JP6517660B2 - マスク基板及びマスク基板の製造方法 - Google Patents

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本発明の実施形態は、マスク基板及びマスク基板の製造方法に関する。
半導体装置(半導体集積回路装置)のパターンの微細化に対応するため、露光光としてEUV(Extreme Ultra-Violet)光を用いたEUVリソグラフィが提案されている。このEUVリソグラフィでは、一般的に反射型の露光マスクが用いられる。
反射型の露光マスクは、ガラス基板上に形成された多層反射膜及び多層反射膜上に形成されたEUV光吸収膜によって構成され、EUV光吸収膜をパターニングしている。また、多層反射膜をパターニングする方法や、多層反射膜とガラス基板との間に導電層を設ける方法も提案されている。
マスク基板(露光マスク、マスクブランク)においては、適正なパターン検査を行うことが可能なものが望まれている。
適正なパターン検査を行うことが可能なマスク基板及びマスク基板の製造方法を提供する。
実施形態に係るマスク基板は、基板と、前記基板上に設けられた中間層と、前記中間層上に設けられた反射膜と、前記反射膜上に設けられたキャップ層と、を備え、前記中間層は、前記キャップ層に含有される主要元素の原子量よりも小さい原子量を有する主要元素を含有する第1の層と、前記第1の層と前記基板との間に設けられ且つ前記第1の層の導電率よりも高い導電率を有する第2の層と、を含む。
第1の実施形態に係るマスク基板(露光マスク)の構成を模式的に示した断面図である。 第1の実施形態に係るマスク基板(露光マスク)におけるパターン領域及び周辺領域の構成を模式的に示した断面図である。 第1の実施形態に係るマスク基板(マスクブランク)の構成を模式的に示した断面図である。 第1の実施形態に係るマスク基板(露光マスク)の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。 第1の実施形態に係るマスク基板(露光マスク)の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。 第1の実施形態に係るマスク基板(露光マスク)の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。 第1の実施形態に係るマスク基板(露光マスク)の製造方法の一部を模式的に示した断面図である。 第1の実施形態に係り、各種材料の二次電子放出効率を示した図である。 第1の実施形態及び比較例の露光マスクの電子画像について、二次電子信号強度プロファイルを示した図である。 第1の実施形態及び比較例の露光マスクについて、二次電子放出効率を示した図である。 第2の実施形態に係るマスク基板(露光マスク)の構成を模式的に示した断面図である。 第2の実施形態に係るマスク基板(露光マスク)におけるパターン領域及び周辺領域の構成を模式的に示した断面図である。 第2の実施形態に係るマスク基板(マスクブランク)の構成を模式的に示した断面図である。 第2の実施形態に係り、各種材料の抵抗率を示した図である。 第2の実施形態に係り、入射電子ビーム電流に対する二次電子放出効率を示した図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。なお、以下の説明において、マスク基板には、露光マスク(パターニングを行った後のマスク基板)及びマスクブランク(パターニングを行う前のマスク基板)のいずれも含まれる。
(実施形態1)
図1は、第1の実施形態に係るマスク基板の構成を模式的に示した断面図である。図1のマスク基板は、露光マスクである。具体的には、図1のマスク基板は、EUV光を用いたEUVリソグラフィに用いられる反射型の露光マスクである。
図1に示した露光マスクは、ガラス基板(基板)10と、ガラス基板10上に設けられた中間層20と、中間層20上に設けられた多層反射膜(反射膜)30と、多層反射膜30上に設けられたキャップ層40とを備えている。
中間層20は、第1の層21と第2の層22とを含んでいる。第1の層21は、キャップ層40に含有される主要元素の原子量よりも小さい原子量を有する主要元素を含有している。本実施形態では、第1の層21は、ホウ素(B)及び炭素(C)を主要元素として含有している。具体的には、第1の層21は、炭化ホウ素層で形成されている。より具体的には、第1の層21は、B4 C層で形成されている。第2の層22は、第1の層21と基板10との間に設けられ且つ第1の層21の導電率よりも高い導電率を有している。本実施形態では、第2の層22は、導電層(例えば、金属層)で形成されている。具体的には、第2の層22は、主要元素としてルテニウム(Ru)を含有している。本実施形態では、第2の層22は、ルテニウム(Ru)層である。第1の層21の厚さは、第2の層22の厚さよりも薄い。例えば、第1の層21の厚さは、5nm以下である。
多層反射膜30は、複数のモリブデン(Mo)層と複数のシリコン(Si)層とが交互に積層された反射膜である。
キャップ層40は、導電層(例えば、金属層)で形成されている。具体的には、キャップ層40は、主要元素としてルテニウム(Ru)を含有している。本実施形態では、キャップ層40は、ルテニウム(Ru)層である。
なお、主要元素とは、層(第1の層21やキャップ層40等)の主要成分となる元素であり、微量の添加元素は含まれない。例えば、層(第1の層21やキャップ層40等)の構成材料に含有される元素の割合が10原子%以上の元素が主要元素である。本実施形態では、第1の層21の主要元素はホウ素及び炭素であり、キャップ層40の主要元素はルテニウムである。
図1に示すように、多層反射膜30及びキャップ層40はパターニングされており、多層反射膜30及びキャップ層40によって所望の回路パターンが形成されている。多層反射膜30及びキャップ層40が除去された部分では、中間層20の第1の層21が露出している。
図2は、図1に示した露光マスクにおけるパターン領域及び周辺領域(周辺領域は、周辺領域またはその他の領域も含む)の構成を模式的に示した断面図である。パターン領域とは、回路パターン(集積回路パターン)を形成するための領域である。図2に示すように、本実施形態の露光マスクでは、パターン領域及び周辺領域のいずれにおいても、多層反射膜30及びキャップ層40が除去されて中間層20の第1の層21が露出している部分が設けられている。
図3は、図1に示した露光マスクを製造するためのマスクブランクの構成を模式的に示した断面図である。マスクブランクは、パターニングを行う前のマスク基板であるため、多層反射膜30及びキャップ層40はパターニングされておらず、第1の層21及び第2の層22を含む中間層20は露出していない。なお、ガラス基板(基板)10、中間層20(第1の層21及び第2の層22)、多層反射膜(反射膜)30及びキャップ層40についてはすでに説明した通りである。
次に、本実施形態に係るマスク基板(露光マスク)の製造方法を説明する。図4〜図7は、本実施形態に係るマスク基板(露光マスク)の製造方法を模式的に示した断面図である。
まず、図4に示すように、ガラス基板10を用意し、ガラス基板10上に中間層20を形成する。すなわち、ガラス基板10上に中間層20の第2の層22を形成し、第2の層22上に第1の層21を形成する。続いて、中間層20上に多層反射膜30を形成し、多層反射膜30上にキャップ層40を形成する。続いて、キャップ層40上にハードマスク層50を形成する。このハードマスク層50には、キャップ層40及び多層反射膜30に対して選択的にエッチングを行うことが可能な無機膜を用いる。
次に、図5に示すように、ハードマスク層50上にレジストパターン60を形成する。レジストパターン60は、例えば、開口部60aを有している。開口部60aは、上面視において、所定の回路パターン及び周辺パターン等を有している。レジストパターン60には、例えば、化学増幅型のポジ型レジストが用いられる。開口部60aは、例えば、電子ビーム(EB)露光装置を用いてレジスト膜に描画を行った後、レジスト膜を現像することによって形成される。
次に、図6に示すように、レジストパターン60をマスクとして用いてハードマスク層50をパターニングしてハードマスクパターン50を形成する。すなわち、レジストパターン60がハードマスク層50に転写され、開口部50aを有するハードマスクパターン50が形成される。
次に、図7に示すように、ハードマスクパターン50をマスクとして用いて多層反射膜30をパターニングする。これにより、多層反射膜30に凹部30aが形成される。本実施形態では、凹部30aにおいて多層反射膜30が全て除去され、凹部30aの底面に中間層20が露出する。さらに、ハードマスクパターン50を除去することで、反射型の露光マスクが完成する。
上述したように、本実施形態では、中間層20の第1の層21は、キャップ層40に含有される主要元素の原子量よりも小さい原子量を有する主要元素を含有している。一般に、主要元素の原子量が小さいと(原子番号が小さいと)、密度(重量密度)が小さくなり、二次電子放出効率が低くなる傾向がある。本実施形態では、第1の層21は、キャップ層40よりも密度(重量密度)が小さく、電子の散乱断面積が小さいため、第1の層21は、キャップ層40よりも二次電子放出効率が低くなる。その結果、電子線を照射したときに、第1の層21の表面(中間層20の表面)から放出される二次電子の量は、キャップ層40の表面から放出される二次電子の量よりも少なくなる。したがって、電子線照射によって露光マスクの像を取得するときに、キャップ層40及び多層反射膜30が存在する部分と中間層20が露出した部分とのコントラストを高くすることができる。その結果、本実施形態の露光マスクを用いることにより、適正なパターン検査を行うことが可能となる。
特に、第1の層21に含有されている主要元素がホウ素(原子番号5)及び炭素(原子番号6)であり、キャップ層40に含有される主要元素がルテニウム(原子番号44)である場合には、ホウ素及び炭素の原子量がルテニウムの原子量より十分に小さいため、十分なコントラストを得ることが可能である。
図8は、各種材料(B4 C、Ru、CrN、TiN)の二次電子放出効率を示した図である。いずれの材料も、バルク(膜厚100nm)の二次電子放出効率を示している。図に示すように、炭化ホウ素(B4 C)の二次電子放出効率は、他の材料(Ru、CrN、TiN)の二次電子放出効率に比べて小さい。したがって、第1の層21として炭化ホウ素層を用いることで、高いコントラストを得ることが可能である。
また、本実施形態では、中間層20が第1の層21と第2の層22との積層構造であり、第1の層21とガラス基板10との間に第2の層22が設けられている。この第2の層22は、第1の層21よりも高い導電率を有している。そのため、第1の層21の導電率が低い場合でも、第2の層22によって確実に電荷を除去することができ、中間層20の帯電を抑制することができる。
図9は、本実施形態及び比較例の露光マスクの電子画像について、二次電子信号強度プロファイルを示した図である。具体的には、露光マスク上に形成されたラインアンドスペースパターン(L/Sパターン)の信号強度プロファイルを示している。ライン部は多層反射膜30及びキャップ層40が形成されている部分であり、スペース部は多層反射膜30及びキャップ層40が除去されている部分(中間層20が露出している部分)である。本実施形態の露光マスクでは、キャップ層40がルテニウム層で形成され、中間層20の第1の層21がB4 C層で、第2の層22がルテニウム層で形成されている。比較例の露光マスクでは、キャップ層40及び中間層20ともにルテニウム層で形成されている。図9に示すように、本実施形態の場合には、ライン部とスペース部とで大きな信号強度差が得られている。
以上のように、本実施形態によれば、電子線照射によって露光マスクの像を取得するときに、多層反射膜30及びキャップ層40が形成されている部分の二次電子放出効率と、多層反射膜30及びキャップ層40が除去されている部分(中間層20が露出している部分)の二次電子放出効率との差を大きくすることができ、且つ中間層20の帯電を抑制することができる。したがって、本実施形態によれば、露光マスクの検査感度を向上させることができ、適正なパターン検査を行うことが可能となる。
また、本実施形態では、中間層20の第1の層21が炭化ホウ素層(B4 C層)で形成されている。炭化ホウ素は、化学的に非常に安定であるため、多層反射膜30をエッチングする際のエッチングストップ層として非常に優れている。また、炭化ホウ素は、化学的に非常に安定であるため、自然酸化されにくく、十分な薄膜化が可能である。したがって、炭化ホウ素を用いることで、第1の層21の厚さを電子の侵入深さよりも小さくすることができる。そのため、EBIC(Electron Beam Induced Current)に基づく第1の層21の帯電量を非常に少なくすることができる。
なお、上述した実施形態では、中間層20の第2の層22をルテニウム(Ru)で形成したが、ルテニウム以外の金属を第2の層22として用いてもよい。例えば、モリブデン(Mo)等の、ルテニウムの原子量よりも小さい原子量を有する金属を第2の層22として用いてもよい。また、ルテニウムの原子量よりも小さい原子量を有する金属を含有する金属化合物を第2の層22として用いてもよい。特に、窒化クロム(CrN)或いは窒化チタン(TiN)等の金属窒化物を用いることが好ましい。これらの金属或いは金属化合物を第2の層22として用いた場合には、ルテニウムを第2の層22として用いた場合よりも、中間層20の二次電子放出効率をさらに低くすることが可能である。その結果、検査感度をさらに向上させることが可能となる。
図10は、本実施形態及び比較例の露光マスクについて、二次電子放出効率を示した図である。実施形態Aの露光マスクでは、中間層20の第1の層21がB4 C層で形成され、中間層20の第2の層22がルテニウム層で形成されている。実施形態Bの露光マスクでは、中間層20の第1の層21がB4 C層で形成され、中間層20の第2の層22がCrN層で形成されている。比較例の露光マスクでは、中間層20がルテニウム層のみで形成されている。図10に示すように、実施形態A及び実施形態Bの場合には、二次電子放出効率を低くすることができる。特に、第2の層22として、ルテニウムの原子量よりも小さい原子量を有するクロムの窒化物(CrN)を用いた場合には、二次電子放出効率をより低くすることができる。
また、上述した実施形態では、中間層20の第2の層22をルテニウムの単層膜で形成したが、中間層20の第2の層22を多層膜で形成してもよい。例えば、多層反射膜30の多層膜の構成と同じ構成を有する多層膜で第2の層22を形成するようにしてもよい。この場合には、マスクブランクを製造する際に、多層反射膜30の形成方法と同様の方法によって第2の層22を形成することが可能である。
また、上述した実施形態では、中間層20の第1の層21は、ホウ素(B)及び炭素(C)を主要元素として含有していたが、ホウ素及び炭素以外の元素を主要元素として含有していてもよい。例えば、第1の層21は、カルシウム(Ca)を主要元素として含有していてもよい。カルシウムの原子番号は20である。したがって、キャップ層40に含有される主要元素がルテニウム(原子番号44)である場合には、カルシウムの原子量がルテニウムの原子量よりも十分に小さいため、十分なコントラストを得ることが可能である。具体的には、第1の層21として、フッ化カルシウム(CaF2 )層やフッ素燐灰石(Ca5(PO4 3 F)を用いることが可能である。これらの材料は、原子量の小さいフッ素(原子番号9)も主要元素として含有しているため、高コントラスト化に対してより有効である。特に、フッ素燐灰石(Ca5(PO4 3 F)は、化学的にも機械的にも非常に安定であり、第1の層21の材料として効果的である。
また、本実施形態において、中間層20の第1の層21は、キャップ層40に含有される主要元素の原子量よりも小さい原子量を有する主要元素を含有していればよい。第1の層21が複数の主要元素を含有している場合には、第1の層21に含有されている少なくとも1つの主要元素が、キャップ層40に含有されている主要元素の原子量よりも小さい原子量を有していればよい。したがって、第1の層21に含有される主要元素の全てが、キャップ層40に含有される主要元素の原子量よりも小さい原子量を有していてもよいし、第1の層21に、キャップ層40に含有される主要元素の原子量よりも大きい原子量を有する主要元素が含有されていてもよい。
(実施形態2)
次に、第2の実施形態について説明する。なお、基本的な事項は第1の実施形態と同様であるため、第1の実施形態で説明した事項の説明は省略する。
図11は、第2の実施形態に係るマスク基板の構成を模式的に示した断面図である。図11のマスク基板は、露光マスクである。具体的には、図11のマスク基板は、EUV光を用いたEUVリソグラフィに用いられる反射型の露光マスクである。
図12は、図11に示した露光マスクにおけるパターン領域及び周辺領域の構成を模式的に示した断面図である。本実施形態の露光マスクも、第1の実施形態と同様に、パターン領域及び周辺領域のいずれにおいても、多層反射膜30及びキャップ層40が除去されて中間層20の第1の層21が露出している部分が設けられている。
図13は、図11に示した露光マスクを製造するためのマスクブランクの構成を模式的に示した断面図である。
なお、マスク基板(露光マスク)の基本的な製造方法は第1の実施形態と同様であるため、ここでは製造方法の説明は省略する。
本実施形態では、中間層20がホウ素(B)及び炭素(C)を主要元素として含有する第1の層21で形成されている。具体的には、第1の層21は、炭化ホウ素層で形成されている。より具体的には、第1の層21は、B4 C層で形成されている。中間層20以外の基本的な構成は、第1の実施形態の構成と同様である。
炭化ホウ素は、ある程度高い導電率を有している。したがって、第1の層(炭化ホウ素層)21の厚さをある程度大きくすれば、第2の層22を設けなくても、ある程度の導電性を確保することは可能である。そこで、本実施形態では、第2の層22を設けずに、第1の層21のみで中間層20を形成している。
上述したように、本実施形態では、中間層20がホウ素(B)及び炭素(C)を主要元素として含有する第1の層21で形成されている。ホウ素(原子番号5)及び炭素(原子番号6)の原子量は、キャップ層40の主要元素(例えば、ルテニウム(原子番号44))の原子量よりも十分に小さい。そのため、中間層20(第1の層21)の二次電子放出効率をキャップ層40の二次電子放出効率よりも十分に低くすることができる。したがって、電子線照射によって露光マスクの像を取得するときに、十分なコントラストを得ることができる。その結果、本実施形態の露光マスクを用いることにより、適正なパターン検査を行うことが可能となる。
また、ホウ素及び炭素を主要元素として含有する第1の層21は、ある程度高い導電率を有しているため、第2の層22を設けなくても、ある程度の導電性を確保することは可能である。したがって、第2の層22を設けなくても、第1の層21によって中間層20の帯電を抑制することが可能である。
以上のように、本実施形態においても、電子線照射によって露光マスクの像を取得するときに、多層反射膜30及びキャップ層40が形成されている部分の二次電子放出効率と、多層反射膜30及びキャップ層40が除去されている部分(中間層20が露出している部分)の二次電子放出効率との差を大きくすることができ、且つ中間層20の帯電を抑制することができる。したがって、本実施形態においても、露光マスクの検査感度を向上させることができ、適正なパターン検査を行うことが可能となる。
なお、第2の層22を設けずに第1の層21(ホウ素及び炭素を主要元素として含有する層)のみで中間層20を構成する場合には、第1の層21をできるだけ厚くすることが好ましい。
図14は、各種材料の抵抗率の測定結果を示した図である。単位は「オーム・cm」である。炭化ホウ素層(B4 C層)の厚さが100nmである場合には、ある程度低い抵抗率(ある程度高い導電率)が得られている。また、図14では、金属膜上に厚さ2.5nmの薄い炭化ホウ素層(B4 C層)を形成した場合の抵抗率も示している。この場合には、金属膜を通して電流が流れるため、抵抗率が非常に小さくなっている。
図15は、入射電子ビーム電流に対する二次電子放出効率を示した図である。厚さ100nmの炭化ホウ素層(B4 C層)の単層膜の場合、及び金属膜上に厚さ2.5nmの炭化ホウ素層(B4 C層)が形成された積層膜の場合には、入射電子ビーム電流を増加させても、二次電子放出効率はほとんど変化していない。一方、厚さ5nmの炭化ホウ素層(B4 C層)の単層膜の場合には、入射電子ビーム電流が増加するにしたがって二次電子放出効率が低下している。これは、B4 C層の厚さが5nm程度である場合には、高抵抗のB4 C層が電子ビームによって正に帯電し、発生した二次電子(負の電荷)がB4 C層に引き戻されるためである。
以上のことから、第2の層22を設けずに第1の層21(ホウ素及び炭素を主要元素として含有する層)のみで中間層20を構成する場合には、第1の層21の厚さをある程度厚くすることが好ましい(少なくとも5nmよりも厚くすることが好ましい)。
なお、本実施形態において、中間層20の第1の層21は、ホウ素(B)及び炭素(C)を主要元素として含有していればよく、ホウ素(B)及び炭素(C)以外の元素を含有していてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…ガラス基板
20…中間層 21…第1の層 22…第2の層
30…多層反射膜
40…キャップ層
50…ハードマスク層(ハードマスクパターン)
60…レジスト膜(レジストパターン)

Claims (7)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられた中間層と、
    前記中間層上に設けられた反射膜と、
    前記反射膜上に設けられたキャップ層と、
    を備え、
    前記中間層は、前記キャップ層に含有される主要元素の原子量よりも小さい原子量を有する主要元素を含有する第1の層と、前記第1の層と前記基板との間に設けられ且つ前記第1の層の導電率よりも高い導電率を有する第2の層と、を含み、
    前記第1の層は、主要元素としてホウ素(B)及び炭素(C)を含有し、
    前記第2の層は、主要元素としてルテニウム(Ru)を含有している
    ことを特徴とするマスク基板。
  2. 前記第1の層は、前記キャップ層の二次電子放出効率よりも低い二次電子放出効率を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のマスク基板。
  3. 前記第1の層は、前記キャップ層の密度よりも小さい密度を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のマスク基板。
  4. 前記キャップ層に含有される主要元素は、ルテニウム(Ru)である
    ことを特徴とする請求項1に記載のマスク基板。
  5. 前記反射膜及び前記キャップ層はパターニングされている
    ことを特徴とする請求項1に記載のマスク基板。
  6. 基板を用意することと、
    前記基板上に中間層を形成することと、
    前記中間層上に反射膜を形成することと、
    前記反射膜上にキャップ層を形成することと、
    を備え、
    前記中間層は、第1の層と前記第1の層と前記基板との間に設けられた第2の層とを含み、
    前記第1の層は、主要元素としてホウ素(B)及び炭素(C)を含有し、
    前記第2の層は、主要元素としてルテニウム(Ru)を含有している
    ことを特徴とするマスク基板の製造方法。
  7. 前記キャップ層上にハードマスク層を形成することと、
    前記ハードマスク層上にレジストパターンを形成することと、
    前記レジストパターンをマスクとして用いて前記ハードマスク層をパターニングしてハードマスクパターンを形成することと、
    前記ハードマスクパターンをマスクとして用いて前記反射膜をパターニングすることと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載のマスク基板の製造方法。
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