JP6516605B2 - 固定ショルダ式摩擦攪拌接合工具及びそれを用いた固定ショルダ式摩擦攪拌接合方法 - Google Patents
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Description
前記回転ツールは、略円柱状の基部と、当該基部の底面から同心に垂下し被接合部材の突き合わせ部に押し込まれるプローブとを備え、
前記固定ショルダは、その底面で被接合部材の表面に当接し、その内部空間に前記回転ツールの少なくとも一部が収容され、
前記固定ショルダは、回転ツールを挿通するための上面開口部と;被接合部材と接触する面側に溶加材を挿通するための第1の側面開口部と;当該固定ショルダにおいてプローブ攪拌部に対して接合方向前方に設けられ、前記側面開口部からプローブ攪拌部に溶加材を供給するガイド部と;当該固定ショルダにおいてプローブ攪拌部に対して接合方向後方に設けられ、接合部において肉盛り部を成形するための肉盛り成形部と;被接合部材と接触する面側においてプローブ攪拌部に対して前記第1の側面開口部と対向して形成され、肉盛り部が通る第2の側面開口部と;を備え、
前記ガイド部にはプローブ近傍において、被接合部材との間で溶加材を圧下して変形させるための平坦部が設けられており、溶加材は、平坦部と被接合部材との間の隙間を充填するように、かつ、溶加材と平坦部との間に生じる摩擦力によって溶加材が平坦部と被接合部材とに対して固定されるように変形可能であることを特徴とする固定ショルダ式摩擦撹拌接合工具とした。
L=1.59×(TS2/TS1)×(D/t)+C (1)
0.80TS2<TS1<1.50TS2 (2)
前記溶加材が平坦部と被接合部材とに対して固定可能で、かつ、平坦部と被接合部材との間で圧下変形可能となる位置まで、前記固定ショルダの第1の側面開口部に溶加材を挿通し、
前記回転ツールのプローブを被接合部材の突き合わせ部に押し込み、
前記平坦部と被接合部材との間で溶加材を圧下変形させることによって、平坦部と被接合部材との間の隙間を充填し、かつ、平坦部と溶加材との間に発生する摩擦力によって溶加材を平坦部と被接合部材とに対して固定しつつ、更に、前記プローブの回転により可塑化した被接合部材と溶加材とによって接合部の前記肉盛り成形部に肉盛り部を成形しつつ、被接合部材の突き合わせ部に沿って前記回転ツールを回転させながら固定ショルダ式摩擦攪拌接合工具を接合方向に移動させることを特徴とする固定ショルダ式摩擦攪拌接合方法とした。
ここで、TS1は溶加材の室温強度(MPa)、TS2は被接合部材の室温強度(MPa)、Dはプローブの直径(mm)、tは被接合部材の板厚(mm)であり、D≧t、0≦C<1.0である。ここで、Cを一定範囲の定数としたのは、平坦部の長さを長くすれば溶加材の拘束力を十分以上にでき、溶加材の供給に問題は生じないが、平坦部の長さが長過ぎると被接合部材と溶加材の摩擦力が増加し、装置に大きな出力が求められるためである。
例えば、5083アルミニウム合金を被接合部材とし、1070アルミニウム合金を溶加材として用いた場合、式(1)を用いることで健全な接合品が得られる。しなしながら、溶加材と被接合部材の強度差が大きいため、接合工具を送る時の抵抗が非常に大きくなってしまう。そこで、式(2)の範囲になるように、溶加材を選定するか、或いは、溶加材の調質を変更することによって、接合工具を送る時の抵抗を低減できる。
2枚の被接合部材として板厚5mmの6061−T6の板材を用い、溶加材として一般的な溶接棒である直径4mmの1070、4043、5356、5183の各アルミニウム合金、ならびに、直径5mmの6061(T6)の溶加材を上記被接合部材から削り出した溶切棒を用いた。被接合部材とこれら溶加材の室温における引張強さをJIS Z
2241に従って測定した結果を表1に示す。
実施例2として、実施例1と同じ被接合部材と溶加材を用い、また、実施例1で用いたのと同じく固定ショルダ式摩擦攪拌接合工具は、図2に示す形状のものを用いた。表4に示す形状を有する固定ショルダ式摩擦工具を用いて、実施例1と同じ接合条件である、回転速度1500rpm、送り速度500mm/分にて摩擦攪拌接合を実施した。平坦部の長さLについては、表2の5、6、10については式(1)を満足しているが、その他は満足していない。各溶加材に対する平坦部の長さL、C、h/Hdを表4に示した。
2枚の被接合部材として板厚10mmの5083−Oの板材を用い、溶加材として一般的な溶接棒である直径5mmの1070、4043、5356、5183の各アルミニウム合金、また市販品ではあるが、上記5356、5183に比べてMg濃度が大きい、Al−6%Mgの溶加材(Al−6Mg)と、直径5mmの6061(T6)溶加材を板材から削り出した溶接棒を用いた。被接合部材とこれら溶加材の室温における引張強さをJIS Z 2241に従って測定した結果を表6に示す。
実施例4として、実施例3と同じ被接合部材と溶加材を用い、また、実施例3で用いたのと同じく固定ショルダ式摩擦攪拌接合工具は、図10に示す形状のものを用いた。表9に示す形状を有する固定ショルダ式摩擦工具を用いて、実施例3と同じ接合条件である、回転速度1000rpm、送り速度400mm/分にて摩擦攪拌接合を実施した。各溶加材に対する平坦部の長さL、C、h/Hdを表9に示した。
11・・・基部
12・・・プローブ
13・・・鍔部
2・・・固定ショルダ
21・・・ガイド部
211・・・平坦部
22・・・肉盛り成形部
23・・・接触面
24・・・受け部
3・・・被接合部材
4・・・ショルダ
5・・・軸受け
6・・・溶加材
7・・・肉盛り部
A−A・・・矢視
B−B・・・矢視
C・・・定数(mm)
D・・・プローブの直径
d・・・変形前の溶加材の厚さ(mm)
Hd ・・変形直前の溶加材の被接合部材表面からの高さ(mm)
H・・・ガイド部の入り口の高さ(mm)
h・・・変形後の溶加材の厚さ(mm) L・・・平坦部の長さ(mm)
P・・・接合方向
R・・・回転ツールの回転方向
TS1・・・溶加材の室温強度(MPa)
TS2・・・被接合部材の室温強度(MPa)
t・・・被接合部材の板厚(mm)
Claims (4)
- 金属からなる被接合部材の突き合わせ部を溶加材を用いて摩擦攪拌接合するのに用いられる、回転ツールと固定ショルダとを含む固定ショルダ式摩擦攪拌接合工具であって、
前記回転ツールは、略円柱状の基部と、当該基部の底面から同心に垂下し被接合部材の突き合わせ部に押し込まれるプローブとを備え、
前記固定ショルダは、その底面で被接合部材の表面に当接し、その内部空間に前記回転ツールの少なくとも一部が収容され、
前記固定ショルダは、回転ツールを挿通するための上面開口部と;被接合部材と接触する面側に溶加材を挿通するための第1の側面開口部と;当該固定ショルダにおいてプローブ攪拌部に対して接合方向前方に設けられ、前記側面開口部からプローブ攪拌部に溶加材を供給するガイド部と;当該固定ショルダにおいてプローブ攪拌部に対して接合方向後方に設けられ、接合部において肉盛り部を成形するための肉盛り成形部と;被接合部材と接触する面側においてプローブ攪拌部に対して前記第1の側面開口部と対向して形成され、肉盛り部が通る第2の側面開口部と;を備え、
前記ガイド部にはプローブ近傍において、被接合部材との間で溶加材を圧下して変形させるための平坦部が設けられており、溶加材は、平坦部と被接合部材との間の隙間を充填するように、かつ、溶加材と平坦部との間に生じる摩擦力によって溶加材が平坦部と被接合部材とに対して固定されるように変形可能であることを特徴とする固定ショルダ式摩擦撹拌接合工具。 - 前記固定ショルダのガイド部における平坦部の長さL(mm)が、溶加材の室温強度をTS1(MPa)、被接合部材の室温強度をTS2(MPa)、プローブの直径をD(mm)、被接合部材の板厚をt(mm)、C(mm)を定数とし、D≧t、かつ、0≦C<1.0のもとに下記式(1)を満たすと共に、前記固定ショルダのガイド部における平坦部によって圧下される溶加材の変形割合が、溶加材の変形前の高さをHd(mm)、変形後の高さをh(mm)として0.60≦(h/Hd)≦0.90を満たす、請求項1に記載の固定ショルダ式摩擦撹拌接合工具。
L=1.59×(TS2/TS1)×(D/t)+C (1) - 前記TS1とTS2が、下記の式(2)式を満たす、請求項2に記載の固定ショルダ式摩擦撹拌接合工具。
0.80TS2<TS1<1.50TS2 (2) - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の固定ショルダ式摩擦攪拌接合工具と溶加材を用いて、金属からなる被接合部材の突き合わせ部を接合する固定ショルダ式摩擦攪拌接合方法であって、
前記溶加材が平坦部と被接合部材とに対して固定可能で、かつ、平坦部と被接合部材との間で圧下変形可能となる位置まで、前記固定ショルダの第1の側面開口部に溶加材を挿通し、
前記回転ツールのプローブを被接合部材の突き合わせ部に押し込み、
前記平坦部と被接合部材との間で溶加材を圧下変形させることによって、平坦部と被接合部材との間の隙間を充填し、かつ、平坦部と溶加材との間に発生する摩擦力によって溶加材を平坦部と被接合部材とに対して固定しつつ、更に、前記プローブの回転により可塑化した被接合部材と溶加材とによって接合部の前記肉盛り成形部に肉盛り部を成形しつつ、被接合部材の突き合わせ部に沿って前記回転ツールを回転させながら固定ショルダ式摩擦攪拌接合工具を接合方向に移動させることを特徴とする固定ショルダ式摩擦攪拌接合方法。
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JP2015142137A JP6516605B2 (ja) | 2015-07-16 | 2015-07-16 | 固定ショルダ式摩擦攪拌接合工具及びそれを用いた固定ショルダ式摩擦攪拌接合方法 |
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Family Applications (1)
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JP2015142137A Active JP6516605B2 (ja) | 2015-07-16 | 2015-07-16 | 固定ショルダ式摩擦攪拌接合工具及びそれを用いた固定ショルダ式摩擦攪拌接合方法 |
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