、リーチ状態で行われる演出であれば、キャラクタを用いた演出や、スピーカ27や枠LED28を用いた演出もリーチ演出である。また、本実施形態では、該リーチ演出となった後に大当り組合せなどが最終停止表示される可能性(「大当り期待度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる複数種類のリーチ演出を設けている。これにより、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、即ち、いずれのリーチ演出を出現させるかに応じて、大当り期待度を異ならせることができる。一例として、本実施形態では、ノーマルリーチのリーチ態様と、ノーマルリーチに比べて大当り期待度が高いスーパーリーチのリーチ態様とを予め設定(用意)している。
なお、大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される(大当り期待度が「1」になる場合には、可変表示結果は必ず「大当り」になる)。
なお、演出図柄の変動表示は、必ずしも通常領域9aにおいて実行されなくてもよい。例えば、通常領域9aに収まりきらない位に大きく演出図柄を変動表示させてもよいし、通常領域9a以外の領域において演出図柄を変動表示させてもよい。また、演出図柄の変動表示は、演出表示装置9が実行する種々の演出の表示の一例であって、演出表示装置9は、表示領域(通常領域9aの内外)において例えばキャラクタに係るキャラクタ画像(以下、単にキャラクタと称する場合がある)等を表示してもよい。
また、演出表示装置9の通常領域9aの下方(飾り部材47の下方)には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが形成されている。第1保留記憶表示部18cでは、第1特別図柄保留記憶表示器18aによる第1保留記憶数に対応して(第1特別図柄保留記憶表示器18aによる第1保留記憶数の増減に応じて)第1保留記憶数を表示する。第2保留記憶表示部18dでは、第2特別図柄保留記憶表示器18bによる第2保留記憶数に対応して(第2特別図柄保留記憶表示器18bによる第2保留記憶数の増減に応じて)第2保留記憶数を表示する。なお、第1保留記憶表示部18cおよび第2保留記憶表示部18dの代わりに、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部を設けてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部を設ければ、保留記憶の合計数(変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計値)を把握しやすくすることができる。
また、透明遊技盤6には、遊技媒体の流下方向に変化を与える部材として遊技釘(例えば、遊技釘19、遊技釘119等)や風車が配設されている。例えば、図1に示すように、通常領域9aの左下には、複数の遊技釘19が配設されている。遊技釘19は、遊技釘19で囲まれた領域への遊技球の進入を制限する。遊技釘19は、遊技釘19で囲まれた領域への遊技球の進入を制限する部材であるため、遊技釘19を制限部材(障害部材)とも称する。また、遊技釘19で囲まれた領域は遊技球の進入が制限される領域であるため、演出表示装置9の表示領域のうち遊技釘19で囲まれた領域に対応する領域を制限領域19aと称する。また、透明遊技盤6に形成された遊技領域7のうち遊技釘19で囲まれた領域を制限領域19aと称する場合もある。なお、図1に示した例では、遊技釘19の間隔が遊技球の幅よりも狭いため遊技球が制限領域19a内に進入しないが、遊技球が稀に(低頻度で)進入するようにしてもよい(図30参照)。つまり“制限される”とは、必ずしも100%の割合で進入しないものだけでなく、一定の確率で遊技球が進入するものを含める概念としてもよい。また、制限領域19aの位置は、図1に示した位置に限定されない。演出表示装置9の他の表示領域に制限領域を設けるようにしてもよい。また、制限領域19aの数は、図1に示したように1つに限定されない。演出表示装置9の表示領域に2以上の制限領域を設けるようにしてもよい。
また、図1に示すように、制限領域19aの右側には、複数の遊技釘119が配設されている。遊技釘119は、第1始動入賞口13の方向に遊技球を誘導する。なお、“誘導する”とは、必ずしも100%の割合で誘導するものだけでなく、一定の確率で遊技球を誘導するものを含める概念としてもよい。
なお、図1では、制限領域19aへの遊技球の進入を制限する遊技釘19と、第1始動入賞口13の方向に遊技球を誘導する遊技釘119とを示したが、透明遊技盤6の全面には他の遊技釘も配設されている(他の遊技釘の記載は省略している)。
制限領域19a内には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示領域38cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示領域38dとが形成されている。第1保留記憶表示領域38cでは、第1保留記憶表示部18cと同様に、第1特別図柄保留記憶表示器18aによる第1保留記憶数に対応して(第1特別図柄保留記憶表示器18aによる第1保留記憶数の増減に応じて)第1保留記憶数を表示する。第2保留記憶表示領域38dでは、第2保留記憶表示部18dと同様に、第2特別図柄保留記憶表示器18bによる第2保留記憶数に対応して(第2特別図柄保留記憶表示器18bによる第2保留記憶数の増減に応じて)第2保留記憶数を表示する。
なお、本実施形態では、第1特別図柄保留記憶表示器18aや第1保留記憶表示部18cでは第1保留記憶数を表示個数によって示すようにしているが(例えば、第1特別図柄保留記憶表示器18aでは点灯させる表示器の個数によって第1保留記憶数を示し、第1保留記憶表示部18cでは保留表示の個数によって第1保留記憶数を示すようにしているが)、第1保留記憶表示領域38cでは、第1保留記憶数を数字(例えば、0〜4の数字)にて示すようにしている。また、本実施形態では、第2特別図柄保留記憶表示器18bや第2保留記憶表示部18dでは第2保留記憶数を表示個数によって示すようにしているが(例えば、第2特別図柄保留記憶表示器18bでは点灯させる表示器の個数によって第2保留記憶数をを示し、第2保留記憶表示部18dでは保留表示の個数によって第2保留記憶数を示すようにしているが)、第2保留記憶表示領域38dでは、第2保留記憶数を数字(例えば、0〜4の数字)にて示すようにしている。
また、本実施形態では、第1保留記憶表示領域38cにおける第1保留記憶数を示す数字は、第1保留記憶表示部18cにおける保留表示の表示色(保留予告演出が行われないときの通常色)に対応する色(例えば同色)で表示される。また、第2保留記憶表示領域38dにおける第2保留記憶数を示す数字は、第2保留記憶表示部18dにおける保留表示の表示色(保留予告演出が行われないときの通常色)に対応する色(例えば同色)で表示される。また、第1保留記憶表示部18c(第1保留記憶表示領域38c)と第2保留記憶表示部18d(第2保留記憶表示領域38d)とでは、保留記憶数は異なる色で表示される。従って、第1、第2いずれの特別図柄に保留記憶がいくつあるのかを認識しやすい。
また、制限領域19a内には、特別図柄、演出図柄および普通図柄に次ぐ第4図柄(表示色を識別可能な識別情報の一例)を表示する第4図柄表示領域38a、38bが設けられている。第4図柄表示領域38aは、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示(演出表示装置9における演出図柄の変動表示)と同期して、所定の表示色で一定の時間間隔で図形やマーク等を表示させる(図1の例では矩形領域が青色→消去(背景色と同色)→赤色→青色→消去(背景色と同色)→…と点灯する)。第4図柄表示領域38bは、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示(演出表示装置9における演出図柄の変動表示)と同期して、所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で図形やマーク等を点滅させる(図1の例では矩形領域が青色→消去(背景色と同色)→赤色→青色→消去(背景色と同色)→…と点灯する)。
第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域38aにおいて大当りを想起させる表示色(例えば、赤色)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域38bにおいて大当りを想起させる表示色(例えば、赤色)で点灯されたままになる。
本実施形態では、上述の如く、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるが、演出表示装置9を用いた演出を行なう場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われるなど、演出態様が多様化している(可動物を有する遊技機の場合には、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるようにしてもよい)。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否かを認識しにくい場合がある。本実施形態では、制限領域19a内でさらに第4図柄の変動表示を行なう。第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることはないため、常に視認することができる。従って、遊技者は、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識できる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域38aと第2特別図柄用の第4図柄表示領域38bを、第4図柄表示領域と総称することがある。
なお、本実施形態では、第1特別図柄に対応する第4図柄表示領域38aと第2特別図柄に対応する第4図柄表示領域38bとを別々に設ける態様としているが、第1特別図柄と第2特別図柄の両方に対応する共通の第4図柄表示領域を設けるようにしてもよい。共通の第4図柄表示領域を設ける態様とする場合には、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる表示色で点灯および消灯を繰り返し行うことや、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返し行うことなどによって、第4図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示に同期したものであるか第2特別図柄の変動表示に同期したものであるかを区別できるようにしてもよい。
また、飾り部材47の左側には、遊技球を受入れ可能に開口部が形成されたワープ通路45が設けられている。ワープ通路45は、透明の樹脂で形成されており、遊技球が1個通ることができるほどの幅の開口を有し、遊技球が進入しにくい構造となっている。ワープ通路45へ進入した遊技球は、飾り部材47の下部に設けられ遊技領域7を落下する遊技球を受入れて転動させた後に再度遊技領域7に放出する構造のステージ部48へ導かれる。ステージ部48の中央には、第1始動入賞口13の上方位置に向けて遊技球が落下する穴部(図示せず)が設けられている。また、ステージ部48で転動した遊技球が後方へ落下しないように、飾り部材47の下部には、ステージ部48の後方において上方に突出する透明の樹脂で形成された球止め板46が設けられている。
透明遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図2は、当り種別表を示す図である。本実施形態では、図2に示すように、大当り種別(種類)として、「通常大当り」と「通常大当り」とが用意されている。「通常大当り」は、大当り遊技状態の終了後の大当り確率が低確率(当該状態を低確(率)状態、非確変状態とも称する)となり、大当り遊技状態の終了後のベースが高ベース(当該状態を高ベース状態、電チューサポート状態と称する)となり、大当り遊技状態終了後の変動時間が時短(当該状態を時短状態と称する)となり、大当り遊技状態における開放回数(ラウンド数)が15回であり、各ラウンドの開放時間が29秒である大当りである。なお、高ベース状態とは、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を向上させた状態である。高ベース状態は、高開放制御(電チューサポート制御とも称する)によって実現される。高開放制御(電チューサポート制御)では、具体的には、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)のうちのいずれか1つ以上が行なわれる。
なお、図示はしていないが、本実施形態では、「通常大当り」の終了後の高ベース状態及び時短状態は、「通常大当り」の終了後の特別図柄の変動回数が所定回数(例えば、100回)に達するまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのとのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。また、「通常大当り」の各ラウンドにおいて、開放時間が29秒に達する前であっても当該ラウンドにおける入賞球が所定個数(例えば10個)に達した場合には当該ラウンドは終了する。また、「通常大当り」の各ラウンドにおいて、開放回数が15回に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)によりラウンドの実行を終了させるようにしてもよい。
「確変大当り」は、大当り遊技状態の終了後の大当り確率が高確率(当該状態を高確(率)状態、確変状態とも称する)となり、大当り遊技状態の終了後のベースが高ベースとなり、大当り遊技状態終了後の変動時間が時短となり、大当り遊技状態における開放回数(ラウンド数)が15回であり、各ラウンドの開放時間が29秒である大当りである。
なお、図示はしていないが、本実施形態では、「確変大当り」の終了後の高確状態、高ベース状態及び時短状態は、「確変大当り」の終了後の特別図柄の変動回数が所定回数(例えば、100回)に達するまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのとのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。また、「確変大当り」の各ラウンドにおいて、開放時間が29秒に達する前であっても当該ラウンドにおける入賞球が所定個数(例えば10個)に達した場合には当該ラウンドは終了する。また、「確変大当り」の各ラウンドにおいて、開放回数が15回に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)によりラウンドの実行を終了させるようにしてもよい。
図2に示すように、「通常大当り」の大当り遊技状態の終了後には確変状態に移行するので、非確変状態であるときに比べ大当りとなる確率が向上し(図5(A)参照)、遊技者にとって有利である。また、「通常大当り」及び「通常大当り」の大当り遊技状態の終了後には高ベース状態に移行するので、高ベース状態でないとき(低ベース状態であるとき)に比べ可変入賞球装置15が開状態になる頻度が向上し、遊技者にとって有利である。また、「通常大当り」及び「通常大当り」の大当り遊技状態の終了後には、時短状態に移行するので、非時短状態(通常状態)であるときに比べ有効始動入賞が発生しやすく、遊技者にとって有利である。
なお、本実施形態では、「確変大当り」の終了後に高確状態、高ベース状態及び時短状態を継続させる条件の1つである上述の所定回数を、「通常大当り」の終了後に高ベース状態及び時短状態を継続させる条件の1つである上述の所定回数と同一回数(共に例えば100回)としているが、夫々、異なる回数としてもよい。また、本実施形態では、「確変大当り」の終了後の高確状態、高ベース状態及び時短状態は、「確変大当り」の終了後の特別図柄の変動回数が所定回数(例えば、100回)に達するまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのとのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続するとしているが、次回の大当りが発生するまでの期間継続させるようにしてもよい(次回の大当りが発生するまでという条件はなくてもよい)。また、本実施形態では、「確変大当り」の終了後には確変状態とともに時短状態に制御するが、「確変大当り」の終了後には時短状態に制御しなくてもよい(または、しない場合があってもよい)。また、本実施形態では、「通常大当り」の終了後には時短状態及び高ベース状態に制御するが、「通常大当り」の終了後には時短状態もに高ベース状態にも制御しなくてもよい(または、しない場合があってもよい)。
図3は、回路構成の一例を示すブロック図である。主基板(遊技制御基板)31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。即ち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態即ち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
また、主基板31には、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58が搭載されている。また、主基板31には、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59が搭載されている。
演出制御基板80には、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等が搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用CPU101を含む。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。
例えば、ROM102には、演出制御用CPU101が各種の演出装置(例えば演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28、演出用模型(役物)など)による演出動作を制御するために用いられる複数の演出制御パターンを構成するデータが記憶されている。夫々の演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。即ち、各種の演出動作は、演出制御パターンがセットされることによって実現される。例えば、夫々の変動パターンに対応する演出図柄の変動表示は、夫々の変動パターンに対応する演出制御パターンセットされることによって実現される。再抽選演出、保留表示、保留作用演出、ファンファーレ演出、ラウンド中の演出(開放中演出、閉鎖中演出)、エンディング演出、背景演出の演出動作などについても、夫々の演出に対応する演出制御パターンセットされることによって実現される。
演出制御パターンは、演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コード等の各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されている。具体的には、本実施形態では、上述したような演出動作を制御するための制御データが時系列に設定されたプロセスデータ(プロセスデータ1、2、3、…)を保持するプロセステーブルが、夫々の演出制御パターン毎に記憶されている。つまり、複数種類の演出制御パターンの夫々に対応する夫々のプロセステーブルがROM102に記憶されている。
演出制御プロセスタイマ判定値は、例えば演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵された演出制御用RAM103の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマのタイマ値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板31から所定の演出制御コマンド(後述)を受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータ100において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、演出表示装置9が実行する種々の演出の表示の表示態様を示すデータが含まれている。即ち、表示制御データは、演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、スピーカ27からの音声出力態様を示すデータが含まれている。即ち、音声制御データは、スピーカ27からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば枠LED28の発光動作態様を示すデータが含まれている。即ち、ランプ制御データは、枠LED28の発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)を指定するデータである。操作検出制御データは、例えばプッシュボタン120やトリガボタン125に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータを含むものであってもよい。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
RAM103は、ワークメモリとして使用される。ROM102およびRAM103は、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されてもよい。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なうとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう等、各種の演出制御を行なう。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、スティックコントローラ122のトリガボタン125に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ121から、入力ポートを介して入力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポートを介して入力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポートを介して入力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、出力ポートを介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
また、その他にも、例えば、球払出装置97を制御する払出制御基板37等の各種の基板も配置されている。
図4は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否かを判定(決定)する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。
(2)ランダム1(MR1):大当り種別(通常大当り、確変大当り)、および、大当り図柄を判定(決定)する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。
(3)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を判定(決定)する(変動パターン種別判定用)。
(4)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を判定(決定)する(変動パターン判定用)。
(5)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か判定(決定)する(普通図柄当り判定用)。
(6)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
本実施形態では、上述したように、大当り種別として、通常大当り、および、確変大当りが用意されている。大当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて大当りとすると判定されたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて大当り種別が決定される。さらに、大当り種別が決定されるときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。従って、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
図5は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを説明するための説明図である。図5(A)は、大当り判定テーブルを説明するための説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まり(記憶形式は問わない。テーブル(表)形式になっていてもよいしなっていなくてもよい。また、各データが点在して記憶されていてもよい。以下、同様。)であって、大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、即ち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図5(A)の左欄に記載されている各数値(1020〜1080、13320〜13477)が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図5(A)の右欄に記載されている各数値(1000〜1591、13320〜15004)が大当り判定値として設定されている。なお、図5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)である。
CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が大当り判定値に一致したときには、大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。また、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が大当り判定値に一致しなかったときには、はずれにすることに決定する。本実施形態では、図5(A)に示すように、確変状態であるときには、通常状態であるときよりも高い確率で大当りになる。
図5(B)は、第1保留記憶(遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶)を用いて大当り種別を決定する場合(第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)を説明するための説明図である。第1特別図柄大当り種別判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と比較される大当り種別判定値が設定されているテーブルである。図5(C)は、第2保留記憶(遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶)を用いて大当り種別を決定する場合(第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルを説明するための説明図である。第2特別図柄大当り種別判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と比較される大当り種別判定値が設定されているテーブルである。
第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、図5(B)に示すように、6つの数値(0、2、4、6、8、9)が、大当り種別を「通常大当り」とし、大当り図柄を「3」とする判定値として設定され、4つの数値(1、3、5、7)が、大当り種別を「確変大当り」とし、大当り図柄を「7」とする判定値として設定されている。第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、図5(C)に示すように、4つの数値(0、2、4、6)が、大当り種別を「通常大当り」とし、大当り図柄を「3」とする判定値として設定され、6つの数値(1、3、5、7、8、9)が、大当り種別を「確変大当り」とし、大当り図柄を「7」とする判定値として設定されている。
CPU56は、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値が通常大当りに対応する判定値に一致したときには、通常大当りにすることに決定する。また、CPU56は、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値が確変大当りに対応する判定値に一致したときには、確変大当りにすることに決定する。本実施形態では、図5(B)(C)に示すように、第2保留記憶に基づいて大当りとなるときには、第1保留記憶に基づいて大当りとなるときよりも高い確率で確変大当りになる。
なお、本実施形態では、図5(B)(C)に示すように、第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも確変大当りに決定される割合が高くなるようにしているが、第1特別図柄大当り種別判定テーブルと第2特別図柄大当り種別判定テーブルとで確変大当りに決定される割合を同一となるようにしてもよいし、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
図6は、変動パターン種別判定(決定)テーブルおよび変動パターン判定(決定)テーブルを説明するための説明図である。図6(A)は、通常状態はずれ時判定テーブルを説明するための説明図である。通常状態はずれ時判定テーブルには、通常状態はずれ時において用いられる、変動パターン種別判定テーブル(図6(A)の左欄)と、変動パターン判定テーブル(図6(A)の右欄)とがある。変動パターン種別判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値と比較される変動パターン種別判定値が設定されているテーブルである(図6(B)〜図6(D)の変動パターン種別判定テーブルも同様)。変動パターン判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、変動パターン判定用乱数(ランダム3)の値と比較される変動パターン判定値が設定されているテーブルである(図6(B)〜図6(D)の変動パターン判定テーブルも同様)。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。なお、図6(A)に示した通常状態はずれ時判定テーブルは、説明の便宜上のテーブルであって、ROM54には、変動パターン種別判定テーブルと変動パターン判定テーブルとが記憶されていればよい(図6(B)の時短状態はずれ時判定テーブル、図6(C)の通常大当り時判定テーブル、図6(D)の確変大当り時判定テーブルにおいても同様である)。
通常状態はずれ時の変動パターン種別判定テーブル(図6(A)の通常状態はずれ時判定テーブルの左欄)には、139個の各数値(1〜139)が変動パターン種別を非リーチ(はずれ)とする判定値として設定され、90個の各数値(140〜229)が変動パターン種別をノーマルリーチ(はずれ)とする判定値として設定され、22個の各数値(230〜251)が変動パターン種別をスーパーリーチ(はずれ)とする判定値として設定されている。
CPU56は、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が非リーチ(はずれ)に対応する判定値に一致したときには、変動パターン種別を非リーチ(はずれ)にすることに決定する。また、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値がノーマルリーチ(はずれ)に対応する判定値に一致したときには、変動パターン種別をノーマルリーチ(はずれ)にすることに決定する。また、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値がスーパーリーチ(はずれ)に対応する判定値に一致したときには、変動パターン種別をスーパーリーチ(はずれ)にすることに決定する。
通常状態はずれ時の変動パターン判定テーブル(図6(A)の通常状態はずれ時判定テーブルの右欄)には、変動パターン種別を非リーチ(はずれ)とすることに決定したときに参照される判定値として、変動パターンを非リーチ(はずれ)とする判定値(1〜176の176個の各数値)と、変動パターンを擬似連変動有の非リーチ(はずれ)とする判定値(177〜220の44個の各数値)とが設定されている。なお、擬似連変動(擬似連と省略される場合がある)とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である。
また、通常状態はずれ時の変動パターン判定テーブル(図6(A)の通常状態はずれ時判定テーブルの右欄)には、変動パターン種別をノーマルリーチ(はずれ)とすることに決定したときに参照される判定値として、変動パターンをノーマルリーチA(はずれ)とする判定値(1〜112の112個の各数値)と、変動パターンを擬似連変動有のノーマルリーチA(はずれ)とする判定値(113〜140の28個の各数値)と、変動パターンをノーマルリーチB(はずれ)とする判定値(141〜204の64個の各数値)と、変動パターンを擬似連変動有のノーマルリーチB(はずれ)とする判定値(205〜220の16の各数値)とが設定されている。
また、通常状態はずれ時の変動パターン判定テーブル(図6(A)の通常状態はずれ時判定テーブルの右欄)には、変動パターン種別をスーパーリーチ(はずれ)とすることに決定したときに参照される判定値として、変動パターンをスーパーリーチA(はずれ)とする判定値(1〜112の112個の各数値)と、変動パターンを擬似連変動有のスーパーリーチA(はずれ)とする判定値(113〜140の28個の各数値)と、変動パターンをスーパーリーチB(はずれ)とする判定値(141〜204の64個の各数値)と、変動パターンを擬似連変動有のスーパーリーチB(はずれ)とする判定値(205〜220の16の各数値)とが設定されている。
CPU56は、変動パターン種別を非リーチ(はずれ)とすることに決定した場合において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)の値が非リーチ(はずれ)に対応する判定値に一致したときには変動パターンを非リーチ(はずれ)にすることに決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)の値が擬似連変動有の非リーチ(はずれ)に対応する判定値に一致したときには変動パターンを擬似連変動有の非リーチ(はずれ)にすることに決定する。また、CPU56は、変動パターン種別をノーマルリーチ(はずれ)とすることに決定した場合において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)の値がノーマルリーチA(はずれ)に対応する判定値に一致したときには変動パターンをノーマルリーチA(はずれ)にすることに決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)の値が擬似連変動有のノーマルリーチA(はずれ)に対応する判定値に一致したときには変動パターンを擬似連変動有のノーマルリーチA(はずれ)にすることに決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)の値がノーマルリーチB(はずれ)に対応する判定値に一致したときには変動パターンをノーマルリーチB(はずれ)にすることに決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)の値が擬似連変動有のノーマルリーチB(はずれ)に対応する判定値に一致したときには変動パターンを擬似連変動有のノーマルリーチB(はずれ)にすることに決定する。以下、スーパーリーチ(はずれ)、スーパーリーチA(はずれ)、擬似連変動有のスーパーリーチA(はずれ)、スーパーリーチB(はずれ)、擬似連変動有のスーパーリーチB(はずれ)についても同様であるため、説明を省略する。
図6(B)は、時短状態はずれ時判定テーブルを説明するための説明図である。時短状態はずれ時判定テーブルには、時短状態はずれ時において用いられる、変動パターン種別判定テーブル(図6(B)の左欄)と、変動パターン判定テーブル(図6(B)の右欄)とがある。なお、時短状態はずれ時の変動パターン種別判定テーブル(図6(B)の左欄)における変動パターン種別の判定(決定)方法は、通常状態はずれ時の変動パターン種別判定テーブル(図6(A)の左欄)における変動パターン種別の判定(決定)方法と同様であるため説明を省略する。また、時短状態はずれ時の変動パターン判定テーブル(図6(B)の右欄)における変動パターンの判定(決定)方法は、通常状態はずれ時の変動パターン判定テーブル(図6(A)の右欄)における変動パターンの判定(決定)方法と同様であるため説明を省略する。
図6(C)は、通常大当り時判定テーブルを説明するための説明図である。通常大当り時判定テーブルには、通常大当り時において用いられる、変動パターン種別判定テーブル(図6(C)の左欄)と、変動パターン判定テーブル(図6(C)の右欄)とがある。なお、通常大当り時の変動パターン種別判定テーブル(図6(C)の左欄)における変動パターン種別の判定(決定)方法は、通常状態はずれ時の変動パターン種別判定テーブル(図6(A)の左欄)における変動パターン種別の判定(決定)方法と同様であるため説明を省略する。また、通常大当り時の変動パターン判定テーブル(図6(C)の右欄)における変動パターンの判定(決定)方法は、通常状態はずれ時の変動パターン判定テーブル(図6(A)の右欄)における変動パターンの判定(決定)方法と同様であるため説明を省略する。
図6(D)は、確変大当り時判定テーブルを説明するための説明図である。確変大当り時判定テーブルには、確変大当り時において用いられる、変動パターン種別判定テーブル(図6(D)の左欄)と、変動パターン判定テーブル(図6(D)の右欄)とがある。なお、確変大当り時の変動パターン種別判定テーブル(図6(D)の左欄)における変動パターン種別の判定(決定)方法は、通常状態はずれ時の変動パターン種別判定テーブル(図6(A)の左欄)における変動パターン種別の判定(決定)方法と同様であるため説明を省略する。また、確変大当り時の変動パターン判定テーブル(図6(D)の右欄)における変動パターンの判定(決定)方法は、通常状態はずれ時の変動パターン判定テーブル(図6(A)の右欄)における変動パターンの判定(決定)方法と同様であるため説明を省略する。
図6によれば、スーパーリーチ(はずれ/大当り)に対応する判定値が、通常状態はずれ時の変動パターン種別判定テーブル(図6(A)の左欄)には90個(140〜229の各数値)割り当てられ、時短状態はずれ時の変動パターン種別判定テーブル(図6(B)の左欄)には50個(180〜229の各数値)割り当てられ、通常大当り時の変動パターン種別判定テーブル(図6(C)の左欄)には60個(0〜60の各数値)割り当てられ、確変大当り時の変動パターン種別判定テーブル(図6(D)の左欄)には40個(0〜40の各数値)割り当てられている。また、図6によれば、スーパーリーチ(はずれ/大当り)に対応する判定値が、通常状態はずれ時の変動パターン種別判定テーブル(図6(A)の左欄)には22個(230〜251の各数値)割り当てられ、時短状態はずれ時の変動パターン種別判定テーブル(図6(B)の左欄)には22個(230〜251の各数値)割り当てられ、通常大当り時の変動パターン種別判定テーブル(図6(C)の左欄)には191個(61〜251の各数値)割り当てられ、確変大当り時の変動パターン種別判定テーブル(図6(D)の左欄)には211個(41〜251の各数値)割り当てられている。従って、スーパーリーチは、ノーマルリーチに比べて大当り期待度が高い。また、スーパーリーチは、ノーマルリーチに比べて確変大当りとなる期待度も高い。
また、図6によれば、時短状態はずれ時の変動パターン種別判定テーブル(図6(B)の左欄、右欄)において非リーチ(はずれ)の変動パターンが決定される割合は、通常状態はずれ時の変動パターン種別判定テーブル(図6(A)の左欄、右欄)において非リーチ(はずれ)の変動パターンが決定される割合よりも高く、また、時短状態はずれ時の変動パターン種別判定テーブルによる非リーチはずれの変動パターンの特図変動時間(3000ミリ秒)は、通常状態はずれ時の変動パターン種別判定テーブルによる非リーチはずれの変動パターンの特図変動時間(7000ミリ秒)よりも短い。従って、時短状態であるときには、通常状態であるときに比べて全体としての変動時間が短くなる。つまり、表示結果がはずれとなる場合において、時短状態であるときには時短状態でないときと比べて変動時間が短縮される。
また、図6によれば、大当り時(通常大当り時、確変大当り時)において擬似連変動有の変動パターンが決定される割合は、はずれ時(通常状態はずれ時、時短状態はずれ時)において擬似連変動有の変動パターンが決定される割合よりも高い。具体的には、通常状態はずれ時では、例えばノーマルリーチA(はずれ)の判定値が112個(1〜112の各数値)、擬似連変動有のノーマルリーチA(はずれ)の判定値が28個(113〜140の各数値)であるように、擬似連の比率(擬似連有:擬似連無)は2:8である。時短状態はずれ時では、例えばノーマルリーチA(はずれ)の判定値が126個(1〜126の各数値)、擬似連変動有のノーマルリーチA(はずれ)の判定値が14個(127〜140の各数値)であるように、擬似連の比率(擬似連有:擬似連無)は1:9である。通常大当り時では、例えばノーマルリーチA(大当り)の判定値が45個(1〜45の各数値)、擬似連変動有のノーマルリーチA(大当り)の判定値が45個(46〜90の各数値)であるように、擬似連の比率(擬似連有:擬似連無)は5:5である。確変大当り時では、例えばノーマルリーチA(大当り)の判定値が36個(1〜36の各数値)、擬似連変動有のノーマルリーチA(大当り)の判定値が54個(37〜90の各数値)であるように、擬似連の比率(擬似連有:擬似連無)は4:6である。従って、擬似連があるときには、擬似連がないときに比べて大当りとなる期待度が高い。また、擬似連があるときには、擬似連がないときに比べて確変大当りとなる期待度も高い。
また、図6に示すように、大当りの信頼度は、ノーマルリーチA<ノーマルリーチB<スーパーリーチA<スーパーリーチBである。なお、説明は省略する。
なお、図6に示した例は、保留記憶数とは無関係に、変動パターン種別や変動パターンを決定する態様であるが、保留記憶数を考慮して、変動パターン種別や変動パターンを決定してもよい。例えば、保留記憶数が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで、異なるテーブル(変動パターン種別や変動パターンに割り当てられる判定値の個数が異なる夫々のテーブル)を参照し、変動パターン種別や変動パターンを決定してもよい。なお、保留記憶数が所定数以上であるときには保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、特図変動時間が短い変動パターンが選択されやすくなるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、上述したように、最初に変動パターン種別を決定し、続いて変動パターンを決定するという2段階の抽選を行なっているが、1回の抽選(1の乱数)により変動パターン種別と変動パターンとを決定してもよいし、1回の抽選(1の乱数)により変動パターンを決定してもよい(変動パターン種別は決定しなくてもよい)。
図7は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、図7に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。
図7のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)である(夫々、変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示すような使用され得る変動パターンの夫々に対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンの夫々に対応する変動パターン指定コマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す表示結果指定コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1、第2特別図柄の変動を終了することを指定するコマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA001〜A002(H)は、大当り種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
コマンドA301〜A302(H)は、大当り種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態の終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。第1、第2始動入賞指定コマンドは、後述する始動口スイッチ通過処理(S311)において演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。また、演出制御用CPU101は、後述するコマンド解析処理(S704)において、受信した演出コマンドが第1、第2始動入賞指定コマンドであれば、RAM103に形成されている保留バッファに格納するとともに、保留記憶表示制御処理が未だなされていない始動入賞数(保留記憶数)を示す未処理数カウンタを1加算する。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低確率状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを指定する時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを指定する確変状態指定コマンドである。
コマンドC100(H)は、保留記憶数を1減算することを指定する保留記憶数減算指定コマンドである。保留記憶数減算指定コマンドは、後述する表示結果指定コマンド送信処理(S304)において演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。なお、表示結果指定コマンド送信処理は、始動入賞があり第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が開始される度に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100にコマンドを送信する処理である。また、演出制御用CPU101は、後述するコマンド解析処理において、受信した演出コマンドが保留記憶数減算指定コマンドであれば、保留表示を減算更新させるための保留減算カウンタを1加算する。なお、本実施形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数を減算する場合には保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、保留記憶数を減算するときに、減算後の保留記憶数を特定するための保留記憶数指定コマンドを送信して指定するようにしてもよい。また、上述のような保留記憶数に関連するコマンドを用いず、演出制御用マイクロコンピュータ100が遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターン指定コマンドを受信するごとに、保留記憶数を1ずつ減算するようにしてもよい。
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口13、または、第2始動入賞口14への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
コマンドD000(H)は、大入賞口入賞があったことを指定する大入賞口入賞指定コマンドである。大入賞口入賞指定コマンドは、大入賞口を遊技球が通過したときに主基板11から演出制御基板12へと送信される。即ち、大入賞口入賞指定コマンドは、遊技球がカウントスイッチ23で検出されたときに主基板11から演出制御基板12へと送信される。
本実施形態では、始動入賞時に、後述する始動口スイッチ通過処理(図11参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとなるか否かの判定や、大当りとなるときには大当り種別の判定や、変動パターン種別の判定を行なう。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、当該始動入賞に対応する入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)とともに、判定結果に応じた値を図柄指定コマンドや変動種別コマンドの夫々のEXTデータに設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果が大当りとなるか否かや大当り種別を認識できるとともに、変動パターン種別を認識できる。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図7に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音声制御データを出力したりする。
図8は、遊技制御用マイクロコンピュータにおける保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。
図8に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560側において、第1保留記憶手段としての第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(図8では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶手段としての第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(図8では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)等のデータが記憶される。
第1保留記憶バッファには、第1始動入賞口13への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データが記憶される。第2保留記憶バッファには、第2始動入賞口14への始動入賞に基づいて得られる大当り判定用乱数等の保留記憶データに対応する判定結果保留記憶データが記憶される。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
メイン処理においては、例えば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
図9は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図9に示すステップS(以下、単に「S」と示す)20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。次に、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32、S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、CPU56は、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理、表示用乱数更新処理:S24、S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグの値に応じた処理を実行し、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次に、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグの値に応じた処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。
本実施形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、本実施形態では、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図10は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。具体的には、特別図柄プロセス処理において、CPU56は、始動口スイッチ通過処理を実行し(S311)、特別図柄プロセスフラグの値に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
S300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300)は、変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定、および、大当りとする場合の大当り種別の決定等を行なう処理である。変動パターン設定処理(S301)は、変動パターンの決定および変動時間タイマの計時開始等の制御を行なう処理である。
表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると、特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。停止図柄が大当り図柄である場合には大入賞口開放前処理に移行し、停止図柄が大当り図柄でない場合には特別図柄通常処理に移行する。
大入賞口開放前処理(S305)は、大当り種別に応じて、特別可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(S306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口を閉鎖状態とする条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口開放中処理において、大入賞口を閉鎖状態とする条件が成立し、かつ、残りラウンドがない場合(最終ラウンド(本実施形態では15ラウンド目)が終了した場合)には、大当り終了処理に移行する。一方、大入賞口を閉鎖状態とする条件が成立し、かつ、残りラウンドがある場合(最終ラウンドが未だ終了していない場合)には、大入賞口開放前処理に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
なお、本実施形態では、特別図柄プロセスフラグの値が0のときには特別図柄通常処理(S300)が実行され、特別図柄プロセスフラグの値が1のときには変動パターン設定処理(S301)が実行され、特別図柄プロセスフラグの値が2のときには表示結果指定コマンド送信処理(S302)が実行され、特別図柄プロセスフラグの値が3のときには特別図柄変動中処理(S303)が実行され、特別図柄プロセスフラグの値が4のときには特別図柄停止処理(S304)が実行され、特別図柄プロセスフラグの値が5のときには大入賞口開放前処理(S305)が実行され、特別図柄プロセスフラグの値が6のときには大入賞口開放中処理(S306)が実行され、特別図柄プロセスフラグの値が7のときには大当り終了処理(S307)が実行されるものとする。
図11は、S311の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。CPU56は、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(S211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ(S211;NO)、S221に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば(S211;YES)、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば(S212;YES)、S221に移行する。第1保留記憶数が上限値に達していなければ(S212;NO)、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S213)。
S213に続いて、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する(S214)。具体的に、S214の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が保存(格納)される。なお、以下の保留記憶に関する説明において、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに、このような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。
S214に続いて、CPU56は、現在の遊技状態が高ベース状態、または、大当り遊技状態(大当り中)であるか否かを確認する(S215)。高ベース状態であるときには時短状態であるため(図6参照)、CPU56は、例えば、時短状態であることを示す時短フラグを参照し、高ベース状態であるか否かを確認する。また、CPU56は、例えば、大当りであることを示す大当りフラグの値を参照し、大当り遊技状態であるか否かを確認する。なお、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を参照し、大当り遊技状態であるか否かを確認してもよい。現在の遊技状態が高ベース状態であるか、または、大当り遊技状態であれば(S215;YES)、S217に移行する。
一方、現在の遊技状態が高ベース状態でもなく、かつ、大当り遊技状態でもなければ(S215;NO)、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(S216)。入賞時演出処理(S216)では、大当りとなるか否かの判定や、大当りとなるときには大当り種別の判定や、変動パターン種別の判定を行なう。
S216またはS215(NO)に続いて、CPU56は、第1始動入賞指定コマンド等を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S217)。具体的には、入賞時演出処理(S216)を実行した場合(即ち、現在の遊技状態が高ベース状態でもなく、かつ、大当り遊技状態でもない場合)には、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドと、入賞時演出処理(S216)の判定結果に応じた図柄指定コマンドと、入賞時演出処理(S216)の判定結果に応じた変動種別コマンドとを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。一方、入賞時演出処理(S216)を実行していない場合(即ち、現在の遊技状態が高ベース状態であるか、または、大当り遊技状態である場合)には、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する制御として、例えば、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(予めROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットすればよい。これにより、演出制御コマンド制御処理(S29)において演出制御コマンドが送信される。
S217またはS211(NO)またはS212(YES)に続いて、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(S221)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ(S221;NO)、処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば(S221;YES)、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S222)。第2保留記憶数カウンタの値が上限値に達していれば(S222;YES)、処理を終了する。第2保留記憶数が上限値に達していなければ(S222;NO)、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S223)。
S223に続いて、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する(S224)。
S214に続いて、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(S226)。入賞時演出処理(S226)では、大当りとなるか否かの判定や、大当りとなるときには大当り種別の判定や、変動パターン種別の判定を行なう。S226に続いて、CPU56は、第2始動入賞指定コマンド等を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S227)。具体的には、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドと、入賞時演出処理(S226)の判定結果に応じた図柄指定コマンドと、入賞時演出処理(S226)の判定結果に応じた変動種別コマンドとを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。そして処理を終了する。
図12は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理(S300)において、CPU56は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるかどうかを確認する(S51)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には(S51;NO)、処理を終了する。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには(S51;YES)、CPU56は、第2保留記憶バッファの方に保留記憶データがあるか否かを確認する(S52)。第2保留記憶バッファに保留記憶データがなければ(S52;NO)、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。特別図柄ポインタとは、第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグである。一方、第2保留記憶バッファに保留記憶データがあれば(S52;YES)、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(S54)。
S52〜S54の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示器8bの変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄表示器8aの変動表示に優先して実行される。
S53またはS54に続いて、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(ランダムR、ランダム1、ランダム2、ランダム3、ランダム4の各値)を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(S214にて保存したランダムR、ランダム1、ランダム2、ランダム3、ランダム4の各値)を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(S224にて保存したランダムR、ランダム1、ランダム2、ランダム3、ランダム4の各値)を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する。
続いて、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
即ち、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、CPU56は、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2、3、4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合には、CPU56は、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2、3、4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
S56に続いて、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の減算後の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S59)。例えば、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう。
S59に続いて、CPU56は、S55で読み出したランダムR(大当り判定用乱数)を用いて、大当りとするか否かを判定(決定)する(S60)。即ち、CPU56は、読み出したランダムRと、大当り判定値(図5参照)とを比較し、いずれかの大当り判定値と一致した場合には大当りとすることに決定し、一致しなかった場合にははずれとすることに決定する。より詳細には、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確変フラグなどによって確認する。なお、確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的に、確変フラグは、確変大当りの大当り遊技状態が終了するときにセットされ、その後、所定回数(100回)の変動表示が行なわれたという条件と、次回の大当りが決定されたという条件といずれか早い方の条件が成立したときにリセットされる。そしてCPU56は、遊技状態が確変状態でないときには、読み出したランダムRと、通常時大当り判定テーブルに設定されている大当り判定値(図5(A)の左欄に記載されている各数値)とを比較し、いずれかの大当り判定値と一致した場合には大当りとすることに決定し、一致しなかった場合にははずれとすることに決定する。CPU56は、遊技状態が確変状態であるときには、読み出したランダムRと、確変時大当り判定テーブルに設定されている大当り判定値(図5(A)の右欄に記載されている各数値)とを比較し、いずれかの大当り判定値と一致した場合には大当りとすることに決定し、一致しなかった場合にははずれとすることに決定する。なお、大当りとするか否か判定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否かを判定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か判定するということでもある。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S60;NO)、S75に移行する。大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれかの大当り判定値に一致すれば(S60;YES)、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S71)。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。続いて、CPU56は、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルを選択する(S72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図5(B)に示す第1特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択し、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
S72に続いて、CPU56は、S55で読み出した大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と、S72で選択した大当り種別判定用テーブルに設定されている大当り種別判定値とを比較し、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(S73)。続いて、CPU56は、S73で決定した大当り種別を記憶する(S74)。具体的には、CPU56は、S73で決定した大当り種別が「通常大当り」であるときはRAM55に設けられた大当り種別バッファに大当り種別を示す大当り種別データとして「01」を設定し、S73で決定した大当り種別が「確変大当り」であるときは大当り種別バッファに大当り種別を示す大当り種別データとして「02」を設定する。
S73またはS60(NO)に続いて、CPU56は、特別図柄の停止図柄を設定する(S75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、S73により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。即ち、大当り種別が「通常大当り」に決定されたときには「3」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値(“1”)に更新し(S76)、処理を終了する。
なお、本実施形態では、上述の如く、第1始動入賞口13を対象として処理を実行するときには特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定し、第2始動入賞口14を対象として処理を実行するときには特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する。これにより、第1始動入賞口13を対象とした処理と第2始動入賞口14を対象とした処理との共通化を図っている。また、これにより、以降のS300〜S307の処理においても、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで処理を共通化することもできる。
図13は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理(S301)において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(S91)。即ち、CPU56は、大当りか否かを確認する。
大当りフラグがセットされているときは(S91;YES)、即ち、大当りであるときは、CPU56は、S74で記憶された大当り種別(大当り種別データ)に基づいて、大当りが確変大当りであるか否かを確認する(S92)。確変大当りであるときは(S92;YES)、CPU56は、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、図6(D)の確変大当り時判定テーブルを選択し(S93)、S114に移行する。一方、通常大当りであるときは(S92;NO)、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、図6(C)の通常大当り時判定テーブルを選択し(S94)、S114移行する。
また、大当りフラグがセットされていないときは(S91;NO)、即ち、はずれのときは、CPU56は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(S95)。時短フラグがセットされていないときは(S95;NO)、図6(A)の通常状態はずれ時判定テーブルを選択し(S96)、S114に移行する。一方、時短フラグがセットされているときは(S95;YES)、図6(B)の時短状態はずれ時判定テーブルを選択し(S97)、S114に移行する。
S93、S94、S96またはS97に続いて、CPU56は、S55で読み出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値と、S93、S94、S96またはS97の処理で選択した変動パターン種別判定テーブルに設定されている変動パターン種別判定値とを比較し、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値と一致する値に対応した変動パターン種別を決定する(S114)。
続いて、CPU56は、S55で読み出した変動パターン判定用乱数(ランダム3)の値と、S93、S94、S96またはS97の処理で選択した変動パターン種別判定テーブルに設定されている変動パターン判定値とを比較し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)の値と一致する値に対応した変動パターンを決定する(S115)。そして、CPU56は、S115で決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S116)。
S116の処理に続いて、CPU56は、特別図柄の変動を開始する(S117)。例えば、S32の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットすることにより、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて、上述のように変動表示を開始させる。具体的には、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示を開始させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動表示を開始させる。続いて、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S118)。続いて、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(S302)に対応した値(“2”)に更新し(S119)、処理を終了する。
なお、上述の表示結果指定コマンド送信処理(S302)においては、CPU56が、決定されている大当り種類、または、はずれに応じて、表示結果を指定する表示結果1指定〜表示結果3指定コマンドのいずれかの演出制御コマンド(図7参照)を送信する制御を行なう。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(S303)に対応した値(“3”)に更新し、特別図柄変動中処理に移行する。
上述の特別図柄変動中処理(S303)においては、CPU56は、変動時間タイマを1減算し、変動時間タイマがタイムアウトしたら、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S304)に対応した値(“4”)に更新し、特別図柄停止処理に移行する。
上述の特別図柄停止処理(S304)においては、CPU56は、特別図柄を停止させる。CPU56は、大当り図柄を停止表示させるときには、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値(“5”)に更新し、大入賞口開放前処理に進み、はずれ図柄を停止表示させるときには、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値(“0”)に更新し、特別図柄通常処理に移行する。
大入賞口開放前処理(S305)、大入賞口開放中処理(S306)、および、大当り終了処理(S307)が実行されることにより、大当り遊技状態に制御される。大当り終了処理(S307)において、確変大当りの終了時には、確変フラグおよび時短フラグがセットされ、通常大当りの終了時には、時短フラグがセットされる。これにより、確変大当りの終了後には、確変状態および時短状態に制御され、通常大当りの終了後には、時短状態に制御される。なお、大入賞口開放前処理(S305)は各ラウンドの開始前の処理、大入賞口開放中処理(S306)は各ラウンドの処理である。大入賞口開放中処理(S306)の終了時において、残りラウンドがない場合には特別図柄プロセスフラグの値は大当り終了処理(S307)に対応した値(“7”)に更新され、残りラウンドがある場合には特別図柄プロセスフラグの値は大入賞口開放前処理(S305)に対応した値(“5”)に更新される。また、大当り終了処理(S307)の終了時には特別図柄プロセスフラグの値は特別図柄通常処理(S300)に対応した値(“0”)に更新される。
通常大当り後の時短状態は、変動表示が100回実行されるまでと、次の大当りが発生するまでとのいずれかの条件が成立するまで継続させる必要がある。このような変動表示100回という継続期間は、大当り終了処理(S307)において、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタを100回にセットし、その後に変動表示が実行されるごとに特別図柄停止処理(S304)で減算更新することにより管理され、時短回数カウンタがカウントアップしたことに基づいて、時短フラグがリセットされることにより、時短状態を終了させる制御が行なわれる。確変大当り後の確変状態および時短状態についても同様である。
また、特別図柄プロセスフラグの値が、大入賞口開放前処理(S305)、大入賞口開放中処理(S306)、または、大当り終了処理(S307)に対応する値であるときにおいて(即ち、大当り遊技状態であるときにおいて)、大入賞口に遊技球が入賞したことに応じて、CPU56は、大入賞口入賞指定コマンド(図7参照)を送信する制御を行なう。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図14は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特定可能なフラグ等のデータをセットする処理(例えば、RAM103に設けられた各種コマンド格納領域に受信したコマンドを特定可能なデータを格納する処理等)等を行なう(コマンド解析処理:S704)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM103に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンドであるのか解析する。次に、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容に従って演出表示装置9での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)の値に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次に、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(S705A)。第4図柄プロセス処理では、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)の値に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域38a、38bにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数(演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3、変動開始時背景演出パターン決定用のSR2、保留変化時背景演出実行有無決定用のSR3等を含む各種乱数)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。各種乱数の夫々は、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、夫々について予め定められた範囲内で、夫々、巡回更新され、夫々について定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。なお、上記乱数は、ソフトウェアにより生成されるものではなく、ハードウェア回路により生成されるもの(ハードウェア乱数)であってもよい。
また、第1保留記憶表示部18c、第2保留記憶表示部18d、第1保留記憶表示領域38c、および、第2保留記憶表示領域38dの表示状態の制御を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。具体的には、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数に対応して第1保留記憶表示部18c、第1保留記憶表示領域38cにおいて第1保留記憶数を表示する制御を行なう。また、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数に対応して第2保留記憶表示部18d、第2保留記憶表示領域38dにおいて第2保留記憶数を表示する制御を行なう。その後、S702に移行する。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ、および、スピーカ27L、27R等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
図15は、図14に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、背景演出制御処理を実行し(S810)、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
なお、本実施形態では、演出制御プロセスフラグの値が0のときには変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)が実行され、演出制御プロセスフラグの値が1のときには演出図柄変動開始処理(S801)が実行され、演出制御プロセスフラグの値が2のときには演出図柄変動中処理(S802)が実行され、演出制御プロセスフラグの値が3のときには演出図柄変動停止処理(S803)が実行され、演出制御プロセスフラグの値が4のときには大当り表示処理(S804)が実行され、演出制御プロセスフラグの値が5のときにはラウンド中処理(S805)が実行され、演出制御プロセスフラグの値が6のときにはラウンド後処理(S806)が実行され、演出制御プロセスフラグの値が7のときには大当り終了演出処理(S807)が実行されるものとする。
背景演出制御処理(S810)は、遊技の状態に応じた背景演出を実行する処理である。詳細は、図16にて説明する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否かを確認する処理等を行なう処理である。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値が演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値(“1”)に更新され、演出図柄変動開始処理に移行する。
演出図柄変動開始処理(S801)は、演出図柄の変動表示が開始されるように制御するための処理である。また、演出図柄変動開始処理では、背景演出(例えば、変動開始時背景演出等)の設定なども行われる。演出図柄変動開始処理の終了時には、演出制御プロセスフラグの値が演出図柄変動中処理(S802)に対応した値(“2”)に更新され、演出図柄変動中処理に移行する。演出図柄変動中処理(S802)は、変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミングを制御する処理等を行なう処理である。演出図柄変動中処理の終了時には、演出制御プロセスフラグの値が演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値(“3”)に更新され、演出図柄変動停止処理に移行する。
演出図柄変動停止処理(S803)は、演出図柄の変動表示を停止し、変動表示の表示結果(最終停止図柄)を導出表示する制御を行なう処理である。演出図柄変動停止処理の終了後は、変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)か、大当り表示処理(S804)のいずれかに制御される。即ち、大当りとなる場合には演出制御プロセスフラグの値が大当り表示処理(S804)に対応した値(“4”)に更新され、はずれとなる場合には演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値(“0”)に更新される。
大当り表示処理(S804)は、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するためのファンファーレ演出を表示する制御等の表示制御を行なう処理である。大当り表示処理の終了時には、演出制御プロセスフラグの値がラウンド中処理(S805)に対応した値(“5”)に更新され、ラウンド中処理に移行する。ラウンド中処理(S805)は、ラウンド中の表示制御を行なう処理である。ラウンド中処理の終了後は、ラウンド後処理(S806)か、大当り終了演出処理(S807)のいずれかに制御される。即ち、図10に示した大入賞口開放中処理(S306)の終了時などにおいて最終ラウンドが終了していない場合に送信される大入賞口開放後指定コマンドを受信した場合には演出制御プロセスフラグの値がラウンド後処理(S806)に対応した値(“6”)に更新され、図10に示した大入賞口開放中処理(S306)の終了時などにおいて最終ラウンドが終了している場合に送信される大当り終了1指定コマンド(または大当り終了2指定コマンド)を受信した場合には演出制御プロセスフラグの値が大当り終了演出処理(S807)に対応した値(“7”)に更新される。
ラウンド後処理(S806)は、ラウンド間の表示制御を行なう処理である。ラウンド後処理の終了時には(大入賞口開放中指定コマンドを受信した場合には)、演出制御プロセスフラグの値がラウンド中処理(S805)に対応した値(“5”)に更新され、ラウンド中処理に移行する。大当り終了演出処理(S807)は、演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう処理である。大当り終了演出処理の終了時には、演出制御プロセスフラグの値が変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値(“0”)に更新され、変動パターンコマンド受信待ち処理に移行する。
図16は、演出制御プロセス処理における背景演出制御処理(S810)を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が4以上であるか否かを確認する(S811)。即ち、演出制御用CPU101は、現在大当り中(大当り遊技状態)であるか否かを確認する。演出制御プロセスフラグの値が4未満であれば(S811;NO)、演出制御用CPU101は、演出図柄による演出時用の常時背景演出を実行し(S812)、処理を終了する。なお、S812の処理の詳細は後述する。一方、演出制御プロセスフラグの値が4以上であれば(S811;YES)、演出制御用CPU101は、大当り遊技状態時用の常時背景演出を実行し(S813)、処理を終了する。なお、S813の詳細は後述する。なお、S813の処理の詳細は後述する。
図17は、背景演出について説明する説明図である。図17(A)は、本実施形態において用意されている背景演出について説明する説明図である。なお、背景演出における背景とは、透明遊技盤6に対する背景であればよい。つまり、透明遊技盤6を通して見えるもの、あるいは、透明遊技盤6の背後(前後方向において後ろ側)にて見えるものなどは背景に該当し得る。背景演出における背景の態様としては、静止したものに限定されず、動作するものであってもよい。例えば、魚が泳ぐ水面や、雲が流れる空や、車が往来する道では、水面や空や道に加え、魚や雲や車も、背景に含まれる。換言すれば、他のもの(上記例では、水面、空、道)の前面(手前側)に表示されるもの(上記例では魚や雲や車)も背景に含まれる。液晶表示装置9に表示されるものや、透明遊技盤6の背後に設けられた可動役物等、透明遊技盤6の背後にて行われる演出は、「背景演出」に含まれる。また、透明遊技盤6の飾り部材47の内側が開口部となっている場合には、当該開口部から見える演出も、「背景演出」に含まれる。
背景演出パターン「HEP1」によって指定される背景演出は、大当り遊技状態以外の状態(演出制御プロセスフラグの値が4未満である遊技状態)において常時実行される背景演出(常時背景演出の1つ)である。具体的には、「複数の金魚が通常領域9aをまわって泳ぐ背景演出」である。なお、「金魚」は、キャラクタの一例である。図16の背景演出制御処理(S810)のS812の処理において、演出制御用CPU101は、背景演出パターン「HEP1」によって指定される背景演出に対応する演出制御パターン(複数の金魚が通常領域9aをまわって泳ぐ背景演出を実行するための演出制御パターン)を使用パターンとして選択し、当該背景演出(複数の金魚が通常領域9aをまわって泳ぐ背景演出)を実行する。即ち、S812の処理における「演出図柄による演出時用の常時背景演出」の一例は、背景演出パターン「HEP1」によって指定される背景演出である。なお、S812の処理の実行時に、背景演出パターン「HEP1」によって指定される背景演出を既に実行している場合には継続して実行すればよい。
背景演出パターン「HEP2」によって指定される背景演出は、大当り遊技状態(演出制御プロセスフラグの値が5以上である遊技状態)において常時実行される背景演出(常時背景演出の1つ)である。具体的には、「複数の金魚が通常領域9aの中央部に集まる背景演出」である。図16の背景演出制御処理(S810)のS813の処理において、演出制御用CPU101は、背景演出パターン「HEP2」によって指定される背景演出に対応する演出制御パターン(複数の金魚が通常領域9aの中央部に集まる背景演出)を使用パターンとして選択し、当該背景演出(複数の金魚が通常領域9aの中央部に集まる背景演出)を実行する。即ち、S813の処理における「大当り遊技状態時用の常時背景演出」の一例は、背景演出パターン「HEP2」によって指定される背景演出である。なお、S813の処理の実行時に、背景演出パターン「HEP2」によって指定される背景演出を既に実行している場合には継続して実行すればよい。
背景演出パターン「HEP3」によって指定される背景演出は、変動を開始するときに実行され得る背景演出(変動開始時背景演出の1つ)である。具体的には、「金魚がルート1(R1)を通って通常領域9aに進入し、その後フェードアウトする背景演出」である。背景演出パターン「HEP3」によって指定される背景演出は、背景演出パターン「HEP1」によって指定される背景演出に重畳して実行される。なお、図1にてR1を付した矢印は、ルート1を示している。より詳細には、本実施形態では、図20に示したように、ルート1(R1)は、飾り部材47の略左側から通常領域9aの左側に近づいて、左側から通常領域9aに進入するルートである。なお、図20は、R1を通って金魚97bが通常領域9aに進入している様子を表している。
背景演出パターン「HEP4」によって指定される背景演出は、変動を開始するときに実行され得る背景演出(変動開始時背景演出の1つ)である。具体的には、「金魚がルート2(R2)を通って通常領域9aに進入し、その後フェードアウトする背景演出」である。背景演出パターン「HEP4」によって指定される背景演出は、背景演出パターン「HEP1」によって指定される背景演出に重畳して実行される。なお、図1にてR2を付した矢印は、ルート2を示している。より詳細には、図21に示したように、ルート2(R2)は、遊技釘119に沿って第1始動入賞口13に近づき、その後、第1始動入賞口13付近から通常領域9aの下側に近づいて、下側から通常領域9aに進入するルートである。なお、図21は、R2を通って金魚97bが通常領域9aに進入している様子を表している。
背景演出パターン「HEP5」によって指定される背景演出は、各ラウンドの最初(例えば開始から2秒経過後)に実行される背景演出(ラウンド開始時背景演出の1つ)である。具体的には、「金魚がルート1(R1)を通って通常領域9aに進入し、まわって泳ぐ背景演出」である。背景演出パターン「HEP5」によって指定される背景演出は、背景演出パターン「HEP2」によって指定される背景演出に重畳して実行される。
図17(B)は、変動開始時背景演出パターン決定用の乱数(SR2)について説明する説明図である。SR2は、図17(B)に示すように、実行無し(背景演出パターン「HEP3」によって指定される変動開始時背景演出も背景演出パターン「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出も実行しない)か、背景演出パターン「HEP3」によって指定される変動開始時背景演出を実行するか、背景演出パターン「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出を実行するか、のうちのいずれかを決定するために用いられる。
図17(C)及び図17(D)は、変動開始時背景演出の実行有無等を決定するためのテーブルを説明するための説明図である。図17(C)は、擬似連変動を実行しない場合において、変動開始時背景演出の実行有無等を決定するために用いる擬似連変動実行無時判定テーブルを説明するための説明図である。図17(D)は、擬似連変動を実行する場合において、変動開始時背景演出の実行有無等を決定するために用いる擬似連変動実行無時判定テーブルを説明するための説明図である。図17(C)の擬似連変動実行無時判定テーブル(図17(D)の擬似連変動実行有時判定テーブルも数値は異なるが同様)には、変動開始時背景演出パターン決定用の乱数(SR2)の値と比較される、背景演出パターン毎の判定値(具体的には、「実行無し」、「HEP3」、「HEP4」の夫々に対応する数値)が設定されている。
図17(C)及び図17(D)によれば、例えば、擬似連有りであるときには擬似連無しであるときに比べ、背景演出パターン「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出が実行されやすい。具体的には、擬似連無しであるときには、背景演出パターン「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出が実行される割合は6%であるのに対し、擬似連有りであるときには、背景演出パターン「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出が実行される割合は72%である。また、擬似連有りであるときには擬似連無しであるときに比べ、変動開始時背景演出(「HEP3」または「HEP4」)が実行されやすい。
図18は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、表示結果をはずれとすることに決定されているか否かを確認する(S500)。はずれとすることに決定されているか否かは、例えば、受信コマンドバッファに形成される表示結果特定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。はずれとすることに決定されている場合には(S500;YES)、演出制御用CPU101は、非リーチ(はずれ)とすることに決定されているか否かを確認する(S501)。非リーチ(はずれ)とすることに決定されているか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターン指定コマンドのデータ(図7に示した変動パターン指定コマンドのEXTの値)によって判定される。
非リーチ(はずれ)とすることに決定されている場合(S501;YES)、演出制御用CPU101は、非リーチはずれ図柄を構成する演出図柄(非リーチはずれ図柄の組合せとなる演出図柄)を最終停止図柄として決定し(S503)、S507へ進む。S503の処理では、例えば、演出制御用CPU101は、演出図柄の左停止図柄決定用乱数(SR1−1)、演出図柄の中停止図柄決定用乱数(SR1−2)、演出図柄の右停止図柄決定用乱数(SR1−3)を抽出し、抽出したSR1−1〜SR1−3の値と、ROM102に格納されたはずれ図柄決定用データテーブルを用いて、非リーチはずれ図柄を構成する演出図柄を最終停止図柄として決定する。なお、はずれ図柄決定用データテーブルには、左、中、右の演出図柄の夫々に、SR1−1、SR1−2、SR1−3の夫々と比較される値(図柄判定値)が対応付けられている。なお、上述のように決定された最終停止図柄が、偶然、リーチ図柄の組合せや大当り図柄の組合せとなった場合は、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(例えば、右図柄を1図柄ずらす補正)し、補正後の図柄の組合せを最終停止図柄として決定すればよい。
非リーチ(はずれ)とすることに決定されていない場合(S501;NO)、即ち、リーチ(はずれ)とすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、リーチはずれ図柄を構成する演出図柄(リーチはずれ図柄の組合せとなる演出図柄)を最終停止図柄として決定し(S504)、S507へ進む。S504の処理では、例えば、演出制御用CPU101は、SR1−1の値に基づいてリーチ状態を形成する演出図柄(例えば、左図柄、右図柄)を決定し、SR1−2の値に基づいて残りの演出図柄(例えば、中図柄)を決定する。なお、上述のように決定された最終停止図柄が、偶然、大当り図柄の組合せとなった場合は、リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(例えば、中図柄を1図柄ずらす補正)し、補正後の図柄の組合せを最終停止図柄として決定すればよい。
はずれとすることに決定されていない場合には(S500;NO)、即ち、大当りとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、大当り種別に応じて、大当り図柄を構成する演出図柄(リーチ大当り図柄の組合せとなる演出図柄)を最終停止図柄として決定し(S502)、S507へ進む。S502の処理では、例えば、演出制御用CPU101は、通常大当りすることに決定されている場合(表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドが格納されている場合)には、SR1−1の値に基づいて通常大当り図柄の組合せ(例えば、左、中、右が「4、4、4」等の偶数のゾロ目の組合せ)を決定する。また、演出制御用CPU101は、確変大当りすることに決定されている場合(表示結果特定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンドが格納されている場合)には、SR1−1の値に基づいて確変大当り図柄の組合せ(例えば、左、中、右が「7、7、7」等の奇数のゾロ目の組合せ)を決定する。
S503、S504、S502に続いて、演出制御用CPU101は、変動表示における各種演出を設定するための処理を行なう演出設定処理(S507)を実行した後、S508に移行する。演出設定処理(S507)については、図19を用いて後述する。
S507に続いて、演出制御用CPU101は、演出制御パターンを複数種類の演出制御パターンのうちのいずれかに決定する(S508)。S508の処理では、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンや演出設定処理(S507)における設定内容(変動開始時背景演出の実行有無等に関する情報や、演出図柄を縮小表示するか否かに関する情報)に応じた演出制御パターンを使用パターンとして選択(決定)する。
具体的には、S508の処理において、演出制御用CPU101は、S605の設定がなされている場合には「HEP3」によって指定される変動開始時背景演出に対応する演出制御パターンを使用パターンとして選択(決定)する。これにより、S812にて実行させる背景演出パターン「HEP1」によって指定される常時背景演出に、「HEP3」によって指定される変動開始時背景演出が重畳して実行される。
また、S508の処理において、演出制御用CPU101は、S607の設定がなされている場合には「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出に対応する演出制御パターンを使用パターンとして選択(決定)する。これにより、S812にて実行させる背景演出パターン「HEP1」によって指定される常時背景演出に、「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出が重畳して実行される。
また、S508の処理において、演出制御用CPU101は、S611の設定がなされている場合には、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに対応し、かつ、演出図柄を通常領域9aにて通常態様で変動表示させる演出制御パターン使用パターンとして選択(決定)する。また、S508の処理において、演出制御用CPU101は、S612の設定がなされている場合には、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに対応し、かつ、通常領域9aで変動表示される演出図柄をスーパーリーチの実行時に制限領域19aにて縮小態様で変動表示させる演出制御パターンを使用パターンとして選択(決定)する。これにより、例えば、S612の設定がなされている場合には(即ち、スーパーリーチとなる変動を行なう場合には)、スーパーリーチの実行時に、例えば、演出図柄を縮小した態様である小図柄が、制限領域19a内で表示される(例えば、図22(b)の小図柄38e参照)。
S508に続いて、演出制御用CPU101は、S508で選択した演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択し(S509)、選択したプロセステーブルのプロセスデータの実行時間を制御(計時)するためのプロセスタイマ(演出制御プロセスタイマ)をスタートさせる(S510)。続いて、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御データ1、音声制御データ1、ランプ制御データ1等)に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を開始する(S511)。例えば、演出表示装置9において変動パターン等に応じた画像(演出図柄や背景演出を含む。)を表示させるために、VDP109に制御信号(表示制御データに応じた信号)を出力する。また、スピーカ27において変動パターン等に応じた音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音声制御データに応じた信号)を出力する。また、各種LED等の発光体において変動パターン等に応じた点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御データに応じた信号)を出力する。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(S512)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値(“2”)に更新し、演出図柄変動開始処理を実行する(S513)。そして、演出図柄変動開始処理を終了する。
図19は、演出図柄変動開始処理(S801)内で実行される演出設定処理(S507)を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、擬似連変動を行なうことに決定されているか否かを確認する(S600)。擬似連変動を行なうことに決定されているか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターン指定コマンドのデータによって判定される。
擬似連変動を行なうことに決定されていない場合(S600;NO)、演出制御用CPU101は、変動開始時背景演出の実行有無等を決定するためのテーブルとして、図17(C)に示した擬似連変動実行無し時判定テーブルを選択する(S601)。一方、擬似連変動を行なうことに決定されている場合(S600;YES)、演出制御用CPU101は、変動開始時背景演出の実行有無等を決定するためのテーブルとして、擬似連変動実行有り時判定テーブルを選択する(S602)。
S601またはS602に続いて、演出制御用CPU101は、変動開始時背景演出の実行有無、実行する場合における変動開始時背景演出の種類を抽選により決定する(S603)。具体的には、演出制御用CPU101は、乱数更新処理(S706)にて更新される変動開始時背景演出パターン決定用の乱数(SR2)の値を読出し、読み出したSR2の値と、S601またはS602の処理で選択したテーブルに設定されている判定値とを比較し、「実行無し」、「HEP3」、「HEP4」のいずれかを決定する。
続いて、演出制御用CPU101は、S603にて背景演出パターン「HEP3」を決定したか否かを判断する(S604)。「HEP3」を決定した場合には(S604;YES)、演出制御用CPU101は、変動開始時背景演出(HEP3)を常時背景演出(HEP1)に重畳して実行することに設定する(S605)。当該設定内容は、演出制御パターンを決定する際(S508)において参照可能であればよい。例えば、S605では、「HEP3」によって指定される変動開始時背景演出を実行する旨を示す情報を記憶すればよい。
「HEP3」を決定していない場合には(S604;NO)、演出制御用CPU101は、S603にて背景演出パターン「HEP4」を決定したか否かを判断する(S606)。S603にて「HEP4」を決定した場合には(S606;YES)、演出制御用CPU101は、変動開始時背景演出(HEP4)を常時背景演出(HEP1)に重畳して実行することに設定する(S607)。当該設定内容は、演出制御パターンを決定する際(S508)において参照可能であればよい。例えば、S607では、「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出を実行する旨を示す情報を記憶すればよい。「HEP4」を決定していない場合には(S606;NO)、S610に移行する。
S606、S607またはS606(NO)に続いて、演出制御用CPU101は、スーパーリーチとなる変動を行なうことに決定されているか否かを確認する(S610)。スーパーリーチとなる変動を行なうことに決定されているか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターン指定コマンドのデータによって判定される。
スーパーリーチとなる変動を行なわないことに決定されていない場合(S610;NO)、演出制御用CPU101は、演出制御用CPU101は、通常領域9aにおいて、演出図柄を通常態様で表示することに設定する(S611)。当該設定内容は、演出制御パターンを決定する際(S508)において参照可能であればよい。例えば、S611では、通常態様とする旨を示す情報を記憶すればよい。そして、処理を終了する。
一方、スーパーリーチとなる変動を行なうことに決定されている場合(S610;YES)、演出制御用CPU101は、通常領域9aで変動表示される演出図柄をスーパーリーチの実行時に制限領域19a内において、縮小態様で表示(縮小表示)することに設定する(S612)。当該設定内容は、演出制御パターンを決定する際(S508)において参照可能であればよい。例えば、S612では、縮小態様とする旨を示す情報を記憶すればよい。そして、処理を終了する。
図20〜図22は、遊技中の各種表示を示す説明図である。図20は、擬似連変動無しの場合における表示例である。図21は、擬似連変動有りの場合における表示例である。図22は、スーパーリーチの場合における表示例である。なお、図20〜図22は、図1に示すパチンコ遊技機1の一部を示している。
図20(a)は、擬似連変動無しの変動パターン(例えば、非リーチ(はずれ)の変動パターン)に基づいて変動が開始されたときの表示例である。図20(b)は、図20(a)に続く表示例である。なお、図20(a)の各図柄表示エリア91、92、93における下向きの矢印は、演出図柄が変動中である旨を表している。他図も同様である。
擬似連変動無しの変動パターンに基づいて変動が開始されるときには、図19に示した演出設定処理(S507)において、図17(C)に示した擬似連変動実行無し時判定テーブルを選択される(S601)。そして、当該選択された擬似連変動実行無し時判定テーブルと、変動開始時背景演出パターン決定用の乱数(SR2)とを用いて、「変動開始時背景演出を実行しない」、「背景演出パターン「HEP3」によって指定される変動開始時背景演出を実行する」、「背景演出パターン「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出を実行する」のうちのいずれかが決定される(S603)。なお、図17(C)の擬似連変動実行無し時判定テーブルでは、「変動開始時背景演出を実行しない」は40%の割合で決定され、「背景演出パターン「HEP3」によって指定される変動開始時背景演出を実行する」は54%の割合で決定され、「背景演出パターン「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出を実行する」は6%の割合で決定される。
以下、S603にて「背景演出パターン「HEP3」によって指定される変動開始時背景演出を実行する」が決定された場合について説明する。S603にて「背景演出パターン「HEP3」によって指定される変動開始時背景演出を実行する」が決定された場合、当該決定内容が設定され(S605)、続いて、図18に示した演出図柄変動開始処理(S801)において、背景演出パターン「HEP3」によって指定される変動開始時背景演出(金魚がR1を通って通常領域9aに進入し、その後フェードアウトする背景演出。図17(A)参照)を実行させる演出制御パターンが使用パターンとして選択され(S508)、続いてS509、S510、S511等の処理が実行される。これにより、例えば、図20(a)(b)に示すように、変動開始時背景演出として、金魚97bがR1を通って通常領域9aの進入する演出が実行される。なお、金魚97bは、図20(b)の表示の後にフェードアウトする。また、図20(a)(b)に示した3匹の金魚97aは、図16に示した背景演出制御処理(S810)のS812にて実行させる背景演出パターン「HEP1」によって指定される常時背景演出(複数の金魚が通常領域9aをまわって泳ぐ背景演出)によるものである。つまり、図20(a)(b)は、S812にて実行させる背景演出パターン「HEP1」によって指定される常時背景演出に、背景演出パターン「HEP3」によって指定される変動開始時背景演出が重畳して実行される様子を表している。
図21(a)は、擬似連変動有りの変動パターン(例えば、擬似連変動→ノーマルリーチA(はずれ)の変動パターン)に基づいて変動が開始されたときの表示例である。図21(b)は、図21(a)に続く表示例である。
擬似連変動有りの変動パターンに基づいて変動が開始されるときには、図19に示した演出設定処理(S507)において、図17(D)に示した擬似連変動実行有り時判定テーブルを選択される(S602)。そして、当該選択された擬似連変動実行有り時判定テーブルと、変動開始時背景演出パターン決定用の乱数(SR2)とを用いて、「変動開始時背景演出を実行しない」、「背景演出パターン「HEP3」によって指定される変動開始時背景演出を実行する」、「背景演出パターン「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出を実行する」のうちのいずれかが決定される(S603)。なお、図17(D)の擬似連変動実行有り時判定テーブルでは、「変動開始時背景演出を実行しない」は20%の割合で決定され、「背景演出パターン「HEP3」によって指定される変動開始時背景演出を実行する」は8%の割合で決定され、「背景演出パターン「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出を実行する」は72%の割合で決定される。
以下、S603にて「背景演出パターン「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出を実行する」が決定された場合について説明する。S603にて「背景演出パターン「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出を実行する」が決定された場合、当該決定内容が設定され(S605)、続いて、図18に示した演出図柄変動開始処理(S801)において、背景演出パターン「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出(金魚がR2を通って通常領域9aに進入し、その後フェードアウトする背景演出。図17(A)参照)を実行させる演出制御パターンが使用パターンとして選択され(S508)、続いて、S509、S510、S511等の処理が実行される。これにより、例えば、図21(a)(b)に示すように、変動開始時背景演出として、金魚97bがR2を通って通常領域9aの進入する演出が実行される。なお、金魚97bは、図21(b)の表示の後にフェードアウトする。また、図21(a)(b)に示した3匹の金魚97aは、図16に示した背景演出制御処理(S810)のS812にて実行させる背景演出パターン「HEP1」によって指定される常時背景演出(複数の金魚が通常領域9aをまわって泳ぐ背景演出)によるものである。つまり、図21(a)(b)は、S812にて実行させる背景演出パターン「HEP1」によって指定される常時背景演出に、背景演出パターン「HEP4」によって指定される変動開始時背景演出が重畳して実行される様子を表している。
図22(a)は、スーパーリーチの変動パターン(例えば、スーパーリーチB(大当り)の変動パターン)に基づいて変動が開始されたときの表示例である。図22(b)は、図22(a)に続く表示例である。
スーパーリーチの変動パターンに基づいて変動が開始されるときには、図19に示した演出設定処理(S507)において、「スーパーリーチの実行時に演出図柄を制限領域19a内において縮小表示する」が設定され(S612)、続いて、図18に示した演出図柄変動開始処理(S801)において、通常領域9aで変動表示される演出図柄をスーパーリーチの実行時に制限領域19aにて縮小態様で変動表示させる演出制御パターンが使用パターンとして選択され(S508)、続いて、S509、S510、S511等の処理が実行される。これにより、例えば、図22(b)に示すように、スーパーリーチの演出へと発展した場合に、遊技釘19で囲まれた制限領域19a内において小図柄38eの変動表示が実行される。つまり、図22(a)(b)は、スーパーリーチ演出の実行時には、制限領域19内において通常よりも縮小態様で演出図柄が表示される様子を表している。
図22(a)(b)に示すように、当該変動がノーマルリーチに比べて大当り期待度の高いスーパーリーチである場合には、ノーマルリーチと同様の演出からスーパーリーチの演出へと発展する。本実施形態では、スーパーリーチの演出として、図22(b)に示すように、「スーパーリーチ」の文字とともに、少女のキャラクタ94が演出表示装置9の中央部分に大きく表示される。また、スーパーリーチの演出(例えば、「スーパーリーチ」の文字やキャラクタ94の表示)を行なっているときには、図22(b)に示すように、通常領域9aにおいて、演出図柄、第1保留記憶表示部18c、第2保留記憶表示部18dの表示は行わない。
本実施形態では、スーパーリーチの演出へと発展した場合、上述したように、小図柄38eが制限領域19aに表示されるため、通常領域9aにおいて演出図柄の表示が行われなくても、遊技者は、制限領域19aにおいて、どの図柄でスーパーリーチの演出が実行されているかを確認することができる。例えば、図22(B)の例では、小図柄38eは「7↓7」と表示されていることから、「7」図柄でスーパーリーチの演出表示が実行されていることを確認することができる。さらに、遊技釘19で囲まれている制限領域19a内には遊技球が流下しない(または流下しにくい)ため、遊技球の流下によって視認が妨げられる状況も生じ難く、どの図柄でスーパーリーチの演出が実行されているかを容易に確認することができる。
また、図22(a)に示すように、スーパーリーチの演出が行われていない場合(即ち、スーパーリーチの変動パターンにおけるスーパーリーチ発展前の演出、非リーチの変動パターンにおける演出、ノーマルリーチの変動パターンにおける演出)であっても、図22(b)に示すように、スーパーリーチの演出が行われている場合であっても、制限領域19a内では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bの変動表示時と同期して、第4図柄表示領域38a、第4図柄表示領域38bにおいて、第4図柄の変動表示が実行される。従って、スーパーリーチの演出が行われている場合であっても、遊技者は、第1特別図柄に対応したスーパーリーチの演出であるか、第2特別図柄に対応したスーパーリーチの演出であるかを確認することができる。さらに、遊技釘19で囲まれている制限領域19a内には遊技球が流下しない(または流下しにくい)ため、遊技球の流下によって視認が妨げられる状況も生じ難く、第1特別図柄に対応したスーパーリーチの演出であるか、第2特別図柄に対応したスーパーリーチの演出であるかを容易に確認することができる。
また、図22(b)に示すように、スーパーリーチの演出が行われている場合には、制限領域19a内では、第1保留記憶表示領域38c、第2保留記憶表示領域38dにおいて、第1保留記憶および第2保留記憶の表示制御が実行される。従って、スーパーリーチの演出が行われている場合であっても、遊技者は、保留記憶数を確認することができる。さらに、遊技釘19で囲まれている制限領域19a内には遊技球が流下しない(または流下しにくい)ため、遊技球の流下によって視認が妨げられる状況も生じ難く、保留記憶数を容易に確認することができる。
図23は、図14に示された演出制御メイン処理における保留記憶表示制御処理(S707)を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、第1未処理数カウンタまたは第2未処理数カウンタが「1」以上であるか否かを判断する(S540)。第1未処理数カウンタは、第1始動入賞に対応した演出制御コマンド(例えば、第1始動入賞指定コマンド等)を受信する度にコマンド解析処理(S704)で「1」加算され、後述するS547で「1」減算される。また、第2未処理数カウンタは、第2始動入賞に対応した演出制御コマンド(例えば、第2始動入賞指定コマンド等)を受信する度にコマンド解析処理(S704)で「1」加算され、後述するS547で「1」減算される。
第1未処理数カウンタも第2未処理数カウンタも共に「1」以上でないときには(S540;NO)、S548に移行する。一方、第1未処理数カウンタまたは第2未処理数カウンタが「1」以上である場合には(S540;YES)、第2未処理数カウンタが「1」以上であるか否かを判断する(S541)。
第2未処理数カウンタが「1」以上であるときは(S541;YES)、演出制御用CPU101は、RAM103の所定領域に形成された第2保留記憶バッファのデータのうち、まだ保留表示が実行されていない第2保留記憶のデータ(まだ保留記憶表示が実行されていない第2保留記憶が複数ある場合は、それらのうち最も過去の第2保留記憶)を保留判定対象として選択する(S542)。第2未処理数カウンタが「1」以上でないときは(S541;NO)、つまり、第1未処理数カウンタが「1」以上であるときは、演出制御用CPU101は、RAM103の所定領域に形成された第1保留記憶バッファのデータのうち、まだ保留表示が実行されていない第1保留記憶のデータ(まだ保留記憶表示が実行されていない第1保留記憶が複数ある場合は、それらのうち最も過去の第1保留記憶)を保留判定対象として選択する(S543)。
S542またはS543に続いて、演出制御用CPU101は、演出図柄変動開始処理(S801)のS509にて選択したプロセステーブルの内容(例えば、演出制御プロセスタイマ判定値等)や、S510にてスタートしたプロセスタイマのタイマ値等に基づいて、現在、スーパーリーチの演出が実行されているか否かを判断する(S544)。
スーパーリーチの演出が実行されていれば(S544;YES)、演出制御用CPU101は、通常領域9a内に保留表示がある場合には通常領域9a内の保留表示を消去するとともに、制限領域19a内の第1保留記憶表示領域38cまたは第2保留記憶表示領域38dの表示のうち、保留判定対象として選択した方の保留表示を加算更新する(S545)。
スーパーリーチの演出が実行されていなければ(S544;NO)、演出制御用CPU101は、通常領域9aおよび制限領域19aにおいて、第1保留記憶または第2保留記憶の保留表示のうち保留判定対象として選択した方の保留表示を加算更新する(S546)。なお、S546の処理時に、制限領域内19a内のみで保留表示されている場合には、消去されていた通常領域9aに保留表示を戻して(制限領域内19a内に加えて通常領域9a内でも保留表示させるようにし)、保留表示を加算更新する。
S545またはS546に続いて、演出制御用CPU101は、未処理数カウンタを、「1」減算し(S547)、S540に移行する。これにより、未処理数カウンタが「1」以上のときは、未処理数カウンタが「0」になるまで、各領域の保留表示が加算更新される。
一方、第1未処理数カウンタも第2未処理数カウンタも共に「1」以上でないときには(S540;NO)、即ち、共に「0」であるときには、演出制御用CPU101は、保留減算カウンタが「1」以上であるか否かを判断する(S548)。保留減算カウンタは、保留記憶数減算指定コマンドを受信する度にコマンド解析処理(S704)で「1」加算され、後述するS553で「1」減算される。なお、保留記憶数減算指定コマンドは、第1、第2特別図柄の変動開始時に送信されるコマンドである。
保留減算カウンタが「1」以上であるときには(S548;YES)、演出制御用CPU101は、保留記憶データに関する情報を記憶するバッファのうち、第2保留記憶バッファにデータが記憶されているか否かを判断する(S549)。
第2保留記憶バッファにデータが記憶されているときは(S549;YES)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶バッファ内のバッファ番号「1」のデータを消去し、当該記憶バッファ内のデータ内容をシフトする(S550)。即ち、本実施形態では、第1保留記憶による変動表示よりも第2保留記憶による変動表示を優先して実行させるため、第2保留記憶バッファにデータが記憶されているときには、保留記憶数減算指定コマンドに応じて消去する保留記憶データとして第2保留記憶のデータを選択する。
第2保留記憶バッファにデータが記憶されていないときは(S549;YES)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶バッファ内のバッファ番号「1」のデータを消去し、当該記憶バッファ内のデータ内容をシフトする(S551)。即ち、第2保留記憶バッファにデータが記憶されていなければ、第2保留記憶による変動表示を優先して実行させることができないので、第2保留記憶バッファにデータが記憶されていないときには、保留記憶数減算指定コマンドに応じて消去する保留記憶データとして第1保留記憶のデータを選択する。
S550またはS551に続いて、演出制御用CPU101は、選択した方の通常領域9aおよび制限領域19a内の保留表示を減算更新する(S552)。つまり、演出制御用CPU101は、S550において第2保留記憶バッファのデータを消去、シフトしたときには第2保留記憶に対応する保留表示を減算更新し、S551においてで第1保留記憶バッファのデータを消去、シフトしたときには第1保留記憶に対応する保留表示を減算更新する。S552に続いて、演出制御用CPU101は、保留減算カウンタを「1」減算し(S553)、処理を終了する。
保留減算カウンタが「1」以上でないときには(S548;NO)、即ち、「0」であるときには、現在、スーパーリーチの演出が実行されているか否かを判断する(S554)。なお、判断の方法は、S544と同様である。
スーパーリーチの演出が実行されていれば(S554;YES)、演出制御用CPU101は、通常領域9a内に保留表示がある場合には通常領域9a内の保留表示を消去し(S555)、処理を終了する。
スーパーリーチの演出が実行されていなければ(S554;NO)、演出制御用CPU101は、制限領域内19a内のみで保留表示されている場合には通常領域9aに保留表示を復帰させる(S557)。即ち、制限領域内19a内に加えて通常領域9a内でも保留表示させるようにする。そして、処理を終了する。
図24は、図14に示された演出制御メイン処理における第4図柄プロセス処理(S705A)を示すフローチャートである。
第4図柄プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出表示装置9における第4図柄表示領域38a、38bの表示状態が制御され、第4図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した第1特別図柄用の第4図柄表示領域38aにおける第4図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した第2特別図柄用の第4図柄表示領域38bにおける第4図柄の変動表示に関する制御も実行される。
なお、本実施形態では、第4図柄の変動表示は、プロセステーブルに設定されているデータに基づいて実行されるが、第4図柄の変動表示用の表示制御データを第4図柄表示制御データ設定用の出力バッファに順次設定して第4図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
また、演出表示装置9における表示画面において、第4図柄表示領域38a、38bの表示領域の位置が変更されることもあるが、演出制御用CPU101は、演出図柄プロセス処理において、第4図柄表示領域38a、38bの表示領域の位置を変更する制御を行う。
第4図柄プロセス処理において、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセスフラグの値に応じてS900〜S902のうちのいずれかの処理を行う。各処理は、以下のような処理である。
第4図柄変動開始処理(S900):開始時コマンド(図柄変動指定コマンドや表示結果指定コマンド)の受信を契機にして、第4図柄の変動が開始されるように制御する。そして、第4図柄プロセスフラグの値を第4図柄変動中処理(S901)に対応した値に更新する。
第4図柄変動中処理(S901):第4図柄の変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御する。そして、図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第4図柄プロセスフラグの値を第4図柄変動停止処理(S902)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S902):第4図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、第4図柄プロセスフラグの値を第4図柄変動開始処理(S900)に対応した値に更新する。
図25は、図24に示した第4図柄プロセス処理における第4図柄変動開始処理(S900)を示すフローチャートである。第4図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(S9001)。第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合には(S9001;YES)、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットし(S9002)、第4図柄表示領域38aにおいて第1特別図柄に対応する第4図柄を変動表示させるためのプロセステーブルを選択する(S9003)。
第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされいない場合には(S9001;NO)、演出制御用CPU101は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(S9004)。第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合には(S9004;YES)、演出制御用CPU101は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットし(S9005)、第4図柄表示領域38bにおいて第2特別図柄に対応する第4図柄を変動表示させるためのプロセステーブルを選択する(S9006)。
第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には(S9004;NO)、即ち、第1図柄変動指定コマンド受信フラグも第2図柄変動指定コマンド受信フラグも共にセットされていない場合には、処理を終了する。
S9003またはS9006に続いて、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて、第4図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S9007)。例えば、受信した表示結果指定コマンドが大当り(確変大当り、通常大当り)を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として第4図柄表示領域38a、38bにおいて所定の大当り用の表示色(例えば、赤色)の表示を点灯状態とすることに決定する。受信した表示結果指定コマンドがはずれを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として第4図柄表示領域38a、38bにおいてはずれ用の表示色(例えば、青色)の表示を点灯状態とすることに決定する。
なお、S9007の処理で、演出制御用CPU101は、2つの第4図柄表示領域38a、38bのうち、受信した図柄変動指定コマンドに対応する方の停止図柄を決定する。例えば、第1図柄変動指定コマンドを受信した場合には第1特別図柄用の第4図柄表示領域38aの停止図柄を決定し、第2図柄変動指定コマンドを受信した場合には第2特別図柄用の第4図柄表示領域38bの停止図柄を決定する。
また、第4図柄プロセス処理において、2つの第4図柄表示領域38a、38bのうち、受信した図柄変動指定コマンドに対応する方の第4図柄の変動表示が開始され、図柄確定指定コマンドを受信したことに基づいて図柄変動指定コマンドに対応する方の第4図柄の停止図柄が停止表示され、その停止図柄が次の変動表示が開始されるまで継続して表示される。
次に、演出制御用CPU101は、S9003、S9006の処理で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S9008)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容に従って演出表示装置9の第4図柄表示領域38a、38bにおいて第4図柄の変動表示を開始する制御を行う(S9009)。S9003の処理で選択されたプロセステーブルのプロセスデータ1の内容に従って第4図柄の変動表示が開始される場合には、第4図柄表示領域38aにおいて第1特別図柄に対応する第4図柄の変動表示が開始される。例えば、第4図柄表示領域38aにおいて一定の時間間隔で所定の表示色(例えば、青色)の点灯および消灯を繰り返すような表示が開始される。また、S9006の処理で選択されたプロセステーブルのプロセスデータ1の内容に従って第4図柄の変動表示が開始される場合には、第4図柄表示領域38bにおいて第2特別図柄に対応する第4図柄の変動表示が開始される。例えば、第4図柄表示領域38bにおいて一定の時間間隔で所定の表示色(例えば、青色)の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示が開始される。
S9009に続いて、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセスフラグの値を第4図柄変動中処理(S901)に対応した値に更新し(S9010)、処理を終了する。
図26は、図24に示した第4図柄プロセス処理における第4図柄変動中処理(S901)を示すフローチャートである。第4図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(S9101)、プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを判断する(S9102)。プロセスタイマがタイムアウトしていない場合には(S9102;NO)、S9105に移行する。プロセスタイマがタイムアウトした場合には(S9102;YES)、プロセスデータの切替を行う。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(S9103)。また、その次に設定されているプロセスデータの内容に従って演出表示装置9の第4図柄表示領域38a、38bにおいて第4図柄の変動表示を実行する制御を行う(S9104)。
S9102(NO)、または、S9104に続いて、演出制御用CPU101は、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(S9105)。セットされている場合には(S9105;YES)、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセスフラグの値を第4図柄変動停止処理(S902)に対応した値に更新し(S9106)、処理を終了する。
図27は、図24に示した第4図柄プロセス処理における第4図柄変動停止処理(S902)を示すフローチャートである。第4図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、第4図柄表示領域38a、38bにおいてS9007の処理で決定した停止図柄を停止表示する(S9201)。なお、S9201の処理で停止表示された第4図柄の停止図柄は、次の変動表示が開始されるまで継続して第4図柄表示領域38a、38bに表示される。続いて、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセスフラグの値を第4図柄変動開始処理(S900)に対応した値に更新し(S9202)、処理を終了する。
図28は、遊技中の各種表示を示す説明図である。図28は、図1に示すパチンコ遊技機1の一部を示している。図28(a)は、大当り遊技状態における各ラウンド(一例として5ラウンド目)が開始されるときの表示例である。図28(b)は、図28(a)に続く表示例である。
本実施形態では、図28(a)に示すように、各ラウンドが開始されるときには、演出表示装置9の中央部分において、ラウンド数報知表示96が行われる。例えば、演出制御用CPU101は、ラウンド中処理(S805)に移行する前の処理(例えば、大当り表示処理(S804)、ラウンド後処理(S806))において、次に開始されるラウンド数に応じたラウンド数報知表示96を実行させる演出制御パターンを使用パターンとして選択等し、ラウンド中処理(S805)において、ラウンド数報知表示96を実行すればよい。なお、演出制御用CPU101は、例えば、大入賞口開放中指定コマンドに基づいて何ラウンド目が開始されるかを確認してもよいし、ラウンド数をカウントすることにより何ラウンド目が開始されるかを確認してもよい。図28(a)に示す例では、ラウンド数報知表示96の一部(左右の端の部分)が通常領域9aの外に出ているが、図28(a)に示す例では、全部が通常領域9a内にて収まるようにしてもよいし、全部が通常領域9a外にて出ていてもよい。下記のキャラクタ94についても同様である。
また、本実施形態では、図28(a)に示すように、各ラウンドが開始されるときには、表示装置9の中央部分において、キャラクタ94が表示される。例えば、演出制御用CPU101は、ラウンド中処理(S805)に移行する前の処理において、キャラクタ94を表示させる演出制御パターンを使用パターンとして選択等し、ラウンド中処理(S805)において、ラウンド数報知表示96を実行すればよい。
また、本実施形態では、各ラウンドが開始されるときに、例えば、図28(a)(b)に示すように、ラウンド開始時背景演出として、金魚97bがR1を通って通常領域9aの進入する演出が実行される。ラウンド毎に進入する金魚97bは、最終ラウンドの終了まで通常領域9aをまわって泳き続ける。従って、ラウンドが進むにつれて通常領域9aをまわって泳ぐ金魚97bの数が多くなる。例えば、図28(b)は、5ラウンド目であるため、通常領域9aをまわって泳ぐ金魚97bの数は5匹の金魚である。これにより、金魚97bの数により何ラウンド目を実行中かを把握することができる。また、本実施形態では、右打ちされる遊技球の軌跡と馴染むように、通常領域9aを金魚97bが時計回りにまわるようにしている。なお、通常領域9aをまわって泳ぐ金魚97b(背景演出パターン「HEP5」による金魚)と、通常領域9aの中央部に集まる金魚97a(背景演出パターン「HEP2」による金魚)とは動きが異なるため、通常領域9aをまわって泳ぐ金魚97bの数と通常領域9aの中央部に集まる金魚97aとを区別できるが、通常領域9aをまわって泳ぐ金魚97bと、通常領域9aの中央部に集まる金魚97aとをより簡単に区別できるようにしてもよい。例えば、通常領域9aをまわって泳ぐ金魚97bを出目金などにしてもよい。これにより、何ラウンド目を実行中かをより簡単に把握することができる。
上述のラウンド開始時背景演出は、例えば、以下のように実行される。演出制御用CPU101は、ラウンド中処理(S805)に移行する前の処理(例えば、大当り表示処理(S804)、ラウンド後処理(S806))において、背景演出パターン「HEP5」によって指定されるラウンド開始時背景演出(金魚がR1を通って通常領域9aに進入し、まわって泳ぐ背景演出)を実行させる演出制御パターンを使用パターンとして選択等する。これに基づいて、演出制御用CPU101は、ラウンド中処理(S805)において、背景演出パターン「HEP5」によって指定されるラウンド開始時背景演出を実行する。なお、演出制御パターンの選択等は、ラウンド中処理(S805)において実行してもよい。即ち、演出制御用CPU101は、ラウンド中処理(S805)において、背景演出パターン「HEP5」によって指定されるラウンド開始時背景演出を実行させる演出制御パターンを使用パターンとして選択等し、背景演出パターン「HEP5」によって指定されるラウンド開始時背景演出を実行してもよい。上述したラウンド数報知表示96やキャラクタ94の演出制御パターンを選択等する場合も同様である。
また、図28(a)(b)に示した3匹の金魚97aは、図16に示した背景演出制御処理(S810)のS813にて実行させる背景演出パターン「HEP2」によって指定される常時背景演出(複数の金魚が通常領域9aの中央部に集まる背景演出)によるものである。つまり、図28(a)(b)は、S812にて実行させる背景演出パターン「HEP2」によって指定される常時背景演出に、背景演出パターン「HEP5」によって指定されるラウンド開始時背景演出が重畳して実行される様子を表している。
また、図28(a)(b)に示すように、各ラウンドが開始されると、制限領域19a内には、遊技者に右打ちを促す右打ち表示38f、大当り図柄を示す大当り図柄表示38g、獲得出玉を示す獲得出玉表示38hが行われる。遊技者は、制限領域19aにおいて、右打ちをすべき旨、大当り図柄(図28(a)の例では「7」)、獲得出玉(図28(a)の例では「600(個)」)を確認することができる。
なお、ラウンド中(特別可変入賞球装置20が開放しているとき)に加えて、ラウンド間(特別可変入賞球装置20が閉鎖しているインターバル期間)においても、制限領域19a内に、大当り図柄表示38gや獲得出玉表示38hを行なってもよい(インターバル期間が短いときには右打ち表示38fも行ってもよい)。
本実施形態では、大入賞口への入賞に基づく数を獲得出玉表示38hとして表示しているが、大入賞口に加え他の入賞口(例えば、第2始動入賞口14等)への入賞に基づく数をさらに加算した数を獲得出玉表示38hとして表示してもよい。また、遊技領域7に打込まれた遊技球数を減算した実質の増加分(差玉)を獲得出玉表示38hとして表示するようにしてもよい。
なお、図28に示すように、本実施形態では、大当り中には、制限領域19a内において、第4図柄表示領域38a、第4図柄表示領域38b、第1保留記憶表示領域38c、および、第2保留記憶表示領域38dにおける夫々の表示を行わないようにしている。但し、大当り中に、制限領域19a内において、これらの一部または全部の表示を行うようにしてもよい。また、制限領域19a内において、大当り中のラウンド数を表示するラウンド数表示を行うようにしてもよい。
図29は、遊技中の各種表示を示す説明図である。図29は、図1に示すパチンコ遊技機1の一部を示している。既に説明したが、スーパーリーチ演出が実行されているときには、通常領域9aの演出図柄が消去され、制限領域19a内に小図柄38eが表示される(図22参照)。一方、図29に示すように、スーパーリーチ演出が実行されていないときにも、通常領域9aの演出図柄に対応する小図柄38eが制限領域19aに表示されるようにしてもよい。換言すれば、スーパーリーチ演出の実行の有無にかかわらず制限領域19a内に小図柄38eを表示してもよい。このようにすれば、遊技者は、スーパーリーチ演出の実行の有無にかかわらず、通常領域9aおよび制限領域19aのいずれにおいても、演出図柄を確認することができる。
また、スーパーリーチ演出の実行の有無にかかわらず制限領域19a内に小図柄38eを表示する態様においては、スーパーリーチ演出が実行される際に、通常領域9aに表示される第1保留記憶表示部18cと第2保留記憶表示部18dとを消去しないようにしてもよい。このようにすれば、遊技者は、スーパーリーチ演出の実行の有無にかかわらず、通常領域9aおよび制限領域19aのいずれにおいても、保留表示を確認することができる。
図30は、遊技球と遊技釘との関係を示す説明図である。図1等に示した制限領域19aを形成する遊技釘19の間隔は、遊技球の幅よりも狭く、実際には、遊技球が制限領域19a内に進入しないが、上述したように、遊技釘19同士の間隔をやや広くし、遊技球が稀に進入するようにしてもよい。例えば、遊技釘19同士の間隔を、図30に示すように、遊技球が稀に進入する程度の間隔としてもよい。このようにした場合、遊技球が制限領域19a内を通過し、いずれかの表示が隠れるおそれがあるが、その頻度は、遊技釘19が配設されていない場合と比較して十分に低い。従って、遊技釘19が配設されていない場合と比較すれば、いずれかの表示の視認が妨げられる状況が生じ難くなる。
[第2実施形態]
図31は、他の背景演出について説明する説明図である。第1実施形態では、図17(A)に示したように、常時背景演出(背景演出パターン「HEP1」によって指定される背景演出、背景演出パターン「HEP1」によって指定される背景演出)と、変動開始時背景演出(背景演出パターン「HEP3」によって指定される背景演出、背景演出パターン「HEP4」によって指定される背景演出)と、ラウンド開始時背景演出(背景演出パターン「HEP5」によって指定される背景演出)とについて説明した。しかしながら、パチンコ遊技機1が実行する背景演出は、上記背景演出に限定されない。例えば、図31(A)に示すような背景演出を実行してもよい。
背景演出パターン「HEP6」によって指定される背景演出は、保留表示の表示態様を変化させるときに実行され得る背景演出(保留変化時背景演出の1つ)である。具体的には、「金魚が保留表示をつつく動作を行ない、その後フェードアウトする背景演出」である(図34参照)。背景演出パターン「HEP6」によって指定される背景演出は、背景演出パターン「HEP1」によって指定される背景演出に重畳して実行される。
背景演出パターン「HEP7」によって指定される背景演出は、オーバー入賞が発生したときに実行される背景演出(オーバー入賞発生時背景演出の1つ)である。具体的には、「金魚が特別可変入賞装置20付近から飛び出し、その後フェードアウトする背景演出」である(図36参照)。背景演出パターン「HEP7」によって指定される背景演出は、背景演出パターン「HEP2」によって指定される背景演出に重畳して実行される。
図31(B)は、保留変化時背景演出パターン決定用の乱数(SR3)について説明する説明図である。SR3は、図31(B)に示すように、実行無し(背景演出パターン「HEP6」によって指定される保留変化時背景演出を実行しない)か、背景演出パターン「HEP6」によって指定される保留変化時背景演出を実行するか、のうちのいずれかを決定するために用いられる。
図31(C)は、保留変化時背景演出の実行有無を決定するための保留変化時判定テーブルを説明するための説明図である。図31(C)の保留変化時判定テーブルには、保留変化時背景演出パターン決定用の乱数(SR3)の値と比較される判定値(具体的には、「実行無し」、「実行有り」の夫々に対応する数値)が設定されている。図31(C)によれば、保留変化が行われるときには、50%の割合で、背景演出パターン「HEP6」によって指定される保留変化時背景演出が実行される。なお、大当りか否かや変動の内容に応じて「実行無し」、「実行有り」の選択割合を異ならせてもよい。
以下、図32〜図34を用いて、保留表示色、及び、保留変化時背景演出について説明する。図32は、図23に示した保留記憶表示制御処理(S707)において実行される保留表示色設定処理を示すフローチャートである。図33は、図23に示した保留記憶表示制御処理(S707)において実行される保留表示色制御処理を示すフローチャートである。図34は、遊技中の各種表示を示す説明図である。具体的には、図34は、保留変化時背景演出が実行されるときの表示例である。図34は、図1に示すパチンコ遊技機1の一部を示している。
なお、保留表示色設定処理(図32)は、保留表示を追加する前に実行されればよい。例えば、保留表示色設定処理(図32)は、現在、スーパーリーチの演出が実行されているか否かを判断する直前である、保留記憶表示制御処理(図23)のS542(またはS543)の処理とS544の処理の間に実行してもよい。また、保留表示色制御処理(図33)は、変動図柄の変動を開始する前に実行されればよい。例えば、保留表示色制御処理(図33)は、演出図柄変動開始処理(図18)において実行(例えば、図19の演出設定処理において実行)してもよい。
図32に示した保留表示色設定処理として、まず、演出制御用CPU101は、保留記憶数が2以上であるか否かを確認する(S1544)。保留記憶数が2以上でなければ(S1544;NO)、演出制御用CPU101は、加算更新する保留表示の表示色を通常色(例えば、白色)とする旨を決定する(S1545)。そして、処理を終了する(S545に進む)。
保留記憶数が2以上であれば(S1544;YES)、演出制御用CPU101は、変動種別コマンドによって指定される変動パターン種別に基づいて最終表示色を抽選により決定する(S1546)。例えば、大当りの信頼度が高いときには、大当りの信頼度が低いときに比べ、通常色以外の色が高い割合で決定されるようにしてもよい。一例として、以下のように決定されるようにしてもよい。なお、下記例の場合、大当りの信頼度は、赤色(通常色以外の色)>黄色(通常色以外の色)>白色(通常色)の順に高い。
(非リーチの場合)
白色:98%、黄色:2%、赤色:0%
(ノーマルリーチの場合)
白色:80%、黄色:19%、赤色:1%
(スーパーリーチの場合)
白色:20%、黄色:30%、赤色:50%
なお、上記割合は一例である。例えば、上記例では、通常色以外の色を2種類(黄色、赤色)としているが、1種類または3種類以上であってもよい。また、ノーマルリーチ(はずれ)とノーマルリーチ(大当り)とで割合を異ならせてもよい。スーパーリーチ(はずれ)とスーパーリーチ(大当り)とで割合を異ならせてもよい。
また、変動種別コマンドを受信していない場合(例えば、主基板31側のCPU56が入賞時演出処理(図11のS216)を実行していない場合)には、演出制御用CPU101は、抽選を行なわずに最終表示色を白色(通常色)に決定する。
S1546に続いて、演出制御用CPU101は、最終表示色を通常色に決定したか否かを確認する(S1547)。通常色に決定したときは(S1547;YES)、演出制御用CPU101は、加算更新する保留表示の表示色を通常色とする旨を決定する(S1545)。そして、処理を終了する(S545に進む)。
一方、通常色以外に決定したときは(S1547;NO)、演出制御用CPU101は、追加更新する保留表示の表示色を通常色とする旨を決定するとともに、最初のシフト時に、保留表示の表示色を通常色から、S1546にて抽選により決定した最終表示色(通常色以外)に変化させるための保留変化フラグをセットする(S1548)。そして、処理を終了する(S544に進む)。なお、演出制御用CPU101は、S1546にて抽選により決定した最終表示色が何色であるかも記憶しておく。
図33に示した保留表示色制御処理として、まず、演出制御用CPU101は、保留変化フラグがセットされているか否かを確認する(S1552)。保留変化フラグがセットされていなければ(S1552;NO)、処理を終了する(S552に進む)。
保留変化フラグがセットされていれば(S1552;YES)、演出制御用CPU101は、保留変化時背景演出(HEP6)の実行有無を抽選により決定する(S1553)。具体的には、演出制御用CPU101は、乱数更新処理(S706)にて更新される保留変化時背景演出パターン決定用の乱数(SR3)の値を読出し、読み出したSR3の値と、図31(C)に示した保留変化時判定テーブルに設定されている判定値とを比較し、「実行無し」、「実行有り」のいずれかを決定する。
S1554に続いて、演出制御用CPU101は、S1553にて「実行有り」を決定したか否かを判断する(S1554)。「実行有り」を決定した場合には(S1554;YES)、演出制御用CPU101は、保留変化時背景演出(HEP6)を実行するとともに、保留表示の表示色を通常色から最終表示色(S1546にて決定した最終表示色)に変化させることに設定する(S1555)。なお、S1555の処理を実行した場合には、後に実行される保留記憶表示制御処理(図23)のS552において、例えば、図34に示すように、背景演出パターン「HEP1」によって指定される背景演出に重畳して背景演出パターン「HEP6」によって指定される背景演出が実行され、保留表示が通常色から最終表示色に変化する。
図34(a)は、ある変動における演出図柄が停止表示されたときの表示例である。図34(b)は、図34(a)に続く表示例であって保留を消化して変動が開始されるときの表示例である。図34(c)は、図34(b)に続く表示例である。図34(d)は、図34(c)に続く表示例である。
保留表示色制御処理(図33)のS1555において、保留変化時背景演出(HEP6)を実行するとともに保留表示の表示色を通常色から最終表示色に変化させることに設定された場合、保留記憶表示制御処理(図23)のS552において、例えば、背景演出パターン「HEP6」によって指定される保留変化時背景演出に対応する演出制御パターンと保留表示を変化させる演出制御パターンが使用パターンとして選択される(または、当該保留変化時背景演出とともに保留表示を変化させる演出制御パターンが使用パターンとして選択される)。なお、本実施形態では、背景演出パターン「HEP6」によって指定される保留変化時背景演出は、「金魚がR2を通って通常領域9aに進入し、保留表示をつつく動作を行い、その後、フェードアウトする背景演出」であるものとする。これにより、例えば、図34(b)〜図34(d)に示すように、保留変化時背景演出として、金魚がR2を通って通常領域9aに進入し、保留表示をつつく動作を行い、その後、フェードアウトする背景演出が実行される。なお、図34(d)にて大きく表示した保留表示は、通常色(小さく表示した保留表示。例えば、白色)とは異なる色(例えば、黄色または赤色)を表している。また、図34(a)〜34(d)に示した3匹の金魚97aは、図16に示した背景演出制御処理(S810)のS812にて実行させる背景演出パターン「HEP1」によって指定される常時背景演出(複数の金魚が通常領域9aをまわって泳ぐ背景演出)によるものである。つまり、図34(b)〜図34(d)は、S812にて実行させる背景演出パターン「HEP1」によって指定される常時背景演出に、背景演出パターン「HEP6」によって指定される保留変化時背景演出が重畳して実行される様子を表している。
一方、「実行無し」を決定した場合には(S1554;NO)、演出制御用CPU101は、保留変化時背景演出(HEP6)を実行することなく、保留表示の表示色を通常色から最終表示色(S1546にて決定した最終表示色)に変化させることに設定する(S1556)。なお、S1556の処理を実行した場合には、後に実行される保留記憶表示制御処理(図23)のS552において、背景演出パターン「HEP6」によって指定される背景演出が実行されることなく保留表示が通常色から最終表示色に変化する。
S1555またはS1556に続いて、演出制御用CPU101は、保留変化フラグをリセットし(S1557)、処理を終了する。
以下、図35及び図36を用いて、オーバー入賞、及び、オーバー入賞発生時背景演出について説明する。図35は、図14に示したコマンド解析処理(S704)において実行されるオーバー入賞時演出処理を示すフローチャートである。図36は、遊技中の各種表示を示す説明図である。具体的には、図36は、オーバー入賞発生時背景演出が実行されるときの表示例である。図36は、図1に示すパチンコ遊技機1の一部を示している。
図35に示したオーバー入賞時演出処理として、まず、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が4以上であるか否かを確認する(S1704)。演出制御プロセスフラグの値が4未満であれば(S1704;NO)、処理を終了する。演出制御プロセスフラグの値が4以上であれば(S1704;YES)、演出制御用CPU101は、大入賞口入賞指定コマンドを受信したか否かを確認する(S1705)。
大入賞口入賞指定コマンドを受信していなければ(S1705;NO)、処理を終了する。一方、大入賞口入賞指定コマンドを受信していれば(S1705;YES)、演出制御用CPU101は、オーバー入賞が生じたか否かを判断する(S1706)。具体的には、例えば、演出制御用CPU101は、大入賞口入賞指定コマンドを受信したときに1加算し、大入賞口開放中指定コマンドを受信したときにクリアされるカウンタ(大入賞口入賞回数カウンタ)が、各ラウンドの上限入賞個数(例えば10個)を超えた場合(例えば、11個以上になった場合)、オーバー入賞が生じたと判断する。オーバー入賞が生じていなければ(S1706;NO)、処理を終了する。オーバー入賞が生じていれば(S1706;YES)、演出制御用CPU101は、オーバー入賞発生時背景演出(「HEP7」)を実行する(S1707)。例えば、演出制御用CPU101は、背景演出パターン「HEP7」によって指定されるオーバー入賞発生時背景演出に対応する演出制御パターンを使用パターンとして選択等する。これにより、例えば、図36に示すように、背景演出パターン「HEP2」によって指定される背景演出に重畳して背景演出パターン「HEP7」によって指定される背景演出が実行される。
図36(a)は、あるラウンドが開始される直前(大入賞口が開放状態になる直前)の表示例である。図36(b)は、図36(a)に続く表示例であって上記ラウンドが開始された直後(大入賞口が開放状態となった直後)の表示例である。図36(c)は、図34(b)に続く表示例であって上記ラウンドにおいてオーバー入賞(例えば、11個目の入賞)があったときの表示例である。
図36(c)は、図35に示したオーバー入賞時演出処理のS1707にて実行させる背景演出パターン「HEP7」によって指定されるオーバー入賞発生時背景演出(金魚が特別可変入賞球装置20付近から飛び出し、その後フェードアウトする背景演出)によるものである。また、図示していないが、図36(a)〜図36(c)においては、図16に示した背景演出制御処理(S810)のS813にて実行させる背景演出パターン「HEP2」によって指定される常時背景演出(複数の金魚が通常領域9aの中央部に集まる背景演出)が実行されている。
以上、上記実施形態(第1実施形態、第2実施形態)による遊技機は、遊技を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、遊技媒体(例えば、遊技球等)の流下方向に変化を与える変化部材(例えば、遊技釘19、遊技釘119、風車等)が配設され、透光性を有する遊技盤(例えば、透明遊技盤6等)と、前記遊技盤の背面に設けられ、前記遊技盤を通して視認可能に表示を行う表示手段(例えば、演出表示装置9等)とを備え、前記表示手段は、キャラクタ(例えば、金魚97b等)が前記変化部材(例えば、遊技釘119等)に沿って動作する表示を実行可能である。例えば、パチンコ遊技機1では、擬似連変動が行われるときに、背景演出パターン「HEP4」によって指定される背景演出として、金魚97bが遊技釘119に沿ったルート2(R2)を泳ぐ表示を実行可能である(図17(A)、図21参照)。また、パチンコ遊技機1では、保留表示の表示色を変化させるときに、背景演出パターン「HEP6」によって指定される背景演出として、金魚97bが遊技釘119に沿ったルート2を泳ぐ表示を実行可能である(図31(A)、図34参照)。なお、図17(C)に示したように、擬似連変動が行わる場合に比べ実行割合が低いが、擬似連変動が行われない場合にも、金魚97bが遊技釘119に沿ったルート2を泳ぐ表示を実行可能である。
このような構成によれば、キャラクタが変化部材に沿って動作するので、演出効果を高めることができる。例えば、キャラクタが変化部材に沿って動作することにより、キャラクタが変化部材と重なることがなくなるので、演出効果を高めることができる。なお、キャラクタが変化部材と重なることがないとは、正面視、斜視、のどちらかで少なくとも変化部材と重ならなければよく、どの角度から見ても重ならないものであってもよいが、必ずしもどの角度から見ても重ならないものである必要はない。少なくとも遊技者が遊技をしているときに重ならなければよい。なお、上記実施形態では、キャラクタが変化部材に沿って動作することによりキャラクタが変化部材と重なることがなくなるが、キャラクタが変化部材に沿って動作するときにキャラクタが変化部材と重なることがあっても、キャラクタが変化部材と重なる程度(時間や量等の程度)が少なければ、演出効果を高めることができる。即ち、キャラクタが変化部材に沿って動作することにより、キャラクタが変化部材と常に全く重ならないものであってもよいが、必ずしも常に全く重ならないものものである必要はない。少なくとも遊技者が遊技をしているときに、キャラクタが変化部材に沿って動作するときにキャラクタが変化部材と重なっている時間が短いか、変化部材と重なっているキャラクタの部分(重なる面積等)が小さければよい。
なお、上記実施形態では、保留変化が行われるときには(図33のS1552(YES))、抽選結果に応じて金魚97bが遊技釘119に沿ったルート2を泳ぐ表示が行われ、保留変化が行われないときには(図33のS1552(NO))、金魚97bが遊技釘119に沿ったルート2を泳ぐ表示が行われないが、保留変化が行われないときにも、抽選結果に応じて金魚97bが遊技釘119に沿ったルート2を泳ぐ表示(例えば、金魚97bが保留表示をつつく前にフェードアウトする演出、または、金魚97bが保留表示をつついても色が変化しない演出等)が行われるようにしてもよい。また、金魚97bが、ルート1(R1)を通って保留表示をつつく演出があってもよい。
また、上記実施形態では、演出図柄の変動表示の態様として擬似連変動の有無に応じて金魚97bが遊技釘119に沿ったルート2を泳ぐ表示が行われるが、これに限定されない。例えば、擬似連変動の回数(擬似2、擬似3などで呼ばれる回数)に応じて金魚97bが遊技釘119に沿ったルート2を泳ぐ表示が行われるようにしてもよい。具体的には、擬似連変動の回数が多い場合には少ない場合(実行しない場合を含む)と比べて、金魚97bが遊技釘119に沿ったルート2を泳ぐ表示が行われる頻度を高くしてもよい。また例えば、スーパーリーチ演出であるか否かに応じて金魚97bが遊技釘119に沿ったルート2を泳ぐ表示が行われるようにしてもよい。具体的には、スーパーリーチ演出である場合にはノーマルリーチなどである場合と比べて、金魚97bが遊技釘119に沿ったルート2を泳ぐ表示が行われる頻度を高くしてもよい。また例えば、滑り演出を実行可能とし、滑り演出の有無に応じて金魚97bが遊技釘119に沿ったルート2を泳ぐ表示が行われるようにしてもよい。具体的には、滑り演出が行われる場合には滑り演出が行われない場合と比べて、金魚97bが遊技釘119に沿ったルート2を泳ぐ表示が行われる頻度を高くしてもよい。なお、滑り演出とは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出である。
また、上記実施形態では、変化部材に沿って動作するキャラクタは常に同数(具体的にはルート2を泳ぐ金魚の数は1匹)であるが、状況に応じて、変化部材に沿って動作するキャラクタの数を異ならせてもよい。例えば、所定の信頼度(擬似連変動が実行される信頼度、保留表示が変化する信頼度、スーパーリーチ演出が実行される信頼度、滑り演出が実行される信頼度等)に応じて、変化部材に沿って動作するキャラクタの数を異ならせてもよい。
また、上記実施形態では、変化部材に沿って動作するキャラクタは常に同一種類(具体的にはルート2を泳ぐのは常に金魚)であるが、状況に応じて、変化部材に沿って動作するキャラクタの種類を異ならせてもよい。例えば、上記所定の信頼度に応じて、変化部材に沿って動作するキャラクタの種類を異ならせてもよい。なお、キャラクタの種類に関して「キャラクタの種類が異なる」の概念に、大きさのみが異なる2つのキャラクタ(例えば、同形同色の、大きい金魚と小さい金魚)が含まれる場合があってもよいし、色(模様も含む)のみが異なる2つのキャラクタ(例えば、同形同サイズの、真っ赤な金魚と、白と赤の模様の金魚)が含まれる場合があってもよい。
また、状況に応じて、キャラクタが変化部材に沿って動作し始めるタイミング(上記実施形態の場合にはルート2の入口付近に金魚が出現するタイミング)を異ならせてもよい。例えば、上記所定の信頼度に応じて、キャラクタが変化部材に沿って動作し始めるタイミングを異ならせてもよい。キャラクタが変化部材に沿って動作し終えるタイミング(上記実施形態の場合には通常領域9bの方向へと向き変える位置に金魚が到着するタイミング)についても同様である。
また、状況に応じて、キャラクタが変化部材に沿って動作する速さ(上記実施形態の場合にはルート2の入口付近に金魚が出現するタイミング)を異ならせてもよい。例えば、上記所定の信頼度に応じて、キャラクタが変化部材に沿って動作する速さを異ならせてもよい。
また、上記説明では、流下方向に変化を与える変化部材として、遊技釘19、遊技釘119、風車を例示したが、これに限定されない。即ち、遊技媒体の流下方向に変化を与えるものであれば、プラスチック製等の板、プラスチック製等の突起物等であってもよい。例えば、遊技領域7の中央部に設けた飾り部材47も流下方向に変化を与える変化部材に該当し得る。つまり、パチンコ遊技機1では、図20や図28などの各図に示したように、背景演出パターン「HEP1」や背景演出パターン「HEP5」によって指定される背景演出として、金魚97aが飾り部材47に沿って(通常領域9aをまわって)を泳ぐ表示を実行可能である。つまり、キャラクタが変化部材に沿って動作する当該変化部材は、遊技釘119に限定されない(遊技釘119以外の変化部材の一例として飾り部材47を示したが、他の変化部材であってもよい)。
なお、上記実施形態では、キャラクタを金魚(金魚97a、金魚97b)としているが、キャラクタは金魚に限定されない。例えば、キャラクタは、人間を含む他の動植物(例えば、会話可能な擬人化された動植物を含む)、霊獣、未確認生物であってもよい。また、キャラクタは、生物以外の物(例えば、結晶、雪、涙粒、木の葉、球、ペン、時計、拳、秤、剣、スロットマシンやパチンコ機のドラム、宝箱、花火、ロボット、船、ロケット、富士山、星、タイトル、トレードマークなど)であってもよいし、当該生物以外の物が擬人化されたものであってもよい。また、キャラクタは、物以外(例えば、数量、順番、権利、時間、季節、愛、勇気、運気、気力、期待感、波、日差し、影、暗闇、音符、霊、パワー(AURA等も含む)等)を表現(可視化)したものであってもよい。
また、上記実施形態による遊技機において、前記遊技盤には、遊技媒体の進入が制限される制限領域(例えば、遊技釘19によって囲まれた制限領域19a等)が設けられ、前記表示手段は、所定条件の成立にもとづいて前記遊技盤における制限領域に対応した表示領域において、所定の表示を実行可能である。例えば、パチンコ遊技機1では、スーパーリーチ演出が実行されるときに、制限領域19aに対応した表示領域において、小図柄38eの表示を実行可能である(図22(b)参照)。また、大当り遊技状態において、制限領域19aに対応した表示領域において、右打ち表示38fを実行可能である(図28(f)参照)。また、大当り遊技状態において、制限領域19aに対応した表示領域において、大当り図柄表示38gや獲得出玉表示38hを実行可能である(図28(b)参照)。
このような構成によれば、遊技媒体の進入によって所定の表示が妨げられることを抑制することができる。
例えば図22(b)に示すように、演出図柄を縮小した態様の小図柄38eが、透光性を有した透明遊技盤6の一部である制限領域19aを通して視認可能に表示されるので、遊技球の通過によって小図柄38eの表示が妨げられることを抑制できる。また、例えば図22に示すように、第4図柄表示領域38a、38bが、制限領域19aを通して視認可能に表示されるので、遊技球の通過によって第4図柄表示領域38a、38bの表示が妨げられることを抑制できる。また、例えば図22に示すように、第1保留記憶表示領域38c、第2保留記憶表示領域38dが、制限領域19aを通して視認可能に表示されるので、遊技球の通過によって第1保留記憶表示領域38c、第2保留記憶表示領域38dの表示が妨げられることを抑制できる。また、例えば図28に示すように、右打ち表示38fや大当り図柄表示38gや獲得出玉表示38hが、制限領域19aを通して視認可能に表示されるので、遊技球の通過によってこれらの表示が妨げられることを抑制できる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560側から演出制御用マイクロコンピュータ100側へ客待ちデモ指定コマンドが送信されことにより、演出表示装置9において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)が実行されるようにしてもよい。このようなデモ画面表示が実行される場合には、通常領域9aをデモ表示用の演出に切替えるとともに、制限領域19a内の各種表示(例えば、図1等に示した第4図柄表示領域38a、38bにおける表示、第1保留記憶表示領域38cにおける表示、第2保留記憶表示領域38dにおける表示、図29に示した小図柄38eの表示等)のうち、いずれか1つを消去する様にしてもよいし、複数消去するようにしてもよいし、全てを消去するようにしてもよい。換言すれば、デモ画面表示を実行しないという条件が成立したことにもとづいて、制限領域19a内の各種表示のうち、いずれか1つ以上を実行するようにしてもよい。
また、上記実施形態による遊技機は、未だ開始していない可変表示を保留記憶として記憶する保留記憶手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側の第1保留記憶バッファ、第2保留記憶バッファや、演出制御用マイクロコンピュータ100側においてRAM103に形成された第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ等)と、前記保留記憶手段が記憶する保留記憶にもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、確変状態、高ベース状態、時短状態等)となる可能性を報知する報知演出を実行する報知演出実行手段(例えば、保留表示の表示色を変化させる保留表示色制御処理等)とを備え、キャラクタは、前記報知演出実行手段によって報知演出が実行されることを示唆するものである。例えば、金魚97bが保留表示をつつくと保留表示の表示色が変化する(図34参照)。
なお、図6に示したように、変動パターン種別は、大当りとなるかはずれとなるか(即ち、大当り遊技状態となる可能性)や、通常大当りとなるか確変大当りとなるか(即ち、確変状態、高ベース状態、時短状態となる可能性)に応じて判定される。また、図32に示したように、保留表示の最終表示色は、変動パターン種別に基づいて決定され、さらに当該決定結果に基づいて保留変化の有無が決定される(図32では保留変化有の場合には保留変化フラグがセットされる)。つまり、保留表示を変化させる演出は、有利状態(大当り遊技状態、確変状態、高ベース状態、時短状態)となる可能性を報知する報知演出の1つである。また、図33に示したように、保留変化の有りの場合には、抽選によって金魚97bが保留表示をつつくと保留表示の表示色が変化する保留変化時背景演出が実行される。つまり、金魚97bが保留表示をつつく動作は、上記報知演出が実行されることを示唆するものである。
このような構成によれば、演出効果を向上させることができる。例えば、キャラクタが変化部材に沿って動作し、報知演出が実行されることを示唆する態様(例えば、図34に示したように、金魚97bがルート2を泳いだ後に保留表示をつついて表示色を変化させる演出を実行する態様)であれば、キャラクタが報知演出の実行を示唆することによる演出効果に加えて、当該示唆演出が変化部材と重ならないことによる演出効果も得ることができる。
なお、上記実施形態では、変化部材(遊技釘119)に沿って動作するキャラクタ(金魚97b)が、報知演出の実行を示唆する場合と示唆しない場合とがあるものの(図21、図34参照)、変化部材に沿って動作するキャラクタと、報知演出の実行を示唆するキャラクタは同一(金魚97b)である。一方、変化部材に沿って動作するキャラクタと、報知演出の実行を示唆するキャラクタとを異ならせてもよい。例えば、変化部材に沿って動作し得る第1キャラクタ(例えば金魚97b)は報知演出の実行を示唆することはなく、変化部材に沿って動作しない第2キャラクタ(例えばトンボ)が報知演出の実行を示唆(例えば、保留表示にとまる演出)してもよい。これによっても、上述の夫々の演出効果を得ることができる。
また、上述したように、上記実施形態による遊技機において、前記変化部材に沿って動作するキャラクタ(例えば、金魚97b等)は、前記表示手段によって所定演出が実行されることを示唆するものである。例えば、変化部材(遊技釘119)に沿って動作するキャラクタ(金魚97b)は、図21に示したように、擬似連変動が実行されることを示唆する演出である。また、変化部材(遊技釘119)に沿って動作するキャラクタ(金魚97b)は、スーパーリーチの演出や、滑り演出が実行されることを示唆するものである。
このような構成によれば、演出効果を向上させることができる。なお、上記実施形態では、図17(C)に示したように、擬似連変動が行わる場合に比べ実行割合が低いが、擬似連変動が行われない場合にも、金魚97bが遊技釘119に沿ったルート2を泳ぐ表示を実行可能としているが、擬似連変動が行われない場合にはルート2を泳がないようにしてもよい(擬似連変動有りの確定演出としてもよい)。
また、上記実施形態による遊技機において、キャラクタ(例えば、金魚97b等)は、前記表示手段による複数回の可変表示(変動)に亘って表示されるものである。
このような構成によれば、演出効果を向上させることができる。なお、上記実施形態では、背景演出パターン「HEP1」によって指定される常時背景演出が、大当り遊技状態以外の状態において常時実行される(図16、図17(A)参照)。つまり、複数回の可変表示は、2以上の保留記憶に基づく複数の変動に亘る場合も、1の保留記憶に基づく擬似連変動も含まれる。
以上、本発明の実施形態等について説明したが、装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、表示動作を含めた各種の演出動作などについても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
例えば、上記実施形態では、透明遊技盤6は、全面に亘り透光性を有していたが、全面が透光性を有しているものではなく、少なくとも、制限部材である遊技釘19で囲まれた制限領域19a内と、変化部材である遊技釘119に沿った領域(ルート2)とが透光性を有しているものとしてもよい。また、遊技盤が光を透過しない非透過のベニヤ材などで形成されるものであっても、制限領域19a内等に穴を開けて、遊技盤の裏側の各種表示が見えるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、透明遊技盤6は、透光性を有する透明な樹脂から形成されている場合を示したが、透明とは、無色透明だけではなく、有色透明のものでもよい。例えば、赤みがかかった透明等でもよいし、半透明のものでもよい。
また、上記実施形態では、制限領域19aは、遊技釘19で囲まれた遊技球の進入が制限される領域であったが、遊技球がまれに進入するワープ通路45が制限領域として機能するものや、遊技球がまれに前面を通過する球止め板46が制限領域として機能するものでもよい。ワープ通路45や球止め板46では、遊技球が進入する(前面を通過する)ことがほとんどないので、これら部材の裏側の位置で演出表示装置9により、遊技に関する表示を実行することで、遊技球により遊技に関する表示が視認し難くなる状態を抑制することができる。このような表示が実行される場合には、遊技盤自体は透光性を有するものでなくてもよい。
また、上記実施形態では、障害部材としての遊技釘19で囲まれた領域が制限領域19aとなっていたが、遊技球の進入が制限される領域は、別の障害部材で形成されてもよい。例えば、遊技釘19の代わりに透明遊技盤6と一体成型される樹脂が遊技釘19と同様の役割を果たす場合に、その樹脂で囲まれた領域に遊技球が進入しづらいようにしてもよい。また、障害部材としては、遊技盤面上に配置される役物、遊技球の通過通路、飾り部材、入賞口、風車等など遊技盤面上に配置される種々のものが考えられる。
また、上記実施形態では、制限領域19a内において、第4図柄表示領域38a、第4図柄表示領域38b、第1保留記憶表示領域38c、第2保留記憶表示領域38d、小図柄38e、右打ち表示38f、大当り図柄表示38g、獲得出玉表示38hが表示される場合を示したが、これらとは別の表示が実行されるようにしてもよい。例えば、遊技者の選択によって自身の過去の遊技履歴を反映させた遊技モードで遊技を行なうことが可能とされている遊技機がある。このような遊技機で実行される遊技モードは、“携帯連動モード”と称され、遊技を行なうためには、携帯端末等を用いて管理サーバに接続し、予め遊技者自身のID等の発行を受け、遊技者は、遊技を開始する際にID入力等の所定操作をパチンコ遊技機1において行なうことによって、遊技モードを携帯連動モードとすることができる。このような携帯連動モードにおいては、遊技の進行状況に応じた様々なミッションクリア条件を満たした場合(例えば、大当り回数が所定回数に達した場合など)に、現在の遊技のレベル表示等が行なわれる。これら、携帯連動に関連した表示を、制限領域19a内で表示するようにしてもよい。具体的に携帯連動に関連した表示とは、現在の遊技のレベルの他に、現在挑戦中にミッションの表示、達成したミッションの表示、キャラクタの表示など遊技状況に応じて変化する表示のことである。また、制限領域19aは、図1に示された領域に比べ広く取ることも可能であり、このように制限領域19aが広い場合には、遊技履歴に関する情報や遊技の説明に関する情報等を制限領域19a内で表示するようにしてもよい。さらに、上述したこれらの表示は、いずれか1つを表示するものでもよく、任意の組合せで表示するようにしてもよい。また、リーチ演出の信頼度を示した情報(例えば、5段階で表示される星マーク)を制限領域19a内において表示してもよい。星マークの表示を制限領域19a内において実行することにより、星マークの表示が遊技球により見え難くなることを防ぐことが可能となる。
また、上記実施形態では、制限領域19a内でのみ各種遊技に関する表示が実行されていたが、遊技球が進入しづらい制限領域19aと制限領域19a外の領域をまたいで遊技に関する表示が実行されるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、制限領域19a内で表示される遊技に関する表示は、パチンコ遊技機1を真正面から見た場合に視認可能となっていたが、真正面の位置ではなく、透明遊技盤6に近づいて角度を付けたときに見えるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、スーパーリーチの変動パターンが受信されていることに基づいて、制限領域19aで小図柄38eが表示される場合を示した。しかしながら、他のリーチと共に小図柄38eを表示すようにしてもよい。また、スーパーリーチの中でも大当りに制御される期待度に応じて、演出表示装置9で表示される演出の大きさが変わるようにしてもよい。このような場合には、スーパーリーチの中でも大当り期待度が高いスーパーリーチ演出(例えば、スーパーリーチB)が実行される場合に演出が大きくなり、そのときに、制限領域19a内で小図柄38eの表示が実行されるようにしてもよい。
また、第4図柄は、制限領域19a内の同じ位置で表示される場合を示したが、非リーチはずれやノーマルリーチのときには、別の位置で表示され(または表示されないようにしてもよい)、スーパーリーチの演出が実行される場合にのみ、制限領域19a内で表示されるようにしてもよい。このようにすることで、普段の変動では変動時間が短いため特に意識して第4図柄を確認しない場合は表示せず、変動時間が長く、第1特別図柄、第2特別図柄のいずれの変動においてリーチが実行されているか確認したいスーパーリーチの演出の場合には、第4図柄を確認することができる。
また、上記実施形態では、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられ、それぞれの保留表示に対応した第1保留記憶表示領域38c、第2保留記憶表示領域38dが制限領域19a内に設けられていた。しかしながら、通常領域9aでは、常に保留表示が行なわれないようにしてもよい。また、スーパーリーチ演出以外の変動では、制限領域19a内で保留記憶領域を表示せず、通常領域9aのみで保留記憶数を表示させ、スーパーリーチの演出が実行された場合にのみ、制限領域19a内で保留表示を行なうようにしてもよい。
また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示領域)が設けられるようにしてもよい。合計数を表示する合算保留記憶表示領域が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
また、上記実施形態では、スーパーリーチの演出が実行された場合に、第1保留記憶表示部18cと第2保留記憶表示部18dとの両方が消去される場合を示したが、キャラクタ94といずれかの保留表示部のみが重なる場合には、いずれか一方の保留表示部のみを消去するようにしてもよい。また、保留表示が通常領域9aで改めて表示される際には、消去した一方の保留表示のみを表示するようにすればよい。
また、上記実施形態では、スーパーリーチの演出が実行されるタイミングにおいて、演出図柄を縮小した態様の小図柄38eが制限領域19a内に移動し、第1保留記憶表示部18cと第2保留記憶表示部18dとが消去される場合を示した。このような場合に、小図柄38eが通常領域9aに戻るタイミング、または、第1保留記憶表示部18cと第2保留記憶表示部18dとが表示されるタイミングは、スーパーリーチ演出の変動が実行される際中でもよいし、スーパーリーチ演出の終了後のタイミングでもよいし、変動の終了するタイミングでもよいし、次回の変動が開始されるタイミングでもよい。また、次回の変動も続いてスーパーリーチの変動である場合には、通常領域9aへとこれらの表示を戻さない制御を行なうようにしてもよい。
また、制限領域19aにおいて遊技者が動作を行なった場合(例えば、制限領域19aの位置のガラスを遊技者がタッチした場合)、当該動作を検知する検出手段(例えばタッチセンサ等)を備え、遊技者による動作毎に(タッチされる毎に)、制限領域19aにおいて表示される内容が順次切り替わるようにしてもよい。これにより、より多くの種類の内容が表示可能になる。
また、上記実施形態では、制限領域は1箇所であったが(制限領域19a)、遊技領域内に2以上の制限領域を設けるようにしてもよい。これにより、より多くの種類の内容が表示可能になる。
また、擬似連の各変動の夫々において金魚97bを表示させる態様としてもよい。擬似連の各変動において金魚97bを表示させる態様とするときには、擬似連の各変動において金魚97bの表示態様(表示無し、ルート1に表示、ルート2に表示)を決定してもよいし、擬似連の各変動における金魚97bの表示態様(表示無し、ルート1に表示、ルート2に表示)を一括して決定してもよい。また、擬似連の各変動の全てにおいて表示無し、表示有りを一括して決定しておき、表示有りと決定した場合に各変動において夫々の表示態様(ルート1に表示、ルート2に表示)を決定してもよい。
なお、ルート1(金魚97bの移動経路上)には遊技釘が設けられていてもよい。ルート1に遊技釘が設けられていても、ルート2には遊技釘が設けられていないため(なおルート2の下側には遊技釘119が設けられている)、期待度の高いものを遊技者が見落として演出効果が低下してしまうのを防止できる。
また、金魚97bは常にルート2を通るものとし、ルート2を通過後の金魚97bの移動方向によって、スーパーリーチへの発展の期待度や、大当りの期待度を異ならせてもよい。
また、現在、スーパーリーチの演出が実行されているか否かは、スーパーリーチ実行中である旨を示すフラグによって判断してもよい。なお、当該フラグは、プロセスタイマのタイマ値等に基づいてセット/リセットされるものであってもよいし、プロセスデータ内に格納されているものであってもよい。
また、上記実施形態では、大当り遊技状態において、遊技領域7の右側を狙って遊技球を発射するが(右打ちを行なうが)、大当り遊技状態において、遊技領域7の左側を狙って遊技球を発射するものであってもよい。
また、上記実施形態では、第1特別図柄表示器8aの変動表示よりも第2特別図柄表示器8bの変動表示を優先して実行させる例(即ち、第1保留記憶に係る保留データよりも第2保留記憶に係る保留データの方を優先して消化させる例)を説明した。しかしながら、入賞順に(入賞がはやいものから順番に)、保留データを消化させるようにしてもよい。また、振り分け装置を設け、第1始動入賞口および第2始動入賞口に交互に入賞させて入賞順に保留データを消化させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行なうようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行なう様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば、次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。また、このように2つのコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する構成においては、1つ目のコマンドを送信した後の2つ目のコマンドにおいて、入賞時演出処理による表示結果の判定結果、および、変動パターン種別のような先読み判定情報を送信し、その2つ目のコマンドを受信したことに基づいて、当該始動入賞に起因する変動表示開始前の段階から、複数回の変動表示に亘り連続して予告報知する先読み予告の演出を実行するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R、27L等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35等、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記実施形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。このような構成の場合には、上記実施形態で演出制御用マイクロコンピュータ100が行なっていた各種決定については、同様に演出制御用マイクロコンピュータ100が行なうようにしてもよく、または、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、または、音/ランプ基板に搭載したマイクロコンピュータ等の制御手段が行なうようにしてもよい。
また、上記実施形態では、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。また、遊技機は、発射装置および玉払出装置を備えた遊技枠に遊技球が打ち込まれる遊技領域を形成する遊技盤を取付けた構成としたが、これに限らず、発射装置は玉払出装置などの基本的な機能を共通化し、遊技の特長的構成である遊技盤のみを流通させるようにしてもよい。この場合、遊技の特長的構成であるところの遊技盤を遊技機と称する。
また、上記実施形態では、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。上記実施形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、上記実施形態では、大当り種別として、15ラウンドの通常大当りと15ラウンドの確変大当りとを設けた例を示した。しかし、これに限らず、例えば、15ラウンドの大当り、10ラウンドの大当り、5ラウンドの大当り、および、2ラウンドの大当りを設ける場合のように、3種類以上のラウンド数の大当り種別を設けてもよい。その場合には、例えば、大当りの種別を、賞球が得られやすい大当り種別グループ(例えば、15ラウンドの大当り、10ラウンドの大当り)と、賞球が得られにくい大当り種別グループ(例えば、5ラウンドの大当り、2ラウンドの大当り)とに分類し、第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも、賞球が得られやすい大当り種別グループの大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。
また、上記実施形態では、変動表示の表示結果を確変大当りとすることが決定されたときの表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置20における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、「割合(比率、確率)」として、0%を越える所定の値を具体例に挙げて説明した。しかしながら、「割合(比率、確率)」としては、0%であってもよい。例えば、所定の遊技期間における所定の遊技状態1の発生割合と他の遊技状態2との発生割合とを比較して、「一方の発生割合が他方の発生割合よりも高い」とした場合には、一方の遊技状態の発生割合が0%の場合も含んでいる。
また、上記実施形態では、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて大当り種別が決定され、確変大当りに決定された場合には大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことに基づいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機であってもよい。
また、上記実施形態では、大当り種別として、通常大当りを設けた例を示した。しかし、これに限らず、例えば、確変大りのみ(例えば、4ラウンドの確変大当り、15ラウンドの確変大当り等)を設けてもよい。その場合には、例えば、次回の大当りが発生せずに特別図柄の変動回数が所定回数(例えば、100回)に達した後に、確変状態から通常状態に遷移するようにすればよい。
また、上記実施形態では、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が表示されたことに基づいて大当り遊技状態に制御するようにしているが、大当り遊技状態に制御する態様はこれに限定されない。例えば、第2始動入賞口の近傍に、または、第2始動入賞口の内部に、特定領域を設け、該特定領域に遊技球が進入(通過)したことに基づいて大当り遊技状態に制御するようにいてもよい。
なお、可変表示される図柄(識別情報)と導出表示される図柄(識別情報)とが必ずしも同じである必要はない。例えば、可変表示される図柄とは異なる図柄を導出表示してもよい。また例えば、導出表示されない図柄を可変表示してもよい。一例として、上記実施形態では、図5(B)(C)に示すように、特別図柄として、「0」〜「9」を可変表示し、「0」〜「9」のいずれかが導出表示されるが、「0」〜「9」を可変表示し、可変表示する「0」〜「9」とは異なる「F」を導出表示してもよいし、導出表示されない「L」や「P」を可変表示してもよい。演出図柄等についても同様である。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。なお、上記実施形態では、第4図柄が該当するが、特別図柄等他の図柄についても同様である。1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行する態様において、当該1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、乱数値の判定処理を主基板31と演出制御基板80の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板80は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板31において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板80は、乱数値(ランダムR、ランダム1)を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行するとともに、乱数値(ランダム2)に基づき主基板31で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。これによれば、演出制御基板80は、自ら判定した判定結果と主基板31で判定された判定結果に基づき先読み予告の演出(保留表示に係る演出も含む)等を実行することができる。
また、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示したが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機、スロットマシン等のその他の遊技機など、どのような遊技機であってもよい。例えば、上述のしたようなパチンコ遊技機の一部または全部を画面上にて表現するパチンコ遊技機以外の遊技機にも適用可能である。
なお、上記開示内容は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。