JP6500313B2 - 輝度調整方法、画像読取装置、該画像読取装置を用いる輝度校正用シール、色判別方法及び色判別装置 - Google Patents

輝度調整方法、画像読取装置、該画像読取装置を用いる輝度校正用シール、色判別方法及び色判別装置 Download PDF

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本発明は、自動輝度調整機能を有する撮像素子を備える画像読取装置を用いて有彩色の数値化によって色判別を行う方法において、前記画像読取装置が被測定物の画像(色)の明るさに応じて本来の値とは異なる値で算出する輝度値を調整し、校正することにより色判別性能を安定的に高めることができる輝度調整方法、輝度調整機能を有する画像読取装置、及び該画像読取装置に用いる輝度校正用シール、並びに前記画像読取装置により測定場所を指定してリアルタイムに高精度で色判別を行うことができる色判別方法及び色判別装置に関する。
2次元の印刷物又は3次元の立体物等に配色される色の解析、判定及び検査を、迅速に、かつ高精度で正確に行うため、印刷、塗装及びその他の方法で着色された有彩色又は無彩色を数値化する色判別方法が提案されている。この色判別方法においては、印刷物又は立体物の全体に配色された色を一括で色判別する方法と、測定場所を局所的に指定し、必要な部分に配色された色だけに限定して色判別を行う方法とがある。特に、後者の色判別方法においては、測定したい場所を指定して、その場所に含まれる色を特定のエリアで平均化することにより、リアルタイムで迅速に色判別を行うことができるという利点を有する。例えば、製造上の内的又は外的な条件の変動によって偶発的に印刷物又は立体物に見られる黒点や汚れ等は、これら測定したくない場所を避けて色判別を行ったり、逆に、黒点や汚れそのものの色判別を行うことも可能である。
局所的な場所についてリアルタイムで色判別を行う際に使用する画像読取装置としては、色の読み取り誤差を小さくするとともに、読取作業の時間短縮のために、測定したい場所を視野角に収める作業や、印刷物又は立体物との距離を調整する作業を省略する必要がある。そのため、ある所定の場所に置かれた被測定対象の色を覆い囲むように固定する画像読取装置を使用するのが好適である。この画像読取装置は自身を固定した状態で使用できるため、測定場所の指定を容易に行えるだけでなく、測定場所の色を確実に撮影できるように被測定対象の色と画像読取装置に備わる撮像素子(例えばカメラ等)との距離が予め調整される。それにより、利用者による調整作業を低減し、測定時間の短縮化を図ることが可能になる。
そのような画像読取装置を使用するとき、被測定物を覆うことで外光の遮断又は減光が起きるため、読取時に必要となる光量が不足して読取精度の低下が避けられないことがある。そのため、撮像素子とともに、被測定箇所を照らす目的でLED等の発光体を備えることにより、前記発光体から放射される光によって被測定物の色を明確に読み取る画像読取装置が使用される場合もある。
しかしながら、一般的に使用されている画像読取装置は、撮像素子を通して読取る画像の輝度値を、被測定物の画像(色)の明るさによって自動で輝度調整する機能を有するため、測定される画像の色が本来有する輝度値とは大きく異なった値で輝度値が算出されることがある。誤った輝度値の算出は、輝度値等を用いて色を数値化する色判別方法において、色判別の精度低下の要因を招く致命的な問題となる。そのため、被測定物の色の明るさが変わっても、測定される色が本来有する輝度値を常に正確に把握できるような輝度調整方法及び輝度調整機能を有する画像読取装置が強く求められている。
輝度調整方法としては従来から様々な方法が提案されており、例えば、特許文献1及び2には、光センサーや照度測定機等によって感知する明るさや照度から最適な輝度を選択する方法が開示されている。
また、特許文献3及び4には、画像解析ソフトの操作によって自動で輝度調整を行う方法や画像変化装置が提案されている。
特開平5−165450号公報 特開2008−76767号公報 特開2009−303018号公報 特開2000−47629号公報
しかしながら、前記特許文献1及び2に記載の輝度調整方法は、光センサーや照度測定機等の付加的な測定装置が必要となるため測定装置が大掛かりとなる傾向にあるだけでなく、照度測定機や光センサー等による測定結果を、輝度自動調整部によって調整される輝度値に正確に反映させるため、煩雑な調整作業が必要となる。
また、前記特許文献3及び4に記載の自動輝度調整方法は、プログラミング作業が必要となり、色判別の実測値との整合性をとるための調整作業が煩雑となる。仮に、自動調整された輝度値が所望のものでなかった場合は、再度、プログラミングをやり直す必要が生じる。
本発明は、係る問題を解決するためになされたものであり、自動輝度調整機能を有する撮像素子を備える画像読取装置を用いて色の数値化によって色判別を行う方法において、前記撮像素子によって測定される輝度値が被測定物の画像(色)の明るさに応じて自動的に中心付近の値に調整されることにより、画像の色が本来有する輝度値とは異なる値が算出されるという問題を解決するため、測定装置の複雑化、大型化、及び煩雑なプログラミング作業を伴わないで、より簡便な方法によって前記撮像素子の測定輝度値を本来の輝度値に調整し、校正することにより色判別性能を安定して高めることができる輝度調整方法、輝度調整機能を有する画像読取装置、及び該画像読取装置に用いる輝度較正用シール、並びに前記画像読取装置により測定場所を指定してリアルタイムに高精度で色判別を行うことができる色判別方法及び色判別装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために、画像読取装置内に備わる撮像素子によって測定される輝度値が被測定物の明るさによって変化を受けないように、前記画像読取装置が前記被測定物と接触する側に、所定の面積比率で形成する白黒模様を有する平面又はシールを配置するという簡便な方法により、前記撮像素子の測定輝度値を本来の輝度値に調整及び校正できることを見出し本発明に到った。
すなわち、本発明の構成は以下の通りである。
[1]本発明は、自動輝度調整機能を有する撮像素子を備える画像読取装置を用いて、被測定物が有する有彩色又は無彩色部分の色判別を数値化するとき、前記被測定物の輝度値を調整し、校正する輝度調整方法であって、
前記画像読取装置が前記被測定物と接触する側に、
白色と黒色からなり、前記白色と黒色のどちらかの色をAとし、他方の色をBとするとき、前記Aが占める領域の面積比率が前記AとBとを合わせた領域の面積に対して30〜70%であり、かつ、前記画像読取装置を回転するときに前記白色と黒色との境目が前記被測定物の測定画像の中心を基準点にして点対称にならないように偏心する白黒模様を有する平面を、撮像素子側からみて前記画像読取装置の視野面積に対して50%以上の面積比率で配置し、
前記白黒模様を有する平面と同じ面内で、かつ、前記被測定物の測定画像の中心を含まない箇所に、前記被測定物の所望の色部分を指定して画像として測定するための透明部分又は開口部分を設け、
前記透明部分又は開口部分を通して、前記被測定物において有彩色又は無彩色の部分を有するピクセル(画素)位置に相当する領域に保存されるバイナリデータから赤、緑、青の各値を取得することにより、前記有彩色又は無彩色が本来有する輝度値又はその輝度値に近い値に調整し、校正された輝度値を算出することを特徴とする輝度調整方法を提供する。
[2]本発明は、前記白黒模様において、前記白色と黒色がそれぞれ占める領域を合計で3以上用いて、それらの組合わせにより前記白色と黒色が交互に隣り合わせて配置されており、前記白色が占める領域の面積比率が前記白色と黒色とを合わせた領域の面積に対して40〜60%であることを特徴とする前記[1]に記載の輝度調整方法を提供する。
[3]本発明は、前記透明部分又は開口部分が、前記白黒模様の白地の部分に、前記被測定物の測定画像の中心から離れた位置に1以上の箇所で設けられていることを特徴とする前記[1]又は[2]に記載の輝度調整方法を提供する。
[4]本発明は、自動輝度調整機能を有する撮像素子を備え、被測定物が有する有彩色又は無彩色部分の色判別を数値化するとき、前記被測定物の輝度値を調整し、校正する輝度調整機能を有する画像読取装置であって、
前記画像読取装置が前記被測定物と接触する側に、
白色と黒色からなり、前記白色と黒色のどちらかの色をAとし、他方の色をBとするとき、前記Aが占める領域の面積比率が前記AとBとを合わせた領域の面積に対して30〜70%であり、かつ、前記画像読取装置を回転するときに前記白と黒との境目が前記被測定物の画像中心を基準点にして点対称にならないように偏心する白黒模様を有する平面を、撮像素子側からみて前記画像読取装置の視野面積に対して50%以上の面積比率で配置し、
前記白黒模様を有する平面と同じ面内で、かつ、前記被測定物の測定画像の中心を含まない箇所に、前記被測定物の有彩色部分を指定して画像として測定するための透明部分又は開口部分を設けることを特徴とする画像読取装置を提供する。
[5]本発明は、前記白黒模様において、前記白色と黒色がそれぞれ占める領域を合計で3以上用いて、それらの組合わせにより前記白色と黒色が交互に隣り合わせて配置されており、前記白色が占める領域の面積比率が前記白色と黒色とを合わせた領域の面積に対して40〜60%であることを特徴とする前記[4]に記載の画像読取装置を提供する。
[6]本発明は、前記透明部分又は開口部分が、前記白黒模様の白地の部分に、前記被測定物の測定画像の中心から離れて1以上の箇所で設けられていることを特徴とする前記[4]又は[5]に記載の画像読取装置を提供する。
[7]本発明は、発光素子が取付けられたカメラを備える画像読取装置を用いて被測定物が有する有彩色又は無彩色部分の色判別を数値化するとき、前記被測定物の輝度値を調整し、校正するために前記画像読取装置が前記被測定物と接触する側の面の全部又は一部に貼付ける輝度較正用シールであって、
白色と黒色からなり、前記白色と黒色のどちらかの色をAとし、他方の色をBとするとき、前記Aが占める領域の面積比率が前記AとBとを合わせた領域の面積に対して30〜70%であり、かつ、前記画像読取装置を回転させたときに前記白と黒との境目が前記被測定物の画像中心を基準点にして点対称にならないように偏心する白黒模様が、撮像素子側からみて前記画像読取装置の視野面積に対して50%以上の面積比率を占めるように着色又は合成された部分と、
前記被測定物の有彩色部分を指定して画像として測定するために、前記被測定物の測定画像の中心を含まない箇所に設ける透明部分又は開口部分と、
被測定物と接触する側の面に形成される接着層又は粘着層と、
を有する輝度校正用シールを提供する。
[8]本発明は、前記白黒模様において、前記白色と黒色がそれぞれ占める領域を合計で3以上用いて、それらの組合わせにより前記白色と黒色が交互に隣り合わせて配置されており、前記白色が占める領域の面積比率が前記白色と黒色とを合わせた領域の面積に対して40〜60%であることを特徴とする前記[7]に記載の輝度校正用シールを提供する。
[9]本発明は、前記[7]又は[8]に記載の輝度校正用シールが、さらに、前記被測定物の有彩色部分又は無彩色部分を指定して画像として測定するために、前記被測定物の測定画像の中心を含まない箇所に設ける透明部分又は開口部分が、前記白黒模様の白地の部分に、前記被測定物の測定画像の中心から離れて1以上の箇所で設けられることを特徴とする輝度校正用シールを提供する。
[10]本発明は、被測定物が有する有彩色又は無彩色を数値化によって色判別を行う方法であって、
前記[4]〜[6]のいずれか一項に記載の画像読取装置を用いて、前記被測定物の色を平面で読み取るステップと、
前記透明部分又は開口部分を通して、前記被測定物の測定エリア内に存在する有彩色又は無彩色が有するピクセル(画素)位置に相当する領域に保存されるバイナリデータから赤、緑、青(RGB)の各値を取得するステップと、
前記赤、緑、青(RGB)の各値から、有彩色又は無彩色を有するピクセルが有する色相値及び輝度値の少なくとも一つを算出するステップと、
前記有彩色又は無彩色が有するピクセルの赤、緑、青(RGB)の各値、並びに色相値及び輝度値の少なくとも一つを前記測定エリア内で平均化するステップと、
を有する色判別方法を提供する。
[11]本発明は、被測定物の見本サンプル及び測定サンプルを用いて前記[10]に記載の色判別方法によって色の解析を行うときに、さらに
前記見本サンプルにおいて、前記測定エリア内の画像の色が有する前記RGBの各値、並びに輝度値及び色相値の少なくとも一つを基準設定データとして蓄積するステップと、
前記測定サンプルにおいて、前記測定エリア内の画像の色が有する前記RGBの各値、並びに輝度値及び色相値の少なくとも一つを、前記見本サンプルの基準設定データと対比することによって、前記測定サンプルの色が所望の色であるか否かを判定するステップと、を有することを特徴とする色判別方法を提供する。
[12]本発明は、被測定物が有する有彩色を数値化によって色判別を行う装置であって、
前記被測定物の色を平面で読み取るための前記[4]〜[6]のいずれか一項に記載の画像読取装置
前記透明部分又は開口部分を通して、前記被測定物の有彩色又は無彩色が有するピクセル(画素)位置に相当する領域に保存されるバイナリデータから赤、緑、青(RGB)の各値を取得するステップと、
前記赤、緑、青(RGB)の各値から、有彩色又は無彩色を有するピクセルの色相値及び輝度値の少なくとも一つを算出するステップと、
前記有彩色又は無彩色が有するピクセルの赤、緑、青(RGB)の各値、並びに色相値及び輝度値の少なくとも一つを前記測定エリア内で平均化するステップと、を行う計算手段、及び
該計算手段に使用する解析パラメータ、解析結果、及び判定結果の少なくともいずれかを表示する表示手段、を備えることを特徴とする色判別装置を提供する。
[13]本発明は、前記[12]に記載の色判別装置が、被測定物の見本サンプル及び測定サンプルの色を平面で読み取る前記画像読取装置、及び前記見本サンプル及び測定サンプルの各画像を画像データとして記憶する手段を有し、さらに、
前記計算手段が、前記見本サンプルにおいて、前記測定エリア内の画像の色が有する前記RGBの各値、並びに輝度値及び色相値の少なくとも一つを基準設定データとして蓄積するステップと、
前記測定サンプルにおいて、前記測定エリア内の画像の色が有する前記RGBの各値、並びに輝度値及び色相値の少なくとも一つを、前記見本サンプルの基準設定データと対比することによって、前記測定サンプルの色が所望の色であるか否かを判定するステップと、を有することを特徴とする色判別装置を提供する。
[発明の効果]
本発明の輝度調整方法は、自動輝度調整機能を有する撮像素子を備える画像読取装置を用いて色の数値化によって色判別を行う方法において、前記画像読取装置が前記被測定物と接触する側に、所定の面積比率で形成する白黒模様を有する平面又はシールを配置するという簡便な方法により、前記撮像素子の測定輝度値を、画像の色本来の輝度値又はその輝度値に近い値で調整し、校正することができる。そのような輝度の自動調整機能を有する本発明の画像読取装置は、明るさや照度を測定するための光センサや照度計等を使用しなくても、前記撮像素子が被測定物の明るさによって画像の色が本来有する輝度値とは異なる値が算出されるという問題を解決することができる。また、前記白黒模様を有する本発明のシールは、前記画像読取装置の被測定物と接触する側の平面に粘着又は接着して貼付するだけで、前記画像読取装置に輝度調整機能を付与することができる。
本発明の色判別方法及び色判別装置は、前記輝度調整方法又は前記輝度調整機能を有する画像読取装置によって画像の色が本来有する輝度値又はその輝度値に近い値の輝度値を用いて色の数値化が行えるため、測定装置の複雑化、大型化、及びコスト上昇を伴わないで、安定して高精度の色判別性能が得られるだけでなく、被測定物の測定場所を指定してリアルタイムに色判別を行うことが可能になる。
本発明で使用する白黒模様の一例を示す図である。 本発明の画像読取装置を用いて前記被測定物と接触する側に白黒画像を配置するときの設置例の断面図を示す図である。 本発明で使用する白黒模様の変形例を示す図である。 本発明の色判別装置の構成を示す図である。 実施例1〜6及び比較例1〜6において、輝度調整機能の評価のために使用するカラーチェッカーの色の例を示す図である。 実施例1〜6及び比較例1〜6において、画像読取装置を用いて図2(c)に示す方法で読取を行った画像の例を示す図である。 本発明の実施例7において、白色及び黒色の各面積比率を評価するために行う試験サンプルの白黒模様の例を示す図である。 本発明の画像読取装置を用いて測定した見本サンプルと測定サンプルの画像例を示す図である。
<白黒模様による輝度調整方法>
本発明の白黒模様による輝度調整方法を図面を用いて説明する。図1に、本発明で使用する白黒模様の例を示す。図1は、自動輝度調整機能を有する画像読取装置によって被測定物の画像1の色を読み取むとき、画像読取装置の視野面2に写し出された状態の白黒模様3を示す図である。図1(a)は、画像読取装置の視野面2が、該視野面2よりも小さな面積を有する白黒模様3によって覆われた例であり、視野面2において白黒模様3以外の他の領域は透明部分又は開口部分である。また、図1(b)は、画像読取装置の視野面2が、(a)よりも広い面積を有する白黒模様3によって覆われた例であり、白黒模様3の内部(白色部分において一点鎖線で囲んだ部分)に透明部分又は開口部分が設けられている。図1では、画像1の形状として円形を示しているが、本発明で測定する画像は円形に限定されず、任意の形状の画像について測定が可能である。また、画像読取装置の視野面2も、図1に示す正方形には限定されず、長方形又は円形等の様々な形状の視野面を用いて測定を行うことができる。
図1に示すように、白黒模様3は、白色と黒色からなり、白色と黒色が占める領域の各3つ(計6つの領域)を組み合わせることにより、白色と黒色が交互に隣り合わせて配置された構成を有する。また、図1の(a)及び(b)に示すように、前記画像読取装置の視野面2には、白黒模様3とともに、前記透明部分又は開口部分の内部に点線で囲んだ測定エリア4が設けられている。測定エリア4は、白黒色模様3を有する平面と同じ面内で、かつ、前記被測定物の測定画像の中心を含まない箇所に設けることにより、前記被測定物の所望の色部分を指定して画像を読み取るための部分である。
図2に、本発明の画像読取装置を用いて前記被測定物と接触する側に白黒画像2を配置するときの設置例の断面図を示す。図2(a)は、本発明の画像読取装置5が被測定物6の所望の画像部分に接触するように設置され、画像読取装置5の開口部によって形成される測定窓7に相当する部分の被測定物6の側又はそれとは反対側に、白黒模様を有するシール8が貼付されたときの配置例である。また、図2(b)は、画像読取装置5の測定窓7がガラスやプラスチック等の透明板9によって形成されており、白黒模様3が透明板9において測定窓7に相当する部分の被測定物6の側又はそれとは反対側に印刷又は貼付された配置例である。図2(c)は、図2(a)に示す画像読取装置の内部にLED等の発光体10を具備する例であり、発光体10から放射される光によって被測定物6の画像(色)をより鮮明に読み取ることができる。画像読取装置は、測定窓7を通して、カメラ等の撮像素子11によって被測定物6の画像の読取が行われる。ここで、図2に示す測定窓7を測定方向、すなわち撮像素子11からみたときの面が、図1に示す画像読取装置の視野面2に相当する。
本発明において、図1に示す白黒模様3は、被測定物の画像(色)の明るさの影響を受けないように、画像読取装置の視野面2の面積に対して50%以上の面積比率を有することが必要であり、好ましくは面積比率が70%以上である。画像読取装置の視野面2の面積に対する白黒模様3の面積比率が50%未満の場合は、被測定物の画像(色)の明るさが大きく影響するため、画像読取装置5の撮像素子11で読み取った輝度値と、画像の有彩色又は無彩色が本来有する輝度値との差が顕著になり、高精度の色判別を行うことができない。
また、白黒模様3は、前記白色と黒色のどちらかの色をAとし、他方の色をBとするとき、前記Aが占める面積比率が前記AとBとを合わせた領域の面積に対して30〜70%であることが必要である。前記Aが占める領域の面積比率が30%以下、又は70%以上になると、白色又は黒色のどちらかの色が占める面積比率が大きくなるため、前記被測定物の画像の輝度値を、前記画像の有彩色又は無彩色が本来有する輝度値又はその輝度値に近い値で読み取ることができなくなる。被測定物6の画像(色)の明るさは画像読取装置5によって白色又は黒色のどちらかの色が過大になった逆の輝度方向に読み取られる傾向にある。白黒模様2において、白色及び黒色のそれぞれの色の面積比率を上記の範囲に設定するのは、明るさが白色及び黒色のどちらかの色へ極端にずれることを避けるためである。前記Aの占める領域の面積比率の臨界的意義については、後述の実施例によって詳細に説明する。
本発明で使用する白黒模様3は、図1に示すような形状に限定されず、楕円状や3角形以上の多角形の形状であってもよい。また、白黒模様も、図1に示すように、円形の放射状に伸びた白色と黒色の領域を複数組合わせることにより交互に隣り合わせて配置されるものに限定されない。例えば、図3に示すように、色黒模様の変形例を使用することができる。図3(a)は、矩形状で、白色と黒色の2面で構成される白黒模様である。図3(b)は、円形状で、白色と黒色の様々な組合せからなる白黒模様である。図3(c)は、多角形を有する色黒模様の例である。図3に示す白黒模様は、白色と黒色が逆に配置されているものも本発明の白黒模様として使用することができる。
本発明で使用する白黒模様3は、白色と黒色がそれぞれ占める領域を3以上用いて、それらの組合わせにより前記白色と黒色が交互に隣り合わせて配置されるものを使用することが好ましい。被測定物6の様々な画像の中に配色された色を測定エリア4を小さく絞って測定する場合に、異なる模様を有する白黒模様の複数を使用しないでも輝度値の調整及び校正を安定して行うことができるためである。その場合、例えば図3の(b)及び(c)に示すような白黒模様3では、前記白色が占める領域の面積比率が前記白色と黒色とを合わせた領域の面積に対して40〜60%であることが好ましい。詳細なメカニズムは不明であるが、前記白色と黒色が交互に隣り合わせて配置される白黒模様を使用する場合は前記白色が占める領域の面積比率を40%未満又は60%を超える範囲で大きく変えると、輝度値の調整及び校正の機能がやや不安定になる傾向にあることが分かった。
なお、白黒模様2を形成するときに使用する白色及び黒色は、輝度値の読取精度の点から、輝度値範囲において最両端の値である255及び0を有するものに限定する必要はない。例えば、白色としては輝度値が200〜255の範囲の何れかであるもの、また、黒色しては輝度値が0〜85の範囲の何れかであるものを使用してもよい。そのような輝度値の範囲であれば、前記被測定物の画像の輝度値を、前記画像の有彩色又は無彩色が本来有する輝度値又はその輝度値に近い値で読み取ることが十分にできるが、色は255に近くし、黒は0に近くする方が実用的である。そのような輝度値を有する白色及び黒色を使用することにより、画像読取装置5によって読み取る輝度値は、画像(色)が本来有する輝度値からの差が小さくなる傾向にある。
さらに、本発明で使用する白黒模様3は、白色と黒色の面積比率が上記の範囲を満たすだけでなく、画像読取装置を回転するときに、前記白色と黒色との境目が被測定物6の測定画像の中心を基準点にして点対称にならないように偏心させることが必要である。これは、被測定物6の画像の色判別を行うとき、色の輝度値を最適な値として読み取れるように白黒模様の白色と黒色の面積比率を可変させる必要が生じたときに、その操作が簡単になるという利点を有するためである。例えば、図2に示すように、画像読取装置5に備わるアダプタ12を回転させて白色及び黒色の面積比率を可変することにより、容易に輝度値の調整及び校正ができるようになる。その場合、白色と黒色との境目が、被測定物6の測定画像の中心を基準点にして点対称になるような白黒模様2を使用しても、アダプタ12の回転によって白色及び黒色の面積比率を可変することが容易にできる。この操作は、図3に示す白黒模様においても同じように行う。
本発明においては、上記のように画像読取装置5のアダプタ12を回転させる方法の他にも、白色と黒色との境目を測定画像の中心部からずらして作製又は形成した白黒模様3を使用することにより、前記白色と黒色との境目が被測定物6の測定画像の中心を基準点にして点対称にならないように偏心させる作用が得られる。それ以外にも、図1(a)に示すように、白色と黒色との境目が測定画像の中心部から外れるような位置で、白黒模様2を前記画像読取装置が前記被測定物と接触する側に貼付又は印刷してもよい。
また、本発明においては、被測定物の画像の輝度値を、前記画像の有彩色又は無彩色が本来有する輝度値又はその輝度値に近い値で読み取るため、測定エリア4が含まれる透明部分又は開口部分を前記被測定物の測定画像の中心を含まない箇所に設けることが必要である。前記測定画像の中心部は画像読取装置5に備わる撮像素子11の最も感度の高い位置に重なり合うため、測定エリア4が含まれる透明部分又は開口部分が、前記被測定物の測定画像の中心又はその近傍にあると、測定対象である色の輝度(明るさ)を過敏に受けやすくなる。それにより、白黒模様3による輝度値の調整及び校正の機能が十分に得られないためである。
測定エリア4が含まれる透明部分又は開口部分は、白黒模様3による輝度値校正の機能の点から、画像読取装置の視野面2において画面上の面積比率が50%未満で設けることが好ましく、さらに、30%未満であることがより好ましい。この面積比率は、画像読取装置の視野面に配置される白黒模様3の領域以外の面積に相当する。測定エリア4が含まれる透明部分又は開口部分の面積比率が50%以上であると、白黒模様3による輝度値校正の機能が十分に得られない。
本発明において、測定エリア4が含まれる前記透明部分又は開口部分は、白黒模様3の外部に設けるよりも(図1(a)を参照)、図1(b)のように、白黒模様3の白地の部分において、被測定物5の測定画像の中心から離れた位置に1以上の箇所で設けることが好ましい。これは、測定エリア4を白黒模様3の内部に配置することにより、画像周辺部分の明るさの影響を低減できるだけでなく、白黒模様3によって均等に配分される明るさで読取りを行うことができるためである。また、測定エリア4が含まれる透明部分又は開口部分を白黒模様3の白地の部分に設ける理由は、黒色が占める領域の面積比率を変化させないためである。仮に、前記透明部分又は開口部分を白黒模様3の黒地の部分に設けると、黒色が占める領域の面積比率が当初の設計値より低下することになり、画面の明るさを変える結果となる。その場合、撮像素子11が画面を自動的に暗く読み取るようになり、輝度値校正の機能に大きな悪影響を及ぼす。それに対して、白地の部分に設ける場合は、画面(色)の明るさの変化に及ぼす影響が小さいため、被測定物の画像の輝度値を、画像の有彩色又は無彩色が本来有する輝度値又はその輝度値に近い値で読み取ることができる。さらに、測定エリア4が含まれる前記透明部分又は開口部分を、測定画像の中心部を除いて該中心部のより近い位置に設けることにより、測定しようとする色の位置合せの設定を容易にできるという利点を有する。前記透明部分又は開口部分を設ける箇所は、測定対象である画像及び色の数に応じて設けられるため、1箇所に限定されず、2箇所以上であってもよい。
本発明において、画像読取装置5に、画像読取装置の視野面2の面積と略同じか、又はそれに近い面積を有する白黒模様3を配置する場合は、測定エリア4が含まれる透明部分又は開口部分の面積比率が白黒模様3の全面積に対して20%以下になるようにすることが好ましい。測定エリア4が含まれる透明部分又は開口部分の面積比率が20%を超えると、白黒模様3による輝度値校正の機能が十分に得られない。さらに、測定エリア4が含まれる透明部分又は開口部分の面積比率を10%以下にすることにより、測定エリア4の領域内に存在する画像の有彩色又は無彩色を、それらの色が本来有する輝度値又はその輝度値に近い値として安定して読み取ることができる。特に、測定エリア4が含まれる透明部分又は開口部分の面積比率を5%以下に設定することにより、この効果が十分に得られる。
被測定物6の画像において測定しようとする色部分の輝度値の測定は、前記画像の所望の位置に前記透明部分又は開口部分を当接した後、この透明部分又は開口部分に含まれる測定エリア4を通して、画像読取装置5の撮像素子11によって行う。撮像素子11が、測定エリア4の領域内に存在する有彩色又は無彩色の部分を有するピクセル(画素)位置に相当する領域に保存されるバイナリデータから赤(R)、緑(G)、青(B)の各値を取得することにより、自動的に前記有彩色又は無彩色が本来有する輝度値又はその輝度値に近い値として調整し、校正された算出された輝度値を算出することができる。
<画像読取装置>
上記で説明したように、輝度調整機能を有する白黒模様を使用することにより、画像(色)の明るさによって本来有する輝度値と異なる値を算出するような撮像素子を備える画像読取装置であっても、測定輝度値を色本来の輝度値に自動的に調整し、校正することができる。したがって、輝度の調整及び校正を行うために測定装置の複雑化、大型化、及び煩雑なプログラミング作業を行う必要がなくなる。
本発明の画像読取装置は、図2に示すように、被測定物と接触する側に白黒模様3を配置するとともに、白黒模様3を有する平面と同じ面内で測定エリア4が含まれる透明部分又は開口部分を有することを基本構成とする。より具体的には、画像読取装置が前記被測定物と接触する側に、白色と黒色からなり、前記白色と黒色のどちらかの色をAとし、他方の色をBとするとき、前記Aが占める領域の面積比率が前記AとBとを合わせた領域の面積に対して30〜70%であり、かつ、前記画像読取装置を回転するときに前記白と黒との境目が前記被測定物の画像中心を基準点にして点対称にならないように偏心する白黒模様を有する平面を、撮像素子側からみて前記画像読取装置の視野面積に対して50%以上の面積比率で配置し、前記白黒色模様を有する平面と同じ面内で、かつ、前記被測定物の測定画像の中心を含まない箇所に、前記被測定物の有彩色部分を指定して画像として測定するための透明部分又は開口部分を設ける画像読取装置である。
また、本発明の画像読取装置は、白黒模様として、前記白色と黒色がそれぞれ占める領域を合計で3以上用いて、それらの組合わせにより前記白色と黒色が交互に隣り合わせて配置されるものを使用するとき、前記白色が占める領域の面積比率が前記白色と黒色とを合わせた領域の面積に対して40〜60%であることが好ましい。
さらに、本発明の画像読取装置は、測定エリア4が含まれる前記透明部分又は開口部分を、白黒模様3の白地の部分に、被測定物6の測定画像の中心から離れて1以上の箇所で設けることが好ましい。
<輝度校正用シール>
本発明で使用する白黒模様は、図2に示すように、画像読取装置5のアダプタ12に設けられた開口部又はその開口部に取付けた透明板9によって形成される測定窓7に相当する部分に、白黒模様を有するシール8を貼付又は印刷することにより形成される。それらの中で、白黒模様を有するシール8を市販の画像読取装置に貼付する方法が、画像の色の明るさに適した色黒模様を貼りかえるだけの簡単な操作を行うだけで様々な色の測定に対して臨機応変に対応できることから好適である。その際には、例えば、図1及び図3に示すような白黒模様3を片側面に有する輝度較正用シールを使用して、接着又は粘着によって貼付する。
本発明の輝度校正用シールは、上記で述べたような輝度を調整し、校正する機能を有することが求められるため、具体的に次の構成を有する。すなわち、本発明の輝度較正用シールは、白色と黒色からなり、前記白色と黒色のどちらかの色をAとし、他方の色をBとするとき、前記Aが占める領域の面積比率が前記AとBとを合わせた領域の面積に対して30〜70%であり、かつ、前記白色と黒色の比率を適度に可変にできるようにするため、前記画像読取装置を回転させたときに前記白と黒との境目が前記被測定物の画像中心を基準点にして点対称にならないように偏心する白黒模様が、撮像素子からみて前記画像読取装置の視野面積に対して50%以上の面積比率を占めるように着色又は合成された部分と、前記被測定物の有彩色部分を指定して画像として測定するために、前記被測定物の測定画像の中心を含まない箇所に設ける透明部分又は開口部分と、被測定物と接触する側の面に形成される接着層又は粘着層と、を有する。本発明の輝度較正用シールは、前記接着層又は粘着層の面に、紙又はプラスチック等からなる裏打材又は支持材を貼り合せた形のものであってもよい。そのような構成を有する輝度校正用シールは、使用時に前記裏打材又は支持材から剥離して使用する。その場合、使用時に剥離しやすいように、前記裏打材又は支持材には、前記接着層又は粘着層と接触する側に、あらかじめシリコーン樹脂やフッ素樹脂により離型処理を施してもよい。
本発明の輝度較正用シールは、前記白黒模様の部分及び前記透明部分又は開口部分の両者を有するものには限定されない。前記白黒模様の部分を有するシール、及び前記透明部分又は開口部分を有するシールを別々に用意し、両者のシールを画像読取装置の開口部又は透明板8の測定窓7に相当する部分に貼付してもよい。
また、本発明の輝度較正用シールは、前記白黒の模様において、前記白色と黒色がそれぞれ占める領域を合計で3以上用いて、それらの組合わせにより前記白色と黒色が交互に隣り合わせて配置されており、前記白色が占める領域の面積比率が前記白色と黒色とを合わせた領域の面積に対して40〜60%であることが好ましい。
さらに、本発明の輝度校正用シールは、測定エリア4が含まれる前記透明部分又は開口部分を、前記白黒模様の白地の部分に、被測定物6の測定画像の中心から離れて1以上の箇所で設けることが好ましい。
本発明の輝度校正用シールにおいて白黒模様3を、画像読取装置の視野面2と略同じ面積で作製する場合は、上記で述べたように、測定エリア4が含まれる透明部分又は開口部分の面積比率が白黒模様3の全面積に対して20%以下になるようにすることが好ましい。前記透明部分又は開口部分の面積比率が20%を超えると、白黒模様3による輝度値校正の機能が十分に得られない。さらに、測定エリア4が含まれる透明部分又は開口部分の面積比率を10%以下にすることにより、測定エリア4の領域内に存在する画像の有彩色又は無彩色を、それらの色が本来有する輝度値又はその輝度値に近い値として安定して読み取ることができる。特に、測定エリア4が含まれる透明部分又は開口部分の面積比率が5%以下に設定することにより、この効果が十分に得られる。
<色判別方法>
本発明の画像読取装置を用いて行う色判別方法を説明する。
本発明による色判別方法は、前記で説明したように、被測定物6の画像において測定しようとする色部分について、前記画像の所望の位置に測定エリア4を設置できるように前記透明部分又は開口部分を当接した後、この透明部分又は開口部分を通して、本発明の画像読取装置5によって行う。例えば、被測定物6の画像において測定しようとする色部分に本発明の輝度調整機能を適用することによって取得した赤(R)、緑(G)、青(B)の各値は、例えば、色の表示として一般的に使用されるマンセル表示の色相、明度、彩度を表示することを目的にして、日本工業規格(JIS Z 8730)に基づいて、色度図の座標系として使用されるパラメータ表示系である 、a 及びb に変換される。
また、前記赤(R)、緑(G)、青(B)の各値を用いて、別の色表示法であるCMYKにも変換することができる。CMYKは、シアン(C)、マゼンタ(M),イエロー(Y)及びキー・プレート(K)から頭文字1字を取ったものであり、原理的には(C=1−R)、(M=1−G)、(Y=1−B)でRGB値からCMY値が得られる。さらに、K=min(C,M,Y)を求め、(C’=C−K)、(M’=M−K)、(Y’=Y−K)でCMYK値に変換する。
上記の 及びCMYKの各値は測定エリア4の領域内で平均化され、それらの平均値を用いて測定エリア4の領域内に存在する画像の無彩色及び有彩色を表示し、色の数値化によって色判別方法を行うことができる。色判別方法は、例えば、被測定物である印刷物又は立体物の見本サンプル及び測定サンプルを用いて両者の色の対比を行うため、以下に述べるような方法で適用することができる。
具体的には、本発明の輝度調整機能を有する画像読取装置5によって白黒模様3と同じ面内に設けられる測定エリア4を通して、見本サンプルの画像の色を読取り、測定エリア4の領域内に存在する有彩色又は無彩色の部分を有するピクセル(画素)位置に相当する領域に保存されるバイナリデータから赤(R)、緑(G)、青(B)の各値を読み取る。このようにして読み取ったRGB値は、例えば、マンセル表示法の色度図座標系として使用するL*a*b及び別の色表示法であるCMYKの少なくとも何れかの色相値に変換する。これら赤(R)、緑(G)、青(B)の各値及び色相値は、それぞれ測定エリア4の領域内で平均化され、基準設定データとして蓄積する。
次いで、測定サンプルについても、前記見本サンプルのときと同じ方法によって、測定エリア4の同じ領域内に存在する画像の色の赤(R)、緑(G)、青(B)の各値を読み取り、色表示法として利用される 及びMYKの少なくとも何れかの色相値に変換する。このようにして測定した色の数値は、測定エリア4の領域内で平均化した値で、前記見本サンプルにおいてあらかじめ測定し、基準設定データとして保管された数値と対比することによって、前記測定サンプルの色が所望の色であるか否かを判定する。
色の判定は、例えば、前記見本サンプルから測定した色相値から色の許容範囲を決めておくことにより容易に行うことができる。例えば、前記見本サンプル及び測定サンプルにおいて、前記の の色相値を用いて、それぞれが有する色の座標間の距離で知覚色差(ΔE)の大小を比較する。ここで、色差(ΔE)は下記の一般式(1)で求められる。
Figure 0006500313
求めた色差(ΔE)の許容差は、下記の表1に示す事例に従って、その等級を表示してもよい。下記の表1に示す許容差の等級は、JIS規格又は各種の工業会で一般的に使用されている事例である。
Figure 0006500313
被測定物5の画像において測定しようとする色部分から取得した赤(R)、緑(G)、青(B)の各値は、色の輝度値を表すパラメータであることから、上記の色相値と同じように、印刷物又は立体物の見本サンプル及び測定サンプルを用いて両者を対比するときに使用することができる。その場合でも、前記見本サンプルから測定した赤(R)、緑(G)、青(B)の各値から輝度値の許容範囲を決めておくことにより、測定サンプルの色が、見本サンプルの色に比べて許容できる範囲に含まれる色であるか否かを判定することができる。また、赤(R)、緑(G)、青(B)の各値からグレースケール輝度値として算出し、該グレースケール輝度値によって対比してもよい。R、G、Bの各値からグレースケール輝度値への変換方法は、下記の一般式(2)によって求める。
Figure 0006500313
ここで、LはHLS色空間における輝度を示し、R、G及びBは、それぞれRGB色空間における赤、緑及び青の値である。上記一般式(1)において、RGBの各係数は、“人間の眼はそう感じているようだ”という経験則から導かれたものである。
バイナリーデータから読み取られる赤(R)、緑(G)、青(B)の各値、及び 、a 、b やCMYK等の色相値は、測定エリア4の領域内の平均値としてデイスプレイ上に表示して、色判別の評価又は検査を行うときに使用する。そのとき、色差(ΔE)及びその許容差の等級も合わせてデイスプレイ上に表示してもよい。
以上のようにして、測定エリア4の領域内に存在する画像の無彩色及び有彩色を、色相値及び輝度値の少なくとも何れかの数値化によって色判別方法を行うことができる。例えば、色相値及び輝度値を用いて、被測定物の見本サンプルの色と測定サンプルの色との対比を行う場合、前記見本サンプルの測定データを基準設定データとして保存しておき、前記測定サンプルの測定データを前記基準設定データと対比することにより、色判別の精度向上に役立てることができる。以上の方法に従って、測定者は測定サンプルの色が見本サンプルと対比して所望の色であるか否かを容易に判断し、評価及び検査する。
<色判別装置>
次に、本発明の色判別方法を実施するために色判別装置について図4を用いて説明する。
図4は、本発明による色判別装置の構成を示す図であり、上記で説明した色判別方法を実施するために使用するものである。図4に示す色判別装置100は、基本的に被測定物である印刷物又は塗装物の色を平面的に読み取ってピクセルごとの画像データとする画像読取装置110、計算手段120及び表示手段130から構成される。ここで、画像読取装置110としては、本発明の画像読取装置を使用する。また、計算手段120の機能は1台のコンピュータに内蔵させ、該コンピュータは、色判別を機能的に、且つ、迅速に行うため、画像装置110及び表示手段130と接続される。表示手段130としては、計算手段120の機能を有するコンピュータのディスプレイを利用することができる。表示手段130は、画像読取手段110で読み取った画像、計算手段120で取得され、解析パラメータとして使用するR、B、Gの各値、輝度値と色相値の解析結果、及び色の判別結果等の少なくとも何れかを表示するために使用するものである。
計算手段120は、コンピュータ等に具備される計算手段のアルゴリズムに従って、読み取った画像データを測定エリアの領域内に位置するピクセルごとに光の三原色である赤、緑、青の値を取得するR、G、Bの各値の取得するステップ121と、取得したR、G、Bの各値から有彩色又は無彩色が有するピクセルの輝度値及び色相値の少なくとも一つを算出するステップ122と、それらの値を測定エリア内で平均化するステップ123を備える。さらに、ステップ123の後に、色の判定のために使用する色差(ΔE)等のパラメータを算出するステップ124、及び色相平均値及び輝度平均値を用いて色判別を行なうためのステップ125を有する。このステップ125には、例えば、被測定物の見本サンプルと測定サンプルの対比、及び前記測定サンプルが見本サンプルを同じ色であるか否かを、ステップ124で算出した色差(ΔE)等のパラメータを用いて両者を対比することにより判定を行うステップが含まれる。色の対比においては、前記見本サンプルのデータを基準設定データとして保存しておくことが実用的である。
図4に示すステップ121〜125は計算手段120に通常含まれるものであり、本発明の色判別装置として好適な構成である。なお、ステップ124及びステップ125は測定者が独自で行うことができるので、その場合は、これら124及び125のステップは必ずしも計算手段120の必須の構成として含める必要がない。
本発明の色判別装置100は、計算手段120の構成として、色の判定のために使用するRGBの各値、色相値及び色差(ΔE)等の色判定用パラメータを、測定者又は使用者が表示手段130の画面上で入力するステップを備えていてもよい。また、それらの値を初期にデフォルト値としてコンピュータのソフト内で予め設定しておき、測定者又は使用者が必要に応じてそのデフォルト値を変更できるようにしてもよい。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1〜6、比較例1〜6>
一般的に使用されるカラーチェッカー(Colorchecker CLASSIC:x−rite製)を用いて、本発明の輝度調整方法を適用した場合と適用しない場合との間で輝度値の読取精度について評価した結果を説明する。前記カラーチッカーにおいて使用した色の例を図5に示す。本評価においては、明るさを明確に区別できる色として採用した無彩色(白色、灰色及び黒色)を用いており、図5に示す色はNo.19からNo.24の順に、No.19(White)、No.20(Neutral8)、No.21(Neutral6.5)、No.22(Neutral5)、No.23(Neutral3.5)及びNo.24(Black)である。
輝度値の読取精度の評価において本発明の輝度調整方法を適用するときは、画像読取装置5の開口部によって形成される測定窓7に相当する部分と略同じ面積を有する白黒模様3が印刷されたシール8を、粘着剤層を介して貼付した。ここで使用した白黒模様3は、図1の(b)に示すものと同じ模様を有し、白色が占める領域の面積比率が前記白色と黒色とを合わせた領域の面積に対して54%である。この白色の面積比率は、上記で説明したように、40〜60%の範囲であれば、本検討に使用することができる。また、白黒模様3の白地の部分には、画像の測定エリア4を含む開口部分が、前記カラーチェッカーの測定画像の中心から離れた位置に1つ設けられている。その後、画像読取装置5を回転させることにより、白色と黒色との境目が前記カラーチッカーの測定画像の中心を基準点して点対称にならないように偏心させ、前記白色と黒色の比率を適度に可変させた。他方、本発明の輝度調整方法を適用しない場合は、測定窓7に相当する開口部に白黒模様のシール8を添付しないで、開口した状態の測定窓7を通して画像の読取を行った。
図6に、本発明の輝度調整方法を適用しないとき、及び本発明の輝度調整方法を適用したときのそれぞれについて図2の(c)に示す方法で読取を行った画像の例を示す。図6は、測定した上記No.19〜No.24の色の中から選んだ4例の画像を示す図である。図6の(a)、(b)、(c)及び(d)は、それぞれNo.19(White)、No.21(Neutral6.5)、No.22(Neutral5)、No.24(Black)の画像である。図6に示す各図面において、左側には本発明の輝度調整方法を適用しないとき、また、右側には本発明の輝度調整方法を適用したときの画像をそれぞれ示している。また、図6に示す各図面の右側には、画像の測定エリア4(○印で囲む領域)が含まれる開口部分が矢印で示されている。図6の(a)〜(d)に示す画像において、測定エリア4として○印で囲んだ領域を部分的に選択し、画像読取装置5の撮像素子11としてカメラを用いて読取を行い、測定エリア4の領域内に存在する無彩色が有するピクセル(画素)位置に相当する領域に保存されるバイナリデータから赤(R)、緑(G)、青(B)の各値を取得した。
このようにして取得した赤(R)、緑(G)、青(B)の各値を用いて、マンセル色相表示として使用する の値、及びCMYK色相表示として使用するCMYKの値に変換した。変換した色相値を、赤(R)、緑(G)、青(B)の各値とともに下記の表2に示す。表2に示す各値は、測定エリア3の領域内で平均化された値である。表2において、本発明の輝度調整方法を適用したときの測定結果が実施例1〜6であり、また、本発明の輝度調整方法を適用しないで測定を行ったときの結果が比較例1〜6である。また、表2には、標準色として採用したカラーチェッカーNo.19〜N.24の各色についても、赤(R)、緑(G)、青(B)の各値及びCMYKの値をCC(標)の欄に示している。
[表2]
Figure 0006500313
表2に示すように、実施例1〜6は、カラーチェッカーの標準色を基準にしたときのRGB値及びCMYK色相値と 色相値の差が比較例1〜6に比べて小さく、前記標準色が本来有する輝度値及び色相値に近い値を有する。No.21の色を除いて、他の色では本発明の輝度調整方法によって輝度値が調整され、校正されていることが分かる。特に、画像読取装置によって赤(R)、緑(G)、青(B)を読み取るときに色の明るさの影響を受けやすいNo.19、No.20、NO.23及びNo.24の各色において、RGB値及びCMYK色相値(K値)と 値(L値)においてカラーチェッカーの標準色が有する値との差が非常に小さく、本発明による輝度調整機能が十分に得られている。さらに、輝度値校正の効果は、表2に示す無彩色だけでなく、有彩色についても同じように得られることが確認された。
<実施例7>
本実施例において、本発明で使用する白黒模様において、白色と黒色のどちらかの色をAとし、他方の色をBとするとき、前記Aが占める面積比率を前記AとBとを合わせた領域の面積に対して30〜70%の範囲に設定することの臨界的意義を説明する。
図7に、本実施例で使用した試験サンプルの白黒模様の例(No.1〜No.8)を示す。図7において各白黒模様の内部に示される十字の印は、測定画像の中心点を表しており、白色と黒色との境目が測定画像の中心を基準点にして点対称とならないように偏心させて試験を行った。なお、本実施例においては、輝度値としてRGB値を取得するときの測定エリアは、白黒模様の外部に設けた。図6に示す「黒色の面積比率(%)」は、画像読取装置5の撮像素子11としてカメラを使用し、該カメラに対して白色と黒色のシートをそれぞれ縦横方法にスライドしていきながら、輝度値(RGB値)が適切になったときの位置を調べ、そのときの白黒模様の全面積に対する黒色が占める面積比率の値である。
図7に示すように、本発明の輝度調整方法によって輝度値の校正を行うために使用できる黒色の面積比率は、誤差等を含めて30〜70%の範囲内であることが分かる。黒色の占める面積比率が30%未満、又は70%を超えると、本発明の輝度調整機能による輝度値の調整及び校正の機能が十分に得られない。面積比率が30〜70%である範囲は、白色を基準にして設定した場合でも同じである。
本実施例に結果に基づいて、図1又は図3の(b)及び(c)に示すように、白色と黒色がそれぞれ占める領域を合計で3以上用いてそれらの組合わせるにより前記白色と黒色が交互に隣り合わせて配置される白黒模様を使用する場合についても調査を行った。その結果、実施例1〜6でも説明したように、図7に示す白色の面積比率の平均値である54%及びその近傍の範囲において取得する輝度値(RGB値)が適切になることが分かった。この面積比率から判断できるように、白色が占める領域の面積比率は、白色と黒色とを合わせた領域の面積に対して40〜60%の範囲に設定することが好ましい。
<実施例8>
図1(a)に示す方法により、見本サンプルと測定サンプルと間で色判別を行った。図8に、本発明の画像読取装置を用いて測定した見本サンプルと測定サンプルの画像例を示す。図8に示す画像は、本実施例で使用した白黒模様を同時に写し出したものである。測定エリア4は、実線の○印で囲んだ領域であり、見本サンプルと測定サンプルにおいて測定箇所は異なるものの、同じブルーの色に配色された箇所を測定対象とした。
撮像素子11としてカメラを用いて、図8に示す画像から赤(R)、緑(G)、青(B)の各値を読み取り、マンセル色相表示として使用する の値、及びCMYK色相表示として使用するCMYKの値に変換した。下記の表3に、画像1(見本サンプル画像)と画像2(測定サンプル)において算出したRGBの各値、及びCMYKと の各色相値を、測定エリア3の領域内で平均化した値として示す。表3には、RGB値、 値及びCMYK値について測定サンプルと見本サンプルとの差も示している。また、測定サンプルと見本サンプルとの間の色差(ΔE)を前記(1)式によって求め、表2に合わせて示している。
[表3]
Figure 0006500313
表3に示すように、測定サンプルのRGB値、 値及びCMYK値は、見本サンプルの値とほとんど差がみられないことから、測定サンプルの画像1は見本サンプルの画像2の色をほぼ忠実に再現できていることが分かる。また、前記(1)式で求めた色差(ΔE)は2.30と非常に小さい値であり、表1の判定基準に基づいて色の許容差の範囲が「A級」と判定された。この「A級」の判定は、色の離間比較においてはほとんど気付かれない色差レベルであり、一般的に同じ色であると判定される許容差を意味する。
このように、測定エリア4の領域内に存在する画像の有彩色を、輝度値及び色相値の少なくとも何れかの数値化によって色判別を行うことにより、測定サンプルの色と見本サンプルの色との対比を行うことができる。その結果に基づいて、測定者は測定サンプルの色が見本サンプルと対比して所望の色であるか否かを容易に判断し、評価及び検査することが可能になる。
以上のように、本発明の輝度調整方法は、色の数値化によって色判別を行う方法において、前記撮像素子の測定輝度値を、画像の色本来の輝度値又はその輝度値に近い値で調整し、校正することができるという優れた機能を有する。そのような自動調整機能を有する本発明の画像読取装置は、明るさや照度を測定するための光センサや照度計等を使用しなくても、前記撮像素子が被測定物の明るさによって画像の色を誤認識し、前記画像の色が本来有する輝度値とは異なる値が算出されるという問題を解決することができる。
また、本発明の色判別方法及び色判別装置は、前記輝度調整方法又は前記輝度調整機能を有する画像読取装置によって画像の色が本来有する輝度値又はその輝度値に近い値の輝度値を用いて色の数値化が行えるため、測定装置の複雑化、大型化、及びコスト上昇を伴わないで、安定して高精度の色判別性能が得られるだけでなく、被測定物の測定場所を指定してリアルタイムに色判別を行うことが可能になる。本発明の輝度調整方法は、色の数値化によって色判別を行う方法に適用するだけでなく、それ以外の様々な画像測定方法において色を数値化を行うときに幅広く利用することができる。
1・・・被測定物の画像、2・・・画像読取装置の視野面、3・・・色黒模様、4・・・測定エリア、5・・・画像読取装置、6・・・被測定物、7・・・測定窓、8・・白黒模様を有するシール、9・・・透明板、10・・・発光体、11・・・撮像素子、12・・・アダプタ 100・・・色判別装置、110・・・画像読取装置、120・・・計算手段、130表示手段。

Claims (13)

  1. 自動輝度調整機能を有する撮像素子を備える画像読取装置を用いて、被測定物が有する有彩色又は無彩色部分の色判別を数値化するとき、前記被測定物の輝度値を調整し、校正する輝度調整方法であって、
    前記画像読取装置が前記被測定物と接触する側に、
    白色と黒色からなり、前記白色と黒色のどちらかの色をAとし、他方の色をBとするとき、前記Aが占める領域の面積比率が前記AとBとを合わせた領域の面積に対して30〜70%であり、かつ、前記画像読取装置を回転するときに前記白色と黒色との境目が前記被測定物の測定画像の中心を基準点にして点対称にならないように偏心する白黒模様を有する平面を、撮像素子側からみて前記画像読取装置の視野面積に対して50%以上の面積比率で配置し、
    前記白黒模様を有する平面と同じ面内で、かつ、前記被測定物の測定画像の中心を含まない箇所に、前記被測定物の所望の色部分を指定して画像として測定するための透明部分又は開口部分を設け、
    前記透明部分又は開口部分を通して、前記被測定物において有彩色又は無彩色の部分を有するピクセル(画素)位置に相当する領域に保存されるバイナリデータから赤、緑、青の各値を取得することにより、前記有彩色又は無彩色が本来有する輝度値又はその輝度値に近い値に調整し、校正された輝度値を算出することを特徴とする輝度調整方法。
  2. 前記白黒模様において、前記白色と黒色がそれぞれ占める領域を3以上用いて、それらの組合わせにより前記白色と黒色が交互に隣り合わせて配置されており、前記白色が占める領域の面積比率が前記白色と黒色とを合わせた領域の面積に対して40〜60%であることを特徴とする請求項1に記載の輝度調整方法。
  3. 前記透明部分又は開口部分が、前記白黒模様の白地の部分に、前記被測定物の測定画像の中心から離れた位置に1以上の箇所で設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の輝度調整方法。
  4. 自動輝度調整機能を有する撮像素子を備え、被測定物が有する有彩色又は無彩色部分の色判別を数値化するとき、前記被測定物の輝度値を調整し、校正する輝度調整機能を有する画像読取装置であって、
    前記画像読取装置が前記被測定物と接触する側に、
    白色と黒色からなり、前記白色と黒色のどちらかの色をAとし、他方の色をBとするとき、前記Aが占める領域の面積比率が前記AとBとを合わせた領域の面積に対して30〜70%であり、かつ、前記画像読取装置を回転するときに前記白と黒との境目が前記被測定物の画像中心を基準点にして点対称にならないように偏心する白黒模様を有する平面を、撮像素子からみて前記画像読取装置の視野面積に対して50%以上の面積比率で配置し、
    前記白黒模様を有する平面と同じ面内で、かつ、前記被測定物の測定画像の中心を含まない箇所に、前記被測定物の有彩色部分を指定して画像として測定するための透明部分又は開口部分を設けることを特徴とする画像読取装置。
  5. 前記白黒模様において、前記白色と黒色がそれぞれ占める領域を3以上用いて、それらの組合わせにより前記白色と黒色が交互に隣り合わせて配置されており、前記白色が占める領域の面積比率が前記白色と黒色とを合わせた領域の面積に対して40〜60%であることを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 前記透明部分又は開口部分が、前記白黒模様の白地の部分に、前記被測定物の測定画像の中心から離れて1以上の箇所で設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像読取装置。
  7. 発光素子が取付けられたカメラを備える画像読取装置を用いて被測定物が有する有彩色又は無彩色部分の色判別を数値化するとき、前記被測定物の輝度値を調整し、校正するために前記画像読取装置が前記被測定物と接触する側の面の全部又は一部に貼付ける輝度較正用シールであって、
    白色と黒色からなり、前記白色と黒色のどちらかの色をAとし、他方の色をBとするとき、前記Aが占める領域の面積比率が前記AとBとを合わせた領域の面積に対して30〜70%であり、かつ、前記画像読取装置を回転させたときに前記白と黒との境目が前記被測定物の画像中心を基準点にして点対称にならないように偏心する白黒模様が、撮像素子側からみて前記画像読取装置の視野面積に対して50%以上の面積比率を占めるように着色又は合成された部分と、
    前記被測定物の有彩色部分を指定して画像として測定するために、前記被測定物の測定画像の中心を含まない箇所に設ける透明部分又は開口部分と、
    被測定物と接触する側の面に形成される接着層又は粘着層と、
    を有する輝度校正用シール。
  8. 前記白黒模様において、前記白色と黒色がそれぞれ占める領域を3以上用いて、それらの組合わせにより前記白色と黒色が交互に隣り合わせて配置されており、前記白色が占める領域の面積比率が前記白色と黒色とを合わせた領域の面積に対して40〜60%であることを特徴とする請求項7に記載の輝度校正用シール。
  9. 請求項7又は8に記載の輝度校正用シールが、さらに、前記被測定物の有彩色部分又は無彩色部分を指定して画像として測定するために、前記被測定物の測定画像の中心を含まない箇所に設ける透明部分又は開口部分が、前記白黒模様の白地の部分に、前記被測定物の測定画像の中心から離れて1以上の箇所で設けられることを特徴とする輝度校正用シール。
  10. 被測定物が有する有彩色又は無彩色を数値化によって色判別を行う方法であって、
    請求項4〜6のいずれか一項に記載の画像読取装置を用いて、前記被測定物の色を平面で読み取るステップと、
    前記透明部分又は開口部分を通して、前記被測定物の測定エリア内に存在する有彩色又は無彩色が有するピクセル(画素)位置に相当する領域に保存されるバイナリデータから赤、緑、青(RGB)の各値を取得するステップと、
    前記赤、緑、青(RGB)の各値から、有彩色又は無彩色を有するピクセルが有する色相値及び輝度値の少なくとも一つを算出するステップと、
    前記有彩色又は無彩色が有するピクセルの赤、緑、青(RGB)の各値、並びに色相値及び輝度値の少なくとも一つを前記測定エリア内で平均化するステップと、
    を有する色判別方法。
  11. 被測定物の見本サンプル及び測定サンプルを用いて請求項10に記載の色判別方法によって色の解析を行うときに、さらに
    前記見本サンプルにおいて、前記測定エリア内の画像の色が有する前記RGBの各値、並びに輝度値及び色相値の少なくとも一つを基準設定データとして蓄積するステップと、
    前記測定サンプルにおいて、前記測定エリア内の画像の色が有する前記RGBの各値、並びに輝度値及び色相値の少なくとも一つを、前記見本サンプルの基準設定データと対比することによって、前記測定サンプルの色が所望の色であるか否かを判定するステップと、を有することを特徴とする色判別方法。
  12. 被測定物が有する有彩色を数値化によって色判別を行う装置であって、
    前記被測定物の色を平面で読み取るための請求項4〜6のいずれか一項に記載の画像読取装置
    前記透明部分又は開口部分を通して、前記被測定物の有彩色又は無彩色が有するピクセル(画素)位置に相当する領域に保存されるバイナリデータから赤、緑、青(RGB)の各値を取得するステップと、
    前記赤、緑、青(RGB)の各値から、有彩色又は無彩色を有するピクセルの色相値及び輝度値の少なくとも一つを算出するステップと、
    前記有彩色又は無彩色が有するピクセルの赤、緑、青(RGB)の各値、並びに色相値及び輝度値の少なくとも一つを前記測定エリア内で平均化するステップと、
    を行う計算手段、及び
    該計算手段に使用する解析パラメータ、解析結果、及び判定結果の少なくともいずれかを表示する表示手段、を備えることを特徴とする色判別装置。
  13. 請求項12に記載の色判別装置が、被測定物の見本サンプル及び測定サンプルの色を平面で読み取る前記画像読取装置、及び前記見本サンプル及び測定サンプルの各画像を画像データとして記憶する手段を有し、さらに、
    前記計算手段が、前記見本サンプルにおいて、前記測定エリア内の画像の色が有する前記RGBの各値、並びに輝度値及び色相値の少なくとも一つを基準設定データとして蓄積するステップと、
    前記測定サンプルにおいて、前記測定エリア内の画像の色が有する前記RGBの各値、並びに輝度値及び色相値の少なくとも一つを、前記見本サンプルの基準設定データと対比することによって、前記測定サンプルの色が所望の色であるか否かを判定するステップと、を有することを特徴とする色判別装置。
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