JP6496732B2 - ナノ多孔性窒化ケイ素膜ならびにそのような膜の製造方法および使用方法 - Google Patents

ナノ多孔性窒化ケイ素膜ならびにそのような膜の製造方法および使用方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2013年8月16日に出願された米国特許仮出願第61/866,660号に対する優先権を主張するものであり、なお、当該仮出願の開示は、参照により本明細書に組み入れられる。
本開示の分野
本発明は、多孔性膜の形成、とりわけ、多孔性窒化ケイ素(SiN)膜の形成に関する。
本開示の背景
現在の技術を使用して非常に小さいまたは薄い寸法の膜を形成することは困難である。第一に、多孔性ナノ結晶Si(pnc-Si)膜の機械的強度は、当該pnc-Si膜が5psiを超える圧力差に晒される場合、裏打ちされていない面積およそ1mm2未満に制限され得る。5psiは、pnc-Si膜が例示的装置の組み立ての間に耐えることができるであろう圧力差を表し得る。ある特定の圧力差に晒される際に生じるような膜変形は、機械的故障に影響を及ぼす要因の1つである。第二に、1cm2の大きさの活性面積を有するチップは、複数の窓および足場組み立てを用いて製造することができるが、そのようなチップのコストは、多くの商業的用途にとって高価過ぎる。これは、ウェハ上に位置することができるチップの数に少なくとも部分的に起因する。例えば、ウェハ製造の半分近いコストは、Siを通して背面から膜を曝露するエッチング工程の時間およびコストに起因すると考えられる。Siウェハを通して膜背面に達する化学的エッチングは、現在の膜製造において最もコストのかかる工程である。
機械的特性を高めることによって、約100nmより薄いもののような極薄ナノ結晶シリコン膜の面積を増加させることは、10mm2未満の自立性面積に制限され得る。したがって、大きな面積の膜装置は、複数の膜窓を必要とし得、これは、各装置によって占有されるウェハの割合が増加するため、装置あたりのコストを増加させる。より大きな膜を商業的に実施可能にするには、膜製造のコストを低減する方法が必要となり得る。必要なのは、多孔性膜の改良およびそのような多孔性膜の製造方法または使用方法の向上である。
本開示の概要
ナノ多孔性SiN層を形成するための方法を提供する。当該ナノ多孔性SiN膜は、モノリス構造の一部であり得るか、または自立膜であり得る。したがって、当該ナノ多孔性SiN膜は、Siウェハによって支持され得るか、または当該Siウェハに非依存であり得る。
ある態様において、ナノ多孔性SiN層を形成する方法は、SiN層上に配設されたpnc-Si層または多孔性酸化ケイ素層を形成する工程、およびナノ多孔性SiN層が形成されるように当該SiN層をエッチングする工程を含む。当該エッチング工程は、反応性イオンエッチング(RIE)を用いて実施され得る。当該RIEは、CF4、CHF3、またはArのうちの少なくとも1つを使用して実施され得る。当該RIEでは、前述のガスに加えて、O2またはH2が使用され得る。ある態様において、当該pnc-Si層または多孔性酸化ケイ素層の全てまたは実質的に全てが、エッチング工程の間に除去される。ある態様において、当該方法はさらに、当該SiN層上にa-Si層を形成する工程、および当該a-Si層に対して熱処理を実施することによってpnc-Si層を形成する工程を含む。ある態様において、当該多孔性酸化ケイ素層は、当該pnc-Si層から形成される。
ある態様において、自立性ナノ多孔性SiN層を形成する方法は、SiN層に細孔を形成する工程であって、当該SiN層が第一層上に配設されており、当該第一層が第二層上に配設されており、当該第一層が、Siおよび酸化物からなる群より選択される、工程、ならびに自立性ナノ多孔性SiN層が形成されるように、SiN層と第二層との間から第一層を除去する工程を含む。ある態様において、当該第一層はSiO2を含み、当該第二層はSiを含む。ある態様において、当該第二層は、ステンレス鋼、Al2O3、SiO2、およびガラスからなる群より選択される材料を含む。ある態様において、当該第一層はSiであり、除去工程は、XeF2の使用を含む。ある態様において、形成工程は、SiN層上にpnc-Si層または多孔性酸化ケイ素層を形成する工程、ならびに当該SiN層に細孔が形成されるように、当該pnc-Si層または多孔性酸化ケイ素層をエッチングする工程を含む。ある態様において、当該多孔性酸化ケイ素層は、当該pnc-Si層から形成される。ある態様において、エッチング工程は、反応性イオンエッチングを含む。当該エッチング工程は、反応性イオンエッチング(RIE)を用いて実施され得る。当該RIEは、CF4、CHF3、またはArのうちの少なくとも1つを使用して実施され得る。当該RIEでは、前述のガスに加えて、O2またはH2が使用され得る。ある態様において、当該方法はさらに、当該SiN層上にa-Si層を形成する工程、および当該a-Si層に対して熱処理を実施することによってpnc-Si層を形成する工程を含む。ある態様において、当該pnc-Si層の全てまたは実質的に全てが、エッチング工程の間に除去される。例えば、薄いシリコン層を除去するために、緩衝酸化物エッチング液が使用される。別の例として、pnc-Si層を除去するために、水性水酸化カリウムエッチング液またはEDPエッチング液が適用される。
ある態様において、自立性ナノ多孔性SiN層を形成する方法は、SiN層に細孔を形成する工程であって、当該SiN層がSi層上に配設されており、当該Si層が第二層上に配設されている、工程、ならびに自立性ナノ多孔性SiN層が形成されるように、XeF2を使用してSiN層と第二層との間からSi層を除去する工程を含む。ある態様において、当該第二層は、ステンレス鋼、Al2O3、SiO2、およびガラスからなる群より選択される材料を含む。ある態様において、形成工程は、SiN層上にpnc-Si層または多孔性酸化ケイ素層を形成する工程、および当該SiN層に細孔が形成されるように、当該pnc-Si層または多孔性酸化ケイ素層をエッチングする工程を含む。ある態様において、当該多孔性酸化ケイ素層は、当該pnc-Si層から形成される。当該エッチング工程は、反応性イオンエッチング(RIE)を用いて実施され得る。当該RIEは、CF4、CHF3、またはArのうちの少なくとも1つを使用して実施され得る。当該RIEでは、前述のガスに加えて、O2またはH2が使用され得る。ある態様において、当該方法はさらに、当該SiN層上にa-Si層を形成する工程、および当該a-Si層に対して熱処理を実施することによってpnc-Si層を形成する工程を含む。ある態様において、当該pnc-Si層の全てまたは実質的に全てが、エッチング工程の間に除去される。例えば、薄いシリコン層を除去するために、緩衝酸化物エッチング液が使用される。別の例として、pnc-Si層を除去するために、水性水酸化カリウムエッチング液またはEDPエッチング液が適用される。
当該ナノ多孔性SiN膜は、様々な用途に使用することができる。これらの膜は、例えば、血液透析装置、実験用分離装置、マルチウェル細胞培養装置、電子バイオセンサー、光学バイオセンサー、マイクロ流体装置用のアクティブ予備濃縮フィルター、または他の用途などにおいて使用することができる。
「pnc-Si層の全てまたは実質的に全てが、エッチングの間に除去される」とは、本明細書において使用される場合、エッチング処理後に、いかなるpnc-Siも光学的にまたは偏光解析によって認められないことを意味する。
[本発明1001]
SiN層上に配設されたpnc-Si層または多孔性酸化ケイ素層を形成する工程、
ナノ多孔性SiN層が形成されるように該SiN層をエッチングする工程
を含む、ナノ多孔性SiN層を形成するための方法。
[本発明1002]
エッチングが、反応性イオンエッチングを含む、本発明1001の方法。
[本発明1003]
反応性イオンエッチングが、CF 4 、CHF 3 、またはArのうちの少なくとも1つの使用を含む、本発明1002の方法。
[本発明1004]
反応性イオンエッチングが、O 2 またはH 2 の使用をさらに含む、本発明1003の方法。
[本発明1005]
SiN層上にa-Si層を形成する工程、
該a-Si層に対して熱処理を実施することによってpnc-Si層を形成する工程
をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1006]
多孔性酸化ケイ素層がpnc-Si層から形成される、本発明1001の方法。
[本発明1007]
エッチングの間にpnc-Si層または多孔性酸化ケイ素層の全てを除去する工程をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1008]
SiN層に細孔を形成する工程であって、該SiN層が第一層上に配設されており、かつ該第一層が第二層上に配設されており、該第一層が、Siおよび酸化物からなる群より選択される、工程、ならびに
自立性ナノ多孔性SiN層が形成されるように、該SiN層と該第二層との間から該第一層を除去する工程
を含む、自立性のナノ多孔性SiN層を形成するための方法。
[本発明1009]
第一層がSiO 2 を含み、かつ第二層がSiを含む、本発明1008の方法。
[本発明1010]
第二層が、ステンレス鋼、Al 2 O 3 、SiO 2 、およびガラスからなる群より選択される材料を含む、本発明1008の方法。
[本発明1011]
第一層がSiであり、かつ除去する工程がXeF 2 の使用を含む、本発明1008の方法。
[本発明1012]
形成する工程が、
SiN層上にpnc-Si層または多孔性酸化ケイ素層を形成すること、
該SiN層に細孔が形成されるように、該pnc-Si層または該多孔性酸化ケイ素層をエッチングすること
を含む、本発明1008の方法。
[本発明1013]
多孔性酸化ケイ素層がpnc-Si層から形成される、本発明1012の方法。
[本発明1014]
エッチングが、反応性イオンエッチングを含む、本発明1012の方法。
[本発明1015]
反応性イオンエッチングが、CF 4 、CHF 3 、またはArのうちの少なくとも1つの使用を含む、本発明1014の方法。
[本発明1016]
反応性イオンエッチングが、O 2 またはH 2 の使用をさらに含む、本発明1015の方法。
[本発明1017]
SiN層上にa-Si層を形成する工程、
該a-Si層に対して熱処理を実施することによってpnc-Si層を形成する工程
をさらに含む、本発明1012の方法。
[本発明1018]
エッチングの間にpnc-Si層の全てを除去する工程をさらに含む、本発明1012の方法。
[本発明1019]
除去する工程が、緩衝酸化物エッチング液、水酸化カリウムエッチング液、またはエチレンジアミンおよびピロカテコール(EDP)エッチング液を適用することを含む、本発明1018の方法。
[本発明1020]
SiN層に細孔を形成する工程であって、該SiN層がSi層上に配設されており、かつ該Si層が第二層上に配設されている、工程、および
自立性ナノ多孔性SiN層が形成されるように、XeF 2 を使用して該SiN層と該第二層との間から該Si層を除去する工程
を含む、自立性のナノ多孔性SiN層を形成するための方法。
[本発明1021]
第二層が、ステンレス鋼、Al 2 O 3 、SiO 2 、およびガラスからなる群より選択される材料を含む、本発明1020の方法。
[本発明1022]
形成する工程が、
SiN層上にpnc-Si層または多孔性酸化ケイ素層を形成すること、
該SiN層に細孔が形成されるように、該pnc-Si層または該多孔性酸化ケイ素層をエッチングすること
を含む、本発明1020の方法。
[本発明1023]
多孔性酸化ケイ素層がpnc-Si層から形成される、本発明1022の方法。
[本発明1024]
エッチングが、反応性イオンエッチングを含む、本発明1022の方法。
[本発明1025]
反応性イオンエッチングが、CF 4 、CHF 3 、またはArのうちの少なくとも1つの使用を含む、本発明1024の方法。
[本発明1026]
反応性イオンエッチングが、O 2 またはH 2 の使用をさらに含む、本発明1025の方法。
[本発明1027]
SiN層上にa-Si層を形成する工程、
該a-Si層に対して熱処理を実施することによってpnc-Si層を形成する工程
をさらに含む、本発明1022の方法。
[本発明1028]
エッチングの間にpnc-Si層の全てを除去する工程をさらに含む、本発明1022の方法。
[本発明1029]
除去する工程が、緩衝酸化物エッチング液、水酸化カリウムエッチング液、またはエチレンジアミンおよびピロカテコール(EDP)エッチング液を適用することを含む、本発明1028の方法。
本発明の性質および目的をさらに良く理解するために、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照すべきである。
SiN膜製造プロセスの第一実施例の概略図。 SiN膜製造プロセスの第一実施例の概略図。 SiN膜製造プロセスの第一実施例の概略図。 SiN膜製造プロセスの第一実施例の概略図。 SiN膜製造プロセスの第一実施例の概略図。 SiN膜製造プロセスの第二実施例の概略図。 SiN膜製造プロセスの第二実施例の概略図。 SiN膜製造プロセスの第二実施例の概略図。 SiN膜製造プロセスの第三実施例の概略図。 SiN膜製造プロセスの第三実施例の概略図。 SiN膜製造プロセスの第三実施例の概略図。 SiN膜およびpnc-SiマスクのSTEM画像。 SiN膜およびpnc-SiマスクのSTEM画像。 様々な室圧での細孔サイズの違いを示す画像の一覧。 様々な室圧での細孔サイズの違いを示す画像の第二の一覧。 プロセスの異なる段階での、50nmSiNフィルム上の40nmpnc-SiフィルムのSEM断面を示す画像の第三の一覧。
本開示の詳細な説明
本開示は、ナノ多孔性SiN膜およびそのような膜の製造方法を提供する。さらに、そのような膜の使用方法も提供する。
SiN膜は、例えばpnc-Si膜などに勝る多くの利点を有する。第一に、SiNは、同じ厚さにおいてpnc-Siより強く(例えば、より高い破壊圧力、または撓みに対する高い抵抗性を有する)、これは、結果として、より高い圧力差を許容する膜をもたらし得る。例えば、SiN膜は、pnc-Siより3倍大きい圧力差に耐えることができる。SiNのヤング率は、pnc-Siの3倍であり、膜の最大撓みは、ヤング率に反比例する。膜厚の3乗の増加に伴って、膜に対する最大撓みも増加し、これはさらに、膜が破壊圧力に耐えるのを助けることができる。したがって、30nm厚のナノ多孔性SiN膜は、15nm厚のpnc-Si膜のおよそ20倍の強度を有し得る。例えば、30nm厚のナノ多孔性SiN膜は、5mm2未満の面積において1atmの圧力差に耐えることができる。より大きな装置面積は、より多くの窓をパターン形成するかまたはより厚い材料を使用することによって達成することができる。高い強度を有する以外に、SiNは、pnc-Siより自立膜としてもより安定であり、これは、より大きな膜の形成を可能にし得る。
第二に、SiNは、pnc-SiよりもKOHならびにエチレンジアミンおよびピロカテコール(EDP)Siエッチング液に対してより抵抗性であり、これは、ピンホール欠陥を排除し得る。SiNはさらに、ほとんどの湿式化学、例えば、Piranha Clean(これは、ある態様において、硫酸、過酸化物、および水の混合物である)、エッチング後標準クリーン1(「SC1」、これは、水酸化アンモニウム、過酸化物、および水の混合物である)、緩衝酸化物エッチング液(BOE)、または当業者に既知の他のものなど、とも適合性を有する。
第三に、SiNは、低圧化学蒸着(LPCVD)または他の方法を用いて被着することができる。これらはバッチプロセスであり得、製造スループットを増加させる。
これらSiN膜の使用は、製造コストを低減し得るか、膜の品質もしくはサイズを向上させ得るか、またはこれらの膜の新しい応用を可能にし得る。SiN膜は、高pH溶液を含む広範な溶液にも適合性を有する。しかしながら、所望の有孔率またはサイズを有するSiN膜の作製は、今まで知られていない。他の材料でより大きいサイズの膜を作製することは、これら他の材料の機械的強度および高い製造コストのために、困難であることが分かっている。
ある局面において、本開示は、ナノ多孔性SiN膜を提供する。当該ナノ多孔性SiN膜は、モノリス構造の一部または自立膜であり得る。したがって、当該ナノ多孔性SiN膜は、Siウェハによって支持され得るか、または当該Siウェハに非依存であり得る。
当該SiN膜は、様々な細孔サイズおよび有孔率を有することができる。例えば、当該細孔は、10nm〜100nmであり得、この場合、当該nmまでの全ての値およびそれらの間の範囲も包含する。細孔は、10nm未満または1nm以下でさえあってもよい。例えば、有孔率は、<1%〜40%であり得、この場合、全ての整数%値およびそれらの間の範囲を包含する。特定の態様において、SiNの細孔サイズは、およそ5nm〜80nmの範囲であり、SiNの有孔率は1%〜40%の範囲である。当然のことながら、他の細孔サイズおよび有孔率の値も可能であり、これらは、単に例として列挙されているに過ぎない。
細孔の形状は変更することができる。例えば、RIEエッチング時間を短くすることによって、円錐状の細孔を製造することができる。
当該SiN膜は、様々な厚さを有することができる。例えば、当該膜の厚さは、20nm〜100nmであり得、この場合、当該nmまでの全ての値およびそれらの間の範囲も包含する。当然のことながら、他の厚さの値も可能であり、これらは、単に例として列挙されているに過ぎない。
ある態様において、当該SiN膜は、基材上の層状構造の少なくとも1つの層(すなわち、モノリス構造の一部)である。例えば、当該膜は、シリコンウェハ上の層であり得る。当該膜は、隣接する層(または基材)に対して少なくとも部分的に非接触である。
別の態様において、SiN膜は、自立膜である。この膜は、様々なサイズを有することができる。例えば、当該膜は、支持のためにSiウェハを使用した場合、100mm2までの面積ならびに/あるいは10mmまでの長さおよび10mmまでの幅を有することができる。しかしながら、当該膜がSiウェハから分離される場合、より大きい面積が利用可能であり得る。例えば、4インチ、6インチ、または8インチの直径を有する円形の自立膜を作製することができ、このサイズは、シリコンウェハのサイズに対応し得る。
100cm2を超えるような、Siウェハ全体を覆う膜を、本明細書において説明される「リフトオフ」プロセスの態様によって製造することができる。例えば、SU-8フォトレジストおよび光架橋性ポリエチレングリコールは、改良された膜支持体(本明細書において「足場(scaffold)」とも呼ばれる)を提供し得る。そのようなポリマーは生体適合性であり、例えば細胞培養アレイにおいて使用することができるため、これらのポリマーの使用も有利である。当該支持体の様々な寸法、例えば、開口部のサイズ、バーの厚さ、または足場の厚さなど、は最適化することができる。例えば、足場またはSiN膜は、ウェル密度およびマルチウェルプレートもしくは他の培養アレイの間隔に一致するようにパターン形成することができる。足場材料は変えることもでき、フォトレジストのみに制限され得ない。例えば、当該足場は、PVDF、PTFE、セルロース、ナイロン、PES、または任意のプラスチック、金属、あるいはレーザー切断または他の方法によってSiN膜を支持するための支持メッシュ足場へと成形することができる他の材料で作製することができる。好適な足場材料の他の例としては、フッ素化ポリマー(例えば、高度にフッ素化されたポリマー)またはフッ素化フォトレジスト(例えば、高度にフッ素化されたフォトレジスト)が挙げられる。
ある局面において、本開示は、ナノ多孔性SiN膜の製造方法を提供する。当該方法は、SiNフィルムへの、ナノ多孔性シリコンフィルム(例えば、pnc-Si)またはナノ多孔性酸化ケイ素フィルムのナノ多孔性構造の転写に基づいている。本明細書において開示される態様は、細孔(ナノ細孔とも呼ばれる)を有するようにSiNをパターン形成するためのテンプレートとしてpnc-Siまたはナノ多孔性酸化ケイ素フィルムを使用する細孔転写プロセスを使用する。本明細書において開示される態様は、高価で時間を消費し得るウェハ貫通化学エッチングプロセスを避けるために、Siウェハの前面から多孔性(ナノ多孔性とも呼ばれる)SiN膜を持ち上げるプロセスも使用する。これは、結果として、増加した面積を有する膜および機械的により頑健な膜の製造をもたらし得る。例えば、当該膜は、150mmのSiウェハ(これは、およそ177cm2の面積である)、200mmSiウェハ、あるいは特定の被着プロセス、アニール処理プロセス、またはリフトオフプロセスのための形状因子および熱的要件を満たす任意のガラスもしくはセラミック基材、と同じ大きさの面積を有し得る。本明細書において開示される様々な工程は、単一のウェハまたはウェハのバッチのどちらかに対して実施され得る。
ある態様において、当該方法は、SiN層上に配設されたナノ多孔性シリコンフィルム(例えば、pnc-Siフィルム)またはナノ多孔性酸化ケイ素フィルムを形成する工程;エッチングの間にSiN層に細孔が形成されるように、当該ナノ多孔性シリコンフィルム(例えば、pnc-Siフィルム)またはナノ多孔性酸化ケイ素フィルムをエッチングする工程を含む。別の態様において、当該方法はさらに、自立性のナノ多孔性SiN層が形成されるように当該層を切り離す工程を含む。ある態様において、本開示は、本明細書において説明されるようなSiNフィルム(非犠牲フィルム)上に配設された、本明細書において開示されるようなpnc-Siフィルムを含む構造を提供する。
pnc-Si層は、当技術分野において公知の方法によって形成することができる。例えば、pnc-Si層(例えば、図2の層200)は、アモルファスシリコン層(例えば、図1の層104)の被着と、それに続いて当該アモルファスシリコン層上に酸化ケイ素層(例えば、図1および2の層105)を被着させることによって形成される。当該アモルファスシリコン層および酸化ケイ素層は、pnc-Si層が形成されるような条件下で加熱処理される。当該酸化ケイ素層は、pnc-Si層の形成後に除去される犠牲層であり得る。ある態様において、当該pnc-Si層は、米国特許第8,182,590号に記載されているように形成され、なお、pnc-Si層に関する当該特許の開示は、参照により本明細書に組み入れられる。
ある態様では、例えば、RIE転写プロセスの前に実施される熱処理の間に、pnc-Siマスクが酸化され、それによりSiO2マスクが形成される。当該pnc-Siマスクのいくらかまたは全ては、当該酸化の間にSiO2マスクへと変換され、そのため、当該pnc-Siマスク層は、いくらかしか残り得ないか、または全く残り得ない。これは、エッチングのために使用される原料ガスに応じて、より高いエッチング選択性を有するSiO2マスク層をもたらす。当該酸化は、体積をおよそ60%増加させ、かつ細孔を圧縮することから、より厚いpnc-Siフィルムの細孔サイズも減少させ得る。
当該膜は、Si以外の材料上に製造してもよい。例えば、当該膜は、ステンレス鋼、Al2O3、SiO2、ガラス、または当業者に公知の他の材料上に製造してもよい。そのような材料は、ある特定の表面粗度または温度安定性という特徴を有し得る。例えば、当該表面粗度は、およそ1nmの2乗平均平方根(RMS)粗度を超える場合がある。しかしながら、この表面粗度は、ある特定の用途に対しては、膜品質の低下に基づいて制限され得る。当該膜はおよそ1000℃までの温度を達成し得るため、これらの代替材料はさらに、細孔形成の間に構造的完全性を維持することを必要とし得る。当該加熱プロセスを耐えるために、ある特定の材料、例えば、溶融SiO2、Al2O3、または当業者に公知の他の材料などが使用され得る。溶融SiO2またはAl2O3は両方とも、ナノ細孔を作り出すためのアニール処理プロセスの間に加熱ランプによって発生されるスペクトルのほとんどに対して透明であり得る。しかしながら、他の材料、例えば、Mylar(登録商標)、Teflon(登録商標)、またはAlなどは、当該膜が局所的により高い温度になるような場合に使用され得る。
当該膜は、円形または長方形の表面において製造され得る。長方形の表面を使用することで、膜のコンベアスタイルまたはロールツーロールスタイルの製造が可能となり得る。特定の膜寸法を開示するが、本明細書において開示される方法を使用することにより、およそ1m2を超えるオーダーのより大きな膜も可能であり得る。
ナノ多孔性シリコンフィルム(例えば、pnc-Siフィルム)またはナノ多孔性酸化ケイ素フィルムの構造は、反応性イオンエッチング(RIE)プロセスの間にマスクとしてナノ多孔性シリコンフィルム(例えば、pnc-Siフィルム)またはナノ多孔性酸化ケイ素フィルムを使用することによって、他の薄いフィルム、例えば、SiN、SiO2、Al2O3、高温酸化物、単結晶Si、または他の材料などに転写することができる。RIEは、材料を除去するために化学的反応性プラズマを使用し、RIEの化学反応は、薄膜材料に応じて変わり得る。この転写の際、当該pnc-Siまたは酸化ケイ素の開口細孔は、入射したイオンがSiNフィルムから材料を除去することを可能にするが、その一方で、pnc-Siのナノ結晶性領域はSiNを保護する。RIEは、SiNフィルムから材料を除去する以外に、pnc-Siまたは酸化ケイ素も薄くし得る。当該pnc-Siまたは酸化ケイ素は、SiN上に残り得るか、またはRIEの間にSiNから完全に除去され得る。例えば、RIEの際に、CF4、CHF3、SF6、およびArなどのガスを使用することができる。さらに、RIEの際に、前述のガスと組み合わせて、O2およびH2などのガスを使用することができる。
SiNの細孔は、pnc-Siの細孔の位置に対応し得る。ある実施例において、当該細孔は、お互いの準コピーである。
pnc-Siを除去することにより、結果として得られるSiNナノ多孔性フィルムにおいてより高い一貫性を得ることができる。例えば、残留マスクは、エッチング後、不均一であり得る。当該残留マスクを除去することにより、清浄で均一な表面が現れ得る。
横方向のエッチングの進行は、酸化物と窒化物および/またはSiとの間の界面によって影響され得る。したがって、これらの材料のタイプは、最適化され得る。例えば、SiO2は、TEOS、熱プロセス、またはスパッタ蒸着を使用することにより、様々な厚さにおいて形成され得る。当該SiO2は、およそ25nm〜250nmの厚さを有し得る。犠牲酸化物の厚さは、およそ25nm〜150nmにおいて変わり得る。
RIEの使用により、SiNフィルムに様々な細孔サイズおよび有孔率を形成させることが可能となる。結果として得られるSiNフィルムの細孔サイズおよび/または有孔率は、ナノ多孔性シリコンまたは酸化ケイ素マスクより大きく、またはより小さく、または同じであり得る。
細孔転写プロセスおよび結果として得られる細孔の幾何学的構造に影響を及ぼすいくつかの因子としては、エッチング時間、室圧、使用される原料ガス、および使用した様々な原料ガスの比率が挙げられる。より短いエッチング時間は、結果として、テンプレート材料の細孔サイズ、例えば、pnc-Siの細孔サイズなどに匹敵するかまたはそれより小さい細孔サイズを生じ得る。より短いエッチング時間は、SiN上にナノ多孔性キャップとしてpnc-Siまたは酸化ケイ素も残し得る。pnc-Siの場合、このキャップは、親水性ガラス様表面として使用され得る。より長いエッチング時間は、細孔の側壁の侵食を生じ得、その結果として、SiNにおいて、pnc-Siまたは酸化ケイ素よりも大きな細孔サイズおよびより高い有孔率を生じ得る。室圧を高めることにより、異方性が減少し得、結果としてより大きな細孔サイズおよび有孔率を生じ得る。
いくつかの原料ガスは、SiNとは異なるようにSi(または酸化ケイ素)に影響を及ぼす。例えば、CF4は、SiNより速くSiをエッチングするが、CHF3は、SiNと比べてSiのエッチング速度を低下させる。これは、CHF3の水素はSiのエッチング抵抗性を増加させるが、SiNのエッチング速度には影響を及ぼさないためであり得る。対照的に、Arは、エッチングされる材料に関係なく、物理的メカニズムを用いて材料をエッチングし、これは、結果として異方性エッチングを生じる。原料ガスの様々な比率を最適化することにより、特定の結果を得ることができる。追加のガスを使用することもできる。例えば、O2は、エッチングのために使用されるCF4およびCHF3から形成される任意のフルオロポリマーを除去するためのエッチング液として使用することができる。
ある態様において、XeF2ガスは、SiNから残留pnc-Siマスクを除去するために使用される。XeF2は、SiとSiO2またはSiNとの間において2000:1のエッチング選択性を有する。したがって、このプロセスの際に、より少ないSiNがエッチングされ、これは、膜の強度全体を高め得る。
当該pnc-Siまたは酸化ケイ素マスクは、エッチングプロセスによって除去することができる。ある態様において、当該pnc-Siまたは酸化ケイ素マスクは、エッチングプロセスの間に完全に除去される。別の態様では、当該pnc-Siまたは酸化ケイ素マスクの少なくとも一部が、エッチングプロセス後も残留する。pnc-Siマスクの場合、残留するpnc-Siは、ナノ多孔性SiN層上に親水性キャップを形成し得る。当該キャップは、SiN表面をより親水性にするのに役立ち得る。このキャップも、SiN膜に対してより良好な湿潤特性を提供し得るか、または浸透全体を増加させ得る。SiNは、疎水性であり得、これは、水が細孔を通過するのを妨げ得る。このキャップの存在によりSiNを親水性にすることは、いくつかのSiN膜のこの特徴を減少または排除し得る。
当該ナノ多孔性SiN膜も、ポリマーベースの足場によってSiN膜を支持すること、ならびに当該SiN膜をSiウェハに接着している粘着性SiO2を化学的にエッチングすることによって、Siウェハの表面から切り離すことができる。このプロセスは、「リフトオフ」プロセスとも呼ばれ得る。このポリマー足場は、SiN足場と比べて、膜シートにより高い柔軟性を提供し得る。当該SiN膜および足場が処理の間に無傷のままであるように、当該SiN膜および足場を一緒に切り離すように構成することができる。
ある態様では、膜の上面に足場をパターン形成するために、フォトレジストなどの感光性ポリマーが使用される。これは、例えば、80%多孔性の足場を作製し得る。エッチングは、SiN膜と比較して>200:1の比率で優先的にSiO2をエッチングするためにBOEを使用して膜の細孔を通して実施される。したがって、当該SiO2は、SiNよりもかなり速くエッチングされるが、その一方で、pnc-Siは、BOEによってエッチングされない。別の態様では、SiO2を化学的にエッチングしてSiN膜を切り離すために、気相HFが使用される。
当該SiN膜は、他の方法を使用して切り離すこともできる。SiN膜下の層はSiまたはSiウェハであり得、XeF2エッチングを使用して、SiNに接触している当該Siを除去してもよい。これは、ドライエッチングプロセスにおいて膜を切り離すと考えられ、これはいくつかのウェットエッチングプロセスと比較して、収率の増加をもたらし得る。ある実施例では、ポリシリコンの層が、SiN膜とSiO2層との間に配設される。当該ポリシリコン層がXeF2によって溶解され、SiN膜がSiO2層から浮遊する。
BOEもしくは気相HFの濃度およびエッチング時間を最適化することにより、SiN膜を損なうことなく犠牲酸化物を除去することができる。BOEは、SiNと比較してSiO2に対して高いエッチング選択性を有する。この選択性は、およそ>200:1であり得る。BOEに対する長期曝露は、BOEがこの長期曝露の間に最終的にはSiNをエッチングすることから、結果として、SiまたはSiN膜の薄化および細孔拡大を生じ得る。10nm以上のSiNのエッチングは、膜強度が影響を受ける程度にまで細孔を拡大し統合し得るが、他の因子も、膜強度に対してある役割を果たし得る。
別の代替の態様において、ポリマー性足場の代わりに無機足場が使用され得る。そのような無機足場は、腐食性溶媒系において、または、例えば約300℃を超えるような温度において使用することができる。そのような無機足場を使用することにより、これらの膜を、例えば、固体酸化物燃料電池、ナノ粒子生成、水素生成、不均一触媒、または排気制御などに共通する環境において使用することが可能となり得る。無機足場材料の例としては、SiO2、SiN、Si、SiC、Al2O3、および当業者に公知の他の材料が挙げられる。無機足場は、例えば、ソフトリソグラフィ、LPCVD、またはプラズマ強化化学蒸着(PECVD)などの方法を用いて形成され得る。ソフトリソグラフィは、「未焼成」状態のセラミック前駆体の使用を伴ってよく、かつ足場パターンを作製した直後に乾燥および加熱処理(例えば、焼成)が行われ得る。ある特定のタイプの化学蒸着(CVD)では、それに続いて、所望の足場パターンを作製するためにリソグラフィ処理が行われ得る。
ある態様では、細胞接着性および膜の湿潤性を向上させるために、ナノ多孔性SiN膜上に酸化物を被着または成長させてもよい。SiN膜の製造の間のエッチングは、任意のキャッピングpnc-Siを除去し得るため、この酸化物の存在は、SiN膜への細胞付着を促進し得る。あるいは、SiN膜への細胞付着を促進するために、当該酸化物層の代わりに、細胞外マトリックスコーティングを使用してもよい。
細孔サイズを含む、SiN膜の特性および特徴は、本明細書において開示されるように、潜在的用途によって変わり得る。ある態様では、応力、厚さ、またはSi含有量などのSiNの特性は、特定の用途に適するように、製造の間に調整または変更することができる。例えば、SiN膜の強度は、厚さを増加させることによって高めることができる。別の実施例では、引張強度を高めることにより、SiN膜をより堅くして撓みに対する抵抗性を高めることができる。
本明細書において開示される様々な態様および実施例において説明する方法の工程は、本発明の方法を行うために十分である。したがって、ある態様において、当該方法は、実質的に、本明細書において開示される方法の工程の組み合わせからなる。別の態様において、本発明は、そのような工程からなる。
別の局面において、本開示は、SiN膜の使用方法を提供する。当該ナノ多孔性SiN膜は、様々な用途に使用することができる。これらの膜は、例えば、実験用分離装置、マルチウェル細胞培養装置、電子バイオセンサー、光学バイオセンサー、マイクロ流体装置用のアクティブ予備濃縮フィルター、血液透析装置、または他の用途などにおいて使用することができる。
当該SiN膜は、5nm〜100nmの範囲のサイズのナノ粒子または5kD〜100kDのタンパク質ラダーをふるい分けするように設計することができる。より大きな膜面積は、結果として、目詰まりまでに高濃度のタンパク質をろ過するより大きなキャパシティをもたらし得る。これは、タンパク質分離の際のSiN膜の新規の使用を可能にし得る。別の用途において、細胞増殖または細胞の生存能力を、SiN膜上において試験することができる。さらなる別の用途において、当該SiN膜は、24、48、または96ウェルプレート形式での細胞培養のための膜アレイを作製するために使用される。これらの形式は、高スループットのスクリーニングに使用することができる。当該形式のために面積の大きなSiN膜を製造することにより、新規の細胞ベースの薬物スクリーニングを実施することができる。例えば、血液-脳または空気-血液関門などの組織関門を模して設計された細胞共培養物に対する薬物透過性を試験することができる。インビボにおいてこれらの細胞を分離するSiN膜はわずか約20nmの厚さであり得ることから、当該膜は、結果を向上させ得るか、または新規の試験を可能にし得る。
SiN膜は、核酸およびタンパク質などの生物学的ポリマー分子を感知するために、または、そのような生物学的ポリマー分子および他の生物学的もしくは合成の小分子の間での相互作用を特徴付けるように設計することができる。例えば、SiN膜内の細孔は、DNA遺伝子型判定のための電子検出法のために、ならびにリガンド-レセプター結合、タンパク質-核酸または小分子-核酸の相互作用を特徴付けるために使用することができる。SiN膜内の細孔は、リガンド-レセプター結合およびタンパク質-核酸もしくは小分子-核酸の相互作用を特徴付ける光検出法にも使用することができる。別の実施例において、当該SiN膜は、マイクロ流体素子における分子のアクティブ予備濃縮フィルターとして設計することができる。そのような実施例において、SiN膜内の細孔は、分析物捕捉を制御するためのナノ流体トランジスタとして使用することができ、当該SiN膜は、導電性金属でコーティングすることにより、ゲート電極として機能し得る。
当該膜は、血液透析などのろ過用途において使用することができる。ある態様において、血液から老廃物(例えば、クレアチニン、尿素、および自由水)を除去する方法は、所望の濃度を超える1種または複数種の老廃物を含む血液を、当該1種または複数種の老廃物の濃度が所望のレベルまで下がるように本発明の膜に接触させる工程を含む。当該血液は、個体(例えば、ヒトまたはヒト以外の動物)由来であってもよい。この用途において、当該SiN膜の薄さおよび高い輸送効率は、はるかに小さいろ過素子による血液透析の実践を可能にし、家庭透析または着用可能/携帯式ユニットのためのより小さいシステムを可能にすることが期待される。さらに、血液から透析流への老廃物の輸送の高率により、透析セッションを完了するために必要な時間を短縮することも可能である。SiNの他の特徴、例えば、強度の増加および血液中のタンパク質への低結合性など、は、血液に関連する用途に対して当該膜を望ましいものとする。ある態様において、血液透析装置はSiN膜を含む。好適な血液透析装置の例は、当技術分野において公知である。
当然のことながら、本明細書において開示される態様に対する他の変形例も可能である。正確な有孔率および細孔直径は変えてもよい。より大きな細孔は、いくつかの用途にとって有益であり得るが、高い有孔率または細孔の融合は、SiN膜の弱化の原因となる場合があることから、ある特定の用途に対しては避けてもよい。
本開示を例示するために以下の実施例を提示する。それらは、いかなる方法においても限定されることを意図しない。
実施例1
図1〜5は、SiN膜の製造プロセスの第一実施例の概略図である。図1において、基材100は、Si層101、SiN層102、SiN層103、アモルファスシリコン(a-Si)層104、およびSiO2層105を含む。この実施例において、SiN層102およびSiN層103は、両方とも厚さおよそ50nmであり、a-Si層104は、厚さおよそ40nmであり、ならびにSiO2層105は、厚さおよそ20nmであったが、他の寸法も可能である。キャッピングSiO2層は、pnc-Siを形成する熱アニール処理工程の間に、a-Siが凝集/変形するのを防ぐ。図2では、急速熱処理(RTP)工程などの熱処理が実行されている。図1のa-Si層104は、この熱処理を用いてpnc-Si層200へと変換された。当該pnc-Si層200は、細孔201(黒で示されている)を有する。これらの細孔201は、直径およそ5nm〜80nmであり得る。4つの細孔201のみ描かれているが、これは単に図示を容易にするためである。したがって、RTPは、結晶構造の変換以外に、pnc-Si層200に細孔201を形成する。この実施例において、当該pnc-Si層200は、熱処理後、厚さおよそ40nmであったが、他の寸法も可能である。
図3において、SiN層102は、Si層101の一部を露出させるようにパターン形成され、SiO2層105が、10:1のBOE溶液を使用して除去されている。
図4において、RIEが実施されている。pnc-Si層200の細孔201を通して、SiN層102に細孔201がエッチングされている。当該RIEは、pnc-Si層200のいくらかまたは全てを除去した。この実施例では、RIEの完了後、pnc-Si層200の一部がSiN層102上に残されている。代替として、pnc-Si層200の全てを完全に除去してもよい。
図5では、追加のエッチング工程が実施されている。これは、例えば、露出したSi層101の一部を除去するKOHまたはEDPエッチングであり得る。残留したSi層101の実際の形状は、図示されているようにSiN層102に対して垂直ではなく、むしろ、湾曲もしくは傾斜し得る。任意のテトラエチルオルトシリケート(TEOS)層が、Si層101の反対側の残留pnc-Si層200上のSiN層102上に形成され得る。図5に図示されているような基材100は、様々な用途に使用され得る。
実施例2
図6〜8は、SiN膜製造プロセスの第二実施例の概略図である。図6〜8の実施例は、実施例1の工程と組み合わせてもよく、または単独のプロセスであってもよい。この実施例は、「リフトオフ」プロセスとも呼ばれ得る。図6において、RIEを用いて、SiN層103に細孔201(黒で示されている)が形成されている。このRIEの間に、pnc-Si層がSiN層103の表面から完全に除去された。SiN層103の形成の前に、犠牲SiO2層300がSi層101とSiN層103との間に形成されている。
図7では、SiN層103に足場301が適用されている。足場301は、SU-8フォトレジスト(Microchem International社によって製造された3010シリーズ)であるが、他の材料も可能である。この足場301は、膜の上面に10μmの厚さまでSU-8フォトレジストをスピンコーティングし、80%開口した足場を形成するためにコンタクトフォトリソグラフィを使用して当該SU-8フォトレジストをパターン形成し、所望のパターンを有するようにSU-8フォトレジストを現像することによって形成した。
図8では、BOEエッチングを実施することにより、犠牲SiO2層300を除している。当該BOEエッチング後、SiN層103は、もはやSi層101に接触していなかった。代わりに、SiN層103は、足場301にしか接触していなかった。この足場301は、SiN層103を操作、輸送、または保持するために使用され得る。ある実施例において、顕著な離層を行うことなく、かつ全ての膜が無傷のまま、およそ1mm2の面積のSiウェハがリフトオフされ、エッチング溶液上に浮遊した。
図9〜11は、SiN膜の製造プロセスの第三実施例の概略図である。図9〜11の実施例は、実施例1の工程と組み合わせてもよく、または単独のプロセスであってもよい。この実施例は、「リフトオフ」プロセスとも呼ばれ得る。図9において、RIEを用いて、SiN層103に細孔201(黒で示されている)が形成された。このRIEの間に、pnc-Si層がSiN層103の表面から完全に除去されている。SiN層103の形成の前に、SiO2層300とSiN層103との間に犠牲シリコン層400を形成した。
図10では、足場301がSiN層103に適用されている。足場301は、SU-8フォトレジスト(Microchem International社によって製造された3010シリーズ)であるが、他の材料も可能である。この足場301は、膜の上面に10μmの厚さまでSU-8フォトレジストをスピンコーティングし、80%開口した足場を形成するためにコンタクトリソグラフィを使用して当該SU-8フォトレジストをパターン形成し、所望のパターンを有するようにSU-8フォトレジストを現像することによって形成した。
図11では、気相XeF2プロセスを実施することにより、犠牲シリコン層400(図9および10に示される)を除去した。SiN層103は、当該XeF2エッチング後、もはやSiO2層300に接触していなかった。代わりに、SiN層103は、足場301にしか接触していなかった。この足場301は、SiN層103を操作、輸送、または保持するために使用され得る。ある実施例において、顕著な離層を行うことなく、かつ全ての膜が無傷のまま、およそ6cm2の面積のSiウェハがリフトオフされた。
実施例3
図12〜13は、SiN膜およびpnc-SiマスクのSTEM画像である。図12は、40nm厚のpnc-Siフィルムを示している。図12のより明るいエリアが細孔である。図13は、図12のpnc-SiマスクのRIEを使用して50nm厚のSiNフィルムに転写されたこれらの細孔を示している。40nmのpnc-Siフィルムは、およそ38nmの平均細孔直径およびおよそ6%の有孔率を有していた。当該SiNは、およそ61nmの平均細孔直径およびおよそ30%の有孔率を有していた。
実施例4
この実施例では、SiNに対して、100mTorrにおいて、25sccmのCF4、50sccmのCHF3、10sccmのO2、および0sccmのArを使用してRIEを実施した。これにより、結果として、SiNフィルムにおいておよそ41nm〜46nmの平均細孔サイズおよびおよそ35%〜40%の有孔率が得られた。当該高い有孔率は、ナノ多孔性SiNを弱化させ得、かつRIEレシピの等方性挙動の結果であり得る。RIEの等方性の特徴は、圧力を変えることによって調節することができ、これにより、結果として得られるSiNの細孔サイズおよび有孔率を増加または減少させることができる。RIEガス混合物中にFおよびCが存在することにより、RIE転写プロセスの間に厚いフルホロポリマーがpnc-Siマスク上に被着され、これが、マスクをRIEに対して抵抗性にする。当該フルホロポリマーの存在または厚さは、O2流を変えることによって調節することができる。
SiNに対して、50mTorrにおいて、25sccmのCF4、50sccmのCHF3、10sccmのO2、および100sccmのArを使用して第二RIEを実施した。エッチングの異方性挙動を高めるために、RIEレシピにArを加えた。この特定のガス混合物中の10sccmのO2は、RIE転写の間に、pnc-Si細孔側壁に形成されているフルオロポリマーに影響を及ぼすかまたは減らすことが特定され、これは、結果としてより等方性のエッチングをもたらした。可能性のあるメカニズムの1つは、当該O2が過剰な炭素を除去し、それが、フルオロポリマーの形成を阻害し得る、ということである。可能性のある別のメカニズムは、O2がpnc-Si上に形成されているフルオロポリマーを溶解する、ということである。当然のことながら、他のメカニズムも可能であり、これら2つのメカニズムは、単に可能性のある例として列挙されているに過ぎない。
SiNに対して、50mTorrにおいて、25sccmのCF4、50sccmのCHF3、5sccmのO2、および100sccmのArを使用して第三RIEを実施した。O2流を10sccmから5sccmに減じることにより、pnc-Si細孔側壁上に薄いフルオロポリマーフィルムを残すことができた。これは、pnc-Siにおける細孔サイズおよび形状の完全性を維持し、結果としてより異方性のエッチングが得られた。
実施例5
この実施例において、SiNに対するRIEのために、0sccmのCF4、50sccmのCHF3、5sccmのO2、および100sccmのArを使用した。当該ガス混合物中のFおよびCの存在に起因して、薄いフルオロポリマーがpnc-Si細孔側壁上に被着されたが、このフルオロポリマーは、Siが溶解するのを防ぐのに十分には厚く被着しなかった。CF4ガスを除くことにより、Siのエッチング速度は遅くなり、ならびにエッチングがより異方性となったために、SiNおよびpnc-Siとの間でのより良い選択性が達成された。そのようなレシピは、より厚いナノ多孔性膜、例えば、およそ50nmの厚さのSiN膜などを製造するために使用することができた。
実施例6
この実施例において、50nmのSiN膜のRIEの間に圧力を変量した。図14は、様々な室圧での細孔サイズの違いを示す画像の一覧を含む。図13には、SiNウェハの周辺部および中心部が示されている。図から分かるように、圧力を増加させることにより、結果として、異方性が減少し、細孔サイズが増加した。ウェハ全体において妥当に均一であり、このことは、このプロセスが、より大きな基板への規模拡大が可能であり得ることを示している。
実施例7
この実施例において、20nmのSiN膜のRIEの間に圧力を変量した。図15は、様々な室圧での細孔サイズの違いを示す画像の第二の一覧を含む。図から分かるように、当該SiN膜は、圧力を上げることにより細孔サイズが増大した。
実施例8
この実施例では、SiN膜の上での細胞増殖を試験した。増殖培地を伴うスライドを5分間プレインキュベートし、当該スライド上にbEnd3(P23)を播種した。当該スライドをCalcein AM(緑-生存)およびEtBr(赤-死亡)で染色し、顕微鏡下において撮影した。当該細胞は、pnc-Si上において培養した場合、同様のモルホロジーを示した。
実施例9
この実施例において、図16に示されているように、50nmのSiN上の40nm pnc-SiのSEM断面を撮影した。第一の画像は、RIE転写エッチング前のフィルムスタックを示している。続く画像は、エッチングがpnc-Siを溶解しつつナノ細孔をpnc-SiマスクからSiNへと転写する、10秒増分におけるRIE転写プロセスの時間発展を示している。これらの断面画像のいくつかにおける円錐形状に注目されたい。この特性は、RIEエッチングパラメータである室圧、ガス混合物、および処理時間を最適化することによって制御することができる。
1つまたは複数の特定の態様に関して本発明を説明してきたが、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、本開示の他の態様を為すことができることは理解されるであろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲およびそれらについての理にかなった解釈によってのみ制限されると見なされる。

Claims (24)

  1. SiN層上に配設されたpnc−Si層を形成する工程、またはSiN層上に配設されたpnc−Si層から多孔性酸化ケイ素層を形成する工程、
    ナノ多孔性SiN層が形成されるように、該pnc−Si層または該多孔性酸化ケイ素層の細孔を通じて該SiN層をエッチングする工程
    を含む、ナノ多孔性SiN層を形成するための方法。
  2. エッチングが、反応性イオンエッチングを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 反応性イオンエッチングが、CF、CHF、またはArのうちの少なくとも1つの使用を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 反応性イオンエッチングが、OまたはHの使用をさらに含む、請求項3に記載の方法。
  5. SiN層上にa−Si層を形成する工程、
    該a−Si層に対して熱処理を実施することによってpnc−Si層を形成する工程
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. pnc−Si層または多孔性酸化ケイ素層の全てを除去する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. SiN層に細孔を形成する工程であって、該SiN層が第一層上に配設されており、かつ該第一層が第二層上に配設されており、該第一層が、Siおよび酸化物からなる群より選択される、工程、ならびに
    自立性ナノ多孔性SiN層が形成されるように、該SiN層と該第二層との間から該第一層を除去する工程
    を含む、自立性のナノ多孔性SiN層を形成するための方法であって、
    該形成する工程が、
    SiN層上にpnc−Si層を形成することまたはpnc−Si層からSiN層上に多孔性酸化ケイ素層を形成すること、
    該SiN層に細孔が形成されるように、該pnc−Si層または該多孔性酸化ケイ素層の細孔を通じてエッチングすること
    を含む、方法
  8. 第一層がSiOを含み、かつ第二層がSiを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 第二層が、ステンレス鋼、Al、SiO、およびガラスからなる群より選択される材料を含む、請求項7に記載の方法。
  10. 第一層がSiであり、かつ除去する工程がXeFの使用を含む、請求項7に記載の方法。
  11. エッチングが、反応性イオンエッチングを含む、請求項に記載の方法。
  12. 反応性イオンエッチングが、CF、CHF、またはArのうちの少なくとも1つの使用を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 反応性イオンエッチングが、OまたはHの使用をさらに含む、請求項12に記載の方法。
  14. SiN層上にa−Si層を形成する工程、
    該a−Si層に対して熱処理を実施することによってpnc−Si層を形成する工程
    をさらに含む、請求項に記載の方法。
  15. pnc−Si層の全てを除去する工程をさらに含む、請求項に記載の方法。
  16. pnc−Si層の全てを除去する工程が、緩衝酸化物エッチング液、水酸化カリウムエッチング液、またはエチレンジアミンおよびピロカテコール(EDP)エッチング液を適用することを含む、請求項15に記載の方法。
  17. SiN層に細孔を形成する工程であって、該SiN層がSi層上に配設されており、かつ該Si層が第二層上に配設されている、工程、および
    自立性ナノ多孔性SiN層が形成されるように、XeFを使用して該SiN層と該第二層との間から該Si層を除去する工程
    を含む、自立性のナノ多孔性SiN層を形成するための方法であって、
    該形成する工程が、
    SiN層上にpnc−Si層を形成することまたはpnc−Si層からSiN層上に多孔性酸化ケイ素層を形成すること、
    該SiN層に細孔が形成されるように、該pnc−Si層または該多孔性酸化ケイ素層の細孔を通じてエッチングすること
    を含む、方法
  18. 第二層が、ステンレス鋼、Al、SiO、およびガラスからなる群より選択される材料を含む、請求項17に記載の方法。
  19. エッチングが、反応性イオンエッチングを含む、請求項17に記載の方法。
  20. 反応性イオンエッチングが、CF、CHF、またはArのうちの少なくとも1つの使用を含む、請求項19に記載の方法。
  21. 反応性イオンエッチングが、OまたはHの使用をさらに含む、請求項20に記載の方法。
  22. SiN層上にa−Si層を形成する工程、
    該a−Si層に対して熱処理を実施することによってpnc−Si層を形成する工程
    をさらに含む、請求項17に記載の方法。
  23. pnc−Si層の全てを除去する工程をさらに含む、請求項17に記載の方法。
  24. pnc−Si層の全てを除去する工程が、緩衝酸化物エッチング液、水酸化カリウムエッチング液、またはエチレンジアミンおよびピロカテコール(EDP)エッチング液を適用することを含む、請求項23に記載の方法。
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