JP6512765B2 - 受電装置、送電装置、受電装置が行う制御方法、送電装置が行う制御方法、及びプログラム - Google Patents

受電装置、送電装置、受電装置が行う制御方法、送電装置が行う制御方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線電力伝送技術に関する。
従来、無線で電力を送信する送電装置と、送電装置から供給された電力を受電する受電装置とを含む無線電力伝送システムが知られている。無線電力伝送システムには送電装置が、送電を行っている受電装置の満充電を検出し、送電の停止を行うものがある。
特許文献1には、受電装置が蓄電池や蓄電器に十分に電気エネルギーが蓄えられた状態である満充電になった場合に、受電装置は満充電であることを示すコマンドを送電装置に送出することが記載されている。さらに、特許文献1には、送電装置が受電装置から満充電であることを示すコマンドを受信した場合、該受電装置に対する送電を停止する技術が記載されている。
特開2010−34080号公報
上述のような無線電力伝送システムでは、無線電力伝送に先だって、無線電力伝送を行うための制御情報のやりとりなどを行うために送電装置と受電装置との間で通信接続する必要がある。無線電力伝送システムの動作の一例としては、送電装置は、送電可能な範囲に受電装置が存在することを検出した場合、該受電装置と通信接続する。
しかしながら、受電装置が満充電となった後にも送電可能な範囲である送電装置上に載置され続けていると、送電装置が満充電となった受電装置と再び通信接続を行う可能性がある。
例えば、送電装置が受電装置に送電を行っている場合に、受電装置が満充電となったため、受電装置が送電装置に送電の停止を要求するコマンドを送信する。送電装置は、送電の停止を要求するコマンドの受信に応答して、受電装置への送電を停止し、さらに、受電装置との通信を切断する。しかしながら、受電装置がその後も送電装置の送電範囲に載置され続けると、該受電装置との通信の切断後に送電装置が該受電装置を検出することになり、再び通信接続するための処理が開始されてしまう。この場合、例えば、送電装置は、通信接続後に受電装置から送電が不要なことを示すコマンドを受信し、当該受電装置に対して無線伝力伝送は行わない。このように、送電装置は、すでに送電を行い、満充電となり送電が不要な受電装置に対して、無駄な通信等の不要な送電のための処理を行ってしまうことがある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされた発明であり、不要な無線電力伝送のための処理を行うことを低減することを目的とする。
上述の課題を解決する手段として、本発明に係る受電装置は、送電装置から無線で受電する受電手段と、前記送電装置から応答信号を送信させるための信号を受信した場合に、前記送電装置へ前記応答信号を送信する送信手段と、前記受電装置のインピーダンスを変更する変更手段と、前記受電装置のインピーダンスの変更の指示を前記送電装置から受信する受信手段と、前記受電手段による受電を不要とする状態である場合、前記受信手段により受信されたインピーダンスの変更の指示に基づいて前記変更手段に前記受電装置のインピーダンスを変更させることにより、前記送電装置が前記受電装置を検出することを制限させて、前記送電装置による前記応答信号を送信させるための信号の送信を制限させるための制御を行う制御手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る送電装置は、受電装置に無線で送電する送電手段と、物体を検出する検出手段と、前記受電装置に応答信号を送信させるための信号を送信する送信手段と、前記受電装置が受電を不要とする状態である場合、前記受電装置に前記応答信号を送信させるための信号の送信を制限するための制御を行う制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記受電装置に前記応答信号を送信させるための信号の送信を制限するための制御として、前記送信手段に、前記検出手段により前記受電装置が物体として検出されることを制限するためのインピーダンスの変更を前記受電装置に指示する信号を送信させることを特徴とする。
本発明によれば、不要な無線電力伝送のための処理を行うことを低減することができる。
無線電力伝送システムのシステム構成図である。 送電装置の構成を示す図である。 受電装置の構成を示す図である。 無線電力伝送システムのシーケンスチャートを示す図である。 受電装置の動作を示すフローチャートである。 送電装置の動作を示すフローチャートである。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る無線電力伝送を行う無線電力伝送システムを図1(a)に示す。なお、本実施形態に係る無線電力伝送システムは、磁界共鳴方式を用いて無線電力伝送を行うものとする。磁界共鳴方式は送電装置の共振器(共鳴素子)と、受電装置の共振器(共鳴素子)との間の磁場の共鳴(共振)による結合によって電力を伝送する方式である。なお、本実施形態において、磁界共鳴方式を用いた無線電力伝送システムを例にして説明するが、無線電力伝送方式(非接触電力伝送方法)はこれに限るものではなく、電磁誘導、電界共鳴、マイクロ波、レーザ等を利用した電力伝送方式を用いてもよい。
図1(a)において、101は送電装置、102は第1受電装置である。送電装置101は、無線で電力を送電する送電装置である。第1受電装置102は、無線で送電された電力を受電する受電装置である。本実施形態における無線電力伝送システムにおいて、送電装置と受電装置との間で、認証を行うための通信や無線電力伝送を制御するための制御情報の通信を行う。制御情報の一例としては、受電装置の属性(機器の種類等)、受電能力(最大の受電電力等)、受電状態のフィードバック情報(受電中の電力値等)などがある。
以下、装置間での電力の受け渡しは、送電、受電または電力伝送(無線電力伝送)と表現し、装置間での認証のためのやり取りや制御情報のやり取りは、単に通信(無線通信)と表現する。
図1(a)において、110は送電装置101の送電可能範囲(送電範囲)、120は送電装置101の通信可能範囲(通信範囲)を示す。なお、本実施形態における無線電力伝送と無線通信とに用いる電波の周波数帯域は異なるとする。図1(a)に示すように本実施形態の無線電力伝送システムでは、送電装置の送電可能範囲より通信可能範囲のほうが広い。これは、無線電力伝送と無線通信とに用いる電波の周波数帯域が異なり、それぞれに用いる電波の到達範囲が同一ではないためである。無線電力伝送の送電可能範囲は、距離に応じた損失が大きいことや送電可能範囲に存在する物体への影響が大きいことから、無線通信の通信可能範囲より狭い。また、無線通信の通信可能範囲と無線電力伝送の送電可能範囲を同一にするように無線通信用の電波の出力電力を低減させると、正しく通信が行えなくなる場合がある。したがって、本無線電力伝送システムでは、このように無線通信用の電波の出力電力を必要以上に低減させることはせず、結果として送電装置の送電可能範囲より通信可能範囲のほうが広くなる。
なお、本実施形態の無線電力伝送システムの装置間で行う通信は、Bluetooth(登録商標)4.0規格に準拠する通信を用いる。Bluetooth(登録商標)4.0では、Bluetooth(登録商標) Low Energy(BLE)という比較的少ない消費電力で通信可能な通信方式が規定されている。なお、本無線電力伝送システムでは、送電装置は、ネットワークの親局である、BLEに規定されるマスタとして動作する。送電装置は、一度に複数の受電装置に対して送電を行うために、複数の受電装置夫々と通信を行う必要があるためマスタとして動作させる。また、受電装置は、マスタに接続し、マスタによる制御に基づいて通信を行う、BLEに規定されるスレーブとして動作する。
なお、本実施形態における通信はBLEに準拠した通信を行うものとしたが、その他の通信規格であってもよい。例えば、無線LAN(IEEE802.11シリーズ)、NFC(Near Field Communication)、ZIGBEEなどであってもよい。また、通信は独自の通信方式であってもよい。ここでは送電装置を1台、受電装置を1台示しているが、それぞれが2台以上あってもよい。
続いて、無線電力伝送システムの各装置の構成について説明を行う。図2は、無線電力伝送システムの送電装置の構成を示す図である。同図において、210は送電装置(送電装置101)全体を示す。201は、送電装置210を制御する制御部である。制御部201は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、CPUが後述するメモリ208に記憶されている制御プログラムを実行することにより装置全体を制御する。202は送電装置210から無線電力伝送を行う際に電力を供給する電源である。なお、電源202は、商用電源またはバッテリである。203は、電源202から入力される直流又は交流電力を伝送帯の交流周波数電力に変換し、送電アンテナ205を介して受電装置に受電させるための電磁波を発生させるための送電部である。
204は、送電アンテナ205への入力電圧を検出する検出部である。なお、検出部204により検出される電圧は、送電アンテナ205から受電装置に対して出力される電力に換算することが出来る。また、検出部204は送電アンテナ205への入力電流、入力電力値を検出する構成としても構わない。また、検出部204は電源部202から送電部203への入力電圧、入力電流、入力電力の少なくともいずれかを検出するように構成してもよい。
検出部204の検出結果によって、送電装置210が出力した電力を受電する物体が存在するかを判定することができる。送電可能範囲に物体が存在しない場合の検出部204の検出結果と送電可能範囲に送電した電力を消費する物体が存在する場合の検出部204の検出結果とは異なるためである。また、検出部204の検出結果によって、送電装置210が出力した電力を受電する物体における消費電力の変化を検出することができる。例えば、送電装置が一定の出力において送電を行っているときに、送電可能範囲に存在する物体が1W消費している場合の検出部204の検出結果と該物体が2W消費している場合の検出結果とは異なるためである。即ち、検出部204の検出結果によって、送電装置の出力した電力に対する負荷に変更があった場合にそれを検出することができる。
206は受電装置と通信するための通信部である。通信部206は、BLEに準拠した無線通信を制御するためのチップおよび信号を送信するためのアンテナを含む。なお、送電装置210は、送電を専用に行う装置だけでなく、他の装置、一例としては、プリンタ、PC等の装置であってよい。
続いて、無線電力伝送システムの受電装置の構成について図3を用いて説明を行う。図3において、320は、受電装置(第1受電装置102)全体を示す。301は受電装置320を制御する制御部である。制御部301は、例えばCPUであり、CPUが後述するメモリ310に記憶されている制御プログラムを実行することにより装置全体を制御する。302は送電装置210と通信する通信部である。通信部302は、BLE準拠した無線通信を制御するためのチップおよび信号を送信するためのアンテナを含む。303は送電装置210からの無線電力伝送を受電するための受電アンテナである。304は、受電アンテナ303のインピーダンスを変化させる変化部である。送電装置210からインピーダンスの変化を要求する指示を通信部302により受信した場合、変化部304は、通信部302により受信した送電装置210からの指示に従って、受電アンテナ303のインピーダンスを変化させる。変化部304は、受電アンテナ303のインピーダンスを変化させることにより、送電装置210から出力される電力の受電量を調整する。変化部304は、送電装置210から出力され受電した電力のうち、受電アンテナ303により消費される電力を調整する。即ち、変化部304は、送電装置210から受電した電力を消費する負荷を変更する。
305は、受電アンテナ303で受電した電磁波から電力を生成する受電部である。受電部305は、受電アンテナ303により受信した電磁波により共振を生じ、該共振により交流電力を得る。そして、受電部305は、交流電力を直流または所望周波数の交流電力に整流し出力する。306は受電した電力を蓄電するバッテリ308への受電電力の入力切替を行うスイッチである。バッテリ308は、充電可能なバッテリであり、該バッテリに受電した電力が蓄電される。307は所定期間を計測するためのタイマである。309は、送電装置210から受電した電力を電圧値に換算して検出する第1検出部である。310は、各種情報を記憶するメモリである。311は、バッテリ308の電圧を検出する第2検出部である。第2検出部311の検出結果に基づいてバッテリ308の充電状況を検出することができる。
なお、受電装置320の制御部301と通信部302は送電装置210から送電される電力で動作しても良い。このように構成することで、受電装置320は、送電装置210から無線電力伝送を始めるために必要な電力を保持していない場合にも、送電装置210と通信を開始できる。なお、受電装置320の一例は、デジタルカメラ、携帯電話等の装置であってよい。
なお、図2および図3に示した構成は一例であり、送電装置210、受電装置320は図示したハードウェア構成以外のハードウェア構成を備えていてもよい。例えば、送電装置210、受電装置320は、ユーザが各種入力等を行い、装置を操作するための操作部を有していてよい。また、LCDやLEDのように視覚で認知可能な情報の出力、あるいはスピーカなどの音出力が可能な機能を有する各種表示を行う表示部を備えていてよい。
以上の構成を有する無線電力伝送システムにおける送電装置と受電装置とのやり取りは、検出フェーズ、通信確立フェーズ、送電フェーズの3つのフェーズを含む。
検出フェーズにおいては、送電アンテナ205から電磁波を間欠的に発生させることにより、受電装置320を検出するための送電(検出用送電)を間欠的に行う。検出フェーズにおいて検出用送電を行っている際に送電装置210の送電可能範囲に物体が置かれた場合、該検出用送電は該物体に供給される。この場合、送電装置210側からみた負荷インピーダンスに変動が生じ、送電装置210における電圧または電流の特徴的な変化が現れる。送電装置210における電圧または電流の変動を検出することで、自装置の送電可能範囲に物体が置かれたことを検出することができる。また、送電装置210は自装置の送電可能エリアに物体が存在することを検出した場合、検出した物体に対し、送電装置210へ応答を送信させるために要する電力を供給する送電(応答要求送電)を開始する。応答要求送電は、検出した物体が受電装置320であった場合は、この受電装置320の制御部301および通信部302を起動させるために十分な電力値とする。なお、検出用送電の電力値より応答要求送電の電力値の方が大きい。
また、応答要求送電を受電した受電装置320は、他の装置から通信接続要求を送信させるためのアドバタイズパケットを、応答要求送電から一定期間内(例えば、100ms)に通信部302から送信する。送電装置210は応答要求送電に応答した受電装置320からアドバタイズパケットを受信した場合、送電可能範囲に受電装置320が存在すると判定する。
なお、アドバタイズパケットは、ブロードキャストで送信されるBLEに規定された信号であって、自身の機器名や提供するサービスの種類などの情報を含む。アドバタイズパケットは、周囲の機器に自装置の存在および周囲の機器からの接続を待っていることを通知するために用いられる。受電装置320からのアドバタイズパケットには、本システムが対応する無線電力伝送方式が実行可能なことを示すサービス情報が含まれている。以降の説明において、アドバタイズパケットを通知信号と称す。
なお、送電装置210は応答要求送電を開始してから所定期間以内(例えば、100ms)に受電装置320から通知信号を受信しない場合、応答要求送電を停止する。そして、再び送電アンテナ205から電磁波を間欠的に発生させることにより、検出用送電を間欠的に行う。
通信確立フェーズには、検出フェーズにおいて送電装置210が受電装置320から通知信号を検出した場合に遷移する。送電装置210は、受信した通知信号の送信元である受電装置320に対してConnection Requestパケット(接続要求)を通信部206から送信する。そして、送電装置210は、送信した接続要求に応じて受電装置320と通信接続を確立する。通信確立フェーズにおいてはさらに、送電装置210と受電装置320の間で確立した通信接続の期間に互いの能力情報を通信(交換)する。能力情報は例えば、送受電可能な電力量、ハードウェア構成、対応している電力伝送の方式、対応している電力伝送規格のバージョン等である。なお、通信確立フェーズにおいて送電装置210は、応答要求送電を延長(継続)し、受電装置320に対して通信接続に要する通信および能力情報の通信を行わせるための送電を行う。
送電装置210は、通信確立フェーズにおいて通信接続を受電装置320と確立し、能力情報を交換した場合、送電フェーズに移行する。送電フェーズにおいては、送電装置210は検出フェーズ、通信確立フェーズにおける検出用送電、応答要求送電の電力より高い電力を受電装置320に送電する。送電フェーズにおいては、送電装置210は、通信部206によって、受電している電力の値、送電量の増減の要求、送電の停止などの無線電力伝送を制御するための制御情報を受電装置320から受信する。送電装置210は、受信した制御情報に従って、送電アンテナ205から電磁波を発生させることにより送電を行う。
送電フェーズは、送電装置210が、受電装置320から送電の停止を要求された場合や送電のエラーが生じた場合に終了する。送電装置210は、受電装置320から送電の停止を要求された場合、通信部206により受電アンテナ303のインピーダンスを送電装置210の送出する電力をほぼ消費しない値に設定するよう指示する。この値は、ハイインピーダンスといわれる状態で数KΩ程度である。受電装置320は、通信部302により送電装置210からのハイインピーダンスへの変化指示を受信すると、該指示に従って変化部304を制御して受電アンテナ303のインピーダンスをハイインピーダンスに変化させる。送電装置210は、指示した通りに受電装置320によりインピーダンス変化を行っているか否かを検出部204の検出結果に基づいて判断する。そして、送電装置210は、受電装置320が指示した通りにインピーダンス変化が行われていると判断した場合、該受電装置320との通信を切断する。
送電装置210は、送電フェーズを終了した場合、再び検出フェーズにおける動作を開始する。送電装置210は、再び検出フェーズにおける動作を開始した場合に、ハイインピーダンスを指示した受電装置320が送電可能範囲内に存在し続けたとしても、該受電装置320はハイインピーダンスのため、検出用送電をほぼ消費しない。したがって、送電装置210側からみた負荷インピーダンスに変動は生じず、ハイインピーダンスの設定を指示した受電装置320に起因して、電圧または電流の変動を検出することがない。即ち、ハイインピーダンスの設定を指示した受電装置320に起因して、応答要求送電を行うことがなく、すでに送電を行った受電装置320と再度通信接続を行うことを低減することができる。
本実施形態に係る無線電力伝送を行う無線電力伝送システムの動作を図4に示すシーケンスチャートを用いて説明を行う。図4は、送電装置101の動作を説明する図であり、横軸が時間の経過を表し、縦軸が送電装置101に設けられた検出部204による検出電圧を表す。
送電装置101は、電源ONまたはユーザによる動作指示の検出に応じて、検出フェーズにより動作を開始する。検出フェーズにおいて、送電装置101は、時刻T0おいて送電アンテナ205から間欠的な検出用送電(401−1)を開始する。なお、検出用送電の周期(時刻T0から時刻T2)は、任意の値であってよい。また、検出用送電を行う周期は、送電装置毎にランダムに設定するようにしてよい。更に、送電装置ごとに異なる周期により検出用送電を行ってもよい。
ここで、送電装置101は、定常状態の検出用送電時(401−1)において検出部204の検出結果aVをメモリ208に記憶しておく。なお、定常状態とは、送電装置210に他の装置が近接または接触していない状態であり、送電装置が出力した電力を何れの装置も消費していない状態である。
時刻T1に、第1受電装置102のユーザが電力伝送を受けるために第1受電装置102を送電装置101の電力伝送可能範囲内である送電装置101上に載置したとする。送電装置101は、受電装置が近接したことにより、時刻T2において検出用送電を出力した際に検出部204は検出用送電時における定常状態より低い電圧値bVを検出する。送電装置101が、電力伝送可能範囲内に物体が存在する状態で、電力を出力すると、出力された電力は該物体によって受電(消費)され、検出部204が定常状態と異なる値を検出する。
送電装置101は、自装置に近接する物体を検出したので応答要求送電を開始する(402−1)。なお、検出用送電と応答要求送電とを異なる電力値として良く、応答要求送電の方が検出用送電より高い電力であってよい。この場合、応答要求送電中の定常状態における検出部204の検出結果をメモリ208に記憶しておく。
第1受電装置102は、送電装置101からの検出用送電(401−2)を検出した場合、一定期間(例えば、100ms)以内に通知信号を通信部302から送信する(403−1)。
なお、第1受電装置102が通知信号を送信する際に用いる電力は、検出用送電により受電した電力を用いてよい。この場合、受電装置は、通知信号の送信に必要な電力を保持していない場合にも、送電装置と通信を行うことができ、無線電力伝送を開始することができる。
送電装置101は、402−1における応答要求送電を行った後の一定期間(100ms)経過前に第1受電装置102から通知信号を受信しているので、第1受電装置102と通信確立フェーズを行うための応答要求送電の期間をT3〜T4の間延長する。一方、送電装置101が、402−1における応答要求送電を行った後の一定期間(100ms)経過前に受電装置から通知信号を受信しなかった場合には、応答要求送電を時刻T3において停止する。
一定期間経過前に通知信号を受信した送電装置101は、受信した通知信号の送信元である第1受電装置102に接続要求を送信する(404−1)。第1受電装置102は、受信した送電装置101からの接続要求に応じて、送電装置101と通信接続する。その後、送電装置101と第1受電装置102の間で通信確立フェーズにおける通信を終了した場合、送電フェーズに移行し、送電装置101は、時刻T4から時刻T5までの間、第1受電装置102に対して送電を行う(405−1)。第1受電装置102は、送電フェーズにおいて受電した電力を用いてバッテリ308を充電する。第1受電装置102は、第2検出部311の検出結果により受電が不要な状態になったと判定した場合、通信部302により送電の停止を要求する制御信号を送電装置101に送信する(406)。受電が不要な状態とは、例えば、バッテリ308が満充電(バッテリに残っている蓄電量が十分な状態)である状態である。
送電の停止を要求する制御信号を受信した送電装置101は、第1受電装置102に受電アンテナ303のインピーダンスをハイインピーダンスに変化させる指示を通信部206により送信する(407)。その後、時刻T5において送電装置101は、第1受電装置102に対する送電フェーズにおける送電を停止するとともに第1受電装置102との通信を切断する。
第1受電装置102は、送電装置101から受信したインピーダンス変化の指示に従って変化部304により受電アンテナ303のインピーダンスをハイインピースに変化させる。なお、第1受電装置102の受電アンテナ303は、送電装置101からの指示に従ってハイインピースに変化するものとした。しかしながら、第1受電装置102が送電装置101からの指示に拘わらず、送電の停止を要求する制御信号の送信にとともに受電アンテナ303をハイインピースに変化させる構成としてよい。また、第1受電装置102が送電装置101との通信を切断する構成としてよい。
送電装置101は、時刻T5において送電フェーズを終了した後に再び検出フェーズにおける動作を開始する。即ち、送電装置101は、送電アンテナ205から間欠的な検出用送電を行う(401−3、401−4)。このとき、第1受電装置102が、満充電となり受電が終了した後も送電装置101の送電可能範囲に置かれ続けたままとなる。しかしながら、第1受電装置102は受電アンテナ303のインピーダンスをハイインピーダンスにしているため、検出用送電(401−3、401−4)を受電(消費)することはほぼない。したがって、検出用送電(401−3、401−4)を行っている際の送電装置101の検出部204の検出結果は、定常状態であるaVとほぼ等しい値となる。つまり、送電装置101は、第1受電装置102が送電可能範囲に置かれ続けたとしても、応答要求送電を行うことがない。また、応答要求送電を行わなければ第1受電装置101から通知信号が送信されることもなく、さらに送電装置101が接続要求を送信することもなく、送電装置101と第1受電装置102との不要な再接続を制限することができる。
これにより、さらなる送電が不要な第1受電装置102と送電装置101との間で再接続が行われることが低減される。即ち、すでに送電を行ったことにより内蔵バッテリが満充電となった第1受電装置102に対して、不要な送電を行うための処理を行うことが低減される。さらに、不要な処理を省略するので夫々の装置の消費力を低減することができる。
次に、時刻T6において、第1受電装置102のバッテリ308の容量が低下し、充電が必要になったとする。第1受電装置102は、変化部304により受電アンテナ303のインピーダンスをハイインピーダンスから初期値に変化させる。
送電装置101は、時刻T7において、検出用送電を行う(401−5)。この検出用送電401−5を行った際の検出部204の検出結果は、第1受電装置102の受電アンテナ303のインピーダンスは初期値に戻っているため、検出用送電時における定常状態より低い電圧値bVである。前述したため詳細な説明及び図示は割愛するが、この後、送電装置101と第1受電装置102は、通知信号のやりとりおよび通信接続フェーズを経て、時刻T8において再度送電フェーズにおける送電を再び行う(405−2)。このように、第1受電装置102は、再度バッテリの充電が必要になった場合は、受電アンテナ303のインピーダンスを初期値に戻すことで、速やかに再充電を開始することができる。
続いて、本実施形態における図3に示した受電装置320の動作を図5に示すフローチャートに従って説明する。なお、図5に示すフローチャートは、制御部301がメモリ310に記憶さている制御プログラムを実行し、情報の演算および加工、各ハードウェアの制御を実行することにより実現される。なお、図5に示すフローチャートに示すステップの一部または全部を例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアで実現する構成としても良い。
受電装置320の変化部304は、動作を開始すると、受電アンテナ303のインピーダンスを初期値に設定する(S500)。続いて、受電装置320の第1検出部309は、受電アンテナ303を介して検出用送電を検出したかを判定する(S501)。受電装置320は、検出用送電を検出すると、受電した電力により制御部301および通信部302を動作させ、通信部302により受電装置320の機能やサービスに関する情報等の自装置の情報を通知するための通知信号を送信する(S502)。通知信号は無線接続を行う前に送信可能なパケットで、周囲の機器に接続要求を自装置に送信させるためにブロードキャストで送信される。なお、通知信号の送信は、検出用送電が検出されなくなってから一定期間経過すると、停止する。
図4においては、第1受電装置102は、時刻T2において送電装置101から送電された検出用送電を検出する(S501)。そして、第1受電装置102は、通知信号403−1を送信する(S502)。
図5の説明に戻り、制御部301は、通知信号の送信後、送電装置210からの接続要求を通信部302が受信したかを判定する(S503)。なお、接続要求を受信するまで、S501、S502、S503を繰り返す。S503において、接続要求を受信したと判定すると、通信部302は、接続応答を送電装置210に送信し、送電装置210と無線通信接続を確立する(S504)。
そして、通信部302は、接続した送電装置210との間で電力伝送に必要な情報交換のための通信を行う(S505)。なお、無線通信接続後に所定期間(例えば、5sec)経過までに通信が開始されない場合、接続した送電装置210との通信を切断し、S501に処理を戻すようにしてもよい。
受電装置320は、電力伝送に必要な情報交換のための通信が終わると、送電装置210により開始された送電を受電部305により受電し、受電した電力をバッテリ308に充電する(S506)。
その後、制御部301は、第2検出部311の検出結果に基づいて受電を停止するかを判定する(S507)。ここでは、第2検出部311の検出結果により、バッテリ308が満充電になったことを検出した場合、受電を停止すると判定する。受電を停止すると判定した場合、通信部302は、送電装置210に送電停止を要求する制御情報を送信する(S508)。図4においては、第1受電装置102は、送電装置101からの送電405−1の受電を行った後、制御信号406を送信する。
そして、制御部301は、通信部302により送電装置210からインピーダンス変化指示を受信すると、変化部304により受信したインピーダンス変化指示に従って受電アンテナ303のインピーダンスを変化させる(S509)。即ち、変化部304は、送電装置210からのインピーダンス変化指示に応じて、受電アンテナ303のインピーダンスをハイインピーダンスに変化させる。そして、受電装置320は、通信部302による送電装置210との通信を切断する。図4においては、第1受電装置102は、送電装置101からの変化指示407を受信すると、受電アンテナ303のインピーダンスをハイインピーダンスに変化させる。受電装置320は、受電アンテナ303のインピーダンスをハイインピーダンスに変化させた後、送電装置210との通信部302による通信を切断する(S510)。
制御部301は、第2検出部311の検出結果に基づいてバッテリ308の電気量を測定し、バッテリ308の残量が低下したかを判定する(S511)。制御部301は、バッテリ308の残量が所定値(例えば95%)を下回ったか否かに基づいて再受電が必要か否かを判定する(S512)。また、受電装置320が送電装置210の送電可能範囲から取り去られたら再受電が必要でないと判定する。
再受電が必要であると判定された場合、制御部301は、そして、再びS500からの処理を再度行う。一方、再受電が必要でないと判定された場合、処理を終了する。
続いて、本実施形態における図2に示す送電装置210の動作を図6に示すフローチャートに従って説明する。なお、図6に示すフローチャートは、制御部201がメモリ208に記憶されている制御プログラムを実行し、情報の演算および加工、各ハードウェアの制御を実行することにより実現される。なお、図6に示すフローチャートに示すステップの一部または全部を例えばASIC等のハードウェアで実現する構成としても良い。
送電装置210は動作を開始すると、送電部203により間欠的な検出用送電を開始する(S601)。制御部201は、検出用送電時の検出部204の検出結果が定常状態から変化したかに基づいて、送電装置210側からみた負荷インピーダンスに変動が生じたか否かを判定する(S602)。なお、定常状態とは、送電装置210に他の装置が近接または接触していない状態である。図4においては、送電装置は、時刻T0において検出用送電を開始する。
制御部201は、検出部204の検出結果により、自装置の送電可能エリアに物体が存在することを検出する。即ち、受電装置320が送電装置210の送電可能エリアに存在すると、受電装置320の負荷に応じた消費電力を受電するため、検出部204の検出電圧は一定の値下がる。受電装置320の負荷に応じた消費電力とは、制御部301、通信部302を動作させるために必要な電力や単に受電アンテナ303で消費される電力である。検出部204の検出電圧に変化が生じていない場合には、再びS601に戻り検出用送電を繰り返し行う。図4においては、送電装置101は、時刻T2において、検出部204の検出電圧の変化を検出する。
検出部204の検出電圧に変化が生じた場合、送電部203は、受電装置320に対して応答を送信させるための電力を供給する応答要求送電を開始する(S603)。応答要求送電は間欠的に行う検出用送電とは異なり、一定電力の送電を継続して行う送電である。制御部201は、応答要求送電を開始した後に一定期間内(例えば、100ms)に受電装置320から通知信号を受信したかを判定する(S604)。受電装置320からの通知信号であるか否かは受信した通知信号に本システムが対応する無線電力伝送方式が実行可能なことを示すサービス情報が含まれているか否かで判定する。通知信号を受信しなかった場合、応答要求送電を停止し、再びS601に戻り、検出用送電を行う。
S604において、一定期間内に受電装置320から通知信号を受信したと判定された場合、送電装置210は、応答要求送電を継続する。そして、送電装置210は、S604において受信した通知信号の送信元に対し通信部302から接続要求を送信し、無線通信接続が確立する(S605)。図4においては、送電装置101は、応答要求送電(402−1)を開始した後に一定期間内に第1受電装置102から通知信号(403−1)を受信する。そして、送電装置101は、第1受電装置102に接続要求(404−1)を送信し、第1受電装置102と無線接続する。
S605において無線接続した受電装置320との間で通信部206は互いの能力情報、電力伝送に必要な情報を通信(交換)する(S606)。そして、送電部203は、送電フェーズにおける無線電力伝送を開始する(S607)。
制御部201は、送電を開始した後に、通信部206から受電装置320から送電停止の要求を受信した場合、送電を停止すると判定する(S608)。送電を停止すると判定した場合、送電装置210は、送電停止の要求の送信元である受電装置320に対して通信部302からインピーダンス変化指示を送信する(S609)。なお、S609で送信されるインピーダンス変化指示は、受電アンテナ303のインピーダンスをハイインピーダンスに変化せよという内容の指示である。図4において、送電装置101は、第1受電装置102から送電停止要求(406)を受信すると、インピーダンス変化指示(407)を送信する。
送電装置210は、インピーダンス変化指示を送信した後に、送電停止の要求の送信元である受電装置320に対する送電を停止し(S610)、該受電装置とのの通信を切断する(S611)。次いで、制御部201は、送電中の他の受電装置が存在するかを判定する(S612)。送電中の他の受電装置が存在する場合、この他の受電装置に対する送電を継続する(S607)。送電中の他の受電装置が存在しない場合、送電装置210は、電源が停止されていない限り、S601からの処理を再び実行する。なお、送電装置210は、電源が停止された場合、処理を終了する(S613)。なお、S613の判定は、S612の後に行う構成としたが、処理中のどのタイミングで判定されてもよい。
以上説明したように、無線伝力伝送による充電によりバッテリが満充電となり受電を終了した受電装置が送電装置の送電可能範囲に配置され続けた状態であっても、この受電装置に再充電する必要でないならば、受電装置と送電装置との通信の再接続を制限する。
このように、受電装置と送電装置との不要な再接続を制限することで、不要な送電を行うための処理を行うことが低減される。さらに、不要な処理を省略するので夫々の装置の消費電力を低減することができる。
なお、上述の実施形態において、満充電後の受電装置320がハイインピーダンスとなり、送電装置210が該受電装置320を検出できないことで応答要求送電を行わない構成を説明した。しかしながら、満充電後の受電装置320をハイインピーダンスとするのではなく、送電装置210からの応答要求送電を受電した場合に受電装置320が通知信号を送信しない構成であっても、不要な再接続を制限することができる。なお、満充電後の受電装置320のバッテリに再充電が必要な場合、応答要求送電を受電した場合に通知信号を送信するようにすればよい。
なお、上述の実施形態において、送電装置210と、送電により満充電となった受電装置320との再接続を制限する構成とした。しかしながら、すでに受電を不要とする状態の受電装置320が送電装置210の送電可能範囲内に置かれた場合、当該受電装置320と送電装置210との無線通信接続を制御するように構成してよい。この場合、受電装置320は、送電装置210からの応答要求送電を受けた場合、受電を不要とする状態であることを示す情報を含めたアドバタイズパケットを送信する。受電を不要とする状態であることを示す情報が含まれたアドバタイズパケットを受信した送電装置320は、当該アドバタイズパケットの送信元である受電装置320に対して接続要求を送信しないようにする。このように構成することで、受電を不要とする状態の受電装置320が送電可能範囲内に置かれた場合にも、当該受電装置320との不要な無線通信接続を低減することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態に係る無線電力伝送を行う無線電力伝送システムを図1(b)に示す。第1の実施形態との違いとして、送電装置101が第1受電装置102だけでなく、第2受電装置103に対しても送電を行う場合を説明する。
詳細には、送電装置101が第1受電装置102に送電中に、第2受電装置103が送電装置101の送電可能範囲に配置される。そして、送電装置101は、第1受電装置102と第2受電装置103に同時に送電行う。次いで、第1受電装置102が満充電で受電が不要な状態になり、送電装置101が第2受電装置103に対して送電を行っている場合に第1受電装置102が送電装置101の送電可能範囲に配置され続ける場合の動作について説明を行う。
なお、本実施形態に係る送電装置101、第1受電装置102、第2受電装置103の構成は第1実施形態と同様のため説明は省略する。本実施形態に係る送電装置101は、第1の実施形態で説明した送電装置210と同様の動作を行うことができる。本実施形態に係る第1受電装置102及び第2受電装置103は、第1の実施形態で説明した受電装置320と同様の動作を行うことができる。本実施形態の送電装置101は、複数の受電装置320に対して送電を行うことができる。この場合、送電装置101は、時分割で複数台の受電装置320それぞれに送電を行ったり、送電に用いる夫々異なる周波数の電磁波用いて複数台の受電装置320に対して夫々に送電を行ったりすることで複数の受電装置320に対して送電を行う。
送電装置101が第1受電装置102に送電中に、第2受電装置103が送電装置101の送電可能範囲に配置されたとする。このとき、送電装置101は、第1受電装置102に対する送電を行う送電フェーズであるため検出用送電を行っていない。そこで、本実施形態の受電装置(第1受電装置102、第2受電装置103)は、送電装置101の送電可能範囲に配置されている際に他の受電装置に対する送電フェーズにおける送電を検知すると、該送電装置101と無線接続するために通知信号を送信する。このように構成することで、複数の受電装置に送電可能な送電装置が、ある受電装置に送電を行っている場合にも、新たな受電装置を追加して送電を行うことが可能となる。
しかしながら、送電装置101が第1受電装置102と第2受電装置103に送電を行っている場合に第1受電装置102が満充電となった後にも送電可能範囲に配置され続けていると、送電装置101が第1受電装置102と再び通信接続を行う可能性がある。
例えば、第1受電装置102が満充電となったため、第1受電装置102が送電装置101に送電停止要求を送信する。送電装置101は、送電停止要求の受信に応答して、第1受電装置102への送電を停止し、第1受電装置102との通信を切断する。しかしながら、送電装置101は、第1受電装置102への送電を停止したとしても、第2受電装置103への送電を継続しているため、検出フェーズに移行せず、送電フェーズのままである。
したがって、第1受電装置102がその後も送電装置101の送電範囲に載置され続けると、第2受電装置103への送電を検知した第1受電装置102が通知信号を送信する。そして、送電装置101が第1受電装置102からの通知信号に応答し、第1受電装置102と通信接続を再度確立してしまう恐れがある。
このように、複数の受電装置に対して送電可能な送電装置101は、すでに送電を行い、満充電となり送電が不要な第1受電装置102に対して、不要な送電のための処理を行ってしまうことがある。
このような問題を生じさせないために、本実施形態の受電装置は、満充電となった後に他の受電装置に対する送電を検出しても、送電装置101との再接続を制限する。つまり、受電装置が満充電となって送電装置101からの受電を停止したと共に送電装置101との通信を切断した後に送電可能範囲に配置され続け、かつ、他の受電装置に対する送電を受電した場合には、通知信号を送信しないように構成する。
即ち、本実施形態の受電装置は、自装置に対する受電が必要な場合に他の受電装置に対する送電装置の送電を検知すると、通知信号を送信し、送電装置との無線接続を確立する処理を行う。一方、すでに受電が終了し、さらなる受電が不必要な場合に他の受電装置に対する送電装置の送電を検知しても、通知信号を送信せず、送電装置との無線接続を制限する。
なお、満充電後の第1受電装置102が、再充電が必要となった場合、通知信号の送信の制限を解除し、通知信号の送信を行うことで、再び送電装置101との通信接続を行い、再度送電フェーズの送電を開始させるようにすればよい。
以上説明したように、無線伝力伝送により満充電となり受電が終了した受電装置が送電装置の送電可能範囲に配置され続け、かつ、該送電装置が他の受電装置に対する送電を行っている状態であっても、受電装置と送電装置との通信の再接続を制限する。
これにより、受電装置と送電装置との不要な再接続を制限することで、不要な送電を行うための処理を行うことが低減される。さらに、不要な処理を省略するので夫々の装置の消費力を低減することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
101 第1送電装置
102 第1受電装置
103 第2送電装置

Claims (18)

  1. 受電装置であって、
    送電装置から無線で受電する受電手段と、
    前記送電装置から応答信号を送信させるための信号を受信した場合に、前記送電装置へ前記応答信号を送信する送信手段と、
    前記受電装置のインピーダンスを変更する変更手段と、
    前記受電装置のインピーダンスの変更の指示を前記送電装置から受信する受信手段と、
    前記受電手段による受電を不要とする状態である場合、前記受信手段により受信されたインピーダンスの変更の指示に基づいて前記変更手段に前記受電装置のインピーダンスを変更させることにより、前記送電装置が前記受電装置を検出することを制限させて、前記送電装置による前記応答信号を送信させるための信号の送信を制限させるための制御を行う制御手段と、を有することを特徴とする受電装置。
  2. 前記応答信号を送信させるための信号は、前記送電装置が物体を検出した場合に送信されることを特徴とする請求項1に記載の受電装置。
  3. 前記制御手段は、前記受電手段による受電を不要とする状態から必要とする状態になった場合、前記変更手段に前記受電装置のインピーダンスを変更させることを特徴とする請求項1又は2に記載の受電装置。
  4. 前記受電手段による受電を不要とする状態とは、前記受電手段により受電された電力を蓄電する蓄電手段が満充電である状態であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の受電装置。
  5. 前記蓄電手段の蓄電状態を検出する検出手段をさらに有し、
    前記送信手段は、前記検出手段により前記蓄電手段が満充電である状態を検出した場合、前記送電装置に送電を停止するための信号を送信することを特徴とする請求項4に記載の受電装置。
  6. 前記制御手段は、前記受電手段による受電を不要とする状態である場合、前記送信手段に前記送電装置に送電を停止するための信号を送信させることで、前記送電装置による前記応答信号を送信させるための信号の送信を制限させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の受電装置。
  7. 前記送電装置と無線で通信を行う通信手段をさらに有し、
    前記通信手段は、前記送信手段により送信された前記応答信号に対する前記送電装置からの応答に応じて前記送電装置と無線で通信を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の受電装置。
  8. 前記受電手段による受電で用いられる電磁波の周波数帯域と、前記通信手段による通信で用いられる電磁波の周波数帯域が異なることを特徴とする請求項7に記載の受電装置。
  9. 受電装置に無線で送電する送電手段と、
    物体を検出する検出手段と、
    前記受電装置に応答信号を送信させるための信号を送信する送信手段と、
    前記受電装置が受電を不要とする状態である場合、前記受電装置に前記応答信号を送信させるための信号の送信を制限するための制御を行う制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記受電装置に前記応答信号を送信させるための信号の送信を制限するための制御として、前記送信手段に、前記検出手段により前記受電装置が物体として検出されることを制限するためのインピーダンスの変更を前記受電装置に指示する信号を送信させることを特徴とする送電装置。
  10. 前記受電装置に応答信号を送信させるための信号は、前記検出手段により物体を検出した場合に送信されることを特徴とする請求項9に記載の送電装置。
  11. 前記受電装置と無線で通信を行う通信手段をさらに有し、
    前記通信手段は、前記受電装置から送信された応答信号に応じて、前記受電装置と無線で通信を行うことを特徴とする請求項9又は10に記載の送電装置。
  12. 前記送電手段による送電で用いられる電磁波の周波数帯域と、前記通信手段による通信で用いられる電磁波の周波数帯域が異なることを特徴とする請求項11に記載の送電装置。
  13. 受電装置が行う制御方法であって、
    送電装置から無線で受電する受電工程と、
    前記送電装置から応答信号を送信させるための信号を受信した場合に、前記送電装置へ前記応答信号を送信する送信工程と、
    前記受電装置のインピーダンスを変更する変更工程と、
    前記受電装置のインピーダンスの変更の指示を前記送電装置から受信する受信工程と、
    前記受電装置が受電を不要とする状態である場合、前記受信工程において受信されたインピーダンスの変更の指示に基づいて前記変更工程において前記受電装置のインピーダンスを変更することにより、前記送電装置が前記受電装置を検出することを制限させて、前記送電装置による前記応答信号を送信させるための信号の送信を制限させるための制御を行う制御工程と、を有することを特徴とする制御方法。
  14. 前記応答信号を送信させるための信号は、前記送電装置が物体を検出した場合に送信されることを特徴とする請求項13に記載の制御方法。
  15. 送電装置が行う制御方法であって、
    受電装置に無線で送電する送電工程と、
    物体を検出する検出工程と、
    前記受電装置に応答信号を送信させるための信号を送信する送信工程と、
    前記受電装置が受電を不要とする状態である場合、前記受電装置に前記応答信号を送信させるための信号の送信を制限するための制御を行う制御工程と、を有し、
    前記制御工程において、前記受電装置に前記応答信号を送信させるための信号の送信を制限するための制御として、前記検出工程において前記受電装置が物体として検出されることを制限するためのインピーダンスの変更を前記受電装置に指示する信号を送信させることを特徴とする制御方法。
  16. 前記受電装置に応答信号を送信させるための信号は、前記検出工程において物体を検出した場合に送信されることを特徴とする請求項15に記載の制御方法。
  17. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の受電装置の各手段として、コンピュータを実行させるためのプログラム。
  18. 請求項9乃至12のいずれか1項に記載の送電装置の各手段としてコンピュータを実行させるためのプログラム。
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