JP6501811B2 - 二重管ロッド脱着装置 - Google Patents
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Description
特許文献2には、二重管ロッドを掘削機に供給するハンドリング装置が記載されている。この装置は、起倒自在のレイズフレームと、シャフトに設けたロッドホルダ、インナーロッドクランプ、アウターロッドクランプとを備えた構造となっている。このハンドリング装置に対しては、手作業で二重管ロッドを装填、回収するものである。
特許文献3には、マガジンに対してロッドを2段で格納するため、2つの螺旋状の溝をマガジンに形成すると共に、2つの螺旋状の溝に合わせた2つの支持溝をセットプレートに形成する装置が記載されている。
特許文献2の装置では、装置へのロッドの装填、回収を人力によって行う必要があるため、1本ずつの作業となり迅速な作業ができず作業性が悪いと共に人身事故リスクが高く、連続的な稼働が難しい問題がある。
特許文献3の装置は、二重管ロッドではなく、単管ロッドへ適用する装置であり、従って、二重管掘削のロッドの取り出しや格納に適用することができないものとなっている。例えば、二重管掘削では、インナーロッドを格納した後、アウターロッドを同じ位置に格納して二重管ロッドへのセットを行う必要があるが、これができない問題がある。
又、前記ターンプレート移動手段は、前記内側の二重管ロッドに係合可能な係合用凹部が形成され、前記回転ロッド及び従動ロッドに取り付けられて一体回転するロッドガイドをさらに備えていることを特徴とする。
さらに、前記グリッパー駆動手段は傾斜手段をさらに備え、前記ターンプレート上に立設した二重管ロッドに対して全体が傾斜することにより前記グリッパーを二重管ロッドから退避させる構造となっていることを特徴とする。
ドリルヘッド25は横方向に伸縮駆動するスライドテーブル27に取り付けられている。スライドテーブル27はガイドセル24の頂部の給進機構26に取り付けられる。スライドテーブル27が駆動することにより、ドリルヘッド25は左右に移動し、給進機構26が駆動することによりドリルヘッド25はガイドセル24に沿って上下に移動する。ドリルヘッド25には、後述する二重管ロッド8と連結されて二重管ロッド8にドリルヘッド25の回転力を伝達する駆動ロッド28が設けられている。二重管ロッド8はこの駆動ロッド28に連結される。
以上の構造では、ロッドコンテナ3がガイドセル24と共に起倒動作するが、本発明では、ロッドコンテナ3をガイドセル24と切り離した構造としてロッドコンテナ3が独立して起倒するようにしても良い。
ロッドスタンド34は、図4、図5、図7、図8に示すように、下側の大径部34a及び上側の小径部34bが上下に連続した形状となっており、小径部34bが二重管ロッド8のインナーロッド9に挿入され、大径部34aがアウターロッド10に挿入され、これらの挿入によってアウターロッド10にインナーロッド9が差し込まれた状態での二重管ロッド8を立設状に支持する。
グリッパー駆動手段7は図11に示すように、ベースプレート13(図2参照)上に起立状に設けられ上下方向(Z方向)に伸縮するグリッパーリフトシリンダ71と、グリッパーリフトシリンダ71の上端部に取り付けられ、横方向に伸縮するグリッパースライドシリンダ72とを有しており、グリッパー5はグリッパースライドシリンダ72の上部に取り付けられる。このようなグリッパー駆動手段7は、グリッパーリフトシリンダ71の伸縮によって、二重管ロッド8の高さ方向にグリッパー5を移動させ、グリッパースライドシリンダ72の伸縮によってグリッパー5をドリルヘッド25とロッドコンテナ3上の二重管ロッド8との間で移動させる。これによりグリッパー5を二重管ロッド8の方向に進出及び退出させるように動作する。かかるグリッパー駆動手段7において、ターンプレート4の移動時には、グリッパースライドシリンダ72によってグリッパー5を退避させて二重管ロッド8との干渉を防止するようになっている。
次に、グリッパースライドシリンダ72が駆動することによりグリッパー5が二重管ロッド8の方向に進出する。図14は外側の二重管ロッド8bを掴持する状態を示し、グリッパースライドシリンダ72が伸長することによりグリッパー5は外側の二重管ロッド8bを掴持するためのロッドセンタに移動する。内側の二重管ロッド8aを掴持する場合には、グリッパースライドシリンダ72がこれよりも長く伸長して内側の二重管ロッド8aを掴持するためのロッドセンタに移動する。外側及び内側のロッドセンタのそれぞれの位置は、電気センサ、光学センサ、磁気センサ等のセンサ(図示省略)によって検出され、操作系にフィードバックされて操作系による掴持位置の制御が行われる。
以上のようにセンサによって位置検出を行い、操作系による位置制御を行う場合には、二重管ロッド8の脱着作業の自動化及び無人化が可能となり、事故リスクの低減及びコスト削減が可能となる。
なお、本発明では、ターンプレート4に対し3本以上の二重管ロッド8を横並び状に配置することも可能であり、これによりさらに軸間距離を短くでき、ロッドコンテナ3をさらに省スペース化することができる。
さらに本発明では、ロッドコンテナ3の移動路33の軸間距離を長くしてターンテーブル4の数を増やしても良く、これによっても二重管ロッド8の供給本数を増やすことができる。
以上のような本発明では、ターンプレート4上に配置する二重管ロッド8の本数を変更したり、ロッドコンテナ3の移動路33の軸間距離を変更することにより二重管ロッド8の供給本数が決定される。これにより二重管ロッド8を供給するためのレイアウトの設計自由度が増大するメリットがある。
掘削機2においては、図2に示すように、ブレーカクランプ14、インナークランプ15、アウタークランプ16がガイドセル24に沿って配置される。ブレーカクランプ14はドリルヘッド25の駆動ロッド28との二重管ロッド8の脱着のためにクランプし、インナークランプ15はインナーロッド9を脱着するためにクランプし、アウタークランプ16はアウタークランプ10を脱着するためにクランプする。
図17に示すように、ドリルヘッド25をスライドテーブル27に沿ってインナーロッド9の切り離し高さへ移動させ、ブレーカクランプ14、インナークランプ15、アウタークランプ16を閉じ、ブレーカクランプ14によって駆動ロッド28(ドリルヘッド25)とインナーロッド9との接続を切る。ブレーカクランプ14を開き、ドリルヘッド25を切り離し方向に回転(右回転)させる。ドリルヘッド25がインナーロッド切り離し完了位置まで移動した後、給進停止及び回転停止してインナーロッドの切り離しを完了する。
二重管ロッド8の取り出しに際しては、まず外側の二重管ロッド8bを連続して取り出し、外側の二重管ロッド8bの取り出しが完了してから内側の二重管ロッド8aを連続して取り出すように操作制御する。
これにより、インナーロッド9がドリルヘッド25に接続される。その後、アウターロッド10をドリルヘッド25に接続する。
図28に示すように、ドリルヘッド25の回転を停止させて地盤掘りを停止し、ドリルヘッド25をインナーロッド抜管高さに移動させる。そしてインナークランプ15、ブレーカクランプ14を閉じ、ブレーカクランプ14によって地盤中の二重管ロッドのインナーロッド9との接続を切る。ブレーカクランプ14を開き、ドリルヘッド25を上昇させながら切り離し方向に回転(右回転)させる。ドリルヘッド25がインナーロッド切り離し完了位置まで移動した後、給進停止及び回転停止させる。
インナーロッド9の回収に際しては、まずターンプレート4の内側の空位に対して連続して回収し、内側の空位への回収が完了してから外側の空位に対して回収を行うように操作制御する。
アウターロッド10の回収は、インナーロッド9の回収が終了した後に行う。図36はインナーロッド9の回収が終了した後の状態であり、駆動ロッド28(ドリルヘッド25)をアウターロッド抜管高さに移動させる。ドリルヘッド25がアウターロッド接続完了位置まで移動した後、給進停止する。
アウターロッド10の回収に際しては、まずターンプレート4の内側の回収位置に対して連続して回収し、内側に対する回収が完了してから外側の回収位置への回収を行うように操作制御する。
又、グリッパー5が横並び状の二重管ロッド8に合わせて進退移動して掴持する構造となっているため、二重管ロッドの継ぎ足し、回収を効率良く行うことができる。
さらに二重管ロッド8の継ぎ足しや回収を自動化できるため、迅速で作業性が良く、人身事故リスクの低減が可能となる。
2 掘削機
3 ロッドコンテナ
4 ターンプレート
5 グリッパー
6 ターンプレート移動手段
7 グリッパー駆動手段
8 二重管ロッド
8a 内側の二重管ロッド
8b 外側の二重管ロッド
9 インナーロッド
10 アウターロッド
25 ドリルヘッド
32 テーブル
33 移動路
34 ロッドスタンド
51 グリップ爪
52 開閉用シリンダ
65 ロッドガイド
67 係合用凹部
71 グリッパーリフトシリンダ
72 グリッパースライドシリンダ
73 傾斜シリンダ
Claims (2)
- 掘削機に設けられ、インナーロッド及びアウターロッドからなる二重管ロッドを継ぎ足しや回収するための脱着装置であって、
前記二重管ロッドの複数を横並び状に立設させて支持するターンプレートと、
ループ状の移動路を有し、前記移動路に沿って前記ターンプレートの複数が周回可能に配置されるロッドコンテナと、
前記ロッドコンテナに回転駆動可能に設けられ、前記ターンプレートに連結されてターンテーブルが周回するための移動力を作用させるターンプレート移動手段と、
開閉動作するグリップ爪を有し、前記インナーロッド及びアウターロッドを掴持及び解放するグリッパーと、
前記グリッパーを上下移動させると共に前記ターンプレート上で横並び状となっている複数の二重管ロッドのそれぞれに対応して前記グリッパーを進退移動させるグリッパー駆動手段と、を備え、
前記ターンプレート移動手段は、前記ロッドコンテナのループ状の移動路の内側に回転可能に立設した回転ロッド及び従動ロッドと、前記回転ロッドを回転させる回転用モータと、前記回転ロッド及び従動ロッドを連結する回転伝達手段と、内側の二重管ロッドに係合可能な係合用凹部が形成され前記回転ロッド及び従動ロッドに取り付けられて一体回転するロッドガイドと、を備え、
前記ターンプレートは前記回転伝達手段に連結されて前記移動力が付与されることを特徴とする二重管ロッド脱着装置。 - 前記グリッパー駆動手段は傾斜手段をさらに備え、前記ターンプレート上に立設した二重管ロッドに対して全体が傾斜することにより前記グリッパーを二重管ロッドから退避させる構造となっていることを特徴とする請求項1記載の二重管ロッド脱着装置。
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