JP6501070B2 - Functional film - Google Patents
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Description
本発明は、樹脂成形品の表面に転写する機能性フィルムに関する。 The present invention relates to a functional fill beam to be transferred to the surface of the resin molded article.
近年、TV、モバイル機器用ディスプレイ、カーナビ用ディスプレイ、タッチパネルディスプレイの表面に外光による表面反射光を低減し、映り込みを抑えるため基材表面に反射防止(Anti−Reflection 以後ARと称す)処理を施すことが一般的である。処理方法としては、ディスプレイに使用する基材表面にAR材料を直接コーティングや蒸着、スパッタ等で処理する場合、また、AR処理をしたフィルムを基材表面に転写させる方法等用途に応じて様々なAR処理法が用いられている。 In recent years, in order to reduce surface reflection light from outside light on the surface of TVs, displays for mobile devices, displays for car navigation, and touch panel displays, and to suppress reflections, anti-reflection (called AR after Anti-Reflection) processing on the substrate surface It is common to apply. As a processing method, when processing AR material directly on the substrate surface used for a display by coating, vapor deposition, sputtering, etc., and various methods such as transferring an AR-treated film to the substrate surface, etc. AR processing is used.
その中で、近年、安価で大量生産が可能な方法の1つとして、ディスプレイやカバーレンズをはじめとする各種樹脂成形品の場合、予めAR付きPETフィルムをプリフォーム用金型にプリフォームし、その後プリフォームされたAR付きPETフィルムを射出成形用の金型内にセットし、ポリカーボネート(PC)樹脂等の射出成形樹脂の表面に一体成形で転写させるインサート成形法がある。 Among them, in recent years, in the case of various resin molded products such as displays and cover lenses, as a method that can be mass-produced inexpensively, a PET film with AR is preformed in advance to a mold for preform, Thereafter, there is an insert molding method in which the preformed AR-added PET film is set in a mold for injection molding and transferred onto the surface of an injection molded resin such as polycarbonate (PC) resin by integral molding.
図7,図8を用いてインサート成形に使用する一般的なインサート成形用ARフィルムについて説明する。図7は一般的なインサート成形用ARフィルムの層構成を示す断面図、図8はインサート成形の工程を工程順に説明する概略図である。 A general insert molding AR film used for insert molding will be described using FIGS. 7 and 8. FIG. 7 is a cross-sectional view showing the layer structure of a general AR film for insert molding, and FIG. 8 is a schematic view for explaining the process of insert molding in the order of steps.
図7に示すように、インサート成形用ARフィルム100は、ベースフィルム101上に、ハードコート層103,AR層102が積層され、ベースフィルム101のハードコート層103形成面に対する裏面に接着層104が形成される構成である。ベースフィルム101はインサート成形用ARフィルム100のベース基材となるPETやアクリルフィルムからなるフィルムである。AR層102は成形品の最表面で外光の成形品表面での反射を減らす層である。AR層102は屈折率の違う複数の層で形成されても良い。ハードコート層103はAR層102に強度及び硬度を付与させるための層であり、保護層であっても良い。接着層104は、インサート成形時に、溶融した樹脂の表面にインサート成形用ARフィルム100を接着させる役割を果たす層である。以上のようにインサート成形用ARフィルム100は複数層で構成される。
As shown in FIG. 7, in the
インサート成形用ARフィルム100を成形品表面に転写させる製造プロセスを図8にて説明する。図8において、工程A−1ではまずインサート成形用ARフィルム100をプリフォーム用の固定型1Aと可動型2Aの間に配置する。インサート成形用ARフィルム100は枚葉フィルムである。この時、インサート成形用ARフィルム100はAR層102が可動型2A側に向いて配置される。また、可動型2Aに設けられた吸引穴4でインサート成形用ARフィルム100を吸引する。次に、工程A−2で可動型2Aを稼働させて型締めを行い、インサート成形用ARフィルム100をプリフォームする。その後、工程A−3で可動型2Aを元に戻し、プリフォームされたインサート成形用ARフィルム100を型内から取り出す。次に工程B−1でプリフォームされたインサート成形用ARフィルム100を本成形用の可動型2B及び固定型1B内に配置する。この時、吸引穴4を備える可動型2B側にAR層102を向けて配置する。この時、吸引穴4でプリフォームされたインサート成形用ARフィルム100吸引させる。次に工程B−2で型締めを行う。次に工程B−3で工程型に空いているゲート5から溶融した樹脂6を型内に流し込み、インサート成形用ARフィルム100のAR層102と反対面に設けた接着層104と接着させる。工程B−4では型開きを行い図示されていない突き出しピンにて型内からインサート成形用ARフィルム100と一体成形された成形品105が取り出される。次に成形品105は工程C−1で成形品105端面の不要なフィルム部位を専用のカッター106にてトリミングする。トリミングが終了される工程C−2で最終のAR付きインサート成形の完成となる。この工程を繰り返し量産する。
A manufacturing process for transferring the
インサート成形用のARフィルム100に用いるPETフィルムは主に2軸延伸フィルムを使用するのが主流である。2軸延伸フィルムは製造時に送り方向と垂直の幅方向へ延伸を加えながらフィルムを製造する。そのためフィルム内部へ残留応力が残り易く、PETフィルムの面内で残留応力分布が不均一な箇所が発生し易い。残留応力が大きい箇所と小さい箇所が生じるため、PETフィルム内部に屈折率差が生じる。その結果、成形後の樹脂成形品の表面に転写されARフィルム100において、ディスプレイの内側から映像を投影させると内側からカバーレンズ内に入射する光がPETフィルムへ進入する際に、光の挙動が残留応力の大きい箇所では基材内部で屈折率差が大きくなり光の反射が大きくなる。一方、残留応力が小さい箇所では残留応力が大きい箇所より基材内部の屈折率差が小さく、光の反射量も小さくなる。そのため残留応力の大きい場所と小さい場所で光の反射の仕方が変わる結果、残留応力の大きい箇所と残留応力の小さい箇所を通った光がそれぞれ、人の目に入る際に、それぞれの箇所の光の反射量の差がディスプレイ上で色ムラとなって認識される。その結果、残留応力の大きい箇所が存在するインサート成形用ARフィルム100は使用できず不良の扱いとなりロスが多いモノづくりとなる。また、インサート成形の場合、成形工程もプリフォーム工程、本成形工程、トリミング工程と多くの工程を経由し、生産工程が多くなって生産コストも高くなる課題を有していた。
The PET film used for the
上記課題を解決するためにプリフォーム及びトリミング工程が不要でフィルムを転写させずAR層のみを転写させるインモールド成形方式がある。
図9,図10を用いて、インモールド成形で使用する一般的な転写型ARフィルムの構成および製造方法について記載する。図9は一般的な転写型ARフィルムの層構成を示す断面図、図10はインモールド成形の工程を工程順に説明する概略図である。
In order to solve the above problems, there is an in-mold molding method in which only the AR layer is transferred without transferring the film without requiring a preform and trimming step.
The configuration and manufacturing method of a general transfer type AR film used in in-mold molding will be described using FIGS. 9 and 10. FIG. 9 is a cross-sectional view showing the layer structure of a general transfer type AR film, and FIG. 10 is a schematic view for explaining the steps of in-mold molding in order of steps.
図9に示すように、転写型ARフィルム301は連続フィルムである。転写型ARフィルム301は大きく分けて、成形品に転写されないキャリア層302と成形品の表面に転写される転写層303で構成される。転写型ARフィルム301を更に詳細に説明すると、201は転写型ARフィルム301を連続的に金型内へ供給する役割を果たすPETやアクリルフィルム等からなるベースフィルムである。202はベースフィルム201に接して形成され、ベースフィルム201と成形品へ転写される転写層303を剥離させる剥離層である。ベースフィルム201と剥離層202とからキャリア層302が構成される。203は、剥離層202のベースフィルム201と接する面に対する裏面上に形成され、成形品の最表面で外光の成形品表面での反射を減らすAR層である。204はAR層203の剥離層202と接する面に対する裏面上に形成され、AR層203に強度及び硬度を付与させるためのハードコート層であり、保護層でもかまわない。205はハードコート層204のAR層203と接する面に対する裏面上に形成され、転写層303を溶融した樹脂に接着させる役割を果たす接着層である。AR層203,ハードコート層204,接着層205で転写層303が構成される。接着層205に関してはハードコート層204が溶融樹脂との接着機能も有する場合、特に改めて形成する必要は無い。以上のように転写型ARフィルム301は複数層で構成される。
As shown in FIG. 9, the transfer
転写型ARフィルム301を成形品表面にインモールド成形工法で転写させる製造プロセスを図10にて説明する。図10において、工程Aではまず固定型1と可動型2の間に転写型ARフィルム301を箔送り装置3を用いて所定の位置に送る。この時、転写型ARフィルム301はベースフィルム201が可動型2側を向くように配置される。また、転写型ARフィルム301が金型に賦型し易いように、転写型ARフィルム301を図示されていないヒーターで予熱してから、金型内へ送り込んでも良い。次に、転写型ARフィルム301の所定の位置への送り完了後、工程Bで可動型2のキャビティ面に設けられた吸引穴4で転写型ARフィルム301を吸引し可動型2のキャビティ面へ転写型ARフィルム301を賦形する。その際に、図示されていないフィルム押さえ機構で転写型ARフィルム301の外周を固定し位置決めする。その後、工程Cで可動型2を動かして型締めする。次に、工程Dで固定型1のゲート5より転写型ARフィルム301の接着層に向け溶融した樹脂6を注入し、金型内のキャビティ内に溶融した樹脂6を充填させる。工程Eで溶融した樹脂6の充填が完了したら、所定の温度まで溶融した樹脂6を冷却する。工程Fで可動型2を可動させ型開きし、インモールドした成形品7を取り出す際にインモールドした成形品7から転写型ARフィルム301のキャリア層302が剥がれ、転写層303のみが成形品7に転写されてインモールドした成形品7の最表面はAR層203が転写された状態となる。その後、工程Gで固定型1側の突き出しピン8を押し出して成形品7を金型内より取り出す。工程Hでは、次の成形に備えて可動型2の吸引穴4での転写型ARフィルム301のキャリア層302の可動型2へのキャビティ内への吸着を止め、箔送り装置3により次の成形に使用する転写型ARフィルム301(キャリア層302、転写層303)を所定位置まで送り、この動作を繰り返して連続成形する。
A manufacturing process for transferring the transfer
インモールド成形方式の場合、ベースフィルム201であるPET等は金型内へ転写層303を送り込むためのキャリアの役割で、成形品へは転写されないため上記インサート成形で課題となるPET内の残留応力の問題は生じない。また、金型内に最初から直接、転写型ARフィルム301を送り込み射出成形し、型内から成形品7を取り出すだけで成形品表面に転写層303を転写させるため、フィルムのプリフォームと成形後のトリミングの工程が不要で生産性が高く、インサート成形方式よりも効率良く低コストで製造できる(例えば、特許文献1参照)。
In the case of the in-mold molding method, PET, which is the
ここで、ディスプレイ等の用途に用いられる樹脂成形品の最表面のARフィルムにおいては、AR機能と同時に耐指紋機能が求められることが一般的である。耐指紋性能を発揮する材料としては、主に撥水撥油性系と親水親油性系の2種類が有る。撥水撥油系の耐指紋材料は、指紋をAR層表面に形成された耐指紋材料によりはじかせることでAR層表面に指紋を付着し難くさせ、AR層表面ではじいた状態の指紋を拭き取り易くするものである。一方で親水親油系の耐指紋材料は、AR層に付着した指紋をAR層表面で馴染ませて目立たなくするものである。しかし一般的に親水親油系の耐指紋材料は指紋が付着し馴染むことが繰り返される内に、指紋の堆積物により汚れが目立ち易くなる傾向にある。そのため耐指紋材料は、撥水撥油性系の耐指紋材料を採用することが好まれている。 Here, in the AR film on the outermost surface of a resin molded product used for applications such as displays, it is generally required that an anti-fingerprint function is required simultaneously with the AR function. There are mainly two types of materials that exhibit fingerprint resistance performance, a water / oil repellent system and a hydrophilic / lipophilic system. The water- and oil-repellent fingerprint resistant material makes fingerprints less likely to adhere to the surface of the AR layer by repelling the fingerprint with the fingerprint resistant material formed on the surface of the AR layer, and wipes off the fingerprints in a detached state on the surface of the AR layer. It makes it easy. On the other hand, the hydrophilic / lipophilic fingerprint resistant material makes the fingerprint attached to the AR layer conform on the surface of the AR layer and makes the fingerprint inconspicuous. However, in general, the hydrophilic / lipophilic fingerprint-resistant material tends to be more susceptible to stains due to fingerprint deposits while fingerprints are repeatedly attached and fitted. Therefore, it is preferable to use a water and oil repellent fingerprint resistant material as the fingerprint resistant material.
AR層を形成するウエットコーティング液として一般的には、塗膜強度、耐候性の観点から無機系材料であるシリコーン樹脂や紫外線硬化型のアクリル系樹脂、2液硬化型のアクリル系樹脂等でAR層を構成するマトリクス樹脂を形成することが多い。 As a wet coating liquid for forming an AR layer, AR is generally selected from silicone resin which is an inorganic material from the viewpoint of coating film strength and weather resistance, acrylic resin of ultraviolet curing type, acrylic resin of two-component curing type, etc. In many cases, the matrix resin constituting the layer is formed.
この場合AR材料はゾルゲル法により製作した熱硬化型のコーティング液、もしくは紫外線硬化型の樹脂を用いたコーティング液から形成される。それぞれのコーティング液では必要に応じて、コーティング液塗工後、熱乾燥処理、紫外線硬化処理などを経て、溶剤を揮発させた後にマトリクス樹脂を硬化反応させ被膜化する。 In this case, the AR material is formed from a thermosetting type coating liquid manufactured by a sol-gel method or a coating liquid using an ultraviolet curable resin. In each of the coating solutions, if necessary, the coating solution is coated, and then subjected to a heat drying process, an ultraviolet curing process, etc. to volatilize the solvent, and then the matrix resin is cured to form a film.
ゾルゲル法を用いたコーティング液の場合、ウエットコーティングで無機系樹脂材料を薄膜で形成することができ、無機系樹脂でマトリックス樹脂が構成されたAR層を形成できる。ウエットコート法として、グラビアコート、ダイコートなどがあり、それぞれ数10nm〜数100nm程度の均一な薄膜を精度良く形成することができる。 In the case of a coating liquid using a sol-gel method, an inorganic resin material can be formed as a thin film by wet coating, and an AR layer in which a matrix resin is composed of an inorganic resin can be formed. As the wet coating method, there are gravure coating, die coating and the like, and uniform thin films of about several tens of nm to several hundreds of nm can be formed with high accuracy.
インモールド成形に用いる転写型ARフィルムにおいて、AR機能と同時に耐指紋機能を付与する場合、方法はいくつか有るが、一般的には転写型ARフィルムを用いて成形した成形品の最表面であるAR層上に、後加工で耐指紋材料用のコーティング液をスピンコーターやディップコーターを用いて処理する方法が主となる。この場合、耐指紋材料用のコーティング液を後工程で塗布するため工程数が増え、加工コストアップの要因となる。また、スピンコーターや、ディップコーターで後加工する場合、成形品の形状に合わせて耐指紋材料用のコーティング液を付着させたくない場所へのマスキング処理等も必要になる。また、工数が多くなる問題以外の問題点として取り扱い時のミス等も増えて成形品の製造において歩留りが悪化する要因にもなり易い。 In the transfer type AR film used for in-mold molding, there are several methods to impart anti-fingerprint function simultaneously with the AR function, but generally it is the outermost surface of a molded article molded using the transfer type AR film The method mainly uses a spin coater or a dip coater to process a coating solution for anti-fingerprint material on the AR layer by post-processing. In this case, since the coating solution for anti-fingerprint material is applied in a later step, the number of steps is increased, which causes an increase in processing cost. In addition, in the case of post-processing with a spin coater or dip coater, it is also necessary to perform a masking process or the like to a place where the coating solution for anti-fingerprint material is not desired to adhere. Further, as a problem other than the problem of increasing the number of man-hours, errors during handling are also increased, which tends to cause the yield to deteriorate in the production of a molded product.
一方、転写型ARフィルムにおいて、後処理工程無しで耐指紋機能を付与する方法としては、一般的には転写型ARフィルムに予め耐指紋機能を付与する方法がある。1つ目の方法は、PETフィルム上に形成された剥離層上もしくは、剥離層が不要な場合はベースフィルム上に先に耐指紋材料を塗布した後に、AR層を塗布する方法である。この場合、塗工の層数が耐指紋層の別に1層増えることで加工のコストアップになる問題は出るが、耐指紋材料を後処理するよりも加工時間や加工コスト、歩留りの観点では後処理よりも有利となる。しかし撥水撥油系の耐指紋層の上でAR材料用のコーティング液をはじかせずに均一に塗工するといった極めて困難な課題を有する。 On the other hand, in the transfer type AR film, as a method of imparting a fingerprint resistance function without a post-treatment step, generally, there is a method of imparting a fingerprint resistance function in advance to the transfer type AR film. The first method is a method in which an anti-fingerprint material is first applied on a release layer formed on a PET film or on a base film if no release layer is required, and then an AR layer is applied. In this case, there is a problem that the cost of processing is increased by increasing the number of coating layers by one layer separately from the fingerprint resistant layer, but the processing time, processing cost and yield are later It is more advantageous than processing. However, it has an extremely difficult task of uniformly coating a coating solution for AR material on a water and oil repellent fingerprint resistant layer without repelling.
そこで、2つ目の方法としては、AR層内に同時に耐指紋機能も付与する方法がある。この場合は、AR材料内に予め撥水撥油系の耐指紋機能が出る材料を分散させることでAR層の塗工時にAR機能と同時耐指紋機能がAR層上に発現する様にする方法となる。この方法ではAR層を形成するAR材料に予め耐指紋材料を分散させた耐指紋ARのコーティング液を製作しそれを塗工する方法となる。しかしながら、この方法では従来、耐指紋材料が塗工面に浮き出易い。転写型ARフィルムにおいては、キャリア層上にAR層を形成した後、AR層上にハードコート層や接着層を形成する。そして、AR層形成時は表面がAR層のキャリア層側の面の裏面となり、この面に対指紋材料が浮き出る傾向にある。転写後、転写型ARフィルムからキャリア層を剥がすとAR層のキャリア層側の面が最表面となるが、耐指紋材料はAR層の最表面となる面の裏面に浮き出るため、成形品の最表面になるキャリア層側のAR層の最表面に耐指紋性能が出難い問題があった。 Therefore, as a second method, there is a method of simultaneously providing an anti-fingerprint function in the AR layer. In this case, by dispersing a material having an anti-fingerprint function of water and oil repellency in advance in the AR material, the AR function and the anti-fingerprint function simultaneously appear on the AR layer when the AR layer is coated. It becomes. In this method, a coating solution of anti-fingerprint AR in which anti-fingerprint material is dispersed in advance in an AR material forming an AR layer is manufactured and applied. However, in this method, the anti-fingerprint material is conventionally liable to come out on the coated surface. In the transfer type AR film, after an AR layer is formed on the carrier layer, a hard coat layer and an adhesive layer are formed on the AR layer. When the AR layer is formed, the surface is the back surface of the surface on the carrier layer side of the AR layer, and the fingerprint material tends to float on this surface. After transfer, when the carrier layer is peeled off from the transfer type AR film, the surface on the carrier layer side of the AR layer becomes the outermost surface, but the fingerprint resistant material floats out on the back surface of the outermost surface of the AR layer. There is a problem that anti-fingerprint performance is difficult to appear on the outermost surface of the AR layer on the carrier layer side which becomes the surface.
これは、以下のような原因によって生じる。撥水撥油系の耐指紋材料は一般的に、フッ素系、シリコーン系、炭化水素系等の撥水基から成る樹脂及び添加剤をAR材料用のコーティング液に添加することが一般的である。これらの撥水撥油基を有した耐指紋材料は総じて、表面自由エネルギーが低い性質が有り、AR材料用のコーティング液に添加した場合、コーティング液を塗工した時点で、表面エネルギーが低いため分子間相互作用がはたらき難く分子間力で引き合い難いため、他の表面自由エネルギーの高い材料及び官能基に押し上げられ、表面自由エネルギーの低い材料である撥水撥油基を有した耐指紋材料は、AR層の表面であるベースフィルム側と反対の面に出易い傾向にある。つまり、撥水撥油系の耐指紋材料をAR層のコーティング液に添加した場合、表面自由エネルギーが低い撥水撥油系の耐指紋材料は、AR層を構成する材料の中で表面自由エネルギーの高い材料よりも空気と接する界面に出て形成されやすい。表面自由エネルギーの高い材料は表面張力が高く、分子間相互作用がはたらき易く、分子間力で引き合い易いため層の内側に押し込まれ易く塗工した際に、ベースフィルムのキャリア層側、つまり層の下面に入り込む挙動を示す。その結果、耐指紋材料は本来発現させたい転写後の成形品の最表面となる機能性フィルム上での剥離層もしくはPET面から成るキャリア層側に形成させることは困難である。 This is caused by the following reasons. Generally, it is common to add a resin and an additive consisting of a water repellent group such as fluorine type, silicone type and hydrocarbon type to a coating solution for AR material, in a water and oil repellent fingerprint resistant material . These fingerprint resistant materials having a water and oil repellent group generally have a property of low surface free energy, and when added to a coating liquid for AR material, the surface energy is low when the coating liquid is applied. Since the intermolecular interaction is difficult to work and the intermolecular force is difficult to attract, the fingerprint resistant material having a water and oil repellent group which is a material having a high surface free energy and a functional group and which has a low surface free energy is , It tends to come out on the side opposite to the base film side which is the surface of AR layer. That is, when the water and oil repellent fingerprint resistant material is added to the coating solution of the AR layer, the water and oil repellent fingerprint resistant material having low surface free energy is the surface free energy among the materials constituting the AR layer. Is more likely to be formed at the interface in contact with air than the high material. Materials with high surface free energy have high surface tension, easy intermolecular interaction, and intermolecular force and are easily attracted by the inside of the layer. When coated, the base film side of the base film, that is, the layer It shows the behavior of getting into the lower surface. As a result, it is difficult to form a fingerprint resistant material on the side of a carrier layer comprising a release layer or a PET surface on a functional film that is the outermost surface of a molded article after transfer that is originally intended to be expressed.
以上のように、AR層に耐指紋機能を付与する場合、親水親油性系の耐指紋材料では、指紋が堆積して汚れの原因になるため、撥水撥油性材料を用いられている。また、AR層に耐指紋機能を付与する場合、AR層が形成されたARフィルムに後工程で耐指紋材料をコーティングすることもできるが、耐指紋材料をコーティングするための工数が余分に必要となるため、AR層内に耐指紋機能材料を分散する方法が用いられている。ただし、AR層内に耐指紋機能材料を分散する方法では、耐指紋材料が一般的にAR層の樹脂材料より表面自由エネルギーが低いために、耐指紋材料はAR層の表面に浮き出易い。ここで、上述のようにインモールド形成に用いるARフィルムでは、キャリア層上にAR層を形成後にハードコート層等の転写層を形成するため耐指紋材料は転写層の内部であるAR層の表面に形成されることになり、転写後のAR層表面には耐指紋材料が形成され難い。一方、インサート形成に用いるARフィルムでは、AR層が最表面になるように形成されるため、転写後のAR層表面には耐指紋材料が形成され易い。以上のことより、AR層内に撥水撥油性材料からなる耐指紋機能材料を分散して形成したARフィルムを、インサート形成により樹脂成形品の表面に転写していた。 As described above, in the case of imparting a fingerprint resistance function to the AR layer, a water and oil repellent material is used in the case of a hydrophilic / lipophilic fingerprint resistant material because fingerprints are deposited to cause stains. Moreover, when providing an anti-fingerprint function to AR layer, although an anti-fingerprint material can be coated on the AR film on which the AR layer is formed in a later step, extra steps are required for coating the anti-fingerprint material. Therefore, a method of dispersing a fingerprint resistant functional material in the AR layer is used. However, in the method of dispersing the anti-fingerprint functional material in the AR layer, the anti-fingerprint material is likely to come out on the surface of the AR layer because the anti-fingerprint material generally has lower surface free energy than the resin material of the AR layer. Here, in the AR film used for in-mold formation as described above, the fingerprint resistant material is the surface of the AR layer which is the inside of the transfer layer because the transfer layer such as the hard coat layer is formed after forming the AR layer on the carrier layer. It is difficult to form a fingerprint resistant material on the surface of the AR layer after transfer. On the other hand, in the AR film used for insert formation, since the AR layer is formed to be the outermost surface, a fingerprint resistant material is easily formed on the surface of the AR layer after transfer. From the above, the AR film formed by dispersing the fingerprint resistant functional material made of a water and oil repellent material in the AR layer is transferred to the surface of the resin molded product by insert formation.
しかしながら、前述のようにインサート形成により樹脂成形品の表面にARフィルムを転写する場合、インモールド形成に比べてプリフォーム工程とトリミング工程とが余分に発生し、生産工程が多くなるという問題点があった。また、残留応力により色むらが発生する場合があるという問題点があった。そのため、耐指紋材料として撥水撥油材料を用い、インモールド成形により機能層が転写された樹脂成形品を形成することが求められている。 However, when transferring an AR film to the surface of a resin molded product by insert formation as described above, the preform process and the trimming process are generated more than in in-mold formation, and the production process is increased. there were. In addition, there is a problem that color unevenness may occur due to the residual stress. Therefore, it is required to form a resin molded product to which a functional layer is transferred by in-mold molding using a water and oil repellent material as a fingerprint resistant material.
本発明は、撥水撥油機能を有した耐指紋材料をAR層に分散し、インモールド形成を行うに適した機能性フィルムを提供することを目的とする。 The present invention is a fingerprint material having a water- and oil-repellent function was dispersed in AR layer, and to provide a functional film suitable for performing in-mold forming.
上記目的を達成するために、本発明の機能性フィルムは、ベースフィルムと、前記ベースフィルムに接して形成される機能層を少なくとも含み、前記機能層が、機能性微粒子と、撥水撥油性を備える撥水撥油官能基が主鎖に結合する1又は複数種類のグラフトポリマーと、前記撥水撥油官能基よりも表面自由エネルギーが低い1又は複数種類の第1の官能基を備える1又は複数種類の樹脂とを有し、それぞれの前記グラフトポリマーの1分子当たりにおける前記撥水撥油官能基の割合が、それぞれの前記樹脂の1分子当たりにおける前記第1の官能基の割合より低く、前記機能層の前記ベースフィルムと接する側の面において、前記グラフトポリマーが前記樹脂より多く配向され、樹脂成形品に転写された際に前記機能層の前記ベースフィルムと接していた面が露出することを特徴とする。 In order to achieve the above object, the functional film of the present invention at least includes a base film and a functional layer formed in contact with the base film, and the functional layer contains functional fine particles and water and oil repellency. And one or more types of graft polymers having a water- and oil-repellent functional group bonded to the main chain, and one or more first functional groups each having a surface free energy lower than that of the water- and oil-repellent functional group A plurality of types of resins, wherein the ratio of the water / oil repellent functional group per molecule of each of the graft polymers is lower than the ratio of the first functional group per molecule of each of the respective resins, In the surface of the functional layer on the side in contact with the base film, the base polymer of the functional layer is oriented when the graft polymer is more oriented than the resin and transferred to a resin molded product. Characterized in that they have surface contact with the exposed.
以上のように、AR層が、長鎖の撥水撥油基を官能基として備えるグラフトポリマーと、グラフトポリマーより全体的な表面自由エネルギーが低い樹脂とを備えることにより、撥水撥油機能を備えるグラフトポリマーがAR層の表面に配向し易くなり、インモールド成形に用いるARフィルムにこのAR層を用いても、樹脂成形品の最表面にAR層が転写され、撥水撥油機能を有した耐指紋材料をAR層に分散したARフィルムを用いて、インモールド形成を行うことができる。 As described above, the AR layer has a water- and oil-repellent function by including a graft polymer having a long-chain water- and oil-repellent group as a functional group and a resin having a lower surface free energy than the graft polymer. The graft polymer provided is easily oriented on the surface of the AR layer, and even if this AR layer is used in the AR film used for in-mold molding, the AR layer is transferred to the outermost surface of the resin molded product and has a water and oil repellent function. The in-mold formation can be performed using an AR film in which the anti-fingerprint material is dispersed in an AR layer.
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態における転写型耐指紋機能付きARフィルムの層構成を例示する断面図であり、撥水撥油系の耐指紋機能付き転写型ARフィルムおよびAR層の内部構成の拡大図を示す。図2は本発明の実施の形態におけるAR層のグラフトポリマーの構成例を示す概略図、図3は本発明の実施の形態におけるAR層のシリコーン樹脂の構成例を示す概略図である。図1〜図3において図7〜図10までと同じ構成要素については同じ符号を用いて説明を省略する。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
Embodiment
FIG. 1 is a cross-sectional view illustrating the layer structure of a transfer-type anti-fingerprint function-added AR film in the embodiment of the present invention, showing the internal structure of a water- and oil-repellent transfer-type anti-fingerprint function AR film and AR layer An enlarged view is shown. FIG. 2 is a schematic view showing a configuration example of a graft polymer of an AR layer in the embodiment of the present invention, and FIG. 3 is a schematic view showing a configuration example of a silicone resin of the AR layer in the embodiment of the present invention. In FIG. 1 to FIG. 3, the same components as in FIG.
本発明の機能性フィルムの一実施形態である耐指紋機能付き転写型ARフィルム110の層構成の一例は、図1に示すように、ベースフィルム201、耐指紋機能付きのAR層111、光学調整層112、アフターキュアタイプのハードコート層204、プライマー層113、接着層205から成る。ベースフィルム201上のAR層111との間に、剥離層202を設けても良いが、ベースフィルム201上に直接形成した耐指紋機能付きAR層111が離型時に容易に剥離可能な場合は剥離層202を形成しなくても良い。また、光学調整層112、ハードコート層204、プライマー層113、接着層205に関しても、1つの層で複数の機能を付与できる場合、各層を統合しても層数を減らしても良い。また、必要に応じて、意匠性を付与する加飾層を設けても良い。またベースフィルム201の耐指紋機能付きAR層111と反対側の面には、必要に応じて帯電防止層やアンチブロッキング層等の機能層を設けても良い。
As shown in FIG. 1, an example of the layer configuration of a fingerprint film-resistant transfer
本発明の耐指紋機能付き転写型ARフィルム110の構成例について説明する。一般的に、ベースフィルム201の厚みは、平均厚20μm以上250μm以下の間のPETフィルムやアクリルフィルム等が使用可能である。ベースフィルム201の厚みは20μmより薄くなると、ベースフィルム201の搬送時の張力の制御が難しく、塑性変形してしまい伸びシワが入ることや、ベースフィルム201に形成していく各種機能層の積層時に塗剤の乾燥時の熱硬化収縮等により反り易くなり後工程での扱いが難しくなる。また250μmより大きいと、ロール作成時に塗工長さが長くなった場合、ロール巻き取り時のロールの巻き芯径が大きくなり過ぎることでの、後工程での扱い難さやベースフィルム201自体のコストも高くなることが挙げられる。しかし上記範囲外でも、その時のニーズ、用途に応じて使用できれば上記範囲以外の平均厚みのベースフィルム201を使用しても問題ない。本実施の形態では、ベースフィルム201に、平均厚み50μmのPETフィルムを使用する例を示す。また剥離層202は設けずに、ベースフィルム201上に直接、耐指紋機能付きAR層111を形成するとする。剥離層202を設ける場合には、剥離層202の厚みは平均膜厚が0.03〜0.15μmで形成され一般的なメラミン樹脂、オレフィン樹脂等が使用可能である。
The structural example of the transfer
次に本発明の耐指紋機能付きのAR層111の例について説明する。図1に示す耐指紋機能付きAR層111は、マトリクス樹脂中に、機能性微粒子として無機材料から成る低屈折率微粒子114,グラフトポリマー115及びシリコーン樹脂116を含有する。ここでの低屈折率微粒子114とは、耐指紋機能付きAR層111を構成するマトリクス樹脂よりも屈折率が低い微粒子で、且つ屈折率は1.2以上1.4以下の材料を指す。低屈折率微粒子114として多孔質シリカ、中空シリカ、フッ化マグネシウム、氷晶石等のナノ粒子が挙げられる。これら以外にも同様の低屈折率を得られるものが有れば、これらに限定される必要はない。またこれらの低屈折率微粒子114は単独もしくは2種類以上併用して含有させても良い。
Next, an example of the
図1中の部分拡大図を用いて本発明の耐指紋機能付きAR層111の構成例を説明する。また図2,図3を用いて本発明の耐指紋機能付きAR層111のマトリクス樹脂に使用する樹脂の構成例について説明する。本実施の形態における耐指紋機能付きAR層111を形成するマトリクス樹脂は、例えば、図2に示すグラフトポリマー115と図3に示すシリコーン樹脂116で構成される。グラフトポリマー115は、グラフトポリマー分子の基本骨格となる主鎖126と、側鎖として主鎖126に片末端で結合したシリコーン樹脂116中の表面自由エネルギーの低い官能基129、130よりも長い長鎖で水分子より表面自由エネルギーの低い撥水撥油基119と、撥水撥油基119以外の性能を及び機能を果たし片末端で主鎖126に結合した他の官能基127とで構成される。また、シリコーン樹脂116の構造は、グラフトポリマー115の1分子中に含有される表面自由エネルギーの低い撥水撥油基119よりも表面自由エネルギーの低い主鎖に配置された、撥水撥油基である官能基129と側鎖に配置された撥水撥油基である官能基130を有し、それらの撥水撥油基が1分子内に含有される割合が、グラフトポリマー115の1分子内に含有される撥水撥油基119の割合よりも多い構成から成る。シリコーン樹脂116中に表面自由エネルギーの低い官能基は、表面自由エネルギーの低い主鎖の官能基129と表面自由エネルギーの低い側鎖の官能基130が有り、シリコーン樹脂116の1分子に含まれる表面自由エネルギーの低い官能基129と官能基130とを合わせた官能基の割合(=表面自由エネルギーの低い官能基129、130の分子量の合計/シリコーン樹脂1分子全体の分子量)がグラフトポリマー115の1分子内に含有される表面自由エネルギーの低い官能基である撥水基119の割合(=表面自由エネンルギーの低い官能基119の分子量の合計/グラフトポリマー1分子全体の分子量)よりも多く含有される。またシリコーン樹脂116の少なくとも両末端には加水分解反応可能な官能基128を有している。両末端以外の部位にも加水分解可能な官能基を有しても良い。
A configuration example of the anti-fingerprint
ここで記載する表面自由エネルギーが低いとは水分子の表面自由エネルギーを基準とする。よって水の表面自由エネルギーよりも低い官能基を表面自由エネルギーの低い官能基として記載している。例えば、フッ素系のフルオロカーボン基である−CF3、−CF2−、シリコーン系のジメチルシリコーン基−Si(CH3)2−O−、炭化水素系の炭化水素基である−CH3、−CH2−などが挙げられる。これら以外でも水分子の表面自由エネルギーよりも低い官能基であれば上記に限定する必要はない。 The low surface free energy described here is based on the surface free energy of water molecules. Therefore, a functional group lower than the surface free energy of water is described as a functional group with low surface free energy. For example, -CF 3 is a fluorine-based fluorocarbon group, -CF 2 -, dimethyl silicone group -Si (CH 3) silicone 2 -O-, -CH 3 is a hydrocarbon-based hydrocarbon radical, -CH 2- and the like. If it is a functional group lower than the surface free energy of water molecule also except these, it is not necessary to limit to the above.
上記の内、もっとも表面自由エネルギーの低い官能基はフッ素系で有り、グラフトポリマー116よりも、基材と逆側の塗工面に効果的にシリコーン樹脂115を浮かせたい場合は、1分子内に多くのフルオロカーボン基を有するシリコーン樹脂115を用いることで、より効果的に基材と逆側の塗工面にシリコーン樹脂115を配向させることが可能となる。また、シリコーン樹脂116はシラン化合物であるが、グラフトポリマー115より表面自由エネルギーの低い官能基の割合が多い樹脂であれば、シラン化合物に限定される必要はない。なお、シリコーン樹脂としては、シリコーンモノマー、シリコーンオリゴマー、シリコーンポリマーなどが含まれ、それらの総称としてシリコーン樹脂とする。
Among the above, the functional group with the lowest surface free energy is fluorine-based, and if you want to effectively float the
以上のように、本発明の一実施形態における機能性フィルムは、ベースフィルム201に接してAR層111等の機能層が形成される。機能層は、低屈折微粒子114等の機能性微粒子,グラフトポリマー115、及びシリコーン樹脂116等の樹脂を少なくとも含む構成である。グラフトポリマー115は官能基として少なくとも撥水撥油基119を備える。シリコーン樹脂116は、撥水撥油基119の表面自由エネルギーと同等かもしくはそれよりも表面自由エネルギーの低い少なくとも1種類以上の官能基を備える。そして、グラフトポリマー115の1分子中の撥水撥油基119の割合は、シリコーン樹脂116の1分子中の官能基の占める割合よりも小さい。このような構成により、相対的にグラフトポリマー115の1分子よりもシリコーン樹脂116の1分子の方が分子全体の表面自由エネルギーが低い状態となる。
As described above, in the functional film according to the embodiment of the present invention, the functional layer such as the
尚、上記と同様の効果が得られれば、シリコーン樹脂116中の表面自由エネルギーの低い官能基は、グラフトポリマー115の撥水撥油基119の官能基よりも表面自由エネルギーが同等もしくは低い官能基に限定される必要は無く、表面自由エネルギーが高い撥水撥油基から構成されても良い。最終的にグラフトポリマー115の1分子の表面自由エネルギーよりもシリコーン樹脂116の1分子の表面自由エネルギーが低くなれば良い。
If the same effect as described above is obtained, the functional group with low surface free energy in the
一方のグラフトポリマー115の分子間相互作用は、相対的にシリコーン樹脂116の分子間相互作用は強くなるため、グラフトポリマー115がシリコーン樹脂116よりもベースフィルム201側に引っ張られ易くなり、ベースフィルム201と接する側にグラフトポリマー116が相対的に多く形成される。その結果、インモールド成形により樹脂成形品を成形したとしても、樹脂成形品上の機能層の最表面にグラフトポリマー115中の撥水撥油基119を配向させて、耐指紋機能を十分に発揮させることができる。
Since the intermolecular interaction of one
撥水撥油性を有したグラフトポリマー115の例としては、分子構造の主骨格はアクリル主鎖で構成され、側鎖の片末端が主鎖と結合した撥水撥油性能の有るシリコーン系の官能基から成るものが挙げられる。このグラフトポリマー115はシリコーンマクロモノマーとアクリル系モノマーの共重合により合成されたグラフトポリマーである。また、側鎖には撥水撥油系のシリコーン系の官能基119と別の官能基127としては、例えばカルボキシル基やヒドロキシ基等のシラン化合物と一部反応可能な他の官能基127を有しても良い。この場合、カルボキシル基やヒドロキシ基は他の分子と結合しても良い。グラフトポリマー115の主鎖126をアクリルで構成することで柔軟性、可とう性なども付与することができる。表面自由エネルギーの低い官能基129、130の割合が1分子当たりにグラフトポリマー115が有する表面自由エネルギーの低い官能基の割合よりも多い割合で含有する熱硬化性樹脂であるシリコーン樹脂116の例としては、フッ素系のシリコーン樹脂モノマーやアルキルシリコーンモノマーなどのシリコーン樹脂116が挙げられる。これらのシリコーン樹脂116は、主鎖及び側鎖にフルオロカーボン基−CF3、−CF2−、炭化水素基−CH3、−CH2−、シリコーン基−Si(CH3)2−O−などの表面自由エネルギーの低い官能基を有しており、それらの官能基の1分子当たりに占める割合がグラフトポリマー115が有する表面自由エネルギーの低い官能基の割合よりも多いものである。
As an example of the
本発明で使用するグラフトポリマー115の官能基119及び、両末端に加水分解可能な官能基128を有するシリコーン樹脂116の分子内に含有する表面自由エネルギーの低い官能基は、フッ素系のフルオロカーボンや、シリコーン系のジメチルシリコーン、トリメチルシリコーンや、炭化水素系の炭化水素基などの官能基から成る。これらと同等効果を得ることができる表面自由エネルギーの低い官能基があれば、他のものでも問題ない。
The
また、シリコーン樹脂116は両末端にメトキシ基、やエトキシ基等の加水分解反応する反応基128を有しているものを使用するのがより良い。片末端のみ加水分解反応するシリコーン樹脂を用いた場合、シリコーン樹脂が加水分解反応した際に、加水分解反応する部位が片側しか無いため、マトリクス樹脂が硬化反応する際に架橋点が少なくなり架橋密度が低いので塗膜硬度が弱く、耐摩耗性に劣る耐指紋機能付きAR層111となる。したがって、両末端に加水分解可能な反応基を有したシリコーン樹脂116を使用するのが良い。尚、両末端以外の箇所にも更に加水分解反応する反応基があっても良い。
Further, as the
AR層111を構成するマトリクス樹脂は、上記のグラフトポリマー115及びシリコーン樹脂116をそれぞれ1種類以上含有した状態で構成される。また、グラフトポリマー115及びシリコーン樹脂116はそれぞれ複数種類を同時に分散させてマトリクス樹脂にしても良い。マトリクス樹脂を構成する上記のグラフトポリマー115とシリコーン樹脂116の割合は、低屈折率微粒子114を除いた重量比で100質量%比率に換算した場合、片末端に結合部を有する長鎖の撥水撥油系の官能基119を有するグラフトポリマー115の割合は5質量%以上75質量以下%の割合で分散させることが望ましく、より好ましくは10質量%以上50質量%以下である。上記のグラフトポリマー115の割合を5質量%よりも少なくすると、グラフトポリマー115の側鎖の撥水撥油基の官能基119の性能である耐指紋性が十分に発現され難い。また75質量%よりも多く分散させると、マトリクス樹脂中のシリコーン樹脂116の割合が少なく成り、耐指紋機能付きAR層111の膜強度及び耐候性が劣り易い。さらに、グラフトポリマー115の割合が多くなることで耐指紋機能付きAR層111内の表面自由エネルギーの低いグラフトポリマー115が支配的になる。そのため、シリコーン樹脂116が塗工面131に浮き出たとしても、塗工面131の裏面側にも多くのシリコーン樹脂116が存在することになり、相対的に塗工面131の裏面側に配向されるグラフトポリマー115が減少する。耐指紋機能付きAR層111はベースフィルム201上に塗工されるため、インモールド成形された場合、ベースフィルム201とAR層111との間で耐指紋機能付きAR層111が剥離される。そのため、樹脂成形品の表面となるのは、塗工面に対する裏面であるAR層111のベースフィルム201と接する面である。そのため、撥水撥油基の官能基119を備えるグラフトポリマー115が樹脂成形品の表面に配向される割合が小さくなり、結果的に耐指紋機能が確保できなくなる。さらに、塗工面131にグラフトポリマー115の撥水撥油性の官能基119が配向され易くなることで、耐指紋機能付きAR層111の上に別の層を形成する際に、コーティング液が親水系の材料を塗工する場合、グラフトポリマー115上に塗工することになるため、コーティング液は撥水撥油性機能によりはじかれ、凝集してピンホール等が出来易くなり、均一な膜を形成することが難しくなる。以上の理由により、グラフトポリマー115の割合を75質量%以下とする必要がある。
The matrix resin that constitutes the
次に、AR層111内に含有させる微粒子として、低屈折率微粒子114以外の機能性微粒子を含有させることで、ARの機能以外の機能層としても問題ない。例えば、ジルコニアや酸化チタン、酸化亜鉛などの屈折率の高い材料の微粒子を分散さることで、高反射、高光沢な最表面を得ることができる。この場合、例えば加飾用途で最表面の屈折率を調整することで高光沢,高反射用途向けに屈折率を調整して反射率,反射色を変化させることで、加飾用途の撥水撥油系の耐指紋機能付き光学機能層等で使用しても良い。他に、添加する微粒子及びフィラーの種類を変えて光以外の熱制御、電気制御等の用途の機能層を用い、このような機能層にも耐指紋性が求められる場合、本実施の形態のマトリクス樹脂の構成とすることで最表面に撥水撥油系の耐指紋機能が付与された転写型の機能フィルムを製作することができる。また、AR層111もしくは上記の別の機能層に+αで他の機能を同時に付与したい場合、例えば帯電防止性などを更に追加で付与したい場合、耐指紋機能付きAR層111もしくは別用途の機能層へ帯電防止剤を一緒に添加しても良い。
Next, by containing functional fine particles other than the low refractive index
本実施の形態における撥水撥油系の耐指紋機能付きAR層111の平均膜厚は0.05μm以上0.17μm以下で形成され、より好ましくは0.08μm以上0.12μm以下の範囲で形成されることが望ましい。平均膜厚が0.05μmより薄い場合、耐指紋機能付きAR層111としての380nmより短波長側での反射率が低く成り、可視光領域で十分な反射防止効果が得られない。一方で0.17μmより厚くなると可視光領域の高波長側の780nmより高い位置の反射率が低くなり、可視光領域での十分な反射防止効果が得られない。しかし、求められる反射率により上記範囲外の膜厚で形成しても問題ない。
The average film thickness of the water and oil repellent anti-fingerprint function-
また、耐指紋機能付きAR層111の組成において、耐指紋機能付きAR層111の屈折率を決定する低屈折率微粒子114とマトリクス樹脂の重量比は、固形分100質量%比率で換算した場合、低屈折率微粒子114として平均粒子径が0.05μmの中空シリカを使用する場合、20質量%以上90質量%以下の割合で分散させることが望ましい。より好ましくは40質量%以上80質量%以下である。低屈折率微粒子114の含有量を20質量%よりも少なくすると耐指紋機能付きAR層111の屈折率が十分に低屈折率化せず必要な反射防止性能が出難い。また、低屈折率微粒子が90質量%よりも多い場合、耐指紋機能付きAR層111の膜自体の機械強度が弱くなり、耐摩耗性や表面硬度に対して十分な塗膜強度が得られない。上記の割合で低屈折率微粒子114を分散させた場合、耐指紋機能付きAR層111の屈折率は1.32以上1.40以下の範囲となる。
Further, in the composition of the anti-fingerprint
また、耐指紋機能付きAR層111に分散される低屈折率微粒子114についてはゾルタイプ、球状タイプ、多孔質タイプ等のナノサイズのフィラーを用いることができる。低屈折率微粒子の平均粒子径は0.01μm以上0.1μm以下の間のものを使用することが望ましい。平均粒子径が0.01μmよりも小さい場合、耐指紋機能付きAR層111を低屈折率にすることが難しくなり、0.1μmよりも大きい場合、AR層111をグラビアコーター等で塗工した際に低屈折率微粒子114の凝集物が発生しやすく、塗工したフィルム上の塗膜面で凝集物に起因した外観不良が発生しやすい。
In addition, as the low refractive index
次に、光学調整層112に関しては、適宜必要に応じた屈折率に調整した層を所定の膜厚で形成すれば良い。例えば、耐指紋機能付きAR層111よりも屈折率の高い層を耐指紋機能付きAR層111の次に形成する場合、この時の光学調整層112に分散させる高屈折率の微粒子は比較的容易に入手可能な酸化チタン、酸化亜鉛、ジルコニア等を用いることで耐指紋機能付きAR層111よりも屈折率を高くでき、耐指紋機能付きAR層111の次に高屈折率層が配置されることで、成形後に耐指紋機能付きAR層111と光学調整層112の界面の反射光により最表面での反射光との間で干渉作用が起こり、最表面での反射光が打ち消されることで、より最小反射率を下げることができる。結果、転写後の成形品表面の映り込みがより少ない耐指紋機能付き転写型ARフィルム110を得ることができる。また、光学調整層112内に分散される他の屈折率調整用の微粒子についてもゾルタイプ、球状タイプ、多孔質タイプ等を用いることができる。屈折率調整用の微粒子の平均粒子径は0.01μm以上0.1μm以下の間のものを使用することが望ましい。平均粒子径が0.01μmよりも小さい場合、光学調整層112の屈折率調整の効果を十分に得ることが難しく、0.1μmよりも大きい場合、光学調整層112をグラビアコーター等で塗工する際に屈折率調整用の微粒子の凝集物が出来やすく、フィルム上で屈折率調整用の微粒子起因の外観不良が発生し易い。
Next, with regard to the
次にハードコート層204を設ける場合、ハードコート層204は紫外線硬化型のアフターキュアタイプのものを使用し、乾燥後の平均膜厚が0.5μm以上10μm以下の間で形成することが望ましい。平均膜厚が0.5μmより小さい場合、成形後十分な硬度が得られない。また10μmより大きい場合、インモールド成形時に箔切れが悪くなり、箔バリ発生の原因となる。しかし、左記の範囲外でもニーズに合わせて膜厚は変更可能で、上記範囲に限定される必要は無い。本実施の形態で使用する紫外線硬化型のアフターキュアタイプのハードコート層204は、例えばインモールド成形後に紫外線を当て硬化させるタイプのハードコート層を意味する。よって、インモールド成形前の機能性フィルムの段階ではハードコート層204を構成する紫外線硬化型の樹脂は完全に光硬化(重合)されていない未硬化や半硬化の状態で存在する。例えば紫外線硬化型の紫外線硬化型のハードコート層204はインモールド成形後にメタルハライドランプで光硬化(重合)させるものを使用できる。また、ハードコート層204にも必要に応じて、屈折率調整用の微粒子を分散させることで、前後層との屈折率調整した高屈折率もしくは低屈折率のハードコート層204として形成しても良い。
Next, in the case of providing the
次にプライマー層113と接着層205それぞれは乾燥後の平均膜厚が1μm以上10μm以下で形成されることが望ましい。またこれらの層に関して、単層でも複数層で形成しても問題ない。平均膜厚が1μmよりも小さいと、各層間の密着力が十分に得られない。平均膜厚が10μmより大きい場合、箔バリ発生の原因となる。しかし、上記範囲外の膜厚で形成しても良い。例えば光学設計上、特定の波長領域や可視光域での反射率をより下げたい場合等、プライマー層113や接着層205に屈折率調整用微粒子を分散させ上記範囲よりも薄い膜厚や上記範囲よりも厚い膜厚で形成して、求められる仕様に合わせ決定すれば良い。他の層に関しても同様で良い。
Next, it is desirable that each of the
また、光学調整層112にハードコート層204やプライマー層113、接着層205の機能を複数持たせても良い。その場合、適宜、必要に応じて、耐指紋機能付きAR層111の次に来る層は最適な膜厚で最適な層を配置すれば良い。また、意匠性、隠蔽性などを付与したい場合は、プライマー層113と接着層205の間に適宜、図示されていない加飾用の印刷層を必要に応じて適当な厚みで形成できる。必要に応じて、印刷層はプライマー層113、接着層205の間以外の層に形成しても良いし、印刷層に接着層205の機能を持たせても良い。プライマー層113、印刷層、接着層205を形成する方法はグラビアコーター、ダイコーター以外に、コンマコーター、ロールコート、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等で形成可能である。また、印刷層はインキ以外の金属蒸着、スパッタ、塗装等の求められる意匠によりその都度、適切な工法で形成すれば良い。
Further, the
次に、図4は、本発明の実施の形態における耐指紋機能付き転写型ARフィルムにおける耐指紋機能付きAR液を塗工する塗工装置の構成を例示する断面図である。図4において図1〜図3及び図7〜図10までと同じ構成要素については同じ符号を用いて説明を省略する。図4の本発明の耐指紋機能付き転写型ARフィルム製造時の耐指紋機能付きARコーティング液の塗工プロセスについて説明する。 Next, FIG. 4 is a cross-sectional view illustrating the configuration of a coating apparatus for coating the anti-fingerprint function AR liquid in the anti-fingerprint function transfer AR film according to the embodiment of the present invention. In FIG. 4, the same components as those in FIGS. 1 to 3 and 7 to 10 will be assigned the same reference numerals and descriptions thereof will be omitted. The coating process of the AR coating solution with anti-fingerprint function at the time of manufacturing the transfer-type AR film with anti-fingerprint function of the present invention of FIG. 4 will be described.
ベースフィルム210はPETフィルムの一面に帯電防止層が形成されているとする。最初にベースフィルム210の帯電防止層が形成されていないPETが直接表面に露出したPET面側を塗工面として配置する。塗工装置は、耐指紋機能付きARコーティング液を塗工するために連続的に供給されるベースフィルム210の巻き出し部120と、耐指紋機能付きARコーティング液が塗工されたベースフィルム210を巻き取る巻取り部121とを備え、ベースフィルム210は連続的に図4中のX1→X2方向へ搬送される仕組みとなっている。また、ベースフィルム210は、搬送時の剥離帯電によるベースフィルム210への搬送時のシワ発生防止のために、PET面と逆側の面に帯電防止層を形成している。搬送時の帯電量を減らす方法として、帯電防止層の代わりに、塗工面と逆面にアンチブロッキング層等の微細な凹凸層を設けて、ベースフィルム210と搬送ローラーの間の接触面積を減らすことで、剥離帯電量を減らしても良い。PETフィルム以外のベースフィルム210として他に、ポリアクリル、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース等の素材からなるプラスチックフィルムやプラスチックシートなどを用いても良い。
In the
本発明の実施の形態では、ロールトゥロールの塗工設備で耐指紋機能付きAR層111を塗工し、ベースフィルム210のPETフィルムは平均厚み50μmのPETフィルムを使用する場合について説明する。
In the embodiment of the present invention, the case where the
ベースフィルム210のPET面へ耐指紋機能付きARコーティング液を塗工するためにグラビアコーターを使用して塗工する。塗工部は、耐指紋機能付きARコーティング液をPET面上に塗工するためのグラビアローラー122と、グラビアローラー122でベースフィルム210へ耐指紋機能付きARコーティング液を転写する際にベースフィルム210に張力をかけるため、ベースフィルム210を介してグラビアローラー122と反対側に設けられるガイドローラー125とから構成される。グラビアローラー122には図示されていない細線から成る深さ数μm以上数10μm以下の溝が螺旋状に形成されており、その溝の中に耐指紋機能付きARコーティング液が供給される仕組みである。またグラビアローラー122は図4中に示すよう様に時計回りに回転しており、AR液を供給するためのAR液が入った液パン124を通り、グラビアローラー122の螺旋状の溝部へAR液が供給される。
The PET film of the
次に所定の液量までグラビアローラー122表面から耐指紋機能付きARコーティング液をかき取る役割をするドクターブレード123を通り、ベースフィルム210のPET面と接触する前にグラビアローラー122には耐指紋機能付きARコーティング液が溝部の中だけに残った状態となる。
The
その後、グラビアローラー122とベースフィルム210のPET面が接触した際に、グラビアローラー122の溝部の耐指紋機能付きARコーティング液がベースフィルム210のPET面へ転写され、ベースフィルム210のPET面上に耐指紋機能付きARコーティング液がウエット状態の膜で形成される。つまり、ベースフィルム210のPET面上に均一に広がった耐指紋機能付きAR層111が形成される。
Thereafter, when the
本発明の耐指紋機能付き転写型ARフィルムの製造プロセスにおける塗工方法としては、グラビアコート以外にダイコート、カレンダーコート、ロールコート等の他のあらゆる塗工方式を用いて耐指紋機能付きARコーティング液を塗工しても良い。 As a coating method in the manufacturing process of the transfer type AR film with anti-fingerprint function of the present invention, AR coating liquid with anti-fingerprint function using any other application method such as die coat, calendar coat, roll coat other than gravure coating May be coated.
次の工程で、ベースフィルム210のPET面上にコーティングされた耐指紋機能付きAR層111を乾燥及び熱硬化させるため熱乾燥炉211へ搬送される。熱乾燥炉211としては温風炉もしくは赤外線ヒーター(IR)炉、もしくは熱風とIRを併用した熱乾燥炉等の一般的な熱乾燥工程を設ければ良い。例えば熱乾燥炉は熱風循環戸炉を使用して耐指紋機能付きAR層111を120℃1分で熱乾燥及び熱硬化させ、屈折率が1.36で乾燥後の平均膜厚が0.1μmの耐指紋機能付きAR層111をPET面上に均一形成することができる。このとき使用する耐指紋機能付きARコーティング液は、例えば低屈折率微粒子114として平均粒子径が50nmの中空シリカゾルを使用し、マトリクス樹脂を形成するバインダーとしてグラフトポリマー115とシリコーン樹脂116とを一緒に分散させて、水と硝酸を加えて加水分解させ、固形分は5%になる様にイソプロピアルコールにて希釈したものを使用することができる。この時使用するグラフトポリマー115は、片末端が主鎖と結合した長鎖のシリコーン系の撥水撥油性の官能基119を側鎖に有し、且つ側鎖に別の官能基127であるヒドロキシ基を持ち、主鎖126がアクリルから成る。またシリコーン樹脂116は、シリコーン樹脂中の主鎖の表面自由エネルギーの低い官能基129としてフルオロカーボンを分子内に持ち、且つ1分子当たりの表面自由エネルギーの低い官能基(フルオロカーボン)の割合が、グラフトポリマー115中の片末端が主鎖と結合した長鎖のシリコーン系の撥水撥油性の官能基119の割合よりも多い加水分解可能な官能基128であるメトキシ基を両末端に有したフッ素系のシリコーン樹脂116である。
In the next step, the anti-fingerprint
上記の耐指紋機能付きARコーティング液を十分に加水分解させた後に、必要に応じて適宜固形分5%から更に適切な希釈溶媒を加え、必要に応じて希釈して濃度調整して良い。 After sufficient hydrolysis of the above-mentioned AR coating solution with anti-fingerprint function, an appropriate dilution solvent may be added as needed from 5% of solid content as appropriate, and the concentration may be adjusted by diluting as necessary.
次に図5を用いて本発明の耐指紋機能付きARコーティング液の熱硬化プロセスの詳細を説明する。図5は本発明に実施の形態における耐指紋機能付きAR層の硬化プロセス例を説明する図である。図5において図1〜図4、図7〜図10までと同じ構成要素については同じ符号を用いて説明を省略する。 Next, the details of the heat curing process of the anti-fingerprint function AR coating solution of the present invention will be described using FIG. FIG. 5 is a view for explaining an example of the curing process of the anti-fingerprint function-added AR layer according to the embodiment of the present invention. The same reference numerals in FIG. 5 denote the same components as in FIGS. 1 to 4 and 7 to 10, and a description thereof will be omitted.
図5において、最初にSTEP1でグラビアコーターでの塗工後に、ベースフィルム210上の耐指紋機能付きAR層111が熱乾燥炉に入った際に、最初に耐指紋機能付きAR層111中のコーティング液中の分散溶媒117のイソプロピルアルコールが揮発する。その過程で、STEP2でグラフトポリマー115よりも1分子当たりに表面自由エネルギーの低い官能基の割合が多いフッ素系のシリコーン樹脂116が、グラフトポリマー115中の表面自由エネルギーが低い官能基である長鎖の撥水撥油性の官能基119よりも多いため、フッ素系のシリコーン樹脂116にはたらく分子間相互作用が弱くなる。つまりフッ素系のシリコーン樹脂116にはたらく分子間相互作用である分子間力による引力はグラフトポリマー115の引力より弱い。その結果、フッ素系のシリコーン樹脂116は、フッ素系のシリコーン樹脂116と比較して1分子当たりの表面自由エネルギーが高いグラフトポリマー115よりも、耐指紋機能付きAR層111の膜の内側つまりベースフィルム201側に引っ張られる力が弱くなる為、ベースフィルム210と逆側の塗工面である裏面側に相対的に多くのシリコーン樹脂116が形成され易くなる。一方、フッ素系のシリコーン樹脂116と比較して、1分子当たりの表面自由エネルギーが高いグラフトポリマー115の方が耐指紋機能付きAR層111の膜内での分子間相互作用が強くなり、分子間力で引き付けられ易く、耐指紋AR層111の膜中で内部、つまりベースフィルム210側に引き付けられベースフィルム210側に相対的に多く形成され易くなる。
In FIG. 5, when the AR layer with
また、フッ素系のシリコーン樹脂116中の表面自由エネルギーの低いフルオロカーボン基が官能基129として主鎖に組み込まれたものを使用すると、フルオロカーボン基は表面自由エネルギーが低いので表面張力の小さい性質を示し、水の表面張力よりも小さいため、水や油に対して撥水撥油機能を有する。しかし、シリコーン樹脂116中の主鎖の官能基129にフルオロカーボンが組み込まれている場合、フルオロカーボン自体は表面自由エネルギーが低い官能基で有り撥水撥油性能を有するが、シリコーン樹脂116中のフルオロカーボン基自体の官能基の長さが短く塗工面に配向され難い。そのため、フッ素系のシリコーン樹脂116のフルオロカーボン基が耐指紋AR層111のベースフィルム210と逆側の塗工面に露出した状態で十分に配向されず、フルオロカーボン基が露出される割合が少なく、比較的表面自由エネルギーの高い状態が形成され、撥水撥油機能は十分に発現されない。結果、耐指紋AR層111上に別の層を形成する際に、そのコーティング液が親水親油系の材料でも塗工時に凝集し難く、はじき、ピンホール等が発生し難く、容易に均一な塗工膜を形成し易くなる。更に硬化後の耐指紋機能付きAR層111上に事前にプラズマ処理、コロナ処理等で表面改質することで、更に表面自由エネルギーの高い塗工面となるため親水親油系のコーティング液はより塗工し易い状態となる。
When a fluorocarbon group having low surface free energy in the fluorine-based
一方の片末端に結合部がある長鎖のシリコーン系の撥水撥油官能基119(図2参照)を側鎖に有するグラフトポリマー115を用いると、図示されていない主鎖から長く伸びた側鎖の撥水撥油官能基119のシリコーン系の官能基は、分子鎖が片末端のため主鎖から離れた状態となり耐指紋機能付きAR層111が硬化して被膜化する過程で、ベースフィルム側210のPET面の近くに配向され易くなる。また、上記のグラフトポリマー115とフッ素系のシリコーン樹脂116の一部は加水分解反応や水素結合などにより互いの一部が結合した状態で、マトリスク樹脂を形成し、耐指紋機能付きAR層111として十分な膜強度が担保される。
When a
この後、図5で説明した耐指紋機能付きAR層111の塗工プロセスと同様に、高屈折率微粒子を含有させて屈折率調整した耐指紋機能付きAR層111よりも屈折率の高いアフターキュアタイプのハードコート層204(図1参照)を乾燥後の平均膜厚が4μmとなる様にグラビアコーターで塗工し、その後、耐指紋機能付きAR層111よりも屈折率が高く、上記アフターキュアタイプのハードコート層204よりは屈折率の低い高屈折率微粒子を含有したプライマー層を乾燥後の平均膜厚0.1μmとなる様にグラビアコーターで塗工し、最後に射出成形用樹脂のポリカーボネートと接着可能な接着層205(図1参照)を乾燥後の平均膜厚2μmになる様にグラビアコーターで塗工する。
After this, after curing similar to the coating process of the anti-fingerprint function-added
図6を用いて本発明の転写型の耐指紋機能付きARフィルムを用いて作成した成形品について説明する。図6は本発明の実施の形態における耐指紋機能付きAR成形品の構成例を示す断面図であり、AR層については内部構成を示す拡大図を合わせて示す。図6において図1〜図5、図7〜図10までと同じ構成要素については同じ符号を用いて説明を省略する。 The molded article produced using the transfer-type AR film with a fingerprint function of this invention is demonstrated using FIG. FIG. 6 is a cross-sectional view showing an example of the configuration of an AR molded article with anti-fingerprint function according to the embodiment of the present invention, and an enlarged view showing the internal configuration of the AR layer is also shown. In FIG. 6, the same components as those in FIGS. 1 to 5 and 7 to 10 will be assigned the same reference numerals and descriptions thereof will be omitted.
図6に示すAR成形品は、本発明の転写型の耐指紋機能付きARフィルムを用いて成形品表面に耐指紋機能付きAR層111を形成したものである。成形樹脂層118の成形樹脂層は、インモールド成形等の射出成形で使用可能なABS、PMMA、PC、PP樹脂もしくはこれらのアロイ樹脂などを材料として形成できる。図6の成形品表面は耐指紋機能付きAR層111が空気に曝された状態である。この時、耐指紋機能付きAR層111の最表面側にはグラフトポリマー115が相対的に多く形成された膜となっている。
The AR molded article shown in FIG. 6 is obtained by forming an AR layer with fingerprint
本発明の実施の形態の耐指紋機能付きAR層111のマトリクス樹脂に使用しているグラフトポリマー115は、片末端がアクリル主鎖126(図2参照)と結合したシリコーン樹脂116中の表面自由エネルギーの低い官能基129、130よりも長い長鎖の撥水撥油性の官能基119(図2参照)であるシリコーン系の官能基を分子内に有している。片末端がアクリル主鎖126と結合した長鎖の撥水撥油性の官能基119であるシリコーン系の官能基は分子鎖がシリコーン樹脂116中の表面自由エネルギーの低い官能基129,130の分子鎖よりも長く、耐指紋機能付きAR層111を形成するマトリクス樹脂内で自由に動ける状態となっている。片末端がアクリル主鎖126と結合した長鎖の撥水撥油性の官能基119であるシリコーン系の官能基は、グラフトポリマー115中では、表面自由エネルギーが低い官能基であるため、グラフトポリマー115と結合している他の官能基および分子鎖よりも分子間相互作用を受け難い状態である。そのため、片末端がアクリル主鎖126と結合した長鎖の撥水撥油性の官能基119であるシリコーン系の官能基は、相対的に耐指紋機能付きAR層111内では膜内部に引き付けられず、空気層側に浮き出易い状態となる。また、官能基119の分子鎖が長いと、官能基119は自由に動くことができると共に分子鎖が寝やすくなり、空気層側に浮き出易い状態となる。その結果、耐指紋機能付きAR層111の部分拡大図に示す様に、片末端がアクリル主鎖126と結合した長鎖の撥水撥油性の官能基119であるシリコーン系の官能基は、耐指紋機能付きAR層111を形成するマトリクス樹脂の隙間から最表面となる空気層との界面に浮き出易く、成形品の最表面に片末端がアクリル主鎖126と結合した長鎖の撥水撥油性の官能基119であるシリコーン系の官能基がより多く配向された状態となる。よって、グラフトポリマー115の側鎖にある撥水撥油性の官能基119であるシリコーン系の官能基の作用により最表面に、撥水撥油機能が発現され、例えば水の接触角が100°以上の撥水機能による耐指紋機能がAR機能と同時に形成可能となる。また本発明の転写型耐指紋機能付きARフィルムを用いた成形品の最表面は、撥水撥油機能が良好なため、指触した際も成形品表面に指が引っ付き難く、指触時の滑り性も良好となる。これにより、転写型フィルムを使用するインモールド成形やロール転写等を用いても、成形品および部品の最表面の滑り性が良好な撥水撥油性能の高い耐指紋機能付きのAR層を低コストで形成できる。
The
本発明は、撥水撥油機能を有した耐指紋材料をAR層に分散したARフィルムを用いて、インモールド形成を行うことができ、樹脂成形品の表面に転写する機能性フィルム、機能性フィルムの製造方法、コーティング組成物および機能性フィルムが転写されて形成されるインモールド成形品等に有用である。 The present invention can perform in-mold formation using an AR film in which a fingerprint resistant material having a water and oil repellent function is dispersed in an AR layer, and a functional film which is transferred to the surface of a resin molded article It is useful for the manufacturing method of a film, a coating composition, and an in-mold molded article etc. which a functional film is transferred and formed.
1・・・固定型
2・・・可動型
3・・・箔送り装置
4・・・吸引穴
5・・・ゲート
6・・・樹脂
7・・・成形品
8・・・突き出しピン
1A・・・固定型
2A・・・可動型
1B・・・固定型
2B・・・可動型
100・・・ARフィルム
101・・・ベースフィルム
102・・・AR層
103・・・ハードコート層
104・・・接着層
105・・・成形品
106・・・カッター
110・・・転写型ARフィルム
111・・・AR層
112・・・光学調整層
113・・・プライマー層
114・・・低屈折微粒子
115・・・グラフトポリマー
116・・・シリコーン樹脂
117・・・分散溶媒
118・・・成形樹脂層
119・・・撥水撥油官能基
120・・・巻き出し部
121・・・巻取り部
122・・・グラビアローラー
123・・・ドクターブレード
124・・・液パン
125・・・ガイドローラー
126・・・主鎖
127・・・官能基
128・・・加水分解反応基
129・・・官能基
130・・・官能基
131・・・塗工面
201・・・ベースフィルム
202・・・剥離層
203・・・AR層
204・・・ハードコート層
205・・・接着層
210・・・ベースフィルム
211・・・熱乾燥炉
301・・・ARフィルム
302・・・キャリア層
303・・・転写層
1 · · ·
Claims (7)
前記ベースフィルムに接して形成される機能層を少なくとも含み、
前記機能層が、
機能性微粒子と、
撥水撥油性を備える撥水撥油官能基が主鎖に結合する1又は複数種類のグラフトポリマーと、
前記撥水撥油官能基よりも表面自由エネルギーが低い1又は複数種類の第1の官能基を備える1又は複数種類の樹脂と
を有し、それぞれの前記グラフトポリマーの1分子当たりにおける前記撥水撥油官能基の割合が、それぞれの前記樹脂の1分子当たりにおける前記第1の官能基の割合より低く、前記機能層の前記ベースフィルムと接する側の面において、前記グラフトポリマーが前記樹脂より多く配向され、樹脂成形品に転写された際に前記機能層の前記ベースフィルムと接していた面が露出することを特徴とする機能性フィルム。 Base film,
At least a functional layer formed in contact with the base film,
The functional layer is
Functional particles,
One or more kinds of graft polymers in which water and oil repellent functional groups having water and oil repellency are bonded to a main chain,
The water repellency per molecule of the graft polymer, having one or more resins having one or more types of first functional groups whose surface free energy is lower than that of the water- and oil-repellent functional groups The proportion of the oil-repellent functional group is lower than the proportion of the first functional group in one molecule of each of the resins, and the graft polymer is larger than the resin on the side of the functional layer in contact with the base film. A functional film characterized in that when it is oriented and transferred to a resin molded product, the surface of the functional layer in contact with the base film is exposed.
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