まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。尚、以下の説明にて、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(背面)側として説明する。尚、本実施例でパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、フローチャートの各ステップの説明にて、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。また、本実施例で『実行』と『実施』とは同義である。図1は、本実施例のパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1(以下、遊技機と略記する場合がある)は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技領域には、遊技球が打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。遊技盤2の遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄(飾り図柄ともいう)が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、第1特別図柄表示器4Aでの第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bでの第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて演出図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、演出表示装置5の「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aでの第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bでの第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示と第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示とを丸型の白色表示とする。尚、以下の説明では、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでの表示を保留表示と総称することがある。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する所定領域としての大入賞口を形成する。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、演出用LED9が設けられている。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。遊技領域下方の遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や貸し出しによって払い出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。上皿を形成する部材には、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの配置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1での遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの出力信号を入力可能とする機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、外部に各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び演出用LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、演出表示装置5の表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、演出用LED9などの点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ(音番号や音量レベル等)などに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。LED制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたLED出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、演出用LED9などの点灯/消灯駆動を行うLEDドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。図3は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。尚、図3に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じた値であればよい。主基板11では、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4等の各種乱数値の数値データが、カウント可能に制御される。尚、乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントできるものであればよく、乱数回路104にてカウントしない乱数値については、CPU103が、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することでカウントするようにすればよい。
図4は、本実施例の変動パターンを示している。本実施例では、図4に示すような複数の変動パターンが予め用意されている。具体的に、本実施例では、変動表示結果が「はずれ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンである大当り変動パターンや、演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合のリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図4に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図4に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図5は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。尚、ROM101には、大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照される大当り種別判定テーブルや、乱数値MR3に基づいて変動パターンを、前述した図4に示す変動パターンのいずれかに決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されている。図6(A)に示す設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。つまり、変動特図が第2特図である場合には、ラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割り当てがなく、第2特図の変動表示では「確変大当りB」が発生しないようにすることで、時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態中に、得られる賞球が少ない「確変大当りB」が頻発して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。尚、図6(A)に示す設定例は一例に過ぎず、図6(A)に示す以外の大当り種別を設けるようにしても良いし、それぞれの大当りの決定割合や決定の有無等は、適宜に設定すれば良い。
また、ROM101に記憶されている変動パターン判定テーブルとしては、「大当り」とすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。尚、本実施例では、はずれのときよりも大当りとなるときの方がリーチの変動パターンが決定されやすくなり、リーチが発生した場合の方が大当りなる可能性(信頼度や期待度)が高くなるとともに、同じリーチの変動パターンであっても、ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当りなる可能性(信頼度や期待度)が高く、同じスーパーリーチであってもスーパーリーチβの変動パターンの方が、確変大当りなる可能性(信頼度や期待度)が高くなるように、大当り用変動パターン判定テーブルとはずれ用変動パターン判定テーブルにおいて、各変動パターンに対応する判定値が設定されている。尚、はずれ用変動パターン判定テーブルは、合計保留記憶数や時短状態に対応した複数のテーブルを含んでおり、保留記憶数や時短状態に応じて、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)や、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)や、短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)を、合計保留記憶数や遊技状態(時短状態)に応じて決定することで、合計保留記憶数が多くなる程、短い変動パターンが実行され易い、つまり、単位時間当りの変動回数が高まることで、無駄な始動入賞の発生を防ぐことが可能であるとともに、時短制御中(時短状態中)では、時短制御が実行されていないときよりも、短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)が多く決定されて単位時間当りの変動回数が高まることで、次の大当りまでの期間を短縮でき、遊技者の連荘感を向上できるようになっている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5での表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種処理が実行される。例えば、これら演出動作を制御するための処理として、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信処理、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信処理なども行われる。
尚、演出制御基板12の側でも、主基板11と同様に、例えば、各種演出の実行、非実行や、演出の種別等を決定するための各種の乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。また、ROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のテーブルデータ、例えば、各種演出の実行、非実行や、演出の種別等を決定するための複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各変動パターンに対応する演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンのうち、特図変動時演出制御パターンは、各変動パターンに対応して、特別図柄の変動が開始されてから確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出等の様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時の状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図7のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図7に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行する(S13)。次に、乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、図8に示す特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄表示器20での表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bの可動翼片の傾動動作設定などを行う普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。その後、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信(出力)する(S17)。
図8は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理では、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。その後、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、乱数値MR1、MR2、MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部の空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部の空きエントリの最上位に格納する。S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。特別図柄通常処理では、保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、乱数値MR1を示す数値データに基づき、変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、変動表示結果に対応して確定特別図柄(大当り図柄やはずれ図柄のいずれか)が設定される。そして、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。そして、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。尚、特別図柄の変動経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態にてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。具体的には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「非確変大当り」または「確変大当りA」である場合には、「16回」に設定する。一方、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「5回」に設定する。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。尚、大当り終了処理では、遊技制御バッファ設定部に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、図9に示す演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理によりタイマ割込フラグをセットする。メイン処理で、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。演出制御用CPU120は、まず、コマンド解析処理を行う(S54)。コマンド解析処理では、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドが、どのコマンド(図3参照)であるのか解析する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。そして、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う。次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S56)、その後、S52に移行する。
図10は、演出制御メイン処理の演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uでの保留記憶表示を、保留記憶バッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79のうちのいずれかの処理を行う。各処理においては、以下のような処理を実行する。変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
図11は、図10に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S74)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、S271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S272)。尚、バッファ番号「1−1」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
また、S271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S273;N)、演出図柄変動開始処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S274)。尚、バッファ番号「2−1」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。S272またはS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(S275)。次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本実施例では、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3変動表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの演出図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
次いで、演出制御用CPU120は、図12に示す予告演出決定処理を実施して、当該変動表示において予告演出を実行するか否か及び予告演出の演出パターンを決定する(S277)。本実施例の予告演出決定処理において演出制御用CPU120は、先ず、変動表示結果と変動パターンとを特定する(S291)。変動表示結果は、変動開始時において主基板11から送信される変動表示結果(はずれ、確変大当りA、確変大当りB、非確変大当り)を指定するための変動表示結果指定コマンドを格納するための変動表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている変動表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。尚、本実施例では、予告演出の対象が、大当り(確変大当りA、確変大当りB、非確変大当り)、スーパーリーチ、ノーマルリーチであるので、具体的には、変動表示結果が大当り(確変大当りA、確変大当りB、非確変大当り)であるのか否かを変動表示結果指定コマンドにより特定し、変動パターンがスーパーリーチであるのか否か、ノーマルリーチであるのか否かを変動パターン指定コマンドにて特定すれば良い。
そして、S291において特定した変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(S292)。S291において特定した変動パターンがスーパーリーチの変動パターンでない場合、つまり、非リーチやノーマルリーチの変動パターンである場合は、予告演出を実行しないと判定して予告演出決定処理を終了し、S291において特定した変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合は、予告演出を実行すると判定し、予告演出判定用乱数を抽出するとともに、図13に示す予告演出パターン決定用テーブルを用いて予告演出の演出パターンを決定する(S293)。尚、本実施例では、予告演出判定用乱数は、1〜100の範囲の乱数とされていて1〜100の範囲のいずれかの値が抽出される。つまり、予告演出判定用乱数の判定値数の1〜100の範囲の100個とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら予告演出判定用乱数の範囲等は適宜に決定すれば良い。また、これら予告演出判定用乱数を生成するための予告演出判定用乱数カウンタがRAM122に設定されており、該予告演出判定用乱数カウンタが乱数更新処理にてタイマ割込毎に更新される。
予告演出パターン決定用テーブルは、図13に示すように、予告演出の演出パターンである「第1パターン」、「第2パターン」、「第3パターン」、「第4パターン」のそれぞれに対して、S291において特定した変動パターンがスーパーリーチ大当りの変動パターン(図4に示すPB1−2またはPB1−3)である場合とスーパーリーチはずれの変動パターン(図4に示すPA2−1またはPA2−2)である場合のそれぞれに異なる判定値が、図13に示す判定値数となるように割り当てられている。尚、図16(A)及び図16(B)に示すように、予告演出における第1演出パターンは、演出表示装置5においてプッシュボタン31Bの操作を受付けていることを示すボタン操作受付演出を実行し、該ボタン操作受付演出の実行中にプッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて、演出表示装置5にキャラクタAの画像5Aと変動表示結果が大当りとなる期待度が非リーチやノーマルリーチの変動パターンでの変動表示よりも高いことを吹き出しの画像5Fと該吹き出し内のセリフの画像5Sにおいて表示する結果演出を実行する演出パターンである。
また、図17(A)〜図17(E)に示すように、予告演出における第2演出パターンは、ボタン操作受付演出を実行し、該ボタン操作受付演出の実行中にプッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて、演出表示装置5にキャラクタAの画像5Aを結果演出での大きさに向けて漸次縮小表示していき、次いで吹き出しの画像5Fを結果演出での表示態様に向けて漸次更新表示していき、更にセリフの画像5Sを結果演出での表示態様に向けて漸次更新表示していく結果前演出を後述する第1態様にて実行し、最後に結果演出を実行する演出パターンである。また、図18(A)〜図18(H)に示すように、予告演出における第3演出パターンは、ボタン操作受付演出を実行し、該ボタン操作受付演出の実行中にプッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて、演出表示装置5にキャラクタAの画像5Aを結果演出での大きさに向けて漸次縮小表示していき、次いで吹き出しの画像5Fを結果演出での表示態様に向けて漸次更新表示していき、更にセリフの画像5Sを結果演出での表示態様に向けて漸次更新表示していく結果前演出を第2演出パターンとは異なる第2態様にて実行し、最後に結果演出を実行する演出パターンである。
尚、図15(A)に示すように、本実施例において結果前演出に用いられるデータとしては、予め1秒間に30枚の静止画像(フレーム)を表示するデータがROM121に記憶されている。これら1秒間に表示される静止画像には、順に1〜30までの番号が付されている。そして、結果前演出の第1態様とは、図15(B)に示すように、第2パターンに応じた予告演出用プロセスデータに基づいて、結果前演出に用いられる静止画像のうち、偶数番号が付されている静止画像のみを順に表示していく態様である。一方、結果前演出の第2態様とは、図15(C)に示すように、第3パターンの予告演出プロセスデータに基づいて、結果前演出に用いられる静止画像のうち、全ての静止画像を順に表示していく態様である。つまり、本実施例における第1態様の結果演出を通常の速度である第1速度にて演出を実行する態様であるとすると、第2態様の結果前演出とは、第1態様の結果前演出よりも2倍の時間、つまり、第1速度の半分の速度である第2速度にて画像(キャラクタ、吹き出し、セリフの各画像)を結果演出での表示態様に向けて漸次更新表示していく所謂スローモーションの演出である。
また、図19(A)〜図19(D)に示すように、予告演出における第4パターンは、ボタン操作受付演出を実行し、該ボタン操作受付演出の実行中にプッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて、結果前演出を第1態様にて実行するが結果演出を実行しない演出パターンである。つまり、第2態様にて結果前演出が実行される場合は、確実に結果演出が実行されて大当り期待度が高いことが示唆される一方で、第1態様にて結果前演出が実行されある場合は、結果演出が実行される場合、つまり、第2態様にて結果前演出が実行される場合に次いで大当り期待度が高いことが示唆される場合と、結果演出が実行されない場合、つまり、大当り期待度が低いことが示唆される場合とがあるので、結果前演出が第1態様と第2態様のどちらで実行されるかに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、S291において特定した変動パターンがスーパーリーチ大当りの変動パターンである場合については、「第1パターン」に対して20個の判定値が割り当てられ、「第2パターン」に対して30個の判定値が割り当てられ、「第3パターン」に対して40個のパターンが割り当てられ、「第4パターン」に対して10個のパターンが割り当てられている。また、S291において特定した変動パターンがスーパーリーチはずれの変動パターンである場合については、「第1パターン」に対して30個の判定値が割り当てられ、「第2パターン」に対して20個の判定値が割り当てられ、「第3パターン」に対して10個のパターンが割り当てられ、「第4パターン」に対して40個のパターンが割り当てられている。このように判定値が割り当てられていることにより、当該変動表示結果が大当りとなる場合(当該変動表示の変動パターンがスーパーリーチ大当りの変動パターンである場合)には、予告演出が第3パターン、第2パターン、第1パターン、第4パターンの順で実行されやすくなっており、当該変動表示結果がはずれとなる場合(当該変動表示の変動パターンがスーパーリーチはずれの変動パターンである場合)には、予告演出が第4パターン、第1パターン、第2パターン、第3パターンの順で実行されやすくなっている。つまり、本実施例では、第1パターン〜第4パターンのうち、予告演出が第3パターンで実行される場合が最も変動表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が高く、予告演出が第2パターンで実行される場合、第1パターンで実行される場合、第4パターンで実行される場合の順で変動表示結果が大当りとなる割合が低くなっていく(予告演出の演出パターン毎の大当り期待度:第3パターン>第2パターン>第1パターン>第4パターン)。更に、第2パターンと第3パターンに注目すると、第3パターンは、スローモーションであることによって結果前演出を第1態様よりも演出時間の長い第2態様にて実行する演出パターンである。つまり、本実施例では、結果前演出が第2態様にて実行される場合は、結果前演出が第1態様にて実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されている。
尚、各演出パターンの大当り期待度(信頼度)とは、予告演出が各演出パターンにて実行されて大当りとなる確率を、予告演出が各演出パターンにて実行されて大当りとなる確率と予告演出が各演出パターンにて実行されてはずれとなる確率との和にて除算した数値である。
図12に戻り、S294においては、S293において決定した予告演出の演出パターンをRAM122の所定領域に記憶する。そして、予告演出の実行が決定されたことを示す予告演出実行決定フラグをセットして予告演出決定処理を終了する(S295)。更に図11に戻り、演出制御用CPU120は、予告演出実行決定フラグがセットされているか否か、つまり、予告演出をパターン1〜パターン4のいずれかで実行することを決定したか否かを判定する(S278)。予告演出実行決定フラグがセットされている場合には、予告演出開始待ちタイマに、予告演出開始までの期間として本実施例の予告演出であるキャラクタ予告演出に対応する期間を設定し(S279)、予告演出実行決定フラグをクリアして(S280)、S281に進む。一方、予告演出実行決定フラグがセットされていない場合には、S279及びS280を経由することなくS281に進む。
S281において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S282)。尚、プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのLED制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、LED制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(S283)。例えば、演出表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(LED制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S284)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(S285)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置5に出力し、演出表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値にする(S286)。尚、演出制御用CPU120は、演出図柄変動中処理を実行する毎にプロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマの値を−1していくことでセットされているプロセステーブルに基づく演出や演出図柄の変動表示を実行していけばよい。更に、演出制御用CPU120は、演出図柄変動中処理を実行する毎に予告演出開始待ちタイマの値を−1していき、該予告演出開始待ちタイマの値が0となったことに基づいて予告演出を予告演出決定処理において決定した演出パターンに応じた予告演出用プロセスデータに基づいて実行すればよい。
具体的には、図14(A)に示すように、当該変動表示の変動パターンがスーパーリーチαの変動パターン(図4に示すPA2−2またはPB1−2)である場合、演出制御用CPU120は、変動開始5秒後から変動開始25秒後までの最長20秒間に亘って予告演出を実行する。該最長20秒間においは、演出制御用CPU120は、変動開始10秒後までの5秒間にかけてボタン操作受付演出を実行する。そして、該ボタン操作受付演出の実行期間中にプッシュボタン31Bが操作された場合(ボタン操作を受付けた場合)は、該プッシュボタン31Bが操作あれた時点でボタン操作受付演出を終了し、演出パターンに応じた演出を実行する。そして、変動開始30秒後のタイミングにおいて演出図柄をリーチの組み合わせで表示した後、変動終了時までスーパーリーチαのリーチ演出を実行し、最後に演出図柄を変動表示結果に応じた表示態様(大当りまたははずれの組み合わせ)で導出表示する。
また、図14(B)に示すように、当該変動表示の変動パターンがスーパーリーチβの変動パターン(図4に示すPA2−3またはPB1−3)である場合、演出制御用CPU120は、スーパーリーチαの変動パターンと同じく変動開始5秒後から変動開始25秒後までの最長20秒間に亘って予告演出を実行する。該最長20秒間においは、演出制御用CPU120は、変動開始10秒後までの5秒間にかけてボタン操作受付演出を実行する。そして、該ボタン操作受付演出の実行期間中にプッシュボタン31Bが操作された場合(ボタン操作を受付けた場合)は、該プッシュボタン31Bが操作あれた時点でボタン操作受付演出を終了し、演出パターンに応じた演出を実行する。そして、変動開始30秒後のタイミングにおいて演出図柄をリーチの組み合わせで表示した後、変動終了時までスーパーリーチβのリーチ演出を実行し、最後に演出図柄を変動表示結果に応じた表示態様(大当りまたははずれの組み合わせ)で導出表示する。
尚、本実施例では、予告演出の実行が決定されている場合、ボタン操作受付演出の実行中にプッシュボタン31Bが操作されることに基づいて、該プッシュボタン31Bが操作された時点から演出パターンに応じた結果演出や結果前演出が実行される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ボタン操作受付演出の実行中にプッシュボタン31Bが操作されなかった場合は、ボタン操作受付演出の終了後から演出パターンに応じた結果演出や結果前演出を実行してもよいし、ボタン操作受付演出の終了後は演出パターンに応じた結果演出や結果前演出を実行しなくともよい。また、本実施例では、当該変動表示の変動パターンがスーパーリーチαの変動パターンである場合とスーパーリーチβの変動パターンである場合とで、変動開始から同一のタイミングから予告演出やスーパーリーチ演出を開始する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら予告演出やスーパーリーチ演出の開始タイミングは変動パターン毎に異なっていてもよい。
以上、本実施例のパチンコ遊技機1においては、プッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて、結果前演出を実行した後に結果演出を実行する第2パターンや第3パターンの予告演出と、結果前演出を実行することなる結果演出のみを実行する第1パターンの予告演出とを実行可能となっているので、プッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて結果演出の前に結果前演出が実行されることによる意外性を遊技に与えることができ、遊技興趣を向上できる。尚、本実施例では、プッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて結果前演出や結果演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1にプッシュボタン31B以外の遊技者が操作可能な操作手段を設け、該操作手段が操作されたことに基づいて結果前演出や結果演出を実行してもよいし、また、パチンコ遊技機1にモーションセンサ等の遊技者の動作を検出可能な検出手段を設け、該検出手段によって遊技者の特定の動作を検出したことに基づいて結果前演出や結果演出を実行してもよい。
また、結果前演出を第1態様と該第1態様よりも実行速度の遅いスローモーションである第2態様にて実行可能となっているので、結果前演出が第1態様と第2態様のどちらで実行されるかに遊技者を注目させることができ、結果前演出の興趣を向上できる。特に本実施例では、結果前演出がスローモーションである第2態様にて実行された場合は、結果前演出が第1態様にて実行された場合よりも高い割合で変動表示結果が大当りとなるので、結果前演出が第1態様と第2態様のどちらで実行されるかにより一層遊技者を注目させることができる。
また、本実施例の結果前演出と結果演出とは、どちらもキャラクタAの画像5A、吹き出しの画像5F、セリフの画像5Sを表示する演出であるので、結果前演出が結果演出に対応した演出であると遊技者が認識し易くできる。尚、本実施例では、結果前演出と結果演出をどちらもキャラクタAの画像5A、吹き出しの画像5F、セリフの画像5Sを表示する演出とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、結果前演出の演出態様と結果演出の演出態様は全く異なっていてもよいし、また、一部の演出態様のみが同一であってもよい。また、予告演出としては、プッシュボタン31Bの操作に基づいて結果演出を実行する第1パターン〜第3パターンとは異なり、プッシュボタン31Bの操作に基づいて結果演出を実行しない第4パターンを実行可能であるので、遊技に対して意外性を与えて遊技興趣を向上できる。
また、本実施例の結果前演出では、該結果前演出の演出要素としてキャラクタAの画像5A、吹き出しの画像5F、セリフの画像5Sの3種類の画像を表示することで結果前演出に対する遊技者の注目を高めている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、結果前演出の演出要素としては、2種類以下の画像または4種類以上の画像を表示してもよい。更に、本実施例では、結果前演出の演出要素を演出表示装置5に表示される画像としている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、結果前演出の演出要素としては、スピーカ8L,8Rから出力される音声、演出用LEDの発光等、演出表示装置5に表示される画像以外のものであってもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、前記実施例では、結果前演出としてキャラクタAの画像5Aと吹き出しの画像5F、セリフの画像5Sを結果演出の表示態様に向けて漸次更新表示していく形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例1として図20(A)〜図20(E)に示すように、キャラクタAの画像5Aと吹き出しの画像5F、セリフの画像5Sのうち、1の画像(図20ではキャラクタAの画像5A)のみを結果演出の表示態様に向けて漸次更新表示していき、他の画像については結果演出の実行時に表示する、つまり、結果演出において表示される画像のうち、一部の画像のみを結果前演出において結果演出の表示態様に向けて漸次更新表示していくようにしてもよい。また、変形例2として図21(A)〜図21(C)に示すように、結果前演出において、一部の画像のみを最初から結果演出での表示態様にて表示し、結果演出において残りの画像を結果演出での表示態様にて表示してもよい。
また、前記実施例では、結果前演出として、キャラクタAの画像5Aと吹き出しの画像5F、セリフの画像5Sを順に結果演出の表示態様に向けて漸次更新表示していく形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらキャラクタAの画像5A、吹き出しの画像5F、セリフの画像5Sは、結果前演出として同時に結果演出の表示態様に向けて漸次更新表示していくようにしてもよい。特に、結果前演出としてキャラクタAの画像5A、吹き出しの画像5F、セリフの画像5Sを同時に結果演出の表示態様に向けて漸次更新表示していく場合は、変形例3として図22(A)〜図22(E)に示すように、これらキャラクタAの画像5A、吹き出しの画像5F、セリフの画像5Sを結果演出の表示態様(大きさ)に向けて漸次拡大表示していくことによって、時間の経過に応じてキャラクタAの画像5A、吹き出しの画像5F、セリフの画像5Sが遊技者に認識されやすくなるようにしてもよい。
また、前記実施例では、結果前演出の演出態様と結果演出の演出態様との少なくとも一部が同一である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、結果前演出の演出態様と結果演出の演出態様とは全く異なっていてもよい。具体的には、変形例4として図23(A)〜図23(E)に示すように、結果前演出としてキャラクタAの画像5Aが演出表示装置5の表示画面を通過する演出を実行し、該キャラクタAの画像5Aの表示が終了した後に結果演出として吹き出しの画像5Fとセリフの画像5Sとを表示すればよい。
また、前記実施例では、変動表示中に当該変動表示の変動表示結果が大当りとなることを示唆する予告演出として、結果演出と該結果演出に対応する対応演出として結果前演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、結果演出を実行する変動表示中に、該結果演出に対応しない非対応演出を実行可能としてもよい。特に結果前演出をスローモーションである第2態様にて実行する第3パターンで予告演出を実行する場合には、変形例5として図24(A)〜図24(H)に示すように、結果前演出(図24におけるキャラクタAの画像5A、吹き出しの画像5F、セリフの画像5Sを表示する演出)を第2態様にて実行する一方で、非対応演出(図24におけるキャラクタBの画像を表示する演出)を結果前演出と結果演出にかけて第1態様の結果前演出の速度で実行することによって、結果前演出が第2態様で実行されていることを強調できるようにし、結果前演出が第2態様で実行されていることを遊技者が認識し易いようにしてもよい。尚、結果前演出と結果演出にかけて実行する非対応演出としては、結果前演出が第2態様(スローモーション)で実行されることを強調することができる演出であれば、例えば、演出図柄の変動表示や、保留記憶表示の表示であってもよい。
結果演出を実行する変動表示中に更に非対応演出を実行する場合は、結果演出を含む予告演出よりも前或いは予告演出の後に非対応演出を実行しても良い。このように、結果演出を含む予告演出と非対応演出とを演出期間が重複しないように実行する場合は、後に実行する演出が前の演出において示唆した大当り期待度以上の大当り期待度を示唆することによって、後に実行する演出が前の演出において示唆した大当り期待度よりも低い大当り期待度を示唆することによる遊技興趣の低下を防止するようにしてもよい。また、非対応演出が結果演出よりも大当り期待度の高い演出である場合は、該非対応演出を結果演出の実行後に実行することにより、大当り遊技状態に制御されることへの期待感が低下して遊技興趣が低下してしまうことを防いでもよい。
また、前記実施例では、結果前演出を通常の速度である第1速度、該第1速度の半分の速度である第2速度のいずれかで実行可能であり、結果前演出が第2速度で実行される場合は、結果前演出が第1速度で実行される場合よりも変動表示結果が大当りとなる割合が高い(大当り期待度が高い)形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例6として、結果前演出が第1速度で実行される場合は、結果前演出が第2速度で実行される場合よりも変動表示結果が大当りとなる割合が高い、つまり、結果前演出の実行速度が早い方ほど大当り期待度が高いようにしてもよい。更に、結果前演出の実行速度として第2速度よりも更に演出の実行速度が遅い第3速度を設け、結果前演出が第3速度で実行される場合は、結果前演出が第2速度で実行される場合よりも変動表示結果が大当りとなる割合が高いようにしてもよい。このように、結果前演出の実行速度として第1速度〜第3速度までの3段階の速度を設け、結果前演出がいずれの実行速度で実行されるかによって変動表示結果が大当たりとなる割合が異なるので、結果前演出の実行速度に対する注目を高めることができる。
また、前記実施例では、予告演出が第2パターンまたは第3パターンにて実行が決定されている場合は、プッシュボタン31Bの操作受付中(ボタン操作受付演出の実行中)であればプッシュボタン31Bが操作されたタイミングに関わらず予め決定されている演出パターンに応じた演出態様にて結果前演出が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例7として、プッシュボタン31Bが操作されたタイミングに応じてその後に実行される結果前演出の演出態様が異なっていてもよい。このようにすることで、プッシュボタン31Bが操作されたタイミングに応じて異なる演出態様にて結果前演出が実行されるので、結果前演出に対する注目を高めることができる。
また、前記実施例では、結果演出として1の演出態様のみが実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例8として、結果演出の演出態様を複数設けてもよい。尚、このように結果演出の演出態様を複数設ける場合は、プッシュボタン31Bの操作受付中においてプッシュボタン31Bが操作されたタイミングに応じて結果演出を異なる演出態様で実行してもよい。このようにすることで、プッシュボタン31Bが操作されたタイミングに応じて異なる演出態様にて結果演出が実行されるので、結果演出に対する注目を高めることができる。
また、前記実施例では、予告演出を第2パターンまたは第3パターンにて実行する場合、プッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて結果前演出を第1態様または第2態様にて実行し、結果演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例9として、結果前演出が第2態様、つまり、第1態様よりも長期間に亘って実行された場合は、結果前演出が第1態様にて実行された場合よりも短い期間にて結果演出を実行してもよい。このようにすることで、予告演出が第2パターンで実行される場合と第3パターンで実行される場合とで予告演出の実行期間の変化幅を少なくし、例えば、結果演出の演出期間がリーチ演出等他の演出期間と重複することにより各演出の興趣が低下すること等を防ぐことができる。
また、前記実施例では、当該変動表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合のみ予告演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、当該変動表示の変動パターンが非リーチやノーマルリーチの変動パターンである場合においても予告演出を実行してよいし、当該変動表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであっても予告演出の非実行を決定する場合を設けてもよい。尚、変形例10として、変動パターンが非リーチやノーマルリーチの変動パターン等、スーパーリーチの変動パターンと比較して特図変動時間が短い変動パターンの変動表示中に予告演出を実行する場合は、結果前演出をスローモーションである第2態様にて実行することにより他の演出パターンよりも演出期間が長くなる第3パターンでの予告演出の実行を制限してもよい。更に、遊技状態が時短状態や確変状態に制御された場合においては、
結果前演出が実行されることによって第1パターンよりも演出期間が長くなる第2パターン〜第4パターンでの予告演出の実行を制限してもよい。
また、前記実施例では、予告演出として、プッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて結果前演出と結果演出の少なくとも一方が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、予告演出としては、プッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて結果前演出と結果演出のどちらも実行されない場合を設けてもよい。また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な演出表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該演出表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、前記実施例では、予告演出におけるプッシュボタン31Bの操作から結果演出が遅れて実行される形態として、プッシュボタン31Bの操作に基づいて結果前演出を実行した後に結果演出をする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プッシュボタン31Bの操作から結果演出が遅れて実行される形態としては、プッシュボタン31Bの操作から結果演出が実行されるまでの期間を報知するカウントダウン演出や、複数段階のステップを経て結果演出を実行するステップアップ演出を実行してもよい。