JP6504444B2 - スプリング付勢式ブレーカ - Google Patents

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Description

この発明は、ウエイトハンマの落下による打撃力とスプリングの付勢力との加重打撃力でシャンクロッド(チゼル)を打撃することにより、コンクリートやアスファルトなどの路盤、岩盤および構造物等を破砕するのに用いるスプリング付勢式ブレーカに関する。
従来から、コンクリートやアスファルトなどの路盤、岩盤および構造物等の破壊・破砕作業に、エネルギー効率の良い油圧式のブレーカが汎用されている。この油圧式のブレーカは、シリンダにピストンを摺動自在に配し、このピストンを油圧で往復動させることによってチゼル等の工具を打撃する構造となっている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許第5581539号公報 特開2014−176945号公報
しかしながら、前記従来の油圧式のブレーカにあっては、ピストンの作動のためにこのピストンとともに油圧アクチュエータを構成するシリンダ、油圧ポンプ等を含む専用の油圧発生装置(油圧ユニット)を用いる必要がある。このため、油圧式のブレーカのコストが嵩むほか、設置スペースが増し、さらに油圧の供給路を引き回す構成となることでシステムの全体構造が複雑になる。また、打撃力をピストンの往復(押出・引込運動)によって生じさせる構成であるため、1回の往復運動で大きな打撃力は望めない。そこで、ピストンの往復回数を多くすることによりそのピストンによる打撃頻度を上げることになるが、それでは打撃で生ずる騒音の発生が多くなるほか、打撃回数の増加によって装置内の各種部品の故障を招く結果となり、装置全体の耐久性の劣化を免れ得ないという不都合があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、その目的とするところは、回転体の回転によりウエイトハンマをスプリングの付勢力を蓄積する方向(例えば、下方から上方)に移動させたうえで落下させることで、移動したウエイトハンマの落下による打撃力とスプリングの付勢力とが加重された打撃力でシャンクロッド(チゼル)を打撃可能にし、また、回転体を回転駆動させるモータには常に一定の負荷がかかるようにして、打撃による騒音レベルを抑えながら、打撃力と単位時間当りの打撃数を増加できるスプリング付勢式ブレーカを提供することにある。
前記目的達成のために、本発明の請求項1にかかるスプリング付勢式ブレーカは、コンクリートやアスファルトなどの路盤、岩盤および構造物等の破砕対象を破砕するのに用いるスプリング付勢式ブレーカであって、ハウジング内に摺動可能に並置された一対のウエイトハンマと、該ウエイトハンマのそれぞれを同一方向に付勢する各一のスプリングと、前記ウエイトハンマのそれぞれに係止しながら、これらのウエイトハンマを前記各スプリングの付勢力を蓄勢する方向に往動させた後、所定位置で前記ウエイトハンマに対する係止を解除して該ウエイトハンマの重力および前記スプリングの付勢力との加重力により、前記ウエイトハンマを復動させる4個のカム爪を外周に持つ回転体と、前記ハウジングに設けられたガイドケース内に摺動自在に支持され、前記各一のウエイトハンマの復動時における該ウエイトハンマの重力とスプリングの付勢力の加重力とにより打撃されて破砕対象を破砕する各一のシャンクロッド(チゼル)と、を備え、前記回転体は、前記カム爪のいずれかが、一方のウエイトハンマに係止してこれを往動させた後、該ウエイトハンマに対する係止を解除して復動させる際に前記カム爪の他のいずれかが他方のウエイトハンマに係止してこれを往動させる位置関係に設けられて、単一のモータにより駆動され、前記4個のカム爪が前記回転体の外周に90度の間隔で設けられ、前記回転体が1回転する間に、前記4個のカム爪により前記各ウエイトハンマが等間隔で交互に2回ずつ前記各シャンクロッドを打撃することを特徴とする。
この構成により、ウエイトハンマはハウジング内に2個存在し、これらのウエイトハンマを駆動する(移動させる)回転体のカム爪が各ウエイトハンマに対応して設けられているので、回転体のいずれか一つのカム爪が一方のウエイトハンマに係止してこれを駆動した後、該ウエイトハンマに対する係止が外れる時に、回転しているいずれか他のカム爪が他方のウエイトハンマに係止してこれを駆動する(移動させる)こととなる。また、各ウエイトハンマは各一のカム爪に次々に係止されて、単一の(同一の)モータで同時に駆動される。このため、1つの係止爪が一方のウエイトハンマに係止してこれを移動させ、所定の移動位置でこのカム爪から前記一方のウエイトハンマが外れても、他のカム爪が他方のウエイトハンマに係止することになる。従って、回転体の駆動手段であるモータには常に一定の負荷がかかり、モータには急激に変化する負荷変動が作用することはない。また回転体のカム爪とウエイトハンマとの係止時の騒音が抑えられ、これらの係止部の摩耗抑制作用および耐久性が最適に維持される。また、ウエイトハンマは2個存在するので、ウエイトハンマおよびシャンクロッド(チゼル)が各1個の油圧式ブレーカに比べて2本のシャンクロッド(チゼル)に対する単位時間当りの打撃数を大幅に増大することができる。
また、回転体の一つのカム爪が一方のウエイトハンマに係止してこれを駆動し、続いて一方のウエイトハンマに対する係止が外れる時に、駆動(回転)している他方のカム爪が他方のウエイトハンマに係止してこれを移動させる位置関係であるため、各カム爪が90度の角度間隔で回転体に設けられ、かつ同軸回転する構成であるため、カム爪のいずれかが一方のウエイトハンマに係止してこれをスプリングの付勢力が蓄積する方向に移動させ、続いて所定位置(回転体の上死点付近)でその係止を解除するときに、カム爪のいずれか他方が他方のウエイトハンマに係止してこれを移動させる。これにより、一方のウエイトハンマと他方のウエイトハンマが、スプリングの付勢力を蓄積する方向への移動と、前記打撃方向への移動を交互に行うことになる。この結果、回転体の1回転で一方のウエイトハンマは2回の打撃動作を行い、他方のウエイトハンマも2回の打撃動作を行うから、両方のウエイトハンマは各一のシャンクロッド(チゼル)をそれぞれ2回ずつ打撃することになる。この結果、モータの駆動軸の1回転でシャンクロッド(チゼル)がコンクリートの路盤等に対しウエイトハンマの重力とスプリングの付勢力が加重された大きな打撃力で4回分の破砕動作をすることになる。つまり、単位時間当りの破砕動作頻度が、ウエイトハンマやシャンクロッド(チゼル)を一組持つブレーカに比べて2倍に高められ、しかも、シャンクロッド(チゼル)には、ウエイトハンマの重力とスプリングの付勢力が加重された大きな打撃力が付与されるので、前記路盤等の破壊・破砕効率を大幅に高めることができる。
要するに、この発明のスプリング付勢式ブレーカは、2本のシャンクロッド(チゼル)が、ウエイトハンマの重力とスプリングの付勢力との加重力による打撃力で交互にコンクリート路盤、岩盤および構造物等を打撃し、破壊・破砕するので、破壊・破砕能力が高く、破壊・破砕効率が極めて高くなる。
また、本発明の請求項2にかかるスプリング付勢式ブレーカは、前記スプリングが、小径スプリングと大径スプリングを同心的二重構造に配置したものであることを特徴とする。
この構成により、スプリングの付勢力を増大させることができ、その結果、ウエイトハンマのシャンクロッド(チゼル)に対する打撃力も増大させることができるので、コンクリートなどの路盤や岩盤及び構造物等の破砕力を向上させることができる。従って、破壊・破砕作業の効率も向上できる。
この発明のスプリング付勢式ブレーカによれば、下記の効果を奏する。
(1)回転体の駆動手段であるモータには、駆動時に常に一定の負荷がかかることになる。このため、モータには負荷の急激な変化の繰り返しに伴う過激な負担が掛かることがなくなり、モータの耐久性が向上する。前記モータとして油圧モータだけでなくエアモータや電動モータが使用可能である。
(2)二つのウエイトハンマで被打撃体である各一のシャンクロッド(チゼル)を交互に打撃することができるので、単位時間当りの路盤等に対する打撃数を大幅に増大できる。
(3)スプリングは小径スプリングと大径スプリングが同心的二重構造に配置されたものであるので、スプリングの付勢力が増大し、その結果、打撃力が増大する。
(4)打撃力、打撃数が増大するのでコンクリート路盤等の破壊・破砕作業の効率が大幅に向上する。
(5)打撃時にはウエイトハンマの自由落下による重力とスプリングの付勢力が加重されるので打撃力が増大する。また、ウエイトハンマのサイズや重量、スプリングのばね定数を選定することで、所定の打撃力および任意の打撃数(例えば、1〜1300bpm)にてシャンクロッド(チゼル)に対し大きな打撃力を付与できる。さらに、ウエイトハンマの重量および持ち上げの高さ(落下させる高さ)だけでなく、スプリングの付勢力の設定によって打撃力を任意の大きさにコントロールできる。
(6)2本のシャンクロッド(チゼル)が、交互にコンクリート路盤、岩盤および構造物等を打撃し、破壊・破砕するので、破壊・破砕能力が高く、破壊・破砕効率が極めて高い。
(7)ウエイトハンマにはスプリングの付勢力が作用するので、打撃力は垂直方向だけでなく斜め方向にも付与することができる。即ち、垂直方向だけでなく斜め方向への打撃によるコンクリート路盤等の破砕も可能となる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に本発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して、詳細に説明する。
この発明の実施の形態によるスプリング付勢式ブレーカの要部の全体を示す斜視図である。 この発明の実施の形態によるスプリング付勢式ブレーカの要部の内部構成の一部を示す斜視図である。 この発明の実施の形態に係るスプリング付勢式ブレーカの一部を切断して示す正面図である。 この発明の実施の形態に係るスプリング付勢式ブレーカの一部を切断して示す右側面図である。 この発明の実施の形態に係るスプリング付勢式ブレーカの一部を切断して示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態にかかるスプリング付勢式ブレーカを、図1乃至図5を参照して説明する。
本発明の実施の形態にかかるスプリング付勢式ブレーカは、ハウジング1内に一対のウエイトハンマ2と、スプリング3と、回転体4と、シャンクロッド(チゼル)5と、駆動手段としてのモータ6とを備えて構成される。これらのうち、ハウジング1は、金属材などからなる2枚の板材1a、1bを所定間隔を保つように複数本の支持棒7を介して連結したものからなる。板材1a、1bは所定の強度が保たれるような厚みおよび形状をなし、重量物であるウエイトハンマ2およびシャンクロッド5の激しい動きに対しても、これらを安定的に支持可能となっている。各ウエイトハンマ2には、各ウエイトハンマ2に付勢力を付与するスプリング3が設けられている。このスプリング3は、ウエイトハンマ2の往動により付勢力が蓄積する位置関係に配置される。本例ではスプリング3は、小径スプリング3aと大径スプリング3bとで形成されている。
前記一対のウエイトハンマ2は鋼材などからなる同一形状、サイズおよび重量のブロック体であり、これらのウエイトハンマ2の軸方向に組付けられたケース部材8、9、10内部に、軸受11、12によりスラスト方向およびラジアル方向に摺動可能に支持されている。また、ケース部材8の上部側の開口部は、キャップ部材13により塞がれている。このキャップ部材13の内側面には、前記スプリング3を構成する小径スプリング3aおよび大径スプリング3bを同心的に分けて配置する円筒壁13aが一体に突設されている。一方、ケース部材10の下部側の開口部には、各一のシャンクロッド(チゼル)5を摺動自在に支持するロッドケース部材14が連設されている。
前記ウエイトハンマ2は大径部2cと小径部2dを持つ2段形状の円柱体をなす。その大径部2cの上面側にはスプリング3の前部を収納して支持するスプリング収納凹部15(図4参照)が形成されている。このスプリング収納凹部15内には、前述の小径スプリング3aおよび大径スプリング3bの下端部を同心的に分けて配置する円筒壁16aを有する円筒状のスプリング受け部材16が設けられている。そしてキャップ部材13とスプリング受け部材16との間には、前記円筒壁13aおよび円筒壁16aによって分離されるように、細線からなる小径スプリング3aおよび太線からなる大径スプリング3bのそれぞれが、図4に示すように同心的に介在されている。ここでは、小径スプリング3aを細線、大径スプリング3bを太線としているが、これは逆であっても、両者同径線であってもよい。
このように本例でのスプリング3では、小径スプリング3aと大径スプリング3bとで構成するので付勢力の増大をはかることができて好ましいものであるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、1本のスプリングで構成してもよいことは当然である。なお、各ウエイトハンマ2とスプリング受け部材16の軸芯部には、キャップ部材13およびケース部材8〜10によって囲まれた空間内に外気を流通可能にする通気孔17、18が設けられている。これによりケース8〜10内におけるウエイトハンマ2の動きが円滑化される。
各ウエイトハンマ2は、これの小径部2dに連続する部位の大径部2cに、回転体4のカム爪4a〜4dの動きをガイドする軸方向に真直ぐに延びるガイド面2aと、このガイド面2aに連続し、回転体4のカム爪4a〜4dに係止し(支持され)ながらウエイトハンマ2自体をスプリング3方向に押し込む(または押し上げる)段状の支持面2bとを有する。回転体4はこれの外周の軸方向に、前記4個のカム爪4a、4b、4c、4dを一体に有する。各カム爪4a〜4dは回転体4の外周に90度の間隔をおいて設けられており、これらのカム爪4a〜4dの先端部は円滑形状をなす。また、カム爪4a〜4dはウエイトハンマ2の前記ガイド面2aおよび支持面2bに対向する部位に臨んでいる。
本例では、図1及び図2に示すように各ウエイトハンマ2には、段状の支持面2bが軸対称位置に2個が存在し、カム爪4a、4bを持つ回転体4およびカム爪4c、4dを持つ回転体4が各2個設けられ、それぞれの回転体4のカム爪4a〜4dがそれぞれウエイトハンマ2を両側より挟む格好で2個の段状の支持面2bに係止するようになっている。これにより回転体4の回転によるウエイトハンマ2の摺動(特に、往動)は、カム爪4a〜4dに軸心を中心とする両側より支持面2bに係止されて移動されるので、バランスが保持され、確実な移動が保たれるので好ましい。
前記回転体4は回転軸19に固設され、該回転軸19は、ケース部材9の側板とこの側板に連設された軸支持板20、21に軸受22を介して回転自在に支持されている。また、その回転軸19の一端部には、図1、図2、図3および図5に示すような従動ギヤ23が取り付けられている。また、前記ケース部材9の側板には、図1、図2および図5に示すようにモータ6が取り付けられている。このモータ6の駆動軸24はケース部材9の側板および軸支持板21に取り付けられた各一の軸受22に回転自在に支持されている。そして、そのモータ6の駆動軸24に駆動ギヤ25が取り付けられており、この駆動ギヤ25に前記従動ギヤ23が噛合されている。従って、カム爪4a〜4dを持つ回転体4は従動ギヤ23および駆動ギヤ25を介してモータ6により駆動可能となっている。
ケース部材10の下部には、一対の摺動孔26aを持つロッドケース部材14が連設されている。これらのロッドケース部材14の摺動孔26a内には、先端が尖った各一のシャンクロッド(チゼル)5の基部が摺動自在に収納されている。このシャンクロッド(チゼル)5の上端部は各ケース部材10内を摺動するウエイトハンマ2の小径部2d端面に対向している。また、各摺動孔26aの一部には図4に示すようにリング溝27が形成され、このリング溝27にシャンクロッド5の軸方向移動量を規制するための規制リング28が装着されている。この規制リング28の一部が摺動孔26aの周面よりシャンクロッド5側(径方向)に突出している。
一方、各シャンクロッド5の基部には所定長のガイド溝29が軸方向に形成され、これらのガイド溝29内に規制リング28の前記一部が臨んでいる。このため、これらの規制リング28およびガイド溝29によって、シャンクロッド5の摺動孔26aにおける軸方向移動量がガイド溝29の所定の軸方向長内に規制される。
次に、前記構成になるスプリング付勢式ブレーカの動作を説明する。このスプリング付勢式ブレーカは、前述のように、各一のウエイトハンマ2を付勢するスプリング3と、回転することによって原位置から各ウエイトハンマ2に係止してこれを前記スプリング3の付勢力を蓄積する方向に移動させるとともに、所定位置でその係止を解除するカム爪4a〜4dが設けられた回転体4とを具備する。そこで、前記モータ6の駆動に伴う回転体4の回転により、この回転体4のカム爪4a〜4dは各ウエイトハンマ2に係止してこれをスプリング3の付勢力を蓄積する方向に移動させ、所定の移動位置でその係止を解除する。これによりウエイトハンマ2は原位置方向に移動(復動)し、ウエイトハンマ2の重力とスプリング3の付勢力とが加重された打撃力により被打撃体であるシャンクロッド(チゼル)5を打撃する。
ここで、ウエイトハンマ2は、各一のシャンクロッド5を打撃するのであるが、これらのウエイトハンマ2のガイド面2aと段状の支持面2bとの位置側には、図1、図2及び図3に示すように、それぞれに対応して回転体4のカム爪4a〜4dが臨んで設けられている。従って、一方のウエイトハンマ2は、例えば、カム爪4a、4bの回転で移動し、他方のウエイトハンマ2はカム爪4c、4dの回転によって移動する。回転体4は従動ギヤ23および駆動ギヤ25を介して同一(単一)のモータ6により駆動されて回転する。
前記回転体4は、前述のように、外周に90度の角度間隔でカム爪4a〜4dを有し、これらのカム爪4a〜4dのいずれかが一方のウエイトハンマ2に係止してこれを移動させ、続いてこの一方のウエイトハンマ2の係止が外れる時に、同じく回転している他方のカム爪4a〜4dのいずれか他方のウエイトハンマ2に係止してこれを移動させるように回転する。
従って、モータ6の駆動を開始し、駆動ギヤ25および従動ギヤ23を介して回転体4を回転させると、例えば、1つのカム爪4aが一方のウエイトハンマ2に係止してこれをスプリング3の付勢力を蓄積する方向に移動させ、所定位置(前記一方のウエイトハンマ2の上死点付近)でその係止を解除するときに、回転する他方のカム爪4cが他方のウエイトハンマ2に係止してこれをスプリング3の付勢力を蓄勢する方向に移動させる。この動作により、一方と他方のウエイトハンマ2はそれぞれスプリング3の付勢力が増大する方向への移動と、前記係止の解除にもとづく打撃方向への移動を交互に行うことになる。
そして各カム爪4a〜4dは角度が90度の間隔で設けられているので、カム爪4a、4bの一回転で一方のウエイトハンマ2は2回の打撃動作を行い、さらに各カム爪4c、4dの一回転で他方のウエイトハンマ2も2回の打撃動作を行う。従って、両方のウエイトハンマ2は各一のシャンクロッド5をウエイトハンマの重力とスプリングの付勢力が加重された大きな打撃力で2回ずつ打撃する。この結果、モータ6によって駆動される回転軸19の一回転で、シャンクロッド5はコンクリートなどの破砕対象に4回の大きな破砕打撃力を付与する。
従って、この発明のスプリング付勢式ブレーカでは、回転体4のカム爪4a〜4dのいずれかが一方のウエイトハンマ2に係止してこれを移動させ、続いてこの一方のウエイトハンマ2に対する係止が解除されるときに、前記カム爪4a〜4dの他のいずれかが他方のウエイトハンマ2に係止してこれを移動させる位置関係となっているので、回転体4を駆動するモータ6には常にいずれかのウエイトハンマ2の負荷が掛かることになり、繰り返しの急激な負荷の変化を受けることがない。また、打撃数もモータ6の回転軸19の1回転でシャンクロッド5によりコンクリート等の破砕対象をウエイトハンマの重力とスプリングの付勢力が加重された大きな打撃力で4回打撃でき、このコンクリート等の破砕効率を高めることができる。即ち、この発明のスプリング付勢式ブレーカは、2本のシャンクロッド(チゼル)5が、ウエイトハンマ2の重力とスプリング3の付勢力との加重された打撃力で交互にコンクリート路盤、岩盤および構造物等を打撃し、破壊・破砕するので、破壊・破砕能力が高く、結果、破壊・破砕効率が向上する。
以上のように、本実施形態によるスプリング付勢式ブレーカは、ハウジング1内に一対のウエイトハンマ2を摺動可能に並設し、これらのウエイトハンマ2のそれぞれを各一のスプリング3により同一方向に付勢し、回転体に90度の間隔をおいて設けられた各カム爪4a〜4dを前記ウエイトハンマ2のそれぞれに係止させながら、これらのウエイトハンマ2を前記スプリング3の付勢力を蓄勢する方向に往動させた後、所定位置で前記係止を解除してそのウエイトハンマ2の重力およびスプリング3の付勢力との加重力を以って、ウエイトハンマ2を復動させ、このウエイトハンマ2の復動時にそのウエイトハンマ2の重力およびスプリング3の付勢力の加重力を以って各一のシャンクロッド(チゼル)5を打撃させることとし、この場合に回転体4の回転により、カム爪4a〜4dのいずれかが一方のウエイトハンマ2に係止してこれを往動させた後、そのカム爪4a〜4dのウエイトハンマ2に対する係止が解除される際に、カム爪4a〜4dの他のいずれかが他方のウエイトハンマ2に係止してこれを往動させる関係とすることで、各カム爪4a〜4dを同一のモータ6(つまり、駆動軸24)によって駆動する構成である。
これにより、回転体4の回転によりウエイトハンマ2をスプリング3の付勢力が増大する方向(例えば、下方から上方)に移動させた後に落下させることで、回転体4のカム爪4a〜4dにより移動させたウエイトハンマ2の落下による打撃力とスプリング3の付勢力とが加重された打撃力でシャンクロッド(チゼル)5が打撃可能になり、回転体4を回転駆動するモータ6に掛かる負荷を一定に維持でき、前記打撃による騒音レベルを抑えながら、単位時間当りの打撃数を増加して、コンクリート等の破砕対象物に対する破砕効率を高めることができることとなる。
本発明のスプリング付勢式ブレーカは、回転体を回転駆動させるモータに掛かる負荷を常に一定とし、ウエイトハンマの落下とスプリングの反発力にもとづくシャンクロッドの打撃による騒音レベルを抑えながら、単位時間当りの打撃数を増加可能にし、コンクリート等の破砕対象物に対する破砕効率を高めることができるという効果を有し、回転体により移動させたウエイトハンマの落下による打撃力とスプリングの付勢力との加重打撃力でシャンクロッドを打撃して、コンクリートやアスファルトなどの路盤や構造物を破砕するスプリング付勢式ブレーカ等に有用である。
1 ハウジング
2 ウエイトハンマ
3 スプリング
4 回転体
4a〜4d カム爪
5 シャンクロッド
6 モータ
7 支持棒
8、9、10 ケース部材
11、12 軸受
13 キャップ部材
14 ロッドケース部材
15 スプリング収納凹部
16 スプリング受け部材
17、18 通気孔
19 回転軸
20、21 軸支持板
22 軸受
23 従動ギヤ
24 駆動軸
25 駆動ギヤ
26 ガイド筒
27 リング溝
28 規制リング
29 ガイド溝

Claims (2)

  1. コンクリートやアスファルトなどの路盤、岩盤および構造物等の破砕対象を破砕するのに用いるスプリング付勢式ブレーカであって、
    ハウジング内に摺動可能に並置された一対のウエイトハンマと、
    該ウエイトハンマのそれぞれを同一方向に付勢する各一のスプリングと、
    前記ウエイトハンマのそれぞれに係止しながら、これらのウエイトハンマを前記各スプリングの付勢力を蓄勢する方向に往動させた後、所定位置で前記ウエイトハンマに対する係止を解除して該ウエイトハンマの重力および前記スプリングの付勢力との加重力により、前記ウエイトハンマを復動させる4個のカム爪を外周に持つ回転体と、
    前記ハウジングに設けられたガイドケース内に摺動自在に支持され、前記各一のウエイトハンマの復動時における該ウエイトハンマの重力とスプリングの付勢力との加重力により打撃されて破砕対象を破砕する各一のシャンクロッド(チゼル)と、を備え、
    前記回転体は、前記カム爪のいずれかが、一方のウエイトハンマに係止してこれを往動させた後、該ウエイトハンマに対する係止を解除して復動させる際に前記カム爪の他のいずれかが他方のウエイトハンマに係止してこれを往動させる位置関係に設けられて、単一のモータにより駆動され
    前記4個のカム爪が前記回転体の外周に90度の間隔で設けられ、前記回転体が1回転する間に、前記4個のカム爪により前記各ウエイトハンマが等間隔で交互に2回ずつ前記各シャンクロッドを打撃することを特徴とするスプリング付勢式ブレーカ。
  2. 前記スプリングは、小径スプリングと大径スプリングが同心的二重構造に配置されたものである請求項1記載のスプリング付勢式ブレーカ。
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