JP6502376B2 - 脱細胞化された胸膜マトリックス - Google Patents

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Description

組織の修復及び再生には、生物由来の細胞外マトリックス(ECM)が使用されている。しかしながら、真皮及び小腸由来の2つの最も一般的に使用されているマトリックスには制限がある。極めて細胞性であり、血管が十分に発達しており、脂肪組織に関連するこれらの組織は、天然のECM構造に損傷を与え得る厳しい処理条件を必要とする。本発明の実施形態は、1つ又は2つ以上の挑戦的課題を克服する。
本開示は、本発明のいくつかの例示的実施形態を提供し、そのいくつかが、以下で考察される。
一態様において、本発明は、脱細胞化された胸膜組織を有する生物由来の細胞外マトリックス(ECM)を提供する。一実施形態において、胸膜組織は、哺乳類起源のものである。別の実施形態において、胸膜組織は、ブタ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネズミ、サル、ヤギ、ウマ、トリ、又はヒト由来である。更に別の実施形態において、マトリックスは、シート、穿孔シート、積層シート、ストリップ、断片、コイル、シリンダ、織物、真空プレスされた材料、スポンジ、微粉化された粉末、ペースト、注射可能なゲル、噴霧剤、乳剤、又はコーティングとして構成されている。本発明のマトリックスは、神経組織、真皮組織、心血管組織、心膜組織、筋組織、膀胱組織、眼組織、歯周組織、骨、腱、靭帯、骨盤底組織、又は腹部組織を修復、再構築、封止、又は接合するために使用されてもよいものである。
一実施形態において、マトリックスは、脱細胞化された胸膜組織の複数の層を有する。別の実施形態において、マトリックスは、少なくとも8Nに層の数を乗じた破裂強度を有する。更に別の実施形態において、マトリックスは、少なくとも2Nに層の数を乗じた引張強度を有する。更に別の実施形態において、マトリックスは、0.105mmに前記層の数を乗じたものを超えない厚さを有する。
一実施形態において、脱細胞化された胸膜組織を有するECMは、脱細胞化された胸膜組織の4つの層で作製され、平均で約363MPa以下、又は標準偏差を含む約524MPaの曲げ係数を特徴とする弾性を有し、曲げ係数は、3点曲げ試験によって測定されている。別の実施形態において、マトリックスは、ECMの少なくとも1つの表面に堆積した微粉化されたECMも有し、微粉化されたECMは、脱細胞化された胸膜組織で作製された微小粒子を含む。この実施形態において、胸膜は、当業者に知られているミリングマシンで微粉化され、次いで、脱細胞化された胸膜上に塗布され、熱処理、圧縮、又は生体適合性接着剤を使用して固定化又は接着される。更に別の実施形態において、マトリックスは、生体吸収性ポリマーの少なくとも1つの層を有し、該生体吸収性ポリマーは、コラーゲン、ゼラチン、キトサン、酸化セルロース、酸化再生セルロース、ラクチド含有コポリマー、グリコリド含有コポリマー、又はそれらの組み合わせである。
一態様において、本発明は、本明細書に記載される実施形態に従う生物由来のECMを作製する方法を提供する。一実施形態において、本方法は、胸膜組織を提供することと、胸膜組織を脱細胞化することと、胸膜組織を凍結乾燥することと、を含む。別の実施形態において、本方法は、胸膜組織を再水和して脱細胞化されたECMを形成する更なる工程を含む。
別の実施形態において、本方法は、胸膜組織を脱細胞化することと、脱細胞化された胸膜組織の複数の胸膜組織層を形成することと、複数の胸膜組織層を互いの上に積み重ねてスタックを形成することと、スタックを真空下で圧縮することと、圧縮されたスタックを凍結乾燥することと、を含む。更に別の実施形態において、複数の胸膜組織層を互いの上に積み重ねてスタックを形成する工程は、胸膜組織層の漿膜側を上に向け、胸膜組織層の基底側を下に向けた状態で行われる。
別の態様において、本発明は、本明細書に記載される実施形態に従って調製された脱細胞化された胸膜組織を有する生物由来のECMを提供する。
低張洗浄前の染色された胸膜組織を例示する。 低張洗浄後の染色された胸膜組織を例示する。 DNase処理後の染色された胸膜組織を例示する。 胸膜組織と腹膜組織との間の厚さ、コラーゲン及びエラスチン量、並びに分布の差異を例示する。図2a、2b、及び2cは、胸膜組織を例示する。 胸膜組織と腹膜組織との間の厚さ、コラーゲン及びエラスチン量、並びに分布の差異を例示する。図3a、3b、及び3cは、腹膜組織を例示する。 対照、4層胸膜積層体、4層腹膜積層体、市販の10層SIS(小腸粘膜下組織)積層体、及び単層の市販のブタ真皮の半透明性を例示する。対照は、いかなるECM材料も重ねられていない印刷されたアルファベットとした。 本発明の胸膜−漿膜−基底膜型構築物の上面図、底面図、及び断面図を示すSEM画像である。 SIS構築物の上面図、底面図、及び断面図を示すSEM画像である。 真皮マトリックスの上面図、底面図、及び断面図を示すSEM画像である。 ヘマトキシリン及びエオシン(H&E)、マッソントリクローム、Verhoeffs Van Gieson(EVG)、及びアルシアンブルー染色で染色された、本発明の積層及び凍結乾燥された胸膜構築物のSEM画像である。 Brennen組織メッシャーを通して処理することによりメッシュ化された胸膜マトリックスが得られる、積層及び凍結乾燥された4層胸膜構築物を例示する。 鈍い鋸歯状部で2つのステンレス鋼表面の間に位置付けて圧縮することによって処理することによりテクスチャライズされた胸膜マトリックスが得られる、積層及び凍結乾燥された4層胸膜構築物を例示する。 低接着性の内面を本構築物に提供するように漿膜側がマンドレルに面する、脈管用途又は神経用途のために構築された本発明の脱細胞化された胸膜(積層されていない)を例示する。 滑らかな内面及び粗い外面を有する十分に形成された管状構築物を示す、管状構築物に構築された本発明の脱細胞化された胸膜(積層されていない)のSEM画像である。 損傷又は疾患のある血管又は自家移植血管が外側からの支持を必要とする場合に外部ステントとして使用されるように構築された本発明の脱細胞化された胸膜(積層されていない)を例示する。 生/死染色(Molecular Probes)で胸膜マトリックス上に播種された線維芽細胞の顕微鏡写真である。生細胞は、蛍光緑色に染色した。
本開示の種々の実施形態に関して、これから詳細に言及する。本発明は、脱細胞化された胸膜組織を含む生物由来のECMに関する。胸膜由来の脱細胞化された生体材料が不足している理由の1つは、胸腔に付着した胸膜を分離することが困難なことである。
胸膜組織由来の脱細胞化されたECM組成物は、再構築、修復、及び交換、漏出の封止、並びに構造の接合に使用されるものであってもよい。一実施形態において、ECMは、脱細胞化された胸膜組織の複数の層を含む。
胸膜は、肺を取り囲み、弾性繊維を有する膠原組織の支質の真上の結合組織上に載っている中皮細胞の層からなる。胸膜由来の脱細胞化されたECMは、その機能の性質が他のECMとははっきりと異なり、細胞質が少なく、脂肪過多が少なく、脈管質が少ないといった理由から、真皮及び粘膜下由来の材料に勝る利点を有する。これはまた、粘膜下及び真皮組織に見られる腺要素のいずれも含まない。胸腔由来であるため、胸膜は、バイオバーデンがより少なく、したがって、あまり厳しくない処理方法を受けさせることができる。(バイオバーデンとは、細菌含有量を指しており、胸腔が、(皮膚由来の)真皮及び(腸由来の)SISよりも細菌に対する露出が少ないためである)。これは強力なマトリックスであり、それ故に更なる架橋結合を必要としない。エラスチンの膜中含有量が高いことは、呼吸中の肺の膨張及び収縮に順応するため有益である。
胸膜ECMは、哺乳類起源のものであってもよく、更には、ブタ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネズミ、サル、ヤギ、ウマ、トリ、及びヒトからなる選択群から得られてもよい。一実施形態において、ECMの胸膜組織は、哺乳類起源のものである。別の実施形態において、胸膜は、ブタ由来である。
本発明は、天然のECM構造及び組成を維持するために穏やかな処理方法を使用してグラフトを調製するための方法も提供する。本方法は、所望の源から胸膜を得ることと、一連の低張塩溶液及び高張塩溶液で胸膜を処理して細胞及び細胞膜を破壊することとを含む。次いで、胸膜が特有の組み合わせの洗浄剤、及び必要に応じて塩基性溶液で処理されて、細胞を更に破壊し、DNA及び他の核酸を可溶化する。胸膜は、あらゆる残留洗浄剤及び塩基性溶液を除去するためにすすがれてもよい。次いで、凍結されたまま、凍結乾燥された材料として、水溶液中で、又はeビーム滅菌若しくはガンマ滅菌によって末端滅菌された状態で使用するために貯蔵されてもよい。
胸膜由来のECMは、シート、穿孔シート、積層シート、ストリップ、断片、コイル、シリンダ、織物、真空プレスされた材料、スポンジ、微粉化された粉末、ペースト、注射可能なゲル、噴霧剤、乳剤、又はコーティングとして使用するために成形及び再構成されていてもよい。機械的複合マトリックスは、ECMの層を互いの上に積み重ねることによって生成することができる。胸膜ECMは、第2の微粉化されたECMをその上に更に堆積してもよい。他の合成生体吸収性ポリマーとの複合マトリックスも達成することができる。
上に記載される材料の様々な構成は、神経組織、真皮組織、心血管組織、心膜組織、筋組織、膀胱組織、眼組織、歯周組織、骨、腱、靭帯、骨盤底の修復、失禁の治療、及び腹壁の修復を含む様々な組織に対して、組織の修復、再構築、漏出の封止、及び接合に適用することができる。修復部位内に移植されると、胸膜ECMは、再構築されて、修復組織に一体化されてもよい。
一実施形態において、胸膜由来のECMは、少なくとも8Nに層の数を乗じた破裂強度を有する。別の実施形態において、本発明のECMは、少なくとも2Nに層の数を乗じた引張強度を有する。更に別の実施形態において、胸膜由来のECMは、0.105mmに層の数を乗じたものを超えない厚さを有する。更に別の実施形態において、本発明のECMは、脱細胞化された胸膜組織の4つの層を含み、平均で約363MPa以下、又は標準偏差を含む約524MPa以下の曲げ係数を特徴とする弾性を有し、曲げ係数は、3点曲げ試験によって測定されている。
一実施形態において、胸膜由来のECMは、ECMの少なくとも1つの表面に堆積した微粉化されたECMを更に含み、微粉化されたECMは、脱細胞化された胸膜組織で作製された微小粒子を含む。別の実施形態において、本発明のECMは、生体吸収性ポリマーの少なくとも1つの層を更に含み、該生体吸収性ポリマーは、コラーゲン、ゼラチン、キトサン、酸化セルロース、酸化再生セルロース、ラクチド含有コポリマー、グリコリド含有コポリマー、又はそれらの組み合わせである。
本発明は、生物由来のECMを作製する方法も提供する。本方法は、胸膜組織を提供する工程と、胸膜組織を脱細胞化する工程と、胸膜組織を凍結乾燥する工程と、凍結乾燥された胸膜組織からマトリックスを形成する工程と、を含む。別の実施形態において、本方法は、胸膜組織を再水和して脱細胞化されたECMを形成する工程を更に含む。
生物由来のECMを作製する別の方法は、胸膜組織を提供する工程と、胸膜組織を脱細胞化する工程と、胸膜組織を乾燥して、乾燥された脱細胞化された胸膜組織を形成する工程と、乾燥された脱細胞化された胸膜組織の複数の胸膜組織層を形成する工程と、複数の胸膜組織層を互いの上に積み重ねてスタックを形成する工程と、スタックを真空下で圧縮する工程と、圧縮されたスタックを凍結乾燥することと、を含む。別の実施形態において、複数の胸膜組織層を互いの上に積み重ねてスタックを形成する工程は、胸膜組織層の漿膜側を上に向け、胸膜組織層の基底側を下に向けた状態で行われる。
本発明は、生物由来のECMを作製する開示される方法のうちのいずれかに従って調製された脱細胞化された胸膜組織を含む生物由来のECMも提供する。
下記の実施例は、本発明の原理及び実施を例示するためのものであるが、これらに限定されない。本発明の範囲及び趣旨に含まれる多くの更なる実施形態が、本開示の助けを借りることで当業者には明らかとなるであろう。
実施例1:組織の調達及び脱細胞化
ブタの胸膜(5匹のブタ由来の約10の胸膜組織)を、特異的病原体を含まない農場を含む様々な動物源から得た。調達した胸膜は、ブタから採取したものであり、機械的に清浄して接着性の脂肪組織を除去し、リン酸緩衝食塩水(PBS)中ですすぎ、次いで、翌日配達によって氷上に置いて出荷した。組織を機械的に清浄する方法は、当業者に知られている。試料調製に使用した1つの方法は、接着性の組織を除去するための鈍いスクレーパであった。胸膜を受け取った後、試料を、0.1パーセントのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有するPBS中で3回すすぎ、次いで、処理するまで摂氏−20度で凍結貯蔵した。胸膜組織は、市販の組織源、Lafayette、INのTissue Source及びWarren、NJのFarm to Pharmから得た。Tissue Sourceからの胸膜組織は、認定された病原体を含まないブタ由来のものであった。
胸膜組織は、約30センチメートル×30センチメートル(12インチ×12インチ)のものであり、室温で解凍することによって脱細胞化し、解凍後、4〜5つの胸膜を、DPBS(−Ca、−Mg)及び0.1パーセントのEDTAを含有する1リットルのNalgenフラスコ内に置いた。胸膜を、毎回DPBS及び0.1パーセントのEDTAを交換して3回30分間ずつ洗浄した。次いで、細胞成分を除去するために、胸膜を、10mMのTris−HCL(pH8.0)を含有する新しいフラスコに移し、回転式振盪器上に配置して、摂氏4度で16時間、穏やかに振盪した。この後に、胸膜を、摂氏37度で24時間、10mMのTris−HCL(pH8.0)中1パーセントのTrironX−100で処理した。次いで、胸膜試料を、1:1v/vの20mMのTris−HCL(pH8.0)及びCa++及びMg++を有するDPBS、並びにRNaseを含まないDNaseを含有する新しいフラスコに24時間移した。次いで、試料をPBS中で2回30分間ずつ洗浄した。次いで、胸膜試料を、室温で1時間、1.0Mの塩化ナトリウム(NaCl)で処理し、その後、PBS中で更に3回洗浄した。洗浄レジメンは、死細胞、細胞残屑、及び先の処理工程で使用した残留化学物質を洗い流す役割を果たす。処理終了後、試料を、20パーセントのエタノール中0.15パーセントの過酢酸(PAA)で20分間処理し、その後、PBS中で3回30分間洗浄することによって殺菌した。
固定されてない胸膜試料を、DAPIで染色して、核を可視化した。図1aは、低張洗浄前の胸膜組織を示し、図1bは、低張洗浄後の胸膜組織を示し、図1cは、DNaseでの処理後の胸膜組織を示す。
実施例2:胸膜及び腹膜
ブタの胸膜及び腹膜組織を、同じ動物源から得た。調達した胸膜及び腹膜を機械的に清浄して、接着性の脂肪組織を除去した。各試料のうちの1つを、0.1パーセントのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を含有するPBS中で3回すすぎ、次いで、処理するまで摂氏−20度で凍結貯蔵した。試料を解凍し、約1cm×1cmの断片を組織像用に固定した。図2及び図3は、胸膜組織と腹膜組織との間の厚さ、コラーゲン及びエラスチン量、並びに分布の差異を例示する。図2a、2b、及び2cは、胸膜組織を例示し、図3a、3b、及び3cは、腹膜組織を例示する。図2aは、ヘマトキシリンエオシンで染色された胸膜の断面であり、胸膜の厚さを示す。図2b及び2cは、トリクロームで染色された胸膜の断面であり、コラーゲン及びエラスチンの分布を示す。コラーゲンは、青色で示され、エラスチンは、茶色で示される。図3aは、ヘマトキシリンエオシンで染色された腹膜の断面であり、腹膜の厚さを示す。図3b及び3cは、トリクローム染色で染色された腹膜であり、コラーゲン及びエラスチンの分布を示す。コラーゲンは、青色で示され、エラスチンは、茶色で示される。
等しい重量(25mg)の凍結乾燥処理した胸膜及び腹膜組織を、コラゲナーゼ又はパパインで消化した。25mgのコラゲナーゼNB6を、摂氏37度で絶えず攪拌しながら使用した。100単位/5mlのパパインを使用した。全ての溶液を(無菌PBS中で)5mLとした。組織の大部分がパパイン及びコラゲナーゼ中に溶解した。胸膜の場合、コラゲナーゼ不溶性物質は、6.4mgであり、パパイン不溶性物質は、9.1mgであった。腹膜の場合、コラゲナーゼ不溶性物質は、8.4mgであり、パパイン不溶性物質は、13.7mgであった。
実施例3:脱細胞化された胸膜の積層
胸膜は、その構造の性質により、2つの異なる表面、すなわち、漿膜の滑らかな側面及び基底膜(BM)の粗い側面といった側面性を有する。漿膜及び基底膜型構築物の本発明の多層胸膜バイオマトリックスを、漿膜表面を下にして無菌のテフロンシートに向けて、基底膜側を上に向けた状態で、胸膜の第1の層を配置することによって、実施例1に記載される胸膜組織から構築し、第2の胸膜層を、基底膜側を第1の層のBM側を覆った状態でその上に置いた。第3の層を、漿膜側が第2の層の漿膜側を覆うように配置した。第4の層を、漿膜層が第3の層のBM側を覆うように配置し、その結果、片側が漿膜であり、反対側が基底膜である4層構築物がもたらされ、それにより二峰性表面構築物、すなわち、構築物の片側がBMに露出し、もう一方が膜側に露出した構築物がもたらされる。第2の無菌テフロンシートを、構築物を覆うように配置した。次いで、全構築物を2つの無菌紙タオルの間に、かつ2つのステンレス鋼プラテンの間に配置した。次いで、構築物を、室温で6時間、真空(75キロパスカル(22インチ水銀柱))下で、同時に加圧(88964N(20000ポンド))した状態で積層した。
本発明の基底膜−基底膜型構築の多層胸膜バイオマトリックスを、上記と同じ様式で構築したが、本発明の4層構築物の頂部側及び底部側は同じであり、すなわち、両方が漿膜であるか、又は両方が基底膜であるかのいずれかである。(別の態様では、4層よりも多い多層組織構築物を作製することができることも企図される。)
別の実施形態では、胸膜マトリックスを、2つ又は3つ以上の胸膜層の間に合成メッシュを位置付けた状態で積層した。移植片を組み立てるために、2層の胸膜を、それらの間にいかなる気泡も入らないようにしながら、互いに配置した。編んだ合成メッシュ(ポリプロピレン)を、2つの胸膜層上の中央に配置し、2つの更なる胸膜で覆った。次いで、構築物を上に記載される圧力及び真空下で配置することによって積層し、複合積層体を形成した。
(代替の実施形態では、胸膜層も一緒に縫合して、積層構造を達成することができることも企図される。本発明の積層体は、粒子化又は微粉化した胸膜の水性スラリーを胸膜上に流延及び/又は架橋し、続いて、それを覆って別の膜を配置することによって達成することもできる。これは、胸膜層構築物の間に封入された胸膜の微粉化された粉末を形成する。その後のこの構築物の凍結乾燥は、浸透剤及び架橋剤として微粉化/粒子化された材料を使用する。微粉化/粒子化された胸膜は、最初に、胸膜組織を脱細胞化し、凍結乾燥することによって得ることができる。次いで、凍結乾燥された胸膜を、任意のタイプのミリング又はミンシングデバイスを使用して機械的に粒子化又は微粉化し、次いで、水溶液中に懸濁させて、スラリーを形成する。)
実施例4:構築物の凍結乾燥及び再水和
上の実施例3に記載される構築物を、真空下で凍結乾燥機内に配置し、凍結乾燥した。積層胸膜構築物を、以下のプログラムによって乾燥させた:凍結乾燥棚の温度を摂氏マイナス40度まで高め、真空を500mTに設定して、60分間保持した。次いで、棚温度を摂氏マイナス25度まで高め、真空を100mTに設定して、4時間保持した。次いで、温度を摂氏マイナス20度の棚温度まで高め、真空を50mTに設定して、9時間保持した。次いで、温度を摂氏マイナス10度の棚温度まで高め、真空を50mTに設定して、4時間保持した。次いで、温度を摂氏マイナス5度の棚温度まで高め、真空を50mTに設定して、2時間保持した。次いで、温度を摂氏0度の棚温度まで高め、真空を50mTに設定して、90分間保持した。次いで、温度を摂氏10度の棚温度まで高め、真空を50mTに設定して、90分間保持した。次いで、温度を摂氏20度の棚温度まで高め、真空を50mTに設定して、60分間保持した。
乾燥後、積層胸膜構築物を、凍結温度を超える温度で、最適には摂氏4度で、光を遮断した環境下で貯蔵した。使用前に、構築物を、摂氏20度〜37度で約2分間、生理食塩水溶液に浸漬することによって取り出し、再水和した。
実施例5:積層凍結乾燥構築物の走査電子顕微鏡検査(SEM)
SEMを積層及び凍結乾燥された胸膜構築物の試料に行って、マトリックスの側面性を確認し、マトリックスへの積層及び凍結乾燥の影響を評価した。試料をSEMによって分析した。比較のために市販の小腸粘膜下組織(SIS)の10層積層体及びブタ真皮も含めた。
SEM画像を図5a〜5cに示し、上面図及び底面図、並びに断面図を示す。図5aは、本発明の胸膜−漿膜−基底膜型構築物のはっきりと異なる側面性(上面及び底面の表面特性の差異)を示す。SIS構築物、図5bは、恐らく圧縮中に与えられた表面上の印象属性は別として、表面にいかなる差異も示さなかった(側面性なし)。また、真皮マトリックス、図5cは、これらの2つの側面にいかなる差異も示さなかった(側面性なし)。
SEMによる断面画像は、積層及び凍結乾燥された構築物の4つの層(図5a)を示す。驚くべきことに、これらの層は、SIS標本(図5b)において見られるものほどはっきりとは異なっておらず、4つの層の融合を示す。また、胸膜構築物の層間の相互接続性にも留意した。SISは、10個のはっきりと異なる層を示し、いかなる層間の融合も示さなかった(図5b)。有利には、本発明の胸膜マトリックスが多孔性を示した一方で、SIS及び真皮構築物は、多孔性が非常に低い高密度材料であった(それぞれ、図5b及び5c)。
実施例6:積層凍結乾燥構築物の組織像
本発明の積層及び凍結乾燥された胸膜構築物を、10パーセントの中性緩衝ホルマリン中に24時間固定し、すすぎ、組織学的評価のために、無菌PBS(リン酸塩緩衝食塩水)中で輸送した。試料を、当技術分野で知られているように、パラフィン包埋し、処理し、次いで、ヘマトキシリン及びエオシン(H&E)、マッソントリクローム、Verhoeffs Van Gieson(EVG)、並びにアルシアンブルー染色で染色した。図6を参照すると、H&E及びマッソントリクロームで染色されたものは、処理したマトリックスのいずれの領域内でもいかなる細胞又は細胞断片も視認することができなかったので、脱細胞化プロトコルの効果が確認された。更に、ECMの全構造が、処理の後に良好に保存されているように見えた。EVGで染色されたものは、マトリックスの固有の特性を与えるエラスチンの保存が確認された。加えて、穏やかな処理の性質が、プロテオグリカンのアルシアンブルー染色の保持から明らかになった。
驚くべきことに、SEM撮像によって、本構築物の固有の開放マトリックス構造とも組み合わせられる本発明の構築物において4つの層が完全に融合していることが確認された。
実施例7:本発明の積層構築物の移植可能な形態への構築
積層及び凍結乾燥された胸膜構築物を、特定の用途のために更に処理することができる。胸膜のマトリックスを、流体の輸送を可能にするために、多孔性にすることができる。細孔のサイズ、形状、組織、及び密度は変動し得、機械的手段又は制御されたレーザー微細加工を使用して作製することができる。細孔を凍結乾燥されていない積層体に作製し、後に凍結乾燥することもできる。
一実施形態によれば、積層胸膜構築物を、メッシュ化されたバイオマトリックスを得るために、Brennen組織メッシャー(Brennen Medical、St.Paul、MN)を通して処理した。図7を参照すると、積層及び凍結乾燥された4層胸膜構築物を、Brennen組織メッシャーを通して処理することにより、メッシュ化された胸膜マトリックスを得た。
積層胸膜構築物を、用途に応じて一方又は両方の表面の付着特性を強化するようにテクスチャライズすることもできる。図8を参照すると、積層及び凍結乾燥された4層胸膜構築物を、鈍い鋸歯状部で2つのステンレス鋼表面の間に位置付けて圧縮することによって処理することにより、示されるようなテクスチャライズされた胸膜マトリックスを得た。
脱細胞化された胸膜(積層されていない)を管状構築物に処理することもできる。一実施形態では、脱細胞化された胸膜シートをそれ自体の上に数回重ねて、管形状を形成した。直径2mmのステンレス鋼マンドレルを使用し、無菌医療等級テフロンテープをオーバーハングさせて覆った。テフロンテープは、構築物が形成されたときに簡単な取り外しを促進するように、非接着表面を提供する。脱細胞化された胸膜をマンドレルに数回しっかりと巻き付けた。これは、必要とされる厚さ及び強度に基づいて調整することができる。脈管又は神経用途の構築物を作製するために、低接着性の内面を構築物に提供するように、漿膜側をマンドレルに向けている(図9a)。次いで、管状構築物を、実施例4に記載される方法に従って、真空下で凍結乾燥した。凍結乾燥後、オーバーハングさせたテフロンを引っ張ることによって構築物を取り出して、構築物を解放した。図9bを参照すると、SEM画像は、滑らかな内面及び粗い外面を有する十分に形成された管状構築物を示す。
本発明の管状胸膜構築物は、損傷又は疾患のある血管又は自家移植血管が外側からの支持を必要とする場合に、外部ステントとして使用されてもよい。この場合、管状構築物は、図9cに示されるように、上に記載されるように重ね合わせることなく作製され、血管又は神経用のラップとしての役割を果たすことができる。
実施例8:胸膜マトリックスへの細胞播種
細胞の付着性及び増殖を支援する本発明の胸膜バイオマトリックスの機能を、細胞播種実験において評価した。細胞播種実験用の胸膜バイオマトリックスを調製するために、未処理の胸膜及び脱細胞化後の胸膜の両方の10mmの生検パンチを、20分間、抗生物質を含有するPBS中で、3回交換しながらすすいで、細胞培養のために清浄にした。
各パンチを、24ウェルの低クラスタ皿に配置した。ブタ真皮線維芽細胞(継代2)を、10mmのパンチあたり60,000個の細胞を有する基底膜側の胸膜バイオマトリックスに接種した。細胞を60マイクロリットルの完全な成長培地に播種して、細胞の付着を促進した。細胞を30分間付着させ、その後、培養ウェルに1mLの完全成長培地(摂氏37度、5パーセントのCO2)を供給した。
培養培地を2〜3日毎に交換し、1週間培養した後に、足場を除去し、生/死染色(Molecular Probes)によって可視化した。図10を参照すると、生/死染色(Molecular Probes)で胸膜マトリックス上に播種された線維芽細胞の顕微鏡写真が示され、生細胞が蛍光緑色に染色している。データは、本発明の胸膜マトリックス上に播種された線維芽細胞が生存可能であり、マトリックスを移植に適したものにすることを示している。
実施例9:胸膜組織バイオマトリックスの機械的特性
病原体を含まない農場由来の胸膜を使用して、本発明によって作製された胸膜マトリックス(実施例4)を、引張試験及び曲げ試験の両方で、それらの厚さ及び機械的強度について調査した。機械的試験の場合、インストロン5544(TJ−41)、445N(100ポンド荷重)細胞(LC−147)を使用して、4層積層マトリックスを試験した。実施例3に記載される漿膜及び基底膜型構築の本発明の多層胸膜バイオマトリックスで作製された6×1cmの長方形のマトリックスを、乾燥状態及び湿潤状態の両方の引張強度について試験した(GL=2cm、クロスヘッド速度=8cm/min)。少なくとも6つの試料を利用した。曲げ係数を3点曲げ試験によって決定した。試料を乾燥状態で評価した。縫合糸引き抜き試験も行った。結果は、胸膜マトリックスが、特定の用途に基づいて調整され得る良好な機械的特性を有することを実証した。
同じ源から得られた腹膜を同様に処理し、引張強度を評価した。市販のブタのSISの10層マトリックスも比較のために評価した。胸膜マトリックスは、SISマトリックスよりも弾力性及び可撓性が高いことに留意されたい。
表1:胸膜マトリックスの厚さ及び機械的強度
評価した材料。上で説明されるように、2つの異なる源から胸膜積層体を作製した。比較のために、同じ源から腹膜積層体を作製した。10層SISマトリックス及びブタ真皮マトリックスに対する比較も行った。厚さを、連邦政府の高さゲージを使用して、複数の部位で測定した。
Figure 0006502376
表2から見られるように、本発明のマトリックスは、取り扱い易く、適用し易い厚さを達成し、この厚さは、0.105mm以下に層の数を乗じたものを超えない厚さである。
引張強度及び引張係数。引張強度は、材料を伸長させて、最終的に破断させるために必要な力を評価する。6×1cmの長方形のマトリックスを、湿潤状態及び乾燥状態での引張強度について試験した。湿潤状態の試料を、評価前に、食塩水中で水和させた。引張強度は、引張荷重下で材料が2つの断片に破断するときの力である。引張係数は、引張荷重下での変形抵抗に関連して、材料がどのくらい強いかを表す。
Figure 0006502376
源1は、Farm to Pharmからの組織であった。源2は、病原体を含まないブタである、Tissue Sourceのものであった。SISは、10層の製品であった。真皮マトリックスは、ブタ真皮であった。
3点曲げ試験。曲げ試験は、材料の剛性又は硬さを測定する。曲げ試験は、3点曲げ状態下で材料を曲げるために必要な力を測定する。曲げ係数は、撓ませたときの材料の硬さの指標として使用される。曲げ荷重は、材料の曲げ変形を生じさせる荷重である。ピーク曲げ荷重は、曲げ荷重下で材料が耐えることができる最大荷重である。曲げ係数は、曲げ下での変形抵抗を表す材料定数である。小さい値は、高い柔軟性を意味する。
Figure 0006502376
表4から見られるように、本発明のマトリックスの曲げ係数が、平均で約363MPa以下又は標準偏差を含む約524MPa以下であった一方で、比較材料は、より高い曲げ係数を有した。
縫合糸引き抜き試験。縫合糸の取り付けを必要とする材料の縫合糸保持力を評価する。縫合糸をこの材料に適用した後に、材料から縫合糸を引き抜く際の材料の抵抗を測定する試験である。
Figure 0006502376
破裂圧力。ミューレン破裂試験によって評価し、試料を破裂させるために必要な力を評価した。
Figure 0006502376
バイオマトリックスの半透明性(臨床的に重要)。赤色で印刷した英語のアルファベットのArialで28ポイントの文字を可視化する能力によって、生体材料の半透明性を評価した。生体材料を1×1cmに切断し、乾燥状態及び湿潤状態で配置した(その後、20分間生理食塩水中で再水和を行った)。図4に例示されるように、材料の半透明性を実証するために写真を撮影した。対照は、いかなるECM材料も重ねられていない印刷されたアルファベットとした。
再水和速度(臨床的に重要)。生体材料を1×1cmに切断し、食塩水中に配置し、触れたときの硬さによって再水和までの時間を評価した。4層胸膜積層体及び4層腹膜積層体は、3分以内で再水和した。10層SISは、20分後に再水和した。
Figure 0006502376
上に示され、かつ記載された例示的な実施形態に対して、その広義の発明の概念から逸脱することなく変更がなされ得ることは、当業者によって理解されるであろう。したがって、本発明は図示されかつ記載された例示的な実施形態に限定されないが、請求項により定義されるように本発明の趣旨及び範囲内の修正を網羅するように意図されることが理解される。例えば、例示的な実施形態の特定の特徴は、特許請求される発明の一部である場合もそうでない場合もあり、開示される実施形態の特徴は組み合わされてもよい。本明細書に特段の明記がない限り、用語「a」、「an」及び「the」は1つの要素に限定されるものでなく、「少なくとも1つの」を意味するものとして読まれるべきである。
本発明の記載のうちの少なくともいくつかは本発明の明確な理解のために適切である要素に焦点を合わせるように簡略化されたことが理解されるべきであるが、一方明確にするために、当業者が認める他の要素を取り除くことはまた本発明の一部分を構成してもよい。しかしながら、そのような要素は当該技術分野で周知であり、かつそれらは本発明のより良い理解を必ずしも容易にするわけではないため、そのような要素の説明は本明細書において提供されない。
更に、本明細書に明記されている工程の特定の順序に依拠しないことの範囲内において、工程の特定の順序は請求項に対する制限と解釈されるべきでない。本発明の方法を対象とした請求項は、書かれた順序における工程の実行に限定されるべきでない、また当業者は工程が変わり得るものであってかつ本発明の精神及び範囲内に依然留まり得ることを容易に認識できる。
〔実施の態様〕
(1) 脱細胞化された胸膜組織を含む、生物由来の細胞外マトリックス(ECM)。
(2) 前記ECMが、脱細胞化された胸膜組織の複数の層を含む、実施態様1に記載のECM。
(3) 前記ECMが、少なくとも8Nに前記層の数を乗じた破裂強度を有する、実施態様1に記載のECM。
(4) 前記ECMが、少なくとも2Nに前記層の数を乗じた引張強度を有する、実施態様1に記載のECM。
(5) 前記ECMが、0.105mmに前記層の数を乗じたものを超えない厚さを有する、実施態様1に記載のECM。
(6) 前記ECMが、前記脱細胞化された胸膜組織の4つの層を含み、約363MPa以下の曲げ係数を特徴とする弾性を有し、前記曲げ係数が、3点曲げ試験によって測定されている、実施態様1に記載のECM。
(7) 前記胸膜組織が、哺乳類起源のものである、実施態様1に記載のECM。
(8) 前記胸膜組織が、ブタ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネズミ、サル、ヤギ、ウマ、トリ、又はヒト由来である、実施態様7に記載のECM。
(9) 前記ECMが、シート、穿孔シート、積層シート、ストリップ、断片、コイル、シリンダ、織物、真空プレスされた材料、スポンジ、微粉化された粉末、ペースト、注射可能なゲル、噴霧剤、乳剤、又はコーティングとして構成されている、実施態様1に記載のECM。
(10) 前記ECMが、前記ECMの少なくとも1つの表面に堆積した微粉化されたECMを更に含み、前記微粉化されたECMが、前記脱細胞化された胸膜組織で作製された微小粒子を含む、実施態様1に記載のECM。
(11) 前記ECMが、生体吸収性ポリマーの少なくとも1つの層を更に含み、前記生体吸収性ポリマーが、コラーゲン、ゼラチン、キトサン、酸化セルロース、酸化再生セルロース、ラクチド含有コポリマー、グリコリド含有コポリマー、又はそれらの組み合わせである、実施態様1に記載のECM。
(12) 前記ECMが、神経組織、真皮組織、心血管組織、心膜組織、筋組織、膀胱組織、眼組織、歯周組織、骨、腱、靭帯、骨盤底組織、又は腹部組織を修復、再構築、封止、又は接合するために使用されるものである、実施態様1に記載のECM。
(13) 生物由来の細胞外マトリックス(ECM)を作製する方法であって、
胸膜組織を提供する工程と、
前記胸膜組織を脱細胞化する工程と、
前記胸膜組織を凍結乾燥する工程と、
前記凍結乾燥された胸膜組織からマトリックスを形成する工程と、を含む、方法。
(14) 生物由来の細胞外マトリックス(ECM)を作製する方法であって、
胸膜組織を提供する工程と、
前記胸膜組織を脱細胞化する工程と、
前記脱細胞化された胸膜組織の複数の胸膜組織層を形成する工程と、
前記複数の胸膜組織層を互いの上に積み重ねてスタックを形成する工程と、
前記スタックを真空下で圧縮する工程と、
前記圧縮されたスタックを凍結乾燥する工程と、を含む、方法。
(15) 前記複数の胸膜組織層を互いの上に積み重ねてスタックを形成する前記工程が、前記胸膜組織層の漿膜側を上に向け、前記胸膜組織層の基底側を下に向けた状態で行われる、実施態様14に記載の方法。
(16) 前記胸膜組織を再水和して脱細胞化されたECMを形成する工程を更に含む、実施態様13に記載の方法。
(17) 実施態様13に記載の方法に従って調製された脱細胞化された胸膜組織を含む、生物由来の細胞外マトリックス(ECM)。

Claims (13)

  1. 生物由来の細胞外マトリックス(ECM)を作製する方法であって、
    胸膜組織を提供する工程と、
    前記胸膜組織を脱細胞化する工程と、
    前記脱細胞化された胸膜組織の複数の胸膜組織層を形成する工程と、
    前記複数の胸膜組織層を互いの上に積み重ねてスタックを形成する工程と、
    前記スタックを真空下で圧縮する工程と、
    前記圧縮されたスタックを凍結乾燥する工程と、を含む、方法。
  2. 生物由来の細胞外マトリックス(ECM)の構築物を作製する方法であって、
    胸膜組織を提供する工程と、
    前記胸膜組織を脱細胞化する工程と、
    前記脱細胞化された胸膜組織の複数の胸膜組織層を形成する工程であって、前記脱細胞化された胸膜組織の夫々が基底膜表面及び漿膜表面を有する、工程と、
    複数の脱細胞化された前記胸膜組織層を互いの上に積み重ねて、多層のスタックを形成する工程と、
    多層の前記スタックを真空下で圧縮する工程と、
    圧縮された多層の前記スタックを凍結乾燥する工程と、
    任意に、凍結乾燥された多層の前記スタックを再水和して、前記構築物を形成せしめる工程と、を含む、方法。
  3. 前記ECMが、少なくとも8Nに前記胸膜組織層の数を乗じた破裂強度を有する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記ECMが、少なくとも2Nに前記胸膜組織層の数を乗じた引張強度を有する、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 前記ECMが、0.105mmに前記胸膜組織層の数を乗じたものを超えない厚さを有する、請求項1又は2に記載の方法。
  6. 前記ECMが、前記脱細胞化された胸膜組織の4つの層を含み、約363MPa以下の曲げ係数を特徴とする弾性を有し、前記曲げ係数が、3点曲げ試験によって測定されている、請求項1又は2に記載の方法。
  7. 前記胸膜組織が、哺乳類起源のものである、請求項1又は2に記載の方法。
  8. 前記胸膜組織が、ブタ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネズミ、サル、ヤギ、ウマ、トリ、又はヒト由来である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記ECMが、シート、穿孔シート、積層シート、ストリップ、断片、コイル、シリンダ、織物、真空プレスされた材料、スポンジ、微粉化された粉末、ペースト、注射可能なゲル、噴霧剤、乳剤、又はコーティングとして構成されている、請求項1又は2に記載の方法。
  10. 前記ECMが、前記ECMの少なくとも1つの表面に堆積した微粉化されたECMと、前記微粉化されたECM上に膜とを更に含み、前記微粉化されたECMが、前記脱細胞化された胸膜組織で作製された微小粒子を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  11. 前記ECMが、生体吸収性ポリマーの少なくとも1つの層を更に含み、前記生体吸収性ポリマーが、コラーゲン、ゼラチン、キトサン、酸化セルロース、酸化再生セルロース、ラクチド含有コポリマー、グリコリド含有コポリマー、又はそれらの組み合わせである、請求項1又は2に記載の方法。
  12. 前記ECMが、神経組織、真皮組織、心血管組織、心膜組織、筋組織、膀胱組織、眼組織、歯周組織、骨、腱、靭帯、骨盤底組織、又は腹部組織を修復、再構築、封止、又は接合するために使用されるものである、請求項1又は2に記載の方法。
  13. 記スタックを形成する工程が、前記胸膜組織層の漿膜側を上に向け、前記胸膜組織層の基底側を下に向けた状態で行われる、請求項1又は2に記載の方法。
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