JP6519106B2 - レーザの焦点ずれ検査方法および補正方法 - Google Patents

レーザの焦点ずれ検査方法および補正方法 Download PDF

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Description

本発明は、レーザの焦点ずれ検査方法に関し、さらに詳しくは、熱影響による焦点ずれを検出し、それに基づいて焦点位置を補正する方法に関する。
安定した品質のレーザ溶接やレーザ加工を行うためには、レーザの焦点距離や焦点径、スポット径が厳密に管理されなければならないが、種々の原因により焦点距離の変化すなわち焦点ずれが発生することが知られている。
例えば、レーザ加工ヘッドには光学レンズが使用されており、レーザ光がレンズを通過する際に一部が吸収されることで屈折率が変化して温度分布が生じる「熱レンズ効果」により焦点距離が短くなる。また、レンズを保護する目的で焦点レンズと加工対象物の間に設けられる保護ガラスは、それ自体は熱の影響を受けないが、保護ガラスに付着したヒュームなどが加熱されることで前記同様の原理で焦点ずれが発生する。レンズの屈折率分布はレンズの材質などによって所定の時定数で定常値へ収束するため、熱レンズ効果は飽和していくが、保護ガラスの汚れは加工状態により変化するため、これを含めた熱レンズ効果は所定の数値に飽和することはない。焦点ずれが発生すると加工対象物上での加工スポット径が変化し、加工のバラツキや加工不良が発生する問題がある。
加工不良は、目視や画像処理による検査で確認することが出来るが、レーザ加工中においても、加工ヘッドに組み込んだカメラで加工状態を観察することで、ある程度は検出可能である。しかし、加工不良は焦点ずれのみを要因として発生するのではなく、加工物の状態変化や加工治具上での位置決め状態など、様々な要因により発生する。したがって、上記検査方法では焦点ずれの有無や程度を判別することは不可能である。
特許文献1〜4は、加工ヘッド内の加工レンズと被加工物との間に設置した温度センサによりレーザ光やレンズの温度変化を測定し、測定結果に基づき加工レンズの位置を調整することを開示している。また、特許文献5では、加工ヘッドに組み込まれたカメラと撮像光学系を利用して撮像のズレを検出し、それに基づいてレーザ光学系を補正することを開示している。しかし、これらは何れも専用のレーザ加工ヘッドを必要とし、既存のシステムでは利用できないうえ、システムの構築が非常に高価であり、加工内容に応じて最適な加工ヘッドを選択することは困難であるという問題があった。
特公平5−85276号公報 特許第2627205号公報 特開2000−94173号公報 特開2013−173176号公報 特表2012−533434号公報
本発明は、従来技術のこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、熱影響による焦点ずれを低コストで検出しかつ補正できるレーザの焦点ずれ検査方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るレーザの焦点ずれ検査方法は、小開口を有する測定基準面に対して、前記小開口をレーザ光軸が通過する所定位置に加工ヘッドを位置させ、定常状態の制御で前記測定基準面またはその前側もしくは後側に焦点を設定してレーザを照射し、前記測定基準面の前記小開口の周囲の少なくとも一部から放射される放射光のレベルを測定し、(i)放射光レベルが正常閾値以下の場合は検査を終了し、(ii)放射光レベルが正常閾値より大きい場合は、その測定値から焦点シフト量を求め、前記レーザの焦点位置を補正することを特徴とする。
小開口をレーザ光軸が通過するようにレーザを照射すると、レーザに焦点ずれを生じている場合、ずれの大きさに応じてレーザ照射径が大きくなり、小開口の周囲から放射される放射光のレベルも大きくなるので、この放射光レベルを測定することにより、焦点ずれを検出可能である。
したがって、上記方法によれば、小開口を有する測定基準面と放射光レベルの測定手段をレーザ加工設備に追加または併用するだけで熱レンズ効果や保護ガラスの汚れに起因する焦点ずれを正確に検出して補正できるので、常に同一の加工スポット径で加工でき、不良の発生を防止できる。しかも、専用の加工ヘッドを用いる必要がなく、既存のレーザ加工設備に対して低コストで導入できるとともに、加工内容に応じた加工ヘッドの選択にも対応できる。
本発明において、放射光レベルと焦点シフト量の相関データを予め取得しておき、前記相関データを参照して前記測定値に適合する焦点シフト量を指定し、前記レーザの焦点位置を補正することが好適である。これにより、加工工程の合間に1回の測定で補正量を取得でき、短時間で加工工程に復帰することができる。
本発明において、前記相関データは、焦点が前記測定基準面の前側もしくは後側に所定量ずれた測定位置にて取得されることが好適である。焦点付近(ビームウエスト)では本来レーザのスポット径変化が小さいうえ、スポット径自体も小さいのに対し、焦点から前後に離れた位置では、レーザは収束または拡散状態にあり、スポット径の変化が相対的に大きいので、焦点ずれを容易かつ高精度で検出できる。
本発明において、放射光レベルと焦点シフト量の相関データを予め取得しておく代わりに、前記放射光レベルの測定を少なくとも2回行い、それより放射光レベルの強度勾配を得て焦点シフト量を算出し、前記レーザの焦点位置を補正することもできる。この場合、予めデータを取得する準備工程が不要になる利点がある。
本発明において、前記小開口は、前記測定基準面を貫通する円孔またはスリット、または、前記測定基準面の一側から切欠されたU字状またはV字状の切欠からなることが好適である。円孔は全周囲から放射光が発せられるので、放射光レベル変化を高精度で検出でき、また、V字状の場合、対向する縁部の間隔が一様でないので、レーザ光軸の位置を変更することで、1つの測定基準面にて異なる複数のスポット径に対応できる利点がある。
以上述べたように、本発明に係るレーザの焦点ずれ検査方法によれば、熱レンズ効果や保護ガラスの汚れなどによる焦点ずれを低コストでかつ簡単な操作で精度よく検出し補正できる。
本発明に係るレーザの焦点ずれ検査方法の実施状況を示す斜視図である。 レーザ溶接を示す模式的な斜視図である。 (a)は焦点シフト量とスポット径の関係を示すグラフであり、(b)はビームウエスト下部が測定基準面付近にある場合、(c)はビームウエスト上部が測定基準面付近にある場合を示す概略斜視図である。 焦点が測定基準面の上方(手前側)にある場合および下方(後側)にある場合を示す概略側面図である。 本発明第1実施形態に係るレーザの焦点ずれ検査方法を示すフローチャートである。 (a)は本発明第2実施形態に係るレーザの焦点ずれ検査方法を示すフローチャート、(b)は放射光レベルと焦点シフト量の関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明に係るレーザの焦点ずれ検査方法の実施に際しては、図1に示すように、検査位置100に、小開口10を有する測定基準面11、および、測定基準面11のレーザ照射側となる上方に小開口10に対向して配置された放射光測定センサ12を準備する。
測定基準面11は、例えば金属やセラミックなどからなる測定用板の上面であり、図示例では小開口10として円孔が設けられ、図示しない治具などでレーザ溶接設備などのレーザ加工設備に固定配置されている。小開口10は、後述の理由により、レーザ光が最も絞られた焦点径より僅かに広い大きさの円孔であり、小開口10が他形状の場合にもこのような円孔を含む大きさに形成される。
放射光測定センサ12は、レーザ照射にともなう測定基準面11からの放射光14を測定可能なセンサ、例えば400〜1100nmの波長帯を検出可能なセンサが好適であるが、これに限定されるものではない。レーザ加工設備に放射光測定装置が付設されている場合には、それを利用することもできる。
検査時および検査に先立つデータ取得時において、レーザ加工ヘッド1は、その光軸5が小開口10の中心を通るように、測定基準面11に対して所定距離だけ離隔されて垂直に位置決めされる。図示例では、測定基準面11が水平に配置されているが、これに限定されるものではない。
上記検査位置100において、定常状態時に小開口10にレーザ光を照射した場合、レーザ光は全て小開口10を通過するため、測定基準面11における上方への反射は無く、放射光測定センサ12に検出される放射光は極めて低いレベルとなる。それに対し、熱レンズ効果等により焦点シフトが発生している場合には、小開口10の上方で焦点径に一旦集光した後に拡がった状態となり、小開口10より大きいスポット周辺部分の光は周囲の測定基準面11に当たり上方に反射するので、放射光測定センサ12に放射光14として測定され、それにより焦点シフトの発生を検出できる。
上記の放射光14のレベルは、焦点シフト量が大きくなればなるほど大きくなるので、放射光レベルを測定することによって、焦点シフト量を特定することができる。また、その状態からレーザ加工ヘッド1の焦点を調整して、放射光レベルが最小となるように補正すれば、直ちに焦点ずれの補正が可能となる。このように、焦点ずれの検出および補正にはいくつかの実施形態があり、以下、その代表的なものについて述べる。
(第1実施形態)
焦点ずれが生じている場合に、少しずつ焦点調整を実施して放射光レベルが最小となる状態を検知しようとすると、焦点調整、レーザ照射、放射光測定を何度か繰り返す必要があり、1回毎の補正量が小さければ測定回数は増え、大きければ最小状態を行き過ぎる恐れがある。そこで、放射光レベルと焦点シフト量の相関データを予め取得しておき、実際の検査時においては、この相関データを参照して、放射光レベルの測定値に適合する焦点シフト量を指定することで、1回の測定のみでレーザの焦点位置を補正可能となる。
放射光レベルと焦点シフト量の相関データの取得に際しては、レーザに焦点ずれを生じていない定常状態で、図1に示した検査位置100にて、小開口10をレーザ光軸5が通過するようにレーザ加工ヘッド1を測定基準面11の上方の所定位置に位置させ、測定基準面11の上方および下方に意図的に焦点位置を変化させてレーザ照射を行い、放射光測定センサ12により放射光14のレベルを測定し、焦点シフト量との相関データを関数またはルックアップテーブルとして準備しておく。
図3(a)は、焦点シフト量と測定基準面11でのスポット径の関係を示すグラフであり、y軸は焦点シフト量を示し、x軸はスポット径を示しており、y軸方向の原点は測定基準面11となっている。このため、y軸のプラス方向は、レンズ2が測定基準面11から離れる方向となる。上述のように取得した放射光レベルと焦点シフト量の相関データは、焦点シフト量とスポット径の関係とほぼ一致しており、放射光レベルはスポット径とともに大きくなることが実験で分かっている。
しかし、図3(a)における符号4a,4b間のビームウエスト40ではスポット径の変化は小さく、放射光レベルも変化しない。これに対して、焦点が測定基準面11の上方にある場合(図4、4c)および下方にある場合(図4、4d)には、スポット径および放射光レベルの変化が大きくなる。そこで、小開口10の大きさは、ビームウエスト40の両側(4a,4b)におけるスポット径を基準に設定し、放射光強度の差を検出し易い焦点位置(4c,4d)にて測定を行う。
上記のような事前準備を行った後、通常の加工中における焦点ずれ検査は、次のように実施される。例えば、図2に示すような加工物21,22(鋼板)の溶接工程(200)において、レーザ照射スポット24が適正な径にあれば、一定幅の溶接ビード23が形成されるが、溶接工程(200)を重ねるに従ってレンズ2が加熱され、熱レンズ効果により焦点ずれを生じるので、所定回数の溶接工程(200)の終了時点、または、加工開始から所定時間経過後における溶接工程(200)の終了時点で、図5に示されるような手順で焦点ずれ検査工程(100)を行う。
先ず、レーザ加工ヘッド1を、検査位置100に移動し、レーザ光軸5が小開口10を通過するように測定基準面11の上方の所定位置に位置させてレーザ照射を行い、放射光測定センサ12により放射光レベルを測定する。放射光レベルが正常閾値以下であれば、直ちに検査工程(100)を終了し、レーザ加工ヘッド1は、通常の溶接工程(200)に復帰する。
一方、放射光レベルが正常閾値よりも大きい場合には、焦点ずれが発生しているものと判断し、予め取得した放射光レベルと焦点シフト量の相関データを参照し、測定された放射光レベルから焦点シフト量を指定し、この焦点シフト量に基づいて焦点距離の補正値を算出する。この補正値の分だけレーザ加工ヘッド1と加工物21(または測定基準面11)間の距離が補正され、それをもって検査工程(100)を終了し、レーザ加工ヘッド1は、通常の溶接工程(200)に復帰する。
なお、図5に破線で示されるように、前記補正値の算出後、レーザ加工ヘッド1と測定基準面11の距離を補正して、再度、レーザ照射を行い、放射光測定センサ12により放射光レベルを測定し、放射光レベルが正常閾値以下であることを確認した後に検査工程(100)を終了し、レーザ加工ヘッド1を通常の溶接工程(200)に復帰させるようにすることもできる。
また、算出した補正値は加工システムにフィードバックされるが、焦点距離の補正は、可動式レーザ加工ヘッドの場合には、加工位置を変更したプログラムを予め準備しておき、算出した補正値に適したプログラムを選択するようにしても良い。一方、固定式レーザ加工ヘッドの場合には、加工物側の位置を調整するようにしても良いし、ヘッド自体でレーザ光の照射位置を変更できる場合には、その機能を利用することもできる。これらは全て自動制御により実施可能である。
(第2実施形態)
上記実施形態では焦点ずれ検査におけるレーザ加工ヘッド1の所定位置が測定基準面11を起点として設定される場合を示したが、既に述べた通り、ビームウエスト40ではスポット径の変化が小さい。しかも、自動車の鋼板溶接で使用する加工スポット径は、通常1mm以下と極めて細いため、1mm以下の穴径を管理し、放射光を適当な強度で測定して焦点ずれを検出することは、可能ではあるが、設備コスト面で不利である。そこで、定常状態の測定を焦点(ビームウエスト)ではなく、図4に符号4cで示すように、集光後に径が数mm以上に拡がった部分とすることで、基本的な放射光量を多くすることができ、かつ、その変化量も多くなるので、容易かつ低コストに焦点ずれ検出が可能となる。
すなわち、焦点位置から所定量(yc)ずれた位置に測定基準面11を設置し、換言すれば、測定基準面11の上方に所定量(yc)ずれた位置を焦点位置とするとともに、小開口10を、前記所定量(yc)をデフォーカス量とした場合のスポット径より小さい適当な大きさに作成しておき、その状態で、予め放射光レベルと焦点シフト量の相関データを取得し、検査時にも、測定基準面11の上方に所定量(yc)ずれた位置を焦点位置として、レーザ照射および放射光レベルの測定を行う。
例えば、図6(b)に示すように、測定面で4eとなる位置での放射光レベルにあるとき、測定基準面11の上方に所定量(yc)ずれた状態で取得された相関データを参照することで、測定面で4cとなる位置での放射光レベルを基準として、測定面に焦点を合わせるための焦点シフト量を認識することができる。その後は、前記同様に、焦点シフト量に基づいて焦点距離の補正値を算出して、レーザ加工ヘッド1と加工物21(または測定基準面11)間の距離を補正し、それをもって検査工程(100)を終了するか、または、再度レーザ照射および放射光レベル測定を行い、放射光レベルが正常閾値以下であることを確認した後に検査工程(100)を終了し、レーザ加工ヘッド1を通常の溶接工程(200)に復帰させる。なお、図3に示すように、集光の手前側(4d)でも径は大きくなるが、通常、焦点ずれは焦点距離が短くなる方向に生じるので、測定面で4cとなる位置の近傍で測定することが有利な場合が多い。
(第3実施形態)
上記各実施形態では、予め取得した放射光レベルと焦点シフト量の相関データを参照することで、1回のレーザ照射における放射光レベルの測定からそれに適合する焦点シフト量を指定して焦点位置を補正する場合について述べたが、相関データを準備せずに、直接放射光レベルを測定する場合にも、以下のように焦点シフト量を算出することで、測定回数を少なく抑えることができる。
先ず、前記同様に、レーザ加工ヘッド1を測定基準面11の上方に位置させた状態で、1回目のレーザ照射を行い、放射光レベルを測定する。次いで、焦点位置を所定ピッチだけ上方に移動して2回目のレーザ照射を行い、放射光レベルを測定し、1回目の放射光レベルと比較することにより、所定ピッチ当たりの放射光レベルの変化量、すなわち、放射光レベルの強度勾配が得られ、この強度勾配に基づいて、放射光レベルがゼロになる焦点位置を求め、それを基準として1回目のレーザ照射位置における焦点シフト量を算出できる。
この場合も、前記同様に、測定基準面11の上方に所定量(yc)ずれた位置を焦点位置(4c)とすることが好適である。また、上記の2回目のレーザ照射および放射光レベル測定の後、さらに、同ピッチ(または任意のピッチ)上方に焦点位置を移動して3回目のレーザ照射を行い、放射光レベルがゼロになる焦点位置を曲線的に近似して求め、それを基準として1回目のレーザ照射位置における焦点シフト量を算出することもできる。
また、1回目のレーザ照射後に焦点位置を下方に移動して2回目のレーザ照射を行うに際して、1回目のレーザ照射における放射光レベルが比較的小さい場合、すなわち焦点シフト量が比較的小さい場合には、2回目のレーザ照射の焦点位置の移動ピッチを相対的に小さくすることが考えられる。なぜならば、2回目の放射光レベルが1回目と同様に小さければ、焦点が測定面とほぼ一致していることが推測されるからである。逆に、1回目のレーザ照射における放射光レベルが比較的大きい場合は、焦点位置を下方に移動して2回目のレーザ照射を行うことも有効である。
上記各実施形態では小開口10が測定基準面11を貫通する円孔の場合を示したが、それ以外に、平行なスリットやV字状のスリット、測定基準面11の一側から切欠されたU字状またはV字状の切欠部やスリットであっても良い。V字状のスリットの場合、対向する縁部の間隔が位置に比例して変化するので、レーザ光軸の位置を変更することで、1つの測定基準面にて異なる複数のスポット径に対応できる。
また、測定基準面11に大きさの異なる複数の小開口(円孔、スリット、切欠部)を設け、異なる複数のスポット径に対応させることもできる。測定基準面11は平板状以外のブロック状等であっても良い。その場合、小開口は必ずしも貫通しなくても良いが、放射光が、開口内部からの反射光に影響されないようにする必要がある。
以上、本発明の実施の形態について述べたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能であることを付言する。
1 レーザ加工ヘッド
2 レンズ
3 保護ガラス
4 レーザ光
5 レーザ光軸
10 小開口(円孔)
11 測定基準面(測定用板)
12 放射光測定センサ
14 放射光
21,22 加工物
23 溶接ビード
24 レーザ照射スポット
40 ビームウエスト
100 検査位置(検査工程)
200 加工位置(溶接工程)

Claims (9)

  1. 小開口を有する測定基準面に対して、前記小開口をレーザ光軸が通過する所定位置に加工ヘッドを位置させ、定常状態の制御で前記測定基準面またはその前側もしくは後側に焦点を設定してレーザを照射し、前記測定基準面の前記小開口の周囲の少なくとも一部から放射される放射光のレベルを測定し、(i)放射光レベルが正常閾値以下の場合は検査を終了し、(ii)放射光レベルが正常閾値より大きい場合は、その測定値から焦点シフト量を求め、前記レーザの焦点位置を補正することを特徴とするレーザの焦点ずれ検査方法。
  2. 前記放射光レベルが正常閾値より大きい場合は、予め取得しておいた放射光レベルと焦点シフト量の相関データを参照して前記測定値に適合する焦点シフト量を指定し、前記レーザの焦点位置を補正することを特徴とする請求項1記載のレーザの焦点ずれ検査方法。
  3. 前記相関データは、焦点が前記測定基準面の前側もしくは後側に所定量ずれた測定位置にて取得されることを特徴とする請求項2記載のレーザの焦点ずれ検査方法。
  4. 前記放射光レベルが正常閾値より大きい場合は、焦点位置を所定ピッチ移動してさらに少なくとも1回の放射光レベルの測定を行い、それより放射光レベルの強度勾配を得て焦点シフト量を算出し、前記レーザの焦点位置を補正することを特徴とする請求項1記載のレーザの焦点ずれ検査方法。
  5. 前記小開口は、前記測定基準面を貫通する円孔またはスリット、または、前記測定基準面の一側から切欠されたU字状またはV字状の切欠からなることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項記載のレーザの焦点ずれ検査方法。
  6. 小開口を有する測定基準面に対して、前記小開口をレーザ光軸が通過する所定位置に加工ヘッドを位置させ、定常状態の制御で前記測定基準面またはその前側もしくは後側に焦点を設定してレーザを照射し、前記測定基準面の前記小開口の周囲の少なくとも一部から放射される放射光のレベルを測定し、予め取得しておいた放射光レベルと焦点シフト量の相関データを参照して、前記放射光レベルの測定値に適合する焦点シフト量を指定し、前記レーザの焦点位置を補正することを特徴とするレーザの焦点ずれ補正方法。
  7. 前記相関データは、焦点が前記測定基準面の前側もしくは後側に所定量ずれた測定位置にて取得されることを特徴とする請求項6記載のレーザの焦点ずれ補正方法。
  8. 小開口を有する測定基準面に対して、前記小開口をレーザ光軸が通過する所定位置に加工ヘッドを位置させ、定常状態の制御で前記測定基準面またはその前側もしくは後側に焦点を設定してレーザを照射し、前記測定基準面の前記小開口の周囲の少なくとも一部から放射される放射光のレベルを測定し、焦点位置を所定ピッチ移動してさらに少なくとも1回の放射光レベルの測定を行い、それより放射光レベルの強度勾配を得て焦点シフト量を算出し、前記レーザの焦点位置を補正することを特徴とするレーザの焦点ずれ補正方法。
  9. 前記小開口は、前記測定基準面を貫通する円孔またはスリット、または、前記測定基準面の一側から切欠されたU字状またはV字状の切欠からなることを特徴とする請求項6〜8の何れか一項記載のレーザの焦点ずれ補正方法。
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