JP6497401B2 - シミュレーション装置、シミュレーション方法、及びシミュレーションプログラム - Google Patents

シミュレーション装置、シミュレーション方法、及びシミュレーションプログラム Download PDF

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Description

本発明は、モータを含む制御対象と、該モータを制御するモータ制御装置と、を有する制御システムのシミュレーションを行う技術に関する。
サーボ機構においては、一般的に、負荷装置を駆動するためのモータを適切に制御するために、モータを制御するサーボドライバの制御パラメータ(位置ゲイン、速度ゲイン、フィルタのカットオフ周波数等)の調整が行われる。そして、このような制御パラメータの調整方法としては、モータや負荷装置を実際に駆動することにより行われる方法が例示できる。当該調整方法では、サーボドライバ等のモータ制御装置に制御パラメータを設定するとともに、その制御パラメータに応じた負荷装置の応答を計測し、当該制御パラメータの適否が判断される。
また上記のように実際の負荷装置を駆動させながらパラメータを調整する形態に代えて、負荷装置の応答に関するシミュレーション結果に基づき制御パラメータを決定する手法が例示できる。例えば、特許文献1に示すように、サーボドライバ及び負荷装置の物理モデルを使用し、制御パラメータを設定して繰り返しシミュレーションを行う。そして、シミュレーション結果として得られる応答結果に基づいて最終的に設定される制御パラメータが決定される。
特開2009−122779号公報 特開2006−340480号公報
モータ制御装置においてモータを駆動させるための制御パラメータを決定する際に、従来のように実際にモータや負荷装置等を含む制御対象を駆動させてその応答を計測する場合、制御パラメータを設定する度に、モータの駆動及び応答の計測を実行しなければならず、制御パラメータの決定に時間を要することになる。更に、実際の制御対象を駆動させることに起因して、調整の際に設定した制御パラメータが不適切であった場合に、制御対象が想定外の動作を行い損傷してしまう恐れもある。
一方で、制御パラメータの調整に際して従来のように物理モデルを使用してシミュレーションを行う場合でも、シミュレーションの結果が物理モデルの形や次数に拘束されるため、想定する物理モデルの形と実際の制御対象の特性に差異があると、シミュレーションの精度が低下する恐れがある。換言すれば、シミュレーションの精度を向上させるためには、物理モデルを実際の制御対象の特性に擦り合せる必要があり、制御パラメータの調整に関しユーザに過度の負担を負わせることになる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、モータを含む制御対象と、該モータを制御するモータ制御装置と、を有する制御システムのシミュレーションの精度向上を図る技術を提供することを目的とする。
本発明においては、上記課題を解決するために、シミュレーションの演算の一部に、制御対象を含む所定の装置側構成に関するインパルス応答情報を利用して当該所定の装置側構成の時間応答を算出する処理を含める構成とした。このような構成により、実際の制御対象の特性に応じた、精度の高いシミュレーションを実現することが可能となる。
詳細には、本発明は、モータを含む制御対象と、該モータを制御するモータ制御装置と、を有する制御システムのシミュレーションを行うシミュレーション装置であって、前向き要素として、前記制御対象を含む所定の装置側構成に対応する所定の制御ブロック構造を少なくとも有する所定のフィードバック系を含むシミュレーション系と、前記所定の装置側構成に関するインパルス応答の情報である算出用インパルス応答情報を保持する保持部と、所定の入力値に対する前記所定の装置側構成の時間応答を、前記算出用インパルス応答情報と該所定の入力値とを用いた畳み込み積分処理により算出する第1応答算出部と、前記第1応答算出部により算出される前記所定の装置側構成の時間応答を用いて、前記シミュレーション系へ入力される指令値に対する該シミュレーション系の応答を算出する第2応答算出部と、を備える。
本発明のシミュレーション装置は、所定の装置側構成に対応する制御ブロック構造を少なくとも前向き要素とする所定のフィードバック系を含むシミュレーション系を備えており、そのシミュレーション系を前提として、第1応答算出部と第2応答算出部による算出処理が行われる。所定の装置側構成に関しては、そのインパルス応答情報が算出用インパルス応答情報として保持部により保持されている。そして、第1応答算出部が、その算出用インパルス応答情報を用いた畳み込み積分処理により、所定の装置側構成への所定の入力値に対する時間応答を算出する。このように算出用インパルス応答情報を利用することで、ユーザは、シミュレーションのために所定の装置側構成に対応する物理モデルを構築する必要がなくなるとともに、制御対象を含む所定の装置側構成の実際の特性を好適に反映させてその時間応答を精度良く算出することが可能となる。
ここで、保持部により保持される算出用インパルス応答情報は、その保持に要する容量等の理由で有限のものとなる。そのため、第1応答算出部により算出される時間応答には定常偏差が残ってしまい、その結果シミュレーションの精度への影響が生じ得る。しかし、本発明のシミュレーション装置は、シミュレーション系に含まれるフィードバックループを考慮して、第1応答算出部により算出される所定の装置側構成の時間応答を用いた、第2応答算出部による応答算出の処理が行われる。例えば、前記第2応答算出部は、前記所定のフィードバック系において、前記所定の装置側構成の時間応答、又は該時間応答から算出される所定の応答結果を前記前向き要素の入力側に帰還させる方式に従い、前記シミュレーション系の応答を算出してもよい。これにより、インパルス応答情報に起因する定常偏差を低減でき、シミュレーション精度の向上を図ることができる。また、上記シミュレーション系には、非線形補償やフィードフォワード補償等に対応する、その他の制御ブロック構造等も含めることができる。
ここで、上記シミュレーション装置におけるシミュレーション系の具体的な構成について以下に例示する。先ず、前記インパルス応答が、電流指令に対するインパルス応答であって、前記所定のフィードバック系は速度フィードバック系であり、該所定のフィードバ
ック系における前記前向き要素として、前記所定の制御ブロック及び速度補償に関する速度制御ブロック構造を含むように構成されてもよい。この場合、前記第2応答算出部は、前記第1応答算出部により算出された速度応答が前記所定のフィードバック系により前記速度制御ブロック構造に帰還されるようにして、前記シミュレーション系の時間応答を算出する。また、別法として、前記インパルス応答が、速度指令に対するインパルス応答であって、前記所定のフィードバック系は位置フィードバック系であり、前記所定のフィードバック系における前記前向き要素として、前記所定の制御ブロック及び位置補償に関する位置制御ブロック構造を含むように構成されてもよい。この場合、前記第2応答算出部は、前記第1応答算出部により算出された速度応答に基づく位置応答が前記所定のフィードバック系により前記位置制御ブロック構造に帰還されるようにして、前記シミュレーション系の時間応答を算出する。すなわち、本発明のシミュレーション装置は、装置側インパルス応答に対応する所定の制御ブロック構造を前向き要素とする所定のフィードバック系を含むシミュレーション系に、好適に適用し得るものであり、当該シミュレーション系には、所定の制御ブロック構造と所定のフィードバック系以外の制御ブロック構造やフィードバック系、フィードフォワード系が含まれていても構わない。
ここで、上述までのシミュレーション装置において、前記保持部は、前記算出用インパルス応答情報として、複数パターンのインパルス応答情報を保持し、そして、前記第1応答算出部は、前記制御対象の駆動状態に基づいて、前記保持部が有する複数パターンのインパルス応答情報の中から所定のインパルス応答情報を選択し、該選択された所定のインパルス応答情報と前記所定の入力値とを用いて前記畳み込み積分処理を実行してもよい。所定の装置側構成には制御対象が含まれているため、制御対象の駆動状態の変化に伴って、所定の装置側構成に関するインパルス応答が変動し得る。例えば、制御対象が第1の駆動状態にある場合と第2の駆動状態にある場合とでは、制御対象の機械負荷や機械剛性等が変動することで当該制御対象を含む所定の装置側構成に関するインパルス応答が変動することになる。そこで、上記のように制御対象の駆動状態に応じたインパルス応答(所定のインパルス応答)を選択し、それを第1応答算出部による畳み込み積分処理に供することで、制御対象の駆動状態に応じた好適なシミュレーションを実現することが可能となる。
そして、より詳細には、前記複数パターンのインパルス応答情報のそれぞれは、前記制御対象の異なる駆動状態である複数の基準駆動状態に関連付けられており、その上で、前記第1応答算出部は、前記制御対象の駆動状態と、前記複数の基準駆動状態のそれぞれとの相関関係に基づいて、前記所定のインパルス応答情報を選択してもよい。すなわち、制御対象の現時点の駆動状態と、保持されている算出用インパルス応答情報に対応する基準駆動状態とが異なる場合でも、現時点の駆動状態と基準駆動状態の近接度合等の両者の相関関係を基準として、何れの基準駆動状態に関連付けられインパルス応答情報を選択することで、合理的にシミュレーション精度の向上を図ることができる。
また、上記のシミュレーション装置では、制御対象の駆動状態と基準駆動状態との相関関係を用いて所定のインパルス応答の選択が行われるが、その一態様として、制御対象に複数のモータにより駆動される駆動対象機械が含まれる場合が挙げられる。このような場合、駆動対象機械の状態量、例えば、駆動対象機械の所定部位の状態量は、必ずしもモータの状態量と一意的に関連付けられるとは限らない。すなわち、各モータの状態量が異なっていても、駆動対象機械の所定部位の状態量が同一となり得る場合がある。このような場合には、モータの状態量を基準駆動状態としてインパルス応答情報と関連付けるのではなく、駆動対象機械の所定部位の状態量を基準駆動状態としてインパルス応答情報と関連付けるのが好ましい。詳細には、上記のシミュレーション装置において、前記制御対象が、複数の前記モータにより駆動される駆動対象機械を含む場合、前記複数パターンのインパルス応答情報のそれぞれは、前記駆動対象機械の所定部位の状態量に関する、前記複数の基準駆動状態に関連付けられ、そして、前記第1応答算出部は、前記駆動対象機械の所定部位の状態量と、前記複数の基準駆動状態のそれぞれとの相関関係に基づいて、前記所定のインパルス応答情報を選択してもよい。このような構成により、駆動対象機械が複数のモータで駆動制御される場合でも、シミュレーションにより適切な所定のインパルス応答を用意に選択することが可能となる。なお、駆動対象機械の所定部位の状態量としては、当該部位の位置や温度等のパラメータが例示できる。
ここで、上述までのシミュレーション装置において、前記保持部は、前記算出用インパルス応答情報として、複数パターンのインパルス応答情報を保持し、その場合、前記第1応答算出部は、前記制御対象の駆動状態に基づいて、前記保持部が有する複数パターンのインパルス応答情報の中から少なくとも2つのインパルス応答情報を選択し、該選択された少なくとも2つのインパルス応答情報から、該制御対象の駆動状態に応じた新たなインパルス応答情報を合成し、該合成された新たなインパルス応答情報と前記所定の入力値とを用いて前記畳み込み積分処理を実行してもよい。このように新たなインパルス応答情報を合成しそれを畳み込み積分処理に供することで、それまで対応するインパルス応答情報を有していなかった駆動状態でも、好適なシミュレーション結果を得ることができる。
ここで、上述までのシミュレーション装置において、前記保持部は、前記算出用インパルス応答情報として、前記制御対象の異なる駆動状態である複数の基準駆動状態に関連付けられた複数パターンのインパルス応答情報を保持するとともに、該複数パターンのインパルス応答情報及び該複数の基準駆動情報のそれぞれに関連付けられ、且つそれぞれのインパルス応答情報を生成可能な周波数特性情報を保持してもよい。その場合、前記シミュレーション装置は、前記制御対象の駆動状態と、前記複数の基準駆動状態のうち少なくとも2つの基準駆動状態のそれぞれとの相関関係に基づいて、該少なくとも2つの基準駆動状態に関連付けられた前記周波数特性情報から、該制御対象の駆動状態に対応する新たな周波数特性情報を生成し、その生成された新たな周波数特性情報に基づいて、該制御対象の駆動状態に対応する新たなインパルス応答情報を生成するインパルス応答情報生成部を、更に備え、そして、前記第1応答算出部は、前記インパルス応答情報生成部によって生成された新たなインパルス応答情報と前記所定の入力値とを用いて前記畳み込み積分処理を実行してもよい。
このような構成により、シミュレーション装置では、制御対象の駆動状態が、保持部が保持しているインパルス応答情報に関連付けられた既存の基準駆動状態と異なる場合でも、既存の基準駆動状態に対応する周波数特性情報から当該駆動状態に応じた周波数特性を生成し、それに基づき当該駆動状態に応じたインパルス応答情報を生成することが可能となる。したがって、算出用インパルス応答情報として所定の装置側構成に関し網羅的にインパルス応答情報を準備しなくても、好適なシミュレーション結果を得ることが可能となり、ユーザのシミュレーション準備に関する負担を軽減できる。
また、上記インパルス応答情報生成部による新たな周波数特性の生成に関しては、既存の基準駆動状態に対応する周波数特性情報を加重平均処理により当該生成を行ってもよい。すなわち、上記シミュレーション装置において、前記インパルス応答情報生成部は、前記制御対象の駆動状態と、前記少なくとも2つの基準駆動状態のそれぞれとの相関関係に基づいて、該少なくとも2つの基準駆動状態に関連付けられた前記周波数特性情報を加重平均処理することで前記新たな周波数特性情報を生成してもよい。なお、当該加重平均処理はあくまでも新たな周波数特性情報を生成するための一態様であり、その他の処理を施し新たな周波数特性情報を生成しても構わない。
ここで、上述までのシミュレーション装置において、前記保持部が有する複数パターンのインパルス応答情報の中から少なくとも2つのインパルス応答情報を選択し、該選択された少なくとも2つのインパルス応答情報から新たなインパルス応答情報を生成するインパルス応答情報生成部を、更に備えてもよく、その場合、前記保持部は、前記インパルス応答情報生成部によって生成された新たなインパルス応答情報を保持してもよい。このような構成によれば、新たなインパルス応答情報を生成するに際して、その生成のための基礎となる情報(例えば、周波数特性情報等)を必要としない。その結果、ユーザのシミュレーション準備に関する負担を抑えたまま、好適なシミュレーション結果を得ることが可能となる。また、この新たなインパルス応答情報の生成に関しては、前記インパルス応答
情報生成部は、前記少なくとも2つのインパルス応答情報を加重平均処理することで当該生成を行ってもよい。
また、本願発明を、モータを含む制御対象と、該モータを制御するモータ制御装置と、を有する制御システムのシミュレーションを行うシミュレーション方法の側面からとらえてもよい。この場合、当該方法は、所定の入力値に対する、前記制御対象を含む所定の装置側構成の時間応答を、該所定の装置側構成に関するインパルス応答の情報である算出用インパルス応答情報と該所定の入力値とを用いた畳み込み積分処理により算出するステップと、前向き要素として、前記所定の装置側構成に対応する所定の制御ブロック構造を少なくとも有する所定のフィードバック系を含むシミュレーション系に基づいて、前記畳み込み積分処理により算出するステップで算出された該所定の装置側構成の時間応答を用いて、該シミュレーション系へ入力される指令値に対する該シミュレーション系の応答を算出するステップと、を含む。なお、当該シミュレーション方法の発明には、上記シミュレーション装置の発明に関し開示した技術思想を、技術的な齟齬が生じない限りで適用することが可能である。
また、本願発明を、モータを含む制御対象と、該モータを制御するモータ制御装置と、を有する制御システムのシミュレーションを行うシミュレーション装置に、下記ステップからなる処理を実行させるシミュレーションプログラムの側面から捉えることもできる。当該シミュレーションプログラムは、シミュレーション装置に、所定の入力値に対する、前記制御対象を含む所定の装置側構成の時間応答を、該所定の装置側構成に関するインパルス応答の情報である算出用インパルス応答情報と該所定の入力値とを用いた畳み込み積分処理により算出するステップと、前向き要素として、前記所定の装置側構成に対応する所定の制御ブロック構造を少なくとも有する所定のフィードバック系を含むシミュレーション系に基づいて、前記畳み込み積分処理により算出するステップで算出された該所定の装置側構成の時間応答を用いて、該シミュレーション系へ入力される指令値に対する該シミュレーション系の応答を算出するステップと、を実行させる。なお、当該シミュレーションプログラムの発明には、上記シミュレーション装置の発明に関し開示した技術思想を、技術的な齟齬が生じない限りで適用することが可能である。
モータを含む制御対象と、該モータを制御するモータ制御装置と、を有する制御システムのシミュレーションの精度向上が図られる。
本発明に係るシミュレーション装置によるシミュレーション処理の対象となる制御システムの概略構成を示す図である。 図1に示す制御システムに含まれるサーボドライバの制御構造を示す図である。 本発明に係るシミュレーション装置の第1の機能ブロック図である。 本発明に係るシミュレーション装置が有するシミュレーション系の構造を示す制御ブロック図であり、(b)は速度指令対応のインパルス応答モデルを使用するシミュレーション系の構造を示し、(c)はトルク指令対応のインパルス応答モデルを使用するシミュレーション系の構造を示している。また、(a)は、当該シミュレーション系の説明のための基本構造を示す図である。 本発明に係るシミュレーション装置における算出処理のための第1のフローチャートである。 本発明に係るシミュレーション装置における算出処理のための第2のフローチャートである。 本発明に係るシミュレーション装置での、図5Bに示す算出処理によるシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係るシミュレーション装置における算出処理のための第3のフローチャートである。 モータで駆動される搬送装置の概略構成を示す図である。 2つのモータで駆動されるロボットアームの概略構成を示す図である。 本発明に係るシミュレーション装置での、図7に示す算出処理によるシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係る第2のシミュレーション装置の機能ブロック図である。 図11に示すシミュレーション装置で実行される生成処理のための第1のフローチャートである。 図12に示す生成処理において新しい周波数特性を算出するためのノルム比率を説明する図である。 図12に示す生成処理で生成された新しいインパルス応答情報を用いた場合の、図5Bに示す算出処理によるシミュレーション結果を示す図である。 図11に示すシミュレーション装置で実行される生成処理のための第2のフローチャートである。
<実施例1>
図1は、本発明の実施の形態に係るシミュレーション装置によるシミュレーション処理の対象となる制御システムの概略構成図である。制御システムは、ネットワーク1と、モータ2と、負荷装置3と、サーボドライバ4と、標準PLC(Programmable Logic Controller)5とを備える。当該制御システムは、モータ2とともに負荷装置3を駆動制御する
ためのシステムである。そして、モータ2及び負荷装置3が、当該制御システムによって制御される制御対象6とされる。ここで、負荷装置3としては、各種の機械装置(例えば、産業用ロボットのアームや搬送装置)が例示でき、モータ2はその負荷装置3を駆動するアクチュエータとして負荷装置3内に組み込まれている。例えば、モータ2は、ACサーボモータである。なお、モータ2には図示しないエンコーダが取り付けられており、当該エンコーダによりモータ2の動作に関するパラメータ信号がサーボドライバ4にフィードバック送信されている。このフィードバック送信されるパラメータ信号(以下、フィードバック信号という)は、たとえばモータ2の回転軸の回転位置(角度)についての位置情報、その回転軸の回転速度の情報等を含む。
サーボドライバ4は、ネットワーク1を介して標準PLC5からモータ2の動作(モーション)に関する動作指令信号を受けるとともに、モータ2に接続されているエンコーダから出力されたフィードバック信号を受ける。サーボドライバ4は、標準PLC5からの動作指令信号およびエンコーダからのフィードバック信号に基づいて、モータ2の駆動に関するサーボ制御、すなわち、モータ2の動作に関する指令値を算出するとともに、モータ2の動作がその指令値に追従するように、モータ2に駆動電流を供給する。なお、この供給電流は、交流電源7からサーボドライバ4に対して送られる交流電力が利用される。本実施例では、サーボドライバ4は三相交流を受けるタイプのものであるが、単相交流を受けるタイプのものでもよい。なお、サーボドライバ4によるサーボ制御については、サーボドライバ4が有する位置制御器41、速度制御器42、電流制御器43を利用したフィードバック制御であり、その詳細については図2に基づいて後述する。
ここで、図1に示すように、サーボドライバ4は、位置制御器41、速度制御器42、電流制御器43を備え、これらの処理により上記サーボ制御が実行される。そこで、図2に示すサーボドライバ4の制御構造に基づいて、サーボドライバ4による上記サーボ制御の内容について説明する。図2に示すように、位置制御器41は、例えば、比例制御(P制御)を行う。具体的には、標準PLC5から通知された位置指令と検出位置との偏差で
ある位置偏差に、位置比例ゲインKppを乗ずることにより速度指令を算出する。なお、位置制御器41は、予め制御パラメータとして、位置比例ゲインKppを有している。
次に、速度制御器42は、例えば、比例積分制御(PI制御)を行う。具体的には、位置制御器41に算出された速度指令と検出速度との偏差である速度偏差の積分量に速度積分ゲインKviを乗じ、その算出結果と当該速度偏差の和に速度比例ゲインKvpを乗ずることにより、トルク指令を算出する。なお、速度制御器42は、予め制御パラメータとして、速度積分ゲインKviと速度比例ゲインKvpを有している。また、速度制御器42はPI制御に代えてP制御を行ってもよい。この場合には、速度制御器42は、予め制御パラメータとして、速度比例ゲインKvpを有することになる。次に、電流制御器43は、速度制御器42により算出されたトルク指令に基づいて電流指令を出力し、それによりモータ2が駆動制御される。電流制御器43は、トルク指令に関するフィルタ(1次のローパスフィルタ)や一又は複数のノッチフィルタを含み、制御パラメータとして、これらのフィルタの性能に関するカットオフ周波数等を有している。
そして、サーボドライバ4の制御構造は、速度制御器42、電流制御器43、制御対象6を前向き要素とする速度フィードバック系を含み、更に、当該速度フィードバック系と位置制御器41を前向き要素とする位置フィードバック系を含んでいる。このように構成される制御構造によって、サーボドライバ4は標準PLC5から供給される位置指令に追従するようにモータ2をサーボ制御することが可能となる。
ここで、図1に戻ると、サーボドライバ4には処理装置10が電気的に接続されている。当該電気的接続は有線接続でもよく、無線接続でもよい。処理装置10は、サーボドライバ4の上記制御パラメータを設定及び調整するための装置であり、調整用のソフトウェア(プログラム)が搭載されている。具体的には、処理装置10は、演算装置やメモリ等を有するコンピュータであり、そこで実行可能な調整用ソフトウェアがインストールされている。そして、処理装置10はこの調整用ソフトウェアを用いて、サーボドライバ4による制御対象6の応答状態が最適となるように、上記制御パラメータ(位置比例ゲインKpp、速度比例ゲインKvp、各フィルタのカットオフ周波数等)を調整する。なお、処理装置10は標準PLC5に接続されてもよく、この場合、処理装置10は、標準PLC5を介してサーボドライバ4へアクセスし、その制御パラメータを設定及び調整する。
なお、処理装置10は、当該調整ソフトウェアによりサーボドライバ4による制御対象の応答をシミュレーションする機能を有している。このシミュレーション機能により、処理装置10は、所定の制御パラメータがサーボドライバ4に設定された際の、制御対象の応答を算出することができる。そして、ユーザは、処理装置10によるシミュレーション結果に基づいて、サーボドライバ4に設定すべき制御パラメータを決定することができ、決定された制御パラメータは処理装置10からサーボドライバ4に送信され、サーボドライバ4が有する位置制御器41、速度制御器42、電流制御器43内に保持されることになる。
なお、本実施例では、上記の通り、制御対象6を駆動制御するためにサーボドライバ4で設定される制御パラメータを決定すべく、シミュレーションが処理装置10によって実行されるが、その態様に代えて、単にサーボドライバ4による制御対象6の駆動制御の応答を把握するために、当該シミュレーションが行われてもよい。この場合、処理装置10は、サーボドライバ4に電気的に接続される必要はない。
次に、処理装置10の構成について、図3に基づいて説明する。図3は、処理装置10において実行される上記調整ソフトウェアによって実行される各種の機能をイメージ化して表した機能ブロック図である。処理装置10は、入力部11、表示部12、シミュレー
ション部13を有している。入力部11は、処理装置10が備える種々の機能のうち後述するシミュレーション部13による演算に供される情報(シミュレーションのために入力される指令値や、シミュレーションを実行するための指令等)の入力を受け付ける機能部である。具体的には、キーボードやマウスによって構成されてもよく、また、共通するハードウェアであるタッチパネルによって後述する表示部12とともに構成されてもよい。次に、表示部12は、シミュレーション部13によって算出されたシミュレーション結果を表示する機能部である。なお、表示部12は処理装置10の必須の構成ではなく、処理装置10の外部に設けられてもよい。また、上記の通り、表示部12は、入力部11の機能を含むタッチパネルとして構成されてもよい。
シミュレーション部13は、サーボドライバ4によりサーボ制御された際の制御対象6の応答を算出する機能部である。シミュレーション部13による算出結果であるシミュレーション結果は、上記表示部12に表示されることになる。シミュレーション部13は、シミュレーション系130、保持部131、算出部134を有している。
先ず、シミュレーション系130について、図4に基づいて説明する。シミュレーション系130は、シミュレーション対象である制御対象6に関するモデル構造を含む系である。図4の上段(a)は、図1に示す制御システムの機械構成に対応するシミュレーション系の説明のための基本構造(以下、単に「基本構造」という)を示している。また、図4の中段(b)は、シミュレーション系130の一形態を示し、下段(c)は、シミュレーション系130のその他の形態を示している。そして、処理装置10に採用されるシミュレーション系130の構造を示すのは、図4の中段(b)及び下段(c)である。
図4の上段(a)に示す基本構造は、図1に示す制御システムの機械構成に対応し、モデル位置制御部51、モデル速度制御部52、モデル電流制御部53、機械モデル部54を含む。モデル位置制御部51は、サーボドライバ4の位置制御器41に対応し、モデル速度制御部52は、サーボドライバ4の速度制御器42に対応し、モデル電流制御部53はサーボドライバ4の電流制御器43に対応し、機械モデル部54は、制御対象6に対応する。図4(a)に示す基本構造では、サーボドライバ4と同様に、モデル位置制御部51に位置指令pcmdと系の出力である応答位置psimとの位置偏差が入力されて速度指令vcmdが出力される。そして、モデル速度制御部52に当該速度指令vcmdと機械モデル部54の出力である応答速度vsimとの速度偏差が入力されてトルク指令τcmdが出力される。そして、モデル電流制御部53に当該トルク指令τcmdが入力されて電流指令ccmdが出力される。そして、機械モデル部54に当該電流指令ccmdが入力されて、上記の応答速度vsim及びその積分結果である上記の応答位置psimが出力される。
ここで、シミュレーション系の一形態である図4(b)に示す制御構造は、図4(a)に示す基本構造のうち、モデル速度制御部52、モデル電流制御部53、機械モデル部54を、所定の制御ブロック構造である速度系インパルス応答モデル部520に代替させるとともに、モデル位置制御部51と当該速度系インパルス応答モデル部520を前向き要素とするフィードバック系を含む構造となっている。速度系インパルス応答モデル部520は、モデル速度制御部52、モデル電流制御部53、機械モデル部54に対応する制御システム側の機械構成である速度制御器42、電流制御器43、制御対象6を1つの機械構成としたときの、当該1つの機械構成への速度指令のインパルス信号を入力した際の応答(インパルス応答)に関する情報をインパルス応答モデルとして有している。すなわち、速度系インパルス応答モデル部520が有するインパルス応答情報は、制御システム側の実際の機械構成である速度制御器42、電流制御器43、制御対象6の特性が反映された、速度インパルス応答に関する情報と言える。なお、当該インパルス応答情報の生成は、従来技術により実現できる。概略的には、図4(b)に示す制御構造における速度閉ル
ープの周波数伝達関数を逆フーリエ変換することで実現される。そして、速度系インパルス応答モデル部520への任意の入力に対する出力は、当該任意の入力と速度系インパルス応答モデル部520が有するインパルス応答情報との畳み込み積分処理によって算出することができる。
そして、シミュレーション系130が図4(b)に示す制御構造を有する場合、モデル位置制御部51に位置指令pcmdと系の出力である応答位置psimとの位置偏差が入力されて速度指令vcmdが算出される。そして、速度系インパルス応答モデル部520に速度指令vcmdが入力されると、畳み込み積分処理により当該速度指令vcmdに対応する応答速度vsimが算出され、更に、その積分結果である上記の応答位置psimが算出される。なお、当該シミュレーション系130における各制御値の算出は、算出部134が有する第1応答算出部134A及び第2応答算出部134Bによって行われるが、その詳細は後述する。
次に、シミュレーション系のその他の形態である図4(c)に示す制御構造は、図4(a)に示す基本構造のうち、モデル電流制御部53、機械モデル部54を、所定の制御ブロック構造である電流系インパルス応答モデル部530に代替させるとともに、モデル速度制御部52と当該電流系インパルス応答モデル部530を前向き要素とする速度フィードバック系と、モデル位置制御部51と当該速度フィードバック系とを前向き要素とする位置フィードバック系とを含む構造となっている。電流系インパルス応答モデル部530は、モデル電流制御部53、機械モデル部54に対応する制御システム側の機械構成である電流制御器43及び制御対象6を1つの機械構成としたときの、当該1つの機械構成へのトルク指令のインパルス信号を入力した際の速度応答(速度インパルス応答)に関する情報をインパルス応答モデルとして有している。なお、当該インパルス応答情報の生成は、従来技術により実現できる。概略的には、図4(c)に示す制御構造におけるモデル電流制御部53及び機械モデル部54に関する周波数伝達関数を逆フーリエ変換することで実現される。そして、電流系インパルス応答モデル部530への任意の入力に対する出力は、当該任意の入力と電流系インパルス応答モデル部530が有するインパルス応答情報との畳み込み積分処理によって算出することができる。
そして、シミュレーション系130が図4(c)に示す制御構造を有する場合、モデル位置制御部51に位置指令pcmdと系の出力である応答位置psimとの位置偏差が入力されて速度指令vcmdが算出される。そして、モデル速度制御部52に速度指令vcmdと応答速度vsimとの速度偏差が入力されてトルク指令τcmdが算出される。そして、電流系インパルス応答モデル部530にトルク指令τcmdが入力されると、畳み込み積分処理により当該トルク指令τcmdに対応する応答速度vsimが算出され、更に、その積分結果である上記の応答位置psimが算出される。なお、当該シミュレーション系130における各制御値の算出も、算出部134が有する第1応答算出部134A及び第2応答算出部134Bによって行われるが、その詳細は後述する。
このようにシミュレーション系130は、シミュレーション対象である制御対象6を少なくとも含む機械構成に対応する制御ブロックとしてのインパルス応答モデル部を有し、且つ、当該インパルス応答モデル部を少なくとも前向き要素とするフィードバック系を有している。また、保持部131は、シミュレーション系130が有するインパルス応答モデル部に含まれるインパルス応答情報を保持する機能部である。また、算出部134は、保持部131が保持するインパルス応答情報を受け取り、シミュレーション系130に従ったシミュレーション処理、すなわちシミュレーション系130の応答結果である応答速度vsimと応答位置psimの算出を行う機能部である。なお、算出部134は、サブ機能部として第1応答算出部134Aと第2応答算出部134Bを有している。第1応答算出部134Aは、図4(b)の速度系インパルス応答モデル部520の有するインパル
ス応答情報を利用した畳み込み積分処理に関する応答速度vsimを算出するサブ機能部であり、又は、図4(c)の電流系インパルス応答モデル部530の有するインパルス応答情報を利用した畳み込み積分処理に関する応答速度vsimを算出するサブ機能部である。また、第2応答算出部134Bは、第1応答算出部134Aの算出結果、すなわち畳み込み積分処理により算出された応答速度vsimを用いて、シミュレーション系130へ入力される指令値に対するその時間応答、すなわち応答位置psimを算出するサブ機能部である。
ここで、シミュレーション系にシミュレーション処理のための所定の位置指令が入力されたときの位置の時間応答psimと速度の時間応答vsimを算出するための、算出部134による算出処理の流れを、(1)シミュレーション系130が図4(b)に示す制御構造の場合と、(2)シミュレーション系130が図4(c)に示す制御構造の場合とにおいて概略的に示す。
(1)シミュレーション系130が図4(b)に示す制御構造の場合
当該場合の算出処理の流れを、図5Aに示すフローチャートに従って説明する。なお、当該算出処理は、入力部11によりシミュレーション処理のための指令値が受け付けられた場合に実行される。先ず、S101では、パラメータm及びパラメータnが初期化される。次に、S102では、位置指令pcmdと応答位置psimの偏差である位置偏差perrが算出され、その後、S103で、位置偏差perrに位置比例ゲインKppが乗じられることで速度指令vcmdが算出される。
次に、S104〜S106では、速度指令vcmdを速度系インパルス応答モデル部520への入力として、その出力である応答速度vsimを算出するための畳み込み積分処理が行われる。具体的には、S104で、下記式1に従った演算が行われ、次にS105でパラメータnがインクリメントされる。
vsim[m+n] = vsim[m+n] + vcmd・gimp[n] ・・・(式1)
但し、gimp[n]は、速度系インパルス応答モデル部520が有するインパルス応答情報
である。当該情報は、インパルス状の速度入力に対する速度応答を意味している。
そして、S106でパラメータnが上限値に到達したか否か、すなわち、インパルス応答情報gimpの長さに応じて式1による演算を繰り返すための、その上限となる繰り返し数に到達したか否かが判定される。S106で否定判定されるとS104以降の処理を繰り返し、肯定判定されるとS107へ進む。
そして、S107では再びパラメータnが初期化される。次に、S108では、下記式2に従った演算が行われる。
psim[m] = psim[m-1] + vsim[m]・Δt ・・・(式2)
すなわち、S108では、畳み込み積分処理で算出された応答速度vsimが積分されて、応答位置psimが算出される。その後、S109では、パラメータmがインクリメントされる。そして、S110では、パラメータmが上限値に到達したか否か、すなわち、算出処理によりシミュレーションを行いたい時間(希望する応答時間)に応じてS102〜S109までの処理を繰り返すための、その上限となる繰り返し数に到達したか否かが判定される。S110で否定判定されるとS102以降の処理が繰り返され、肯定判定されると本算出処理を終了する。
(2)シミュレーション系130が図4(c)に示す制御構造の場合
当該場合の算出処理の流れを、図5Bに示すフローチャートに従って説明する。なお、当該算出処理は、入力部11によりシミュレーション処理のための入力値が受け付けられた場合に実行される。先ず、S201では、パラメータm及びパラメータnが初期化される。次に、S202では、位置指令pcmdと応答位置psimの偏差である位置偏差p
errが算出され、その後、S203で、位置偏差perrに位置比例ゲインKppが乗じられることで速度指令vcmdが算出される。
次に、S204では、速度指令vcmdと応答速度vsimの偏差である速度偏差verrが算出される。更に、S205では、その速度偏差verrが積分され、積分量σが算出されるとともに、S206では、下記式3に従い、トルク指令τcmdが算出される。
τcmd = Kvp ・ (verr + σ・Kvi) ・・・(式3)
但し、Kvpは速度比例ゲインを表し、Kviは速度積分ゲインを表す。したがって、本算出処理では、PI制御が実行される。
次に、S207〜S209では、トルク指令τcmdを電流系インパルス応答モデル部530への入力として、その出力である応答速度vsimを算出するための畳み込み積分処理が行われる。具体的には、S207で、下記式4に従った演算が行われ、次にS208でパラメータnがインクリメントされる。
vsim[m+n] = vsim[m+n] + τcmd・gimp'[n] ・・・(式4)
但し、gimp'[n]は、電流系インパルス応答モデル部530が有するインパルス応答情報である。当該情報は、インパルス状のトルク入力に対する速度応答を意味している。
そして、S209でパラメータnが上限値に到達したか否か、すなわち、インパルス応答情報gimp'の長さに応じて式4による演算を繰り返すための、その上限となる繰り返し
数に到達したか否かが判定される。S209で否定判定されるとS207以降の処理を繰り返し、肯定判定されるとS210へ進む。
そして、S210では再びパラメータnが初期化される。次に、S211では、下記式5に従った演算が行われる。
psim[m] = psim[m-1] + vsim[m]・Δt ・・・(式5)
すなわち、S211では、畳み込み積分処理で算出された応答速度vsimが積分されて、応答位置psimが算出される。その後、S212では、パラメータmがインクリメントされる。そして、S213では、パラメータmが上限値に到達したか否か、すなわち、算出処理によりシミュレーションを行いたい時間(希望する応答時間)に応じてS202〜S212までの処理を繰り返すための、その上限となる繰り返し数に到達したか否かが判定される。S213で否定判定されるとS202以降の処理が繰り返され、肯定判定されると本算出処理を終了する。
ここで、図6に、図5Bに示す算出処理が実行されたときのシミュレーション結果を示す。図6の横軸は時間を表し、縦軸は応答位置psimを表している。ここで、図6中の線L1が位置指令pcmdの推移を表し、線L2が上記算出処理による応答位置psimの推移を表している。また、比較対象として、線L3は、従来技術に従って算出された位置の推移、具体的には、図4(a)に示す、モデル位置制御部51、モデル速度制御部52、モデル電流制御部53、機械モデル部54及びフィードバックループを含む基本構造の全体に対応するインパルス応答モデル部(以下、「従来のインパルス応答モデル部」と言う)で表現した場合の、当該従来のインパルス応答モデル部に入力された位置指令pcmdと、当該従来のインパルス応答モデル部の有するインパルス応答情報とを用いた畳み込み積分処理により算出された位置の推移を表している。
一般にインパルス応答モデル部が有するインパルス応答情報は、その時間軸は有限の情報である。そのため、結果として、従来のインパルス応答モデルを使用する場合では、位置指令に対して応答結果が完全には追従できず、定常偏差が残った状態となり、シミュレーション精度の低下を招くことになる。この定常偏差を低減するためには、インパルス応答情報における時間軸を可及的に長くすればよいが、そうするとインパルス応答情報の容
量が大きくなったり、またシミュレーションのための算出時間が長くなったりするため実用的ではない。
一方で、図5Bに示す算出処理に従えば、位置指令に対して応答結果が好適に追従し、定常偏差が概ね解消されている。これは、図4(c)に示すように、応答速度vsimの算出に当たって、トルク指令τcmdを入力として電流系インパルス応答モデル部530が有するインパルス応答情報を用いて畳み込み積分処理が行われるが、その電流系インパルス応答モデル部530及びモデル速度制御部52を前向き要素としたフィードバック系が、シミュレーション系130には含まれているからである。すなわち、応答位置psimの算出において、第1応答算出部134Aによる算出と第2応答算出部134Bによる算出の組合せ処理が行われることになる。これにより、インパルス応答情報のみを用いて位置応答を算出する、従来のインパルス応答モデル部を使用する場合と異なり、図5Bに示す算出処理に従った場合には、応答位置における定常偏差を効果的に解消できる。また、応答位置の算出に際してインパルス応答情報を用いて畳み込み積分処理を利用していることで、その算出のために制御対象の物理モデルを設定する必要がないため、より実機に則した精度の高い応答結果を得ることができる。
また、図5Aに示す算出処理に従っても、同じように応答位置における定常偏差を効果的に解消することができる。
<実施例2>
次に、処理装置10で実行される第3の算出処理について、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。当該算出処理も、シミュレーション部13の算出部134によって実行され、図5Aに示す算出処理での各処理と実質的に同一の処理については同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。なお、本実施例は、図5Bに示す算出処理につても同様に適用できる。図7に示す算出処理では、S103の処理、すなわち速度指令vcmdの算出が行われると、次にS301の処理が行われる。S301では、制御対象6の駆動状態が取得される。ここで、制御対象6の駆動状態とは、制御対象6に含まれるモータ2及び負荷装置3において駆動制御に関連する所定パラメータであって、例えば、モータ2への駆動指令値(位置指令、速度指令等)、モータ2や負荷装置3の実際の、又は推定される状態量(モータ2の位置、速度、負荷装置3の位置、速度、イナーシャ等)等が例示できる。すなわち、制御対象6の駆動制御により形成される状態に関連する所定パラメータが、制御対象6の駆動状態とされる。
そして、S301の後に、S302では、制御対象6の駆動状態に基づいて、S107〜S109で行われる畳み込み積分処理で使用されるインパルス応答情報、すなわち、速度系インパルス応答モデル部520のためのインパルス応答情報gimpが選択され、又は合成される。このインパルス応答情報gimpの選択とは、保持部131が有している複数のインパルス応答情報の中から、畳み込み積分処理に使用されるインパルス応答情報を選択することを意味する。また、インパルス応答情報gimpの合成とは、保持部131が有している複数のインパルス応答情報を利用して、畳み込み積分処理に使用される新しいインパルス応答情報を生成することを意味する。したがって、選択又は合成されたインパルス応答情報は、速度系インパルス応答モデル部520のためのインパルス応答情報gimpとして、S302の後のS104で使用されることになる。これらS301及びS302の処理は、第1応答算出部134Aによって行われる。
なお、S104〜S106において畳み込み積分処理が行われ、その後S110での否定判定を経てS102以降の処理が再び行われるとき、次の畳み込み積分処理で使用されるインパルス応答情報gimpは、その際の制御対象6の駆動状態に基づいて改めて選択、又は合成されることになる。したがって、図7に示す算出処理では、制御対象6の駆動
状態を適切に反映したインパルス応答情報gimpが使用されることになるため、シミュレーション系の時間応答をより正確に算出することができる。
以下に、制御対象6の駆動状態に基づいた、インパルス応答情報gimpの選択、又は合成の実施例について説明する。
<実施例2−1>
実施例2−1では、負荷装置3がボールネジを介して往復動するように構成されるテーブルを有し、所定の荷重を一方向に搬送する搬送装置とする。そして、モータ2が正回転することで負荷装置3は所定の荷重を一方向に搬送し、モータ2が負回転することで負荷装置3は所定の荷重が無い状態で逆方向に移動する。この場合、モータ2が正回転しているときと負回転しているときの負荷イナーシャが異なることになる。
そこで、保持部131は、所定の荷重が搭載された搬送装置を負荷装置3としたときのインパルス応答情報gimp1と、所定の荷重が搭載されていない搬送装置を負荷装置3としたときのインパルス応答情報gimp2を保持しておく。そして、モータ2の回転方向(正回転、負回転)を制御対象6の駆動状態とする。その上で、図7に示す算出処理では、モータ2の回転方向が正回転の場合には、インパルス応答情報gimp1を選択してS104〜S106の畳み込み積分処理が行われ、モータ2の回転方向が負回転の場合には、インパルス応答情報gimp2を選択してS104〜S106の畳み込み積分処理が行われる。
以上により、実際の制御対象6の駆動状態を好適に反映したインパルス応答情報を使用して、シミュレーション系130の時間応答の算出が行われることになる。その結果、シミュレーション系130の時間応答の算出精度が向上される。
<実施例2−2>
実施例2−2では、実施例2−1と同様に、負荷装置3は、ボールネジを介して往復動するように構成されるテーブルを有する搬送装置とする。そして、当該ボールネジは比較的長尺であるためボールネジのナットが取り付けられているテーブルの位置によって、負荷装置3の機械周波数特性が大きく変動する。そこで、高精度のシミュレーション結果を得るために、保持部131は、ボールネジにおけるテーブル位置に応じた複数の制御対象6のインパルス応答情報gimpを有し、そのテーブル位置を制御対象6の駆動状態として、当該駆動状態に適したインパルス応答情報gimpを選択するものとする。
具体的には、負荷装置3のボールネジの可動範囲である起点から終点までの間を2つの区間R1、R2に分割する。そして、保持部131は、各区間に対応する2つのインパルス応答情報gimp1、gimp2を保持し、モータ2の位置から算出されるテーブル位置が制御対象6の駆動状態とされる。その上で、図7に示す算出処理では、モータ2が同一方向に回転されている場合に、テーブル位置がR1、R2にそれぞれ属している場合には、インパルス応答情報gimp1、gimp2をそれぞれ選択しS104〜S106の畳み込み積分処理に使用されるインパルス応答情報が切り替えられる。また、モータ2が逆方向に回転される場合にも、同じようにテーブル位置に応じたインパルス応答情報が選択され、S104〜S106の畳み込み積分処理に使用されるインパルス応答情報が切り替えられていくことになる。
以上により、実際の制御対象6の駆動状態を好適に反映したインパルス応答情報を使用して、シミュレーション系130の時間応答の算出が行われることになる。その結果、シミュレーション系130の時間応答の算出精度が向上される。
<実施例2−3>
実施例2−3では、図8に示すように、負荷装置3は、ボールネジを介して往復動するように構成されるテーブルを有する搬送装置であって、保持部131は、テーブルが地点X1に位置しているときのインパルス応答情報gimp1を保持し、更にテーブルが地点X2に位置しているときのインパルス応答情報gimp2を保持している。この地点X1は、ボールネジの起点側に近い点であり、地点X2は、ボールネジの終点側に近い点である。そして、モータ2の位置から算出されるテーブル位置が制御対象6の駆動状態とされる。したがって、地点X1、X2は、本発明の基準駆動状態に相当する。
その上で、図7に示す算出処理では、モータ2が回転されテーブルが移動されている場合には、そのテーブル位置と、2つのインパルス応答情報が取得された地点X1、X2との相関関係に基づいて、S104〜S106の畳み込み積分処理に使用されるインパルス応答情報が、保持部131が保持しているインパルス応答情報の中から選択される。具体的には、テーブル位置が、ボールネジの起点と地点X1との間にある場合にはインパルス応答情報gimp1が選択され、テーブル位置が、ボールネジの終点と地点X2との間にある場合にはインパルス応答情報gimp2が選択される。また、テーブル位置が地点X1とX2との間にある場合には、そのテーブル位置と、地点X1、X2のそれぞれとの距離ΔX1、ΔX2に基づいてインパルス応答情報が選択される。具体的には、テーブルと地点X1との距離ΔX1がテーブルと地点X2との距離ΔX2より近い場合には、インパルス応答情報gimp1が選択され、テーブルと地点X1との距離ΔX1がテーブルと地点X2との距離ΔX2と等しいか又は地点X2との距離ΔX2より遠い場合には、インパルス応答情報gimp2が選択される。
また、テーブル位置が地点X1とX2との間にある場合におけるインパルス応答情報の選択については、テーブル位置と、地点X1、X2のそれぞれとの距離ΔX1、ΔX2を別の評価手法に従って評価し、その評価結果に基づいてインパルス応答情報gimp1、gimp2の何れかを選択するようにしてもよい。
以上により、実際の制御対象6の駆動状態を好適に反映したインパルス応答情報を使用して、シミュレーション系130の時間応答の算出が行われることになる。その結果、シミュレーション系130の時間応答の算出精度が向上される。
<実施例2−4>
実施例2−4では、図9に示すように、負荷装置3は、マニピュレータ装置であって、第1関節には第1アームが接続され、当該第1関節が第1モータで駆動される。更に、第1アームと第2アームとが第2関節で接続されるとともに第2関節が第2モータで駆動される。そして、第2アームの先端にエンドエフェクタが配置され、対象物のピッキング等の動作が実行される。このような負荷装置3であるマニピュレータ装置では、対象物のピッキング等のためには、その先端位置Pfをどのように位置決めするかが重要となる。また当該マニピュレータ装置は冗長自由度を有しているため、先端位置Pfと、各アームの回転角θ1、θ2との相関は必ずしも一意的には決まらない。そのため、処理装置10によりマニピュレータ装置の先端位置の時間応答をシミュレーションする場合、保持部131が保持する複数のインパルス応答情報を切り替えて上記畳み込み積分処理を行おうとする場合、回転角θ1、θ2を制御対象6の駆動状態としてインパルス応答情報を切り替えるのは難しい。
そこで、本実施例では、インパルス応答情報の切り替えに当たっては、回転角θ1、θ2ではなくマニピュレータ装置の先端位置Pfを制御対象6の駆動状態として、保持部131が保持する複数のインパルス応答情報の選択、及び畳み込み積分処理のためのインパルス応答情報の切り替えを行うこととした。具体的に、先ず、保持部131が保持する複数のインパルス応答情報は、マニピュレータ装置の先端位置Pfと関連付けられた状態で
保持されている。そして、図7に示す算出処理では、第1モータと第2モータによって第1関節度と第2関節が駆動されると、先端位置Pfは一意的に決定されることになる。そこで、その先端位置を制御対象6の駆動状態として、例えば、マニピュレータ装置の先端位置Pfが、保持されている複数のインパルス応答情報に関連付けられた複数の先端位置のうち、算出処理時の先端位置と最も距離が近くなる先端位置に対応するインパルス応答情報を選択し、その選択されたインパルス応答情報が、算出処理のS104〜S106の畳み込み積分処理に使用される。なお、インパルス応答情報を選択するための評価手法は、上記の手法には限られない。
以上により、マニピュレータ装置のように冗長自由度を有する負荷装置3を含む制御対象6についても、実際の制御対象6の駆動状態を好適に反映したインパルス応答情報を使用して、シミュレーション系130の時間応答の算出が行われることになる。その結果、シミュレーション系130の時間応答の算出精度が向上される。
<実施例2−5>
上述までの実施例では、図7に示す算出処理の畳み込み積分処理で使用されるインパルス応答情報は、保持部131が保持している複数のインパルス情報の中から制御対象6の駆動状態に基づいて選択された1つのインパルス応答情報であり、その選択により畳み込み積分処理で使用するインパルス応答情報が切り替えられていくことになる。このような形態の場合、インパルス応答情報が切り替えられた際に、切替前後のインパルス応答情報の相違程度によっては、算出部134による算出による応答が振動したり不安定となったりする可能性がある。そこで、本実施例では、保持部131が保持している一のインパルス応答情報から、他のインパルス応答情報に切り替える場合、急に切り替えるのではなく徐々に切り替えてもよい。
例えば、上記実施例2−3で示した搬送装置を例にすると、テーブル位置が地点X1とX2との間にある場合には、そのテーブル位置と、地点X1、X2のそれぞれとの距離ΔX1、ΔX2に基づいて、新しいインパルス応答情報が合成される。具体的には、テーブルと地点X1との距離ΔX1と、テーブルと地点X2との距離ΔX2との比率を踏まえて、新しいインパルス応答Newgimpが、以下の式6に従って算出される(図7のS302の処理)。
Newgimp=ΔX1/(ΔX1+ΔX2)・gimp1
+ΔX2/(ΔX1+ΔX2)・gimp2 ・・・式6
そして、式6に従って算出された新しいインパルス応答Newgimp1は、その後の、図7のS104〜S106による畳み込み積分処理で使用されることになる。
以上により、実際の制御対象6の駆動状態を好適に反映したインパルス応答情報を使用して、シミュレーション系130の時間応答の算出がより安定して行われることになる。その結果、シミュレーション系130の時間応答の算出精度が向上される。
ここで、図10に、実施例2−3における算出処理が実行されたときのシミュレーション結果を示す。図10の横軸は時間を表し、縦軸は応答位置psimを表している。ここで、図10中の線L5が位置指令pcmdの推移を表し、線L6がインパルス応答情報の選択及び切替を行わなかった場合の応答位置の推移を表し、線L7がインパルス応答情報の選択及び切替を行った場合の応答位置の推移を表している。また、線L8は、実際の応答位置の推移である。図10から把握できるように、テーブル位置を制御対象6の駆動状態として、そのテーブル位置に応じてインパルス応答情報を選択し、切り替えて畳み込み積分処理を行うことで、より実機の機械特性に則したシミュレーション結果を得ることができる。
<実施例3>
次に、処理装置10に関する第2の機能ブロック図を図11に示す。本実施例の処理装置10が有する機能部のうち、実施例1及び実施例2に示す処理装置10が有する機能部と実質的に同一の処理については同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。本実施例の処理装置10は、上述までの処理装置10に対して、更にインパルス応答生成部132を備えている。インパルス応答生成部132は、保持部131が保持しているインパルス応答情報を利用して、新たなインパルス応答情報を生成する機能部であり、生成されたインパルス応答情報は、保持部131により新たに保持されることになる。
以下に、インパルス応答生成部132による新たなインパルス応答情報の生成処理について、複数の実施例に則して説明する。
<実施例3−1>
図12〜図14に基づいて、生成処理の第1の例について説明する。図12は、第1の生成処理のフローチャートであり、図13は、生成処理において新たなインパルス応答情報を生成するためのノルム比率をイメージ化した図であり、図14は、生成処理により生成された新たなインパルス応答情報を利用して得られた、処理装置10によるシミュレーション結果を示す図である。
図12に示す生成処理は、入力部11を介して入力されたユーザからの生成指示をトリガーとして実行される。この生成指示には、どのようなインパルス応答情報を新たに生成するのか、新たなインパルス応答情報の生成条件が含まれている。生成条件の一例としては、既に保持されているインパルス応答情報に対応する制御対象6の駆動状態とは異なる新たな駆動状態であって、生成処理によって生成される新たなインパルス応答情報に対応する制御対象6の駆動状態(以下、「生成対象駆動状態」という)に関する情報が含まれる。
先ず、S401では、インパルス応答生成部132が、保持部131が保持している情報から、周波数特性情報を抽出する。保持部131は、上述までの通り、複数のインパルス応答情報を保持しているが、本実施例では、保持部131は、複数のインパルス応答情報とともに、逆フーリエ変換を介して各インパルス応答情報を生成するための基礎情報である周波数伝達関数に関する周波数特性情報も保持している。当該保持においては、インパルス応答情報と対応する周波数特性情報との関連性は維持されている。本実施例では、保持部131に4つのインパルス応答情報が保持されているとすると、S401ではその4つのインパルス応答情報に対応する周波数特性情報が抽出される。S401の処理が終了すると、S402へ進む。
S402では、生成条件として入力された生成対象駆動状態と、現時点で保持部131に保持されている各インパルス応答情報に対応する制御対象6の駆動状態とのノルム(距離)の比率が算出される。当該ノルムの比率の算出について、図13に基づいて説明する。図13は、現時点で保持部131に保持されている4つのインパルス応答情報に対応する制御対象6の駆動状態である、負荷装置3の出力位置を4点の白丸(点(3,3)、(6,3)、(3,6)、(6,6))で表している。そして、ユーザから、新規の制御対象6の駆動状態、すなわち生成対象駆動状態である点(5,5)に対応するインパルス応答情報の生成指示が入力されたとすると、その新規点(5,5)と、他4点とのノルム(距離)が算出され、その比率が算出されることになる。図13に示す例では、ノルムの比率が、√2:√3:√3:2√2=16:26:26:32と算出される。S402の処理が終了すると、S403へ進む。
S403では、生成条件に含まれている生成対象駆動状態(図13に示す例では、新規点(5,5))に対応する新しい周波数特性情報が、S402で算出されたノルムの比率
を用いて下記式7に従って算出される。
NewFw= Σ(RNorm・Fw) ・・・(式7)
但し、NewFwは新しい周波数特性情報であり、RNormは、各ノルムの比率を百分率表示したものであり、Fwは、各ノルムに対応する周波数特性情報でありS401の処理により保持部131より抽出されている。すなわち、式7は、ノルムの比率に基づき、既存の周波数特性情報を加重平均処理することで新たな周波数特性情報を算出する式である。
上記の例においては、点(3,3)、(6,3)、(3,6)、(6,6)のそれぞれの周波数特性をそれぞれFw1、Fw2、Fw3、Fw4とすると、新規点(5,5)に対応する新たな周波数特性NewFwは以下のように算出される。
NewFw=0.16Fw1+0.26Fw2+0.26Fw3+0.32Fw4
次に、S404では、S403で算出された新しい周波数特性に対して逆フーリエ変換を施すことで、生成対象駆動状態(図13に示す例では、新規点(5,5))に対応する、新しいインパルス応答情報が生成される。そして、S405では、新しく生成されたインパルス応答情報と、その基礎情報となった周波数特性情報とを関連付けて、保持部131に保持させる。これにより、算出部134は、新しいインパルス応答情報を、図5A、図5B、図7に示した算出処理での畳み込み積分処理に使用することができる。これにより、ユーザは、生成対象駆動状態に対応するインパルス応答情報を直接測定、取得しなくても、既存の保持情報を利用することで希望するインパルス応答情報を生成することができるため、高精度のシミュレーション結果の取得に要する労力を大きく軽減することが可能となる。
ここで、図14に、実施例3−1における生成処理によって新たなインパルス応答情報を生成した場合の、図5Bに示す算出処理による速度応答のシミュレーション結果を示す。具体的には、保持部131には、制御対象6の駆動状態としてその負荷イナーシャが0.00064kgm2の場合(モデル1)のインパルス応答情報と、負荷イナーシャが0.0064kgm2
場合(モデル2)のインパルス応答情報が、その駆動状態である負荷イナーシャ値とともに保持されていたとする。なお、これらのインパルス応答情報は、実機の機械周波数特性を測定することで得られた情報である。そして、生成処理により、負荷イナーシャが0.0019kgm2の場合(新規モデル)のインパルス応答モデルが生成され、新たに保持部131に保持されたものとする。
そして、各モデルの速度応答を算出処理により算出し、図14に示した。図14の横軸は時間を表し、縦軸は応答速度を表している。図14中の線L11は速度指令vcmdの推移を表し、線L12はモデル1に対応した速度応答の推移を表し、線L13はモデル2に対応した速度推移を表し、線L14は新規モデルの速度推移を表している。そして、線L15は、新規モデルと同様に負荷イナーシャが0.0019kgm2である実機の実際の速度推移を表している。以上より、新規モデルに対応する実機においては、実際の機械周波数特性を測定せずに、上記生成処理に得られたインパルス応答モデルを使用して算出処理を実行することでも、実機の速度応答に好適に近似したシミュレーション結果を得ることができていることが分かる。
<実施例3−2>
図15に基づいて、生成処理の第2の例について説明する。図15は、第2の生成処理のフローチャートである。図15に示す生成処理も、図12に示す生成処理と同様に、入力部11を介して入力されたユーザからの生成指示をトリガーとして実行され、この生成指示には、新たなインパルス応答情報の生成条件としての生成対象駆動状態に関する情報が含まれる。
先ず、S501では、上記S401と同様に、インパルス応答生成部132が、保持部131が保持している情報から、複数のインパルス応答情報を抽出する。その後、S502では、S501で抽出された複数のインパルス応答情報に対して、生成対象駆動状態に基づいた荷重平均処理を施すことによって、新しいインパルス応答情報が生成される。例えば、上記の実施例3−1で示したモデル1とモデル2に対応する2つのインパルス応答情報に対して、新たなモデルの負荷イナーシャに基づいて加重平均処理のための比率を決定し、その比率を利用して新たなモデルのためのインパルス応答情報が生成される。なお、加重平均処理のための比率は、モデル1及びモデル2の負荷イナーシャと、新たなモデルの負荷イナーシャとの相関を適宜評価することで決定することができる。
そして、S503では、新しく生成されたインパルス応答情報を、保持部131に保持させる。これにより、算出部134は、新しいインパルス応答情報を、図5A、図5B、図7に示した算出処理での畳み込み積分処理に使用することができる。これにより、ユーザは、生成対象駆動状態に対応するインパルス応答情報を直接測定、取得しなくても、既存の保持情報を利用することで希望するインパルス応答情報を生成することができるため、高精度のシミュレーション結果の取得に要する労力を大きく軽減することが可能となる。また、実施例3−1のように周波数特性情報を利用しないため、比較的簡便に新たなインパルス応答情報の生成が可能となる。
1・・・・ネットワーク
2・・・・モータ
3・・・・負荷装置
10・・・・処理装置
13・・・・シミュレーション部
41・・・・位置制御器
42・・・・速度制御器
43・・・・電流制御器
130・・・・シミュレーション系
131・・・・保持部
132・・・・インパルス応答生成部
134・・・・算出部
134A・・・・第1応答算出部
134B・・・・第2応答算出部

Claims (14)

  1. モータを含む制御対象と、該モータを制御するモータ制御装置と、を有する制御システムのシミュレーションを行うシミュレーション装置であって、
    前向き要素として、前記制御対象を含む所定の装置側構成に対応する所定の制御ブロック構造を少なくとも有する所定のフィードバック系を含むシミュレーション系と、
    前記所定の装置側構成に関するインパルス応答の情報である算出用インパルス応答情報を保持する保持部と、
    所定の入力値に対する前記所定の装置側構成の時間応答を、前記算出用インパルス応答情報と該所定の入力値とを用いた畳み込み積分処理により算出する第1応答算出部と、
    前記第1応答算出部により算出される前記所定の装置側構成の時間応答を用いて、前記シミュレーション系へ入力される指令値に対する該シミュレーション系の応答を算出する第2応答算出部と、
    を備える、シミュレーション装置。
  2. 前記第2応答算出部は、前記所定のフィードバック系において、前記所定の装置側構成の時間応答、又は該時間応答から算出される所定の応答結果を前記前向き要素の入力側に帰還させる方式に従い、前記シミュレーション系の応答を算出する、
    請求項1に記載のシミュレーション装置。
  3. 前記インパルス応答が、電流指令に対するインパルス応答であって、
    前記所定のフィードバック系は速度フィードバック系であり、該所定のフィードバック系における前記前向き要素として、前記所定の制御ブロック及び速度補償に関する速度制御ブロック構造を含み、
    前記第2応答算出部は、前記第1応答算出部により算出された速度応答が前記所定のフィードバック系により前記速度制御ブロック構造に帰還されるようにして、前記シミュレーション系の時間応答を算出する、
    請求項2に記載のシミュレーション装置。
  4. 前記インパルス応答が、速度指令に対するインパルス応答であって、
    前記所定のフィードバック系は位置フィードバック系であり、前記所定のフィードバック系における前記前向き要素として、前記所定の制御ブロック及び位置補償に関する位置
    制御ブロック構造を含み、
    前記第2応答算出部は、前記第1応答算出部により算出された速度応答に基づく位置応答が前記所定のフィードバック系により前記位置制御ブロック構造に帰還されるようにして、前記シミュレーション系の時間応答を算出する、
    請求項2に記載のシミュレーション装置。
  5. 前記保持部は、前記算出用インパルス応答情報として、複数パターンのインパルス応答情報を保持し、
    前記第1応答算出部は、前記制御対象の駆動状態に基づいて、前記保持部が有する複数パターンのインパルス応答情報の中から所定のインパルス応答情報を選択し、該選択された所定のインパルス応答情報と前記所定の入力値とを用いて前記畳み込み積分処理を実行する、
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載のシミュレーション装置。
  6. 前記複数パターンのインパルス応答情報のそれぞれは、前記制御対象の異なる駆動状態である複数の基準駆動状態に関連付けられ、
    前記第1応答算出部は、前記制御対象の駆動状態と、前記複数の基準駆動状態のそれぞれとの相関関係に基づいて、前記所定のインパルス応答情報を選択する、 請求項5に記載のシミュレーション装置。
  7. 前記制御対象は、複数の前記モータにより駆動される駆動対象機械を含み、
    前記複数パターンのインパルス応答情報のそれぞれは、前記駆動対象機械の所定部位の状態量に関する、前記複数の基準駆動状態に関連付けられ、
    前記第1応答算出部は、前記駆動対象機械の所定部位の状態量と、前記複数の基準駆動状態のそれぞれとの相関関係に基づいて、前記所定のインパルス応答情報を選択する、
    請求項6に記載のシミュレーション装置。
  8. 前記保持部は、前記算出用インパルス応答情報として、複数パターンのインパルス応答情報を保持し、
    前記第1応答算出部は、前記制御対象の駆動状態に基づいて、前記保持部が有する複数パターンのインパルス応答情報の中から少なくとも2つのインパルス応答情報を選択し、該選択された少なくとも2つのインパルス応答情報から、該制御対象の駆動状態に応じた新たなインパルス応答情報を合成し、該合成された新たなインパルス応答情報と前記所定の入力値とを用いて前記畳み込み積分処理を実行する、
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載のシミュレーション装置。
  9. 前記保持部は、前記算出用インパルス応答情報として、前記制御対象の異なる駆動状態である複数の基準駆動状態に関連付けられた複数パターンのインパルス応答情報を保持するとともに、該複数パターンのインパルス応答情報及び該複数の基準駆動情報のそれぞれに関連付けられ、且つそれぞれのインパルス応答情報を生成可能な周波数特性情報を保持し、
    前記シミュレーション装置は、
    前記制御対象の駆動状態と、前記複数の基準駆動状態のうち少なくとも2つの基準駆動状態のそれぞれとの相関関係に基づいて、該少なくとも2つの基準駆動状態に関連付けられた前記周波数特性情報から、該制御対象の駆動状態に対応する新たな周波数特性情報を生成し、その生成された新たな周波数特性情報に基づいて、該制御対象の駆動状態に対応する新たなインパルス応答情報を生成するインパルス応答情報生成部を、更に備え、
    前記第1応答算出部は、前記インパルス応答情報生成部によって生成された新たなインパルス応答情報と前記所定の入力値とを用いて前記畳み込み積分処理を実行する、
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載のシミュレーション装置。
  10. 前記インパルス応答情報生成部は、前記制御対象の駆動状態と、前記少なくとも2つの基準駆動状態のそれぞれとの相関関係に基づいて、該少なくとも2つの基準駆動状態に関連付けられた前記周波数特性情報を加重平均処理することで前記新たな周波数特性情報を生成する、
    請求項9に記載のシミュレーション装置。
  11. 前記保持部が有する複数パターンのインパルス応答情報の中から少なくとも2つのインパルス応答情報を選択し、該選択された少なくとも2つのインパルス応答情報から新たなインパルス応答情報を生成するインパルス応答情報生成部を、更に備え、
    前記保持部は、前記インパルス応答情報生成部によって生成された新たなインパルス応答情報を保持する、
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載のシミュレーション装置。
  12. 前記インパルス応答情報生成部は、前記少なくとも2つのインパルス応答情報を加重平均処理することで前記新たなインパルス応答情報を生成する、
    請求項11に記載のシミュレーション装置。
  13. モータを含む制御対象と、該モータを制御するモータ制御装置と、を有する制御システムのシミュレーションを行うシミュレーション方法であって、
    所定の入力値に対する、前記制御対象を含む所定の装置側構成の時間応答を、該所定の装置側構成に関するインパルス応答の情報である算出用インパルス応答情報と該所定の入力値とを用いた畳み込み積分処理により算出するステップと、
    前向き要素として、前記所定の装置側構成に対応する所定の制御ブロック構造を少なくとも有する所定のフィードバック系を含むシミュレーション系に基づいて、前記畳み込み積分処理により算出するステップで算出された該所定の装置側構成の時間応答を用いて、該シミュレーション系へ入力される指令値に対する該シミュレーション系の応答を算出するステップと、
    を含む、シミュレーション方法。
  14. モータを含む制御対象と、該モータを制御するモータ制御装置と、を有する制御システムのシミュレーションを行うシミュレーション装置に、
    所定の入力値に対する、前記制御対象を含む所定の装置側構成の時間応答を、該所定の装置側構成に関するインパルス応答の情報である算出用インパルス応答情報と該所定の入力値とを用いた畳み込み積分処理により算出するステップと、
    前向き要素として、前記所定の装置側構成に対応する所定の制御ブロック構造を少なくとも有する所定のフィードバック系を含むシミュレーション系に基づいて、前記畳み込み積分処理により算出するステップで算出された該所定の装置側構成の時間応答を用いて、該シミュレーション系へ入力される指令値に対する該シミュレーション系の応答を算出するステップと、
    を実行させるシミュレーションプログラム。
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