JP5424147B2 - 保存処理時の生体組織の保持方法及び保持具、並びに保存処理された生体組織 - Google Patents

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本発明は、保存処理時の生体組織の保持方法及び保持具、並びに保存処理された生体組織に係り、更に詳しくは、乾燥処理や滅菌処理に伴う生体組織の力学的特性の低下を抑制することのできる保存処理時の生体組織の保持方法及び保持具、並びに保存処理された生体組織に関する。
人体の心臓弁が正常に働かず、弁の開口部位の狭窄や血液の逆流が生じる閉鎖不全のような機能障害が生じた場合には、薬剤投与による内科的治療の他に、弁を修復する弁形成術又は弁を代替弁に置換する弁置換術による外科的治療が行われる。
前記弁置換術における代替弁としては、現在、所定の人工材料で形成される機械弁の他に、ブタやウシ等の動物の組織を使った異種生体弁がある。この異種生体弁としては、動物の組織をグルタールアルデヒド等の薬品で固定化したものが知られているが、当該薬品の使用に起因する長期的な石灰化によって弁機能不全を招来することから、15年程度で新たな代替弁に交換する必要が生じる。そこで、下記特許文献1には、生体組織を凍結乾燥した後で所定の処理を行って得られる移植用のスキャフォールドが開示されている。このスキャフォールドは、移植後に最終的に体内で分解されて自己組織化されるが、当該自己組織化まで石灰化が生じないとされている。その他、下記特許文献2には、ブタ、ウシ等の動物の心膜、心臓弁及び血管等の生体組織を脱細胞化することで移植組織を作製する技術も提案されている。ここで、動物から採取した生体組織や脱細胞化された移植組織は、必ずしも直ぐに利用される訳ではなく、凍結乾燥等の乾燥処理を行って一旦保存される場合が多く、この場合、乾燥された生体組織を緩衝液で再水和して利用することになる。なお、乾燥処理後に滅菌処理を施すことも可能である。
特開2008−29653号公報 国際公開第2004/100831号パンフレット
しかしながら、本発明者らが、鋭意実験研究を行った結果、生体組織を乾燥処理や滅菌処理した後で再水和させると、処理前の生体組織に比べて力学的特性が低下することを知見し、乾燥処理時や滅菌処理時における生体組織の保持状態を考慮することで、力学的特性の低下を抑制できることを見出した。
本発明は、このような本発明者らの知見に基づいて案出されたものであり、その目的は、乾燥処理や滅菌処理に伴う生体組織の力学的特性の低下を抑制することができる保存処理時の生体組織の保持方法及び保持具、並びに保存処理された生体組織を提供することにある。
(1)前記目的を達成するため、本発明は、乾燥処理時若しくは滅菌処理時の生体組織の保持方法において、前記生体組織の原型を維持したまま当該生体組織のほぼ全域を挟み込む保持部材を使い、前記生体組織の変形を規制しながら当該生体組織を保持する、という手法を採っている。
(2)ここで、前記生体組織の変形に対して抵抗力を付与する抵抗付与部材を前記生体組織と前記保持部材との間の少なくとも一部に配置する、という手法を採ることが好ましい。
(3)また、本発明は、乾燥処理時若しくは滅菌処理時に生体組織を保持する保持具において、前記生体組織の原型を維持したまま前記生体組織のほぼ全域を挟み込む保持部材を備える、という構成を採っている。
(4)ここで、前記生体組織と前記保持部材との間の少なくとも一部に配置され、前記生体組織の変形に対して抵抗力を付与する抵抗付与部材を更に備える、という構成を採ることが好ましい。
(5)更に、前記保持部材の表面のうち前記生体組織が相対する相対面の少なくとも一部には、前記生体組織の変形に対して抵抗力を付与する加工が施される、という構成を採ることもできる。
(6)また、本発明は、乾燥処理若しくは滅菌処理された生体組織であって、当該処理後に再水和したときに、組織の線維に沿う線維方向のヤング率が、前記処理を行っていない同一の生体組織の前記ヤング率の70%〜95%になる、という構成を採っている。
通常、凍結乾燥処理や真空乾燥処理を行うと、生体組織の部分的な弛みや捲れ等が生じ、これら乾燥処理前の生体組織の形状に対して変形するが、本発明によれば、当該変形を規制するように生体組織を保持しながら乾燥処理を行うことにより、乾燥処理に伴う生体組織の力学的特性の低下を抑制することができ、乾燥処理がなされた生体組織のヤング率を従来よりも高くすることができる。また、滅菌処理を行う際にも、前記変形を規制するように生体組織を保持することにより、処理前からの生体組織の力学的特性の低下を抑制することができる。
特に、前記(2)、(4)、(5)のようにすることで、乾燥処理若しくは滅菌処理に伴う生体組織の力学的特性の低下を一層抑制することができる。
本実施形態に係る保持具の概略斜視図。 図1の保持具から生体組織を出し入れする際の状態を示す概略斜視図。 図1のA−A線に沿う概略断面図。 (A)は、実施例1の手法により生体組織を保持部材で保持した状態を示す概略断面図であり、(B)は、実施例2における同概略断面図であり、(C)は、比較例における同概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明に係る保持具の概略斜視図が示され、図2には、生体組織を出し入れする状態の前記保持具の概略斜視図が示されている。また、図3には、図1のA−A線に沿う概略断面図が示されている。これらの図において、保持具10は、ブタ、ウシ、ウマ等の動物、或いはヒトから採取された生体組織Sを保存処理する際に、生体組織Sを保持する器具である。ここで、保存処理とは、生体組織Sを凍結乾燥や真空乾燥をする乾燥処理のみ、若しくは、当該乾燥処理に当該乾燥処理後の滅菌処理を加えた処理を意味する。
本実施形態の保持具10は、心膜等のシート状の生体組織Sを保持できるようになっており、原型を維持したまま生体組織Sを挟み込んで保持する保持部材11と、生体組織Sと保持部材11との間に配置され、乾燥時の生体組織Sの変形に対して抵抗力を付与する抵抗付与部材13とを備えて構成されている。
前記保持部材11は、生体組織Sの全域を挟み込み可能なサイズに設けられた上下両側のプレート15,15と、これらプレート15,15の一端面間に掛け渡されたヒンジ17とからなる。前記各プレート15は、特に限定されるものではないが、平面視でほぼ方形状をなすアクリル板によって形成されている。上側のプレート15は、生体組織Sが置かれる下側のプレート15に対し、ヒンジ17を支点として回転可能になっており、上側のプレート15を回転させることで、生体組織Sの保存処理時のセット位置(図1)と生体組織Sの出し入れを行う際の開放位置(図2)との間で変位可能となる。前記セット位置では、生体組織Sが抵抗付与部材13を介して上下両側のプレート15,15の間に挟み込まれるようになっており、上側のプレート15の下面と下側のプレート15の上面とが、生体組織Sに相対する平面状の相対面20,20となる。また、このセット位置では、上下両側のプレート15,15の相対移動を規制するテープや連結具等の固定手段(図示省略)が用いられており、保存処理時においては、生体組織Sの変形が規制され、原型をほぼ維持した状態で生体組織Sを保持可能になっている。
なお、前記保持部材11としては、前述の形状、材質及び構造に限定されるものではなく、生体組織Sの保存処理時に、生体組織Sの原型を維持したまま生体組織Sを保持可能なものであれば何でも良い。例えば、乾燥や滅菌の対象となる生体組織Sが、前述のシート状等の平面的なものでなく動物の血管や弁のような立体的なもののような場合、保存処理時におけるセット位置で生体組織Sを原型のまま収容可能な空間が形成される保持部材11を採用することができる。この場合の保持部材11は、前記相対面20が曲面、若しくは、平面及び曲面からなる複合面となる。
前記抵抗付与部材13は、保存処理時の生体組織Sの変形に対して抵抗力を付与するシート材若しくは板材であれば何でも良く、本実施形態では、生体組織Sよりも大きな平面積を有し、且つ、生体組織Sの全域を被覆可能なサイズの滅菌シートが適用されている。
なお、抵抗付与部材13は、保存処理時の生体組織Sの変形に対して抵抗力を付与できる限りにおいて、生体組織Sと保持部材11との間の少なくとも一部に配置することができる。
また、保持部材11の前記相対面20の少なくとも一部に、生体組織Sを損傷させずに、保存処理時の生体組織Sの変形に対して抵抗力を付与する加工を施してもよく、例えば、相対面20に微小な凹凸を形成する加工や、相対面20の摩擦力を高める加工を施すことができる。
本発明者らは、本発明に係る保持方法で保持した生体組織Sを乾燥処理した後、引張試験を行い、生体組織Sの力学的特性を評価した。
(実施例1)
先ず、ウシ心膜の線維方向を確認しながら、50mm×75mmのサイズとなる長方形のシート状に切り分け、乾燥対象の生体組織Sとした。
次に、保持部材11として、平面サイズが55mm×80mmで厚さ3mmのアクリル板を二枚用意し、図4(A)に示されるように、上下の各アクリル板A,Aの間に生体組織Sを挟み込んだ。つまり、一方のアクリル板Aの上面に生体組織Sを載せた上で、当該生体組織の上方から他方のアクリル板Aを載せ、生体組織Sの全域を二枚のアクリル板A,Aで挟み込んだ後、各アクリル板A,Aの図中左右両端部間をサージカルテープTで固定し、各アクリル板A,Aの相対移動を規制した。
その後、生体組織Sを保持部材11,11で挟み込んだ状態で、保持部材11,11ごと図示しない真空凍結乾燥機にセットし、−40℃の真空状態で24時間放置した後、保持部材11,11から、凍結乾燥状態の生体組織Sを取り出した。このとき得られた生体組織Sは、原型よりも多少の皺や弛みが生じたもののシート状に維持された。そして、当該生体組織Sから、25mm×25mmの正方形状となる試験片を複数枚切り出した。
更に、得られた試験片をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で再水和した後、図示しない引張試験機を使って得られたデータに基づき、試験片の力学的特性を検証した。具体的に、各試験片の厚さをマイクロメータで計測してから、試験片を引張試験機にセットし、当該引張試験機のデータから、弾性率及び破断強度を求めた。すなわち、試験片の線維に沿う線維方向に引張力が作用するように、試験片を引張試験機にセットし、データサンプリングタイム50msec、引張試験速度10mm/min一定で引張試験を行い、計測データを応力−ひずみ曲線にグラフ化しながらヤング率等を求めた。この引張試験を42枚の同一試験片について行った。
一方、乾燥処理しなかったウシ心膜について、前述と同一のサイズの試験片を使い、前述と同様の引張条件で引張試験を行ってヤング率を求めた(以下、このヤング率を「未処理のヤング率」と称する。)。そして、凍結乾燥処理した試験片のヤング率を未処理のヤング率と対比したところ、ウシ心膜のコラーゲン領域において、未処理のヤング率を100%としたときに、本実施例の試験片42枚のヤング率は、約70%から約92%までの間に属することになり、平均72.6%となった。
(実施例2)
本実施例は、図4(B)に示されるように、実施例1に対し、各アクリル板A,Aと生体組織Sとの間に、抵抗付与部材13として、平面サイズが55mm×80mmで厚さ0.3mmのシート状の滅菌ドレープDを介装することにより、凍結乾燥時の生体組織Sの面方向の滑りを規制しながら凍結乾燥処理した点が異なる。その他は、実施例1と同様の手順により、生体組織Sを凍結乾燥処理した後で試験片87枚を得た。なお、本実施例における凍結乾燥処理後の生体組織Sは、原型に近い長方形のシート状となった。
そして、試験片87枚につき、実施例1と同様に再水和した後、実施例1と同様の条件で引張試験を行い、未処理のヤング率と対比した。その結果、未処理のヤング率に対し、本実施例の試験片87枚のヤング率は、約72%から約95%までの間に属することになり、平均84.5%となった。
(比較例1)
本比較例1は、実施例1に対し、図4(C)に示されるように、実施例1のアクリル板Aを一枚しか使わず、当該アクリル板Aの上面に、実施例1と同一サイズのウシ心膜を載せた状態で凍結乾燥処理した点が異なる。その他は、実施例1と同様の手順により、生体組織を凍結乾燥処理して試験片42枚を得た。なお、本比較例における凍結乾燥処理後の生体組織Sは、全体的に皺や弛みが目立ち、端部が捲れ上がってしまい、原型のような長方形のシート状でなくなった。
そして、試験片42枚につき、実施例1と同様に再水和した後、実施例1と同様の条件で引張試験を行い、未処理のヤング率と対比した。その結果、未処理のヤング率に対し、本実施例の試験片42枚のヤング率は、約50%から約65%までの間に属することになり、平均60.4%と大幅に低下することになった。
以上の結果、前記実施例1、2のように、生体組織Sをアクリル板A,Aで挟み込んだ状態で凍結乾燥処理すると、比較例のように、生体組織Sをそのままの状態で凍結乾燥処理した場合に比べ、ヤング率の低下を抑制できることが実証された。
(実施例3)
本実施例は、実施例1に対し、生体組織Sを凍結させずに常温下で真空乾燥した点が異なり、その他の条件は、実施例1と同一とした。すなわち、本実施例での乾燥手順は、生体組織Sを保持部材11,11で挟み込んだ状態で、保持部材11,11ごと図示しない真空乾燥機にセットし、常温の真空状態で24時間放置した後、保持部材11,11から、乾燥状態の生体組織Sを取り出し、前述と同様サイズの試験片13枚を得た。このとき得られた生体組織Sは、原型よりも多少の皺や弛みが生じたもののシート状に維持された。
そして、試験片13枚につき、実施例1と同様に再水和した後、実施例1と同様の条件で引張試験を行い、未処理のヤング率と対比した。その結果、実施例1とほぼ同様の結果が得られた。
(実施例4)
本実施例は、実施例3に対し、各アクリル板A,Aと生体組織Sとの間に、実施例2と同一の滅菌ドレープD(抵抗付与部材13)を介装することにより、真空乾燥時の生体組織Sの面方向の滑りを規制しながら真空乾燥処理した点が異なる。その他は、実施例3と同様の手順により生体組織Sを真空乾燥処理した後、試験片44枚を得た。なお、本実施例における乾燥処理後の生体組織Sは、原型に近い長方形のシート状となった。
そして、試験片44枚につき、実施例1と同様に再水和した後、実施例1と同様の条件で引張試験を行い、未処理のヤング率と対比した。その結果、実施例2とほぼ同様の結果が得られた。
(比較例2)
本比較例2は、比較例1と同様にアクリル板Aの上面にウシ心膜を載せた状態で、当該ウシ心膜を真空乾燥処理しており、その他は、実施例3と同様の真空乾燥処理手順により、試験片10枚を得た。なお、本比較例における真空乾燥処理後の生体組織Sは、全体的に皺や弛みが目立ち、端部が捲れ上がってしまい、原型のような長方形のシート状でなくなった。
そして、試験片10枚につき、実施例1と同様に再水和した後、実施例1と同様の条件で引張試験を行い、未処理のヤング率と対比した。その結果、比較例1と同様の結果が得られた。
以上の結果、生体組織Sに対して真空乾燥処理を行った場合でも、前記実施例1、2のように凍結乾燥処理したときと同様に、生体組織Sをそのままの状態で乾燥処理した場合に比べ、ヤング率の低下を抑制できることが実証された。
また、本発明に係る保持方法によれば、前記乾燥処理後に滅菌処理を行う保存処理を施した生体組織Sにおいても、前述と同様の試験の結果、生体組織Sをそのままの状態で保存処理した場合に比べ、ヤング率の低下を抑制できることが実証された。
ここでは、エチレンオキサイドガス滅菌処理、低温プラズマ滅菌処理、γ線照射による滅菌処理を行った。エチレンオキサイドガス滅菌処理は、前述の乾燥処理後、エチレンオキシドガス滅菌処理器内に、アクリル板Aに保持されたままの生体組織Sを温度65℃で、23時間放置することにより行った。低温プラズマ滅菌処理は、前述の乾燥処理後、過酸化水素低温プラズマ滅菌処理器内に、アクリル板Aに保持されたままの生体組織Sを温度45℃で、50分間放置することにより行った。γ線照射による滅菌処理は、前述の乾燥処理後、アクリル板Aに保持されたままの生体組織Sに、コバルト60が線源となる線量35kGrのγ線を照射することにより行った。また、γ線照射による滅菌処理は、空気中及び窒素ガス飽和状態下のそれぞれにおいて行った。ここで、前記実施例2の手順で凍結乾燥処理された生体組織Sについて、窒素ガス飽和状態下でγ線照射による滅菌処理を行った場合、他の条件よりも、未処理のヤング率に対するヤング率の低下率が最小になった。
更に、前記特許文献2で開示された脱細胞方法で脱細胞した後のウシ心膜についても、同様の実験を行ったところ、脱細胞していないウシ心膜に比べ、前記保存処理によるヤング率の低下を更に抑制できるという結果が得られた。
また、前記実施例ではウシ心膜を用いたが、本発明は、これに限定されるものではなく、他の生体組織に適用した場合でも、低下率は異なるものの、同様にヤング率の低下を抑制可能になる。
なお、本発明における各種構成及び手順は前述の実施形態に限定されるものではなく、実質的に同様の作用を奏する限りにおいて、種々の変更が可能である。
本発明は、乾燥処理若しくは滅菌処理による生体組織の性能低下を抑制することができ、生体組織の量産のための保存技術として有用となる。
10 保持具
11 保持部材
13 抵抗付与部材
15 プレート
17 ヒンジ
20 相対面
A アクリル板
D 滅菌ドレープ
S 生体組織
T サージカルテープ

Claims (6)

  1. 乾燥処理時若しくは滅菌処理時の生体組織の保持方法において、
    前記生体組織の原型を維持したまま当該生体組織のほぼ全域を挟み込む保持部材を使い、前記生体組織の変形を規制しながら当該生体組織を保持することを特徴とする保存処理時の生体組織の保持方法。
  2. 前記生体組織の変形に対して抵抗力を付与する抵抗付与部材を前記生体組織と前記保持部材との間の少なくとも一部に配置することを特徴とする請求項1記載の保存処理時の生体組織の保持方法。
  3. 乾燥処理時若しくは滅菌処理時に生体組織を保持する保持具において、
    前記生体組織の原型を維持したまま前記生体組織のほぼ全域を挟み込む保持部材を備えたことを特徴とする保存処理時の生体組織の保持具。
  4. 前記生体組織と前記保持部材との間の少なくとも一部に配置され、前記生体組織の変形に対して抵抗力を付与する抵抗付与部材を更に備えたことを特徴とする請求項3記載の保存処理時の生体組織の保持具。
  5. 前記保持部材の表面のうち前記生体組織が相対する相対面の少なくとも一部には、前記生体組織の変形に対して抵抗力を付与する加工が施されていることを特徴とする請求項3記載の保存処理時の生体組織の保持具。
  6. 乾燥処理若しくは滅菌処理された生体組織であって、
    前記処理後に再水和したときに、組織の線維に沿う線維方向のヤング率が、前記処理を行っていない同一の生体組織の前記ヤング率の70%〜95%になることを特徴とする保存処理された生体組織。
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