以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。まず、図1〜図3を参照しながら、遊技機の実施形態としてスロットマシンSMの概要について説明する。なお、本実施形態において、図1の各矢印で示す方向をそれぞれ、上下方向、前後方向、左右方向として説明する。
また、以下の説明における「本遊技」とは、遊技媒体としての遊技メダルがベットされることにより実行可能となる、各リール(後述のリール11a〜11d)を用いて行われるスロットマシンにおける通常の遊技のことをいう。本明細書では、本遊技について、他の種類の遊技と特に区別する必要がない場合等には単に「遊技」と称する。
また、以下の説明において「リール演出」とは、各リールを用いて行われる演出をいう。本実施形態では、所定の停止態様(例えば、「サブ赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せが後述の副リール、中主リール、右主リール上において、後述の疑似表示ライン上に並ぶ態様)が表示されるリール演出が行われるようになっている。
また、以下の説明における「役決定処理」とは、予め設定された複数の役決定結果(1つまたは複数の遊技役またはハズレ(ハズレを設定しない場合は除く)により構成される)の中から、1つまたは複数の役決定結果を無作為に選択するために、電子機器等を用いて実行される抽選等の選択行為を意味している。なお、役決定結果は、本遊技において成立することが許容される1または複数の遊技役(以下「成立許容役」と称する)を規定するものである。
また、以下の説明において、「遊技役が成立する」及び「遊技役の成立」等と記載する場合の「成立」とは、後述の役決定手段により選出された役決定結果に対応する遊技役(遊技メダルの払出しがある遊技役(小役等の入賞役)か、払出しのない遊技役(再遊技役や特別役)かは問わない)を構成する図柄組合せ(対応図柄)が、後述の有効ライン(正規有効ライン59a)上に停止表示されたことを示す概念として用いている。ただし、成立のタイミングについては、例えば、遊技役の対応図柄を有効ライン上に停止表示させることが可能なタイミングでリール停止操作が行われた時点や、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示された時点、スロットマシンが、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示されたことを識別した時点や、識別した結果を記憶領域に格納した時点等、適宜のタイミングとすることができる。
また、以下の説明において「ベット」とは、本遊技を行うために必要とされる遊技メダルを、遊技の用に供する(本遊技を行うためにスロットマシン等に提供する)ことを意味する。遊技メダルを遊技の用に供するための操作(ベット操作)としては、遊技者が遊技メダルをスロットマシンの内部等に投入する(手入れする)操作や、スロットマシンの内部等に貯留(クレジット)されている遊技メダルの中から、所定数の遊技メダルを遊技の用に供するための、予め設定されたボタン(スイッチ)等を遊技者が押下するなどの操作などが含まれる。
また、以下の説明において、遊技者による、後述のメダル投入口51への遊技メダルの投入操作、クレジット(貯留)された遊技メダルのうち、遊技を行うために必要な規定数の遊技メダルを遊技の用に供するための1−BETスイッチ52またはMAX−BETスイッチ53の押圧操作を総称してベット操作と称する。また、このベット操作と、遊技者による、後述の貯留メダル清算スイッチ54の押圧操作、スタートレバー55の傾動操作、ストップスイッチ56a,56b,56cの押圧操作、リジェクトスイッチ57の押圧操作を総称して遊技操作と称する。なお、一般的に、スロットマシンにおける「投入」とは、遊技メダルを「スロットマシン内に入れる」という意味で用いられる場合と、遊技メダルを「遊技の用に供する」という意味で用いられる場合とがある。以下の説明では、基本的に、前者の意味において「投入」という語を用い、後者の意味においては「ベット」という語を用いることとする。
また、以下の説明において、遊技メダルの「払出数」とは、一の本遊技において払い出
される予定の遊技メダル数を意味する。また、遊技メダルを払い出すという行為には、遊技メダルを実際にスロットマシンから外部に払い出すという行為(以下、適宜「実払出し」と称する)と、スロットマシン内に貯留される遊技メダルとして、電磁気的に記憶される数値を増加させるという行為(以下、適宜「貯留加算払出し」と称する)とがある。
また、以下の説明において、遊技メダルの「獲得総数」とは、所定期間(任意に設定可)における、払い出された遊技メダルの総数と、ベットされた遊技メダルの総数との差数を意味する。ただし、所定期間において払い出された遊技メダルの総数を、ここでいう獲得総数とすることも可能である。
<スロットマシンの外観>
本実施形態のスロットマシンSMは、箱状の本体筐体1と、前扉2とを主体に構成される。本体筐体1は前方に開口部1aを有する箱状に形成され、本体筐体1の前部に前扉2が取り付けられる。前扉2は、ヒンジ機構5a,5bを用いて本体筐体1の左前部に枢支され、本体筐体1の開口部1aを揺動開閉可能に構成される。
本体筐体1の内部中央には、横並びに配置された4つのリール11a,11b,11c,11dを備えるリールユニット10が設けられる。本体筐体1の内部下側には、通常遊技の結果、所定の賞態様が構成された場合に獲得される遊技メダルを払い出すためのホッパー20が設けられ、このホッパー20には、遊技メダルを検出するためのメダル検出部21(図21参照)が設けられている。また、ホッパー20は、投入されて有効に受け入れられた遊技メダルを物理的に収容する機能を有している。ホッパー20の右側近傍には、ホッパー20から溢れた遊技メダルを収納するための補助収納庫25が設けられるとともに、この補助収納庫25が満杯状態(補助収納庫25から遊技メダルが溢れる可能性のある状態)であるか否かを検出する満杯検出部26(図21参照)が設けられている。本体筐体1の内部下側におけるホッパー20の左方には、スロットマシンSMに搭載された種々の装置に電力を供給する電源装置30が設けられる。本体筐体1の内部上側には、基板ケースに収容された主制御基板101、及び基板ケースに収容されたサブメイン制御基板121Aが設けられる。
前扉2の前面には、上部から順に、上パネルアセンブリ200、中パネルアセンブリ50、下パネルアセンブリ60及び受け皿アセンブリ70が取り付けられている。上パネルアセンブリ200の中央部には、上パネルアセンブリ200の背面側に配設された画像表示装置210(図2参照)の表示画面211が前方を臨むように配置される。表示画面211の周辺部には、各装飾ランプ部272a〜272e及び左右の電飾装置400a,400bが配置される。また、表示画面211の下方左右には、一対の上部スピーカー240a,240bが配置される。また、上パネルアセンブリ200の背面側には、基板ケースに収容されたサブサブ制御基板121Bが設けられる。なお、上パネルアセンブリ200の詳細については後述する。
中パネルアセンブリ50の中央部には、本体筐体1内に横並びに配設された4個のリール11a,11b,11c,11dの表面が臨む表示窓Wが設けられている。表示窓Wの下方に配置された操作パネルPの上面側には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口51、クレジットされた範囲内で1枚の遊技メダルをベットするための1−BETスイッチ52、最大ベット許容数(例えば3枚)の遊技メダルを一度にベットするためのMAX−BETスイッチ53、及びクレジットされた遊技メダルを払い出すための貯留メダル清算スイッチ54(単に「清算スイッチ54」とも称する)が設けられている。また、操作パネルPの前面側には、全リール11a,11b,11c,11dを回転開始させる際に操作されるスタートレバー55、各リール11a,11b,11c,11dの回転を個別
に停止させるための3個のストップスイッチ56a,56b,56c、及びメダル投入口51から投入されて滞留した遊技メダルを返却するためのリジェクトスイッチ57が設けられている。また、操作パネルPの上面側には、演出に関する操作を行うための十字キー及び下押しボタン等からなる演出操作スイッチ131が設けられている。なお、図1の中で左側のストップスイッチ56aはリール11a,11dに対応し、中央のストップスイッチ56bはリール11bに対応し、右側のストップスイッチ56cはリール11cに対応する。
メダル投入口51の内部は、図2に示すように、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる場合に当該遊技メダルが通過する受入通路51a(前述のホッパー20に通ずる)と、投入された遊技メダルが受け入れられない場合に当該遊技メダルが通過する返却通路51b(後述の遊技メダル払出口71に通ずる)とに分岐しており、その分岐部には、ブロッカ58が設けられている。このブロッカ58は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる期間においては、メダル投入口51に投入された遊技メダルを受入通路51aに導き、それ以外の期間においては、メダル投入口51に投入された遊技メダルを返却通路51bに導くように、受入通路51aと返却通路51bを選択的に、一方を開状態に他方を閉状態にできるように構成されている。以下の説明において、ブロッカ58がON状態とは、メダル投入口51に投入された遊技メダルが受入通路51aに導かれる状態(遊技メダル受入可能状態)を示し、ブロッカ58がOFF状態とは、メダル投入口51に投入された遊技メダルが返却通路51bに導かれる状態(遊技メダル受入不可状態)を示すものとする。
また、メダル投入口51の内部には、遊技メダルを検知するための3つの投入メダルセンサ118a,118b,118c(図21参照)が設けられている。投入メダルセンサ118aは、遊技メダルがメダル投入口51に投入されたことを検出するものであり、投入された遊技メダルが流下する通路上において、上記ブロッカ58が設置された位置よりも上流側の位置に設置されている。2つの投入メダルセンサ118b,118cは、メダル投入口51に投入されてブロッカ58から受入通路51aに導かれた遊技メダルを検出してカウントするためのものである。2つの投入メダルセンサ118b,118cは、受入通路51aの上流側に順に並んで配置され、遊技メダルが受入通路51aを正しい方向に流下しているかを検出したり、受入通路51a等における遊技メダルの詰まりを検出したりできるようになっている。
3つの投入メダルセンサ118a,118b,118cが順に遊技メダルを検出した場合は、遊技メダルがメダル投入口51に投入され、かつ投入された遊技メダルが有効に受け入れられたことを意味する。一方、投入メダルセンサ118aは遊技メダルを検出したが、投入メダルセンサ118b,118cは遊技メダルを検出しない場合は、遊技メダルがメダル投入口51に投入されたが、投入された遊技メダルが有効に受け入れられずに返却されたことを意味する。
表示窓Wは、図1に示すように、4個のリール11a〜11dが全て停止した際に、左側から3個のリール11d,11b,11cについてはリール毎に3個の図柄、最も右側のリール11aについては1個の図柄(本実施形態では下段の図柄)の、合計10個の図柄が遊技者から視認可能に表示されるように、構成されている。また、表示窓Wには、リール11bの上段の図柄表示領域と、リール11c,11aの各下段の図柄表示領域を段違いに結ぶ1本の正規入賞ライン59a、及び5本の疑似表示ライン59bが表示可能に設けられている。なお、以下の説明において、5本の疑似表示ライン(リール11dの上段とリール11bの中段とリール11cの下段の各図柄表示領域を右下がりに結ぶ疑似表示ライン、リール11d,11b,11cの各上段の図柄表示領域を水平に結ぶ疑似表示ライン、リール11d,11b,11cの各中段の図柄表示領域を水平に結ぶ疑似表示ラ
イン、リール11d,11b,11cの各下段の図柄表示領域を水平に結ぶ疑似表示ライン、及びリール11dの下段とリール11bの中段とリール11cの上段の各図柄表示領域を右上がりに結ぶ疑似表示ライン)を総称して「疑似表示ライン59b」と記す。
正規入賞ライン59aは、規定数の遊技メダルがベットされることにより正式に有効化される入賞ラインであり、有効化された正規入賞ライン59a上に停止表示された図柄組合せにより遊技役の成立の有無が判定されるように構成されている。一方、疑似表示ライン59bは、見かけ上の図柄表示ラインである。この疑似表示ライン59b上に停止表示された図柄組合せは、実際の遊技役の成立の有無とは無関係であるが、遊技者にとって遊技役が成立したことやチャンスであることなどを示す図柄組合せとして、演出的に用いられる場合がある。以下、正式に有効化された正規入賞ライン59aのことを、適宜「正規有効ライン59a」と称する。
下パネルアセンブリ60の中央部には、透明な下パネルカバー61が取り付けられている。なお、下パネルカバー61の裏面側には、所定の図柄が設けられた半透明の下パネルベース及び下パネル照明灯(いずれも図示せず)が取り付けられており、この下パネル照明灯を点灯させることにより、下パネルベースの図柄を後面側から照明するように構成されている。
受け皿アセンブリ70には、遊技メダルを払い出すための遊技メダル払出口71が開設されているとともに、遊技メダル払出口71に臨むようにして遊技メダルを貯留するための遊技メダル貯留皿72が設けられており、この遊技メダル貯留皿72の左には、灰皿73が設けられている。また、遊技メダル払出口71の左右には、受け皿アセンブリ70の背面側に配置された一対の下部スピーカー74a,74b(図2参照)の前面に対向して、多数の小孔からなるスピーカー口75a,75bが形成されている。
<リール>
本実施形態においては、4個のリール11a〜11dのうち、3個のリール11a〜11cが後述の主制御装置100(主制御基板101)により制御され、1個のリール11dが後述の副制御装置120(サブメイン制御基板121A)により制御されるように構成されている(各リールの大きさは同じ)。リール11a、リール11b及びリール11cを、それぞれ、外主リール、中主リール及び右主リールと称し、これらを総称して主リールと称することがある。また、リール11dを、適宜、副リールと称する。主リール11a,11b,11cは、それぞれ、主制御基板101により制御される主ステッピングモータ12a,12b,12c(図21参照)の駆動により回転するように構成されており、副リール11dは、副制御装置120により制御される副ステッピングモータ12d(図21参照)の駆動により回転するように構成されている。
また、各リール11a,11b,11c,11dの外周面には、複数種類の図柄(図23参照)が表示された、透光性を有するリールテープが貼り付けられている。また、各リール11a,11b,11c,11dの内面側には、バックランプ13a,13b,13c,13d(図21参照)が配設される。このバックランプ13a,13b,13c,13dを点灯させることにより、表示窓W内に臨む各リール11a,11b,11c,11dの領域を内面側から全体的に照明したり、各リール11a,11b,11c,11d上に停止表示された所定の図柄組合せ(例えば、疑似表示ライン59b上に並んだ図柄組合せ等)を目立たせるように各リール11a〜11dの一部領域のみを照明したりするように構成されている。
<遊技を行うための基本操作>
スロットマシンSMで遊技を行うには、まず実際にメダル投入口51に遊技メダルを投
入するか、1−BETスイッチ52またはMAX−BETスイッチ53の何れかを操作してクレジットの範囲内で規定数の遊技メダルをベットすることにより、正規入賞ライン59aを有効化する。本実施形態では、正規入賞ライン59aを有効化するために必要となる遊技メダルの規定数が、後述する非RT遊技状態、RT1遊技状態(BB内部中)及びRT2遊技状態(BB中)の何れにおいても3枚に設定される。ただし、規定数についてはこれに限定されるものではなく、RT遊技状態に応じて規定数を異なる値に設定するなど、適宜変更することが可能である。また、複数の正規入賞ラインを設けておき、遊技メダルのベット数に応じて、有効化される正規入賞ラインを変更するようにしてもよい。
次に、遊技者がスタートレバー55を操作すると、後述する役決定処理が行われ、その後、各リール11a〜11dが回転を開始し、リール11a〜11dの外周表面に表示された複数種類の図柄が表示窓W内を上下に(通常、上から下に)移動表示される。そして、リール11a〜11dの回転が所定の速度に達すると各ストップスイッチ56a〜56cが有効化され(ストップスイッチの操作が有効に受付け可能とされ)、遊技者がストップスイッチ56aを操作すると、対応する外主リール11aと副リール11dの回転が停止し、ストップスイッチ56bを操作すると、対応する中主リール11bの回転が停止し、ストップスイッチ56cを操作すると、対応する右主リール11cの回転が停止する。なお、本実施形態では、副リール11dと主リール11b,11c,11aが同じ速度で回転することによって、副リール11dが主リール(特に中リール11b)の目押しの補助とならないように、加速時及び定速時における主リール11b,11c,11aの回転速度と副リール11dの回転速度とが若干異なるように構成されている(同じに設定することも可能)。
ここで、正規有効ライン59a上に停止表示された図柄組合せが予め定めた入賞態様(遊技メダルを獲得することができる遊技役の対応図柄)となっている場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルがホッパー20により払い出されるか、またはクレジットとして加算される。
<上パネルアセンブリ>
次に、本実施形態に係る上パネルアセンブリ200について図4〜図15を参照して説明する。上パネルアセンブリ200は、図4及び図10に示すように、画像表示装置210と、可動演出装置300と、上部マスク230と、左右の上部スピーカー240a,240bと、左右の電飾装置400a,400bと、透明カバー部材260と、装飾カバー部材270と、配線カバー部材280とを有して構成される。画像表示装置210は、表示画面211が前方を向くように可動演出装置300の後側に取り付けられる。画像表示装置210の後側には、基板ケースに収容されたサブサブ制御基板121B(図2参照)が取り付けられる。画像表示装置210は、サブサブ制御基板121Bと電気的に接続され、サブサブ制御基板121Bから送信された画像制御信号に応じて、表示画面211に所定の演出画像を表示する。
上部マスク230は、図4及び図5に示すように、樹脂材料を用いて、中央に窓穴部231を有した枠状に形成される。上部マスク230の後側に、透明カバー部材260、配線カバー部材280、可動演出装置300、及び画像表示装置210(図示省略)が、この順に後方へ並んで取り付けられる。また、上部マスク230の左下部後側には、電飾用LEDランプ(図示せず)が設けられた左下ランプ基板236aが前方を向いて取り付けられる。上部マスク230の右下部後側には、電飾用LEDランプ(図示せず)が設けられた右下ランプ基板236bが前方を向いて取り付けられる。上部マスク230の左上部後側には、電飾用LEDランプ(図示せず)が設けられた左上ランプ基板236cが前方を向いて取り付けられる。上部マスク230の右上部後側には、電飾用LEDランプ(図示せず)が設けられた右上ランプ基板236dが前方を向いて取り付けられる。上部マス
ク230の中央上部後側には、電飾用LEDランプ(図示せず)が設けられた中央ランプ基板236eが前方を向いて取り付けられる。
上部マスク230の左下端部後側には、左上部リアスピーカーカバー245aとともに左上部スピーカー240aが前方を向いて取り付けられる。上部マスク230の右下端部後側には、右上部リアスピーカーカバー245bとともに右上部スピーカー240bが前方を向いて取り付けられる。上部マスク230の左部後側には、光の明暗の変化に富んだ発光演出が可能な左電飾装置400aが前方を向いて取り付けられる。上部マスク230の右部後側には、左電飾装置400aと同様の発光演出が可能な右電飾装置400bが前方を向いて取り付けられる。
上部マスク230の中央下部には、窓穴部231よりも小さな小窓部232が形成される。上部マスク230における窓穴部231及び小窓部232の周辺部には、左下ランプ基板236a、右下ランプ基板236b、左上ランプ基板236c、右上ランプ基板236d、及び中央ランプ基板236eの各電飾用LEDランプで発光した光を前方に通す複数のランプ穴部233が形成される。上部マスク230の左右下端部には、左右の上部スピーカー240a,240bで発生した音を前方に通す左右のスピーカー穴部234a,234bが形成される。また、上部マスク230の左右には、左右の電飾装置400a,400bのランプカバー460(図16(a)参照)を前方に露出させる左右の電飾穴部235a,235bが形成される。
左下ランプ基板236aは、図5に示す左下ランプケーブル238aを介してサブサブ制御基板121Bと電気的に接続される。左下ランプケーブル238aの一端は、左下ランプコネクタ237aを介して左下ランプ基板236aと電気的に接続される。左下ランプケーブル238aは、上部マスク230の後面側において、左下ランプコネクタ237aから左電飾装置400aの左方を通って上部マスク230の中央上部へ延びるように配線される。
右下ランプ基板236bは、図5に示す右下ランプケーブル238bを介してサブサブ制御基板121Bと電気的に接続される。右下ランプケーブル238bの一端は、右下ランプコネクタ237bを介して右下ランプ基板236bと電気的に接続される。右下ランプケーブル238bは、上部マスク230の後面側において、右下ランプコネクタ237bから右電飾装置400bの右方を通って上部マスク230の中央上部へ延びるように配線される。
左上ランプ基板236cは、図5に示す左上ランプケーブル238cを介してサブサブ制御基板121Bと電気的に接続される。左上ランプケーブル238cの一端は、左上ランプコネクタ237cを介して左上ランプ基板236cと電気的に接続される。左上ランプケーブル238cは、上部マスク230の後面側において、左上ランプコネクタ237cから窓穴部231の左上方を通って上部マスク230の中央上部へ延びるように配線される。また、左上ランプケーブル238cは、途中で左下ランプケーブル238aと合流して束ねられるようになっている。
右上ランプ基板236dは、図5に示す右上ランプケーブル238dを介してサブサブ制御基板121Bと電気的に接続される。右上ランプケーブル238dの一端は、右上ランプコネクタ237dを介して右上ランプ基板236dと電気的に接続される。右上ランプケーブル238dは、上部マスク230の後面側において、右上ランプコネクタ237dから窓穴部231の右上方を通って上部マスク230の中央上部へ延びるように配線される。また、右上ランプケーブル238dは、途中で右下ランプケーブル238bと合流して束ねられるようになっている。
左電飾装置400aは、図5に示す左電飾ランプケーブル418aを介してサブサブ制御基板121Bと電気的に接続される。左電飾ランプケーブル418aの一端は、左電飾ランプコネクタ417aを介して左電飾装置400a(図19等に示す電飾ランプ基板410)と電気的に接続される。左電飾ランプケーブル418aは、上部マスク230の後面側において、左電飾ランプコネクタ417aから窓穴部231の左上方を通って上部マスク230の中央上部へ延びるように配線される。また、左電飾ランプケーブル418aは、途中で左下ランプケーブル238aと合流して束ねられるようになっている。なお、左下ランプケーブル238a、左上ランプケーブル238c、及び左電飾ランプケーブル418aの一部は、上部マスク230の後面側に設けられたケーブルクランプ295に保持されるようになっている。
右電飾装置400bは、図5に示す右電飾ランプケーブル418bを介してサブサブ制御基板121Bと電気的に接続される。右電飾ランプケーブル418bの一端は、右電飾ランプコネクタ417bを介して右電飾装置400b(図19等に示す電飾ランプ基板410)と電気的に接続される。右電飾ランプケーブル418bは、上部マスク230の後面側において、右電飾ランプコネクタ417bから窓穴部231の右上方を通って上部マスク230の中央上部へ延びるように配線される。また、右電飾ランプケーブル418bは、途中で右下ランプケーブル238bと合流して束ねられるようになっている。なお、右下ランプケーブル238b、右上ランプケーブル238d、及び右電飾ランプケーブル418bの一部は、上部マスク230の後面側に設けられたケーブルクランプ295に保持されるようになっている。
中央ランプ基板236eは、図5に示す中央ランプケーブル238eを介してサブサブ制御基板121Bと電気的に接続される。中央ランプケーブル238eの一端は、中央ランプコネクタ237eを介して中央ランプ基板236eと電気的に接続される。中央ランプケーブル238eは、上部マスク230の後面側において、中央ランプコネクタ237eから後方へ延びるように配線される。また、中央ランプケーブル238eと、上部マスク230の左側から配線された左下ランプケーブル238a、左上ランプケーブル238c、及び左電飾ランプケーブル418aと、上部マスク230の右側から配線された右下ランプケーブル238b、右上ランプケーブル238d、及び右電飾ランプケーブル418bとが、上部マスク230の中央上部で合流して束ねられるようになっている。
左上部スピーカー240aは、図5に示す左スピーカーケーブル242aを介してサブサブ制御基板121Bと電気的に接続される。左スピーカーケーブル242aは、左リアスピーカーカバー245aに形成された挿通孔(図示せず)を通って後方へ延びるように配線される。なお、左スピーカーケーブル242aの一部は、上部マスク230の後面側に設けられたケーブルクランプ295に保持されるようになっている。
右上部スピーカー240bは、図5に示す右スピーカーケーブル242bを介してサブサブ制御基板121Bと電気的に接続される。右スピーカーケーブル242bは、右リアスピーカーカバー245bに形成された挿通孔(図示せず)を通って後方へ延びるように配線される。なお、右スピーカーケーブル242bの一部は、上部マスク230の後面側に設けられたケーブルクランプ295に保持されるようになっている。
透明カバー部材260は、図4に示すように、透明の樹脂材料を用いて、上部マスク230の窓穴部231及び小窓部232の形状に合わせた板状に形成される。透明カバー部材260は、周縁部が上部マスク230と配線カバー部材280とに挟まれるようにして、上部マスク230の後側から窓穴部231及び小窓部232を塞ぐように取り付けられる。これにより、画像表示装置210及び可動演出装置300の前方が透明カバー部材2
60に覆われて、上部マスク230の窓穴部231及び小窓部232を塞ぐ透明カバー部材260を通じて可動演出装置300を視認することができる。また、上部マスク230の窓穴部231を塞ぐ透明カバー部材260と、可動演出装置300の窓穴部311を通じて、画像表示装置210の表示画面211を視認することができる。
装飾カバー部材270は、図4に示すように、透光性を有する樹脂材料を用いて、上部マスク230の前面形状に合わせたカバー状に形成され、上部マスク230の前面を覆って上部マスク230の前部に取り付けられる。装飾カバー部材270の中央部には、窓穴部231及び小窓部232の形状に合わせた窓穴部271が形成される。装飾カバー部材270の左下部には、左下ランプ基板236aの電飾用LEDランプで発光した光を透過させて発光可能な左下装飾ランプ部272aが形成される。装飾カバー部材270の右下部には、右下ランプ基板236bの電飾用LEDランプで発光した光を透過させて発光可能な右下装飾ランプ部272bが形成される。装飾カバー部材270の左上部には、左上ランプ基板236cの電飾用LEDランプで発光した光を透過させて発光可能な左上装飾ランプ部272cが形成される。装飾カバー部材270の右上部には、右上ランプ基板236dの電飾用LEDランプで発光した光を透過させて発光可能な右上装飾ランプ部272dが形成される。装飾カバー部材270の中央上部には、中央ランプ基板236eの電飾用LEDランプで発光した光を透過させて発光可能な中央装飾ランプ部272eが形成される。
装飾カバー部材270の左右下端部には、上部マスク230の左右のスピーカー穴部234a,234bを覆う左右のスピーカーカバー部274a,274bが設けられる。また、装飾カバー部材270の左右には、上部マスク230の左右の電飾穴部235a,235bと位置整合するように左右の電飾穴部275a,275bが形成される。
配線カバー部材280は、図4及び図6に示すように、樹脂材料を用いて、上部マスク230の後側の形状に合わせたカバー状に形成され、上部マスク230の後側を覆って上部マスク230の後部に取り付けられる。配線カバー部材280の上側には、図7〜図9に示すように、各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bの一端側が上部マスク230との間に収容されるランプケーブル収容空間281が形成される。ランプケーブル収容空間281は、上部マスク230の左右後側と上部後側とに亘って形成されるようになっている。配線カバー部材280の中央上部に、ランプケーブル収容空間281と連通するランプケーブル挿通孔282が前後に貫通して形成される。ランプケーブル挿通孔282には、各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bの他端側がランプケーブル収容空間281から後方のサブサブ制御基板121B側へ挿通されるようになっている。
図6に示すように、配線カバー部材280の左右には、複数のランプコネクタ確認孔283が形成される。このランプコネクタ確認孔283を通じて、左下ランプコネクタ237a、右下ランプコネクタ237b、左上ランプコネクタ237c、及び右上ランプコネクタ237dを後方から視認できるようになっている。これにより、配線カバー部材280が上部マスク230の後部に取り付けられた状態で、左下ランプコネクタ237a、右下ランプコネクタ237b、左上ランプコネクタ237c、及び右上ランプコネクタ237dの異常の有無を容易に確認することができる。また、配線カバー部材280の左右には、スピーカーケーブル挿通孔287が配線カバー部材280の中央側に向けて開口形成される。スピーカーケーブル挿通孔287には、配線カバー部材280に覆われた左右の上部スピーカー240a〜240bから延びる左右のスピーカーケーブル242a〜242bが後方のサブサブ制御基板121B側へ挿通されるようになっている。
配線カバー部材280の左上部には、上部マスク230の窓穴部231の左上縁部に沿
うように庇部材290が取り付けられる。庇部材290は、図4及び図6に示すように、樹脂材料を用いて断面視L字形に延びる板状に形成される。配線カバー部材280の左上部に取り付けられた庇部材290は、図10に示すように、上部マスク230の窓穴部231の左上縁部から後方へ庇状に延びて、窓穴部231の左上縁部の後側を遮蔽するようになっている。これにより、庇部材290は、上部マスク230の前方から窓穴部231を通じて左側駆動部350(例えば、後述の左側ガイド機構部351の一部)が視認されるのを防止している。なお、庇部材290の両端が配線カバー部材280に結合され、庇部材290の中央部が上部マスク230の窓穴部231の左上縁部に結合される。
可動演出装置300は、図11〜図15に示すように、ベース部材310と、左側可動演出部材320と、右側可動演出部材330と、シャッター部材340と、左側駆動部350と、右側駆動部360と、シャッター駆動部370とを有して構成され、画像表示装置210の前方に並ぶように配置される。ベース部材310は、樹脂材料を用いて、中央に窓穴部513を有した枠状に形成され、画像表示装置210とともに上部マスク230の後側に取り付けられる。なお、上部マスク230と可動演出装置300との間に、上部マスク230の後側を覆う配線カバー部材280が配置される。
ベース部材310の後側に、画像表示装置210が窓穴部311を塞ぐように取り付けられ、窓穴部311を通じて画像表示装置210の表示画面211を視認可能に構成される。図13〜図14に示すように、ベース部材310の左上側には、左側可動演出部材320とともに左側駆動部350が取り付けられる左側駆動部取付部312が形成される。一方、ベース部材310の右上側には、右側可動演出部材330とともに右側駆動部360が取り付けられる右側駆動部取付部313が形成される。ベース部材310の左右下部には、シャッター駆動部370が取り付けられるシャッター駆動部取付部314が形成される。また、ベース部材310の左右下部には、シャッター部材340を上下方向にスライド移動可能に案内するシャッターガイド部315が形成される。
図14〜図15に示すように、ベース部材310の中央下部には、光を反射可能な固定側反射部316が形成される。固定側反射部316は、前斜め上方を向いて左右方向に延びる平面鏡状に形成される。固定側反射部316は、上部マスク230の小窓部232の後方に重なるように配置され、シャッター部材340が後述の遮蔽位置に移動したときに、上部マスク230の小窓部232を通じて固定側反射部316に映る鏡像が視認されるようになっている。ベース部材310の中央上部には、配線カバー部材280のランプケーブル挿通孔282と位置整合するようにケーブル挿通孔317が前後に貫通して形成される。ケーブル挿通孔317には、配線カバー部材280のランプケーブル挿通孔282から延びる各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bの他端側が、後方のサブサブ制御基板121B側へ挿通されるようになっている。
左側可動演出部材320は、図11〜図13に示すように、左側基端演出部材321と、左側先端演出部材322とから構成される。左側基端演出部材321および左側先端演出部材322は、樹脂材料を用いて所定の装飾形状(例えば、刀を模した装飾形状)に形成される。左側基端演出部材321と左側先端演出部材322とは、互いに入れ子式に組み合わされて、左側先端演出部材322が左側基端演出部材321の先端部から右下方へ出没可能に構成される。
右側可動演出部材330は、左側可動演出部材320と左右対称で同様に、右側基端演出部材331と、右側先端演出部材332とから構成される。右側基端演出部材331および右側先端演出部材332は、樹脂材料を用いて所定の装飾形状(例えば、刀を模した装飾形状)に形成される。右側基端演出部材331と右側先端演出部材332とは、互い
に入れ子式に組み合わされて、右側先端演出部材332が右側基端演出部材331の先端部から左下方へ出没可能に構成される。
シャッター部材340は、図14〜図15に示すように、樹脂材料を用いて、断面視略三角形に折れ曲がって左右方向に延びる板状に形成され、ベース部材310の下側に上下方向にスライド移動可能に取り付けられる。シャッター部材340の前部には、装飾が施されたシャッター装飾部341が前方を向いて形成される。シャッター装飾部341の左右端部には、ベース部材310のシャッターガイド部315に上下方向にスライド移動自在に係合するガイド連結部342が形成される。シャッター部材340の後部には、光を反射可能なシャッター側反射部343が形成される。シャッター側反射部343は、後斜め下方を向いて左右方向に延びる平面鏡状に形成される。シャッター側反射部343は、ベース部材310の固定側反射部316の上方に重なるように配置され、シャッター部材340が後述の遮蔽位置に移動したときに、画像表示装置210の表示画面211の下部から発光した光を下方の固定側反射部316に向けて反射させるようになっている。なお、シャッター部材340の上部は、ベース部材310の窓穴部311の下辺部と略平行に左右に延びる平板状に形成される。
左側駆動部350は、左側ガイド機構部351と、左側駆動モータ352と、左側引き上げ機構部353とを有して構成され、ベース部材310の左側駆動部取付部312に取り付けられる。左側ガイド機構部351は、左側可動演出部材320がベース部材310の窓穴部311と重なって画像表示装置210の表示画面211の前側近傍に位置する第1演出作動位置(図12〜図13を参照)と、ベース部材310の左上部と重なって上部マスク230の後側に隠れる第1待機位置(図11を参照)とに、左側可動演出部材320を往復動可能に保持する。左側可動演出部材320が第1演出作動位置に変位するとき、左側先端演出部材322が左側基端演出部材321の先端部から右下方へ突出し、左側可動演出部材320が伸長するようになっている。一方、左側可動演出部材320が第1待機位置に変位するとき、左側先端演出部材322が左側基端演出部材321の後側に没入し、左側可動演出部材320が縮小するようになっている。
左側駆動モータ352は、左側可動演出部材320を第1演出作動位置から第1待機位置に変位させるための駆動力を、左側引き上げ機構部353に加える。左側引き上げ機構部353は、詳細な図示を省略するが、左側可動演出部材320と連結されたワイヤー(図示せず)、ゼンマイバネ等を利用してワイヤーを巻き取り及び繰り出し可能な巻き取り装置(図示せず)、左側駆動モータ352の回転駆動力を巻き取り装置に伝えるクラッチ装置(図示せず)等から構成される。左側引き上げ機構部353は、重力を利用して、第1待機位置に位置する左側可動演出部材320を右下方へ落下させるようにして第1演出作動位置に変位させる。一方、左側引き上げ機構部353は、左側駆動モータ352の駆動力と、ゼンマイバネ等を利用した巻き取り装置の駆動力とを利用して、左側可動演出部材320と連結されたワイヤーを巻き取ることで、第1演出作動位置に位置する左側可動演出部材320を左上方へ引き上げるようにして第1待機位置に変位させる。
右側駆動部360は、左側駆動部350と左右対称で同様に、右側ガイド機構部361と、右側駆動モータ362と、右側引き上げ機構部363とを有して構成され、ベース部材310の右側駆動部取付部313に取り付けられる。右側ガイド機構部361は、右側可動演出部材330がベース部材310の窓穴部311と重なって画像表示装置210の表示画面211の前側近傍に位置する第2演出作動位置(図12〜図13を参照)と、ベース部材310の右上部と重なって上部マスク230の後側に隠れる第2待機位置(図11を参照)とに、右側可動演出部材330を往復動可能に保持する。右側可動演出部材330が第2演出作動位置に変位するとき、右側先端演出部材332が右側基端演出部材331の先端部から左下方へ突出し、第1演出作動位置の左側可動演出部材320の前側に
重なるように右側可動演出部材330が伸長するようになっている。一方、右側可動演出部材330が第2待機位置に変位するとき、右側先端演出部材332が右側基端演出部材331の後側に没入し、右側可動演出部材330が縮小するようになっている。なお、左側可動演出部材320は、第1待機位置の前後方向の位置が右側可動演出部材330の第2待機位置と略同じで、右側可動演出部材330に対して後方に傾斜するように、左側ガイド機構部351に保持されている。
右側駆動モータ362は、右側可動演出部材330を第2演出作動位置から第2待機位置に変位させるための駆動力を、右側引き上げ機構部363に加える。右側引き上げ機構部363は、詳細な図示を省略するが、右側可動演出部材330と連結されたワイヤー(図示せず)、ゼンマイバネ等を利用してワイヤーを巻き取り及び繰り出し可能な巻き取り装置(図示せず)、右側駆動モータ362の回転駆動力を巻き取り装置に伝えるクラッチ装置(図示せず)等から構成される。右側引き上げ機構部363は、重力を利用して、第2待機位置に位置する右側可動演出部材330を左下方へ落下させるようにして第2演出作動位置に変位させる。一方、右側引き上げ機構部363は、右側駆動モータ362の駆動力と、ゼンマイバネ等を利用した巻き取り装置の駆動力とを利用して、右側可動演出部材330と連結されたワイヤーを巻き取ることで、第2演出作動位置に位置する右側可動演出部材330を右上方へ引き上げるようにして第2待機位置に変位させる。
シャッター駆動部370は、シャッター駆動モータ371と、リフト機構部373とを有して構成され、ベース部材310のシャッター駆動部取付部314に取り付けられる。シャッター駆動モータ371は、シャッター部材340を上下方向にスライド移動させるための駆動力を、リフト機構部373に加える。シャッター駆動モータ371には、シャッター駆動モータ371の前方に配置された右上部スピーカー240bから後方へ延びる右スピーカーケーブル242bをシャッター駆動モータ371に当接しないように案内するケーブルガイド部材372が取り付けられる。ケーブルガイド部材372は、透明樹脂材料を用いて、シャッター駆動モータ371の外周形状に合わせて湾曲した板状に形成され、シャッター駆動モータ371の外周部上側を覆うように、シャッター駆動部取付部314の左側に取り付けられる。これにより、右スピーカーケーブル242bに対して、シャッター駆動モータ371から生じる熱や磁気ノイズが伝わり難くなるため、右上部スピーカー240b等の演出装置の不具合を防止することができる。
リフト機構部373は、シャッター駆動モータ371の駆動力を利用して、シャッター部材340がベース部材310の窓穴部311の下部を遮蔽して画像表示装置210の表示画面211の下部を覆う遮蔽位置(図1の二点鎖線及び図14〜図15を参照)と、ベース部材310の窓穴部311を開放してベース部材310の固定側反射部316を覆う開放位置(図11を参照)とに、シャッター部材340を上下方向にスライド移動に支持する。シャッター部材340が遮蔽位置に移動したときに、シャッター部材340に前方が覆われた表示画面211の下部から発光した光は、シャッター部材340のシャッター側反射部343で下方の固定側反射部316に向けて反射し、ベース部材310の固定側反射部316で前方の小窓部232に向けて反射するようになっている。
これにより、シャッター部材340が遮蔽位置に移動したときに、画像表示装置210の表示画面211の下部で表示される画像は、上部マスク230の小窓部232を通じて固定側反射部316に映る鏡像として視認される。またこのとき、画像表示装置210の表示画面211の上側で表示される画像は、シャッター部材340により下部が遮蔽されたベース部材310の窓穴部311および上部マスク230の窓穴部231を通じて視認される。そのため、シャッター部材340が遮蔽位置に移動したときに、画像表示装置210の表示画面211の上側で表示される画像とあたかも別体に見える小さな画像を、上部マスク230の小窓部232を通じて表示することができる。なお、シャッター部材3
40が開放位置に移動したときに、上部マスク230の小窓部232を通じてシャッター部材340のシャッター装飾部341が視認されるようになっている。
以上のように構成される上パネルアセンブリ200において、上部マスク230と可動演出装置300との間に、上部マスク230の後側を覆う配線カバー部材280が設けられている。そして、配線カバー部材280と上部マスク230との間に形成されたランプケーブル収容空間281に、上部マスク230の後側に配線された各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bの一端側が収容される。各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bの他端側は、配線カバー部材280のランプケーブル挿通孔282および可動演出装置300のケーブル挿通孔317に挿通され、画像表示装置210の上方を通って画像表示装置210の後側に配設されたサブサブ制御基板121Bと電気的に接続される。
このように、配線カバー部材280によって、上部マスク230の後側に配線された各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bの一端側を可動演出装置300に対して覆うことで、各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bが可動演出装置300側にたるんで接触するのを防止している。そのため、上パネルアセンブリ200の組み立て時や可動演出装置300の作動時等において、各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bが可動演出装置300に挟まれるのを防止することができる。また、上パネルアセンブリ200の組み立て作業時に、各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bを挟まないように押さえながら、可動演出装置300を上部マスク230の後側に組み付ける必要がない。そのため、可動演出装置300が大型化して重量が増加しても、上パネルアセンブリ200を容易に組み立てることが可能になる。
<左右の電飾装置>
次に、本実施形態に係る左右の電飾装置400a,400bについて図16〜図20を参照して説明する。なお、左右の電飾装置400a,400bは、互いに左右対称(面対称)で同様の構成であるため、左電飾装置400aの詳細な説明を省略し、右電飾装置400bについて詳細な説明を行う。右電飾装置400bは、図19〜図20に示すように、電飾ランプ基板410と、レンズ部材420と、ランプハウスベース部430と、ランプハウスケース部440と、導光部材450と、ランプカバー460とを有して構成される。
電飾ランプ基板410は、プリント基板411と、中央ランプ412と、複数の周辺ランプ413,413,…とを有して構成され、ランプハウスベース部430及びランプハウスケース部440に収容保持される。電飾ランプ基板410のプリント基板411は円板状に形成され、プリント基板411の中央部前面側に中央ランプ412が配設されるとともに、プリント基板411の周部前面側に複数の(例えば、図19に示すように12個の)周辺ランプ413,413,…配設される。このように、中央ランプ412の周囲を囲むように複数の周辺ランプ413,413,…が配置される。中央ランプ412及び周辺ランプ413は、白色LEDランプ等を用いて構成され、プリント基板411と略垂直な前方に進む光を発光させる。
プリント基板411における中央ランプ412と周辺ランプ413との間には、ランプハウスベース部430の基板固定ピン431が係合可能な基板固定孔414が形成される。プリント基板411における基板固定孔414の近傍には、内部固定ネジ470が挿通される内部ネジ挿通孔415が形成される。電飾ランプ基板410及びレンズ部材420は、内部固定ネジ470を用いてランプハウスベース部430の底部に取り付け固定され
る。プリント基板411の後面側には、図17(B)に示すように、右電飾ランプケーブル418bと電気的に接続される右電飾ランプコネクタ417bが配設される。
レンズ部材420は、図19〜図20に示すように、透明樹脂材料を用いて台座形に形成され、光を集光可能なレンズ形の集光レンズ部421と、集光レンズ部421の外周部を支持してランプハウスベース部430に固定されるレンズ支持部422とを有して構成される。集光レンズ部421は、図18に示すように、電飾ランプ基板410の中央ランプ412と導光部材450の中央光屈曲部457との間に配置され、中央ランプ412から発光した光を集光して導光部材450における中央光屈曲部457が形成される領域に導くようになっている。図19〜図20に示すように、レンズ支持部422には、ランプハウスベース部430の基板固定ピン431が係合可能なレンズ固定孔424が形成される。レンズ支持部422におけるレンズ固定孔424の近傍には、内部固定ネジ470が挿通される内部ネジ挿通孔425が形成される。
ランプハウスベース部430は、樹脂材料を用いて電飾ランプ基板410の形状に合わせた円形皿状に形成される。ランプハウスベース部430の底部には、電飾ランプ基板410の基板固定孔414とレンズ部材420のレンズ固定孔424とに係合可能な基板固定ピン431が形成される。ランプハウスベース部430の底部における基板固定ピン431の近傍には、内部固定ネジ470がネジ固定される基板取り付けボス432が形成される。ランプハウスベース部430の底部外周側には、電飾ランプ基板410の右電飾ランプコネクタ417b(図17(B)参照)を外部に露出させる切欠き部433が形成される。ランプハウスベース部430の側部には、ランプハウスケース部440を支持してランプハウスケース部440の第1〜第3ケース固定片442a〜442cと結合される第1〜第3ケース支持片434a〜434cが形成される。ランプハウスケース部440、導光部材450、及びランプカバー460は、外部固定ネジ475を用いてランプハウスベース部430の第1〜第3ケース支持片434a〜434cに取り付け固定される。
第1ケース支持片434aの先端部には、ランプハウスケース部440の第1ケース固定孔443a、導光部材450の第1プレート固定孔453a、及びランプカバー460の第1カバー固定孔463aと係合可能な第1ケース固定ピン435aが形成される。第1ケース支持片434aの先端部における第1ケース固定ピン435aの近傍には、外部固定ネジ475がネジ固定される第1ネジ穴部436aが形成される。第2ケース支持片434bの先端部には、ランプハウスケース部440の第2ケース固定孔443b、導光部材450の第2プレート固定孔453b、及びランプカバー460の第2カバー固定孔463bと係合可能な第2ケース固定ピン435bが形成される。第2ケース支持片434bの先端部における第2ケース固定ピン435bの近傍には、外部固定ネジ475がネジ固定される第2ネジ穴部436bが形成される。第3ケース支持片434cの先端部には、外部固定ネジ475がネジ固定される第3ネジ穴部436cが形成される。
ランプハウスケース部440は、樹脂材料を用いて前後に開口した筒状に形成される。ランプハウスケース部440の後側には、ランプハウスケース部440の後方開口部を塞ぐようにランプハウスベース部430が結合される。ランプハウスベース部430及びランプハウスケース部440は、電飾ランプ基板410の前面がランプハウスケース部440の前方開口部側を向くように電飾ランプ基板410及びレンズ部材420を収容保持する。ランプハウスケース部440の前端外周部には、ランプハウスベース部430の第1〜第3ケース支持片434a〜434cに重なって結合される第1〜第3ケース固定片442a〜442cが形成される。
第1ケース固定片442aには、ランプハウスベース部430の第1ケース固定ピン435aと係合可能な第1ケース固定孔443aが形成される。第1ケース固定片442a
における第1ケース固定孔443aの近傍には、外部固定ネジ475が挿通される第1外部ネジ挿通孔444aが形成される。第2ケース固定片442bには、ランプハウスベース部430の第2ケース固定ピン435bと係合可能な第2ケース固定孔443bが形成される。第2ケース固定片442bにおける第2ケース固定孔443bの近傍には、外部固定ネジ475が挿通される第2外部ネジ挿通孔444bが形成される。第3ケース固定片442cには、外部固定ネジ475が挿通される第3外部ネジ挿通孔444cが形成される。
また、ランプハウスケース部440の前端外周部には、右電飾装置400bを上部マスク230に取り付けるための取り付け固定片445が2つ形成される。取り付け固定片445には、右電飾装置400bの取り付けネジ(図示せず)が挿通される取り付けネジ挿通孔446が形成される。ランプハウスケース部440の前端部には、導光部材450の係合突起部456と係合可能な切欠き部447が形成される。
導光部材450は、透明もしくは半透明の樹脂材料を用いて円板状に形成される。導光部材450は、ランプハウスケース部440の前方開口部を塞いで電飾ランプ基板410の前面側に重なるように、ランプハウスベース部430の第1〜第3ケース支持片434a〜434cに取り付けられる。導光部材450は、円板状のプレート部451と、プレート部451の中央部に形成された中央光屈曲部457と、プレート部451における中央光屈曲部457の周辺部に形成された複数の周辺光屈曲部458,458,…と、プレート部451における中央光屈曲部457の周辺部に形成された複数の穴状光屈曲部459,459,…とを有して構成される。プレート部451の外周部には、ランプハウスケース部440の第1〜第2ケース固定片442a〜442bに重なって結合される第1〜第2プレート固定片452a〜452bと、ランプハウスケース部440の切欠き部447と係合可能な係合突起部456が形成される。
第1プレート固定片452aには、ランプハウスベース部430の第1ケース固定ピン435aと係合可能な第1プレート固定孔453aが形成される。第1プレート固定片452aにおける第1プレート固定孔453aの近傍には、外部固定ネジ475が挿通される第1外部ネジ挿通孔454aが形成される。第2プレート固定片452bには、ランプハウスベース部430の第2ケース固定ピン435bと係合可能な第2プレート固定孔453bが形成される。第2プレート固定片452bにおける第2プレート固定孔453bの近傍には、外部固定ネジ475が挿通される第2外部ネジ挿通孔454bが形成される。
中央光屈曲部457は、図18に示すように、プレート部451に対して前方に突出した、導光部材450の中心軸に対して非回転対称の不規則な凹凸を有する突起状に形成される。第1導光部材431は、電飾ランプ基板410の中央ランプ412と重なる導光部材450の中央部に形成され、中央ランプ412から発光して集光レンズ部421により前方に直進する光を不規則に屈曲させて透過させる。なお、中央光屈曲部457の後側に、集光レンズ部421からの光を発散させる凹面(図示せず)が形成されてもよい。
周辺光屈曲部458は、図18に示すように、プレート部451に対して後方に突出した半球形の突起状に形成される。複数の(例えば、8個の)周辺光屈曲部458,458,…が、図20に示すように、中央光屈曲部457の周辺部を略正方形に囲むように並んで配置され、互いに同じ形状に形成される。複数の周辺光屈曲部458,458,…はそれぞれ、電飾ランプ基板410の複数の周辺ランプ413,413,…から発光した光を屈曲させて透過させる。
穴状光屈曲部459は、図18に示すように、プレート部451に対し縁部が傾斜して
延びる穴形状に形成される。複数の穴状光屈曲部459,459,…が、図19〜図20に示すように、中央光屈曲部457の周辺部を略円形に囲むように並んで配置され、互いに異なる形状に形成される。複数の穴状光屈曲部459,459,…はそれぞれ、電飾ランプ基板410の複数の周辺ランプ413,413,…から発光した光を屈曲させて透過させる。
ランプカバー460は、図19〜図20に示すように、透明もしくは半透明の樹脂材料を用いて、前方に突出する半球形のドーム型に形成される。ランプカバー460は、図16〜図18に示すように、ランプハウスケース部440の前方開口部を塞ぐ導光部材450を覆うように、ランプハウスベース部430の第1〜第3ケース支持片434a〜434cに取り付けられる。導光部材450と対向するランプカバー460の内面側(後面側)には、図20に示すように、ランプカバー460を半透明にする微細な凹凸状のシボ加工面461が形成される。ランプカバー460の外周部には、導光部材450の第1〜第2プレート固定片452a〜452bに重なって結合される第1〜第2カバー固定片462a〜462bと、ランプハウスケース部440の第3ケース固定片442cに重なって結合される第3カバー固定片462cが形成される。
第1カバー固定片462aには、ランプハウスベース部430の第1ケース固定ピン435aと係合可能な第1カバー固定孔463aが形成される。第1カバー固定片462aにおける第1カバー固定孔463aの近傍には、外部固定ネジ475が挿通される第1外部ネジ挿通孔464aが形成される。第2カバー固定片462bには、ランプハウスベース部430の第2ケース固定ピン435bと係合可能な第2カバー固定孔463bが形成される。第2カバー固定片462bにおける第2カバー固定片462bの近傍には、外部固定ネジ475が挿通される第2外部ネジ挿通孔464bが形成される。第3カバー固定片462cには、外部固定ネジ475が挿通される第3外部ネジ挿通孔464cが形成される。
以上のように構成される右電飾装置400bにおいて、電飾ランプ基板410の中央ランプ412から発光した光は、レンズ部材420の集光レンズ部421によりビーム状に集光されて前方に直進し、導光部材450の中央光屈曲部457を透過する。中央光屈曲部457を透過する光は、中央光屈曲部457の前面から不規則に屈曲して射出され、シボ加工面461を有するランプカバー460の中央部を透過して拡散されて、右電飾装置400bの中央部(すなわち、ランプカバー460の中央部)が中央光屈曲部457の形状に応じた目玉状に発光する。これにより、ランプカバー460の中央部においてメインとなる光学的意匠表示が行われる。
一方、電飾ランプ基板410の複数の周辺ランプ413,413,…から発光した光の一部は、導光部材450の周辺光屈曲部458または穴状光屈曲部459を透過する。周辺光屈曲部458または穴状光屈曲部459を透過する光は、周辺光屈曲部458または穴状光屈曲部459の前面から不規則に屈曲して射出され、シボ加工面461を有するランプカバー460の周辺部を透過して拡散されて、右電飾装置400bの周辺部(すなわち、ランプカバー460の周辺部)が周辺光屈曲部458または穴状光屈曲部459の形状に応じた斑状に発光する。
このように、本実施形態に係る左右の電飾装置400a,400bでは、電飾ランプ基板410の中央ランプ412または周辺ランプ413から発光した光が導光部材450及びランプカバー460を透過して、ランプカバー460から斑模様の光を発光する。これにより、斑模様の光の明暗によって立体的な凹凸感を有するように、半球形のドーム状に形成されたランプカバー460を発光させることが可能である。また、中央ランプ412の発光色または発光量を変化させたり、複数の周辺ランプ413,413,…の発光色ま
たは発光量を並び順に変化させたりすることにより、斑模様の光の明暗が複雑に変化して立体的な凹凸感が変化するように、ランプカバー460を発光させることが可能である。本実施形態に係る左右の電飾装置400a,400bによれば、より多彩な発光演出を行うことが可能である。また、穴状光屈曲部459は、プレート部451の厚さ方向に対し意図的に傾斜して開口形成されてもよく、これにより、1つの穴状光屈曲部459と各周辺ランプ413との光学的な位置関係がそれぞれ異なるため、位置の異なる周辺ランプ413ごとに光の屈曲方向を変化させることができる。そのため、同じ穴状光屈曲部459に対して主に発光させる周辺ランプ413を変えるだけで、ドーム状に形成されたランプカバー460において斑が形成される位置を意図的に変化させるだけでなく、斑の形状を意図的に変化させることもできる。
<制御基板と各機器との接続>
本実施形態では、スロットマシンSMを制御する主な制御基板として、図21に示すように、主制御基板101、サブメイン制御基板121A、及びサブサブ制御基板121Bの3つの制御基板を備えている。以降、サブメイン制御基板121A及びサブサブ制御基板121Bを総称して副制御装置120と称する場合があり、主制御基板101を副制御装置120に対応する装置として主制御装置100と称する場合がある。遊技の進行に係る主たる制御(主リール11a〜11cの駆動制御や役決定処理等を含む)が主制御基板101上に配設された制御回路により行われ、副リール11dの駆動制御、バックランプ13a〜13dによる照明制御等は、サブメイン制御基板121A上に配設された制御回路により行われるように構成されている。また、画像表示装置210による演出画像表示制御、左右の上部スピーカー240a,240b及び下部スピーカー74a,74bによる音声発生制御、各装飾ランプ部272a〜272e及び左右の電飾装置400a,400bによる照明制御、可動演出装置300の左側駆動モータ352、右側駆動モータ362、及びシャッター駆動モータ371による演出作動制御等は、主に、サブサブ制御基板121B上に配設された制御回路により行われるように構成されている。さらに、主制御装置100と副制御装置120との間の情報伝達は、主制御基板101からサブメイン制御基板121Aへの一方向のみ行うことが可能となっており、サブメイン制御基板121Aとサブサブ制御基板121Bとの間の情報伝達は、双方向で行うことが可能となっている。
主制御基板101には、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU(Central Processing Unit)102と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置である
ROM(Read Only Memory)103と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRWM(Read Write Memory)104とが配設されており、ROM103に記憶され
た制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシンSMにおける遊技の進行に係る制御が行われるようになっている。なお、上記ROM103及びRWM104は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。
メインCPU102には、駆動パルスを発生するためのクロックパルス発生器105、クロックパルス発生器105で発生した駆動パルスを分周するための分周器106、役決定処理(役抽選)等に用いる乱数を発生するための乱数発生器107、及び乱数発生器107で発生した乱数をサンプリングして抽選を行うためのサンプリング回路108が接続されている。また、メインCPU102は、インターフェイス回路109を介して、主モータ駆動回路14a、表示用ランプ制御回路111、ホッパー駆動回路22及びサブメイン制御基板121Aに対して信号を送信するとともに、主リール位置検出回路15a,15b,15c、払出検出信号回路23及び収納状態信号回路27からの信号を受信するように構成されている。
ここで、主モータ駆動回路14aは、主リール11a,11b,11cをそれぞれ回転駆動するステッピングモータ12a,12b,12cの回転・停止制御を行うための回路であり、表示用ランプ制御回路111は、中パネルアセンブリ50に配設された各種の表示用ランプ112a〜112h,112jの制御を行うための回路である。なお、詳細な図示を省略するが、表示用ランプとして、例えば、MAX−BET表示ランプ112a、BET数表示ランプ112b、投入可能表示ランプ112c、遊技開始表示ランプ112d、再遊技表示ランプ112e、貯留枚数表示ランプ112f、及び払出数表示ランプ112gが設けられている。
MAX−BET表示ランプ112aは、遊技メダルをベットすることができる状況下で点灯されるものであり、MAX−BETスイッチ53の内部に配置され、点灯時にはMAX−BETスイッチ53を部分的または全体的に光らせるようになっている。その他の表示用ランプは、中パネルアセンブリ50において表示窓Wの側部または下部に配置されている。
BET数表示ランプ112b(以下「BETランプ112b」とも称する)は、ベットされた遊技メダルの枚数を表示するもので、ベットされた遊技メダルが、1枚の場合に点灯される1−BET表示ランプと、2枚の場合に点灯される2−BET表示ランプと、3枚の場合に点灯されるMAX−BET表示ランプとから構成されている。投入可能表示ランプ112cは、遊技メダルを投入することができる状況下で点灯されるものであり、遊技開始表示ランプ112dは、スタートレバー55を操作して遊技を開始させることができる状況下で点灯されるものである。再遊技表示ランプ112eは、任意の遊技(特に本遊技)において後述の再遊技役が成立し、次の遊技において、後述の自動ベット処理により遊技メダルが自動的にベットされた際に点灯されるものである。
貯留枚数表示ランプ112f(以下「CREランプ112f」とも称する)は、貯留(クレジット)された遊技メダルの枚数を7セグメント表示するものであり、払出数表示ランプ112g(以下「WINランプ112g」とも称する)は、後述の小役が成立した際に払い出される遊技メダルの枚数を7セグメント表示するものである。
また、WINランプ112gは、スロットマシンSMに何らかの異常(エラー)が発生した際に、そのエラーの種類を示す文字(アルファベット)を表示するようにも構成されている。本実施形態において設定されるエラーとしては、ホッパー20の中の遊技メダルが空になるホッパーエンプティエラー、本来の払出タイミングではないタイミングで遊技メダルが払い出される遊技メダル払出エラー、メダル投入口51の内部に遊技メダルが詰まる遊技メダル滞留エラー、メダル投入口51とは異なる位置から遊技メダルが侵入するなど、本来の順路とは異なる方向へ遊技メダルが進む遊技メダル逆流エラー、補助収納庫25の中の遊技メダルが満杯となる補助収納庫満杯エラー、予め定められた位置に主リール11a,11b,11cが停止しない回胴停止エラー、予め定められた数値範囲外の設定値となる設定値エラー等がある。
また、主リール位置検出回路15a,15b,15cは、主リール11a,11b,11cの各々に設置されたリールセンサ(図示せず)からの各検出信号に基づき、主リール11a,11b,11cの回転位置をそれぞれ検出する回路である(検出回路15aは外主リール11aに対応し、検出回路15bは中主リール11b、検出回路15cは右主リール11cに対応する)。また、ホッパー駆動回路22は、小役等の賞態様が成立した際に、ホッパー20を駆動して遊技メダルの払出しを行わせる回路であり、払出検出信号回路23は、ホッパー20から遊技メダルが払い出されたことがメダル検出部21により検出された際に、主制御基板101に払出検出信号を送信する回路である。さらに、収納状態信号回路27は、補助収納庫25が満杯状態であるか否かを示す収納状態信号を、上記
満杯検出部26の検出結果に応じて、主制御基板101に送信する回路である。
また、スロットマシンSMには、電源装置30からの電力が主制御基板101を介して供給されるようになっている。電源装置30には、電源スイッチ31、リセットスイッチ32及び設定鍵型スイッチ33が接続されており、これら各スイッチからの信号がインターフェイス回路109を介して、メインCPU102に送信されるように構成されている。さらに、メインCPU102は、インターフェイス回路109を介して、設定変更スイッチ34からの信号を受信するように構成されている。
電源スイッチ31は、電源装置30からスロットマシンSMへの電源投入及び電源断の操作を受け付けるスイッチであり、リセットスイッチ32は、スロットマシンSMにおいてエラーが発生した際等に、主制御基板101に搭載された各回路等をリセットするためのスイッチである。また、設定鍵型スイッチ33は、役決定確率(遊技役の当選確率)等の設定変更を行う場合に、電源装置30からの電力が供給されていない状態(電源断の状態)で操作されるスイッチであり、設定変更スイッチ34は、役決定確率等の設定を、例えば6段階で変更するためのスイッチである。この設定変更スイッチ34は、設定鍵型スイッチ33がONとされ、電源装置30からスロットマシンSMに電源が投入された後に操作されるようになっている。
なお、電源装置30からの電力は、主制御基板101を介してサブメイン制御基板121Aに供給され、さらにサブメイン制御基板121Aを介してサブサブ制御基板121Bに供給されるようになっている(電源装置30から直接、サブメイン制御基板121Aとサブサブ制御基板121Bに電力を供給するようにしてもよい)。電源装置30から主制御基板101に電力を供給する回路上と、主制御基板101を介してサブメイン制御基板121Aに電力を供給する回路上には、供給電圧が所定値以下に低下する電源断を検出する電源断検出回路(図示略)がそれぞれ設けられている。各々の電源断検出回路は、供給電圧が所定の電圧値まで低下したときに電源断と判定し電源断検出信号をメインCPU102または後述のサブメインCPU122に出力するようになっている。なお、主制御基板101の電源断を検出するときの電圧値は、サブメイン制御基板121Aの電源断を検出するときの電圧値よりも高い値に設定され、サブメイン制御基板121Aよりも先に主制御基板101が電断時に実行するようにプログラムされた処理(電源断処理)を行うように構成されている。
また、メインCPU102には、スイッチ基板116に接続されているかまたはスイッチ基板116上に搭載されている、リール停止信号回路117、スタートレバー55、投入メダルセンサ118a〜118c、1−BETスイッチ52、MAX−BETスイッチ53及び貯留メダル清算スイッチ54からの各信号が、インターフェイス回路68を介して入力されるようになっている。
また、メインCPU102には、インターフェイス回路109を介してブロッカ58が接続されており、このブロッカ58をON・OFF制御するように構成されている。なお、以下の説明において、ブロッカ58をON・OFF制御するための信号を、適宜「ブロッカ信号」と称する。
また、図示は省略しているが、メインCPU102は、所定の遊技状態(例えば、後述
のボーナス遊技状態)であることを判断して、データカウンタやホールコンピュータ等に対し外部接続用端子基板等を介して所定の信号(以下、適宜「外端信号」と称する)を出力し、この外端信号により、所定の遊技状態に設定された回数等を管理したり遊技者に提示したりできるように構成されている。
サブメイン制御基板121Aには、主に演出の管理に関する各種の演算処理を行うサブメインCPU122と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置であるROM123と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRWM124とが配設されており、ROM123に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシンSMにおける副リール11dの駆動制御、バックランプ13a〜13dの発光制御、画像演出、音声演出、ランプ演出、及び駆動演出等の管理に関する制御が行われるようになっている。なお、上記ROM123及びRWM124は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。
サブメインCPU122は、インターフェイス回路125を介して、主制御基板60からの各種信号を受信し、副モータ駆動回路14b及びランプ制御回路16に対し信号を送信するとともに、副リール位置検出回路15d及び演出操作スイッチ131からの信号を受信するように構成されている。ここで、副モータ駆動回路14bは、副リール11dを回転駆動する副ステッピングモータ12dの回転・停止制御を行うための回路であり、ランプ制御回路16は、バックランプ13a〜13dの点灯を制御する回路である。また、副リール位置検出回路15dは、副リール11dに設置されたリールセンサ(図示せず)からの検出信号に基づき、副リール11dの回転位置を検出する回路である。
また、サブメインCPU122は、インターフェイス回路125を介して、サブサブ制御基板121Bに各種信号を送信するとともに、サブサブ制御基板121Bから各種信号を受信するように構成されている。以下、主制御基板101からサブメイン制御基板121Aに送信される信号を「制御コマンド」と称し、サブメイン制御基板121Aからサブサブ制御基板121Bに送信される信号を「演出コマンド」と称する。また、サブサブ制御基板121Bからサブメイン制御基板121Aに送信される信号を「状態コマンド」と称する。
サブサブ制御基板121Bには、主に、画像演出、音声演出、ランプ演出、及び駆動演出等の制御に関する各種の演算処理を行うサブサブCPU142と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置であるROM143と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRWM144とが配設されており、ROM143に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、画像演出、音声演出、ランプ演出、駆動演出等に関する制御等が行われるようになっている。なお、上記ROM143及びRWM144は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。
サブサブCPU142は、インターフェイス回路147を介して、サブメイン制御基板121Aからの報知信号または演出信号を受信し、表示装置制御回路151、各種スピーカー74a,74b,240a,240b、ランプ制御回路156、駆動制御回路157に対し信号を送信するとともに、サブメイン制御基板121Aに状態信号を送信するように構成されている。表示装置制御回路151は、画像表示装置210を制御して所定の演出画像を表示させる回路であり、ランプ制御回路156は、各装飾ランプ部272a〜272e及び左右の電飾装置400a,400b等のランプの点灯を制御する回路であり、駆動制御回路156は、可動演出装置300の左側駆動部350、右側駆動部360、及びシャッター駆動部370等の作動を制御する回路である。
<サブサブ制御基板と各種スピーカーとの接続>
本実施形態では、各種スピーカー74a,74b,240a,240bから発生させる音声等の種類や音量を制御するスピーカー制御回路が、サブサブCPU142に設けられる。図22に示すように、サブサブCPU142は、ROM143に記憶された音声デー
タに基づく音声出力信号を、サブサブ制御基板121Bに配設されたデジタルアンプ145を介して各種スピーカー74a,74b,240a,240bに送信する。なお、図22において、インターフェイス回路147等の図示は省略している。デジタルアンプ145のDAT端子には、サブサブCPU142からの音声出力信号が入力される。また、デジタルアンプ145のCLK端子には、クロックモジュール146からのクロック信号が入力される。クロックモジュール146は、セラミック振動子や水晶振動子等を用いて構成され、サブサブ制御基板121Bに配設される。
デジタルアンプ145のOUTL端子には、左下部スピーカー74a及び左上部スピーカー240aが電気的に接続され、デジタルアンプ145により増幅された左音声出力信号が左下部スピーカー74a及び左上部スピーカー240aに出力される。デジタルアンプ145のOUTR端子には、右下部スピーカー74b及び右上部スピーカー240bが電気的に接続され、デジタルアンプ145により増幅された右音声出力信号が右下部スピーカー74b及び右上部スピーカー240bに出力される。デジタルアンプ145のPROT端子には、サブメインCPU122が電気的に接続され、エラー信号もしくは正常作動信号がサブメインCPU122に出力される。
デジタルアンプ145は、過電流保護機能と、高温保護機能等を有している。デジタルアンプ145は、天絡、地絡、端子間ショートにより検出電流値が所定の保護電流値より大きくなると、過電流保護状態となり、左音声出力信号及び右音声出力信号の出力を停止し、PROT端子からサブメインCPU122にエラー信号(例えば、Low信号)を出力する。なお、デジタルアンプ145は、図31(A)に示すように、過電流保護状態になってから所定の保護時間Tc(例えば、2900ms〜5900ms)だけ経過した後、過電流保護状態を自動的に解除して通常状態に復帰し、PROT端子からサブメインCPU122に正常作動信号(例えば、Hi信号)を出力するように構成される。図31(A)は、端子間ショートが続いている状態における、左音声出力信号及び右音声出力信号(すなわち、PROT端子からのHi信号及びLow信号)の出力波形を示している。また、デジタルアンプ145は、過電流保護状態の累積回数が8回になると、過電流保護状態を自動的に解除することなく保持するように構成される。過電流保護状態の累積回数が8回のとき、デジタルアンプ145は、デジタルアンプ145にリセット信号が入力されるか電源断の状態になると、過電流保護状態を解除して通常状態に復帰し、過電流保護状態の累積回数を0回にリセットする。なお、デジタルアンプ145にリセット信号が入力される回数は、例えば3回に設定される。
デジタルアンプ145は、検出温度が所定の保護温度より高くなると、高温保護状態となり、左音声出力信号および右音声出力信号の出力を停止し、PROT端子からサブメインCPU122にエラー信号(例えば、Low信号)を出力する。なお、デジタルアンプ145は、検出温度が所定の復帰許可温度より低くなると、高温保護状態を解除して通常状態に復帰し、PROT端子からサブメインCPU122に正常作動信号(例えば、Hi信号)を出力するように構成される。
<リールの図柄配置>
本実施形態では、各リール11a〜11dが表示する図柄が、図23に示すように配置されている(図23中の「左停止スイッチ」、「中停止スイッチ」及び「右停止スイッチ」は、各リールに対応するストップスイッチ56a,56b及び56cをそれぞれ表す)。すなわち、主リール11a〜11cには、「赤セブン」、「黄セブン」、「バー」、「チェリー」、「ベル」、「スイカ」、「ブランクA」、「ブランクB」、「ブランクC」及び「リプレイ」の10種類の図柄が所定数ずつ配置されている(「ブランクC」は、外主リール11aのみに配置されている)。なお、「ブランクA」、「ブランクB」及び「ブランクC」の「ブランク」とは、遊技役を構成しない任意の図柄であることを示すこと
があるが、本実施形態ではこれらを、遊技役を構成する図柄として設定している。
また、副リール11dには、「サブ赤セブン」、「サブ黄セブン」、「サブバー」、「サブチェリー」、「サブベル」、「サブスイカ」、「サブキャラクタA」、「サブキャラクタB」及び「サブリプレイ」の9種類の図柄が所定数ずつ配置されている。なお、「サブキャラクタA」及び「サブキャラクタB」は、副リール11dだけに配置された図柄であるが、他の各図柄は、主リール11a〜11cにおいて配置された、「サブ」以降の名称が同じである各図柄(例えば、「サブ赤セブン」は「赤セブン」)と見た目上変わらない同一の図柄となっている(副リール11d上の図柄であることを分かり易くするため「サブ」を付している)。
<遊技役の種類>
本実施形態においては、図24に示すように、本遊技において、1つの特別役(BB役)と、小役1〜31の31個の小役と、再遊技役1,2の2つの再遊技役の計34個の遊技役が設定され、それぞれの遊技役が成立するための主リール11b,11c,11aによる表示図柄の組合せ(対応図柄)、遊技役成立時における遊技メダルの払出数等は、図24に示すように設定されている。
BB役は、その対応図柄「ブランクB・ブランクA・ブランクC」(遊技役を構成する図柄の名称は、中主リール11b、右主リール11c、外主リール11aの順番で記す。以下において同じ)が正規有効ライン59a上に停止表示された際には、遊技メダルは払い出されず、次の遊技から、後述のRT2遊技状態(BB中)が設定され、そこでボーナス遊技(BB遊技)が開始されることを示す遊技役となっている。ボーナス遊技(RT2遊技状態)は、39枚超の遊技メダルが払い出されたことにより終了する。
小役1〜3は、成立時に8枚の遊技メダルが払い出されるように構成された小役である。図23に示すように、中主リール11bにおいて、小役1〜3を構成する図柄「チェリー」の1つ下には図柄「ベル」が配置され、また、右主リール11cにおいて、小役1〜3を構成する図柄「リプレイ」の1つ上には同じく図柄「ベル」が配置されている。このため、小役1〜3の対応図柄「チェリー・リプレイ・ベル/ブランクB/ブランクC」が正規有効ライン59a上に停止表示されると、表示窓W内の中主リール及び右主リールの各中段の表示領域に、図柄「ベル」が横並びに停止表示される。また、このとき副リール11dにおいても、表示窓W内の中段の表示領域に図柄「サブベル」が表示されるようになっており、これにより、表示窓W内の中段の疑似表示ライン59b上に、ベル図柄が横一列に停止表示されるようになっている。成立時の払出数と図柄の停止態様から、小役1〜3のことを総称して、適宜「8枚ベル小役」と称する。なお、8枚ベル小役(小役1〜3)は、後述の役決定結果K1〜K8(押し順ベルA1〜A4,B1,B2,C1,C2)の何れかが選出されたときに、ストップスイッチ56a〜56cの操作(リール回転停止操作)が所定の操作態様で操作された場合(リール回転停止操作の操作順(押し順)が予め定められた所定の押し順(正解押し順)であった場合)に成立するようになっている。
小役1を構成する、中主リール11b上の図柄「チェリー」、右主リール11c上の図柄「リプレイ」、外主リール11a上の図柄「ベル」は、各リール11b,11c,11a上において5図柄以内毎に配置されている。これにより、小役1が当選した場合、その対応図柄「チェリー・リプレイ・ベル」は、正解押し順であるならば、各リール回転停止操作(ストップスイッチ56a,56b,56cの各操作)の実行タイミング(有効に受付けられたタイミング。以下において同じ)に拘わらず、正規有効ライン59a上に停止表示されるように各リールを制御する(以下、適宜「引き込む」と称する)ことが可能となっている。この小役1のように、各リール回転停止操作の実行タイミングに拘わらず、その対応図柄(複数組ある場合にはそのうちの何れか)を正規有効ライン59a上に引き
込むことが可能な役を、以下、便宜的に「100%引込み可能な遊技役」と称する。なお、小役2,3も100%引込み可能な遊技役である。
小役4は、成立時に3枚の遊技メダルが払い出されるように構成された小役である。図23に示すように、中主リール11bにおいて、小役4を構成する図柄「チェリー」の1つ下には図柄「ベル」が配置されている。このため、小役4の対応図柄「チェリー・ベル・ブランクB」が正規有効ライン59a上に停止表示されると、表示窓W内の中主リールの中段及び右主リールの下段の各表示領域に、図柄「ベル」が右下がりに停止表示される。また、このとき副リール11dにおいて、表示窓W内の上段の表示領域に図柄「サブベル」が表示されるようになっており、これにより、表示窓W内の右下がりの疑似表示ライン59b上に、ベル図柄が右下がり斜め一列に停止表示されるようになっている。成立時の払出数と図柄の停止態様から、小役4のことを総称して、適宜「3枚ベル小役」と称する。なお、3枚ベル小役(小役4)は、後述の役決定結果K9〜K11(押し順ベルD1,D2,E)の何れかが選出されたときに、正解押し順によるリール回転停止操作が行われた場合に成立するようになっている。また、小役4は、100%引込み可能な遊技役である。
小役5〜30は、成立時に1枚の遊技メダルが払い出されるように構成された小役であり、各々の対応図柄は図24に示すように構成されている。小役5〜30は、後述の役決定結果K1〜K11の何れかが選出されたときに、正解押し順とは異なる押し順(不正解押し順)によるリール回転停止操作が行われた場合や、後述の役決定結果K12(スイカ当選)が選出されたときに、次述する小役31(スイカ小役)が成立しなかった場合に、成立することがある。
小役31は、成立時に5枚の遊技メダルが払い出されるように構成された小役であり、後述の役決定結果K12(スイカ当選)が選出されたときに、ストップスイッチ56a〜56cの操作(リール回転停止操作)が所定の操作態様で操作された場合(中主リール11bにおいて、小役31を構成する図柄「赤セブン」または「ブランクA」、右主リール3cにおいて、小役31を構成する図柄「スイカ」を、正規有効ライン29a上に引き込むことが可能なタイミングでリール回転停止操作が行われた場合)に成立するようになっている(外主リール11aにおいて、小役31を構成する図柄「ブランクA」は、リール回転停止操作の実行タイミングに拘わらず引き込むことが可能)。
図23に示すように、中主リール11bにおいて、小役31を構成する図柄「赤セブン」または「ブランクA」の1つ下には図柄「スイカ」が配置されている。このため、小役31の対応図柄「赤セブン/ブランクA・スイカ・ブランクA」が正規有効ライン29a
上に停止表示されると、表示窓W内の中主リールの中段の表示領域及び右主リールの下段の表示領域に、図柄「スイカ」が右下がりで停止表示される。また、このとき副リール11dにおいても、表示窓W内の上段の表示領域に図柄「サブスイカ」が表示されるようになっており、これにより、表示窓W内の右下がりの疑似表示ライン59b上に、スイカ図柄が右下がり一列に停止表示されるようになっている。この成立時の図柄の停止態様から、小役31のことを適宜「スイカ小役」と称する。
再遊技役1,2は、成立した場合、遊技メダルの払出しはないが、遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく次の遊技(本遊技)を行うことが許可される再遊技役であり、各々の対応図柄は、図24に示すように構成されている。2つの再遊技役のうち再遊技役1は、後述の役決定結果R1が選出された際に、一遊技におけるリール回転停止操作として、3個のストップスイッチ56a,56b,56cのうち最初にストップスイッチ56aまたは56bが操作された(以下、適宜「左、中第一」と称する)場合に、成立するように構成されている。一方、再遊技役2は、同じく後述の役決定結果R1が選出され
た際に、3個のストップスイッチ56a,56b,56cのうち最初にストップスイッチ56cが操作された(以下、適宜「右第一」と称する)場合に、成立するように構成されている。
図23に示すように、中主リール11bにおいて、再遊技役1を構成する図柄「スイカ」または「ブランクB」の1つ下には図柄「リプレイ」が配置され、また、右主リール11cにおいて、再遊技役1を構成する図柄「チェリー」または「ブランクB」の1つ上には同じく図柄「リプレイ」が配置されている。このため、再遊技役1の対応図柄「スイカ/ブランクB・チェリー/ブランクB・ブランクA」が正規有効ライン59a上に停止表示されると、表示窓W内の中主リール及び右主リールの各中段の表示領域に、図柄「リプレイ」が横並びに停止表示される。また、このとき副リール11dにおいても、表示窓W内の中段の表示領域に図柄「サブリプレイ」が表示されるようになっており、これにより、表示窓W内の中段の疑似表示ライン59b上に、リプレイ図柄が横一列に停止表示されるようになっている。この成立時の図柄の停止態様から、再遊技役1のことを適宜「中段RP」(「RP」はリプレイの略)と称する。
また、中主リール11bにおいて、再遊技役2を構成する図柄「黄セブン」、「赤セブン」、「バー」または「ブランクA」の2つ下には図柄「リプレイ」が配置されている。このため、再遊技役2の対応図柄「黄セブン/赤セブン/バー/ブランクA・リプレイ・ブ
ランクB」が正規有効ライン59a上に停止表示されると、表示窓W内の中主リール及び右主リールの各下段の表示領域に、図柄「リプレイ」が横並びに停止表示される。また、このとき副リール11dにおいても、表示窓W内の下段の表示領域に図柄「サブリプレイ」が表示されるようになっており、これにより、表示窓W内の下段の疑似表示ライン59b上に、リプレイ図柄が横一列に停止表示されるようになっている。この成立時の図柄の停止態様から、再遊技役2のことを適宜「下段RP」と称する。なお、再遊技役1,2は100%引込み可能な遊技役である。
<役抽選テーブル>
本実施形態においては、本遊技のために行われる後述の役決定処理において、図25に示す役抽選テーブルが用いられる。なお、役抽選テーブルは、遊技店員等により設定される上述の設定値に応じて複数設けられている。図25に示す役抽選テーブルは、そのうちの或る設定値に対応したものを例示したものである。この役抽選テーブルには、T1、R1、K1〜K13、Zの16個の役決定結果(括弧内の語は各役決定結果を区別し易くするための名称)が設定されており、各役決定結果には、図25に示すように各々の遊技役が対応付けられている。例えば、役決定結果T1にはBB役が単独当選役として対応付けられ、役決定結果R1には再遊技役1,2が重複当選役として対応付けられ、役決定結果K1には、小役1,5,6,13,17が重複当選役として対応付けられているという具合である。なお、役決定結果Zは、ハズレ(何れの遊技役も非当選)に対応付けられている。
各役決定結果が選出される確率は、図25に示すように、後述する遊技状態(非RT、RT1、RT2)別に設定されている。役抽選テーブル中に記載した選出確率の数値は、乱数発生器66により生成される乱数列の全数値範囲(例えば、十進数で65536)に対する、各役決定結果に割り当てられた数値範囲の割合を示している。例えば、非RT遊技状態(中において役決定結果R1(再遊技役1,2の重複当選)が選出される確率は「1/7.2」であり、RT1遊技状態、RT2遊技状態中において役決定結果R1が選出される確率は、それぞれ、「1/2.06」、「0」(選出されない)という具合である(確率値は概算値であり適宜変更可)。
役決定処理において、一の役決定結果が選出されると、選出された役決定結果に対応し
た遊技役が当該遊技(本遊技)における成立許容役となり、そのことを示す情報(以下、適宜「〜役の当選フラグ(「〜」には成立許容役に選出された遊技役名が入る)」と称する)が、RWM104の所定の記憶領域に記憶されるようになっている。以下、当選フラグを記憶させることを、適宜「当選フラグをONにする」等と称し、記憶させた当選フラグをクリアすることを、適宜「当選フラグをOFFにする」等と称する。
一の遊技(本遊技)においてONにされた小役や再遊技役の当選フラグは、小役や再遊技役の成立の有無に拘わらず、次の遊技(本遊技)が開始されるまでの間にOFFにされる。これに対し、特別役(BB役)の当選フラグは、一旦ONにされると、当該特別役が成立するまでは、ONとされたまま次遊技に持ち越される。本明細書では、特別役の当選フラグがONとされたまま持ち越されている状態を、「当選持越し中」と称したり「内部中」と称したりする。例えば、BB役の当選フラグがONとされたまま持ち越されている状態は「BB役の当選持越し中」、「BB内部中」等と称する。
本実施形態の抽選テーブルにおいて特徴的な点として、RT1遊技状態(BB内部中)では、再遊技役1,2の当選確率がかなり高く設定されるとともにハズレの確率が「0」に設定されていることが挙げられる。本実施形態では、BB役の当選持越し中に再遊技役または小役が当選した場合、再遊技役、小役の方を優先して(優先順位は再遊技役の方が高いが変更可)成立させる再遊技役優先または小役優先の、主リール11a〜11cの回転停止制御が行われるようになっている。このため、RT1遊技状態において当選持越し中のBB役が成立する確率は低くなっている。
<押し順対応の役決定結果>
また、本実施形態の抽選テーブルにおける役決定結果R1、K1〜K11は、ストップスイッチ56a〜56cの操作順(押し順)によって異なるリール停止制御が行われる役決定結果(以下、適宜「押し順対応の役決定結果」と称する)として構成されている。
具体的には、図26に示すように、役決定結果R1(再遊技役1,2が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順リプレイ」と称する)が選出された場合には、遊技者による押し順が、「左、中第一」(ストップスイッチ56aまたは56bを1番目に操作する押し順。左、中、右は、ストップスイッチ56a,56b,56cにそれぞれ対応する)のときは、再遊技役1を成立させる(100%成立する)ように主リール11a〜11cのリール停止制御がなされ、「右第一」(ストップスイッチ56cを1番目に操作する押し順)のときは、再遊技役2を成立させる(100%成立する)ように主リール11a〜11cのリール停止制御がなされるようになっている。
また、役決定結果K1(小役1,5,6,13,17が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルA1」と称する)が選出された場合には、遊技者による押し順が、「中→左→右」(ストップスイッチ56b、56a、56cの順に操作する押し順)のときは、8枚ベル小役である小役1を成立させる(100%成立する)ように主リール11a〜11cのリール停止制御がなされ、他の押し順のときは、1枚小役である小役5,6,13,17の何れかを成立させる(リール回転停止操作の実行タイミングによっては何れもが成立しない(以下「取りこぼし」と称する)場合がある)ように主リール11a〜11cのリール停止制御がなされるようになっている。なお、8枚ベル小役(小役1〜3)または3枚ベル小役(小役4)が成立可能となり、より多く(8枚または3枚)の遊技メダルの払出を受けられることとなる押し順を「正解押し順」と称し、8枚ベル小役または3枚ベル小役が成立する可能性がなくなり、より少ない(1枚または0枚)の遊技メダルの払出しか受けられなくなる他の押し順を「不正解押し順」と称する。
役決定結果K2(小役2,9,10,14,18が重複当選する役決定結果。以下、適
宜「押し順ベルA2」と称する)が選出された場合、役決定結果K3(小役2,7,8,15,19が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルA3」と称する)が選出された場合、または、役決定結果K4(小役3,11,12,16,20が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルA4」と称する)が選出された場合における、押し順の違いによる主リール11a〜11cのリール停止制御は、役決定結果K1が選出された場合と同様である。各々の役決定結果が選出された場合における正解押し順、正解押し順時の成立許容役等は、図26に示すとおりである。役決定結果K1〜K4において正解押し順が4通りに分かれること、正解押し順時の遊技メダルの払出数が8枚であることから、以下、役決定結果K1〜K4(押し順ベルA1〜A4)のことを総称して、適宜「正解時8枚払出4択押し順ベル」と称する。
役決定結果K5(小役1,5,6,17が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルB1」と称する)が選出された場合には、遊技者による押し順が、正解押し順である「中第一」(ストップスイッチ56bを1番目に操作する押し順)のときは、8枚ベル小役である小役1を成立させる(100%成立する)ように主リール11a〜11cのリール停止制御がなされ、不正解押し順である他の押し順(「左第一」または「右第一」、右第一とはストップスイッチ56cを1番目に操作する押し順)のときは、1枚小役である小役5,6,16の何れかを成立させる(取りこぼしもある)ように主リール11a〜11cのリール停止制御がなされるようになっている。
役決定結果K6(小役1,7,8,15が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルB2」と称する)が選出された場合における、押し順の違いによる主リール11a〜11cのリール停止制御は、役決定結果K6が選出された場合と同様である。役決定結果K6が選出された場合における正解押し順(「右第一」)、正解押し順時の成立許容役等は、図26に示すとおりである。
役決定結果K7(小役1,17,21〜23が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルC1」と称する)が選出された場合には、遊技者による押し順が、正解押し順である「中第一」のときは、8枚ベル小役である小役1を成立させる(100%成立する)ように主リール11a〜11cのリール停止制御がなされる。一方、不正解押し順である他の押し順のときは、それが「左第一」(ストップスイッチ26aを1番目に操作する押し順)であるのか「右第一」であるのかによって、同じ不正解押し順であっても、主リール11a〜11cのリール停止制御が異なる。すなわち、「左第一」のときは、1枚小役である小役21,22の何れかを100%成立させるように主リール11a〜11cのリール停止制御がなされ、「右第一」のときは、1枚小役である小役17,23の何れかを成立させる(取りこぼしもある)ように主リール11a〜11cのリール停止制御がなされるようになっている。
役決定結果K8(小役3,15,21,22,24が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルC2」と称する)が選出された場合における、押し順の違いによる主リール11a〜11cのリール停止制御は、役決定結果K7が選出された場合と同様である。役決定結果K8が選出された場合における正解押し順(「右第一」)、正解押し順時の成立許容役、不正解押し順である「左第一」または「中第一」のときの各成立許容役等は、図26に示すとおりである。以下、役決定結果K7、K8において、不正解押し順である「左第一」の押し順のことを適宜「不正解通常押し順」と称し、不正解押し順である「中第一」または「右第一」の押し順のことを適宜「不正解変則押し順」と称する。また、役決定結果K5〜K8において正解押し順が2通りに分かれること、正解押し順時の遊技メダルの払出数が8枚であることから、以下、役決定結果K5〜K8(押し順ベルB1,B2,C1,C2)のことを総称して、適宜「正解時8枚払出2択押し順ベル」と称する。
役決定結果K9(小役4〜6,25が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルD1」と称する)が選出された場合には、遊技者による押し順が、正解押し順である「中第一」のときは、3枚ベル小役である小役4を成立させる(100%成立する)ように主リール11a〜11cのリール停止制御がなされ、不正解押し順である他の押し順のときは、1枚小役である小役5,6,25の何れかを成立させる(取りこぼしもある)ように主リール11a〜11cのリール停止制御がなされるようになっている。
役決定結果K10(小役4,7,8,15が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルD2」と称する)が選出された場合における、押し順の違いによる主リール11a〜11cのリール停止制御は、役決定結果K9が選出された場合と同様である。役決定結果K10が選出された場合における正解押し順(右第一)、正解押し順時の成立許容役等は、図26に示すとおりである。役決定結果K9,K10において正解押し順が2通りに分かれること、正解押し順時の遊技メダルの払出数が3枚であることから、以下、役決定結果K9,K10(押し順ベルD1,D2)のことを総称して、適宜「正解時3枚払出2択押し順ベル」と称する。
役決定結果K11(小役4,26,27が重複当選する役決定結果。以下、適宜「押し順ベルE」と称する)が選出された場合には、遊技者による押し順が、正解押し順である「中、右第一」(ストップスイッチ56bまたは56cを1番目に操作する押し順)のときは、3枚ベル小役である小役4を成立させる(100%成立する)ように主リール11a〜11cのリール停止制御がなされ、不正解押し順である他の押し順(「左第一」)のときは、1枚小役である小役26,27の何れかを100%成立させるように主リール11a〜11cのリール停止制御がなされるようになっている。役決定結果K11においては、「中、右第一」の押し順(以下「変則押し」とも称する)のときに遊技メダルの払出数が3枚となり、「左第一」の押し順(以下「通常押し」とも称する)のときに遊技メダルの払出数が1枚となる。このことから、以下、役決定結果K11(押し順ベルE)のことを、適宜「変則押し時3枚払出押し順ベル」と称する。
次に、主に図27〜図32を参照しながら、本実施形態に係るスロットマシンの主な特徴構成について説明する。
<機能ブロック>
図27に示すように、本実施形態に係るスロットマシンは、機能的な観点から説明すれば主に、遊技メダルをベットするためのベット操作(例えば、メダル投入口51への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ52またはMAX−BETスイッチ53の押圧操作)や、停止中の各リール11a〜11dを回転させるためのリール回転開始操作(例えば、スタートレバー55の傾動操作)、複数種類の図柄を可変表示する4個のリール11a,11b,11c,11dの回転を停止させるための各リール回転停止操作(例えば、ストップスイッチ56a,56b,56cの押圧操作)、ベットまたは貯留(クレジット)された遊技メダルを払い出すための清算操作(例えば、清算スイッチ54の押圧操作)等の、遊技者によりなされる各遊技操作に対応した信号(以下、適宜「遊技操作信号」と称する)を出力する操作信号出力手段95と、遊技の進行に係る主要な制御を行う主制御装置100と、遊技の状況に応じて所定の演出制御を行う副制御装置120とを備えてなる。
主制御装置100は、大別すると、主に遊技状態を管理する遊技状態管理手段510と、主に遊技進行を管理する遊技進行管理手段530と、主制御装置100における通信を制御するメイン通信制御手段550を備えてなる。このうち、遊技状態管理手段510は、設定変更手段511、RT遊技状態設定手段512、再遊技作動制御手段513、ボー
ナス遊技制御手段514、及びフリーズ制御手段515を備えている。
また、遊技進行管理手段530は、受容メダル管理手段531、役決定手段532、主リール制御手段533、停止表示図柄判定手段534、払出メダル管理手段535、ブロッカ制御手段536、表示用ランプ制御手段537,及び記憶情報初期化手段538を備えており、メイン通信制御手段550は制御コマンド送信手段551及び外端信号送信手段552を備えている。なお、主制御装置100における上述の各手段は、図21に示す主制御基板101上に配されたメインCPU102、ROM103、RWM104、電子回路等のハードウエア及びROM103等に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
<遊技状態管理手段510を構成する各手段>
設定変更手段511は、設定変更スイッチ34が受け付けた設定変更指令操作に基づき役決定確率等の設定を、例えば6段階(設定値1〜設定値6)で変更する設定変更を行うように構成されている。
RT遊技状態設定手段512は、図28に示すように、非RT遊技状態、RT1遊技状態(BB内部中)、RT2遊技状態(BB中)の3つのRT遊技状態(図28では「遊技状態」を省略して表記している)のうちの何れかのRT遊技状態を設定するように構成されている。
非RT遊技状態は、本実施形態において標準となる通常のRT遊技状態であり、再遊技役(再遊技役1,2)が当選する確率(役決定結果R1が選出される確率)が基準値(本実施形態では「1/7.2」)に設定されている。この非RT遊技状態中において、条件
Rが充足されたことを契機としてRT1遊技状態に移行され、条件Sが充足されたことを契機としてRT2遊技状態に移行されるようになっている。条件Rとは、役決定処理において特別役(BB役)が当選し(役決定結果T1が選出され)、かつ当選した特別役が未成立であることである。また、条件Sとは、特別役が成立すること、すなわち、BB役の対応図柄「ブランクB・ブランクA・ブランクC」が正規有効ライン59a上に停止表示されることである。なお、非RT遊技状態において条件Sが充足されるのは、BB役が当選した当該遊技においてBB役が成立した場合となる。
RT1遊技状態は、非RT遊技状態において、特別役(BB役)の当選(未成立)という上述の条件Rが充足された場合に、非RT遊技状態から移行する、いわゆるボーナス内部中(ボーナス内部当選中)の遊技状態である。このRT1遊技状態では、再遊技役が当選する確率が非RT遊技状態中よりも高く設定されている。また、このRT1遊技状態中において上記条件Sが充足されたことを契機としてRT2遊技状態に移行されるようになっている。なお、RT1遊技状態において条件Sが充足されるのは、当選持越し中のBB役が成立した場合となる。
RT2遊技状態は、特別な遊技条件が設定される特別遊技状態(ボーナス遊技状態)である。本実施形態において、特別な遊技条件とは、全ての小役(小役1〜31)が重複当選するという特別な役決定結果(後述の役決定結果K13)が所定の確率(1/3)で選
出されることである。このRT2遊技状態中において、条件Tが充足されたことを契機として、非RT遊技状態に移行されるようになっている。条件Tとは、RT2遊技状態中に行われた通常遊技において所定数(39枚)を超える遊技メダルが払い出されたことにより、ボーナス遊技(BB遊技)が終了したこととされる。
再遊技作動制御手段513は、一の遊技(本遊技)において再遊技役が成立したことを契機として、遊技者が保有する遊技メダルをベットすることなく次の遊技(本遊技)を行
うことが許可される状態(以下、適宜「再遊技作動状態」と称する)に設定するように構成されている。
ボーナス遊技制御手段514は、一の遊技(本遊技)において特別役が成立したことを契機として次遊技から設定されるボーナス遊技状態において実行可能となるボーナス遊技の開始から終了までを制御するように構成されている。具体的には、上記RT遊技状態設定手段512によりボーナス遊技状態(RT2遊技状態)が設定され、かつ設定されたボーナス遊技状態に応じたボーナス遊技(BB遊技)の開始条件が成立した場合に、ボーナス遊技を実行可能であることを示す情報(以下、適宜「ボーナス遊技作動フラグ」と称する)をRWM104等の所定の記憶領域に記憶する。また、記憶させたボーナス遊技作動フラグを、ボーナス遊技の終了条件が充足された場合にクリアするようになっている。以下、ボーナス遊技作動フラグを記憶させることを、適宜「ボーナス遊技作動フラグをONにする」等と称し、記憶させたボーナス遊技作動フラグをクリアすることを、適宜「ボーナス遊技作動フラグをOFFにする」等と称する。
フリーズ制御手段515は、所定の条件成立(条件充足)を契機として、遊技の進行に係る制御処理(例えば、リール回転開始操作やリール回転停止操作を受け付ける処理等)の実行を所定時間(例えば、5秒間)遅延させるフリーズ期間(例えば、後述の終了フリーズ)を設定するように構成されている。
<遊技進行管理手段530を構成する各手段>
受容メダル管理手段531は、メダル投入口51から投入された遊技メダル(以下、適宜「投入遊技メダル」と称する)のうち実際に受け入れられた遊技メダル(本実施形態では、受入通路に導かれて投入メダルセンサ118b,118cにより検出された遊技メダルをいう。以下、適宜「受容遊技メダル」と称する)を、直接ベットされる遊技メダルとするか、クレジットされる遊技メダルとするかを制御するように構成されている。本実施形態では、ベット数が最大ベット許容数(実施形態では、本遊技を実行するのに必要となるベット数(規定数「3」)に達していない場合には、受容遊技メダルを直接ベットされる遊技メダルとし、ベット数が最大ベット許容数に達しており、クレジット数が最大クレジット許容数(本実施形態では「50」)に達していない場合には、受容遊技メダルをクレジットされる遊技メダルとするように構成されている。
また、受容メダル管理手段531は、再遊技作動状態に設定された遊技において、自動ベット処理(遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく、前回の遊技(本遊技)におけるベット数と同数の遊技メダルがベットされた状態を設定する処理)を行うように構成されている。なお、ベット数が最大ベット許容数に達しており、かつクレジット数が最大クレジット許容数に達している場合には、投入された遊技メダルは受け入れられずに返却されるようになっている。
役決定手段532は、スタートレバー55が操作されたこと(スタートレバー55の操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、予め設定された役決定確率に基づき複数の役決定結果の中から少なくとも1つの役決定結果を選出するための役決定処理を行うように構成されている。この役決定処理は、図21に示す乱数発生器107及びサンプリング回路108を用いた乱数抽選により行われる。具体的には、乱数発生器107により生成された乱数列の中から、サンプリング回路108によって1つの乱数(数字)を取得(ラッチ及び読込み)した後、その取得乱数が、上述の役抽選テーブル(図25参照)に設定された複数の役決定結果の中のどの役決定結果に対応するのかを判定し、その役決定結果を選出するように構成されている。
役決定処理により選出された役決定結果を示す情報は、例えば、上記RWM104の所
定の記憶領域に記憶されるように構成されている。なお、記憶される、小役や再遊技役の選出に係る役決定結果R1,K1〜K13,Zの情報は、小役や再遊技役の成立の有無に拘わらず、情報が記憶された後、次の遊技が開始されるまでの間にクリア(消去)されるのに対し、特別役(BB役)の選出に係る役決定結果T1の情報は、特別役が成立した場合にはクリアされ、成立しなかった場合にはクリアされず、次の遊技に持ち越されるようになっている。
主リール制御手段533は、本遊技またはリール演出において、スタートレバー55が操作されたこと(スタートレバー55の操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、主リール11a〜11cを回転開始させるように構成されている。また、主リール制御手段533は、主リール11a〜11cを回転開始させた後、ストップスイッチ56a,56b,56cが順次操作されたこと(ストップスイッチ56a〜56cの各操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、対応する各主リー11a〜11cを順次回転停止させるように構成されている。なお、リール演出においては、ストップスイッチ56a〜56cの操作が有効に受け付けられないようになっており、ストップスイッチ56a〜56cの操作とは関係なく所定のタイミングで主リール11a〜11cを回転停止させるようになっている。
各主リール11a〜11cの回転停止制御は、本遊技においては、上記役決定処理により選出された役決定結果に応じて設定(セット)される本遊技用の各停止テーブル(図示略)に基づき、ストップスイッチ56a〜56cの操作態様(押し順や操作タイミング等)に応じて行われる。また、リール演出においては、予め定められた停止態様に基づき、その停止態様が表示窓W内に表示されるように各主リール11a〜11cの回転停止制御が行われる。
各主リール11a〜11cは、ストップスイッチ56a,56b,56cが操作されたタイミングから、各主リール11a〜11cが所定の停止許容時間(例えば190ミリ秒)以内に停止するように(本実施形態では、最大滑りコマ数5コマの範囲内で)行われる。すなわち、本遊技においては役決定処理の結果、所定の遊技役が成立許容役として選出されている場合、上記停止許容時間の範囲内において可能な限り、その選出された遊技役の対応図柄が正規有効ライン59a上に停止表示されるように、ハズレの場合には、何れの遊技役の対応図柄も正規有効ライン59a上に停止表示されないように、主リール11a〜11cの停止制御がなされるようになっている。
停止表示図柄判定手段534は、主リール11a〜11cにより停止表示された図柄がどの図柄であるかを判定するとともに、正規有効ライン59a上に停止表示された図柄の組合せから、遊技役が成立しているかどうかを判定するように構成されている。
成立した遊技役に関する成立役情報は、例えば、上記RWM104の所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。記憶された成立役情報は、次の遊技期間に移行されるまでの間にクリアされる。ただし、特別役(BB役)の成立役情報が記憶された場合には、ボーナス遊技(BB役の成立により設定される特別な遊技条件下で遊技)が実行可能であることを示すボーナス遊技作動中情報が記憶されるようになっている。このボーナス遊技作動中情報は、ボーナス遊技の終了条件(本実施形態ではボーナス遊技の開始後、規定枚数(39枚)を超える遊技メダルが払い出されること)が充足されてボーナス遊技が終了した場合にクリアされるようになっている。本明細書では、BB役が成立してボーナス遊技を行うことが可能となっている遊技状態を、適宜「BB作動中遊技状態」または簡略化して「BB作動中」や「BB中」と称する。
払出メダル管理手段535は、小役が成立した場合に成立した小役に応じた数の遊技メ
ダルを、クレジット数が最大クレジット許容数に達していない場合には、クレジット数に加算する貯留加算払出しにより、クレジット数が最大クレジット許容数に達している場合には、ホッパー駆動回路22を介してホッパー20を駆動させる実払出しにより、払い出すようになっている。また、払出メダル管理手段535は、清算操作(清算スイッチ54の押圧操作)が有効に受け付けられた場合に、ベットされていた数の遊技メダルまたはクレジットされていた数の遊技メダルを、ホッパー20を駆動させて払い戻すようになっている。
ブロッカ制御手段536は、上述のブロッカ58を制御するためのブロッカ信号を出力して、ブロッカ58をON状態(遊技メダル受入可能状態)とOFF状態(遊技メダル受入不可状態)との間で切り替えるように構成されている。なお、ブロッカ58がOFF状態とされた場合、メダル投入口51に投入された遊技メダルは、返却通路に導かれ返却される。ただし、遊技メダルが投入されたことは、上記投入メダルセンサ118aにより検出されるようになっている。
表示用ランプ制御手段537は、上述の各種表示用ランプ(MAX−BET表示ランプ112a、BETランプ112b、投入可能表示ランプ112c、遊技開始表示ランプ112d、再遊技表示ランプ112e、CREランプ112f、WINランプ112g)の点灯や消灯等に関する制御を、表示用ランプ制御回路111を介して行うように構成されている。
記憶情報初期化手段538は、予め定められた各初期化条件の成立に応じて、所定の演算処理を行い、上記RWM104における所定のアドレス領域を初期化(本実施形態ではクリア)するように構成されている。初期化条件や初期化する際の演算処理等の詳細については、後述する。
<メイン通信制御手段550を構成する各手段>
制御コマンド送信手段551は、遊技に関する各種の情報を含む制御コマンド(例えば、スタートレバー55やストップスイッチ56a,56b,56cが操作されたという情報を含む制御コマンド、役決定結果の情報を含む制御コマンド、各主リール11a〜11dの停止態様や当選役の成立の有無の情報を含む制御コマンド、ステージやRT遊技状態の設定状況等の情報を含む制御コマンド等)を副制御装置120(後述のサブメイン制御手段600A)に送信するように構成されている。なお、主制御装置100と副制御装置120(サブメイン制御手段600A)との間の通信は、主制御装置100から副制御装置120(サブメイン制御手段600A)への一方向のみ可能となっている。
上記外端信号送信手段552は、所定の遊技状態であることを判断して、データカウンタやホールコンピュータ等に対し外端信号を送信するように構成されている。
一方、副制御装置120は、主に副リール11dの駆動制御及びバックランプ13a〜13dの発光制御を行うとともに、画像演出、音声演出、ランプ演出、及び駆動演出等の管理(指示)を行うサブメイン制御手段(第1副制御手段)600Aと、主に画像演出、音声演出、ランプ演出、及び駆動演出等を制御(実行)するサブサブ制御手段(第2副制御手段)600Bを備えてなる。
サブメイン制御手段600Aは、大別すると、演出管理手段610とサブメイン通信制御手段630とを備えている。演出管理手段610は、AT制御手段611、ゲーム演出管理手段612、報知演出管理手段613、ランプ演出制御手段614、副リール制御手段615、状態監視手段616、及び不正判定手段617を備えており、サブメイン通信制御手段630は、制御コマンド受信手段631、演出コマンド送信手段632、及び状
態コマンド受信手段633を備えている。なお、サブメイン制御手段600Aにおける上述の各手段は、図21に示すサブメイン制御基板121A上に配されたサブメインCPU122、ROM123、RWM124、電子回路等のハードウエア及びROM123に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
<演出管理手段610を構成する各手段>
AT制御手段611は、AT設定条件が成立したことによりATを設定し、AT終了条件が成立したことによりATを終了するように構成されている。ATが設定された状態(AT中)においては、後述するアシスト演出が実行可能となる。本実施形態では、ATが設定されていない期間(非AT中)のRT1遊技状態(BB内部中)において、後述するAT抽選が行われATゲーム数が選出されることをAT設定条件とし、AT中において、後述するAT設定可能数の値が「0」になることをAT終了条件とする。
なお、AT中にBB役が成立し、RT1遊技状態(BB内部中)からRT2遊技状態(BB中)に移行された場合には、ATを強制的に終了させるようにしてもよい。ATを強制的に終了させる場合には、当該時点におけるAT設定可能数の値をクリア(「0」にリセット)するようにしてもよいし、当該時点におけるAT設定可能数の値を非AT中も記憶保持し、再び上記AT設定条件が成立してATが設定されたときに、保持していたAT設定可能数の値を、AT再設定時におけるAT設定可能数の初期値に加算するようにしてもよい。
上記AT抽選は、後述する副リール抽選において、当選項目である「連チェリー」または「単チェリー」が選出されたときに実行される。AT抽選において選出されるATゲーム数の値と各々の選出確率は、図29(B)に示すとおりである(数値は一例であり適宜変更可)。例えば、非AT中における副リール抽選の結果が「連チェリー」の場合、ATゲーム数として、「5」が選出される確率は「1/4」、「10」が選出される確率は「1/2」、「15」が選出される確率は「1/4」となっている。また、AT中における副リール抽選の結果が「単チェリー」の場合、ATゲーム数として、「20」、「30」、「50」、「100」の何れかが選出され、各々の選出確率は共に「1/4」となっている。
図29(B)に示すように、本実施形態のAT抽選では、副リール抽選の結果が「連チェリー」のときよりも「単チェリー」のときの方が、選出されるATゲーム数が多くなる可能性が高く、また、非AT中よりもAT中の方が、選出されるATゲーム数が多くなる可能性が高くなっている(非AT中とAT中で差を設けないようにするなど適宜変更可)。なお、本実施形態では、非AT中に、ストップスイッチ56a〜56cを変則押し(「中第一」または「右第一」の押し順で操作)すると、その後所定期間(例えば、本遊技が10回行われる間)は、副リール抽選において「連チェリー」または「単チェリー」が選出されたとしても、AT抽選が行われないというペナルティ状態が設定されるようになっている。
非AT中にAT抽選を行ってATゲーム数を選出すると、選出したATゲーム数の値をAT設定可能数の初期値としてセットし、次遊技(本遊技)からATを設定する(遊技実行後に設定するようにしてもよい)。AT設定可能数とは、ATの設定期間を管理するためのものであり、本実施形態では、AT中において遊技(本遊技)が実行されるごとにAT設定可能数の値を「1」減算し(ただし、ステージX5に滞在中は減算されない)、AT設定可能数の値が「0」になるとATを終了させるようになっている。また、AT中にAT抽選を行ってATゲーム数を選出したときは、その時点でのAT設定可能数の値に、選出したATゲーム数の値を加算するようになっている。
なお、特別AT抽選が行われるようにしてもよい。この特別AT抽選は、上述のAT抽選と同じくATゲーム数を選出するためのものである。特別AT抽選において選出されるATゲーム数の値とその選出確率は図29(C)に示すとおりである(数値は一例であり適宜変更可)。図29(C)に示すように、特別AT抽選では、多くのATゲーム数が選出可能となっている。
なお、上述のように、AT中において実行された遊技数によってATの設定期間を管理する手法(ゲーム数管理)ではなく、AT中に払い出された遊技メダルの総数で管理する払出数管理、AT中に実行されたアシスト演出(後述のベル押し順ナビ演出)の回数で管理するナビ回数管理、AT中において、8枚ベル小役(小役1〜3)や3枚ベル小役(小役4)等が成立したときの遊技における遊技メダルの純増数(払出数とベット数との差数)で管理する差数管理等の手法により、ATの設定期間を管理するようにしてもよい。
ゲーム演出管理手段612は、主に遊技の興趣向上や遊技性を高める目的で、サブサブ制御手段600Bにより実行される画像や音声による演出(以下「ゲーム演出」と称する)の実行時期等を、主制御装置100からの制御コマンドに基づいて管理するように構成されている。ゲーム演出としては、例えば、連続演出や単発演出、アシスト演出等がある。
連続演出とは、複数の遊技期間に亘って連続する演出であり、主に画像表示装置210を用いて、一続きの物語となるような画像を複数の遊技期間に亘って表示するものや、AT中であることを象徴するような演出画像などが挙げられる。なお、連続演出や次述する単発演出を行う際に、各装飾ランプ部272a〜272e及び左右の電飾装置400a,400bを用いた演出を行ったり、各種スピーカー74a,74b,240a,240bを用いた演出を組み合わせて行ったりしてもよい。
単発演出とは、遊技の進行過程において特定の状況が生じた場合等に単発的に実行される演出である。例えば、各リール11a〜11dの回転時に、遊技役の当選期待度を暗示するような画像を、画像表示装置210により表示する演出などが挙げられる。また、上述のAT抽選や特別AT抽選においてATゲーム数が選出されたことを契機として、そのATゲーム数の値(例えば「+50」等の文字)を、画像表示装置210の表示画面211上に表示する演出(以下「AT上乗せ演出」と称する)も単発演出の例として挙げられる。
アシスト演出は、遊技者を支援するための演出で、本実施形態ではAT中においてベル押し順ナビ演出が行われる。このベル押し順ナビ演出は、AT中において、役決定結果K1〜K11(押し順ベルA1〜A4,B1,B2,C1,C2,D1,D2,E)の何れかが役決定処理により選出された場合に、遊技者に正解押し順を報知する単発の演出である。ただし、後述の副リール抽選において、「単チェリー」または「連チェリー」が選出されたときは、このベル押し順ナビ演出は行われない。
ベル押し順ナビ演出の具体的態様としては、例えば、正解押し順が「中→左→右」の場合には、表示画面211上に、正解押し順を示す数字を「2、1、3」の順番で左側から並べて表示したり、「中、左、右」の文字情報を表示したりする態様が一例として挙げられる。また、正解押し順を示す数字を表示する際には、「なか」という音声、「ひだり」という音声、及び「みぎ」という音声を、各ストップスイッチの操作タイミングに合わせるように、この順序で、各種スピーカー74a,74b,240a,240bから出力することも一例として挙げられる。また、正解押し順が「中第一」の場合には、ストップスイッチ56bを最初に操作することを示す画像情報を、表示画面211上に表示すること
も一例として挙げられる。
また、本実施形態ではAT中においてアシスト演出として、役決定結果や目押しすべき図柄を報知する演出も行われる。例えば、役決定結果K12が選出されてスイカ小役が成立許容役となった場合に、表示画面211上に「スイカ当選!」や「スイカを狙え!」というような文字情報を表示する態様が挙げられる(各種スピーカー74a,74b,240a,240bから音声情報を出力するようにしてもよい)。
報知演出管理手段613は、主に遊技に関する情報を遊技者に報知する目的で、サブサブ制御手段600Bにより実行される画像や音声による演出(以下「報知演出」と称する)の実行時期等を、主制御装置100からの制御コマンドに基づいて管理するように構成されている。報知演出としては、例えば、エラーが発生したことを「エラー発生」というような文字情報で報知するエラー報知演出や、電源断復帰時に画像が準備中であることを「画像準備中」というような文字情報で報知する演出等が挙げられる。
ランプ演出制御手段614は、バックランプ13a〜13dを用いた照明演出を制御するように構成されている。バックランプ13a〜13dを用いた演出(以下「バックランプ演出」と称する)として、本実施形態では、通常照明演出と停止態様照明演出とフラッシュ照明演出を行うようになっている。通常照明演出は、各リールの回転中にバックランプを点灯し、回転中のリールに付された図柄を視認させるための一般的な演出である。停止態様照明演出は、各リール11a〜11dが回転停止した際に、通常時は点灯している、バックランプ13a〜13dを構成する複数のLED(発光ダイオード)の一部を消灯したり所定のパターンで点滅させたりして、表示窓W内に停止表示された停止態様(例えば、疑似表示ライン59b上に停止した図柄組合せ)を目立たせる一般的な演出である。
一方、フラッシュ照明演出は、副リール11dの回転中(特に定速回転中)に、副リール11dのバックランプ13dを構成する全てのLEDを消灯しておき、副リール11dにおける特定図柄(例えば、図柄「サブチェリー」)が表示窓W内の所定位置を通過するとき(例えば、特定図柄の上下方向の中心線が疑似表示ライン59b上に位置するとき)のみ瞬間的に(例えば1ミリ秒間)、その所定位置に対応したLEDを点灯(以下「フラッシュ点灯」と称する)させる演出である。副リール11dの回転中、特定図柄が所定位置を通過する(例えば、図柄「サブチェリー」の場合、図23に示すように、副リール11d上において10コマ離れた2箇所に配置されているので、副リール11dの半回転ごとに所定位置を通過する)度にフラッシュ点灯を行うことによって、残像効果により、あたかも特定図柄が所定位置にずっと滞在しているかような視覚的効果を得ることが可能となる。なお、フラッシュ照明演出は、後述する副リール抽選において「連チェリー」または「単チェリー」が選出されたときや、上述したAT抽選において所定数(例えば「50」)以上のATゲーム数が選出されたときなどに、遊技者に有利な事象が発生したことを示唆する演出等として利用することが可能である。
フラッシュ照明演出の態様としては上述したものに限られない。例えば、フラッシュ点灯させるタイミングを、特定図柄が所定位置を通過するごとに微妙に変化させることにより、特定図柄が所定位置において上下方向に少し揺れながら滞在しているかような視覚的効果を得ることも可能となる。また、特定図柄が表示窓W内の上段、中段及び下段の各表示領域に位置したときに、各々の位置に対応するLEDをフラッシュ点灯させることにより、あたかも3個の特定図柄が表示窓W内の各表示領域に上下方向に並んだ状態で滞在しているかような視覚的効果を得ることも可能となる。さらに、このようなフラッシュ照明演出を主リール11a〜11cに対して行うことも可能である。なお、本実施形態では、上述の視覚的効果を十分に得るために、フラッシュ照明演出を行う場合には、副リール11dを通常よりも高速(例えば、2倍の速さ(倍速))で回転させるとともに、フラッシ
ュ点灯させるときのLEDの明るさ(輝度、照度)を通常よりも明るくなるように制御している。
副リール制御手段615は、本遊技またはリール演出において、スタートレバー55が操作されたこと(スタートレバー55の操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、副リール11dを回転開始させるように構成されている。また、副リール制御手段615は、副リール11dを回転開始させた後、ストップスイッチ56aが操作されたこと(ストップスイッチ56aの操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、副リール11dを回転停止させるように構成されている。
状態監視手段616は、デジタルアンプ145からのエラー信号を検出する(デジタルアンプ145のPROT端子からLow信号が入力される)と、デジタルアンプ145のPROT端子からの信号入力を監視し、デジタルアンプ145からのエラー信号を8000ms以上連続して検出している場合には、デジタルアンプ145にリセット信号を送信する。また、状態監視手段616は、デジタルアンプ145からのエラー信号を検出すると、各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量設定を、図32(A)に示す通常設定から、図32(B)に示す補正音量設定に変更する処理を行う。図32(A)において、演出操作スイッチ131の操作に応じて設定可能な1〜15段階の音量設定値に対し、各音量設定値に対応する音量の範囲が89(dB)〜103(dB)となっている。一方、図32(B)において、演出操作スイッチ131の操作に応じて設定可能な1〜15段階の音量設定値に対し、各音量設定値に対応する音量の範囲が88(dB)〜102(dB)となっている。
このように、状態監視手段616は、デジタルアンプ145からのエラー信号を検出すると、演出操作スイッチ131の操作に応じて設定される各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量が通常よりも所定の補正音量だけ小さくなるように、音量テーブルを補正するようになっている。状態監視手段616により補正された各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量データ及び、補正音量設定での補正音量テーブルのデータは、RWM124等の所定の記憶領域に記憶される。なお、演出操作スイッチ131の操作に応じて設定可能な1〜15段階の音量設定値に対応する通常設定での音量テーブルのデータは、RWM124等の所定の記憶領域に記憶される。
不正判定手段617は、図31(B)に示すように、デジタルアンプ145からのエラー信号を検出し(デジタルアンプ145のPROT端子からLow信号が入力され)、デジタルアンプ145が過電流保護状態を自動的に解除して通常状態に復帰した(デジタルアンプ145のPROT端子からHi信号が入力された)後、所定時間内にデジタルアンプ145からのエラー信号を再び検出した場合に、各種スピーカー74a,74b,240a,240bに関する異常と判定する。各種スピーカー74a,74b,240a,240bに対して不正行為(故意に短絡させる行為等)が行われている可能性が高いからである。例えば、不正判定手段617は、デジタルアンプ145が通常状態に復帰してから8ms経過するまでにPROT端子からLow信号が入力され、当該Low信号の入力が2900ms以上継続する場合に、異常と判定する。なおこの場合、当該Low信号の入力が2900ms継続する前に、PROT端子からHi信号が3ms以上入力されたときには、チャタリングと判断される。またこの場合、デジタルアンプ145が通常状態に復帰してから3ms経過するまでにPROT端子からLow信号が入力されたときも、チャタリングと判断される。また、デジタルアンプ145が通常状態に復帰してから8ms以上経過した後にPROT端子からLow信号が入力された場合には、直前の過電流保護状態が一時的なものと判断される。
<サブメイン通信制御手段630を構成する各手段>
上記制御コマンド受信手段631は、主制御装置100からの制御コマンドを受信し、RWM124等の所定の記憶領域(受信した制御コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
演出コマンド送信手段632は、主制御装置100からの制御コマンドに基づき、演出に関する各種の情報を含む演出コマンド(例えば、上述のATゲーム数の情報を含む演出コマンド等)をサブサブ制御手段600Bに送信するように構成されている。
状態コマンド受信手段633は、サブサブ制御手段600Bからの状態コマンド(例えば、演出コマンドの受信エラーが発生したという情報を含む状態コマンド等)を受信し、RWM124等の所定の記憶領域(受信した状態コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
以上のように構成されたサブメイン制御手段600Aに対し、サブサブ制御手段600Bは、大別すると、演出実行制御手段650とサブサブ通信制御手段670とを備えている。演出実行制御手段650は、ゲーム演出実行制御手段651と報知演出実行制御手段652を備えており、サブサブ通信制御手段670は、演出コマンド受信手段671と状態コマンド送信手段672を備えている。なお、サブサブ制御手段600Bにおける上述の各手段は、図21に示すサブサブ制御基板121B上に配されたサブサブCPU142、ROM143、RWM144、電子回路等のハードウエア及びROM143に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
<演出実行制御手段650を構成する各手段>
ゲーム演出実行制御手段651は、サブメイン制御手段600Aからの演出コマンドに基づいて画像表示装置210、各種スピーカー74a,74b,240a,240b、各装飾ランプ部272a〜272e、左右の電飾装置400a,400b、可動演出装置300等を制御し、上述のゲーム演出を実行するように構成されている。
報知演出実行制御手段652は、サブメイン制御手段600Aからの演出コマンドに基づいて、画像表示装置210、各種スピーカー74a,74b,240a,240b、各装飾ランプ部272a〜272e、左右の電飾装置400a,400b等を制御し、上述の報知演出を実行するように構成されている。
<サブサブ通信制御手段670を構成する各手段>
演出コマンド受信手段671は、サブメイン制御手段600Aからの演出コマンドを受信し、RWM143等の所定の記憶領域(受信した演出コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
状態コマンド送信手段672は、上述の状態コマンドをサブメイン制御手段600Aに送信するように構成されている。
上述した制御コマンド送信手段551からの制御コマンドの送信、演出コマンド送信手段632からの演出コマンドの送信、及び状態コマンド送信手段672からの状態コマンドの送信は、何れもシリアル通信により行われる。また、各送信手段551,632,672は、それぞれ同様の構成を有しており、図30に示すように、送信するコマンドを一時記憶する記憶領域としてのコマンドバッファ(以下「CB」と略称することがある)、送信するコマンドの書込みや読出し等の処理を行うコマンド処理部、及び、シリアル通信によりコマンドを送信するコマンド送信部を備えてなる。
CBは、各々のアドレスによって区別される複数の記憶領域を有し、各々の記憶領域に
1バイトのコマンドデータを記憶できるように構成されている。コマンド処理部は、送信するコマンドデータを生成し、それをCBの書込ポインタが示すアドレス領域に書き込むとともに、CBの読込ポインタが示すアドレス領域から以前に書き込まれたコマンドデータを読み出し、それをコマンド送信部のTDR(送信用データレジスタ)に書き込むように構成されている。コマンド送信部は、TDRに書き込まれたコマンドデータをTSR(送信シフトレジスタ)に移し、そこでシリアル変換して送信するように構成されている。
本実施形態における1つのコマンドは、通常、2バイト構成である(チェックサムは1バイト構成)。また、通信方式は調歩同期式(非同期式)であり、1ビットのストップビット、1ビットのパリティビット(偶数パリティ)を有している(通信方式やコマンド構成は適宜変更可)。
<主要な制御処理>
以下、上述のスロットマシンSMにおいて行われる主要な制御処理について、主に図33〜38を参照しながら説明する。以下では、まず、図33〜34を用いて、主制御装置100において行われる制御処理のうち、特に、遊技制御処理、タイマ割込処理(メイン)について説明する。次に、図35〜38を用いて、サブメイン制御手段200Aにおいて行われる各種の制御処理のうち、特に、プログラム開始処理、サブメインループ処理、電源断処理、入力信号処理、エラーチェック処理について説明する。
<遊技制御処理>
主制御装置100により行われる遊技制御処理では、図33(A)に示すように、まず、遊技開始処理を行う(ステップS1)。この遊技開始処理は、図33(B)に示すように、まず、遊技作動状態(例えば、再遊技作動状態やMB作動状態)をセットし(ステップS21)、遊技情報(設定値、遊技作動状態、RT遊技状態等)の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS22)、制御コマンドセット1を行う(ステップS23)。この制御コマンド1は、図33(C)に示すように、割込みを禁止し(ステップS31)、制御コマンドセット2を行う(ステップS32)。
この制御コマンドセット2では、図33(D)に示すように、まず、書込ポインタの位置に基づきコマンドバッファ(CB)における指定アドレスを取得する(ステップS41)。次いで、指定アドレスに制御コマンドを書込可能であるか否かを判定する(ステップS42)。ここで、書込可能である場合には、指定アドレスに制御コマンドを書込み(ステップS43)、書込ポインタの位置を更新し(ステップS44)、制御コマンドセット2を終了してリターンする。一方、上記ステップS42の判定において、書込可能でない場合には、ステップS43,S44の処理は行わず、制御コマンドセット2を終了してリターンする。
上記制御コマンドセット2からのリターンで、図33(C)のステップS33に進み、ここで、割込みを許可し、制御コマンドセット1を終了してリターンする。この制御コマンドセット1からのリターンで、図33(B)のステップS24に進み、そこで、再遊技作動状態であるか否かを判定する。ここで、再遊技作動状態である場合には、自動ベット処理を行い(ステップS25)、ステップS26に進む。一方、上記ステップS24の判定において、再遊技作動状態でない場合には、上記ステップS25の処理を行わずにステップS26に進む。
ステップS26で、再遊技作動状態でありかつ貯留数が上限に達しているか否かを判定する。ここで、再遊技作動状態ではないか貯留数が上限に達していない場合には、ブロッカをON(メダル受入可能状態)とし(ステップS27)、遊技開始処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS26の判定において、再遊技作動状態でありかつ貯留数
が上限に達している場合には、ブロッカをOFF(遊技メダル受入不可状態)としたまま、遊技開始処理を終了してリターンする。
上記遊技開始処理からのリターンで、図33(A)のステップS2に進み、そこで遊技メダル管理処理を行う。この遊技メダル管理処理では、図33(E)に示すように、まず、ブロッカがONであるか否かを判定する(ステップS51)。ここで、ブロッカがONである場合にはステップS52に進み、ブロッカがONでない場合にはステップS53に進む。上記ステップS52では、手入れされた遊技メダルの受入れの有無を判定する。ここで、遊技メダルが受け入れられていた場合には、受入れ遊技メダル処理を行い(ステップS58)、ステップS53に進む。一方、上記ステップS52の判定において、遊技メダルが受け入れられていない場合には、上記ステップS58の処理を行わずにステップS53に進む。
ステップS53で、ベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受付可能であるか否かを判定する。ここで、ベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受付可能である場合には、ステップS54に進み、そこでベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受け付けられていた場合には、ステップS55に進み、そこで清算スイッチの操作が受け付けられたか否かを判定する。ここで、清算スイッチの操作が受け付けられていた場合には、ステップS57に進み、そこで遊技メダルの清算処理を行い、遊技メダル管理処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS55の判定において、清算スイッチの操作が受け付けられていない場合(ベットスイッチの操作が受け付けられていた場合)には、ステップS56に進み、そこで貯留ベット処理を行い、遊技メダル管理処理を終了してリターンする。
これに対し、上記ステップS53の判定において、ベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受付可能でない場合(他の操作スイッチが操作されている場合等)には、上記ステップS54〜S57の処理を行わず、遊技メダル管理処理を終了してリターンする。また、上記ステップS54の判定において、ベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受け付けられていない場合には、上記ステップS55〜S57の処理を行わず、遊技メダル管理処理を終了してリターンする。
上記遊技メダル管理処理からのリターンで、図33(A)のステップS3に進む。そこでベット数が規定数に一致しかつスタートレバーの操作が受け付けられたか否かを判定する。ここでの判定が是である場合にはステップS4に進み、否である場合にはステップS2に戻る。上記ステップS4では、役決定処理を行う。次に、リール停止管理処理を行い(ステップS5)、さらに、停止表示図柄判定処理を行う(ステップS6)。次に、遊技メダル払出処理を行い(ステップS7)、その後、遊技終了処理を行う(ステップS8)。そして、遊技終了処理からのリターンで、図33(A)のステップS1に戻り、遊技制御処理が繰り返される。
<タイマ割込処理(メイン)>
本実施形態では、遊技者により行われるベット操作等の遊技操作に応じて出力される各遊技操作信号の読込みや信号レベルの検出(確認)、各制御コマンドの送信、主リールの駆動制御等の処理が、予め設定された一定の時間(例えば、2.235ミリ秒)毎に実施
されるタイマ割込処理(メイン)によって行われる。このタイマ割込処理(メイン)では、図34(A)に示すように、まず、割込初期処理(レジスタの退避、割込禁止等)を行い(ステップMT11)、次に、電源断が検知されたか否かを判定する(ステップMT12)。ここで、電源断が検知されていれば電源断処理を行う。電源断処理では、レジスタの退避やスタックポインタの保存、割込み状態の保存等が行われる。また、所定の記憶領
域に記憶されている、役決定結果に関する情報やRT遊技状態に関する情報の保持や、チェックサムの算出及び記憶等の処理が行われる。
一方、電源断が検知されていなければ、タイマ計測を行う(ステップMT13)。このタイマ計測は、上述の遊技制御処理においてセットされた任意のタイマの経過時間等を計測するものである。次いで、表示用ランプ(112a〜112g)の制御(出力ポートに出力された制御データに基づく表示用ランプにおける表示値の更新等)を行い(ステップMT14)、さらに入力ポートの読込みを行う(ステップMT15)。この入力ポートの読込みでは、入力ポートに入力された各遊技操作信号の信号レベルの読込みと記憶、信号レベルの判定等が行われる。
次いで、主リール11a〜11cの駆動(回転の加速、減速、定速維持や停止維持等)を制御するためのリール駆動制御処理を行い(ステップMT16)、このリール駆動制御処理を全リール(主リール11a〜11c)に対して実行したか否かを判定する(ステップMT17)。リール駆動制御処理を全リールに対して実行していない場合には、上記ステップMT16に戻り、未実行のリールに対してリール駆動制御処理を行う。一方、リール駆動制御処理を全リールに対して実行した場合には、リールやホッパー、ブロッカ等の励磁出力を行うポート出力処理を行い(ステップMT18)、さらに制御コマンド送信処理を行う(ステップMT19)。
この制御コマンド送信処理では、図34(B)に示すように、まず、読込ポインタの位置に基づきコマンドバッファ(CB)における指定アドレスを取得する(ステップMT101)。次いで、指定アドレスに送信用制御コマンドがあるか否かを判定する(ステップMT102)。ここで、送信用制御コマンドがある場合には、指定アドレスにある送信用制御コマンドを読出してコマンド送信部のTDRに書込み(ステップMT103)、さらに読込ポインタの位置を更新し(ステップMT104)、制御コマンド送信処理を終了してリターンする。一方、上記ステップMT102の判定において、指定アドレスに送信用制御コマンドがない場合には、上記ステップMT103,104の処理は行わず、制御コマンド送信処理を終了してリターンする。
この制御コマンド送信処理からのリターンで、図34(A)のステップMT20に進み、所定の記憶領域に記憶されていた外端信号データを読み出し、外端信号を出力する。次に、割込終了処理(レジスタの復帰、割込許可等)を行い(ステップM21)、割込リターンする。
主制御装置100において行われる他の制御処理としては、主制御電源投入処理及び主制御設定変更処理がある。主制御電源投入処理は、主制御装置100への電力の供給が開始されたとき(電源投入時)に行われる処理であり、仮スタックポインタのセットやチェックサムの算出、チェック等が行われ、電源復帰の処理が行えるように処理される。また、設定鍵型スイッチ33がONされているか否の判定が行われ、ONされている場合には、次述する主制御設定変更処理に移行する。一方、設定鍵型スイッチ33がONされていない場合には、スタックポインタの復帰や割込みの起動が行われ、さらには、電源断時に所定の記憶領域に記憶されていた、役決定結果に関する情報やRT遊技状態に関する情報等に基づき遊技が行われる。
主制御設定変更処理は、上述の主制御電源投入処理において、設定鍵型スイッチ33がONされた場合に実行される処理であり、遊技店員等による設定変更スイッチ34の設定変更指令操作が確定した場合に、スタックポインタの初期化や割込みの初期化、電源断時に保存された遊技情報のクリア処理が行われる。また、設定変更時に設定された設定値が所定の記憶領域に格納され、前述した遊技制御処理に移行する。
<プログラム開始処理>
次に、サブメイン制御手段600Aにより実行されるプログラム開始処理について説明する。このプログラム開始処理は、図35(A)に示すように、電源が投入されたことにより開始され、まず、割込みが禁止され(ステップU11)、次いで、各種の初期化処理(CPUやRWMの初期化、チェックサムの算出等)が行われる(ステップU12)。次に、電源投入時に算出したチェックサムと電源断時に算出し記憶したチェックサムとが一致するか否かを判定する(ステップU13)。
ここで、両者が一致していれば、完全復帰(次述するサブメインループ処理の1コマンド処理中に電源断が発生した状態からの復帰)か否かを判定し(ステップU14)、完全復帰であれば割込許可し(ステップU15)、電源断時に実行中であった1コマンド処理に戻る。一方、上記ステップU13の判定において、チェックサムが一致していなければRWMをクリアし(ステップU16)、サブメインループ処理に移行する。また、上記ステップU14の判定において、完全復帰でなければそこから直接サブメインループ処理に移行する。
<サブメインループ処理>
サブメインループ処理では、図35(B)に示すように、まず、WDT(ウオッチドッグタイマ)をクリアし(ステップV11)、次いで、WDTの作動を開始する(ステップV12)。次に、割込み許可し(ステップV13)、16ms毎処理(画像表示装置が正常に起動しているか否かの監視、電源投入時間の計時、画像表示装置に送信する信号データ(コマンド)を所定の記憶領域(コマンドバッファ)に記憶する等)を行う(ステップV14)。
次に、1コマンド処理(主制御装置100からの制御コマンドに基づく処理であり、一例を後述する)を行い(ステップV15)、16ms(時間は任意に設定可)経過したか否かを判定し(ステップV16)、経過していなければ上記ステップV15に戻る。一方、16ms経過していれば上記ステップV11に戻る。
<1コマンド処理>
1コマンド処理では、図35(C)に示すように、まず、受信した制御コマンドが「役抽選結果」の制御コマンド(例えば、役決定結果R1,K1〜K13の何れかの情報を含む制御コマンド)であるか否かを判定し(ステップV101)、「役抽選結果」の制御コマンドである場合には、「役抽選結果」の制御コマンドに応じたAT抽選等の出玉抽選処理を行い(ステップV102)、ステップV103に進む。一方、上記ステップV101の判定において、「役抽選結果」の制御コマンドでない場合には、上記ステップV102の処理を行わずにステップV103に進む。ステップV103で、上述したゲーム演出の内容を決定するための演出抽選処理を行い、ステップV104に進む。ステップV104で、先のステップV103において決定したゲーム演出を実行するための演出コマンドをサブサブ制御手段600Bに送信する演出コマンド送信処理を行い、1コマンド処理を終了してリターンする。
<1ms毎割込み処理>
図36(A)に示す1ms毎割込み処理は、サブメインループ処理で実行中の処理を中断して行う、定期的なタイマ割込み処理である。なお、1ms毎割込み処理の処理間隔は1msである。1ms毎割込み処理では、まず、サブメイン制御手段600Aが電源断の状態を検出したか否かを判定し(ステップW11)、電源断の状態を検出した場合には、後述の電源断処理を行う。一方、上記ステップW11の判定において、電源断の状態を検出していない場合には、入力ポートから各種入力信号(例えば、演出操作スイッチ131
からの入力信号や、デジタルアンプ145のPROT端子からの入力信号等)の検出を行い(ステップW12)、入力信号処理を行う(ステップW13)。
この入力信号処理では、図36(C)に示すように、まず、先のステップW12において入力ポートから検出した入力信号に基づいて、スロットマシンSMの各部が正常に作動しているか否かをチェックするエラーチェック処理を行う(ステップW111)。次に、先のステップW12において入力ポートから検出した入力信号に基づいて、演出操作スイッチ131の押し操作等を検出するスイッチ検知処理を行い(ステップW112)、入力信号処理を終了してリターンする。スイッチ検知処理において、演出操作スイッチ131から操作信号が入力された場合に、演出操作フラグをONにセットし、演出操作スイッチ131から操作信号が入力されない場合に、演出操作フラグをOFFにセットする。なお、ノイズ対策のため、3回の1ms毎割込み処理で連続して演出操作スイッチ131から操作信号が入力された場合に、演出操作フラグをONにセットするようにしてもよい。
なお、演出操作スイッチ131から入力される操作信号に応じた処理は、前述の16ms毎処理(ステップV14)で行われる。16ms毎処理において、例えば、演出操作スイッチ131の長押しを判定する処理、演出操作スイッチ131の長押し判定により、演出操作スイッチ131の操作に応じた各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量設定を許可する処理、及び各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量設定を終了する処理等が行われる。演出操作スイッチ131の長押しを判定する処理では、例えば、スイッチ検知処理(ステップW112)での演出操作フラグのONを1ms毎割込み処理ごとにカウントアップし、カウント値を16で割った商が所定値を超えた場合に、演出操作スイッチ131の長押しと判定する。
上記入力信号処理からのリターンで、図36(A)のステップW14に進み、ここで、制御用カウンタ値(例えば、副リール11dを回転駆動する副ステッピングモータ12dの駆動パルス制御のためのカウンタ値等)を更新する処理を行う。次に、上述した報知演出を実行するための演出コマンドをサブサブ制御手段600Bに送信し、発光パターンデータをバックランプ13a〜13dのランプ制御回路16に出力するコマンド送信・データ出力処理を行い(ステップW15)、1ms毎割込み処理を終了してリターンする。
<電源断処理>
図36(B)に示す電源断処理は、サブメイン制御手段600Aが電源断の状態を検出したことにより開始される処理で、まず、WDTを停止し(ステップW101)、次いで、プログラム開始処理中であるか否かを判定する(ステップW102)。ここで、プログラム開始処理中でなければチェックサムを算出し(ステップW103)、さらに各種データ(チェックサムの算出結果、実行していたプログラムの番地等)を退避(保持)し(ステップW104)、ステップW105に進む。一方、上記ステップW102の判定において、プログラム開始処理中であれば上記ステップW103,W104の処理は行わずにステップW105に進む。
このステップW105では、500ms(時間は任意に設定可)が経過したか否かを判定する。ここで、500ms経過していれば電源断処理を終了する。一方、500ms経過していなければ電源が復帰したか否かを判定する(ステップW106)。ここで、電源が復帰していれば瞬断発生回数を更新し(ステップW107)、WDTの作動を開始し(ステップW108)、電源断時に実行中の処理に戻る。一方、上記ステップW106の判定において、電源が復帰していなければ上記ステップW105に戻る。
<サウンドエラーチェック処理>
次に、サブメイン制御手段600Aにより実行されるエラーチェック処理の一例として
、各種スピーカー74a,74b,240a,240bに関するサウンドエラーチェック処理について説明する。図37〜図38に示すサウンドエラーチェック処理では、まず、サブサブ制御手段600Bから起動処理が済んだ状態の起動状態信号が入力されているか否かを判定する(ステップW121)。なお、サブサブ制御手段600Bの起動処理は、電源投入時もしくはリセット信号受信時に実行され、サブサブ制御手段600Bの起動処理が終了するとサブサブ制御手段600Bからサブメイン制御手段600Aに起動状態信号が送信される。サブサブ制御手段600Bから起動状態信号が入力されている場合には、次のステップW122に進む。一方、上記ステップW121の判定において、サブサブ制御手段600Bから起動状態信号が入力されていない場合には、以降の各ステップW122〜W147の処理は行わずに、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。
ステップW122で、デジタルアンプ145の状態が通常状態であるか否かを判定し、デジタルアンプ145の状態が通常状態である場合には、デジタルアンプ145からのエラー信号を検出しているか(デジタルアンプ145のPROT端子からLow信号が入力されているか)否かを判定する(ステップW123)。デジタルアンプ145からのエラー信号を検出している場合には、監視状態移行処理を行い(ステップW124)、ステップW125に進む。この監視状態移行処理において、デジタルアンプ145の監視時間Twを「0」にクリアし、連続検知フラグ=0(連続検知フラグをOFF)にセットし、デジタルアンプ145の状態を第1監視状態にセットする。
ステップW125で、各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量設定が通常設定であるか否かを判定する。各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量設定が通常設定である場合には、各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量設定を通常設定よりも所定の補正音量だけ小さくなるように補正した補正音量設定にする音量補正設定処理を行い(ステップW126)、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。一方、上記ステップW125の判定において、各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量設定が通常設定でない場合には、上記ステップW126の処理は行わずに、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。また、上記ステップW123の判定において、デジタルアンプ145からのエラー信号を検出していない場合には、上記ステップW124〜W126の処理は行わずに、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。
また、上記ステップW122の判定において、デジタルアンプ145の状態が通常状態でない場合には、デジタルアンプ145の状態が第1監視状態であるか否かを判定する(ステップW127)。デジタルアンプ145の状態が第1監視状態である場合には、デジタルアンプ145の監視時間Twを計時するためのカウンタ値のインクリメントを行い(ステップW128)、デジタルアンプ145からのエラー信号を検出しているか否かを判定する(ステップW129)。なお、監視時間Twを計時するためのカウンタ値は、1ms毎割込み処理で実行されるインクリメントにおいて1ずつ加算されるため、カウンタ値≒監視時間Tw(ms)となる。
デジタルアンプ145からのエラー信号を検出していない場合には、「2900ms<監視時間Tw<5900ms」の条件を満足している否かを判定する(ステップW130)。「2900ms<監視時間Tw<5900ms」の条件を満足している場合には、デジタルアンプ145の状態を第2監視状態にセットするとともに、デジタルアンプ145の監視時間Twを「0」にクリアし(ステップW131)、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。一方、上記ステップW130の判定において、「2900ms<監視時間Tw<5900ms」の条件を満足していない場合には、上記ステップW131の処理は行わずに、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。なお、デジ
タルアンプ145における過電流保護状態の保護時間Tcは、クロックモジュール146からデジタルアンプ145のCLK端子に入力されるクロック信号の入力回数に依存し、クロックモジュール146におけるクロック周期の設定や個体差により変化する。そのため、過電流保護状態の保護時間Tcが変化しても、各ステップにおいて適切な判定ができるように、監視時間Twの条件の範囲が設定される。
また、上記ステップW129の判定において、デジタルアンプ145からのエラー信号を検出している場合には、「監視時間Tw>8000ms」の条件を満足している否かを判定する(ステップW132)。「監視時間Tw>8000ms」の条件を満足している場合には、デジタルアンプ145にリセット信号を送信するアンプリセット処理(ステップW133)を行い、サブサブ制御手段600B(サブサブ制御基板121B)にリセット信号を送信する演出基板リセット処理(ステップW134)を行って、ステップW135に進む。一方、上記ステップW132の判定において、「監視時間Tw>8000ms」の条件を満足していない場合には、「連続検知フラグ=1かつ監視時間Tw≧2900ms」の条件を満足している否かを判定する(ステップW137)。「連続検知フラグ=1かつ監視時間Tw≧2900ms」の条件を満足している場合には、上記ステップW133〜W134の処理は行わずに、ステップW135に進む。
ステップW135で、各装飾ランプ部272a〜272e、左右の電飾装置400a,400b等を制御し、各種スピーカー74a,74b,240a,240bに関する異常を報知する報知演出を実行するための演出コマンドをセットする異常報知設定処理を行う。各種スピーカー74a,74b,240a,240bに関する異常を報知する報知演出として、例えば、各装飾ランプ部272a〜272e及び左右の電飾装置400a,400bを所定報知時間だけ点滅発光させるように制御が行われる。次に、デジタルアンプ145の状態を通常状態にセットし(ステップW136)、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。一方、上記ステップW137の判定において、「連続検知フラグ=1かつ監視時間Tw≧2900ms」の条件を満足していない場合には、上記ステップW133〜W136の処理は行わずに、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。
また、上記ステップW127の判定において、デジタルアンプ145の状態が第1監視状態でない場合(すなわち、デジタルアンプ145が過電流保護状態を自動的に解除して通常状態に復帰した場合)には、デジタルアンプ145の監視時間Twを計時するためのカウンタ値のインクリメントを行い(ステップW138)、デジタルアンプ145からのエラー信号を検出しているか否かを判定する(ステップW139)。デジタルアンプ145からのエラー信号を検出している場合には、「Xt<監視時間Tw<Yt」の条件を満足している否かを判定する(ステップW140)。なお例えば、Xtは3msに設定され、Ytは8msに設定される。「Xt<監視時間Tw<Yt」の条件を満足している場合には、デジタルアンプ145の監視時間Twを「0」にクリアし(ステップW141)、連続検知フラグ=1(連続検知フラグをON)にセットする(ステップW142)。次に、デジタルアンプ145の状態を第1監視状態にセットし(ステップW143)、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。
また、上記ステップW140の判定において、「Xt<監視時間Tw<Yt」の条件を満足していない場合には、「監視時間Tw>Yt」の条件を満足している否かを判定する(ステップW144)。「監視時間Tw>Yt」の条件を満足している場合には、デジタルアンプ145の状態を通常状態にセットし(ステップW145)、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。一方、上記ステップW144の判定において、「監視時間Tw>Yt」の条件を満足していない場合には、上記ステップW145の処理は行わずに、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。
また、上記ステップW139の判定において、デジタルアンプ145からのエラー信号を検出していない場合には、「監視時間Tw>Yt」の条件を満足している否かを判定する(ステップW146)。「監視時間Tw>Yt」の条件を満足している場合には、デジタルアンプ145の状態を通常状態にセットし(ステップW147)、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。一方、上記ステップW146の判定において、「監視時間Tw>Yt」の条件を満足していない場合には、上記ステップW147の処理は行わずに、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。
<本実施形態における特徴構成>
<上部マスクユニットの特徴構成>
本実施形態において、上部マスク230と可動演出装置300との間に、上部マスク230の後側を覆う配線カバー部材280が設けられ、配線カバー部材280に、各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bの一方側が上部マスク230との間に収容されるランプケーブル収容空間281と、各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bの他方側がランプケーブル収容空間281からサブサブ制御基板121Bの方に挿通されるランプケーブル挿通孔282とが形成されている。このように、配線カバー部材280によって、上部マスク230の後側に配線された各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bの一方側を可動演出装置300に対して覆うことで、各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bが可動演出装置300側にたるんで接触するのを防止している。そのため、上パネルアセンブリ200の組み立て時や可動演出装置300の作動時等において、各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bが可動演出装置300に挟まれるのを防止することができる。
また、可動演出装置300は、所定の装飾が施された左側可動演出部材320と、左側可動演出部材320と同様の装飾が施された右側可動演出部材330と、左側可動演出部材320を表示画面211に沿って往復動させることが可能な左側駆動部350と、左側駆動部350と同様に構成され、右側可動演出部材330を往復動させることが可能な右側駆動部360とを有し、左側可動演出部材320の第1待機位置と右側可動演出部材330の第2待機位置との前後方向の位置が略同じであり、左側可動演出部材320が右側可動演出部材330に対し後方に傾斜して配置される。このように、可動演出装置300の構成が複雑である場合であっても、配線カバー部材280によって、上パネルアセンブリ200の組み立て時や可動演出装置300の作動時等において、各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bが可動演出装置300に挟まれるのを防止することができる。
また、配線カバー部材280に、上部マスク230の前方から窓穴部231を通じて左側駆動部350が視認されるのを防ぐ庇部材290が設けられている。これにより、右側可動演出部材330に対し後方に傾斜して配置された左側可動演出部材320を駆動する左側駆動部350が、上部マスク230の窓穴部231を通じて視認されるのを防止することができ、上部マスク230の装飾性を高めることができる。
また、庇部材290は、上部マスク230と配線カバー部材280とに結合されて配線カバー部材280の後側に取り付けられている。このように、配線カバー部材280と別体に庇部材290を設けることで、庇部材290が不要な設計となった場合でも、汎用的に上部マスク230及び配線カバー部材280を使用することができる。
<電飾装置の特徴構成>
本実施形態において、左右の電飾装置400a,400bの導光部材450は、中央ランプ412または周辺ランプ413から発光した光を屈曲させることが可能な凹凸形状もしくは穴形状を有する複数の光屈曲部(中央光屈曲部457、周辺光屈曲部458、穴状光屈曲部459)を有しており、中央ランプ412または周辺ランプ413から発光した光が導光部材450及びランプカバー460を透過して、ランプカバー460から斑模様の光を発光可能に構成されている。これにより、斑模様の光の明暗によって立体的な凹凸感を有するようにランプカバー460を発光させることが可能である。また、中央ランプ412または周辺ランプ413の発光色または発光量を変化させることにより、斑模様の光の明暗が複雑に変化して立体的な凹凸感が変化するように、ランプカバー460を発光させることが可能である。そのため、多彩な発光演出を行うことが可能になり、スロットマシンSMの装飾性をより高めることができる。
また、電飾ランプ基板410の一方の面(前面)における中央部に中央ランプ412が配設され、電飾ランプ基板410の一方の面において中央ランプ412の周囲を囲むように複数の周辺ランプ413,413,…が配設され、導光部材450における中央ランプ412と重なる位置に、導光部材450の一方の面側(前面側)に突出した凹凸形状を有する中央光屈曲部457が形成される。これにより、中央ランプ412の発光色または発光量を変化させたり、複数の周辺ランプ413,413,…の発光色または発光量を並び順に変化させたりすることにより、斑模様の光の明暗が複雑に変化して立体的な凹凸感が変化するように、ランプカバー460を発光させることが可能である。そのため、より多彩な発光演出を行うことができる。
また、中央ランプ412と中央光屈曲部457との間に、中央ランプ412から発光した光を中央光屈曲部457に導くレンズ部材420が設けられることで、中央ランプ412から発光した光がレンズ部材420によって中央光屈曲部457に集められるため、中央ランプ412の発光色または発光量を変化させることにより、ランプカバー460の中央部から発光する光の明暗を効果的に変化させることができる。
また、導光部材450における中央光屈曲部457の周辺部に、導光部材450の他方の面側(後面側)に突出した凹凸形状を有する複数の周辺光屈曲部458,458,…が形成される。これにより、斑模様の光の明暗を複雑にすることができ、より多彩な発光演出を行うことができる。
また、導光部材450における中央光屈曲部457の周辺部に、板状の導光部材450に対し縁部が傾斜して延びる穴形状を有する複数の穴状光屈曲部459,459,…が形成される。これにより、斑模様の光の明暗を複雑にすることができ、より多彩な発光演出を行うことができる。
また、電飾ランプ基板410を収容保持するランプハウスベース部430及びランプハウスケース部440を備え、導光部材450は、電飾ランプ基板410の一方の面側(前面側)に重なるようにランプハウスベース部430及びランプハウスケース部440に取り付けられ、ランプカバー460は、導光部材450を覆ってランプハウスベース部430及びランプハウスケース部440に取り付けられる。これにより、中央ランプ412または周辺ランプ413から発光した光が導光部材450及びランプカバー460のみを透過して、ランプカバー460から斑模様の光を明瞭に発光させることができる。
<副制御装置の第1の特徴構成>
本実施形態において、副制御装置120は、各種スピーカー74a,74b,240a,240bの作動が可能な通常状態と、デジタルアンプ145により各種スピーカー74a,74b,240a,240bの作動が一時的に停止する保護状態とを検出可能な状態
監視手段616と、状態監視手段616により保護状態が検出されたことを契機に処理を開始し、状態監視手段616により通常状態が検出されてから所定の検出時間内(「Xt<監視時間Tw<Yt」の条件となる時間内)に再び保護状態が検出された場合に、異常と判定する不正判定手段617とを有している。そして、副制御装置120は、不正判定手段617により異常と判定された場合に、異常の報知演出を行うように各装飾ランプ部272a〜272e及び左右の電飾装置400a,400b等の作動を制御するように構成される。これにより、デジタルアンプ145の保護機能によって各種スピーカー74a,74b,240a,240bの作動が連続的に停止する状態で不正行為が行われたとしても、不正判定手段617により異常の有無を判定することが可能になる。そのため、各装飾ランプ部272a〜272e及び左右の電飾装置400a,400b等の作動を制御し、異常の報知演出を実行することで、例えば、各種スピーカー74a,74b,240a,240bを不正に短絡させて、デジタルアンプ145の過電流保護機能により各種スピーカー74a,74b,240a,240bの作動が一時的に停止する状態、すなわち、各種スピーカー74a,74b,240a,240bから異常の報知演出として音が出ない状態で行われる不正行為を早期に発見すること可能となり、スロットマシンSMに対する不正行為を防止することができる。
また、デジタルアンプ145は、各種スピーカー74a,74b,240a,240bの過電流に関する異常を検出すると各種スピーカー74a,74b,240a,240bの作動を一時的に停止させ、過電流に関する異常を検出してから所定の保護時間Tcが経過する条件を満たすと各種スピーカー74a,74b,240a,240bの作動を再開させることが可能に構成されている。デジタルアンプ145がこのような保護機能を有する場合に、デジタルアンプ145の保護機能によって各種スピーカー74a,74b,240a,240bの作動が連続的に停止する状態で行われる不正行為を、効果的に発見することができる。
<副制御装置の第2の特徴構成>
本実施形態において、副制御装置120は、デジタルアンプ145により各種スピーカー74a,74b,240a,240bの作動が一時的に停止する保護状態を検出可能な状態監視手段616を有し、状態監視手段616により保護状態が検出されると、演出操作スイッチ131の操作に応じて設定される各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量を、保護状態が検出されるまでよりも所定の補正音量だけ小さくなるように補正する。これにより、遊技者に違和感を与えない程度に、各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量を自動的に小さくすることが可能となるため、各種スピーカー74a,74b,240a,240bの異常検出の頻度を低減させることができる。
また、副制御装置120は、演出操作スイッチ131の操作により設定される音量設定値と、音量設定値に対応する各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量との関係を示す音量テーブルが記憶されたRWM124を有し、状態監視手段616により保護状態が検出されると、音量設定値に対応する各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量が、保護状態が検出されるまでよりも所定の補正音量だけ小さくなるように、音量テーブルを補正する。これにより、音量テーブルに大幅な変更を加えることなく容易に、各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量を補正することができる。
<変形例>
上述の実施形態において、状態監視手段616は、デジタルアンプ145からのエラー信号を検出すると、音量設定値に対応する各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量が、保護状態が検出されるまでよりも所定の補正音量だけ小さくなるように
、音量テーブルを補正するようになっている。状態監視手段616により補正された各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量データ及び、補正音量設定での補正音量テーブルのデータは、長期間の未使用状態等によりバックアップ電源が切れるまで、RWM124等の所定の記憶領域に記憶されるが、これに限られるものではない。
例えば、副制御装置120に不図示のRTC(リアルタイムクロック)を設け、状態監視手段616により補正された音量データ及び補正音量テーブルのデータが、RTCにより計時される所定の時期(例えば、外気温の高い夏季から外気温の低い秋季に切り替わると判断される時期)に、RWM124等の所定の記憶領域からクリアされる(通常設定での音量データが記憶される)ようにしてもよい。すなわち、状態監視手段616は、デジタルアンプ145からのエラー信号を検出すると、RTCにより計時される所定の補正期間の間だけ、音量テーブルを補正するようにしてもよい。また例えば、設定変更スイッチ34等の操作時に、所定の操作(例えば、演出操作スイッチ131の操作等)を行うことにより、状態監視手段616により補正された音量データ及び補正音量テーブルのデータが、RWM124等の所定の記憶領域からクリアされる(工場出荷時の音量設定にリセットされる)ようにしてもよい。
上述の実施形態において、状態監視手段616により補正された補正音量テーブルは、1種類に限られるものではなく、音量設定値に対応する各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量が、保護状態が検出されるまでよりも第1の補正音量だけ小さくなるように補正された第1の補正音量テーブルと、第1の補正音量よりもさらに小さい第2の補正音量だけ小さくなるように補正された第2の補正音量テーブル等、複数の補正音量テーブルが設けられるようにしてもよい。
なおこの場合、サウンドエラーチェック処理において、前述のステップW125に代えて、各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量テーブルが複数の補正音量テーブルのうち音量が最も小さくなるように補正された最小音量の補正音量テーブルに設定されているか否かを判定する(ステップW125´)。各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量テーブルが最小音量の補正音量テーブルでない場合には、前述のステップW126に代えて、各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量テーブルを、現状よりも1段階だけ音量が小さい補正音量テーブルに設定にする音量補正設定処理を行い(ステップW126´)、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。一方、上記ステップW125´の判定において、各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量テーブルが最小音量の補正音量テーブルである場合には、上記ステップW126´の処理は行わずに、サウンドエラーチェック処理を終了してリターンする。
上述の実施形態において、状態監視手段616は、デジタルアンプ145からのエラー信号を検出すると、音量設定値に対応する各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量が、保護状態が検出されるまでよりも所定の補正音量だけ小さくなるように、音量テーブルを補正しているが、これに限られるものではない。例えば、各種スピーカー74a,74b,240a,240bで出力可能な音量の範囲を示す音量範囲データがRWM124等の所定の記憶領域に記憶され、RWM124等の記憶領域における音量範囲データの参照領域(アドレス値の範囲)を、所定の補正音量だけ小さくなるように切り替えてもよい。このように、RWM124等における読み出し先のアドレス値を変更する処理を行うことで、複数の音量テーブルを設けることなく、各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量を補正することができる。
また例えば、図22の二点鎖線で示すように、サブメインCPU122がデジタルアンプ145の利得を調節するためのゲイン端子GN1,GN2と電気的に接続され、このゲ
イン端子GN1,GN2を介してデジタルアンプ145の利得を調節する(例えば、2つのゲイン端子GN1,GN2のうち一方をON/OFFさせる)ことで、演出操作スイッチ131の操作に応じて設定される各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量を、保護状態が検出されるまでよりも所定の補正音量だけ小さくなるように補正してもよい。これにより、複数の音量テーブルを設けることなく、各種スピーカー74a,74b,240a,240bの音量を補正することができる。
上述の実施形態において、1つのデジタルアンプ145に、各種スピーカー74a,74b,240a,240bが電気的に接続されているが、これに限られるものではない。例えば、第1のデジタルアンプに、左右の上部スピーカー240a,240b(もしくは左右の下部スピーカー74a,74b)が電気的に接続され、第1のデジタルアンプと別体に設けられた第2のデジタルアンプ(図示せず)に、左右の下部スピーカー74a,74b(もしくは左右の上部スピーカー240a,240b)が電気的に接続されるようにしてもよい。これにより、例えば、左右の上部スピーカー240a,240bで、演出に関する効果音、音声、高音域の演奏音等を出し、左右の下部スピーカー74a,74bで、遊技動作音、低音域の演奏音等を出して、上下のスピーカーで異なる種類の音を出すことができる、このようにすれば、上下のスピーカーのうち一方に対応するスピーカーアンプが保護状態になったとしても、不正判定手段617により異常と判定された場合に、上下のスピーカーのうち他方で、異常の報知演出として音を出すことが可能である。
上述の実施形態において、サブサブ制御基板121B(サブサブ制御手段600B)は、画像演出、音声演出、ランプ演出、駆動演出等に関する制御を行うように構成されているが、これに限られるものではない。例えば、サブサブ制御基板121B(サブサブ制御手段600B)は、主に画像表示装置210の画像表示制御を行い、サブメイン制御基板121A(サブメイン制御手段600A)は、副リール11dの駆動制御、バックランプ13a〜13dの発光制御、各種演出の管理に関する制御(指示)に加え、画像演出、音声演出、ランプ演出、駆動演出等に関する制御(実行)を行うように構成されてもよい。なおこの場合、サブサブ制御基板121Bに設けられていたデジタルアンプ145及びクロックモジュール146は、サブサブ制御基板121Bに代えてサブメイン制御基板121Aに設けられてもよい。
上述の実施形態において、状態監視手段616及び不正判定手段617は、サブメイン制御手段600Aの演出管理手段610に設けられているが、これに限られるものではなく、サブサブ制御手段600Bの演出実行制御手段650に設けられて、状態監視手段616により補正された補正音量テーブル及び不正判定手段617による判定結果等が、状態コマンドとしてサブメイン制御手段600Aに送信されるように構成されてもよい。
上述の実施形態において、デジタルアンプ145が保護状態のときに、PROT端子からサブメインCPU122にLow信号(エラー信号)が入力され、デジタルアンプ145が通常状態のときに、PROT端子からサブメインCPU122にHi信号(正常作動信号)が入力されるように構成されているが、これに限られるものではなく、Hi信号とLow信号が逆であってもよい。
上述の実施形態において、配線カバー部材280のランプケーブル収容空間281に、各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bの一方側が収容され、ランプケーブル挿通孔282に、各ランプケーブル238a〜238e及び左右の電飾ランプケーブル418a〜418bの他方側が挿通されるように構成されているが、これに限られるものではない。例えばさらに、配線カバー部材280のランプケーブル収容空間281に、左右のスピーカーケーブル242a〜242bの一方側が収容され、ランプケーブル挿通孔282に、左右のスピーカーケーブル242a〜24
2bの他方側が挿通されるように構成されてもよい。
上述の実施形態において、左側可動演出部材320が右側可動演出部材330に対し後方に傾斜して配置されているが、これに限られるものではなく、右側可動演出部材330が左側可動演出部材320に対し後方に傾斜して配置されるようにしてもよい。なおこの場合、庇部材290は、配線カバー部材280の右上部に取り付けられて、上部マスク230の前方から窓穴部231を通じて右側駆動部360が視認されるのを防止する。
上述の実施形態において、レンズ部材420の集光レンズ部421は、電飾ランプ基板410の中央ランプ412から発光した光を集光して導光部材450における中央光屈曲部457が形成される領域に導くように構成されているが、これに限られるものではない。例えば、集光レンズ部421は、中央ランプ412から発光した光を平行光にして中央光屈曲部457に導くコリメーターレンズとして機能するように構成されてもよい。
上述の実施形態において、導光部材450における複数の穴状光屈曲部459,459,…は、互いに不規則に異なる形状に形成されているが、これに限られるものではなく、例えば対称形状等、規則的に異なる形状に形成されてもよく、互いに同じ形状に形成されてもよい。
上述の実施形態において、本発明が適用される遊技機の一例として、遊技メダルを使用するスロットマシン(回胴式遊技機)SMを例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、遊技球を使用する回胴式遊技機や、雀球遊技機、アレンジボール機、パチンコ機などについても同様に適用し、同様の効果を得ることができる。