JP6505047B2 - 蓋体の開機構及び鉄道車両の鴨居 - Google Patents

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Description

本発明は、蓋体の開機構及びこの開機構を備えた鉄道車両の鴨居に関する。
鉄道車両において、乗降ドアの上方にある鴨居等には点検蓋が取り付けられている(特許文献1参照)。点検蓋の開動作には、ダンパー等が用いられている。
図20(a)及び図20(b)には、ダンパーを用いた点検蓋の開動作を示している。図20(a)に示すように、ダンパー200の上端部201は点検蓋210の裏面に取り付けられ、ダンパー200の下端部202は車両本体(図示せず)に固定されている。
点検蓋210の下端部には掛金220が取り付けられている。掛金220が車両本体の受け部230に掛かっていることで、点検蓋210の閉状態が維持されている。
掛金220を受け部230から外すと、点検蓋210が開くと同時に、ダンパー200が一気に伸長する。点検蓋210は勢いよく開き、停止することなく全開する(図20(b)参照)。
特開2002−309849号公報
上述した開機構では、点検蓋210の掛金220が受け部230から不意に外れた場合に、点検蓋210が停止することなく勢いよく全開し、周囲の乗客や作業者に接触する可能性がある。そこで点検蓋210が周囲の乗客や作業者に接触することを回避できる構造が望ましい。特に近年の点検蓋には表示機等の機器が設置され、従来よりも点検蓋の重量が重くなっているため、この要望が強くなっている。
また、点検蓋210が勢いよく開いたとき、点検蓋210にはダンパー200との接続部分に大きな衝撃がかかる。
そこで、本発明の目的は、点検蓋等の蓋体周囲の安全性を高くできるとともに蓋体への衝撃を軽減できる開機構を提供することである。
本発明の蓋体の開機構は、揺動軸を中心に揺動可能な蓋体と、前記蓋体の内面に取り付けられた保持体と、前記蓋体の内面に対向して配置されたバネと、前記蓋体を第1の状態に維持する状態と維持しない状態とに切り替え可能な切替手段とを備えている。前記バネは前記保持体に保持されているとともに前記保持体上の前記バネの保持位置が可変である。
前記蓋体と前記保持体と前記バネとは、前記蓋体の重力に起因した前記蓋体を開く方向の開モーメントが前記バネに起因した前記蓋体を閉じる方向の閉モーメントより大きい前記第1の状態と、前記第1の状態よりも前記蓋体の開度が大きいとともに前記閉モーメントの大きさが第1の状態のときよりも大きく、且つ、前記開モーメントと前記閉モーメントとが同じ大きさとなる位置を挟んで蓋体が揺動可能な第2の状態と、前記第2の状態よりも前記蓋体の開度が大きいとともに前記閉モーメントの大きさが第2の状態のときよりも小さく、且つ、前記開モーメントの大きさと前記閉モーメントの大きさとが第2の状態のときよりも小さい第3の状態と、第3の状態よりも蓋体の開度が大きく、前記開モーメントと前記閉モーメントとが0である第4の状態とをとることが可能である。
前記切替手段を前記維持する状態から前記維持しない状態に切り替えると、前記蓋体が第1の状態から第2の状態に遷移し、揺動後に前記蓋体が停止する。
上記構成では蓋体の開度が異なる第1の状態、第2の状態、第3の状態及び第4の状態があり、これらの順に開度が大きい。開度が最も小さい第1の状態から第2の状態に遷移すると、蓋体が停止し、第3の状態及び第4の状態へ遷移しない。つまり、蓋体は開き始めると少し開いた状態で停止し、全開しない。したがって、切替手段が不意に切り替えられても、蓋体が周囲の乗客や作業者に衝突することを回避することができる。これにより蓋体の周囲の安全性を高めることができる。また、蓋体の開機構にバネを用いているため、蓋体にかかる衝撃をバネの伸縮により緩和できる。これにより蓋体への衝撃を従来よりも軽減できる。
また、上記構成において、第2の状態で前記蓋体が停止した後、前記保持体上における前記バネの保持位置を移動させることで、前記蓋体は前記第3の状態を経て第4の状態に遷移することが好ましい。
バネの保持位置を保持体に沿って移動させることにより、蓋体の開度を簡易に大きくすることができる。
また、上記構成において、前記第2の状態では、前記保持体上における前記バネの保持位置において、前記バネと前記保持体の前記バネとの接触面とのなす角度が90°以下であることが好ましい。
バネと保持体のバネとの接触面とのなす角度が90°以下であると、バネの復元力(引張力)の上記接触面に沿った分力が蓋体の開度が大きくなる方向とは反対の方向へ作用する。これにより第2の状態では蓋体は開度が大きくなる方向へ移動し続けない。また、蓋体等が第2の状態から、第2の状態よりも開度が大きい第3の状態へ遷移しない。
さらに、上記構成において、前記保持体は、屈曲部と前記屈曲部を挟んで互いに離れるように延在した第1保持部及び第2保持部とを有していることにより、蓋体の内側面に向かって凸状に形成され、前記第1保持部が前記第2保持部よりも揺動軸に近く、前記第1の状態及び前記第2の状態では、前記バネが前記第2保持部に保持され、前記第3の状態では、前記バネが前記第1保持部に保持されていることが好ましい。
上記構成では、保持体が凸形状という簡易な形状で、蓋体が第1の状態、第2の状態及び第3の状態を取り得るようにすることができる。
また、上記構成において、前記第3の状態では、前記蓋体の開度が大きくなるにつれて前記第1保持部上における前記バネの保持位置が前記屈曲部から遠くなることが好ましい。
第3の状態では、バネの保持位置が屈曲部から遠くなっていくことで、蓋体はバネの閉モーメントの影響を受けることなく、重力により開度が自然に大きくなっていく。
また、上記構成において、前記第1保持部の先端部は、前記揺動軸から遠ざかるように曲がっていることが好ましい。
上記構成では、バネの保持位置が第1保持体の先端部へ移動すると、バネが第1保持部の先端部に形成された曲がった部分に引っ掛かるため、バネが第1保持部から外れない。
また、上記構成において、前記蓋体と前記保持体と前記バネとは、第4の状態で前記蓋体が停止した後、前記バネが前記保持体から離脱した前記第5の状態をとることが可能であることが好ましい。
上記構成では、蓋体を保持体から離脱させることで、蓋体の開度をさらに大きくすることができる。これにより、蓋体の前方に配置された機器のメンテナンス等を容易に行える。
本発明の鉄道車両の鴨居は、上述した蓋体の開機構が取り付けられている。これにより鴨居に取り付けられた蓋体が不意に開いても、蓋体は少し開いた状態ですぐに停止し、全開しない。したがって、蓋体が鴨居の周囲にいる作業員や乗客に接触することを回避できる。また、蓋体の開機構にバネを用いているため、蓋体にかかる衝撃をバネの伸縮により緩和できる。これにより蓋体への衝撃を従来よりも軽減できる。
本発明では蓋体の開度が異なる4つの状態(第1の状態、第2の状態、第3の状態及び第4の状態)があり、切替手段を切り替えると、蓋体は開度が最も小さい第1の状態から次に開度が小さい第2の状態へ遷移した後、停止し、第3の状態及び第4の状態へ遷移しない。つまり、蓋体は開き始めるとすぐに停止し、全開しない。したがって切替手段が不意に切り替えられても、蓋体が周囲の作業者や乗客に衝突することを回避することができる。これにより蓋体の周囲の乗客や作業者の安全性を高めることができる。
また、蓋体の開機構にバネを用いているため、蓋体にかかる衝撃をバネの伸縮により緩和できる。これにより蓋体への衝撃を従来よりも軽減できる。
第1実施形態に係る鉄道車両の鴨居の正面図である。 (a)は掛金が受け具に掛かっているときの蓋体底部を内面(裏面)側からみた図であり(図1のII-II線に沿った図)、(b)は掛金が受け具から外れているときの蓋体底部を内面(裏面)側からみた図である。 (a)は掛金が受け具に掛かっているときの一部拡大図(図2(a)のIIIA-IIIA線に沿った図)であり、(b)は掛金が受け具から外れているときの一部拡大図(図2(b)のIIIB-IIIB線に沿った図)である。 (a)は掛金が受け具に掛かっているときの他の一部拡大図(図3(a)のIVA-IVA線に沿った図)であり、(b)は掛金が受け具から外れているときの他の一部拡大図(図3(b)のIVB-IVB線に沿った図)である。 鴨居の内部構成の一部を示した図である。 蓋体の閉状態における鴨居の内部構造を示した図(第1の状態を示す図)である。 (a)は保持体の正面図であり、(b)は保持体の平面図(図7(a)のVIIB矢視図)であり、(c)は保持体の側面図(図7(a)のVIIC矢視図)である。 (a)はバネ受け部の正面図であり、(b)はバネ受け部の平面図(図8(a)のVIIIB矢視図)であり、(c)はバネ受け部の側面図(図8(a)のVIIIC矢視図)である。 第2の状態における鴨居の内部構造を示した図である。 第3の状態の初期における鴨居の内部構造を示した図である。 第3の状態の後期における鴨居の内部構造を示した図である。 第4の状態における鴨居の内部構造を示した図である 第5の状態(蓋体の全開状態)における鴨居の内部構造を示した図である 第2実施形態における保持体の正面図である。 第2実施形態の蓋体の閉状態における鴨居の内部構造を示した図(第1の状態を示す図)である。 第2実施形態の第2の状態における鴨居の内部構造を示した図である。 第2実施形態の第3の状態の初期における鴨居の内部構造を示した図である。 第2実施形態の第3の状態の後期における鴨居の内部構造を示した図である。 第2実施形態の第4の状態における鴨居の内部構造を示した図である。 従来の鴨居の蓋体の開機構を示した図であり、(a)は蓋体の閉状態を示し、(b)は蓋体の全開状態を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。ここでは、本発明の第1実施形態である鉄道車両について、図1〜図13を参照しつつ以下に説明する。
〔第1実施形態〕
鉄道車両1には、図1に示すように、開閉扉2の上方に鴨居3が設けられている。鴨居3には、蓋体4が取り付けられている。蓋体4は鴨居本体部3Aに対して開閉する。蓋体4には、表示部4dが設けられている。
蓋体4は、図中の右上端部、中央上端部及び左上端部の3箇所でそれぞれ蝶番5、蝶番6及び蝶番7によって鴨居本体部3Aに固定されている。蝶番5の軸(揺動軸)5a、蝶番6の軸(揺動軸)6a及び蝶番7の軸(揺動軸)7aを中心に、蓋体4が揺動する。
蓋体4の右下端部には掛け金8が取り付けられている。掛け金8は鴨居本体部3Aに固定された受け具10に掛かっている。蓋体4の左下端部には掛け金9が取り付けられている。掛け金9は鴨居本体部3Aに固定された受け具11に掛かっている。
掛け金8及び掛け金9は同じ形状である。また、受け具10及び受け具11は同じ形状である。以下では、主に、蓋体4の左下端部の掛け金9及び受け具11について説明する。
図2(a)、図3(a)及び図4(a)には掛け金9が受け具11に掛止した状態(掛止状態)を示し、図2(b)、図3(b)及び図4(b)には掛け金9が受け具11に掛止していない状態(掛止解除状態)を示している。
掛け金9は、図2(a)に示すように、平面視において長方形状であり、側面視において略U字状に形成されている(図3(b)及び図4(a)参照)。図3(a)に示すように、蓋体4には孔4aが形成され、孔4aに回転軸12が挿通している。回転軸12に掛け金9がボルト等で固定されている。回転軸12の底面にはネジ穴(図示せず)が形成されている。
受け具11には、図2(a)に示すように、中央部11cと、中央部11cを挟む2つの隅部11s,11tが形成されている。中央部11cの高さは、2つの隅部11s,11tの高さよりも高い(図3(a),図4(a)参照)。
掛け金9と受け具11と回転軸12により、蓋体4が閉じた状態と開いた状態とに切り替える切替手段が構成されている。また、図2(a)において蓋体4の右部の掛け金8と受け具10と回転軸12によって、もう一つの切替手段が構成されている。
図2(a)に示すように掛け金9を長手方向に延在させると、掛け金9が受け具11の中央部11c上に配置される。蓋体4の重力により掛け金9が受け具11に載置され、掛け金9が中央部11cに掛かる(掛止状態、図3(a)及び図4(a)参照)。このとき蓋体4は閉状態である。
蓋体4を開くときは、蓋体4の外面側(表面側)から、回転軸12の底面のネジ穴(図示せず)にドライバー等を嵌め、ドライバー等を回す(図3(a)参照)。回転軸12が回転するとともに、掛け金9が回転軸12を中心に回転し(図2(a)及び図2(b)参照)、掛け金9が受け具11の中央部11c上から外れる。これにより掛け金9の中央部11cへの掛止状態が解除され(掛止解除状態、図2(b)及び図3(b)参照))、蓋体4が開く。本実施形態では、掛け金9の受け具11(中央部11c)への掛止状態(蓋体4の閉状態)が解除されることを、切替手段が切り替えられるという。
上記では、主に、蓋体4の左端部の切替手段(掛け金9と受け具11と回転軸12)について説明したが(図2(a)参照)、蓋体4の右端部の切替手段(掛け金8と受け具10と回転軸12)も同じ構成である。
次に、蓋体4の開機構について図5〜図13を参照しつつ説明する。
図5に示すように、蓋体4の後方には、蓋体4の左右両端部に、バネ20と、バネ20の下端部を保持する保持体21とが配置されている(図6参照)。バネ20の上端部は、図5に示すように、バネ受金22に掛けられている。バネ受金22は、鴨居本体部3Aに固定されている。
バネ20は、図6に示すように、蓋体4の内面(裏面)に対向して配置されている。バネ20には圧縮バネを用いている。
保持体21は、図6及び図7(a)に示すように、長尺な保持棒31と、固定板32とを有している。
保持棒31は、図7(a)に示すように、第1屈曲部31Aと第2屈曲部31Bの2箇所で曲がっている。保持棒31には、第1保持部31a、第2保持部31b及び固定棒部31cが一端から他端まで順に形成されている。第1保持部31aと第2保持部31bとの間に第1屈曲部31Aがあり、第2保持部31bと固定棒部31cとの間に第2屈曲部31Bがある。第1保持部31aの延在方向と固定棒部31cの延在方向は平行である。第2保持部31bは、第1保持部31aの延在方向に対して角度α傾斜している。角度αは90°以内である。
保持体21が蓋体4の後方に配置されたとき、図6に示すように、第1保持部31aは第2保持部31bよりも揺動軸7aに近い位置に配置されている(図6の拡大図参照)。また、保持棒31が蓋体4の内側面に向かって凸状に配置されている。
図7(a)に示すように、固定板32は、第3屈曲部32Aと第4屈曲部32Bの2箇所で約90°曲がっている。固定板32には、第1固定部32a、接続部32b及び第2固定部32cが一端から他端まで順に形成されている。第1固定部32aと接続部32bとの間に第3屈曲部32Aがあり、接続部32bと第2固定部32cとの間に第4屈曲部32Bがある。第1固定部32aと第2固定部32cは平行である。接続部32bは、第1固定部32a及び第2固定部32cの延在方向に対して垂直な方向に延在している。
第2固定部32cは固定棒部31cに沿って配置されている。第2固定部32cは固定棒部31cよりも短い。第2固定部32cが固定棒部31cに固定されていることで、保持棒31と固定板32が一体になっている。
保持体21が蓋体4の後方に配置されたとき、図6に示すように、第1固定部32aが蓋体4の内面に固定された補助板41に取り付けられている。これにより、保持体21は、補助板41を介して蓋体4の内面に取り付けられている。なお、第1固定部32aを蓋体4の内面に直接取り付けてもよい。
バネ20の上端部が掛けられたバネ受金22は、図8(a)、図8(b)及び図8(c)に示すように、逆L字状のバネ受け部51と、バネ受け部51の長辺端部から立設した立設部52とを有している。立設部52は、鴨居本体部3Aに固定されている(図6参照)。
バネ受け部51は、図8に示すように、上下方向に延在した長辺部51Tと、長辺部51Tの上端部から長辺部51Tに垂直な短辺部51Sとを有している。短辺部51Sは、立設部52から遠ざかる方向に延在している。短辺部51Sに形成された孔51aに、バネ20の上端部が引っ掛けられている(図6参照)。
続いて、図6及び図9〜図13を参照しつつ、蓋体4の開動作を順に説明する。図6及び図9〜図13では、図2(a)で示した掛け金8,9及び受け具10,11を省略している。
図6には、蓋体4を閉じた閉状態を示している。閉状態では、バネ20の下端部が保持体21の第2保持部31bの下面(蓋体4に対向する面)上にある(図6の拡大図参照)。図6の拡大図では、バネ20の下端部が、第2保持部31bの下面(接触面)と接点部C1で接している。接点部C1は、閉状態において、第2保持部31bの下面上のバネ20の保持位置である。接点部C1には、バネ20の引張力(復元力)に起因した閉モーメントNが蓋体4を閉じる方向に作用している。
なお、閉状態では、バネ20が伸縮しておらず、且つ、バネ20の下端部が第2保持部31bの下面に接触していなくてもよい。この場合、バネ20の引張力(復元力)に起因した閉モーメントNは0である。
一方、蓋体4には、蓋体4の重力に起因した開モーメントMが蓋体4を開く方向に作用している。
閉状態では開モーメントMが閉モーメントNより大きいが、図2(a)に示すように、蓋体4の掛け金8が鴨居本体部3Aの受け具10に掛止し且つ蓋体4の掛け金9が鴨居本体部3Aの受け具11に掛止しているため、蓋体4は開動作せず閉状態が維持されている(図6参照)。この状態を「第1の状態」とする。
また、第1の状態では、図6の拡大図に示すように、バネ20の延在方向と第2保持部31bの下面において接点部C1から第1屈曲部31Aまでとのなす角度θ1が90°以下である。角度θ1は、バネ20と第2保持部31bの下面(第2保持部31bのバネ20との接触面)とのなす角度である。角度θ1が90°以下であると、バネ20の引張力(復元力)の第2保持部31bの下面に沿った分力FC1が第2屈曲部31Bから第1屈曲部31Aに向かう方向と逆方向に作用するため、バネの保持位置(接点部C1)が第1屈曲部31Aに近付かない。接点部C1が第1屈曲部31Aに近付くと蓋体4が開動作を行うが、第1の状態では、接点部C1が第1屈曲部31Aに近付かないため、蓋体4が開動作を行わない。
掛け金8及び掛け金9の掛止を解除すると(図2(b)参照)、蓋体4が開き、「第1の状態」(閉状態)が維持されなくなる。バネ20の保持位置に作用する閉モーメントNは大きくなっていくが、蓋体4に作用する開モーメントMは小さくなっていき(図9参照)、蓋体4が位置P1に達した時に開モーメントMと閉モーメントNとが同じ大きさになる。その後、蓋体4は位置P1を挟んで揺動する。揺動の振幅は次第に小さくなり、最終的に位置P1で蓋体4が停止する。この動作について詳細に説明する。
蓋体4が位置P1に達し、位置P1よりも低い位置に移動すると閉モーメントNが開モーメントMより大きくなり、位置P1より低い位置P2で蓋体4は閉じる方向(D方向)へ移動する。蓋体4が位置P1を通過し、位置P1よりも高い位置になると開モーメントMが閉モーメントNより大きくなり、位置P1より高い位置P3で蓋体4は開度が大きくなる方向(E方向)へ移動する。蓋体4が位置P1を通過し、位置P1より低い位置になると、閉モーメントNが開モーメントMより大きくなり、位置P1より低く且つ位置P2より高い位置で蓋体4は閉じる方向(D方向)へ移動する。蓋体4が位置P1を通過し、位置P1よりも高い位置に移動すると、開モーメントMが閉モーメントNより大きくなり、位置P1より高く且つ位置P3より低い位置で蓋体4は開度が大きくなる方向(E方向)へ移動する。蓋体4は、位置P1より低い位置では前回の折返し位置より高い位置で閉じる方向(D方向)へ移動し、位置P1より高い位置では前回の折返し位置より低い位置で開度が大きくなる方向(E方向)へ移動する。蓋体4はこれらの動作を繰り返し、最終的に位置P1で停止する。
このように蓋体4が位置P1を挟んで揺動可能な状態を「第2の状態」とする。第2の状態は、蓋体4が位置P1を挟んで揺動する状態と、蓋体4が位置P1で停止した状態とを含んでいる。
第2の状態では、バネ20の下端部(保持位置)が第2保持部31bの下面上にある。位置P1では、図9の拡大図に示すように、接点部C2(保持位置)で第2保持部31bの下面(接触面)と接している。バネ20の延在方向と第2保持部31bの下面において接点部C2から第1屈曲部31Aまでとのなす角度θ2は90°以下である。角度θ2が90°以下であると、バネ20の引張力(復元力)の第2保持部31bの下面(接触面)に沿った分力FC2が第2屈曲部31Bから第1屈曲部31Aに向かう方向と逆方向に作用するため、バネの保持位置(接点部C2)が第1屈曲部31Aに近付かない。したがって蓋体4が開動作を続けない。
蓋体4が位置P1で停止している状態ではバネ20が伸長しているため、バネ20に引張力(復元力)が作用している。この状態から、手作業によりバネ20の下端部(保持位置)を第2保持部31bに沿って第1保持部31aへ移動させる(図10参照)。このときバネ20はさらに伸長するため、バネ20の反力が多少作用するが、バネ20の下端部は第2保持部31bに沿ってスライド移動するため、また、バネ20の伸長量が第2保持部31bの長さに対して十分小さいこと、及び、バネ20の下端部が保持棒31で保持されていることから、反力の影響を殆ど受けず、バネ20の下端部(保持位置)は第2保持部31b上をスムーズに移動する。したがって、バネ20の下端部を第2保持部31bへ移動させる作業に力を殆ど加えなくてよい。
バネ20の下端部(保持位置)が第1保持部31aへ移動すると(図10参照)、バネ20は収縮(復元)していく。これによりバネ20の下端部(保持位置である接点部C3)が第1保持部31aの下面上を先端31tに向かって移動していく(図11参照)。蓋体4は閉モーメントNの影響を受けることなく、重力により開度が大きくなっていく。この状態を「第3の状態」とする。第3の状態では、第2の状態よりも蓋体4の開度が大きいとともに、開モーメントMの大きさ及び閉モーメントNの大きさが第2の状態のときよりも小さい。
その後も蓋体4の開度は大きくなっていき、蓋体4が位置P4に達した時(図12参照)、開モーメントMの大きさと閉モーメントNの大きさが0となる。蓋体4は位置P4を挟んで揺動し、揺動の振幅は次第に小さくなっていくと、最終的に位置P4で蓋体4が停止する。バネ20の下端部(保持位置)は第1保持部31aの先端31t付近で停止する。
このように位置P4で開モーメントMの大きさと閉モーメントNの大きさが0となった状態を「第4の状態」とする。第4の状態では、第3の状態よりも蓋体の開度が大きく、開モーメントMの大きさと閉モーメントNの大きさが0である。第1の状態、第2の状態、第3の状態及び第4の状態のうち、第4の状態のときに開度が最も大きい。
第4の状態で蓋体4が停止した後、手作業でバネ20の下端部(保持位置)を第1保持部31aから外し、開度が大きくなる方向へ蓋体4を揺動させると、蓋体4の開度がさらに大きくなる(図13参照)。ここで、第4の状態ではバネ20が伸縮しておらず、閉モーメントNの大きさが0であるため、バネ20の下端部を第1保持部31aから容易に外すことができる。バネ20の下端部(保持位置)が第1保持部31aから離脱した状態を「第5の状態」とする。
蓋体4を閉じるときは、バネ20の下端部を第1保持部31aの先端31tにかけ(図12の「第4の状態」参照)、蓋体4を閉じると、バネ20の下端部(保持位置)が保持棒31の下面に沿って第2屈曲部31B付近まで自動的に移動し、「第1の状態」(閉状態)となる(図6参照)。また、第4の状態(図12参照)から閉状態に戻すときは、蓋体4を閉じるだけで、バネ20の下端部が第2屈曲部31B付近まで移動するため、バネ20に触れることなく、簡易に閉状態に戻る。
以上に述べたように、本実施形態の蓋体4の開機構によると以下の効果を奏する。蓋体4とバネ20と保持体30とは、蓋体4の開度が異なる第1の状態、第2の状態、第3の状態及び第4の状態をとることが可能である。第1の状態、第2の状態、第3の状態及び第4の状態では、これらの順に開度が大きい。蓋体4の掛け金8を鴨居本体部3Aの受け具10から外すとともに蓋体4の掛け金9を鴨居本体部3Aの受け具11から外すと(図2(b)参照)、蓋体4は第1の状態(図6参照)から第2の状態(図9参照)に遷移して停止する。つまり、蓋体4は開き始めると少し開いた状態で停止する。
このように蓋体4は第1の状態から第2の状態及び第3の状態を経て第4の状態へ一気に遷移せず、第2の状態へ遷移すると停止し、第3の状態へ遷移しないため、開くとすぐに停止し、全開しない。したがって、掛け金8,9が受け具10,11から不意に外れても、蓋体4が周囲の作業者や乗客に接触することを回避できる。これにより蓋体4の周囲の安全性を高めることができる。
また、蓋体4の開機構にバネ20を用いているため、蓋体4にかかる衝撃をバネ20の伸縮により緩和できる。これにより蓋体4への衝撃を従来よりも軽減できる。
また、第2の状態で蓋体4が停止してから、バネ20の下端(保持位置)を第2保持部31bから第1保持部31aへ移動させると、蓋体4の開度が大きくなっていき、蓋体4を全開させることができる。バネ20の下端部(保持位置)を第2保持部31bから第1保持部31aに移動させるとき、バネ20の反力が多少作用するが、バネ20の下端部は第2保持部31bに沿ってスライド移動するため、また、バネ20の伸長量が第2保持部31bの長さに対して十分小さいこと、及び、バネ20の下端部が保持棒31で保持されていることから、反力の影響を殆ど受けず、バネ20の下端部がスムーズに移動する。したがって、バネ20の下端部を第2保持部31bから第1保持部31aへ簡易に移動させることができる。
このように、バネ20の下端(保持位置)を移動させるだけで、蓋体4等を第2の状態(図9参照)から第3の状態(図10及び図11参照)を経て第4の状態(図12参照)へ遷移させることができる。
また、第2の状態では(図9参照)、バネ20の延在方向と第2保持部31bの下面において接点部C2から第1屈曲部31Aまでとのなす角度θ2が90°以下である。角度θ2が90°以下であると、第2保持部31bの下面(接触面)に沿ったバネ20の引張力(復元力)の分力FC2が第1屈曲部31Aから第2屈曲部31Bへ向かう方向に作用するため、バネの保持位置(接点部C2)が第1屈曲部31Aに近付くことがない。したがって蓋体4が開動作を続けない。
また、バネ20の下端部を保持する保持棒31を第1屈曲部31Aで曲げ、第1屈曲部31Aを挟んで第1保持部31a及び第2保持部31bが形成された凸状にしている。保持体21が凸状という簡易な形状でも、蓋体4が第1の状態、第2の状態及び第3の状態をとり得るようにすることができる。
また、第3の状態では、バネ20は収縮(復元)していくことで上端部を中心に回転し、バネ20の保持位置(接点部C3)が第1保持部31aの下面上において先端31tに近付いていく。一方、蓋体4は重力の影響を受けて、開度が自然に大きくなっていく。
また、第4の状態で蓋体4が停止した後、手作業でバネ20の下端部(保持位置)を第1保持部31aから簡易に外すことができる。これにより、蓋体4の開度をさらに大きくして、鴨居本体部3Aに収容された機器等をメンテナンスできる。従来のダンパーを用いた構造では(図20参照)、機器等のメンテナンスを行うとき、点検蓋210からダンパー200の上端部201を取り外すという大掛かりな作業が必要であったが、本実施形態では、手作業でバネ20の下端部(保持位置)を第1保持部31aから外すだけで機器等のメンテナンスを行える。したがって、従来よりもメンテナンスが容易になる。
また、蓋体4を第5の状態(全開状態)から第1の状態(閉状態)に戻すときは、バネ20の下端部を第1保持部31aの先端31tにかけ(図12参照)、蓋体4を閉じると、バネ20の下端部(保持位置)が保持棒31の下面に沿って第2屈曲部31B付近まで自然に移動し、第1の状態(閉状態)となる(図6参照)。また、蓋体4を第4の状態(図12参照)から第1の状態(閉状態)に戻すときは、バネ20の下端部が第1保持部31a上にあるため、バネ20に触れることなく、蓋体4を閉じるだけで簡易に閉状態に戻る。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について、図14〜図19を参照しつつ説明する。第2実施形態において第1実施形態と異なる点は、保持体121の保持棒131が先端部に折れ曲がり部131xを有している点である。なお、上述した第1実施形態と同一の構成については同一の符号を用い、その説明を適宜省略する。
保持体121は、図14に示すように、長尺な保持棒131と、固定板32とを有している。保持棒131には、第1保持部131a、第2保持部31b及び固定棒部31cが一端から他端まで順に形成されている。第1保持部131aと第2保持部31bの間に第1屈曲部31Aがあり、第2保持部31bと固定棒部31cとの間に第2屈曲部31Bがある。第1保持部131aは、一端部(先端部)に形成された折れ曲がり部131xと、直線部131yとを有している。直線部131yは、第1実施形態の第1保持部31aと同じ構成である。
図15に示すように、保持体121が補助板41を介して蓋体4の内面に取り付けられた状態では、折れ曲がり部131xは蓋体4の揺動軸7aから遠ざかるように曲がっている。
次に、図15〜図19を参照しつつ、蓋体4の開動作を順に説明する。図15には第1の状態を示し、図16には第2の状態を示し、図17及び図18には第3の状態を示し、図19には第4の状態を示している。第1の状態、第2の状態及び第3の状態では、蓋体4及びバネ20等が第1実施形態の第1の状態、第2の状態及び第3の状態のときと同様な動作を行う。
第1の状態は、図15に示すように蓋体4を閉じた閉状態である。図15の拡大図に示すように、バネ20の下端部が、第2保持部31bの下面(接触面)と接点部C1(保持位置)で接している。バネ20の延在方向と第2保持部31bの下面において接点部C1から第1屈曲部31Aまでとのなす角度θ1が90°以下である。θ1が90°以下であると、第2保持部31bの下面(接触面)に沿ったバネ20の引張力(復元力)の分力FC1が第2屈曲部31Bから第1屈曲部31Aに向かう方向と逆方向に作用する。
なお、閉状態では、バネ20が伸縮しておらず、且つ、バネ20の下端部が第2保持部31bの下面に接触していなくてもよい。この場合、バネ20の引張力(復元力)に起因した閉モーメントNは0である。
掛け金8及び掛け金9の掛止を解除すると(図2(b)参照)、蓋体4が開き、「第1の状態」から「第2の状態」へ遷移する。蓋体4は開モーメントMと閉モーメントNとが同じ大きさである位置P1を挟んで揺動する。揺動の振幅は次第に小さくなり、最終的に位置P1で蓋体4が停止する。
第2の状態では、バネ20の下端部(保持位置)が第2保持部31bの下面上にある。位置P1では、図16の拡大図に示すように、バネ20の延在方向と第2保持部31bの下面において接点部C2から第1屈曲部31Aまでとのなす角度θ2が90°以下である。これにより第2保持部31bの下面(接触面)に沿ったバネ20の引張力(復元力)の分力FC2が第2屈曲部31Bから第1屈曲部31Aに向かう方向と逆方向に作用する。
第2の状態から、手作業によりバネ20の下端部(保持位置)を第2保持部31bに沿って第1保持部131aの直線部131yに移動させる(図17参照)。第1実施形態のときと同様に、バネ20の下端部(保持位置)は第2保持部31b上をスムーズに移動するため、バネ20の下端部を直線部131yへ移動させる作業に力を殆ど加えなくてよい。
第3の状態では、バネ20が収縮(復元)していくことで、バネ20の下端部(保持位置である接点部C3)が直線部131yの下面(接触面)上を折れ曲がり部131xに向かって移動していく(図18参照)。蓋体4は閉モーメントNの影響を受けることなく、重力により蓋体4の開度が大きくなっていく。第3の状態では、開モーメントMの大きさと閉モーメントNの大きさが第2実施形態のときよりも小さい。
その後、蓋体4は開モーメントMの大きさと閉モーメントNの大きさが0である位置P4を挟んで揺動する(図19参照)。揺動の振幅は次第に小さくなっていき、最終的に位置P4で蓋体4が停止する(第4の状態)。このとき、バネ20の下端部(保持位置)は折れ曲がり部131x付近まで移動している。
バネ20の下端部(保持位置)は第1保持部131aの先端部付近まで移動しても、折れ曲がり部131xに引っ掛かることで第1保持部131aから外れない。
蓋体4を閉じると、バネ20の下端部が保持棒131の下面に沿って第2屈曲部31B付近まで自動的に移動するため、バネ20に触れることなく、簡易に第1の状態(閉状態)に戻る。
上記構成から、第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、蓋体4は少し開いた状態で停止し、全開しない。したがって蓋体4の周囲の安全性を高めることができる。また、蓋体4の開機構にバネ20を用いているため、蓋体4にかかる衝撃をバネ20の伸縮により緩和できる。これにより蓋体4への衝撃を従来よりも軽減できる。
さらに、第1保持部131aの先端部に折れ曲がり部131xが形成されているため、バネ20の下端部(保持位置)が第1保持部131aの先端部まで移動しても折れ曲がり部131xに引っ掛かり、第1保持部131aから外れない。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上述の第1実施形態及び第2実施形態では、第1の状態(閉状態、掛止状態)を切り替える切替手段として、図3(a)に示すように掛け金9と受け具11と回転軸12とを有する構成を用いたが、切替手段は本構成に限られず変更可能である。
また、上述の第1実施形態では、バネ20の下端部を保持する保持体21が、第1屈曲部31Aと第2屈曲部31Bとの2箇所で折り曲げられているが、第1屈曲部31Aだけで折り曲げられていてもよい。
さらに、上述の第1実施形態及び第2実施形態では、第1の状態においてバネ20の下端部が第2保持部31bの下面(接触面)と接点部C1で接しているが(図6及び図15参照)、第1の状態ではバネ20の下端部が第2保持部31bと接していなくてもよい。
さらに、上述の第1実施形態及び第2実施形態では、本発明の蓋体の開機構を鉄道車両の鴨居の点検蓋に用いた例を説明したが、本発明の蓋体の開機構は鴨居の点検蓋の他にも様々な蓋に用いることができる。例えば、鉄道車両の天井に取り付けられた点検蓋や荷物棚の蓋に用いてもよい。また、鉄道車両に限られず、他の乗り物や建物に取り付けられた蓋に用いてもよい。特に、重量の重い蓋に上述した蓋体の開機構を用いると、本発明の効果がより発揮される。
さらに、上述の第1実施形態及び第2実施形態では、バネ20に圧縮バネを用いたが、引張バネ等を用いてもよい。
1 鉄道車両
2 開閉扉
3 鴨居
3A 鴨居本体部
4 蓋体
5,6,7 蝶番
5a,6a,7a 軸(揺動軸)
8,9 掛け金
10,11 受け具
10c 中央部
12 回転軸
20 バネ
21,121 保持体
22 バネ受金
31 保持棒
31a,131a 第1保持部
31b 第2保持部
31A 第1屈曲部
31B 第2屈曲部
60 接点
131x 折れ曲がり部
131y 直線部

Claims (8)

  1. 揺動軸を中心に揺動可能な蓋体と、
    前記蓋体の内面に取り付けられた保持体と、
    前記蓋体の内面に対向して配置されたバネと、
    前記蓋体を第1の状態に維持する状態と維持しない状態とに切り替え可能な切替手段とを備え、
    前記バネは前記保持体に保持されているとともに前記保持体上の前記バネの保持位置が可変であり、
    前記蓋体と前記保持体と前記バネとは、
    前記蓋体の重力に起因した前記蓋体を開く方向の開モーメントが前記バネに起因した前記蓋体を閉じる方向の閉モーメントより大きい前記第1の状態と、
    前記第1の状態よりも前記蓋体の開度が大きいとともに前記閉モーメントの大きさが第1の状態のときよりも大きく、且つ、前記開モーメントと前記閉モーメントとが同じ大きさとなる位置を挟んで蓋体が揺動可能な第2の状態と、
    前記第2の状態よりも前記蓋体の開度が大きいとともに前記閉モーメントの大きさが第2の状態のときよりも小さく、且つ、前記開モーメントの大きさと前記閉モーメントの大きさが第2の状態のときよりも小さい第3の状態と、
    前記第3の状態よりも蓋体の開度が大きく、前記開モーメントと前記閉モーメントとが0である第4の状態とをとることが可能であり、
    前記切替手段を前記維持する状態から前記維持しない状態に切り替えると、前記蓋体が第1の状態から第2の状態に遷移し、揺動後に前記蓋体が停止することを特徴とする蓋体の開機構。
  2. 前記第2の状態で前記蓋体が停止した後、前記保持体上における前記バネの保持位置を移動させることで、前記蓋体は前記第3の状態を経て第4の状態に遷移することを特徴とする請求項1に記載の蓋体の開機構。
  3. 前記第2の状態では、前記保持体上における前記バネの保持位置において、前記バネと前記保持体の前記バネとの接触面とのなす角度が90°以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の蓋体の開機構。
  4. 前記保持体は、屈曲部と前記屈曲部を挟んで互いに離れるように延在した第1保持部及び第2保持部とを有していることにより、蓋体の内側面に向かって凸状に形成され、
    前記第1保持部が前記第2保持部よりも揺動軸に近く、
    前記第1の状態及び前記第2の状態では、前記バネが前記第2保持部に保持され、
    前記第3の状態では、前記バネが前記第1保持部に保持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓋体の開機構。
  5. 前記第3の状態では、前記蓋体の開度が大きくなるにつれて前記第1保持部上における前記バネの保持位置が前記屈曲部から遠くなることを特徴とする請求項4に記載の蓋体の開機構。
  6. 前記第1保持部の先端部は、前記揺動軸から遠ざかるように曲がっていることを特徴とする請求項4又は5に記載の蓋体の開機構。
  7. 前記蓋体と前記保持体と前記バネとは、
    前記第4の状態で前記蓋体が停止した後、前記バネが前記保持体から離脱した第5の状態をとることが可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1構に記載の蓋体の開機構。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の前記蓋体の開機構が取り付けられた鉄道車両の鴨居。
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