JP6505752B2 - 誘電加熱によってエアロゲルを製造するための方法 - Google Patents

誘電加熱によってエアロゲルを製造するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、エアロゲル断熱材料の分野、とりわけ、その製造方法に関する。
省エネルギー、とりわけ断熱は現在、工業および建築の中心的な問題である。
断熱は、従来より、グラスウール、ロックウール、発泡ポリスチレンまたは押出ポリスチレンの使用により得られ、しばしば、一方で工業的な断熱システムにおいて、他方で建築のために組み合わせられる。材料の断熱性能はその熱伝導率によって測定される。熱伝導率の値が低いほど、材料が伝える熱が少なく、断熱に優れる。
この文脈において、それは、エアロゲル(aerogel)およびキセロゲル(xerogel)に基づく断熱材料が開発されたことである。エアロゲルおよびキセロゲルはいずれも、これらの断熱性および防音性だけでなく、これらの低密度の点からも非常に興味深い。これらは粒状またはモノリシック形で得られる。これらは、発泡体または繊維材料などの材料によって強化された複合材料の形態にすることもできる。
エアロゲルおよびキセロゲルは、特定のタイプのゲルとして記述することができる。ゲルは、連続的な多孔質三次元構造を有する。ゲルは、その空隙内に存在する流体の特性に従って区別され、エアロゲルおよびキセロゲル(空気)、ヒドロゲル(水)またはオルガノゲル(有機溶媒)、特にアルコゲル(alcogel)(アルコール)である。用語ヒドロゲル、アルコゲルおよびオルガノゲルはすべて、より一般的なリオゲル(lyogel)の名称のもとに含まれる。エアロゲルおよびキセロゲルは一般に、リオゲルを乾燥することによって得られる。
従来より、用語エアロゲルは一般に、超臨界条件下で乾燥されたゲルを指し、すなわち、主要な溶媒がこれらの乾燥条件下で超臨界流体状態にあり、一方、用語キセロゲルは、亜臨界条件下で乾燥されたゲルを指し、すなわち、主要な溶媒がこれらの条件下で超臨界流体状態にない。しかし、以下において、用語「エアロゲル」は、便宜上、エアロゲルおよびキセロゲルの両方を包含する。
従来より、ゲルの調製は、ゾル−ゲル転移ステップ、すなわち、ゾル(溶媒中の固体粒子の懸濁液)から、固体様のネットワークの三次元構造を有するゼラチン状の材料、ゲルへの移行を伴う。したがって、エアロゲルは一般に、以下のステップを含む製造方法を用いて得られる:
1)ゾルの形成、特に溶媒中における前駆体の加水分解および縮合による形成;
2)ゼリー化と、その後に続く
3)熟成(aging)(これら2つのステップはリオゲルの形成につながる);
4)任意選択で、疎水性のリオゲルを生じさせる疎水化;
5)エアロゲルを生じさせる乾燥(亜臨界または超臨界)。
熟成ステップ3)は、ゼリー化の後に起こる物理化学的変化に反映される。ゲルが熟成するとき、架橋現象は、溶媒の排出を伴う材料の収縮につながる:これは「シネレシス(syneresis)」と呼ばれる。熟成は、シネレシスの機構(液体とゲルの分離)の影響下で、ゲルの機械的特性の改善を可能にする。現在、このステップは一般に数時間続く。特に、溶媒がエタノールであるシリカアルコゲルの場合、大気圧で還流しているエタノール中の熟成期間はおよそ3時間である。この期間は、方法の最後に得られるエアロゲルが、所望の機械的および熱的性能をもたらすために必要である。
このような調製方法は例えば、仏国特許出願公開第2873677号明細書(顆粒の製造)または国際公開第2013/053951号パンフレット(顆粒または自己支持性パネルの製造)に示されている。
このような従来の製造方法は、最短8時間で(任意選択で疎水性に調製される)リオゲルをもたらし、この時間には、乾燥時間が加えられるべきである。リオゲルを得るための時間がさらに短い場合、熟成ステップの時間は特に、満足のいく機械的および熱的性能を備えるエアロゲルを得るには不十分になる。
したがって、エアロゲルの製造時間全体を削減することが必要とされている。いくつかの解決策が先行技術において提案されてきた。
例えば、米国特許出願公開第2004/0087670号明細書には、エアロゲルの高速製造のための方法が記載されている。エアロゲルは、予熱および予備加圧された抽出器内で、液体ではなく、超臨界条件下でCOを注入することにより、ゲル内の速い溶媒交換を利用して製造される。高周波の圧力波を加えて溶媒交換を改善する。この方法は、エアロゲルを生成する時間の大幅削減が可能になる。
さらに、米国特許出願公開第2012/0112388号明細書には、超音波を利用して、ゲルの疎水化に費やされる時間を削減するための、疎水性エアロゲルの調製のための方法および装置が記載されている。この方法は、メッシュ構造を有するパネルを反応器内に直接挿入するステップと、湿ったゲルをパネルに注入するステップと、反応器内部に超音波を放射するために反応器下部に超音波発生装置を設置するステップと、下部から反応器内部に窒素を供給して反応を促進し、したがって、短時間で湿ったゲルを疎水性エアロゲルに変えるステップとからなる。しかし、実施例1および2(3ページ、段落50および4ページ、段落53)に記載されている反応時間(熟成)は6時間である。
さらに、米国特許第5811031号明細書および米国特許第5705535号明細書は、ケイ素化合物から調製された無機および有機のヒドロゲルおよびリオゲルの亜臨界乾燥によってエアロゲルを調製するための方法に関する。乾燥は、マイクロ波を用いる乾燥などの誘電乾燥または高周波乾燥である。「湿った(wet)」エアロゲルの製造は、従来のゾル−ゲル方法(ゲル生成および熟成ステップが85℃で7日間実施される。)に従って行われる。
最後に、中国実用新案公告第201793378号明細書には、以下のステップを含むマイクロ波照射を伴うエアロゲルを調製するための方法が記載されている:
1)二酸化ケイ素ゾルの調製;
2)湿ったゲルの調製;および
3)原液の熟成および常圧下での乾燥。
二酸化ケイ素ゾルの調製は、オルガノシラン、有機溶媒、水および酸触媒の混合を含む。次に、重合反応を実施するために、混合物にマイクロ波が照射される。したがって、多孔質の強いゲルを生じさせる多くの微細な泡を得るためだけにこれらのマイクロ波が使用されるため、マイクロ波照射の使用はゾル生成ステップに限定される。
したがって、先行技術は、リオゲルの熟成ステップに費やされる時間を削減する解決策を提案していないが、このステップは、エアロゲル製造サイクルの期間全体の決定において重要なステップである。
驚くべきことに、本出願人は、マイクロ波または高周波電磁照射による誘電加熱が、顆粒および複合材料の形態の両方で、例えばモノリシックタイプ(monolithic type)の顆粒および複合材料の形態の両方で、エアロゲルの製造に満足のいく機械的特性および断熱特性を保ちながら、ゲルの熟成ステップに必要な時間の大幅削減を可能にすることを見出した。
したがって、本発明の1つの態様は、以下の連続するステップ:
a)ゾルを、任意選択で補強材および/または添加剤の存在下、形成するまたは反応器に注ぐステップ;
b)前記ゾルをリオゲルに完全にゼリー化するステップ;
c)任意選択で、前記リオゲルを疎水化して疎水性のリオゲルを生じさせるステップ;
d)前記任意選択で生じさせた疎水性のリオゲルを乾燥してエアロゲルを得るステップ
を含むエアロゲル製造方法に関し、
前記方法は、完全なゼリー化ステップb)が、100℃〜200℃、好ましくは100℃〜150℃の範囲の完全なゼリー化設定値温度Tに達する温度の上昇を引き起こす誘電加熱を含み、温度Tが、前記リオゲルの完全なゼリー化の終点、とりわけ、前記リオゲルのシネレシスの完了に達するのに十分な時間tの間、この範囲内に保たれることを特徴とする。
定義
「誘電加熱」は、本発明の意味において、電磁波の印加による加熱を意味する。本発明は、次の2つの周波数範囲に関する:
−通常の周波数が、300〜0.75mの範囲の波長に対応する1〜400MHzの間にある高周波(HF)放射;および
−75〜1.6mの範囲の波長に対応する400〜18,000MHzの間で周波数が変化するマイクロ波(MW)放射。
したがって、本発明では、選ばれた周波数範囲に従ってマイクロ波または高周波照射による加熱と呼ぶ。
HFおよびMWによる加熱は、同じ原理に基づいている。電磁エネルギーは、反応器内の反応物(溶媒、ゾルおよび/またはリオゲル)の電場分布および誘電モーメントに応じて生成物全体の内部に放散する。このタイプのエネルギー移動は非常に効果的であるが、その理由は、高電力密度(例えば、生成物1L当たり最大5kW)を発生させて、非常に強い電場分布を生じさせる方法をわれわれは知っているからである。
本発明の意味において、方法のステップの「設定値温度(setpoint temperature)」は、反応媒体内、すなわち、本発明による方法のステップb)およびc)のリオゲル内、またはステップa)のゾル内のこのステップの目標温度と理解される。したがって、反応媒体の初期温度が設定値温度と異なる場合、システム温度が設定値温度に達するように(例えば加熱によって)変更される期間が存在する。設定値温度は、方法の前記ステップの間、一定でも、調節されてもよい。
「ゾル」は、本発明の意味において、ゼリー化反応および熟成の後にリオゲルをもたらす、前駆体と、溶媒と、任意選択でゼリー化触媒との混合物を意味する。
用語ヒドロゲル(hydrogel)、アルコゲル(alcogel)およびオルガノゲル(organogel)はすべて、本発明において、より一般的なリオゲルの名称のもとに含まれる。
本発明の意味において、用語「エアロゲル(aerogel)」は、便宜上、エアロゲルおよびキセロゲルの両方を包含する。
ゼリー化を生じさせる反応は、ゲル化点で停止しない;この反応は継続する。実際、加水分解反応および縮合反応は熟成の間も継続し、ゲル構造の連結性を高める。経時的なゲル成長のこの方法はすべて「熟成(aging)」と呼ばれる。ゲルの熟成は、ゼリー化の後に起こる物理化学的変化に反映され、以下の通り区別することができる:
重合(例えば、ブラウン運動およびネットワークの柔軟性による、新しい結合、または架橋の形成による、特に縮合による強化ステップ);
硬化(溶解および再沈殿のプロセス)、これは基本的には無機のリオゲルの場合に観察される;および
溶媒の排出を伴う材料の収縮による相転移またはシネレシス。
したがって「シネレシス(syneresis)」は、本発明の意味において、リオゲルからの溶媒(間隙液)の排出につながる架橋反応または縮合反応の結果生じるリオゲルの収縮と理解される。したがって、シネレシスは、ゲルの強固なネットワークの高密度化を引き起こす。したがって、ゲルの孔径の分布、比表面積および透過性が変わる。さらに、ゲルの機械的特性および熱的特性が改善される。
本発明の意味において、「完全なゼリー化ステップ」は、厳密な意味のゼリー化ステップ、すなわち、ゲルを生じさせるゾル−ゲル転移および熟成ステップの両方を含む。実際、本発明による方法の非常に短い反応時間を考えると、2つのステップを区別することは難しい。
本発明の意味において、「絶対圧力」は、真空に対して測定される圧力(絶対零度圧力)と理解される。
「複合エアロゲル(composite aerogel)」は、本発明の意味において、互いに密接に結合した少なくとも2つの混和しない化合物を含むエアロゲルを意味する。このとき、複合エアロゲルは、別々に取った材料それぞれが必ずしも有しない特性、特に物理特性(例えば、熱伝導率、剛性など)を有する。
本発明による複合エアロゲルは「補強材(reinforcement material)」を含み、これは、繊維性(fibrous)であるか、または、発泡体(foam)である。
本発明の意味において、「繊維性補強材」は、繊維または繊維不織ウェブ、あるいはこれらの混合物を含む。当業者なら、断熱材の製造に最も適した様々な繊維タイプ、例えば、ガラス繊維、鉱物繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維および植物繊維、またはこれらの混合物のなかから選ぶ方法が分かるであろう。これらの繊維を選択するために、当業者は米国特許第6887563号明細書を参照することができる。「繊維不織ウェブ」は、本発明の意味において、重なり合って構造化されているが織られたものではない繊維でできた三次元のウェブを意味する。実際、繊維が織られたものであるとき、繊維ウェブの熱伝導率は上昇し、得られる複合エアロゲルの性能は低下する。
「発泡体」は、本発明の意味において、気泡を内部に閉じ込めた物質、特に気泡を内部に閉じ込めたポリマーを意味する。発泡体は「独立気泡発泡体(closed-cell foam)」に分類され、すなわち、ガスポケットが固体材料で完全に覆われており、ガスポケットが互いに連絡している「開放セル発泡体(open-cell foam)」とは異なる。例えば、モノマーのうちの1つがメラミンであるポリマー、特に、メラミンとホルムアルデヒドの間の重合反応の結果生じるメラミン−ホルムアルデヒド発泡体であるポリマーを含む発泡体など、メラミン開放セル発泡体を挙げることができる。例えば、BASOTECT(登録商標)という名称で販売される発泡体は開放セルメラミン発泡体である。開放セルポリウレタン発泡体を挙げることができて、これは特に防音のために用いられる。
「モノリシック(monolithic)」は、本発明の意味において、エアロゲル、特に複合材(composite)が固体であり、一体化したブロックの形態、特にパネルの形態であることを意味する。モノリシックエアロゲルは、硬くても、軟らかくてもよい。「硬い(rigid)」は、割れの形成、またはモノリシック材料の破壊すら観察することなく材料を大きく変形できることを意味する。特に、これはモノリシック材料が丸まらないことを意味する。一方、「軟らかい(flexible)」は、材料を変形できて、特に丸められることを意味する。モノリシック材料を限定するために、用語「自己支持性(self-supporting)」も用いられ、この用語は、生成物の安定性が外部の支持によらないことを意味すると理解される。モノリシックエアロゲルは、硬くても、軟らかくてもよい。
一方、モノリシックではないエアロゲルが顆粒の形態で得られる。
本発明において、エアロゲルの熱伝導率は、2001年7月の規格NF EN 12667の保護熱板法(guarded hot plate method)に従って、20℃、大気圧で測定される。
実施例2の反応条件下、温度、絶対圧力、およびマイクロ波照射により加えた電力密度の変化を時間に対して示す図である。横軸は時間を分で表し、縦軸(左)は温度を℃で表し、他の縦軸(右)は、絶対圧力(バール)および入射電力密度(kW/L)の両方を表す。四角は圧力を表し、ひし形は温度を表す。電力密度は棒グラフの形で表される。
本発明は、以下の連続するステップ:
a)ゾルを、任意選択で補強材および/または添加剤の存在下、形成するまたは反応器に注ぐステップ;
b)前記ゾルをリオゲルに完全にゼリー化するステップ;
c)任意選択で、前記リオゲルを疎水化して疎水性のリオゲルを生じさせるステップ;
d)前記任意選択で生じさせた疎水性のリオゲルを乾燥してエアロゲルを得るステップ
を含む、エアロゲル製造方法に関し;
前記方法は、完全なゼリー化ステップb)が、100℃〜200℃、好ましくは100℃〜150℃の範囲の完全なゼリー化設定値温度Tに達する温度の上昇を引き起こすマイクロ波または高周波電磁照射による誘電加熱を含み、温度Tが、前記リオゲルの完全なゼリー化の終点、とりわけ、リオゲルのシネレシスの完了に達するのに十分な時間tの間、この範囲内に保たれることを特徴とする。
したがって、本発明による方法は、そのように熟成ステップをゼリー化ステップと区別することが難しくなる点まで、熟成ステップに費やされる時間を大幅に削減することが可能になる。
さらに、本発明による方法は再現性と信頼性があり、得られる生成物は品質が一貫しており、さらに長い反応時間を必要とする従来の製造方法により得られる生成物の品質と同等のものである。
有利には、本発明による方法のどのステップにおいても、結合剤は使用または添加されない。
ステップa)
ゾルは、前駆体および溶媒を含む。この溶媒は有機性または水性にすることができる。1つの好ましい実施形態において、溶媒はアルコール、好ましくはエタノールである。別の実施形態では、溶媒は水である。
ステップa)において用いられるゾルは有機性、無機性またはハイブリッドである。
ゾルが有機性であるとき、ゾルは有利には、レゾルシノールホルムアルデヒド、フェノールホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、クレゾールホルムアルデヒド、フルフリルアルコールフェノール、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリシアヌレート、ポリフルフリルアルコール、ポリイミド、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリビニルアルコールジアルデヒド、エポキシ、寒天およびアガロースの前駆体を含む。
有利には、ステップa)のゾルは無機ゾルである。好ましくは、無機ゾルは、シリカ、酸化チタン、酸化マンガン、酸化カルシウム、炭酸カルシウムまたは酸化ジルコニウムのゾルおよびこれらの混合物から選択され、より好ましくは、シリカ、酸化チタン、酸化マンガン、酸化カルシウムまたは炭酸カルシウムのゾルおよびこれらの混合物の群から選択され、さらにより好ましくは無機ゾルはシリカゾルである。
例えば、シリカゾルは、前駆体としてポリアルコキシジシロキサン(特にポリエトキシシロキサン)を、溶媒としてエタノールを塩酸水溶液と混合して含むことができる。
1つの特定の実施形態において、ステップa)は、反応器内でゾルを生成するステップを含む。
第2の実施形態において、ゾルは、ステップb)が実施される反応器の外で事前に生成され、ステップa)は、任意選択で補強材および/または添加剤の存在下、ゾルを反応器に注ぐステップを含み、または、このステップからなる。
有利には、添加剤は、材料のコスト構造、さらに具体的には本発明によるエアロゲルの機械的特性、結合または熱伝導率を改善するためである。好ましくは、この添加剤は乳白剤を含む。したがって、有利には、本発明による材料は乳白剤も含む。乳白剤の使用は、その放射成分を低減することによって、熱伝導率値の低減を可能にする。典型的に、乳白剤は、SiC、TiO、カーボンブラック、グラファイト、ZrO、ZnO、SnO、MnO、NiO、TiC、WC、ZrSiO、Fe、Fe、FeTiOまたはこれらの混合物のなかから選ばれる。特に、乳白剤は、SiCおよびTiOおよびこれらの混合物からなる群において選ばれる。
本発明の1つの特定の実施形態において、繊維性補強材は、ステップa)の間にゾルが注がれた反応器内に配置される。
繊維性補強材は、エアロゲルを構築して、その断熱特性を保ちながら、その機械的強度および耐性の改善を可能にする。
好ましくは、繊維性補強材は、有機ウェブ、無機ウェブ、天然繊維ウェブ、混合ウェブおよび積層混合ウェブのなかから有利に選ばれる繊維不織ウェブを含む。本実施形態において、本発明の方法により得られるエアロゲルはモノリシック複合エアロゲルである。第1の実施形態によれば、ウェブは有機性であり、有機性のポリエチレンテレフタレート(PET)ウェブのなかから選ばれる。第2の実施形態によれば、ウェブは無機性であり、無機性のグラスウールウェブまたはロックウールウェブのなかから選ばれる。
別の特定の実施形態において、発泡体補強材は、ステップa)の間にゾルが注がれる反応器内に配置される。この場合も、本発明の方法により得られるエアロゲルはモノリシック複合エアロゲルである。好ましくは、このエアロゲルは、開放セル発泡体、典型的には開放セルメラミンまたはポリウレタン発泡体である。例えば、BASOTECT(登録商標)という名称で販売される発泡体は開放セルメラミン発泡体である。
ステップb)
ステップb)の誘電加熱は、マイクロ波照射または高周波照射のいずれかによって施すことができる。有利には、印加される電磁場の周波数は、3MHz〜3000MHzの間、さらにより有利には3〜2500MHzの間に含まれる。
マイクロ波照射の場合、印加される電磁場の周波数範囲は有利には、400〜2500MHzの間に含まれる。
高周波照射の場合、印加される電磁場の周波数範囲は有利には、10〜400MHzの間に含まれる。
好ましくは、完全なゼリー化のための設定値温度範囲は、100℃〜180℃の間、より好ましくは100℃〜150℃の間、最も好ましくは110℃〜130℃の間に含まれる。例えば、ステップb)の完全なゼリー化設定値温度は、120℃〜130℃の範囲に含まれる。
1つの特定の実施形態において、完全なゼリー化のための設定値温度は、ステップb)の間、一定である。別の実施形態では、完全なゼリー化のための設定値温度は、ステップb)の間、調節される。
好ましくは、完全なゼリー化のための設定値温度は溶媒の沸点を超える。有利には、ステップb)における反応器内の絶対圧力は大気圧を超える。したがって、好ましくは、ステップb)は加圧下で行われる。例えば、ステップb)の反応媒体内の絶対圧力は1〜20バールの間に含まれ、より好ましくは1〜15バールの間に含まれ、さらにより好ましくは1.5〜12バールの間に含まれる。
リオゲルのシネレシスを完了するのに十分な時間tは、当業者に周知の基準に従って決定される。例えば、この時間は、このステップの間にゲルから排出される溶媒を定量化することによって測定することができる:溶媒の排出がもはや観察されないとき、シネレシスは完了する。実際には、最終的なエアロゲルが得られるまで方法が続けられ(すなわち、任意選択でステップc)が先行してステップd)に進む。)、得られるエアロゲルの熱的特性が測定される。これらが満足のいくものである場合、すなわち、最終的なエアロゲルの熱伝導率λが特に25mW/m.K未満、好ましくは21mW/m.K未満である場合、および、10〜15mW/m.Kの間に含まれるモノリシック複合エアロゲルの場合、時間tは十分である。これらが満足のいくものでない場合(例えば、25mW/m.Kを超え、好ましくは21mW/m.Kを超え、モノリシック複合エアロゲルの場合、15mW/m.Kを超える最終的なエアロゲルの熱伝導率λ)、時間tは不十分である。
さらに、得られるエアロゲルの見掛け密度も測定することができる。これが満足のいくものである場合(例えば、150kg/m以下、特に40〜150kg/mの間の見掛け密度;モノリシックエアロゲルとして得られるエアロゲルの場合、エアロゲルは好ましくは、70〜150kg/mの間の見掛け密度を有し;顆粒として得られるエアロゲルの場合、エアロゲルは好ましくは、40〜90kg/mの間の見掛け密度を有する。)、時間tは十分である。これらが満足のいくものでない場合(例えば、モノリシックエアロゲルの場合、150kg/m以上の見掛け密度;または粒状エアロゲルの場合、90kg/m以上)、時間tは不十分である。
得られるエアロゲルの機械的特性も測定することができる。これらが満足のいくものである場合(例えば、エアロゲルのヤング率が、0.6〜2MPaの間に含まれる。)、時間tは十分である。これらが満足のいくものでない場合(例えば、0.6MPa未満のヤング率)、時間tは不十分である。
好ましくは、時間tは少なくとも6分である。この時間tは、有利には1時間以下、さらにより有利には30分以下、さらにより有利には15分以下、さらにより有利には10分以下であることが実験的に観察される。
温度Tに達するための加熱時間は、反応器内のゾルの量および発生装置によって供給される電力によって決まる。したがって、この加熱時間は、材料(ゾルまたはリオゲル)に加えられる電力密度と直接関連がある。好ましくは、この時間は可能な限り短く、可能な場合、ステップb)においてゾルのリオゲルへの完全なゼリー化を達成するのに十分な時間よりも短い。例えば、この加熱時間は、およそ1分または2分にすることができる。
1つの実施形態では、温度Tは、反応器の断熱により、あるいは放射加熱または伝導加熱により、上述の温度範囲内に保たれる。
第2の実施形態において、Tは、誘電加熱、好ましくは高周波またはマイクロ波により、上述の温度範囲内に保たれる。
この第2の実施形態において、有利には、ステップb)の総誘電加熱時間tg1は少なくとも7分である。総加熱時間は、温度上昇の期間の最初に始まり、完全なゼリー化設定値温度を保つ時間の最後に終わる。言い換えれば、総加熱時間は、温度上昇時間および時間tを含む。この時間tg1は、有利には1時間以下、さらにより有利には30分以下、さらにより有利には15分以下、さらにより有利には12分以下であることが実験的に観察される。
ステップc)
好ましくは、ステップd)の乾燥が亜臨界条件下で行われるとき、疎水化ステップc)は任意選択ではない。
有利には、エアロゲルが有機性のとき、ステップc)は実施されない。
ステップc)は、60℃〜200℃の範囲に含まれる疎水化設定値温度Tで実施され、リオゲルの疎水化を達成するのに十分な時間tの間、温度Tは、この範囲内に保たれる。
ステップc)においてリオゲルの疎水化を達成するのに十分な時間tは、当業者に周知の基準に従って決定される。例えば、この時間は、元素分析によって元素の炭素の量を求めることにより、測定することができる疎水化剤の特性に応じて、リオゲル上にグラフト化される疎水基の構造を推定することができる。疎水性のリオゲルの元素の炭素含有量と、ステップb)の最後に直接得られるリオゲル(非疎水性)との差を求めることにより、グラフト化された基の濃度を推定することが可能である。例えば、ヘキサメチルジシロキサンで疎水化処理されているシリカアルコゲルの場合、Si−(CHグラフトの最大濃度は、シラノールSi−OHの数に対して60%である。実際には、最終的なエアロゲルが得られるまで方法が続けられ(すなわち、ステップd)に進む。)、得られるエアロゲルの熱的特性が測定される。これらが満足のいくものである場合(例えば、最終的なエアロゲルの熱伝導率λが25mW/m.K未満、好ましくは21mW/m.K未満であり、10〜15mW/m.Kの間に含まれるモノリシック複合エアロゲルの場合、時間tは十分である。これらが満足のいくものでない場合(例えば、25mW/m.Kを超え、好ましくは21mW/m.Kを超え、モノリシック複合エアロゲルの場合、15mW/m.Kを超える熱伝導率)、時間tは不十分である。
さらに、得られるエアロゲルの見掛け密度も測定することができる。これが満足のいくものである場合(例えば、150kg/m以下、特に40〜150kg/mの間の見掛け密度;モノリシックエアロゲルとして得られるエアロゲルの場合、エアロゲルは好ましくは、70〜150kg/mの間の見掛け密度を有し;顆粒として得られるエアロゲルの場合、エアロゲルは好ましくは、40〜90kg/mの間の見掛け密度を有する。)、tは十分である。これらが満足のいくものでない場合(例えば、モノリシックエアロゲルの場合、150kg/m以上の見掛け密度;または粒状エアロゲルの場合、90kg/m以上)、時間tは不十分である。
得られるエアロゲルの機械的特性も測定することができる。これらが満足のいくものである場合(例えば、エアロゲルのヤング率が、0.6〜2MPaの間に含まれる。)、時間tは十分である。これらが満足のいくものでない場合(例えば、0.6MPa未満のヤング率)、時間tは不十分である。
1つの特定の実施形態において、温度Tは温度Tと等しい。
好ましくは、温度Tは溶媒の沸点を超える。有利には、ステップc)における反応器内の絶対圧力は大気圧を超える。したがって、好ましくは、ステップc)は加圧下で行われる。例えば、ステップc)の反応媒体内の絶対圧力は1〜20バールの間に含まれ、より好ましくは1〜15バールの間に含まれ、さらにより好ましくは1.5〜12バールの間に含まれる。
有利には、疎水化試薬(特に疎水化剤)は、大気圧と、ステップc)が実施される反応器内の圧力の150%である圧力との間に含まれる圧力で導入される。有利には、疎水化試薬は、ステップc)が実施される反応器内の圧力の120%と150%の間に含まれる圧力で導入される。
1つの有利な実施形態において、ステップb)およびc)は、同じ反応器内で実施される。別の有利な実施形態において、ステップa)、b)およびc)は、同じ反応器内で実施される。
有利には、疎水化試薬(特に疎水化剤)は、20℃とその沸点との間に含まれる温度で導入される。例えば、疎水化剤がHDMSOであるとき、疎水化試薬(特に疎水化剤)は、20℃〜150℃の間に含まれる温度で導入される。1つの特定の実施形態において、疎水化試薬は室温で導入される。
1つの特定の場合において、疎水化ステップc)は、60℃から200℃までの範囲の疎水化設定値温度に達するために、加熱相または冷却相を含むことができる。
しかし、一般に、疎水化試薬の導入の間、特にこれらが室温で導入されるとき、リオゲルの温度のわずかな低下が観察される。この場合、温度Tに達するために加熱を実施することが好ましい。したがって、本実施形態において、疎水化ステップc)は、60℃〜200℃の範囲の疎水化設定値温度Tに達するための加熱を含み、温度Tcは、リオゲルの疎水化を達成するのに十分な時間tの間、この範囲内に保たれる。
温度Tに達するための加熱時間は、反応器内のリオゲルの量、その初期温度(すなわち、温度T)、導入される疎水化試薬の温度および量、ならびにリオゲルおよび疎水化試薬を含む反応混合物に加えられる電力密度によって決まる。好ましくは、この時間は可能な限り短く、可能な場合、ステップc)においてゾルの疎水化を達成するのに十分な時間よりも短い。例えば、この加熱時間は、およそ1分にすることができる。
温度Tが温度Tと等しい場合、加熱時間は、疎水化試薬の導入による冷却を補うのに十分であるような加熱時間である。例えば、この加熱時間は、およそ1分にすることができる。
第1の実施形態において、ステップc)の加熱は、放射加熱または伝導加熱により実施される。この場合、好ましい温度範囲は、70℃〜150℃の間、より好ましくは70℃〜120℃の間、最も好ましくは70℃〜110℃の間に含まれる。
好ましくは、この第1の実施形態において、時間tは少なくとも1時間である。この時間tは、有利には6時間以下、有利には4時間以下、さらにより有利には2時間以下であることが実験的に観察される。時間tは、特に、ステップc)が実施される温度に従って選ばれる。
第2の実施形態において、ステップc)の加熱は、誘電加熱により実施される。ステップc)の誘電加熱は、マイクロ波照射または高周波照射のいずれかによって施すことができる。有利には、印加される電磁場の周波数範囲は、3MHz〜3000MHzの間、さらにより有利には3MHz〜2500MHzの間に含まれる。マイクロ波照射の場合、印加される電磁場の周波数範囲は有利には、400〜2500MHzの間に含まれる。高周波照射の場合、印加される電磁場の周波数範囲は有利には、10〜400MHzの間に含まれる。
好ましくは、この第2の実施形態において、時間tは少なくとも6分である。この時間tは、有利には1時間以下、有利には30分以下、さらにより有利には15分以下、さらにより有利には10分以下であることが実験的に観察される。
この第2の実施形態において、ステップc)の疎水化設定値温度は、誘電加熱、好ましくは高周波またはマイクロ波により、上述の温度範囲内に有利に保たれる。有利には、ステップc)の総誘電加熱時間tg2は少なくとも7分である。総時間tg2は、時間tg2、および場合によっては温度上昇時間を含む。この時間tg2は、有利には1時間以下、有利には30分以下、さらにより有利には15分以下、さらにより有利には12分以下であることが実験的に観察される。
リオゲルがアルコゲルである場合、ステップb)は有利には、その後にアルコゲルの疎水化処理のステップc)が続き、その最後に疎水性アルコゲルが得られる。ステップc)は、例えば、ステップb)において得られるアルコゲルと、1〜3の間に含まれるpHの酸媒体中の疎水化剤とを接触させるステップを含む。有利には、用いられる疎水化剤は、オルガノシロキサン、オルガノクロロシランおよびオルガノアルコキシシランからなる群から選択され、さらに有利には、用いられる疎水化剤は、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、トリメチルクロロシラン、トリメチルエトキシシランヘキサメチルジシラザンから、さらにより有利には、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)からなる群から選択される。さらに、本実施形態において、ゾルは有利には、好ましくはエタノール中のテトラエトキシシランの制御された加水分解により得られるシリカゾルである。
有利には、アルコゲルは、鉱酸または有機酸の添加により、ステップc)の間に酸性化される。さらに有利には、鉱酸は塩酸であり、有機酸はトリフルオロ酢酸である。さらにより有利には、酸はトリフルオロ酢酸または塩酸であり、疎水化剤はヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)である。
疎水化剤がヘキサメチルジシラザンである場合、これは有利には、単独で、またはエタノールのような溶媒と共に加えられる。
有利には、本実施形態において、ステップc)は、50℃〜150℃の間に含まれる温度で実施される。さらにより有利には、ステップc)は、アルコール(アルコゲル溶媒)の沸点以上の温度で実施される。溶媒がエタノールである場合、ステップc)は、有利には100℃〜150℃の間、好ましくは110℃〜130℃の間に含まれる温度で実施される。
リオゲルがヒドロゲルである場合、溶媒(水)を、リオゲルの生成につながるアセトン、ヘキサンまたはヘプタンのような有機溶媒と交換するためのステップb1)は、ステップb)とステップc)の間で有利に実施される。リオゲルの疎水化処理のステップc)を実施するための条件は、溶媒を除いて、リオゲルがアルコゲルである場合の先述の条件(特に温度、試薬など)と同様である。
これら2つの実施形態において、方法のステップc)における疎水化処理は特に、複合材料の吸水を低減することを目的とする。
乾燥:ステップd)
乾燥ステップd)は好ましくは、得られるエアロゲルが、規格EN/ISO3251に従って、3%(重量%)以下の重量、好ましくは1%(重量%)の溶媒の残量を有するように実施される。用いられるプロトコルは、1gの本発明によるエアロゲルを取り、これを秤量し、次にこれを105℃のオーブン内で3時間乾燥し、次にこうして乾燥されたエアロゲルを秤量するステップからなる。乾燥後に得られるエアロゲルの重量に対するこれら2つの重量間の差の比は、重量%で溶媒の残量を求めることを可能にする。
1つの特定の実施形態において、乾燥ステップd)は、超臨界条件下で実施される。
別の特定の実施形態において、乾燥ステップd)は、例えば、放射乾燥、伝導乾燥、対流乾燥または誘電乾燥により、亜臨界条件下で実施される。
乾燥ステップd)が対流乾燥であるとき、これは好ましくは、120℃〜180℃の間に含まれ、好ましくは140℃〜160℃の間に含まれ、さらにより好ましくは150℃と等しい温度で実施される。対流乾燥は自然モードで実施することができるが、好ましくは強制モードで実施される。
ステップd)が誘電乾燥ステップであるとき、これは有利には、マイクロ波または高周波による。好ましくは、乾燥ステップd)の間にマイクロ波によって供給される電力密度は、任意選択で疎水性に調製される初期のリオゲル1kg当たり0.3kW〜3kWの間に含まれ、好ましくは初期のリオゲル1kg当たり0.5kW〜2kWの間に含まれ、さらにより好ましくは初期のリオゲル1kg当たり1kWと等しい。前記電力密度は、材料の温度が40℃〜400℃の間、より好ましくは40℃〜200℃の間、さらにより好ましくは50℃〜150℃の間に含まれるように、乾燥の間に調節される。
本発明の1つの好ましい実施形態において、ステップd)が誘電乾燥ステップであるとき、このステップは、乾燥の間に蒸発させる溶媒を蒸留するシステムを適合させた後、ステップb)およびc)において実施される反応器と同じ反応器内で実施される。
1つの好ましい実施形態において、80℃未満の温度の亜臨界条件下での予備乾燥のステップd1)がステップd)よりも先行する。
有利には、ステップd1)の予備乾燥温度は、40℃〜80℃の間に含まれ、さらにより有利には60℃〜80℃の間に含まれ、さらにより有利には80℃と等しい。
好ましくは、予備乾燥ステップd1)は、初期のリオゲルの重量に対して、10〜80重量%の間の溶媒、有利には20重量%〜60重量%の間の溶媒、さらにより好ましくは40重量%〜50重量%の間の溶媒を失って縮合リオゲルが得られるまで継続される。ステップd)またはd1)の間に失われる溶媒質量は、方法の規模に応じて異なるように測定される。実験室規模では、この量は、ステップd)またはd1)の条件下での乾燥後、リオゲルの重量と、ステップb)またはc)(このステップが行われるとき。)の後に得られるエアロゲルの重量との差によって測定される。工業的規模では、乾燥ステップd)またはd1)の間に蒸発させる溶媒は、別の反応器内に凝縮され、次に秤量される。
本発明の好ましい実施形態において、ステップd1)は、反応器内の高温ガス流の循環によって行われる。ガス流は典型的に、窒素、空気または希ガスなどの不活性ガス流である。有利には、高温ガス流は垂直に循環し、さらにより好ましくは上部から底面へ循環する。
別の実施形態では、ステップd1)における予備乾燥は減圧下で実施される。このような実施形態は、同じ温度で、より短い予備乾燥時間を達成できるため有利である。
誘電加熱
好ましくは、ステップb)、c)またはd)の間に(好ましくは、マイクロ波または高周波照射による)誘電加熱のために印加される電磁場はリオゲル中で均質である。
有利には、ステップb)において、場合によってはステップc)および/またはd)において印加される電磁場の周波数は、3MHz〜3000MHzの範囲内で選ばれる。
反応器の幾何形状は有利には、ステップb)、c)またはd)の間に(好ましくは、マイクロ波または高周波照射による)誘電加熱のために印加される電磁場の密度がゾルまたはリオゲル中で均質であるように、当業者によって選ばれる。この幾何形状は特に、下式が示す通り、印加される電磁場の周波数の関数である電磁場の浸透深さ(d)に応じて、当業者に周知の基準に従って適合される:
=c/(2√(2)πf√{ε’[√(1+(ε’’/ε’)−1]})
式中:
−dは、マイクロ波電力が、表面に印加される電力の1/3(3分の1)に達する浸透深さ(メートル)を表し;
−cは光速(m/s−1)を表し
−fは印加される電磁場の周波数(Hz)を表し
−ε’は比誘電率(無次元)を表し
−ε’’は誘電損失(無次元)を表す。
ε’およびε’’の値は当業者に既知である。特に、ε’は、エタノールでは34に等しく、水では78に等しい。さらに、ε’’は、本発明による反応物、特にシリカゾル、および任意選択で疎水性に調製されるアルコゲルでは、0.1〜5の間に含まれる。
発生装置によって供給される電力密度は、反応物の体積(ゾル、溶媒、リオゲル、疎水化試薬)およびこれらの固有の特性、特にこれらの誘電率などに従って適合される。電磁場のあらゆる不均一性を緩和するために、波撹拌機を用いて掃引したり、電磁場内で反応チャンバーを移動させたりしてもよい。
方法により得られるエアロゲル
本発明による方法によって得られるエアロゲルは、顆粒またはモノリシックエアロゲルの形態で存在する。
有利には、こうして得られるエアロゲルは、規格NF EN 12667の保護熱板法に従って、20℃、大気圧で測定される25mW/m.K以下、さらにより有利には21mW/m.K以下の熱伝導率λを有する。
顆粒の形態で得られるエアロゲルの場合、エアロゲルは好ましくは、規格NF EN 12667の保護熱板法に従って、20℃、大気圧で測定される21mW/m.K以下、有利には10〜21mW/m.Kの間に含まれる熱伝導率λを有する。
モノリシックエアロゲルの形態で得られるエアロゲルの場合、エアロゲルは好ましくは、規格NF EN 12667の保護熱板法に従って、20℃、大気圧で測定される20mW/m.K以下、有利には10〜15mW/m.Kの間に含まれる熱伝導率λを有する。
さらに、本発明による方法によって得られるエアロゲルは有利には、150kg/m以下の見掛け密度を有し、例えば見掛け密度は、40〜150kg/mの間に含まれる。モノリシックエアロゲルとして得られるエアロゲルの場合、エアロゲルは好ましくは、70〜150kg/mの間、例えば100〜150kg/mの間の見掛け密度を有する。顆粒として得られるエアロゲルの場合、エアロゲルは好ましくは、40〜90kg/mの間の見掛け密度を有する。
有利には、本発明によるエアロゲルは結合剤を含まない。無機結合剤の例には、セメント、プラスター、石こう、石灰が含まれ、有機結合剤の例には、ポリオレフィンワックス、スチレンポリマーまたはポリアミドなどの熱可塑性プラスチックが含まれる。用語結合剤は、例えば、エポキシ樹脂、シアノアクリレートなどの接着剤も含む。
本発明の方法により得られるエアロゲルは無機性、有機性またはハイブリッドである。
1つの実施形態では、エアロゲルは無機エアロゲルであり、特にシリカ、酸化チタン、酸化マンガン、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化ジルコニウム、ポリウレタン/セルロースエアロゲルまたはこれらの混合物の群から選ばれ、好ましくはシリカ、酸化チタン、酸化マンガン、酸化カルシウム、炭酸カルシウムエアロゲルまたはこれらの混合物の群から選ばれ、より好ましくは、このエアロゲルはシリカエアロゲルであり、好ましくは疎水性である。
別の実施形態では、エアロゲルは有機エアロゲルであり、特にレゾルシノールホルムアルデヒド、フェノールホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、クレゾールホルムアルデヒド、フルフリルアルコールフェノール、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリシアヌレート、ポリフルフラールアルコール、ポリイミド、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリビニルアルコールジアルデヒド、エポキシ、寒天およびアガロースのエアロゲルの群から選ばれる(従来の方法による合成については、特にC.S.Ashley,C.J.Brinker and D.M.Smith,Journal of Non−Crystalline Solids,Volume 285,2001を参照)。
ハイブリッドエアロゲルは有利には、有機および無機エアロゲルの混合物、好ましくは上に挙げたものなどを含む。
本発明の方法によって得られるエアロゲルは好ましくは、規格NF EN ISO12571に従って、室温および70%相対湿度で、5%以下、さらにより好ましくは3%以下の吸水率を有し、好ましくは、室温および95%相対湿度で、10%以下、さらにより好ましくは5%以下の吸水率を有する。
有利には、本発明によるエアロゲルは疎水性、蒸気透過性であり、最大250℃の温度を保つ。本発明による材料は良好な耐火特性を有し、これらの材料は好ましくは、ドイツ規格DIN4102−1に従って少なくともB1に、フランスでは規格NF P−92507に従ってM1に、またはUS UL94に従ってV0に分類される。規格NF EN ISO1716に従って測定される本発明による複合材料の燃焼エネルギーまたは総発熱量は有利には、ポリウレタンなど、最も高性能の断熱材料よりも小さい。この複合材料は、特にロックウールと同等の良好な防音特性を有する。
本発明により得られる複合エアロゲル(すなわち、補強材を含む。)は、繊維の機械的特性とエアロゲルの断熱特性を結びつける。
1つの特定の実施形態において、エアロゲルは、有機ウェブ、無機ウェブ、天然繊維ウェブ、混合ウェブおよび積層混合ウェブのなかから有利に選ばれる繊維不織ウェブを含む繊維性補強材を含む。有利には、有機ウェブは、有機性のポリエチレンテレフタレートウェブ(PET)のなかから選ばれる。有利には、無機ウェブは、無機性のグラスウールまたはロックウールウェブのなかから選ばれる。有利には、天然繊維ウェブは、天然繊維の子羊の毛または亜麻繊維のウェブのなかから選ばれる。有利には、繊維不織ウェブは、30〜70mmの間に含まれる厚さ、および96%〜99.8%の間に含まれる開放気孔率を有する。
こうして得られるモノリシックエアロゲルは有利には、30mm〜70mmの間、さらにより有利には30mm〜60mmの間、さらにより有利には40mm〜45mmの間に含まれる厚さを有する。
有利には、この第1の実施形態において、モノリシックエアロゲルは、パネルの重量に対して、50重量%〜90重量%の間のエアロゲル、好ましくはパネルの重量に対して60重量%〜80重量%の間のエアロゲルを含む。
第2の実施形態において、複合エアロゲルは、補強材として発泡体を含む。このような発泡体は、規格NF EN 12667の保護熱板法に従って、20℃、大気圧で測定される20mW/m.K未満の熱伝導率を保ちながら、エアロゲルの特定の機械的特性を改善する。例えば、複合材料の弾性相内の最大応力は、対応する非強化エアロゲルの最大応力をはるかに超える。典型的な値はそれぞれ、3.5MPa(複合材料)および1.10−4MPa(対応する非強化エアロゲル)である。
この第2の実施形態において、本発明によるモノリシックエアロゲルは、複合材料の重量に対して85重量%〜98重量%の間のエアロゲル、好ましくは複合材料の重量に対して90重量%〜95重量%の間または90〜98重量%の間のエアロゲルを含む。
本実施形態において、本発明によるモノリシックエアロゲルは有利には、2〜50mmの間、好ましくは5〜30mmの間、例えば10〜20mmの間に含まれる厚さを有する。モノリシック材料の厚さは、用いられる発泡体の厚さと相関することが観察される。したがって、本発明の発泡体は有利には、2〜50mmの間、好ましくは5〜30mmの間、例えば10〜20mmの間に含まれる厚さを有する。
使用
本発明による方法によって得られるエアロゲルは、断熱材として、特に産業システムまたは方法の建築構造または断熱のために用いることができる。したがって、本発明による方法によって得られるエアロゲルは有利には、建材、特に壁および間仕切り、ならびに床または天井の製造、あるいは工業配管の断熱に用いられる。
本発明による方法によって得られるエアロゲルは防音材としても用いることができる。
本発明による方法によって得られるモノリシックエアロゲルは特に、場合によって、異なるタイプの層と組み合わせた本発明によるモノリシック組成材料から実質的になる少なくとも1つの層を含む、とりわけ積層またはサンドイッチ多層パネルの形態の多層パネルを形成するために用いることができる。前記多層パネルにおいて、各層は、モノリシック材料、あるいは1つまたは複数の他の層に貼り付けられたパネルでできている。
例えば、1つまたは複数のプラスターボード(場合によってタイプBA13)を本発明によるモノリシック複合材料の片側または両側に貼り付けて、ライニングシステムを形成することができる。1つまたは複数の本発明による複合材料と、例えば、国際公開第2013/053951号パンフレットに記載されているような複合材料の組み合わせを含む混合多層パネルも想定される。
こうして得られる多層パネルは、断熱材としても応用され、特に、産業システムまたは方法の建築構造または断熱において応用される。
本発明による方法によって得られるモノリシックエアロゲルは、特に、機械的なショックアブソーバーとして用いることができる。
以下の実施例は、本発明をさらに詳細に説明するためのものであるが、決して限定するものではない。
実施例1:シリカゾルの調製
以下の組成を有するシリカゾル:塩酸の存在下でテトラエトキシシラン(TEOS)の部分加水分解により得られるポリエトキシジシロキサンの20%エタノール溶液36.2%、エタノール54.3%、脱イオン水8.9%およびアンモニア0.6%。
実施例2:ステップc)におけるマイクロ波照射による加熱を伴う本発明によるエアロゲルの調製
実施例1の2Lのシリカゾルを、ゼリー化の前に、閉じたチャンバーに注いだ(ステップa)。次に、マイクロ波場の印加により、反応物全体において約120℃の温度に達するまで(完全なゼリー化設定値温度)反応器を加熱する(ステップb)。このとき、反応器内の絶対圧力は5バールである。完全なゼリー化設定値温度は120℃である。ステップb)の時間(tg1)は7.5分である。
次に、塩酸(pH=1に達するまで。)およびヘキサメチルジシロキサン(疎水化剤)を周囲温度および圧力で反応器に導入し、それによってアルコゲルを完全に覆う(ステップc)。温度のわずかな低下が観察される。約120℃の温度に達するように、再びマイクロ波場の印加により反応媒体を加熱する(疎水化設定値温度)。ステップc)の期間は7.5分である(tg2)。次に、マイクロ波を停止し、濾過により反応媒体を疎水性シリカアルコゲルから分離する。
図1は、反応物全体における温度、絶対圧力、およびマイクロ波照射により加えた電力密度の時間に対する変化を表す。
したがって、全反応時間(ステップa)、b)およびc))は約15分である。
次に、換気されたオーブン内でアルコゲルを160℃で2時間乾燥する(ステップd)。顆粒の形態で得られるエアロゲルは、85kg/mの見掛け密度、および規格NF EN 12667の保護熱板法に従って、20℃、大気圧で測定される24mW/m.Kの熱伝導率を有する。
実施例3:ステップc)におけるマイクロ波照射による加熱を伴う本発明によるモノリシックエアロゲルの調製
実施例1の2Lのシリカゾルを、ゼリー化の前に、閉じたチャンバー内の50×20×10mmのメラミン発泡体ウェブの上に注いだ(ステップa)。
次に、マイクロ波場の印加により、反応物全体において約120℃の温度に達するまで(完全なゼリー化設定値温度)反応器を加熱する(ステップb)。このとき、反応器内の絶対圧力は5バールである。完全なゼリー化設定値温度は120℃である。ステップb)の期間は1時間(tg1)である。
次に、塩酸(pH=1まで)およびヘキサメチルジシロキサン(疎水化剤)を周囲温度および圧力で反応器に導入し、それによってアルコゲルを完全に覆う(ステップc)。温度のわずかな低下が観察される。約120℃の温度に達するように、再びマイクロ波場の印加により反応媒体を加熱する(疎水化設定値温度)。ステップc)の期間は1時間である(tg2)。次に、マイクロ波を停止し、濾過により反応媒体を疎水性シリカアルコゲルから分離する。
したがって、全反応時間(ステップa)、b)およびc))は約2時間である。
次に、換気されたオーブン内でアルコゲルを160℃で2時間乾燥する(ステップd)。モノリシック複合エアロゲルの形態で得られるエアロゲルは、120kg/m3の見掛け密度、および規格NF EN 12667の保護熱板法に従って、20℃、大気圧で測定される13.5mW/m.Kの熱伝導率を有する。
実施例4:本発明による他の実施例
これらの試験に用いられるプロトコルは以下の通りである。
実施例1の50gのシリカゾルを、ゼリー化の前に、閉じたチャンバーに注いだ(ステップa)。次に、マイクロ波場の印加により、反応物全体において約120℃の温度に達するまで反応器を加熱する(ステップb)。このとき、反応器内の絶対圧力は5バールである。完全なゼリー化設定値温度を表に示す。ステップb)の時間はtg1分である。
次に、塩酸(pH=1まで)およびヘキサメチルジシロキサン(疎水化剤)を反応器に導入し、それによってアルコゲルを完全に覆う(ステップc)。温度のわずかな低下が観察される(ステップc)。下表に示す設定値温度に達するように、再びマイクロ波場の印加により反応媒体を加熱する。ステップc)の時間はtg2分である。
この場合、疎水化設定値温度は完全なゼリー化設定値温度と等しい。
次に、マイクロ波を停止し、濾過により反応媒体を疎水性シリカアルコゲルから分離する。
次に、換気されたオーブン内でアルコゲルを160℃で2時間乾燥する(ステップd)。
顆粒の形態で得られるエアロゲルは、下表に示す見掛け密度(kg/m)を有する。
この実施例において、温度が100℃未満で短時間(tg1=6分)のとき、得られるエアロゲルの見掛け密度が150kg/mを超えることが観察される。この場合、得られるエアロゲルの性能は、断熱および機械的性能の両方の点で不十分になる。
比較例5:
実施例1の2Lのシリカゾルを、ゼリー化の前に、閉じたチャンバーに注いだ(ステップa)。次に、マイクロ波場の印加により、反応物全体において約120℃の温度に達するまで(完全なゼリー化設定値温度)反応器を加熱する(ステップb)。このとき、反応器内の絶対圧力は5バールである。完全なゼリー化設定値温度は約120℃である。ステップb)の期間は6分である(tg1)。
次に、塩酸(pH=1まで)およびヘキサメチルジシロキサン(疎水化剤)を反応器に導入し、それによってアルコゲルを完全に覆う。温度のわずかな低下が観察される(ステップc)。約120℃の温度に達するように、再びマイクロ波場の印加により反応媒体を加熱する(疎水化設定値温度)。ステップc)の期間は9分である(tg2)。次に、マイクロ波を停止し、濾過により反応媒体を疎水性シリカアルコゲルから分離する。
したがって、全反応時間(ステップa)、b)およびc))は実施例1と同様に15分であるが、時間tg1は7.5分ではなく6分である。
次に、換気されたオーブン内でアルコゲルを160℃で2時間乾燥する(ステップd)。顆粒の形態で得られるエアロゲルは、140kg/mの見掛け密度、および規格NF EN 12667の保護熱板法に従って、20℃、大気圧で測定される32mW/m.Kの熱伝導率を有する。
この場合、時間tg1、したがって、tは、エアロゲルが25mW/m.K以下の熱伝導率を有するには不十分であった。
実施例6:ステップc)における対流加熱を伴う本発明によるエアロゲルの調製
実施例1の2Lのシリカゾルを、ゼリー化の前に、閉じたチャンバーに注いだ(ステップa)。次に、マイクロ波場の印加により、反応物全体において約120℃の温度に達するまで(完全なゼリー化設定値温度)反応器を加熱する(ステップb)。このとき、反応器内の絶対圧力は5バールである。完全なゼリー化設定値温度は約120℃であり、ステップb)の時間は7.5分(tg1)である。
次に、塩酸(pH=1まで)およびヘキサメチルジシロキサン(疎水化剤)を反応器に導入し、それによってアルコゲルを完全に覆う。温度のわずかな低下が観察される。次に、反応媒体をオーブン内で対流加熱により70℃まで12時間加熱する(ステップc)。次に、濾過により反応媒体を疎水性シリカアルコゲルから分離する。
次に、換気されたオーブン内でアルコゲルを160℃で2時間乾燥する(ステップd)。顆粒の形態で得られるエアロゲルは、63kg/mの見掛け密度、および規格NF EN 12667の保護熱板法に従って、20℃、大気圧で測定される19.5mW/m.Kの熱伝導率を有する。
比較例7:
実施例1の100mLのシリカゾルを、ゼリー化の前に、閉じたチャンバーに注いだ(ステップa)。次に、オートクレーブをオーブン内で120℃の温度(ステップb)で30分間(tg1)加熱する。
次に、オートクレーブを15分間冷却する。次に、チャンバーを開け、塩酸(pH=1まで)およびヘキサメチルジシロキサン(疎水化剤)を反応器に導入し、それによってアルコゲルを完全に覆う。次に、オートクレーブをオーブン内で120℃の温度(ステップc)で120分間(tg2)加熱する。次に、加熱を停止し、濾過により反応媒体を疎水性シリカアルコゲルから分離する。
次に、換気されたオーブン内でアルコゲルを160℃で2時間乾燥する(ステップd)。こうして得られるエアロゲルは、237kg/mの見掛け密度を有し、これはガラスの密度に近い。ここで、このような密度では、エアロゲルは(規格NF EN 12667の保護熱板法に従って、20℃、大気圧で測定される)25mW/m.K以下の熱伝導率λを有することはできない。
したがって、時間tg1、したがって、tは、エアロゲルが断熱および機械的性能の両方の点で満足のいく性能を有するには不十分であった。

Claims (17)

  1. 以下の連続するステップ:
    a)ゾルを生成するかまたは、ゾルを、任意選択で補強材および/または添加剤の存在下、反応器に注ぐステップ
    b)前記ゾルをリオゲルにゼリー化するステップ
    )前記リオゲルを乾燥してエアロゲルを得るステップを含む、エアロゲル製造方法であって
    リー化ステップb)が、110℃〜130℃の範囲のゼリー化設定値温度Tに達する温度の上昇を引き起こすマイクロ波または高周波による電磁照射による誘電加熱を含み、温度Tが、前記リオゲルのゼリー化の終点に達するのに十分な時間tの間、この範囲内に保たれ
    ステップd)の終了時に得られる前記エアロゲルが、規格NF EN 12667の保護熱板法に従って20℃、大気圧で測定される25mW/m.K以下の熱伝導率λを有することを特徴とする、エアロゲル製造方法。
  2. 以下の連続するステップ:
    a)ゾルを形成するか、または、ゾルを、任意選択で補強材および/または添加剤の存在下、反応器に注ぐステップ;
    b)前記ゾルをリオゲルにゼリー化するステップ;
    c)前記リオゲルを疎水化して疎水性のリオゲルを生じさせるステップ;
    d)前記疎水性のリオゲルを乾燥してエアロゲルを得るステップを含む、エアロゲル製造方法であって、
    ゼリー化ステップb)が、110℃〜130℃の範囲のゼリー化設定値温度T に達する温度の上昇を引き起こすマイクロ波または高周波による電磁照射による誘電加熱を含み、温度T が、前記リオゲルのゼリー化の終点に達するのに十分な時間t の間、この範囲内に保たれ、
    ステップd)の終了時に得られる前記エアロゲルが、規格NF EN 12667の保護熱板法に従って20℃、大気圧で測定される25mW/m.K以下の熱伝導率λを有することを特徴とする、エアロゲル製造方法。
  3. 時間tが、6分以上かつ1時間以下である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 温度Tが、高周波またはマイクロ波電磁照射を用いる誘電加熱により、110℃〜130℃の間に保たれる、請求項1または2に記載の方法。
  5. ステップb)における高周波またはマイクロ波電磁照射による総誘電加熱時間tg1が、7分以上かつ1時間以下である、請求項4に記載の方法。
  6. 疎水化ステップc)が、60℃〜200℃の範囲の疎水化設定値温度Tに達するための加熱を含み、温度Tが、前記リオゲルの疎水化を達成するのに十分な時間tの間、この範囲内に保たれる、請求項に記載の方法。
  7. ステップc)の前記加熱が、高周波またはマイクロ波電磁照射を用いる誘電加熱により実施される、請求項6に記載の方法。
  8. 時間tが、6分以上かつ1時間以下である、請求項7に記載の方法。
  9. 温度Tが温度Tと等しい、請求項6に記載の方法。
  10. ステップb)および/またはc)および/またはd)における誘電加熱のために印加される高周波またはマイクロ波電磁場が、前記リオゲル中で均質である、請求項に記載の方法。
  11. 前記ゾルが無機シリカゾルである、請求項1または2に記載の方法。
  12. 前記リオゲルがアルコゲルである、請求項1または2に記載の方法。
  13. 乾燥ステップd)が、亜臨界条件の下で実施される、請求項に記載の方法。
  14. 乾燥ステップd)が、熱的または誘電乾燥の下で実施される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記方法によって得られる前記エアロゲルが、150kg/m以下の見掛け密度を有する、請求項1または2に記載の方法。
  16. が70℃〜150℃の範囲である、請求項に記載の方法。
  17. 前記エアロゲルが、規格NF EN 12667の保護熱板法に従って20℃、大気圧で測定される21mW/m.K以下の熱伝導率λを有する、請求項1または2に記載の方法。
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