ユーザーの知らないうちに通知バーがトリガされて表示されることで誤操作が生じるという従来技術に存在する問題を解決するために、本発明の実施形態は、サイドメニュー表示方法、装置及び端末を提供する。技術的解決策は以下のとおりである。
第1の態様は、サイドメニュー表示方法を提供する。本方法は、
画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作を受信するステップと、
スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出するステップであって、所定の条件は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいことと、スライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないこととを含む、ステップと、
スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果である場合、画面の側縁に対応するサイドメニューを表示するステップと、
を含む。
第1の態様の第1の可能な実施方式では、スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出するステップの前に、本方法は、
スライド操作の終了位置が直接表示領域内にあるか否かを検出するステップであって、直接表示領域と誤タッチ領域は互いに重ならない、ステップと、
終了位置が直接表示領域内にないという検出結果である場合、スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出するステップを実行するステップと、
を更に含む。
第1の態様又は第1の態様の第1の可能な実施方式に関して、第1の態様の第2の可能な実施方式では、スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出するステップは、
誤タッチ領域が画面の側縁と、画面の側縁に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁と平行な第1の仮想側縁とに囲まれた領域を含むとき、スライド操作の終了位置と画面の側縁との間の垂直距離が誤タッチ閾値よりも大きいか否かを検出するステップであって、誤タッチ閾値は画面の側縁と第1の仮想側縁との間の距離である、ステップと、
垂直距離が誤タッチ閾値よりも大きいという検出結果である場合、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいか否かを検出するステップと、
を含む。
第1の態様の第1の可能な実施方式に関して、第1の態様の第3の可能な実施方式では、スライド操作の終了位置が直接表示領域内にあるか否かを検出するステップは、
直接表示領域が画面の側縁の向かい合う側縁と、画面の側縁に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁と平行な第2の仮想側縁とに囲まれた領域を含むとき、スライド操作の終了位置と画面の側縁との間の垂直距離が直接表示閾値よりも大きいか否かを検出するステップであって、直接表示閾値は画面の側縁と第2の仮想側縁との間の距離であり、直接表示閾値は誤タッチ閾値よりも大きい、ステップ、
を含む。
第1の態様に関して、第1の態様の第4の可能な実施方式では、画面の側縁に対応するサイドメニューを表示するステップの後に、本方法は、
今回サイドメニューの表示のトリガに成功したスライド操作をトリガ成功サンプルライブラリに記録するステップであって、毎回サイドメニューの表示のトリガに成功するスライド操作と、各スライド操作の終了位置とはトリガ成功サンプルライブラリに記録される、ステップと、
トリガ成功サンプルライブラリに記録されたスライド操作の終了位置の画面上での分布密度に従って、予め設定された時間間隔で、誤タッチ領域のサイズ及び/又は位置を更新するステップと、
を更に含む。
第1の態様の第4の可能な実施方式に関して、第1の態様の第5の可能な実施方式では、トリガ成功サンプルライブラリに記録されたスライド操作の終了位置の画面上での分布密度に従って、予め設定された時間間隔で、誤タッチ領域のサイズ及び/又は位置を更新するステップは、
画面上の所定の領域を少なくとも2つのサブ領域に分割するステップであって、所定の領域は、画面の側縁と、画面の側縁に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁と平行な第3の仮想側縁とに囲まれた領域を含む、ステップと、
トリガ成功サンプルライブラリに記録されたスライド操作の終了位置の各サブ領域における分布密度について、統計データを収集するステップと、
分布密度が予め設定された密度よりも低いサブ領域を誤タッチ領域として決定するステップと、
を含む。
第2の態様は、サイドメニュー表示装置を提供する。本装置は、
画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作を受信するように構成される操作受信モジュールと、
スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出するように構成される操作検出モジュールであって、所定の条件は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいことと、スライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないこととを含む、操作検出モジュールと、
スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果である場合、画面の側縁に対応するサイドメニューを表示するように構成されるメニュー表示モジュールと、
を備える。
第2の態様の第1の可能な実施方式では、本装置は更に、
スライド操作の終了位置が直接表示領域内にあるか否かを検出するように構成される直接検出モジュールであって、直接表示領域と誤タッチ領域は互いに重ならない、直接検出モジュールと、
終了位置が直接表示領域内にないという検出結果である場合、スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出するステップを実行するように構成される操作検出モジュールと、
を備える。
第2の態様又は第2の態様の第1の可能な実施方式に関して、第2の態様の第3の可能な実施方式では、操作検出モジュールは、距離検出ユニット及び速度検出ユニットを有し、
距離検出ユニットは、誤タッチ領域が画面の側縁と、画面の側縁に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁と平行な第1の仮想側縁とに囲まれた領域を含むとき、スライド操作の終了位置と画面の側縁との間の垂直距離が誤タッチ閾値よりも大きいか否かを検出するように構成され、誤タッチ閾値は画面の側縁と第1の仮想側縁との間の距離であり、
速度検出ユニットは、垂直距離が誤タッチ閾値よりも大きいという検出結果である場合、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいか否かを検出するように構成される。
第2の態様の第1の可能な実施方式に関して、第2の態様の第3の可能な実施方式では、
直接検出モジュールは、直接表示領域が画面の側縁の向かい合う側縁と、画面の側縁に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁と平行な第2の仮想側縁とに囲まれた領域を含むとき、スライド操作の終了位置と画面の側縁との間の垂直距離が直接表示閾値よりも大きいか否かを検出するように構成される。直接表示閾値は画面の側縁と第2の仮想側縁との間の距離であり、直接表示閾値は誤タッチ閾値よりも大きい。
第2の態様に関して、第2の態様の第4の可能な実施方式では、本装置は更に、
今回サイドメニューの表示のトリガに成功したスライド操作をトリガ成功サンプルライブラリに記録するように構成される操作記録モジュールであって、毎回サイドメニューの表示のトリガに成功するスライド操作と、各スライド操作の終了位置とはトリガ成功サンプルライブラリに記録される、操作記録モジュールと、
トリガ成功サンプルライブラリに記録されたスライド操作の終了位置の画面上での分布密度に従って、予め設定された時間間隔で、誤タッチ領域のサイズ及び/又は位置を更新するように構成される領域更新モジュールと、
を備える。
第2の態様の第4の可能な実施方式に関して、第2の態様の第5の可能な実施方式では、領域更新モジュールは、領域分割ユニット、密度統計収集ユニット及び領域決定ユニットを有し、
領域分割ユニットは、画面上の所定の領域を少なくとも2つのサブ領域に分割するように構成され、所定の領域は、画面の側縁と、画面の側縁に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁と平行な第3の仮想側縁とに囲まれた領域を含み、
密度統計収集ユニットは、トリガ成功サンプルライブラリに記録されたスライド操作の終了位置の各サブ領域における分布密度について、統計データを収集するように構成され、
領域決定ユニットは、分布密度が予め設定された密度よりも低いサブ領域を誤タッチ領域として決定するように構成される。
第3の態様は端末を提供する。本端末は、例えば第2の態様及び第2の態様の可能な実施方式のうちいずれか1つに係るサイドメニュー表示装置を備える。
第4の態様は端末を提供する。本端末は、
メモリ及び1以上のプログラムを備え、1以上のプログラムはメモリに格納され、且つ、構成後に1以上のプロセッサによって実行され、
1以上のプログラムは、
画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作を受信する工程と、
スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出する工程であって、所定の条件は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいことと、スライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないこととを含む、工程と、
スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果である場合、画面の側縁に対応するサイドメニューを表示する工程と、
を実行するために用いられる命令を含む。
第4の態様の第1の可能な実施方式では、メモリは更に、
スライド操作の終了位置が直接表示領域内にあるか否かを検出する工程であって、直接表示領域と誤タッチ領域は互いに重ならない、工程と、
終了位置が直接表示領域内にないという検出結果である場合、スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出するステップを実行する工程と、
を実行するために用いられる命令を含む。
第4の態様又は第4の態様の第1の可能な実施方式に関して、第4の態様の第2の可能な実施方式では、メモリは更に、
誤タッチ領域が画面の側縁と、画面の側縁に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁と平行な第1の仮想側縁とに囲まれた領域を含むとき、スライド操作の終了位置と画面の側縁との間の垂直距離が誤タッチ閾値よりも大きいか否かを検出する工程であって、誤タッチ閾値は画面の側縁と第1の仮想側縁との間の距離である、工程と、
垂直距離が誤タッチ閾値よりも大きいという検出結果である場合、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいか否かを検出する工程と、
を実行するために用いられる命令を含む。
第4の態様の第1の可能な実施方式に関して、第4の態様の第3の可能な実施方式では、メモリは更に、
直接表示領域が画面の側縁の向かい合う側縁と、画面の側縁に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁と平行な第2の仮想側縁とに囲まれた領域を含むとき、スライド操作の終了位置と画面の側縁との間の垂直距離が直接表示閾値よりも大きいか否かを検出する工程であって、直接表示閾値は画面の側縁と第2の仮想側縁との間の距離であり、直接表示閾値は誤タッチ閾値よりも大きい、工程、
を実行するために用いられる命令を含む。
第4の態様に関して、第4の態様の第4の可能な実施方式では、メモリは更に、
今回サイドメニューの表示のトリガに成功したスライド操作をトリガ成功サンプルライブラリに記録する工程であって、毎回サイドメニューの表示のトリガに成功するスライド操作と、各スライド操作の終了位置とはトリガ成功サンプルライブラリに記録される、工程と、
トリガ成功サンプルライブラリに記録されたスライド操作の終了位置の画面上での分布密度に従って、予め設定された時間間隔で、誤タッチ領域のサイズ及び/又は位置を更新する工程と、
を実行するために用いられる命令を含む。
第4の態様の第4の可能な実施方式に関して、第4の態様の第5の可能な実施方式では、メモリは更に、
画面上の所定の領域を少なくとも2つのサブ領域に分割する工程であって、所定の領域は、画面の側縁と、画面の側縁に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁と平行な第3の仮想側縁とに囲まれた領域を含む、工程と、
トリガ成功サンプルライブラリに記録されたスライド操作の終了位置の各サブ領域における分布密度について、統計データを収集する工程と、
分布密度が予め設定された密度よりも低いサブ領域を誤タッチ領域として決定する工程と、
を実行するために用いられる命令を含む。
本発明の実施形態において提供される技術的解決策の有益な効果は、以下のとおりである。
画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作が受信され、スライド操作が所定の条件を満たすか否かが検出され、スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果であるとき、画面の側縁に対応するサイドメニューが表示される。所定の条件は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいことと、スライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないこととを含む。これにより、ユーザーの知らないうちに通知バーがトリガされて表示されることで誤操作が生じるという従来技術に存在する問題が解決され、スライド操作が素早いスライド操作であり且つスライド操作の終了位置が誤タッチ領域内にないときにのみ、サイドメニューがトリガされ表示されるという効果が達成される。これにより、ユーザーの知らないうちにサイドメニューがトリガされ表示されるために発生する誤動作を防止する。
本発明の目的、技術的解決策及び利点をより明確にするために、以下、添付の図面を参照しながら本発明の実施形態を更に詳述する。
本発明の実施形態では、端末は、携帯電話、タブレットコンピューター、電子書籍リーダー、MP3プレーヤー(Moving Picture Experts Group Audio Layer III、ムービング・ピクチャー・エクスパーツ・グループ・オーディオ・レイヤ3)、MP4(Moving Picture Experts Group Audio Layer IV、ムービング・ピクチャー・エクスパーツ・グループ・オーディオ・レイヤ3)プレーヤー等であってよい。
図1を参照する。図1は、本発明の実施形態に係るサイドメニュー表示方法の方法フローチャートを示す。サイドメニュー表示方法は端末に適用される。サイドメニュー表示方法は以下のステップを含む。
ステップ102:画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作を受信する。
端末は、画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作を受信する。画面の側縁とは、端末の画面の縁を指す。矩形の画面を例として用いると、画面の側縁は、矩形の画面の4つの側縁のうちいずれか1つであってよい。
ステップ104:スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出する。所定の条件は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいことと、スライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないこととを含む。
端末は、スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出する。端末は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいか否か検出し、すなわち、スライド操作が素早いスライド操作であるか否かを検出する。加えて、誤タッチ領域は、ユーザーの知らないうちにサイドメニューがトリガされ表示されやすい領域を指す。誤タッチ領域は、固定の範囲を伴う予め設定された領域であってよく、また、ユーザー操作を記録することによって動的に調整される範囲を伴う領域であってもよい。サイドメニューは、下にプルすることによって表示される通知バー又はメニューバーを含んでよく、更に、左若しくは右にプルすることによって表示される通知バー又はメニューバーと、上にプルすることによって表示される通知バー又はメニューバーとを含んでよい。
ステップ106:スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果である場合、画面の側縁に対応するサイドメニューを表示する。
スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果である場合、端末は、画面の側縁に対応するサイドメニューを表示する。スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きく、且つスライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないという検出結果であるとき、端末は、画面の側縁に対応するサイドメニューを表示する。
要するに、実施形態において提供されるサイドメニュー表示方法では、画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作が受信され、スライド操作が所定の条件を満たすか否かが検出され、スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果であるとき、画面の側縁に対応するサイドメニューが表示される。所定の条件は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいことと、スライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないこととを含む。これにより、ユーザーの知らないうちに通知バーがトリガされて表示されることで誤操作が生じるという従来技術に存在する問題が解決され、また、スライド操作が素早いスライド操作であり且つスライド操作の終了位置が誤タッチ領域内にないときにのみ、サイドメニューがトリガされ表示されるという効果が達成される。これにより、ユーザーの知らないうちにサイドメニューがトリガされ表示されるために発生する誤動作を防止する。
図1に示される実施形態において導入されたように、誤タッチ領域は、固定の範囲を伴う予め設定された領域であってよく、また、ユーザー操作を記録することによって動的に調整される範囲を伴う領域であってもよい。以下、図2A及び図3Aに示される実施形態において、上記2つのケースを導入し詳述する。第1に、図2Aに示される実施形態では、誤タッチ領域は、固定の範囲を伴う予め設定された領域である。
図2Aを参照する。図2Aは、本発明の別の実施形態に係るサイドメニュー表示方法の方法フローチャートを示す。サイドメニュー表示方法は端末に適用される。サイドメニュー表示方法は以下のステップを含む。
ステップ201:誤タッチ領域を予め設定する。
誤タッチ領域は、端末上で予め設定される。本実施形態では、誤タッチ領域は、固定の範囲を伴う予め設定された領域である。図2Bを参照すると、誤タッチ領域は、画面の側縁21と、画面の側縁21に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁と平行な第1の仮想側縁22とに囲まれた領域を含む。
画面の側縁21は、端末の画面の縁を指す。矩形の画面を例として用いると、画面の側縁21は、矩形の画面の4つの側縁のうちいずれか1つであってよい。本実施形態では、画面の側縁21の例として、図2Bに示される矩形の画面の上縁を用いる。
ステップ202:画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作を受信する。
端末は、画面の側縁21を始点としてスライドするスライド操作を受信する。
ステップ203:スライド操作の終了位置が直接表示領域内にあるか否かを検出する。
端末は、スライド操作の終了位置Sが直接表示領域内にあるか否かを検出する。図2Bを参照すると、直接表示領域と誤タッチ領域は互いに重ならない。直接表示領域は、画面の側縁21の向かい合う側縁23と、画面の側縁21に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁21と平行な第2の仮想側縁24とに囲まれた領域を含む。
具体的には、端末は、スライド操作の終了位置Sと画面の側縁21との間の垂直距離が直接表示閾値L1よりも大きいか否かを検出する。直接表示閾値L1は、画面の側縁21と第2の仮想側縁24との間の距離である。端末は、事前に画面上に座標系を設定してよい。端末は、最初にスライド操作の終了位置Sの座標を取得し、その後、位置Sの座標に従って、終了位置Sと画面の側縁21との間の垂直距離aを取得し、最後に、垂直距離aを直接表示閾値L1とを比較する。
直接表示閾値L1の値は、画面の側縁21と隣り合う側縁の長さに関連する。一般に、直接表示閾値L1は、画面の側縁21と隣り合う側縁の長さの半分に設定される。図2Bに示されるように、本実施形態では、直接表示閾値L1が画面の長さHの半分であると仮定する。
終了位置Sが直接表示領域内にあるという検出結果である場合、端末は、画面の側縁21に対応するサイドメニューを直接表示する。サイドメニューは、下にプルすることによって表示される通知バー又はメニューバーを含んでよく、更に、左若しくは右にプルすることによって表示される通知バー又はメニューバーと、上にプルすることによって表示される通知バー又はメニューバーとを含んでよい。本実施形態では、サイドメニューが下にプルすることによって表示される通知バーであると仮定する。図2Bを参照すると、第2の仮想側縁24の線より下の領域、すなわち直接表示領域は、ユーザーが操作の実行を意図する領域とみなされる。スライド操作が画面の側縁21を始点として下方に向かい第2の仮想側縁24の線の下で止まったとき、端末は、スライド操作が意図的なユーザー操作であるとみなす。このケースでは、スライド操作のスライド速さに関わらず、端末はサイドメニューを表示する。
終了位置Sが直接表示領域内にないという検出結果である場合、ステップ204が実行される。
ステップ204:終了位置が直接表示領域内にないという検出結果である場合、スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出する。
終了位置が直接表示領域内にないという検出結果である場合、端末は、スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出する。所定の条件は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいことと、スライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないこととを含む。
具体的には、該ステップは以下の2つのサブステップを含む。
第1に、スライド操作の終了位置と画面の側縁との間の垂直距離が誤タッチ閾値よりも大きいか否かを検出する。
端末は、スライド操作の終了位置Sと画面の側縁21との間の垂直距離が誤タッチ閾値L2よりも大きいか否かを検出する。誤タッチ閾値L2は、画面の側縁21と第2の仮想側縁24との間の距離である。誤タッチ閾値L2の値は画面の側縁21に隣り合う側縁の長さとも関連し、誤タッチ閾値L2は直接表示閾値L1よりも小さい。一般に、誤タッチ閾値L2は、画面の側縁21と隣り合う側縁の長さのおよそ3分の1に設定される。図2Bに示されるように、本実施形態では、誤タッチ閾値L2が画面の長さHの3分の1であると仮定する。
スライド操作が画面の側縁21を始点として下方に向かい、スライドが第2の仮想側縁24の線の下に達する前に止まった場合、端末は、スライド操作が意図的でないユーザー操作である可能性があるとみなす。このケースでは、端末は、スライド操作の終了位置Sと画面の側縁21との間の垂直距離aが誤タッチ閾値L2よりも大きいか否かを検出し、すなわち、スライド操作の終了位置Sが誤タッチ領域内にあるか否かを検出する。
第2に、垂直距離が誤タッチ閾値よりも大きいという検出結果である場合、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいか否かを検出する。
垂直距離が誤タッチ閾値L2よりも大きいという検出結果であるとき、スライド操作の終了位置Sが予め設定された誤タッチ領域内にないという所定の条件が満たされる。このケースでは、端末は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいか否かの検出を続ける。
スライド速さは、単位時間当たりのスライドされた画素数で表されてよい。スライド速さが大きいほど、単位時間当たりのスライドされた画素が多いことを示す。逆に、スライド速さが小さいほど、単位時間当たりのスライドされた画素が少ないことを示す。
上記第1及び第2のサブステップでは、スライド操作の終了位置Sと画面の側縁21との間の垂直距離aが誤タッチ閾値L2よりも小さいという検出結果であるとき、又は、スライド操作の終了位置Sと画面の側縁21との間の垂直距離aは誤タッチ閾値L2よりも大きいが、スライド速さが予め設定された閾値よりも小さいという検出結果であるとき、スライド操作は、所定の条件を満たさない。このケースでは、端末はサイドメニューを表示しない。いずれにしても、スライド操作の終了位置Sと画面の側縁21との間の垂直距離aが誤タッチ閾値L2よりも大きく、且つ、スライド速さが予め設定された閾値よりも大きいという検出結果であるとき、スライド操作が所定の条件を満たし、端末はステップ205を実行する。
ステップ205:スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果である場合、画面の側縁に対応するサイドメニューを表示する。
スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果である場合、端末は、画面の側縁21に対応するサイドメニューを表示する。具体的には、端末は、以下の2つの可能な実施方式でサイドメニューを表示する。
第1の可能な実施方式では、端末は、スライド操作がサイドメニューを表示する条件を満たすと決定した後にのみ、サイドメニューを表示する。
第2の可能な実施方式では、画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作を受信すると、端末は、ユーザーの指等のトリガオブジェクトに沿ってサイドメニューを移動させ、スライド操作がサイドメニューを表示する条件を満たすと決定した後に、サイドメニューを完全に表示する。そうでない場合、メニューを戻す。
要するに、本実施形態は、サイドメニューをトリガし表示するための2つの方法を提供する。第1に、スライド操作の終了位置Sと画面の側縁21との間の垂直距離aが直接表示閾値L1よりも大きい。第2に、スライド操作の終了位置Sと画面の側縁21との間の垂直距離aは直接表示閾値L1よりも小さいが、誤タッチ閾値L2よりも大きい、すなわち、スライド操作の終了位置Sが予め設定された誤タッチ領域内になく、且つ、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きい。
留意すべきこととして、ステップ203の前に以下のステップが更に含まれてよい。すなわち、端末が、スライド操作の始点と画面の側縁との間の垂直距離がトリガ閾値よりも大きいか否かを検出する。トリガ閾値は誤タッチ閾値よりも小さい。スライド操作の始点と画面の側縁との間の垂直距離がトリガ閾値よりも小さいという検出結果である場合、ステップ203が実行される。そうでない場合、操作は実行されない。トリガ閾値は、一般に、画面の側縁と隣り合う側縁の長さのおよそ20分の1に設定される。トリガ閾値の設定は、スライド操作の始点が、画面の側縁とトリガ閾値の線との間のトリガ領域内にあるか否かを決定することである。スライド操作の始点がトリガ領域内にあるときのみ、スライド操作がサイドメニューのトリガ及び表示に用いられるスライド操作であるとみなされる。
更に留意すべきこととして、フローティングタッチ技術が端末に適用された後は、従来技術で生じた問題はより顕著であるようである。したがって、画面ロック状態では、端末はフローティングタッチ機能を無効化することができる。ユーザーは、画面に直接接触してスライド操作を使用することにより、サイドメニューの表示をトリガすることができる。更に、端末は、距離センサーを用いて画面と画面前の障害物との距離を収集し、光強度コレクターを用いて画面前の光強度値を収集して、端末がユーザー操作状態であるか否かを解析し決定してよい。画面と画面前の障害物との間の距離が所定の距離値よりも小さいとき、又は、画面前の光強度値は、所定の光強度値より小さいとき、端末はユーザー操作状態ではないとみなされる。このケースでは、受信されたどのスライド操作によっても、サイドメニューの表示はトリガされない。
要するに、実施形態において提供されるサイドメニュー表示方法では、画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作が受信され、スライド操作が所定の条件を満たすか否かが検出され、スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果であるとき、画面の側縁に対応するサイドメニューが表示される。所定の条件は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいことと、スライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないこととを含む。これにより、ユーザーの知らないうちに通知バーがトリガされて表示されることで誤操作が生じるという従来技術に存在する問題が解決され、また、スライド操作が素早いスライド操作であり且つスライド操作の終了位置が誤タッチ領域内にないときにのみ、サイドメニューがトリガされ表示されるという効果が達成される。これにより、ユーザーの知らないうちにサイドメニューがトリガされ表示されるために発生する誤動作を防止する。
加えて、実施形態は、誤タッチ領域を決定するための、すなわち、固定の範囲を伴う領域を誤タッチ領域として予め設定するための具体的な方式を提供する。本実施形態では、誤タッチ領域を予め設定することにより、ユーザーの意図しないスライド操作の一部を保護することに優れた効果を発揮する。
図3Aに示される以下の実施形態では、誤タッチ領域は、ユーザー操作を記録することによって動的に調整される領域である。
図3Aを参照する。図3Aは、本発明の更に別の実施形態に係るサイドメニュー表示方法の方法フローチャートを示す。サイドメニュー表示方法は端末に適用される。サイドメニュー表示方法は以下のステップを含む。
ステップ301:画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作を受信する。
端末は、画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作を受信する。
ステップ302:スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出する。
端末は、スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出する。所定の条件は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいことと、スライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないこととを含む。図2Aに示される実施形態を参照して、本実施形態では、最初に設定される誤タッチ領域が画面の前部の3分の1の領域、すなわち、図2Aに示される実施形態の第1の仮想側縁22の線より上の領域であると仮定する。図3Bに示されるように、左図の横方向の線で示した領域が初期設定された誤タッチ領域である。
ステップ303:スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果である場合、画面の側縁に対応するサイドメニューを表示する。
スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果である場合、端末は、画面の側縁に対応するサイドメニューを表示する。
ステップ304:今回サイドメニューの表示のトリガに成功したスライド操作を、トリガ成功サンプルライブラリに記録する。
端末は、今回サイドメニューの表示のトリガに成功したスライド操作をトリガ成功サンプルライブラリに記録する。毎回サイドメニューの表示のトリガに成功するスライド操作と、各スライド操作の終了位置とはトリガ成功サンプルライブラリに記録される。
ステップ305:トリガ成功サンプルライブラリに記録されたスライド操作の終了位置の画面上での分布密度に従って、予め設定された時間間隔で、誤タッチ領域のサイズ及び/又は位置を更新する。
端末は、トリガ成功サンプルライブラリに記録されたスライド操作の終了位置の画面上での分布密度に従って、予め設定された時間間隔で、誤タッチ領域のサイズ及び/又は位置を更新する。ユーザーには自分自身の使用習慣があるので、スライド操作の軌跡、スライド距離及びスライド操作の終了位置を含む、ユーザーが端末上で行うスライド操作は、ほとんどの場合同じであるか類似する。誤タッチ領域がより精確になり、誤操作の確率が更に低減されるように、端末は、ユーザーの癖に従って、予め設定された時間間隔で、誤タッチ領域のサイズ及び/又は位置を調整してよい。
具体的には、該ステップは以下のサブステップを含む。
第1に、画面上の所定の領域を少なくとも2つのサブ領域に分割する。
端末は、画面上の所定の領域を少なくとも2つのサブ領域に分割する。図3Bを参照すると、所定の領域は、画面の側縁31と、画面の側縁31に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁と平行な第3の仮想側縁32とに囲まれた領域を含む。端末は、画面上の所定の領域を6*5=30個のサブ領域に分割する。
第2に、トリガ成功サンプルライブラリに記録されたスライド操作の終了位置の各サブ領域における分布密度について、統計データを収集する。
端末は、トリガ成功サンプルライブラリに記録されたスライド操作の終了位置の各サブ領域における分布密度について、統計データを収集する。端末は、毎回サイドメニューの表示のトリガに成功するスライド操作の終了位置を記録した後に、終了位置の各サブ領域における分布密度について、統計データを収集する。本実施形態では、図3Bの右図に、サイドメニューの表示のトリガに複数回成功したスライド操作の終了位置の分布密度が示されると仮定する。
第3に、分布密度が予め設定された密度よりも低いサブ領域を誤タッチ領域として決定する。
端末は、分布密度が予め設定された密度よりも低いサブ領域を誤タッチ領域として決定する。分布密度のより高いサブ領域はユーザーの習慣的なスライド操作の終了位置が位置する領域であるので、分布密度が予め設定された密度よりも高いサブ領域は、非誤タッチ領域として決定される。したがって、分布密度が予め設定された密度よりも低いサブ領域が誤タッチ領域として決定される。図3Bに示されるように、右図の斜線で示す領域が、更新された誤タッチ領域である。
ステップ304及びステップ305の後、誤タッチ領域がより精確になり、誤操作の確率が更に低減されるように、端末はユーザーの習慣に従って、予め設定された時間間隔で、誤タッチ領域を調整する。実際の適用では、工場送達前の同じバッチの端末の初期設定誤タッチ領域は、一般的に同じである。しかしながら、端末が一定期間異なるユーザーによって使用された後は、更新された誤タッチ領域は、異なるユーザーの異なる使用習慣によって異なる。端末は、ユーザーの習慣を学習した後に誤タッチ領域のサイズ及び/又は位置を調整する機能を有する。
加えて、本実施形態では、毎回サイドメニューの表示のトリガに成功するスライド操作の終了位置を記録することは、説明上の例として用いられるに過ぎない。端末は、毎回サイドメニューの表示のトリガに成功するスライド操作の軌跡を記録することにより、誤タッチ領域のサイズ及び/又は位置を決定してもよい。スライド操作の軌跡が誤タッチ領域内にない場合にのみ、サイドメニューの表示がトリガされる。
要するに、実施形態において提供されるサイドメニュー表示方法では、画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作が受信され、スライド操作が所定の条件を満たすか否かが検出され、スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果であるとき、画面の側縁に対応するサイドメニューが表示される。所定の条件は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいことと、スライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないこととを含む。これにより、ユーザーの知らないうちに通知バーがトリガされて表示されることで誤操作が生じるという従来技術に存在する問題が解決され、また、スライド操作が素早いスライド操作であり且つスライド操作の終了位置が誤タッチ領域内にないときにのみ、サイドメニューがトリガされ表示されるという効果が達成される。これにより、ユーザーの知らないうちにサイドメニューがトリガされ表示されるために発生する誤動作を防止する。
加えて、実施形態は、誤タッチ領域をより精確にするために、誤タッチ領域を決定するための、すなわち、毎回サイドメニューの表示をトリガに成功するスライド操作を記録することにより、偽タッチ領域のサイズ及び/又は位置を更新する別の具体的な方法を提供する。
以下は本発明の装置実施形態であり、本発明の方法実施形態を実行するために使用されてよい。本発明の装置実施形態に開示されていない詳細については、本発明の方法実施形態を参照されたい。
図4を参照する。図4は、本発明の実施形態に係るサイドメニュー表示装置の構造ブロック図を示す。サイドメニュー表示装置は、ソフトウェア、ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアの組合わせを用いることにより、端末の一部又は全体として実装されてよい。サイドメニュー表示装置は、操作受信モジュール410、操作検出モジュール420及びメニュー表示モジュール430を備える。
操作受信モジュール410は、画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作を受信するように構成される。
操作検出モジュール420は、スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出するように構成される。所定の条件は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいことと、スライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないこととを含む。
メニュー表示モジュール430は、スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果である場合、画面の側縁に対応するサイドメニューを表示するように構成される。
要するに、実施形態に係るサイドメニュー表示装置によれば、画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作が受信され、スライド操作が所定の条件を満たすか否かが検出され、スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果であるとき、画面の側縁に対応するサイドメニューが表示される。所定の条件は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいことと、スライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないこととを含む。これにより、ユーザーの知らないうちに通知バーがトリガされて表示されることで誤操作が生じるという従来技術に存在する問題が解決され、また、スライド操作が素早いフリック操作であり且つスライド操作の終了位置が誤タッチ領域内にないときにのみ、サイドメニューがトリガされ表示されるという効果が達成される。これにより、ユーザーの知らないうちにサイドメニューがトリガされ表示されるために発生する誤動作を防止する。
図5を参照する。図5は、本発明の別の実施形態に係るサイドメニュー表示装置の構造ブロック図を示す。サイドメニュー表示装置は、ソフトウェア、ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアの組合わせを用いることにより、端末の一部又は全体として実装されてよい。サイドメニュー表示装置は、操作受信モジュール410、直接検出モジュール412、操作検出モジュール420、メニュー表示モジュール430、操作記録モジュール432及び領域更新モジュール434を備える。
操作受信モジュール410は、画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作を受信するように構成される。
直接検出モジュール412は、スライド操作の終了位置が直接表示領域内にあるか否かを検出するように構成される。直接表示領域と誤タッチ領域とは互いに重ならない。
具体的には、直接検出モジュール412は、直接表示領域が画面の側縁の向かい合う側縁と、画面の側縁に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁と平行な第2の仮想側縁とに囲まれた領域を含むとき、スライド操作の終了位置と画面の側縁との間の垂直距離が直接表示閾値よりも大きいか否かを検出するように構成される。直接表示閾値は画面の側縁と第2の仮想側縁との間の距離であり、直接表示閾値は誤タッチ閾値よりも大きい。
操作検出モジュール420は、スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出するように構成される。所定の条件は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいことと、スライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないこととを含む。
具体的には、操作検出モジュール420は、終了位置が直接表示領域内にないという検出結果である場合、スライド操作が所定の条件を満たすか否かを検出するステップを実行するように構成される。
具体的には、操作検出モジュール420は、距離検出ユニット420a及び速度検出ユニット420bを有する。
距離検出ユニット420aは、誤タッチ領域が画面の側縁と、画面の側縁に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁と平行な第1の仮想側縁とに囲まれた領域を含むとき、スライド操作の終了位置と画面の側縁との間の垂直距離が誤タッチ閾値よりも大きいか否かを検出するように構成される。誤タッチ閾値は、画面の側縁と第1の仮想側縁との間の距離である。
速度検出ユニット420bは、垂直距離が誤タッチ閾値よりも大きいという検出結果である場合、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいか否かを検出するように構成される。
メニュー表示モジュール430は、スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果である場合、画面の側縁に対応するサイドメニューを表示するように構成される。
操作記録モジュール432は、今回サイドメニューの表示のトリガに成功したスライド操作を、トリガ成功サンプルライブラリに記録するように構成される。毎回サイドメニューの表示のトリガに成功するスライド操作と、各スライド操作の終了位置とはトリガ成功サンプルライブラリに記録される。
領域更新モジュール434は、トリガ成功サンプルライブラリに記録されたスライド操作の終了位置の画面上での分布密度に従って、予め設定された時間間隔で、誤タッチ領域のサイズ及び/又は位置を更新するように構成される。
具体的には、領域更新モジュール434は、領域分割ユニット434a、密度統計収集ユニット434b及び領域決定ユニット434cを有する。
領域分割ユニット434aは、画面上の所定の領域を少なくとも2つのサブ領域に分割するように構成される。所定の領域は、画面の側縁と、画面の側縁に隣り合う2つの側縁と、画面の側縁と平行な第3の仮想側縁とに囲まれた領域を含む。
密度統計収集ユニット434bは、トリガ成功サンプルライブラリに記録されたスライド操作の終了位置の各サブ領域における分布密度について、統計データを収集するように構成される。
領域決定ユニット434cは、分布密度が予め設定された密度よりも低いサブ領域を誤タッチ領域として決定するように構成される。
要するに、実施形態に係るサイドメニュー表示装置によれば、画面の側縁を始点としてスライドするスライド操作が受信され、スライド操作が所定の条件を満たすか否かが検出され、スライド操作が所定の条件を満たすという検出結果であるとき、画面の側縁に対応するサイドメニューが表示される。所定の条件は、スライド操作のスライド速さが予め設定された閾値よりも大きいことと、スライド操作の終了位置が予め設定された誤タッチ領域内にないこととを含む。これにより、ユーザーの知らないうちに通知バーがトリガされて表示されることで誤操作が生じるという従来技術に存在する問題が解決され、また、スライド操作が素早いスライド操作であり且つスライド操作の終了位置が誤タッチ領域内にないときにのみ、サイドメニューがトリガされ表示されるという効果が達成される。これにより、ユーザーの知らないうちにサイドメニューがトリガされ表示されるために発生する誤動作を防止する。
加えて、実施形態は、誤タッチ領域を決定するための、2つの具体的な方式を提供する。1つ目は、固定の範囲を伴う領域を誤タッチ領域として予め設定することである。誤タッチ領域は、ユーザーのいくつかの意図しないスライド操作から端末を保護することに優れた効果を発揮する。2つ目は、誤タッチ領域をより精確にするために、毎回サイドメニューの表示のトリガに成功するスライド操作を記録することにより、誤タッチ領域のサイズ及び/又は位置を更新することである。
留意すべきこととして、上記機能モジュールの分割は、実施形態で提供されるサイドメニュー表示装置及び端末がサイドメニューを表示するために使用されるときの説明のための例として挙げられる。実際の適用では、上記機能は、必要に応じて、異なるモジュールに割り当てられ実施されてよい。すなわち、サイドメニュー表示装置及び端末の内部構造は、上述の機能の全部又は一部を完了するために、異なる機能モジュールに分割される。加えて、実施形態で提供されるサイドメニュー表示装置及び端末は、サイドメニュー表示方法の実施形態と同じ構想に基づく。具体的な実施方法については方法実施形態を参照し、ここでは再度説明しない。
図6を参照する。図6は、本発明の実施形態に関与する端末の概略構造図を示す。端末は、上記実施形態で提供されるサイドメニュー表示方法を実施するために用いられてよい。
端末600は、通信ユニット610、1以上のコンピューター可読記憶媒体を含むメモリ620、入力ユニット630、表示ユニット640、センサー650、オーディオ回路660、無線通信ユニット670、1以上の処理コアを含むプロセッサ680、電源690等の要素を備えてよい。当業者であれば理解できるように、図6に示す端末の構造は端末に対する限定を構成するものではなく、含まれる要素の数は図6に示すものよりも多くても少なくてもよく、いくつかの要素が組み合わされてよく、或いは異なる方式で要素が配置されてよい。
通信ユニット610は、情報を送受信するように構成され、又は、通話中に信号を送受信するように構成されてよい。通信ユニット610は、RF(Radio Frequency、無線周波数)回路、ルーター又はモデム等のネットワーク通信機器であってよい。実際には、通信ユニット610がRF回路であるとき、基地局のダウンリンク情報が受信された後、ダウンリンク情報は1以上のプロセッサ680によって処理される。加えて、関連するアップリンクデータが基地局に送信される。一般に、通信ユニットとして、RF回路はアンテナ、少なくとも1つの増幅器、チューナー、1以上の発振器、加入者識別モジュール(SIM)カード、トランシーバ、カプラ、LNA(Low Noise Amplifier、低雑音増幅器)、デュプレクサ等を含むが、これに限定されない。加えて、通信ユニット610は、無線通信を用いてネットワーク及び別の装置と通信してよい。無線通信は、限定ではないがGSM(Global System of Mobile communication、移動通信用グローバルシステム)、GPRS(General Packet Radio Service、汎用パケット無線サービス)、CDMA(Code Division Multiple Access、符号分割多元接続)、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access、広帯域符号分割多元接続)、LTE(Long Term Evolution、ロング・ターム・エボリューション)、電子メール、SMS(Short Messaging Service、ショートメッセージサービス)等の、任意の通信規格又はプロトコルを用いてよい。メモリ620はソフトウェアプログラム及びモジュールを格納するように構成されてよく、プロセッサ680は、メモリ620に格納されているソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することにより、各種機能アプリケーション及びデータ処理を実行する。メモリ620は、主に、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を含んでよい。プログラム記憶領域には、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能によって必要とされるアプリケーションプログラム(例えば、音声再生機能、画像再生機能として)等を格納することができる。データ記憶領域には、端末600の使用に応じて作成されるデータ(例えば音声データや電話帳)等を格納することができる。加えて、メモリ620は高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、更に、不揮発性メモリ(例えば少なくとも1つのディスク記憶装置、フラッシュメモリ装置)又は別の揮発性ソリッドステート記憶装置を含むことができる。対応して、プロセッサ680及び入力ユニット630にメモリ620へのアクセス提供するために、メモリ620は更にストレージコントローラを含んでよい。
入力ユニット630は、デジタル又は文字情報の入力を受信し、ユーザー設定と機能制御に関連するキーボード、マウス、ジョイスティック又は光若しくはトラックボール信号の信号入力を生成するように構成されてよい。好ましくは、入力ユニット630は、タッチセンサー式表面631及び別の入力装置632を有してよい。タッチセンサー式表面631は、タッチスクリーン又はタッチパッドとも呼ばれ、タッチセンサー式表面上又は近傍のユーザーのタッチ操作(例えば、ユーザーが指やスタイラス等の任意の適当な物体又は付属品を使用して、タッチセンサー式表面631上又はタッチセンサー式表面631の近傍で行う操作)を収集し、予め設定された式に従って、対応する接続装置を駆動することができる。任意に、タッチセンサー式表面631は2つの要素、すなわちタッチ検出装置及びタッチコントローラを有してよい。タッチ検出装置は、ユーザーのタッチ位置を検出し、タッチ操作によってもたらされる信号を検出し、タッチコントローラに信号を送る。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、タッチ情報をタッチ座標に変換し、タッチ座標をプロセッサ680に送信し、また、プロセッサ680から送信されたコマンドを受信して実行することができる。加えて、タッチセンサー式表面631は、抵抗型、容量型、赤外線、表面弾性波等の、複数のタイプで実施されてよい。タッチセンサー式表面631に加えて、入力ユニット630は更に別の入力装置632を有してよい。好ましくは、他の入力装置632は、限定ではないが、物理的なキーボード、ファンクションキー(例えば音量調節キーや電源キー)、トラックボール、マウス、ジョイスティック等の1以上を含んでよい。
表示ユニット640は、ユーザーによって入力された情報又はユーザーに提供される情報、及び端末600の様々なグラフィカル・ユーザー・インターフェースを表示するように構成されてよい。グラフィカル・ユーザー・インターフェースは、グラフィカルイメージ、テキスト、アイコン、ビデオ及びそれらの任意の組合わせにより形成することができる。表示ユニット640は表示パネル641を有してよく、任意に、表示パネル641は、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)、OLED(Organic Light-Emitting Diode、有機発光ダイオード)等の形で構成されてよい。更に、タッチセンサー式表面631は表示パネル641を覆ってよい。タッチセンサー式表面631がタッチセンサー式表面631上又は近傍のタッチ操作を検出すると、タッチセンサー式表面631は、タッチイベントのタイプを決定するためにプロセッサ680に信号を送り、そしてプロセッサ680は、タッチイベントの種類に応じて、対応する視覚的出力を表示パネル641上に提供する。図6では、タッチセンサー式表面631と表示パネル641は、入力及び入力機能を実現するための2つの独立した要素として用いられるが、いくつかの実施形態では、タッチセンサー式表面631は、入力機能及び出力機能を実現するために、表示パネル641と一体化されてよい。
端末600は更に、光センサー、運動センサーその他のセンサー等の、少なくとも1種類のセンサー650を有してよい。光センサーは、周囲光センサー及び近接センサーを含んでよい。周囲光センサーは、周囲光の明暗に応じて表示パネル641の明るさを調整することができ、近接センサーは、端末600が耳の近くに配置されたときに表示パネル641及び/又はバックライトをオフにすることができる。運動センサーの種類として、重力加速度センサーは、様々な方向(一般に3軸)の加速度の大きさを検出することができ、且つ、静止時の重力の大きさ及び方向を検出することができ、電話の姿勢を認識するためのアプリケーション(例えば風景やポートレートビューの切替え、関連のゲーム、磁力計姿勢校正)、振動認識に関連する機能(例えば歩数計やノック)等に適用することができる。端末600については、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサーその他のセンサーが更に構成されてよく、本明細書では詳細に説明しない。
オーディオ回路660、スピーカー661及びマイク662は、ユーザーと端末600との間のオーディオインターフェースを提供することができる。オーディオ回路660は、受信された音声データから変換された電気信号をスピーカー661に送信し、スピーカー661は、電気信号を出力用の音声信号に変換してよい。別の態様では、マイク662は収集された音声信号を電気信号に変換し、オーディオ回路660は、電気信号を受信すると電気信号を音声データに変換し、処理のために音声データをプロセッサ680に出力する。そして、音声データは、例えば、RF回路610を用いて他の端末に送信され、或いは、音声データは更なる処理のためにメモリ620に出力される。オーディオ回路660は更に、端末600と通信するための外部イヤホンを提供するように、イヤープラグジャックを含んでよい。
無線通信を実現するために、端末に無線通信ユニット670が構成されてよい。無線通信ユニット670はWIFIモジュールであってよい。WIFIは、短距離無線伝送技術に属する。端末600は、無線通信ユニット670を用いて、ユーザーが電子メールを送受信し、ウェブページを閲覧し、ストリームメディアにアクセスしたりできるようにすることができる。無線通信ユニット670は、ユーザーに無線ブロードバンドインターネットアクセスを提供する。図6は無線通信ユニット670を示すが、無線通信ユニット670は、端末600のなくてはならない要素ではなく、本発明の本質を保持する範囲内で、必要に応じて完全に省略できることが理解できるであろう。
プロセッサ680は、端末600の制御中心であり、様々なインターフェース及び線を用いて携帯電話全体の各部に接続され、メモリ620に格納されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを作動又は実行することにより、そしてメモリ620に格納されたデータを呼び出すことにより、端末600の様々な機能を実行しデータを処理し、そのようにして携帯電話に対して全体的な監視を実行する。任意に、プロセッサ680は1以上の処理コアを含んでよい。好ましくは、プロセッサ680は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを統合してよい。アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザーインターフェース、アプリケーションプログラムなどを処理し、モデムプロセッサは主に無線通信を処理する。プロセッサ680がモデムプロセッサを統合しない場合があることが理解できるであろう。
端末600は更に、要素に電力を供給する電源690(例えばバッテリ)を備える。好ましくは、電力管理システムを用いて充電、放電、消費電力の管理等の管理機能が実装されるように、電源は、電源管理システムを用いてプロセッサ680に論理的に接続されてよい。電源690は更に、直流又は交流電源、再充電可能なシステム、停電検出回路、電力コンバータ又はインバータ、電力状態インジケータその他の任意の要素のうち1以上を含んでよい。
図6には示されていないが、端末600はカメラ、Bluetoothモジュール等を更に備えてよく、ここでは詳細な説明を省略する。本実施形態では、端末は更にメモリ及び1以上のプログラムを備える。1以上のプログラムはメモリに格納され、且つ、構成後に1以上のプロセッサによって実行される。1以上のプログラムは、本発明の図1、図2A又は図3Aに示される実施形態で提供されるサイドメニュー表示方法を実行するために用いられる命令を含む。
上記実施形態の説明により、当業者であれば、本発明がハードウェア、ファームウェア又はそれらの組合わせによって実施されてよいことが明らかに理解できるであろう。本発明がソフトウェアによって実施されるとき、上記機能は、コンピューター可読媒体に格納されてよく、或いは、コンピューター可読媒体の1以上の命令又はコードとして伝送されてよい。コンピューター可読媒体は、コンピューター記憶媒体及び通信媒体を含む。通信媒体は、コンピュータプログラムを1つの場所から別の場所に伝送可能にする任意の媒体を含む。記憶媒体は、コンピューターにアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってよい。以下に例を挙げるが、限定ではない。コンピューター可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM或いはその他の光学ディスク記憶装置又はディスク記憶媒体、或いはその他の磁気記憶装置、或いは、命令又はデータ構造の形で所望のプログラム・コードを搬送又は格納することができ、且つ、コンピューターによってアクセス可能な任意の他の媒体を含んでよい。加えて、適宜、任意の接続をコンピューター可読媒体として定義することができる。例えば、同軸ケーブル、光ファイバ/ケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)又は無線技術(例えば赤外線、無線、マイクロ波)を用いて、ウェブサイト、サーバーその他の遠隔ソースからソフトウェアが伝送される場合、係る同軸ケーブル、光ファイバ/ケーブル、ツイストペア、DSL又は無線技術(例えば赤外線、無線、マイクロ波)は、それらが属する媒体の固定に含まれる。例えば、本発明で用いられるディスク(disk)及びディスク(disc)は、コンパクトディスクCD、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク及びブルーレイディスクを含む。ディスク(disk)は一般に磁気的手段によってデータをコピーし、ディスク(disc)はレーザーにより光学的にデータをコピーする。上記組合わせも、コンピューター可読媒体の保護範囲に含まれるものとする。
本明細書中で使用される単数形「1つの」(“a”,“an”,“the”)は、文脈がそうでない場合を明らかに支持しない限り、更に複数形を含むことを意図することを理解されたい。更に、本明細書中で使用される「及び/又は」は、1以上のリストされた関連する項目のいずれか1つ又は全ての可能な組合わせを意味することを理解されたい。
本発明の実施形態において、配列番号は例示目的のものに過ぎず、実施形態の優先度を示すことを意図する。
当業者であれば理解できるように、実施形態のステップの全部又は一部は、ハードウェア又は関連するハードウェアに命令するプログラムによって実施されてよい。プログラムは、コンピューター可読記憶媒体に格納されてよい。記憶媒体は、リードオンリーメモリ、磁気ディスク又は光ディスクを含んでよい。
上記説明は本発明の例示的な実施形態に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明の主旨及び原理から逸脱することなくなされる任意の修正、均等置換及び改良は、本発明の保護範囲内に包含されるものとする。