JP6509542B2 - 圧縮機および電動機 - Google Patents

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Description

本発明は、圧縮機および圧縮機に用いられる電動機に関する。
空調装置(例えば、冷暖房装置や冷房装置)、冷却装置や冷凍装置等は、熱エネルギーを移動させる作動媒体(一般的には、「冷媒」と呼ばれている)を圧縮するための圧縮機を備えている。このような装置に用いられる圧縮機は、通常、密閉容器内に配置された圧縮機構部と電動機を備えている(「密閉圧縮機」と呼ばれる)。また、圧縮機としては、例えば、ロータリー型の圧縮機構部を有するロータリー型圧縮機やスクロール型の圧縮機構部を有するスクロール型圧縮機等の種々の構造の圧縮機が用いられている。
従来、例えば、図10に示すような圧縮機600が特許文献1に開示されている。圧縮機600は、密閉容器610と、密閉容器610内に配置されている圧縮機構部620および電動機640等を備えている。図10に示されている圧縮機600は、ロータリー型の圧縮機構部620を有するロータリー型圧縮機として構成されている。
鉛直方向に沿って、圧縮機構部620の上方に電動機640が配置されている(縦型配置)。また、電動機640の上方に吐出口612が設けられ、圧縮機構部620の下方に油溜め626が設けられている。油溜め626には、回転軸671の軸受部624や625、圧縮機構部620の摺動部等に供給する潤滑油が貯留されている。
電動機640は、固定子650と回転子670を有している。固定子650を構成する固定子コア660の外周面と密閉容器610の内周面との間には、軸方向(回転軸671の延在方向)に沿って固定子通路680が形成されている。また、回転子670を構成する回転子コア672には、軸方向に沿って回転子通路690が形成されている。
吸入口611を介して吸入された作動媒体は、圧縮機構部620で圧縮された後、固定子通路680および回転子通路690を通って吐出口612から吐出される。
ここで、軸受部等に供給された潤滑油は、一部が油滴となって飛散している。そして、圧縮機構部620で圧縮された作動媒体が油滴と接触すると、作動媒体が油滴を捕獲する。このため、潤滑油が混入された作動媒体が吐出口612から吐出される。潤滑油が作動媒体とともに吐出口612から吐出されると、油溜め626に貯留している潤滑油が減少し、油切れが発生するおそれがある。
従来の圧縮機600では、圧縮機構部620で圧縮された作動媒体を固定子通路680や回転子通路690を通すことによって、作動媒体に混入されている潤滑油を分離し、重力等によって油溜め626に回収している。
また、回転子通路690より圧縮機構部620と反対側で、回転子通路690の開口部と対向する箇所に油分離部材(オイルセパレータ)676が配置されている。回転子通路690を通った作動媒体は、油分離部材676に当たり、流れ方向が変更される。これにより、作動媒体に混入されている潤滑油が分離され、重力等によって油溜め626に回収される。
なお、固定子コア660の内周面と回転子コア672の外周面との間に形成されている空隙(エアギャップ)641は、作動媒体の通路としても作用する。
特開平8−28476号公報
従来の圧縮機では、電動機の回転子に、軸方向に沿った回転子通路を形成するとともに、回転子通路の圧縮機構部と反対側に油分離部材を設けることによって、作動媒体に混入されている潤滑油を分離している。
しかしながら、従来の圧縮機では、回転子通路の通路面積が一定であり、作動媒体に混入されている潤滑油を十分に分離することができない。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、吐出口から吐出される作動媒体に混入される潤滑油の量を低減することができる技術を提供することを目的とする。
本発明は、以下のように構成される。
第一の発明は、圧縮機に関する。
本発明の圧縮機は、容器と、容器内に設けられた、作動媒体を圧縮するための圧縮機構部および圧縮機構部を駆動するための電動機を備えている。容器は、典型的には、密閉された密閉容器として構成される。
電動機は、固定子と、固定子に対して相対的に回転可能な回転子を有している。電動機としては、永久磁石が設けられた回転子を備える永久磁石電動機(例えば、磁石挿入孔に永久磁石が挿入されている回転子を備える磁石埋込型電動機)や誘導電動機等の種々の構造の電動機を用いることができる。電動機は、鉛直方向に沿って、圧縮機構部より上方に配置される。
圧縮機構部としては、種々の構成の圧縮機構部を用いることができるが、典型的には、ロータリー型の圧縮機構部が用いられる。
電動機の回転軸と圧縮機構部の回転軸は、一体に形成してもよいし、別体に形成して連結してもよい。
電動機は、回転子を構成する回転子コアに、圧縮機構部側と圧縮機構部と反対側を連通するように軸方向に沿って形成された回転子通路と、固定子を構成する固定子コアの外周面と容器の内周面との間に、圧縮機構部側と圧縮機構部と反対側を連通するように軸方向に沿って形成された固定子通路を有している。「軸方向」という記載は、回転子が固定子に対して相対的に回転可能に支持されている状態において、回転子を構成する回転軸が延びている方向(延在方向)を表している。
本発明では、作動媒体が、回転子通路と固定子通路を圧縮機構部側から圧縮機構部と反対側に移動する。
また、回転子通路より圧縮機構部と反対側で、回転子通路の開口部と対向する箇所に油分離部材が設けられている。油分離部材としては、回転子通路を通った作動媒体が当たる衝突面を有する部材が用いられる。油分離部材は、衝突面が回転子通路の延在方向と交差するように、好適には、直交(「略直交」を含む)するように配置される。油分離部材を取付ける箇所や取付ける方法は、適宜選択することができる。
さらに、回転子通路は、圧縮機構部と反対側の通路部分の通路面積が圧縮機構部側の通路部分の通路面積より小さくなるように形成されている。また、固定子通路は、圧縮機構部と反対側の通路部分の通路面積が圧縮機構部側の通路部分の通路面積より大きくなるように形成されている。通路面積は、通路の延在方向と交差(典型的には、直交(「略直交」を含む))する断面の面積である。
本発明では、作動媒体を通す回転子通路が、圧縮機構部と反対側の通路部分の通路面積が圧縮機構部側の通路部分の通路面積より小さくなるように形成されているため、作動媒体が回転子通路内を通る際に、通路面積が小さくなることで作動媒体の速度が上昇する。これにより、回転子通路を通った作動媒体は、回転子通路の通路面積が一定である場合に較べて高速で油分離部材の衝突面に当たる。したがって、油分離部材による、作動媒体に混入されている潤滑油の分離効果が向上し、吐出口から吐出される作動媒体に混入される潤滑油の量を低減することができる。
また、固定子通路が、圧縮機構部と反対側の通路部分の通路面積が圧縮機構部側の通路部分の通路面積より大きくなるように形成されているため、作動媒体が固定子通路内を圧縮機構部側から圧縮機構部と反対側に移動する際に、通路面積が大きくなることで作動媒体の移動速度が低下する。作動媒体の移動速度が低下すると、作動媒体に混入されている潤滑油の小さい粒子が互いに結合して大きい粒子となる。作動媒体に混入されている潤滑油の小さい粒子が大きな粒子になると、重力によって滴下する。これにより、作動媒体に混入されている潤滑油を効果的に分離することができ、吐出口から吐出される作動媒体に混入される潤滑油の量をより低減することができる。
第一の発明の異なる形態では、回転子通路は、第1の通路面積を有する第1の通路部分と、第1の通路部分より圧縮機構部と反対側に配置され、第1の通路部分の第1の通路面積より小さい第2の通路面積を有する第2の通路部分により構成されている。また、固定子通路は、第1の通路面積を有する第1の通路部分と、第1の通路部分より圧縮機構部と反対側に配置され、第1の通路部分の第1の通路面積より大きい第2の通路面積を有する第2の通路部分により構成されている。
第一の発明の他の異なる形態では、回転子通路を形成する通路壁は、第1の通路面積を有する第1の通路部分を形成する第1の通路壁と、第1の通路壁より圧縮機構部と反対側に配置され、第1の通路面積より小さい第2の通路面積(第2の通路面積<第1の通路面積)を有する第2の通路部分を形成する第2の通路壁と、第1の通路壁と第2の通路壁を連結する連結壁により構成されている。
第1の通路部分と第2の通路部分によって段差状(階段状)の通路が形成される。連結壁は、好適には、第1の通路壁の延在方向と直交(「略直交」を含む)するように形成される。連結壁は、段差状(階段状)あるいは傾斜状に形成されてもよい。回転子通路を形成する通路壁は、3以上の通路壁と、各通路壁を連結する2以上の連結壁により構成することもできる。
本形態では、潤滑油が混入されている作動媒体が回転子通路を通る際に、作動媒体の速度を効率よく上昇させることができる。
第一の発明の他の異なる形態では、固定子通路を形成する固定子コアの外周面は、第1の通路面積を有する第1の通路部分を形成する第1の外周壁と、第1の外周壁より圧縮機構部と反対側に配置され、第1の通路面積より大きい第2の通路面積(第2の通路面積>第1の通路面積)を有する第2の通路部分を形成する第2の外周壁と、第1の外周壁と第2の外周壁を連結する連結壁により構成されている。
第1の通路部分と第2の通路部分によって段差状(階段状)の通路が形成される。連結壁は、好適には、第1の外周壁の延在方向と直交(「略直交」を含む)するように形成される。連結壁は、段差状(階段状)あるいは傾斜状に形成されてもよい。固定子通路を形成する外周壁は、3以上の外周壁と、各外周壁を連結する2以上の連結壁により構成することもできる。
本形態では、潤滑油が混入されている作動媒体が固定子通路を通る際に、作動媒体に混入されている潤滑油を効率よく分離することができる。
第一の発明の他の形態では、油分離部材は、電動機の回転子を構成する回転軸に取り付けられている。
第二の発明は。圧縮機で用いられる電動機に関する。
本発明の電動機は、容器と、容器内に設けられた固定子および固定子に対して相対的に回転可能な回転子と、回転子を構成する回転子コアに、軸方向に沿った一方側と軸方向に沿った他方側を連通するように軸方向に沿って形成された回転子通路と、固定子を構成する固定子コアの外周面と容器の内周面との間に、軸方向に沿った一方側と軸方向に沿った他方側を連通するように軸方向に沿って形成された固定子通路を有している。
本発明では、作動媒体が、回転子通路と固定子通路を軸方向に沿った一方側から軸方向に沿った他方側に移動するように構成されている。また、回転子通路より、軸方向に沿った他方側で、回転子通路の開口部と対向する箇所に油分離部材が設けられている。
容器は、典型的には、密閉された密閉容器として構成される。「一方側」は、例えば、電動機の圧縮機構部側を表し、「他方側」は、例えば、電動機の圧縮機構部と反対側を表す。
本発明の電動機は、永久磁石が設けられた回転子を備える永久磁石電動機(例えば、磁石挿入孔に永久磁石が挿入されている回転子を備える磁石埋込型電動機)や誘導電動機等の種々の構造の電動機として構成することができる。
さらに、回転子通路は、軸方向に沿った他方側の通路部分の通路面積が軸方向に沿った一方側の通路部分の通路面積より小さくなるように形成されている。また、固定子通路は、軸方向に沿った他方側の通路部分の通路面積が軸方向に沿った一方側の通路部分の通路面積より大きくなるように形成されている。
本発明では、典型的には、電動機より軸方向に沿った一方側に圧縮機構部が配置されている場合に、作動媒体が回転子通路内を軸方向に沿った一方側から他方側に移動する際に、通路面積が小さくなることで作動媒体の移動速度が上昇する。これにより、回転子通路を通った作動媒体は、回転子通路の通路面積が一定である場合に較べて高速で油分離部材の衝突面に当たる。したがって、油分離部材による、作動媒体に混入されている潤滑油の分離効果が向上し、吐出口から吐出される作動媒体に混入される潤滑油の量を低減することができる。
また、作動媒体が固定子通路内を軸方向に沿った一方側から他方側に移動する際に、通路面積が大きくなることで作動媒体の移動速度が低下する。作動媒体の移動速度が低下すると、作動媒体に混入されている潤滑油の小さい粒子が互いに結合して大きい粒子となる。作動媒体に混入されている潤滑油の小さい粒子が大きな粒子になると、重力によって滴下する。これにより、作動媒体に混入されている潤滑油を効果的に分離することができる。
第二の発明の異なる形態では、回転子通路は、第1の通路面積を有する第1の通路部分と、第1の通路部分より軸方向に沿った他方側に配置され、第1の通路部分の第1の通路面積より小さい第2の通路面積を有する第2の通路部分により構成されている。また、固定子通路は、第1の通路面積を有する第1の通路部分と、第1の通路部分より軸方向に沿った他方側に配置され、第1の通路部分の第1の通路面積より大きい第2の通路面積を有する第2の通路部分により構成されている。
第二の発明の他の異なる形態では、油分離部材は、回転子を構成する回転軸に取り付けられている。
本発明の圧縮機および電動機を用いることにより、吐出口から吐出される作動媒体に混入される潤滑油の量を低減することができる。
第1の実施の形態の圧縮機の概略構成図である。 図1の電動機の部分を拡大した部分拡大図である。 第2の実施の形態の圧縮機の概略構成図である。 図3の電動機の部分を拡大した部分拡大図である。 第3の実施の形態の圧縮機の概略構成図である。 図5の電動機の部分を拡大した部分拡大図である。 第4の実施の形態の圧縮機の概略構成図である。 図7の電動機の部分を拡大した部分拡大図である。 第5の実施の形態の圧縮機で用いられている電動機の部分を拡大した部分拡大図である。 従来の圧縮機の概略構成図である。
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
なお、本明細書では、「軸方向」という記載は、電動機の回転子が固定子に対して回転可能に支持されている状態において、回転子を構成する回転軸が延びている方向(延在方向)を表す。
また、「上方」あるいは「上側」という記載は、特に断りがない場合には、鉛直方向に沿った上方あるいは上側を表し、「下方」あるいは「下側」という記載は、特に断りがない場合には、鉛直方向に沿った下方あるいは下側を表す。
本発明の圧縮機の第1の実施の形態を、図1および図2を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態の圧縮機100の概略構成を示す図である。また、図2は、図1の電動機140の部分を拡大した図である。すなわち、図2は、本発明の電動機の第1の実施の形態の概略構成を示す図である。
第1の実施の形態の圧縮機100は、密閉容器内にロータリー型の圧縮機構部が配置されているロータリー型の密閉圧縮機として構成されている。
圧縮機100は、密閉容器110、密閉容器110内に収容されている圧縮機構部120および電動機140、アキュムレータ130等により構成されている。本実施の形態では、電動機140は、鉛直方向に沿って、圧縮機構部120の上方に配置されている。
密閉容器110には、電動機140の下方に吸入口111が設けられ、電動機140の上方に吐出口112が設けられている。また、密閉容器110の底部(圧縮機構部120の下方)には、回転軸171の軸受部124および125や圧縮機構部120の摺動部等に供給する潤滑油が貯留される油溜め126が設けられている。
密閉容器110が、本発明の「容器」に対応する。
圧縮機構部120は、熱エネルギーを移動させる作動媒体(一般的には、「冷媒」と呼ばれている)を圧縮する。作動媒体としては、オゾン層破壊係数(ODP)がゼロであるHFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒、例えば、HFC−R410aが用いられている。なお、近年、地球温暖化係数(GWP)がHFC−R410aより小さい(約1/3)HFC−R32が用いられるようになっている。
圧縮機構部120は、シリンダ121、回転軸171により回転される偏心ロータ122、圧縮室123により構成されている。回転軸171は、軸受部124と125により回転可能に支持されている。回転軸171の回転によって圧縮機構部120の偏心ロータ122が回転すると、吸入口111から吸入された作動媒体が圧縮室123内で圧縮される。
なお、回転軸171の回転によって、油溜め126に貯留されている潤滑油が軸受部124と125、圧縮機構部120の摺動部等に供給される。軸受部124と125や摺動部等を潤滑した潤滑油は、油溜め126に戻される。
電動機140は、固定子150と、固定子150に対して回転可能に支持されている回転子170により構成されている。
固定子150は、固定子コア160と固定子巻線151を有している。固定子コア160は、薄い板状の電磁鋼板を複数枚積層して形成される。固定子コア160は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って延びるヨークと、ヨークから径方向に沿って中心側に延びるティースと、周方向に隣接するティースによって形成されるスロットを有している。固定子巻線151は、分布巻き方式や集中巻き方式等によってスロット内に配設される。密閉容器110の内周形状および固定子コア160の外周形状(切欠部が形成されていない仮想外周形状)外周形状は、円形を含む適宜の形状に形成される。
固定子コア160の外周側には、周方向に沿った適宜の箇所に、軸方向に沿って延びる切欠部が形成されている。この切欠部によって、固定子コア160の外周面と密閉容器110の内周面110aとの間に、固定子コア160の下方側端面160Aと上方側端面160Bとを連通する(固定子コア160の圧縮機構部120側と圧縮機構部120と反対側を連通する)固定子通路180が、密閉容器110の内周面110aに沿って形成される。
本実施の形態では、固定子通路180を形成する固定子コア160の外周面は、軸方向に平行(「略平行」を含む)に延びる外周面160aにより形成されている。
これにより、固定子コア160の外周面と密閉容器110の内周面110aとの間に、同じ通路面積を有する通路部分を有する固定子通路180が軸方向に沿って(固定子コア160の軸方向に沿った両端面160Aと160Bを連通するように)形成される。なお、通路面積は、通路(通路部分)の延在方向と交差(典型的には、直交(「略直交」を含む))する断面の面積である。
固定子通路180が、本発明の「固定子コアの外周面と容器の内周面との間に、圧縮機構部側と圧縮機構部と反対側を連通するように軸方向に沿って形成された固定子通路」あるいは「固定子コアの外周面と容器の内周面との間に、軸方向に沿った一方側と他方側を連通するように軸方向に沿って形成された固定子通路」に対応する。
回転子170は、回転軸171と回転子コア172により構成されている。
回転子コア172は、筒形状を有し、板状の電磁鋼板を複数枚積層して形成される。積層体の軸方向両端部には、端板173とバランスウェイト174が配設される。そして、カシメピン挿入孔に挿入されたカシメピン175によって、積層体、端板173とバランスウェイト174が一体化される。回転子コア172は、回転軸挿入孔に回転軸171が挿入された状態で、固定子コア160の内周側に回転可能に配置される。これにより、固定子コア160の内周面と回転子コア172の外周面との間に、軸方向に沿った空隙(エアギャップ)141が形成される。
なお、図示は省略しているが、回転子コア172には磁石挿入孔が形成されており、磁石挿入孔に永久磁石が挿入されている。
回転子コア172には、周方向に沿った適宜の箇所に、回転子コア172の下方側端面172Aと上方側端面172Bとを連通する(回転子コア172の圧縮機構部120側と圧縮機構部120と反対側を連通する)回転子通路190が形成されている。
本実施の形態では、回転子通路190は、第1の通路壁191aと、第1の通路壁191aより上方(圧縮機構部120と反対側)に配置された第2の通路壁191cと、第1の通路壁191aと第2の通路壁191cとを連結する連結壁191bにより形成されている。第1の通路壁191aは、第1の通路面積190t1を有する第1の通路部分190aを形成する。第2の通路壁191cは、第1の通路面積190t1より小さい第2の通路面積190t2(190t2<190t1)を有する第2の通路部分190bを形成する。本実施の形態では、円形の断面形状を有する回転子通路190を用いているため、第2の通路部分190bの内径が第1の通路部分190aの内径より小さくなるように設定されている。本実施の形態では、第1の通路壁191aと第2の通路壁191cは、軸方向に平行(「略平行」を含む)に延びるように形成され、連結壁191bは、第1の通路壁191aの延在方向と直交(「略直交」を含む)するように形成されている。
これにより、回転子コア172に、第1の通路面積190t1を有する第1の通路部分190aと、第1の通路部分190aより上方(圧縮機構部120と反対側)に配置され、第1の通路面積190t1より小さい第2の通路面積190t2(190t2<190t1)を有する第2の通路部分190bにより構成される回転子通路190が軸方向に沿って(回転子コア172の軸方向に沿った両端面172Aと172Bを連通するように)形成される。なお、端板173によって回転子通路190が塞がれる場合には、端板173の回転子通路190と対向する箇所に貫通孔が形成される。
回転子通路190が、本発明の「回転子コアに、圧縮機構部側と圧縮機構部と反対側を連通するように軸方向に沿って形成された回転子通路」あるいは「回転子コアに、軸方向に沿った一方側と他方側を連通するように軸方向に沿って形成された回転子通路」に対応する。
第1の通路部分190aおよび第2の通路部分190bが、本発明の「回転子通路の第1の通路部分」および「回転子通路の第2の通路部分」に対応し、第1の通路壁191a、第2の通路壁191cおよび連結壁191bが、本発明の「回転子の第1の通路壁」、「回転子の第2の通路壁」および「回転子の連結壁」に対応する。
また、回転子170には、回転子通路190より上方(圧縮機構部120と反対側)で、回転子通路190の開口部と対向する箇所に油分離部材(オイルセパレータ)176が配置されている。油分離部材176は、回転子通路190を通った作動媒体に混入されている潤滑油を分離するために設けられている。
本実施の形態では、油分離部材176は、円板状の板部材として形成され、カシメピン175によって積層体、端板173およびバランスウェイト174と一体化されている。油分離部材176は、回転子通路190を通った作動媒体が油分離部材176の衝突面176aに当たるように配置される。本実施の形態では、衝突面176aが軸方向と直交(「略直交」を含む)する方向に延びるように油分離部材176が配置されている。また、油分離部材176と端板173との間に所定寸法の空間を形成するために、油分離部材176と端板173との間にスペーサ177が設けられている。
アキュムレータ130は、吐出口112から吐出された作動媒体に混入されている潤滑油を分離する。アキュムレータ130で、潤滑油が分離された作動媒体は、吸入菅131および吸入口111を介して圧縮機構部120に戻される。
なお、アキュムレータ130で作動媒体から分離された潤滑油は、油溜め126に戻される。
次に、本実施の形態の圧縮機100の動作を説明する。
固定子巻線151への電流の供給により固定子巻線151から磁界が発生して回転子170(回転軸171)が回転すると、吸入口111から吸入された作動媒体は、圧縮機構部120で圧縮される。
圧縮機構部120で圧縮された作動媒体は、固定子コア160の外周面と密閉容器110の内周面110aとの間に形成された固定子通路180、回転子コア172に形成された回転子通路190、固定子コア160の内周面と回転子コア172の外周面との間に形成された空隙(エアギャップ)141を通って電動機140の下方(圧縮機構部120側)から上方(圧縮機構部120と反対側)に流れ、吐出口112から吐出される。
ここで、電動機140の下部空間には、潤滑油の一部が油滴となって飛散している。このため、作動媒体が圧縮機構部120から電動機140に移動する際に、作動媒体と油滴が接触して作動媒体が油滴を捕獲し、作動媒体に潤滑油が混入される。
本実施の形態では、潤滑油が混入された作動媒体を固定子通路180および回転子通路190を通している。これにより、固定子通路180および回転子通路190内において、潤滑油が混入された作動媒体が固定子通路を形成する外周壁および回転子通路を形成する通路壁と接触することで、作動媒体に混入されている潤滑油が分離され、重力等によって油溜め126に戻される。
また、回転子通路190を通った作動媒体は、油分離部材176の衝突面176aに当たる。作動媒体が衝突面176aに当たることによって、作動媒体に混入されている潤滑油が分離される。
また、回転子170の回転により、作動媒体は衝突面176aに沿って外周方向(径方向に沿って外周方向)に移動する。これにより、作動媒体に混入されている潤滑油は遠心力によって分離される。
さらに、本実施の形態では、回転子通路190が、第1の通路面積190t1を有する第1の通路部分190aと、第1の通路部分190aより上方(圧縮機構部120と反対側)に配置され、第1の通路面積190t1より小さい第2の通路面積190t2を有する第2の通路部分190bにより構成されている。これにより、作動媒体が回転子通路190内を圧縮機構部120側から圧縮機構部120と反対側に流れる際に、通路面積が小さくなることで作動媒体の速度が上昇する(加速される)。そして、作動媒体は、回転子通路190内で速度が上昇した(加速された)後、油分離部材176の衝突面176aに当たる。したがって、回転子通路190の通路面積が一定である場合に較べて、作動媒体が油分離部材176の衝突面176aに当たることによる、作動媒体に混入されている潤滑油の分離効果が向上する。
なお、固定子通路180の位置や数、固定子通路180の形状は、固定子コア160の磁気回路や作動媒体に混入されている潤滑油の分離効果等を考慮して適宜設定される。また、回転子通路190の位置や数、回転子通路190の第1の通路部分190aの第1の通路面積190t1および第2の通路部分190bの第2の通路面積190t2は、回転子コア172の磁気回路や作動媒体に混入されている潤滑油の分離効果等を考慮して適宜設定される。
第1の実施の形態の圧縮機100では固定子通路180の通路面積を一定としたが、通路面積が異なる複数の通路部分により構成することもできる。
固定子通路および回転子通路を通路面積が異なる2つの通路部分により構成(段差の数を1段に設定)した第2の実施の形態の圧縮機を、図3および図4を参照して説明する。図3は、第2の実施の形態の圧縮機200の概略構成を示す図である。また、図4は、図3の電動機240の部分を拡大した図である。すなわち、図4は、本発明の電動機の第2の実施の形態の概略構成を示す図である。
図3および図4において、図1および図2に示されている各構成要素に付されている符号と百番台以外が同じ符号が付されている構成要素は、同じ構成要素を表している。
第2の実施の形態の圧縮機200は、固定子通路280の構成が第1の実施の形態の圧縮機100の固定子通路180と異なっているだけで、他の構成は同じである。
したがって、以下では、第2の実施の形態の圧縮機200の固定子通路280についてのみ説明する。
固定子コア260の外周側には、周方向に沿った適宜の箇所に、軸方向に沿って延びる切欠部が形成されている。この切欠部によって、固定子コア260の外周面と密閉容器210の内周面210aとの間に、固定子コア260の下方側端面260Aと上方側端面260Bとを連通する(固定子コア260の圧縮機構部220側と圧縮機構部220と反対側を連通する)固定子通路280が、密閉容器210の内周面210aに沿って形成される。
本実施の形態では、固定子通路280を形成する固定子コア260の外周面は、第1の通路部分280aを形成する第1の外周壁260aと、第1の外周壁260aより上方(圧縮機構部220と反対側)に配置され、第2の通路部分280bを形成する第2の外周壁260cと、第1の外周壁260aと第2の外周壁260cとを連結する連結壁260bを有している。本実施の形態では、第1の外周壁260aと第2の外周壁260cは、軸方向に平行(「略平行」を含む)に延びるように形成され、連結壁260bは、第1の外周壁260aの延在方向と直交(「略直交」を含む)するように形成されている。第1の外周壁260aと第2の外周壁260cは、第2の外周壁260cと密閉容器210の内周面210aとの間の間隔が第1の外周壁260aと密閉容器210の内周面210aとの間の間隔より大きくなるように、軸方向に沿って段差状(階段状)に形成されている。
これにより、固定子コア260の外周面と密閉容器210の内周面210aとの間に、第1の通路面積280t1を有する第1の通路部分280aと、第1の通路部分280aより上方(圧縮機構部220と反対側)に配置され、第1の通路面積280t1より大きい第2の通路面積280t2(280t2>280t1)を有する第2の通路部分280bにより構成される固定子通路280が軸方向に沿って(固定子コア260の軸方向に沿った両端面260Aと260Bを連通するように)形成される。
固定子通路280が、本発明の「固定子コアの外周面と容器の内周面との間に、圧縮機構部側と圧縮機構部と反対側を連通するように軸方向に沿って形成された固定子通路」あるいは「固定子コアの外周面と容器の内周面との間に、軸方向に沿った一方側と他方側を連通するように軸方向に沿って形成された固定子通路」に対応する。
第1の通路部分280aおよび第2の通路部分280bが、本発明の「固定子通路の第1の通路部分」および「固定子通路の第2の通路部分」に対応し、第1の外周壁260a、第2の外周壁260cおよび連結壁260bが、本発明の「固定子の第1の外周壁」、「固定子の第2の外周壁」および「固定子の連結壁」に対応する。
本実施の形態では、固定子通路280が、圧縮機構部220側から圧縮機構部220と反対側に順に配置されている、第1の通路面積280t1を有する第1の通路部分280a、第2の通路面積280t2(280t2>280t1)を有する第2の通路部分280bにより構成されている。
これにより、作動媒体が固定子通路280内を圧縮機構部220側から圧縮機構部220と反対側に移動する際に、通路面積が大きくなることで作動媒体の移動速度が低下する(減速する)。作動媒体の移動速度が低下すると、作動媒体に混入されている潤滑油の小さい粒子が互いに結合して大きい粒子となる。作動媒体に混入されている潤滑油の小さい粒子が大きな粒子になると、重力によって滴下する。これにより作動媒体に混入されている潤滑油が効果的に分離される。
したがって、吐出口212から吐出される作動媒体に混入される潤滑油の量をより低減することができる。
なお、固定子通路280の位置や数、固定子通路280の第1の通路部分280aの第1の通路面積280t1および第2の通路部分280bの第2の通路面積280t2は、固定子コア260の磁気回路や作動媒体に混入されている潤滑油の分離効果等を考慮して適宜設定される。また、回転子通路290の位置や数、回転子通路290の第1の通路部分290aの第1の通路面積290t1および第2の通路部分290bの第2の通路面積290t2は、回転子コア272の磁気回路や作動媒体に混入されている潤滑油の分離効果等を考慮して適宜設定される。
第1の実施の形態の圧縮機100では回転子通路190を、通路面積が異なる2つの通路部分により構成(段差の数を1段に設定)したが、通路面積が異なる3つ以上の通路部分により構成する(2段以上に設定する)こともできる。
回転子通路を通路面積が異なる3つの通路部分により構成(段差の数を2段に設定)した第3の実施の形態の圧縮機を、図5および図6を参照して説明する。図5は、第3の実施の形態の圧縮機300の概略構成を示す図である。また、図6は、図5の電動機340の部分を拡大した図である。すなわち、図6は、本発明の電動機の第3の実施の形態の概略構成を示す図である。
図5および図6において、図1および図2に示されている各構成要素に付されている符号と百番台以外が同じ符号が付されている構成要素は、同じ構成要素を表している。
第3の実施の形態の圧縮機300は、回転子通路390の構成が第1の実施の形態の圧縮機100の回転子通路190と異なっているだけで、他の構成は同じである。
したがって、以下では、第3の実施の形態の圧縮機300の回転子通路390についてのみ説明する。
回転子コア372には、周方向に沿った適宜の箇所に、回転子コア372の下方側端面372Aと上方側端面372Bとを連通する(回転子コア372の圧縮機構部320側と圧縮機構部320と反対側を連通する)回転子通路390が形成されている。
回転子通路390は、第1の通路壁391aと、第1の通路壁391aより上方(圧縮機構部320と反対側)に配置された第2の通路壁391cと、第2の通路壁391cより上方(圧縮機構部320と反対側)に配置された第3の通路壁391eと、第1の通路壁391aと第2の通路壁391cとを連結する第1の連結壁391bと、第2の通路壁391cと第3の通路壁391eとを連結する第2の連結壁391dにより形成されている。第1の通路壁391aは、第1の通路面積390t1を有する第1の通路部分390aを形成する。第2の通路壁391cは、第1の通路面積390t1より小さい第2の通路面積390t2(390t2<390t1)を有する第2の通路部分390bを形成する。第3の通路壁391eは、第2の通路面積390t2より小さい第3の通路面積390t3(390t3<390t2)を有する第3の通路部分390cを形成する。本実施の形態では、第1の通路壁391a、第2の通路壁391cおよび第3の通路壁391eは、軸方向に平行(「略平行」を含む)に延びるように形成され、第1の連結壁391bは、第1の通路壁391aの延在方向と直交(「略直交」を含む)するように形成され、第2の連結壁391dは、第2の通路壁391cの延在方向と直交(「略直交」を含む)するように形成されている。
これにより、回転子コア372に、第1の通路面積390t1を有する第1の通路部分390aと、第1の通路部分390aより上方(圧縮機構部320と反対側)に配置され、第1の通路面積390t1より小さい第2の通路面積390t2(390t2<390t1)を有する第2の通路部分390bと、第2の通路部分390bより上方(圧縮機構部320と反対側)に配置され、第2の通路面積390t2より小さい第3の通路面積390t3(390t3<390t2)を有する第3の通路部分390cにより構成される回転子通路390が軸方向に沿って(回転子コア372の軸方向に沿った両端面372Aと372Bを連通するように)形成される。
本実施の形態では、回転子通路390が、圧縮機構部320側から圧縮機構部320と反対側に順に配置されている、第1の通路面積390t1を有する第1の通路部分390a、第2の通路面積390t2(390t2<390t1)を有する第2の通路部分390b、第3の通路面積390t3(390t3<390t2)を有する第3の通路部分390cにより構成されている。
これにより、作動媒体が回転子通路390の第1の通路部分390aから第2の通路部分390bに移動する際および第2の通路部分390bから第3の通路部分390cに移動する際に、通路面積が小さくなることで作動媒体の移動速度が上昇する。すなわち、作動媒体が回転子通路390内を圧縮機構部320側から圧縮機構部320と反対側に移動する際に、作動媒体の移動速度の上昇動作(加速動作)が複数回行われ、作動媒体が油分離部材376の衝突面376aに当たる際の速度をより上昇させることができる。
したがって、本実施の形態では、吐出口312から吐出される作動媒体に混入される潤滑油の量をより低減することができる。
第3の実施の形態の圧縮機300では固定子通路380の通路面積を一定としたが、通路面積が異なる複数の通路部分により構成することもできる。
固定子通路および回転子通路を通路面積が異なる3つの通路部分により構成(段差の数を2段に設定)した第4の実施の形態の圧縮機を、図7および図8を参照して説明する。図7は、第4の実施の形態の圧縮機400の概略構成を示す図である。また、図8は、図7の電動機440の部分を拡大した図である。すなわち、図8は、本発明の電動機の第4の実施の形態の概略構成を示す図である。
図7および図8において、図5および図6に示されている各構成要素に付されている符号と百番台以外が同じ符号が付されている構成要素は、同じ構成要素を表している。
第4の実施の形態の圧縮機400は、固定子通路480の構成が第3の実施の形態の圧縮機300の固定子通路380と異なっているだけで、他の構成は同じである。
したがって、以下では、第4の実施の形態の圧縮機400の固定子通路480についてのみ説明する。
本実施の形態では、固定子通路480を形成する固定子コア460の外周面は、第1の通路部分480aを形成する第1の外周壁460aと、第1の外周壁460aより上方(圧縮機構部420と反対側)に配置され、第2の通路部分480bを形成する第2の外周壁460cと、第2の外周壁460cより上方(圧縮機構部420と反対側)に配置され、第3の通路部分480cを形成する第3の外周壁460eと、第1の外周壁460aと第2の外周壁460cとを連結する第1の連結壁460bと、第2の外周壁460cと第3の外周壁460eとを連結する第2の連結壁460dを有している。本実施の形態では、第1の外周壁460a、第2の外周壁460cおよび第3の外周壁460eは、軸方向に平行(「略平行」を含む)に延びるように形成され、第1の連結壁460bと第2の連結壁460dは、軸方向と直交(「略直交」を含む)するように形成されている。第1の外周壁460a、第2の外周壁460cおよび第3の外周壁460eは、第2の外周壁460cと密閉容器410の内周面410aとの間の間隔が第1の外周壁460aと密閉容器410の内周面410aとの間の間隔より大きくなり、第3の外周壁460eと密閉容器410の内周面410aとの間の間隔が第2の外周壁460cと密閉容器410の内周面410aとの間の間隔より大きくなるように軸方向に沿って段差状(階段状)に形成されている。
これにより、固定子コア460の外周面と密閉容器410の内周面410aとの間に、第1の通路面積480t1を有する第1の通路部分480aと、第1の通路部分480aより上方(圧縮機構部420と反対側)に配置され、第1の通路面積480t1より大きい第2の通路面積480t2を有する第2の通路部分480bと、第2の通路部分480bより上方(圧縮機構部420と反対側)に配置され、第2の通路面積480t2より大きい第3の通路面積480t3を有する第3の通路部分480cにより構成される固定子通路480が軸方向に沿って形成される。
本実施の形態では、作動媒体が固定子通路480の第1の通路部分480aから第2の通路部分480bに移動する際および第2の通路部分480bから第3の通路部分480cに移動する際に、通路面積が大きくなることで作動媒体の移動速度が低下する(減速する)。すなわち、作動媒体が固定子通路480内を圧縮機構部420側から圧縮機構部420と反対側に移動する際に、作動媒体の移動速度の低下動作(減速動作)が複数回行われる。
したがって、吐出口412から吐出される作動媒体に混入される潤滑油の量をより低減することができる。
第1〜第4の実施の形態では、油分離部材をカシメピンにより積層体、端板およびバランスウェイトと一体化したが、油分離部材の取り付け箇所や取り付け方法はこれに限定されない。
第5の実施の形態の圧縮機を、図9を参照して説明する。なお、第5の実施の形態の圧縮機は、油分離部材の取り付け箇所と取り付け方法が他の実施の形態の圧縮機と異なっているだけであるため、図9には、第5の実施の形態の圧縮機で用いている電動機のみを示している。図9は、本発明の電動機の第5の実施の形態の概略構成を示す図である。
本実施の形態では、油分離部材576が、電動機540の回転子570を構成する回転軸571に取り付けられている。
本実施の形態では、カシメピン575により積層体と端板573およびバランスウェイト574を一体化する作業とは別に油分離部材576を取り付けることができる。
本発明は、実施の形態で説明した構成に限定されず、種々の変更、追加および削除が可能である。
実施の形態では、回転子コアに形成された磁石挿入孔に永久磁石が挿入されている磁石埋込型電動機について説明したが、本発明の電動機は、密閉容器、回転子、固定子、固定子通路と回転子通路の少なくとも一方を備えていればよく、電動機の型式や各構成要素の具体的な構成は種々変更可能である。
実施の形態では、ロータリー型の圧縮機構部について説明したが、圧縮機機構部としては、ロータリー型の圧縮機構部に限定されず、種々の構成の圧縮機構部を用いることができる。
油分離部材は、回転子通路を通った作動媒体が衝突面に当たって作動媒体の流れ方向が変更されればよく、油分離部材の形状、衝突面の形状、回転子通路に対する衝突面の配置態様、油分離部材の取り付け位置や取り付け方法等は種々変更可能である。
固定子通路の段差の数や回転子通路の段差の数は、1段であってもよいし2段以上であってもよい。また、固定子通路の段差の数と回転子通路の段差の数が異なっていてもよい。
固定子通路や回転子通路は、段差状に形成するのが好ましいが、これ以外の形状に形成してもよい。
固定子通路を形成する連結壁は、圧縮機構部側(軸方向に沿った一方側)の外周壁の延在方向と直交(「略直交」を含む)するように形成するのが好ましいが、これ以外の形状、例えば、傾斜状に形成してもよい。また、回転子通路を形成する連結壁は、圧縮機構部側(軸方向に沿った一方側)の通路壁の延在方向と直交(「略直交」を含む)するように形成するのが好ましいが、これ以外の形状、例えば、傾斜状に形成してもよい。
固定子通路や回転子通路の断面形状は、適宜設定することができる。例えば、円形形状、周方向に沿って円弧状あるいは直線状に延びる形状、密閉容器の内周面に対応する形状(円形形状や多角形形状)の外周の一部を直線状あるいは曲線状に切り欠いた形状等に設定することができる。
固定子通路や回転子通路の配置位置や数は、適宜設定することができる。
本発明は、回転子通路と油分離部材を備えていればよく、固定子通路は省略することもできる。
実施の形態で説明した各構成は、単独で用いてもよいし、適宜選択した複数を組み合わせて用いてもよい。
本発明は、以下のように構成することもできる。
(態様1)
請求項1〜のうちのいずれか一項に記載の圧縮機であって、
前記容器は、鉛直方向に沿って、前記電動機より上方に吐出口を有し、また、前記圧縮機構部より下方に油溜めを有していることを特徴とする圧縮機。
本態様では、好適には、圧縮機構部としてロータリー型の圧縮機構部が用いられる。
100、200、300、400、600 圧縮機
110、210、310、410、510、610 密閉容器
111、211、311、411、611 吸入口
112、212、312、412、612 吐出口
120、220、320、420、620 圧縮機構部
121、221、321、421、621 シリンダ
122、222、322、422、622 偏心ロータ
123、223、323、423、623 圧縮室
124、125、224、225、324、325、424、425、624、625 軸受部
126、226、326、426、626 油溜め
130、230、330、430、630 アキュムレータ
131、231、331、431、631 吸入管
140、240、340、440、540、640 電動機
141、241、341、441、541、641 空隙(エアギャップ)
150、250、350、450、550、650 固定子
151、251、351、451、551、651 固定子巻線
160、260、360、460、560、660 固定子コア
160a、260a、260c、360a、460a、460c、460e、560a 外周壁
170、270、370、470、570、670回転子
171、271、371、471、571、671 回転軸
172、272、372、472、572、672 回転子コア
173、273、373、473、573、673 端板
174、274、374、474、574、674 バランスウェイト
175、275、375、475、575、675 カシメピン
176、276、376、476、576、676 油分離部材(オイルセパレータ)
176a、276a、376a、476a、576a 衝突面
177、277、377、477、677 スペーサ
180、280、380、480、580、680 固定子通路
190、290、390、490、590、690 回転子通路
190a、190b、290a、290b、390a、390b、390c、490a、490b、490c、590a、590b 通路部分
191a、191c、291a、291c、391a、391c、391e、491a、491c、491e、591a、591c 通路壁
191b、291b、391b、391d、491b、491d、591b 連結壁
260b、460b、460d 連結壁
280a、280b、480a、480b、480c 通路部分

Claims (8)

  1. 容器と、前記容器内に設けられた、作動媒体を圧縮するための圧縮機構部および前記圧縮機構部を駆動するための電動機を備え、前記電動機は、鉛直方向に沿って、前記圧縮機構部より上方に配置されているとともに、固定子と、前記固定子に対して相対的に回転可能な回転子と、前記回転子を構成する回転子コアに、前記圧縮機構部側と前記圧縮機構部と反対側を連通するように軸方向に沿って形成された回転子通路と、前記固定子を構成する固定子コアの外周面と前記容器の内周面との間に、前記圧縮機構部側と前記圧縮機構部と反対側を連通するように軸方向に沿って形成された固定子通路を有し、作動媒体が、前記回転子通路と前記固定子通路を前記圧縮機構部側から前記圧縮機構部と反対側に移動し、また、前記回転子通路より前記圧縮機構部と反対側で、前記回転子通路と対向する箇所に油分離部材が設けられている圧縮機であって、
    前記回転子通路は、前記圧縮機構部と反対側の通路部分の通路面積が前記圧縮機構部側の通路部分の通路面積より小さくなるように形成され、
    前記固定子通路は、前記圧縮機構部と反対側の通路部分の通路面積が前記圧縮機構部側の通路部分の通路面積より大きくなるように形成されていることを特徴とする圧縮機。
  2. 請求項1に記載の圧縮機であって、
    前記回転子通路は、第1の通路面積を有する第1の通路部分と、前記第1の通路部分より前記圧縮機構部と反対側に配置され、前記第1の通路部分の前記第1の通路面積より小さい第2の通路面積を有する第2の通路部分により構成され、
    前記固定子通路は、第1の通路面積を有する第1の通路部分と、前記第1の通路部分より前記圧縮機構部と反対側に配置され、前記第1の通路部分の前記第1の通路面積より大きい第2の通路面積を有する第2の通路部分により構成されていることを特徴とする圧縮機。
  3. 請求項に記載の圧縮機であって、
    前記回転子通路を形成する通路壁は、前記第1の通路面積を有する前記第1の通路部分を形成する第1の通路壁と、前記第1の通路壁より前記圧縮機構部と反対側に配置され、前記第1の通路面積より小さい前記第2の通路面積を有する前記第2の通路部分を形成する第2の通路壁と、前記第1の通路壁と前記第2の通路壁を連結する連結壁により構成されていることを特徴とする圧縮機。
  4. 請求項2または3に記載の圧縮機であって、
    前記固定子通路を形成する前記固定子コアの外周面は、前記第1の通路面積を有する前記第1の通路部分を形成する第1の外周壁と、前記第1の外周壁より前記圧縮機構部と反対側に配置され、前記第1の通路面積より大きい前記第2の通路面積を有する前記第2の通路部分を形成する第2の外周壁と、前記第1の外周壁と前記第2の外周壁を連結する連結壁により構成されていることを特徴とする圧縮機。
  5. 請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の圧縮機であって、
    前記油分離部材は、前記電動機の前記回転子を構成する回転軸に取り付けられていることを特徴とする圧縮機。
  6. 容器と、容器内に設けられた固定子および前記固定子に対して相対的に回転可能な回転子と、前記回転子を構成する回転子コアに、軸方向に沿った一方側と他方側を連通するように軸方向に沿って形成された回転子通路と、前記固定子を構成する固定子コアの外周面と前記容器の内周面との間に、軸方向に沿った前記一方側と前記他方側を連通するように軸方向に沿って形成された固定子通路を有し、作動媒体が、前記回転子通路と前記固定子通路を軸方向に沿った前記一方側から軸方向に沿った前記他方側に移動し、また、前記回転子通路より軸方向に沿った前記他方側で、前記回転子通路と対向する箇所に油分離部材が設けられている電動機であって、
    前記回転子通路は、軸方向に沿った前記他方側の通路部分の通路面積が軸方向に沿った前記一方側の通路部分の通路面積より小さくなるように形成され、
    前記固定子通路は、軸方向に沿った前記他方側の通路部分の通路面積が軸方向に沿った前記一方側の通路部分の通路面積より大きくなるように形成されていることを特徴とする電動機。
  7. 請求項6に記載の電動機であって、
    前記回転子通路は、第1の通路面積を有する第1の通路部分と、前記第1の通路部分より軸方向に沿った前記他方側に配置され、前記第1の通路部分の前記第1の通路面積より小さい第2の通路面積を有する第2の通路部分により構成され、
    前記固定子通路は、第1の通路面積を有する第1の通路部分と、前記第1の通路部分より軸方向に沿った前記他方側に配置され、前記第1の通路部分の前記第1の通路面積より大きい第2の通路面積を有する第2の通路部分により構成されていることを特徴とする電動機。
  8. 請求項6または7に記載の電動機であって、
    前記油分離部材は、前記回転子を構成する回転軸に取り付けられていることを特徴とする電動機。
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