JP6502384B2 - 合成層状鉱物粒子の連続的な調製方法 - Google Patents

合成層状鉱物粒子の連続的な調製方法 Download PDF

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Description

本発明は、層状ケイ酸塩等の合成層状鉱物粒子の調製方法に関する。
ホウ酸塩又はケイ酸塩等の多くの鉱物が、様々な産業分野で使用されている。タルクのような層状ケイ酸塩鉱物粒子は、例えば、(化学的安定性のため、あるいはまた高コストな活性化合物の希釈のための)不活性添加剤として又は(例えば、いくつかの材料の機械的特性を向上させるための)機能性添加剤として、タルクのような層状ケイ酸塩が組成物への組み込みによって使用される、熱可塑性物質、エラストマー、紙、塗料、ワニス、繊維、冶金、医薬品、化粧品、植物衛生製品あるいはまた肥料等の多くの産業分野において、微粒子の形態で使用されている。
本明細書全体を通して、用語「層状鉱物粒子」は、少なくとも1つの四面体層と少なくとも1つの八面体層を含む結晶構造を有する、任意の鉱物粒子を意味する。「層状鉱物粒子」は例えば層状ケイ酸塩でありうる。
本明細書全体を通して、用語「非膨潤性」は、エチレングリコール又はグリコールと接触させることによる処理によって(001)回折線が影響を受けない、つまりはエチレングリコール又はグリコールと接触した後、(X線の)(001)回折線に対応する原子間距離が増加しない、任意の層状ケイ酸塩又は鉱物粒子を意味する。スメクタイトを除き、2:1型層状ケイ酸塩は非膨潤性であり、例えばタルクや、白雲母などの雲母群に属する他の層状ケイ酸塩である。
式SiMg10(OH)の水酸化マグネシウムのケイ酸塩である天然タルクは、層状ケイ酸塩のファミリーに属する。層状ケイ酸塩は、数ユニットから数千ユニットまで数が変わる結晶構造の基本シートの規則的な積み重ねによって構成されている。層状ケイ酸塩(薄層状ケイ酸塩)の中でも特にタルク、雲母、モンモリロナイトを含む群は、各基本シートが八面体層の両側に位置する2つの四面体層の組合せによって構成されているという事実によって特徴づけられる。この群は2:1型層状ケイ酸塩に対応し、特にスメクタイトはその一部をなしている。その構造に鑑み、2:1型層状ケイ酸塩はまた、T.O.T(四面体−八面体−四面体)型とも呼ばれる。スメクタイトは特に、水とカチオンを収容し、鉱物の膨潤性に関係する基本シートの間のシート間空間の存在によって特徴づけられる。
2:1型層状ケイ酸塩の八面体層は、O2−イオンとOHイオン(2/1のO2−/OHモル比)の2つの平面から形成される。この中間層の両側には、頂点の1つが八面体層の酸素によって占有され、一方、その他の3つがほぼ同一平面上の酸素によって占有される、四面体の二次元ネットワークが配置されることになる。
大部分の用途に関して、高純度、微粒子性(ミクロンあるいはまた少なくとも1つの方向においてサブミクロン)、良好な構造性及び結晶特性を有する層状ケイ酸塩、特にタルクが研究されている。
WO2013/004979は、カルボン酸塩の存在下におけるヒドロゲル前駆体の共沈殿反応と、それに続く300℃の温度とおよそ8MPaの自生圧力下における前記ヒドロゲル前駆体の水熱処理による、タルク等の合成鉱物粒子を含む組成物の調製方法について記述している。WO2013/004979に従う方法は、特に天然タルクのものに近い、満足な構造特性を有する合成鉱物粒子を得ることを可能とする。この方法はまた、合成鉱物粒子を調製する時間を短縮することを可能とし(3時間から10日)、層状ケイ酸塩粒子の取得のための最も速い公知の方法となっている。天然タルクの構造特性に近づくように合成粒子の結晶化度を高めるために、数日の期間及び/又は550℃で5時間の乾熱処理(焼きなまし)が必要とされる。
しかし、効率、収率、及び得られる合成鉱物粒子の構造品質の点における、産業上の要請の高まりと共に、このような合成鉱物粒子の合成方法の適合性を改善する必要がある。
このような状況において、本発明は、現状の技術の他の方法よりも大量に、且つ/又はより短い時間で合成層状鉱物粒子を調製することを可能とする方法を提示することを目的とする。
本発明はまた、現状の技術において記述されている粒子の調製方法において必要とされる調製時間と比べて、時間が著しく短縮されている合成層状鉱物粒子の調製方法を提示することも目的とする。
本発明は従って、実施が簡単且つ迅速であり、また、工業的規模での利用の制約に適合可能な方法を提示することを目的とする。
本発明は、薄層性、微粒子性、及び低分散性、並びに天然の層状鉱物、特に天然の層状ケイ酸塩、とりわけ天然のタルクのものと非常に近い結晶構造を有する、高純度な合成層状鉱物粒子の調製方法を提示することを目的とする。
また、本発明は、得られる合成層状鉱物粒子、特に合成層状ケイ酸塩粒子の特性を精確に調整することを可能とする調製方法を提示することも目的とする。
また、本発明は、天然の層状ケイ酸塩、とりわけタルクのものと非常に近い構造特性を有する層状鉱物粒子を含む組成物を調製することを可能とする方法を提示することも目的とする。
また、本発明は、様々な用途において、天然タルク組成物に置き換えて使用することができる、合成層状ケイ酸塩鉱物粒子を含む組成物を調製することを可能とする方法を提示することも目的とする。
従って、本発明はまた、本発明に従う方法によって得られる組成物を提示することも目的とする。
これを行うために、本発明は、化学量論的割合という所定の割合の構成化学元素という化学元素から形成される合成層状鉱物粒子の調製方法であって、液体媒質を含み且つ前記化学量論的割合の前記合成層状鉱物粒子の前記構成化学元素を含有する反応媒質のソルボサーマル処理という処理による方法に関し、前記構成化学元素は、ケイ素及びゲルマニウムからなる群より選択される少なくとも1つの化学元素、並びに二価金属及び三価金属からなる群より選択される少なくとも1つの化学元素を含み、前記合成層状鉱物粒子は、非膨潤性の層状ケイ酸塩の群、特に非膨潤性の2:1型層状ケイ酸塩の群に属し、前記方法において:
− 1MPaより高い圧力と100℃から600℃の温度で連続的に前記ソルボサーマル処理を行い、
− 連続反応器のソルボサーマル処理領域という領域中において連続的に反応媒質を循環させ、前記ソルボサーマル処理領域中の反応媒質の滞留時間を、前記合成層状鉱物粒子を含む懸濁液を前記ソルボサーマル処理領域から出る際に連続的に得られるように適合させる。
これまでは、前記化学量論的割合の前記合成層状鉱物粒子の前記構成化学元素を含有する液体媒質を含む反応媒質の十分な変換を得るために、先験的に連続的な実施には適合しない数時間(WO2013/004979では典型的におよそ6時間)、さらには数日もの期間が必要であると考えられていたが、本発明者らは実際、驚くべきことに、本発明に従う方法が、注目すべき構造特性と結晶性、特に天然層状ケイ酸塩、とりわけ天然タルクのものに非常に近いものでありうる構造特性を有する合成層状鉱物粒子を連続的に、驚くほど短い時間(数秒から数分)で得ることを可能とすることを確認した。
従って、これは合成層状鉱物粒子(特に層状ケイ酸塩)、つまり少なくとも1つの八面体層に結合した少なくとも1つの四面体層を含む薄層状粒子の初めての連続的な合成である。
現状の技術の非連続的な方法の場合におけるよりも大量に反応媒質を希釈することが先験的に必要であるだけに、この結果は、いっそう驚くべきことであるが、この希釈により、反応器における反応媒質の連続的な補給と連続的な循環が容易となる。本発明の方法はまた、これまでは不十分と考えられていた低温でのソルボサーマル処理によっても、特にソルボサーマル処理の期間(滞留時間)に応じて、特性及び特徴を微調整可能な層状ケイ酸塩粒子を調製することも可能とする。
有利には、本発明によれば、前記合成層状鉱物粒子は前記金属Mの3個の原子に対して4個のケイ素原子及び/又はゲルマニウム原子を含み、つまりはタルクの化学量論(3個のマグネシウム原子に対して4個のケイ素原子)を有する。特に、有利には、本発明によれば、前記合成層状鉱物粒子は電荷を有さず、カチオンの欠如も、層の間の空間に配置されたカチオン(層間カチオン)も有さない。より詳細には、有利には、本発明によれば、前記合成層状鉱物粒子は、フッ素及び前記金属M以外の金属(金属カチオン)を欠いており、特にリチウム及びカルシウムを欠いている。前記合成層状鉱物粒子の構成化学元素は、従ってフッ素、リチウム及びカルシウムを特に欠いている。
特に、有利には、本発明によれば、ソルボサーマル処理領域中を循環する反応媒質は、フッ素とリチウムを欠いている。
本明細書全体を通して、用語「連続反応器」は、連続的な流れと共に動作することができ、反応媒質中に存在する化学種の混合を可能にする任意の反応器を意味する。
任意の公知の連続反応器が、本発明に従う方法において使用されうる。このように、有利には、本発明によれば、前記連続反応器は、定容連続反応器である。本発明に従う方法の特に有利な変形例では、ピストン反応器(すなわちピストン型流出の反応器)からなる群より選択される連続反応器を使用する。このようなピストン反応器は、ソルボサーマル処理領域に同時に導入された前記化学量論的割合の前記合成層状鉱物粒子の前記構成化学元素を含有する反応媒質のあらゆる化学種が、ソルボサーマル処理領域中で同じ滞留時間を有するように適合されている。例えば、反応媒質の流出が層流、乱流、又は中間で行われる管状反応器でありうる。加えて、本発明に従う方法において、接触させる種々の組成物及び/又は液体媒質の導入及び接触については、任意の連続反応器を並流又は向流で使用することが可能である。
反応器のソルボサーマル処理領域は、反応器の前記ソルボサーマル処理領域への少なくとも1つの出発組成物の連続的な導入を可能とするように適合された少なくとも1つの入口、及び前記合成層状鉱物粒子を含む前記懸濁液を連続的に回収するための少なくとも1つの出口を有する。反応器のソルボサーマル処理領域中に存在する、液体媒質と前記化学量論的割合の前記合成層状鉱物粒子の前記構成化学元素とを含む反応媒質は、少なくとも1つの出発組成物から形成され、反応器のソルボサーマル処理領域の出口において合成層状鉱物粒子の懸濁液が連続的に放出されるまで、前記ソルボサーマル処理のみによって同時且つ連続的に変化するようにこのソルボサーマル処理、つまりは圧力下での加熱に付される。
このように、有利には、本発明によれば、反応器のソルボサーマル処理領域は、少なくとも1つの反応導管という導管であって、少なくとも1つの出発組成物の連続的な導入を可能とするように適合された少なくとも1つの入口と、前記合成層状鉱物粒子を含む懸濁液を連続的に回収するための少なくとも1つの出口との間で、その中を反応媒質が連続的に循環する導管を備える。前記反応導管は、例えば、直径及び形状が、ソルボサーマル処理領域の少なくとも1つの入口と少なくとも1つの出口との間における反応媒質の循環を可能にするように適合されたチューブ又はパイプの形態の外観を呈しうる。
有利には、本発明によれば、少なくとも1つの出発組成物の導入のための少なくとも1つの入口と合成層状鉱物粒子の前記懸濁液の回収のための少なくとも1つの出口との間に延びる前記反応導管中において前記反応媒質を循環させて、前記ソルボサーマル処理を実行する。従って、反応器の前記ソルボサーマル処理領域における反応媒質の滞留時間は、入口と出口の間のこの反応導管の内部容積、流量、及びこの反応導管中を循環する反応媒質の密度との関連で調整される。
有利には、本発明によれば、ソルボサーマル処理の圧力は、例えば圧力調節器を使って、前記反応導管の内部の圧力を調整することで制御される。特に、圧力は、前記反応導管の内部の圧力が液体媒質の飽和蒸気圧を上回るように制御される。
有利には、本発明によれば、ソルボサーマル処理の温度は、反応導管の温度の調整によって制御される。温度は、任意の適切な方法、例えば温度が制御された筐体の内部に前記反応導管を配置するなどして制御することができる。例えば、前記反応導管に二重ジャケットを備え付け、この二重ジャケットの温度を制御するといった他の実施形態も可能である。
反応器内の反応媒質の温度は、特に圧力とソルボサーマル処理が実行される滞留時間との関連で、前記合成層状鉱物粒子の取得を可能とするように適合される。特に、有利には、本発明によれば、前記ソルボサーマル処理は200℃から600℃の温度、特に250℃から450℃の間、とりわけ350℃から400℃の間で実行される。例えば、有利には、本発明によれば、反応導管は筐体の内部へ延び、筐体の内部の温度は100℃から600℃の温度、特に200℃から500℃の間、より詳細には350℃から400℃の間の値に制御される。
有利には、本発明によれば、ソルボサーマル処理の温度と圧力は、反応導管の温度と前記反応導管の内部圧力の制御によって、それぞれ制御される。
有利には、本発明によれば、反応媒質中の液体媒質の特徴と量は、反応器のソルボサーマル処理領域内(特に反応導管内)への少なくとも1つの出発組成物の連続的な導入と、ソルボサーマル処理領域内(特に反応導管内)における反応器を出るまでの反応媒質の連続的な循環を可能とするように適合される。特に、有利には、本発明によれば、反応媒質は、反応器のソルボサーマル処理領域の入口、特に反応導管の入口への連続的な流出と、その結果生じる反応器内、特に反応導管内における反応媒質の連続的な循環とを可能とするように(液体媒質の適切な選択及び/又は液体媒質の量の調整によって)適合された粘度を有する。その上、反応媒質の粘度はまた、少なくとも供給の圧力を考慮に入れて、反応器の出口において、この出口から流出可能な合成層状鉱物粒子の懸濁液の取得を可能とするようにも選択される。
反応媒質は、出発組成物(一又は複数)から形成されうる。有利には、本発明によれば、各出発組成物は液体媒質と、前記化学量論的割合の前記合成層状鉱物粒子の前記構成化学元素の少なくとも一部とを含む。各出発組成物は、前記出発組成物の全ての組成が、前記化学量論的割合の前記合成層状鉱物粒子の前記構成化学元素を含むように選択される。反応媒質が唯一の出発組成物から形成される場合は、この出発組成物は、前記合成層状鉱物粒子の前記構成化学元素の化学量論的割合の全ての構成化学元素、すなわち化学量論的割合のケイ素とゲルマニウムからなる群より選択される少なくとも1つの化学元素と、二価及び三価の金属からなる群より選択される少なくとも1つの化学元素を含まなくてはならない。
本発明に従う方法の特に有利な変形例においては、ケイ酸塩及び/又はゲルマニウム酸塩、それらの固溶体、及びそれらの混合物の中から選択される少なくとも1つの無機化合物を含む少なくとも1つの第1の出発組成物と、少なくとも1つの金属M(特に二価又は三価の金属)の少なくとも1つの金属塩を含む第2の出発組成物とから連続的に反応媒質を調製するが、ここで前記第1及び第2の組成物は、前記ソルボサーマル処理領域の少なくとも1つの入口の上流において連続的に接触させられる。このようにして、1つはケイ酸塩及び/又はゲルマニウム酸塩、それらの固溶体、及びそれらの混合物の中から選択される無機化合物という少なくとも1つの化合物を含み、もう1つは少なくとも1つの金属Mの少なくとも1つの金属塩を含む2つの出発組成物、あるいはさらに、各出発組成物が、ケイ酸塩及び/若しくはゲルマニウム酸塩、それらの固溶体、及びそれらの混合物の中から選択される少なくとも1つの無機化合物、並びに/又は少なくとも1つの金属Mの少なくとも1つの金属塩を含む、2よりも多い出発組成物を調製することができる。
実際、本発明者らは、層状鉱物粒子の合成に必要な構成化学元素をそれぞれが少なくとも一部を含有する複数の異なる出発組成物から連続的に反応媒質の調製を行うことが可能であることを、このような連続的な実施は先験的に大量の希釈溶液を必要とするにもかかわらず、驚きとともに確認した。ソルボサーマル処理領域の前及び内部におけるこの希釈は、一般的に、このような層状鉱物粒子の取得を害するものと推定される。実際、出発反応媒質中では、互いに別々には層状鉱物粒子の形成が可能となりえず、通常は構造的及び/又は化学的性質の異なる粒子を形成する傾向のある構成化学元素が、実際は、本発明に従う方法において接触させられるように希釈された媒質においてさえも、合成層状鉱物粒子の取得を可能とする。
有利には、本発明によれば、反応器のソルボサーマル処理領域の入口で導入される前記合成層状鉱物粒子の前記構成化学元素の各出発組成物における(液体媒質の量に関する)濃度は、特に10−3mol/Lから数mol/Lであり、例えば10−2mol/Lあるいはまた1mol/Lとなりうる。
有利には、本発明によれば、反応媒質と各出発組成物は、少なくとも部分的に水和されている(この反応媒質のソルボサーマル処理は従って水熱処理と呼ばれる)。有利には、本発明によれば、前記液体媒質は水、アルコール、及びその混合物の中から選択する。本発明に従う方法の有利な変形例においては、10個未満の炭素原子、特に7個未満の炭素原子を含む、鎖状又は分枝状のアルコール、とりわけメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、プロピレングリコール、及びエチレングリコールの中から前記アルコールを選択する。出発組成物の液体媒質及び反応媒質の液体媒質は、例えば、水のみを用いて、あるいはまた水と少なくとも1つのアルコールの混合物を用いて調製されうる。
反応媒質のソルボサーマル処理は、反応器のソルボサーマル処理領域内において、前記合成層状鉱物粒子の取得を可能とするように、特に温度とソルボサーマル処理の実行される滞留時間に応じて、適合された圧力で実行する。有利には、本発明によれば、前記ソルボサーマル処理は、2MPaから50MPa、特に8MPaから40MPa、とりわけ22MPaから30MPaの圧力で実行される。ここでもまた、有利には、本発明によれば、このソルボサーマル処理の圧力は、その中を反応媒質が循環する反応導管の内部の圧力の調整により制御される。有利には、本発明によれば、ソルボサーマル処理の圧力は、圧力調節器により制御される。
有利には、本発明によれば、反応導管は、ソルボサーマル処理が実行されるべき、呼び圧力という値に圧力を調節することを可能とする装置(例えば、マイクロメーターバルブ又はニードルバルブ又は自動圧力調節器のようなもの)を備えた部分によって、反応器(つまり、反応導管がソルボサーマル反応の温度に一致する温度に維持されている領域)の出口の後方に延長される。反応媒質は、例えば少なくとも1つの流量ポンプ(容量測定ポンプ)を用いて、滞留時間に応じて、あらかじめ決定された流量で反応導管内に導入される。この装置は、連続合成装置全体の内部、特に反応器の内部における圧力を制御することを可能とする。また、懸濁状態又は場合によっては濾過後の合成層状鉱物粒子を回収する際、反応器の圧力と連続合成装置の出口の周囲圧力との間の移行を確実とすることも可能とする。
有利には、本発明によれば、反応媒質がソルボサーマル処理の温度と圧力に付される前記ソルボサーマル処理領域中における反応媒質の滞留時間を制御することで、連続的な前記ソルボサーマル処理の期間を調整する。反応器のソルボサーマル処理領域内における反応媒質の滞留時間は、特にソルボサーマル処理が実行される温度に応じて、前記合成層状鉱物粒子の連続的な取得を可能とするために適合される。有利には、本発明によれば、反応器のソルボサーマル処理領域内において連続的に反応媒質を循環させて、ソルボサーマル処理領域内の滞留時間が10分未満、特に5分未満、より具体的には1分未満となるようにする。
前記ソルボサーマル処理領域が反応導管である実施形態においては、反応媒質がその中で循環している反応導管の容積(この反応導管の入口と出口の間)と、反応導管に課される流量と、反応媒質の密度(これはソルボサーマル処理の温度と圧力に依存する)から、反応媒質の滞留時間を決定する。
体積流量(Q)と滞留時間(t)、反応器の容積(V)、反応器入口での反応媒質の密度(ρ)、及び反応器内での反応媒質の密度(ρ)とを結びつける関係は、次の通りである:
Figure 0006502384
有利には、本発明によれば、前記反応媒質を反応器内、特に前記反応導管内に、適切な滞留時間を得るために選択された流量で導入する。
有利には、本発明によれば、前記ソルボサーマル処理を超臨界条件又は亜臨界条件、特に均質亜臨界条件下で実行する。
本発明に従う方法の特に有利な変形例では、ソルボサーマル処理を実行する温度と圧力は反応媒質、特にそこに含まれる液体媒質が超臨界条件下となるように選ばれる。従って、有利には、本発明によれば、前記ソルボサーマル処理は反応媒質、特にその液体媒質が超臨界条件下となるような温度と圧力の条件で実行される。
本質的に又はもっぱら水性の反応媒質の場合は、水の臨界点は(水の位相図に従うと)22.1MPaと374℃に位置するから、超臨界状態にあるように、例えば375℃より高い温度と22.3MPaより高い圧力において反応器中で水熱処理を行う。
亜臨界条件下で水熱処理を実行するには、100℃から373℃の温度と、選択された温度の液体媒質の飽和蒸気圧より高い圧力(すなわち水の位相図の気液平衡曲線より上)、特に0.1MPaより高い圧力にする。
本発明は、前記化学量論的割合の前記合成層状鉱物粒子の前記構成化学元素を含むゲル前駆体のソルボサーマル処理(加熱と圧力)によって得られる、あらゆる層状鉱物粒子の調製に適用され、ソルボサーマル処理の結果、このゲル前駆体の変化が前記鉱物粒子を生成する。本発明はさらに、より詳細には、有利なことに、層状ケイ酸塩、層状ゲルマニウム塩、層状ゲルマノケイ酸塩、及びその混合物からなる群に属する層状ケイ酸塩粒子の調製方法に関する。従って、有利には、本発明によれば、ゲル前駆体として、ケイ素/ゲルマニウム−金属ヒドロゲル前駆体を使用して、このケイ素/ゲルマニウム−金属ヒドロゲル前駆体の連続的な水熱処理の形で前記ソルボサーマル処理を実行する。
有利には、本発明によれば、前記ゲル前駆体は、ケイ酸塩、ゲルマニウム酸塩、それらの固溶体、及びそれらの混合物から選択される少なくとも1つの無機化合物と、少なくとも1つの金属M(特に二価又は三価の金属)の少なくとも1つの金属塩の間の共沈殿反応によって調製される。
従って、本発明に従う方法は、ゲル前駆体のソルボサーマル処理を連続的に実行することだけでなく、このゲル前駆体の連続的な調製もまた可能とする。ゲル前駆体の共沈殿反応も同様に迅速であり、従って、前記合成層状鉱物粒子の連続合成を可能とし、著しく時間を短縮することができる。
有利には、本発明によれば、無機化合物として、前記ゲル前駆体の前記共沈殿反応の中で反応するように適合された少なくとも1つのケイ素及び/又はゲルマニウムの原子を含む、任意の化合物を用いる。特に、有利には、本発明によれば、前記無機化合物は、ケイ酸ナトリウムと二酸化ケイ素(ケイ素の二酸化物)からなる群より選択される。特に、有利には、本発明によれば、無機化合物としてメタケイ酸ナトリウムを用いる。
本発明に従う方法の特に有利な変形例では、少なくとも1つの金属Mの金属塩として、少なくとも1つの式M(R−COO)のジカルボン酸塩が用いられ、式中、
− Rは水素(−H)及び5個未満の炭素原子を含むアルキル基の中から選択され、
− Mは少なくとも1つの二価金属を示し、式:Mgy(1)Coy(2)Zny(3)Cuy(4)Mny(5)Fey(6)Niy(7)Cry(8)を有する(式中、各y(i)は
Figure 0006502384
となるような、区間[0,1]の実数を表す)。
有利には、本発明によれば、前記共沈殿反応はR−COOM’の式で表される少なくとも1つのカルボン酸塩の存在下で実行され、式中、
− M’はナトリウム及びカリウムからなる群より選択される金属を示し、
− Rは水素及び5個未満の炭素を含むアルキル基の中より選択される。
このカルボン酸塩は、ソルボサーマル処理によって分解されず、逆にその後者の効率と速度に関与することが、驚きと共に認められる。R基とR基は同じ又は異なるものでありうる。有利には、本発明によれば、R基とR基はCH−、CH−CH−及びCH−CH−CH−からなる群より選択される。特に、有利には、本発明によれば、R基とR基は同一である。
有利には、本発明によれば、前駆体ゲルとして、以下:
− 次の化学式:4(SiGe1−x)(式中、xは区間[0,1]の実数である)に従う、4個のケイ素及び/又はゲルマニウム原子、
− 3個の少なくとも1つの金属Mの原子(Mは少なくとも1つの二価金属を示し、式:Mgy(1)Coy(2)Zny(3)Cuy(4)Mny(5)Fey(6)Niy(7)Cry(8)を有する(式中、各y(i)は
Figure 0006502384
となるような区間[0,1]の実数を表す))、
− (10−ε)個の酸素原子((10−ε)O)(εは区間[0,10[の実数である)、
− (2+ε)個のヒドロキシル基((2+ε)(OH))(εは区間[0,10[の実数である)
を含む前駆体ヒドロゲルを使用する。
従って、このようなヒドロゲル前駆体の化学式として、次の化学式(I):
4(SiGe1−x)3M((10−ε)O)((2+ε)(OH)) (I)
を用いることができる。
加えて、水の分子が、このヒドロゲル前駆体の粒子に結合しうる。これは、ヒドロゲル前駆体粒子に吸着又は物理吸着した水分子であり、特定の層状ケイ酸化粒子の層間の空間中に通常存在する組成の水分子ではない。
前記ヒドロゲル前駆体の定義を可能にするもう1つの化学式は、次の式:(SiGe1−x11・n’HO、又は金属ケイ素ヒドロゲル前駆体に関してはさらにSi11・n’HOである。
このようなケイ素/ゲルマニウム−金属ヒドロゲル前駆体は、ケイ酸塩、ゲルマニウム酸塩、それらの固溶体、及びそれらの混合物から選択される少なくとも1つの無機化合物と、少なくとも1つの二価金属Mの少なくとも1つの金属塩との間の共沈殿反応によって得ることができる。
有利には、本発明によれば、前記ソルボサーマル処理、特に水熱処理が2:1型層状ケイ酸塩型の粒子を含む懸濁液を(反応器の出口の後で)連続的に得るようにして実行される。特に、有利には、本発明によれば、次の化学式(II):
(SiGe1−x10(OH) (II)
(式中、
− Siはケイ素を示し、
− Geはゲルマニウムを示し、
− Mは少なくとも1つの二価金属を示し、式:Mgy(1)Coy(2)Zny(3)Cuy(4)Mny(5)Fey(6)Niy(7)Cry(8)を有し(式中、各y(i)は
Figure 0006502384
となるような区間[0,1]の実数を表す)、
− xは区間[0,1]の実数である)
を有する層状ケイ酸化粒子を含む懸濁液を連続的に得るように、前記水熱処理を実行する。
本発明に従う方法の他の変形例においては、T.O.T.型の2:1型層状ケイ酸塩との類似によって、他の型の層状鉱物、例えば、その構造がT.O.(四面体−八面体)型、あるいはまたT.O.T.O.(四面体−八面体−四面体−八面体)型の層状鉱物の合成に対応する、異なる割合の化学元素を含むゲル前駆体を使用することができる。
T.O.型の合成層状鉱物粒子を調製することを可能とするゲル前駆体は、例えば以下:
− 次の化学式:2(SiGe1−x)(式中、xは区間[0,1]の実数である)に従う2個のケイ素及び/又はゲルマニウム原子、
− 3個の少なくとも1つの金属Mの原子(Mは少なくとも1つの二価金属を示し、式:Mgy(1)Coy(2)Zny(3)Cuy(4)Mny(5)Fey(6)Niy(7)Cry(8)を有する(式中、各y(i)は
Figure 0006502384
となるような区間[0,1]の実数を表す))、
− (5−ε)個の酸素原子((5−ε)O)(εは区間[0,5[の実数である)、
− (4+ε)個のヒドロキシル基((4+ε)(OH))(εは区間[0,5[の実数である)
を含む。
このゲル前駆体において、金属Mは同様に、前記二価金属と部分的又は完全に置換されるアルミニウム(Al)のような三価金属も示しうる。従って、T.O.型又はT.O.T.型の合成層状鉱物粒子を調製することを可能とするゲル前駆体は、(電気的中性を乱さないために3個の前記二価金属の原子の代わりに)2個の前記三価金属の原子を含むことになる。
有利には、いくつかの実施形態においては、本発明によれば、ゲル前駆体はソルボサーマル処理領域中への導入の前段階において直ちに連続的に調製される。このように、本発明に従う方法は、一方ではゲル前駆体の調製を、もう一方では合成層状鉱物粒子の懸濁液を連続的に得ることを可能とする反応媒質のソルボサーマル処理を、ただ1回の工程で連続的に実行することを可能とする。
より詳細には、有利には、本発明によれば、ケイ酸塩及び/又はゲルマニウム酸塩、それらの固溶体、及びそれらの混合物から選択される無機化合物という少なくとも1つの化合物を含む少なくとも1つの第1の出発組成物と、二価金属及び三価金属からなる群より選択される少なくとも1つの金属Mの少なくとも1つの金属塩を含む少なくとも1つの第2の出発組成物とから、特に共沈殿反応によって、反応媒質、とりわけゲル前駆体が連続的に調製され、前記第1及び第2の組成物が、前記ソルボサーマル処理領域の少なくとも1つの入口の上流において連続的に接触させられる。
こうするために、有利には、本発明によれば、各無機化合物の少なくとも1つの第1の出発組成物が少なくとも1つの導管の第1の部分へ連続的に導入され、各金属塩の少なくとも1つの第2の出発組成物が少なくとも1つの導管の第2の部分へ連続的に導入され、導管の第1の部分と導管の第2の部分のそれぞれが、前記反応導管の入口の上流において連続的にゲル前駆体を形成させるようにして、これら2つの組成物を連続的に接触させることを可能とするために、ソルボサーマル処理領域の上流において互いに連結されている。このように、反応器は、反応導管の入口の上流に、各無機化合物を含む第1の出発組成物を連続的に導入する導管の第1の部分と、各金属塩を含む第2の出発組成物を連続的に導入する導管の第2の部分を備えている。
有利には、本発明によれば、第1の出発組成物は少なくとも部分的に水和されている。有利には、本発明によれば、第2の出発組成物は少なくとも部分的に水和されている。有利には、本発明によれば、第1の出発組成物は流れ出ることができる可能性がある。有利には、本発明によれば、第2の出発組成物は流れ出ることができる可能性がある。有利には、本発明によれば、前記第1の出発組成物と前記第2の出発組成物は、溶液の圧力下で連続的に補給される液体組成物であり、これらの組成物のそれぞれの液相は、その混合物が反応媒質の前記液体媒質を形成するように適合されている。好ましくは、有利には、本発明によれば、第1の出発組成物と第2の出発組成物は双方ともに前記液体媒質中で形成される溶液である。
有利には、本発明によれば、導管の第1の部分と導管の第2の部分は、ソルボサーマル処理領域の入口の上流、特に反応導管の入口の上流において接続され、導管の第3の部分において、導管の第1及び第2の部分のそれぞれが、ソルボサーマル処理領域の入口と連結しており、前記導管の第3の部分においてゲル前駆体が連続的に(共沈殿によって)形成される。有利には、本発明によれば、反応器はこのように、導管の第1の部分と導管の第2の部分の下流に延びる導管の第3の部分を有し、前記導管の第3の部分は反応導管の入口まで延びている。言い換えれば、前記導管の第3の部分は、一方では前記導管の第1の部分と導管の第2の部分と、他方では反応導管(その中で層状鉱物粒子、特に層状ケイ酸化粒子を得ることを可能とする反応媒質のソルボサーマル処理が行われる)との間の中間部分を形成している。この導管の第3の部分内において、各無機化合物と各金属塩は、共沈殿によって連続的にゲル前駆体を形成するために接触する。
有利には、本発明によれば、導管の第3の部分の中におけるゲル前駆体組成物の流量と、導管の第3の部分の長さは反応器、特に反応導管の入口の上流、特にすぐ上流における、つまりソルボサーマル処理の前におけるゲル前駆体の連続的な形成を可能とするように適合されている。場合によっては、周囲温度よりも高い温度での予熱が、反応導管の入口の前、この導管の第3の部分において予定されうる。
有利には、本発明によれば、層状鉱物粒子、特に層状ケイ酸化粒子を含む懸濁液は、ソルボサーマル処理領域の出口の下流において冷却される。
本発明に従う方法を実施するために使用される連続合成装置の各導管(又は導管の部分)は、異なる組成物(出発組成物、反応媒質、及び合成層状鉱物粒子を含む得られた懸濁液)の連続的な循環を可能とするのに適合されたサイズを有する。各導管及び導管の部分は特に、センチ流体(内径が1cmより上)、又はミリ流体(内径が1mmより上)、又はマイクロ流体(内径が1mm未満、特に750μm未満)のサイズを有することができる。有利には、本発明によれば、1をミリメートル超える内径の反応導管を使用する。
加えて、連続反応器は、ソルボサーマル処理領域の前、ソルボサーマル処理領域の階層、あるいはまたソルボサーマル処理領域の出口の後方且つ得られる懸濁液の出口の前に、追加の入口を有することができる。このような入口は、ガス又は高密度の媒質、例えば、溶液(例えば、液体媒質の割合を制御するための、あるいはまた方法の任意の段階においてpHを制御するための水又はアルコール)及び/又は固体の導入を可能とすることができる。これは同様に例えば、式(III):
Figure 0006502384
(式中、Aはメチル及び少なくとも1つのヘテロ原子を含む炭化水素基から選択される基を表し、R3、R4、R5は同一又は異なっており、水素及び1から3個の炭素原子を含む鎖状アルキル基から選択される)を有する水に可溶な少なくとも1つのオキシシランを用いるグラフト化組成物でもある。
前記オキシシランは例えば、ソルボサーマル処理領域の前に導入されることができ、以下の式:
Figure 0006502384
(式中:
− R3、R4、R5は同一又は異なっており、1から3個の炭素原子を含む鎖状アルキル基から選択され、
− R7は1から18個の炭素原子を含む鎖状アルキル基から選択され、
− nは1から5の整数であり、
− Xは、その熱安定性がソルボサーマル処理の温度と滞留時間に適合しうるアニオンであり、例えばXは塩素、ヨウ素、及び臭素の中から選択されるアニオンである)で表される水性媒質に可溶なトリアルコキシシランでありうる。
これはさらに、例えば磁鉄鉱の粒子を伴う合成層状鉱物粒子の官能化の組成物、沈殿促進剤、沈殿反応又は、少なくとも1つの出発組成物から合成層状鉱物粒子を含む懸濁液への変換の触媒、あるいはまた銀粒子でありうる。
有利には、本発明によれば、2:1型層状ケイ酸塩の粒子を含む懸濁液が得られる。より詳細には、有利には、本発明によれば、式(II)に従う層状ケイ酸化粒子を含む懸濁液が得られる。特に、本発明に従う方法によって得られる層状ケイ酸化粒子は、X線回折において以下:
− 9.40Åから12.50Åの距離に位置する(001)面、
− 3.10Åから3.30Åの距離に位置する(003)面、
− 1.51Åから1.53Åの距離に位置する(060)面
の特徴的な回折線を有する。
より詳細には、本発明に従う方法によって得られる層状ケイ酸化粒子は、X線回折において以下:
− 9.40Åから12.50Åの距離に位置する(001)面、
− 4.60Åから5.00Åの距離に位置する(002)面、
− 3.10Åから3.30Åの距離に位置する(003)面、
− 1.51Åから1.53Åの距離に位置する(060)面
の特徴的な回折線を有する。
このような層状ケイ酸化粒子は、特に上述の式(I)に従うゲル前駆体を用いる際に得られる。
本発明に従う方法で得られる層状ケイ酸化粒子を含む懸濁液は、任意の粉末乾燥技術で乾燥させることができる。有利には、本発明によれば、前記ソルボサーマル処理に引き続いて、得られた前記合成粒子を凍結乾燥法によって乾燥させる。乾燥は同様に、乾燥器を用いて、例えば60℃から130℃の温度で1から48時間、マイクロ波の照射の下、あるいはまた噴霧乾燥によって、実行することもできる。
本発明はまた、上記あるいは下記において言及されている特徴の全部又は一部の組合せを特徴とする方法、及び本発明に従う方法により得ることのできる組成物にも関する。
本発明の他の目的、特徴及び利点は、非限定的な例として与えられ、添付の図面を参照している好ましい実施形態の以下の記述の読解により明らかとなる。
本発明に従う方法において利用される合成層状鉱物粒子調製装置の模式図である。 本発明に従う方法を用いて下記に与えられる例によって得られる層状鉱物粒子のX線回折図(RX)である。 本発明に従う方法を用いて下記に与えられる例によって得られる合成層状鉱物粒子のフーリエ変換赤外線吸収スペクトルである。 本発明に従う方法を用いて下記に与えられる例によって得られる合成層状鉱物粒子のフーリエ変換赤外線吸収スペクトルである。 本発明に従う方法を用いて下記に与えられる例によって得られる層状鉱物粒子のX線回折図(RX)である。 本発明に従う方法を用いて下記に与えられる例によって得られる合成層状鉱物粒子のフーリエ変換赤外線吸収スペクトルである。 本発明に従う方法を用いて下記に与えられる例によって得られる層状鉱物粒子のX線回折図(RX)である。 本発明に従う方法を用いて下記に与えられる例によって得られる層状鉱物粒子のX線回折図(RX)である。 本発明に従う方法を用いて下記に与えられる例によって得られる層状鉱物粒子のX線回折図(RX)である。 本発明に従う方法を用いて下記に与えられる例によって得られる合成層状鉱物粒子の電界放出型走査型電子顕微鏡写真である。 本発明に従う方法を用いて下記に与えられる例によって得られる合成層状鉱物粒子の電界放出型走査型電子顕微鏡写真である。
A/− 本発明に従う合成層状鉱物粒子の一般的な調製プロトコール
1/− 合成層状鉱物粒子の調製装置
本発明に従う方法においては、(図1に示されるような)以下:
− ケイ酸塩、ゲルマニウム酸塩、それらの固溶体、及びそれらの混合物から選択される少なくとも1つの無機化合物を含む第1の水溶液20を導入する、導管の第1の部分11、
− 少なくとも1つの金属Mの少なくとも1つの金属塩を含む第2の水溶液21を導入する、導管の第2の部分12、
− 導管の第1の部分11と導管の第2の部分12の後方に配置され、反応筐体16の入口9まで延びる導管の第3の部分であって、導管の第3の部分13が始まる地点17において導管の第1の部分11と導管の第2の部分12が接続される、導管の第3の部分13、
− 導管の第3の部分13の後方にあり、反応筐体16中の入口9から延びる反応導管14
を含む合成層状鉱物粒子の連続的な調製のための反応器15を使用する。
蠕動ポンプ18は、導管の第1の部分11に対して、貯留槽30に撹拌下で含まれている第1の水溶液20を圧力下で連続的に供給することを可能とする。第2の蠕動ポンプ19は、導管の第2の部分12に対して、貯留槽31に撹拌下で含まれている第2の水溶液21を、圧力下で連続的に供給することを可能とする。
反応導管14内の温度を制御する目的で、反応筐体16はセラミック材料製の抵抗を含む加熱筒を含む炉となっている。反応導管14は、反応筐体16の出口を構成する出口8から加熱筒内部を出るまで、加熱筒内部において複数回巻かれた螺旋管の一般的な形状をとっている。
層状鉱物粒子のゲル前駆体の共沈殿反応は入口9の上流において、つまり、ソルボサーマル処理の前に導管の第3の部分13内で行われる。導管の第3の部分13内のゲル前駆体組成物の温度は、周囲温度に近い。導管の第3の部分13の長さは、驚くほど短く、およそ数センチメートルでありえ、例えば、10cmから20cmである。実施例においては、この長さはおよそ15cmである。導管の第3の部分13内(地点17と反応筐体16の入口9との間)の滞留時間も同様に、非常に短縮されており、5分未満、特に1分未満、又は30秒未満でさえもありうる。本発明に従う方法によって合成層状鉱物粒子を調製するための総時間は、従って、15分未満、特に10分未満、さらには5分又はおよそ1分未満である。
さらに、粒子の官能化若しくはグラフト化のための又は溶媒を加えるための溶液のような他の溶液を、装置の異なる階層において、例えば、ソルボサーマル処理領域の前方に位置する入口4、5において、ソルボサーマル処理領域の階層に位置する入口6において、あるいはまた、ソルボサーマル処理領域の出口の後方、得られる懸濁液の出口の前に位置する入口7において、加えることが可能である。
圧力調節器2は、反応導管14の出口8及び反応筐体16から、得られる合成層状鉱物粒子を含む懸濁液を回収する容器25まで延びる導管の第5の部分10に連絡して、反応筐体16の下流に配置される。
導管の第5の部分10に置かれたバルブ32の閉鎖は、反応導管14の出口8において得られる懸濁液を二次回路33中において循環させることを可能とし、粒子を保持してその回収を可能とするように適合された多孔質焼結体34に、この懸濁液を通すことを可能とする。多孔質焼結体34は、氷浴35中に沈められており、反応器から出る懸濁液を冷却することを可能とする。この場合、二次回路33に配置されたバルブ36及び37は開放されている。多孔質焼結体34は、合成された層状鉱物粒子を留置して、それらを輸送する液体媒質から分離するように選択される。焼結体は例えば、孔径50μmの316Lステンレスで製作される。多孔質焼結体34の穴が層状鉱物粒子によって目詰まりした際には、容器25に直接的に懸濁液を回収するために、バルブ32を開き、バルブ36及び37を閉じるだけで十分であり、この懸濁液は、氷浴35を通過して冷却され、次に層状鉱物粒子を回収するために数回洗浄及び遠心分離され、それから例えば乾燥器によって乾燥されられうる。他の変形例(図示せず)においては、もちろん同様に、複数の焼結体を並列的に用意することも可能であり、これは、前の焼結体が層状鉱物粒子によって目詰まりするや否や、得られる懸濁液を反応導管14の出口において別の焼結体のほうに導くことを可能とする。
2/− ケイ素/ゲルマニウム−金属ゲル前駆体の調製
ケイ素/ゲルマニウム−金属ゲルは、試薬として、ケイ素及び/又はゲルマニウムを含む少なくとも1つの無機化合物、少なくとも1つの式M(R−COO)のジカルボン酸塩(Mは少なくとも1つの二価又は三価の金属を表し、RはH及び5個未満の炭素原子を含むアルキル基から選択される)の関わる共沈殿反応によって、少なくとも1つの式R−COOM’のカルボン酸塩(式中、M’はNa及びKからなる群より選択される金属を表し、RはH及び5個未満の炭素原子を含むアルキル基から選択される)の存在下で調製されうる。
この共沈殿反応は、タルクの化学量論量(3個のMに対して4個のSi/Ge、(ここで、Mは式:Mgy(1)Coy(2)Zny(3)Cuy(4)Mny(5)Fey(6)Niy(7)Cry(8)を有し、ここで、各y(i)は
Figure 0006502384
となるような区間[0,1]の実数を表す))を有するケイ素/ゲルマニウム−金属ヒドロゲル水和物を得ることを可能とする。
ケイ素/ゲルマニウム−金属ゲルは、以下から実施される共沈殿反応によって調製される:
1.メタケイ酸ナトリウム五水和物の水溶液、又はメタゲルマニウム酸ナトリウムの水溶液、又はx/(1−x)のモル比のこれら2つの溶液の混合物、
2.酢酸などのカルボン酸中に希釈した1又は複数の式M(R−COO)のジカルボン酸塩により調製される、ジカルボン酸塩の溶液、及び
3.蒸留水中に希釈した式R−COOM’のカルボン酸塩(一又は複数の)により調製される、カルボン酸塩の溶液。
このケイ素/ゲルマニウム−金属ヒドロゲルの調製は、以下のプロトコールに従って行われる:
1.メタケイ酸ナトリウム及び/又はメタゲルマニウム酸ナトリウムの溶液と、式R−COOM’のカルボン酸塩を混合する、
2.そこに、式M(R−COO)のジカルボン酸塩溶液をすばやく加える。共沈殿のヒドロゲルが瞬時に形成される。
さらに、前記ヒドロゲルの調製媒質を超音波に付すことも可能である。
この沈殿の結果、
− 4(SiGe1−x)、
− 3個の少なくとも1つの金属Mの原子(Mは少なくとも1つの二価金属を示し、式:Mgy(1)Coy(2)Zny(3)Cuy(4)Mny(5)Fey(6)Niy(7)Cry(8)を有する(式中、各y(i)は
Figure 0006502384
となる区間[0,1]の実数を表す))、
− (10−ε)個の酸素原子((10−ε)O)(εは区間[0,10[の実数である)、
− (2+ε)個のヒドロキシル基((2+ε)(OH))(εは区間[0,10[の実数である)
を含む、ケイ素/ゲルマニウム−金属ヒドロゲルが得られ、
カルボン酸塩の水溶液中において、前記ヒドロゲルは高度に水和されており(水の分子が組成の水となることなく、ヒドロゲル粒子に結合している)、多かれ少なかれゼラチン状の固さを有する。
また、ヒドロゲルは同様に、遠心分離(例えば3000から15000RPMで5から60分間)と上清(カルボン酸塩の溶液)の除去の後、場合によっては脱イオン水での洗浄(例えば2回の連続する洗浄と遠心分離)とその後の乾燥、例えば、乾燥器(60℃、2日間)、凍結乾燥、噴霧乾燥によって、あるいはマイクロ波照射下の乾燥後にも回収されうる。このようにして、以下の式(I):
4(SiGe1−x)3M((10−ε)O)((2+ε)(OH))
のケイ素/ゲルマニウム−金属粒子は、後の可能な水熱処理のために(水洗が行われたか否かに応じて、カルボン酸塩の存在下又は非存在下の)粉末の形で保存されうる。
ゲル前駆体は、上述の層状鉱物粒子の調製装置において、予定された通りに連続的に調製されることができ、又は逆にあらかじめ、すなわち上述の層状鉱物粒子の調製装置の外で調製され、必要に応じて、その後連続的に導管の第3の部分13に直接、又は反応導管14の入口9に直接導入されることができる。
それぞれの場合において、反応導管14内及び反応筐体16の入口9にまで前記ゲル前駆体組成物を導く導管の全体における反応媒質の連続的な循環を可能とするように、導管の各部分及び反応導管14に導入されるゲル前駆体の希釈を制御することが重要である。反応筐体16の入口に導入される前記ゲル前駆体組成物中のヒドロゲル前駆体の濃度は、有利には10−3mol/Lから数mol/L、例えば、およそ0.01mol/Lの間である。この濃度は、現状の技術の層状ケイ酸塩のような合成層状鉱物粒子の調製方法において使用されている濃度よりも、はるかに低いことに留意すべきである。
3/− 前記ケイ素/ゲルマニウム−金属ヒドロゲルの水熱処理
先に得られたような、乾燥又は非乾燥の前述の式(I)のヒドロゲル前駆体は、反応筐体16中に入ると反応導管14中で水熱処理を受ける。
水熱処理は、特に超臨界条件又は亜臨界条件、中でも均質亜臨界条件下において実行されうるソルボサーマル処理である。反応器の入口に導入されるゲル前駆体組成物、特にそれが含む溶媒(一又は複数)が超臨界条件又は均質亜臨界条件下、つまり、溶媒の気液平衡曲線の上となるように、また、溶媒が液体の状態を有し、気液混合又は気体単独の形態を有さないように、このソルボサーマル処理を実行する温度と圧力をこのように選択することができる。
この水熱処理の結果、カルボン酸塩の水溶液中に層状ケイ酸塩鉱物粒子を含む懸濁液が得られる。この水熱処理の終わりに、得られた懸濁液を例えばセラミック焼結体を用いた濾過、あるいはまた遠心分離(3000から15000RPMで5から60分間)に付し、それから上清の除去により回収する。上清溶液は、式R−COOM’及び/又はR−COOM’の塩(一又は複数)を含み、このカルボン酸塩を回収してリサイクルするために保存されうる。
回収された鉱物粒子を含む組成物は、場合によっては水、特に蒸留水又は逆浸透水で洗浄されることができ、例えば1又は2回の洗浄/遠心分離サイクルを実行する。
最後の遠心分離後に回収される鉱物粒子を含む組成物は、次に:
− 60℃から130℃の温度で1から24時間、乾燥器により、あるいはまた
− 例えば、CHRIST ALPHA(登録商標) 1−2 LD Plus型の凍結乾燥器中、48時間から72時間の凍結乾燥により、
− マイクロ波の照射により、
− 噴霧により、
− あるいはまた、他の任意の粉末乾燥技術により、
乾燥されうる。
最後に、分離された固体組成物が得られるが、その色はケイ素/ゲルマニウム−金属ヒドロゲル前駆体の調製に使用される式M(R−COO)のジカルボン酸塩(一又は複数)の性質(また同様に、必要であれば、このジカルボン酸塩の各々の割合)によって決定される。
本発明者らは、このようにして、元のゲルから熱的に安定な結晶化物質への変換を可能とするのに十分な超臨界条件における水熱処理の非常に短い時間(1分未満)だけでなく、また同様に、得られる合成鉱物粒子が向上した結晶性を有することも確かめることができた。
本発明に従う方法により得られるタルク組成物中に含まれる層状ケイ酸塩鉱物粒子は、純度、結晶性及び熱安定性の点で、さらには、(公知のタルク組成物の調製方法において以前に必要とされた水熱処理の期間と比較して)極めて短縮された水熱処理の期間のために、また、後の無水熱処理(焼きなまし)を必要としない点で優れた特性を有する。
B/− 構造的な解析及び特性決定
先に説明したプロトコールに従って得られるタルク組成物の分析結果が、以下に報告される。これらの結果は、本発明が、天然タルクのものと非常に類似した構造特性(特に層状性及び結晶性)を有する合成層状ケイ酸塩鉱物粒子の形成を効果的にもたらすことを可能とすることを立証している。それらはまた、特に実施の温度及び期間の選択により、本発明が、非常に単純な仕方で、明確且つ予測可能なサイズと結晶特性を有する、安定且つ純粋な、合成ケイ素/ゲルマニウム−金属鉱物粒子の合成を可能にすることも示している。
分析は特にX線回折、赤外線、及び電子顕微鏡観察により行われた。収集されたデータは、添付の図面及び実施例に提示され、以下において注解される。
1/− X線回折分析
X線回折(RX)において、アーノルド(米国ニューヨーク州)産のタルク等の天然タルクは、以下:
− (001)面については9.34Åの距離に位置する線、
− (002)面については4.68Åの距離に位置する線、
− (020)面については4.56Åの距離に位置する線、
− (003)面については3.115Åの距離に位置する線、
− (060)面については1.52Åの距離に位置する線
の特徴的な回折線を有することが知られている(文献Ross M., Smith W.L.及びAshton W.H., 1968, "Triclinic talc and associated amphiboles front Gouverneur mining district, New York ; American Mineralogist", vol. 53, p. 751-769による)。
図2、5、7、8、9は、以下の例において得られる粒子のX線回折図を示しており、それぞれにおいて、回折角2θの関数として、シグナルの相対強度(1秒当たりのカウント数)が表されている。
表示されているX線回折図は、INEL社(仏国アルトネ)から市販されているCPS 120装置で記録された。これは120°の角度領域にわたるリアルタイムの検出を可能とする曲線検出器型回折計である。使用された加速電圧は40kVであり、25mAの強度である。構造的等距離を与えるブラッグの式は:
hkl=0.89449/sinθ(コバルト対陰極を使用)
である。
このX線回折分析は、本発明に従って調製されるタルク組成物の層状ケイ酸塩鉱物粒子と天然タルク粒子との間に大きな構造類似性があることを裏付けている。
特に、(003)面及び(060)面にそれぞれ対応する回折線は、天然タルクの基準回折線のものと完全に一致する位置を有している。
2/− 近赤外分析
赤外線では、天然タルクは近赤外にMg−OH結合の振動を表す7185cm−1の振動バンドを有することが知られている。
図3、4及び6に示されているスペクトルの取得は、NICOLET 6700−FTIR分光計を用いて9000cm−1から4000cm−1の領域において行われた。
3/− 粒子の顕微鏡観察及び粒度分析評価
本発明に従うタルク組成物を構成しうる非常に細かい粉末を考慮し、それらを構成する層状ケイ酸塩鉱物粒子のサイズと粒度分布が、電界放出型走査型電子顕微鏡と透過型電子顕微鏡での観察によって評価された。
以下の実施例は、本発明に従う調製方法及び、そのようにして得られる合成鉱物粒子、特に層状ケイ酸塩鉱物粒子を含むタルク組成物を含む組成物の構造的特徴を例示している。
実施例1
1.60817gの酢酸マグネシウム四水和物(Mg(CHCOO)・4HO)を5mLの1mol/L酢酸CHCOOHと245mlの蒸留水中に添加することにより、酢酸マグネシウム溶液を一方において調製する。
他方において、250mLの蒸留水中に2.12136gのメタケイ酸ナトリウム五水和物(NaOSiO・5HO)を添加することにより、メタケイ酸ナトリウム溶液を調製する。
蠕動ポンプ18、19は、外径1/8プース(3.175mm)及び内径1.57mmを有する鋼鉄製の導管によって、それぞれ2mL/分の流速で、すなわち2つの溶液の混合が連続的に生じる反応導管14の入口9の数センチメートル前の地点17では4mL/分の総流量で、2つの溶液を別々に運ぶこと可能とする。筐体16内の温度は400℃であり、反応導管14内の圧力は(22.1MPaより上25MPaから27MPa)に(圧力調節器2を使って)維持され、その結果、筐体16内の反応導管14中を循環する反応媒質は、水の臨界点(374℃、221bar)を超えた状態となる。
反応導管14の入口9の上流にある導管の第3の部分13において生じる2つの溶液の混合及び共沈殿から生じるゲル前駆体は、こうして反応筐体16内において水熱処理を受け、これは、このゲル前駆体を合成タルクの懸濁液に変換することを可能とする。入口9と出口8との間の反応導管14内における滞留時間は23秒である。
冷却後、反応器15の出口8から生じる懸濁液は、水性塩媒質(酢酸ナトリウム)中における合成タルク粒子のコロイド懸濁液となる。数十分で澄む乳白色の組成物の外観を有する。この懸濁液は遠心分離サイクル(8000回転/分で10分間)に付される。遠心分離後、一方においてタルク組成物を回収し、他方において、特に酢酸ナトリウムを含む上清溶液を回収するが、酢酸ナトリウムはその時、回収され、場合によってはリサイクルされてもよい。
その後、回収したタルク組成物を連続2サイクルの脱イオン水による洗浄と遠心分離(8000回転/分で10分間)に付す。
遠心分離後に回収されたタルク組成物は、最終的に60℃のオーブン中で12時間、乾燥させる。
本発明に従って得られるタルク粒子のX線回折図は、図2のグラフ40によって表される。このタルク組成物のX線回折図は、タルクの回折線に対応する回折線、特に以下:
− 10.05Åの距離に位置する(001)面、
− 4.96Åの距離に位置する(002)面、
− 4.59Åの距離に位置する(020)面、
− 3.19Åの距離に位置する(003)面、
− 1.53Åの距離に位置する(060)面
の特徴的な回折線を有する。
グラフ40は、300℃であるが3時間の水熱処理によってWO2013/004979の方法により得られるものと同様である。図2のグラフ44は、300℃で6時間の水熱処理によってWO2013/004979の方法により得られるタルク粒子の比較回折図であり、これが基準とみなされる。
この例を数回繰り返すと、ほぼ同一の回折図が得られることがさらに観察され、本発明に従う方法の優れた再現性が明示される。
図3は、300℃で1時間の水熱処理によってWO2013/004979の方法により得られるタルク粒子の赤外吸収スペクトル(グラフ38)、及び300℃で2時間の水熱処理によってWO2013/004979の方法により得られるタルク粒子の赤外線吸収スペクトル(グラフ39)との比較により、この実施例1において本発明に従って得られる粒子の赤外吸収スペクトル(グラフ37)を示している。
図4は、本発明に従うこの実施例1において、23秒で本発明に従って得られる粒子の赤外吸収スペクトル(グラフ45)、また、300℃で3時間の水熱処理によってWO2013/004979の方法により得られるタルク粒子(グラフ46)、300℃で2時間の水熱処理によってWO2013/004979の方法により得られるタルク粒子(グラフ47)、300℃で1時間の水熱処理によってWO2013/004979の方法により得られるタルク粒子の赤外吸収スペクトル(グラフ48)を示している。
図10及び図11は、この実施例で得られる層状ケイ酸塩粒子を示している電界放出型走査型電子顕微鏡(FEG−SEM)で撮影した写真である。およそ200Åから3000Åのより大きなサイズ、数枚の積み重なりに相当する100Å未満の厚さを有する、サブミクロンのタルク粒子(図10及び11の写真において、粒子が互いに凝集した形態で見られる)が得られている。
実施例2
3.216gの酢酸マグネシウム四水和物(Mg(CHCOO)・4HO)を10mLの1mol/L酢酸CHCOOHと490mlの蒸留水中に添加することにより、酢酸マグネシウム溶液を一方において調製する。
他方において、500mLの蒸留水中に4.24284gのメタケイ酸ナトリウム五水和物(NaOSiO・5HO)を添加することにより、メタケイ酸ナトリウム溶液を調製する。
この例においては、2つの溶液20、21が、ポンプ18、19によって、それぞれ4mL/分の流速で供給され、反応導管14における反応媒質の総流量は8mL/分となる。反応器内の(入口9と出口8との間の反応導管14内における)滞留時間は11秒である。その他の反応条件は、実施例1のものと同じである。
得られるタルク粒子のX線回折図は、図2のグラフ41によって表される。このタルク組成物のX線回折図は、タルクの回折線に対応する回折線、特に以下:
− 10.47Åの距離に位置する(001)面、
− 4.57Åの距離に位置する(020)面、
− 3.19Åの距離に位置する(003)面、
− 1.53Åの距離に位置する(060)面
の特徴的な回折線を有する。
グラフ41は、300℃であるが1時間の水熱処理によってWO2013/004979の方法により得られるものと同様である。
実施例3
3.2165gの酢酸マグネシウム四水和物(Mg(CHCOO)・4HO)を10mLの1mol/L酢酸CHCOOHと490mlの蒸留水中に添加することにより、酢酸マグネシウム溶液を一方において調製する。
他方において、500mLの蒸留水中に4.24325gのメタケイ酸ナトリウム五水和物(NaOSiO・5HO)を添加することにより、メタケイ酸ナトリウム溶液を調製する。
反応条件は、実施例1のものと同じである。
懸濁液の濾過によりタルク粒子を分離するために、セラミック焼結体34が出口において使用される。粒子は、焼結体から手動で回収され(洗浄も遠心分離も行わない)、それから、乾燥器中で乾燥させられる。一方、塩溶液は焼結体の出口において回収され、それから、塩を回収するために乾燥させられうる。
焼結体34がタルク粒子で満たされた際は、合成された生成物の残りは、焼結体を通過することなく、容器25内に回収されうる。生成物のこの部分は遠心分離され、それから2回、洗浄/遠心分離される。その時に回収されるタルク組成物は、次いで、乾燥器中で乾燥させられる。
この実施例3において得られるタルク粒子のX線回折図は、図2のグラフ42及び43によって表される。グラフ42は、焼結体によって回収される粒子により得られる。グラフ43は、焼結体ではなく、洗浄と遠心分離によって回収される粒子によって得られる。
グラフ42によって表されるタルク組成物のX線回折図は、タルクの回折線に対応する回折線、特に以下:
− 10.08Åの距離に位置する(001)面、
− 4.90Åの距離に位置する(002)面、
− 4.53Åの距離に位置する(020)面、
− 3.20Åの距離に位置する(003)面、
− 1.52Åの距離に位置する(060)面
の特徴的な回折線を有する。
グラフ43によって表されるタルク組成物のX線回折図は、タルクの回折線に対応する回折線、特に以下:
− 10.54Åの距離に位置する(001)面、
− 4.91Åの距離に位置する(002)面、
− 4.56Åの距離に位置する(020)面、
− 3.19Åの距離に位置する(003)面、
− 1.52Åの距離に位置する(060)面
の特徴的な回折線を有する。
グラフ42及び43は、300℃であるが2時間の水熱処理によってWO2013/004979の方法により得られるものと同様である。
図5は、本発明に従う実施例1において23秒で得られる粒子(グラフ53)、300℃で3時間の水熱処理によってWO2013/004979の方法により得られるタルク粒子(グラフ54)、本発明に従う実施例3において23秒で焼結体により得られる粒子(グラフ55)、また、300℃で2時間の水熱処理によってWO2013/004979の方法により得られるタルク粒子(グラフ56)、本発明に従う実施例2において11秒で得られる粒子(グラフ57)、及び300℃で1時間の水熱処理によってWO2013/004979の方法により得られるタルク粒子(グラフ58)のX線回折図の比較を示している。
図6は、実施例1(グラフ62)、実施例2(グラフ63)、及び実施例3(焼結体から得られるものについてはグラフ64、焼結体外で得られるものについてはグラフ65)において本発明に従って得られる粒子の赤外線吸収スペクトルの比較を示している。
実施例4
3.2165gの酢酸マグネシウム四水和物(Mg(CHCOO)・4HO)を10mLの1mol/L酢酸CHCOOHと490mlの蒸留水中に添加することにより、酢酸マグネシウム溶液を一方において調製する。
他方において、500mLの蒸留水中に4.24325gのメタケイ酸ナトリウム五水和物(NaOSiO・5HO)を添加することにより、メタケイ酸ナトリウム溶液を調製する。
3回の連続した試験が、実施例1のものと同一の反応条件下で、以下の表に従って水熱処理の温度及び流量を変化させることにより行われる:
Figure 0006502384
得られる層状ケイ酸塩粒子のX線回折図は、それぞれ図7のグラフ72、73及び74によって表される。グラフ72は350℃の温度に対応し、グラフ73は375℃の温度に対応し、グラフ74は400℃の温度に対応している(実施例1のものと同様)。グラフ72と73は、ほぼ重なっている。これらからわかるように、本発明に従う方法は同様に、均質亜臨界条件下でもタルクの構造を有する層状ケイ酸塩粒子を得ることを可能とする。さらに、超臨界条件下では、グラフ74からわかるように、粒子の構造的特徴はさらに優れており、これらの条件で得られる粒子の結晶性は例外的で、天然のタルクのものと同様である。
グラフ72によって表されるタルク組成物のX線回折図は、タルクの回折線に対応する回折線、特に以下:
− 12.09Åの距離に位置する(001)面、
− 4.57Åの距離に位置する(020)面、
− 3.25Åの距離に位置する(003)面、
− 1.53Åの距離に位置する(060)面
の特徴的な回折線を有する。
グラフ73によって表されるタルク組成物のX線回折図は、タルクの回折線に対応する回折線、特に以下:
− 11.96Åの距離に位置する(001)面、
− 4.55Åの距離に位置する(020)面、
− 3.25Åの距離に位置する(003)面、
− 1.53Åの距離に位置する(060)面
の特徴的な回折線を有する。
グラフ74によって表されるタルク組成物のX線回折図は、タルクの回折線に対応する回折線、特に以下:
− 10.21Åの距離に位置する(001)面、
− 4.98Åの距離に位置する(002)面、
− 4.61Åの距離に位置する(020)面、
− 3.22Åの距離に位置する(003)面、
− 1.53Åの距離に位置する(060)面
の特徴的な回折線を有する。
図8は、本発明に従う試験2(375℃)において得られる粒子のX線回折図(グラフ80)、並びに230℃で6時間の水熱処理によってWO2013/004979に記載のプロトコールに従って得られるタルク粒子(グラフ81)、及び300℃で1時間の水熱処理によってWO2013/004979の方法により得られるタルク粒子のX線回折図(グラフ82)の比較を示している。
図9は、本発明に従う試験3(400℃)において得られる粒子のX線回折図(グラフ90)、及び300℃で3時間の水熱処理によってWO2013/004979の方法により得られるタルク粒子のX線回折図(グラフ91)の比較を示している。
上記の実施例で得られる基本粒子の平均サイズは、一般的に3000Å未満であることが確認される。粒子サイズはもちろん、特に水熱処理領域における滞留時間と温度に応じて変化することができ、滞留時間の増加は本質的に、例えば粒子の結晶格子の(a,b)面における粒子サイズ(すなわち、粒子の幅及び長さ)の増加を可能とする。
上記の実施例はまた同様に、滞留時間、すなわちソルボサーマル処理の期間、及び/又はソルボサーマル処理の温度を変更することによって、得られる層状ケイ酸塩粒子の構造的特徴を精確に調整することが容易であることを示している。
本発明は、実施の非常に多くの変形の対象となりうる。特に、同じ反応器内に並列に配置された複数の主導管を用意することが可能であり、ソルボサーマル処理を実現するため、必要に応じて使用することができるように、ゲル前駆体(又はゲル前駆体に対応する粒子)をあらかじめ調製することが可能であり、最初にゲル前駆体から構成される反応媒質に対してソルボサーマル処理の温度と圧力を連続的に適用することを可能とする装置は、実施の様々な変形例の対象となりうる。

Claims (14)

  1. 化学量論的割合という所定の割合の構成化学元素という化学元素から形成される合成層状鉱物粒子の調製方法であって、液体媒質を含み且つ前記化学量論的割合の前記合成層状鉱物粒子の前記構成化学元素を含有する反応媒質のソルボサーマル処理という処理によるものであり、前記構成化学元素は、ケイ素及びゲルマニウムからなる群より選択される少なくとも1つの化学元素、並びに二価金属及び三価金属からなる群より選択される少なくとも1つの化学元素を含み、前記合成層状鉱物粒子は、非膨潤性の層状ケイ酸塩の群に属し、
    前記方法において:
    − 1MPaより高い圧力と100℃から600℃の温度で連続的に前記ソルボサーマル処理を行い、
    − 連続反応器(15)のソルボサーマル処理領域という領域中において反応媒質を連続的に循環させ、前記ソルボサーマル処理領域中における反応媒質の滞留時間を、前記合成層状鉱物粒子を含む懸濁液を前記ソルボサーマル処理領域の出口において連続的に得られるように適合させる、
    方法。
  2. 定容連続反応器(15)を使用することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 反応器(15)のソルボサーマル処理領域が、反応導管(14)という少なくとも1つの導管であって、少なくとも1つの出発組成物の連続的な導入を可能とするように適合された少なくとも1つの入口(9)と、前記合成層状鉱物粒子を含む懸濁液を連続的に回収するための少なくとも1つの出口(8)との間で前記導管中を反応媒質が連続的に循環する導管を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 温度が、反応導管(14)の温度の制御によって制御されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 2MPaから50MPaの圧力で前記ソルボサーマル処理を行うことを特徴とする、請求項1から4の何れか一項に記載の方法。
  6. ソルボサーマル処理の温度と圧力に反応媒質が付されるソルボサーマル処理領域中における反応媒質の滞留時間を制御して、連続的なソルボサーマル処理の期間を調整することを特徴とする、請求項1から5の何れか一項に記載の方法。
  7. 10分未満のソルボサーマル処理領域内での滞留時間を有するように、反応器(15)中において反応媒質を連続的に循環させることを特徴とする、請求項1から6の何れか一項に記載の方法。
  8. 適切な滞留時間を得るために選択された流速で、ソルボサーマル処理領域中に前記反応媒質を導入することを特徴とする、請求項1から7の何れか一項に記載の方法。
  9. 前記反応媒質が超臨界状態となる温度及び圧力条件下で前記ソルボサーマル処理を行うことを特徴とする、請求項1から8の何れか一項に記載の方法。
  10. ケイ酸塩及び/又はゲルマニウム酸塩、それらの固溶体、並びにそれらの混合物から選択される無機化合物という少なくとも1つの化合物を含む少なくとも1つの第1の出発組成物と、二価金属及び三価金属からなる群より選択される少なくとも1つの金属Mの少なくとも1つの金属塩を含む少なくとも1つの第2の出発組成物とから、反応媒質を連続的に調製することを特徴とし、前記第1及び第2の組成物が、前記ソルボサーマル処理領域の少なくとも1つの入口の上流において連続的に接触させられる、請求項1から9の何れか一項に記載の方法。
  11. 前記第1の出発組成物を少なくとも1つの導管の第1の部分(11)へ、前記第2の出発組成物を少なくとも1つの導管の第2の部分(12)へ連続的に導入することを特徴とし、導管の第1の部分(11)と導管の第2の部分(12)のそれぞれが、これら2つの組成物を連続的に接触させるのを可能とするために、ソルボサーマル処理領域の上流において互いに連結されている、請求項10に記載の方法。
  12. 導管の第1の部分(11)と導管の第2の部分(12)が、ソルボサーマル処理領域の少なくとも1つの入口の上流において接続しており、導管の第3の部分(13)において、導管の第1及び第2の部分のそれぞれが、ソルボサーマル処理領域の入口と連結していることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. ゲル前駆体としてケイ素/ゲルマニウム−金属ヒドロゲル前駆体を使用し、このケイ素/ゲルマニウム−金属ヒドロゲル前駆体の連続的な水熱処理の形で前記ソルボサーマル処理を行うことを特徴とする、層状ケイ酸塩、層状ゲルマニウム酸塩、層状ゲルマノケイ酸塩、及びそれらの混合物からなる群に属する合成層状ケイ酸塩粒子の調製のための、請求項1から12の何れか一項に記載の方法。
  14. ゲル前駆体として、
    − 次の化学式:4(SiGe1−x)(式中、xは区間[0,1]の実数である)に従う、4個のケイ素及び/又はゲルマニウム原子、
    − 3個の少なくとも1つの金属Mの原子(Mは少なくとも1つの二価金属を示し、式:Mgy(1)Coy(2)Zny(3)Cuy(4)Mny(5)Fey(6)Niy(7)Cry(8)を有する(式中、各y(i)は
    Figure 0006502384
    となるような区間[0,1]の実数を表す))、
    − (10−ε)個の酸素原子((10−ε)O)(εは区間[0,10[の実数である)、
    − (2+ε)個のヒドロキシル基((2+ε)(OH))(εは区間[0,10[の実数である)、
    を含むケイ素/ゲルマニウム−金属ヒドロゲル前駆体を使用すること、及び
    以下の化学式(II):
    (SiGe1−x10(OH) (II)
    (式中、
    − Siはケイ素を示し、
    − Geはゲルマニウムを示し、
    − Mは少なくとも1つの二価金属を示し、式:Mgy(1)Coy(2)Zny(3)Cuy(4)Mny(5)Fey(6)Niy(7)Cry(8)を有し(式中、各y(i)は
    Figure 0006502384
    となるような区間[0,1]の実数を表す)、
    − xは区間[0,1]の実数である))
    を有する層状ケイ酸塩粒子を含む懸濁液を連続的に得るように、前記水熱処理を行うことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
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