JP6515983B2 - 電磁界プローブ - Google Patents

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Description

本明細書で開示する技術は、人体通信や非接触通信、ワイヤレス電力伝送などに利用される電界結合用電極、並びに、電界結合により人体通信や非接触通信、ワイヤレス電力伝送などを行なう通信装置、通信システム、並びに、人体通信や非接触通信、ワイヤレス電力伝送などに用いる電極に関する。
現在、人体通信や非接触通信など、短い距離で無線データ伝送を行なう通信システムについて開発が進められている。この種の通信システムは、ワイヤレスで簡易に通信を行なえることや、傍受される危険が極めて少ないなどの特徴がある。
このうち、人体通信は、人体を通信経路の媒体とするので、ユーザーがタッチするという分かり易いインターフェースで通信が可能になる。また、人体通信は、人体近傍における通信を目的としていることから、遠方まで電波を飛ばす必要がなく、消費電力が小さいというメリットもある。
従来の人体通信は主に、人体内で電流信号を伝送する電流方式と、人体に印加した電界により信号を伝送する電界方式の2方式に大別される。前者の電流方式では、送信機及び受信機それぞれの電極を人体に直接接触させる必要がある。このため、ユーザーに不快感を与える、発汗などにより皮膚と電極の接触状態が変化し、通信が安定しない、などの欠点がある。一方、後者の電界方式の場合、人体と送信機及び受信機の電極の間を非接触にしても、人体に電界を励起して通信を行なうことが可能であり、用途の幅が広がるという利点がある。
例えば、第1通信装置と第2通信装置の電極間以外にはほとんど電界が生じないように構成して、人体通信が意に反して開始される可能性を低減した人体通信システムについて提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
また、電子機器が人体側電極と外側電極を有し、人体側電極と外側電極間のインピーダンスが電界結合で用いる周波数において極大となるように構成して、静電気で帯電した状態でも静電気による影響を受け難く、且つ十分な性能を維持できるようにした人体通信システムについて提案がなされている(例えば、特許文献2を参照のこと)。
電界方式の人体通信システムにおいて、さらなる品質向上を考えると、送信機及び受信機の電極同士で、人体を介してもさらに高効率の電界結合を実現する必要がある、と本出願人は思料する。また、人体を介した電極同士の電界結合が大きくなれば、その分、送信機及び受信機の電極を小型化することができる、という利点がある。
高効率の電界結合が要求されることや、電界結合を大きくすることで装置を小型化できるという考え方は、人体通信に限らず、電界結合方式の非接触通信システムやワイヤレス電力伝送システムにも当てはまる。
本明細書で開示する技術の目的は、人体通信や非接触通信、ワイヤレス電力伝送などに好適に利用することができる、優れた電界結合用電極、並びに電界結合により人体通信や非接触通信、ワイヤレス電力伝送などを実現することができる、優れた通信装置、通信システムを提供することにある。
本明細書で開示する技術のさらなる目的は、電極同士の電界結合を高効率化し、装置の小型化を実現することができる、優れた電界結合用電極、電界結合方式の優れた通信装置、並びに通信システムを提供することにある。
本願は、上記課題を参酌してなされたものであり、請求項1に記載の技術は、
一対の電極端子からなる電極部と、
入力電圧V1よりも前記電極部に印加される電圧V2を大きくする共振回路部と、
を具備する電界結合用電極である。
本願の請求項2に記載の技術によれば、請求項1に記載の電界結合用電極の前記共振回路部は、前記電極部に直列に接続された第1の共振回路と、直列接続された前記電極部及び前記第1の共振回路に対して並列に接続された第2の共振回路を備えている。
本願の請求項3に記載の技術によれば、請求項2に記載の電界結合用電極の前記第1の共振回路は少なくとも1つのインダクターを含んでいる。また、前記第2の共振回路は少なくとも1つのインダクター又はコンデンサーを含んでいる。そして、目的の周波数でV2>V1を保つように、前記第1の共振回路及び前記第2の共振回路に含まれるインダクター又はコンデンサーの定数が設定されている
本願の請求項4に記載の技術によれば、請求項2に記載の電界結合用電極の前記共振回路部は、前記電極部に直列に接続されたコンデンサーをさらに備え、直列共振構造を有している。
また、本願の請求項5に記載の技術は、
一対の電極端子からなる電極部と、
通信信号を処理する通信処理部と、
前記通信処理部からの出力電圧又は前記通信処理部への入力電圧V1よりも前記電極部に印加される電圧V2を大きくする共振回路部と、
を具備する通信装置である。
また、本願の請求項6に記載の技術は、
請求項5に記載の2台の通信装置の前記電極部同士を通信経路の媒体を介して対向させて、電界結合方式により通信を行なう通信システムである。
但し、ここで言う「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
本願の請求項7に記載の技術によれば、請求項6に記載の通信システムにおいて、前記通信経路の媒体は、人体、誘電体、又は導電体である。
また、本願の請求項8に記載の技術は、
請求項5に記載の2台の通信装置の前記電極部同士を近距離で配置して、電界結合方式により通信を行なう通信システムである。
本願の請求項9に記載の技術によれば、請求項6又は8に記載の通信システムは、ワイヤレス電力伝送に利用される。
本明細書で開示する技術によれば、電極同士の電界結合を高効率化し、装置の小型化を実現することができる、優れた電界結合用電極、電界結合方式の優れた通信装置、並びに通信システムを提供することができる。
本明細書で開示する技術のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
図1は、本明細書で開示する技術の一実施形態に係る通信装置100の構成を示した図である。 図2は、同様の構成となる通信装置100及び通信装置200の組み合わせで構成される通信システム1を示した図である。 図3は、通信装置100の電極部110が単体で電界ベクトルを形成する様子を示した図である。 図4は、通信装置100の電極部110と通信装置200の電極部210間で電界ベクトルを形成する様子を示した図である。 図5は、電極部110に印加される電圧V2と、通信処理部130から入力される電圧V1の電圧比V2/V1を、回路シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.67μH、L2=0.3μH)。 図6は、電極部110に印加される電圧V2と、通信処理部130から入力される電圧V1の電圧比V2/V1を、回路シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.67μH、L2=0.2μH)。 図7は、電極部110に印加される電圧V2と、通信処理部130から入力される電圧V1の電圧比V2/V1を、回路シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.70μH、L2=0.1μH)。 図8は、電極部110に印加される電圧V2と、通信処理部130から入力される電圧V1の電圧比V2/V1を、回路シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.73μH、L2=0.05μH)。 図9は、共振構造を有する2つの電極部110を人体モデル上に設置したときの送信側及び受信側の電極間の結合強度S21[dB]を3次元電磁界シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.67μH、L2=0.3μH)。 図10は、共振構造を有する2つの電極部110を人体モデル上に設置したときの送信側及び受信側の電極間の結合強度S21[dB]を3次元電磁界シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.67μH、L2=0.2μH)。 図11は、共振構造を有する2つの電極部110を人体モデル上に設置したときの送信側及び受信側の電極間の結合強度S21[dB]を3次元電磁界シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.70μH、L2=0.1μH)。 図12は、共振構造を有する2つの電極部110を人体モデル上に設置したときの送信側及び受信側の電極間の結合強度S21[dB]を3次元電磁界シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.73μH、L2=0.05μH)。 図13は、電極間の結合強度S21[dB]の3次元電磁界シミュレーションに用いた解析モデルを示した図である。 図14は、電極間の結合強度S21[dB]の3次元電磁界シミュレーションに用いた解析モデルを示した図である。 図15は、図5〜図8に示した電圧比V2/V1と図9〜図12に示した結合強度S21[dB]の関係を示した図である。 図16は、本明細書で開示する技術の他の実施形態に係る通信装置1600の構成を示した図である。 図17は、電極部1610に印加される電圧V2と、通信処理部130から入力される電圧V1の電圧比V2/V1を、回路シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.76μH、C1=0.1pF)。 図18は、電極部1610に印加される電圧V2と、通信処理部130から入力される電圧V1の電圧比V2/V1を、回路シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.88μH、C1=100pF)。 図19は、電極部1610に印加される電圧V2と、通信処理部130から入力される電圧V1の電圧比V2/V1を、回路シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.85μH、C1=200pF)。 図20は、電極部1610に印加される電圧V2と、通信処理部130から入力される電圧V1の電圧比V2/V1を、回路シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.83μH、C1=300pF)。 図21は、共振構造を有する2つの電極部1610を人体モデル上に設置したときの送信側及び受信側の電極間の結合強度S21[dB]を3次元電磁界シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.76μH、C1=0.1pF)。 図22は、共振構造を有する2つの電極部1610を人体モデル上に設置したときの送信側及び受信側の電極間の結合強度S21[dB]を3次元電磁界シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.88μH、C1=100pF)。 図23は、共振構造を有する2つの電極部1610を人体モデル上に設置したときの送信側及び受信側の電極間の結合強度S21[dB]を3次元電磁界シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.85μH、C1=200pF)。 図24は、共振構造を有する2つの電極部1610を人体モデル上に設置したときの送信側及び受信側の電極間の結合強度S21[dB]を3次元電磁界シミュレーションした結果を示した図である(但し、L1=0.83μH、C1=300pF)。 図25は、電極間の結合強度S21[dB]の3次元電磁界シミュレーションに用いた解析モデルを示した図である。 図26は、図17〜図20に示した電圧比V2/V1と図21〜図24に示した結合強度S21[dB]の関係を示した図である。 図27は、直列共振を生じる共振回路を用いた通信装置2700の構成を示した図である。 図28は、直列共振構造を有する2つの電極部2710を人体モデル上に設置したときの送信側及び受信側の電極間の結合強度S21[dB]を3次元電磁界シミュレーションした結果を示した図である。 図29は、並列共振構造を有する2つの電極部1610を用いて構成される通信システムにおける、人体の有無に対する送信側及び受信側の電極間の電界分布の3次元電磁界シミュレーション結果を示した図(人体なしの場合)である。 図30は、並列共振構造を有する2つの電極部1610を用いて構成される通信システムにおける、人体の有無に対する送信側及び受信側の電極間の電界分布の3次元電磁界シミュレーション結果を示した図(人体ありの場合)である。 図31は、並列共振構造を有する2つの電極部1610を用いて構成される通信システムにおける、人体の有無に対する2つの電極間の結合強度S21[dB]を示した図である。 図32は、図25に示した電極モデルからなる2つの電極を20mm間隔で左右に配置して構成される近距離通信システムを例示した図である。 図33Aは、図32に示した近距離通信システムにおける、2つの電極間の結合強度S21[dB]の3次元電磁界シミュレーション結果を示した図である。 図33Bは、図32に示した近距離通信システムにおける、2つの電極間の電界分布の回路シミュレーション結果を示した図である。 図34は、図25に示した電極モデルからなる2つの電極を20mm間隔で上下に配置して構成される近距離通信システムを例示した図である。 図35Aは、図34に示した近距離通信システムにおける、2つの電極間の結合強度S21[dB]の3次元電磁界シミュレーション結果を示した図である。 図35Bは、図34に示した近距離通信システムにおける、2つの電極間の電界分布の回路シミュレーション結果を示した図である。 図36は、共振構造の電極を利用した電磁界プローブ3600を備えたノイズ測定装置の構成例を模式的に示した図である。 図37は、マイクロストリップ・ライン構造の電磁界プローブ3600のモデル全体の外観を示した図である。 図38は、図37に示した電磁界プローブ3600のプローブ検出端の金属パターンのみを抽出した図である。 図39は、図37及び図38に示した電磁界プローブ3600の特性解析のモデルを示した図である。 図40は、図39に示した特性解析モデルにおける各ポートPort1〜3の特性結果を示した図である。 図41Aは、電磁界プローブ3600の共振周波数である1.58GHzのマイクロストリップ・ライン3900と電磁界プローブ3600(全体)の電界強度分布を示した図である。 図41Bは、電磁界プローブ3600の共振周波数である1.58GHzのマイクロストリップ・ライン3900と電磁界プローブ3600(プローブ検出端付近)の電界強度分布を示した図である。 図42は、図37及び図38に示した電磁界プローブ3600の他の特性解析のモデルを示した図である。 図43は、図42に示した特性解析における各ポートPort1〜2の特性結果を示した図である。 図44は、電磁界プローブ3600と、インダクター部分をショートさせるとともにコンデンサー部分をオープンとした電磁界プローブと、ループ構造とした電磁界プローブとの、S21特性の比較を示した図である。 図45は、電磁界プローブの検出端の他の構成例を示した図である。 図46は、電磁界プローブの検出端の他の構成例を示した図である。 図47は、従来の人体通信システムの構成を模式的に示した図である。 図48は、本明細書で開示する技術に係る通信システムを人体通信に適用した様子を示した図である。 図49は、本明細書で開示する技術に係る通信システムを近距離通信に適用した様子を示した図である。 図50は、送信側及び受信側の電極と人体との間隔dを変化させながら結合強度S21[dB]の3次元電磁界シミュレーションを行なった結果を示した図である。
以下、図面を参照しながら本明細書で開示する技術の実施形態について詳細に説明する。
図1には、本明細書で開示する技術の一実施形態に係る通信装置100の構成を示している。図示の通信装置100は、電極部110と、共振回路部120と、通信処理部130を備えている。
電極部110は、対向して配置される第1の電極端子111と第2の電極端子112の組み合わせで構成される。図示の例では、2枚の導体平板で第1の電極端子111及び第2の電極端子112の組み合わせが構成されている。電極部110をコンデンサーとして捉えることができ、その容量をCとおく。
共振回路部120は、電極部110に対して直列に接続される第1の共振回路121を含んでいる。図示の例では、第1の共振回路121は1つのインダクターで構成されるが、その他の共振回路を含む場合もある。
また、共振回路部120は、直列接続された電極部110及び第1の共振回路121に対して並列に接続される第2の共振回路122をさらに備えている。図示の例では、第2の共振回路122は1つのインダクターで構成されるが、その他の共振回路を含む場合や、インダクターに代えてコンデンサーで構成される場合もある(後述)。
電極部110に印加される電圧V2が、電極部110へ入力される電圧V1よりも大きくなるように(すなわち、V2/V1>1)、第1の共振回路121としてのインダクターの定数L1、及び、第2の共振回路122としてのインダクターの定数L2が決定される。
通信処理部130は、通信信号の処理を行なう。ここで、通信装置100から送信するときには、V1は通信処理部130からの出力電圧、V2は電極部120から放出される送信電圧となる。また、通信装置100が受信するときには、V2は電極部120における受信電圧、V1は通信処理部130に取り込まれる入力電圧となる。V2/V1>1の関係を保つことにより、目的の周波数において、通信相手側の電極(図1には図示しない)との間で非常に結合強度の大きい電界結合用電極を得ることができる。
図2には、同様の構成となる通信装置100及び通信装置200の組み合わせで構成される通信システム1を示している。
一方の通信装置100の電極部110と他方の通信装置200の電極部210間は、例えば通信経路の媒体としての人体(若しくは誘電体、導電体)が介在する。そして、通信装置100において、電極部110に印加される電圧V2が、通信処理部130から電極部110に入力される電圧V1よりも大きくなるように、共振回路部120の各素子の定数L1、L2を設定する。また、他方の通信装置200においても、電極部210に印加される電圧V2が、通信処理部230に取り込まれる入力電圧V1よりも大きくなるように、共振回路部220の各素子の定数L1、L2を設定する。これによって、目的の周波数において、電極部110と電極部210は非常に結合強度の大きい電界結合用電極となることができる。
あるいは、一方の通信装置100の電極部110と他方の通信装置200の電極部210間は、人体のような誘電体に代えて、電極部110と電極部210が近接して配置され、空気のみが介在する場合もある。前者の場合、通信システム1は人体通信を行ない、後者の場合、通信システム1は非接触の近距離通信を行なうことになる。図48には、それぞれ電界結合用の電極部4811、4812を有するヘッドフォン4801と携帯音楽プレーヤー4802間で人体通信を行なう様子を示している。また、図49には、ノートブック・コンピューター4901の本体内部と、本体に接近させた携帯端末4902の各々に埋設された電界結合用の電極部4911、4912間で近距離通信を行なう様子を示している。また、人体通信並びに近距離通信のいずれの通信方式においても、一方の通信装置100から送出される電界信号を、他方の通信装置200で整流して電力を得ることで、ワイヤレス電力伝送を行なうこともできる。
図3には、通信装置100の電極部110が単体で電界ベクトルを形成する様子を示している。また、図4には、通信装置100の電極部110と通信装置200の電極部210間で目的の周波数において、非常に結合強度の大きい電界結合用電極を得ることによって電界ベクトルを形成する様子を示している。電極部110と電極部210間に通信経路の媒体としての人体400が介在する場合、人体400が電界を誘導することによって、非常に大きい結合強度を得ることができる。
参考のため、図47には、従来の人体通信システム(例えば、特許文献1、特許文献2を参照のこと)の構成を模式的に示している。この通信システムは、対向する1対の電極4701、4702間に通信経路の媒体としての人体4703が介在する構成であり、2枚の導体平板を用いた電極に対してインダクターを並列に接続した並列共振回路ということもできる。これに対し、本実施形態に係る通信システムは、通信装置100、200毎に、2枚の電極の組み合わせからなる電極部110、210を備え、これら電極部110、210を人体400などの通信経路の媒体越しに対向させるものであり、図47に示した通信システムの構成とは明らかに相違する。また、図47に示した通信システムは、一対の電極4701、4702の間に人体4703が挿設されたコンデンサーとグランド4704を含めた閉じた線路で構成されるが、電極4701、4702間に印加される電圧V2は、入力電圧V1以下となることは明らかであり(V2/V1≦1)、結合強度を大きくするという効果を期待できない。
図5〜図8には、図1に示した通信装置100の、電極部110に印加される電圧V2と、通信処理部130から入力される電圧V1の電圧比V2/V1を、回路シミュレーションした結果を示している。
ここでの解析モデルは、電極部110としての2枚の導体平板からなるコンデンサーCに直列に、第1の共振回路121としての1つのインダクターL1を接続し、また、コンデンサーC及びインダクターL1に対し並列に、第2の共振回路122として1つのインダクターL2を接続している。そして、電極部110の静電容量Cを20.2pFで一定、共振周波数を40MHzで一定にして、各インダクターL1、L2のインダクタンスを変えながら、電圧比V2/V1をシミュレーションした。図5は、L1=0.67μH、L2=0.3μHに設定したときのシミュレーション結果、図6は、L1=0.67μH、L2=0.2μHに設定したときのシミュレーション結果、図7は、L1=0.70μH、L2=0.1μHに設定したときのシミュレーション結果、図8は、L1=0.73μH、L2=0.05μHに設定したときのシミュレーション結果である。
図5〜図8に示した結果から、電極部110及び第1の共振回路121に対し並列に接続したインダクターL2のインダクタンスの値が小さければ小さいほど、電圧比V2/V1のピーク値が増大する、すなわち、結合強度が大きくなることが分かる。
なお、2枚の導体平板からなる電極部に対して、インダクターが装荷されない並列共振回路(図47を参照のこと)の場合、静電容量が20.2pFの電極部110と並列共振を得るには、並列に接続する第2の共振回路122として0.78μHのインダクターL2を接続する必要がある。この場合の電圧比V2/V1の最大値は1となり、結合強度が大きくなる効果はない。言い換えれば、図1に示したように第1の共振回路121を電極部110に直列に接続することで、電圧比V2/V1のピーク値は、1.0よりも非常に大きい値を示すことになり、非常に結合強度の大きい電界結合用電極を得ることができる。
また、図9〜図12には、共振構造を有する2つの電極部110を人体モデル上に設置したときの送信側及び受信側の電極間の結合強度S21[dB]を3次元電磁界シミュレーションした結果を示している。
ここでの3次元電磁界シミュレーションで使用される解析モデルを図13及び図14に示した。図13には、送信側及び受信側で使用される電極モデルの具体的構造を示している(但し、通信処理部130からは特性インピーダンス50Ωで給電がなされるものとする)。一対の電極111、112はともに30×30×0.04mmの完全導体とし、厚さ1.0mmで比誘電率εr´=2.2、tanδ=0.001の基板1300の上下面にそれぞれ配置されている。共振回路部120を構成する各インダクターL1、L2は、基板1300の上面の線幅1.0mmの完全導体からなる配線パターンとしてモデリングした。また、図14には、人体モデル1400上に送信側及び受信側の電極1401、1402を配置した様子を示している。図示の人体モデル1400は、人の腕の大きさを想定して、70×70×600mmのサイズとし、材料物性値として、共振周波数40[MHz]における筋肉物性値の3分の2の値である比誘電率εr´=55.05、導電率σ=0.446S/mで設定した。ちなみに、周波数40[MHz]における近人の材料物性値として、比誘電率εr´=82.575241、導電率σ=0.669199S/mを参考にした。そして、送信側及び受信側の各電極1401、1402を、人体モデル1400の長端から35mm離した位置にそれぞれ配置し、電極間距離を470mmとしている。また、各電極1401、1402は、人体モデル1400に密接させず、1.0mmの空気層の間隔を設けている。そして、電極部110の静電容量Cを20.2pFで一定、共振周波数を40MHzで一定にして、各インダクターL1、L2のインダクタンスを変えながら、人体モデル1400の長手方向の両端に配置した電極間の結合強度S21[dB]をシミュレーションした。図9は、L1=0.67μH、L2=0.3μHに設定したときのシミュレーション結果、図10は、L1=0.67μH、L2=0.2μHに設定したときのシミュレーション結果、図11は、L1=0.70μH、L2=0.1μHに設定したときのシミュレーション結果、図12は、L1=0.73μH、L2=0.05μHに設定したときのシミュレーション結果である。
図9〜図12に示した結果から、電極部110及び第1の共振回路121に対し並列に接続したインダクターL2のインダクタンスの値が小さければ小さいほど、2つの電極間における結合強度S21[dB]のピーク値が増大することが分かる。また、結合強度S21[dB]の波形も、図5〜図8にそれぞれ示した電圧比V2/V1の波形と同様の傾向を示していることが分かる。
図15には、図5〜図8に示した電圧比V2/V1と図9〜図12に示した結合強度S21[dB]の関係を示している。同図から、電圧比V2/V1が大きくなるに従い、電極間の結合強度S21[dB]も増加傾向を示すことが分かる。また、2枚の導体平板を用いた電極に対してインダクターを並列に接続した並列共振回路の構造(図47を参照のこと)の電圧比がV2/V1=1であるのに対し、図1に示した共振回路構成によれば、電圧比V2/V1=5.0となる構造では、2つの電極間の結合強度S21は約30dBも増加することが分かる。
図16には、本明細書で開示する技術の他の実施形態に係る通信装置1600の構成を示している。図示の通信装置1600は、第1の電極端子1611及び第2の電極端子1612からなる電極部1610と、共振回路部1620と、通信処理部1630を備えている。
通信装置1600は、共振回路部1620の構成が、図1に示した通信装置100とは相違する。すなわち、電極部1610に対して直列にインダクターL1からなる第1の共振回路1621が接続される点では同じであるが、直列接続された電極部110及び第1の共振回路1621に対して、インダクターではなくコンデンサーC1からなる第2の共振回路1622が並列に接続される点で相違している。
そして、電極部1610に印加される電圧V2が、電極部1610へ入力される電圧V1よりも大きくなるように(すなわち、V2/V1>1)、第1の共振回路1621としてのインダクターの定数L1、及び、第2の共振回路122としてのコンデンサーの定数C1が決定される。
図示を省略するが、2つの通信装置1600の電極部1610を、人体などの通信経路の媒体を介して対向させると、この媒体が電界を誘導することによって、目的の周波数において、非常に大きな結合強度を得ることができ、電界結合に基づく通信を行なうことができる。
図17〜図20には、図16に示した通信装置1600の、電極部1610に印加される電圧V2と、通信処理部1630から入力される電圧V1の電圧比V2/V1を、回路シミュレーションした結果を示している。
ここでの解析モデルは、電極部1610としての2枚の導体平板からなるコンデンサーCに直列に、第1の共振回路121としての1つのインダクターL1を接続し、また、コンデンサーC及びインダクターL1に対し並列に、第2の共振回路1622として1つのコンデンサーC1を接続している。そして、電極部1610の静電容量Cを20.2pFで一定、共振周波数を40MHzで一定にして、インダクターL1並びにコンデンサーC1の各定数を変えながら、電圧比V2/V1をシミュレーションした。図17は、L1=0.76μH、C1=0.1pFに設定したときのシミュレーション結果、図18は、L1=0.88μH、C1=100pFに設定したときのシミュレーション結果、図19は、L1=0.85μH、C1=200pFに設定したときのシミュレーション結果、図20は、L1=0.83μH、C1=300pFに設定したときのシミュレーション結果である。
図17〜図20に示した結果から、電極部1610及び第1の共振回路1621に対し並列に接続したコンデンサーC1の静電容量の値が小さければ小さいほど、電圧比V2/V1のピーク値が増大する、すなわち、結合強度が大きくなることが分かる。
また、図21〜図24には、共振構造を有する2つの電極部1610を人体モデル上に設置したときの送信側及び受信側の電極間の結合強度S21[dB]を3次元電磁界シミュレーションした結果を示している。図25には、ここでの3次元電磁界シミュレーションにおいて、送信側及び受信側で使用される電極モデルの具体的構造を図25に示した(但し、通信処理部1630からは特性インピーダンス50Ωで給電がなされるものとする)。一対の電極1621、1622はともに30×30×0.04mmの完全導体とし、厚さ1.0mmで比誘電率εr´=2.2、tanδ=0.001の基板2500の上下面に配置されている。共振回路部120を構成するインダクターL1並びにコンデンサーC1は、基板1300の上面の線幅1.0mmの完全導体からなる配線パターンとしてモデリングした。また、人体モデルは図14に示したものと同様とする。図21は、L1=0.76μH、C1=0.1pFに設定したときのシミュレーション結果、図22は、L1=0.88μH、C1=100pFに設定したときのシミュレーション結果、図23は、L1=0.85μH、C1=200pFに設定したときのシミュレーション結果、図24は、L1=0.83μH、C1=300pFに設定したときのシミュレーション結果である。
図21〜図24に示した結果から、電極部1610及び第1の共振回路1621に対し並列に接続したコンデンサーC1の静電容量の値が大きければ大きいほど、2つの電極間における結合強度S21[dB]のピーク値が増大することが分かる。また、結合強度S21[dB]の波形も、図17〜図20にそれぞれ示した電圧比V2/V1の波形と同様の傾向を示していることが分かる。付言すると、L1=0.88[μH]、C1=200[pF]に固定して、送信側及び受信側の電極と人体との間隔dを1mm〜30mmの範囲で変化させながら結合強度S21[dB]の3次元電磁界シミュレーションを行なった結果、人体が近づいたときの共振周波数の変化がほとんどないことが分かった(図50を参照のこと)。これは、平行平板からなる電極端子1611、1612をコンデンサーとして用いた共振回路構造のためである。
図26には、図17〜図20に示した電圧比V2/V1と図21〜図24に示した結合強度S21[dB]の関係を示している。同図から、電圧比V2/V1が大きくなるに従い、電極間の結合強度S21[dB]も増加傾向を示すことが分かる。また、2枚の導体平板を用いた電極に対してインダクターを並列に接続した並列共振回路の構造(図47を参照のこと)の電圧比がV2/V1=1であるのに対し、図16に示した共振回路構成によれば、電圧比V2/V1=5.0となる構造では、2つの電極間の結合強度S21は約30dBも増加することが分かる。に
図1及び図16には、並列共振を生じる共振回路を用いた通信装置の構成例を示したが、本明細書で開示する技術において利用可能な共振回路はこれに限定されるものではない。図27には、直列共振を生じる共振回路を用いた通信装置2700の構成を示している。
電極部2710は、対向して配置される第1の電極端子2711と第2の電極端子2712の組み合わせで構成され、その容量をCとおく。
共振回路部2720は、電極部2710に対して直列に接続される、1つのインダクターで構成される第1の共振回路2721を含んでいる。また、共振回路部2720は、直列接続された電極部2710及び第1の共振回路2721に対して並列に接続される、1つのインダクターで構成される第2の共振回路2722も備えている。
さらに、共振回路部2720は、直列接続された電極部2710及び第1の共振回路2721、及びこれと並列接続された第2の共振回路2722を励振源として、目的の周波数(例えば、40MHz)における直列共振回路を構成するために、この励振源に対して直列接続された第3の共振回路2723を備えている。図示の例では、第3の共振回路2723は1つのコンデンサーC2で構成されるが、その他の共振回路を含む場合もある。
図28には、直列共振構造を有する2つの電極部2710を人体モデル上に設置したときの送信側及び受信側の電極間の結合強度S21[dB]を3次元電磁界シミュレーションした結果を示している。但し、静電容量Cの電極部2710に対して0.3μHのインダクターL1を直列に接続するとともに、電極部2710に対して0.37μHインダクターL2を並列に接続し、さらにこの励振源に対して、直列共振回路とするための10pFのコンデンサーC2を直列に接続するものとする。また、電極モデル、人体モデル、並びに2つの電極部2710の配置は、それぞれ図13、図14に示したものと同じ条件とする。
図28より、2枚の導体平板からなる電極部に対して、インダクターが装荷されない並列共振回路(図47を参照のこと)の場合(この場合の電圧比V2/V1の最大値は1)と比較して、直列共振構造を有する電極部2710を用いた場合、2つの電極間における結合強度S21は約40dBも増大している。したがって、図1並びに図16に示した並列共振構造を有する電極部110、1610を用いる場合と同様に、目的周波数40MHzにて大きな結合強度S21[dB]が得られていることが分かる。なお、直列共振構造の電極部2710を用いた通信装置2700について、電圧比V2/V1を回路シミュレーションした結果は、V2/V1>10である。
図29、図30は、並列共振構造を有する2つの電極部1610を用いて構成される通信システムにおける、人体の有無に対する送信側及び受信側の電極間の電界分布の3次元電磁界シミュレーション結果をそれぞれ示している。但し、静電容量Cの電極部1610に対して0.08μHのインダクターL1を直列に接続し、且つ、直列接続された電極部1610及びインダクターL1に対して200pFのコンデンサーC1を並列に接続し、目的の周波数40MHzで共振させている。電極モデルは図25と同じである。また、人体ありの場合の人体モデルは図14と同じであり、電極部1610と人体との間隔は送受信側ともに5mmとする。
図29は人体なしの場合の電界分布、図30は人体ありの場合の電界分布をそれぞれ示している。但し、各図中において、矢印の向きは、40MHzにおけるある位相のときの電界の向き(電界ベクトル)を示し、矢印の太さは電界強度を表している。
図29を参照すると、送信側と受信側の電極の間に通信経路の媒体として人体が介在しない場合、すなわち、2つの電極のみで通信を行なおうとすると、片方(送信側)の電極の近傍には電界が生じているものの、これ電界が空間を伝搬しておらず(すなわち、アンテナのように放射されておらず)、他方(受信側)の電極との電界結合は弱くなっていることが分かる。
これに対し、図30を参照すると、送信側と受信側の電極の間に通信経路の媒体として人体が介在する場合には、片方(送信側)の電極の近傍に生じた電界が、人体に引きつけられることによって、空間を伝搬し、その結果、他方(受信側)の電極との電界結合を高めていることが分かる。
また、図31には、並列共振構造を有する2つの電極部1610を用いて構成される通信システムにおける、人体の有無に対する2つの電極間の結合強度S21[dB]を示している。但し、人体ありの場合は、送信側及び受信側の電極と人体との間隔dを5mmとした。同図から、通信経路に人体が介在することにより、電極間の結合強度S21が約40dBも高まることが分かる。また、人体の有無により、2つの電極間の結合強度S21[dB]のピークが目的周波数40MHzからほとんど変化しないことも分かる。これが、2枚の平板導体を用いた電極部1610と共振回路部1620を有し、電極部1610に印加される電圧V2が入力電圧V1よりも大きくなるように構成した通信装置1600における人体通信の原理である。
本明細書で開示する技術を適用した通信システム(例えば、図2を参照のこと)を、通信経路に人体が介在しない、近距離通信にも利用できることは既に述べた。
図32には、図25に示した電極モデルからなる2つの電極3201、3202を20mm間隔で左右に配置して構成される近距離通信システムを例示している。図33Aには、図32に示した近距離通信システムにおける、2つの電極3201、3202間の結合強度S21[dB]の3次元電磁界シミュレーション結果を示している。図33Aから、目的の周波数40MHz付近で結合強度S21がピーク(−32dB)を示していることが分かる。また、図33Bには、そのときの2つの電極3201、3202間の電界分布の3次元電磁界シミュレーション結果を示している。
また、図34には、図25に示した電極モデルからなる2つの電極3401、3402を20mm間隔で上下に配置して構成される近距離通信システムを例示している。図35Aには、図33に示した近距離通信システムにおける、2つの電極3401、3402間の結合強度S21[dB]の3次元電磁界シミュレーション結果を示している。図35から、目的の周波数40MHz付近で結合強度S21がピーク(−16dB)を示していることが分かる。また、図35Bには、そのときの2つの電極3401、3402間の電界分布の3次元電磁界シミュレーション結果を示している。
共振構造を持つ電極の近傍では強い電界強度が得られることから、このような2つの電極を近傍に配置することで、図33A及び図35Aに示すように2つの電極間の結合強度S21[dB]は大きくなる。したがって、共振構造を持つ電極を備えた機器同士を近距離に配置して、電界結合を用いた近距離無線通信やワイヤレス電力伝送を行なうことができる。
上記の実施例1は、共振構造を持つ電極の近傍では強い電界強度が得られ、このような2つの電極を、人体を介在させ又は近距離に配置することで結合強度S21が高まるという点に着目して、人体通信や近距離通信を行なうものである。
これに対し、(通信システムの受信側に相当する)単一の電極においても、結合強度S21が高まり受信感度が向上することに着目すると、共振構造を持つ電極を電界検出用のプローブに適用するという実施例も考えられる。
近年のネットワーク利用傾向として、携帯電話やスマートフォンなどのモバイル端末を始めとして、Wi−Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)、GPS(Global Positioning System)など複数の通信機能を搭載する電子機器が普及してきている。このような背景から、電子機器から周囲への不要電磁界(ノイズ)を規制しているEMI(Electromagnetic Interference)への対応のみならず、電子機器内の不要電磁界が機器内部の他のワイヤレス特性への影響を与える機内妨害(自家中毒、RFI(Radio Frequency Interference)とも呼ばれる)問題への対応も急務である。
EMIや機内妨害の対策として、ノイズ発生源、ノイズ伝達源、並びにノイズ放射源を特定し、ノイズ発生減へのシールド対策や、ノイズ伝達源にてコンデンサーやインダクターなどを使用してノイズをカットする方法が一般的である。
従来、ノイズ発生源、ノイズ伝達源、ノイズ放射源の特定には、信号線とGND線をループ状に接続した磁界プローブが主に利用されている。ノイズを有する電流に磁界プローブを近接させることで、このループ内に垂直に入射する磁界強度を検出し、ノイズの周波数特性や強度を分析することができる。
一般的なEMI対策では、およそ−100dBm以上のノイズを検出できれば、対応可能である。また、このレベルのノイズであれば、アンプと磁界プローブを用いて十分測定することができる。ところが、機内妨害の観点では、−100dBM以下の微小ノイズでも特性に大きく影響してしまうワイヤレス・デバイス(例えば、GPS)も存在し、より高感度な測定技術が必要である。
例えば、ある特定の周波数にて共振構造を有し、その周波数にて感度を高めた磁界プローブ技術について提案がなされている(例えば、特許文献3を参照のこと)。磁界プローブは、電流から生じる磁界方向とプローブのループ面が垂直状態であるときに高感度で測定でき、ノイズ電流の特定に優れている。しかしながら、磁界プローブの配線パターンでインダクターとコンデンサーを形成した共振構造を用いているため、目的の周波数やプローブのサイズ毎にプローブ構造を最適設計しなければならない。また、プローブ検出端がループ構造であることから、磁界を検出できても、電界主成分のノイズを検出することが難しい。ワイヤレス・デバイスのアンテナが主に電界放射型であることを考慮すると、電界を高感度で測定可能なプローブも必要である。
図36には、本明細書で開示する技術を適用し、共振構造の電極を利用した電磁界プローブ3600を備えたノイズ測定装置の構成例を模式的に示している。
電磁界プローブ3600は、第1の電極端子3611と第2の電極端子3612の組み合わせで構成される電極部3610を備えている。第1の電極端子3611と第2の電極端子3612はそれぞれ導体平板からなり、プローブ検出端にて対向して配置される。図36に示すように、プローブ検出端を測定物3650に接近させたとき、測定物から放射される垂直方向の電界が第1の電極端子3611と第2の電極端子3612を通過すると、そのときに電極端子3611、3612間で印加される電圧に基づいて、ノイズ・レベルを検出することができる。
共振構造により検出感度を向上させるために、電磁界プローブ3600は、共振回路部3620を備えていてもよい。
共振回路部3620は、電極部3610に対して直列に接続される第1の共振回路3621を含んでいる。第1の共振回路3621は、例えば1以上のインダクターで構成され、目的の周波数で共振回路となるようにインダクターの定数が決定される。
また、並列共振構造を利用して検出感度をさらに向上するために、共振回路部3620は、直列接続された電極部3610及び第1の共振回路部3621に対して並列に接続される第2の共振回路3622をさらに備えていてもよい。第2の共振回路3622は、1以上のインダクター又はコンデンサーで構成され、目的の周波数で共振回路となるようにインダクター又はコンデンサーの定数が決定される。
共振回路部3620を電極部3610とともに基板実装部品として構成することで、電磁界プローブ3600を目的の周波数にて共振回路となるように容易に可変することができ、目的周波数やプローブ・サイズにおける再設計は不要となる。
なお、共振回路部3620の、電極部3610に直列接続される第1の共振回路3621のみならず、並列接続される第2の共振回路3622の接続、並びにその場合における基板実装部品を利用するという構成は、磁界プローブにも適用することができる。
図37には、マイクロストリップ・ライン構造の電磁界プローブ3600のモデル全体の外観を示している。また、図38には、図37に示した電磁界プローブ3600のプローブ検出端の金属パターンのみを抽出して描いている。図37に示すように、誘電体基板上に、金属パターンとして電極部3610及び共振回路部3620が形成されている。電磁界プローブの検出端のサイズは3mm幅とした。
図38に示すように、電磁界プローブ3600の検出端には、測定対象面に対して水平になるように、2枚の櫛状の金属パターンからなる電極端子3611、3612を、重なることなく配置した。図38には、等価回路も併記している。櫛状をなす片方の電極端子3611は、9nHのインダクターLを第1の共振回路3621として直列に接続し、さらに40mmの長さを有するマイクロストリップ・ラインの信号線に接続している。また、他方の電極端子3612は、基板の裏面のGNDパターン(図示しない)の間には5pFのコンデンサーを第2の共振回路3622として接続した。なお、誘電体基板の厚みは0.8mmであり、誘電率は4.2としている。
図39には、図37及び図38に示した電磁界プローブ3600の特性解析のモデルを示している。図示のように、測定対象であるマイクロストリップ・ライン3900上に、電磁界プローブ3600のプローブ検出端を配置して、マイクロストリップ・ライン3900から発生する電磁界を電磁界プローブ3600で検出する。図示の例では、電磁界プローブ3600のブ検出端がマイクロストリップ・ライン3900の長手方向と平行をなしている。マイクロストリップ・ライン3900と電磁界プローブ3600の検出端との間隔は2mmとした。また、電磁界プローブ3600の上端のPort1、並びに、マイクロストリップ・ライン3900の両端Port2、Port3は、それぞれ50Ωとした。
図40には、図39に示した特性解析モデルにおける各ポートPort1〜3の特性結果を示している。Port1における反射特性は、電磁界プローブ3600のS11特性である。図40から、特性解析モデルの電磁界プローブ3600は1.58GHz付近で共振を有していることが分かる。また、Port2における反射特性は、電磁界プローブ3600のS22特性である。図40から、特性解析モデルのマイクロストリップ・ライン3900の特性インピーダンスも50Ωとなっていることが分かる。また、Port1とPort2間の伝達特性は、マイクロストリップ・ライン3900と電磁界プローブ3600間の結合強度S21特性である。図40では、電磁界プローブ3600の共振周波数にてS21特性が大きく増加しており、マイクロストリップ・ライン3900と電磁界プローブ3600間の電磁界結合が大きくなっていることが確認できる。つまり、S21特性が大きいほど、電磁界プローブ3600の感度が増加することを意味しており、電磁界プローブ3600により高感度な電磁界検出が可能であることが分かる。マイクロストリップ・ライン3900の反射特性の1000分の1しか反射しておらず、マイクロストリップ・ライン3900で発生した電磁界は、電磁界プローブ3600側にほぼ伝達できているということができる。
図41には、電磁界プローブ3600の共振周波数である1.58GHzのマイクロストリップ・ライン3900と電磁界プローブ3600の電界強度分布を示している。但し、図41Aは全体の電界強度分布を示し、図41Bは電磁界プローブ3600のプローブ検出端付近の電界強度分布を拡大して示している。また、図41Aでは、信号線を流れる電流の方向を矢印で示している。各図において、電界強度の高い部分を濃く表示し、電界強度が低下するにつれて淡く表示している。
図41Bを参照すると、2枚の櫛状の電極端子3611、3612付近で電界強度が大きくなっていることを示している。したがって、マイクロストリップ・ライン3900から生じる電界成分を、電磁界プローブ3600の検出端で感知していることが分かる。
図42には、図37及び図38に示した電磁界プローブ3600の他の特性解析のモデルを示している。図示の例では、電磁界プローブ3600の検出端がマイクロストリップ・ライン3900の長手方向と直交するように(言い換えれば、図39に示したモデルから、電磁界プローブ3600の向きを90度回転させて)、配置している。
図43には、図42に示した特性解析における各ポートPort1〜2の特性結果を示している。図43から、特性解析モデルの電磁界プローブ3600は1.58GHz付近で共振を有していることが分かる。また、Port1とPort2間の伝達特性は、マイクロストリップ・ライン3900と電磁界プローブ3600間の結合強度S21特性である。図43では、電磁界プローブ3600の共振周波数にてS21特性が大きく増加しており、マイクロストリップ・ライン3900と電磁界プローブ3600間の電磁界結合が大きくなっていることが確認できる。つまり、S21特性が大きいほど、電磁界プローブ3600の感度が増加することを意味しており、電磁界プローブ3600により高感度な電磁界検出が可能であることが分かる。
検出端がループ構造である磁界プローブ(例えば、特許文献3を参照のこと)を用いたノイズ検出装置の場合、検出端がマイクロストリップ・ライン3600の長手方向と平行となるように配置すると、ループ面と電流から生じる磁界方向とが平行となってしまうため、ノイズ成分を検出することは難しくなってしまう。これに対し、本実施形態に係る電磁界プローブ3600の場合、検出端をマイクロストリップ・ライン3900の長手方向に対し平行又は垂直のいずれに配置しても、図40並びに図43に示したように、大きなS21特性が得られており、マイクロストリップ・ライン3900から生じる電界成分を検出していることが分かる。
図44には、図38に示した電磁界プローブ3600と、インダクター部分をショートさせるとともにコンデンサー部分をオープンとした電磁界プローブ(LC無し)と、さらに2枚の櫛状の電極3611、3612を接続してループ構造とした電磁界プローブ(LC無し(Loop))との、S21特性の解析結果の比較を示している。同図から、それぞれ電界成分、磁界成分を検出するとされる「LC無し」、「LC無し(Loop)」と比較して、電磁界プローブ3600は、目的の周波数にて、S21特性が15dB以上も増加していることが分かる。
共振構造の電極を利用した電磁界プローブ3600の検出端の形状は、図38に示した、2枚の櫛状の金属パターンに限定されるものではない。図45、図46には、電磁界プローブの検出端の他の構成性をそれぞれ示している(但し、電極構造以外の説明を省略する)。図45に示す例では、2枚の平板の電極が検出端に配置されている。また、図46に示す例では、2枚の平板の電極のうち、先端側の電極にさらに金属製のパッドを突設させており、局所電界をより検知し易くしている。つまり、電磁界プローブの検出端は、測定物から放射される垂直方向の電界を感知するために、測定対象面に対して水平に2枚の電極を備える構造であればよい。
なお、本明細書の開示の技術は、以下のような構成をとることも可能である。
(1)一対の電極端子からなる電極部と、入力電圧V1よりも前記電極部に印加される電圧V2を大きくする共振回路部と、を具備する電界結合用電極。
(2)前記共振回路部は、前記電極部に直列に接続された第1の共振回路と、直列接続された前記電極部及び前記第1の共振回路に対して並列に接続された第2の共振回路を備える、上記(1)に記載の電界結合用電極。
(3)前記第1の共振回路は少なくとも1つのインダクターを含み、前記第2の共振回路は少なくとも1つのインダクター又はコンデンサーを含み、目的の周波数でV2>V1を保つように、前記第1の共振回路及び前記第2の共振回路に含まれるインダクター又はコンデンサーの定数が設定されている、上記(2)に記載の電界結合用電極。
(4)前記共振回路部は、前記電極部に直列に接続されたコンデンサーをさらに備え、直列共振構造を有する、上記(2)に記載の電界結合用電極。
(5)一対の電極端子からなる電極部と、通信信号を処理する通信処理部と、前記通信処理部からの出力電圧又は前記通信処理部への入力電圧V1よりも前記電極部に印加される電圧V2を大きくする共振回路部と、を具備する通信装置。
(6)上記(5)に記載の2台の通信装置の前記電極部同士を通信経路の媒体を介して対向させて、電界結合方式により通信を行なう通信システム。
(7)前記通信経路の媒体は、人体、誘電体、又は導電体である、上記(6)に記載の通信システム。
(8)上記(5)に記載の2台の通信装置の前記電極部同士を近距離で配置して、電界結合方式により通信を行なう通信システム。
(9)ワイヤレス電力伝送に利用する、上記(6)又は(8)のいずれかに記載の通信システム。
(10)測定物に近接する検出端と、前記検出端に形成された2枚の電極からなる電極部と、を具備する電磁界プローブ。
(11)前記電極部に対して直列に接続された少なくとも1つのインダクターをさらに備え、目的の周波数において共振回路を構成する、上記(10)に記載の電磁界プローブ。
(12)前記電極部に対して直列に接続された少なくとも1つのインダクターと、直列接続された前記電極部及び前記少なくとも1つのコンデンサーに対して並列に接続された少なくとも1つのインダクター又はコンデンサーをさらに備え、目的の周波数において共振回路を構成する、上記(10)に記載の電磁界プローブ。
(13)前記インダクター又は前記コンデンサーを基板実装部品に手構成して、前記目的の周波数を容易に可変できる、上記(11)又は(12)のいずれかに記載の電磁界プローブ。
(14)上記(10)乃至(13)のいずれかに記載の電磁界プローブを有し、前記測定物の測定対象面に対して前記検出端の前記2枚の電極を水平にして接近させて、前記測定対象面から生じる電磁界を測定する測定装置。
特開2007−174570号公報 国際公開第2009/123087号公報 特開2012−13608号公報
以上、特定の実施形態を参照しながら、本明細書で開示する技術について詳細に説明してきた。しかしながら、本明細書で開示する技術の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書では、電界結合用電極を人体通信用の通信装置に適用した実施形態を中心に説明してきたが、電界結合方式による近距離通信システムやワイヤレス電力伝送システムにも同様に適用することができる。また、電界結合用電極を、EMIや機内妨害の対策に、ノイズ発生源、ノイズ伝達源、ノイズ放射源を特定するための電磁界プローブとしても利用することができる。
要するに、例示という形態により本明細書で開示する技術について説明してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本明細書で開示する技術の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
100、200…通信装置
110、210…電極部
111、211…第1の電極端子、112、212…第2の電極端子
120、220…共振回路部
121、221…第1の共振回路、122、222…第2の共振回路
130、230…通信処理部
1300、2500…基板
1600…通信装置
1610…電極部
1611…第1の電極端子、1612…第2の電極端子
1620…共振回路部
1621…第1の共振回路、1622…第2の共振回路
1630…通信処理部
2700…通信装置
2710…電極部
2711…第1の電極端子、2712…第2の電極端子
2720…共振回路部
2721…第1の共振回路、2722…第2の共振回路
2730…通信処理部
3600…電磁界プローブ
3610…電極部、3611…第1の電極端子、3612…第2の電極端子
3620…共振回路部
3621…第1の共振回路、3622…第2の共振回路
4801…ヘッドフォン、4802…携帯音楽プレーヤー
4811、4812…電極部
4901…ノートブック・コンピューター、4902…携帯端末
4911、4912…電極部

Claims (6)

  1. 第1の電極端子と第2の電極端子からなる電極部と、
    前記第1の電極端子に直列に接続され、目的周波数で共振する第1の共振回路と、
    を具備し、
    前記第1の電極端子と前記第2の電極端子間の電圧に基づいてノイズ・レベルを検出する、電磁界プローブ。
  2. 前記第1の電極端子と前記第2の電極端子は、それぞれ導体平板からなり、対向して配置される、
    請求項1に記載の電磁界プローブ。
  3. 前記第1の共振回路は、少なくとも1つのインダクタで構成される、
    請求項1又は2のいずれかに記載の電磁界プローブ。
  4. 前記第2の電極端子及び前記第1の共振回路に対して並列に接続される第2の共振回路をさらに備える、
    請求項3に記載の電磁界プローブ。
  5. 前記第1の共振回路及び前記電極部の少なくとも一方は基板実装部品として構成された、
    請求項3に記載の電磁界プローブ。
  6. 前記第1の共振回路、前記第2の共振回路、及び前記電極部の少なくとも1つは、基板実装部品として構成された、
    請求項4に記載の電磁界プローブ。
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