JP6498566B2 - パワー半導体モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パワー半導体モジュール及びその製造方法に関する。
従来より、二重モールド構造の封止樹脂2を有する半導体装置が知られている(特許文献1参照)。この特許文献1の図1及び図7には、半導体装置が全体的に封止樹脂2により封止されていること、及び一次封止樹脂41によりリードフレーム3の上主面及びその上の各種素子を封止し、一次封止樹脂41よりも熱伝導性に優れる二次封止樹脂21によりリードフレーム3とヒートシンク51との間を結合した構造が記載されている。
特開平9−153572号公報
このような半導体装置の一種として、パワー半導体モジュールが知られているが、近年のパワー半導体モジュールの適用環境の複雑化の要請により、優れた耐湿性と高い耐久性が求められている。このため、上記特許文献1に開示されたように、二重モールド構造は有効な対策の一つとされている。
しかしながら、特許文献1のものは、一次封止と二次封止の樹脂の種類が異なるため、全体としてローコスト化を図ることが困難である。特に、一次封止樹脂に比べて二次封止樹脂が高価なものとなる傾向にあるため、二次封止樹脂の使用量を削減してコストアップを抑えようとしている。
しかし、二次封止樹脂の使用量を抑えると、一次封止後のリードフレーム3等を十分に封止できない可能性が生じ、意図しない隙間が発生して水分が浸入するおそれがある。また、リードフレーム3とヒートシンク51との間の間隙が非常に狭いものであるため、二次封止樹脂が十分に充填されていない場合は、樹脂間の密着性が不十分なものとなり、結果的に耐湿性及び耐久性が劣ってしまう場合がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、耐湿性及び耐久性が高いパワー半導体モジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るパワー半導体モジュールは、複数のパワー半導体素子を内蔵した樹脂成形品からなるパワー半導体モジュールであって、複数の外部導出端子と共に複数の制御信号系端子を射出成形によりモールド固定した一次成形体と、ベース基板に前記各パワー半導体素子及び前記一次成形体が搭載されたモジュール本体部と、前記モジュール本体部を前記各外部導出端子及び前記制御信号系端子の一部が露出するようにモールド封止した二次成形体とを備え、前記一次成形体は、前記ベース基板の搭載面側に突出する3つ以上の脚部を有し、前記ベース基板は、前記一次成形体のモールド樹脂部分の隅部と鉛直方向に重なる位置の近傍に切欠部を有することを特徴とする。
本発明の一実施形態においては、前記脚部は、前記一次成形体のモールド樹脂部分の隅部近傍に設けられている。
本発明の更に他の実施形態においては、前記脚部は、前記一次成形体のモールド樹脂部分から突出し、その突出長が3mm以上である。
本発明の更に他の実施形態においては、前記一次成形体及び前記二次成形体のモールド樹脂部分の樹脂材料は、同一特性を有する。
本発明の更に他の実施形態においては、前記一次成形体及び前記二次成形体のモールド樹脂部分の間には、界面が存在する。
本発明に係るパワー半導体モジュールの製造方法は、ベース基板上に搭載された複数のパワー半導体素子を内蔵したパワー半導体モジュールの製造方法であって、複数の外部導出端子と共に複数の制御信号系端子を第1金型のキャビティ内に非接触状態で配置して型閉する端子配置工程と、前記キャビティ内に樹脂を射出して前記各外部導出端子及び制御信号系端子をモールド固定し、モールド樹脂部分から前記ベース基板への搭載側に突出する3つ以上の脚部を有する一次成形体を形成する工程と、前記ベース基板の搭載面に前記各パワー半導体素子を搭載すると共に前記脚部を載せて前記一次成形体を搭載し、モジュール本体部を作製する工程と、前記モジュール本体部を第2金型のキャビティ内に配置して樹脂を射出し、当該モジュール本体部の前記各外部導出端子及び制御信号系端子の一部が露出するようにモールド封止した二次成形体を形成する工程とを備え、前記二次成形体を形成する工程では、前記一次成形体の脚部間における前記ベース基板の搭載面とモールド樹脂部分との間にも樹脂が充填されることを特徴とする。
本発明の一実施形態においては、前記一次成形体を形成する工程では、前記脚部は、前記モールド樹脂部分の隅部近傍に設けられる。
本発明の他の実施形態においては、前記ベース基板は、前記一次成形体のモールド樹脂部分の隅部と鉛直方向に重なる位置の近傍に切欠部を有し、前記二次成形体を形成する工程では、前記ベース基板の切欠部に、前記ベース基板の裏面側から搭載面側に向けて開口する樹脂射出口が配置される。
本発明の更に他の実施形態においては、前記二次成形体を形成する工程では、樹脂の射出圧力は100MPa以上である。
本発明によれば、一次成形体のモールド樹脂部分に3つ以上の脚部が形成され、ベース基板に複数のパワー半導体素子及び一次成形体を搭載したモジュール本体部の脚部間におけるベース基板の搭載面とモールド樹脂部分との間にも二次成形体の樹脂が充填されているので、二次成形体でモジュール本体部を隙間なくモールド封止することができ、耐湿性及び耐久性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係るパワー半導体モジュールを示す外観斜視図である。 同パワー半導体モジュールの端子ブロックを示す外観斜視図である。 同パワー半導体モジュールにおいてベース基板に端子ブロックを搭載する様子を示す分解斜視図である。 同パワー半導体モジュールのモジュール本体部を示す外観斜視図である。 同モジュール本体部のベース基板と一次成形体との接触態様を説明するための図である。 比較例のモジュール本体部のベース基板と一次成形体との接触態様を説明するための図である。 同パワー半導体モジュールの製造工程を示すフローチャートである。 二次成形体が形成された直後のパワー半導体モジュールを示す外観斜視図である。 図8の一部断面図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態に係るパワー半導体モジュール及びその製造方法を詳細に説明する。
[パワー半導体モジュールの全体構成]
本発明の一実施形態に係るパワー半導体モジュールは、第1金型を用いた射出成形により一次成形体としての端子ブロックを形成し、この端子ブロックを複数のパワー半導体素子と共にベース基板上に搭載してモジュール本体部を作製し、このモジュール本体部を第2金型を用いたインサート成形により二次成形体である樹脂ケースで覆った構造を備えている。なお、端子ブロックは、複数の外部導出端子及び制御信号系端子をモールド樹脂により非接触状態で位置決め固定してなるものであり、モールド樹脂部分からベース基板への搭載側に突出する3つ以上の脚部を有する。以下、このような構造を有するパワー半導体モジュールについて詳述する。
[パワー半導体モジュールの外観]
図1は、本発明の一実施形態に係るパワー半導体モジュール1を示す外観斜視図である。図1に示すように、パワー半導体モジュール1は、矩形板状のベース基板20と、このベース基板20の搭載面27側の基板上をその長手方向の両端部を除いて覆うように形成された略長方形状の樹脂ケース40とを備えた外観を有する。ベース基板20は、例えばアルミニウムにより構成され得る。ベース基板20の長手方向の両端部近傍には、パワー半導体モジュール1の被取付部材へのねじ止め等に利用され得る取付用穴28がそれぞれ貫通形成されている。
樹脂ケース40の長手方向の両端部には、これら取付用穴28へのねじ挿入等を阻害しないための逃げ凹部41が設けられている。樹脂ケース40の長手方向の一方の端部に近い上面側には、制御信号系端子である補助カソード端子14及びゲート端子15のそれぞれの鉛直部14b,15bの一部(先端部側)が外部に露出している。
また、樹脂ケース40の上面側には、外部導出端子である3つのメイン端子11,12,13の外部接続板部11a,12a,13aが、板面平行となる状態で外部に露出している。各メイン端子11〜13の外部接続板部11a〜13aには、ボルト挿通孔11c,12c,13cが貫通形成されている。
このボルト挿通孔11c〜13cの下方には、図示しない導電ボルトが螺合する導電ナット43がそれぞれ配設されている。なお、樹脂ケース40は、ベース基板20の長手方向に沿った側面部及びこの側面部と連続する下面側縁部まで回り込むような状態で、搭載面27側の基板上を含めて隙間なくモールド封止している。
樹脂ケース40の内部には、後述するモジュール本体部30(図4参照)が封止されている。このモジュール本体部30は、端子ブロック10(図2参照)をベース基板20(図3参照)上にパワー半導体素子と共に搭載したものである。まず、端子ブロック10の構成について説明する。
[端子ブロックの外観]
図2は、パワー半導体モジュール1の端子ブロック10を示す外観斜視図である。また、図3は、パワー半導体モジュール1においてベース基板20に端子ブロック10を搭載する様子を示す分解斜視図である。図2に示すように、一次成形体である端子ブロック10は、各メイン端子11〜13、補助カソード端子14及びゲート端子15と共に、これらの端子11〜15をモールド固定するモールド樹脂部分16を有する。
このモールド樹脂部分16には、上記各端子11〜15が非常に精密且つ三軸方向(XYZ方向)に高い位置精度で位置決め固定されている。また、端子ブロック10は、モールド樹脂部分16の隅部16aの近傍において、ベース基板20の搭載面27側に突出する脚部19を有している。
この脚部19は、好ましくは3つ以上、図示の例ではモールド樹脂部分16の隅部16aの近傍に4つ設けられている。これら各脚部19は、角柱状に突出し得る。各脚部19のモールド樹脂部分16からの突出長は、例えば3mm以上となるように設定されている。
このように構成された端子ブロック10は、ベース基板20の搭載面27側に搭載するだけで、全ての端子11〜15のベース基板20上における位置決めや半田付け等が可能となるよう構成されている。また、各脚部19が形成されているため、各脚部19間におけるベース基板20の搭載面とモールド樹脂部分16との間には、高さ3mm以上となる隙間19aが形成される。次に、ベース基板20の構成について説明する。
[ベース基板の外観]
図3に示すように、ベース基板20は、矩形短冊状の外形を備えている。ベース基板20の長手方向の各取付用穴28よりも内側には、長手方向と交差する短手方向に向かって側面部から切り欠かれた複数の切欠部29が形成されている。これら切欠部29よりも更に長手方向の内側のベース基板20の搭載面27側には、回路21が形成されている。
パワー半導体素子であるサイリスタチップ22及びダイオードチップ23は、この回路21上の所定位置に搭載される。各チップ22,23上には、電極板22a,23aが配置されている。サイリスタチップ22と回路21の一部との間には、ゲートアングル24が配置される。
そして、端子ブロック10は、メイン端子11の基板側接続部11bがサイリスタチップ22の電極板22a上に位置し、メイン端子12の基板側接続部12bがダイオードチップ23の電極板23a上に位置するように、ベース基板20の搭載面27側に搭載される。なお、ゲートアングル24は、実際には基板側接続部11b,12b間に形成された端子ブロック10のモールド樹脂部分16を跨ぐように配置される。次に、モジュール本体部30の構成について説明する。
[モジュール本体部の外観]
図4は、パワー半導体モジュール1のモジュール本体部30を示す外観斜視図である。また、図5は、モジュール本体部30のベース基板20と端子ブロック10との接触態様を説明するための図であり、図5(a)は要部概略側面図を示し、図5(b)は図5(a)のA−A’線断面を含む上面図を示している。また、図6は、比較例のモジュール本体部30’のベース基板20’と端子ブロック10’との接触態様を説明するための図であり、図6(a)は要部概略側面図を示し、図6(b)は図6(a)のB−B’線断面を含む上面図を示している。
図4に示すように、モジュール本体部30は、ベース基板20上に搭載された端子ブロック10を有する。このモジュール本体部30は、図3に示した端子ブロック10の各端子11〜15と、ベース基板20上の電極板22a,23aを含む各チップ22,23、ゲートアングル24及び回路21とを、半田リフロー等で半田付けすることにより作製される。
このモジュール本体部30においては、各脚部19が搭載面27と接触しているため、端子ブロック10の各脚部19間におけるモールド樹脂部分16とベース基板20の搭載面27との間には、それぞれ隙間19aが形成される。なお、図4においては半田の図示は省略している。
このように形成された隙間19aを通して、後述する樹脂ケース40の樹脂が充填される。このため、樹脂ケース40により、ベース基板20上に搭載された各チップ22,23等や端子ブロック10を含むモジュール本体部30を、隙間なくモールド封止することができる。
図6(a)に示すように、モジュール本体部30の端子ブロック10のモールド樹脂部分16の各脚部19は、その突出方向先端面が、ベース基板20の切欠部29よりも長手方向内側で、且つ図6(b)に示すように、回路21よりも長手方向外側の搭載面27と接触する。
また、モジュール本体部30における各脚部19の搭載面27との接触面積は、各脚部19のXY寸法が2mm×3mmとすると、一つ当たり6mmと非常に小さいものとなる。これにより、各脚部19間における搭載面27とモールド樹脂部分16との間には、図6(a)に示すような隙間19aが適宜形成される。
なお、ベース基板20においては、モールド樹脂部分16の隅部16aと鉛直方向に重なる位置の近傍に設けられた切欠部29には、後述する樹脂ケース形成工程にて射出される樹脂の射出口(図示せず)が配置される。このような構造により、後述する樹脂ケース形成工程においては、隙間19aを通してモジュール本体部30の全体に樹脂が行き渡るため、樹脂ケースによる封止性は極めて高いものとすることができる。
これに対し、図6(a)に示すように、比較例のモジュール本体部30’のように、通常の端子ブロック10’はモールド樹脂部分16’が脚部を有しない。このため、図6(b)に示すように、ベース基板20’の搭載面27’上に、回路21’の周囲を囲むように端子ブロック10’のモールド樹脂部分16’が搭載される。
このときの搭載面27’及びモールド樹脂部分16’間の隙間は非常に小さいものであるため、樹脂が入り込み難い構造となる。従って、樹脂ケース形成時に射出される樹脂の充填不良が発生し易くなり、樹脂ケースによる封止性が劣ってしまう可能性が否めない。特に、このような充填不良が発生すると、回路21’上のチップ(図示せず)等が樹脂により封止されず、耐湿性も著しく低下することとなる。
これに対し、後述する樹脂ケース40は、その樹脂部分がモジュール本体部30の隙間19a部分にも確実に充填されて全体を覆っている。このため、本実施形態に係るパワー半導体モジュール1は、従来に比べて端子ブロック10、チップ22,23や回路21等への水分の浸入を大幅に減らすことが可能となり、耐湿性及び耐久性を高めることができる。
[パワー半導体モジュールの製造工程]
次に、このように構成されたパワー半導体モジュール1の製造工程について、図7のフローチャートを参照しながら説明する。図7は、パワー半導体モジュール1の製造工程を示すフローチャートである。
図7に示すように、パワー半導体モジュール1は、端子配置工程(ステップS100)、端子ブロック形成工程(ステップS102)、モジュール本体部作製工程(ステップS104)、樹脂ケース形成工程(ステップS106)及び端子折曲工程(ステップS108)の各工程を経て製造される。以下では、各工程について説明する。
まず、上述した各メイン端子11〜13、補助カソード端子14及びゲート端子15の第1金型のキャビティ内での端子配置工程が行われる(ステップS100)。この端子配置工程では、最初に、型開された図示しない第1金型のキャビティ内にゲート端子15及び各メイン端子11〜13をセットする。
そして、第1金型を型閉する。これにより、各メイン端子11〜13は、キャビティ内の所定位置に配置される。また、補助カソード端子14及びゲート端子15は、それぞれの鉛直部14b,15b及び水平部14a,15a(図2参照)が離間された非接触状態で配置される。
このようにして端子配置工程が行われ、これにより、各メイン端子11〜13、補助カソード端子14及びゲート端子15が、第1金型のキャビティ内にそれぞれ非接触状態で配置される。次に、端子ブロック形成工程について説明する。
端子ブロック形成工程では、型閉した第1金型のキャビティ内に樹脂を射出して、各メイン端子11〜13、補助カソード端子14及びゲート端子15をモールド固定する。このとき射出される樹脂は、例えば熱可塑性のポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂が採用され得る。そして、第1金型を型開し、製品取出しが行われる。このようにして、一次成形体である端子ブロック10(図2参照)を形成する(ステップS102)。次に、モジュール本体部作製工程について説明する。
上述したように端子ブロック10を形成したら、モジュール本体部作製工程においては、図3に示すように、ベース基板20上にパワー半導体素子であるサイリスタチップ22並びにダイオードチップ23及び端子ブロック10を搭載して半田付けを行い、モジュール本体部(図4参照)を作製する(ステップS104)。次に、樹脂ケース形成工程について説明する。
図8は、二次成形体である樹脂ケース40が形成された直後のパワー半導体モジュール1を示す外観斜視図である。また、図9は、図8の一部断面図である。上記のようにモジュール本体部30を作製したら、樹脂ケース形成工程においては、このモジュール本体部30をインサート成形するための第2金型(図示せず)のキャビティ内にモジュール本体部30を配置して、キャビティ内に樹脂を射出する。
このとき射出される樹脂は、端子ブロック10のモールド樹脂部分16と同一特性の上記PPS樹脂が採用され得る。このようにすれば、パワー半導体モジュール1全体のローコスト化を図ることができる。但し、異なる特性の樹脂が採用されてもよい。その場合は、例えばPPS樹脂よりもグレードが劣るポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂等が挙げられる。
なお、PBT樹脂は、PPS樹脂に比べて安価でありつつも、樹脂ケース40に要求される耐熱性や耐久性等を兼ね備えている。このように、二次成形時に一次成形時よりも安価なPBT樹脂を採用すれば、従来技術のものとは逆に、パワー半導体モジュール1の全体のローコスト化を図ることが可能となる。
樹脂の射出に際しては、上述したように、ベース基板20の切欠部29に、例えばベース基板20の裏面側から搭載面27側に向けて開口する樹脂の射出口(図示せず)が配置される。この射出口から射出される樹脂の射出圧力は、例えば100MPa以上である。このため、射出口から射出された樹脂は、端子ブロック10及び各チップ22,23等に勢い良く当たることなく(一部は端子ブロック10のモールド樹脂部分16の隅部16aに当たるが)、第2金型のキャビティ内面に当たった後に隙間19a等を通って全体的に効率良く充填される。
そして、図8に示すように、モジュール本体部30の各メイン端子11〜13、補助カソード端子14及びゲート端子15の一部(外部接続板部11a〜13a及び鉛直部14b,15b)が外部に露出するようにモールド封止した樹脂ケース40が形成される(ステップS106)。
なお、樹脂ケース40の上面側には、上述した導電ナット43が取り付けられるナット配置穴42がそれぞれ形成される。本実施形態のパワー半導体モジュール1は、このように形成された樹脂ケース40により、モジュール本体部30の外部露出部分以外が、外部から確実に遮断されるようにモールド封止されている。
なお、図9に示すように、樹脂ケース40は、ベース基板20の長手方向に沿った側面部を含む搭載面27上の端子ブロック10のモールド樹脂部分16の周囲も完全に封止している。従って、図示の例では、搭載面27上の回路21、サイリスタチップ22並びに電極板22a、半田98及びメイン端子11の基板側接続部11bの周囲も完全に封止されていることが分かる。
そして、端子ブロック10のモールド樹脂部分16と樹脂ケース40との間には、界面Iが存在している。この界面Iは、モールド樹脂部分16の樹脂と、樹脂ケース40の樹脂との溶着部分を示している。界面Iは、例えばX線検査装置等を用いたX線視で見て確認したり、パワー半導体モジュール1を切断した断面視で見て確認したりすることができる。次に、端子折曲工程について説明する。
端子折曲工程では、まずこうして形成された樹脂ケース40を第2金型から取り出して、各ナット配置穴42に導電ナット43を取り付ける。そして、各メイン端子11〜13の外部接続板部11a〜13aを、ナット配置穴42上にボルト挿通孔11c〜13cがくるように折り曲げれば(ステップS108)、図1に示すようなパワー半導体モジュール1を製造することができる。
このように、本実施形態に係るパワー半導体モジュール1によれば、端子ブロック10のモールド樹脂部分16に3つ以上の脚部19が形成され、ベース基板20にチップ22,23等及び端子ブロック10を搭載したモジュール本体部30の脚部19間における隙間19aにも樹脂ケース40の樹脂が充填されている。このため、樹脂ケース40でモジュール本体部30を隙間なくモールド封止することが可能となり、耐湿性及び耐久性を高めることができる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 パワー半導体モジュール
10 端子ブロック
11〜13 メイン端子
14 補助カソード端子
15 ゲート端子
16 モールド樹脂部分
16a 隅部
19 脚部
19a 隙間
20 ベース基板
21 回路
22 サイリスタチップ
23 ダイオードチップ
27 搭載面
29 切欠部
30 モジュール本体部
40 樹脂ケース

Claims (9)

  1. 複数のパワー半導体素子を内蔵した樹脂成形品からなるパワー半導体モジュールであって、
    複数の外部導出端子と共に複数の制御信号系端子を射出成形によりモールド固定した一次成形体と、
    ベース基板に前記各パワー半導体素子及び前記一次成形体が搭載されたモジュール本体部と、
    前記モジュール本体部を前記各外部導出端子及び前記制御信号系端子の一部が露出するようにモールド封止した二次成形体とを備え、
    前記一次成形体は、
    前記ベース基板の搭載面側に突出する3つ以上の脚部を有し、
    前記ベース基板は、前記一次成形体のモールド樹脂部分の隅部と鉛直方向に重なる位置の近傍に切欠部を有する
    ことを特徴とするパワー半導体モジュール。
  2. 前記脚部は、前記一次成形体のモールド樹脂部分の隅部近傍に設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載のパワー半導体モジュール。
  3. 前記脚部は、前記一次成形体のモールド樹脂部分から突出し、その突出長が3mm以上である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のパワー半導体モジュール。
  4. 前記一次成形体及び前記二次成形体のモールド樹脂部分の樹脂材料は、同一特性を有する
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載のパワー半導体モジュール。
  5. 前記一次成形体及び前記二次成形体のモールド樹脂部分の間には、界面が存在する
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載のパワー半導体モジュール。
  6. ベース基板上に搭載された複数のパワー半導体素子を内蔵した樹脂成形品からなるパワー半導体モジュールの製造方法であって、
    複数の外部導出端子と共に複数の制御信号系端子を第1金型のキャビティ内に非接触状態で配置して型閉する端子配置工程と、
    前記キャビティ内に樹脂を射出して前記各外部導出端子及び制御信号系端子をモールド固定し、モールド樹脂部分から前記ベース基板への搭載側に突出する3つ以上の脚部を有する一次成形体を形成する工程と、
    前記ベース基板の搭載面に前記各パワー半導体素子を搭載すると共に前記脚部を載せて前記一次成形体を搭載し、モジュール本体部を作製する工程と、
    前記モジュール本体部を第2金型のキャビティ内に配置して樹脂を射出し、当該モジュール本体部の前記各外部導出端子及び制御信号系端子の一部が露出するようにモールド封止した二次成形体を形成する工程とを備え、
    前記二次成形体を形成する工程では、前記一次成形体の脚部間における前記ベース基板の搭載面とモールド樹脂部分との間にも樹脂が充填される
    ことを特徴とするパワー半導体モジュールの製造方法。
  7. 前記一次成形体を形成する工程では、前記脚部は、前記モールド樹脂部分の隅部近傍に設けられる
    ことを特徴とする請求項記載のパワー半導体モジュールの製造方法。
  8. 前記ベース基板は、前記一次成形体のモールド樹脂部分の隅部と鉛直方向に重なる位置の近傍に切欠部を有し、
    前記二次成形体を形成する工程では、前記ベース基板の切欠部に、前記ベース基板の裏面側から搭載面側に向けて開口する樹脂射出口が配置される
    ことを特徴とする請求項記載のパワー半導体モジュールの製造方法。
  9. 前記二次成形体を形成する工程では、樹脂の射出圧力は100MPa以上である
    ことを特徴とする請求項又は記載のパワー半導体モジュールの製造方法。
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