JP6496507B2 - 浮力体及び乾舷調整方法 - Google Patents

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Description

この発明は浮力体及び乾舷調整方法に関し、特に、浮体構造物に取り付ける袋体を含む浮力体及び浮体構造物の乾舷調整方法に関するものである。
従来、港湾等において、浮体構造物を浮かべ、連絡橋によって陸側と連結した浮体式桟橋構造物が知られている。例えば、板状体に浮力体を取付けてなる浮力ユニットを複数連結して浮体式桟橋構造物を構成することが提案されている(特許文献1)。特許文献1では、浮力体はゴムや合成樹脂等の伸縮性を有する膜材よりなる中空体で構成され、その内部には空気や窒素等の気体が充填されている。
このような浮体構造物においては、非常に大きな重量物を載せたとき、浮力が足りなくなり、乾舷が小さくなる場合があるため、このような場合に乾舷を調整できるようにしておくことが望まれる。
従来、浮体構造物に重量物を載せた際等に乾舷や浮力の調整を行う技術としては、例えば、以下が知られている。まず、FRP(Fiber Reinforced Plastics)、コンクリート、あるいは鋼板からなるフロートとフロートよりも上下寸法の小さな補助フロートとを取り付けた浮桟橋(特許文献2)や、浮力調整用浮体を水面高さに対して昇降可能に設けたポンツーン(特許文献3)が提案されている。又、2つの浮体単体を接続金具で連結し、その金具と浮体単体とで区画される空間部に浮力調整用の発泡体を装着自在としたコンクリート製浮遊構造体(特許文献4)等が提案されている。
特開2013−213392号公報 実公平7−28174号公報 特開平5−147582号公報 実開平6−76410号公報
しかしながら、前述の従来技術では、浮体構造物の浮力が足りなくなった場合、浮体構造物の乾舷を所望の状態に調整することが容易でなかった。例えば、特許文献2の技術は、予め設置したフロートの大きさにより浮力が決まるため、調整できる乾舷の範囲が固定的である。又、特許文献3の技術は、傾きを調整することを想定しており、全体的に乾舷が小さくなる(浮体構造物が沈む)場合、浮力が十分でなくなる可能性がある。又、特許文献4の技術は、浮遊構造体の側方から発泡体を着脱する構成であるため、浮遊構造体を水上に浮かべた状態での乾舷の調整が困難である。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、浮体構造物に重量物を載せた際に、浮体構造物の乾舷を所望の状態に調整することが容易となる浮力体及び乾舷調整方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、液面に浮遊する浮体構造物の下面に着脱自在に取り付けられ、気密性及び可撓性を有し、内部の気体を排出することで液面下に沈めることができる袋体と、浮体構造物に載せられた重量物の重量による乾舷の大きさの変動に応じて、少なくとも浮体構造物の上面を液面上に位置させる浮力が得られるように、袋体の内部に注入する気体の圧力を制御するための制御手段と、液面下に沈んだ状態の袋体を浮体構造物の上面から曳航するための曳航手段と、袋体に接続される浮標とを備え、袋体は、浮体構造物から離れた位置では、浮標によって、液面から所定の深さで浮遊するものであり、曳航手段は、液面から所定の深さで浮遊する袋体を、浮体構造物から離れた位置から浮体構造物の下面まで移動させるものであり、制御手段は、浮体構造物の下面に位置づけられた袋体に気体を注入して浮体構造物の乾舷を調整するものである。
このように構成すると、浮体構造物上の重量物の重量により乾舷の大きさが変動しても、袋体の内部に注入する気体の圧力を加減圧して、浮体構造物の乾舷を調整することができる。又、浮体構造物の上面から、曳航手段によって、液面から所定の深さで浮遊する袋体を、浮体構造物から離れた位置から浮体構造物の下面まで曳航して、浮体構造物に袋体を取り付けることができる。更に、浮標によって、袋体を液面下に沈めたときに、袋体の位置を把握し易くできる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、袋体は、液体よりも大きい比重を有する部材からなるものである。
このように構成すると、袋体の内部の気体を抜けば袋体が液面下に沈むようになる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の構成において、袋体に取り付け可能な錘を更に備えたものである。
このように構成すると、錘を取り付けない場合と比べて、袋体を液面下に沈めるために袋体の内部から抜かなければならない気体の量が少なくて済む。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の構成において、袋体と浮標とを接続する接続手段が、袋体と浮体構造物との連結に用いられるものである。
このように構成すると、袋体と浮標とを接続するロープ、ワイヤー等の接続手段によって、袋体と浮体構造物とを連結することができる。
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明の構成において、袋体を浮体構造物の下面に固定するための固定手段を更に備えたものである。
このように構成すると、袋体の浮体構造物への取り付けが安定する。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明の構成において、袋体は、独立した複数の気室を有しており、複数の気室のそれぞれは、円柱形状を有しており、円柱の幅方向に並べて配置され、制御手段は、複数の気室の内部の圧力を個別に制御するものである。
このように構成すると、配置する袋体の気室の個数に応じて広範囲の浮力を確保することができる。
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明の構成において、袋体は、外殻部と、外殻部の上部及び下部を接続するように伸びる1以上の隔壁とにより形成された複数の気室を有しており、隣り合う気室の隔壁は、少なくとも一部において連通されており、制御手段は、複数の気室のうち少なくとも1つの気室の内部に流入する気体の圧力を制御するように構成されているものである。
このように構成すると、袋体に気体を充填する際、均一に膨らむため、袋体の高さ方向の寸法のばらつきを抑制することができる。
請求項8記載の発明は、液面に浮遊する浮体構造物の乾舷を調整する乾舷調整方法であって、気密性及び可撓性を有し、浮体構造物から離れた位置で液面下に沈められて所定の深さで浮遊する袋体を準備する工程と、液面下に沈めた袋体を浮体構造物から離れた位置から曳航して、浮体構造物の下面に取り付ける工程と、浮体構造物が所望の乾舷を得られるように、浮体構造物の下面に取り付けた袋体の内部に気体を注入する工程とを含む方法である。
このように構成すると、浮体構造物の乾舷を袋体の浮力により調整することができるようになる。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、浮体構造物に重量物を載せた際に、浮体構造物の乾舷を所望の状態に調整することが容易となる。又、袋体を浮体構造物の下方面に移動させるのに潜水作業を必要としない。更に、液面下に沈んだ浮力体を曳航して、浮体構造物に取り付ける効率が向上する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、内部の気体を抜いて液面下に沈んだ袋体を曳航手段で曳航できるため、浮体構造物に袋体を取り付ける効率が向上する。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、袋体を液面下に沈めるために袋体の内部から抜かなければならない気体の量が少なくて済むため、浮体構造物に袋体を取り付ける作業効率が向上する。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、袋体と浮体構造物との連結作業を効率よく行える。
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、袋体が浮体構造物から外れることを防ぎ、安全性を高めることができる。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、所望の浮力が容易に得られ、使用状態が安定する。
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、浮力のばらつきを抑えることができ、使用状態が安定する。
請求項8記載の発明は、浮体構造物の乾舷を袋体の浮力により調整することができるようになるので、浮体構造物に載せる重量物の許容重量の幅が広がる。
この発明の第1の実施の形態による浮力体の使用状況を示した側面図である。 図1に示した浮力体の袋体の外観を示す斜視図である。 図2に示した袋体を浮体構造物に取り付ける方法について示した図であって、(1)は、浮体構造物の下面に袋体を位置付けた状態を示しており、(2)は、浮体構造物に袋体を連結した状態を示している。 袋体を浮体構造物に取り付けた状態を示す側面図である。 図4に示す状態において、浮体構造物に取り付けた袋体に気体を注入した状態を示す側面図である。 この発明の第2の実施の形態による袋体の外観を示す斜視図である。 この発明の第3の実施の形態による袋体の外観を示す斜視図である。 この発明の第4の実施の形態による袋体の外観を示す斜視図である。 この発明の第5の実施の形態による袋体を浮体構造物に取り付ける方法について示した図であって、(1)は、浮体構造物の下面に袋体を位置付けた状態を示しており、(2)は、浮体構造物に袋体を連結した状態を示している。 この発明の第6の実施の形態による浮力体の使用状況を示す側面図である。
図1は、この発明の第1の実施の形態による浮力体の使用状況を示した側面図であり、図2は、図1に示した浮力体の袋体の外観を示す斜視図である。
これらの図を参照して、袋体10を浮体構造物20に取り付ける前の段階の浮力体1について説明する。浮体構造物20は、直方体形状(図3も参照)のポンツーンであり、液面(海面)Lに浮遊している。又、浮体構造物20には、重量物としての貨物車両Vが搭載されている。貨物車両Vを搭載しない時の浮体構造物20の乾舷の大きさはFであり、又、この時の喫水線を符号Lで示しているが、貨物車両Vの重量により浮体構造物20は降下しており乾舷の大きさはFとなっている。
浮力体1は、気密性及び可撓性を有し、内部に空気等の気体を注入できるように構成された袋体10と、接続手段としてのワイヤーロープ13a〜13dを介して、袋体10とそれぞれ接続される浮標12a〜12dと、袋体10の内部の気圧を調整するための空気圧調整装置32とを備える。
尚、作図の便宜上、図1では、浮標12c及び12d、ワイヤーロープ13c及び13dを図示していない。
空気圧調整装置32は、浮体構造物20の上面において設置されており、可撓性を有するホース等の配管31(図1では二点鎖線により表示)を介して袋体10の空気充填口11に接続される。又、空気圧調整装置32は、浮体構造物20に搭載される貨物車両Vの重量による乾舷の大きさの変動に応じて、少なくとも浮体構造物20の上面を液面上に位置させる浮力が得られるように、袋体10の内部に注入する気体の圧力を制御する制御手段として機能する。
袋体10は、海水(液体)よりも大きい比重を有するゴム部材(例えば、クロロプレンゴム(CR)等)から構成される。このため、袋体10の内部の気体を空気充填口11から抜けば、自重により袋体10が液面下に沈むようになる。
ここで、袋体10の内部の気体は、袋体10の自重により液面下に沈む程度に抜かれており、又、浮標12a〜12dの浮力は、袋体10の重量よりも大きくなるように設定されている。このため、袋体10は、ワイヤーロープ13a〜13dを介して接続される浮標12a〜12dが有する浮力により、液面Lから所定の深さ(すなわち、ワイヤーロープ13a〜13dの長さ)において浮遊している。すなわち、袋体10は、液面Lから所定の深さよりも沈まないように、浮標12a〜12d及びワイヤーロープ13a〜13dによって吊り下げられた状態となっている。
又、このように、浮標12a〜12dが、ワイヤーロープ13a〜13dを介して袋体10に接続されているため、袋体10を液面下に沈めても、液面上から袋体10の位置を把握しやすい。
又、袋体10には、袋体10が液面下に沈んだ状態で、液面上から浮力体10を曳航するための曳航手段としての曳航ワイヤー14の一端が着脱可能に接続されている。
曳航ワイヤー14の他端は、浮体構造物20の上面に設置された巻揚機22に巻きつけられている。巻揚機22により曳航ワイヤー14を巻き取ることで、袋体10を矢印A方向に曳航し、液面Lに浮遊する浮体構造物20の下方まで導くことができる。
このように内部の気体を抜いて液面下に沈んだ袋体10を曳航ワイヤー14及び巻揚機22によって曳航できるため、袋体10を浮体構造物20の下面に移動させるのに潜水作業を行わなくても済む。このため、浮体構造物20に袋体10を取り付ける作業効率が向上する。
図3は、図2に示した袋体を浮体構造物に取り付ける方法について示した図であって、(1)は、浮体構造物の下面に袋体を位置付けた状態を示しており、(2)は、浮体構造物に袋体を連結した状態を示しており、図4は、袋体を浮体構造物に取り付けた状態を示す側面図である。
これらの図を参照して、浮体構造物20の下方まで導いた袋体10を浮体構造物20に取り付ける方法について説明する。
まず、図3の(1)に示すように、浮体構造物20の下面に袋体10を位置付け、浮標12a〜12dを、浮体構造物20の上面よりも上方まで引き上げる。
続いて、図3の(2)に示すように、袋体10と浮標12a〜12dとをそれぞれ接続するワイヤーロープ(接続手段)13a〜13dを用いて、袋体10と浮体構造物20とを連結する。具体的には、浮体構造物20の上面において、固定ワイヤー17aを用いて、浮標12a(ワイヤーロープ13a)及び12c(ワイヤーロープ13c)を連結するとともに、固定ワイヤー17bを用いて、浮標12b(ワイヤーロープ13b)及び12d(ワイヤーロープ13d)を連結することで、袋体10と浮体構造物20とを連結する。尚、固定ワイヤー17a及び17bは、着脱自在に構成している。このような工程を経て、液面Lに浮遊する浮体構造物20の下面において袋体10が着脱自在に取り付けられる。このようにして浮体構造物20に袋体10を取り付けると図4に示す状態となる。尚、図4では、作図の便宜上、図1で示した巻取機22を記載していない。後に説明する図5及び図10についても同様である。
上記のように、袋体10と浮標12a〜12dとを接続するワイヤーロープ13a〜13dが、袋体10と浮体構造物20との連結に用いられているため、袋体10と浮体構造物20との連結作業を効率よく行える。
図5は、図4に示す状態において、浮体構造物に取り付けた袋体に気体を注入した状態を示す側面図である。
図5を参照して、貨物車両Vの重量による乾舷の大きさの変動F−Fの分(図1及び図4も参照)だけ浮体構造物20が浮上するように、空気圧調整装置32から袋体10の内部に気体を注入する。
これにより、袋体10の浮力が増大して、浮体構造物20が浮上し、浮体構造物20の乾舷がFよりも大きくなりFに変化する。袋体10への気体注入後の乾舷Fは、元の乾舷Fと略等しくなる。
以上のように、液面Lに浮遊する浮体構造物20の乾舷を調整する乾舷調整方法は、気密性及び可撓性を有する袋体10の内部の気体を排出し、液面下に沈める工程と、液面下に沈めた袋体10を、浮体構造物20の下面に取り付ける工程と、浮体構造物20が乾舷Fを得られるように、袋体10の内部に気体を注入する工程とを含む。
このため、浮体構造物20の乾舷を袋体10の浮力により調整することができるようになるので、浮体構造物20に載せる重量物の許容重量の幅が広がる。更に言えば、浮体構造物20に重量物を載せた際に、浮体構造物20の乾舷を所望の状態に調整することが容易となる。
図6は、この発明の第2の実施の形態による袋体の外観を示す斜視図である。尚、説明に当たっては、基本的には第1の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
まず、図6を参照して、この実施の形態による袋体10にあっては、袋体10の下面に、錘33a〜33dが取り付けられている。
錘33a〜33dの重量は、袋体10の内部の気体を所定の量だけ抜いたときに袋体10が液面下に沈む程度に設定している。
このように構成すると、錘33a〜33dを取り付けない場合と比べて、袋体10を液面下に沈めるために袋体10の内部から抜かなければならない気体の量が少なくて済む。そのため、浮体構造物20に袋体10を取り付ける作業効率が向上する。尚、袋体10の比重が海水よりも小さい場合であっても、ある程度の量の気体を袋体10から抜けば袋体10が液面下に沈むように、錘33a〜33dの重量を設定しておけばよい。
図7は、この発明の第3の実施の形態による袋体の外観を示す斜視図である。尚、説明に当たっては、基本的には第1の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
図7を参照して、この実施の形態による袋体10にあっては、独立した6つの気室10a〜10fを有しており、気室10a〜10fそれぞれは、空気充填口11a〜11fを備えている。6つの気室10a〜10fそれぞれの空気充填口11a〜11fは、配管を介して空気圧調整装置32(不図示、図1等参照)と接続される。空気圧調整装置32は、気室10a〜10fの内部の圧力を個別に制御する。
又、6つの気室10a〜10fのそれぞれは、円柱形状を有しており、円柱の幅方向に並べて配置されている。
尚、この実施の形態による袋体10では、第1の実施の形態における袋体10に接続していたような浮標12a〜12dは、取り除いている。
このように構成すると、配置する袋体10の気室10a〜10fの個数に応じた広範囲の浮力を確保することができ、又、所望の浮力が容易に得られるため、浮力体1の使用状態が安定する。
図8は、この発明の第4の実施の形態による袋体の外観を示す斜視図である。尚、説明に当たっては、基本的には第1の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
図8を参照して、この実施の形態による袋体10にあっては、外殻部36と、外殻部36の上部及び下部を接続するように伸びる1以上の隔壁37a〜37cとにより形成された複数の気室15a〜15dを有している。又、隣り合う気室の隔壁は、少なくとも一部において連通されており、気体が相互に流入できるようになっている。例えば、気室15a及び15bの間に形成されている隔壁37aは、気室15a及び15bの間で気体が相互に流入できるように、一部において連通されている。
尚、この実施の形態による袋体10では、第1の実施の形態における袋体10に接続していたような浮標12a〜12dは、取り除いている。
又、空気充填口11が、気室15aに設けられており、配管を介して空気圧調整装置32(不図示、図1等参照)と接続される。
空気圧調整装置32(不図示)は、気室15aの内部に流入する気体の圧力を制御するよう構成されている。気室15a〜15dの間は、気体が相互に流入できるようになっているため、気室15aの内部に気体を流入させると、袋体10全体が均一に膨らむ。よって、袋体の高さ方向の寸法のばらつきを抑制することができ、使用状態が安定する。
図9は、この発明の第5の実施の形態による袋体を浮体構造物に取り付ける方法について示した図であって、(1)は、浮体構造物の下面に袋体を位置付けた状態を示しており、(2)は、浮体構造物に袋体を連結した状態を示している。尚、説明に当たっては、基本的には第1の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
図9の(1)を参照して、この実施の形態による袋体10にあっては、浮標12a及び12bが連結ワイヤー18aによって連結されており、浮標12c及び12dが、連結ワイヤー18bによって連結されている。
袋体10の浮体構造物20への取り付けは、まず、図9の(1)に示すように、液面Lに浮遊する浮体構造物20の下面に袋体10を位置付け、浮標12a〜12dを、浮体構造物20の上面よりも上方まで引き上げる。
続いて、図9の(2)に示すように、固定ワイヤー19を用いて、連結ワイヤー18a及び18bを連結する。
このように、固定ワイヤー19を用いて1点で連結ワイヤー18a及び18bを連結することで、袋体10と浮体構造物20を連結することができる。
図10は、この発明の第6の実施の形態による浮力体の使用状況を示す側面図である。尚、説明に当たっては、基本的には第1の実施の形態によるものと同一であるため、その相違点を中心に説明する。
図10を参照して、この実施の形態による浮体構造物20にあっては、その上面に係柱25a、25bが設けられている。このように、浮体構造物20に係柱25a、25bが設けられている場合、袋体10から伸びるワイヤーロープ13a、13bを、係柱25a、25bに掛けることで、浮体構造物20と袋体10とを連結することができる。すなわち、第1の実施の形態で示したような固定ワイヤー17a、17bがなくても、浮体構造物20と袋体10とを連結することができる。
尚、上記の各実施の形態では、浮体構造物20は、直方体形状を有していたが、これに限られず、半円柱形状や、三角柱形状を有していてもよい。
又、上記の各実施の形態では、浮体構造物20の下面に袋体10を取り付ける構成であったが、これに限られず、袋体10を取り付ける位置は、浮体構造物20の下方面であればよい。下方面とは、浮体構造物20の上面を含む水平面よりも下方に位置する面であり、浮体構造物20の側面等を含む。浮体構造物20の側面に袋体10を取り付ける構成によれば、浮体構造物20の上面に重量物が載せられ、重量物の重量により浮体構造物20が降下したとき、浮体構造物20の上面が液面下に水没する前に、袋体10が喫水する。このため、袋体10の浮力が生じ、浮体構造物20の上面が液面下に水没するのを防ぐことができる。又、袋体10と浮体構造物20とは一体構造であってもよい。
更に、上記の各実施の形態では説明しなかったが、袋体10の浮力を制御することにより、浮体構造物20全体の浮力だけでなく、浮体構造物20の傾きを調整しても構わない。
更に、上記の各実施の形態では、袋体10は例えばクロロプレンゴムにより構成していたが、これに限られない。袋体10は、気密性及び可撓性を有する材料であればよく、他のゴム材料、例えば、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)等により構成してもよいし、あるいは合成樹脂により構成してもよい。
更に、上記の各実施の形態では説明しなかったが、浮力体1に浮体構造物20の喫水線の位置を検知する水位センサを設け、検知した喫水線の位置に応じて所望の乾舷となるように空気圧調整装置32が、自動的に袋体10の内部の気体を制御するように構成してもよい。
例えば、浮体構造物20に重量物が載せられ、浮体構造物20の乾舷の大きさが小さくなったことを水位センサが検知した場合、空気圧調整装置32は、袋体10の内部に気体を注入すればよい。又、重量物が浮体構造物20から取り除かれ、浮体構造物20の乾舷の大きさが大きくなったことを水位センサが検知した場合は、空気圧調整装置32は、袋体10の内部の気体を排出させればよい。これにより自動制御が実現できる。又、これに限られず、空気圧調整装置32に備え付けられる気圧計等の計器を目視して手動により空気圧調整装置32を操作できるように構成してもよい。
更に、上記の第1の実施の形態では、空気圧調整装置32を浮体構造物20の上面に設置していたが、これに限られず、空気圧調整装置32は任意の位置に設置することができる。例えば、空気圧調整装置32を袋体10と一体化しても構わない。
更に、上記の第3及び第4の実施の形態では、袋体10に浮標が接続されていない構成であったが、第1の実施形態における袋体10のように、浮標12a〜12dそれぞれをワイヤーロープ13a〜13dによって袋体10に接続する構成であってもよい。
更に、上記の第3及び第4の実施の形態では、気室の数は特定の数であったが、その特定の数に限られず、任意に設定できる。
更に、上記の第1の実施の形態では、曳航手段として曳航ワイヤー14を用いる構成であったがこれに限られない。曳航手段としては、曳航距離や、所望の強度に応じて、金属ケーブル、繊維等をより合わせたロープ、及び鎖や、その他にも、ダグボートや竿状の部材を用いることができる。
1…浮力体
10…袋体
10a〜10f…気室
11、11a〜11f…気体充填口
12a〜12d…浮標
13a〜13d…ワイヤーロープ
14…曳航ワイヤー
15a〜15d…気室
17a、17b…固定ワイヤー
18a、18b…連結ワイヤー
19…固定ワイヤー
20…浮体構造物
31…配管
33a〜33d…錘
36…外殻
37a〜37c…隔壁
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (8)

  1. 液面に浮遊する浮体構造物の下面に着脱自在に取り付けられ、気密性及び可撓性を有し、内部の気体を排出することで液面下に沈めることができる袋体と、
    前記浮体構造物に載せられた重量物の重量による乾舷の大きさの変動に応じて、少なくとも前記浮体構造物の上面を液面上に位置させる浮力が得られるように、前記袋体の内部に注入する気体の圧力を制御するための制御手段と、
    液面下に沈んだ状態の前記袋体を前記浮体構造物の上面から曳航するための曳航手段と、
    前記袋体に接続される浮標とを備え、
    前記袋体は、前記浮体構造物から離れた位置では、前記浮標によって、液面から所定の深さで浮遊するものであり、
    前記曳航手段は、液面から所定の深さで浮遊する前記袋体を、前記浮体構造物から離れた位置から前記浮体構造物の下面まで移動させるものであり、
    前記制御手段は、前記浮体構造物の下面に位置づけられた袋体に気体を注入して前記浮体構造物の乾舷を調整するものである、浮力体。
  2. 前記袋体は、液体よりも大きい比重を有する部材からなる、請求項1記載の浮力体。
  3. 前記袋体に取り付け可能な錘を更に備えた、請求項1又は請求項2記載の浮力体。
  4. 前記袋体と前記浮標とを接続する接続手段が、前記袋体と前記浮体構造物との連結に用いられる、請求項1から請求項3のいずれかに記載の浮力体。
  5. 前記袋体を前記浮体構造物の下面に固定するための固定手段を更に備えた、請求項1から請求項4のいずれかに記載の浮力体。
  6. 前記袋体は、独立した複数の気室を有しており、
    前記複数の気室のそれぞれは、円柱形状を有しており、円柱の幅方向に並べて配置され、
    前記制御手段は、前記複数の気室の内部の圧力を個別に制御する、請求項1から請求項5のいずれかに記載の浮力体。
  7. 前記袋体は、外殻部と、前記外殻部の上部及び下部を接続するように伸びる1以上の隔壁とにより形成された複数の気室を有しており、
    隣り合う前記気室の隔壁は、少なくとも一部において連通されており、
    前記制御手段は、前記複数の気室のうち少なくとも1つの気室の内部に流入する気体圧力を制御するように構成されている、請求項1から請求項5のいずれかに記載の浮力体。
  8. 液面に浮遊する浮体構造物の乾舷を調整する乾舷調整方法であって、
    気密性及び可撓性を有し、前記浮体構造物から離れた位置で液面下に沈められて所定の深さで浮遊する袋体を準備する工程と、
    液面下に沈めた前記袋体を前記浮体構造物から離れた位置から曳航して、前記浮体構造物の下面に取り付ける工程と、
    前記浮体構造物が所望の乾舷を得られるように、前記浮体構造物の下面に取り付けた前記袋体の内部に気体を注入する工程とを含む、乾舷調整方法。
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